JP2018159253A - 可変パッド及び隙間埋め材 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価で簡単な構造によって硬化後の注入剤の全方向のせん断強度を向上させることができる可変パッド及び隙間埋め材を提供する。【解決手段】補強材25は、袋体22内で硬化後の注入剤Aと一体となり、この硬化後の注入剤Aに全方向のせん断強度を付与するようにこの硬化後の注入剤Aを補強する。補強材25は、硬化後の注入剤Aに作用するせん断力T1,T2などのあらゆる方向のせん断応力に対して、立体的にせん断応力を分散させつつ、強度を付与することができる。補強材25は、多重織26などを備えている。多重織26は、複数の織物26aが重ねて織られた部材である。多重織26は、経糸26b、緯糸26c及び接結糸26dの隙間に注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。織物26aは、平面状に織られた部分である。接結糸26dは、複数の織物26aが分離しないように繋ぎ合わせる部材である。【選択図】図6

Description

この発明は、レールと支持体との間に挿入される袋体に注入剤を注入することによってこの袋体を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める可変パッド、及び第1の部材と第2の部材との間に挿入される袋体に注入剤を注入することによってこの袋体を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める隙間埋め材に関する。
鉄道の軌道では、レール下面とまくらぎ上面との間の隙間を埋めるために、厚さを任意に変更することができる板状の可変パッドが使用されている。このような可変パッドは、袋体内に熱硬化性樹脂を注入して硬化させたり、ヒータを内蔵する樹脂板に通電加熱して隙間に合った形状にこの樹脂板を溶融変形させたりして使用される。従来の軌道パッドは、二枚のプラスチックシートを積層した状態で周囲を溶着した略長方形状の袋体と、この袋体内に架橋硬化性液状樹脂を注入する注入チューブと、架橋硬化性液状樹脂を注入するときに袋体内の空気をこの袋体外に排出するフィルタと、袋体内に封入されてこの袋体を補強するガラス繊維などの平織状の補強材などを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の可変パッドでは、注入チューブから袋体内に架橋硬化性液状樹脂を注入してこの架橋硬化性液状樹脂を硬化させ、硬化後の架橋硬化性液状樹脂と平織状の補強材を袋体内で一体化させることによって、この硬化後の架橋硬化性液状樹脂に剛性を付与している。
特開2005-282112号公報
従来の可変パッドは、袋体内に平織状の補強材を収容し、硬化後の架橋硬化性液状樹脂と補強材とを一体化している。このため、従来の可変パッドでは、レール長さ方向(袋体の長さ方向)及びレール長さ方向と直交する方向(袋体の幅方向)に作用するせん断力に対して強度が高くなり、硬化後の架橋硬化性液状樹脂の二次元方向(水平方向)の剛性を向上させることができる。
従来の可変パッドでは、レールとこのレールを支持する支承体との間でレールが長さ方向に移動するふく進が発生すると、硬化後の架橋硬化性液状樹脂の垂直面にせん断力が作用する。また、従来の可変パッドでは、軌道パッドとタイプレートとの間に袋体を挿入した状態で袋体内に架橋硬化性液状樹脂を注入すると、レール長さ方向の袋体の両端部が膨張した状態で架橋硬化性液状樹脂が硬化し袋体に膨大部が形成される。このため、従来の可変パッドでは、レールのふく進によって軌道パッドやタイプレートが膨大部に押し付けられて、袋体の厚さ方向(上下方向)にせん断力が作用する。その結果、従来の可変パッドでは、硬化後の架橋硬化性液状樹脂の厚さ方向のせん断強度を向上させる必要がある。しかし、従来の可変パッドでは、補強材が1枚の薄い平織状の補強材であるため、硬化後の架橋硬化性液状樹脂の可変パッドの厚さ方向におけるせん断強度が比較的低くなってしまう問題点がある。
この発明の課題は、安価で簡単な構造によって硬化後の注入剤に作用する応力に対する強度を付与するとともに、せん断応力を分散させることにより、立体的に補強効果を向上させることができる可変パッド及び隙間埋め材を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1及び図3〜図27に示すように、レール(2)と支持体(3)との間に挿入される袋体(22)に注入剤(A)を注入することによってこの袋体を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める可変パッドであって、前記袋体内で硬化後の注入材と一体となり、この硬化後の注入剤に全方向のせん断強度を付与することによって、この硬化後の注入剤を補強する補強材(25)を備えることを特徴とする可変パッド(21)である。
請求項2の発明は、図3〜図27に示すように、請求項1に記載の可変パッドにおいて、前記補強材は、立体的な骨組み構造を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の可変パッドにおいて、図4〜図6に示すように、前記補強材は、複数の織物(26a)が重ねて織られた多重織(26)を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図7〜図9に示すように、前記補強材は、上下一対の織物(27A,27B)と、これらの織物を連結する連結糸(28)とを備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図10〜図13に示すように、前記補強材は、筒状に織られた筒織(29)を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図14〜図16に示すように、前記補強材は、繊維(30a)を織らずに絡み合わせた不織布(30)を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図17〜図19に示すように、前記補強材は、多数の孔(31a)を有する多孔質材(31)を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図20及び図21に示すように、前記補強材は、上下一対の織物(27A,27B)の間に、繊維(30a)を織らずに絡み合わせた不織布(30)を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図22及び図23に示すように、前記補強材は、上下一対の織物(27A,27B)の間に、多数の孔(31a)を有する多孔質材を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項10の発明は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図24及び図25に示すように、前記補強材は、筒状に織られた筒織(29)の内部に、繊維(30a)を織らずに絡み合わせた不織布(30)を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項11の発明は、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図26及び図27に示すように、前記補強材は、筒状に織られた筒織(29)の内部に、多数の孔(31a)を有する多孔質材(31)を備えることを特徴とする可変パッドである。
請求項12の発明は、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図3、図5、図6、図8〜図10、図12、図13、図15、図16及び図18〜図27に示すように、前記補強材は、この補強材の上面が前記袋体の上側内面(22d)に接合されており、この補強材の下面が前記袋体の下側内面(22e)に接合されていることを特徴とする可変パッドである。
請求項13の発明は、請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、図10に示すように、前記補強材は、前記袋体の周縁部を補強することを特徴とする可変パッドである。
請求項14の発明は、図28に示すように、第1の部材(32A)と第2の部材(32B)との間に挿入される袋体(22)に注入剤(A)を注入することによってこの袋体を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める隙間埋め材であって、前記袋体内で硬化後の注入材と一体となり、この硬化後の注入剤に全方向のせん断強度を付与することによって、この硬化後の注入剤を補強する補強材(25)を備えることを特徴とする隙間埋め材(23)である。
請求項15の発明は、請求項14に記載の隙間埋め材において、図3〜図28に示すように、前記補強材は、立体的な骨組み構造を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項16の発明は、請求項14又は請求項15に記載の隙間埋め材において、図4〜図6に示すように、前記補強材は、複数の織物(26a)が重ねて織られた多重織(26)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項17の発明は、請求項14から請求項16までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図7〜図9に示すように、前記補強材は、上下一対の織物(27A,27B)と、これらの織物を連結する連結糸(28)とを備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項18の発明は、請求項14から請求項17までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図10〜図13に示すように、前記補強材は、筒状に織られた筒織(29)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項19の発明は、請求項14から請求項18までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図14〜図16に示すように、前記補強材は、繊維(30a)を織らずに絡み合わせた不織布(30)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項20の発明は、請求項14から請求項19までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図17〜図19に示すように、前記補強材は、多数の孔(31a)を有する多孔質材(31)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項21の発明は、請求項14から請求項20までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図20及び図21に示すように、前記補強材は、上下一対の織物(27A,27B)の間に、繊維(30a)を織らずに絡み合わせた不織布(30)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項22の発明は、請求項14から請求項21までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図22及び図23に示すように、前記補強材は、上下一対の織物(27A,27B)の間に、多数の孔(31a)を有する多孔質材(31)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項23の発明は、請求項14から請求項22までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図24及び図25に示すように、前記補強材は、筒状に織られた筒織(29)の内部に、繊維(30a)を織らずに絡み合わせた不織布(30)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項24の発明は、請求項14から請求項23までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図26及び図27に示すように、前記補強材は、筒状に織られた筒織(29)の内部に、多数の孔(31a)を有する多孔質材(31)を備えることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項25の発明は、請求項14から請求項24までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図5、図6、図8〜図9、図12、図13、図15、図16及び図18〜図28に示すように、前記補強材は、この補強材の上面が前記袋体の上側内面(22d)に接合されており、この補強材の下面が前記袋体の下側内面(22e)に接合されていることを特徴とする隙間埋め材である。
請求項26の発明は、請求項14から請求項25までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、図10に示すように、前記補強材は、前記袋体の周縁部を補強することを特徴とする隙間埋め材である。
この発明によると、安価で簡単な構造によって硬化後の注入剤に作用する応力に対する強度を付与するとともに、せん断応力を分散させることにより、立体的に補強効果を向上させることができる。
この発明の第1実施形態に係る可変パッドを備えるレール締結装置の縦断面図である。 この発明の第1実施形態に係る可変パッドを備えるレール締結装置を分解した状態を模式的に示す斜視図である。 この発明の第1実施形態に係る可変パッドを模式的に示す外観図であり、(A)は一部を破断して示す平面図であり、(B)は(A)のIII-IIIB線で切断した状態を示す断面図である。 図3のIV部分の補強材の一部を模式的に示す拡大図である 図3のV部分を模式的に示す拡大図である この発明の第1実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図である。 この発明の第2実施形態に係る可変パッドの補強材の一部を模式的に示す平面図である。 この発明の第2実施形態に係る可変パッドの一部を模式的に示す縦断面図である。 この発明の第2実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図であ この発明の第3実施形態に係る可変パッドを模式的に示す外観図であり、(A)は一部を破断して示す平面図であり、(B)は(A)のX-XB線で切断した状態を示す断面図である。 図10のXI部分の補強材の一部を模式的に示す拡大図である 図10のXII部分を模式的に示す拡大図である 図10のXII部分の注入剤を注入した後の状態を模式的に示す拡大図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す拡大図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す拡大図である。 この発明の第4実施形態に係る可変パッドの補強材の一部を模式的に示す平面図である。 この発明の第4実施形態に係る可変パッドの一部を模式的に示す縦断面図である。 この発明の第4実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図である。 この発明の第5実施形態に係る可変パッドの補強材の一部を模式的に示す平面図である。 この発明の第5実施形態に係る可変パッドの一部を模式的に示す縦断面図である。 この発明の第5実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図である。 この発明の第6実施形態に係る可変パッドの一部を模式的に示す縦断面図である。 この発明の第6実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図である。 この発明の第7実施形態に係る可変パッドの一部を模式的に示す縦断面図である。 この発明の第7実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図である。 この発明の第8実施形態に係る可変パッドの一部を模式的に示す縦断面図である。 この発明の第8実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図である。 この発明の第9実施形態に係る可変パッドの一部を模式的に示す縦断面図である。 この発明の第9実施形態に係る可変パッドに注入剤を注入した後の補強材の状態を示す縦断面図であり、(A)はせん断力が作用する前の状態を示す縦断面図であり、(B)はせん断力が作用した後の状態を示す縦断面図である。 この発明の第10実施形態に係る隙間埋め材の使用状態を模式的に示す縦断面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1に示す車輪1は、左右のレール2とそれぞれ回転接触する部材である。車輪1は、レール頭部2aの頭頂面2dと接触して摩擦抵抗を受ける踏面1aと、脱輪を防止するために車輪1の外周部に連続して形成されたフランジ面1bなどを備えている。図1に示す車輪1は、左右一対の車輪のうち一方の車輪であり、他方の車輪については図示を省略している。
図1及び図2に示すレール2は、鉄道車両の車輪1を支持し案内してこの鉄道車両を走行させる部材である。レール2は、レール頭部2aと、レール底部(フランジ部)2bと、レール腹部(ウェブ部)2cなどを備えている。レール頭部2aは、鉄道車両の車輪1と接触する部分であり、車輪1を直接支持する頭頂面(頭部上面)2dなどを備えている。レール底部2bは、レール締結装置4によって支持体3上に設置されて取り付けられる部分であり、レール締結装置4の締結ばね6によって押さえ付けられる底部上面2eと、支持体3上に設置される底部下面2fと、レール底部2bの左右の側面部分を構成する底部側面2gなどを備えている。レール腹部2cは、レール頭部2aとレール底部2bとを繋ぐ部分であり、レール頭部2aに作用する輪重及び横圧をレール底部2bに伝達する。
図1に示す支持体3は、レール2を支持する支承体である。支持体3は、レール2の長さ方向に所定の間隔をあけて左右一対のレール2を支持するまくらぎ、又は矩形平板状のプレキャストのコンクリート版によって左右一対のレール2を支持する軌道スラブ(スラブ版)などである。
レール締結装置4は、レール2を支持体3に締結する装置である。レール締結装置4は、左右のレール2を支持体3に締結することによって、左右のレール2間の距離(軌間)を保持するとともに、列車走行時に軌道に与える荷重又は振動に抵抗してこれらを支持体3に伝達する。レール締結装置4は、レール2と支持体3との間を電気的に絶縁する機能も有する。レール締結装置4は、レール底部2bとタイプレート5との間に軌道パッド11及び可変パッド21を挟み込み、締結ばね6によってレール2を支持体3に締結して、列車通過時に発生する振動を吸収する。レール締結装置4は、図1及び図2に示すタイプレート5と、図1に示す締結ばね6と、締結ボルト7と、ナット8と、アンカーボルト9と、ナット10と、図1及び図2に示す軌道パッド11と、滑材12と、図1に示す高さ調整板13と、絶縁板14と、ばね座金15,16と、平座金17,18と、絶縁カラー19と、カバープレート20と、図1〜図5に示す可変パッド21などを備えている。
図1及び図2に示すタイプレート5は、レール2と支持体3との間に挿入されてレール2の横方向の移動を規制する部材である。タイプレート5は、外観が板状の部材であり、支持体3に着脱自在に装着される。タイプレート5は、図1及び図2に示すショルダ部5aと、図2に示す嵌合部5bなどを備えている。図1及び図2に示すショルダ部5aは、タイプレート5上にレール底部2bを位置決めする部分であり、図1に示すようにレール底部2bの底部側面2gと対向するように形成された壁部である。図2に示す嵌合部5bは、締結ボルト7の角形端部が嵌合する部分である。嵌合部5bは、ショルダ部5aの上面を凹状に切り欠くように形成されており、締結ボルト7の角形端部が嵌合することによってこの締結ボルト7が中心軸回りに回転するのを阻止する。
図1に示す締結ばね6は、レール2のレール底部2bの底部上面2eを押さえ付けて締結する部材である。締結ボルト7は、締結ばね6を締め付ける部材である。締結ボルト7は、この締結ボルト7の角形端部がタイプレート5の嵌合部5bと嵌合することによって締結ばね6をタイプレート5に固定する。ナット8は、締結ボルト7に締結される部材である。アンカーボルト9は、支持体3に埋め込まれた埋込栓の雌ねじ部と噛み合ってタイプレート5を支持体3に固定する部材である。ナット10は、アンカーボルト9に締結される部材である。
図1及び図2に示す軌道パッド11は、レール2と支持体3との間に挿入する緩衝用の板状部材である。軌道パッド11は、列車通過時に発生する衝撃荷重を緩和するとともに、レール2と支持体3との間でレール2が長さ方向に移動するふく進に対する抵抗力を確保する。軌道パッド11は、例えば、加硫ゴムなどの絶縁性の弾性体である。滑材12は、レール2と軌道パッド11との間に挿入する摩擦抵抗低減用の板状部材である。滑材12は、図1に示すように、レール2のレール底部2bの底部下面2fが摺動可能なようにこの底部下面2fと接触する。滑材12は、図2に示すように、レール2の長さ方向に軌道パッド11が抜け出すのを防止する抜け出し防止部12aなどを備えている。抜け出し防止部12aは、滑材12の両端部から突出する部分を略直角に屈曲させて凸状に形成されている。抜け出し防止部12aは、タイプレート5の両縁部に引っ掛かることによって、軌道パッド11の移動を阻止するとともに、この軌道パッド11を所定の位置に位置決めする。滑材12は、例えば、ポリアミド、ポリエチレン、エボナイトなどの合成樹脂板又はステンレス鋼板であり、軌道パッド11に接合固定されている。
図1に示す高さ調整板13は、支持体3とタイプレート5との間に挿入されてレール2の高さを調整する部材である。絶縁板14は、支持体3と高さ調整板13との間に挿入されてこれらの間を電気的に絶縁する部材である。ばね座金15は、締結ばね6とナット8との間に挟み込まれる部材である。ばね座金16は、アンカーボルト9及びナット10の緩みを防止する部材である。平座金17は、ナット8とばね座金16との間に挟み込まれる部材である。平座金18は、ばね座金16と絶縁カラー19との間に挟み込まれる部材である。絶縁カラー19は、タイプレート5と支持体3との間を電気的に絶縁する部材であり、平座金18とカバープレート20との間に挿入されている。カバープレート20は、タイプレート5と絶縁カラー19との間に挿入される部材である。
図1〜図5に示す可変パッド21は、レール2と支持体3との間に挿入される袋体22に注入剤Aを注入することによってこの袋体22を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める部材である。可変パッド21は、図1及び図2に示すように、タイプレート5と軌道パッド11との間に挿入することによって、レール2の高さを調節する高さ調整パッキンとして機能する。可変パッド21は、袋体22に注入される注入剤Aの注入量に応じてこの袋体22が任意の厚さに変化する。可変パッド21は、タイプレート5の一方のショルダ部5aの内側側面と他方のショルダ部5aの内側側面との間に挟み込まれる。可変パッド21は、図1〜図5に示す袋体22と、図2及び図3に示す注入部23と、排出部24と、図3〜図5に示す補強材25などを備えている。
図2及び図6に示す注入剤Aは、可変パッド21内に注入される部材である。注入剤Aは、例えば、主剤と硬化剤とを混合し所定時間経過後に硬化する2液混合型のエポキシ系、ポリウレタン系、ポリエステル系又はビニルエステル系などの樹脂液である。注入剤Aは、袋体22内に注入するときには液状であり、この袋体22内に注入されてから所定時間経過すると硬化してこの袋体22と一体となる。
図2〜図6に示す袋体22は、内部に注入剤Aが封入される部材である。袋体22は、図2及び図3(A)に示すように、平面形状が略四角形であり、図5に示すように注入剤Aの注入前には厚さが薄くなって潰れた状態であり、図6に示すように注入剤Aの注入後には厚さが厚くなって膨らんだ状態になる。袋体22は、図3(B)及び図5に示す被覆部22a,22bと、図3に示す接合部22cと、図5及び図6に示す上側内面22dと、下側内面22eなどを備えている。袋体22は、図5に示すように、被覆部22aと被覆部22bとの間の空間が注入剤Aを充填する充填室になる。
図3(B)及び図5に示す被覆部22aは、袋体22の表面側を構成する部分であり、被覆部22bは袋体22の裏面側を構成する部分である。被覆部22a,22bは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸コポリマー(EVA)、ナイロン又はこれらの組合せからなるシートを複数枚重ね合わせた状態で貼り合わせて積層されている。図3に示す接合部22cは、被覆部22aと被覆部22bとを接合する部分である。接合部22cは、被覆部22a,22bの周縁部を熱溶着などによって接合して形成される。図5及び図6に示す上側内面22dは、被覆部22aの下面を構成する部分であり、下側内面22eは被覆部22bの上面を構成する部分である。
図2及び図3に示す注入部23は、袋体22内に注入剤Aを注入する部分である。注入部23は、袋体22の角部にこの袋体22と一体に形成されている。注入部23は、注入剤Aを供給する供給装置から注入剤Aが注入される注入口23aと、この注入口23aと袋体22内とを接続する流路23bと、この流路23bを流れる注入剤Aが袋体22内に向かって流入するのを許容しこの注入剤Aが注入口23aに向かって流出するのを阻止する一方向弁23cなどを備えている。
排出部24は、袋体22内に注入剤Aを注入するときに、この袋体22内の空気をこの袋体22外に排出する部分である。排出部24は、袋体22の角部であって注入部23の対角にこの袋体22と一体に形成されている。排出部24は、袋体22内の空気が排出する排出口24aと、この排出口24aと袋体22内とを接続する流路24bと、袋体22内の空気が排出口24aに向かって流出するのを許容しこの袋体22内の注入剤Aが排出口24aに向かって流出するのを制限するフィルタ部24cなどを備えている。
図3〜図5に示す補強材25は、袋体22内で硬化後の注入剤Aと一体となり、この硬化後の注入剤Aに全方向のせん断強度を付与することによって、この硬化後の注入剤Aを補強する部材である。ここで、全方向とは、図1〜図5に示すように、可変パッド21の水平方向(長さ方向(X軸方向)及び幅方向(Y軸方向)))及び垂直方向(厚み方向(Z軸方向))の三軸方向のみならず三次元方向(多軸方向)を意味する。補強材25は、硬化後の注入剤Aに作用する全方向のせん断力T1,T2に抵抗するせん断強度を付与する三次元の立体織物のような立体的な骨組み構造を備えている。補強材25は、図5に示すように、袋体22内に注入剤Aを注入する前には全体が潰れた状態になっている。補強材25は、図6(A)に示すように、袋体22内に注入剤Aを注入すると、この補強材25の隙間に注入剤Aが浸入して全体が膨らんだ状態になり、袋体22内で注入剤Aが硬化すると、硬化後の注入剤Aとこの補強材25とが一体となって全体が膨らんだ状態を維持する。補強材25は、図5に示すように、この補強材25の上面が袋体22の上側内面22dに接着剤又は溶着によって接合されており、この補強材25の下面が袋体22の下側内面22eに接着剤又は溶着によって接合されている。補強材25は、図3に示すように、袋体22の全体が補強されるように、この袋体22内の周縁部まで配置されている。補強材25は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、バサルト繊維、ビニルエステル繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維又はアラミド繊維などの糸によって形成されている。補強材25は、例えば、繊維を構成する分子の配列を良好にするために、紡糸した後に繊維を引き延ばして適度な強さ及び伸度を付与した延伸糸が好ましい。補強材25は、図3〜図6に示す多重織26などを備えている。
図3〜図6に示す多重織26は、複数の織物26aが重ねて織られた部材である。多重織26は、図4〜図6に示すように、織物26aと接結糸26dなどを備えている。多重織26は、図6に示すように、経糸26b、緯糸26c及び接結糸26dの隙間に注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。図4〜図6に示す織物26aは、平面状に織られた部分である。織物26aは、例えば、図4及び図5に示すように、経糸26bと緯糸26cとを一本ずつ交互に浮き沈みさせて交差させて織られた平織である。図5及び図6に示す接結糸26dは、複数の織物26aが分離しないように繋ぎ合わせる部材である。接結糸26dは、例えば、図4〜図6に示すように、複数枚の織物26aを重ね合わせた状態でこれらの織物26aに規則的又は不規則的に絡み付くことによって、これらの織物26aを繋ぎ合わせて多重織26を立体的に形成している。接結糸26dは、図4に示すように、経糸26b、緯糸26c及びこれらの交差部に絡み付くことによって、図5に示すように複数層の織物26aを繋ぎ合わせている。
次に、この発明の第1実施形態に係る可変パッドの作用について説明する。
図6(A)に示すように、硬化後の注入剤Aと補強材25とが袋体22内で一体になると、多重織26の織物26aの経糸26b、緯糸26c及び接結糸26dが硬化後の注入剤A内で立体的な骨組み構造として機能する。このため、経糸26b、緯糸26c及び接結糸26dが互いに結合した状態で、硬化後の注入剤A内で層状に配列されて、硬化後の注入剤Aの断面に均等に補強硬化を付与する。その結果、硬化後の注入剤Aに繊維方向の引張強さと、繊維鉛直方向にせん断力とを付与するとともに、応力を分散させることができる。例えば、図6(B)に示すように、列車通過時に発生する荷重やレール2のふく進によって発生する荷重などが可変パッド21に横方向のせん断力T1として作用すると、織物26aの接結糸26dがこのせん断力T1に抵抗する。また、レール2のふく進によって可変パッド21の膨大部が軌道パッドやタイプレートに押し付けられたときに発生する荷重などがこの可変パッド21に縦方向のせん断力T2として作用すると、織物26aの経糸26b及び緯糸26cがこのせん断力T2に抵抗する。その結果、可変パッド21の断面に作用するせん断応力が各層で分散されてせん断力T1,T2が低減するため、この可変パッド21に作用するせん断力T1,T2によって硬化後の注入剤Aが損傷するのを補強材25が抑制する。
次に、この発明の第1実施形態に係る可変パッドの使用方法について説明する。
図1及び図2に示すレール2の高さを調整するときには、図1に示すレール締結装置4を緩めてタイプレート5からレール2を緩めて、高さ調整用ブロックなどの高さ調整器具をレール2と支持体3との間に挟み込み、レール2を所定の高さに設定する。図2に示すように、レール2のレール底部2bとタイプレート5との間に隙間が形成された状態で、軌道パッド11とタイプレート5との間に可変パッド21を挟み込む。この状態で、注入剤供給装置を注入部23の注入口23aに接続し、軌道パッド11がレール2と接触するまで、可変パッド21内に注入剤Aを注入する。
図5に示すように、袋体22の上側内面22dと最上層の織物26aの上面とが接合されており、袋体22の下側内面22eと最下層の織物26aの下面とが接合されている。このため、図3(A)に示すように、注入剤Aが流路23bを流れて可変パッド21の袋体22内に流入すると、図6に示すように補強材25の多重織26内の隙間に浸入して可変パッド21が膨張する。このとき、図3(A)に示す袋体22内からこの袋体22外に注入剤Aが逆流するのを一方向弁23cが阻止する。袋体22内に注入剤Aが注入されると、この袋体22内の空気が排出部24の流路24bを流れて排出口24aから排出される。袋体22内から空気が排出して排出口24aから注入剤Aが僅かに滲み出したときに注入剤供給装置を停止させて所定時間経過させ、袋体22内で注入剤Aを硬化させて注入剤Aと補強材25とを一体化させる。注入剤Aの硬化後に注入部23及び排出部24を袋体22から切り離し、レール高さ調整器具を取り外して、図1に示すようにレール締結装置4によってレール2を締結する。
この発明の第1実施形態に係る可変パッドには、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、袋体22内で硬化後の注入剤Aと補強材25が一体となり、この硬化後の注入剤Aに全方向のせん断強度を付与することによって、この硬化後の注入剤Aをこの補強材25が補強する。このため、従来の可変パッドの平織状の補強材のような硬化後の架橋硬化性液状樹脂に上下方向のせん断力T2に対して平面上でのみせん断強度を付与する場合とは異なり、硬化後の注入剤Aに作用するせん断力T1,T2などのあらゆる方向のせん断応力に対して、立体的にせん断応力を分散させつつ、強度を付与することができる。また、従来の可変パッドの平織状の補強材に比べて補強材25が厚みを有するため、上下方向のせん断力T2に対してもせん断強度を向上させることができる。
(2) この第1実施形態では、複数の織物26aが重ねて織られた多重織26を補強材25が備えている。このため、従来の平織状の補強材とは異なり、補強材25が厚さ方向(Z軸方向)にも織られて層状に形成することができる。その結果、硬化後の注入剤Aを横方向にずらすようなせん断力T1がこの硬化後の注入剤Aに作用しても、補強材25によってせん断強度も向上させることができる。
(3) この第1実施形態では、補強材25の上面が袋体22の上側内面22dに接合されており、この補強材25の下面がこの袋体22の下側内面22eに接合されている。このため、袋体22内に注入剤Aを注入したときに、袋体22内で補強材25がずれるのを防止することができるとともに、袋体22とともに補強材25を簡単に膨張させて補強材25内に注入剤Aを簡単に浸入させることができる。その結果、補強材25内の隙間に注入剤Aが円滑に注入されて袋体22内に注入剤Aを隅々まで充填することができる。また、袋体22内の空気を補強材25内の隙間から円滑に排出して、袋体22内に空気が残留するのを防ぐことができる。
(第2実施形態)
以下では、図1〜図6に示す部分と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図7〜図9に示す補強材25は、図4〜図6に示す補強材25とは異なり、図7〜図9に示すように織物27A,27Bと連結糸(接続糸)28などを備えている。補強材25は、図9に示すように、経糸27b、緯糸27c及び連結糸28の隙間に注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。補強材25は、図8に示すように、袋体22内に注入剤Aを注入する前には、上下の織物27A,27Bの間隔が狭くなって連結糸28が弛んでおり全体が潰れた状態になっている。補強材25は、図9に示すように、袋体22内に注入剤Aを注入すると、織物27A,27B及び連結糸28の隙間に注入剤Aが浸入して上下の織物27A,27Bの間隔が広くなって連結糸28が緊張し全体が膨らんだ状態になる。補強材25は、袋体22内で注入剤Aが硬化すると、織物27A,27B及び連結糸28が硬化後の注入剤Aと一体となって全体が膨らんだ状態を維持する。
図7〜図9に示す織物27A,27Bは、平面状に織られた部材である。織物27A,27Bは、例えば、図7に示すように、経糸27bと緯糸27cとを一本ずつ交互に浮き沈みさせて交差させて織られた平織である。図8に示すように、織物27Aはこの織物27Aの上面が袋体22の上側内面22dに接着剤又は溶着によって接合されており、織物27Bはこの織物27Bの下面が袋体22の下側内面22eに接着剤又は溶着によって接合されている。
図7〜図9に示す連結糸28は、上下一対の織物27A,27Bを連結する部材である。連結糸28は、図8及び図9に示すように、上下一対の織物27A,27Bが分離しないように、これらの織物27A,27Bを所定の間隔をあけて繋ぎ合わせている。連結糸28は、図7に示すように、経糸27b、緯糸27c及びこれらの交差部に規則的又は不規則的に絡み付くことによって、織物27Aと織物27Bとを連結する支柱として機能する。
この発明の第2実施形態に係る可変パッドは、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第2実施形態では、上下一対の織物27A,27Bと、これらの織物27A,27Bを連結する連結糸28とを補強材25が備えている。このため、袋体22内に注入剤Aを注入する前には、連結糸28が弛んで上下の織物27Aと織物27Bとの間隔が狭くなって袋体22を潰れた状態にすることができる。その結果、袋体22内に注入剤Aを注入する前に、この袋体22内から可能な限り空気を予め抜いた状態にしておくことができる。また、袋体22内に注入剤Aを注入するときには、弛んだ状態の連結糸28が緊張状態になり、上下の織物27Aと織物27Bとの間に注入剤Aを円滑に充填することができる。さらに、袋体22内に注入剤Aを注入した後には、上下の織物27A,27Bが連結糸28によって連結された状態で硬化後の注入剤Aと補強材25とを一体化することができる。その結果、硬化後の注入剤Aに作用するせん断力T1,T2などのあらゆる方向のせん断応力に対して、立体的にせん断応力を分散させつつ、強度を付与することができる。
(第3実施形態)
図10〜図13に示す補強材25は、筒織29などを備えており、図10に示すように袋体22の周縁部を補強している。補強材25は、袋体22の内面側の周縁部が重点的に補強されるように、この袋体22の内面側の周縁部を囲むようにこの周縁部に沿って連続して配置されている。
図10〜図13に示す筒織29は、筒状に織られた部分である。筒織29は、例えば、図11に示すように、経糸29bと緯糸29cとを一本ずつ交互に浮き沈みさせて交差させて、図12に示すように筒状に織られている。筒織29は、図12に示すように、この筒織29の上端面が袋体22の上側内面22dに接着剤又は溶着によって接合されており、この筒織29の下端面が袋体22の下側内面22eに接着剤又は溶着によって接合されている。筒織29は、図13に示すように、経糸29b及び緯糸29cの隙間に注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。筒織29は、図10に示す開口部29d〜29fなどを備えている。
図10(A)に示す開口部29dは、筒織29内に注入剤Aが浸入する部分である。開口部29dは、筒織29の外側側面を貫通して注入部23の流路23bに接続されている。開口部29eは、筒織29内から注入剤A及び空気が排出する部分である。開口部29eは、筒織29の外側側面を貫通して排出部24の流路24bに接続されている。図10に示す開口部29fは、筒織29内に注入剤A及び空気を通過させる部分である。開口部29fは、筒織29内に注入剤A及び空気が浸入するとともに、この筒織29外に注入剤A及び空気を排出する。開口部29fは、筒織29の内側側面を貫通しており、この内側側面に沿って所定の間隔をあけて形成されている。
この発明の第3実施形態に係る可変パッドは、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
(1) この第3実施形態では、筒状に織られた筒織29を補強材25が備えている。このため、注入剤Aを注入する前には補強材25を簡単に潰れた状態にすることができ、注入剤Aを注入したときには補強材25を簡単に膨らませた状態にすることができる。また、硬化後の注入剤Aとともに筒織29を一体化させることによって、硬化後の注入剤Aに作用するせん断力T1,T2などのあらゆる方向のせん断応力に対して、立体的にせん断応力を分散させつつ、強度を付与することができる。
(2) この第3実施形態では、補強材25が袋体22の周縁部を補強する。このため、過大な応力が作用する袋体22の周縁部を重点的に補強することができる。例えば、レール2の長さ方向における袋体22の両端部を補強材25によって補強することができるため、レール2のふく進によってこの袋体22の両端部に過大な応力が作用したときに、この袋体22の損傷を防ぐことができる。
(第4実施形態)
図14〜図16に示す補強材25は、不織布30などを備えている。不織布30は、繊維30aを織らずに絡み合させた部材である。不織布30は、繊維30aを熱、機械的又は化学的な作用によって接着又は絡み合わせた布であり、各繊維30aが絡み合って全方向(任意の方向)に向いている。不織布30は、例えば、ポリエステルなどの合成繊維の集積層(フリース)を形成した後に、この集積層を接着剤又は熱溶着によって接合したり、返しのある梁を突き刺して機械的に結合したり、高圧水流を噴射して繊維30aを絡み合わせて形成したりして製造される。不織布30は、図15に示すように、この不織布30の上面が袋体22の上側内面22dに接着剤又は溶着によって接合されており、この不織布30の下面が袋体22の下側内面22eに接着剤又は溶着によって接合されている。不織布30は、図16に示すように、各繊維30a間の隙間に注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。
この発明の第4実施形態に係る可変パッドは、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第4実施形態では、繊維30aを織らずに絡み合わせた不織布30を補強材25が備えている。このため、方向性を持たず安価な不織布30を使用して、硬化後の注入剤Aに作用するせん断力T1,T2などのあらゆる方向のせん断応力に対して、立体的にせん断応力を分散させつつ、強度を付与することができる。
(第5実施形態)
図17〜図19に示す補強材25は、多孔質材31などを備えている。多孔質材31は、多数の孔31aを有する部材である。多孔質材31は、内部の多数の細孔(微小空間)が連通している連続気泡体であり、全方向に骨組みで結合された三次元の骨格網状構造のような立体的な骨組み構造を備えている。多孔質材31は、例えば、ゴムスポンジ、プラスチックフォーム、ウレタン、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレン、ポリウレタンフォーム、発泡ポリスチロール又は天然高分子多孔質体などである。多孔質材31は、例えば、ポリウレタンなどの合成樹脂を発泡成形したり、ゴムに発泡剤及び軟化剤などを練り込み加硫したりして製造される。多孔質材31は、図18に示すように、この多孔質材31の上面が袋体22の上側内面22dに接着剤又は溶着によって接合されており、この多孔質材31の下面が袋体22の下側内面22eに接着剤又は溶着によって接合されている。多孔質材31は、図19に示すように、多数の孔31aに注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。
この発明の第5実施形態に係る可変パッドは、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第5実施形態では、多数の孔31aを有する多孔質材31を補強材25が備えている。このため、注入剤Aを注入する前には多孔質材31を簡単に潰れた状態にすることができ、注入剤Aを注入したときには多孔質材31を簡単に膨らませた状態にすることができる。また、硬化後の注入剤Aとともに多孔質材31を一体化させることによって、硬化後の注入剤Aに作用するせん断力T1,T2などのあらゆる方向のせん断応力に対して、立体的にせん断応力を分散させつつ、強度を付与することができる。
(第6実施形態)
図20及び図21に示す補強材25は、上下一対の織物27A,27Bの間に不織布30を備えている。補強材25は、例えば、上下一対の織物27A,27Bの間に不織布30を接着剤などによって接合して製造される。補強材25は、図21に示すように、織物27A,27Bの経糸27bと緯糸27cとの隙間に注入剤Aが浸入するとともに、不織布30の各繊維30a間の隙間にも注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。この第6実施形態には、第1実施形態、第2実施形態及び第4実施形態と同様の効果がある。
(第7実施形態)
図22及び図23に示す補強材25は、上下一対の織物27A,27Bの間に多孔質材31を備えている。補強材25は、例えば、上下一対の織物27A,27Bの間に多孔質材31を接着剤などによって接合して製造される。補強材25は、図23に示すように、織物27A,27Bの経糸27bと緯糸27cとの隙間に注入剤Aが浸入するとともに、多孔質材31の多数の孔31aにも注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。この第7実施形態には、第1実施形態、第2実施形態及び第5実施形態と同様の効果がある。
(第8実施形態)
図24及び図25に示す補強材25は、筒織29の内部に不織布30を備えている。補強材25は、例えば、予め円筒状に織られた筒織29の内周部に円柱状に形成された不織布30を詰め込んだり、予め円柱状に形成された不織布30の外周部に筒織29を織ったりして製造される。補強材25は、図25に示すように、筒織29の経糸29bと緯糸29cとの隙間に注入剤Aが浸入するとともに、不織布30の各繊維30a間の隙間にも注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。この第8実施形態には、第1実施形態、第3実施形態及び第4実施形態と同様の効果がある。
(第9実施形態)
図26及び図27に示す補強材25は、筒織29の内部に多孔質材31を備えている。補強材25は、例えば、予め円筒状に織られた筒織29の内周部に円柱状に成形された多孔質材31を嵌め込んだり、予め円柱状に成形された多孔質材31の外周部に筒織29を織ったりして製造される。補強材25は、図27に示すように、筒織29の経糸29bと緯糸29cとの隙間に注入剤Aが浸入するとともに、多孔質材31の多数の孔31aにも注入剤Aが浸入し、硬化後の注入剤Aと一体になる。この第9実施形態には、第1実施形態、第3実施形態及び第5実施形態と同様の効果がある。
(第10実施形態)
図28に示す部材32A,32Bは、互いに対向して存在する物体である。部材32A,32Bは、これらの間に隙間が形成されている。部材32A,32Bは、例えば、コンクリート構造物、鋼構造物、土構造物、木造構造物、土木構造物、岩石又は砕石などである。隙間埋め材33は、部材32Aと部材32Bとの間に挿入される袋体22に注入剤Aを注入することによってこの袋体22を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める部材である。隙間埋め材33は、図28に示すように、部材32Aと部材32Bとの間に挿入することによって、部材32Aと部材32Bとの間の隙間を調整する隙間調整材として機能するとともに、部材32Bの高さを調節する高さ調整材としても機能する。隙間埋め材33は、袋体22に注入される注入剤Aの注入量に応じてこの袋体22が任意の厚さに変化する。隙間埋め材33は、例えば、部材32Aと部材32Bとの間の隙間を埋めるときにこの隙間に挟み込まれたり、部材32Aに対して部材32Bの高さを調整するときに部材32Aと部材32Bとの間に挟み込まれたりする。隙間埋め材33は、図3〜図27に示す可変パッド21と同一構造であり、袋体22と補強材25などを備えている。この第10実施形態は、第1実施形態〜第9実施形態と同様の効果がある。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、支持体3が軌道スラブである場合を例に挙げて説明したが他の支持体についてもこの発明を適用することができる。例えば、左右一対のレール2をそれぞれ支持するプレストレスコンクリート構造(PRC構造)の縦梁を鋼管製の継材によって連結する梯子状のラダーまくらぎなどの支持体についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、レール締結装置4がタイプレート式レール締結装置である場合を例に挙げて説明したが、タイプレート5を使用しない直結式レール締結装置についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、せん断力T1がX軸方向に作用する場合を例に挙げて説明したが、せん断力がY軸方向に作用する場合についても、この発明を適用することができる。
(2) この実施形態では、補強材25の上面を袋体22の上側内面22dに接合し、この補強材25の下面を袋体22の下側内面22eに接合する構造を例に挙げて説明したが、このような構造に限定するものではない。例えば、補強材25の上面を袋体22の上側内面22dに接合させず、この補強材25の下面も袋体22の下側内面22eに接合させない構造についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、袋体22内の全部を多重織26、織物27A,27B間を連結糸28で連結、筒織29、不織布30、多孔質材31、筒織29内に不織布30又は多孔質材31、織物27A,27B間に不織布30又は多孔質材31などによって構成する場合を例に挙げて説明したが、これらを任意に組み合わせる場合についてもこの発明を適用することができる。例えば、袋体22内の一部を多重織26によって構成し残部を織物27A,27B及び連結糸28によって構成したり、織物27Aと織物27Bとを連結糸28によって連結する構造とこれらの間に不織布30を挟む構造とを袋体22の長さ方向に繰り返すような構成にしたり、織物27Aと織物27Bとの間に不織布30を挟み込みこれらを連結糸28によって連結する構成にしたりすることもできる。さらに、この実施形態では、袋体22内の周縁部まで補強材25を配置する場合を例に挙げて説明したが、この袋体22内の周縁部から僅かに隙間をあけて補強材25を配置する場合についても、この発明を適用することができる。
(3) この第1実施形態〜第3実施形態、第7実施形態及び第9実施形態では、織物26a,27A,27B及び筒織29が平織である場合を例に挙げて説明したが、平織に限定するものではない。例えば、複数本の経糸26b,27b,29bに対して緯糸26c,27c,29cを一本の割合で織る綾織や、経糸26b,27b,29b及び緯糸26c,27c,29cを五本ずつで織る繻子織などである場合についても、この発明を適用することができる。また、この第1実施形態、第2実施形態及び第4実施形態〜第7実施形態では、袋体22の全体を補強材25によって補強する場合を例に挙げて説明したが、袋体22の内側周縁部のみを補強材25によって補強する場合についても、この発明を適用することができる。
(4) この第1実施形態〜第3実施形態及び第6実施形態〜第9実施形態では、経糸26b,27b,29b及び緯糸26c,27c,29cを交差させる織物26a,27A,27B及び筒織29によって補強材25を構成する場合を例に挙げて説明したが、このような構成に限定するものではない。例えば、一本または複数本のループ状の糸に次の糸を引っ掛けて新しいループを作ることを繰り返す編物によって補強材25を構成する場合についても、この発明を適用することができる。また、この第3実施形態では、袋体22の内側周縁部を筒織29によって補強する場合例に挙げて説明したが、袋体22の内側周縁部を筒織29によって補強し、袋体22の内側周縁部以外の部分を一枚又は複数枚の織物によって補強する場合についても、この発明を適用することができる。
1 車輪
2 レール
3 支持体
4 レール締結装置
5 タイプレート
11 軌道パッド
12 滑材
21 可変パッド
22 袋体
22a,22b 被覆部
22c 接合部
22d 上側内面
22e 下側内面
23 注入部
24 排出部
25 補強材
26 多重織
26a 織物
26b 経糸
26c 緯糸
26d 接結糸
27A,27B 織物
27b 経糸
27c 緯糸
28 連結糸
29 筒織
29b 経糸
29c 緯糸
29d〜29f 開口部
30 不織布
31 多孔質材
31a 孔
32A 部材(第1の部材)
32B 部材(第2の部材)
33 隙間埋め材
A 注入剤
1,T2 せん断力

Claims (26)

  1. レールと支持体との間に挿入される袋体に注入剤を注入することによってこの袋体を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める可変パッドであって、
    前記袋体内で硬化後の注入材と一体となり、この硬化後の注入剤に全方向のせん断強度を付与することによって、この硬化後の注入剤を補強する補強材を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  2. 請求項1に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、立体的な骨組み構造を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、複数の織物が重ねて織られた多重織を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、上下一対の織物と、これらの織物を連結する連結糸とを備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、筒状に織られた筒織を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、繊維を織らずに絡み合わせた不織布を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、多数の孔を有する多孔質材を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、上下一対の織物の間に、繊維を織らずに絡み合わせた不織布を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、上下一対の織物の間に、多数の孔を有する多孔質材を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、筒状に織られた筒織の内部に、繊維を織らずに絡み合わせた不織布を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、筒状に織られた筒織の内部に、多数の孔を有する多孔質材を備えること、
    を特徴とする可変パッド。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、この補強材の上面が前記袋体の上側内面に接合されており、この補強材の下面が前記袋体の下側内面に接合されていること、
    を特徴とする可変パッド。
  13. 請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の可変パッドにおいて、
    前記補強材は、前記袋体の周縁部を補強すること、
    を特徴とする可変パッド。
  14. 第1の部材と第2の部材との間に挿入される袋体に注入剤を注入することによってこの袋体を任意の厚さに変化させて、これらの間の隙間を埋める隙間埋め材であって、
    前記袋体内で硬化後の注入材と一体となり、この硬化後の注入剤に全方向のせん断強度を付与することによって、この硬化後の注入剤を補強する補強材を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  15. 請求項14に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、立体的な骨組み構造を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、複数の織物が重ねて織られた多重織を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  17. 請求項14から請求項16までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、上下一対の織物と、これらの織物を連結する連結糸とを備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  18. 請求項14から請求項17までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、筒状に織られた筒織を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  19. 請求項14から請求項18までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、繊維を織らずに絡み合わせた不織布を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  20. 請求項14から請求項19までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、多数の孔を有する多孔質材を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  21. 請求項14から請求項20までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、上下一対の織物の間に、繊維を織らずに絡み合わせた不織布を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  22. 請求項14から請求項21までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、上下一対の織物の間に、多数の孔を有する多孔質材を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  23. 請求項14から請求項22までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、筒状に織られた筒織の内部に、繊維を織らずに絡み合わせた不織布を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  24. 請求項14から請求項23までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、筒状に織られた筒織の内部に、多数の孔を有する多孔質材を備えること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  25. 請求項14から請求項24までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、この補強材の上面が前記袋体の上側内面に接合されており、この補強材の下面が前記袋体の下側内面に接合されていること、
    を特徴とする隙間埋め材。
  26. 請求項14から請求項25までのいずれか1項に記載の隙間埋め材において、
    前記補強材は、前記袋体の周縁部を補強すること、
    を特徴とする隙間埋め材。
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