JP3954734B2 - レール支持体弾性接着型軌道、及びレール支持体弾性接着型軌道の施工方法 - Google Patents

レール支持体弾性接着型軌道、及びレール支持体弾性接着型軌道の施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レール支持体を弾性層部材により路盤コンクリートに接着することにより構成されるレール支持体弾性接着型軌道、及びレール支持体弾性接着型軌道の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道線路の騒音や振動を低減させ得る「防振軌道」の一つとして「弾性まくらぎ直結軌道」が知られている。この弾性まくらぎ直結軌道の構成と施工方法について、図8及び図9を参照しつつ説明する。図8は、従来の弾性まくらぎ直結軌道の構成を示す図であり、図8(A)は上面図を、図8(B)は側面図を、図8(C)は図8(A)におけるA−A断面図を、それぞれ示している。図9は、従来の弾性まくらぎの一例の構成を示す図であり、図9(A)は正面図を、図9(B)は下面図を、図9(C)は側面図を、それぞれ示している。
【0003】
図8に示すように、弾性まくらぎ直結軌道70は、基礎路盤等の上にあらかじめ打設された箱形の路盤コンクリート(「クリブ」と呼ばれる。)71の中に弾性まくらぎ75を並べて配置する。弾性まくらぎ75は、図9に示すように、まくらぎ本体75aの下面のうちのレール直下部分、まくらぎ本体75aの側面の下方部分のうちレール直下部分に接続する部分、及びまくらぎ本体75aの端面の一部に弾性材75bが接着されるとともに、まくらぎ本体75aの下面のうちの残りの部分、まくらぎ本体75aの側面の下方部分のうちの残りの部分、及びまくらぎ本体75aの端面の残りの部分に中抜き材75cが接着されて構成されている。
【0004】
弾性材75bとしては、ウレタン低発泡エラストマー等の合成樹脂材料が用いられ、中抜き材75cとしては、独立気泡ポリエチレンフォーム等の発泡性合成樹脂材料が用いられている。
【0005】
弾性まくらぎ75の配設後、レール74を、公知の構成のレール締結装置73により弾性まくらぎ75に締結する。その後、箱形の路盤コンクリート71内の端部の弾性まくらぎ75の下面と路盤コンクリート71の間にコンクリート72をてん充する。これらてん充材の硬化後、弾性まくらぎ75の周囲にバラスト砕石を散布して被覆させる。
【0006】
上記の弾性まくらぎ直結軌道70は、実車走行試験の結果、鉄道車両の走行による振動や騒音を低減させることができることがわかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の弾性まくらぎ直結軌道70においては、平板状の底盤部71aと直立壁状の側壁部71bを有する箱形の路盤コンクリート71を打設したのち、弾性まくらぎ75の設置後、再度てん充コンクリート72を打設する必要があり、コンクリートを二度にわたって打設するため施工が煩雑になること、軌道面にバラスト等の吸音材を配置し得る箇所はてん充コンクリート上面とレール下面との間の狭い空間にほぼ限られること等の問題があった。また、施工が煩雑であることに起因して、工事費用が高くなる、という問題もあった。さらに、煩雑な施工を行うため、熟練工事作業員が必要であるが、近年、このような熟練工事作業員が減少しており、その確保が困難である、という問題も発生していた。
【0008】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、施工が簡易で、工事費用が低廉であり、鉄道振動・騒音を低減し得る軌道、及びその軌道の施工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るレール支持体弾性接着型軌道は、レール締結手段を介してレールを支持するレール支持体と、弾性材料からなり層状に形成されるとともに前記レール支持体の下面に取り付けられる弾性層部材と、前記弾性層部材をその下方の路盤コンクリートに接着するとともに、前記レールの長手方向に対し直角でかつ水平な方向であるレール直角方向に作用する前記レール支持体への荷重であるレール直角方向荷重の少なくとも一部を支持可能な接着部材と、前記弾性層部材の前記レール直角方向へのせん断変形量を低減させるように前記レール直角方向において前記弾性層部材を支持して前記レール直角方向における前記弾性層部材の両端部を拘束する弾性層部材拘束手段を備えることを特徴とする。
【0010】
上記のレール支持体弾性接着型軌道において、好ましくは、前記弾性層部材は、前記レール支持体の下面であるレール支持体下面のうち、前記レールの下面の垂直方向の投影領域であるレール下面領域を少なくとも含む垂直方向の投影領域であるレール支持領域に対応する前記レール支持体下面に取り付けられる。
【0011】
上記のレール支持体弾性接着型軌道において、好ましくは、前記レール支持体へのレール直角方向荷重の一部を前記接着部材が支持する場合に、前記レール支持体へのレール直角方向荷重のうち前記接着部材が負担する荷重を除く残部であるレール直角方向残荷重を負担する補助支持手段を備える。
【0012】
上記のレール支持体弾性接着型軌道において、好ましくは、前記弾性層部材と前記接着部材との間に配設されるとともに両者との接着性の良い材質の介設部材を備える。
【0014】
上記のレール支持体弾性接着型軌道において、好ましくは、前記レール支持体の周囲に配置されるとともに列車走行に伴う騒音を吸収することにより低減する騒音吸収手段を備える。
【0015】
上記のレール支持体弾性接着型軌道において、好ましくは、前記接着部材は、変形可能な材質からなり微小孔を多数有する袋状に形成されるとともに前記弾性層部材と前記路盤コンクリートの中間に配置される袋体の内部に、流動体状態から化学的経時変化により硬化し固体状態となる充填材を充填させ、前記充填材の一部を前記袋体の微小孔から滲出させつつ硬化させることにより構成される。
【0016】
また、本発明に係るレール支持体弾性接着型軌道の施工方法は弾性材料からなり層状に形成された弾性層部材をレール支持体の下面に取り付けて弾性レール支持体を作製する弾性レール支持体作製工程と、次いで、高さ位置保持手段により前記弾性レール支持体を路盤コンクリート上の所定高さ位置に保持させる弾性レール支持体保持工程と、次いで、接着部材により前記弾性層部材を前記路盤コンクリート上に接着させる弾性レール支持体接着工程と、レールの長手方向に対し直角でかつ水平な方向であるレール直角方向において前記弾性層部材を弾性層部材拘束手段によって支持することにより前記レール直角方向における前記弾性層部材の両端部を拘束して前記弾性層部材の前記レール直角方向へのせん断変形量を低減させる工程を有することを特徴とする。
【0017】
上記のレール支持体弾性接着型軌道の施工方法において、好ましくは、前記弾性レール支持体接着工程においては、前記接着部材として、変形可能な材質からなり微小孔を多数有する袋状に形成された袋体が前記路盤コンクリートと前記弾性層部材との間に配設され、化学的経時変化により流動体状態から硬化し固体状態となる充填材が前記流動体状態で前記袋体の内部に充填されて前記袋体が前記路盤コンクリートと前記弾性レール支持体の両者に押接し、前記充填材の一部が前記袋体の微小孔から滲出しつつ硬化することにより前記接着が行われる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の各実施形態及び各図面において、同一の符号の部分は同一の構成及び作用を有する部材等を示している。
【0019】
(1)第1実施形態
図1は、本発明に係るレール支持体弾性接着形軌道の第1実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す図であり、図1(A)は横断面図を、図1(B)は弾性接着部の拡大横断面図を、図1(C)は側面図を、それぞれ示している。
【0020】
図1(A)に示すように、このまくらぎ弾性接着型軌道10は、土構造物,高架橋,トンネル床版等の線路構造物(図示せず)の上に形成された箱形の路盤コンクリート11と、路盤コンクリート11内に配置されたまくらぎ15と、路盤コンクリート11とまくらぎ15の間に配置された弾性接着部16と、中抜き材17と、路盤コンクリート11内においてまくらぎ15の周囲に配設されるバラスト部12と、レール締結装置13と、レール14を有して構成されている。
【0021】
路盤コンクリート11は、例えば鉄筋コンクリート(RC)等によって構成された部材であり、平板状の底盤部11aと、底盤部11aの側方に立設される側壁部11bを有し、全体として上部が開放された箱形状に形成されている。
【0022】
まくらぎ15は、例えばプレストレストコンクリート(PC)等によって構成されたブロック状の部材である。まくらぎ15の上面には、凹部状のレール支持面が設けられている。レール支持面には鋼や硬質プラスチック等からなる埋込栓(図示せず)が埋設されている。これらの埋込栓には、内壁に雌ネジ(図示せず)が形成された孔(図示せず)が設けられており、レール締結装置13の構成部品である締結用ボルト(図示せず)等がねじ込まれ、レール14がまくらぎ15に固定される。また、まくらぎ15の端部付近には、高さ調節ボルト用孔15b(後述)が設けられている。ここに、まくらぎ15はレール支持体に相当している。また、レール締結装置はレール締結手段に相当している。
【0023】
弾性接着部16は、図1(B)に示すように、まくらぎ15の下面のうち、レールの下方位置に配設され、弾性層部材16aと、介設部材16bと、滲出式可変パッド16eを有している。
【0024】
弾性層部材16aは、弾性材料からなり、層状あるいは平板状に形成され、まくらぎ15の下面に接着されている。弾性材料としては、ウレタン低発泡エラストマー等の合成樹脂材料が用いられる。
【0025】
介設部材16bは、平板部16cと、平板部16cの両端から立設された拘束部16dを有し、断面が略「コ」字状に形成された部材である。弾性層部材16aは、「コ」字状の介設部材16bが形成する凹部の中に収容され、弾性層部材16aの下面と介設部材16bの底面は接着されている。介設部材16bの材質は、鋼、あるいは硬質プラスチック、FRP(繊維強化プラスチック)等の、弾性層部材の弾性材料に接着しやすく、かつ滲出式可変パッド16eに接着しやすいものが用いられている。
【0026】
滲出式可変パッド16eは、袋体16fと、注入管16gを有しており、介設部材16bと路盤コンクリート11の底盤部11aとの間に配置されている。袋体16fは、ポリエステル等の合成樹脂材料をガラス長繊維不織布等で補強した適度な通気性を有する薄膜状材料からなり偏平な袋状に形成されており、外力に応じて変形可能であり、多数の微小孔が形成されている。注入管16gは、袋体16fに挿入され、内部に開閉可能な弁等を有している。この注入管16gにより、袋体16fの内部に、流動体状(可塑状態)の充填材(図示せず)を注入することができる。
【0027】
この充填材は、不飽和ポリエステル系樹脂,ビニールエステル系ゴム変性樹脂,アスファルト変性ウレタン樹脂,ウレタン変性ビニルエステル樹脂等の合成樹脂からなる流動体状の主剤と、メチルエチルケトンパーオキサイド等の合成樹脂を主成分とする流動体状の硬化剤を混合したものであり、所定時間、例えば数十分程度で硬化する。硬化後の充填材の強度は、例えば主剤がウレタン変性ビニルエステル樹脂の場合には、圧縮強さが1500kg/cm2 以上であり、十分な強度を有している。
【0028】
注入が開始されると、袋体16fが膨張し、袋体16fの水平部分の下面が路盤コンクリート11の底盤部11aの上面11cに押接され密着するととともに、袋体16fの上面が介設部材16bの下面に押接され密着する。充填材が袋体16f内の隅々まで行き渡ると、不織布で構成されている袋体16fの全体の各微少孔から充填材が滲み出てくる。このような充填材の滲出が確認された場合には、注入管16gに設けられている弁等を閉塞して充填材の注入を停止し、静置する。その後、充填材は、化学的経時変化により流動体状態から硬化し固体状態となる。これにより、路盤コンクリート11の底盤部上面11cと介設部材16bの下面の間の間隙が硬化した充填材で押接され密着する。このような作用により、まくらぎ15は、弾性層部材16aと介設部材16bと滲出式可変パッド16eを介して路盤コンクリート11上に接着される。
【0029】
また、中抜き材17は、独立気泡ポリエチレンフォーム等の発泡性合成樹脂材料からなり、板状に形成され、弾性接着部16以外のまくらぎ15の下面に接着されている。
【0030】
バラスト部12は、バラスト砕石等からなり、路盤コンクリート11に形成される凹部の内部のまくらぎ15の周囲に充填される。
【0031】
上記のような構成により、このまくらぎ弾性接着型軌道10は、レール14から伝達される列車振動を弾性層部材16aによって吸収し、防振性能を発揮することができる。
【0032】
また、レール14の長手方向(線路方向)に対し直角でかつ水平な方向(以下、「レール直角方向」という。)において、列車走行等に起因してまくらぎ15に作用する荷重(以下、「レール直角方向荷重」という。)の少なくとも一部は、滲出式可変パッド16eの接着力によって支持される。したがって、滲出式可変パッド16eは、接着部材に相当している。
【0033】
また、上記したレール直角方向荷重の残りの部分(以下、「レール直角方向残荷重」という。)は、まくらぎ15の周囲のバラスト部12、及び路盤コンクリート11の側壁部11bによって支持される。ここに、まくらぎ15の周囲のバラスト部12、又は路盤コンクリート11の側壁部11bは、補助支持手段に相当している。
【0034】
また、まくらぎ15の周囲にてん充配置されたバラスト部12により、列車騒音が吸収されるため、吸音性能を発揮することができる。したがって、バラスト部12は、騒音吸収手段に相当している。
【0035】
次に、上記した弾性接着部16における弾性層部材及び介設部材の作用について、図2を参照しつつ説明する。
【0036】
当初、図2(A)の状態であった弾性層部材16aに、図2(B)に示すような水平力(せん断力)Fが作用すると、弾性層部材16aは図2(B)に示すようにせん断変形する。しかし、このせん断変位量d1が大きいと、まくらぎ15の横変位が大きくなる。このため、図2(C)に示すように、弾性層部材16aの側部を拘束部16dを設けることにより、せん断変形が拘束され、せん断変位量がd2のように低減されるのである。ここに、介設部材16bの拘束部16dは、弾性層部材拘束手段に相当している。
【0037】
上記したまくらぎ弾性接着型軌道10は、以下の方法により施工される。
【0038】
▲1▼ 弾性層部材16aを、まくらぎ15の下面に接着して弾性レール支持体を作製する(以下、「弾性レール支持体作製工程」という。)。
【0039】
▲2▼ 次に、弾性レール支持体の上にレール締結装置13を介してレール14を締結し、弾性レール支持体とレール14とからなる「弾性軌きょう」を構成する。
【0040】
▲3▼ 次いで、まくらぎ15の端部付近の高さ調節ボルト用孔15b(図1(A)参照)に高さ調節ボルト(図示せず)をねじ込み、弾性レール支持体を路盤コンクリート11上の所定高さ位置に保持させる(以下、「弾性レール支持体保持工程」という。)。この場合、高さ調節ボルト(図示せず)と高さ調節ボルト用孔15bは、高さ位置保持手段を構成している。
【0041】
▲4▼ 次いで、滲出式可変パッド16eを、保持された弾性レール支持体と路盤コンクリート11との間に挿入する。
【0042】
▲5▼ 次いで、滲出式可変パッド16e内に充填材を注入し、弾性レール支持体を路盤コンクリート11と接着させる(以下、「弾性レール支持体接着工程」という。)。これにより、弾性層部材16aが、介設部材16bと滲出式可変パッド16eを介して路盤コンクリート11の上面に密着する。
【0043】
上記したまくらぎ弾性接着型軌道10によれば、以下のような利点がある。
【0044】
1)従来の弾性まくらぎ直結軌道のように路盤コンクリート内のまくらぎ周囲に再度コンクリートをてん充打設する必要がなく、施工が簡素である。
【0045】
2)軌道面にバラスト等の吸音材を配置し得る箇所は、まくらぎとまくらぎの間のスペースをすべて利用することができる。
【0046】
3)従来の弾性まくらぎ直結軌道に比べ、施工が簡素かつ容易となったため、工事費用が大幅に低減され、工事作業員も熟練作業員でなく通常の作業員でよい。
【0047】
(2)第2実施形態
本発明は、他の構成によっても実現可能である。次に、本発明の他の実施形態について説明を行う。図3は、本発明の第2実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道における弾性接着部の構成を示す拡大横断面図である。第2実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道20が第1実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道10と異なる点は、異なる弾性接着部を有する点であり、他の構成要素の構成と作用は第1実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。なお、図3において、図1(B)と同一の符号を付した部分は、図1(B)と同一の構成要素を示している。
【0048】
図3に示すように、このまくらぎ弾性接着型軌道20の弾性接着部26は、まくらぎ15の下面のレールの下方位置に配設され、弾性層部材16aと、介設部材26bと、滲出式可変パッド16eと、拘束部材26dを有している。第2実施形態の弾性接着部26が第1実施形態の弾性接着部16と異なる点は、異なる介設部材26bと拘束部材26dを有する点であり、他の構成要素の構成と作用は第1実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0049】
介設部材26bは、平板状に形成された部材である。介設部材26bの材質は、第1実施形態の介設部材16bと同様である。
【0050】
拘束部材26dは、まくらぎ15の下面のレールの下方位置に接着され、略「L」字状の断面を有する部材であり、弾性層部材16aの両側に配置されている。この拘束部材26dは、第1実施形態における介設部材16bの拘束部16dに相当し、弾性層部材16aの側方へのせん断変形を拘束し、まくらぎ15の横方向への変位量を低減させるために設けられている。ここに、拘束部材26dは、弾性層部材拘束手段に相当している。
【0051】
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用を果たすことができ、上記1)〜3)の効果・利点を発揮させることができる。
【0052】
(3)第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明を行う。図4は、本発明の第3実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道における弾性接着部の構成を示す拡大横断面図である。第3実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道30が上記した各実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道10,20と異なる点は、異なる弾性接着部を有する点であり、他の構成要素の構成と作用は上記各実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。なお、図4において、図1(B),図3と同一の符号を付した部分は、図1(B),図3と同一の構成要素を示している。
【0053】
図4に示すように、このまくらぎ弾性接着型軌道30の弾性接着部36は、まくらぎ15の下面のレールの下方位置に配設され、弾性層部材16aと、介設部材26bと、滲出式可変パッド16eと、拘束部材36dを有している。第3実施形態の弾性接着部36が第2実施形態の弾性接着部26と異なる点は、異なる拘束部材36dを有する点であり、他の構成要素の構成と作用は第1,2実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0054】
拘束部材36dは、路盤コンクリート11の底盤部上面11cに接着され、略「L」字状の断面を有する部材であり、弾性層部材16aの両側に配置されている。この拘束部材26dは、第1実施形態における介設部材16bの拘束部16d、あるいは第2実施形態における拘束部材26dに相当し、弾性層部材16aの側方へのせん断変形を拘束し、まくらぎ15の横方向への変位量を低減させるために設けられている。したがって、拘束部材36dは、弾性層部材拘束手段に相当している。また、拘束部材36dは、レール直角方向残荷重を支持する機能も有しており、補助支持手段も兼ねている。
【0055】
このような第3実施形態によっても、第1,2実施形態と同様の作用を果たすことができ、上記1)〜3)の効果・利点を発揮させることができる。
【0056】
(4)第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について説明を行う。図5は、本発明の第4実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す横断面図である。第4実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道40が上記した各実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道10〜30と異なる点は、異なる路盤コンクリートを有する点であり、他の構成要素の構成と作用は上記各実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。なお、図4において、図1(A)と同一の符号を付した部分は、図1(A)と同一の構成要素を示している。
【0057】
図5に示すように、このまくらぎ弾性接着型軌道40は、路盤コンクリート41と、路盤コンクリート41内に配置されたまくらぎ15と、路盤コンクリート41とまくらぎ15の間に配置された弾性接着部16と、中抜き材17と、路盤コンクリート41内においてまくらぎ15の周囲に配設されるバラスト部12と、レール締結装置13と、レール14を有して構成されている。
【0058】
路盤コンクリート41は、例えば鉄筋コンクリート(RC)等によって構成された部材であり、平板状の底盤部41aと、底盤部41aの中央上部に突設された凸部41dと、底盤部41aの側方に立設される側壁部11bを有し、全体として上部が開放された箱形状に形成されている。
【0059】
上記した凸部41dの端部は、段差部41eとなっており、段差部41eの側壁が滲出式可変パッド16eの側部、及び介設部材16bの拘束部16dの側部に当接するようになっている。このため、段差部41eは、レール直角方向残荷重を支持する機能を有している。
【0060】
このような第4実施形態によっても、上記各実施形態と同様の作用を果たすことができ、上記1)〜3)の効果・利点を発揮させることができる。
【0061】
(5)第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態について説明を行う。図6は、本発明の第5実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す図であり、図6(A)は横断面図を、図6(B)は図6(A)におけるA−A断面図を、それぞれ示している。第5実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道50が上記した各実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道10〜40と異なる点は、異なる路盤コンクリートを有する点であり、他の構成要素の構成と作用は上記各実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。なお、図6において、図1(A)と同一の符号を付した部分は、図1(A)と同一の構成要素を示している。
【0062】
図6に示すように、このまくらぎ弾性接着型軌道50は、路盤コンクリート51と、路盤コンクリート51内に配置されたまくらぎ15と、路盤コンクリート51とまくらぎ15の間に配置された弾性接着部16と、中抜き材17と、路盤コンクリート51内においてまくらぎ15の周囲に配設されるバラスト部12と、レール締結装置13と、レール14を有して構成されている。
【0063】
路盤コンクリート51は、例えば鉄筋コンクリート(RC)等によって構成された部材であり、平板状の底盤部51aと、底盤部51aの上部のレール下方位置に凹設された2つの溝部51fと、底盤部51aの側方に立設される側壁部11bを有し、全体として上部が開放された箱形状に形成されている。
【0064】
上記した溝部51fの内側壁は、滲出式可変パッド16eの側部、及び介設部材16bの拘束部16dの側部に当接するようになっている。このため、溝部51fの内側壁は、レール直角方向残荷重を支持する機能を有している。
【0065】
このような第5実施形態によっても、上記各実施形態と同様の作用を果たすことができ、上記1)〜3)の効果・利点を発揮させることができる。
【0066】
(6)第6実施形態
次に、本発明の第6実施形態について説明を行う。図7は、本発明の第6実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す横断面図である。第6実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道60が上記した各実施形態のまくらぎ弾性接着型軌道10〜50と異なる点は、異なる路盤コンクリート及び異なるバラスト部を有する点であり、他の構成要素の構成と作用は上記各実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。なお、図7において、図1(A)と同一の符号を付した部分は、図1(A)と同一の構成要素を示している。
【0067】
図7に示すように、このまくらぎ弾性接着型軌道60は、路盤コンクリート61と、路盤コンクリート61上に配置されたまくらぎ15と、路盤コンクリート61とまくらぎ15の間に配置された弾性接着部16と、中抜き材17と、路盤コンクリート61内においてまくらぎ15の周囲に配設されるバラスト部12′と、レール締結装置13と、レール14を有して構成されている。
【0068】
路盤コンクリート61は、例えば鉄筋コンクリート(RC)等によって構成された部材であり、全体として上部が平面状に形成されている。
【0069】
また、バラスト部12′は、通常のバラスト道床と同様に、まくらぎ15の端部付近を被覆し、側方が斜面状となっている。
【0070】
このような第6実施形態によっても、上記各実施形態と同様の作用を果たすことができ、上記1)〜3)の効果・利点を発揮させることができる。
【0071】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0072】
例えば、上記各実施形態においては、レール支持体として、まくらぎを例に挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成のレール支持体、例えば、軌道スラブであってもよい。
【0073】
また、上記各実施形態においては、レール支持体として、PCからなるまくらぎと軌道スラブを例に挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成のレール支持体、例えば、鉄筋コンクリート(RC)、鋼材、木材、FRP(繊維強化プラスチック)等、あるいはこれらの適宜の組合わせにより構成されるレール支持体であってもよい。要は、本発明のレール支持体は、鉄道線路において道床又は路盤と2本のレールとの間に配設され、上面に設けられ鉄道線路の長手方向に見た断面形状が同一傾斜線上の2つの傾斜線分となる2つのレール支持面と、水平な下面を有し、2本のレールを前記レール支持面で支持し上載荷重を分散させて道床又は路盤に伝達するとともに2本のレールの軌間を一定に保持するものであれば、どのようなものであってもよいのである。
【0074】
また、レール締結手段には、図示はしていないが、レール底部直下に配設される軌道パッドも含む。
【0075】
また、上記各実施形態においては、弾性層部材がレール下方位置に配置される例について説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成の弾性層部材、例えば、レール支持体の下面全体に接着されてもよい。要は、本発明の弾性層部材は、弾性材料からなり層状に形成されるとともに前記レール支持体の下面に接着されるものであればよく、レール支持体の下面であるレール支持体下面のうち、レールの下面の垂直方向の投影領域であるレール下面領域を少なくとも含む垂直方向の投影領域であるレール支持領域に対応するレール支持体下面に接着されるものであれば、どのようなものであってもよいのである。
【0076】
また、上記各実施形態においては、弾性層部材がレール支持体の下面に接着される例について説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成、例えば、弾性層部材がレール支持体の下面にボルト、クリップ、釘等の機械的結合具によって取り付けられるもの、又は、弾性層部材及びレール支持体の一方に凸部を設けるとともに弾性層部材及びレール支持体の他方に凹部を設け両者の嵌合によって弾性層部材をレール支持体の下面に取り付けられるもの、あるいは、弾性層部材がレール支持体の下面に磁石の吸引力を利用した結合具によって取り付けられるもの等であってもよい。
【0077】
また、上記各実施形態においては、接着部材として、滲出式可変パッドを例に挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成の接着部材、例えば、弾性材料からなり層状に形成されるとともにレール支持体の下面に接着される薄膜であってもよい。また、接着部材は、レール下方位置だけでなく、レール支持体下面全体に配置されてもよい。また、接着部材がすべてのレール直角方向荷重を支持するようにしてもよい。
【0078】
また、補助支持手段についても、上記各実施形態で説明したもの以外の構成であってもよく、要は、レール支持体へのレール直角方向荷重の一部を接着部材が支持する場合に、レール支持体へのレール直角方向荷重のうち接着部材が負担する荷重を除く残部であるレール直角方向残荷重を負担するものであれば、どのようなものであってもよいのである。
【0079】
また、介設部材についても、上記各実施形態で説明したもの以外の構成であってもよく、要は、弾性層部材と接着部材との間に配設されるとともに両者との接着性の良い材質のものであれば、どのようなものであってもよいのである。
【0080】
また、弾性層部材拘束手段についても、上記各実施形態で説明したもの以外の構成であってもよく、要は、弾性層部材の前記レール直角方向へのせん断変形量を低減させるように弾性層部材のレール直角方向における両端部を拘束するものであれば、どのようなものであってもよいのである。
【0081】
また、騒音吸収手段についても、上記各実施形態で説明したもの以外の構成であってもよく、要は、レール支持体の周囲に配置されるとともに列車走行に伴う騒音を吸収することにより低減するものであれば、どのようなものであってもよいのである。したがって、バラスト砕石からなるバラスト部以外の構成、例えば、コンクリートや合成樹脂材料等を球状、ブロック状等に形成した吸音用部材を多数配置して構成したもの等であってもよい。
【0082】
また、上記各実施形態においては、弾性材料からなり層状に形成された弾性層部材をレール支持体の下面に取り付けて弾性レール支持体を作製する弾性レール支持体作製工程の後、弾性軌きょうを構成し、高さ位置保持手段により弾性レール支持体を路盤コンクリート上の所定高さ位置に保持させる弾性レール支持体保持工程の終了後に、接着部材である滲出式可変パッドが、弾性レール支持体と路盤コンクリートとの間に挿入され、その後、接着部材により弾性層部材を路盤コンクリート上に接着させる弾性レール支持体接着工程が実施される例について説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成の施工方法、例えば、弾性レール支持体作製工程の後、接着部材である滲出式可変パッドが予め路盤コンクリート上に配置され、その後、滲出式可変パッドの上で、弾性レール支持体保持工程を行い、その後、弾性レール支持体接着工程を行うような施工方法であってもよい。あるいは、弾性レール支持体作製工程の後、接着部材である滲出式可変パッドを弾性層部材の下部に取り付け、その後、滲出式可変パッドが弾性層部材の下部に取り付けられた状態で弾性レール支持体保持工程を行い、その後、弾性レール支持体接着工程を行うような施工方法であってもよい。また、レール支持体へのレールの締結は、弾性レール支持体接着工程の後であってもよい。
【0083】
また、上記各実施形態においては、高さ位置保持手段として、レール支持体(例えばまくらぎ15)に設けられたボルト孔(例えば15b)とこれに螺合する高さ調節ボルト(図示せず)を用い、この高さ調節ボルトをねじ込むことによって路盤コンクリートに対するレール支持体の高さ位置を調整し所定高さ位置に保持させる例について説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成、例えば、機械式ジャッキ、油圧ジャッキ、空気圧ジャッキ等を用いて路盤コンクリートに対するレール支持体の高さ位置を調整し所定高さ位置に保持させるようにしてもよい。また、保持する対象についても、レール支持体(例えばまくらぎ15)ではなく、弾性軌きょうにおけるレール部分を直接保持してもよい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レール締結手段を介してレールを支持するレール支持体と、弾性材料からなり層状に形成されるとともにレール支持体の下面に接着される弾性層部材と、弾性層部材をその下方の路盤コンクリートに接着するとともにレール直角方向に作用するレール支持体へのレール直角方向荷重の少なくとも一部を支持可能な接着部材を備えるようにしてレール支持体弾性接着型軌道を構成したので、
1)従来の弾性まくらぎ直結軌道のように路盤コンクリート内のまくらぎ周囲に再度コンクリートをてん充打設する必要がなく、施工が簡素であり、
2)軌道面にバラスト等の吸音材を配置し得る箇所は、まくらぎとまくらぎの間のスペースをすべて利用することができ、
3)従来の従来の弾性まくらぎ直結軌道に比べ、施工が簡素かつ容易となったため、工事費用が大幅に低減され、工事作業員も熟練作業員でなく通常の作業員でよい、という利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレール支持体弾性接着形軌道の第1実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す図であり、図1(A)は横断面図を、図1(B)は弾性接着部の拡大横断面図を、図1(C)は側面図を、それぞれ示している。
【図2】図1に示す弾性接着部における弾性層部材及び介設部材の作用を説明する図である。
【図3】本発明の第2実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道における弾性接着部の構成を示す拡大横断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道における弾性接着部の構成を示す拡大横断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す横断面図である。
【図6】本発明の第5実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す図であり、図6(A)は横断面図を、図6(B)は図6(A)におけるA−A断面図を、それぞれ示している。
【図7】本発明の第6実施形態であるまくらぎ弾性接着型軌道の構成を示す横断面図である。
【図8】従来の弾性まくらぎ直結軌道の構成を示す図であり、図8(A)は上面図を、図8(B)は側面図を、図8(C)は図8(A)におけるA−A断面図を、それぞれ示している。
【図9】従来の弾性まくらぎの一例の構成を示す図であり、図9(A)は正面図を、図9(B)は下面図を、図9(C)は側面図を、それぞれ示している。
【符号の説明】
10 まくらぎ弾性接着形軌道
11 路盤コンクリート
11a 底盤部
11b 側壁部(補助支持手段)
11c 底盤部上面
12,12′ バラスト部(補助支持手段,騒音吸収手段)
13 レール締結装置
14 レール
15 まくらぎ(レール支持体)
15a まくらぎ下面
15b 高さ調節ボルト用孔(高さ位置保持手段)
16 弾性接着部
16a 弾性層部材
16b 介設部材
16c 平板部
16d 拘束部(弾性層部材拘束手段)
16e 滲出式可変パッド(接着部材)
16f 袋体
16g 注入管
17 中抜き部材
20 まくらぎ弾性接着形軌道
26 弾性接着部
26b 介設部材
26d 拘束部材(弾性層部材拘束手段)
30 まくらぎ弾性接着形軌道
36 弾性接着部
36b 介設部材
36d 拘束部材(補助支持手段,弾性層部材拘束手段)
40 まくらぎ弾性接着形軌道
41 路盤コンクリート
41a 底盤部
41d 凸部
41e 段差部(補助支持手段)
50 まくらぎ弾性接着形軌道
51 路盤コンクリート
51a 底盤部
51f 溝部(補助支持手段)
60 まくらぎ弾性接着形軌道
61 路盤コンクリート
70 まくらぎ弾性接着形軌道
71 路盤コンクリート
71a 底盤部
71b 側壁部
72 てん充コンクリート
73 レール締結装置
74 レール
75 弾性まくらぎ
75a まくらぎ本体
75b 弾性材
75c 中抜き材
d1,d2 せん断変位量
F せん断力

Claims (8)

  1. レール締結手段を介してレールを支持するレール支持体と、弾性材料からなり層状に形成されるとともに前記レール支持体の下面に取り付けられる弾性層部材と、前記弾性層部材をその下方の路盤コンクリートに接着するとともに、前記レールの長手方向に対し直角でかつ水平な方向であるレール直角方向に作用する前記レール支持体への荷重であるレール直角方向荷重の少なくとも一部を支持可能な接着部材と、前記弾性層部材の前記レール直角方向へのせん断変形量を低減させるように前記レール直角方向において前記弾性層部材を支持して前記レール直角方向における前記弾性層部材の両端部を拘束する弾性層部材拘束手段を備えることを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道。
  2. 請求項1記載のレール支持体弾性接着型軌道において、前記弾性層部材は、前記レール支持体の下面であるレール支持体下面のうち、前記レールの下面の垂直方向の投影領域であるレール下面領域を少なくとも含む垂直方向の投影領域であるレール支持領域に対応する前記レール支持体下面に取り付けられることを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道。
  3. 請求項1記載のレール支持体弾性接着型軌道において、前記レール支持体へのレール直角方向荷重の一部を前記接着部材が支持する場合に、前記レール支持体へのレール直角方向荷重のうち前記接着部材が負担する荷重を除く残部であるレール直角方向残荷重を負担する補助支持手段を備えることを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道。
  4. 請求項1記載のレール支持体弾性接着型軌道において、前記弾性層部材と前記接着部材との間に配設されるとともに両者との接着性の良い材質の介設部材を備えることを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道。
  5. 請求項1記載のレール支持体弾性接着型軌道において、前記レール支持体の周囲に配置されるとともに列車走行に伴う騒音を吸収することにより低減する騒音吸収手段を備えることを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道。
  6. 請求項1記載のレール支持体弾性接着型軌道において、前記接着部材は、変形可能な材質からなり微小孔を多数有する袋状に形成されるとともに前記弾性層部材と前記路盤コンクリートの中間に配置される袋体の内部に、流動体状態から化学的経時変化により硬化し固体状態となる充填材を充填させ、前記充填材の一部を前記袋体の微小孔から滲出させつつ硬化させることにより構成されることを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道。
  7. 弾性材料からなり層状に形成された弾性層部材をレール支持体の下面に取り付けて弾性レール支持体を作製する弾性レール支持体作製工程と、次いで、高さ位置保持手段により前記弾性レール支持体を路盤コンクリート上の所定高さ位置に保持させる弾性レール支持体保持工程と、次いで、接着部材により前記弾性層部材を前記路盤コンクリート上に接着させる弾性レール支持体接着工程と、レールの長手方向に対し直角でかつ水平な方向であるレール直角方向において前記弾性層部材を弾性層部材拘束手段によって支持することにより前記レール直角方向における前記弾性層部材の両端部を拘束して前記弾性層部材の前記レール直角方向へのせん断変形量を低減させる工程を有することを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道の施工方法。
  8. 請求項記載のレール支持体弾性接着型軌道の施工方法において、前記弾性レール支持体接着工程においては、前記接着部材として、変形可能な材質からなり微小孔を多数有する袋状に形成された袋体が前記路盤コンクリートと前記弾性層部材との間に配設され、化学的経時変化により流動体状態から硬化し固体状態となる充填材が前記流動体状態で前記袋体の内部に充填されて前記袋体が前記路盤コンクリートと前記弾性レール支持体の両者に押接し、前記充填材の一部が前記袋体の微小孔から滲出しつつ硬化することにより前記接着が行われることを特徴とするレール支持体弾性接着型軌道の施工方法。
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