JP4596508B2 - 中空糸膜モジュール洗浄方法 - Google Patents

中空糸膜モジュール洗浄方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールの洗浄方法に関し、とくに、加圧水型原子力発電所(以下、PWR型原子力発電所と言うこともある。)及び火力発電所における、ヒドラジンを含む復水の濾過に用いられる中空糸膜モジュールの洗浄に好適な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
中空糸膜を用いる濾過塔は、たとえば、微細孔を多数有する中空糸膜を多本数束ねて中空糸膜モジュールを形成し、該中空糸膜モジュールを複数、濾過塔内に横設した仕切板に対し鉛直方向に懸架することにより構成されている。濾過工程では、仕切板で区画した下室に原水を供給することにより、各中空糸膜の外側から内側へ原水を通過させて各中空糸膜の外側で原水中の不純物の微粒子を捕捉し、中空糸膜の内側から得られる濾過水を仕切板で区画した上室に集合させて濾過塔から流出させるようにしている。
【0003】
このような濾過工程を長期間継続して行うと、各中空糸膜の外側に捕捉された微粒子が蓄積することにより濾過塔の差圧が上昇してしまう。そこで従来より、濾過塔内において水中に埋没した状態にある各中空糸膜の近傍の水に気体(通常、空気)を供給して各中空糸膜を振動させることにより、中空糸膜の外側に付着している上記微粒子を剥離させるスクラビングを行い、次いで剥離した微粒子を含む洗浄廃液を下室から排出するブロー工程を実施し、濾過工程とスクラビング・ブロー工程を順次繰り返して長期間濾過処理を行うことができるようにしている。
【0004】
また、スクラビングと同様に中空糸膜の外側に付着した微粒子を剥離させる目的で、エアサージを実施することもある。エアサージは、濾過塔上室に保有している濾過水を、加圧空気で中空糸膜内側から外側へ逆流させるように押し出す、いわゆる逆洗処理で、中空糸膜の外側膜面に付着していた微粒子が、押し出される濾過水および加圧空気によって剥離される。
【0005】
PWR型原子力発電所及び火力発電所の復水濾過装置として、近年、中空糸膜モジュールを用いた濾過装置が設置されつつある。このPWR型原子力発電所及び火力発電所の復水には、通常、脱酸素剤としてヒドラジンが添加されている。
このヒドラジンは、金属類、とくに銅などの共存下において酸素と反応し過酸化水素を生成することが知られており、更にその過酸化水素は、金属類、とくに鉄と反応し強力な酸化力を持つOHラジカルを生成するものと考えられている。
【0006】
PWR型原子力発電所及び火力発電所において、中空糸膜モジュールを用いた復水濾過装置を設置した場合、運転中に膜表面に金属酸化物を捕捉し濾過差圧が上昇した際には、通水停止後、すぐに空気によるスクラビング操作を行い膜表面の金属酸化物を剥離させ、上昇した濾過差圧を低減し再び運転を行うようにしている。
【0007】
しかし、このスクラビング操作時に、系統水中のヒドラジン、スクラビング空気中の酸素、系統水中の銅および膜面に捕捉した金属類が上記過酸化水素およびOHラジカル生成条件を満たすおそれがあり、それによって、ポリエチレンやポリスルフォン等の高分子で製造された中空糸膜が酸化されることが予想される。
中空糸膜が酸化されると、膜の機械的強度が低下し、ひいてはスクラビング時にかかる応力に対する耐性が低下し膜が破断し所定の処理性能が得られなくなるおそれが生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、上記のようなとくにヒドラジンを含む水を中空糸膜を用いて濾過処理する際の問題点に着目し、過酸化水素およびOHラジカル生成条件が成立するのを効果的に抑制することができる中空糸膜モジュール洗浄方法を提供し、それら条件の成立による不都合の発生を防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法は、濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、気体によるスクラビングを行う前に濾過塔内に保有しているヒドラジンを含む水を実質的に全量排出し、実質的にヒドラジンを含まない水で再度濾過塔に水張りした後、スクラビングを実施することを特徴とする方法からなる(第1の方法)。本発明において、実質的にヒドラジンを含まない水とは、ヒドラジン濃度が50μg/l以下の水のことを言い、発電所では、補給水を用いることができる。また、別に生成した純水を用いることもできる。スクラビングに用いる気体として、ここでは空気を使用できる。
【0010】
この第1の方法においては、実質的にヒドラジンを含まない水として、30℃以下、好ましくは25℃以下の水を供給することが好ましい。第1の方法において「実質的に全量排出」と規定したのは、濾過塔内に局部的に多少の水が残ったとしても、その後の供給水による水張りにより、濾過塔内の水の全量を30℃以下の水にすることができる場合を含むことを意味している。また、30℃以下の水としては、たとえば発電所においては、補給水または復水を用いることができ、季節等によって30℃を越えている場合には、たとえば冷凍機を用いて強制的に冷却することにより、目標とする温度の水を供給できる。
【0011】
また、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法は、濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、気体によるスクラビングを行う前に実質的にヒドラジンを含まない水を濾過塔へ通水し、濾過塔内に保有されていたヒドラジンを含む水を、実質的にヒドラジンを含まない水に置換した後、スクラビングを実施することを特徴とする方法からなる(第2の方法)。被置換水である、濾過塔内に保有されていたヒドラジンを含む水は、ヒドラジンを含まない水による置換とともに、塔内からブロー排出される。ここでも、実質的にヒドラジンを含まない水として、発電所における補給水を用いることができ、さらには、別に生成した純水を用いることもできる。また、スクラビングに用いる気体として、ここでも空気を使用できる。この第2の方法においても、実質的にヒドラジンを含まない水として、30℃以下、好ましくは25℃以下の水を供給することが好ましい。すなわち、事前に全量排出することなく、濾過塔内水を30℃以下の水に置換する方法である。
【0012】
また、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法は、濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、ヒドラジンを含む水を通水した後に、濾過塔内にヒドラジンを含む水を保有したまま気体によるスクラビングを行うに際し、スクラビング用気体として、実質的に酸素を含まない気体を供給することを特徴とする方法からなる(第3の方法)。この方法では、スクラビング用気体として、通常の空気ではなく、実質的に酸素を含まない気体を使用する。実質的に酸素を含まない気体として、不活性ガス、たとえば窒素ガスを使用でき、その際の窒素ガス濃度としては、純度99%以上であることが好ましい。
【0013】
この第3の方法においては、スクラビング用気体を冷却することによりスクラビング時の濾過塔内水温を30℃以下、好ましくは25℃以下にすることが好ましい。スクラビング用気体として冷却された気体を供給することにより、濾過塔内水温を意図的に30℃以下にし、その条件下でスクラビングを行う方法である。
【0014】
さらに、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法は、濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、気体によるスクラビングを行う前に、濾過塔内に保有しているヒドラジンを含む水を全量排出後空気および濾過水を各中空糸膜の処理水側から被処理水側に押し出すエアサージを行い、各中空糸膜の膜面に付着していた金属類を剥離させることを特徴とする方法からなる(第4の方法)。この方法では、エアサージ用に、濾過塔上室からの濾過水と、空気を用いればよいが、空気以外の気体を用いてもよい。
【0015】
本発明においては、上記第1〜第4の方法を基本技術思想とするが、これら方法のうち、第1または第2の方法、および第3および第4の方法の少なくとも2つを実施することもでき、それによって一層優れた効果を期待できる。
【0016】
また、これらの方法において、水温あるいは気体の温度を低温とする技術思想は、濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄するに際し、濾過塔へ純水や復水を供給する際にその供給水を冷却するか、濾過塔へスクラビング用気体を供給する際にその供給気体を冷却するように濾過系を運用し、スクラビング時の濾過塔内水温を意図的に30℃以下に保つことにある。
【0017】
このような本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法においては、いずれも、スクラビング時には、中空糸膜近傍にヒドラジンを含む水が存在しないか、酸素を多量に含む気体が存在しないか、中空糸膜面に蓄積されていた金属類が剥離、除去された状態とされるか、あるいはこれらの組み合わせ状態とされるので、前述した過酸化水素やOHラジカルの生成条件が実質的に成立しなくなり、中空糸膜酸化の要因となる過酸化水素やOHラジカルの生成が抑制されて、望ましい条件でのスクラビングが可能になる。その結果、不都合を生じることなく、濾過塔の差圧が回復されて、濾過処理工程の繰り返し継続運転が可能になる。
【0018】
また、スクラビング時における濾過塔内水温を確実に30℃以下に保つようにすることにより、後述の各実施例の結果から明らかなように、中空糸膜近傍で酸化条件が成立することが抑制され、それによって中空糸膜モジュールの劣化が防止あるいは抑制される。したがって、とくにヒドラジンを使用している系において、より一層、長期間安定した濾過性能が保たれるとともに、中空糸膜モジュールの寿命が延長される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態について説明する。
まず、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法を実施するための装置について説明する。図1は、本発明に係る方法を実施するための濾過装置の一例を示しており、たとえばPWR型原子力発電所及び火力発電所における復水濾過装置として使用されるものの代表的な装置構成の一例を示している。
【0020】
図1において、中空糸膜を多数本束ねて形成した中空糸膜モジュール1が複数、濾過塔2内の仕切板3に懸架されている。仕切板3によって、濾過塔2内が原水室5(下室)と濾過水室6(上室)とに区画されており、復水入口配管7、復水入口弁8、濾過塔入口配管9を介して送られてきた原水としての復水が濾過塔2の原水室5に、邪魔板4により分散されながら導入される。濾過塔入口配管9には、実質的にヒドラジンを含まない水としての純水を濾過塔2内に供給するための、純水入口弁11を備えた純水入口配管10が接続されている。濾過塔2の底部には、濾過塔ドレン弁13を備えた濾過塔ドレン配管12が接続されている。濾過水は、処理水として、濾過水室6から濾過水出口配管14、濾過水出口弁15を介して所定の行き先に送られるようになっている。
【0021】
濾過水出口配管14は、途中で分岐されており、濾過塔2内への水張り時等に、濾過水室空気ベント配管16、濾過水室空気ベント弁17を介して、濾過水室内空気を排出できるようになっている。原水室5の上部には、原水室空気ベント配管18が接続されており、原水室空気ベント弁19を介して原水室内空気を排出できるようになっている。濾過塔2の下部には、気体入口弁21を備えた気体入口配管20が接続されており、スクラビング用気体が供給され、気体分散板22によって分散されて中空糸膜モジュール1に向けて供給されるようになっている。濾過塔2の上部には、本実施態様では濾過水出口配管14に合流させた形態で、エアサージ用空気入口弁24を備えたエアサージ用空気入口配管23が接続されている。
【0022】
このように構成された濾過装置では、復水入口配管7より原水(復水)を濾過塔2内へ導入し中空糸膜モジュール1で処理した処理水としての濾過水を濾過水出口配管14を介して復水母管等へ戻す採水状態において、中空糸膜モジュール1が復水中の懸濁物質を濾過することによりモジュール差圧(濾過塔差圧)が上昇する。上昇した中空糸膜モジュール1の差圧を回復させる為にスクラビングやエアサージ等の逆洗を行う必要がある。この採水停止からスクラビングまでの具体的な手順に関し、本発明に係る方法(前述の方法1〜4)について、従来法と比較しながら説明する。
【0023】
まず、従来法について説明する。
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)スクラビング(空気逆洗)
原水室空気ベント弁19、気体入口弁21を開弁し、所定空気流量にて所定時間原水室5内へ空気を供給する。原水室5内へ供給された空気は原水室5の気体分散板22を介して中空糸膜モジュール1の下端部へ供給され、そこから中空糸膜モジュール1の外部を保護している外筒(図示略)の内側へ入り、内部に充填されている中空糸膜を振動させ膜表面に捕捉されている懸濁物質を剥離させる。
原水室5内へ供給された空気は原水室空気ベント弁19を介して原水室5外へ排出される。所定時間原水室5へ空気を供給後、気体入口弁21を閉弁する。
(3)原水室内ドレン
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(4)満水
復水入口弁8または純水入口弁11(所内純水入口弁)を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(5)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0024】
次に、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法(前述の方法1〜4)の具体的な手法例について説明する。
【0025】
方法1(後述の実施例1に対応)
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)原水室内ドレンI
原水室空気ベント弁19、濾過塔ドレン弁13を開弁し濾過塔2内のアンモニア、ヒドラジンを含んだ復水を原水室5内より全量ドレンする。ドレン後濾過塔ドレン弁13は閉弁する。
(3)原水室内水張り
純水入口弁11を開弁し、原水室5内を純水で満水とする。満水後、純水入口弁11を閉弁する。
(4)スクラビング(気体逆洗)
気体入口弁21を開弁し所定気体流量にて所定時間原水室5内へスクラビング用気体(たとえば、空気)を供給する。原水室5内へ供給された空気は原水室ベント弁19を介して濾過塔2外へ排出される。所定時間原水室5へ空気を供給後、気体入口弁21を閉弁する。
(5)原水室内ドレンII
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の中空糸膜モジュール1の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(6)満水
復水入口弁8または純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(7)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0026】
方法2(後述の実施例2に対応)
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)原水室内の復水を純水へ置換
純水入口弁11、原水室空気ベント弁19、好ましくは濾過水室空気ベント弁17を開弁し、原水室5、好ましくは濾過塔2内全体のアンモニア、ヒドラジンを含んだ復水を純水に置換する。置換後、純水入口弁11、原水室空気ベント弁19、好ましくは濾過水室空気ベント弁17を閉弁する。
(3)スクラビング(気体逆洗)
原水室空気ベント弁19、気体入口弁21を開弁し所定空気流量にて所定時間原水室5内へスクラビング用気体、たとえば空気を供給する。原水室5内へ供給された空気は原水室空気ベント弁19を介して濾過塔2外へ排出される。所定時間原水室5へ空気を供給後、気体入口弁21を閉弁する。
(4)原水室内ドレン
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の中空糸膜モジュール1の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(5)満水
復水入口弁8または純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(6)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0027】
方法3(後述の実施例3に対応:採水停止→窒素スクラビング)
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)スクラビング(窒素逆洗)
原水室空気ベント弁19、気体入口弁21を開弁し気体入口配管20を介して所定気体流量にて所定時間原水室5内へ窒素ガスを供給する。原水室5内へ供給された窒素ガスは原水室空気ベント弁19を介して原水室5外へ排出される。所定時間原水室5へ窒素ガスを供給後、気体入口弁21を閉弁する。
(3)原水室内ドレン
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の中空糸膜モジュール1の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(4)満水
復水入口弁8または純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(5)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0028】
方法4(後述の実施例4に対応:採水停止→加圧空気エアサージ→空気スクラビング)
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)原水室内ドレンI
原水室空気ベント弁19、濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(3)エアサージ
エアサージ用空気入口弁24(急速開閉弁)を開弁し濾過水室6内へ加圧空気を供給し濾過水室6内の処理水を中空糸膜モジュール1の処理水側から原水側へ押し出し、それによって膜表面に捕捉されていた懸濁物質を剥離させる。
(4)原水室内ドレンII
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の中空糸膜モジュール1の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(5)満水
復水入口弁8または純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または純水入口弁11を閉弁する。
(6)スクラビング(空気逆洗)
気体入口弁21を開弁し所定空気流量にて所定時間原水室5内へ空気を供給する。原水室5内へ供給された空気は原水室空気ベント弁19を介して濾過塔2外へ排出される。所定時間原水室5へ空気を供給後、空気入口弁21を閉弁する。
(7)原水室内ドレンIII
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の中空糸膜モジュール1の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(8)満水
復水入口弁8または純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(9)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0029】
図3は、本発明の別の実施態様に係る中空糸膜モジュール洗浄方法を実施するための装置を示している。基本的には図1に示したものと同じであるが、本実施態様では、冷却した水あるいは冷却気体を供給できるようにしてある。すなわち、濾過塔入口配管9中に、濾過塔2内に導入される水を冷却可能な、濾過塔入口水用冷却器25が設けられ、空気入口配管20中に、スクラビング用気体を冷却可能な、スクラビング気体用冷却器26が設けられている。
【0030】
なお、上記実施態様では、冷却器25、26を設けてあるが、冷却器を設けないでも、あるいは使用しないでも30℃以下の水あるいは空気を供給可能な場合には、設置、使用の省略が可能である。ただし、夏場等には、30℃以下の水や空気を確保することが難しいことが多いので、冷却器、あるいは他の冷凍手段を設けておくことが好ましい。
【0031】
図3のように構成された濾過工程において、本発明に係る方法は次のような手順で実施される。
復水入口配管7より原水(復水)を濾過塔2内へ導入し中空糸膜モジュール1で処理した濾過水を濾過水出口配管14を介して復水母管(図示略)へ戻す採水状態において、中空糸膜モジュール1で復水中の懸濁物質を濾過することことによりフィルタ差圧が上昇する。上昇した中空糸膜モジュール1の差圧を回復させるためには空気によるスクラビング等を行う必要がある。
【0032】
手順例1:(採水停止→原水室5内の復水ドレン→30℃以下の低温水満水→空気スクラビング)
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)原水室内ドレン−I
原水室空気ベント弁19、濾過塔ドレン弁13を開弁し濾過塔2内の復水を原水室5内より全量ドレンする。ドレン後濾過塔ドレン弁13は閉弁する。
(3)原水室内水張り
所内純水入口弁11または復水入口弁8を開弁し、濾過塔入口水用冷却器25を介し30℃以下に冷却した水で原水室5内を満水とする。満水後、所内純水入口弁11、または復水入口弁8を閉弁する。
(4)スクラビング(空気逆洗)
空気入口弁21を開弁し所定空気流量にて所定時間原水室5内へ空気を供給する。原水室5内へ供給された空気は原水室ベント空気弁19を介し濾過塔2外へ排出される。所定時間原水室5へ空気を供給後、気体入口弁21を閉弁する。
(5)原水室内ドレン−II
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(6)満水
復水入口弁8または純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(7)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0033】
手順例2:(採水停止→濾過塔2内の水を30℃以下の低温水に置換→空気スクラビング)
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)原水室内の復水を30℃以下に冷却した水に置換
所内純水入口弁11または復水入口弁8、原水室空気ベント弁19、好ましくは濾過水内空気ベント弁17を開弁し、原水室5、好ましくは濾過塔2内の水を濾過塔入口水用冷却器25を介し30℃以下に冷却した水に置換する。置換後、所内純水入口弁11または復水入口弁8、原水室空気ベント弁19、好ましくは濾過水内空気ベント弁17を閉弁する。
(3)スクラビング(空気逆洗)
原水室空気ベント弁19、空気入口弁21を開弁し所定空気流量にて所定時間原水室5内へ空気を供給する。原水室5内へ供給された空気は原水室空気ベント弁19を介し濾過塔2外へ排出される。所定時間原水室5へ空気を供給後、空気入口弁21を閉弁する。
(4)原水室内ドレン
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(5)満水
復水入口弁8または所内純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または所内純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(6)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0034】
手順例3:(採水停止→冷却空気スクラビング)
(1)採水停止
復水入口弁8および濾過水出口弁15を閉弁し採水を停止する。
(2)スクラビング(冷却空気でのスクラビング)
原水室空気ベント弁19、空気入口弁21を開弁し、スクラビング気体用冷却器26を介し30℃以下に冷却された空気を所定空気流量にて所定時間原水室5内へ供給する。原水室5内へ供給された空気は原水室空気ベント弁19を介し原水室5外へ排出される。この際、原水室5の水は冷却された空気により30℃程度まで低下する。所定時間原水室5へ空気を供給後、空気入口弁21を閉弁する。
(3)原水室内ドレン
濾過塔ドレン弁13を開弁し原水室5内の膜表面から剥離した懸濁物を含んだ水をドレンする。ドレン後、濾過塔ドレン弁13を閉弁する。
(4)満水
復水入口弁8または所内純水入口弁11を開弁し原水室5内を復水または純水で満水にする。満水後、復水入口弁8または所内純水入口弁11、原水室空気ベント弁19を閉弁する。
(5)採水
復水入口弁8、濾過水出口弁15を開弁し採水を行う。
【0035】
なお、上記手順例1〜3において、水または気体を30℃以下の所定の温度に冷却する工程において、図示していないが、濾過塔入口水用冷却器25より後の濾過器入口配管9上またはスクラビング気体用冷却器26より後の空気入口配管20上または原水室5内に設置されている温度計により所定温度になっていることを確認することが好ましい。
【0036】
【実施例】
上記のような手法に基づき、本発明に係る方法(方法1〜4)による効果を確認する試験を行った。以下の実施例1〜4は、上記本発明に係る方法1〜4に対応しており、比較例1は、前述の従来方法に対応している。
【0037】
実施例1
前述の本発明に係る方法1に係る具体的手法に準じて、中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 (Fe換算で20g/m2 )、酸化銅を2gCu/m2 (Cu換算で2g/m2 )を捕捉させた後、アンモニア濃度を1000μg/l、ヒドラジン濃度を200μg/lに調整した溶液を約1時間通水した。通水後、スクラビング工程前にカラム内(濾過塔内)の保有水をドレンし純水をカラム内に水張り後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、膜の物性値として引っ張り試験による膜の応力耐性値を測定した。膜の応力耐性値は、新品時(未使用または未処理)の膜の引張伸度の値を100%として、洗浄実施後の膜の引張伸度の値を百分率で表した、引張伸度保持率により求めた。この引張伸度は、膜を一定速度で一定方向に引っ張った(伸ばした)際の、膜が破断した時点での膜の伸びた長さを意味しており、膜の応力耐性値の指標となる。したがって、引張伸度保持率により、膜の応力耐性値がどの程度維持されているかが評価できる。上記通水、スクラビング、膜の応力耐性値の測定の操作を10回実施し、スクラビング時間と膜の応力耐性の関係を求めた。
【0038】
実施例2
前述の本発明に係る方法2に係る具体的手法に準じて、中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア濃度を1000μg/l、ヒドラジン濃度を200μg/lに調整した溶液を約1時間通水した。その後、カラムへ純水を約1時間通水しカラム内のアンモニア、ヒドラジンを純水に置換した。その後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、引っ張り試験による膜の応力耐性値を測定した。上記通水、スクラビング、膜の応力耐性値の測定の操作を10回実施しスクラビング時間と膜の応力耐性の関係を求めた。
【0039】
実施例3
前述の本発明に係る方法3に係る具体的手法に準じて、中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア濃度を1000μg/l、ヒドラジン濃度を200μg/lに調整した溶液を約1時間通水した。その後、窒素ガスによるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、引っ張り試験による膜の応力耐性値を測定した。上記通水、スクラビング、膜の応力耐性値の測定の操作を10回実施しスクラビング時間と膜の応力耐性の関係を求めた。
【0040】
実施例4
前述の本発明に係る方法4に係る具体的手法に準じて、中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア濃度を1000μg/l、ヒドラジン濃度を200μg/lに調整した溶液を約1時間通水した。その後、エアサージを行い膜面に捕捉されていた金属酸化物を剥離後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、引っ張り試験による膜の応力耐性値を測定した。上記通水、スクラビング、膜の応力耐性値の測定の操作を10回実施しスクラビング時間と膜の応力耐性の関係を求めた。
【0041】
比較例1
前述の従来方法に係る具体的手法に準じて、中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア濃度を1000μg/l、ヒドラジン濃度を200μg/lに調整した溶液を約1時間通水した。その後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、引っ張り試験による膜の応力耐性値を測定した。上記通水、スクラビング、膜の応力耐性値の測定の操作を10回実施しスクラビング時間と膜の応力耐性の関係を求めた。
【0042】
上記実施例1〜4および比較例における結果を図2に示す。図2に示すように、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法(方法1〜4)では、いずれの方法でも、従来方法に係る比較例1に比べて明らかに膜物性の低下が抑制されている。また、このことから、本発明に係る方法1または2、および方法3および4のいずれか少なくとも2つを組み合わせれば、一層優れた効果が得られることは容易に予想できる。
【0043】
さらに、図3に示した冷却水、冷却空気を用いた実施例を以下に示す。
実施例5
中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア:ヒドラジン濃度を1000:200μg/lに調整した30℃の溶液を約1時間通水した。通水後、スクラビング工程前にカラム内の保有水をドレンし10℃の純水をカラム内に水張り後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、再度、前記条件で通水及びスクラビング操作を10回繰り返した後、膜の応力耐性値を測定し、スクラビング時の濾過塔内の水温と膜の応力耐性の関係を求め、図4に示した。
【0044】
実施例6
中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア:ヒドラジン濃度を1000:200μg/lに調整した30℃の溶液を約1時間通水した。通水後、スクラビング工程前にカラム内の保有水をドレンし20℃の純水をカラム内に水張り後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、再度、前記条件で通水及びスクラビング操作を10回繰り返した後、膜の応力耐性値を測定し、スクラビング時の濾過塔内の水温と膜の応力耐性の関係を求め、図4に示した。
【0045】
実施例7
中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア:ヒドラジン濃度を1000:200μg/lに調整した30℃の溶液を約1時間通水した。通水後、スクラビング工程前にカラム内の保有水をドレンし25℃の純水をカラム内に水張り後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、再度、前記条件で通水及びスクラビング操作を10回繰り返した後、膜の応力耐性値を測定し、スクラビング時の濾過塔内の水温と膜の応力耐性の関係を求め、図4に示した。
【0046】
実施例8
中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア:ヒドラジン濃度を1000:200μg/lに調整した30℃の溶液を約1時間通水した。通水後、スクラビング工程前にカラム内の保有水をドレンし30℃の純水をカラム内に水張り後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、再度、前記条件で通水及びスクラビング操作を10回繰り返した後、膜の応力耐性値を測定し、スクラビング時の濾過塔内の水温と膜の応力耐性の関係を求め、図4に示した。
【0047】
比較例2
中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア:ヒドラジン濃度を1000:200μg/lに調整した30℃の溶液を約1時間通水した。通水後、スクラビング工程前にカラム内の保有水をドレンし40℃の純水をカラム内に水張り後、空気によるスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、再度、前記条件で通水及びスクラビング操作を10回繰り返した後、膜の応力耐性値を測定し、スクラビング時の濾過塔内の水温と膜の応力耐性の関係を求め、図4に示した。
【0048】
実施例9
中空糸膜モジュールの膜面に酸化鉄を20gFe/m2 、酸化銅を2gCu/m2 捕捉させた後、アンモニア:ヒドラジン濃度を1000:200μg/lに調整した30℃の溶液を約1時間通水した。通水後、20℃に調整した空気を用いスクラビングを30分実施した。スクラビング終了後、再度、前記条件で通水及びスクラビング操作を10回繰り返した後、膜の応力耐性値を測定、スクラビング時の濾過塔内の水温と膜の応力耐性の関係を求め、図4に示した。
【0049】
図4に示すように、スクラビング前の中空糸膜フィルタ周囲の水を30℃以下の水とすることにより、引張伸度保持率を高く維持でき、さらに25℃以下まで低下させることにより引張伸度保持率を大幅に向上させることができることが明らかになり、本発明の有効性を確認することができた。つまり、過酸化水素およびOHラジカルの生成条件が成立しない、あるいはそれを抑制し得る状態を意図的に創り出すことができたと考えられ、膜の劣化をより効果的に抑えることができた。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法によれば、とくにヒドラジンを含む水を中空糸膜を用いて濾過処理するに際し、過酸化水素やOHラジカルの生成条件が成立するのを効果的に抑制することができるようにしたので、中空糸膜近傍における酸化条件が抑えられ、中空糸膜の劣化を確実に小さく抑えることができる。
【0051】
また、スクラビング前の中空糸膜フィルタ周囲の水を30℃以下の水とするようにすれば、膜の劣化を一層効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法の実施に用いる濾過装置の一例を示す機器系統図である。
【図2】実施例1〜4、比較例1の結果を示す膜物性値の変化特性図である。
【図3】本発明に係る中空糸膜モジュール洗浄方法の実施に用いる濾過装置の別の例を示す機器系統図である。
【図4】実施例5〜9、比較例2の結果を示す、スクラビング時濾過塔水温と引張伸度保持率との関係図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール
2 濾過塔
3 仕切板
4 邪魔板
5 原水室
6 濾過水室
7 復水入口配管
8 復水入口弁
9 濾過塔入口配管
10 純水入口配管
11 純水入口弁
12 濾過塔ドレン配管
13 濾過塔ドレン弁
14 濾過水出口配管
15 濾過水出口弁
16 濾過水室空気ベント配管
17 濾過水室空気ベント弁
18 原水室空気ベント配管
19 原水室空気ベント弁
20 気体入口配管
21 気体入口弁
22 気体分散板
23 エアサージ用空気入口配管
24 エアサージ用空気入口弁
25 濾過塔入口水用冷却器
26 スクラビング気体用冷却器

Claims (8)

  1. 濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、気体によるスクラビングを行う前に濾過塔内に保有しているヒドラジンを含む水を実質的に全量排出し、実質的にヒドラジンを含まない水で再度濾過塔に水張りした後、スクラビングを実施することを特徴とする中空糸膜モジュール洗浄方法。
  2. 実質的にヒドラジンを含まない水として、30℃以下の水を供給する、請求項1の中空糸膜モジュール洗浄方法。
  3. 濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、気体によるスクラビングを行う前に実質的にヒドラジンを含まない水を濾過塔へ通水し、濾過塔内に保有されていたヒドラジンを含む水を、実質的にヒドラジンを含まない水に置換した後、スクラビングを実施することを特徴とする中空糸膜モジュール洗浄方法。
  4. 実質的にヒドラジンを含まない水として、30℃以下の水を供給する、請求項3の中空糸膜モジュール洗浄方法。
  5. 濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、ヒドラジンを含む水を通水した後に、濾過塔内にヒドラジンを含む水を保有したまま気体によるスクラビングを行うに際し、スクラビング用気体として、実質的に酸素を含まない気体を供給することを特徴とする中空糸膜モジュール洗浄方法。
  6. スクラビング用気体を冷却することによりスクラビング時の濾過塔内水温を30℃以下にする、請求項5の中空糸膜モジュール洗浄方法。
  7. 濾過塔内に収容された中空糸膜モジュールを洗浄する方法であって、気体によるスクラビングを行う前に、濾過塔内に保有しているヒドラジンを含む水を全量排出後空気および濾過水を各中空糸膜の処理水側から被処理水側に押し出すエアサージを行い、各中空糸膜の膜面に付着していた金属類を剥離させることを特徴とする中空糸膜モジュール洗浄方法。
  8. 請求項1または3、および請求項5および7に記載の方法の少なくとも2つを実施することを特徴とする中空糸膜モジュール洗浄方法。
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