JP4594598B2 - 電気化学素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極合剤を担持するための電気化学素子用集電体シートおよび電気化学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
二次電池等の電気化学素子は、正極、負極およびセパレータからなる極板群を具備しており、極板群には、積層型と捲回型とがある。積層型の極板群は、正極と負極とをセパレータを介して交互に積層して得られる。捲回型の極板群は、長尺の正極と負極とをセパレータを介して捲回して得られる。正極と負極は、それぞれ集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの電極合剤層からなり、集電体シートには、全体が導電部からなる金属箔等が用いられている。これらの極板群は、正極と負極の端部が交互に配列した側面を有する。このような極板群においては、集電タブや集電リードを用いて側面から電気を取り出すことにより、短絡が防止されている。
【0003】
近年、電子・電気機器の小型化・軽量化に伴い、電気化学素子に対する小型化・軽量化への要望が強まってきている。しかし、現行の電気化学素子は、内部構造が複雑であり、一定容積あたりの製品が有する電気容量を向上させるには限界がある。複雑な構造が、電気化学素子の信頼性の向上を妨げている面もある。例えば、電極に接続された集電タブまたは集電リードが、電極面における均一な電極反応を妨げたり、タブやリードの切断面に通常よりも大きな金属バリが生じた場合に内部短絡が発生したりする。
【0004】
そこで、電池の内部構造を簡略化する観点から、極板群の側面の1つから正極を突出させ、前記側面とは逆側の側面から負極を突出させ、集電タブや集電リードを介さずに、各側面から直接電気を取り出すことが提案されている。例えば、積層型の極板群を有する電池では、突出させた同一極性の極板を、所定の金属部材を用いて一体接合する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、捲回型の極板群を有する電池では、突出させた同一極性の極板の芯材と板状の集電板とを接合する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−126707号公報
【特許文献2】
特開2000−294222号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電極合剤を担持するための従来の集電体シートは、全体が導電部からなることから、電極合剤の未塗工部は必ず導電性を有するため、内部短絡の可能性が高くなるという問題がある。また、極板群の側面の1つから正極を突出させ、前記側面とは逆側の側面から負極を突出させる場合、集電構造が複雑になるため、1つずつ極板群を作製しなければならず、極板群の製造工程が複雑になる。すなわち、複数の極板群を同時に作製することができないという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、集電体シートの表面に導電部と絶縁部とを共存させることにより、上記問題を改善することを目的とする。本発明によれば、集電体シートの導電部に電極合剤を担持する一方で、絶縁部には電極合剤を担持しないことが可能である。そのような構造によれば、集電体シートの電極合剤の未塗工部は、集電部を除いて絶縁部からなるため、内部短絡の可能性は大きく低減する。また、集電部には、一方の電極の集電体シートの導電部と他方の電極の集電体シートの絶縁部とが交互に配列することが可能であり、集電構造が簡略化される。このように、本発明によれば、集電構造が簡略であり、信頼性が高く、高い電気容量を有する電気化学素子を提供することができる。また、本発明によれば、同時に複数の電気化学素子を効率的に製造することができる。
【0010】
本発明は、また、(a)少なくとも1つの第1電極、(b)少なくとも1つの第2電極、および(c)第1電極と第2電極との間に介在するセパレータからなる極板群を有する電気化学素子であって、前記第1電極(a)は、第1集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第1電極合剤層からなり、前記第2電極(b)は、第2集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第2電極合剤層からなり、前記第1集電体シートおよび第2集電体シートの両方が、絶縁シートを含み、かつ、表面に導電部と絶縁部とを有し、前記導電部が、前記絶縁シートの表面に形成された導電層からなり、前記絶縁部が、前記絶縁シートの露出部からなり、前記導電層が、金属蒸着層および金属メッキ層よりなる群から選ばれた少なくとも1種からなり、前記第1集電体シートの導電部および前記第2集電体シートの絶縁部が前記極板群の第1側面において第1端子と接続され、前記第2集電体シートの導電部および前記第1集電体シートの絶縁部が前記極板群の第2側面において第2端子と接続されている電気化学素子に関する。
【0011】
本発明は、また、(a)少なくとも1つの第1電極、(b)少なくとも1つの第2電極、および(c)第1電極と第2電極との間に介在するセパレータからなる極板群を有する電気化学素子であって、前記第1電極(a)は、第1集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第1電極合剤層からなり、前記第2電極(b)は、第2集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第2電極合剤層からなり、前記第1集電体シートおよび第2集電体シートの両方が、導電シートを含み、かつ、表面に導電部と絶縁部とを有し、前記絶縁部が、前記導電シートの表面に形成された絶縁層からなり、前記導電部が、前記導電シートの露出部からなり、前記絶縁層が、マスキングテープからなり、前記第1集電体シートの導電部および前記第2集電体シートの絶縁部が前記極板群の第1側面において第1端子と接続され、前記第2集電体シートの導電部および前記第1集電体シートの絶縁部が前記極板群の第2側面において第2端子と接続されている電気化学素子に関する。
【0013】
前記第1側面と前記第2側面とは、互いに前記極板群の反対側に位置することが好ましい。
前記第1側面には、前記第1端子と前記第2電極とを絶縁するための第1絶縁材料部を設けることができ、前記第2側面には、前記第2端子と前記第1電極とを絶縁するための第2絶縁材料部を設けることができる。
前記極板群は、前記第1側面および前記第2側面以外に、前記第1集電体シートの絶縁部および/または前記第2集電体シートの絶縁部が配されている側面を有することができる。例えば、前記第1側面および前記第2側面以外の前記極板群の側面には、前記第1集電体シートの絶縁部および前記第2集電体シートの絶縁部を配することができる。
【0014】
前記金属蒸着層は、抵抗加熱法、rf加熱法およびエレクトロンビーム法よりなる群から選ばれる少なくとも1種の方法により形成することが好ましい。
前記マスキングテープは、基材および前記基材に担持された粘着剤からなることが好ましい。
【0015】
本発明には、例えば、以下の電気化学素子が含まれる。
複数の第1電極と複数の第2電極とをセパレータを介して交互に積層した極板群を有する電気化学素子であって、前記複数の第1電極は、それぞれ表面に導電部と絶縁部とを有する第1集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第1電極合剤層からなり、前記複数の第2電極は、それぞれ表面に導電部と絶縁部とを有する第2集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第2電極合剤層からなり、前記第1集電体シートの導電部および前記第2集電体シートの絶縁部が前記極板群の第1側面において第1端子と接続され、前記第2集電体シートの導電部および前記第1集電体シートの絶縁部が前記極板群の第2側面において第2端子と接続され、前記各集電体シートが、絶縁シートを含み、前記導電部が、前記絶縁シートの表面に形成された導電層からなり、前記絶縁部が、前記絶縁シートの露出部からなり、前記導電層が、金属蒸着層および金属メッキ層よりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる電気化学素子。
【0016】
第1電極と第2電極とをセパレータを介して捲回した極板群を有する電気化学素子であって、前記第1電極は、表面に導電部と絶縁部とを有する第1集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第1電極合剤層からなり、前記第2電極は、表面に導電部と絶縁部とを有する第2集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第2電極合剤層からなり、前記第1集電体シートの導電部および前記第2集電体シートの絶縁部が前記極板群の第1底面(第1側面)において第1端子と接続され、前記第2集電体シートの導電部および前記第1集電体シートの絶縁部が前記極板群の第2底面(第2側面)において第2端子と接続され、前記集電体シートが、導電シートを含み、前記絶縁部が、前記導電シートの表面に形成された絶縁層からなり、前記導電部が、前記導電シートの露出部からなり、前記絶縁層が、マスキングテープからなる電気化学素子。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
本実施の形態では、表面に導電部と絶縁部とを有する集電体シートであって、絶縁シートを含み、前記導電部が、前記絶縁シートの表面に形成された導電層からなり、前記絶縁部が、前記絶縁シートの露出部からなり、前記導電層が、金属蒸着層および金属メッキ層よりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる集電体シート(集電体シートA)について説明する。
図7に、集電体シートA50の上面図を示す。また、図8(a)に、集電体シートAのa−a線断面図を示し、図9(a)に、集電体シートAのb−b線断面図を示す。
集電体シートAは、絶縁シート53および絶縁シート53の両面に設けられた導電層54からなり、導電層54の表面は導電部51となり、絶縁シート53の露出部は絶縁部52となる。
集電体シートAの表面においては、導電部と絶縁部とが共存しているため、絶縁部が電極合剤未塗工部となる場合には、内部短絡発生の可能性が大きく低減する。例えば、図8(b)、図9(b)に示すように、電極合剤55を導電部51だけに設けた場合、電極合剤未塗工部61、62では、絶縁シートの表面が露出する。これらの露出部は絶縁性であるため、内部短絡の直接の原因になることはない。一方、導電層の露出部63は、集電に用いる端子との接続箇所として用いることができる。
【0018】
絶縁シートの厚さは、例えば0.5〜500μmであることが好ましい。また、導電層の厚さは、0.01〜100μmであることが好ましい。平坦な表面を有する通常の絶縁シートを用いてもよく、穿孔体、ラス体、多孔質体、ネット、発泡体、織布、不織布などを用いてもよい。また、表面に凹凸を有する絶縁シートを用いることもできる。
【0019】
絶縁シートとしては、例えば樹脂シートを用いることができる。樹脂シートを構成する樹脂には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのオレフィン系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリアリレートなどのエステル系ポリマー、ポリフェニレンサルファィドなどのチオエーテル系ポリマー、ポリスチレンなどの芳香族ビニル系ポリマー、ポリイミド、アラミド樹脂などの窒素含有ポリマー、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素ポリマーなどを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせたコポリマー、ポリマーアロイ、ポリマーブレンドなどを用いてもよい。
【0020】
本実施形態においては、導電層として、金属蒸着層および金属メッキ層よりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いる。金属蒸着層は、0.5μm以下の比較的薄い導電層が望まれる場合において特に好適である。また、金属メッキ層は、0.5μmを超える比較的厚い導電層が望まれる場合において特に好適である。
金属蒸着層および金属メッキ層を併用することもできる。例えば、絶縁シート上に、下地となる金属蒸着層をパターン蒸着した後、その上に、金属メッキ層を形成する場合には、パターンメッキが容易となる。従って、0.5μmを超える厚さの導電層を所望の形状パターンに形成する場合には、金属蒸着層と金属メッキ層との併用が極めて有用である。
【0021】
金属蒸着層は、どのような方法で作製してもよいが、例えば、抵抗加熱法、rf加熱法、エレクトロンビーム法等により作製することができる。特に、rf加熱法およびエレクトロンビーム法よりなる群から選ばれる少なくとも1種の方法を採用することが好ましい。所定の形状パターンを有する金属蒸着層は、所定形状の開口部を有するマスクを被せた絶縁シートに蒸着を行うことにより、形成することができる。
【0022】
金属メッキ層は、どのような方法で作製してもよいが、例えば、電解法、無電解法等の方法により形成することが好ましい。所定の形状パターンを有する金属メッキ層は、所定形状の開口部を有するマスクで覆われた絶縁シートにメッキを行うことにより、形成することができる。
【0023】
正極集電体シートの導電層には、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、炭素などを用いることができ、特に、アルミニウム、アルミニウム合金などを用いることが好ましい。また、負極集電体シートの導電層には、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅、銅合金、チタンなどを用いることができ、特に、銅、銅合金などを用いることが好ましい。
【0024】
実施の形態2
本実施の形態では、表面に導電部と絶縁部とを有する集電体シートであって、導電シートを含み、前記絶縁部が、前記導電シートの表面に形成された絶縁層からなり、前記導電部が、前記導電シートの露出部からなり、前記絶縁層が、マスキングテープからなる集電体シート(集電体シートB)について説明する。
図10に、集電体シートB80の上面図を示す。また、図11(a)に、集電体シートBのa−a線断面図を示し、図12(a)に、集電体シートBのb−b線断面図を示す。
集電体シートBは、導電シート83および導電シート83の両面に設けられた絶縁層84からなり、絶縁層84の表面は絶縁部82となり、導電シート83の露出部は導電部81となる。
集電体シートBの表面においては、導電部と絶縁部とが共存しているため、絶縁部が電極合剤未塗工部となる場合には、内部短絡発生の可能性が大きく低減する。例えば、図11(b)、図12(b)に示すように、電極合剤85を導電部81だけに設けた場合、電極合剤未塗工部91、92では、絶縁層の表面が露出する。これらの露出部は絶縁性であるため、内部短絡の直接の原因になることがない。一方、導電シートの露出部93は、集電に用いる端子との接続箇所として用いることができる。
【0025】
導電シートの厚さは、例えば0.5〜500μmであることが好ましい。また、絶縁層の厚さは、0.01〜100μmであることが好ましい。平坦な表面を有する通常の導電シートを用いてもよく、穿孔体、ラス体、多孔質体、ネット、発泡体、織布、不織布などを用いてもよい。また、表面に凹凸を有する導電シートを用いることもできる。
【0026】
導電シートとしては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体を特に限定なく用いることができる。例えば、金属シートなどを用いることができる。正極に用いるための導電シートには、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、炭素などを用いることができ、特に、アルミニウム、アルミニウム合金などを用いることが好ましい。また、負極に用いるための導電シートには、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅、銅合金、チタンなどを用いることができ、特に、銅、銅合金などを用いることが好ましい。単独材料からなる導電シートを用いてもよく、2種以上の材料からなる合金シート、メッキシートなどを用いてもよい。
【0027】
本実施形態においては、絶縁層として、マスキングテープを用いる。マスキングテープは、任意の形状の絶縁層を容易に形成し得る点で、集電体シートの絶縁部として好適である。マスキングテープは、例えば、耐電解液性を有する材料からなる基材と、前記基材に担持された粘着剤からなる。マスキングテープの厚さは、特に限定されないが、集電体シートに担持する電極合剤層と同じ厚さ以下の厚さであることが好ましい。
【0028】
基材の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート等のエステル系樹脂;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド等のエーテル系樹脂;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のスルホン系樹脂;ポリアクリロニトリル、AS樹脂、ABS樹脂等のアクリロニトリル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド等のチオエーテル系樹脂;ポリスチレン等の芳香族ビニル系樹脂;ポリイミド、アラミド樹脂等の窒素含有樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂;これらのポリマーを含むコポリマー、ポリマーアロイもしくはポリマーブレンド等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、アラミド樹脂、これらのポリマーを含むコポリマー、ポリマーアロイもしくはポリマーブレンド等が好ましい。粘着剤は、特に限定されないが、例えばアクリル系樹脂、ブチルゴム系樹脂などを用いることができる。
【0029】
実施の形態3
本実施の形態では、集電体シートAを用いた場合を例にとって、積層型の極板群を有する電気化学素子の一例について説明する。
図1に、本実施の形態に係る電気化学素子の積層型極板群の縦断面図を示す。図2には、その極板群のa−a線断面図を示す。極板群10は、交互に積層された複数の第1電極15aと第2電極15bからなり、第1電極15aと第2電極15bとの間には、セパレータ16が介在している。
第1電極15aは、第1集電体シート13aおよび2つの第1電極合剤層14aからなり、第1集電体シート13aは、樹脂シート11aおよびその両面に設けられた所定の形状パターンを有する導電層12aからなる。導電層12aの表面は第1集電体シートの導電部となり、樹脂シート11aの露出部は絶縁部となる。
【0030】
第1集電体シートの端部11x、11x’および11x”を除く全面には導電層12aが設けられている。導電層12aの表面は導電部となることから、その上に第1電極合剤層14aが設けられている。導電層12aを有さない第1集電体シートの端部11x、11x’および11x”は絶縁部となる。端部11xの反対側に位置する端部12xには、集電のために用いる導電層12aの露出部が残されている。
【0031】
極板群10は、2種類の第2電極15b、15b’を含んでいる。2つの第1電極15aで挟持されている内部の第2電極15bは、極板群における配置が逆であること以外、第1電極15aと同様の構造を有する。すなわち、内部の第2電極15bは、第2集電体シート13bおよび2つの第2電極合剤層14bからなり、第2集電体シート13bは、樹脂シート11bおよびその両面に設けられた所定の形状パターンを有する導電層12bからなる。最も外側の2つの第2電極15b’は、樹脂シート11bの両面ではなく、片面に導電層12bと第2電極合剤層14bが設けられていること以外、内部の第2電極と同様の構造を有する。
【0032】
第2集電体シートの端部11y、11y’および11y”を除く全面には導電層12bが設けられている。導電層12bの表面は導電部となることから、その上に第2電極合剤層14bが設けられている。導電層12bを有さない第2集電体シートの端部11y、11y’および11y”は絶縁部となる。端部11yの反対側に位置する端部12yには、集電のために用いる導電層12bの露出部が残されている。
【0033】
図1、2において、極板群10の各側面では、各集電体シートの端部とセパレータの端部とが、交互に配されている。
第1集電体シート13aの導電層12aの露出部(端部12x)は、極板群10の第1側面(図1左側)に配されており、その反対側の絶縁部(端部11x)は、極板群10の第2側面(図1右側)に配されている。一方、第2集電体シート13bの導電層12bの露出部(端部12y)は、極板群10の第2側面に配されており、その反対側の絶縁部(端部11y)は、極板群10の第1側面に配されている。なお、図1では、第1側面と第2側面とが互いに極板群の反対側に位置しているが、これらの配置は特に限定されない。
【0034】
上記のように、第1電極と第2電極とが、互いに逆向きに配置されていることから、第1集電体シート13aの導電層12aの露出部(端部12x)は、セパレータ16の端部を介して、第2集電体シート13bの絶縁部(端部11y)と隣接する。第2集電体シート13bの導電層12bの露出部(端部12y)は、セパレータ16の端部を介して、第1集電体シート13aの絶縁部(端部11x)と隣接する。このような配置であれば、第1電極と第2電極との短絡を防止することが容易であるし、複数の第1集電体シートまたは第2集電体シートの導電層の露出部を並列に接続して、高容量の極板群を得ることも容易である。短絡を確実に防止する観点から、第1集電体シート13aの導電層12aの露出部(端部12x)に隣接する第2集電体シートの絶縁部(端部11y)および第2集電体シート13bの導電層12bの露出部(端部12y)に隣接する第1集電体シート13aの絶縁部(端部11x)は、幅0.001mm以上、好ましくは0.1mm以上とすることが好ましい。
【0035】
図1のように複数の第1集電体シート13aまたは第2集電体シート13bの導電層12a、bの露出部を並列に接続して高容量の極板群を得る場合、どのような方法で露出部同士を接続してもよいが、例えば、導電性材料の被膜で第1側面と第2側面を被覆する方法を用いることができる。導電性材料の被膜の厚さは、例えば0.01〜1mm程度で十分である。こうして得られた導電性材料の被膜は、それぞれ第1端子17aおよび第2端子17bとして集電に利用することができる。良好な集電状態を得るためには、導電層12a、bの露出部と導電性材料の被膜との接触面積が大きいほど好ましく、導電層12a、bの露出部が導電性材料の被膜(端子17a、b)の内部に0.001〜1mmの深さまで埋没していることが好ましい。
【0036】
図1、2では、第1電極合剤層14aおよび第2電極合剤層14bの端部は、第3側面および第4側面より窪んだ位置に配されているが、各電極合剤層の端部が、各集電体シートの絶縁部およびセパレータの端部と面一に配されていてもよい。そのような構造であっても、第3側面および第4側面を絶縁性の材料で覆うことにより、充分に短絡を防止することが可能である。
【0037】
極板群10においては、その側面からセパレータや極板の端部が突出していないため、体積効率が高く、高容量を得ることが可能である。また、このような極板群は、均整のとれた簡略な構造を有するため、信頼性を確保しやすい。しかも、このような極板群は、同時にたくさん製造することができるため、製造コストを削減することが可能である。
【0038】
極板群10の第1側面には、第1端子17aと第2電極15b、b’とを絶縁するための第1絶縁材料部18aを設けることができ、第2側面には、第2端子17bと第1電極15aとを絶縁するための第2絶縁材料部18bを設けることができる。第1側面には、第2集電体シート13bの絶縁部(端部11y)が配され、第2側面には、第1集電体シート13aの絶縁部(端部11x)が配されているため、絶縁材料部を設けなくても短絡を防止することは可能であるが、さらに絶縁材料部18a、bを設けることで、短絡の可能性は大幅に低減する。絶縁材料部18a、bの厚さは特に限定されないが、0.001mm以上、さらには0.01mm以上であることが好ましい。
【0039】
絶縁材料部18a、bを設ける方法は特に限定されないが、予め極板の製造工程において、スクリーン印刷法により、ペースト状もしくは液状の絶縁材料を、電極合剤層14a、bの周囲の集電体シート13a、b上に塗布しておく方法を採用することができる。フィルム状もしくはテープ状の絶縁材料を、電極合剤層14a、bの周囲の集電体シート13a、b上に貼り付けることにより、絶縁材料部を設けることもできる。図2では、極板群10の第3側面および第4側面には絶縁材料部が設けられていないが、これらの側面にも絶縁材料部を設けることができる。
【0040】
絶縁材料部18a、bに用いる絶縁材料としては、樹脂、ガラス組成物、セラミックスなどが挙げられる。また、織布や不織布に樹脂を含浸させた複合物などを用いることもできる。樹脂には、熱可塑性樹脂を用いてもよく、熱硬化性樹脂を用いてもよい。熱硬化性樹脂を用いる場合には、樹脂の塗膜を加熱して硬化させる工程を要する。
【0041】
絶縁材料部18a、bに用いることのできる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのオレフィン系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネートなどのエステル系ポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドなどのエーテル系ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのスルホン系ポリマー、ポリアクリロニトリル、AS樹脂、ABS樹脂などのアクリロニトリル系ポリマー、ポリフェニレンサルファィドなどのチオエーテル系ポリマー、ポリスチレンなどの芳香族ビニル系ポリマー、ポリイミド、アラミド樹脂などの窒素含有ポリマー、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素ポリマー、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系ポリマーなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせたコポリマー、ポリマーアロイ、ポリマーブレンドなどを用いてもよい。また、加熱やUV照射により重合固化して得られるポリマーを用いてもよい。
【0042】
図1では、第1電極合剤層14aに比べて、第2電極合剤層14bの方が大きな面積を有している。このような構造は、第1電極合剤層14aを正極とし、第2電極合剤層14bを負極とするリチウムイオン二次電池の極板群に適する。第1電極合剤層14aを負極とし、第2電極合剤層14bを正極とする場合には、第2電極合剤層14bに比べて第1電極合剤層14aの面積を大きくする。
電極合剤層14a、bの厚さは、例えば1〜1000μmであるが、これらの厚さは特に限定されない。
【0043】
次に、複数の極板群10を同時に製造する方法の一例について、図3を参照しながら説明する。以下の方法によれば、例えば、縦1〜300mm、幅1〜300mm、厚さ0.01〜20mmの大きさの極板群を、効率よく製造することができる。
【0044】
(イ)第1電極の作製
所望数の集電体シートを与え得る大きさの樹脂シート21aを準備する。次いで、樹脂シート21aの両面の同じ位置に、複数の所定の形状パターンの導電層を設ける。例えば図3に示すように、所定形状の導電層26aを、複数行、複数列に樹脂シート21a上に形成する。導電層26aは、例えば、樹脂シート21aにマトリックス状の開口部を有するマスクを被せ、開口部から露出する樹脂シート部分に金属を蒸着させることにより得ることができる。
【0045】
樹脂シート21aには、電極2つ分の大きさの導電層26aを複数個形成する。すなわち2n個の電極を得ようとするときには、樹脂シート21aに片面あたりn個の導電層26aを形成する。次に、図4に示すように、各導電層26aの上に、第1電極合剤層22aを2つずつ形成する。2つの第1電極合剤層22aの間には、第1電極合剤を有さない導電層26aの露出部23aを残しておく。図4には、3行3列の電極合剤層が描かれているが、通常は、より大きな集電体シートの上に、より多くの導電層と第1電極合剤層が形成される。
【0046】
第1電極合剤層22aは、第1電極合剤からなるペーストを、導電層26aの中央部を除く全面に塗工することにより形成される。塗工方法は、特に限定されないが、スクリーン印刷、パターン塗工などを採用することができる。ペーストが塗工されていない導電層の露出部23aは、極板群の構成後には、第1端子との接続部24aとなる。
第1電極合剤は、第1電極の活物質、導電材、結着剤などを、分散媒と混合することにより調製される。ペーストの塗膜を乾燥し、乾燥後の塗膜をローラで圧延して、合剤密度が高められる。
【0047】
第1電極がリチウムイオン二次電池の正極である場合、活物質としては、例えば、リチウム含有遷移金属酸化物を好ましく用いることができる。リチウム含有遷移金属酸化物としては、例えば、LixCoOz、LixNiOz、LixMnOz、LixCoyNi1-yz、LixCof1-fz、LixNi1-yyz(M=Ti、V、Mn、Fe)、LixCoaNibcz(M=Ti、Mn、Al、Mg、Fe、Zr)、LixMn24、LixMn2(1-y)2y4(M=Na、Mg、Sc、Y、Fe、Co、Ni、Ti、Zr、Cu、Zn、Al、Pb、Sb)などを挙げることができる。ただし、x値は電池の充放電により、0≦x≦1.2の範囲で変化する。また、0≦y≦1、0.9≦f≦0.98、1.9≦z≦2.3、a+b+c=1、0≦a≦1、0≦b≦1、0≦c<1である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0048】
第1電極がリチウムイオン二次電池の負極である場合、活物質としては、例えば、リチウム、リチウム合金、金属間化合物、炭素材料、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な有機化合物や無機化合物、金属錯体、有機高分子化合物などを好ましく用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。炭素材料としては、コークス、熱分解炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、黒鉛化メソフェーズ小球体、気相成長炭素、ガラス状炭素、炭素繊維(ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、セルロース系、気相成長系)、不定形炭素、有機化合物焼成体などが挙げられる。これらのうちでは、特に、天然黒鉛や人造黒鉛が好ましい。
【0049】
導電材には、例えば、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、黒鉛などが用いられる。また、結着剤には、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、アクリル系樹脂、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンターポリマーなどを用いることができる。
【0050】
極板群において、第2集電体シートの導電層の露出部と隣接することになる第1電極合剤層22aの周縁部、すなわち極板群の第2側面に配されることになる第1電極合剤層22aの周縁部に沿って絶縁材料を塗工する。ここでもパターン塗工を行うことが好ましい。このような絶縁材料の塗工は必ずしも必要ではなく、任意に行えばよいが、絶縁材料を塗工した方が短絡の可能性を低減することができる。塗工された絶縁材料は、極板群において、第1絶縁材料部を形成する。極板群の第3側面および第4側面に配されることになる第1電極合剤層22aの周縁部にも、絶縁材料を被覆してもよい。
【0051】
(ロ)第2電極の作製
両面に第2電極合剤層を有する第2電極は、第1電極と同様の方法で作製することができる。すなわち所望数の集電体シートを与え得る大きさの樹脂シート21bの両面の同じ位置に、複数の所定の形状パターンの導電層を設け、各導電層の上に、第2電極合剤層22bを2つずつ形成する。2つの第2電極合剤層22bの間には、第2電極合剤層を有さない導電層の露出部23bを残しておく。ペーストが塗工されていない導電層の露出部23bは、極板群においては、第2端子との接続部24bとなる。片面だけに第2電極合剤層22bを有する第2電極は、他方の面に導電層、第2電極合剤層および絶縁材料を設けないこと以外、上記と同様の方法で作製することができる。
【0052】
(ハ)極板群の作製
作製された複数の第1電極からなる集合体と複数の第2電極からなる集合体とを、セパレータを介して積層する。このとき第1電極の第1電極合剤層22aと第2電極の第2電極合剤層22bとを互いに対面させてこれらを積層する。第1電極における導電層の露出部23aおよび絶縁材料は、それぞれ第2電極における絶縁材料および導電層の露出部23bと対面させる。両方の最も外側には、片面だけに第2電極合剤層22bを有する一対の第2電極を配し、これらで内側の電極を挟持し、全体をプレスする。このようにして複数の極板スタックからなる集合体を得ることができる。
【0053】
セパレータには、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマーやガラス繊維などからなる織布や不織布を用いることができる。固体電解質やゲル電解質をセパレータとして用いることもできる。固体電解質には、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドなどをマトリックス材料として用いることができる。ゲル電解質としては、例えば、後述の非水電解液をポリマー材料からなるマトリックスに保持させたものを用いることができる。マトリックスを形成するポリマー材料には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーなどを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、特に、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー、ポリフッ化ビニリデンとポリエチレンオキサイドとの混合物を用いることが好ましい。
【0054】
複数の極板スタックからなる集合体は、極板スタック毎に分割する。第1電極および第2電極は、図4に示す矢印方向に沿って切断される。導電層の露出部23a、bは、切断によって端子との接続部24a、24bを形成し、その反対側の樹脂シートの露出部は、切断によって絶縁部25a、25bを形成する。こうして得られた極板スタックの4つの側面においては、各集電体シートの端部とセパレータの端部とがほぼ面一に配されているが、異なる極性の電極の導電部同士が、各側面において互いに対面することはない。
【0055】
従来から一般的に用いられている金属箔を集電体シートとして用いて、上記のような方法で極板群を作製すると、切断時に生じる金属バリが問題となる。金属バリは、セパレータを突き破り、内部短絡を引き起こす大きな原因となる。そこで、金属バリの発生を防ぐことが重要となるが、金属バリを生じることなく金属箔を切断することは著しく困難である。一方、樹脂シートからなる集電体シートを用いる場合、切断面のほとんどが樹脂で占められているため、金属バリを生じることがない。そのため電池の信頼性は大幅に向上する。
【0056】
第1集電体シートの導電層の露出部23aから形成された接続部24aと第2集電体シートの絶縁部25bとが交互に配列する第1側面を、導電性材料の被膜で被覆すれば、第1端子が得られる。例えば、溶融もしくは半溶融状態の金属微粒子を第1側面に吹き付けることにより、第1側面を金属被膜で被覆することができる。こうして形成された金属被膜は、自動的に第1集電体シートの接続部24aと電気的に接続される。第1側面に配された第2電極合剤層22bの端面には、絶縁材料が塗工されているため、金属被膜と第2電極との短絡は起こらない。第2集電体シートの導電層の露出部23bから形成された接続部24bと第1集電体シートの絶縁部25aとが交互に配列する第2側面も、上記と同様に金属被膜で被覆することにより、第2端子を得ることができる。
【0057】
第1端子もしくは第2端子が正極端子となる場合には、金属被膜をアルミニウムを用いて形成することが好ましい。また、第1端子もしくは第2端子が負極端子となる場合には、金属被膜を銅を用いて形成することが好ましい。
【0058】
図5に示されるような複数の第1電極からなる集合体と複数の第2電極からなる集合体を用いて、極板群の集合体を得ることもできる。このような第1電極からなる集合体を得る場合、所望数の集電体シートを与え得る大きさの樹脂シート31aの両面の同じ位置に、複数列の帯状の導電層を形成する。このような導電層は、樹脂シート31aに帯状の開口部を有するマスクを被せ、開口部から露出する樹脂シート部分に金属を蒸着させることにより得ることができる。ここでも集電体シート31aには、電極合剤層2列分の大きさの導電層を複数列形成する。すなわち2n列の電極合剤層を得ようとするときには、樹脂シート31aに片面あたりn列の導電層を形成する。
【0059】
各帯状導電層の上には、帯状の第1電極合剤層32aを2列ずつ形成する。2列の帯状の第1電極合剤層32aの間には、第1電極合剤を有さない導電層の露出部33aを残しておく。帯状の第1電極合剤層32aは、上記と同様の第1電極合剤からなるペーストを、導電層の中央部を除く全面に塗工することにより形成される。塗工方法は積層型極板群の場合と同様である。ペーストが塗工されていない導電層の露出部33aは第1端子との接続部34aとなる。
【0060】
第2電極からなる集合体を得る場合にも、所望数の集電体シートを与え得る大きさの樹脂シート31bの両面の同じ位置に、複数列の帯状の導電層を設け、各導電層の上に、帯状の第2電極合剤層32bを2列ずつ形成する。2列の帯状の第2電極合剤層32bの間には、第2電極合剤を有さない導電層の露出部33bを残しておく。導電層の露出部33bは第2端子との接続部34bとなる。
【0061】
このような極板群の集合体を、図5に示す矢印方向に沿って極板スタックごとに分割すると、導電層の露出部33a、33bは、切断によって端子との接続部34a、34bを形成し、その反対側の樹脂シートの露出部は、切断によって絶縁部35a、35bを形成する。こうして得られた極板スタックの4つの側面においては、各集電体シートの端部とセパレータの端部とが面一に配されているが、第1側面と第2側面においては、異なる極性の電極の導電部同士が各側面において対面することはない。一方、第3側面および第4側面には、電極合剤層の断面が露出することになるが、これらの側面を絶縁性の材料で被覆することにより、短絡の可能性を大きく低減することができる。
【0062】
上記のような製造法によれば、例えば、縦1〜300mm、幅1〜300mm、厚さ0.01〜20mmの範囲であれば、任意の大きさの極板群を効率よく製造することができる。得られた極板群は、必要に応じて所定形状のケースに所定の電解液とともに収容される。ケースには、例えば、ステンレス鋼板、アルミニウム板などを所定形状に加工したもの、両面に樹脂被膜を有するアルミニウム箔(アルミニウムラミネートシート)、樹脂ケースなどが用いられる。ケース内に極板群とともに収容される電解液の組成は、電池の種類に応じて異なる。電池が、例えばリチウムイオン二次電池の場合、電解液には、非水溶媒にリチウム塩を溶解させたものが用いられる。電解液におけるリチウム塩濃度は、例えば0.5〜1.5mol/Lである。
【0063】
非水溶媒には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネートなどの非環状カーボネート、蟻酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エステル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのγ−ラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタンなどの非環状エーテル、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフランなどの環状エーテル、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチルなどのアルキルリン酸エステルやそれらのフッ化物などを用いることができる。これらは複数種を組み合わせて用いることが好ましい。特に、環状カーボネートと非環状カーボネートを含む混合物、環状カーボネートと非環状カーボネートと脂肪族カルボン酸エステルを含む混合物などが好ましい。
【0064】
リチウム塩には、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCl、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiN(CF3SO22、Li210Cl10、LiN(C25SO22、LiPF3(CF33、LiPF3(C253などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、少なくともLiPF6を用いることが好ましい。
【0065】
次に、図6に示すような捲回型極板群の製造法の一例について説明する。なお、図6は、第1電極を中心に描かれた捲回型極板群の部分的な概念図であり、更に外周側の合剤層や極板等は省略されている。
(イ)第1電極の作製
捲回型極板群に用いる第1電極は、帯状の形状を有すること以外、積層型極板群に用いる第1電極と同様の構造を有する。従って、第1電極の製造法は積層型の場合とほぼ同様である。
例えば、図5に示したのと同様の第1電極からなる集合体を作製する。次に、上記と同様に、第1電極合剤層の周縁部のうち、少なくとも導電層の露出部側の反対側に、絶縁材料を塗工する。この部分は、極板群において、第2集電体シートの導電層の露出部と隣接することになる。
(ロ)第2電極の作製
ここでも、図5に示したのと同様の第2電極からなる集合体を作製する。
【0066】
(ハ)極板群の作製
第1電極からなる集合体と第2電極からなる集合体とを、セパレータ40を介して捲回する。このとき、帯状の第1電極合剤層32aと第2電極合剤層32bとが互いに対面するように電極を配置する。また、第1電極における導電層の露出部および絶縁材料が、それぞれ第2電極における絶縁材料および導電層の露出部と対面するように両極板を配置する。その結果、交互に逆向きに配列した複数の捲回型極板群からなる長尺筒状の集合体が得られる。
【0067】
長尺筒状の集合体は、極板群ごとに分割する。このような極板群の一方の側面(底面)には、第1集電体シートの導電層の露出部と第2集電体シートの絶縁部とが交互に、同心円状に配列しており、他方の側面(底面)には、第2集電体シートの導電層の露出部と第1集電体シートの絶縁部とが交互に、同心円状に配列している。
【0068】
第1集電体シートの導電層の露出部が配列している底面および第2集電体シートの導電層の露出部が配列している底面を、上記と同様に、それぞれ金属で被覆することにより、第1端子41および第2端子42を形成することができる。第2電極合剤層32bの端面には絶縁材料36bが塗工されているため、第1端子41と第2電極との短絡は起こらないし、第1電極合剤層32aの端面には絶縁材料36aが塗工されているため、第2端子42と第1電極との短絡は起こらない。
【0069】
【実施例】
《実施例1》
本実施例では、以下の要領で積層型のリチウムイオン二次電池を作製した。
(イ)第1電極の作製
横198mm、縦282mm、厚さ7μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)のシートを準備した。次いで、マトリックス状の開口部を有するマスクを用いて、PETシートの両面の同じ位置に、3行6列に配列する複数の矩形(65mm×46mm)の銅の蒸着層を形成した。銅の蒸着層の厚さは、0.1μmとした。銅の蒸着は、エレクトロンビーム法により行った。
【0070】
次に、活物質の球状黒鉛(黒鉛化メソフェーズ小球体)100重量部と、結着剤のスチレンブタジエンゴム3重量部と、分散媒である適量のカルボキシメチルセルロース水溶液とを混合することにより、第1電極合剤からなるペーストを調製した。そして、ペーストを各蒸着層の中央部を除く全面に塗工した。その結果、各蒸着層の上に、32mm×46mmの第1電極合剤層が2つずつ形成された。2つの第1電極合剤層の間には、幅1mmの溝状に、合剤を有さない銅の蒸着層の露出部を残した。その後、ペーストの塗膜を乾燥し、乾燥後の塗膜を厚さ70μmになるまでローラで圧延した。
【0071】
第1電極合剤層の周縁部のうち、銅の蒸着層の露出部に隣接する部分の反対側の部分に、絶縁材料として、幅0.3mmのポリフッ化ビニリデンを塗工した。こうして、両面に6行6列の第1電極合剤層を有する第1電極の集合体を得た。
【0072】
(ロ)第2電極の作製
まず、両面に第2電極合剤層を有する第2電極を作製した。
横198mm、縦282mm、厚さ7μmのPETシートを準備した。次いで、マトリックス状の開口部を有するマスクを用いて、PETシートの両面の同じ位置に、3行6列に配列する複数の矩形(64mm×45mm)のアルミニウムの蒸着層を形成した。Alの蒸着層の厚さは、0.1μmとした。Alの蒸着は、抵抗加熱法により行った。
【0073】
次に、活物質のコバルト酸リチウム(LiCoO2)100重量部と、導電材のアセチレンブラック3重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン7重量部と、分散媒である適量のカルボキシメチルセルロース水溶液とを混合することにより、第2電極合剤からなるペーストを調製した。そして、ペーストを各蒸着層の中央部を除く全面に塗工した。その結果、各蒸着層の上に、31mm×45mmの第2電極合剤層が2つずつ形成された。2つの第2電極合剤層の間には、幅2mmの溝状に、合剤を有さないAlの蒸着層の露出部を残した。その後、ペーストの塗膜を乾燥し、乾燥後の塗膜を厚さ70μmになるまでローラで圧延した。
【0074】
次に、第2電極合剤層の周縁部のうち、蒸着層の露出部に隣接する部分の反対側の部分に、絶縁材料として、幅0.3mmのポリフッ化ビニリデンを塗工した。こうして、両面に6行6列の第2電極合剤層を有する第2電極の集合体を得た。
一方、片面だけに第2電極合剤層を有する第2電極についても、他方の面に導電層、第2電極合剤層および絶縁材料を設けないこと以外、上記と同様の方法で作製した。
【0075】
(ハ)極板群の作製
両面に第1電極合剤層を有する第1電極からなる集合体2つで、両面に第2電極合剤層を有する第2電極からなる集合体1つを、セパレータを介して挟持した。このとき、第1電極合剤層と第2電極合剤層とを互いに対面させた。また、第1電極における銅の蒸着層の露出部およびポリフッ化ビニリデンが、それぞれ第2電極におけるポリフッ化ビニリデンおよびAlの蒸着膜の露出部と対面するように、両極板を配置した。そして、両最外面に、片面だけに第2電極合剤層を有する一対の第2電極を配し、これらで内側の電極を挟持し、全体をプレスした。
その結果、複数の極板スタックからなる集合体が得られた。
【0076】
次に、切断位置を、第1電極における銅の蒸着層の露出部の中心、第2電極におけるAlの蒸着層の露出部の中心に対応させて、複数の極板スタックからなる集合体を極板スタック毎に分割した。その結果、一連の塗工・積層工程により、一度に36個もの極板スタックを得ることができた。
【0077】
第1集電体シートの銅の蒸着膜の露出部と第2集電体シートのPET樹脂部とが交互に配列する側面に、半溶融状態の銅微粒子を吹き付けた。その結果、前記側面に、厚さ0.5mmの銅膜が形成された。このとき、銅の蒸着層の露出部が、銅膜の内部に深さ0.2mmまで食い込んでいた。この銅膜は、そのまま負極端子として用いた。
【0078】
次に、第2集電体シートのAlの蒸着層の露出部と第1集電体シートのPET樹脂部とが交互に配列する側面に、半溶融状態のアルミニウム微粒子を吹き付けた。その結果、前記側面に、厚さ0.5mmのアルミニウム膜が形成された。このとき、Alの蒸着層の露出部が、アルミニウム膜の内部に深さ0.2mmまで食い込んでいた。このアルミニウム膜は、そのまま正極端子として用いた。
【0079】
[評価]
得られた極板群の銅膜(負極端子)と、アルミニウム膜(正極端子)とに、それぞれリード線を接続し、極板群を電解液に浸漬し、外部の充放電装置を用いて、20℃雰囲気中で、充放電試験を行った。ここでは、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比30:70で混合した混合溶媒に、LiPF6を1モル/Lの濃度で溶解して電解液を調製した。
充電および放電は、それぞれ電極面積に対して2.5mA/cm2の電流モードで行った。充電終止電圧は4.2Vとした。放電終止電圧は3.0Vとした。上記条件によって得られた電気容量は900mAhであった。また、実施例1のリチウムイオン二次電池を落下させて機械的衝撃を与えても、内部短絡に由来する電圧降下などの異常は認められなかった。
【0080】
《実施例2》
第1電極の集電体シートを以下のように作製した。
横198mm、縦282mm、厚さ7μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)のシートを準備した。次いで、マトリックス状の開口部を有するマスクをPETシートの両面に貼り付け、開口部から露出するPETシート部分に銅をメッキした。その結果、PETシートの両面の同じ位置に、3行6列に配列する複数の矩形(65mm×46mm)の銅のメッキ層が形成された。銅のメッキ層の厚さは、1μmとした。銅のメッキは電解法により行った。
【0081】
次に、第2電極の集電体シートを以下のように作製した。
横198mm、縦282mm、厚さ7μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)のシートを準備した。次いで、マトリックス状の開口部を有するマスクをPETシートの両面に貼り付け、開口部から露出するPETシート部分にAlを蒸着した。その結果、PETシートの両面の同じ位置に、3行6列に配列する複数の矩形(65mm×46mm)のAlの蒸着層が形成された。Al蒸着層の厚さは、0.1μmとした。Alの蒸着は、rf加熱法により行った。
【0082】
上述の集電体シートをそれぞれ用いたこと以外、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果、実施例2のリチウムイオン二次電池の電気容量は900mAhであり、実施例2のリチウムイオン二次電池を落下させて機械的衝撃を与えても、内部短絡に由来する電圧降下などの異常は認められなかった。
【0083】
なお、比較として、従来から用いられている銅箔からなる芯材を用いて負極を作製し、アルミニウム箔からなる芯材を用いて正極を作製したところ、同様の容量の電池を得るためには、電池の容積が実施例1のリチウムイオン二次電池の1.2倍となった。また、このリチウムイオン二次電池を落下させて機械的衝撃を与えたところ、内部短絡に由来する若干の電圧降下が認められた。
【0084】
【発明の効果】
上述のように、本発明の電気化学素子においては、集電体シートの表面に導電部と絶縁部とが共存することから、集電体シートの導電部に電極合剤を担持する一方で、絶縁部には電極合剤を担持しないことが可能である。このような構造によれば電気化学素子の内部短絡の可能性は大きく低減する。また、本発明によれば、正極端子や負極端子の構造が簡略であり、集電タブや集電リードを用いる必要はないため、小型でも高い電気容量を有し、信頼性の高い電気化学素子を提供することができる。そして、本発明によれば、同時に複数の電気化学素子を効率的に製造することができる。このような電気化学素子を含む非水電解液二次電池を用いることにより、信頼性の高い携帯電話、携帯情報端末機器、カムコーダ、パーソナルコンピュータ、PDA、携帯音響機器、電気自動車、ロードレベリング用電源などの機器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気化学素子の積層型極板群の一例の縦断面図である。
【図2】図1の極板群のa−a線断面図である。
【図3】第1電極または第2電極の集合体を得るための集電体シートの一例の上面図である。
【図4】第1電極および第2電極からなる集合体の一例の斜視図である。
【図5】第1電極および第2電極からなる集合体の別の一例の斜視図である。
【図6】本発明の電気化学素子の捲回型極板群の一例の縦断面図である。
【図7】本発明の集電体シートAの上面図である。
【図8】集電体シートAのa−a線断面図(a)および導電部に電極合剤を設けた集電体シートAのa−a線断面図(b)である。
【図9】集電体シートAのb−b線断面図(a)および導電部に電極合剤を設けた集電体シートAのb−b線断面図(b)である。
【図10】本発明の集電体シートBの上面図である。
【図11】集電体シートBのa−a線断面図(a)および導電部に電極合剤を設けた集電体シートBのa−a線断面図(b)である。
【図12】集電体シートBのb−b線断面図(a)および導電部に電極合剤を設けた集電体シートBのb−b線断面図(b)である。
【符号の説明】
10 極板群
11a、b 樹脂シート
11x、x’、x” 第1集電体シートの端部
11y、y’、y” 第2集電体シートの端部
12a、b 導電層
12x、y 導電層の端部
13a 第1集電体シート
13b 第2集電体シート
14a 第1電極合剤層
14b 第2電極合剤層
15a 第1電極
15b、b’ 第2電極
16 セパレータ
17a 第1端子
17b 第2端子
18a 第1絶縁材料部
18b 第2絶縁材料部
21a、b 樹脂シート
22a 第1電極合剤層
22b 第2電極合剤層
23a、b 導電層の露出部
24a 第1端子との接続部
24b 第2端子との接続部
25a、b 樹脂シートの露出部に対応する絶縁部
26a 導電層
31a、b 樹脂シート
32a 帯状の第1電極合剤層
32b 帯状の第2電極合剤層
33a、b 導電層の露出部
34a 第1端子との接続部
34b 第2端子との接続部
35a、b 樹脂シートの露出部に対応する絶縁部
50 集電体シートA
51 導電部
52 絶縁部
53 絶縁シート
54 導電層
55 電極合剤
61、62 電極合剤未塗工部
63 導電層の露出部
80 集電体シートB
81 導電部
82 絶縁部
83 導電シート
84 絶縁層
85 電極合剤
91、92 電極合剤未塗工部
93 導電シートの露出部

Claims (6)

  1. (a)少なくとも1つの第1電極、(b)少なくとも1つの第2電極、および(c)第1電極と第2電極との間に介在するセパレータからなる極板群を有する電気化学素子であって、
    前記第1電極(a)は、第1集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第1電極合剤層からなり、
    前記第2電極(b)は、第2集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第2電極合剤層からなり、
    前記第1集電体シートおよび第2集電体シートの両方が、絶縁シートを含み、かつ、表面に導電部と絶縁部とを有し、
    前記導電部が、前記絶縁シートの表面に形成された導電層からなり、
    前記絶縁部が、前記絶縁シートの露出部からなり、
    前記導電層が、金属蒸着層および金属メッキ層よりなる群から選ばれた少なくとも1種からなり、
    前記第1集電体シートの導電部および前記第2集電体シートの絶縁部が前記極板群の第1側面において第1端子と接続され、前記第2集電体シートの導電部および前記第1集電体シートの絶縁部が前記極板群の第2側面において第2端子と接続されている電気化学素子。
  2. (a)少なくとも1つの第1電極、(b)少なくとも1つの第2電極、および(c)第1電極と第2電極との間に介在するセパレータからなる極板群を有する電気化学素子であって、
    前記第1電極(a)は、第1集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第1電極合剤層からなり、
    前記第2電極(b)は、第2集電体シートおよびこれに担持された少なくとも1つの第2電極合剤層からなり、
    前記第1集電体シートおよび第2集電体シートの両方が、導電シートを含み、かつ、表面に導電部と絶縁部とを有し、
    前記絶縁部が、前記導電シートの表面に形成された絶縁層からなり、
    前記導電部が、前記導電シートの露出部からなり、
    前記絶縁層が、マスキングテープからなり、
    前記第1集電体シートの導電部および前記第2集電体シートの絶縁部が前記極板群の第1側面において第1端子と接続され、前記第2集電体シートの導電部および前記第1集電体シートの絶縁部が前記極板群の第2側面において第2端子と接続されている電気化学素子。
  3. 前記第1側面と前記第2側面とが、互いに前記極板群の反対側に位置する請求項または記載の電気化学素子。
  4. 前記第1側面には、前記第1端子と前記第2電極とを絶縁するための第1絶縁材料部が設けられており、前記第2側面には、前記第2端子と前記第1電極とを絶縁するための第2絶縁材料部が設けられている請求項または記載の電気化学素子。
  5. 前記金属蒸着層が、抵抗加熱法、rf加熱法およびエレクトロンビーム法よりなる群から選ばれる少なくとも1種の方法により形成されている請求項記載の電気化学素子。
  6. 前記マスキングテープが、基材および前記基材に担持された粘着剤からなる請求項記載の電気化学素子。
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