JP2009084919A - 地盤の掘削方法 - Google Patents

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耕一 田中
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Abstract

【課題】立坑などの地盤掘削において、従来の地下水位低下工法や底盤改良工法を用いることなく、掘削底面の破壊を比較的簡易な掘削底面安定対策工で確実に防止し、周辺への影響が極めて少なく、低コストで、迅速、安全、確実な地盤掘削を可能とする。
【解決手段】地盤中に鋼矢板等の土留め壁1を設置し、土留め壁1の内部を掘削底面2まで水中掘削し、水中の掘削底面2に仮底版コンクリート3を打設し、水中の掘削底面2にアンカー4を打設し、アンカー4を緊張して水中の仮底版コンクリート3にアンカー4を定着させ、アンカー4の定着後に土留め壁1の内部の水を排出してドライアップし、ドライアップ後に仮底版コンクリート3の下面に作用する水圧をアンカー4によりアンカー定着部の地盤に伝達し、掘削底面の破壊を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、開削トンネルや立坑などの土木工事、ビルの基礎などの建築工事に適用される地盤の掘削方法に関するものである。
一般的に地盤内には地下水が存在する。地盤を掘削して地下構造物を構築するために山留め壁を施工して内部を掘削する場合、透水性の良い地盤(砂、砂礫など)においては、掘削底面から水が流入して底面地盤が破壊する可能性がある。従来は、底面地盤の破壊を防止するため、以下に示す地下水位低下工法や底盤改良工法などの補助工法の施工が行われてきた。
(1) 地下水位低下工法
掘削から躯体構築の過程で掘削底面の安定性が確保できるように、揚水工法によって地下水を低下させる工法。一般的に揚水期間は長く、沈下や井戸枯れなど周辺への影響が懸念される。
(2) 底盤改良工法
掘削底面が安定するレベルに地盤改良体による止水層を形成するもので、そのレベルまで土留め壁を根伸ばしする工法。コストは高くなるが、周辺への影響や掘削時の安全性を重視して行われる。先行地中梁としての役割も果たすため、土留め壁の変形抑制効果も期待できる。
また、本発明に関連する先行技術として、特許文献1には、立坑の築造方法において、地中に設けた土留め壁の内側を水中掘削して形成した溝部の底部に立坑の底版を設け、この底版にはプレストレスを導入することで底版に作用する下方向からの揚圧力に対して抗するようにし、地下水低下工法や立坑底版下の地盤改良工法を使用することなく、土留め壁の根入れ長を短くする技術が提案されている。
特許文献2には、立坑の築造工法において、土留め壁の構築に先行して土中に地中梁を構築し、土留め壁により囲まれた立坑の内部に水を導入して地中梁まで水中掘削し、地中梁上に水中コンクリートを打設して仮設底版コンクリートを構築した後、土留め壁の内部の水を排水し、仮設底版コンクリートの上に本設のコンクリートを打設し、大深度の立坑において土留め壁の根入れ長さを短くし、地盤中の地下水位の低下を小さく抑える技術が提案されている。
特許文献3には、地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が被圧水圧に起因する経時変化により膨れ上がるのを防止するために、底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材の充填による固結体を形成し、この固結体の下部に存在する地盤と固結体とをアンカーで結合し、固結体の厚さを薄くする技術が提案されている。
特許文献4には、地盤の掘削方法において、掘削面の外縁に沿って地盤に溝を掘削しつつ掘削土砂にセメントスラリ等を混合してソイルモルタルを溝に充填し、ソイルモルタル中に芯材を上部の所定長さが地上に突出するように建て込んだ後、芯材の内側に鉄板を設置し、芯材の外側に腹起しを設置し、腹起しの間にアンカーを設置して、土留め壁を完成し、掘削面内に水面の高さが地盤の表面より高くなるように水を張り、水の水位を維持しつつ掘削面内の地盤を掘削予定位置まで水中掘削し、仮設工にかかる費用を削減し、通水対策を不要とする技術が提案されている。
特開2000−220374号公報 特開2000−130066号公報 特開2001−182088号公報 特開2006−219947号公報
従来の地下水低下工法、底盤改良工法の場合、次のような課題がある。
(1) 地下水位低下工法
a) 従来の一般的な技術でできる工法であるが、地下水位低下(揚水)期間が長いと、電気代が高く、不経済となる。
b) 井戸の配置計画や施工管理を確実に行わないと、井戸効率が悪くなり、期待する効果が得られない場合がある。
c) 計画通りに井戸を施工しても設計通りに水が下がらない場合がある。
d) 沈下、井戸枯れなど周辺に対して影響を与える。
e) 排水先を確保する必要がある。下水へ排水する場合にはコスト高となる。
f) 揚水期間が長い、水位低下量が大きいなどの場合には、揚水期間中の安全性を維持することが大変であり、予備の井戸の施工などが必要になることがある。
(2) 底盤改良工法
a) 従来の一般的な技術でできる工法であるが、コストが高い。
b) 掘削面全域にわたって地盤改良体を施工するため、工期が長くなる。
c) 底面地盤の安定性は、改良体、土留め壁の品質によるため、これらの品質が悪いと、補足で補助工法が必要になる。掘削底面の漏水状況、透水試験の結果を見て、品質が悪い場合には、補足の地盤改良が必要となる。
本発明は、上記のような課題を解消すべくなされたものであり、立坑などの地盤掘削において、従来の地下水位低下工法や底盤改良工法を用いることなく、掘削底面の破壊を比較的簡易な掘削底面安定対策工で確実に防止することができ、周辺への影響が極めて少なく、低コストで、迅速、安全、確実な地盤掘削が可能となる地盤の掘削方法を提供するものである。
本発明の請求項1の発明は、(a) 地盤中に土留め壁を設置する工程と、(b) 地下水位を低下させずに土留め壁の内部を水中掘削する工程と、(c) 水中の掘削底面に仮底版を構築する工程と、(d) 水中の掘削底面にアンカーを打設する工程と、(e) 水中の仮底版にアンカーを定着させる工程と、(f) アンカーの定着後に土留め壁の内部の水を排出する工程を有することを特徴とする地盤の掘削方法である。
本発明は、図1に例示するように、地下水位を低下させないで、かつ、底盤地盤改良無しで、(1)土留め壁内部を安全に水中掘削し、(2)水中での掘削底面の仮底版とアンカーによる床付け完了後にドライアップするものである。
(1) 水中掘削
土留め壁の内部に水を張った状態で、かつ、この水位を維持し、クラムシェル等を用いて水中掘削を行い、土留め壁の背面からの荷重に対して水圧で抵抗させる。掘削面側に水を張った状態で掘削することによって、土留め壁のサイズダウン、支保工の削減など、仮設の合理化が図れる。また、地下水位を低下させないため、地盤の沈下や傾斜、井戸枯れなど周辺への影響が大幅に軽減される。
(2) 水中での掘削底面床付け・ドライアップ
水中で掘削底面にアンカーを打設する。掘削底面の下の地盤に切梁支保工上または路面覆工上からアンカー孔を削孔し、このアンカー孔に鋼線等を挿入し、セメントミルク等を注入して、掘削底面の下の地盤にアンカーを打設する。アンカーを緊張し、仮底版の上面にアンカーを定着具で定着し、仮底版と下部の地盤をアンカーで緊結する。その後、土留め壁内の水を抜いてドライアップする。
仮底版は、土留め壁際の止水工を施工し、鉄筋や鋼材枠等を配置し、水中コンクリートを打設することにより構築される。仮底版の構築後にアンカーを打設し、アンカーを緊張して仮底版に定着させる(請求項2)。なお、仮底版の構築前にアンカーを打設し、仮底版の構築後にアンカーを緊張して仮底版に定着させることも可能である。
アンカーの緊張作業は、油圧ジャッキ等の緊張装置を水上または水中に設置して行う(請求項3)。アンカーは上部が水上に突出するように打設し、仮底版上に三脚や鋼管などの櫓を設置し、この櫓上のアンカー上部に油圧ジャッキをセットし、切梁支保工上の気中で緊張作業を行う。水面に浮かべた台船上から行ってもよい。これに限らず、油圧ジャッキを水中にセットし、水中で緊張作業を行うこともできる。
周辺に影響を与えないために地下水位を低下させずに掘削した場合には、土留め壁の内部をドライアップしたときに、掘削底面に鉛直上向きの水圧が作用する。この水圧は仮底版下面に作用するが、打設したアンカーを支点として抵抗することにより、水圧はアンカー定着部の地盤に伝達され、掘削底面の破壊を防ぐことができる。
アンカーの本数については、仮底版下の水圧から掘削面内の水重量及び仮底版の重量を差し引いた上向きの荷重に対して、アンカーを支点とした仮底版が構造的に成立するような本数を配置し、計算で求めたアンカー反力に対して抵抗できるような鋼線等の仕様及び定着長を決める。なお、定着長が制限を超える、あるいは鋼線等が仕様の制限を超える場合には本数を見直す。
なお、ドライアップ後の施工中における止水工の要求品質については、ポンプで排水できる程度の水までは許容できる。
通常の開削工法の場合(a)には、掘削面内は気中での施工になり、掘削底面を安定させるために、揚水、土留め壁根のばし、底版地盤改良などを行う。また、水中掘削して水中コンクリートで底版を打設する場合(b)には、ドライアップ後の水圧に対して重量で抵抗させるために非常に厚いコンクリートの打設が必要であり、その分、掘削深さが深くなる。
(a)の通常の開削工法の場合、表層付近に軟弱な粘性土が存在する場合には、揚水に伴う地表面の沈下が問題となる。このような場合に本発明工法を適用することによって、周辺地盤の沈下を発生させずに済む。また、砂、礫地盤が卓越する場合には、地表面の沈下は即時沈下のみで比較的小さく、むしろ土留めによる地下水流遮断が問題となるケースがある。このような場合には、本発明工法を適用することによって土留め壁の根入れ長さを短くできるため、地下水流の遮断といった問題が少なくなる。揚水を行った場合、粘性土質地盤であっても砂質地盤であっても、地下水位の水面形の変動量によって沈下が生じるため、不均質な沈下となり、大なり小なりの傾斜が生じて建物への影響が生じる可能性がるが、本発明工法では地下水位を低下させないため、このような問題発生しない。さらに、周辺で井戸を使用している場合、井戸枯れの問題もない。
通常の開削工法で底版地盤改良を行った場合にはコスト高となるが、これに比べて本発明工法はコスト安である。また、揚水を伴わないので、揚水を使用した場合よりも電気代や排水処理費等の節約ができるため、大規模、長期間の揚水の場合には、コストメリットが大きくなる。また、水中で掘削するため、切梁支保工の合理化が図れ、コスト減となる。
(b)のようにコンクリート底版にアンカーを設置しないような場合には、鉄筋を入れて抵抗させようとしても一般的な土留め開削幅においては曲げスパンが長いために、部材厚が大きく、鉄筋量が多くなる。従って、アンカーを設置しない場合には、無筋コンクリートの重量での抵抗になる。本発明工法の場合には、アンカーを設置することによって、仮底版の曲げスパンを短くして、コンクリート厚さを薄くすることができる。アンカーを打設して仮底版の支点を増やす、あるいは仮底版に鋼材(鉄筋を含む)を入れて水圧に対して構造的に抵抗することにより、仮底版を薄くすることができ、掘削ボリュームを減らすことができる。仮底版の厚さは、掘削深さ(作用する水圧)、アンカーピッチ、仮底版材料強度(コンクリート、鋼材)、仮底版鋼材量によって変化する。仮底版は仮設構造物であり、応力度が許容値に収まるように仕様を決定する。アンカーにプレストレスを入れるため、浮き上がりの変形に対しては大きな問題にはならない。
本発明は、以上のような構成からなるので、次のような効果が得られる。
(1)地下水位を低下させないで、かつ、底盤地盤改良無しで、土留め壁内部を安全に水中掘削し、かつ、水中での掘削底面の仮底版とアンカーによる床付け完了後にドライアップするため、掘削底面の破壊を比較的簡易な掘削底面安定対策工で確実に防止することができ、地盤の沈下や傾斜、井戸枯れなど周辺への影響が極めて少なく、低コストで、迅速、安全、確実な地盤掘削が可能となる。
(2)比較的厚さの薄い仮底版をアンカーで地盤に固定するため、底盤改良工法あるいはアンカーを用いないで厚い仮底版を打設する場合に比べて、大幅なコストの低減及び工期の短縮が可能となる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の地盤の掘削方法における掘削底面安定対策工の一例を示す鉛直断面図である。図2〜図4は、本発明の地盤の掘削方法の一例を工程順に示す鉛直断面図である。
本発明は、地下水位を低下させることなく、かつ、底盤地盤改良無しで、地盤を掘削するものであり、図1に示すように、(a) 地盤中に鋼矢板等の土留め壁1を設置する工程と、(b) 土留め壁1の内部を掘削底面2まで水中掘削する工程と、(c) 水中の掘削底面2に仮底版コンクリート3を打設する工程と、(d) 水中の掘削底面2にアンカー4を打設する工程と、(e) アンカー4を緊張して水中の仮底版コンクリート3にアンカー4を定着させる工程と、(f) アンカー4の定着後に土留め壁1の内部の水を排出してドライアップする工程から構成される。(c)の仮底版コンクリート打設工程と(d)のアンカー打設工程は、(c)の工程を先に施工するのが好ましいが、(d)の工程を先に施工することも可能である。
(a) 土留め壁設置工程:土留め壁1は、掘削底面2を囲むように、地面から掘削底面2よりも下方の所定の深さまで打設される。水中掘削するため、土留め壁1の根入れ長さは短くすることができる。
(b) 水中掘削工程:地下水位を低下させず、土留め壁1の内部に水を張った状態とし、かつ、この水位を維持して、クラムシェル等で水中掘削を行う。土留め壁1の背面からの荷重に対して水圧で抵抗させる。図示例では、水中掘削の前に土留め壁1の内部を所定の深さまで気中掘削し、土留め壁1の上部に切梁支保工5を二段配置している。掘削面側に水を張った状態で掘削することにより、土留め壁1のサイズダウン、支保工の削減など仮設工の合理化が図られる。また、地下水位を低下させないため、地盤の沈下や傾斜、井戸枯れなど周辺への影響が大幅に軽減される。また、土留め壁の根入れ長さを短くできるため、地下水流の遮断も少なくすることができる。この後も掘削面側に水がある状態で以下の作業が行われる。
(c) 仮底版コンクリート打設工程:水中において掘削底面2に仮底版の鉄筋または鋼材枠などを配置し、水中コンクリートの打設により仮底版コンクリート3を構築する。土留め壁1と仮底版コンクリート3の接続部には止水工6を予め施工しておく。仮底版コンクリート3のアンカー打設位置には鞘管7を予め設置しておく。
(d) アンカー打設工程:切梁支保工上あるいは路面覆工上から水中の掘削底面2の下の地盤にアンカー孔12を削孔する。アンカー孔12に鋼線等のPC鋼材14を挿入し、セメントミルク13を充填することにより、掘削底面2の下の地盤にアンカー4を打設する。アンカー4の下部には、例えば、パッカー15を用いた加圧注入により定着部4aが形成される。
(e)アンカー緊張・定着工程:アンカー4のPC鋼材14は上部が水上に突出するように打設し、仮底版コンクリート3上に三脚や鋼管などの櫓8を設置し、この櫓8上のアンカー上部に油圧ジャッキ9をセットし、切梁支保工5上の気中で緊張作業を行う。緊張後、PC鋼材14を仮底版コンクリート3の上面に定着具10で定着する。油圧ジャッキ9を水中にセットして水中で緊張作業を行うこともできる。
(f)以上の作業終了後、土留め壁1の内部の水を排出してドライアップする。これにより、地盤の掘削工程が完了する。次いで、本設躯体の構築が行われる。
土留め壁1の内部をドライアップしたときに、掘削底面2に鉛直上方向の水圧が作用する。この水圧は、仮底版コンクリート3の下面に作用するが、打設したアンカー4を支点として抵抗することにより、水圧はアンカー定着部の地盤に伝達され、掘削底面2の破壊を防ぐことができる。なお、アンカー4の本数、鋼線等の仕様、定着長などは、掘削底面2に作用する鉛直上向きの水圧により適宜決定される。仮底版コンクリート3は複数のアンカー4で地盤に固定するため、版厚を比較的薄くすることができる。止水工6の要求品質については、ドライアップ後の施工中においてポンプで排水できる程度の水までは許容できる。
図2〜図4の施工例では、次のような手順で地盤の掘削(図2、図3)と本設の躯体の構築(図4)が行われる。
(1) 土留め壁1を打設し、この土留め壁1の内部を地下水位の上の位置まで一次掘削する。
(2)一段目の切梁支保工5を設置した後、土留め壁1内の地下水位まで二次掘削する。
(3)二段目の切梁支保工5を設置した後、土留め壁1の内部の地下水位を維持して水中掘削し、所定の深さの掘削底面2を形成する。
(4)水中で掘削底面2に仮底版コンクリート3を構築する。土留め壁1と仮底版コンクリート3との接続部には止水ゴム6を予め設置しておく。仮底版コンクリート3のアンカー打設位置には予め鞘管7を設置しておく。
(5)切梁支保工5上に設置したステージ上、あるいは路面覆工上に削孔マシンをセットし、そこからケーシング11を繋いで水中でアンカー孔12を削孔する。削孔が完了したら、ケーシング11内を洗浄する。
(6) 水中でアンカー孔12内にセメントミルク13を仮底版コンクリート3の下面レベルまで打設する。ケーシング11はアンカー孔12内に挿入したままでもよいし、アンカー孔12内から引き上げてもよい。ただし、ケーシング11の下端は仮底版コンクリート3の上面より上まで上がらないようにする。
(7) 鋼線14にパッカー15とグラウトホース16を付けたものをケーシング11内、アンカー孔12内に挿入する。ケーシング11は下端が仮底版コンクリート3の上面位置よりも上にはならないように引き上げられる。
(8) パッカー15を膨らませて最下段のパッカー15の下の定着部4aにグラウト(セメントミルク)13を加圧注入する。掘削底面2内へグラウトが流入しないように、必要に応じて仮底版コンクリート3の鞘管7内にもパッカー15を付けて膨らませ、グラウト流出を防止する。
(9) ケーシング11を撤去する。鋼線14は水上に突出するようにされている。
(10)アンカー4の養生期間が過ぎた後、鋼線14にスリーブ(マンション)10a、アンカープレート10b、ナット10cを通し、仮底版コンクリート3上に鋼線14が中心に位置するように気中緊張作業用の櫓8をセットする。この櫓8は三脚方式や鋼管タイプなどがある。三脚方式は図示のとおりであり、鋼管タイプの場合には、鋼線14を挿入できるように、機械式継ぎ手の短い鋼管を1本ずつ鋼線14に通して繋いでゆくもの、断面C字状の長い鋼管でスリットから鋼線14を横から挿入できるもの、半割りの長い鋼管で鋼管14に組み付けるものなどがある。櫓8をクレーンでセットした後、水上に突出する櫓8の上部に油圧ジャッキ9をセットし、鋼線14を緊張する。
(11)ダイバーにより、鞘管7の上に、スリーブ10a、アンカープレート10b、ナット10cをセットし、スリーブ10aに螺着させたナット10cを締め付けて、鋼線14を仮底版コンクリート3の上面に定着させる。この作業が完了したら、鋼線14の定着具10から上の部分と櫓8を撤去する。櫓8の撤去もクレーンで行い、次の緊張位置へ移動させる。
上記方法は、アンカー緊張作業を気中で行う場合について述べたが、緊張作業を水中で実施する場合は、油圧ジャッキセットなどを水中の仮底版コンクリート3上にセットし、泥水中のダイバー潜水作業となる。緊張力の管理などはメーターを読む必要があるため、油圧ジャッキコントロールを含めて気中での作業となる。油圧ジャッキは水中にセットしておき、油圧ホースを気中まで伸ばすことになる。
(12)以上の作業が完了すると、土留め壁1の内部の水を抜いてドライアップする。
(13)アンカープレートの下の鞘管内にセメントミルクを充填した後、仮底版コンクリート3の上に均しコンクリート20を打設し、その上に本設躯体21の耐圧版21aを構築する。二段目の切梁支保工5を撤去する。
(14) 側壁21bと頂版21cを構築する。
(15) 土留め壁1の内部を埋め戻し、一段目の切梁支保工5を撤去する。
(16)土留め壁1を撤去する。以上により開削トンネル等の地下構造物が完成する。
本発明は、土木工事に関しては、開削トンネル工事、立坑工事、沈砂地などの浄水・下水施設工事、橋梁下部工事などの開削工事全般に適用することができ、建築工事に関しては、ビルの基礎、地下室、地下駐車場などの開削工事全般に適用することができる。
本発明の地盤の掘削方法における掘削底面安定対策工の一例を示す鉛直断面図である。 本発明の地盤の掘削方法の一例を工程順(地盤の掘削工程・アンカー打設工程)に示す鉛直断面図である。 本発明の地盤の掘削方法の一例を工程順(アンカー打設工程・緊張定着工程)に示す鉛直断面図である。 本発明の地盤の掘削方法の一例を工程順(本設躯体の構築工程)に示す鉛直断面図である。
符号の説明
1……土留め壁
2……掘削底面
3……仮底版コンクリート
4……アンカー
4a…根固め定着部
5……切梁支保工
6……止水工
7……鞘管
8……三脚(櫓)
9……油圧ジャッキ
10……定着具
10a…スリーブ(マンション)
10b…アンカープレート
10c…ナット
11……ケーシング
12……アンカー孔
13……セメントミルク
14……鋼線(PC鋼材)
15……パッカー
16……グラウトホース
20……均しコンクリート
21…本設の躯体
21a…耐圧版
21b…側壁
21c…頂版

Claims (3)

  1. 地盤中に土留め壁を設置する工程と、地下水位を低下させずに土留め壁の内部を水中掘削する工程と、水中の掘削底面に仮底版を構築する工程と、水中の掘削底面にアンカーを打設する工程と、水中の仮底版にアンカーを定着させる工程と、アンカーの定着後に土留め壁の内部の水を排出する工程を有することを特徴とする地盤の掘削方法。
  2. 請求項1に記載の地盤の掘削方法において、仮底版の構築後にアンカーを打設し、アンカーを緊張して仮底版に定着させることを特徴とする地盤の掘削方法。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の地盤の掘削方法において、緊張装置を水上または水中に設置してアンカーの緊張作業を行うことを特徴とする地盤の掘削方法。
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