図1は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。
図1の写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、撮影画像や編集済み画像を、写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して背景画像を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の落書き編集ツールを用いたりして編集を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる方法である。しかしながら、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。従って、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、いわゆるリピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。その結果、写真シール作成装置1の収益が向上する。
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
前者の、写真シール作成作業の娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き編集等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、完成した写真シールそのものの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
また、主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その写真シールを利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、即ち、いわゆる口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示すように、事前接客ユニット11、撮影ユニット12、編集ユニット13、および天井ストロボユニット14の4つのユニットに大きく分けられる。
事前接客ユニット11は、写真シール作成ゲームの受け付けを行ったり、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を映像や音声で案内するデモンストレーション画面(以下、案内デモ画面という)を出力したりするユニットである。
撮影ユニット12は、利用者等を被写体として撮影する機能を有しており、後述する内部の撮影空間において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される撮影空間の一部として構成される。この後方ユニット12Bの内部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテンである背景カーテンや利用者がポーズをとるために利用するステージ等が設けられるようにしてもよい。
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてストロボ発光するフラッシュを内蔵する。この天井ストロボユニット14は、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。従って、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aや後方ユニット12Bにも設けられている。
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
編集ユニット13は、図2に示すように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。これらの編集インタフェースの構成の詳細については後述する。
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させる。
写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図3を参照して説明する。
図3は、利用者のゲーム中に、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図3に示すように、利用者は、事前接客ユニット11前方周辺の領域である事前接客領域21において、事前接客ユニット11に代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者A)。利用者は、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間22が使用中で無ければ、事前接客ユニット11の横付近より入場する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間22を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、事前接客領域21において待機する(事前接客ユニット11が待機を指示する)。
なお、事前接客ユニット11は、点線で示すように前方ユニット12Aの反対側に設けることも可能であり、この場合、利用者は、その事前接客ユニット11のある方から写真シール作成ゲームを開始し(利用者A')、事前接客終了後、上述した側と反対側より撮影空間22に入場する(利用者B)。
撮影空間22に入場した利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業(本撮影)を行う。
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集対象画像として保存するものを選択し、表示された移動案内にしたがって、撮影作業を行った撮影空間22から、図中点線で示す、編集作業を行う編集空間へと移動する。
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て右側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間23Aが設けられ、左側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間23Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間23Aの利用者(利用者C)および第2編集空間23Bの利用者(利用者C')の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間22の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間23Aまたは第2編集空間23Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間23Aと第2編集空間23Bとを区別する必要の無い場合、編集空間23と称する。
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C')は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中にミニゲーム等を行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域24に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、事前接客領域21の利用者A(または利用者A')が、撮影空間22に移動すると、事前接客領域21が未使用になる。この段階で、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に事前接客領域21を使用させ、新たな写真シール作成ゲームを開始させることができる。同様に、撮影空間22の利用者Bが、編集空間23に移動すると、撮影空間22が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間22を使用させることができる。さらに、第1編集空間23Aの利用者C、または、第2編集空間23Bの利用者C'が、印刷物受取領域24に移動すると、その第1編集空間23Aまたは第2編集空間23Bが未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に、その第1編集空間23Aまたは第2編集空間23Bを使用させることができる。
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、事前接客領域21、撮影空間22、第1編集空間23A、第2編集空間23B、および印刷物受取領域24を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
次に、各ユニットの構成について説明する。
図4は、事前接客ユニット11の正面図である。
図4において、事前接客ユニット11は、上部ユニット11Aと下部ユニット11Bからなり、その両ユニットの間において、画像の取り込みを行う。
上部ユニット11Aの正面31の上部には、その点灯消灯により撮影空間の利用状況を示す照明32が設けられている。
正面31には、さらに、スピーカ33、タブレット内蔵モニタ34、並びに、タッチペン35−1およびタッチペン35−2が設けられている。スピーカ33は、案内音声、効果音、またはBGM(Back Ground Music)等を出力する。
タブレット内蔵モニタ34は、タッチペン35−1またはタッチペン35−2により位置情報を入力可能なタブレットと、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等の、画像を表示可能な表示デバイスを有するモニタであり、案内デモ画面、後述するカメラ36により取り込んだ画像、GUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。ここでは、タブレットは、例えば、感圧式や電磁誘導式の入力デバイスであり、無色透明で、表示デバイスの表示画面上に重畳されて設置されている。つまり、タブレット内蔵モニタ34は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。
タッチペン35−1とタッチペン35−2は、タブレット内蔵モニタ34の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより事前接客ユニット11に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することができるようになされている。なお、以下において、タッチペン35−1およびタッチペン35−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン35と称する。
タッチペン35は、事前接客ユニット11内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン35は、タブレット内蔵モニタ34の表示デバイスの表示画面上に重畳された無色透明のタブレットと連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン35を操作して、そのタブレットをタップする(タッチペン35とタブレット内蔵モニタ34の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン35の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
タブレット内蔵モニタ34に表示される画像やスピーカ33より出力される音声は、筐体10の外部に向けて出力されるため、写真シール作成ゲームを行う前の、利用者となる予定の人間の写真シール作成ゲームの遊戯方法についての理解を深めるだけでなく、写真シール作成装置1の周囲に居る、写真シール作成ゲームを行っていない人間に対しての宣伝(勧誘)効果も有する。
上部ユニット11Aの下部には、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等により構成され、画像の取り込み(事前撮影)を行うカメラ36が設けられている。この事前撮影により得られた画像は、例えば、撮影画像に合成されるフレーム画像として用いられる。上部ユニット11Aの下側の左右には、上部ユニット11Aと下部ユニット11Bの間の、事前撮影が行われる事前撮影空間37を囲むカーテン38−1および38−2が設けられている。
下部ユニット11Bの上面には、事前撮影される物体が置かれる事前撮影台41が形成される。また、下部ユニット11Bの正面42には、写真シール作成ゲームの代金の投入を受け付けるとともに、投入されたものが、所定の硬貨以外の場合、それを排出する硬貨投入返却部43や、メンテナンス用のドア44等が設けられている。
利用者が硬貨投入返却部43に写真シール作成ゲームをプレイするために所定の代金を投入すると、撮影空間22が空いている場合には、案内デモ画面が表示され、所定の制限時間で事前撮影が行われた後、タブレット内蔵モニタ34に、利用者を撮影空間22に誘導する移動案内画面が表示され、それに対応する音声がスピーカ33より出力される。また、撮影空間22が使用中である場合には、撮影空間22が空くまでの間、例えば、案内デモ画面の表示と事前撮影が繰り返される。
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5の正面12A−1は、撮影空間22内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間22において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
この正面12A−1には、撮影空間22内の被写体を撮影するカメラ51、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取得されている(撮り込まれている)取得画像や撮影結果である撮影画像、撮影作業に関する案内、および、撮影画像に合成する背景画像の選択等を行うGUI(Graphical User Interface)画像の表示等、撮影作業に関する表示を行うとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付けるタッチパネルモニタ52、撮影空間22内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置53−1乃至照明装置53−8、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置場54−1および荷物置場54−2、並びに、撮影作業に関する案内や効果音等の音声が出力されるスピーカ55−1およびスピーカ55−2が設けられている。
カメラ51は、CCDを利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間22内の利用者を撮像し、動画像を取得画像として取得する。カメラ51により取得された取得画像は、本撮影として、所定のタイミングのフレームの画像が抜き出され、撮影画像(静止画像)として保存される。なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOSセンサを用いたカメラを使用してもよい。勿論、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
タッチパネルモニタ52は、CRTディスプレイやLCD等により構成され、カメラ51の取得画像、撮影画像に合成する背景画像、撮影結果として保存される撮影画像、または撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像を表示するモニタである。このタッチパネルモニタ52の画面上には無色透明のタッチパネルが重畳されており、例えば利用者の指等でタップ(接触または近接)することによりその位置情報(利用者の指示)を入力することができる。
照明装置53−1乃至照明装置53−8は、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置により構成され、撮影空間22を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間22を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照射する。以下において、照明装置53−1乃至照明装置53−8を互いに区別して説明する必要の無い場合、照明装置53と称する。
荷物置場54−1および荷物置場54−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置場54−1および荷物置場54−2は、いずれも、撮影の邪魔にならないような位置、即ち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置53の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置場54−1または荷物置場54−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。以下において、荷物置場54−1および荷物置場54−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単に荷物置場54と称する。
スピーカ55−1およびスピーカ55−2は、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM、効果音等の音声を適宜出力する。スピーカ55−1およびスピーカ55−2を互いに区別する必要のない場合、スピーカ55と称する。なお、スピーカ55の数および設置位置は任意である。
勿論、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て右側面の構成例(第1編集空間23A側の構成例)を示す図である。
図6において、この右側面には、第1編集インタフェース13Aが設けられている。その上側には、第1編集空間23Aを照らすための照明装置61が設けられている。この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間23Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間23B側に貫通しており、照明装置61は、第1編集空間23Aと第2編集空間23Bとで共有している。つまり、照明装置61は、第1編集空間23Aだけでなく第2編集空間23Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ62、2本のタッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びに、スピーカ64が設けられている。
タブレット内蔵モニタ62は、CRTディスプレイやLCD等のディスプレイにより構成され、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集する編集作業用のGUI画像からなる編集画面等を表示する。
タブレット内蔵モニタ62は、図4のタブレット内蔵モニタ34と同様に構成され、タッチペン63−1またはタッチペン63−2により位置情報を入力可能なタブレットと、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
タッチペン63−1とタッチペン63−2は、タブレット内蔵モニタ62の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン63と称する。
そのタッチペン63は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62の表示デバイスの表示画面上に重畳された無色透明のタブレットと連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン63を操作して、そのタブレットをタップする(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
なお、編集ユニット13の第2編集空間23B側の構成も、図6に示す第1編集空間23A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示す構成例は、編集ユニット13の第2編集空間23B側の構成を説明する場合にも適用する。
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
図7に示すように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間23Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間23Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口71より排出される。
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付してある。
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御装置101を有しており、その制御装置101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、事前接客部111、撮影部112、編集部113、およびプリンタ114がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御装置101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御装置101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御装置101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御装置101より通信信号として供給される送信信号を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信信号を通信信号として制御装置101に供給したりする。
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御装置101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
ROM106には、制御装置101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御装置101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御装置101に供給する。RAM107は、制御装置101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
事前接客部111は、事前接客ユニット11を用いて、撮影前の利用者に対する接客処理を行う。例えば、事前接客部111は、案内デモ画面を表示したり、写真シール作成ゲームの代金(硬貨)の投入を受け付けたり、事前撮影を行ったり、撮影空間22内への移動案内を行ったり、撮影空間22が使用中の場合、事前撮影を継続することにより利用者を待機させたりする。
事前接客部111は、上述したスピーカ33、タブレット内蔵モニタ34、およびカメラ36の他に、硬貨処理部123を有する。スピーカ33は、例えば、制御装置101より供給される音声信号の音声(案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。タブレット内蔵モニタ34は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる事前接客用モニタ121と、事前接客用モニタ121の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット122により構成される。タブレット内蔵モニタ34は、制御装置101より供給されるRGB信号に対応する、案内デモ画面、事前撮影により得られた画像、事前接客用のGUI画像等を、事前接客用モニタ121に表示する。また、利用者が、タッチペン35−1またはタッチペン35−2を操作してタブレット122にタップすると、タブレット内蔵モニタ34は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御装置101に入力する。制御装置101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
カメラ36は、制御装置101に制御されて、写真シール作成ゲームの事前接客中に、事前撮影空間37内の物体を被写体として事前撮影を行う。例えば、カメラ36は、制御装置101の制御の下、動画像を取り込み、その取得した動画像データを制御装置101に供給する。また、カメラ36は、制御装置101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、静止画像の取得を行い、取得した静止画像データを制御装置101に供給する。
硬貨処理部123は、制御装置101から入力される起動信号に応じて起動し、硬貨投入返却部43に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、起動信号を制御装置101に供給する。制御装置101は、この起動信号に応じて、課金処理、移動案内等をタブレット内蔵モニタ34およびスピーカ33に行わせたり、事前撮影をカメラ36に行わせたりする。
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、背景カーテン131、照明装置53、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ55を有する。
背景カーテン131は、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、背景として用いられる複数の昇降式カーテンとその制御を行う制御部を有するユニットである。各カーテンは互いに色、模様、絵柄等が異なり、互いに異なる背景となるようになされている。つまり、利用者は調節するカーテンを選択することにより背景の色、模様、絵柄等を選択することができる。背景カーテン131(の制御部)は、後方ユニット12Bの上部に設けられ、利用者により選択された1つまたは複数のカーテンを、撮影空間22の後方(被写体となる利用者より後側)に吊設する。このとき、既に吊設されている不要なカーテンは、巻き上げて収納する。実際には、背景カーテン131は、制御装置101により制御されて動作し、制御装置101より供給される背景制御信号にしたがってカーテンを吊設したり収納したりする。
なお、各カーテンの素材、形、大きさ等は任意であり、例えばパネル状や立体形状のものも含む。また、各カーテンの素材、形、大きさ等が、互いに異なるようにしてもよい(全てのカーテンにおいて素材、形、大きさ等統一されている必要はない)。また、利用者が背景を選択することができればよく、例えば、スライド式、開閉式、または折り畳み式等、昇降式以外のカーテンを用いるようにしてもよい。さらに、背景として使用されるカーテンは吊設されるのではなく、後方ユニット12Bの撮影空間22側の側面、つまり、撮影空間22において、前方ユニット12Aの正面12A−1に対向する、撮影空間22の背面となる面に張り付けられるようにしてもよい。また、制御装置101を介さずに、利用者が手動で、背景カーテン131に用意されたカーテンを選択し、設置するようにしてもよい。
なお、撮影時の背景として、背景カーテン131以外を用いることができるようにしてもよい。例えば、利用者が持ち込んだ絵やアイテムを撮影空間22の背面(またはカーテン)に貼り付けることができるようにしてもよいし、利用者が持ち込んだ、または、選択した画像を撮影空間22の背面(またはカーテン)に表示または映写するようにしてもよい。
また、1枚のクロマキー用のカーテンを予め撮影空間22の背面に張り付けるとともに、背景画像を複数種類用意し、利用者が所望する背景画像を撮影画像のカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
以上のように何らかの方法で利用者が背景を選択することができるようにすることにより、利用者の嗜好により適した画像を提供することができる。
照明装置53は、制御装置101より供給される照明制御信号に基づいて、点灯したり、消灯したり、またはフラッシュ光を発光したりする。
カメラ51は、制御装置101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間22内の利用者等を被写体として撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御装置101の制御の下、動画像を取りこみ、その取得した動画像データを制御装置101に供給する。また、カメラ51は、制御装置101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御装置101に供給する。
タッチパネルモニタ52は、CRTディスプレイやLCDなどよりなる撮影画像表示部132を有しており、制御装置101より供給されるRGB信号に基づく画像をその撮影画像表示部132に表示する。また、タッチパネルモニタ52は、その撮影画像表示部132の表面に重畳された、無色透明のタッチパネル(図示せず)も有している。利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルにタップすると、タッチパネルモニタ52は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御装置101に供給する。制御装置101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
スピーカ55は、例えば、制御装置101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
第1編集部113Aは、図6を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びに、スピーカ64を有する。
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62は、制御装置101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を操作してタブレット142にタップすると、タブレット内蔵モニタ62は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御装置101に供給する。制御装置101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
スピーカ64は、制御装置101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する2つのヘッド(ヘッド151およびヘッド152)を有する。プリンタ114は、制御装置101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド151において、編集作業結果をシール紙162に印刷する。また、プリンタ114は、制御装置101より第2編集部113Bにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド152において、編集作業結果をシール紙162に印刷する。
プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、利用者に提供する。
次に、制御装置101について説明する。図9は、制御装置101が有する機能ブロックの構成例を示す図である。図9に示すように、制御装置101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理等を行う事前接客処理部201、利用者の撮影等の、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の、写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
つまり、制御装置101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理を行う。
これらの中で、編集処理部203は、写真シール作成ゲームの編集作業の工程において、利用者による、撮影作業の工程において得られた撮影画像に対する落書き編集に関する処理を行う。例えば、編集処理部203は、GUI画像を表示したり、利用者による落書き編集入力を受け付けたり、その落書き編集入力に応じた合成用の落書き画像を作成し、それを撮影画像に合成したりする。つまり、編集処理部203は、利用者に対して、撮影画像に対する落書き編集機能を提供する。この落書き編集機能として、どのような機能が提供されるようにしてもよいが、例えば、フリーハンドの線等で撮影画像に落書きを行う落書きペン機能や、所定の画像を撮影画像の任意の位置に合成するスタンプ機能等がある。
落書きペン機能とは、より詳細には、利用者が撮影画像上でタッチペン63を移動することによりフリーハンドで描いた線等に沿った画像を、撮影画像に合成する編集機能のことである。従って、落書きペン機能によれば、利用者は、タッチペン63をタブレット内蔵モニタ62にタップさせながら撮影画像上を移動させて、フリーハンドで線等を描くことにより、そのタッチペン63の位置情報に対応する軌跡に沿った画像(以下、軌跡画像という)を撮影画像に合成することができる。つまり、落書きペン機能を用いることにより、利用者は、所望のフリーハンドの線に沿った軌跡画像を撮影画像に合成することができ、独創的な落書き編集を行うことができる。
しかしながら、利用者によるタッチペン63の操作と同時に、その操作によって撮影画像に合成される軌跡画像がそのまま表示されるのでは、面白みがない。
そこで、編集処理部203は、落書きペン機能の1つとして、利用者が線等の位置情報の入力に用いたタッチペン63をタブレット内蔵モニタ62から離す前後で、その位置情報に対応する軌跡画像の縁取りの種類を変更するビックリペン機能をさらに提供する。
このビックリペン機能によれば、利用者がタッチペン63をタブレット内蔵モニタ62から離す前後で、軌跡画像の縁取りの種類が変更されるので、利用者を驚かせるとともに楽しませることができる。即ち、ビックリペン機能により、落書き編集作業の娯楽性を向上させることができる。
なお、軌跡画像としては、軌跡に沿った線画像、軌跡に沿って所定の間隔で並べられたスタンプ画像などがあるが、以下では、軌跡画像が線画像である場合について説明する。
図10は、図9の編集処理部203のビックリペン機能に関する、さらに詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
図10の例において、編集処理部203は、ビックリペン機能に関する構成として、選択指示受付部210、入力情報受付部211、軌跡画像生成部212、合成処理部213、および編集画像表示制御部214を有する。
選択指示受付部210は、落書き編集処理の対象として保存された撮影画像である編集対象画像のうちの、落書き編集処理を行う編集対象画像である編集画像に合成する軌跡画像の縁取りに関する情報(以下、縁取り情報という)の選択指示を受け付ける。
入力情報受付部211は、タブレット内蔵モニタ62の編集画像上でタップされたタッチペン63の位置情報を表す入力信号を受け付ける。
軌跡画像生成部212は、入力情報受付部211により受け付けられた入力信号にしたがって、タッチペン63の軌跡に沿った軌跡画像を生成する。そして、軌跡画像生成部212は、生成された軌跡画像に所定の縁取りを施す。また、軌跡画像生成部212は、選択指示受付部210により選択指示が受け付けられた縁取り情報に基づいて、その軌跡画像に縁取りを施す。
合成処理部213は、入力情報受付部211により受け付けられた入力信号にしたがって、軌跡画像生成部212により縁取りが施された軌跡画像を編集画像に合成する。編集画像表示制御部214は、編集画像の表示を制御する。例えば、編集画像表示制御部214は、編集画像の編集結果、即ち、落書き編集された編集済み画像を即時的に編集用モニタ141に表示させる。
次に、写真シール作成ゲームの流れについて、図11のフローチャートを参照して説明する。
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、事前接客領域21において、事前接客ユニット11の硬貨投入返却部43にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部123は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御装置101に供給する。制御装置101の事前接客処理部201は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
ステップS2において、事前接客処理部201は、案内デモ画面を表示し、事前撮影を行う事前接客処理を行う。そして、事前接客処理が終了すると、ステップS3において、撮影空間22へ移動可能であるか否かを判定する。前の組の写真シール作成ゲームの進行状況に基づいて、事前接客処理部201は、撮影空間22が使用中であるか否かを判定し、撮影空間22が使用中であり、代金を支払った利用者の撮影空間22への移動が不可能であると判定した場合、処理をステップS2に戻し、事前接客処理を繰り返す。
そして、ステップS3において、撮影空間22が未使用であり、撮影空間22へ移動可能であると判定した場合、事前接客処理部201は、処理をステップS4に進め、事前接客領域21の利用者に対して移動案内処理を行う。具体的には、事前接客処理部201は、タブレット内蔵モニタ34に移動案内画面を表示させたり、スピーカ33に移動案内を行う音声を出力させたりする。利用者は、そのような案内に従って、撮影空間22に移動し、写真シール作成ゲームの工程を進行させる。
ステップS5において、撮影処理部202は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間22内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。
撮影作業が終了すると、撮影処理部202は、ステップS6において、撮影作業を終えた撮影空間22内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間23Aまたは第2編集空間23Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
編集処理部203は、ステップS7において、編集空間23に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。なお、編集処理の詳細については後述する。
編集作業が終了すると、印刷処理部204は、ステップS8において、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙に印刷する印刷処理を行う。ステップS9において、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲームや携帯端末などに編集済み画像を転送するサービス等を提供する事後接客処理を行う。
そして事後接客処理が終了すると、事後接客処理部205は、ステップS10において、編集空間23の利用者を印刷物受取領域24に移動させる移動案内処理を行う。また、印刷処理が終了すると、印刷処理部204は、ステップS11において、プリンタ114を制御し、印刷済みのシール紙を写真シール排出口71より排出させ、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
次に、図12のフローチャートを参照して、図11のステップS7において実行される編集処理の詳細な流れの例を説明する。必要に応じて図13を参照して説明する。なお、この編集処理は、実際には、第1編集空間23Aまたは第2編集空間23Bのうち、図11のフローチャートに対応する写真シール作成ゲームをプレイする利用者が移動した方の編集空間に対して実行されるが、いずれの編集空間に対する場合も同様の処理が実行されるので、以下においては説明の簡略化のため、利用者が第1編集空間23Aに移動したか第2編集空間23Bに移動したかを特に明言せずに、編集空間23に移動したものとして説明する。
編集処理が開始されると、編集処理部203は、ステップS31において、撮影部112において得られた撮影画像の中から落書き編集の対象とする撮影画像として選択された編集対象画像を取得する。編集処理部203は、ステップS32において、編集空間23の編集用モニタ141に所定のGUI画面を表示し、移動してきた利用者に対し、事後接客処理のゲームの種類を選択させる。
上述したように、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対してミニゲームや編集済み画像を転送するサービス等を行う。編集処理部203は、このときに何を行うかを、利用者に対し、予め用意された選択肢の中から選択させる。利用者が事後接客処理の内容を選択すると、編集処理部203は、次に、編集用モニタ141に編集開始ボタンのGUI画像を表示する。利用者は、タッチペン63を操作して、その編集開始ボタンを押下操作する。編集開始ボタンが押下操作されると、編集用モニタ141に編集画面が表示されるので、利用者は落書き編集作業を開始することができる。
編集処理部203は、ステップS33において、タブレット内蔵モニタ62から供給される入力信号に基づいて、その編集開始ボタンが利用者により操作されたか否かを判定し、操作されたと判定するまで待機する。編集開始ボタンが操作されたと判定された場合、編集処理部203は、処理をステップS34に進め、編集用モニタ141に、図13に示す構成の編集画面を表示させる。
図13の編集画面250は、主な構成が、編集対象画像表示部252、編集ツール選択部255、終了ボタン257、およびBGM制御部258を挟んで左右に対になって設けられている。これは、基本的に同じ組の2名の利用者が同時に落書き編集入力を行うことができるようにするものである。
その主な構成として、編集画面250の左側には、編集画像表示部251−1、編集制御操作部253−1、およびコンテンツパレット254−1が設けられ、右側には、編集画像表示部251−2、編集制御操作部253−2、およびコンテンツパレット254−2が設けられている。
編集画像表示部251−1は、基本的に左側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの左側に設けられたタッチペン63−1が操作されて編集対象画像表示部252に表示されている複数の編集対象画像の中から選択された編集対象画像が編集画像として表示される。同様に、編集画像表示部251−2は、基本的に右側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの右側に設けられたタッチペン63−2が操作されて編集対象画像表示部252に表示されている複数の編集対象画像の中から選択された編集対象画像が編集画像として表示される。
以下において、編集画像表示部251−1と編集画像表示部251−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、編集画像表示部251と称する。利用者は、タッチペン63を操作し、編集画像表示部251に表示されている編集画像に対して落書き編集を行う。編集画像表示部251は、その落書き編集の内容を即時的に編集画像に反映させて表示する。即ち、編集画像表示部251には、編集画像の落書き編集結果が随時更新されながら表示される。
編集対象画像表示部252は、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において撮影画像の中から選択された編集対象画像を表示する領域である。写真シール作成ゲームにおいては、撮影作業の工程において撮影が複数回行われ、複数の撮影画像が得られる。そして、それらの撮影画像のうちの一部が、利用者により選択され、落書き編集作業の工程において落書き編集され、印刷処理の工程においてシール紙に印刷される。このように利用者により選択された撮影画像が、編集対象画像として、ステップS31において編集処理部203により取得され、その縮小画像が編集対象画像表示部252に表示される。
なお、図13の例においては、編集対象画像表示部252に6枚の編集対象画像の縮小画像が表示されるようになっているが、編集対象画像として指定可能な撮影画像の設定枚数は任意である。つまり、編集対象画像表示部252に何枚の編集対象画像が表示されるようになっていてもよい。また、一度に全ての編集対象画像を表示しなくてもよく、編集画面250のレイアウト等に応じて操作性が向上するように、スクロールバーや切り替えボタンを用いたり、時分割表示方式を用いたりして編集対象画像群の一部のみを一度に表示するようにしてもよい。
また、編集対象画像表示部252に表示される各縮小画像は、選択ボタンの役割もなしている。例えば、利用者がタッチペン63−1を操作して、編集対象画像表示部252に表示されている編集対象画像を選択すると、その編集対象画像(縮小されていない画像)が編集画像として編集画像表示部251−1に表示される。また例えば、利用者がタッチペン63−2を操作して、編集対象画像表示部252に表示されている編集対象画像を選択すると、その編集対象画像(縮小されていない画像)が編集画像として編集画像表示部251−2に表示される。
このとき、編集対象画像表示部252において、一方の利用者が選択中の(編集画像として編集画像表示部251に表示された)編集対象画像の縮小画像には、「落書き中」の文字が重畳して表示され、他方の利用者がその縮小画像を選択することができないようになされる。例えば、タッチペン63−1を用いて選択された縮小画像は、その選択が解除されるまで、タッチペン63−2を用いて選択することができないように制御される。
また、この「落書き中」の文字が、例えば、左側のタッチペン63−1により縮小画像が選択された場合、その縮小画像の左側の部分に表示され、右側のタッチペン63−2により縮小画像が選択された場合、その縮小画像の右側の部分に表示されるようにし、どちらの利用者がその縮小画像を選択中であるかを、利用者が容易に把握することができるようにしてもよい。
編集制御操作部253−1には、編集画像表示部251−1における編集作業の進行を制御するGUIボタンや、合成画像の消去を行う消しゴムツールに関するGUIボタン等が設けられている。同様に、編集制御操作部253−2には、編集画像表示部251−2における編集作業の進行を制御するGUIボタンや、合成画像の消去を行う消しゴムツールに関するGUIボタン等が設けられている。以下において、編集制御操作部253−1と編集制御操作部253−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、編集制御操作部253と称する。
コンテンツパレット254−1は、編集画像表示部251−1に表示される編集画像に対する落書き編集についての指示を受け付けるGUI画像を表示する領域である。コンテンツパレット254−2は、編集画像表示部251−2に表示される編集画像に対する落書き編集についてのGUI画像を表示する領域である。以下において、コンテンツパレット254−1とコンテンツパレット254−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、コンテンツパレット254と称する。
編集ツール選択部255は、落書き編集に用いられる各種落書き編集ツールを選択するためのGUIボタンよりなる。編集ツール選択部255には、特殊な落書き編集機能を集めた編集ツールであるスペシャルツールを選択するためのGUIボタンであるスペシャルボタン256−1、落書きペン機能の編集ツールである落書きペンツールを選択するためのGUIボタンであるペンボタン256−2、スタンプ機能の編集ツールであるスタンプツールを選択するためのスタンプボタン256−3、および、装飾された特殊なフォントの文字列を編集画像の任意の位置に合成したり、フレーム画像を編集画像の予め定められた位置に合成する編集ツールであるもじ/フレームツールを選択するためのもじ/フレームボタン256−4が設けられている。
以下において、スペシャルボタン256−1、ペンボタン256−2、スタンプボタン256−3、および、もじ/フレームボタン256−4を互いに区別して説明する必要の無い場合、編集ツールボタン256と称する。
図13の例においては、利用者が、編集ツール選択部255において、タッチペン63−1を用いてペンボタン256−2を選択しており、コンテンツパレット254−1には、落書きペン機能用のGUI画像が、タブ方式により、その機能毎に分類されて表示されている。
例えば、コンテンツパレット254−1には、ビックリタブを含む8個のタブ261が設けられている。ビックリタブは、ビックリペン機能のタブである。
ここで、利用者がビックリタブを選択すると、図13に示すように、コンテンツパレット254−1には、そのビックリタブに対応する、利用者がタッチペン63−1をタブレット内蔵モニタ62から離したときに、軌跡画像に施される縁取りの種類を選択するためのGUI画面が表示される。このビックリタブに対応するGUI画面には、色選択部262、非合体ボタン263、サイズ選択部264、および縁取り表示部265が設けられている。
色選択部262は、軌跡画像や縁取りの色を選択するためのGUIである。例えば、利用者は、縁取り表示部265に表示されている線画像266Aをタッチペン63−1でタップした後、色選択部262に表示されている所望の色をタッチペン63−1でタップすることにより、軌跡画像の色を選択する。また、利用者は、縁取り表示部265に表示されている縁取り266Bをタッチペン63−1でタップした後、色選択部262に表示されている所望の色をタッチペン63−1でタップすることにより、縁取りの色を選択する。
非合体ボタン263は、複数の縁取りが施された軌跡画像の編集画像上の合成位置の少なくとも一部が重なった場合に、重なり合う軌跡画像どうし、および、その軌跡画像に施された縁取りどうしを合体させないようにするとき、タッチペン63−1でタップされる。なお、ここでいう合体とは、複数の画像を合成して1つの画像にすることである。従って、合体された画像の外枠は1つのループ状の線となる。
サイズ選択部264は、利用者が、軌跡画像や縁取りの太さを選択するGUIである。例えば、利用者は、縁取り表示部265に表示されている線画像266Aをタッチペン63−1でタップした後、サイズ選択部264に表示されている所望のサイズをタッチペン63−1でタップすることにより、軌跡画像の太さを選択する。また、利用者は、縁取り表示部265に表示されている縁取り266Bをタッチペン63−1でタップした後、サイズ選択部264に表示されている所望の太さをタッチペン63−1でタップすることにより、縁取りの太さを選択する。
縁取り表示部265には、形状や柄(模様)の異なる縁取りが施された線画像(以下、縁取り線画像という)が表示される。図13の例では、コンテンツパレット254−1に10個の縁取り表示部265が設けられており、10個の縁取り線画像が表示可能となっている。図13の例では、上段の縁取り表示部265に、柄の異なる5種類のギザギザ形状の縁取りが施された縁取り線画像が表示され、下段の縁取り表示部265に、柄の異なる5種類の雲形形状の縁取りが施された縁取り線画像が表示されている。
利用者は、所望の縁取りが施された縁取り線画像が表示されている縁取り表示部265をタッチペン63−1でタップすることにより、ビックリペン機能においてタッチペン63−1をタブレット内蔵モニタ62から離したときに軌跡画像に施される縁取りの形状や柄を選択することができる。
また、例えば、利用者が、編集ツール選択部255において、タッチペン63−2を用いて編集ツールボタン256を選択すると、コンテンツパレット254−2には、コンテンツパレット254−1と同様に、その編集ツールボタン256に対応するGUI画像がタブ方式により表示される。
以上のように、左右の利用者が1組の編集ツール選択部255を共有することにより、編集画面250において、他の領域をより広く確保することができる。勿論、コンテンツパレット254−1とコンテンツパレット254−2のそれぞれに対して編集ツール選択部255を個別に設けるようにしてもよい。
また、編集ツール選択部255の下側には、編集作業を強制的に終了させるGUIである終了ボタン257が設けられている。利用者は、例えば、満足するほど十分に落書き編集を行ったら、この終了ボタン257を操作することにより、編集作業の制限時間に達する前に編集作業を終了させ、印刷処理を開始させることができる。このようにすることにより、利用者は、無駄な時間を省略し、より早く、写真シールを入手することができる。写真シール作成装置1としては、写真シール作成ゲームの回転率を向上させ、収益率の向上を期待することができる。また、写真シール作成装置1は、例えば、編集作業時間を短縮した分、印刷中に行われる事後接客において、接客の時間を延長したり、短縮時間に応じた何らかの付加サービスを提供したりして、利用者の満足度をより向上させることもできる。
さらに、編集ツール選択部255の上側には、編集作業中にスピーカ64より出力されるBGMや音量の選択操作を受け付けるとともに、現在選択されているBGMの曲名を表示するGUIであるBGM制御部258が設けられている。
図12に戻り、以上のような編集画面250を編集用モニタ141に表示させると、編集処理部203は、ステップS35において、編集部113のタブレット142やタッチペン63を制御し、利用者による編集画面250に対する落書き編集入力の受け付けを開始する。
編集処理部203は、ステップS36において、タブレット内蔵モニタ62より供給される入力信号(即ち、タッチペン63およびタブレット142により受け付けられた位置情報)に基づいて、利用者による指示が入力されたか否かを判定する。利用者等によりタッチペン63が操作され、編集用モニタ141に表示された編集画面250に対して、タブレット142に位置情報が入力されたと判定された場合、編集処理部203は、処理をステップS37に進め、入力座標に基づいて入力された指示内容を把握し、その指示に対応する処理を行う。
例えば、編集ツール選択部255のペンボタン256−2が操作された場合、編集処理部203は、コンテンツパレット254に落書きペン機能用のGUI画像を表示させる。また、例えば、コンテンツパレット254に落書きペン機能用のGUI画像が表示されている状態において、そのコンテンツパレット254において利用者による指示が入力された場合、編集処理部203は、その指示にしたがって各種の処理を実行する。
このような入力に対応する処理が終了すると、編集処理部203は、処理をステップS38に進める。なお、ステップS36において指示が入力されていないと判定した場合、編集処理部203は、ステップS37の処理を省略し、ステップS38に処理を進める。
ステップS38において、編集処理部203は、所定の時間(制限時間)が経過したか、または、終了ボタン257が操作されたか否かを判定し、制限時間にも達しておらず、終了ボタン257も操作されていないと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS36に戻し、それ以降の処理を繰り返す。つまり、編集処理部203は、所定の時間が経過した、または、終了ボタン257が操作されたと判定されるまで、ステップS36乃至ステップS38の処理を繰り返し、落書き編集入力に対する処理を行う。そして、ステップS38において、所定の時間が経過した、または、終了ボタン257が操作されたと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS39に進める。
ステップS39において、編集処理部203は、落書き編集が行われた編集済み画像を印刷用の画像を作成するために、印刷対象画像として保存する。なお、この「保存する」とは、単に編集済み画像を印刷処理に提供することを示すものであり、実際に、データを、RAM107や記憶部102に保存するかしないかは任意である。
ステップS40において、編集処理部203は、編集画面の表示を終了し、編集入力の受け付けを終了する。ステップS40の処理を終了すると、編集処理部203は、編集処理を終了し、処理を図11のステップS7に戻し、ステップS8以降の処理を実行させる。
以上のような編集処理により編集作業は行われる。
次に、ビックリペン機能における縁取りの変更の様子を、図14乃至図16を参照して説明する。
図13の編集画面250において、コンテンツパレット254−1内の左上の縁取り表示部265が選択され、編集画像表示部251−1においてタッチペン63−1がタップされながら左下から右上方向に移動されると、図14の左側に示すように、タッチペン63−1の軌跡の軌跡画像281に対して、予め設定されている所定の縁取り情報に対応する丸みを帯びた形状(楕円形状)で所定の柄の縁取り282が施されたものが、編集画像表示部251−1内の編集画像に合成される。
その後、図14の右側に示すように、タッチペン63−1がタブレット内蔵モニタ62から離されると、縁取り282が、コンテンツパレット254−1において選択された左上の縁取り表示部265に表示されているギザギザ形状で所定の柄の縁取り283に変更される。
一方、図13の編集画面250において、コンテンツパレット254−1内の左下の縁取り表示部265が選択され、編集画像表示部251−1においてタッチペン63−1がタップされながら左下から右上方向に移動されると、図15の左側に示すように、図14の場合と同様に、縁取り282が施された軌跡画像281が、編集画像表示部251−1内の編集画像に合成される。
その後、図15の右側に示すように、タッチペン63−1がタブレット内蔵モニタ62から離されると、縁取り282が、コンテンツパレット254−1において選択された左下の縁取り表示部265に表示されている雲形形状で所定の柄の縁取り284に変更される。
なお、変更後の縁取り283,284の範囲は、図16Aおよび図16Bに示すように、変更前の縁取り282を超えない最大の範囲としてもよいし、図17Aおよび図17Bに示すように、変更前の縁取り282を越えた最小の範囲としてもよい。また、図示は省略するが、変更後の縁取り283,284の範囲の平均が、変更前の縁取り282の範囲となるようにもよい。以上のような場合、利用者がタッチペン63の操作時に参照している縁取り282が施された軌跡画像281の範囲と、操作終了時の縁取り283(284)が施された軌跡画像281の範囲の差が小さくなる。従って、縁取りの変化によって、利用者の意図しない編集画像の領域が、縁取りが施された軌跡画像の合成により隠れてしまうことを防止することができる。
また、更新後の縁取り283,284の範囲は、更新前の縁取り282の範囲より非常に大きくなるようにしてもよい。この場合、利用者をより驚かし、楽しませることができる。
次に、図18および図19を参照して、以上のようにして編集画像に合成された縁取り283が施された軌跡画像281の一部を通るように、タッチペン63−1がタップされながら移動された場合について説明する。
図18の左側に示すように、縁取り283が施された軌跡画像281が編集画像に合成された後、コンテンツパレット254−1内の左上の縁取り表示部265が選択され、縁取り283が施された軌跡画像281の一部を通るように、タッチペン63−1がタップされながら左上から右下方向に移動され、タッチペン63−1が離されると、図18の右側に示すように、タッチペン63−1の2回目の操作に対応する軌跡画像が軌跡画像281に合体され、その結果得られる軌跡画像291が軌跡画像281の代わりに編集画像に合成される。
また、図18の右側に示すように、タッチペン63−1の2回目の操作に対応する軌跡画像に対する、左上の縁取り表示部265に対応する縁取りが、縁取り283に合体され、その結果得られる縁取り292が縁取り283の代わりに軌跡画像291に施される。
一方、縁取り283が施された軌跡画像281の一部を通るように、タッチペン63−1がタップされながら左上から右下方向に移動される前に、コンテンツパレット254−1内の非合体ボタン263がタップされる場合には、図19の左側に示すような縁取り283が施された軌跡画像281の前景として、タッチペン63−1の2回目の操作に対応する軌跡画像301に、左上の縁取り表示部265に対応する縁取り302が施されたものが合成される。
以上のようなビックリペン機能に関する処理の流れの例を図20のフローチャートを参照して説明する。
編集画面250のコンテンツパレット254に色選択部262、非合体ボタン263、サイズ選択部264、および縁取り表示部265が表示され、図20のビックリペン合成処理が開始されると、編集処理部203の選択指示受付部210は、ステップS61において、利用者により縁取り情報の選択が指示されているか否かを判定する。
コンテンツパレット254において色選択部262、非合体ボタン263、サイズ選択部264、または縁取り表示部265が操作され、縁取り情報として、縁取りの色、太さ、柄、および形状、並びに、合体の有無を表す情報の選択が指示されていると判定された場合、選択指示受付部210は、処理をステップS62に進める。
ステップS62において、入力情報受付部211は、タブレット内蔵モニタ62の編集画像上でタップされたタッチペン63の位置情報を表す入力信号の受け付けを開始し、編集画像表示部251内の編集画像上でタッチペン63がタップされたか否かを判定する。利用者によりタッチペン63が操作され、編集画像表示部251に表示されている編集画像上でタップされたと判定した場合、即ち、編集画像上でタップされたタッチペン63の位置情報を表す入力信号が受け付けられた場合、処理をステップS63に進める。
ステップS63において、軌跡画像生成部212は、入力情報受付部211により受け付けられた入力信号が表す位置情報にしたがって、所定の縁取りが施された軌跡画像を生成する。具体的には、軌跡画像生成部212は、タッチペン63の軌跡に沿った軌跡画像を生成し、その軌跡画像に予め設定された所定の縁取り情報に対応する縁取りを施す。
ステップS64において、合成処理部213は、ステップS63で生成された所定の縁取りが施された軌跡画像を、入力情報受付部211により受け付けられた入力信号が表す位置情報にしたがって、編集画像表示部251に表示されている編集画像に合成し、処理をステップS65に進める。
ステップS65において、編集画像表示制御部214は、ステップS64で合成処理部213により行われた合成結果を編集画像表示部251に表示する。
ステップS65の処理を終了すると、編集画像表示制御部214は、処理をステップS66に進める。ステップS66において、入力情報受付部211は、入力信号に基づいて、タッチペン63がタブレット内蔵モニタ62から離れたか否かを判定する。タッチペン63がタブレット内蔵モニタ62から離れていないと判定された場合、即ち、編集画像上でタップされたタッチペン63の位置情報を表す入力信号が入力情報受付部211で受け付けられている場合、処理はステップS63に戻り、以降の処理が繰り返される。
一方、編集画像上でタップされたタッチペン63の位置情報を表す入力信号が入力情報受付部211で受け付けられなくなった場合、ステップS66で、タッチペン63がタブレット内蔵モニタ62から離れたと判定され、ステップS67において、軌跡画像生成部212は、縁取り情報が表すや縁取りの色、太さ、柄、および形状に基づいて、ステップS63で施された縁取りを更新し、新たな縁取りが施された軌跡画像を生成する。
なお、このとき、軌跡画像生成部212は、軌跡画像の形状を考慮して、縁取りが効果的になるように縁取りの形状を微調整するようにしてもよい。
ステップS68において、軌跡画像生成部212は、ステップS67で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像を、既に編集画像に合成されている縁取りが施された軌跡画像と合体するか否かを判定する。
具体的には、軌跡画像生成部212は、まず、ステップS67で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像を合成する編集画像上の位置の少なくとも一部に、既に他の縁取りが施された軌跡画像が合成されているか否かを判定し、合成されていると判定した場合、縁取り情報が合体の有りを表しているか否かを判定する。縁取り情報が合体の有りを表している場合、軌跡画像生成部212は、ステップS67で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像を、既に編集画像に合成されている縁取りが施された軌跡画像と合体すると判定し、それ以外の場合、合体しないと判定する。
ステップS68で、ステップS67で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像を、既に編集画像に合成されている縁取りが施された軌跡画像と合体すると判定された場合、ステップS69において、軌跡画像生成部212は、ステップS67で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像と、既に編集画像に合成されている縁取りが施された軌跡画像の軌跡画像どうし、および、縁取りどうしを合体する。その結果、例えば、図18に示した縁取り292が施された軌跡画像291が生成され、処理はステップS70に進む。
一方、ステップS68で、テップS67で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像を、既に編集画像に合成されている縁取りが施された軌跡画像と合成しないと判定された場合、処理はステップS70に進む。
ステップS70において、合成処理部213は、ステップS67またはS69で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像で、編集画像表示部251に表示されている編集画像を更新する。具体的には、合成処理部213は、ステップS65で編集画像表示部251に表示された編集画像に合成されている、ステップS63で所定の縁取りが施された軌跡画像を削除し、ステップS67で生成された新たな縁取りが施された軌跡画像を合成する。または、合成処理部213は、ステップS65で編集画像表示部251に表示された編集画像に合成されている、ステップS63で所定の縁取りが施された軌跡画像と、それに重なる他の縁取りが施された軌跡画像を削除し、ステップS69で生成された合体後の新たな縁取りが施された軌跡画像を合成する。
ステップS71において、編集画像表示制御部214は、ステップS70で合成処理部213により行われた合成結果を編集画像表示部251に表示し、処理をステップS72に進める。
また、ステップS61において、縁取り情報の選択が指示されていないと判定された場合、選択指示受付部210は、ステップS62乃至S71の処理を省略し、処理をステップS72に進める。さらに、ステップS62において、編集画像上でタッチペン63がタップされていないと判定された場合、入力情報受付部211は、ステップS63乃至ステップS71の処理を省略し、処理をステップS72に進める。
ステップS72において、選択指示受付部210は、ビックリペン合成処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS61に戻し、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS72において、例えば制限時間が経過したり、終了ボタン257が選択されたりしてビックリペン合成処理を終了すると判定された場合、選択指示受付部210は、ビックリペン合成処理を終了する。
なお、上述したビックリペン合成処理では、タッチペン63がタブレット内蔵モニタ62から離れたタイミングで、縁取りが変化するようにしたが、縁取りが変化するタイミングは、これに限定されない。
また、上述したビックリペン合成処理では、非合体ボタン263がタップされたときに合体をしないようにしたが、図21に示すように、コンテンツパレット254内に非合体ボタン263を設けず、縁取り情報が表す縁取りの色、太さ、柄、または形状が異なる軌跡画像が重なり合う場合には、合体をしないようにしてもよい。この場合、例えば、同一の太さの縁取りが施された軌跡画像どうしが重なり合う場合にのみ、合体をするようにすることができる。また、重なり合う軌跡画像どうしに施される縁取りの太さが同一であっても、縁取りの色、太さ、柄、または形状が異なる場合には、合体をしないようにすることもできる。また、編集画像上でタッチペン63がタップされる前、即ちペン入力の前に、編集ツール選択部255やタブ261が選択された場合、合体しないようにしてもよい。
さらに、上述したビックリペン合成処理では、縁取りが施された軌跡画像の編集画像上の合成位置の一部が重なり合う場合に合体するようにしたが、縁取りが施された軌跡画像の所定の部分(例えば外枠)の編集画像上の合成位置どうしの距離が所定値以内である場合に、合体するようにしてもよい。
以上のようにして、写真シール作成装置1は、落書き編集の娯楽性を向上させ、写真シールの作成作業に対する利用者の満足度を向上させることにより、収益性を向上させることができる。
なお、縁取りのギザギザ形状のギザギザ部分の個数や雲形形状のもこもこ部分の個数は、ユーザにより変更可能にしてもよい。また、ユーザが縁取りの外枠の色を変更できるようにしてもよい。なお、縁取りの外枠の色は、ギザギザ部分やもこもこ部分ごとに設定可能にしてもよい。この場合、例えば、ギザギザ部分の外枠の色を、順に、赤、青、赤、青・・・とすることができる。また、ユーザは縁取りの透過度を変更できるようにしてもよい。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図8に示すように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしても勿論よい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。