以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。
図1に示される写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、その撮影・編集した画像を、写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して、前景や背景を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の編集機能(落書き編集機能)を用いたりして編集を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集した画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる。ただし、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。つまり、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、所謂リピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。すなわち、写真シール作成装置1の収益が向上する。
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
前者の、写真シール作成ゲームの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、写真シールの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その画像を利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、所謂口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示されるように、事前接客ユニット11、撮影ユニット12、編集ユニット13、および天井ストロボユニット14の4つのユニットに大きく分けられる。
事前接客ユニット11は、写真シール作成ゲームの受け付けを行ったり、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を映像や音声で案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)を出力したりするユニットである。
撮影ユニット12は、被写体(利用者等)を撮影する機能を有しており、後述する内部の空間(撮影空間)において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される空間(後述する撮影空間)の一部として構成される。この後方ユニット12Bの内部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)や利用者がポーズをとるために利用するステージ等が設けられるようにしてもよい。
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてストロボ発光するフラッシュを内蔵する。この天井ストロボユニット14は、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。従って、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aや後方ユニット12Bにも設けられている。
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
編集ユニット13は、図2に示されるように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。これらの編集インタフェースの構成の詳細については後述する。
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、カーテン21が設けられ、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
このカーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させる。
写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
図4は、ゲーム中に利用者が、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示されるように、利用者は、事前接客ユニット11前方周辺の領域である事前接客領域31において、事前接客ユニット11に代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者A)。利用者は、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間32が使用中で無ければ、事前接客ユニット11の横付近より入場する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、事前接客領域31において待機する(事前接客ユニット11が待機を指示する)。
なお、事前接客ユニット11が、点線で示されるように前方ユニット12Aの反対側にも設けることも可能であり、この場合、利用者は、その事前接客ユニット11のある方から写真シール作成ゲームを開始し(利用者A’)、事前接客終了後、上述した側と反対側より撮影空間32に入場する(利用者B)。
撮影空間32に入場した利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業(本撮影)を行う。
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集・印刷を行うためにキープするキープ画像を選択し、表示された移動案内に従って、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示される、編集作業を行う編集空間へと移動する。
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て左側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、右側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C’)の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C’)は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中にミニゲームを行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、事前接客領域31の利用者A(または利用者A’)が、撮影空間32に移動すると、事前接客領域31が未使用になる。この段階で、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に事前接客領域31を使用させ、新たな写真シール作成ゲームを開始させることができる。同様に、撮影空間32の利用者Bが、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C’が、印刷物受取領域34に移動すると、その編集空間(第1編集空間33Aまたは第2編集空間33B)が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者にその編集空間を使用させることができる。
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、事前接客領域31、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
次に、各ユニットの構成について説明する。
図5は、事前接客ユニット11の構成例を示す図である。図5に示されるように、事前接客ユニット11には、利用者が投入する写真シール作成ゲームの代金を受け付けたり、お釣り等を利用者に返却したりする硬貨投入返却口41、写真シール作成ゲームやその遊戯方法の案内やデモンストレーション画面等を表示するモニタ42、および、モニタ42に表示される画像に対応する音声や、効果音等を出力するスピーカ43が設けられている。
モニタ42に表示される画像やスピーカ43より出力される音声は、筐体10(カーテン21に囲まれる領域の外)の外部に向けて出力されるため、写真シール作成ゲームを行う前の、利用者となる予定の人間の写真シール作成ゲームの遊戯方法についての理解を深めるだけでなく、写真シール作成装置1の周囲に居る、写真シール作成ゲームを行っていない人間に対しての宣伝(勧誘)効果も有する。
また、利用者が硬貨投入返却口41に写真シール作成ゲームをプレイするために所定の代金を投入すると、撮影空間32が空いている場合には、モニタ42に、利用者を撮影空間32に誘導する案内画面が表示され、それに対応する音声がスピーカ43より出力される。また、撮影空間32が使用中である場合には、モニタ42に、利用者にその場(事前接客領域31)において待機させるように促す案内画面が表示され、それに対応する音声がスピーカ43より出力される。
なお、上述したように、事前接客ユニット11は、図5に示されるように、前方ユニット12Aの右側に設置してもよいし、図1に示されるように、前方ユニット12Aの左側に設置してもよい。
図6は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図6に示される正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
この正面12A−1には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取得されている(撮り込まれている)取得画像や撮影結果である撮影画像、撮影作業に関する案内、および、背景画像の選択等を行うGUI画像の表示等、撮影作業に関する表示を行うとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付けるタッチパネルモニタ52、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置53−1乃至照明装置53−8、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置場54−1および荷物置場54−2、並びに、撮影作業に関する案内や効果音等の音声が出力されるスピーカ55−1およびスピーカ55−2が設けられている。
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、画像(動画)を取得する(取得画像)。カメラ51により取得された取得画像は、本撮影として、所定のタイミングのフレーム画像が抜き出され、撮影画像(静止画)として保存される。なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いたカメラを使用してもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
タッチパネルモニタ52は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、カメラ51の取得画像、撮影画像に合成する合成用画像、撮影結果として保存される撮影画像、または撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像を表示するモニタである。このタッチパネルモニタ52の画面上には無色透明のタッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が重畳されており、例えば利用者の指等でタップすることによりその位置情報(利用者の指示)を入力することができる。
照明装置53−1乃至照明装置53−8は、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置により構成され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照射する。以下において、照明装置53−1乃至照明装置53−8を互いに区別して説明する必要の無い場合、照明装置53と称する。
荷物置場54−1および荷物置場54−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置場54−1および荷物置場54−3は、いずれも、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置53の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置場54−1または荷物置場54−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。以下において、荷物置場54−1および荷物置場54−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単に荷物置場54と称する。
スピーカ55−1およびスピーカ55−2は、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声を適宜出力する。スピーカ55−1およびスピーカ55−2を互いに区別する必要のない場合、スピーカ55と称する。なお、スピーカ55の数および設置位置は任意である。
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
図7は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て左側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
図7において、この左側面には、第1編集インタフェース13Aが設けられている。その上側には、カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図7の例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1インタフェース部13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有している。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ62、2本のタッチペン(タッチペン63−1およびタッチペン63−2)、並びに、スピーカ64が設けられている。
タブレット内蔵モニタ62は、CRTディスプレイやLCD等のディスプレイにより構成され、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集するためのGUI画像(落書き編集入力画面)等を表示する。
タブレット内蔵モニタ62は、タッチペン63−1またはタッチペン63−2により位置情報を入力可能なタブレットと、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスを有するモニタである。ここでは、タブレットは、例えば、感圧式や電磁誘導式の入力デバイスであり、無色透明で、表示デバイスの表示画面上に重畳されて設置されている。つまり、タブレット内蔵モニタ62は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。
このタブレット内蔵モニタ62の左右近傍には、画面上に重畳されたタッチパネルに対応するタッチペン63−1とタッチペン63−2が左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン63と称する。
そのタッチペン63は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的にも接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62の表示デバイスの表示画面上に重畳された無色透明のタブレットと連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン63を操作して、そのタブレットをタップする(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図7に示される第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図7に示される構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用する。
図8は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
図8に示されるように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口71より排出される。
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
図9は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付し、その説明を省略する。
図9において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御装置101を有しており、その制御装置101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、事前接客部111、撮影部112、編集部113、およびプリンタ114がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御装置101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御装置101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御装置101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御装置101より供給される送信情報を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信情報を制御装置101に供給したりする。
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御装置101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
ROM106には、制御装置101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御装置101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御装置101に供給する。RAM107は、制御装置101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
事前接客部111は、事前接客ユニット11を用いて、撮影前の利用者に対する接客処理を行う。例えば、事前接客部111は、写真シール作成ゲームのデモンストレーション画面を表示したり、写真シール作成ゲームの代金(硬貨)の投入を受け付けたり、撮影空間32内への移動案内を行ったり、撮影空間32が使用中の場合、利用者を待機させたりする。事前接客部111は、上述したモニタ42およびスピーカ43の他に、硬貨処理部121を有する。硬貨処理部121は、硬貨投入返却口41に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、課金処理や、移動又は待機案内等をモニタ42及びスピーカ43に行わせたりする。
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、背景カーテン131、照明装置53、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ55を有する。
背景カーテン131は、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、背景として用いられる複数の昇降式カーテンとその制御を行う制御部を有するユニットである。各カーテンは互いに色、模様、絵柄等が異なり、互いに異なる背景となるようになされている。つまり、利用者は調節するカーテンを選択することにより背景の色、模様、絵柄等を選択することができる。背景カーテン131(の制御部)は、後方ユニット12Bの上部に設けられ、利用者により選択された1つまたは複数のカーテンを、撮影空間32の後方(被写体となる利用者より後側)に吊設する。このとき、既に吊設されている不要なカーテンは、巻き上げて収納する。実際には、背景カーテン131は、制御装置101により制御されて動作し、制御装置101より供給される背景制御信号に従ってカーテンを吊設したり収納したりする。
なお、各カーテンの素材、形、大きさ等は任意であり、例えばパネル状や立体形状のものも含む。また、各カーテンの素材、形、大きさ等が、互いに異なるようにしてもよい(全てのカーテンにおいて素材、形、大きさ等統一されている必要はない)。また、利用者が背景を選択することができればよく、例えば、スライド式、開閉式、または折り畳み式等、昇降式以外のカーテンを用いるようにしてもよい。さらに、背景として使用されるカーテンは吊設されるのではなく、後方ユニット12Bの撮影空間32側の側面、つまり、撮影空間32において、前方ユニット12Aの正面12A−1に対向する、撮影空間32の背面となる面に張り付けられるようにしてもよい。また、制御装置101を介さずに、利用者が手動で、背景カーテン131に用意されたカーテンを選択し、設置するようにしてもよい。
なお、撮影時の背景として、背景カーテン131以外を用いることができるようにしてもよい。例えば、利用者が持ち込んだ絵やアイテムを撮影空間32の背面(またはカーテン)に貼り付けることができるようにしてもよいし、利用者が持ち込んだ、または、選択した画像を撮影空間32の背面(またはカーテン)に表示または映写するようにしてもよい。
また、1枚のクロマキー用のカーテンを予め撮影空間32の背面に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、編集処理において利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
以上のように何らかの方法で利用者が背景を選択することができるようにすることにより、利用者の嗜好により適した画像を提供することができる。
照明装置53は、制御装置101より供給される照明制御信号に基づいて、点灯したり、消灯したり、またはフラッシュ光を発光したりする。
カメラ51は、制御装置101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の被写体(利用者)の撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御装置101の制御の下、動画像を取りこみ、その取得した動画像データを制御装置101に供給する。また、カメラ51は、制御装置101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御装置101に供給する。
タッチパネルモニタ52は、CRTディスプレイやLCDなどよりなる撮影画像表示部132を有しており、制御装置101より供給されるRGB信号に基づく画像をその撮影画像表示部132に表示する。また、タッチパネルモニタ52は、その撮影画像表示部132の表面に重畳された、無色透明のタッチパネル(図示せず)も有している。利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルにタップ(接触または近接)すると、タッチパネルモニタ52は、その位置情報を制御装置101に供給する。制御装置101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
スピーカ55は、例えば、制御装置101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
第1編集部113Aは、図7を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びに、スピーカ64を有する。
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62は、制御装置101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を操作してタブレット142にタップ(接触または近接)すると、タブレット内蔵モニタ62は、その位置情報を制御装置101に供給する。制御装置101は、その位置情報を解析し、表示画像(GUI等)に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像(撮影画像を用いて作成された合成画像)に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
スピーカ64は、制御装置101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する2つのヘッド(ヘッド151およびヘッド152)を有する。プリンタ114は、制御装置101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド151において、編集作業結果をシール紙162に印刷する。また、プリンタ114は、制御装置101より第2編集部113Bにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド152において、編集作業結果をシール紙162に印刷する。
プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、利用者に提供する。
次に、制御装置101について説明する。図10は、制御装置101が有する機能ブロックの構成例を示す図である。図10に示されるように、制御装置101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理等を行う事前接客処理部201、利用者の撮影等の、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の、写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
つまり、制御装置101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理を行う。
図11は、図10の編集処理部203のさらに詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
編集処理部203は、写真シール作成ゲームの編集作業の工程において、利用者による、撮影作業の工程において得られた撮影画像に対する落書き編集に関する処理を行う処理部であり、例えば、GUI画像を表示したり、利用者による落書き編集入力を受け付けて、フリーハンドで撮影画像に落書きを行う落書きペン機能や、所定の画像を撮影画像の任意の位置に合成するスタンプ機能を実現したりする。
編集処理部203は、そのような落書き編集の機能として、所定の合成用画像を撮影画像の予め決められた位置に合成するフレーム機能を実現するフレーム編集処理部211を有する。なお、編集処理部203は、その他の落書き編集に関する処理を行う処理部も有しているが、ここでは説明の簡略化のためそれらについての説明を省略する。
フレーム編集処理部211は、編集画面において利用者が落書きツールとしてフレーム機能を選択すると、所定の絵柄を撮影画像の予め定められた位置に合成する合成用画像であるフレーム画像の選択を利用者に行わせる。利用者がフレームを選択することにより、フレーム画像の合成が指示されるので、フレーム編集処理部211は、その選択されたフレーム画像を撮影画像に合成する処理も行う。詳細については後述するが、フレーム編集処理部211は、グループ決定処理部221とレイヤ選択処理部222を有している。
後述するように、フレーム画像は、複数のフレーム画像がそれぞれレイヤ(層)としてまとめられた多層構造をなしており、その多層構造をなすフレーム画像の集合をグループと称する。各レイヤの絵柄は、互いに関連する絵柄であるが(同一の絵柄も含む)、少なくとも撮影画像の互いに異なる位置に合成されるように成されている。つまり、利用者が、撮影画像に合成するレイヤを選択することにより、少なくとも絵柄の合成位置を選択することができるようになされている(その際、位置だけでなく絵柄自体が変化する場合ももちろん考えられる)。
グループ化するフレーム画像間において絵柄の制限は無いが、何らかの共通のテーマが存在するのが望ましい。このようにすることにより、利用者は、基本的にグループを選択することにより、フレーム画像の絵柄(少なくとも絵柄のテーマ)を選択し、そのグループの中においてレイヤを選択することにより、その(テーマの)絵柄の合成位置を選択することができる。
グループ決定処理部221は、利用者による、このようなフレーム画像のグループの決定に関する処理を行い、レイヤ選択処理部222は、利用者による、グループ内におけるレイヤ(フレーム画像)の選択を行う。
次に、写真シール作成ゲームの流れについて、図12のフローチャートを参照して説明する。
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、事前接客領域31において、事前接客ユニット11の硬貨投入返却口41にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部121は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御装置101に供給する。制御装置101の事前接客処理部201は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
ステップS2において、事前接客処理部201は、事前接客部111のモニタ42に、案内デモ画面を表示させ、ステップS3において、撮影空間32へ移動可能であるか否かを判定する。前の組の写真シール作成ゲームの進行状況に基づいて、事前接客処理部201は、撮影空間32が使用中であるか否かを判定し、撮影空間32が使用中であり、代金を支払った利用者の撮影空間32への移動が不可能であると判定した場合、処理をステップS2に戻し、案内デモ画面の表示を繰り返す。そして、ステップS3において、撮影空間32が未使用であり、撮影空間32へ移動可能であると判定した場合、事前接客処理部201は、処理をステップS4に進め、事前接客領域31の利用者に対して移動案内を行い、モニタ42に移動案内画面を表示させたり、スピーカ43に移動案内を行う音声を出力させたりする。利用者は、そのような案内に従って、撮影空間32に移動し、写真シール作成ゲームの工程を進行させる。
ステップS5において、撮影処理部202は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。撮影作業が終了すると、撮影処理部202は、ステップS6において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
編集処理部203は、ステップS7において、編集空間33に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。なお、編集処理の詳細については後述する。
編集作業が終了すると、印刷処理部204は、ステップS8において、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙に印刷する印刷処理を行う。ステップS9において、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対してミニゲームや画像転送等のサービスを提供する事後接客処理を行う。そして事後接客処理が終了すると、事後接客処理部205は、ステップS10において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内を行う。また、印刷処理が終了すると、印刷処理部204は、プリンタ114を制御し、印刷済みのシール紙を写真シール排出口71より排出させ、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
次に、図13のフローチャートを参照して、図12のステップS7において実行される編集処理の詳細な流れの例を説明する。必要に応じて図14を参照して説明する。なお、この編集処理は、実際には、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのうち、図12のフローチャートに対応する写真シール作成ゲームをプレイする利用者が移動した方の編集空間に対して実行されるが、いずれの編集空間に対する場合も同様の処理が実行されるので、以下においては説明の簡略化のため、利用者が第1編集空間33Aに移動したか第2編集空間33Bに移動したかを特に明言せずに、編集空間33に移動したものとして説明する。
編集処理が開始されると、編集処理部203は、ステップS31において、撮影部112において得られた撮影画像を取得する。編集処理部203は、撮影作業が終了すると、移動先の編集空間33の編集用モニタ141に編集開始ボタンのGUI画像を表示する。編集空間33に移動した利用者は、タッチペン63を操作して、その編集開始ボタンを押下操作する。編集開始ボタンが押下操作されると、編集用モニタ141に編集作業用のGUIが表示されるので、利用者は落書き編集作業を開始することができる。
編集処理部203は、ステップS32において、タブレット内蔵モニタ62から供給される情報に基づいて、その編集開始ボタンが利用者により操作されたか否かを判定し、操作されたと判定するまで待機する。編集開始ボタンが操作されたと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS33に進め、編集用モニタ141に、図14に示されるような構成の、撮影画像に対する落書き編集を利用者に入力させるGUIである編集画面を表示させる。
図14は、その編集画面の構成例を示す図である。図14に示されるように、編集画面250は、主な構成が、一部を除き左右に2つずつ設けられている。これは、基本的に同じ組の2名の利用者が同時に落書き編集入力を行うことができるようにするものである。
編集画面250の上部中央には、編集作業に与えられた制限時間までの残り時間(残時間)を表示する残時間表示部251が設けられている。利用者は、この残時間表示部251に表示される残時間を確認しながら編集作業を進めることにより、複数の撮影画像(編集対象画像)に対してバランスよく編集作業を行ったり、作業のペースを調整したりするなど、利用者の意図に沿った作業の進行を行うことができる。
編集画面250の残時間表示部251の下には、編集対象画像表示部252が設けられている。写真シール作成ゲームにおいては、撮影作業の工程において撮影が複数回行われ、複数の撮影画像が得られる。そして、それらの撮影画像のうちの一部が、利用者により選択され、落書き編集作業の工程において落書き編集され、印刷処理の工程においてシール紙に印刷される。このように利用者により選択された撮影画像が、編集対象画像として、ステップS31において編集処理部203により取得され、その縮小画像が編集対象画像表示部252に表示される。なお、図14の例においては、編集対象画像表示部252に6枚の編集対象画像(撮影画像)の縮小画像が表示されるように示されているが、編集対象画像として指定可能な撮影画像の設定枚数は任意である。つまり、編集対象画像表示部252に何枚の編集対象画像が表示されるようにしてもよい。また、一度に全ての編集対象画像を表示しなくてもよく、編集画面250のレイアウト等に応じて操作性が向上するように、スクロールバーや切り替えボタンを用いたり、時分割表示方式を用いたりして編集対象画像の一部のみを一度に表示するようにしてもよい。
また、編集対象画像表示部252に表示される各縮小画像は、選択ボタンの役割もなしており、利用者がタッチペン63を操作して縮小画像を選択することにより、落書き編集を行う画像(編集画像)が選択され、その撮影画像が、編集対象画像表示部252の左右に設けられた編集画像表示部253−1または編集画像表示部253−2に表示される。
編集画像表示部253−1は、編集用モニタ141に向かって左側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの左側に設けられたタッチペン63−1が操作されて選択された編集対象画像が編集画像として表示される。同様に、編集画像表示部253−2は、編集用モニタ141に向かって右側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの右側に設けられたタッチペン63−2が操作されて選択された編集対象画像が編集画像として表示される。
以下において、編集画像表示部253−1と編集画像表示部253−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、編集画像表示部253と称する。利用者は、タッチペン63を操作し、編集画像表示部253に表示されている編集画像に対して落書き編集を行う。編集画像表示部253は、その落書き編集の内容を即時的(リアルタイム)に編集画像に反映させて表示する。すなわち、編集画像表示部253には、編集画像の落書き編集結果が随時更新されながら表示される。
このようにすることにより、利用者は、落書き対象となる編集画像および、自分自身が行う落書きの様子を視覚的に確認しながら、容易に撮影画像に対して落書き編集を行うことができる。
なお、この編集画像表示部253の領域の大きさや位置は任意であるが、利用者が作業を行う領域であるため、この領域のみを考慮すれば一般的にはより広い領域を設定する方が、利用者による落書き編集入力作業は容易になる。
編集画像表示部253−1の左側には、編集画像表示部253−1における編集作業の、一般的な制御操作を受け付ける各種GUIボタン等よりなる編集制御操作部254−1が設けられている。同様に、編集画像表示部253−2の右側には、編集画像表示部253−2における編集作業の、一般的な制御操作を受け付ける各種GUIボタン等よりなる編集制御操作部254−2が設けられている。
また、編集画面250の中央の編集対象画像表示部252の下には、編集作業中にスピーカ64より出力されるBGMの選択操作を受け付けるとともに、現在選択されているBGMの曲名を表示するGUIであるBGM選択部255が設けられている。
そのBGM選択部255の下には、落書き編集に用いられる各種落書き編集ツールを選択するためのGUIボタンよりなる編集ツール選択部256が設けられている。図14の例においては、特殊な落書き編集機能を集めたスペシャルツールを選択するスペシャルボタン、フリーハンドで線等を編集画像に書き込む落書きペンツールを選択するペンボタン、所定の絵柄や文字等を編集画像の任意の位置に合成するスタンプツールを選択するスタンプボタン、所定の絵柄や文字を編集画像の任意の位置に線状に並べて合成するコロコロスタンプツールを選択するコロコロボタン、装飾された特殊なフォントの文字列を編集画像の任意の位置に合成する文字スタンプツールを選択する文字ボタン、および、所定の絵柄や文字を編集画像の予め定められた位置に合成するフレームツールを選択するフレームボタン256Aが設けられている。もちろん、編集ツール選択部256には、上述した以外の機能を選択するボタンが設けられるようにしても良いし、フレームボタン256A以外のボタンであれば省略してもよい。
編集ツール選択部256の左側には、コンテンツパレット257−1が設けられている。コンテンツパレット257−1は、編集画像表示部253−1に表示される編集画像に対する落書き編集についての指示を受け付けるGUIを表示する領域であり、編集ツール選択部256において、タッチペン63−1により選択された落書き編集ツールのGUIを表示する。
編集ツール選択部256の右側には、コンテンツパレット257−2が設けられている。コンテンツパレット257−2は、編集画像表示部253−2に表示される編集画像に対する落書き編集についての指示を受け付けるGUIを表示する領域であり、編集ツール選択部256において、タッチペン63−2により選択された落書き編集ツールのGUIを表示する。
なお、以下において、コンテンツパレット257−1とコンテンツパレット257−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、コンテンツパレット257と称する。
コンテンツパレット257には、選択された落書き編集ツールごとに応じたGUIが表示される。例えば、落書きペンツールが選択された場合、コンテンツパレット257には、線の太さや模様等を選択するGUIが表示され、スタンプツールが選択された場合、コンテンツパレット257には、スタンプの絵柄や大きさ等を選択するGUIが表示される。そして、フレームボタン256Aが操作された場合、コンテンツパレット257には、フレームツールのGUIが表示される。図14の例においては、コンテンツパレット257−2には、フレームツールのGUIが表示されている様子が示されている。なお、このフレームツールのGUIの詳細については後述する。
なお、図14の例においては、左右の利用者が1組の編集ツール選択部256を共有するように説明したが、このようにすることにより、編集画面250において、他の領域をより広く確保することができる。もちろん、コンテンツパレット257−1とコンテンツパレット257−2のそれぞれに対して編集ツール選択部256を個別に設けるようにしてもよい。
編集画面250の編集ツール選択部256の下には、編集作業を強制的に終了させるGUIである終了ボタン258が設けられている。利用者は、例えば、満足するほど十分に落書き編集を行ったら、この終了ボタン258を操作することにより、編集作業の制限時間に達する前に編集作業を終了させ、印刷処理を開始させることができる。このようにすることにより、利用者は、無駄な時間を省略し、より早く、写真シールを入手することができる。写真シール作成装置1としては、写真シール作成ゲームの回転率を向上させ、収益率の向上を期待することができる。また、写真シール作成装置1は、例えば、編集作業時間を短縮した分、印刷中に行われる事後接客において、接客の時間を延長したり、短縮時間に応じた何らかの付加サービスを提供したりして、利用者の満足度をより向上させることもできる。
図13に戻り、以上のような編集画面250を編集用モニタ141に表示させると、編集処理部203は、ステップS34において、編集部113のタブレット142やタッチペン63を制御し、利用者による編集画面250に対する落書き編集入力の受け付けを開始する。
編集処理部203は、ステップS35において、タブレット内蔵モニタ62より供給される入力信号(すなわち、タッチペン63およびタブレット142により受け付けられた位置情報)に基づいて、利用者による指示が入力された(GUIに対する操作が行われた)か否かを判定する。利用者等によりタッチペン63が操作され、編集用モニタ141に表示された編集画面250に対して、タブレット142に位置情報が入力されたと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS36に進め、入力座標に基づいて入力された指示内容を把握し、その指示に対応する処理を行う。
例えば、編集ツール選択部256のフレームボタン256Aが操作され、フレームツールの選択が行われた場合や、コンテンツパレット257にフレームツールのGUIが表示されている状態においてそのGUIに対する操作が入力された場合、すなわち、フレームツールに関する指示が入力された場合、編集処理部203のフレーム編集処理部211が、ステップS36において、その指示に対応する処理を行う。
処理が終了すると、編集処理部203は、処理をステップS37に進める。なお、ステップS35において指示が入力されていないと判定した場合、編集処理部203は、ステップS36の処理を省略し、ステップS37に処理を進める。
ステップS37において、編集処理部203は、所定の時間(制限時間)が経過したか、または、終了ボタン258が操作されたか否かを判定し、制限時間にも達しておらず、終了ボタン258も操作されていないと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS35に戻し、それ以降の処理を繰り返す。つまり、編集処理部203は、所定の時間が経過した、または、終了ボタン258が操作されたと判定されるまで、ステップS35乃至ステップS37の処理を繰り返し、落書き編集入力に対する処理を行う。そして、ステップS37において、所定の時間が経過した、または、終了ボタン258が操作されたと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS38に進める。
ステップS38において、編集処理部203は、落書き編集が行われた編集画像(落書き編集結果)を印刷用の画像を作成するために、印刷対象画像として保存する。なお、この「保存する」とは、単に編集結果である編集画像を印刷処理に提供することを示すものであり、実際に、データを、RAM107や記憶部102に保存するかしないかは任意である。
ステップS39において、編集処理部203は、編集画面の表示を終了し、編集入力の受け付けを終了する。ステップS39の処理を終了すると、編集処理部203は、編集処理を終了し、処理を図12のステップS7に戻し、ステップS8以降の処理を実行させる。
以上のような編集処理により編集作業は行われる。
次に、図14に示される編集画面250の編集ツール選択部256において、利用者がフレームボタン256Aを操作してフレームツールを選択たときに実行されるフレーム選択処理の流れの例を図15のフローチャートを参照して説明する。なお、この処理は、図13のステップS36の処理において実行される処理の例の1つである。必要に応じて図16を参照して説明する。
利用者がフレームボタン256Aを操作すると、フレーム編集処理部211(図11)は、ステップS61において、コンテンツパレット257−1およびコンテンツパレット257−2のうち、フレームボタン256Aの操作に使用されたタッチペン63(タッチペン63−1またはタッチペン63−2)に対応する方に表示されているGUIを、フレームツール用のGUIに切り替える。つまり、フレーム編集処理部211は、フレームボタン256Aを操作した側のコンテンツパレット257に、フレームツール用のGUIを表示させる。
図16は、フレームツール用のGUIが表示されたコンテンツパレット257の例を示す図である。つまり、図16には、図14の編集画面250のコンテンツパレット257の部分のみを示している。
図16に示されるように、コンテンツパレット257に表示されるフレームツール用のGUIには、フレーム画像表示部271、サンプル画像表示部272、配置層指定部273、およびサイズ指定部274が設けられている。
フレーム画像表示部271には、利用者が編集画像に合成可能なフレーム画像の縮小画像が表示される。ここで、フレーム画像とは、編集画像の予め定められた所定の位置に、絵、模様、図形、および文字のうち少なくともいずれか1つを含む絵柄を合成するための合成用画像である。そして、フレーム画像表示部271に表示されるフレーム画像の各縮小画像には、合成される絵柄とその合成位置(少なくとも簡易的に)が示されている。さらに、各縮小画像はそのフレーム画像を選択するGUIボタンとして機能する。つまり、利用者は、タッチペン63を操作して、フレーム画像表示部271に表示されているフレーム画像を選択する(タップする)ことにより、その選択したフレーム画像の縮小画像の絵柄を、その縮小画像に示される位置に合成させることができる。
なお、ここで縮小画像とは実際に合成する画像よりも小さい画像という意味であり、実際のフレーム画像の縮小画像であってもよいが、そうでなくてもよい。この縮小画像は、利用者にどの様な絵柄が編集画像のどこに合成されるかを、少なくとも略式的に示すことができればよいので、このフレーム画像表示部271に表示するために専用に作られた画像であってもよい。
図16に示されるように、フレーム画像表示部271において、フレーム画像は、グループ毎にまとめて並べられて表示される。1つのグループに属するレイヤ数、すなわちフレーム画像の数は任意であり、グループ毎にレイヤ数が異なるようにしてもよい。以下においては説明の便宜上、各グループのレイヤ数を全て4とする。つまり、1グループは4つのレイヤ(4つのフレーム画像)により構成されるものとして説明する。また、各グループの4つレイヤは、それぞれ、同様の絵柄(同一の絵柄の向きを変えたもの)を編集画像の左上隅付近、右上隅付近、左下隅付近、または右下に合成するものとする。
より具体的に説明すると、図16の例において、グループ別フレーム画像281は、それぞれが1レイヤを示すレイヤ別フレーム画像281−1乃至レイヤ別フレーム画像281−4により構成されており、利用者が所望のレイヤを選択することにより、リボン状の絵柄を、その向きを変えて編集画像の4隅付近に配置するものである。つまり、スタンプツールの場合と比較して視点やタッチペンの移動量は少なくて済む。さらに、従来のフレームツールの場合と比較して、利用者は、より多様な位置に絵柄を合成させることができる。
図16の例の場合、このグループ別フレーム画像のレイヤ別フレーム画像281−1乃至レイヤ別フレーム画像281−4は、利用者が直感的にグループを理解しやすいように、それぞれの絵柄の合成位置に対応して上下左右方向に2×2の行列状に並べて表示される。つまり、リボン状の絵柄を編集画像の左上隅付近に配置するレイヤ別フレーム画像281−1は、2×2のうちの左上に配置され、リボン状の絵柄を編集画像の右上隅付近に配置するレイヤ別フレーム画像281−2は、2×2のうちの右上に配置され、リボン状の絵柄を編集画像の左下隅付近に配置するレイヤ別フレーム画像281−3は、2×2のうちの左下に配置され、リボン状の絵柄を編集画像の右下隅付近に配置するレイヤ別フレーム画像281−4は、2×2のうちの右下に配置される。
もちろん、さらに、グループ内においては、レイヤ間で絵柄の合成位置が互いに異なっていればよく、各レイヤが編集画像のどの位置に絵柄を合成するようにしてもよい。その際、フレーム画像表示部271におけるレイヤ別フレーム画像の並べ方が、絵柄の合成位置に対応していても良いし、対応していなくてもよい。
そして、図16の例の場合、フレーム画像表示部271には、このようにレイヤ別フレーム画像が並べられたグループ別フレーム画像が9グループ分表示される。各グループ別フレーム画像は、互いに異なる絵柄を編集画像の4隅付近に合成する。例えば、フレーム画像表示部271の左下隅に表示されるグループ別フレーム画像282は星の絵柄を編集画像の4隅付近に合成するフレーム画像である。
なお、図16においては、グループ別フレーム画像281とグループ別フレーム画像282以外のグループ別フレーム画像については外枠だけを示し、合成される絵柄の表示を省略しているが、実際には、合成されるそれぞれの絵柄が表示される。また、フレーム画像表示部271に同時に表示可能なグループ別フレーム画像の数は任意である。さらに、スクロールバー、切り替えボタン、時分割方式等を用いて、用意されたグループ別フレーム画像群の一部のみを同時に表示するようにしてもよい。
フレーム画像表示部271において、利用者は、グループの決定と、そのグループ内におけるレイヤの選択の2段階の指示を行うことができる。フレーム画像の選択方法の詳細については後述するが、フレーム画像表示部271には利用者が編集画像に合成させるフレーム画像のグループを決定すると、その選択されたグループ別フレーム画像の周囲を囲むようにアンカ291が表示される。このアンカ291は利用者が、自身がどのグループを選択したかを視覚的に容易に識別することができるようにするためのものである。図16の例においては、グループ別フレーム画像281を囲むようにアンカ291が表示されている。これは、利用者によりグループ別フレーム画像281が選択されたことを示している。
なお、選択されたグループが識別できればよく、アンカを用いる代わりに、選択されたグループのフレーム画像を強調表示させたり、点滅させたり、表示色を変更したりしてもよいし、選択されていないグループ別フレーム画像をグレー表示にしたりしてもよい。もちろん、これ以外の方法を適用しても良い。
サンプル画像表示部272は、利用者がフレーム画像表示部271において選択した、グループ別フレーム画像を編集画像(撮影画像)に合成した結果の例を示すサンプル画像を表示する領域である。つまり、グループ別フレーム画像毎に、その絵柄の合成結果を示すサンプル画像が予め用意されており、利用者がグループ別フレーム画像を選択するとそのサンプル画像がサンプル画像表示部272に表示される。これにより、利用者は、合成結果がどのような画像になるかを合成する前の時点において容易に把握することができる。
配置層指定部273は、フレーム画像の絵柄を編集画像のどの層とどの層の間に配置するかを指定するGUIボタンである。利用者は、フレーム画像の絵柄を最前列に配置したくない場合、タッチペン63を操作して、この配置層指定部273に設けられたGUIボタンをタップして、任意の層に配置させる。このようにすることにより、例えば、被写体の画像の後ろに位置するようにフレーム画像を配置するなど、落書き編集方法の自由度が向上する。つまり、利用者は、より自分の嗜好に応じた落書き編集を行うことができるようになる。
サイズ指定部274は、利用者がタッチペン63を用いてタップすることにより、合成するフレーム画像の絵柄のサイズを指定するGUIである。利用者は、このサイズ指定部274を操作することにより、より編集画像の内容に合わせてフレーム画像の絵柄を配置することができる。つまり、落書き編集方法の自由度が向上し、利用者は、より自分の嗜好に応じた落書き編集を行うことができるようになる。
なお、コンテンツパレット257の構成は、上述した以外であってもよい。例えば、サンプル画像表示部272を省略し、その代わりに、フレーム画像表示部271を広くとるようにしてもよい。このようにすることにより、図16の例よりもグループ別フレーム画像281を多く表示することができ、利用者に対して、より多様な選択肢を提供することができ、編集作業の操作性を向上させることができる。なお、利用者がサンプル画像の表示・非表示を制御する(切り替える)ことができるようにしてもよい。例えば、利用者が、タッチペン63を操作する等してサンプル画像を表示させるように指示した場合、図16に示されるようにサンプル画像表示部272がコンテンツパレット257に設けられ、利用者が、タッチペン63を操作する等してサンプル画像を表示させないように指示した場合、コンテンツパレット257よりサンプル画像表示部272が消去され、そのスペースがフレーム画像表示部271に追加され、グループ別フレーム画像281が多く表示される。このようにすることにより、利用者の嗜好に応じてコンテンツパレット257のレイアウトを変更することができ、操作性を向上させることができる。
なお、サンプル画像表示部272の表示・非表示の指示方法は任意であり、例えば、コンテンツパレット257等に、サンプル画像表示部272の表示・非表示を切り替えるGUI(切り替えボタン等)を設けるようにしてもよいし、タッチペン63の軌跡のパターンによって、サンプル画像表示部272の表示・非表示の切り替えを指示することができるようにしてもよい。もちろん、これ以外の方法であってもよい。
図15に戻り、このようなフレームツール用GUIを表示させると、フレーム編集処理部211は、ステップS62において、編集画像に合成するフレームのグループを決定するグループ決定処理を開始する。グループ決定処理については後述する。ステップS62の処理を終了すると、フレーム編集処理部211は、フレーム選択処理を終了する。
次に、フレーム画像の選択方法の例について図17を参照して説明する。フレーム画像を選択する際に、利用者は、まずフレーム画像のグループを選択する。利用者はタッチペン63を操作して、図17Aに示されるように、フレーム画像表示部271に表示されたグループ別フレーム画像を含む所定の領域内をタップすることにより、フレーム画像を、複数からなる1組の絵柄の各絵柄を編集画像の互いに異なる位置に合成する複数のフレーム画像を1組とするグループ単位で決定する。図17Aの例においては、利用者がタッチペン63を操作して、点線で示される、グループ別フレーム画像281の全レイヤ別フレーム画像を含む所定の領域内301をタップして、グループ別フレーム画像281を選択する様子が示されている。このように、グループ別フレーム画像281が選択されると、図17Bに示されるように、グループ別フレーム画像281の周囲にアンカ291が表示される。また、それとともに、図17Cに示されるように、サンプル画像表示部272に、グループ別フレーム画像281の各絵柄を所定の画像(例えば、モデルの撮影画像)に合成した合成結果の例を示すサンプル画像が表示される。
また、グループ別フレーム画像281が選択されると、グループ別フレーム画像281の各レイヤ別フレーム画像(レイヤ別フレーム画像281−1乃至レイヤ別フレーム画像281−4)が選択可能となる。利用者は、図17Dに示されるように、タッチペン63を操作してレイヤ別フレーム画像を選択すると、図17Eや図17Fに示されるように、編集画像表示部253に表示された編集画像に、選択されたレイヤ別フレーム画像の絵柄が、その合成位置に合成される。
例えば、図17Dに示されるように、タッチペン63Aのように、レイヤ別フレーム画像281−1上でタップされると、リボン状の絵柄が編集画像表示部253に表示された編集画像の左上隅付近に合成され、タッチペン63Bのように、レイヤ別フレーム画像281−2上でタップされると、リボン状の絵柄が編集画像表示部253に表示された編集画像の右上隅付近に合成され、タッチペン63Cのように、レイヤ別フレーム画像281−3上でタップされると、リボン状の絵柄が編集画像表示部253に表示された編集画像の左下隅付近に合成され、タッチペン63Dのように、レイヤ別フレーム画像281−4上でタップされると、リボン状の絵柄が編集画像表示部253に表示された編集画像の右下隅付近に合成される。
図17Eは、レイヤ別フレーム画像281−1乃至レイヤ別フレーム画像281−4の全てが選択された時の、編集画像表示部253の様子の例を示しており、図17Fは、レイヤ別フレーム画像281−1とレイヤ別フレーム画像281−4が選択された時の、編集画像表示部253の様子の例を示している。
なお、図17Eと図17Fにおいて編集画像やその他の落書き編集結果等の画像は省略しているが、実際には、編集画像と、これまでの全ての落書き編集結果の合成画像が表示される。以下においても、編集画像表示部253に表示される編集画像の説明の際に、便宜上、フレーム画像のみを示し、編集画像やその他の落書き編集結果等の画像を適宜省略して説明するが、いずれの場合も、実際には、編集画像表示部253には、編集画像と、これまでの全ての落書き編集結果(フレーム画像を含む)の合成画像が表示される。
このように、利用者が合成させるレイヤを選択することにより、フレーム画像の絵柄の合成位置を複数の中から選択することができるようになる。これにより、落書き編集の自由度が広がるので、利用者はより容易に、自分の嗜好により適した落書き編集を行うことができる。これにより利用者の、写真シールの作成作業、および作成された写真シールに対する利用者の満足度を向上させることができる。これにより、写真シール作成装置1は、リピータの増加をより大きく期待することができ、収益性の向上をより大きく期待することができる。
さらに、図17Eや図17Fを参照して説明したように、複数のレイヤを選択することにより、絵柄を複数の位置に合成することができる。これにより、写真シール作成装置1は、組み合わせ自由なバリエーションに富んだ編集用合成用画像(フレーム画像)を提供することができる。
次に、この場合の、図15のステップS62において実行されるグループ決定処理の流れの例を図18のフローチャートを参照して説明する。
グループ決定処理が開始されると、グループ決定処理部221は、ステップS81において、フレーム画像表示部271について、グループ選択指示の受け付けを開始する。ステップS82において、グループ決定処理部221は、利用者等により、その時点において利用者が選択していない新たなグループが選択されたか否かを判定し、新たなグループが選択されたと判定した場合、処理をステップS83に進める。
ステップS83において、グループ決定処理部221は、現在選択中のグループを非アクティブ化し、レイヤ別フレーム画像を選択できないようにする。ステップS84においてグループ決定処理部221は、フレーム画像表示部271において、選択されたグループのフレーム画像にアンカ291を表示させる。ステップS85において、グループ決定処理部221は、その選択されたグループをアクティブ化し、選択されたグループについてレイヤ選択処理を開始させる。つまり、グループが決定されると次にレイヤの選択が行われる。レイヤ選択処理の詳細については後述する。
ステップS86の処理を終了すると、グループ決定処理部221は、処理をステップS87に進める。また、ステップS82において、現在選択中のグループが選択されたり、どのグループも新たに選択されていなかったりして、新たなグループが選択されていないと判定した場合、グループ決定処理部221は、処理をステップS87に進める。
ステップS87においてグループ決定処理部221は、グループ決定処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS82に戻し、それ以降の処理を繰り返す。なお、ステップS87において、終了すると判定した場合、グループ決定処理部221は、グループ決定処理を終了する。
次に、図19のフローチャートを参照して、図18のステップS86において実行されるレイヤ選択処理の流れの例を説明する。
レイヤ選択処理が開始されると、レイヤ選択処理部222(図11)は、ステップS101において、選択されたグループについてレイヤ選択指示の受け付けを開始する(選択されたグループをアクティブ化する)。ステップS102において、レイヤ選択処理部222は、未選択のレイヤが選択されたか否かを判定する。まだ選択されていないレイヤ別フレーム画像が利用者によりタップされると、レイヤ選択処理部222は、未選択のレイヤが選択されたと判定し、処理をステップS103に進める。ステップS103において、レイヤ選択処理部222は、選択されたレイヤ別フレーム画像の絵柄を、編集画像の、レイヤ別フレーム画像において指定される位置に合成し、ステップS104において、その合成済みの編集画像を編集画像表示部253に表示させる。
ステップS104の処理を終了すると、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS105に進める。また、ステップS102において、利用者が未選択のレイヤを選択していないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS105に進める。ステップS105において、レイヤ選択処理部222は、レイヤ選択処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS102に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS105において、レイヤ選択処理を終了すると判定した場合、レイヤ選択処理部222は、レイヤ選択処理を終了する。
なお、以上においては、未選択のレイヤ別フレーム画像が選択された時に、その絵柄が編集画像に合成されるように説明したが、さらに、既に編集画像に合成された絵柄のレイヤ別フレーム画像が選択された場合、その絵柄を編集画像より消去するようにしてもよい。つまり、利用者が同じレイヤ別フレーム画像を繰り返し選択する度に、その絵柄が編集画像に合成されたり、合成が解除されたりするようにしてもよい。
その場合のレイヤ選択処理の流れの例を図20のフローチャートを参照して説明する。
この場合、レイヤ選択処理部222は、ステップS121乃至ステップS124の各処理を、図19のフローチャートにおけるステップS101乃至ステップS104の各処理と同様に実行する(説明は省略する)。
ステップS124を終了すると、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS125に進める。また、ステップS122において未選択のレイヤが選択されていないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS125に進める。
ステップS125において、レイヤ選択処理部222は、選択済みのレイヤ、つまり、絵柄が既に編集画像に合成されているレイヤが再選択されたか否かを判定し、選択済みのレイヤが再選択されたと判定した場合、処理をステップS126に進める。
レイヤ選択処理部222は、ステップS126において、選択されたレイヤ別フレーム画像の絵柄を編集画像より削除し、ステップS127において、その絵柄を削除済みの編集画像(削除済み編集画像)を編集画像表示部253に表示させる。ステップS127の処理を終了すると、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS128に進める。また、ステップS125において、選択済みのレイヤが再選択されていないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS128に進める。
ステップS128において、レイヤ選択処理部222は、レイヤ選択処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS122に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、レイヤ選択処理を終了すると判定した場合、レイヤ選択処理部222は、レイヤ選択処理を終了する。
このようにすることにより、利用者は、合成させたフレーム画像を容易に消去することができる。すなわち、利用者は、フレーム画像の合成や消去を、フレーム画像を選択するという単純、かつ、合成指定時と同一の動作で容易に指示することができる。
また、利用者が、複数のグループのフレーム画像を撮影画像に合成することができるようにしてもよい。このとき、レイヤ別フレーム画像のように、グループ内で各フレーム画像がレイヤ等として順位付けされている場合であっても、利用者は、互いに同一レイヤ(順位)の、複数のグループのフレーム画像を撮影画像に合成させることができるようにしてもよい。
例えば、レイヤによって絵柄の合成位置がグループ間で統一されているような場合、このように複数のグループの同一レイヤのフレーム画像を合成することにより、複数の絵柄が互いに重なる(若しくは近傍に合成される)ように、すなわち複数の絵柄が組み合わさるように、編集画像に合成させることができる。利用者は、1つ目のフレーム画像を合成させる場合と同様に2つ目以降のフレーム画像を合成させることができるので、容易に、複数の絵柄を組み合わせることができる。換言すれば、このように複数の絵柄を組み合わせることにより、フレーム画像の絵柄がより多様化する。つまり、写真シール作成装置1はより多様なフレーム画像を提供することができる。
このように、複数のグループのレイヤ別フレーム画像を選択するときの様子を、図21を参照して説明する。
図21Aに示されるように、既に、編集画像表示部253に表示される編集画像に、レイヤ別フレーム画像281−1の絵柄が合成されているとする。この状態において、図21Bに示されるように、利用者がタッチペン63を操作して、グループ別フレーム画像282のレイヤ別フレーム画像282−1乃至レイヤ別フレーム画像282−4を含む所定の領域311内をタップすると、それまで選択されていたグループ別フレーム画像281が非アクティブ化され、図21Cに示されるように、アンカ291が、グループ別フレーム画像282にアンカ291に移動する。このとき、グループ別フレーム画像282の各レイヤ別フレーム画像が選択可能となる。
例えば、図21Dに示されるように、利用者がレイヤ別フレーム画像282−1をタッチペン63でタップすると、図21Eに示されるように、編集画像表示部253に表示されている編集画像にさらにレイヤ別フレーム画像282−1の絵柄が合成される。これにより、編集画像表示部253には、編集画像に、レイヤ別フレーム画像281−1の絵柄と、レイヤ別フレーム画像282−1の絵柄の両方が合成される。
なお、このように、複数のグループの同一レイヤが選択されると、複数の絵柄が互いに同じ位置または近傍に合成される可能性が高く、それらの絵柄が互いに重畳してしまう可能性も高い。このとき、互いの絵柄が干渉しあって(絵が潰れてしまい)、何の絵柄かわからなくなってしまうと、場合によっては面白みに欠け、利用者にとって価値の低下した画像となってしまう恐れがある。そこで、このような場合、利用者が容易にグループ毎に絵柄を識別することができるように、例えば、図21Fに示されるように、先に合成されていた絵柄をグレー表示などの他の表示方法に変更するようにしてもよい。
図21Fにおいては、先に合成されていた、レイヤ別フレーム画像281−1の絵柄であるリボン状の絵柄をグレー表示(点線)にしている。このようにすることにより、利用者が、編集画像に合成された絵柄が属するグループを容易に識別することができる。なお、図21Fにおいては、グレー表示を点線で示しているが、グレー表示の変わりに、実際に点線表示とするようにしてもよい。つまり、視覚的に各フレーム画像の絵柄を識別することができるようにすればよく、絵柄の色、明度、濃度、模様、大きさ、または形状のうち少なくともいずれか1つを変更するようにすればよい。
なお、同じまたは近傍の位置に絵柄が合成されるのが、同一レイヤであるのか否かは、各グループの設定により異なる場合がある。ただし、写真シール作成装置1は、どのような場合であっても、同じまたは近傍の位置に絵柄が合成されるレイヤが選択されたか否かを各グループの設定に基づいて判定し、そのときは、上述した同一レイヤの場合と同様に、先に合成されていた絵柄の表示方法に変更する。
このような場合のレイヤ選択処理の流れの例を図22のフローチャートを参照して説明する。
レイヤ選択処理部222は、グループが選択されレイヤ選択処理が開始されると、ステップS141において、選択されたグループをアクティブ化し、そのグループのレイヤ選択指示の受け付けを開始する。ステップS142において、レイヤ選択処理部222は、未選択のレイヤが選択されたか否かを判定し、未選択のレイヤが選択されたと判定した場合、処理をステップS143に進める。
ステップS143において、レイヤ選択処理部222は、編集画像に、選択されたグループと異なるグループの同一レイヤ(同順位)のフレーム画像が合成されているか否かを判定し、合成されていると判定した場合、処理をステップS144に進め、合成済みのフレーム画像を例えばグレー表示に変更する。ステップS144の処理を終了すると、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS145に進める。なお、ステップS143において、編集画像に、選択されたグループと異なるグループの同一レイヤ(同順位)のフレーム画像が合成されていないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS145に進める。
ステップS145において、レイヤ選択処理部222は、ステップS142において選択されたと判定されたレイヤのフレーム画像を編集画像に合成し、ステップS146において、その合成済み編集画像を編集画像表示部253に表示する。ステップS146の処理が終了すると、処理はステップS147に進む。
また、ステップS142において未選択のレイヤが選択されていないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS147に進める。ステップS147において、レイヤ選択処理部222は、レイヤ選択処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS142に戻してそれ以降の処理を行う。また、ステップS147において、レイヤ選択処理が終了されると判定した場合、レイヤ選択処理部222は、レイヤ選択処理を終了する。
また、以上のように、他のグループの絵柄が編集画像の同じ位置に既に合成されている場合、先に合成されている絵柄を、新しく選択された絵柄に差し替えるようにしてもよい。
つまり、利用者は、複数のグループのフレーム画像を編集画像に合成することができる。このとき、グループ内でフレーム画像がレイヤ等として順位付けされており、利用者が、編集画像に既に合成されている絵柄と異なるグループの、その絵柄と同じレイヤ(順位)の絵柄を合成させるように指示した場合、写真シール作成装置は、編集画像に合成させる絵柄を、既に合成されている絵柄から、利用者に指定された絵柄に切り替える。つまり、写真シール作成装置は、編集画像に合成するフレーム画像は、各レイヤに1つ以下とするように制御する。このようにすることにより、利用者は容易に編集画像に合成させた絵柄を差し替えることができる。
なお、この場合も、同一レイヤとしたのは、編集画像に合成される絵柄の位置が互いに等しい若しくは近傍であることを示している。つまり、実際には、どのレイヤとどのレイヤを対応させるかは、グループ間の各レイヤの合成位置の関係により決定される。
このような処理について、図23を参照して説明する。例えば、図23Aに示されるように編集画像表示部253に表示された編集画像に対して、既にグループ別フレーム画像281の全てのレイヤが選択され、リボン状の絵柄が左上隅近傍、右上隅近傍、左下隅近傍、および左下隅近傍に合成されている。
このような状態において、利用者が、図23Bに示されるように、タッチペン63を操作して、所定の領域311内をタップすると、図23Cに示されるように、アンカ291が表示され、さらに、図23Dのように、レイヤ別フレーム画像282−4をタップすると、図23Eのように、レイヤ別フレーム画像281−4の絵柄が編集画像より消去されるとともに、レイヤ別フレーム画像282−4の絵柄が編集画像に合成される(すなわち、差し替える)。
このような場合のレイヤ選択処理の流れの例を図24のフローチャートを参照して説明する。
この場合のレイヤ選択処理の流れの例は、図22のフローチャートの場合と基本的に同様である。すなわち、図24のステップS161乃至ステップS163の各処理は、図22のステップS141乃至ステップS143の各処理と同様に実行される。従ってこれらの処理についての説明は省略する。
ステップS163において、既に編集画像に、他のグループの同一レイヤのフレーム画像が合成されていると判定された場合、レイヤ選択処理部222は、ステップS164において、選択されたレイヤのフレーム画像の絵柄を合成済みのフレーム画像の絵柄と差し替えて処理をステップS166に進める。
また、ステップS163において、編集画像に、他のグループの同一レイヤのフレーム画像が合成されていないと判定された場合、レイヤ選択処理部222は、ステップS165において、選択されたレイヤのフレーム画像の絵柄を編集画像に合成し、処理をステップS166に進める。
レイヤ選択処理部222は、ステップS166およびステップS167の各処理を、図22のステップS146およびステップS147の各処理と同様に実行する。
以上のように、合成された絵柄が重なる可能性が高い場合、写真シール作成装置1は、絵柄を差し替えるようにすることができる。
また、利用者が、合成する絵柄のサイズを変更することができるようにしてもよい。
図25Aに示されるように、サイズ指定部274には、利用者が選択することにより、互いに異なるサイズで絵柄を合成するように指示するサイズ指定ボタン274A乃至274Eが表示されている。利用者が、タッチペン63を操作し、例えば、タッチペン63Aのようにサイズ指定ボタン274Aをタップすると、合成する絵柄のサイズが、サイズ指定ボタン274Aにおいて表示されるサンプルに対応するサイズに設定される。同様に、タッチペン63Bのようにサイズ指定ボタン274Bが選択されると、合成する絵柄のサイズはそのサイズに指定され、タッチペン63Cのようにサイズ指定ボタン274Cが選択されると、合成する絵柄のサイズはそのサイズに指定され、タッチペン63Dのようにサイズ指定ボタン274Dが選択されると、合成する絵柄のサイズはそのサイズに指定され、タッチペン63Eのようにサイズ指定ボタン274Eが選択されると、合成する絵柄のサイズはそのサイズに指定される。
利用者は、グループを選択した後、図25Aに示されるようにサイズ指定部274のサイズ指定ボタンを操作することにより、絵柄のサイズを決定する。そして、例えば、図25Bのように利用者がレイヤ別フレーム画像281−1を選択すると、図25C乃至図25Eのいずれかのように、選択された絵柄が、サイズ指定部274において指定されたサイズによって合成される。
この場合、図26に示されるように、編集処理部203のフレーム編集処理部211は、グループ決定処理部221およびレイヤ選択処理部222の他にさらにサイズ変更処理部323を有する。
サイズ変更処理部323は、利用者によりサイズ指定部274が操作された際に、絵柄のサイズの変更処理を行う。
この場合のレイヤ選択処理の流れの例を図27のフローチャートを参照して説明する。
図27の例の場合、図19の例の場合と基本的に同様であるが、ステップS181、ステップS183、およびステップS184の各処理が新たに追加されている。
ステップS181において、サイズ変更処理部323は、全フレーム画像の絵柄のサイズを初期値に設定し、処理をステップS182に進める。ステップS182において、レイヤ選択処理部222は、図19のステップS101の場合と同様に処理を行い、選択されたグループについてレイヤ選択指示の受け付けを開始する。
ステップS183において、サイズ変更処理部323は、利用者がタッチペン63を用いてサイズ指定部274を操作し、サイズ変更を指示したか否かを判定する。サイズ変更が指示されたと判定した場合、サイズ変更処理部323は、処理をステップS184に進める。
サイズ変更処理部323は、ステップS184において、合成する絵柄のサイズを、選択されたグループのフレーム画像の絵柄のサイズに設定する。ステップS184の処理を終了するとサイズ変更処理部323は、処理をステップS185に進める。また、ステップS183においてサイズ変更が指示されていないと判定された場合、処理はステップS185に進む。
サイズ変更処理部323は、ステップS185乃至ステップS188の各処理を、図19のステップS102乃至ステップS105の各処理と同様に実行する。なお、ステップS188において、終了しないと判定した場合、サイズ変更処理部323は、処理をステップS183に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
以上のようにすることにより、利用者はフレーム画像の絵柄のサイズを設定することができ、より利用者自身の嗜好に応じたレイアウトに落書き編集することができる。つまり、写真シール作成装置1は、より自由度の高いフレーム画像を提供することができる。
また、フレームツール用のGUIの構成例は、図16を参照して説明した以外であってもよい。図16の例の場合、フレーム画像表示部271には、レイヤ別フレーム画像が並べて表示される。このようにすることにより、あるグループが選択され、その中のレイヤが選択可能な状態において、利用者は、他のグループを選択することも可能である。換言すれば、上述したように、グループ決定処理とレイヤ選択処理を互いに独立したフローで実行させることができ、レイヤ選択処理とグループ決定処理を並行して実行させることもできる。
しかしながら、レイヤ別フレーム画像が並べられるので、1つのグループ別フレーム画像を表示するために必要な領域が広くなってしまう。換言すれば、フレーム画像表示部271にあまり多くのグループ別フレーム画像を同時に表示することができない。また、より多くのレイヤ別フレーム画像を同時に表示させるために、各画像を小さくすると、その分絵柄も小さくなり、利用者にとって所望の絵柄の判別が困難になる恐れがある。
そこで、図28と図29に示されるように、グループの決定とレイヤの選択を互いに異なる画面において行うようにしてもよい。
図28の例の場合、フレーム画像表示部271には、グループ別フレーム画像が、そのグループに属するレイヤ別フレーム画像を全て重畳させた状態で、1枚のフレーム画像(の縮小画像)として表示される。図28に示されるように、図16の例においては4枚の画像により構成されていたグループ別フレーム画像281およびグループ別フレーム画像282が、それぞれ1枚の画像として表示されている。なお、図28において、グループ別フレーム画像281およびグループ別フレーム画像282以外のグループ別フレーム画像は全て枠のみで示されており、その画像の内容が省略されているが、実際には、グループ別フレーム画像281およびグループ別フレーム画像282と同様に、それぞれの絵柄が表示される。つまり、この場合、フレーム画像表示部271においては、グループの選択のみが可能となる(レイヤの選択を行うことはできない)。
図28において点線331により示されるように、例えば、利用者がタッチペン63でグループ別フレーム画像(図28の例の場合グループ別フレーム画像281)をタップすると、そのグループの全レイヤの絵柄が編集画像表示部253に表示されている編集画像に合成される。このとき、図16の例において、利用者が、グループを選択し、そのグループの全レイヤを選択したときと同じ状態になる。つまり、全レイヤを選択するのであれば、図28の例の方が利用者による操作は容易である。
なお、このとき、サンプル画像表示部272に選択されたグループのサンプル画像を表示するようにしてもよいし、省略してもよい。図28の例の場合、利用者がグループを選択するだけでその絵柄が編集画像に合成されるので、サンプル画像の必要性は、図16の例の場合よりも低くなる。
以上のようにグループを選択すると、図29に示されるように、そのグループについてレイヤを選択するためのレイヤ選択画面341がフレーム画像表示部271の一部または全部に重畳するように表示される。
レイヤ選択画面341は、選択されたグループの中において、利用者が所望のレイヤを選択するためのGUIであり、そのグループに属する各レイヤ別フレーム画像が並べて表示される。図29の例においては、図16の場合と同様のレイアウトで各レイヤ別フレーム画像が並べて表示されるように示しているが、この並びは任意である。
この場合、グループが選択された時点で各レイヤの絵柄は全て編集画像に合成されているので、図16の例において全レイヤが選択されたのと同等である。従って、レイヤ選択画面341において、利用者が所望のレイヤを選択すると、その選択は再選択となり、図30に示されるように、再選択された絵柄は、編集画像より削除される。
図30に示されている例についてより具体的に説明する。例えば、図29に示される状態において、利用者がタッチペン63Aのようにレイヤ別フレーム画像281−2上をタップすると、点線矢印351に示されるように、編集画像の右上隅付近(点線円352で囲まれた部分)に合成されていた絵柄が削除される。またさらに、利用者がタッチペン63Bのようにレイヤ別フレーム画像281−3上をタップすると、点線矢印353に示されるように、編集画像の左下隅付近(点線円354で囲まれた部分)に合成されていた絵柄が削除される。
利用者は、このように必要な部分だけを残すようにレイヤ選択作業を行い、編集画像よりフレーム画像の絵柄を除去していく。
この場合も、図16の場合と同様に、グループの決定とレイヤ選択は略同じ位置において行われるので、視点やタッチペンの移動量は少なくて済む。つまり利用者はより容易な作業で、より多様な位置に絵柄を合成させることができる。
レイヤ選択画面341には、さらに、利用者がタッチペン63を操作してタップすることにより、レイヤ選択画面341の表示を終了して、レイヤ選択を終了する閉じるボタン342が設けられている。この閉じるボタン342が操作され、レイヤ選択画面341が閉じられると、図28に示されるように、フレーム画像表示部271が表示されることとなる。
以上のように、フレーム画像表示部271において、グループ別フレーム画像を1枚の画像として表示することにより、図16の場合よりも多くのグループ別フレーム画像を、画像を小さくすることなく、フレーム画像表示部271に同時に表示させることができる。また、図29に示されるように、フレーム画像表示部271とは異なるレイヤ選択画面341において、選択されたグループのレイヤ別フレーム画像の選択を行うようにすることにより、図16の場合よりもレイヤ別フレーム画像をより大きく表示させることができ、利用者のレイヤの選択作業をさらに容易にすることができる。
ただし、この場合、図16の例と異なり、グループの決定処理とレイヤの選択処理が互いに異なるフローとすることができない。従って、フレーム編集処理部211は、図15のステップS62の処理において、グループ決定処理の代わりに、グループの決定処理とレイヤの選択処理の両方に対応するグループレイヤ選択処理を実行する。図31および図32のフローチャートを参照してグループレイヤ選択処理の流れの例を説明する。
グループレイヤ選択処理が開始されると、フレーム編集処理部211のサイズ変更処理部323は、ステップS201において、サイズ選択指示の受け付けを開始する。ステップS202において、グループ決定処理部221は、グループ選択指示の受け付けを開始する。ステップS203において、サイズ変更処理部323は、例えば利用者がサイズ指定部274を操作する等して、サイズ変更が指示されたか否かを判定する。サイズ変更が指示されたと判定した場合、サイズ変更処理部323は、処理をステップS204に進め、全グループのフレーム画像(例えば、フレーム画像表示部271に表示されている全フレーム画像)の絵柄のサイズを選択されたサイズに設定する。利用者がサイズの設定を容易に把握することができるように、フレーム画像表示部271の表示も更新するのが望ましい。
ステップS204の処理が終了されると、処理はステップS205に進む。なお、ステップS203において、サイズ変更が指示されていないと判定された場合、処理はステップS205に進む。
ステップS205において、グループ決定処理部221は、例えば利用者がタッチペン63を用いてフレーム画像表示部271に表示されているグループ別フレーム画像をタップすることにより新たなグループが選択されたか否かを判定し、選択されたと判定した場合、処理をステップS206に進める。
グループ決定処理部221は、ステップS206において、選択されたグループの全レイヤのフレーム画像を編集画像に合成し、ステップS207において、その合成済み編集画像を編集画像表示部253に表示させ、ステップS208において、グループ選択指示の受け付けを終了する。ステップS208の処理を終了すると、グループ決定処理部221は、処理を図32のステップS221に進める。
図32のステップS221において、レイヤ選択処理部222は、選択されたグループについて、レイヤ選択画面341をフレーム画像表示部271上に重畳させて表示させる。ステップS222において、レイヤ選択処理部222は、選択されたグループについて、レイヤ選択指示の受け付けを開始する。
ステップS223において、サイズ変更処理部323は、例えば利用者がサイズ指定部274を操作する等して、サイズ変更が指示されたか否かを判定し、指示されたと判定した場合、ステップS224に処理を進め、選択されたグループの全レイヤのフレーム画像の絵柄のサイズ、すなわち、レイヤ選択画面341に表示されている全レイヤ別フレーム画像の絵柄のサイズを、指示されたサイズに設定する。
ステップS224の処理を終了すると、サイズ変更処理部323は、処理をステップS225に進める。また、ステップS223において、サイズ変更が指示されていないと判定した場合、サイズ変更処理部323は、処理をステップS225に進める。
ステップS225において、レイヤ選択処理部222は、例えば利用者がタッチペン63を用いてレイヤ選択画面341に表示されているいずれかのレイヤ別フレーム画像をタップする等して、レイヤが選択されたか否かを判定し、選択されたと判定した場合、処理をステップS226に進める。
レイヤ選択処理部222は、ステップS226において、選択されたレイヤの絵柄を編集画像より削除し、ステップS227において、その処理結果である削除済み編集画像を編集画像表示部253に表示させる。
ステップS227の処理を終了すると、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS228に進める。また、ステップS225において、レイヤが選択されていないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS228に進める。
ステップS228において、レイヤ選択処理部222は、所定の時間(制限時間)が経過したか、または、閉じるボタン342が操作されたか否かを判定する。
制限時間が経過しておらず、かつ、閉じるボタン342が操作されていないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS223に戻しそれ以降の処理を繰り返し実行させる。
また、ステップS228において、制限時間に達した、または、閉じるボタン342が操作されたと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、ステップS229に処理を進め、レイヤ選択指示の受け付けを終了し、ステップS230においてレイヤ選択画面を閉じる。レイヤ選択画面が閉じられると、レイヤ選択処理部222は、処理を図31のステップ209に進める。
また、図31のステップS205において、新たなグループが選択されていないと判定した場合、グループ決定処理部221は、処理をステップS209に進める。
ステップS209において、グループ決定処理部221は、グループレイヤ選択処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS202に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS209において、グループレイヤ選択処理を終了すると判定した場合、グループ決定処理部221は、グループレイヤ選択処理を終了する。
このようにグループとレイヤの選択が行われることにより、利用者は、より大きく表示されたフレーム画像を参照することができ、フレーム画像の選択を、より容易かつより適切に行うことができる。
なお、以上においては、レイヤ選択画面341において選択されたレイヤは、編集画像より消去されるように説明したが、例えば、絵柄の表示モードとして、絵柄の大きさ、色、形、濃度、または模様などが互いに異なる複数のモードが予め設けられ、レイヤ選択画面341において選択される度に、そのモードが切り替えられるようにしてもよい。
例えば、図33に示されるように、モードが切り替わる毎に、絵柄の大きさが多段階で変化し、さらに、消去されるようにしてもよい。図33の例においては、利用者がタッチペン63を用いてレイヤ別フレーム画像281−2をタップすると、点線矢印361に示されるように対応する絵柄(点線円362で囲まれる絵柄)の表示モードが切り替わり、点線円363内に示されるように、リボン状の絵柄が小さくなる。そこから再度、利用者がタッチペン63を用いてレイヤ別フレーム画像281−2をタップすると、さらに表示モードが切り替わり、点線円364内に示されるように、リボン状の絵柄がさらに小さくなる。そこからさらに、利用者がタッチペン63を用いてレイヤ別フレーム画像281−2をタップすると、さらに表示モードが切り替わり、点線円365内に示されるように、リボン状の絵柄が編集画像より消去される。図33においては、点線円365内に「消去」の文字を記載しているが、これは、リボン状の絵柄が編集画像より消去された状態を模式的に示しているものであって、実際には、「消去」の文字は表示されない。
そこからさらに、利用者がタッチペン63を用いてレイヤ別フレーム画像281−2をタップすると、さらに表示モードが切り替わり、点線円362内に示されるように、リボン状の絵柄が最初の大きさで編集画像に再合成される。
なお、図33においては、絵柄の変化の様子を点線円362乃至点線円365内に示したが、点線円363乃至点線円365内の絵柄は、全て、点線円362と同じ位置において表示モードが変化する様子を示すものであり、表示位置が変化することを示しているのではない。
このようにすることにより、利用者は、より容易に(同じ操作で)絵柄のサイズを個別に変化させる(または消去する)ことができる。これにより利用者は、より容易にフレーム画像の絵柄をより適切なレイアウトで編集画像に合成させることができ、より利用者の嗜好にあった画像をより容易に作成することができる。つまり、利用者は、簡単な操作で4隅に貼り付けられた各々のフレーム画像を編集することができ、よりバリエーションに富んだ自由度の高い編集画像を作成することができる。
この場合のグループレイヤ選択処理の流れの例を図34および図35のフローチャートを参照して説明する。この場合も、各処理は、基本的に図31および図32を参照して説明した場合と同様に実行される。より具体的には、グループ決定処理部221およびサイズ変更処理部323は、図34のステップS251乃至ステップS259の各処理を、図31のステップS201乃至ステップS209の各処理の場合と同様に実行する。
また、レイヤ選択処理部222は、図35のステップS271およびステップS272の処理を図32のステップS221およびステップS222の場合と同様に実行する。
ステップS272の処理が終了すると、レイヤ選択処理部222は、ステップS273において、図32のステップS225の場合と同様に、レイヤ選択画面341において、レイヤが選択されたか否かを判定する。
レイヤが選択されたと判定すると、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS274に進め、選択されたレイヤの絵柄の表示モードを次のモードに切り替え、ステップS275において、その処理結果であるモード変更済み編集画像を編集画像表示部253に表示させる。
ステップS275の処理を終了すると、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS276に進める。また、ステップS273においてレイヤが選択されていないと判定された場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS276に進める。
レイヤ選択処理部222は、ステップS276乃至ステップS278の各処理を、図32のステップS228乃至ステップS230の各処理の場合と同様に実行する。ただし、ステップS276において、所定の時間が経過しておらず、かつ、閉じるボタン342が操作されていないと判定した場合、レイヤ選択処理部222は、処理をステップS273に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
以上のようにグループレイヤ選択処理は実行される。これにより、図33に示されるように、利用者にレイヤ別フレーム画像が選択される度に、編集画像に合成された絵柄のモードを切り替えることができる。従って利用者は容易な操作で多様なレイアウトの画像の写真シールを作成することができる。
また、フレーム画像の絵柄を編集画像に合成させる際に、編集画像内に含まれる被写体の画像を認識し、フレーム画像の絵柄が被写体の画像に重ならないように、空き領域の大きさに合わせて、フレーム画像の絵柄の大きさを調整してから編集画像に合成させるようにしてもよい。
図36を参照して具体的な例を説明する。例えば、図36Aに示されるように、コンテンツパレット257において、利用者がタッチペン63を操作して、フレーム画像表示部271に表示されているグループ別フレーム画像群の中から所望のグループ別フレーム画像(例えば、グループ別フレーム画像281)をタップすると、編集画像表示部253に表示されている編集画像において、被写体の顔の画像が検出され(顔401および顔402)編集画像の4隅のそれぞれについて、検出された被写体の画像を含まない空き領域(空き領域411乃至空き領域414)が特定される(図36B)。そして、その空き領域の大きさに応じて各絵柄が合成される。このとき、図36Cに示されるように、所定の大きさの絵柄が、その絵柄を領域の外にはみ出さないように合成可能な大きさの空き領域のみに合成するようにしてもよいし、図36Dに示されるように、空き領域の大きさに応じて絵柄の大きさを変更し、合成するようにしてもよい。
図36Cの例の場合、空き領域412が狭すぎるので絵柄は配置されない。これに対して図36Dの場合、それぞれの空き領域の広さに合わせて絵柄のサイズが変更されてから合成される。
このようにすることにより、サイズ設定作業を省略することができるので、利用者はフレーム画像の選択をより容易に行うことができる。また、例えば、空き領域が狭すぎる場合、その空き領域への絵柄の配置を禁止したり絵柄を縮小したりすることにより、空き領域が小さすぎる場合に、絵柄が空き領域からはみ出し、被写体の画像に重なってしまうことを抑制することができる。また、空き領域が少ない場合でも細かなフレーム画像を貼付けることができ、また、空き領域が多い場合でも大きめのフレーム画像を貼り付けることができるため、自動でバリエーションに富んだ編集用合成用画像を提供することができ、ユーザはより個性的な自由度の高い編集画像を作成することができる。
この場合のフレーム編集処理部211の構成例を図37に示す。図37に示されるように、フレーム編集処理部211は、グループ決定処理部221とレイヤ選択処理部222の他に、さらに、被写体検出部423、空き領域特定部424、およびサイズ決定部425を有する。
被写体検出部423は、編集画像に含まれる被写体の画像(例えば、被写体の顔や手等)を検出する。空き領域特定部424は、フレーム画像を合成可能な、編集画像の被写体の画像以外の領域を特定する。サイズ決定部425は、合成するフレーム画像の絵柄の大きさを変更する場合に、特定された空き領域の大きさに応じて、絵柄のサイズを決定する。
このフレーム編集処理部211により実行されるグループレイヤ選択処理の流れの例を図38のフローチャートを参照して説明する。
グループレイヤ選択処理が開始されると、グループ決定処理部221は、ステップS291において、グループ選択指示の受け付けを開始し、ステップS292において、新たなグループが選択されたか否かを判定し、選択されたと判定した場合、処理をステップS293に進める。
ステップS293において、被写体検出部423は、編集画像表示部253に表示されている編集画像に含まれる被写体の画像(例えば、顔や体等)の位置を検出する。ステップS294において、空き領域特定部424は、被写体の画像の検出結果に基づいて、被写体の画像が含まれない、フレーム画像の絵柄を合成可能とする領域である空き領域を特定する。
ステップS295において、サイズ決定部425は、選択されたグループの各レイヤのフレーム画像の絵柄が、全て空き領域内に合成することができるように、各絵柄のサイズを決定する。
グループ決定処理部221は、ステップS296において、選択されたグループの全レイヤのフレーム画像を、決定されたサイズで編集画像に合成し、ステップS297において、その処理結果である合成済み編集画像を編集画像表示部253に表示させる。ステップS297の処理を終了すると、グループ決定処理部221は、処理をステップS298に進める。また、ステップS292において、新たなグループが選択されていないと判定した場合、グループ決定処理部221は、処理をステップS298に進める。
ステップS298において、グループ決定処理部221は、グループレイヤ選択処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS292に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、グループレイヤ選択処理を終了すると判定した場合、グループ決定処理部221は、グループレイヤ選択処理を終了する。
このようにすることにより、利用者は、フレーム画像の絵柄を編集画像の空き領域の大きさに応じたサイズで編集画像に容易に合成することができる。
なお、図36Cのように、空き領域の大きさに応じて合成する絵柄を選択する場合、図38のステップS295において、サイズ決定部425が各絵柄のサイズを決定する代わりに、レイヤ選択処理部222が、空き領域の大きさに基づいて、空き領域内に合成可能な絵柄を選択するようにし、ステップS296において、グループ決定処理部221が合成する絵柄として選択された絵柄のみを編集画像に合成するようにすればよい。
このようにすることにより、利用者はレイヤの選択作業を行わずに、フレーム画像の絵柄を被写体の画像に重ならないように編集画像に合成させることができる。なお、最初に、図36乃至図38を参照して説明したように空き領域の大きさに適応させながらフレーム画像の絵柄を合成し、図35までを参照して説明した各種の方法により、合成するレイヤの選択や表示モードの変更をさらに行うことができるようにしてもよい。
以上のようにして、写真シール作成装置1は、写真シールの作成作業、および作成された写真シールに対する利用者の満足度を向上させることにより、収益性を向上させることができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。