JP4595919B2 - ウォータジャケット中子、シリンダブロック及びその製造方法 - Google Patents

ウォータジャケット中子、シリンダブロック及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリンダブロックの鋳造に際して用いられるウォータジャケット中子、シリンダブロック及びシリンダブロックの製造方法に関する。詳細には、クローズドデッキ構造のシリンダブロックに用いて好適なウォータジャケット形成用の中子の技術に関する。
一般に、水冷式のエンジンを構成するシリンダブロックにおいては、シリンダ部(シリンダボア)の周囲等に冷却水を流通させるためのウォータジャケットが形成される。
従来、シリンダブロックの製造に際してウォータジャケットを形成するための技術として、例えば、特許文献1に開示されているものがある。本文献においては、シリンダ周囲へのウォータジャケットの成形を容易とするため、シリンダブロックを分割構造としている。すなわち、シリンダブロックが、ウォータジャケットとなる部位を境に、そのシリンダ側の壁面を構成する部分と、ウォータジャケットとなる部位を囲む外壁を構成する部分とに分割形成される。そして、分割形成されたシリンダブロックの各部が互いに装着された状態で、各部の壁面等によりシリンダ周囲にウォータジャケットが区画形成される。
一方、主としてクローズドデッキ型構造のシリンダブロックの製造に際してウォータジャケットを形成するためには、従来から、ウォータジャケット中子が用いられている(例えば、特許文献2参照。)。
すなわち、シリンダブロックの鋳造に際し、鋳型において複数の型等により形成されるキャビティ内に、鋳物砂等が固められて成形される崩壊性のウォータジャケット中子が配置される。そして、鋳造後のシリンダブロックにおいて、ウォータジャケット中子が破壊されて排出除去されることで生じる空間によりウォータジャケットが形成される。
特開2005−155600号公報 特開平6−142834号公報
前述のような従来技術により、シリンダブロックのウォータジャケットが形成される場合、次のような問題がある。
まず、特許文献1に示されているように、シリンダブロックがそのウォータジャケットとなる部位を境に分割構造とされる場合、シリンダブロックが少なくとも二つの部品により構成され、その部品同士が合わさることによりウォータジャケットが形成されるため、各部品同士の合わせ面から冷却水が漏洩するおそれがある。
そこで、このようなシリンダブロックにおける合わせ面からの水漏れ対策が必要となる。つまり、シリンダブロックを構成する複数の部品を組み付ける際、ウォータジャケットからの冷却水の漏洩を防止するため、部品同士の合わせ面にシール構造を設ける必要がある。しかし、このようにシール構造を設けることは、シリンダブロックの製造に際し、部品点数の増加や製造工程の増加をともなう。
また、シリンダブロックにおけるウォータジャケットの形成に際し、ウォータジャケット中子が用いられる場合、特許文献2にも示されているように、キャビティ内に配置されるウォータジャケット中子の位置決めの問題がある。すなわち、キャビティ内におけるウォータジャケット中子の位置決めが不安定であると、シリンダブロックにおけるウォータジャケット近傍の肉厚が不均一となる等の問題が生じる。
この点、特許文献2に開示されているシリンダブロックの鋳造装置においては、キャビティを形成する型に設けられる複数の鋳抜きピンにより、ウォータジャケット中子が支持されて位置決めされる。しかしこの場合、前記のとおり鋳物砂等により成形されるウォータジャケット中子が、鋳抜きピンによって直接支持されることから、その位置決めについて砂粒単位でのズレが生じる場合があり、位置決め精度の向上を図ることが難しい。
また、キャビティ内におけるウォータジャケット中子の位置決めに関しては、その側面等に突設される巾木が用いられる場合がある。つまり、ウォータジャケット中子において、例えば円柱状の突起等として設けられる巾木が、シリンダブロックの鋳造金型を構成する型によって押えられたり把持されたりすることにより、鋳造金型のキャビティ内におけるウォータジャケット中子の位置決めが行われる。
しかし、こうしたウォータジャケット中子の位置決めに用いられる巾木は、鋳物砂等により成形されるウォータジャケット中子において一体成形される部分であるため、前記と同様にズレが生じる場合があり、位置決め精度に限界がある。
他方、シリンダブロックの製造過程において、ウォータジャケット中子の鋳造金型のキャビティ内への配置等について自動化を図ろうとした場合、ウォータジャケット中子は鋳物砂等により成形される崩壊性中子であるため、そのロボット等によるハンドリングが困難であった。このため、従来のウォータジャケット中子は、その搬送等について自動化を図ることが困難であった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、既存の設備を利用してシリンダブロックの鋳造時における位置決め精度の向上を図ることができ、シリンダブロックにおけるウォータジャケットの寸法精度の向上が図れるとともに、ハンドリング性の向上を図ることができるウォータジャケット中子を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、シリンダブロックの鋳造時に用いられ、シリンダブロックにおけるシリンダボアの周囲に設けられるウォータジャケットを形成するためのウォータジャケット中子であって、シリンダブロックが有するシリンダヘッド締結用のボルト穴を形成するための鋳抜きピンが挿入可能な中空部を有する被挿入部と、ウォータジャケット中子本体に対して内在する部分を有するとともに前記被挿入部をシリンダブロックにおける前記ボルト穴に対応する配置姿勢で支持する支持板部と、を備える位置決め部材を、前記ウォータジャケット中子本体に対して一体造型し、前記位置決め部材を、その前記支持板部の前記内在する部分が、前記ウォータジャケット中子本体における前記シリンダボア間に対応する部分に位置するように設けたものである。
請求項2においては、前記位置決め部材の少なくとも前記支持板部を、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成したものである。
請求項3においては、前記支持板部の前記内在する部分に、通水孔を設けたものである。
請求項4においては、請求項1〜3のいずれかの項に記載のウォータジャケット中子が用いられて製造されるシリンダブロックであって、前記被挿入部により構成されるシリンダヘッド締結用のボルト穴を備えるものである。
請求項5においては、請求項1〜3のいずれかの項に記載のウォータジャケット中子を用いるシリンダブロックの製造方法であって、前記被挿入部によりシリンダヘッド締結用のボルト穴を構成するものである。
請求項6においては、シリンダボアの周囲に、ウォータジャケットを形成するための中子により形成されるウォータジャケットを備えるとともに、シリンダヘッド締結用のボルト穴を備えるシリンダブロックであって、前記ボルト穴を、前記中子に対して一体造型される板状部材により前記ボルト穴に対応する配置姿勢で支持され、前記ボルト穴を形成するための鋳抜きピンが挿入可能な中空部を有する筒状部材により構成し、前記板状部材は、前記中子における前記シリンダボア間に対応する部分に位置するものである。
請求項7においては、前記板状部材は、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成されるものである。
請求項8においては、前記板状部材における、前記ウォータジャケットに対応する部分には、通水孔が設けられているものである。
請求項9においては、鋳造時にウォータジャケット中子を用いてシリンダボアの周囲に設けられるウォータジャケットを形成するシリンダブロックの製造方法であって、シリンダブロックが有するシリンダヘッド締結用のボルト穴を形成するための鋳抜きピンが挿入可能な中空部を有する被挿入部と、ウォータジャケット中子本体に対して内在する部分を有するとともに前記被挿入部をシリンダブロックにおける前記ボルト穴に対応する配置姿勢で支持する支持板部と、を備える位置決め部材を、前記ウォータジャケット中子本体に対して一体造型し、前記位置決め部材を、その前記支持板部の前記内在する部分が、前記ウォータジャケット中子本体における前記シリンダボア間に対応する部分に位置するように設け、前記中空部に、前記鋳抜きピンを挿入することで、前記ウォータジャケット中子の、シリンダブロック鋳造用の鋳型のキャビティにおける位置決めを行うものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、既存の設備を利用してシリンダブロックの鋳造時におけるウォータジャケット中子の位置決め精度の向上を図ることができ、シリンダブロックにおけるウォータジャケットの寸法精度の向上が図れるとともに、ウォータジャケット中子のハンドリング性の向上を図ることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るウォータジャケット中子は、シリンダブロックの鋳造時に用いられ、シリンダブロックにおけるシリンダボアの周囲に設けられるウォータジャケットを形成するためのものである。
すなわち、鋳物砂等が固められて成形される崩壊性のウォータジャケット中子が、シリンダブロックの鋳造に際し、シリンダブロック鋳造用の鋳型(金型)において複数の型等により形成されるキャビティ内において所定の配置姿勢で位置決めされる。ウォータジャケット中子が配置された状態のキャビティに対し、溶融状態のアルミニウム合金(アルミ溶湯)等の溶融金属(溶湯)が流し込まれて冷却されることにより、シリンダブロックが鋳造される。そして、鋳造後のシリンダブロックにおいて、ウォータジャケット中子が破壊されて排出除去されることで生じる空間によりウォータジャケットが形成される。
図1及び図3に示すように、ウォータジャケット中子1は、ウォータジャケット中子本体(以下単に「中子本体」とする。)2により構成される。
本実施形態に係る中子本体2は、自動車等に搭載される直列四気筒のエンジンを構成するシリンダブロックにおいて、一列に並んだ状態に設けられる四個のシリンダボアの周囲に設けられるウォータジャケットを形成するためのものである。シリンダボアは、シリンダブロックにおいてピストンを摺動可能に内装する孔部であり、シリンダブロックにおいてシリンダヘッドが組み付けられるシリンダヘッド取付面に開口する。
したがって、本実施形態の中子本体2は、シリンダブロックに設けられるウォータジャケットの形状に対応する形状を有し、全体として、シリンダブロックにおける各シリンダボアの周辺部に対応する四つの筒状部2aがその開口方向を同じくして一列に並んだ状態(直列状態)で連続した(接続された)形状を有する。
かかる形状を有する中子本体2は、各筒状部2aにより形成される円柱形上の孔部2bと、隣り合う筒状部2aの接続部分(隣り合う孔部2bの間の部分)であってシリンダブロックのシリンダボア間(隣り合うシリンダボアの間の部分)に対応する部分となるボア間部2cとを有する。
中子本体2は、前記のとおり鋳物砂等が固められて成形される崩壊性の中子であり、例えば、シェル砂を用いたシェル造型法(シェルモールド法、ブロー造型法等とも称される。)により成形される。
つまりこの場合、中子本体2は、熱硬化性を有する樹脂等のコーティング剤で被覆されたシェル砂が、圧縮空気とともに中子本体2造型用の型内のキャビティに吹き込まれることで充填された後、焼成硬化されることにより造型される。
また、中子本体2には、その所要寸法から突出形成される巾木3が設けられている。本実施形態では、巾木3は、円柱形状を有し、中子本体2におけるその長手方向(筒状部2aの直列方向)の両端側面部、つまり両端の筒状部2aにおける隣り合う筒状部2a側と反対側の側面部、及び中間部の二つの筒状部2aにおける中子本体2の短手方向の両側面部にそれぞれ設けられている。
巾木3は、ウォータジャケット中子1の、シリンダブロック鋳造用の鋳型のキャビティにおける固定(位置決め)に用いられる。つまり、中子本体2に形成される巾木3が、鋳型を構成する型によって押えられたり把持されたりすることにより、ウォータジャケット中子1の鋳型に対する位置決めが行われる。
また、巾木3は、中子本体2において、鋳造後のシリンダブロックから中子本体2を破壊して排出除去するための砂抜き用の孔部を形成する部分となる。つまり、鋳造後のシリンダブロックにおいて巾木3により形成される孔部は、ウォータジャケットとなる部分と連通するとともにシリンダブロックの外部に開口する部分となり、この孔部を介して破壊された中子本体2が排出される。なお、巾木3により形成された孔部は、中子本体2が排出された後、栓部材の圧入等により封止され、ウォータジャケットからの冷却水の漏洩等が防止される。
以下の説明においては、ウォータジャケット中子1の中子本体2の各筒状部2aにおける筒軸方向(図3における上下方向)を上下方向とし、ウォータジャケット中子1が鋳造後のシリンダブロックに内包された状態で、シリンダブロックにおけるシリンダヘッドが取り付けられる側を「上」とし、その反対側(図3における下側)を「下」とする。
以上のように構成される中子本体2を有するウォータジャケット中子1においては、図1〜図5に示すように、中子本体2に対して、位置決め部材10が一体造型されている。
位置決め部材10は、シリンダブロックが有するシリンダヘッド締結用のボルト穴(以下、「ヘッドボルト穴」という。)を形成するための鋳抜きピン7が挿入可能な中空部としての孔部13を有する被挿入部11と、中子本体2に対して内在する部分を有するとともに被挿入部11をシリンダブロックにおけるヘッドボルト穴に対応する配置姿勢で支持する支持板部12とを備える。
位置決め部材10を構成する被挿入部11は、筒状に構成され、その筒軸方向に貫通する孔部13が、シリンダブロック鋳造用の鋳型に設けられる鋳抜きピン7が挿入可能な中空部となる。つまり、シリンダブロックが有するヘッドボルト穴を形成するための鋳抜きピン7は、そのヘッドボルト穴に対応する径を有する棒状に形成され、被挿入部11が有する孔部13は、鋳抜きピン7の径と略同一の径となるように形成される。
なお、本実施形態においては、被挿入部11が有する中空部は、被挿入部11を貫通する孔部13として形成されているが、これに限られず、被挿入部11が有底の筒状部となるような穴部であってもよい。
位置決め部材10を構成する支持板部12は、板状に構成され、その一部が中子本体2に内在した状態で被挿入部11を支持する。つまり、支持板部12は、その一部が、前記のとおり鋳物砂等が固められて成形される中子本体2に対して埋没した状態で被挿入部11を支持する。
本実施形態では、支持板部12は、中子本体2のボア間部2cの上部において、中子本体2の平面視(図4参照)での短手方向に貫通するように、板面が上下方向と略平行となる姿勢で設けられる。言い換えると、板状の支持板部12は、中子本体2において隣り合う孔部2b間の上部を仕切る状態で設けられる。したがって、支持板部12のうちボア間部2cに内在する部分が、支持板部12において中子本体2に対して内在する部分となる。
そして、前記のとおり中子本体2のボア間部2cを貫通する支持板部12の、中子本体2から突出した部分、つまり支持板部12の中子本体2の貫通方向両端部において、前述した被挿入部11が、シリンダブロックにおけるヘッドボルト穴に対応する配置姿勢で支持される。
本実施形態の場合、シリンダブロックにおけるヘッドボルト穴は、シリンダボア間を、シリンダボアの直列方向に対して垂直方向に挟むように配設される六個のヘッドボルト穴を含むように設けられる。そしてこの六個のヘッドボルト穴に対応するように、三つの位置決め部材10が用いられ、各位置決め部材10の各被挿入部11が、前記各ヘッドボルト穴に対応する配置となるように各位置決め部材10の支持板部12によって支持される。
つまり、本実施形態の中子本体2においては三箇所となるボア間部2cそれぞれに対して位置決め部材10が設けられることにより、中子本体2におけるボア間部2cを筒状部2aの直列方向に対して垂直方向に挟むように配設される一対の被挿入部11が、支持板部12によってヘッドボルト穴に対応する配置で支持される。言い換えると、各位置決め部材10においては、中子本体2のボア間部2cの両外側に位置する一対の被挿入部11が、ボア間部2cを貫通する支持板部12によって連結された状態で支持される。
また、被挿入部11は、各配置位置において、ヘッドボルト穴に対応する姿勢で支持板部12により支持される。被挿入部11について、ヘッドボルト穴に対応する姿勢とは、筒状に構成される被挿入部11について、その孔部13がヘッドボルト穴に対応する状態となるような姿勢である。
すなわち、被挿入部11は、その孔部13がシリンダブロックにおいてシリンダヘッドが組み付けられるシリンダヘッド取付面に開口するように上下方向に穿設されるヘッドボルト穴に対応する状態となる姿勢で、支持板部12により支持される。つまり、孔部13がヘッドボルト穴に対応する方向となるように、筒状に構成される被挿入部11が、その筒軸方向が上下方向となるように設けられる。
このようにして、ウォータジャケット中子1においては、被挿入部11が、シリンダブロックにおけるヘッドボルト穴に対応する配置姿勢で支持板部12により支持される。したがって、中子本体2に位置決め部材10が設けられた状態では、その平面視(図4参照)において被挿入部11の孔部13の開口位置が、シリンダブロックにおけるヘッドボルト穴の開口位置に重なる配置となる。
このように、シリンダブロックにおけるヘッドボルト穴に対応する配置姿勢で設けられる被挿入部11は、シリンダブロック鋳造用の鋳型に設けられる鋳抜きピン7のその鋳型における配置に対応する配置であって、それぞれの孔部13に鋳抜きピン7が挿入可能な姿勢となる。
すなわち、シリンダブロックのヘッドボルト穴は、シリンダブロック鋳造用の鋳型に設けられる複数の鋳抜きピン7による鋳抜きによって形成されるところ、ヘッドボルト穴に対応する配置姿勢となる被挿入部11は、鋳型に設けられる各鋳抜きピン7が挿入可能な状態となる。
本実施形態に係る位置決め部材10において、板状の支持板部12とその両端部に設けられる被挿入部11とは一体的に構成されるが、その構成態様は特に限定されない。
つまり、被挿入部11と支持板部12とは、例えば、型等が用いられて一体成形されることや、別部材として構成される被挿入部11と支持板部12とが溶接や嵌込み等によって固着されること等により一体的に構成される。
また、位置決め部材10を構成する材料としては、特に限定されないが、鋳物砂等により形成される崩壊性の中子本体2に比して容易に崩壊しない金属材料等が用いられる。例えば、位置決め部材10を構成する材料として、シリンダブロックを構成する材料と同じ材料が用いられる(例えばアルミニウム等)。
以上のような構成を有する位置決め部材10が、中子本体2に対して一体造型される。
すなわち、前述したようにシェル造型法等が用いられて行われる中子本体2の造型に際し、位置決め部材10が、中子本体2造型用の型内のキャビティにおける所定の位置、つまり位置決め部材10の被挿入部11及び支持板部12が前述したような中子本体2に対する位置関係となるような位置にセットされる。そして、中子本体2の造型とともに位置決め部材10が、中子本体2に対して一体的に造型される。
このように、中子本体2に対して位置決め部材10が一体造型されたウォータジャケット中子1が用いられ、シリンダブロックが鋳造される。
すなわち、本実施形態に係るシリンダブロックの製造方法は、鋳造時にウォータジャケット中子1を用いてシリンダボアの周囲に設けられるウォータジャケットを形成するものであり、被挿入部11と支持板部12とを備える位置決め部材10を、中子本体2に対して一体造型し、被挿入部11の孔部13に、鋳抜きピン7を挿入することで、ウォータジャケット中子1の、シリンダブロック鋳造用の鋳型における位置決めを行う。
シリンダブロックの鋳造に際しては、シリンダブロック鋳造用の鋳型において複数の型等により形成されるキャビティ内において、中子本体2の位置決めが、巾木3が用いられて行われるところ、これに加えて位置決め部材10を用いた中子本体2の位置決めを行う。
つまり、巾木3を用いた中子本体2の位置決めに加え、前述したようにシリンダブロックのヘッドボルト穴に対応する配置姿勢となっている被挿入部11の孔部13に、ヘッドボルト穴形成用の鋳抜きピン7を挿入することで、鋳型のキャビティにおけるウォータジャケット中子1の位置決めを行う。ここで、鋳抜きピン7は、その先端部が先細りのテーパ形状となっており、孔部13に対する挿入が円滑に行われる構成となっている。
このように、鋳型のキャビティにおいて中子本体2を位置決め部材10ごと固定した状態、つまり中子本体2の巾木3及び位置決め部材10の被挿入部11を用いて鋳型のキャビティにおけるウォータジャケット中子1を位置決めした状態で、シリンダブロックの鋳造を行う。
すなわち、ウォータジャケット中子1を位置決めした状態の鋳型のキャビティに対して、アルミ溶湯等の溶湯を供給して冷却することによりシリンダブロックを鋳造する。
この際、例えば、位置決め部材10がシリンダブロックを構成する材料と同じ材料により構成される場合等においては、鋳型のキャビティ内に供給された溶湯の熱により、位置決め部材10の溶湯と接触する表面部分が溶融し、位置決め部材10がシリンダブロックの材料と溶け合い融着して一体化することとなる。
そして、鋳造後のシリンダブロックにおいて、ウォータジャケット中子1の中子本体2の部分を破壊して排出除去することで生じる空間によりウォータジャケットを形成する。
図6に示すように、ウォータジャケット中子1を用いた鋳造により製造されるシリンダブロック20は、シリンダボア21の周囲に中子本体2により形成されるウォータジャケット22が設けられる。シリンダボア21は、鋳型においてキャビティ内に突出形成される円柱状のボアピン(ボア入子)により形成される。
なお、図6に示すシリンダブロック20の断面図は、図5に示す図4におけるA−B−C−D組合せ断面図に対応するシリンダブロックの断面を示しており、図6における鎖線Eは、図5における鎖線B、Cに対応する。
そして、本実施形態に係るシリンダブロック20は、ウォータジャケット中子1が用いられ、被挿入部11により構成されるヘッドボルト穴23を備える。
被挿入部11により構成されるヘッドボルト穴23は、被挿入部11が有する孔部13の内周面にネジが切られること等により構成される。
なお、孔部13は、中子本体2に対して一体造型される前の位置決め部材10等のように、シリンダブロックの鋳造前の段階において予めネジ孔として形成されておいてもよい。この場合、孔部13のネジ孔としての機能確保のため、中子本体2に対する一体造型時及びシリンダブロックの鋳造時において、シール部材等が用いられて孔部13の開口部が封止されること等により、孔部13内に対する鋳物砂や溶湯の浸入が防止される。
シリンダブロック20において位置決め部材10の被挿入部11によって構成されるヘッドボルト穴23は、シリンダブロック20においてシリンダヘッドが組み付けられるシリンダヘッド取付面20aに開口する。このヘッドボルト穴23に、ヘッドボルトが螺挿されることにより、シリンダブロック20に対してシリンダヘッド(図示略)が固定される。
このように、本実施形態に係るシリンダブロックの製造方法においては、ウォータジャケット中子1を用い、被挿入部11によりヘッドボルト穴23を構成する。
すなわち、本実施形態に係るシリンダブロック20は、シリンダボア21の周囲に、ウォータジャケットを形成するための中子(中子本体2)により形成されるウォータジャケット22を備えるとともに、ヘッドボルト穴23を備える。そして、ヘッドボルト穴23が、中子本体2に対して一体造型される板状部材である支持板部12によりヘッドボルト穴23に対応する配置姿勢で支持され、孔部13を有する筒状部材である被挿入部11により構成される。
以上のように、本実施形態に係るウォータジャケット中子1によれば、既存の設備を利用してシリンダブロックの鋳造時におけるウォータジャケット中子1の位置決め精度の向上を図ることができ、シリンダブロック20におけるウォータジャケット22の寸法精度の向上が図れるとともに、ウォータジャケット中子1のハンドリング性の向上を図ることができ、その搬送等についての自動化を容易に図ることができる。
すなわち、シリンダブロック鋳造用の鋳型には、シリンダブロックにヘッドボルト穴を形成するための鋳抜きピン7(図1参照)が既存の構成として備えられるところ、この鋳抜きピン7を、ウォータジャケット中子1の位置決め部材10における被挿入部11の孔部13に挿入することにより、鋳型のキャビティにおけるウォータジャケット中子1の位置決めを行う。
これにより、既存の設備を利用してシリンダブロックの鋳造時におけるウォータジャケット中子1の位置決め精度の向上を図ることができる。つまり、鋳抜きピン7の孔部13に対する挿入により、金属同士となる鋳抜きピン7と位置決め部材10(の孔部13)との係合によって位置決めが行われるので、鋳物砂等により形成される崩壊性の中子本体2を直接支持することで位置決めを行う場合と比べて高い精度で位置決めを行うことができる。
このように、ウォータジャケット中子1の位置決め精度の向上が図れることから、シリンダブロック20におけるウォータジャケット22の寸法精度の向上を図ることができる。この結果、シリンダブロック20のシリンダボア21周縁部における均肉化や高剛性化が図れるとともに、シリンダブロック20の軽量化や小型化を図ることが可能となる。
つまり、シリンダブロック20におけるウォータジャケット22の寸法精度の向上が図れると、シリンダボア21周縁部における公差を小さくすることができるので均肉化を図ることができる。これにより、偏肉による剛性の低下が防止できることから剛性を高めることができる。また、シリンダボア21周縁部における公差を小さくすることができることから、シリンダブロック20の軽量化や小型化を図ることができる。
また、ウォータジャケット中子1のハンドリング性に関し、位置決め部材10は、鋳物砂等により形成される崩壊性の中子本体2に比して容易に崩壊しない金属材料等により構成されることから、この位置決め部材10の部分を用いることにより、ウォータジャケット中子1のハンドリング性の向上を図ることができる。
つまり、ウォータジャケット中子1において、位置決め部材10の部分を、ロボット等による把持部分や引掛け部分として利用することにより、破壊等を生じることなくウォータジャケット中子1の良好なハンドリング性を得ることができる。これにより、ウォータジャケット中子1の搬送等についての自動化を容易に図ることができる。
なお、以上説明した実施の形態では、ウォータジャケット中子1において、シリンダブロックが有する六個のヘッドボルト穴に対応するように、一対の被挿入部11を有する三つの位置決め部材10が、中子本体2に対してそのボア間部2cの部分に支持板部12が位置する状態で一体造型されているが、これに限定されるものではない。
つまり、ウォータジャケット中子1において被挿入部11が設けられる個数(シリンダブロックが有するヘッドボルト穴のうち位置決め部材10の被挿入部11によって構成される個数)や、一つの位置決め部材10が有する被挿入部11の個数、あるいは位置決め部材10の支持板部12の形状等は、本実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態において位置決め部材10の被挿入部11によって構成される六つのヘッドボルト穴以外にシリンダブロックが有するヘッドボルト穴が、位置決め部材10の被挿入部11によって構成されてもよい。また、シリンダブロックが有するヘッドボルト穴のうちの一つのみが、位置決め部材10の被挿入部11によって構成されてもよい。
ただし、前述したように、ウォータジャケット中子1の位置決め精度の向上やハンドリング性の向上を図る観点からは、本実施形態のように、一対の被挿入部11を有する三つの位置決め部材10が、中子本体2に対してそのボア間部2cの部分に支持板部12が位置する状態で一体造型される構成が好ましい。
また、ウォータジャケット中子1において中子本体2が有する巾木3は、少なくとも、鋳造後のシリンダブロックから中子本体2を破壊して排出除去するための砂抜き用の孔部を形成するために必要な個数設けられればよい。
つまり、シリンダブロック鋳造用の鋳型のキャビティにおけるウォータジャケット中子1の位置決めに際しては、巾木3が用いられることなく、位置決め部材10のみが用いられることによってウォータジャケット中子1の位置決めが行われる構成であってもよい。
本実施形態に係るウォータジャケット中子1においては、位置決め部材10の少なくとも支持板部12が、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成され、位置決め部材10が、その支持板部12の内在する部分が中子本体2におけるボア間部2cに位置するように設けられることが好ましい。
すなわち、位置決め部材10において、被挿入部11と支持板部12とが別部材として構成される場合は、少なくとも支持板部12の部分が、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成されることが好ましい。また、位置決め部材10において、被挿入部11と支持板部12とが、型等が用いられて一体成形される場合は、位置決め部材10が全体として、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成されることが好ましい。
シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料としては、例えば、シリンダブロックがアルミニウム合金を材料として構成される場合に対して、熱伝導率の高い金属である純銅や銅合金、あるいは純アルミニウム等の高熱伝導材が考えられる。
そして、このような材料が用いられて構成される位置決め部材10が、その支持板部12の内在する部分が中子本体2におけるボア間部2cに位置するように、具体的には、例えば、図1及び図3〜図5に示す本実施形態のように、支持板部12が中子本体2において隣り合う孔部2b間の上部を仕切る状態となるように、位置決め部材10が設けられることが好ましい。
このように、位置決め部材10の少なくとも支持板部12を、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成するとともに、位置決め部材10を、その支持板部12の内在する部分が中子本体2におけるボア間部2cに位置するように設けることにより、シリンダブロック20のウォータジャケット22におけるシリンダボア21間(ボア間)の部分の冷却水を、位置決め部材10を介して冷却することが可能となる。
これにより、エンジンの実働時等においてシリンダブロック20のボア間の温度を下げることができ、エンジン性能の向上を図ることができる。
すなわち、シリンダブロック20におけるボア間は、エンジンの実働時等において両側のシリンダボア21からの受熱によって他の部位と比較して温度が上昇する部位となるが、前記のとおり高熱伝導材により構成される位置決め部材10をボア間に位置させることにより、この位置決め部材10を放熱板として機能させることができる。このことから、位置決め部材10を介してウォータジャケットにおけるボア間の部分の冷却水の放熱を行うことができ、ボア間の部分の冷却水の局所的な温度上昇を防止することができる。
これにより、シリンダブロック20のボア間の温度を下げることができるので、結果として、シリンダブロック20におけるシリンダボア21の熱変形(ボア変形)の縮小や冷却性の改善を図ることができ、エンジン性能の向上に寄与することができる。
なお、本実施形態に係る位置決め部材10は、その支持板部12が、中子本体2において隣り合う孔部2b間、つまりボア間部2cの上部を仕切る状態となる構成であるが、支持板部12による隣り合う孔部2b間を仕切る面積、つまり位置決め部材10における支持板部12の形状や大きさ(上下方向の長さ)等は特に限定されない。
この点、前述したような位置決め部材10によるボア間に対する冷却効果を得るためには、例えば、位置決め部材10における支持板部12が、中子本体2において孔部2b間を上下方向略全体にわたって仕切る状態となる構成、つまり支持板部12の上下方向の長さが中子本体2の上下方向の長さと略同一となる構成等のように、ウォータジャケット22内の冷却水に接する支持板部12の表面積が大きい方が好ましいと考えられる。
また、本実施形態に係るウォータジャケット中子1においては、位置決め部材10を構成する支持板部12の、中子本体2に対して内在する部分に、通水孔14が設けられている。つまり、板状部材としての支持板部12における、ウォータジャケット22に対応する部分に、通水孔14が設けられている。
このようにして設けられる通水孔14は、支持板部12のうち、ウォータジャケット中子1が用いられて鋳造されるシリンダブロック20において形成されるウォータジャケット22内にある部分に位置することとなる。
このように、支持板部12に通水孔14を設けることにより、前述したように放熱板として機能する位置決め部材10における、ウォータジャケット22内の冷却水に接する支持板部12の表面積を大きくすることができるので、シリンダブロック20のウォータジャケット22におけるボア間の部分の冷却水を効率的に冷却することができ、冷却性の向上を図ることができる。
なお、本実施形態においては、通水孔14は、支持板部12の両端部においてそれぞれ上下方向に並ぶ三つの円形状の孔部により構成されているが、ウォータジャケット22内の冷却水の流通が妨げられない程度であればその形状や大きさ等は特に限定されるものではない。
通水孔14の形状としては、例えば、長孔形状や矩形状の孔部として構成されてもよい。また、通水孔14の大きさ(通水面積)としては、例えば、シリンダブロック20において比較的高温となるシリンダボア21の上部に対応する部分に位置する通水孔14が、他の部分に位置する通水孔14よりも比較的大きく構成されてもよい。
また、通水孔14の形状や大きさ等は、好ましくはエンジンの実働時等における気筒間の温度の均等化が図れるように、前述した支持板部12の形状や大きさ等を含めて設定される。
以上説明した実施形態では、ウォータジャケット中子1が用いられて製造されるシリンダブロック20は、図6に示すように、いわゆるクローズドデッキ型の構造であるが、これに限定されず、ウォータジャケットがシリンダヘッド取付面(20a参照)に開放されるオープンデッキ型の構造であってもよい。また、シリンダブロックの材質や鋳造法(アルミダイカスト等)も特に限定されるものではない。
この点、本発明に係るウォータジャケット中子1は、クローズドデッキ型の構造のシリンダブロックに対して好適に用いられる。
すなわち、例えば、ディーゼルエンジン等においては、その筒内圧がガソリンエンジンと比較して高いため、クローズドデッキ型の構造のシリンダブロックが好ましい場合がある。一方で、エンジンにおける筒内圧が高くなると、シリンダブロックにおけるボア間等の冷却の重要性が増す。
そこで、本発明に係るウォータジャケット中子1を用いることで、前述したようなシリンダブロックにおけるウォータジャケットの寸法精度の向上や、ボア間における冷却水の冷却等の効果が得られつつ、クローズドデッキ型のシリンダブロックを採用することができる。つまり、ウォータジャケット中子1を用いることで、ディーゼルエンジン等においてクローズドデッキ型のシリンダブロックを好適に採用することができ、エンジンにおける筒内圧をより高くすることが可能となる。これにより、エンジンの高出力化を図ることができる。
このように、本発明に係るウォータジャケット中子1は、クローズドデッキ型のシリンダブロックに用いることで、より高い効果を得ることができる。
本発明に係るウォータジャケット中子及び鋳抜きピンを示す斜視図。 位置決め部材を示す斜視図。 本発明に係るウォータジャケット中子を示す側面図。 図3におけるX−X断面図。 図4におけるA−B−C−D組合せ断面図。 本発明に係るシリンダブロックを示す組合わせ断面図。
1 ウォータジャケット中子
2 中子本体(ウォータジャケット中子本体)
7 鋳抜きピン
10 位置決め部材
11 被挿入部(筒状部材)
12 支持板部(板状部材)
13 孔部(中空部)
14 通水孔
20 シリンダブロック
21 シリンダボア
22 ウォータジャケット
23 ヘッドボルト穴

Claims (9)

  1. シリンダブロックの鋳造時に用いられ、シリンダブロックにおけるシリンダボアの周囲に設けられるウォータジャケットを形成するためのウォータジャケット中子であって、
    シリンダブロックが有するシリンダヘッド締結用のボルト穴を形成するための鋳抜きピンが挿入可能な中空部を有する被挿入部と、
    ウォータジャケット中子本体に対して内在する部分を有するとともに前記被挿入部をシリンダブロックにおける前記ボルト穴に対応する配置姿勢で支持する支持板部と、を備える位置決め部材を、
    前記ウォータジャケット中子本体に対して一体造型し
    前記位置決め部材を、その前記支持板部の前記内在する部分が、前記ウォータジャケット中子本体における前記シリンダボア間に対応する部分に位置するように設けた、ことを特徴とするウォータジャケット中子。
  2. 前記位置決め部材の少なくとも前記支持板部を、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成したことを特徴とする請求項1に記載のウォータジャケット中子。
  3. 前記支持板部の前記内在する部分に、通水孔を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウォータジャケット中子。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載のウォータジャケット中子が用いられて製造されるシリンダブロックであって、前記被挿入部により構成されるシリンダヘッド締結用のボルト穴を備えることを特徴とするシリンダブロック。
  5. 請求項1〜3のいずれかの項に記載のウォータジャケット中子を用いるシリンダブロックの製造方法であって、前記被挿入部によりシリンダヘッド締結用のボルト穴を構成することを特徴とするシリンダブロックの製造方法。
  6. シリンダボアの周囲に、ウォータジャケットを形成するための中子により形成されるウォータジャケットを備えるとともに、シリンダヘッド締結用のボルト穴を備えるシリンダブロックであって、
    前記ボルト穴を、
    前記中子に対して一体造型される板状部材により前記ボルト穴に対応する配置姿勢で支持され、前記ボルト穴を形成するための鋳抜きピンが挿入可能な中空部を有する筒状部材により構成し
    前記板状部材は、前記中子における前記シリンダボア間に対応する部分に位置する、ことを特徴とするシリンダブロック。
  7. 前記板状部材は、シリンダブロックを構成する材料よりも熱伝導率の高い材料により構成される、ことを特徴とする請求項6に記載のシリンダブロック。
  8. 前記板状部材における、前記ウォータジャケットに対応する部分には、通水孔が設けられていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のシリンダブロック。
  9. 鋳造時にウォータジャケット中子を用いてシリンダボアの周囲に設けられるウォータジャケットを形成するシリンダブロックの製造方法であって、
    シリンダブロックが有するシリンダヘッド締結用のボルト穴を形成するための鋳抜きピンが挿入可能な中空部を有する被挿入部と、ウォータジャケット中子本体に対して内在する部分を有するとともに前記被挿入部をシリンダブロックにおける前記ボルト穴に対応する配置姿勢で支持する支持板部と、を備える位置決め部材を、前記ウォータジャケット中子本体に対して一体造型し、
    前記位置決め部材を、その前記支持板部の前記内在する部分が、前記ウォータジャケット中子本体における前記シリンダボア間に対応する部分に位置するように設け、
    前記中空部に、前記鋳抜きピンを挿入することで、前記ウォータジャケット中子の、シリンダブロック鋳造用の鋳型のキャビティにおける位置決めを行うことを特徴とするシリンダブロックの製造方法。
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