JP4593577B2 - ニューマチックケーソンおよびその施工方法 - Google Patents

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本発明は、浮き上がりの防止を図ったニューマチックケーソンと、そのニューマチックケーソンの施工方法に関する。
一般に、作業室底部の地盤を掘削し、所定深さに沈設されたニューマチックケーソンは、通常の状態では地下水の浮力に対して、ケーソンの自重と周辺摩擦力とにより浮き上がりが防止されている。
しかし、近年、井戸水の使用制限等によって地下水が上昇してきており、ケーソンの沈設後に地下水の浮力が増大し、ケーソンが浮き上がることが考えられる。
さらに、地震時には、地盤の液状化による周辺摩擦力の低下と、液状体(水+土)の比重の増加により浮力が増大し、ケーソンが浮き上がることがある。また、地震による水平力によってケーソンの片側が浮き上がり、傾くことがある。
前述のごときケーソンの浮き上がりを防止するため、従来側壁やスラブを厚くし、ニューマチックケーソンの自重を増大させたり、施工時の沈下掘削時、ニューマチックケーソンに水荷重を加えたりする技術がある。
しかし、ニューマチックケーソンの側壁やスラブを厚くする技術では、コンクリート材料、鉄筋などの補強材の使用量が多くなり、コスト高を招くという問題があった。また、この従来技術ではケーソンの有効内径に対して外径が大きくなり、その分ケーソンを沈下させるための作業室底部の地盤の掘削量が多くなり、工期が長くなるという問題もあった。さらに、この従来技術では外径を同じに構築した場合、有効内径が小さくなるため、構造物としてその内部を使用する、例えばトンネルの発進立坑や換気坑、洪水時の地下貯留施設などの用途には、不向きであった。
一方、ニューマチックケーソンに水荷重を加える技術では、荷重水を除去すると、沈設したケーソンの浮き上がりを防止できないという問題があった。
ところで、作業室底部の地盤を掘削し、ニューマチックケーソンを沈下させる作業時に、ケーソンの浮き上がりを防止するための技術として、従来例えば特許第3439859号公報や特開2001−11867号公報に記載の技術がある。
すなわち、前掲特許第3439859号公報に記載の技術では、ニューマチックケーソンの作業室スラブに、互いに所定の間隔をおいて複数個のアンカー通し用の穴を設け、これらの穴と同数配置されかつ下端部を地盤に固定したアンカーを、前記穴に貫通させ、各穴とアンカー間の空隙部に充填材を注入してシールする密閉式アンカー通し装置を設け、前記作業室スラブ上に前記アンカーに対応させて圧入用ジャッキを設置し、当該圧入用ジャッキにアンカーを連結し、ケーソンの作業室底部の地盤を掘削しながら圧入用ジャッキによりアンカーを反力としてケーソンを地盤に圧入し、沈設するようにしている。
また、前掲特開2001−11867号公報に記載の技術では、ニューマチックケーソンを設定すべき地盤に、適当な間隔を隔てて複数個の縦孔を穿設し、各縦孔に下部アンカー部材を挿入し、各縦孔内における下部アンカー部材の周りにグラウトを注入し、このグラウトの固化により下部アンカー部材を、ケーソンを設定すべき地盤内に固定する。一方、ケーソンの作業室スラブに、前記下部アンカー部材の位置に対応させて複数本の上部アンカー部材を配置するとともに、作業室スラブに各上部アンカー部材の上端部を埋設し固定している。そして、相互に対応する上部アンカー部材の下端部と下部アンカー部材の上端部とを、それぞれ連結手段により結合するようにしている。
特許第3439859号公報 特開2001−11867号公報
しかしながら、前者の特許第3439859号公報に記載の技術では、作業室底部の地盤を掘削してケーソンを沈下させる作業時、既に作業室内にアンカーが貫通しているため、作業室底部の掘削の邪魔になるという問題があった。特に、機械掘削の場合には掘削バケットの旋回に制約を受け、作業室底部の地盤掘削の能率の低下を招いていた。また、掘削バケットの旋回時に、アンカーを引き抜いてしまったり、破損させたりするおそれがあった。したがって、アンカーを設置した場合でも、アンカーの耐力が低下し、ケーソンの浮き上がりを効果的に防止することができなかった。
また、後者の特開2001−11867号公報記載のものでは、ケーソンを設定すべき位置に、あらかじめ下部アンカー部材を地盤に固定した後、作業室スラブに固定された上部アンカー部材を有するニューマチックケーソンを設置し、上・下部アンカー部材を連結手段により結合するようにしているため、上・下部アンカー部材の平面上の位置を互いに結合しやすい精度に合わせることがきわめて困難であり、上・下部アンカー部材の結合に多くの時間を要することが想定される。また、前述の上・下部アンカー部材の結合作業が、ニューマチックケーソンでは高気圧下での作業となるので、作業員に高気圧障害を与えるおそれがある。さらに、この特開2001−11867号公報に記載の技術においても、作業室底部の地盤を掘削しケーソンを沈下させる作業時に、作業室内にアンカー部材が貫通しているため、前述の特許第3439859号公報に記載された技術と同様の問題があった。
この発明は、上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、支持地盤中にアンカーを容易に設置してアンカー力を得ることができ、よってケーソン側壁の厚さを小さくすることができ、また、アンカー力を地上側から、容易に調整し得るニューマチックケーソンおよびその施工方法を提供するにある。
請求項1記載の本発明は、中実な側壁の下方に刃口と作業室スラブと掘削地盤とで囲まれた圧気作業室を有し、前記側壁の内部に中空状の配管が前記側壁の上部から前記刃口まで複数れ、前記圧気作業室の圧縮空気が前記配管から漏出するのを防ぐ削孔可能な栓が前記配管の先端部に設けられたニューマチックケーソンを設置し、前記削孔可能な栓を削孔し、前記配管に第1のアンカーを挿入し、前記第1のアンカーの先端部を支持地盤に定着させ、前記第1のアンカーの上部を前記側壁の上部に位置させ、アンカー力調整用のアンカー固定部を設け、このアンカー固定部を収納する防護部を前記側壁上部に設けて構成したことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のニューマチックケーソンにおいて、前記側壁の周囲に設けたケーソン沈下時荷重用第2のアンカーを前記第1のアンカーとともに浮き上がり防止材としたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、側壁内にアンカー挿入用の配管が設けられ、配管の先端部に削孔可能な栓が設けられたニューマチックケーソンを所定深さに沈設し、側壁の上部側に設けられた削孔機により前記栓を削孔するとともに支持地盤を削孔し、かつその削孔に第1のアンカーを挿入し、その先端部を支持地盤中に定着させ、第1のアンカーの上部は前記側壁上方にアンカー力調整用のアンカー固定部として設け、かつこのアンカー固定部を収納する防護部を設けたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、側壁内にアンカー挿入用の配管が設けられ、配管の先端部に削孔可能な栓が設けられたニューマチックケーソンを沈下させる過程で、前記ニューマチックケーソン周囲に設置した多数の第2のアンカーで反力をとり前記ニューマチックケーソンの沈下促進をはかり、前記ニューマチックケーソンが所定の深さに沈下した後、前記側壁の上部側に設けられた削孔機により前記栓を削孔するとともに支持地盤を削孔し、かつその削孔に第1のアンカーを挿入し、その先端部を支持地盤中に定着させ、第1のアンカーの上部は前記側壁上方にアンカー力調整用のアンカー固定部とし、前記側壁上部に押さえ材を設け、この押さえ材を介して上記アンカー張力を前記ニューマチックケーソンに付加すると共に、前記側壁の周囲に設けた多数の前記第2のアンカーの張力により浮き上がりを防止し、かつ前記アンカー固定部を収容して保護する防護部を設けたことを特徴とする。
以上のように本発明によれば、側壁に配管を設けたため、この配管を介して容易に支持地盤を削孔でき、かつ第1のアンカーを挿入して支持地盤に定着させることができ、作業性が良い。
また、配管の先端部に栓を設けたため、作業室内の圧気が漏出しない。
また、地上側にある側壁上部にアンカー力調整用のアンカー固定部を設けたため、地上において容易にアンカー力を調整することができる。
また、ケーソンはアンカーによって浮き上がりを防止するようにしたため、側壁の厚さを小さくすることができるので、製作が容易となり、かつコンクリート、鉄筋量を削減でき省資源化を図ることができ、経済的である。
さらに、アンカー固定部を収容する防護部を設けたため、アンカー固定部を風雨等から保護することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は本発明の実施例1を示すもので、図1は本発明の実施例1にかかるニューマチックケーソンを所定の深さに沈設した状態における縦断正面図、図2(a)は図1中A−A線断面図、(b)は図2(a)中A部分の拡大図、図3は図1における配管先端部の拡大説明図を示す。図4はニューマチックケーソンの浮き上がり防止装置を構築する状態の縦断正面図、図5はニューマチックケーソンの浮き上がり防止手段を施した最終形態の説明図である。
まず、図1において、1は地盤面aから所定の深さ沈設されたニューマチックケーソンで(以下、単にケーソンという)、このケーソン1は側壁2を有し、その内側下方部には作業室スラブ3が形成され、かつ側壁2のさらに下方には刃口4が形成され、刃口4の内側であって、作業室スラブ3の下方には圧気状態に置かれる作業室5が形成されている。4’は刃先金物、bは地表面下部に存在する地下水位である。
作業室スラブ3には、上部にマンロック6aが設けられたマンシャフト6の下部が接続されている。また、上部にマテリアルロック7aが設けられたマテリアルシャフト7の下部が接続されている。
このケーソン1の作業室5内には、周知のように、内部を走行自在な掘削機(図示せず)が搬入され、地盤が掘削され、その掘削土砂は土砂バケット(図示せず)に積み込まれ、マテリアルシャフト7およびマテリアルロック7aを経て外部に排出され、ケーソン1は次第に沈下されていく。
この沈下にあたり、ケーソン1の重量が沈下抵抗力(浮力+周面摩擦力+刃口抵抗)に比べて小さい場合、ケーソン内部に荷重水8を入れたり、あるいは既知の手段であるケーソン周囲にアンカーを設けて地盤に定着し、このアンカーを反力として既知のセンターホールジャッキを押し桁を介して側壁上端にジャッキの押し込み力をケーソンに作用させる技術を用いれば良い。これについては後述の実施例2に示す。
側壁2の内部には、その長さ方向に沿って、支持地盤Gを削孔するための後述するドリルロッド15や第1のアンカー16を挿入可能な配管9が設けられている。
配管9は、図2aに示すように図示例では側壁2の内部の外周において円周方向に適間隔(ケーソン1の規模にもよるが例えば1.5m以上)に複数設けられ、かつその内側において互い違いに適間隔で複数設けられているが、図示例の配置に限定されるものではない。
図2(b)は、配管部分の拡大図を示す。配管9は中空状に形成され、先端は作業室5に臨設され、内部にドリルビットやアンカーが挿入される。これについては後述する。
配管9は、鋼、鉄あるいは樹脂などからなり、ケーソン1の沈下に伴って側壁2を構築するに従い、それに伴って順次継ぎ足されていく。
配管9の先端部の所定の区間には、詳しくは図3に示すように、栓10が設けられている。この栓10は、セメントペースト、モルタルまたは樹脂など後工程の削孔作業が容易である材料からなり、それを充填しておき、作業室5内の圧気が漏出しないように、充填材質や充填区間長が設計されている。
なお、配管の先端部の栓10の部分は、セメントペースト、モルタル等との付着力を良好にするためのネジを切っておくなどすると好適である。
所定の深さにケーソン1を沈下した支持地盤Gに達した後は、掘削機は回収される。
次に、図4に示すように、作業室5内に底詰めコンクリート11が充填される。また、ケーソン1は固定される。これらは既知の技術によって行われる。
その後、地盤面aに露出している側壁2の外側に架台12を配置し、この架台12を介し削孔機13をセットする。削孔機13は、リーダ13a、ドリル駆動装置13b等を有し、配管9内にドリルを降ろし、図4において右側に示すように配管先端部の栓10と、支持地盤Gを先端にビット14が設けられたドリルロッド15でもってアンカー力がとれる所定の深さまで削孔する。この作業は、基本的には全周にわたって行われる。
削孔作業は、配管9を用いて行われるが、配管9は大部分が中空で先端部のみにコンクリート、モルタルなどが充填されているだけなので、実際の削孔距離が少なく、削孔時間を短縮できる。
次にドリルロッド15を引き抜き、図4中、右側に示すように、この孔に配管9を介して第1のアンカー16を挿入する。この第1のアンカー16は必要数、全周にわたり設置され、その先端部に配管9を介しグラウト材17を注入し支持地盤G中に固結させ定着させる。
アンカー16の定着にあたっては、地下水位以上の位置からアンカー16を設置でき、孔内水位を地下水より高く維持することが可能なため、削孔後に地下水がビット先端から削孔された孔に地下水の侵入が防止されるので、孔壁の崩れを防ぐことができ、所定のアンカー定着力、つまりアンカー力を得ることができる。
アンカー16の先端部を支持地盤Gに定着させたら、側壁2の上端側においてジャッキ(図示せず)を用いて引っぱり、所定の緊張力を第1のアンカー16に付与してアンカー16の上端部を側壁2に固定する。18はそのアンカー固定部である。このアンカー固定部18は例えばボルトナットのようなネジ構造からなり、必要に応じ増締め可能に構成されている。なお、他の締結手段でも良い。
このように第1のアンカー16を用いて固定することで、ケーソン1を土圧や水圧に対する強度を持つ側壁2や作業室スラブ3の床版厚で、ケーソン1の沈下抵抗力以下の重量であっても、第1のアンカー16やケーソン周囲に配置した第2のアンカーにより浮き上がりを防止することができる。第2のアンカーについては後述の実施例2で説明する。
また、従来のケーソン1よりコンクリート量や掘削土量を少なくすることができるので、資源の節約や製作にかかるエネルギーを節約することができる。
その後、図5に示すように、ケーソン1内部の荷重水8(図1、図4参照)を排水し、図1および図4等に示したマテリアルロック7aやマテリアルシャフト7、マンロック6aやマンシャフト6等を撤去する。また、撤去後の作業室スラブ3の開口部3aにコンクリートを打設し、かつ仕上げ床23を構築する。
側壁2の内側の上方開口部2aには蓋版コンクリートによって鉄筋コンクリート構造の蓋版19を構築する。また、側壁2の上部のアンカー固定部18の周囲に、風雨によるボルトナットの劣化防止、飛散物の衝突、いたずら等からアンカー固定部18を防護するための防護部20を設ける。
この防護部20は、必要に応じて一部、あるいは全部を取外しないしは撤去可能とし、アンカー16の再緊張あるいは導入緊張力のチェックを行い、アンカー力が低下するなどした場合、地上側において容易にアンカー力を所定値に調整し得るように構成されている。
防護部20は例えばアンカー固定部18を囲む中空箱状の室のような構成とすれば良いが、この防護部20や蓋版19の構造は条件により適宜設計変更可能である。また、防護部20はコンクリートやモルタルを打設して防護する場合もある。
また、ケーソン1の内部は荷重水8が排水され貯留室1aとなっているが、貯留する内容物により取入れ装置および排出装置については異なり、特に図示しないが既知の適宜の構成の装置が設けられている。
図6は本発明の実施例2を示す。
この実施例では、ケーソン1を沈下させるときに荷重として使用するためにケーソン周囲に設置した第2のアンカー21をも沈下完了後の永久構造物として浮き上がり防止に利用したものである。
したがって、この実施例ではケーソン1の浮き上がりをより確実に防止することができる。
この場合、側壁2の上部に押さえ材22を設け、この押さえ材22に第1のアンカー16や第2のアンカー21を貫設し、押さえ材22の上面に各アンカー16、21のアンカー固定部18、18’を設け、アンカー力を調整可能としている。
すなわち、この実施例では、ケーソン1を沈下させる過程において、ケーソン1の周囲に設置した多数の第2のアンカー21により反力をとりケーソン1の沈下促進をはかり、ケーソン1が所定の深さに沈下した後、側壁2の上部に設けた押さえ材22を介して上記アンカー張力をケーソン1に付加、ケーソン1の側壁2の周囲に設けた多数の第2のアンカー21の張力により第1のアンカー16とともにケーソン1の浮き上がりを防止するようにしている。
第2のアンカー21の設置方法自体は既知である。すなわち、第2のアンカー21は、図7(a)、(b)に示した参考例のように、センターホールジャッキ31等を用いて設置される。
押さえ材22は、例えば鉄筋コンクリートあるいは鉄骨コンクリート製とし、また、蓋版19と一体化しても良い。
その他の構成は前述の実施例1とほぼ同様であり、上部にアンカー固定部18,18’を保護するための防護部20が設けられる。
図7(a)、(b)は参考例を示し、(a)は平面図、(b)は縦断正面図であるこの例はオープンケーソンについて加圧桁30、センターホールジャッキ31等を設けた例を示す。この加圧桁30、センターホールジャッキ31等については実施例2に適用し得る。
30はケーソン1’の上部に格子状に積み重ねて配置された加圧桁であり、この加圧桁30の端部には第2のアンカー21を支持地盤Gに設けるためのセンターホールジャッキ31が設けられている。このセンターホールジャッキ31はケーソン1’の外周部の外側に設けられている
加圧桁30とケーソン1’との間には支圧桁32が設けられている。
図7(a)、(b)において、その他aは地盤面、8はケーソン1’内の内部水、8aはその内水位、(b)は地下水位、17は第2のアンカー21の先端部に設けられたアンカー定着部である。
次に、このケーソン1’の沈下方法について説明する。
まず、ケーソン1’の底部の支持地盤Gを、既知のようにクラムシェル(図示せず)などにより掘削してケーソン1’の自重と加圧力により所定の位置まで沈下させる。
加圧手段として、ケーソン1’の側壁2’の外周部に沿って沈下促進用の第2のアンカー21を設置する。
すなわち、前述のように、ケーソン1’の上部に支圧桁32を設置し、その上に加圧桁30を設置し、加圧桁30の所定の位置にセンターホールジャッキ31を設け、第2のアンカー21に反力をとり、ケーソン1’に荷重を付加して沈下を促進する。
所定の位置まで沈下したら、センターホールジャッキ31、加圧桁30、支圧桁32等を取り除く。
本発明の実施例1のニューマチックケーソンの縦断正面図を示す。 (a)は図1中A―A線断面図、(b)は図2(a)中A部分の拡大説明図を示す。 本発明の配管先端部の拡大説明図を示す。 浮き上がり防止手段が施された本発明の実施例1のニューマチックケーソンの縦断正面図を示す。 同じく同上の縦断正面図を示す。 実施例2において、ケーソンの浮き上がり防止装置を構築した状態の縦断正面図である。 (a)は参考例の平面図、(b)は縦断正面図を示す。
1 ニューマチックケーソン
1’ ーソン
2,2’ 側壁
3 作業室スラブ
3a 開口部
4、4a 刃口
4’ 刃先金物
5 作業室
6a マンロック
6 マンシャフト
7a マテリアルロック
7 マテリアルシャフト
8 荷重水
9 配管
10 栓
11 底詰めコンクリート
12 架台
13 削孔機
13a リーダ
13b ドリル駆動装置
14 ビット
15 ドリルロッド
16 第1のアンカー
17 グラウト材
18、18’ アンカー固定部
19 蓋版
20 防護部
21 第2のアンカー
22 押さえ材
23 仕上げ床
30 加圧桁
31 センターホールジャッキ
32 支圧桁
G 支持地盤
a 地盤面
b 地下水位

Claims (4)

  1. 中実な側壁の下方に刃口と作業室スラブと掘削地盤とで囲まれた圧気作業室を有し、前記側壁の内部に中空状の配管が前記側壁の上部から前記刃口まで複数れ、前記圧気作業室の圧縮空気が前記配管から漏出するのを防ぐ削孔可能な栓が前記配管の先端部に設けられたニューマチックケーソンを設置し、前記削孔可能な栓を削孔し、前記配管に第1のアンカーを挿入し、前記第1のアンカーの先端部を支持地盤に定着させ、前記第1のアンカーの上部を前記側壁の上部に位置させ、アンカー力調整用のアンカー固定部を設け、このアンカー固定部を収納する防護部を前記側壁上部に設けて構成したことを特徴とするニューマチックケーソン。
  2. 請求項1記載のニューマチックケーソンにおいて、前記側壁の周囲に設けたケーソン沈下時荷重用第2のアンカーを前記第1のアンカーとともに浮き上がり防止材とした
    ことを特徴とするニューマチックケーソン。
  3. 側壁内にアンカー挿入用の配管が設けられ、配管の先端部に削孔可能な栓が設けられたニューマチックケーソンを所定深さに沈設し、
    側壁の上部側に設けられた削孔機により前記栓を削孔するとともに支持地盤を削孔し、
    かつその削孔に第1のアンカーを挿入し、その先端部を支持地盤中に定着させ、
    第1のアンカーの上部は前記側壁上方にアンカー力調整用のアンカー固定部として設け、かつこのアンカー固定部を収納する防護部を設けた
    ことを特徴とするニューマチックケーソンの施工方法。
  4. 側壁内にアンカー挿入用の配管が設けられ、配管の先端部に削孔可能な栓が設けられたニューマチックケーソンを沈下させる過程で、前記ニューマチックケーソン周囲に設置した多数の第2のアンカーで反力をとり前記ニューマチックケーソンの沈下促進をはかり、
    前記ニューマチックケーソンが所定の深さに沈下した後、前記側壁の上部側に設けられた削孔機により前記栓を削孔するとともに支持地盤を削孔し、かつその削孔に第1のアンカーを挿入し、その先端部を支持地盤中に定着させ、第1のアンカーの上部は前記側壁上方にアンカー力調整用のアンカー固定部とし、
    前記側壁上部に押さえ材を設け、この押さえ材を介して上記アンカー張力を前記ニューマチックケーソンに付加すると共に、前記側壁の周囲に設けた多数の前記第2のアンカーの張力により浮き上がりを防止し、かつ前記アンカー固定部を収容して保護する防護部を設けたことを特徴とするニューマチックケーソンの施工方法。
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