JP4595505B2 - モールド及びその製造方法、パターンの形成方法 - Google Patents
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Description
これらの各種光記録媒体において、高密度化、大容量化を達成するために作製される凹凸パターンの微細化が要求されており、より大容量化が図られたBlu-ray Disc(ブルーレイディスク)等においては、数百nm以下のサイズの凹凸構造を生産性良く製造する技術が望まれている。
この方法は、熱酸化で作製したSiO2を電子ビームリソグラフィーと反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)で加工して凹凸パターンを作製し、このSiO2凹凸パターンをPMMA(ポリメチルメタクリレート)に転写して、更にPMMAパターンの上に金属を蒸着して金属モールドを作製するものである。
Stephen Y.Cheu, Peter R. Krauss and Preston J. Renstrom;"Imprint of sub 25nm vias and trenches in polymers", Applied Physics Letters, Vol.67 (21),20 November 1995 pp3114-3116
また、上記特許文献1には、純Al金属等の比較的柔らかい金属に比較的硬度の大なるモールドを用いてパターンを形成する技術は開示されているが、マスターモールドからパターンを直接形成する方法しか開示されていない。
例えば金属表面を有するモールドを用いてナノサイズのパターンを転写する場合には、被転写材料によっては、百nm以下程度の微細なパターンが歪んでしまい、精度良いパターン転写を行えない恐れがある。
更に、材料の硬度や変形特性によっては、弾性変形を主体とするパターン転写となってしまい、数百nm以下、特に百nm以下のレベルのパターンまで正確に凹凸形状が転写されない場合があり、ナノサイズのパターンの適切な変形が可能でかつパターン形状が安定であり、製造の容易なモールドの実現が望まれている。
更に、本発明は、上述のモールドの製造方法において、少なくとも上記金属部を、Bi、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうちの単体、あるいはこれらと、Ag、Al、Au、Pb、Snを含めた材料の合金より形成することを特徴とする。
更に、本発明は、上述のモールドにおいて、上記基板が、少なくとも所定の波長の光に対し光透過性を有する材料より成ることを特徴とする。
すなわち、本発明による凹凸パターンの形成方法は、算術平均粗度Raが100nm以下の金属部に、マスターモールドの凹凸パターンが押し付けられて凹凸パターン部が形成されて成るモールドを形成し、陽極酸化によりこのモールドの凹凸パターン部を光透過性とし、モールドの凹凸パターン部の表面に位置合わせ用のマーカーを設けて、このマーカーを目印として、凹凸パターンを転写形成することを特徴とする。
また、ある程度の硬度を有する金属あるいは合金をモールド材料とすることにより、ナノサイズのパターンレベルにおいてマスターモールドから精度良い転写がなされ、かつこれをモールドと使用して強度を保持できる構成とすることができ、ナノサイズの凹凸パターンを高精度で転写することが可能で、かつ製造の比較的簡便な、実用的なモールドを提供することができる。
特に、凹凸パターン部を薄膜として形成し、陽極酸化により光透過性とすることによって、ナノサイズの凹凸パターンの転写を同じ基板上に連続して重ね合わせるような例えば半導体加工プロセスにおけるエッチングマスク用レジストを形成する場合に、本発明のモールドを適用することによって、転写パターンの重ね合わせ精度を容易に向上させることができる。
また、本発明のモールドの製造方法において、金属部を基板上に形成することによって、凹凸パターン部の材料選定を容易にし、より確実にモールドの耐久性を確保し、また良好な凹凸パターンの転写を実現できる。
更に、本発明のモールドの製造方法において、少なくとも上記金属部を、Bi、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうちの単体、あるいはこれらと、Ag、Al、Au、Pb、Snを含めた材料の合金より形成することによって、精度良くマスターモールドの凹凸パターンを転写することができ、かつ耐久性を保持することができる。
また、本発明のモールドの製造方法において、金属部の表面を、凹凸パターンを転写する前に、化学的機械的研磨法により平坦化することによって、より精度良く凹凸パターン部を形成することができる。
また、本発明のモールドの製造方法において、基板の材料として、少なくとも所定の波長の光に対し光透過性を有する材料とし、この基板上に、透明電極を形成し、透明電極上に、金属部より成る凹凸パターン部を形成し、その後陽極酸化により凹凸パターン部を光透過性とすることによって、光透過性のモールドを容易に、かつその凹凸パターン部を精度良く製造することができる。
更に、本発明のモールドの製造方法において、凹凸パターン部を構成する合金を、AlxM1−xまたはMgM1−xと表される材料とし、上記Mを、Ag、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、Sn、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうち少なくとも1種類の金属より成る単体あるいは合金として、かつ上記xを、
0.05≦x≦0.99
として構成することによって、陽極酸化により良好に光透過性を有するモールドを得ることができる。
また、本発明のモールドにおいて、凹凸パターン部を、基板上に形成された薄膜より構成することによって、凹凸パターン部の材料選定を容易にし、より確実にモールドの耐久性を確保し、また良好な凹凸パターンの転写を実現できる。
また、本発明のモールドにおいて、基板と凹凸パターン部との間に、透明電極を設ける構成とすることにより、基板が導電性材料でない場合でも良好に陽極酸化を行うことができ、基板や凹凸パターン部の材料選定を容易にすると共に、良好にモールドを光透過性とすることができ、位置合わせが容易なモールドを得ることができる。
更に、本発明の凹凸パターンの形成方法において、モールドを光透過性として、モールドの凹凸パターン部の表面に位置合わせ用のマーカーを設け、このマーカーを目印として凹凸パターンを転写形成することにより、凹凸パターンが複数積層されるパターン積層構造物を作製する際に、精度良く所定の位置に凹凸パターンを形成することができる。
本発明によるモールドの製造方法は、算術平均粗度Raが100nm以下の表面を有する金属部の表面に、凹凸パターンを有するマスターモールドを押し付けて、この凹凸パターンを金属部に転写してモールドの凹凸パターン部を形成する。
このようにして形成される本発明構成のモールドは、算術平均粗度Raが100nm以下の金属から成る凹凸パターン部を有する構成であり、凹凸パターン部を構成する金属よりも硬度の大なる材料より成るマスターモールドを用いることにより、良好に数百nm以下の凹凸パターンが転写形成され、かつマスターモールドの耐久性を確保することができる。
特に、本発明のモールドにおいて、少なくとも凹凸パターン部を、Bi、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうちの単体、あるいはこれらとAg、Al、Au、Pb、Snを含めた材料の合金より構成し、マスターモールドの材料に対して適切な材料を選定することによって、より微小なナノサイズのパターンを高い精度をもって転写することが可能であり、かつ、モールドとしてパターン形成に使用可能な強度を保持することができる。
なお、目的とする凹凸パターンのサイズによって、例えば100nm以下の幅及び深さの凹凸を形成しようとする場合は、凹凸パターン部のRaとしては、50nm以下とすることが望ましい。特に、光記録媒体製造用の原盤、いわゆるスタンパを作製する場合においては、Raが1nm未満程度の光学的な平坦面とすることが望まれる。そのためには、金属単体よりも、合金を用いるほうが、アモルファスとなるのでRaを例えば1nm未満程度に抑えることが可能となるという利点を有する。
多結晶のSiC、バルクのアルミニウム基板、スパッタリング法でSi基板上に形成したAl−Hf合金薄膜の各材料を用意し、これらにダイヤモンド三角錐を押し込んで材料の硬度を正確に評価できる押し込み負荷除去法によって、硬さと押し込み深さの関係を測定して、材料の定量的な硬度を評価した。各材料の硬度を定量的に評価した結果を、図1〜図3に示す。
図1の結果から、多結晶SiCの硬度が55GPa、図2の結果からAl基板が0.25〜1.5GPa、図3の結果からAl−Hf合金が5GPaであることがわかる。よって、多結晶SiCをマスターモールド材料、バルクAl基板及びAl−Hf合金をモールド材料として選択すれば、パターン転写が行えることがわかる。
しかしながら、Al単体の場合は、比較的硬度が低いため、サブミクロン以下の例えば数百nm、数十nm程度の凹凸パターンを転写するモールド材料としては、硬度が十分でない恐れがある。Al−Hf合金は、数百nm、数十nm程度の凹凸パターンを転写するモールドの材料として十分高い硬度が得られる。
このように、凹凸パターン部を薄膜により構成する場合は、特に合金により構成する場合に材料の選定が容易となり、またスパッタリング法を用いて所定の混合比をもって容易に精度良く作製することができるという利点を有する。
なお、金属部3aを、Cu等の単体により構成する場合など、その算術平均粗度Raが数百nmを超える場合は、化学的機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)法により表面を研磨することが望ましい。
そして、この後図4Cに示すように、例えばPMMA等の光硬化性樹脂等の転写材5をモールド10の凹凸パターン部3の上に塗布し、光を照射して、図4Dに示すように、モールド10の凹凸パターンが転写された凹凸パターン体20を形成することができる。
このような製造方法を利用して、光記録媒体を作製するための原盤、いわゆるスタンパを作製することによって、数百nm以下、100nm以下の凹凸パターンを良好に転写形成することができる。
なお、上述の例においては、基板上に薄膜を形成する例を説明したが、Al合金等より成る例えば薄板状の金属部を用いて、上述の製造方法により同様に本発明構成のモールドを製造することができる。
図6は、図5に示したSiCより成るマスターモールドのパターンを、3500kgf/cm2(〜343MPa)のプレス圧力で、Al−Hf合金をスパッタリング法により基板上に形成して成る金属部の表面へ転写したパターンのSEMによる観察写真図である。また、このAl−Hf合金より成る金属部の断面をSTEM(Scanning Transmission Microscopy、走査透過型電子顕微鏡)により観察した写真図を図7及び図8に示す。図6〜図8から、直径φが80nm、深さ80nmのホールが、ピッチP〜250nmで形成されていることがわかる。
つまり、この例においては、マスターモールドの材料に対してモールドの凹凸パターン部の材料を適切に選定することによって、弾性変形主体ではなく、塑性変形を主体とした転写を行うことを実現し、精度良く良好にナノサイズレベル、すなわちこの場合数十〜数百nmの凹凸パターンの転写を行うことが可能となっていることがわかる。
一方、例えばSiをマスターモールド材料とした場合には、マスターモールドの耐久性の観点からモールド材料として選択する金属として金属に中に含まれるW、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yの含有量の総計は、30at%以下であることが望ましい。
したがって、本発明構成のモールドを用いることによって、数十〜数百nmの凹凸パターンを精度良く良好に被転写体に転写することができることがわかる。
図11A〜Dは、本発明のモールドの製造方法の一例の製造工程を示し、例えば半導体装置の種々のパターニング工程に利用されるレジストパターン形成工程のように、多数のパターンを積層して形成する場合に好適な製造方法の一例である。
そしてこの光透過性のモールド10を用いて、図11Cに示すように、例えば基板21上にスピンコートしたレジスト22に密着させることで、図11Dに示すように、簡単に100nm以下程度の幅及び深さのレジストパターンを形成することができる。
この光透過性のモールド10を使用すれば、既に基板上に作製してある凹凸パターンの上に、正確な位置合わせ精度でレジストパターンを形成することができる。特に、例えばモールド10の表面の一部に位置合わせ用のマークを設けることによって、このマークを目印としてより簡便に精度良く位置合わせを行うことが可能となる。
そして、このようなモールド10を利用して、前述の図1C及びDにおいて説明した例と同様に、基板21上に塗布したレジスト22に対して、所望のナノサイズ程度の凹凸パターンを形成して凹凸パターン体20を作製することができる。
なお、本発明のモールドにおいて、凹凸パターン部を構成する合金は、AlxM1−xと表され、上記Mを、Ag、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、Sn、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうち少なくとも1種類の金属より成る単体あるいは合金とするか、あるいは、凹凸パターンを構成する合金を、Mg x M´1−xと表して、このM´を、Ag、Al、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、Sn、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうち少なくとも1種類の金属より成る単体あるいは合金として、上記xを、
0.05≦x≦0.99
(ただしxは原子%)とすることにより、良好に陽極酸化を行うことができる。
Si単結晶基板上にスパッタリング法でAl−Ti合金(Tiを10at%含有)を100nm成膜する。この基板をモールドとして多結晶SiCを加工して作製したマスターモールドを、3000kgf/cm2(〜294MPa)のプレス圧力で圧着することで、マスターモールド上に形成したナノサイズの凹凸パターンを転写したモールドを作製する。
Si単結晶基板上に、スパッタリング法でNi−Ti合金(Ti10at%含有)を100nm成膜する。この基板をモールドとして、多結晶SiCを加工して作製したマスターモールドを、3000kgf/cm2(〜294MPa)のプレス圧力で圧着することで、マスターモールド上に形成したナノサイズの凹凸パターンを転写したモールドを作製する。
Si単結晶基板上に、スパッタリング法でAg−Ti合金(Ti10at%含有)を100nm成膜する。この基板をモールドとして、多結晶SiCを加工して作製したマスターモールドを、3000kgf/cm2(〜294MPa)のプレス圧力で圧着することで、マスターモールド上に形成したナノサイズの凹凸パターンを転写したモールドを作製する。
Si単結晶基板上に、スパッタリング法でAg−Ta合金(Ta10at%含有)を100nm成膜する。この基板をモールドとして、単結晶Siを加工して作製したマスターモールドを、3500kgf/cm2(〜343MPa)のプレス圧力で圧着することで、マスターモールド上に形成したナノサイズのパターンを転写したモールドを作製する。
Si単結晶基板上に、スパッタリング法でNi−Ta合金(Ta10at%含有)を100nm成膜する。この基板をモールドとして、単結晶Siを加工して作製したマスターモールドを、3500kgf/cm2(〜343MPa)のプレス圧力で圧着することで、マスターモールド上に形成したナノサイズの凹凸パターンを転写したモールドを作製する。
Si単結晶基板上に、スパッタリング法でAl−Ta合金(Ta10at%含有)を100nm成膜する。この基板をモールドとして、単結晶Siを加工して作製したマスターモールドを、3500kgf/cm2(〜343MPa)のプレス圧力で圧着することで、マスターモールド上に形成したナノサイズの凹凸パターンを転写したモールドを作製する。
Si単結晶基板上に、スパッタリング法でAl−W合金を800nm成膜する。この基板の表面を、粒径30nm〜80nmのSiO2粒子を含有したアルカリ性研磨液を用いてRaが1nm以下になるまでCMP法で平坦化する。この基板をモールドとして、単結晶Siを加工して作製したマスターモールドを、3500kgf/cm2(〜343MPa)のプレス圧力で圧着することで、マスターモールド上に形成したナノサイズの凹凸パターンを転写したモールドを作製する。
ガラス基板上に、スパッタリング法で密着層としてTi30nmを成膜した上に、Al−Ti(Ti含有10at%)を200nmスパッタリング法で成膜する。Si単結晶基板に、電子線露光法によるレジストパターン形成及びRIE法で加工して幅及び深さ100nmの微細パターンを形成したマスターモールドを用意し、ガラス基板上のAl−Ti層に対し、プレス圧力3500kgf/cm2(〜343MPa)で圧着させることで、微細凹凸パターンを転写する。
この基板を、0.25M蓚酸溶液中で50Vの電圧を10分間印加し、陽極酸化することで光学的に透明なモールドを作製する。
ガラス基板上に、スパッタリング法で密着層としてTa30nmを成膜した上に、Mg−Ta(Ta含有10at%)を200nmスパッタリング法で成膜する。Si単結晶基板に、電子線露光法によるレジストパターン形成及びRIE法で加工して幅及び深さ100nmの微細パターンを形成したマスターモールドを用意し、ガラス基板上のMg−Ta層に対し、プレス圧力3500kgf/cm2(〜343MPa)で圧着させることで微細パターンを転写する。この基板を、0.25M蓚酸溶液中で50Vの電圧を10分間印加し、陽極酸化することで光学的に透明なモールドを作製する。
ガラス基板上に、スパッタリング法で電極材としてインジウム・スズ・オキサイド50nmを成膜した上に、Al−Ti(Ti含有10at%)を200nmスパッタリング法で成膜する。Si単結晶基板に電子線露光法によるレジストパターン形成及びRIE法で加工して幅及び深さ100nmの微細パターンを形成したマスターモールドを用意し、ガラス基板上のAl−Ti層に対し、プレス圧力3500kgf/cm2(〜343MPa)で圧着させることで微細パターンを転写する。この基板を、0.25M蓚酸溶液中で50Vの電圧を10分間し、陽極酸化することで光学的に透明なモールドを作製する。
ガラス基板上に、スパッタリング法で電極材としてスズ・オキサイド50nmを成膜した上に、Al−Ta(Ta含有10at%)を200nmスパッタリング法で成膜する。Si単結晶基板に電子線露光法によるレジストパターン形成及びRIE法で加工して幅及び深さ100nmの微細パターンを形成したマスターモールドを用意し、ガラス基板上のAl−Ta層に対し、プレス圧力3500kgf/cm2(〜343MPa)で圧着させることで微細パターンを転写する。この基板を、0.25M蓚酸溶液中で50Vの電圧を10分間印加し、陽極酸化することで光学的に透明なモールドを作製する。
ガラス基板上に、スパッタリング法で電極材としてインジウム・スズ・タイタニウム・オキサイド50nmを成膜した上に、Al−Ti(Ti含有10at%)を200nmスパッタリング法で成膜する。Si単結晶基板に電子線露光法によるレジストパターン形成及びRIE法で加工して幅及び深さ100nmの微細パターンを形成したマスターモールドを用意し、ガラス基板上のAl−Ti層に対し、プレス圧力3500kgf/cm2(〜343MPa)で圧着させることで微細パターンを転写する。この基板を0.25M蓚酸溶液中で50Vの電圧を10分間印加し、陽極酸化することで光学的に透明なモールドを作製する。
ガラス基板上に、スパッタリング法で電極材としてスズ・タイタニウム・オキサイド50nmを成膜した上に、Al−Ta(Ta含有10at%)を200nmスパッタリング法で成膜する。Si単結晶基板に電子線露光法によるレジストパターン形成及びRIE法で加工して幅及び深さ100nmの微細パターンを形成したマスターモールドを用意し、ガラス基板上のAl−Ta層に対し、プレス圧力3500kgf/cm2(〜343MPa)で圧着させることで微細パターンを転写する。この基板を0.25M蓚酸溶液中で50Vの電圧を10分間印加し、陽極酸化することで光学的に透明なモールドを作製する。
特に、実施例8〜13による光学的に透明なモールドを用いて、その表面に位置合わせ用のマークを設けることによって、精度良く凹凸パターンが積層されたパターン積層体を形成することが可能であった。
Claims (10)
- 基板上に、算術平均粗度Raが100nm以下の表面を有する金属部を形成する工程と、
上記金属部の表面に、凹凸パターンを有するマスターモールドを押し付けて、前記凹凸パターンを上記金属部に転写して凹凸パターン部を形成する工程と、
陽極酸化により上記金属部の上記凹凸パターン部を光透過性とする工程と、を少なくとも有する
モールドの製造方法。 - 少なくとも上記金属部を、Bi、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうちの単体、あるいはこれらと、Ag、Al、Au、Pb、Snを含めた材料の合金より形成する請求項1記載のモールドの製造方法。
- 上記金属部の表面を、上記凹凸パターンを転写する前に、化学的機械的研磨法により平坦化する請求項1又は2に記載のモールドの製造方法。
- 上記基板の材料として、少なくとも所定の波長帯域の光に対し光透過性を有する材料とし、
上記基板上に、透明電極を形成し、
上記透明電極上に、上記金属部より成る上記凹凸パターン部を形成し、
その後陽極酸化により上記凹凸パターン部を光透過性とする請求項1〜3のいずれかに記載のモールドの製造方法。 - 上記金属部を、AlxM1−xと表される材料より形成し、
上記Mを、Ag、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、Sn、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうち少なくとも1種類の金属より成る単体あるいは合金とするか、
あるいは、上記金属部を、Mg x M´1−xと表される材料より形成し、
上記M´を、Ag、Al、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、Sn、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうち少なくとも1種類の金属より成る単体あるいは合金として、
上記xを、
0.05≦x≦0.99
として形成する請求項1〜4のいずれかに記載のモールドの製造方法。 - 算術平均粗度Raが100nm以下の金属部が基板上に形成され、
上記金属部に、マスターモールドの凹凸パターンが押し付けられて凹凸パターン部が形成され、
上記凹凸パターン部が、パターン転写された後陽極酸化されて成る
モールド。 - 上記金属部が、Al x M 1−x と表される材料より形成され、
上記Mを、Ag、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、Sn、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうち少なくとも1種類の金属より成る単体あるいは合金とするか、
あるいは、上記金属部が、Mg x M´ 1−x と表される材料より形成され、
上記M´を、Ag、Al、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mn、Ni、Pd、Pt、Sb、Si、Sn、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Yのうち少なくとも1種類の金属より成る単体あるいは合金として、
上記xが、
0.05≦x≦0.99
として形成される請求項6記載のモールド。 - 上記基板が、少なくとも所定の波長帯域の光に対し光透過性を有する材料より成る請求項6又は7に記載のモールド。
- 上記基板と上記凹凸パターン部との間に、透明電極が設けられて成る請求項8記載のモールド。
- 算術平均粗度Raが100nm以下の金属部に、マスターモールドの凹凸パターンが押し付けられて凹凸パターン部が形成されて成るモールドを形成し、
陽極酸化により上記モールドの上記凹凸パターン部を光透過性とし、
上記モールドの上記凹凸パターン部の表面に位置合わせ用のマーカーを設けて、前記マーカーを目印として、凹凸パターンを転写形成する
凹凸パターンの形成方法。
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