JPH0841803A - 樹脂注入式可変パッド - Google Patents

樹脂注入式可変パッド

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JPH0841803A
JPH0841803A JP20031794A JP20031794A JPH0841803A JP H0841803 A JPH0841803 A JP H0841803A JP 20031794 A JP20031794 A JP 20031794A JP 20031794 A JP20031794 A JP 20031794A JP H0841803 A JPH0841803 A JP H0841803A
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JP
Japan
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resin
pad
bag
rail
tie plate
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JP20031794A
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English (en)
Inventor
Sadao Abe
貞雄 阿部
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Yamaha Tohoku KK
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Yamaha Tohoku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイプレートと軌道パッドとの間に軌道パッ
ドと共に介装され、樹脂製袋内の樹脂注入量により軌道
パッド上のレールの高さを調整可能にする樹脂注入式可
変パッドにおいて、タイプレートに対して容易に正しい
位置に位置決めでき、レールの伸縮による移動がしにく
く、作業性を良くする。 【構成】 樹脂製袋は、対角位置に設けられた樹脂注入
口および空気抜き口と、他の対角位置に設けられタイプ
レートのレール底部ガイド用突壁のレール長手方向の端
縁に係合可能な突出部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レール底面とタイプレ
ートとの間に軌道パッドと共に介装される樹脂注入式パ
ッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】軌道スラブやPCまくら木にレールを締
結する場合、タイプレートをこれら軌道スラブやPCま
くら木に固定し、このタイプレートに可変パッドおよび
軌道パッドを挟んでレールを載せ、レールを保持してい
る。
【0003】ここに可変パッドは、樹脂を注入した袋で
あり、樹脂の注入量を調節することによりレール面の高
さを調整するものである。なおこの樹脂は袋の注入後に
硬化する。
【0004】軌道パッドはこの可変パッドの上に載せら
れるものであり、ステンレス板などの金属板の下面にゴ
ム板を接着したものである。このゴムはレールの衝撃を
吸収する。また金属板は、その上面に当接するレールが
温度変化などにより伸縮あるいは移動する時に、レール
を滑り易くするものである。
【0005】ここに従来の軌道パッドはレール長手方向
の寸法がタイプレートとほぼ一致するように作られてい
た。一方可変パッドは、その両端がタイプレートおよび
軌道パッドのレール長手方向両端より突出するように寸
法が決められる。そして可変パッドの両縁が樹脂封入時
に膨張し、この膨張部分をタイプレートおよび軌道パッ
ドの縁に係合させて樹脂を硬化させる。この結果樹脂が
硬化した可変パッドの両縁が軌道パッドおよびタイプレ
ートの縁に係合し、可変パッドおよび軌道パッドのレー
ル長手方向の移動を規制するようにしていた。
【0006】このように従来の可変パッドは、タイプレ
ート上に正しく位置合せし、その両縁がタイプレートの
両縁からほぼ等しい量だけ突出させる必要がある。そこ
でこの可変パッドの袋には、位置合せ用の目印が付され
ていた。この目印は袋の縁に付したもので、この目印を
タイプレートの縁に一致させてその上に軌道プレートお
よびレールを載せていた。
【0007】
【従来技術の問題点】しかし実際の作業現場ではこの目
印を正しくタイプレートの縁に位置合せするのは面倒で
あり、特に夜間の作業では不正確になり易いという問題
があった。
【0008】また作業中にこの袋が移動してしまうおそ
れもあった。このように袋が正しい位置にない状態で樹
脂を注入すると、可変パッドの両端がタイプレートおよ
び軌道パッドに適正に係合できず、樹脂の硬化後に可変
パッドや軌道パッドが移動し易いという問題があった。
【0009】
【発明の目的】本発明はこのような事情に鑑みなされた
ものであり、タイプレートに対して容易に正しい位置に
位置決めすることができ、レールの伸縮によっても移動
しにくくし、作業性も良い樹脂注入式可変パッドを提供
することを目的とする。
【0010】
【発明の構成】本発明によればこの目的は、タイプレー
トと軌道パッドとの間に軌道パッドと共に介装され、樹
脂製袋内の樹脂注入量により前記軌道パッド上のレール
の高さを調整可能にする樹脂注入式可変パッドにおい
て、前記樹脂製袋は、対角位置に設けられた樹脂注入口
および空気抜き口と、他の対角位置に設けられ前記タイ
プレートのレール底部ガイド用突壁のレール長手方向の
端縁に係合可能な突出部とを備えることを特徴とする樹
脂注入式可変パッドにより達成される。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例を適用した軌道スラ
ブのレール締結装置の一例(直結8形一般用)を示す断
面図、図2はその要部の分解斜視図、図3はそこに用い
る軌道パッドの正面図(A)と平面図(B)と一部断面
した側面図、また図4は底面図、図5は本発明に係る可
変パッドの平面図、図6は図1におけるIV−IV線断面図
である。
【0012】図1において符号10は軌道スラブであ
り、このスラブ10はレール長さ方向に数mの長さを持
ったPC(Prestressed concrete)の板であり、路盤に
位置決めされて敷設される。このスラブ10には所定位
置に予め埋込栓カラー12が埋込まれている。
【0013】同図において14は鉄製のタイプレートで
あり、レール長さ方向に約18cmの長さを持つ。この
タイプレート14はゴムマットなどの絶縁板16を挟ん
でスラブ10上に位置決めされて置かれる。このタイプ
レート14はアンカー用Tボルト18とナット20によ
ってスラブ10に固定される。
【0014】Tボルト18は下端にT字型のボルト頭1
8aを持つ。前記埋込栓カラー12はこのボルト頭18
aを通すように略ダ円形の平断面形状を持ち、ボルト頭
18aをここに上方から挿入して90°回転させること
によりボルト頭18aを埋込栓カラー12の底に設けた
係合部12aに係合させるものである。
【0015】ここにTボルト18とタイプレート14と
は絶縁カラー22により電気的に絶縁される。この絶縁
カラー22は、円筒形のボス部と、このボス部24の上
端から外径方向へ拡径するフランジ部とを有する。この
絶縁カラー22は、例えばガラス短繊維を約8重量%混
入したポリカーボネート樹脂を射出成形することにより
製作される。
【0016】Tボルト18には、図1に示すように、絶
縁板16、タイプレート14が通され、さらに鉄製のカ
バープレート28、絶縁カラー22、座金30、ばね座
金32、座金34が通される。そして最後にナット20
が螺着され、締付けられる。ここに絶縁カラー22のボ
ス部はカバープレート28およびタイプレート14のボ
ルト孔内へ進入している。このようにしてタイプレート
14とTボルト18との間は絶縁カラー22により電気
的に絶縁される。
【0017】図1で36はレールであり、レール高さ調
節用の樹脂注入式可変パッド38および軌道パッド40
を介してタイプレート14に載せられる。そしてレール
36を押える板ばね42は、ボルト44およびナット4
6によってタイプレート14に締付け固定される。
【0018】ここにタイプレート14には、レール底部
ガイド用の突壁48、48が一体に形成されている。こ
れらの突壁48、48は、レール36の底部36Aの幅
にほぼ一致する間隔を空けて起立する。前記可変パッド
38および軌道パッド40はこれら突壁48、48の間
に敷かれ、その上にレール36の底部36Aが載せられ
る。そしてレール36は両突壁48、48により左右方
向(幅方向)への移動が規制される。
【0019】突壁48、48には下方に向って広がった
切欠部50、50が幅方向に横断するように形成され、
ここに前記ボルト44の略台形に形成されたボルト頭
(図示せず)が係合する。
【0020】次に軌道パッド40の構成を図3、4を用
いて説明する。この実施例で用いる軌道パッド40は後
記の舌状部56をタイプレート14に係合させてその位
置決めを行っている。
【0021】この軌道パッド40はステンレス鋼板で作
られた金属板52と、この金属板52の下面に接着され
たゴム板54とを有する。金属板52は、タイプレート
14のレール長手方向の長さよりも長く作られ、タイプ
レート14の長さに対応する部分Lを挟む両端部分が幅
方向に突出して舌状部56となっている。4つの舌状部
56はその先端部分が下方へ折曲されている。
【0022】金属板52の両端部分に挟まれた部分L
は、前記タイプレート14の突壁48、48の間隙に入
る幅に作られているのは勿論である。ゴム板54はこの
部分Lとほぼ同一寸法の長方形であり、強力接着剤によ
りこの部分Lの下面に接着されている。なおこのゴム板
54の両面にはレール長手方向に沿う複数の縦溝58、
60が形成されている。これら縦溝58、60は軌道パ
ッド40の厚さ方向の弾力性を増大させて緩衝効果を高
める機能を持つ。
【0023】また金属板52には図3(C)に示すよう
に、ゴム板54側へ突出する複数の突部62がプレス成
形される一方、ゴム板54にもこの突部62に対応する
凹部(図示せず)が形成されている。このためゴム板5
4を接着する際にはこの凹部を突部62に位置合せして
係合させれば、正確な位置決めができ、作業性が向上す
る。
【0024】さらにこのゴム板54の下面には図4に示
すように、複数の凹溝60を幅方向に横断する横溝64
が形成されている。この横溝64には、前記可変パッド
38に樹脂を注入してレール高さ調節を行う際に、可変
パッド38の表面が膨張して侵入し、樹脂の硬化により
可変パッド38がこの横溝に係合する(図6参照)。こ
のため可変パッド38と軌道パッド40との間の滑りが
防止される。
【0025】次に可変パッド38を説明する。この可変
パッド38は図7に示すように樹脂製の袋66と、この
袋66の内部に注入され硬化した樹脂層68とを有す
る。袋66は上下のシートの周縁を溶着して袋状とした
ものである。
【0026】この袋66は図5に示すように、タイプレ
ート14の突壁48間を埋める寸法よりも、レール長手
方向に長く、両端の突出部分の対角位置には樹脂注入口
66Aと空気抜き口66Bとが形成されている。これら
注入口66Aおよび空気抜き口66Bは、それぞれ対角
方向へ延出している。
【0027】この袋66の他の対角位置には突出部66
C、66Cが幅方向に突設されている。従ってこの袋6
6は、タイプレート14にセットした時には四隅の注入
口66A、空気抜き口66B、突出部66C、66Cが
それぞれ突壁48、48の端縁に係合し、袋66がタイ
プレート14に対して正しく位置合せされる。
【0028】この袋66の上には前記した軌道パッド4
0が重ねられる。この時軌道パッド40は、両端部分が
タイプレート14の両側へ突出し、舌状部56はタイプ
レート14の両端面、すなわち突壁48、48の両端面
に係合する(図1参照)。このように4つの舌状部56
がそれぞれ突壁48、48の両端面に係合するから、軌
道パッド40は正確に位置決めされる。すなわちこの舌
状部56は軌道パッド40の移動を規制するストッパと
して機能する。
【0029】この軌道パッド40の上にレール36を載
せた状態でレールの高さ調節を行う。この作業は可変パ
ッド66Aの空気抜き口66Bを開いた状態で注入口6
6Aから樹脂を注入し、空気が抜けた状態で空気抜き口
66Bを閉じて注入量を制御することにより行われる。
レール高さを適正にしてから注入口66Aを閉じれば樹
脂は所定時間後に硬化して樹脂層68となる。
【0030】ここに袋66の中には硬化した樹脂層68
の強度を向上させるためにグラスファイバなどの強化繊
維66Dを封入しておくのが望ましい(図7)。この繊
維は樹脂注入時に袋66の厚み方向の底面に沈んで偏在
すると、樹脂層68の強度が低下する。
【0031】そこでこの繊維は袋66内の厚み方向に広
がって保持されるのが望ましい。例えば十分な厚みをも
った網目状に編んだ繊維や、弾力性を持ってカールした
繊維などが望ましい。
【0032】袋66に樹脂を注入すると、袋66は所定
厚さになると共に、タイプレート14および軌道パッド
40のゴム板54から突出した部分38A(図6参照)
が膨張する。この膨張した部分38Aはタイプレート1
4と軌道パッド40に係合して相対的移動が規制され
る。また前記したゴム板54の横溝64にも係合する。
さらに袋66の突出部66Cや注入口66A、空気抜き
口66Bにも樹脂が流入して硬化しているから、これら
の部分がタイプレート14の突壁48に係合する。この
ため可変パッド38は一層確実にタイプレート14に位
置決め固定される。
【0033】ここで用いた軌道パッド40では舌状部5
6がタイプレート14より突出しているので、レール上
方および側方から視認し易い。図8は軌道点検作業の様
子を示す図であり、この図で70は路盤下構造物となる
高架橋であり、その一側には点検作業用の通路72が作
られている。作業者はこの通路からレール36の下に表
れる軌道パッド40の舌状部56を容易に目視により確
認できる。
【0034】従来はこの点検は、車両の運行を停止した
夜間に各レールの横を歩きながらレールの下をのぞき込
むことにより行っていたものであるが、本発明の軌道パ
ッド40を用いることにより通路72から容易に点検で
きるようになる。このため車両運行中にも点検作業がで
き、作業能率が極めて良くなるものである。なお点検作
業性をさらに向上させるためには、舌状部56の先端、
特に下方へ折曲した部分の外面に蛍光塗料など目視性に
優れた標識を塗布しておくのが望ましい。
【0035】以上の実施例で用いた軌道パッド40は四
隅に舌状部56を有するから、このように軌道パッド4
0も移動しないという効果が得られたが、本発明はこれ
に限定されるものではない。すなわち舌状部を持たない
通常の軌道パッドを用いることも勿論可能である。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明は以上のように、可変パ
ッドの袋の対角位置に樹脂注入口と空気抜き口とを設
け、他の対角位置に突出部を設け、これらをタイプレー
トのレール底部ガイド用突壁の端縁に係合可能にしたも
のであるから、タイプレートに対して可変パッドを容易
に正確に位置決めすることが出来る。このため作業性が
良く、可変パッドや軌道パッドの位置ずれを防ぐことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の適用例を示す軌道締結装置
の断面図
【図2】要部の分解斜視図
【図3】軌道パッドの正・平・側面図
【図4】軌道パッドの底面図
【図5】可変パッドの袋の平面図
【図6】図1におけるVI−VI線断面図
【図7】可変パッドの断面図
【図8】点検作業の説明図
【符号の説明】
14 タイプレート 38 可変パッド 40 軌道パッド 48 突壁 66 袋 68 樹脂層 66A 樹脂注入口 66B 空気抜き 66C 突出部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイプレートと軌道パッドとの間に軌道
    パッドと共に介装され、樹脂製袋内の樹脂注入量により
    前記軌道パッド上のレールの高さを調整可能にする樹脂
    注入式可変パッドにおいて、前記樹脂製袋は、対角位置
    に設けられた樹脂注入口および空気抜き口と、他の対角
    位置に設けられ前記タイプレートのレール底部ガイド用
    突壁のレール長手方向の端縁に係合可能な突出部とを備
    えることを特徴とする樹脂注入式可変パッド。
JP20031794A 1994-08-03 1994-08-03 樹脂注入式可変パッド Pending JPH0841803A (ja)

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