JP5527190B2 - ウォータージャケット入子と金型 - Google Patents

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本発明は、ウォータージャケット付シリンダブロックを鋳造するための金型に関する。特にウォータージャケットを形成するための金型パーツ(ウォータージャケット入子)に関する。
エンジンのシリンダブロックには、高温になるシリンダを冷却するために、ボアの周囲に冷媒(例えば水)を通す空間を備えたタイプがある。なお、「ボア」とは、シリンダ内の空間を意味する。冷媒を通す空間はウォータージャケットと呼ばれる。一般に、ウォータージャケット付シリンダブロックは、鋳造にて製造される。例えば、特許文献1に、ウォータージャケット付シリンダブロックを鋳造するための金型が開示されている。その金型は、シリンダを形成するためのベース金型と、ボアを形成するための入子(ボア入子)と、ウォータージャケットを形成するための入子(ウォータージャケット入子)を備える。なお、以下では、ウォータージャケット入子をジャケット入子と略して呼ぶ場合がある。ジャケット入子は、鋳造されるシリンダブロックのボア数に応じた数の略円筒形状の筒部が連設されて形成されており、隣接する2個の筒部の連結箇所にはくびれ部が設けられている。
特開2007−313555号公報
特許文献1の金型を用いて鋳造を行う場合において、ジャケット入子は、金型に溶湯が供給された際に、溶湯の熱によって一時的に熱変形し、その後、温度低下に伴ってもとの形状に復帰する。この熱変形は、ジャケット入子の所定の部位が、溶湯の熱によって熱膨張することによって起こる。ジャケット入子のうち、変形量の大きい部位は、変形量の小さい部位に比べて破断し易い。本明細書は、溶湯の熱による熱変形の影響を従来よりも低減し得るジャケット入子を開示する。
本明細書は、エンジンのシリンダブロックにウォータージャケットを形成するためのウォータージャケット入子(ジャケット入子)を開示する。このジャケット入子は、2個以上の略円筒形状の筒部が連設されて形成されており、隣接する2個の筒部の連結箇所にはくびれ部が設けられており、筒部とくびれ部との内部に、筒部の軸線方向に沿って伸びる空間が形成されている。
本発明者らの鋭意研究の結果、溶湯の熱による熱変形の影響を小さくするためには、ジャケット入子のうち、熱が作用する部分の断面積を小さくすることが有効であることが判明した。熱が作用する部分の断面積が小さければ、その部分に発生する熱応力が小さくなるためである。熱応力δは、δ=E・α・ΔT・Aの数式(以下、数式1と呼ぶ)によって求めることができる。数式1において、Eはヤング率、αは材料固有の熱膨張係数、ΔTは熱応力発生前と発生後の温度差、Aは断面積をそれぞれ示す。上記の構成によると、ジャケット入子の筒部とくびれ部との内部に、筒部の軸線方向に沿って伸びる空間が形成されている。空間が形成されている部位周辺の断面積は、空間が形成されている分だけ小さくなる。そのため、空間が形成されている部位周辺に発生する熱応力は、それらの部位に空間が形成されていない場合の熱応力と比較して小さくなる。従って、鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子に発生する熱変形の影響を従来よりも低減し得る。
上記のジャケット入子において、空間は、くびれ部の内部、及び、2個以上の筒部の連設方向と直交する方向における、筒部の最外周部の内部に形成されていることが好ましい。
発明者らは、ジャケット入子の部位毎の熱変形の傾向を分析した。その結果、鋳造時においては、ジャケット入子のうち、くびれ部の周辺と、2個以上の筒部の連設方向と直交する方向における、筒部の外周壁の最外周部(以下では「幅方向における最外周部」と呼ぶ)の周辺が、他の部位に比べて、溶湯の熱によって熱膨張し易いことが判明した。上記の構成によると、空間は、くびれ部と、各筒部の幅方向における最外周部との内部に形成されている。即ち、熱膨張し易い部分である、くびれ部周辺と、各筒部の幅方向における最外周部周辺の断面積が、空間が形成されている分だけ小さくなる。そのため、くびれ部周辺と、各筒部の幅方向における最外周部周辺に発生する熱応力も、それらの部位に空間が形成されていない構成における熱応力と比較して小さくなる。即ち、鋳造時において、くびれ部と、各筒部の幅方向における最外周部の熱膨張量を小さくすることができる。従って、鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子に発生する熱変形の影響をより低減し得る。
本明細書は、ボアの周囲にウォータージャケットを備えたシリンダブロックを形成するための金型も開示する。この金型は、シリンダを形成するためのベース金型と、ベース金型に組み込む筒状の入子であってウォータージャケットに相当する空間に対応するウォータージャケット入子(ジャケット入子)と、ジャケット入子に挿入される入子であってボアに相当する空間に対応するボア入子とを備える。ジャケット入子は、上述したジャケット入子のうちいずれかのジャケット入子である。上述したジャケット入子を有するこの金型は、鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子に発生する熱変形の影響をより低減し得る。ジャケット入子の寿命を伸ばすことができ、その結果、金型にセットするジャケット入子の交換頻度も低くし得る。
実施例の金型の模式的断面図を示す。 ジャケット入子の斜視図を示す。 ジャケット入子の平面図を示す。 図2のジャケット入子を部分的に切り欠いた様子の斜視図を示す。 ジャケット入子の平面図の部分拡大図を示す。
以下に説明する実施例の技術的特徴を列挙する。
(形態1) くびれ部と、各筒部の幅方向における最外周部との間の部分には空間が形成されておらず、中実に形成されている。そのため、くびれ部と、各筒部の幅方向における最外周部とが熱膨張し、くびれ部と幅方向における最外周部との間の部分に引張応力が発生した場合であっても、くびれ部と幅方向における最外周部との間の部分が破断し難い。
(形態2) 両端の筒部においては、空間は、幅方向における最外周部の内部と、連設方向(長手方向)における最外周部の内部とに亘って形成されている。そのため、両端の筒部の外周部における熱膨張量を小さくすることもできる。従って、鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子に発生する熱変形の影響を従来よりも低減し得る。
図面を参照して本実施例の金型を説明する。本実施例の金型は、ボアの周囲にウォータージャケットを備えたシリンダブロックを鋳造するための金型である。図1に示すように、金型2は、主な部品として、固定金型4と可動金型6を備える。金型2は、固定金型4と可動金型6とを組み合わせることによって形成される。固定金型4と可動金型6とは、ともに合金鋼製の金型である。固定金型4は、図示しない固定盤に固定されている。可動金型6は、図示しない可動盤に固定されている。可動盤の移動に伴って、可動金型6が固定金型4に密着/離間する。なお、金型同士を密着させることは「金型を閉じる」と称し、密着した金型を離間することは「金型を開く」と称する。図1は、金型を閉じたとき(可動金型6が固定金型4に密着したとき)の状態を示している。金型を閉じることにより、固定金型4と可動金型6との間に、シリンダブロックを鋳造するためのキャビティ8が形成される。
固定金型4は、従来のシリンダブロック鋳造用の固定金型に用いられているものと同様である。可動金型6は、シリンダを形成するためのベース金型10と、ウォータージャケットに相当する空間に対応するウォータージャケット入子20(ジャケット入子20)と、ボアに相当する空間に対応するボア入子30とを備える。「ウォータージャケットに相当する空間に対応する」とは、別言すれば、ウォータージャケットを形成するためのキャビティ面を有する」ことに相当する。同様に、「ボアに相当する空間に対応する」とは、「ボアを形成するためのキャビティ面を有する」ことに相当する。
ベース金型10は、可動金型6の基礎部分を構成する金型であって、シリンダブロック全体を形成するための金型である。ベース金型10には、ジャケット入子20とボア入子30とを収容して保持するための保持孔12が開口されている。保持孔12は有底の孔である。また、ベース金型10のうち、固定金型4と対向する表面14のうち、固定金型4と当接しない部分は、シリンダブロックの端部を形成するためのキャビティ面14aとなる。
ジャケット入子20は、図1に示すように、ベース金型10に組み付け可能な筒状の入子である。図1に示すように、ジャケット入子20は、ベース金型10から突出してキャビティ8に露出する造形部22と、その造形部22と連なっており、ベース金型10に埋没する基部24を備える。造形部22は、筒状に形成されている。キャビティ8に露出した造形部22は、ウォータージャケットを形成するためのキャビティ面に相当する。また、基部24は、ジャケット入子の底部を構成する部位であって、略柱状に形成されている。基部24には、ボア入子30を収容して保持するための保持孔25が開口されている。本実施例の保持孔25は、基部24の表面26から裏面まで貫通している。また、略円柱形状の基部24の表面26は、ジャケット入子20がベース金型10に組み付けられた場合に、ベース金型10の表面14と同一平面上に露出し、シリンダの端部を形成するためのキャビティ面を構成する。基部24の表面26のことをキャビティ面26と呼び換えてもよい。ジャケット入子20のうち、造形部22の外周面と、基部24の外周面とは面一に形成されている。ここで、「造形部22の外周面と基部24の外周面とが面一である」とは、造形部22の外周面と基部24の外周面が境界なく連続していることを意味する。即ち、ジャケット入子20の外周面において、造形部22と基部24との境界は、外見上は判別し難い。なお、図2では、理解を助けるために、仮想的な線(二点鎖線)にて、便宜上、造形部22と基部24を区別している。
図2に、ジャケット入子20の斜視図を示す。本実施例のジャケット入子20は、図2に示すように、4つの略円筒形状の筒部28が連設されて形成されている。各筒部28は、それぞれ、上述の造形部22及び基部24を備えている。筒部28の数は、金型2で鋳造されるシリンダブロックのボア数に対応する数である。隣接する筒部28の連結箇所には、くびれ部29が設けられている。くびれ部29とは、筒部28より幅(筒部28の連設方向と直交する方向における長さ)が小さい部分のことを意味する。なお、図2では、ジャケット入子20の造形部22及び基部24の内部の構造については図示を省略している。
図3に、ジャケット入子20の平面図を示す。図3に示すように、ジャケット入子20の内部の複数個所には、空間40が形成されている。空間40は、各くびれ部29の内部と、各筒部28のうち、筒部28の連設方向と直交する方向(幅方向)における最外周部28aの内部とに形成されている。なお、両端の筒部28においては、空間40は、筒部28の幅方向最外周部28aの内部と、筒部28の連設方向(長手方向)最外周部28bの内部とに亘って形成されている。各筒部28のうち、くびれ部29と、幅方向における最外周部28aとの間の部分28cには空間40が形成されておらず、中実に形成されている。以下では、くびれ部29と、幅方向における最外周部28aとの間の部分28cのことを、中間部28cと呼ぶ場合がある。
図4に、図2のジャケット入子20を部分的に切り欠いた様子を示す斜視図を示す。図4に示すように、くびれ部29の内部に形成されている空間40は、筒部28の軸線方向(図中上下方向)に沿って形成されている。本実施例では、空間40は、ジャケット入子20の内部のうち、上端付近から下端に亘って形成されている。即ち、本実施例では、空間40は、その下端部がジャケット入子20の下端面に開口するように形成されている。なお、本実施例では、図4に示すくびれ部29の内部に形成されている空間40に限られず、幅方向の最外周部28aの内部に形成されている空間40も、同様に、上端付近から下端に亘って形成されている。
本発明者らは、本実施例のジャケット入子20の部位毎の熱変形の傾向を分析した。その結果、図5に示すように、鋳造時においては、ジャケット入子20のうち、くびれ部29の周辺(図5中A部分)と、筒部28の幅方向の最外周部28aの周辺(図5中C部分)が、中間部28cの周辺(図5中B部分)に比べて、溶湯の熱によって熱膨張し易いことが判明した。従って、鋳造時において、ジャケット入子20のA部分とC部分とが熱膨張する結果、A部分とC部分には、それぞれ、図5の矢印X方向と矢印Y方向の熱応力が発生することが判明した。さらに、本発明者らの鋭意研究の結果、溶湯の熱による熱変形の影響を小さくするためには、ジャケット入子のうち、熱が作用する部分の断面積を小さくすることが有効であることが判明した。熱が作用する部分の断面積が小さければ、その部分に発生する熱応力が小さくなるためである。熱応力δは、δ=E・α・ΔT・Aの数式(数式1)によって求めることができる。数式1において、Eはヤング率、αは材料固有の熱膨張係数(熱膨張率)、ΔTは熱応力発生前と発生後の温度差、Aは断面積をそれぞれ示す。
本実施例のジャケット入子20は、図5に示すように、A部分及びC部分の内部に空間40が形成されているため、A部分及びC部分の断面積は、空間40が形成されている分だけ小さくなる。そのため、A部分及びC部分に発生する熱応力も、A部分及びC部分に空間40が形成されていない構成における熱応力と比較して小さくなる。その結果、鋳造時において、A部分及びC部分における熱膨張量を小さくすることができる。従って、鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子20に発生する熱変形の影響を従来よりも低減し得る。
次いで、ボア入子30について説明する。図1に示すように、ボア入子30は、ベース金型10の表面14側(キャビティ面14a側)から、ジャケット入子20内に挿入される入子である。ボア入子30は、保持孔25に挿入される略円柱状の入子であって、シリンダのボアに相当する空間に対応する入子である。ボア入子30は、キャビティ8に露出して、ボアを形成するための造形部32と、ジャケット入子20内に埋没する基部34とを備える。
本実施例のジャケット入子20とボア入子30をベース金型10に組み付ける場合は、以下のようにする。まず、作業者は、ジャケット入子20の基部24を、ベース金型10の表面14側から保持孔12に挿入する。保持孔12に挿入された基部24は、図示しないボルト等の係止具によって、ベース金型10に固定される。この結果、ジャケット入子20の造形部22はキャビティ8に露出する。次いで、作業者は、ボア入子30の基部34を、ベース金型10に組み付けられたジャケット入子20の保持孔25に挿入する(図1参照)。保持孔25に挿入された基部34は、図示しないボルト等の係止具によって、ジャケット入子20に固定される。この結果、ボア入子30の造形部32もキャビティ8に露出する。
以上、本実施例の金型2について説明した。上述の通り、本実施例の金型2では、図5に示すように、くびれ部29の周辺(A部分)の内部と、筒部28の幅方向の最外周部28aの周辺(C部分)の内部に、空間40が形成されている。A部分とC部分とは、中間部28cの周辺(B部分)に比べて、溶湯の熱によって熱膨張し易い部分である。熱膨張し易い部分であるA部分とC部分の内部に空間40を形成し、A部分とC部分の断面積を小さくしているため、鋳造時においてA部分及びC部分に発生する熱応力は、A部分及びC部分に空間40が形成されていない構成における熱応力と比べて小さくなる。その結果、鋳造時において、A部分及びC部分における熱膨張量も小さくすることができる。従って、鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子20に発生する熱変形の影響を従来よりも低減し得る。
また、本実施例では、B部分は、内部に空間40が形成されておらず、中実である。そのため、鋳造時に、A部分とC部分が熱膨張して、A部分とC部分にそれぞれ矢印X方向と矢印Y方向の熱応力が発生し、その結果B部分に引張応力が発生した場合であっても、B部分は破断し難い。
さらに、本実施例では、図3に示すように、両端の筒部28においては、空間40は、筒部28の幅方向最外周部28aの内部と、筒部28の連設方向(長手方向)最外周部28bの内部とに亘って形成されている。別言すれば、両端の筒部28においては、筒部28の幅方向最外周部28aと筒部28の連設方向(長手方向)最外周部28bとに亘ってそれらの内部に一つの空間40が形成されている。そのため、両端の筒部28の外周部における熱膨張量を小さくすることもできる。従って、鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子20に発生する熱変形の影響を従来よりも低減し得る。
また、本実施例の金型2は、図1に示すように、上述のジャケット入子20を備える。そのため、シリンダブロックの鋳造時において、溶湯の熱によってジャケット入子20に発生する熱変形の影響を低減し得る。ジャケット入子20の寿命を伸ばすことができ、その結果、金型2にセットするジャケット入子20の交換頻度も低くし得る。
上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(1)上記の実施例では、ジャケット入子20内部に形成される複数個の空間40は、それぞれ、筒部28の軸線方向に沿って伸びる形状に形成されており、ジャケット入子20の内部のうち、上端付近から下端に亘って形成されている。空間の形状はこれに限らず、任意とすることができる。従って、例えば、空間は、筒部28の軸線方向に沿って断続的に複数個形成されていてもよい。
(2)上記の実施例では、可動金型6が、ベース金型10と、ジャケット入子20と、ボア入子30とを備える例を説明した。これに代えて、固定金型の側に、ベース金型と、ジャケット入子と、ボア入子とを備えてもよい。
(3)上記の実施例では言及していないが、ベース金型10は、さらに、キャビティ8内で鋳造されるシリンダブロックを押し出すための押出しピンを備えていてもよい。
(4)ベース金型10にジャケット入子20とボア入子30を組み付ける順序は、上述した順序に限られない。例えば、ジャケット入子20内にボア入子30を予め挿入しておき、そのジャケット入子20をベース金型10に挿入して組み付けるようにしてもよい。
実施例のジャケット入子20の構造は、別の観点から次のように表現することもできる。ジャケット入子20は、ウォータージャケット付シリンダブロックを鋳造するための金型(固定金型4と可動金型6)の一部であって、ウォータージャケットを形成するためのキャビティ面を構成する入子である。そのウォータージャケット入子20は、並列に連接する複数の円筒状のボア(ボア空間)に相当する空間を囲んで筒状に伸びている造形部22を備えている。その造形部22は、ボアの軸線に(軸線に相当する直線に)交差する断面で見たときに、隣り合う2個のボアの中心を結ぶ線分の垂直二等分線と交差する部位がくびれている瓢箪型をなしている。より正確には、造形部は、隣り合う全ての2個のボアについて、ボアの中心を結ぶ線分の垂直二等分線と交差する部位がくびれている。実施例のくびれ部29が、「くびれている部位」に相当する。さらに、造形部22は、前記した断面で見たときに、ボアの中心を通る直線であって複数ボアの連接方向と直交する直線と交差する部位であり、円筒状ボアの外周に沿って造形部全体の筒の外側方向に湾曲している湾曲部(最外周部28a)の内部と、くびれている部位(くびれ部29)の内部に、ボアの軸線方向に伸びる空間40が形成されている。なお、「湾曲部の内部」、「くびれている部位の内部」とは、造形部22の筒を形成している壁の内部を意味する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:金型
4:固定金型
6:可動金型
8:キャビティ
10:ベース金型
12:保持孔
14:ベース金型の表面
14a:キャビティ面
20:ウォータージャケット入子(ジャケット入子)
22:造形部
24:基部
25:保持孔
26:キャビティ面
28:筒部
28a:(幅方向)最外周部
28b:(長手方向)最外周部
28c:中間部
29:くびれ部
30:ボア入子
32:造形部
34:基部
40:空間

Claims (3)

  1. エンジンのシリンダブロックにウォータージャケットを形成するためのウォータージャケット入子であって、
    2個以上の略円筒形状の筒部が連設されて形成されており、
    隣接する2個の筒部の連結箇所にはくびれ部が設けられており、
    筒部とくびれ部との内部に、筒部の軸線方向に沿って伸びる空間が形成されていることを特徴とするウォータージャケット入子。
  2. 空間は、くびれ部の内部、及び、
    2個以上の筒部の連設方向と直交する方向における、筒部の最外周部の内部に形成されていることを特徴とする請求項1記載のウォータージャケット入子。
  3. ボアの周囲にウォータージャケットを備えたシリンダブロックを形成するための金型であって、
    シリンダを形成するためのベース金型と、
    請求項1又は2に記載のウォータージャケット入子と、
    ウォータージャケット入子に挿入される入子であってボアに相当する空間に対応するボア入子とを備えることを特徴とする金型。
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