JP7145809B2 - 型枠構造 - Google Patents

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Description

本発明は、型枠構造に関する。
柱、壁などの構造物として、コンクリート製のプレキャスト部材であるプレキャストブロックを上下に間隔を空けて配置し、その隙間に充填材を充填して目地としたものがある。
充填材の充填時には、充填材が隙間の外に漏れないようにする必要がある。図13(a)のように上下のプレキャストブロック1の隙間にゴム等の堰止材Mを配置して充填材6の漏れを防ぐ場合もあるが、堰止材Mによる断面欠損が生じる等の理由から、図13(b)に示すように隙間の外側に仮設の型枠Fを設置して当該隙間に充填材6を充填することが多い(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-200197号公報
型枠Fには、上下のプレキャストブロック1の隙間と連通するホースHが取付けられ、充填材6の充填時に当該隙間内の空気を大気中に逃がす逃げ道として機能する。しかしながら、細径のホースHでは空気の逃げ道が不十分であり、充填材6の充填後にプレキャストブロック1の間に空隙が残ってしまうことがあった。空気の逃げ道を確保するため多数のホースHを型枠Fに取付けることも考えられるが、この場合型枠Fに相当の改変を要し、コストが大きくなる。
また、上下のプレキャストブロック1の隙間における充填材6の体積は、充填材6の水分がプレキャストブロック1のコンクリートに吸収される、充填材6内の空気(泡)がホースHを介して大気中に開放される、等の原因によって減少する。充填材6の充填時にホースH内に流入した充填材6は、この体積減少分を補充するバッファとしても機能するが、細径のホースHでは補充できる充填材6の体積(バッファ容量)が十分でないという問題もあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、充填材の充填を好適に行うことのできる型枠構造等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、上下のプレキャスト部材の隙間に充填材を充填する際の型枠構造であって、前記隙間の外側に型枠の板材が配置され、前記板材の上部と上段の前記プレキャスト部材の間に、前記隙間の延伸方向に間隔を空けて複数の第1のスペーサが設けられ、前記板材の上部と上段の前記プレキャスト部材の間の空間が、前記隙間と連通することを特徴とする型枠構造である。
本発明の型枠構造では、スペーサによって、型枠の板材の上部と上段のプレキャスト部材の間に空間を形成し、この空間を前記のホースの代わりに利用するので、空気の逃げ道が十分に得られ、充填材の充填後にプレキャスト部材の間に空隙が残ってしまうこともない。また、当該空間内の充填材は、上下のプレキャスト部材の隙間における充填材の体積減少分を補充するバッファとして機能し、十分なバッファ容量が得られるという利点もある。
前記板材の上部がボルトによって上段の前記プレキャスト部材に固定され、前記ボルトが、前記第1のスペーサに通されることが望ましい。
板材の固定は例えばボルトによって行われるが、板材の上部についてはこのボルトをスペーサ内に通すことで、前記した空間内の充填材がボルトに付着せず、型枠撤去時にボルトを容易に取り外すことができる。
前記第1のスペーサの少なくとも両側面が、前記板材側で裾広がりとなるテーパ面とされることが望ましい。
これによりスペーサ(第1のスペーサ)への充填材の付着が剥がれやすくなり、型枠の撤去が容易になる。
前記板材の下部と下段の前記プレキャスト部材の間に、前記隙間の延伸方向に延びる第2のスペーサが設けられることが望ましい。
板材の下部と下段のプレキャスト部材の間にもスペーサを設けることで、板材が剛性を有する場合でも型枠の設置を好適に行うことができる。
前記第2のスペーサの上端は、下段の前記プレキャスト部材の上面より上に位置することが望ましい。
これにより、型枠撤去後にプレキャスト部材の外側に残った充填材の除去作業が容易になる。
前記第2のスペーサの上面が、前記板材側で裾広がりとなるテーパ面とされることが望ましい。
これによりスペーサ(第2のスペーサ)への充填材の付着が剥がれやすくなり、型枠の撤去が容易になる。
第2の発明は、上下のプレキャスト部材の隙間に充填材を充填する際の型枠構造であって、前記隙間の外側に型枠の板材が配置され、前記板材は可とう性を有し、骨組材によって上端が外側に反った状態で支持され、前記板材の上部と上段の前記プレキャスト部材の間の空間が、前記隙間と連通することを特徴とする型枠構造である。
第2の発明の型枠構造によっても、型枠の板材の上部と上段のプレキャスト部材の間に空間が形成され、この空間が上下のプレキャスト部材の隙間と連通することで、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明により、充填材の充填を好適に行うことのできる型枠構造等を提供することができる。
LNGタンク100の防液堤2を示す図。 プレキャストブロック1を示す図。 上下のブロック1の接続について説明する図。 型枠構造10を示す図。 型枠3の板材31と骨組材32を示す図。 充填材6の充填について説明する図。 型枠撤去後の状態を示す図。 差込材60とバッファタンク70を示す図。 型枠3’を示す図。 型枠構造10aを示す図。 型枠構造10a’を示す図。 型枠構造10bを示す図。 堰止材Mと型枠Fを示す図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
(1.LNGタンク100)
図1は、本発明の実施形態に係る型枠構造を用いて構築するLNG(液化天然ガス)タンク100の防液堤2を示す図である。
LNGタンク100はLNGを貯蔵する地上式のタンクであり、地盤中の杭(不図示)で支持された底版5に筒状の防液堤2を設けたものである。防液堤2の内側には金属板等による内槽(不図示)が配置され、防液堤2の頂部には外槽屋根4が設置される。LNGは内槽にて貯蔵する。
防液堤2は、内槽等が破損した場合にもLNGの外部への液漏れを防ぐために設けられる壁体である。本実施形態では、プレキャストブロック1(以下、ブロックということがある)を防液堤2の周方向に並べるとともに鉛直方向に積層し、上下に隣り合うブロック1の間に充填材6を充填し、左右に隣り合うブロック1の間に充填材7を充填してそれぞれ目地とする。これにより、上下左右のブロック1を接続して防液堤2が構築される。なお、防液堤2では各ブロック1に通した鉛直方向および周方向の緊張材(不図示)によるプレストレスが導入される。
(2.プレキャストブロック1)
図2はプレキャストブロック1を示す図である。プレキャストブロック1は、矩形板状のコンクリート部材である本体11の下面に、本体11から下方に突出した鉄筋と当該鉄筋の先端に設けた定着体からなる定着体付き継手12を設けたプレキャスト部材である。
本体11は防液堤2の径に応じた円弧状の反りを有し、その上面には穴110が設けられる。また本体11の左右の側面には機械式継手13が設けられる。図示は省略するが、ブロック1の内部には緊張材を通すためのシース管なども埋設される。
(3.ブロック1の接続方法)
本実施形態では、図3(a)に示すように、下段のブロック1の上から新たなブロック1を下降させ、このブロック1を下段のブロック1の上に隙間を空けて配置する。この際、上段のブロック1の定着体付き継手12を、下段のブロック1の本体11の穴110に挿入する。
次に、図3(b)に示すように上下に隣り合うブロック1の間の隙間を仮設の型枠3で囲んで型枠構造10を形成したうえで、この隙間にモルタル等の固化材による充填材6を充填する。
充填材6が固化すると、図3(c)に示すように上下のブロック1の隙間に充填材6による目地が形成され、目地を挟んで上下のブロック1が接続される。型枠3は充填材6の固化後に撤去する。
左右のブロック1の間には充填材6と同様、或いはコンクリートによる充填材7を充填することで目地を形成し、これにより上下左右のブロック1を接続して防液堤2を構築できる。
(4.型枠構造10)
図4は充填材6を充填する前の型枠構造10を示す図であり、図4(a)は型枠構造10を外側から見た図、図4(b)は型枠構造10を上から見た図、図4(c)は図4(b)の線A-Aに沿った鉛直方向の断面を示す図である。
本実施形態の型枠構造10では、型枠3が板材31と骨組材32を有し、板材31がスペーサ34、35を介して上下段のブロック1に固定される。
板材31は、上下のブロック1の隙間を上下に跨ぐように当該隙間の外側に配置され、当該隙間の延伸方向(図4(a)、(b)の左右方向、図4(c)の紙面法線方向に対応する)に沿って帯状に設けられる。骨組材32は板材31の外面に配置される長尺材であり、板材31の上下で上記延伸方向に沿って設けられる。板材31と骨組材32の詳細については後述する。
板材31の上部と上段のブロック1の間にはスペーサ34(34a、34b)が設けられ、板材31の下部と下段のブロック1の間にはスペーサ35が設けられる。スペーサ34、35には木材やゴム等を用いることができるが、その材質は特に限定されない。
スペーサ34(第1のスペーサ)は、上下のブロック1の隙間の延伸方向に間隔を空けて複数配置される。これにより、板材31の上部と上段のブロック1の間に空間Bが形成され、この空間Bが上下のブロック1の隙間と連通する。
スペーサ35(第2のスペーサ)は、上記延伸方向に延びるように配置される長尺材である。スペーサ35の上端は、下段のブロック1の上面より上に位置する。
図5は型枠3の板材31と骨組材32を示す斜視図である。
板材31は可とう性と弾性を有し、例えばゴム板が用いられる。ただし、板材31がこれに限ることはない。
板材31は、上下のブロック1の隙間の延伸方向に沿った帯状部311と、帯状部311の長手方向の両端部の折曲部312を有する。折曲部312は当該両端部を略L字状に外側に折り曲げた部分である。
帯状部311には、長手方向に間隔を空けて複数の孔313が設けられる。本実施形態では孔313が上下2段に設けられる。同様の孔313は折曲部312においても上下2段に設けられる。
骨組材32はアルミ等の金属により形成され、略長方形状の板材である鉛直板321と水平板322を組合せ、長手方向と直交する方向の断面を略L字状とした構成を有する。
骨組材32では鉛直板321と水平板322を繋ぐ板状のリブ324が長手方向に間隔を空けて複数設けられる。リブ324は鉛直板321と水平板322に対し直交するように設けられ、一部のリブ324は骨組材32の長手方向の両端部に配置される。
鉛直板321には、長手方向に間隔を空けて複数の孔323が設けられる。孔323は骨組材32の長手方向の両端部のリブ324にも設けられる。
型枠3は上下一対の骨組材32を有する。これらの骨組材32は、板材31の外面で水平板322同士を背中合わせにして上下に配置される。骨組材32の長手方向の両端部のリブ324は板材31の折曲部312に沿って配置される。
この時、板材31の帯状部311の上下の孔313と上下の骨組材32の鉛直板321の孔323の位置を合わせ、これらの孔313、323に図4に示すボルト40の軸部を通し、当該軸部の先端を上下のブロック1に埋設したインサート(不図示)に螺合する。これにより、上段の骨組材32と板材31の上部が上段のブロック1に固定され、下段の骨組材32と板材31の下部が下段のブロック1に固定される。
上段のボルト40の軸部は上段のスペーサ34のうち一部のスペーサ34bを貫通する。このスペーサ34bは、その下端がボルト40の高さに達するように他のスペーサ34aよりも上下に長い部材が用いられており、スペーサ34bの下端はスペーサ34aの下端よりも低い位置にある。ただし、スペーサ34a、34bの部材を共通化しスペーサ34a、34bの下端の位置を合わせてもよい。一方、下段のボルト40の軸部は下段のスペーサ35を貫通する。
本実施形態では、複数の型枠3が上下のブロック1の隙間の延伸方向に沿って並べて配置され、それぞれの型枠3が上記のようにして上下のブロック1に取り付けられる。
隣り合う型枠3は、図4(a)に示すように、それぞれの型枠3の板材31の折曲部312同士が背中合わせに接するように配置される。また、それぞれの型枠3の骨組材32の長手方向の端部のリブ324が、これらの折曲部312を挟むように配置される。
両型枠3は、これらの折曲部312とリブ324の孔313、323の位置を合わせ、孔313、323にボルト50の軸部を通し、軸部の先端にナット51を締め込んで上記のリブ324同士を締結することで接続される。
ナット51の締め込みにより折曲部312は両側から押圧されて圧縮する。この時の折曲部312の圧縮量を調整することで、型枠3をブロック1の外面の平面における長さに合わせてフィットさせることが可能である。
(5.充填材6の充填)
本実施形態では、型枠3の内側で、上下のブロック1の間の隙間に充填材6が充填される。図6は充填材6の充填について説明する図であり、図6(a)、(b)はそれぞれ充填材6の充填中、充填後の状態を図4(c)と同様の断面で示す図である。また図6(c)は充填材6の充填後の状態を示す斜視図である。なお図6(c)では板材31や骨組材32などに隠れたスペーサ34、35の形状を鎖線にて図示している。
本実施形態では、左右に隣り合うブロック1の間から上下のブロック1の隙間に充填材6を充填する。この時、スペーサ34により形成された板材31の上部と上段のブロック1の間の空間Bが、充填材6の充填時の空気の逃げ道として機能する。
上段のブロック1の下面は、外側に向かって斜め上方となるように傾斜しており、充填材6の充填中は、図6(a)の矢印aに示すようにこの傾斜に沿って空気が移動し、上記の空間Bから大気中に逃げる。こうして図6(b)に示すように充填材6が充填される。充填材6の充填確認は、空間B内の充填材6の上面のレベルを目視することによって行える。
充填材6が固化するまでの間、上下のブロック1の隙間の充填材6の体積は、充填材6の水分がブロック1のコンクリートに吸収される、充填材6内の空気(泡)が空間Bを介して大気中に開放される、等の原因によって減少する。空間B内の充填材6は、この体積減少分を補充するバッファとして機能する。
型枠3は充填材6の固化後に撤去する。ここでは、ボルト40を取外した後、板材31、骨組材32、およびスペーサ34、35の撤去を行う。ボルト40はいずれもスペーサ34b、35に通されているので、空間B内の充填材6がボルト40に付着して取外しにくくなることは無い。
図7は型枠3を撤去した後の状態を示す図である。ブロック1の外側に残った充填材6ははつり作業などによって除去し、外面を平滑化する。充填材6の充填前に上段のブロック1の外面の下端部に養生テープを貼っておけば、充填材6をきれいに除去できる。前記したように、スペーサ35の上端は下段のブロック1の上面より上に突出しており、この突出部分に当たる高さ範囲Pではブロック1の外側に充填材6が残らず、下段のブロック1と同一の平滑面とできるので、充填材6の除去作業が容易になる。
以上説明したように、本実施形態の型枠構造10では、スペーサ34によって、型枠3の板材31の上部と上段のブロック1の間に空間Bを形成し、この空間Bを前記のホースHの代わりに利用するので、空気の逃げ道が十分に得られ、充填材6の充填後にブロック1の間に空隙が残ってしまうこともない。また当該空間B内の充填材6は、上下のブロック1の隙間における充填材6の体積減少分を補充するバッファとして機能し、十分なバッファ容量が得られる。
また、本実施形態では型枠3の板材31の固定がボルト40によって行われるが、板材31の上部についてはボルト40をスペーサ34b内に通すことで、空間B内の充填材6がボルト40に付着せず、型枠撤去時にボルト40を容易に取外すことができる。なお、スペーサ34aは、スペーサ34bの間隔が広いためスペーサ34bの間に追加で設けたものであり、スペーサ34bとは異なりボルト40は通されない。このスペーサ34aは省略することも可能である。
また、板材31の下部と下段のブロック1の間にはスペーサ35が配置されるが、このスペーサ35の上端は、下段のブロック1の上面より上に位置させることで、前記したように、型枠撤去後にブロック1の外側に残った充填材6の除去作業が容易になる。
また本実施形態では、板材31が可とう性を有するので、上下のブロック1の間に位置ずれがあっても、一対の骨組材32によってそれぞれのブロック1に取付けた板材31が骨組材32の間で変形して位置ずれに追従する。そのため、ブロック1の間に位置ずれがある場合にも型枠3として好適に機能し、充填材6の漏れを防止することができる。
しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば本実施形態では、ブロック1の外側に残った充填材6をはつり作業等により除去するが、充填材6の充填から一定時間経過した、充填材6の固化前の適当な時点、例えば充填材6の固化直前で図8(a)に示すようにブロック1の外面に沿ってスペーサ35の上端まで板状の差込材60を差し込んでおくことで、上下のブロック1の隙間にある充填材6と、その外側の充填材6とを分断し、型枠撤去後にブロック1の外側の充填材6を容易に除去できる。
また、図8(b)に示すようにスペーサ34、35の厚みを小さくし、ブロック1と板材31の間を狭くすれば、型枠撤去後にブロック1の外側に残る充填材6が少なくなり、その除去作業がし易くなる。ただしこの場合、空間Bの体積が小さくなり充填材6のバッファ容量が少なくなるので、型枠3を通して充填材6を流入させるバッファタンク70を別途設け、バッファ容量を確保することもできる。
さらに、図9の型枠3’に示すように、板材31の下部をボルト40によって直接下段のブロック1に固定し、スペーサ35を省略することもできる。板材31は可とう性を有しているので、このような構成とすることも可能である。
また、本実施形態では円弧状の反りを有する上下のブロック1の隙間に型枠3を配置したが、ブロック1の形状も限定されず、例えば反りを有さない平面矩形状のブロックに対しても同様の型枠3が適用可能である。さらに、本実施形態ではブロック1によりLNGタンク100の筒状の防液堤2を構築しているが、本実施形態の型枠構造10は防液堤2以外の壁体を構築する際にも適用でき、壁体は筒状でなくてもよい。加えて、本実施形態の型枠構造10は柱体など壁体以外の構造物の構築時にも適用可能である。
以下、本発明の別の例を第2、第3の実施形態として説明する。第2、第3の実施形態は第1の実施形態と異なる点について説明し、同様の点については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。
[第2の実施形態]
図10は本発明の第2の実施形態に係る型枠構造10aを図6(c)と同様の斜視図で示したものである。第2の実施形態の型枠構造10aは、型枠3aの板材31aとして木材や金属などの剛性を有する材料が用いられる点で第1の実施形態と主に異なる。
板材31aは、上下のブロック1の隙間の外側で、当該隙間の延伸方向に沿って帯状に配置される。板材31aの外面の上下には、当該隙間の延伸方向に沿って延びる桁状の骨組材32aが配置される。骨組材32aにも、木材や金属などの剛性を有する材料が用いられる。
図10の例では、ボルト40の両側に当たる位置で、縦方向の柱材80を上下の骨組材32aの間に架け渡し、さらに両柱材80に跨るように押え板90を配置してボルト40の頭部により押え板90をブロック1側に押し付けることで、板材31aをブロック1に固定している。
スペーサ34、35の構成は第1の実施形態と同様であり、本実施形態でも板材31aの上部と上段のブロック1の間に空間が形成され、この空間が上下のブロック1の隙間と連通することで、第1の実施形態と同様の効果が得られる。可とう性を有する板材31を用いた第1の実施形態では前記のようにスペーサ35が省略可能であるが、本実施形態では板材31aが剛性を有するので、上下にスペーサ34、35を設けることで型枠3aの設置を好適に行うことができる。
なお、スペーサ34、35の形状やサイズは上記の空間が形成できれば特に限定されることはない。例えば図11の型枠構造10a’は、スペーサ34’(34a’、34b’)、35’の形状やサイズが異なる型枠3a’を用いた例であり、図11(a)は図10と同様の斜視図、図11(b)は板材31aのブロック1側の面を見た図である。
この例では、スペーサ34b’の下端がスペーサ35’の上端に接するとともに、充填材6の固化後の型枠3a’の撤去が容易となるよう、スペーサ34a’の両側面と下面、スペーサ34b’の両側面、スペーサ35’の上面のそれぞれがテーパ面341、342、351とされている。各テーパ面341、342、351は、板材31a側で裾広がりとなるように形成されており、これにより充填材6の付着が剥がれ易くなる。なお、前記と同様、スペーサ34a’は省略することも可能である。
[第3の実施形態]
図12は本発明の第3の実施形態に係る型枠構造10bを図4(c)と同様の断面で示す図である。本実施形態の型枠構造10bは、スペーサ34、35を省略しつつ、板材31の上部と上段のブロック1の間に空間Bを形成する点で第1の実施形態と主に異なる。
すなわち、本実施形態では型枠3bの上下の骨組材32を連結材33により一体化して上段の骨組材32を外側に向かって斜め上方に傾斜させ、これら上下段の骨組材32に可とう性を有する板材31を取付けて板材31を支持し、板材31の上端が外側に反った状態とする。また本実施形態では、板材31の下部がボルト40によって下段のブロック1に直接固定される。
本実施形態でも、板材31の上部と上段のブロック1の間で空間Bが形成され、この空間Bが上下のブロック1の隙間と連通することで、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また本実施形態では可とう性を有する板材31を上記のように反らせて配置することで、スペーサ34、35を省略することが可能である。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:ブロック
2:防液堤
3、3'、3a、3a'、3b:型枠
4:外槽屋根
5:底版
6、7:充填材
10、10a、10a’、10b:型枠構造
31、31a:板材
32、32a:骨組材
33:連結材
34、34’、34a、34a'、34b、34b'、35、35':スペーサ
40、50:ボルト
60:差込材
70:バッファタンク
80:柱材
90:押え板
100:LNGタンク
341:テーパ面
342:テーパ面
351:テーパ面

Claims (7)

  1. 上下のプレキャスト部材の隙間に充填材を充填する際の型枠構造であって、
    前記隙間の外側に型枠の板材が配置され、
    前記板材の上部と上段の前記プレキャスト部材の間に、前記隙間の延伸方向に間隔を空けて複数の第1のスペーサが設けられ、
    前記板材の上部と上段の前記プレキャスト部材の間の空間が、前記隙間と連通することを特徴とする型枠構造。
  2. 前記板材の上部がボルトによって上段の前記プレキャスト部材に固定され、
    前記ボルトが、前記第1のスペーサに通されることを特徴とする請求項1に記載の型枠構造。
  3. 前記第1のスペーサの少なくとも両側面が、前記板材側で裾広がりとなるテーパ面とされたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の型枠構造。
  4. 前記板材の下部と下段の前記プレキャスト部材の間に、前記隙間の延伸方向に延びる第2のスペーサが設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の型枠構造。
  5. 前記第2のスペーサの上端は、下段の前記プレキャスト部材の上面より上に位置することを特徴とする請求項4記載の型枠構造。
  6. 前記第2のスペーサの上面が、前記板材側で裾広がりとなるテーパ面とされたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の型枠構造。
  7. 上下のプレキャスト部材の隙間に充填材を充填する際の型枠構造であって、
    前記隙間の外側に型枠の板材が配置され、
    前記板材は可とう性を有し、骨組材によって上端が外側に反った状態で支持され、
    前記板材の上部と上段の前記プレキャスト部材の間の空間が、前記隙間と連通することを特徴とする型枠構造。
JP2019079278A 2019-04-18 2019-04-18 型枠構造 Active JP7145809B2 (ja)

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