JP4593028B2 - 熱可塑性ポリビニルアルコール/オレフィン系不織布とその製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリビニルアルコール/オレフィン系不織布とその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不織布に関するものであり、さらに詳しくは、特定の組成からなり、ポリオレフィンシートとのヒートシール性に優れた熱可塑性ポリビニルアルコール系不織布とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略すこともある)系繊維としては1)原液溶媒と固化浴のいずれもが水系の湿式紡糸による繊維、2)原液溶媒が水の乾式紡糸による繊維、3)原液溶媒と固化浴のいずれもが溶媒系の湿式紡糸(ゲル紡糸)による繊維が知られている。
これらのPVA系繊維は、ステープルまたはショートカット繊維として製紙、乾式不織布などに用いられている。
【0003】
一方、溶融紡糸法を利用した不織布の製造技術をPVA系の不織布に適用する試みは、いわゆるスパンボンド法やメルトブロー法において従来から検討されていた。
【0004】
例えば、PVAを直接法によって不織布化する例としては、特開昭51−112980号公報において、平均重合度50〜300、残存酢酸基15〜80モル%、の無水ポリビニルアルコールを溶融押出したフィラメントを吸引ジェットで引き取り、噴射気流により形成面上に吹き付けて堆積することを特徴とするポリビニルアルコール糸合成繊維不織布の製造方法が開示されている。
【0005】
また、PVAからなるメルトブローン不織布は、Maureen Dever,Ph.D.らによる論文「Development and Evaluation of Water Soluble Melt Blown Nonwovens」(TAPPI Proceedings,Nonwovens Conference,pp99-110,1993)に開示されているが、この論文では、良好な冷水溶解度および生分解性を確保するため、特に、鹸化度90%未満のPVA樹脂を用いてメルトブローンがなされている。
【0006】
また、A.Y.A.Khanらによる論文「Melt Blown Processing and Characterization of Cellulose Acetate and Polyvinyl Alcohol」(TAPPI Proceedings,Nonwovens Conference,pp111-113,1993)にPVAを用いたメルトブローン不織布が開示されている。さらに、特開平5−345013号公報には、50℃以上の温度で水溶性を示すPVAホモポリマーからなる布帛が開示され、布帛の例示としてメルトブローン不織布が開示されている。
【0007】
さらに、特開2000−314067号公報において、熱可塑性ポリビニルアルコール樹脂からなる不織布が開示されているが、該出願あるいは他の先願においても、他のシート、特にポリオレフィンシートとのヒートシール性に問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリビニルアルコールとポリオレフィンの両者が混合された繊維からなり、両者の性質を合わせもち、さらには、ポリビニルアルコール系シートのみならず、ポリオレフィン系シートにもヒートシール可能な不織布を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を90〜10%の比率でブレンドした樹脂からなる不織布であり、また、エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%および少なくとも1種類のポリオレフィン樹脂からなる第3成分を90%未満の比率でブレンドした樹脂からなる不織布である。
【0010】
また、本発明は、エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%、少なくとも1種類のポリオレフィン樹脂からなる第3成分を90%未満の比率でブレンドした樹脂を、複数個配列されたノズル孔から溶融紡糸したフィラメント群を吸引ジェットにて引き取り、噴射気流により形成面上に吹き付け、ウェブを形成させた後ボンディング処理することを特徴とする不織布の製造方法である。
【0011】
さらに本発明は、エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%、少なくとも1種類のポリオレフィン樹脂からなる第3成分を90%未満の比率でブレンドした樹脂を、紡糸ノズル温度220℃以上、熱風量0.01〜2.0Nm/分/cmの条件下で紡出し、紡糸ノズルから50cm以内離れた捕集装置上に吹き付けることにより極細繊維ウェブを得ることを特徴とする不織布の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の不織布を構成する第1成分であるポリビニルアルコールは、熱可塑性であれば特に限定されず、ポリビニルアルコールのホモポリマー、共重合、末端変性、および後反応により官能基を導入した変性ポリビニルアルコールも包含する。
【0013】
特に本発明においては、PVAの粘度平均重合度(以下、重合度と略記する場合がある)は200〜700が好ましく、230〜500がより好ましく、250〜450が特に好ましい。重合度が700を超えると溶融粘度が高いため、紡糸ノズルからポリマーを安定に吐出することができない場合がある。特に本発明の不織布をメルトブロー法にて製造する場合においては、その繊維径が太くなり、また繊維が部分的にコイル状あるいは鞠状の固まりとなったものが混在するようになり、ザラついた手触りの不織布になってしまい、メルトブローン不織布の特徴を生かすことができなくなる。
またさらに過剰に重合度を上げた場合、ノズルからポリマーを吐出することができなくなる。また、重合度が200未満の場合には、紡糸時に十分な曳糸性が得られないため、繊維形成そのものが困難である。
【0014】
なお、PVAの重合度(P)はJIS K6726に準じて測定される。すなわち、PVAを再鹸化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η](dl/g)から次式により求められるものである。
P=([η]×10/8.29)(1/0.62)
重合度が上記範囲にある時、本発明の目的がより好適に達せられる。
【0015】
本発明に使用されるPVAの鹸化度は90〜99.99モル%が好ましく、92〜99.98モル%がより好ましく、93〜99.97モル%がさらに好ましく、94〜99.96モル%が特に好ましい。鹸化度が90モル%未満の場合にはPVAの熱安定性が悪く、熱分解やゲル化によって紡糸を行うことが困難となり、後述する共重合モノマーの種類によっては本発明で目的とする不織布を得られない場合がある。
一方、鹸化度が99.99モル%よりも大きいPVAは安定に製造することが困難であり、繊維化も安定にできない場合がある。
【0016】
また、本発明においては、ポリビニルアルコールユニットに対するトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基のモル分率が66〜99.9モル%であることが好ましく、70〜99モル%がより好ましく、74〜97モル%がさらに好ましく、75〜96モル%が特に好ましく、76〜95モル%が最も好ましい。本発明にいうトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基とは、PVAのd6−DMSO溶液での500MHz HNMR(JEOL GX−500)装置、65℃測定による水酸基プロトンのトライアッドのタクティシティを反映するピーク(I)を意味する。
ピーク(I)はPVAの水酸基のトライアッド表示のアイソタクティシティ連鎖(4.54ppm)、ヘテロタクティシティ連鎖(4.36ppm)およびシンジオタクティシティ連鎖(4.13ppm)の和で表され、全てのビニルアルコールユニットにおける水酸基に由来するピーク(II)はケミカルシフト4.05ppmから4.70ppmの領域に現れることから、本発明のビニルアルコールユニットに対するトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基のモル分率は、100×(I)/(II)で表されるものである。
【0017】
本発明においては、上記で求められる水酸基3連鎖の中心水酸基の量を制御することで、PVAの水溶性、吸湿性、耐水性など水に関わる諸物性、強度、伸度、弾性率など繊維に関わる諸物性、融点、溶融粘度、溶融粘性など溶融成形に関わる諸物性をコントロールできる。これはトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基は結晶性に富み、PVAの特長を発現させるためと思われる。
【0018】
PVAのトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基の含有量が66モル%未満の場合には、ポリマーの結晶性が低下し、溶融紡糸時の曳糸性が乏しく本発明で目的とする不織布が満足に得られない場合がある。PVAのトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基の含有量が99.9モル%より大きい場合には、ポリマーの融点が高いため溶融成形温度を高くする必要があり、その結果、ポリマー溶融成形時の熱安定性が悪く、分解、ゲル化および着色等のトラブルが発生する場合がある。
【0019】
本発明に用いられるPVAの融点(Tm)は160〜230℃が好ましく、170〜227℃がより好ましく、175〜224℃がさらに好ましく、180〜220℃が特に好ましい。融点が160℃未満の場合には、PVAの結晶性が低下し十分な強度を有する繊維が得られないと同時に、紡糸時に十分な曳糸性が得られず、不織布としての性能を保持できないウェブになってしまい、さらには、ウェブ化できない場合もある。一方、融点が230℃を超えると紡糸温度が高くなり、PVAの分解温度に近づくために不織布を安定に製造することができない場合がある。
【0020】
PVAの融点は、DSCを用いて、窒素雰囲気中、昇温速度10℃/分で250℃まで昇温後、室温まで冷却し、再度昇温速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVAの融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を意味する。
【0021】
本発明で使用されるPVAは、ビニルエステル系重合体のビニルエステル単位を鹸化することにより得られる。ビニルエステル単位をポリマー中に導入するためのビニル化合物単量体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙げられ、これらの中でもPVAを得る点からは酢酸ビニルが好ましい。
【0022】
本発明の不織布を構成するPVAは、ビニルアルコール単位およびビニルエステル単位以外の単量体単位を含有していることが好ましい。このような単位としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、n−エチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレングリコールビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルアセテート、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類、オキシアルキレン基を有する単量体、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、酢酸イソプロペニル、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有のα−オレフィン類、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸または無水イタコン酸等に由来するカルボキシル基を有する単量体;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等に由来するスルホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミン等に由来するカチオン基を有する単量体が挙げられる。これらの単量体の含有量は、通常25モル%以下である。
【0023】
これらの単量体の中でも、入手のしやすさなどからエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレングリコールビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルアセテート、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類、オキシアルキレン基を有する単量体、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有のα−オレフィン類に由来する単量体が好ましい。
【0024】
中でも共重合性、曳糸性、繊維の水溶解性、吸水性、水膨潤性等水に対して優れた親和性を示す観点から、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンの炭素数4以下のα−オレフィン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類がより好ましい。炭素数4以下のα−オレフィン類および/またはビニルエーテル類に由来する単位は、PVA中に0.1〜25モル%存在していることが好ましく、4〜15モル%がさらに好ましく、6〜13モル%が特に好ましい。
さらに、α−オレフィンがエチレンである場合は、紡糸時の曳糸性が良好となり、平均繊維径40μm以下の繊維が安定して形成されることから、特にエチレン単位が3〜20モル%、より好ましくは6〜13モル%導入された変性PVAを使用することが好ましい。
【0025】
本発明で使用されるPVAの重合方法としては、溶液重合、バルク重合、パール重合、乳化重合等をあげることができる。その中でも、無溶媒あるいはアルコールなどの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が通常採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられる。共重合に使用される開始剤としては、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシジカーボネートなどのアゾ系開始剤または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。重合温度については特に制限はないが、0〜150℃の範囲が適当である。
【0026】
本発明で使用されるPVAには、アルカリ金属イオンが含有されていてもよい。該アルカリ金属イオンの含有割合は、PVA100質量部に対して0.0003〜1質量部が好ましく、0.0003〜0.8質量部がより好ましく、0.0005〜0.6質量部がさらに好ましく、0.0005〜0.5質量部が特に好ましい。アルカリ金属イオンの含有割合が0.0003質量部未満の場合には、ブローン時にゲル化しやすく繊維化しにくいばかりでなく、十分な水溶性が得られず未溶解物が残る場合がある。また、アルカリ金属イオンの含有量が1質量部より多い場合にはブローン時の分解およびゲル化が著しく繊維化することが困難となる場合がある。
アルカリ金属イオンとしては、カリウムイオン、ナトリウムイオン等が挙げられる。
【0027】
本発明において、該アルカリ金属イオンをPVA中に含有させる方法は特に制限されず、一旦PVAを得た後にアルカリ金属イオン含有の化合物を添加する方法、ビニルエステルの重合体を溶媒中において鹸化するに際し、鹸化触媒としてアルカリイオンを含有するアルカリ性物質を使用することによりPVA中にアルカリ金属イオンを配合し、鹸化して得られたPVAを洗浄液で洗浄することにより、PVA中に含まれるアルカリ金属イオンを制御する方法などが挙げられるが後者の方が好ましい。
尚、アルカリ金属イオンの含有量は、原子吸光法で求めることができる。
【0028】
鹸化触媒として使用するアルカリ性物質としては、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムが挙げられる。鹸化触媒に使用するアルカリ性物質のモル比は、酢酸ビニル単位に対して0.004〜0.5が好ましく、0.005〜0.05が特に好ましい。鹸化触媒は、鹸化反応の初期に一括添加しても良いし、鹸化反応の途中で追加添加しても良い。
鹸化反応の溶媒としては、メタノール、酢酸メチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。これらの溶媒の中でもメタノールが好ましく、含水率を0.001〜1%に制御したメタノールがより好ましく、含水率を0.003〜0.9%に制御したメタノールがより好ましく、含水率を0.005〜0.8%に制御したメタノールが特に好ましい。洗浄液としては、メタノール、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、ヘキサン、水などがあげられ、これらの中でもメタノール、酢酸メチル、水の単独もしくは混合液がより好ましい。洗浄液の量としてはアルカリ金属イオンの含有割合を満足するように設定されるが、通常、PVA100質量部に対して、300〜5000質量部がより好ましい。洗浄温度としては、5〜80℃が好ましく、20〜70℃がより好ましい。洗浄時間としては20分間〜10時間が好ましく、1時間〜6時間がより好ましい。
【0029】
さらに、本発明に用いられるPVAには、溶融粘度を下げるためや不織布の柔軟性を付与するために可塑剤を添加してもよい。可塑剤としては、PVAのガラス転移点や溶融粘度を低下させうる化合物であれば特に制限はないが、例えば、水、エチレングリコールおよびそのオリゴマー、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、およびそのオリゴマー、ポリグリセリンやグリセリン等にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が付加したグリセリン誘導体、ソルビトール、ペンタエリスリトール等が挙げられる。中でもグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンタエリストール等の多価アルコールおよびその誘導体が好適に使用される。可塑剤の添加量に制限はないが、PVA100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲で可塑剤を添加することが好ましい。
【0030】
本発明の第2成分に適用されるポリエチレン樹脂(PE)は、重量平均分子量が5,000以下であり、一般にポリエチレンワックスと称されているものである。かかるポリエチレン樹脂を第2成分として用いることで、ポリオレフィン系シートとのヒートシール性が向上する。また、PVA系樹脂にポリオレフィン樹脂を均一に混合させ、紡糸時の曳糸性を発現させるための、いわゆる分散剤としても働くものである。
したがって、この樹脂の重量平均分子量が5,000を超えると分子量が大きすぎるために、分散剤としての機能を発現しにくくなってしまう。分散性等の点から、重量平均分子量3,000以下が好ましく、さらに好ましくは重量平均分子量1,000〜2,000である。
【0031】
また、本発明では、必要に応じてポリオレフィン系樹脂を第3成分として用いても良い。該ポリオレフィン樹脂は重量平均分子量10,000〜300,000の樹脂を用いることが好ましく、重量平均分子量50,000〜200,000の樹脂を用いることがより好ましい。本発明に適用されるポリオレフィン樹脂は、特に限定はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリペンテン等およびこれらの改質ポリマーあるいは混合物であってもよいが、中でもポリプロピレン(PP)を用いることが好ましい。ポリプロピレン樹脂は、ポリオレフィン樹脂のなかで最も曳糸性に優れかつポリエチレン樹脂との親和性も高く、安価で入手し易いというメリットがある。また、ヒートシールを行う場合、相手のシート(不織布、フィルム)を構成する樹脂としてもポリプロピレン樹脂が一般的に用いられている場合が多く、本発明のポリオレフィンもポリプロピレンを使用することが有効となる。
【0032】
本発明において、第3成分にポリプロピレンを用いる場合は、MFRが1〜2,000の樹脂を用いることが好ましい。MFRが1未満であると、溶融粘度が高くなりすぎてしまい、均一に分散することが難しく、特にメルトブローン不織布に加工したい場合には、一部の繊維がコイル状になってウェブに混入してしまうため、非常に不均一な不織布になってしまう場合がある。一方、2,000を超えると樹脂粘度があまりにも低く、例えば、本発明においてメルトブローン不織布を得る際、製造時の紡糸性が非常に不安定になり、良好なウェブを製造しにくい場合がある。
【0033】
これら個々の樹脂の混合比は、PVAからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を90〜10%の比率とすることで、オレフィンシートとの好ましいヒートシール性を得ることが可能である。そして、さらに好ましくは、該第1成分を30〜90%、該第2成分を70〜10%の比率でブレンドした樹脂であり、さらに好ましくは、該第1成分を60〜90%、該第2成分を40〜10%の比率でブレンドした樹脂である。
【0034】
また、ポリエチレン以外のオレフィン樹脂からなるシートとヒートシールをする場合、その樹脂とのより強固なヒートシール強度を得るためには、PVAからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%および少なくとも1種類のポリオレフィン樹脂からなる第3成分を90%未満の比率でブレンドした樹脂であることが好ましい。より好ましくは、PVAからなる第1成分を30〜70%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%および第3成分を70%未満の比率でブレンドした樹脂であり、さらに好ましくは第1成分を40〜60%、第2成分を10〜0.01%および第3成分を60%未満の比率でブレンドした樹脂である。
なお第3成分は、本発明の不織布と貼り合わせる対象となるシートとの間で最も高いヒートシール強度を得ることのできる樹脂を1種類あるいは2種以上の混合物として選択し、使用することが好ましい。
【0035】
また、これらの樹脂のブレンド方法としては、各成分が均一に混合できれば特に限定されないが、例えば、予め本発明の第2成分であるポリエチレンを使用する第1成分のPVA樹脂に練り込んでマスターバッチとし、このマスターバッチに第3成分のポリオレフィンをチップブレンドする方法でも良いし、あるいは、二軸押出機等を用いて、第1成分のPVA樹脂を押し出すと共に、第2成分および第3成分を添加混練する方法でも良い。
【0036】
また本発明の目的や効果を損なわない範囲で、必要に応じて銅化合物等の安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤を重合反応時、またはその後の工程で添加することができる。特に熱安定剤としてヒンダードフェノール等の有機系安定剤、ヨウ化銅等のハロゲン化銅化合物、ヨウ化カリウム等のハロゲン化アルカリ金属化合物を添加すると、繊維化の際の溶融滞留安定性が向上するので好ましい。
【0037】
さらに、必要に応じて平均粒子径が500nm以下の微粒子を0.1〜5%、重合反応時、またはその後の工程で添加することができる。微粒子の種類は特に限定されず、例えばシリカゲル(コロイダルシリカ)、乾式法シリカ、酸化アルミニウムを含有する乾式法シリカ、粒子表面にアルキル基を有し、かつ粒子表面にシラノール基を封鎖した乾式法シリカ、アルミナゾル(コロイダルアルミナ)、酸化チタン、炭酸カルシウムおよびそのゾル(コロイダル炭酸カルシウム)等の不活性微粒子;リン化合物と金属化合物とをPVAの重合反応系で反応析出せしめた内部析出微粒子などをあげることができる。特に平均粒子径15〜70nmのシリカが好ましく、紡糸性が向上する。
【0038】
次に本発明の不織布の製造方法について説明する。
本発明の不織布を製造する方法としては、スパンボンド法やメルトブロー法、フラッシュ紡糸法などの直接法や短繊維からカードウェブを得、これを水流絡合、エンボスあるいはニードルパンチなどの繊維固定方法により製造する方法があり、これら不織布化の方法については特に限定されない。しかしながら、元来PVA繊維はその製造および加工において水系の処理剤を使用する工程を用いてフィラメントやステープルを製造することが難しいので、スパンボンド法やメルトブロー法のようにコンパクトな直接法を用いて製造することが本発明の不織布の製造方法としてより好ましい。
【0039】
本発明の不織布は、PVAとポリオレフィン樹脂を用いた不織布であり、公知の製法であれば特に問題なく製造することができるが、既に述べたとおり、スパンボンド法またはメルトブロー法により製造される不織布であることが好ましい。このうち、樹脂の持つ曳糸性をあまり強く要求しない技術であるメルトブロー法が特に好ましい。特に、20μm以下の繊維径を有する超極細繊維からなる本発明の不織布を得ようとする場合には、最も好ましい方法である。この方法を用いることにより超極細繊維不織布を安定に効率よく製造できるというメリットがある。
【0040】
本発明の不織布をスパンボンド法により製造する場合、既に公知の方法、装置において製造可能である。すなわち、前述のPVA樹脂とポリオレフィンとのブレンド樹脂を加熱溶融して紡糸口金から吐出させ、得られた紡出糸条を従来公知の横型吹き付けや環状吹きつけなどの冷却装置を用いて冷却した後、引き取り手段(例えば、エアサッカー等の吸引装置やローラー等)を用いて牽引細化し、引き続き、吸引装置から排出された糸条群を開繊させた後、スクリーンから成るコンベアの如き移動堆積装置上に開繊堆積させてウェブとする。次いで、この移動堆積装置上に形成されたウェブに、加熱されたエンボス装置または超音波融着装置などの部分熱圧着装置を用いて部分的に熱圧着を施すことにより長繊維ウェブを得る。
【0041】
本発明において、長繊維ウェブを適用する場合、紡出条件を1000〜7000m/分の高速で牽引細化するとよく、より好ましくは3000〜6000m/分である。紡出糸条を牽引細化する際に牽引速度が1000m/分未満では、重合体の配向結晶化が進まず、得られる長繊維ウェブの機械的強度が低下し、寸法安定性にも劣り、また、太い径の繊維の不織布となるため、地合や柔軟性が劣る傾向のものとなる。一方、牽引速度が7000m/分を超えると、糸切れが発生しやすく、均一な長繊維ウェブを得ることができない場合がある。
【0042】
部分圧着のためのエンボス装置は、公知のスパンボンド不織布製造設備に組み込まれている物と基本的に同様であり、加熱された凹凸ロールと平滑ロール、あるいは一対の凹凸ロールあるいは一対の平滑ロールからなるものである。このロ−ル間に長繊維ウェブを通布して、加熱された凹凸ロ−ルの凸部がウェブを押圧し、凸部に該当する部分の長繊維が溶融または軟化して繊維同士を熱圧着により固定させ、所望の機械的強力を有する長繊維ウェブとなる。また、長繊維ウェブに部分的熱圧着処理を施すことにより、ウェブ製造後のハンドリング性に優れる物とすることができるが、本発明においては、特に限定されるものではない。
【0043】
一方、メルトブロー法で得られる極細繊維からなる不織布は、フィルター用途をはじめ多くの用途が開発されてきており、メルトブロ−法による重合体の紡糸方法については、「Industrial and Engineering Chemistry」(48巻、第8号p1342〜1346、1956年)に基本的な装置および方法が開示されている。本発明においても、同じ手法で不織布製造が可能であり、例えば、本発明においては常法のメルトブローン用装置を用いて、PVA樹脂に、ポリエチレンを予め練り込んだポリプロピレン樹脂をチップブレンドし、紡糸孔から溶融紡出すると同時に、紡糸孔に隣接して設置されたスリット状気体吹出口から紡糸温度とほぼ同じ温度の高温高速気体を噴出して細化繊維化した極細繊維流を移動するコンベアネット上に捕集して目的の不織布を得ることが可能であるが、本発明においては、特に限定されるものではない。
【0044】
とりわけ、本発明の不織布をメルトブロー法により得る場合において、良好なシート形態を保ちかつ良好な触感と柔軟性、および通気性を有するようにするためには、PVA樹脂とポリエチレン樹脂および/またはポリオレフィン樹脂とをブレンドした樹脂を220℃以上の温度で溶融押出し、熱風量0.01〜2.0Nm/分/cmで細化紡糸し、さらには紡糸ノズルとコンベアネット間の距離を50cm以内、好ましくは10〜50cmに設定するのがよい。これが50cm以上大きく離れるとシート形態を保つことが困難になる。また、10cmより小さくなると、繊維同士の膠着が激しく、不織布の良好な触感がそこなわれる場合がある。
【0045】
一方、本発明の不織布は、必要に応じて、一部あるいは全ての繊維を熱圧着することにより繊維間の接着力を向上し、不織布強度の向上を行っても良い。本発明のメルトブローン不織布を構成する繊維は、そのウェブ形成時の繊維同士の接着度合いが低いため、ウェブの繊維が引き抜かれる形で破断する場合がある。そこで、例えば熱エンボス加工や熱カレンダー等によって繊維同士を部分的にあるいは全面に渡って熱圧着し固定することでウェブ強度を向上させ、実用性を向上させることができる。熱圧着処理における加熱ロールの温度、圧力、処理速度、エンボスロール模様等は目的に応じて適宜選択することができる。
本発明における不織布を構成するPVA系繊維は、水に対して活性であって水の存在下では見かけの融点が低下することから、水を付与した後で熱圧処理を行う場合には、加熱ロールの温度を下げることが可能である。
【0046】
このようにして得られる本発明の不織布は、平均繊維径1〜40μmという細い繊維からなり、通気度10〜400cc/cm/秒という良好な通気性を有し、平均ポアサイズが1〜200μmであるような密な構造を有する不織布とすることがより好ましい。平均繊維径が1μmより小さくなる場合には、不織布としての強度が低下してしまう場合がある。逆に平均繊維径が20μmを超えると風合いが硬くなったり、地合が粗くなるため、ポリオレフィンのシートにヒートシールした場合、安定したヒートシール強度を発揮しにくい場合がある。さらに、このような不織布は形態安定性が悪くなったり、シートの取扱が難しく操業性が低下するという問題が発生する場合もある。同様に、通気度が400cc/cm/秒を超える場合、あるいは平均ポアサイズが200μmを超える場合においても、このような不織布は地合が粗くなるため、品質の安定性、形態安定性に欠けるという問題点が発生する場合が生ずる。反対に、通気度が1cc/cm/秒未満の場合、あるいは平均ポアサイズが1μmより小さい場合においては、不織布としては均一なものであり外観上は好ましいものの、不織布の特徴である通気性を発揮できなくなるため好ましくない。また、不織布の目付としては10〜100g/m程度がコスト的にも好ましい範囲である。
【0047】
このようにして得られる本発明の不織布は、ポリビニルアルコールとポリオレフィンの性質を併せ持つものである。例えば、この性質を利用することで、熱可塑性ポリビニルアルコールシートとのヒートシール性は当然ながら、ポリオレフィン系シートとのヒートシール性にも優れ、これらのシートの間に介在して両者を結合する接着剤として、あるいは本発明の熱可塑性ポリビニルアルコール系繊維不織布の一端を熱可塑性熱可塑性ポリビニルアルコール系シートとヒートシールし、もう一方の端をポリオレフィンシートとヒートシールすることで、これらのシートを連結することも可能になる。
【0048】
また、さらにはポリビニルアルコール成分を含んでいることから、水溶性、吸水性、水膨潤性など水に対して強い親和性を示し、さらに、熱水に曝すことにより、ポリビニルアルコール成分を抽出することが可能である。特に本発明のメルトブロ−不織布は、その製法における特徴から、できた繊維の結晶化が進んでいないため、冷水による抽出も可能である。
【0049】
このポリビニルアルコール成分を抽出することにより、繊維内に微多孔を有する、あるいはより細い繊維からなる不織布とすることができる。
【0050】
また本発明の不織布は、40℃〜融点(Tm)−5℃の温度で、熱処理することにより、結晶化を進めることで、低温ではポリビニルアルコール成分が抽出されない不織布とすることができる。
この場合、処理温度が40℃より低い場合には十分に結晶化した繊維が得られず該不織布の水崩壊温度の向上効果を得ることができない。また処理温度がTm−5℃を超える場合には繊維が熱により膠着し、不織布の表面がざらついたり、風合いが硬くなる場合がある。
【0051】
また、熱処理の方法は、水浴のように水に直接不織布を曝す方法以外で有ればよく、熱風、熱板、熱ローラー等によって行うことができるが、工業的に連続処理のしやすい熱ローラーを用いて処理する方法が好ましい。この熱ローラーを用いる場合は、不織布を熱ローラーにタッチさせる方法を用いる。この熱処理は、不織布の片面のみ熱処理しても良いし、両面を処理しても良い、また、必要に応じて熱だけでなく圧力も同時に加えてもよい。
そして、不織布構成繊維のポリビニルアルコール成分の水に対する抽出温度は、原料ポリマーの仕様以外に、紡糸温度、紡糸速度等の製造条件や不織布にしてからの熱処理温度あるいは熱処理時間等の熱履歴によって、冷水で溶解する不織布から沸騰水でやっと抽出される不織布まで、自由に変えることができる。
【0052】
本発明の不織布は、ポリオレフィンの性質も併せもっており、補強その他の目的に応じて他の不織布(例えば、スパンボンド、乾式不織布、湿式不織布など)や織物、編物、網状物、フィルム等と積層して各種製品に用いることができ、例えば、洗剤、浴用剤、殺菌剤、脱臭剤、医薬、農薬等の薬剤、種、食品、餌などを包装するための包装材料、各種商品、製品、部品、粉体等のラッピング材料、使い捨てカイロ用袋、おむつライナー、紙おむつ、生理用品、失禁パッド等の衛生材料、サージカルガウン、サージカルテープ、マスク、シーツ、包帯、ガーゼ、清浄綿、救急絆基布、パップ材基布、創傷被覆材等のメディカル関連製品、ホットメルト用シート(仮止め用シートも含む)、芯地、マスキングテープ、キャップ、フィルター類、ワイピングクロス類、研磨布、タオル、おしぼり、化粧用パフ、化粧用パック材、エプロン、手袋、テーブルクロス、便座カバー等の各種カバー、壁紙、壁紙等の裏糊として使用される通気性再湿接着材、水溶性玩具等の用途に用いることができる。また、本発明の不織布は、製品の製造段階でその一部に用い、PVA成分を溶解除去することによって最終製品に至るような中間資材的な使用も可能であり、また、本発明の不織布を積層製品の一層に用いることも可能と考えられる。
さらに、常温水に膨潤する程度の変性ポリビニルアルコール樹脂を用いて本発明の不織布を製造することにより、不織布を高吸水性樹脂や高吸水性繊維不織布の代替物として使用することも可能である。
【0053】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例中の%は断りのない限り質量に関するものである。
【0054】
PVAの分析方法およびPVAのトライアッド表示による3連鎖の水酸基の割合およびPVAの融点の測定法は前述した通りである。
【0055】
1.ヒートシール強度
テスタ−産業社製 ヒートシールテスタ−「TP−701−B」型機を使用して測定した。
試験用オレフィン系シートとして出光ユニテック社製ポリプロピレンスパンボンド(PPSB)「RN2050」を使用した。また、試験用PVA系シートは、以下の実施例の中で述べるような方法で製造した、熱可塑性PVA100%からなるスパンボンド(PVASB)を使用した。
試験用オレフィン系シートあるいはPVAシートと本発明のPVA系繊維不織布について、50mm幅×100mm長のサンプルを用意し、これらを重ねて、ヒートシール試験機にて表1に示すような条件でシール処理した。シール部のズレを除去する目的で、幅方向中央部25mmを切り出し、これらのシール部分を引き剥がす方向に、サンプルを広げ、両端を引張試験機にて引張り、シール部の剥離時にかかる荷重をシール強度とした。
【0056】
【表1】
Figure 0004593028
【0057】
2.平均繊維径の測定
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、不織布の表面を1000倍に拡大した写真を撮影し、この写真に2本の対角線を引き、この対角線と交わった繊維の太さを倍率換算した値を用いた。そして、それら繊維の100本の平均値を平均繊維径として用いた。
ただし、該当する繊維が不鮮明であったり、複数本重なるなどして1本の繊維径を測定できない場合は、測定対象から除外した。
【0058】
3.目付・厚さ
JIS L1906 「一般長繊維不織布試験方法」に準拠して測定した。
【0059】
4.強度・伸度
JIS L1906 「一般長繊維不織布試験方法」に準拠して測定した。
【0060】
5.通気度
JIS L1906 「一般長繊維不織布試験方法」のフラジール法に準拠して測定した。
【0061】
6.ポアサイズ
Porous Materials,Inc 社製Automated Perm Porometer を用いてバブルポイント法により測定した。
【0062】
7.MFR
PPおよびPEについてそれぞれ以下の方法で測定した。
PP:JIS K 6758に準拠;230℃、2.16kg荷重。
PE:JIS K 6760に準拠;190℃、2.16kg荷重。
【0063】
・PVAの製造
攪拌機、窒素導入口、エチレン導入口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応槽に酢酸ビニル29.0kgおよびメタノール31.0kgを仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで、反応槽圧力が5.9kg/cmとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(AMV)をメタノールに溶解した濃度2.8g/L溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記の重合槽内温を60℃に調整した後、上記開始剤溶液170mlを注入し重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を5.9kg/cmに、重合温度を60℃に維持し、上記の開始剤溶液を用いて610ml/hrでAMVを連続添加して重合を実施した。10時間後に重合率が70%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を解放して脱エチレンした後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下、未反応酢酸ビニルモノマーを除去し、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液とした。得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて濃度が50%となるように調製したポリ酢酸ビニルのメタノール溶液200g(溶液中の酢酸ビニルユニットに対してモル比0.10)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加して鹸化を行った。アルカリ添加後約2分の後、系がゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、60℃で1時間放置して鹸化を進行させた後、酢酸メチル1000gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色固体のPVAにメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥PVAを得た。
【0064】
得られたエチレン変性PVAの鹸化度は98.4モル%であった。また、該変性PVAを灰化させた後、酸に溶解したものを用いて原子吸光光度計により測定したナトリウムの含有量は、変性PVA100質量部に対して0.03質量部であった。
また、重合後未反応酢酸ビニルモノマーを除去して得られたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をn−ヘキサンに添加して沈殿させたポリ酢酸ビニルを採取した後、該ポリ酢酸ビニルをアセトンに溶解させ、再度n−ヘキサンに添加して沈殿させる再沈精製を3回行った後、80℃で3日間減圧乾燥を行って精製ポリ酢酸ビニルを得た。該ポリ酢酸ビニルをd6−DMSOに溶解し、500MHz HNMR(JEOL GX−500)装置を用いて80℃で測定したところ、エチレンの含有量は10モル%であった。上記のポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をアルカリモル比0.5で鹸化した後、粉砕したものを60℃で5時間放置して鹸化を進行させた後、メタノールソックスレーを3日間実施し、次いで80℃で3日間減圧乾燥を行って精製されたエチレン変性PVAを得た。該PVAの粘度平均重合度をJIS K6726に準じて測定したところ330であった。該精製PVAの1,2−グリコール結合量および水酸基3連鎖の水酸基の含有量を500MHz HNMR(JEOL GX−500)装置による測定から前述の通り求めたところ、それぞれ1.50モル%および83モル%であった。
さらに、該精製された変性PVAの5%水溶液を調製し厚み10μmのキャスト製フィルムを作成した。該フィルムを80℃で1日間減圧乾燥を行った後に、DSC(メトラー社、TA3000)を用いて、前述の方法によりPVAの融点を測定したところ206℃であった。
【0065】
実施例1
上記方法にて得られたPVA樹脂(第1成分)に、重量平均分子量1700のポリエチレン(PE)樹脂(第2成分)を、70対30の質量比で二軸押出機にて260℃で溶融混練しながら押出し、該溶融ポリマー流をダイヘッドに導き、ギヤポンプで計量し、直径0.3mmφの孔を1.0mmピッチで一列に並べたメルトブローンノズルから吐出させ、同時にこの樹脂に260℃の熱風を噴射して吐出した繊維を成形コンベア上に捕集し、目付50.5g/mのメルトブローン不織布を得た。この時の樹脂の単孔吐出量は0.5g/分/孔であり、熱風量は0.15Nm/分/cm幅であり、ノズルと捕集コンベア間の距離は15cmであった。
【0066】
実施例2
第1成分と第2成分の混合比を質量比90対10の比率でブレンドしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、不織布を得た。
【0067】
実施例3〜8
MFR100のポリプロピレン(PP)樹脂と分子量1700のポリエチレンを二軸押出機にて溶融混練した後、ダイスより押出し、ポリエチレンが30%混練されたポリプロピレンマスターバッチを得た。
実施例1で用いたPVA樹脂(第1成分)とこのポリプロピレンマスターバッチおよびMFR=100のPP樹脂(第3成分)を用いてブレンドすることで、第1成分/第2成分/第3成分の混合比をそれぞれ、80/3/17、70/3/27、50/3/27、30/3/67、20/3/77、70/0.1/29.9としたこと以外は、実施例1と同じ方法により不織布を得た。
【0068】
実施例9、10
第3成分としてPP樹脂の代わりに、それぞれMI=100および20の線状低密度ポリエチレンを使用したこと以外は実施例5と同じ方法により不織布を得た。
【0069】
実施例11、12
上記したPVAの製法に準じてPVA樹脂を重合し、重合度460かつ鹸化度98.0モル%、および重合度230かつ鹸化度99.2モル%のPVA樹脂を準備した。得られたPVA樹脂を第1成分として用いて実施例5と同じ方法により不織布を得た。
【0070】
実施例13
上記したPVAの製法に準じてPVA樹脂を重合し、重合度340かつ鹸化度92.1モル%の樹脂を得た。この樹脂を第1成分として用いて、実施例5と同じ方法により不織布を得た。
【0071】
実施例14、15
第2成分を練り込むポリプロピレン樹脂のMFRがそれぞれ20および1600の樹脂を用いたこと以外は、実施例5と同じ方法により不織布を得た。
【0072】
実施例16、17
ポリプロピレン樹脂に練り込む第2成分の重量平均分子量がそれぞれ1200および2500の樹脂であること以外は、実施例5と同じ方法により、不織布を得た。
【0073】
実施例18
上記したPVAの製法に準じて重合度460のPVA樹脂を合成した。該樹脂を第1成分として用い、各樹脂成分の比率は実施例9と同様の質量比とし、紡糸温度210℃、単孔吐出量を1.0g/分の条件下で紡糸口金より溶融紡糸した。紡出糸条を冷却装置にて冷却した後、引き続いて紡糸口金の下方に設けたエアサッカ−にて牽引速度3600m/分で牽引細化し、公知の開繊機を用いて開繊し、成型コンベア上に捕集堆積させウェブとした。次いで、このウェブをロール温度135℃としたフラットロールと凹凸ロール(四角柄、1つの凸部先端面積0.8mm、圧着面積率15%)からなるエンボス装置に通して線圧35kg/cmの条件で熱圧着し、繊維径が23μmの長繊維からなる目付49.3g/mのスパンボンド不織布を得た。
【0074】
これら実施例1〜18の不織布に関する詳細を表2に示した。全てのサンプルについて、紡糸性等の生産性に問題はなく、良好な不織布を得ることができた。また、この不織布がブレンドしたオレフィンとPVA樹脂の両方の性質を持つことを確認するために、PPスパンボンドおよび熱可塑性PVA100%スパンボンド不織布とのヒートシール性を測定した結果も表2に示した。実施例1〜18の不織布は、どちらのシートに対しても良好なヒートシール性を示した。
ただし、ここで用いた熱可塑性PVAスパンボンド不織布は、実施例18で製造したPVA樹脂のみを用い、ポリオレフィンのブレンドを行うことなく実施例18と同じ方法で得た熱可塑性PVA樹脂のみからなるスパンボンド不織布である。
【0075】
【表2】
Figure 0004593028
【0076】
比較例1
実施例1で得たPVA樹脂のみを原料としたこと以外は、実施例1と同じ方法により、不織布を得たが、良好なヒートシール性は得られなかった。(表2)
【0077】
比較例2
実施例2においてPVA樹脂とポリプロピレン樹脂の2種類の原料のみをチップブレンドして使用したこと以外は、実施例3と同じ方法により、不織布を得たが、この不織布は全面にショットが発生し、安定に巻き取ることができなかった。(表2)
【0078】
比較例3
実施例4において用いたPVA樹脂と重量平均分子量50,000の線状低密度ポリエチレン樹脂の2種類の原料のみを70:30の比率でチップブレンドして使用したこと以外は、実施例3と同じ方法により、不織布を得たが、この不織布は全面にショットが発生し、安定に巻き取ることができなかった。(表2)
【0079】
比較例4
実施例18で得た重合度460のPVA樹脂のみを原料としたこと以外は、実施例18と同じ方法により、スパンボンド不織布を得たが、良好なヒートシール性は得られなかった。(表2)
【0080】
【発明の効果】
本発明により、ポリビニルアルコールとポリオレフィンの両者の性質を合わせ持ち、ポリビニルアルコール系シートのみならず、ポリオレフィン系シートにもヒートシール可能な不織布を得ることができる。

Claims (8)

  1. エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を90〜10%の比率でブレンドした樹脂からなる不織布。
  2. エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%および少なくとも1種類のポリオレフィン樹脂からなる第3成分を90%未満の比率でブレンドした樹脂からなる不織布。
  3. 第1成分中の1,2−グリコール結合の含有量が1.2〜2.0モル%である請求項1または2に記載の不織布。
  4. 第3成分がMFR=1〜2000のポリプロピレン樹脂である請求項2〜3のいずれか1項に記載の不織布。
  5. 不織布がスパンボンド不織布であって、平均繊維径が1〜40μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の不織布。
  6. 不織布がメルトブローン不織布であって、該不織布を構成する繊維の平均繊維径が20μm以下であり、通気度が1〜400cc/cm/秒、平均ポアサイズが1〜200μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の不織布。
  7. エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%、少なくとも1種類のポリオレフィン樹脂からなる第3成分を90%未満の比率でブレンドした樹脂を、複数個配列されたノズル孔から溶融紡糸したフィラメント群を吸引ジェットにて引き取り、噴射気流により形成面上に吹き付け、ウェブを形成させた後ボンディング処理することを特徴とする不織布の製造方法。
  8. エチレン単位を3〜20モル%含有し、粘度平均重合度200〜700、鹸化度90〜99.99モル%の変性熱可塑性ポリビニルアルコールからなる第1成分を10〜90%、重量平均分子量が5,000以下のポリエチレンからなる第2成分を30〜0.01%、少なくとも1種類のポリオレフィン樹脂からなる第3成分を90%未満の比率でブレンドした樹脂を、紡糸ノズル温度220℃以上、熱風量0.01〜2.0Nm/分/cmの条件下で紡出し、紡糸ノズルから50cm以内離れた捕集装置上に吹き付けることにより極細繊維ウェブを得ることを特徴とする不織布の製造方法。
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