JP4593018B2 - 移動通信システム、ハンドオーバー制御方法、カーナビゲーション装置、路側機および路側機制御サーバ - Google Patents

移動通信システム、ハンドオーバー制御方法、カーナビゲーション装置、路側機および路側機制御サーバ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、移動機およびカーナビゲーション装置を搭載した自動車や列車などの車両を含む移動通信システム、ハンドオーバー制御方法、移動機、カーナビゲーション装置、路側機および路側機制御サーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動通信においては、移動局が通信中の基地局のゾーン(セル)から隣接する基地局のゾーンへ向けて移動していくとき、受信状態の悪化による通話中断を防止するために、受信条件の良好なゾーンの基地局との通信に切り替えるハンドオーバーの制御が行われている。
【0003】
以下、図18を用いて、従来行われているハンドオーバー制御の概要を説明する。図18は、特開平10−215474号公報に示された移動通信のハンドオーバー制御システムの構成図である。図18において、このハンドオーバー制御システムは、移動局310と基地局320と交換局330とを備えている。
【0004】
移動局310は、現在位置を検出するGPS311と移動局無線装置312とアンテナ313とを備えている。基地局320は、位置情報受信装置321と基地局無線装置322とアンテナ323とを備えている。交換局330は、特定地域記憶装置331と特定ハンドオーバーデータ記憶装置332と通常ハンドオーバーデータ記憶装置333と位置識別装置334とハンドオーバーデータ書換装置335とを備えている。
【0005】
移動局310では、GPS311が当該移動局の現在位置情報をアンテナ313を介して基地局320へ常に送信している。基地局320では、移動局310から送られてくる位置情報がアンテナ323を介して位置情報受信装置321にて受信され、位置情報受信装置321から交換局330の位置識別装置334へ転送される。
【0006】
交換局330では、位置識別装置334が、基地局320を介して移動局310の位置情報を受信すると、特定地域記憶装置331に記憶された特定地域(ハンドオーバー不良による通話断が多発する地域)の位置情報と照合する。位置識別装置334は、照合の結果、移動局310が特定地域に位置したことを識別すると、その旨をハンドオーバーデータ書換装置335に伝える。
【0007】
ハンドオーバーデータ書換装置335は、位置識別装置334から移動局310が特定地域に位置した旨の通知を受けて、その特定地域に対し予め設定された特定ハンドオーバーデータを特定ハンドオーバーデータ記憶装置332から読み出し、通常ハンドオーバーデータ記憶装置333に格納されている通常のハンドオーバーデータをこの読み出した特定ハンドオーバーデータによって書き換える。その後、ハンドオーバーデータ書換装置335は、その読み出した特定ハンドオーバーデータを基地局無線装置322を介して移動局310へ送信し、強制的にハンドオーバーを実行させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のハンドオーバー制御方式では、移動局の位置情報と特定地域の位置情報とを照合するようにしているので、移動局の進行方向によっては、無意味なハンドオーバーを実施してしまうという問題がある。
【0009】
図19は、無意味なハンドオーバーが発生する場合を説明する図である。図19において、太線で示した経路301は、3つのセルA、B、Cがオーバーラップして存在する地域を通っている。図示しない移動局が、この経路301を通って目的地302に到達する過程でのハンドオーバー制御を考える。
【0010】
移動局は、セルB→セルB,Cのオーバーラップ部分→3つのセルのオーバーラップ部分→セルA,Cのオーバーラップ部分→セルAの順序でセル間を移動し目的地302に達する。この場合、移動局が、セルB,Cのオーバーラップ部分である現在位置303に達したときと、3つのセルのオーバーラップ部分である現在位置304に達したときとでハンドオーバー制御が実施されるとする。
【0011】
現在位置303では、移動局は、セルBの他にセルCからの受信も可能となる。しかし、進行方向から考えると、セルBに対する通信を継続すればよいので、セルCに対するハンドオーバーは不要である。一方、現在位置304では、移動局は、セルAからの受信も可能となる。この場合には、進行方向から考えると、セルAに対する通信に切り替えた方がよいので、セルAに対するハンドオーバーは必要である。
【0012】
また、上記した従来のハンドオーバー制御方式では、移動局の位置情報が、常に基地局を介して交換局へ送信されるので、制御情報のトラフィックが増大するという問題もある。
【0013】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、移動局の進行方向を考慮して、かつ制御情報のトラフィック増大を招来することなく、必要不可欠なハンドオーバーのみを実施することができる移動通信システム、ハンドオーバー制御方法、移動機、カーナビゲーション装置、路側機および路側機制御サーバを得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明にかかる移動通信システムは、セル毎に配置される基地局と、前記基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両と、前記車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機と、複数の前記路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバとを備える移動通信システムであって、前記移動機は、ハンドオーバーを実施したときセルが切り替わった旨を前記カーナビゲーション装置に通知する通知手段を備え、前記カーナビゲーション装置は、前記通知を受けて、前記通知の受信時での位置情報を付加したセルエッジ情報を前記路側機を介して前記路側機制御サーバに送信するセルエッジ情報送信手段を備え、前記路側機制御サーバは、各路側機から受信したセルエッジ情報を集中管理し、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信し、通過する車両に報知させる配信手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両を移動体とする移動通信システムにおいて、移動機がハンドオーバーを実施すると、通知手段がカーナビゲーション装置に対しセルが切り替わった旨を通知する。すると、カーナビゲーション装置では、セルエッジ情報送信手段が位置情報を付加したセルエッジ情報を路側機を介して路側機制御サーバに送信する。その結果、路側機制御サーバでは、配信手段により、各路側機から受信したセルエッジ情報が集中管理され、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報が配信され、通過する車両に報知させることが行われる。
【0016】
つぎの発明にかかる移動通信システムは、上記の発明において、前記移動機は、前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報を受信しないときは自律的にハンドオーバーを実施し、前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報を受信したときはそのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施するハンドオーバー実施手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、移動機では、ハンドオーバー実施手段により、自律的にハンドオーバーを実施する場合と、カーナビゲーション装置からのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施する場合とが選択して実行される。
【0018】
つぎの発明にかかる移動通信システムは、上記の発明において、前記路側機は、前記カーナビゲーション装置からセルエッジ情報を受信したとき、更新する必要がある場合のみ、その受信したセルエッジ情報を前記路側機制御サーバへ転送する転送手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、路側機では、転送手段により、カーナビゲーション装置から受信したセルエッジ情報の全てではなく、更新する必要があるセルエッジ情報のみを路側機制御サーバへ転送することが行われる。
【0020】
つぎの発明にかかる移動通信システムは、上記の発明において、前記路側機制御サーバは、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索し、検索したセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させる検索手段を備えたことを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、路側機制御サーバでは、検索手段により、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索される。検索されたセルエッジ情報は、該当する路側機から通過する車両に報知される。
【0022】
つぎの発明にかかる移動通信システムは、上記の発明において、前記カーナビゲーション装置は、前記路側機から受信されたセルエッジ情報に基づき、目的地から算出された経路に必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、生成したハンドオーバー制御情報を前記移動機に送信するハンドオーバー制御手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバー制御手段により、路側機から受信されたセルエッジ情報に基づき、目的地から算出された経路に必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、生成したハンドオーバー制御情報を移動機に送信することが行われる。
【0024】
つぎの発明にかかる移動通信システムは、上記の発明において、前記ハンドオーバー制御手段は、前記路側機から受信したセルエッジ情報が示すセルにおいてハンドオーバーすべきかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段がハンドオーバーすべきと判定したとき前記移動機にハンドオーバーすべきセルを通知するセル通知手段と、その後の位置情報の推移を監視し、前記移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知するタイミング通知手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバー制御手段において、判定手段が路側機から受信したセルエッジ情報が示すセルにおいてハンドオーバーすべきかどうかを判定し、ハンドオーバーすべきと判定したとき、セル通知手段が移動機にハンドオーバーすべきセルを通知し、タイミング通知手段がその後の位置情報の推移を監視し、移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知することにより、ハンドオーバー制御情報が生成され、移動機に与えられる。
【0026】
つぎの発明にかかる移動通信システムは、上記の発明において、前記ハンドオーバー制御手段は、更に、前記判定手段がハンドオーバーすべきでないと判定したとき前記移動機にハンドオーバーの禁止通知を送信するハンドオーバー禁止手段を備えたことを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバー制御手段において、更に、前記判定手段がハンドオーバーすべきでないと判定したとき、ハンドオーバー禁止手段が移動機にハンドオーバーの禁止通知を送信することが行われる。このハンドオーバー禁止通知もハンドオーバー制御情報の一部である。
【0028】
つぎの発明にかかる移動通信システムは、上記の発明において、前記路側機は、前記路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、路側機では、報知手段により、路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知することが行われる。
【0030】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、セル毎に配置される基地局と、前記基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両と、前記車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機と、複数の前記路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバとを備える移動通信システムのハンドオーバー制御方法において、ハンドオーバーを実施したときセルが切り替わった旨を前記カーナビゲーション装置に通知する通知工程と、前記カーナビゲーション装置が、前記通知を受けて、前記通知の受信時での位置情報を付加したセルエッジ情報を前記路側機を介して前記路側機制御サーバに送信する送信工程と、前記路側機制御サーバが、各路側機から受信したセルエッジ情報を集中管理し、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信し、通過する車両に報知させる報知工程とを含むことを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両を移動体とする移動通信システムにおいて、移動機がハンドオーバーを実施すると、カーナビゲーション装置に対しセルが切り替わった旨が通知される。すると、カーナビゲーション装置が位置情報を付加したセルエッジ情報を路側機を介して路側機制御サーバに送信する。その結果、路側機制御サーバでは、各路側機から受信したセルエッジ情報が集中管理され、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報が配信され、通過する車両に報知させることが行われる。
【0032】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、上記の発明において、前記移動機が、前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報を受信しないときは自律的にハンドオーバーを実施し、前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報を受信したときはそのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施する実施工程を含むことを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、移動機では、自律的にハンドオーバーを実施する場合と、カーナビゲーション装置からのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施する場合とが選択して実行される。
【0034】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、上記の発明において、前記路側機が、前記カーナビゲーション装置からセルエッジ情報を受信したとき、更新する必要がある場合のみ、その受信したセルエッジ情報を前記路側機制御サーバへ転送する転送工程を含むことを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、路側機では、カーナビゲーション装置から受信したセルエッジ情報の全てではなく、更新する必要があるセルエッジ情報のみを路側機制御サーバへ転送することが行われる。
【0036】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、上記の発明において、前記路側機制御サーバが、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索し、検索したセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させる検索工程を含むことを特徴とする。
【0037】
この発明によれば、路側機制御サーバでは、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索される。検索されたセルエッジ情報は、該当する路側機から通過する車両に報知される。
【0038】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、上記の発明において、前記カーナビゲーション装置が、前記路側機から受信されるセルエッジ情報に基づき、目的地から算出された経路に必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、生成したハンドオーバー制御情報を前記移動機に送信するハンドオーバー制御工程を含むことを特徴とする。
【0039】
この発明によれば、カーナビゲーション装置では、路側機から受信されたセルエッジ情報に基づき、目的地から算出された経路に必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、生成したハンドオーバー制御情報を移動機に送信することが行われる。
【0040】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、上記の発明において、前記ハンドオーバー制御工程は、前記路側機から受信したセルエッジ情報が示すセルにおいてハンドオーバーすべきかどうかを判定する判定工程と、ハンドオーバーすべきと判定したとき前記移動機にハンドオーバーすべきセルを通知するセル通知工程と、その後の位置情報の推移を監視し、移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知するタイミング通知工程とを含むことを特徴とする。
【0041】
この発明によれば、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバー制御工程において、路側機から受信したセルエッジ情報が示すセルにおいてハンドオーバーすべきかどうかを判定し、ハンドオーバーすべきと判定したとき、移動機にハンドオーバーすべきセルを通知し、その後の位置情報の推移を監視し、移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知することにより、ハンドオーバー制御情報が生成され、移動機に与えられる。
【0042】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、上記の発明において、前記ハンドオーバー制御工程が、更に、前記判定工程においてハンドオーバーすべきでないと判定されたとき前記移動機にハンドオーバーの禁止通知を送信するハンドオーバー禁止工程を含むことを特徴とする。
【0043】
この発明によれば、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバー制御工程において、更に、ハンドオーバーすべきでないと判定したとき、移動機にハンドオーバーの禁止通知を送信することが行われる。このハンドオーバー禁止通知もハンドオーバー制御情報の一部である。
【0044】
つぎの発明にかかるハンドオーバー制御方法は、上記の発明において、前記路側機が、前記路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知する報知工程を含むことを特徴とする。
【0045】
この発明によれば、路側機では、路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知することが行われる。
【0046】
つぎの発明にかかる移動機は、車両に位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置とともに搭載され、基地局と通信する移動機であって、前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られくるのを監視する監視手段と、ハンドオーバー制御情報が送られてこない場合は、自律的にハンドオーバーを実施し、前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られてきた場合は、そのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施するハンドオーバー実施手段と、ハンドオーバーを実施した結果を前記カーナビゲーション装置へ送信する結果通知送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0047】
この発明によれば、車両に位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置とともに搭載され、基地局と通信する移動機において、監視手段がカーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られくるのを監視し、監視結果に応じて、ハンドオーバー実施手段が自律的にハンドオーバーを実施する場合と、カーナビゲーション装置からのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施する場合とを選択して実行する。そして、結果通知送信手段により、ハンドオーバーを実施した結果をカーナビゲーション装置へ送信することが行われる。
【0048】
つぎの発明にかかるカーナビゲーション装置は、車両に基地局と通信する移動機とともに搭載され、位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置であって、前記移動機からハンドオーバーを実施した結果の通知を受信する結果通知受信手段と、前記結果通知受信に応答して前記位置情報供給手段から取得した位置情報を付加したセルエッジ情報を生成し、生成したセルエッジ情報を路側機へ送信する送信手段と、路側機から受信されたセルエッジ情報に基づきハンドオーバーすべきかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段がハンドオーバーすべきと判定したとき前記移動機にハンドオーバーすべきセルを通知するセル通知手段と、その後の位置情報の推移を監視し、前記移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知するタイミング通知手段とを備えたことを特徴とする。
【0049】
この発明によれば、車両に基地局と通信する移動機とともに搭載され、位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置において、結果通知受信手段が移動機からハンドオーバーを実施した結果の通知を受信すると、送信手段が結果通知受信に応答して前記位置情報供給手段から取得した位置情報を付加したセルエッジ情報を生成し、路側機へ送信することが行われる。一方、路側機からセルエッジ情報が受信されると、判定手段が受信されたセルエッジ情報に基づきハンドオーバーすべきかどうかを判定する。判定手段がハンドオーバーすべきと判定すると、セル通知手段が移動機にハンドオーバーすべきセルを通知する。そして、タイミング通知手段がその後の位置情報の推移を監視し、前記移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知することが行われる。
【0050】
つぎの発明にかかるカーナビゲーション装置は、上記の発明において、前記判定手段がハンドオーバーすべきでないと判定したとき、前記移動機にハンドオーバーの禁止通知を送信するハンドオーバー禁止手段を備えたことを特徴とする。
【0051】
この発明によれば、カーナビゲーション装置では、判定手段がハンドオーバーすべきでないと判定したとき、ハンドオーバー禁止手段により、移動機にハンドオーバーの禁止通知を送信することが行われる。
【0052】
つぎの発明にかかる路側機は、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機であって、前記路側機は、前記カーナビゲーション装置からセルエッジ情報を受信したとき、更新する必要がある場合のみ、その受信したセルエッジ情報を路側機制御サーバへ転送する転送手段を備えたことを特徴とする。
【0053】
この発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機において、転送手段により、カーナビゲーション装置から受信したセルエッジ情報の全てではなく、更新する必要があるセルエッジ情報のみを路側機制御サーバへ転送することが行われる。
【0054】
つぎの発明にかかる路側機は、上記の発明において、前記路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
【0055】
この発明によれば、路側機では、報知手段により、路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知することが行われる。
【0056】
つぎの発明にかかる路側機制御サーバは、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置される各路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバであって、前記各路側機から受信したセルエッジ情報を集中管理し、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信し、通過する車両に報知させる配信手段を備えたことを特徴とする。
【0057】
この発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置される各路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバにおいて、配信手段により、各路側機から受信したセルエッジ情報が集中管理され、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報が配信され、通過する車両に報知させることが行われる。
【0058】
つぎの発明にかかる路側機制御サーバは、上記の発明において、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索し、検索したセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させる検索手段を備えたことを特徴とする。
【0059】
この発明によれば、路側機制御サーバでは、検索手段により、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索される。検索されたセルエッジ情報は、該当する路側機から通過する車両に報知される。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる移動通信システム、ハンドオーバー制御方法、移動機、カーナビゲーション装置、路側機および路側機制御サーバの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0061】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1である移動通信システムの構成図である。この実施の形態1では、車両としての自動車を移動体とする移動通信システムの構成例が示されている。なお、ここでは、自動車は、車両と称することとする。
【0062】
図1において、この移動通信システムは、車両1および車両2と、道路に沿って配置される路側機31および路側機32と、路側機31および路側機32をネットワーク41を介して管理制御する路側機制御サーバ51と、セル毎に配置される基地局61および基地局62と、GPS衛星71とを備えている。
【0063】
車両1には、GPS衛星71から位置情報を取得し、それに基づき目的地までの経路を算出する等を行うカーナビゲーション装置(以下、単に「カーナビ」という)11と移動局として基地局と通信する移動機12とが搭載されている。カーナビ11と移動機12は、例えばBluetoothのような近距離無線インタフェースを介して接続されている。
【0064】
同じように車両2には、GPS衛星71から位置情報を取得し、それに基づき目的地までの経路を算出する等を行うカーナビ21と移動局として基地局と通信する移動機22とが搭載されている。カーナビ21と移動機22は、例えばBluetoothのような近距離無線インタフェースを介して接続されている。
【0065】
ここで、車両1と車両2は、この発明の理解を容易にするため、同じ道路を同方向に、または逆方向に走行しているとし、基地局61と基地局62との間のセルエッジには、車両1が先に到達し、その後で車両2が到達する関係にあるとしている。この意味で、以下の説明では、車両1は、先行車両と称し、車両2は、後続車両と称することがある。
【0066】
カーナビ11およびカーナビ21、移動機12および移動機22、路側機31および路側機32、路側機制御サーバ51の詳細は後述するとして、まず、図2と図3を参照して、以上のように構成される移動通信システムの全体的な動作を説明する。なお、図2は、車両(先行車両)1に搭載される移動機12のハンドオーバー実施を利用したセルエッジ情報の収集動作を説明するフロー図である。図3は、車両(後続車両)2に搭載される移動機22のハンドオーバー実施可否を収集したセルエッジ情報を利用して判定する動作を説明するフロー図である。
【0067】
図2おいて、先行車両1に搭載されている移動機12は、基地局62配下のセルから基地局61配下のセルへ移動しているとする。したがって、車両1に搭載されているカーナビ11は、路側機32と路側機31の前をこの順に通過する。このような状況下において、移動機12は、基地局62配下のセルから基地局61配下のセルへ切り替わったとき、ハンドオーバーを実施する(手順T1)とともに、近距離無線インタフェースを使って、カーナビ11に対し、ハンドオーバーを実施したこと、つまりセルが切り替わったことを通知する(手順T2)。
【0068】
カーナビ11は、GPS衛星71からの位置情報信号によって現在位置を測定しているが(手順T3)、移動局12からのハンドオーバー通知受信時の位置情報を付加したセルエッジ情報を生成し、路側機31に送信する(手順T4)。
【0069】
路側機31は、受信したセルエッジ情報をネットワーク41を介して路側機制御サーバ51に送信する(手順T5)。路側機制御サーバ51は、受信したセルエッジ情報を蓄積するとともに、ネットワーク41を介して、該当する路側機32に配信する(手順T6)。このようにして、セルエッジ情報が、先行車両1を利用して収集され、路側機制御サーバ51に蓄積され、該当する路側機に配信される。
【0070】
図3において、後続車両2は、搭載されたカーナビ21が算出した目的地までの経路に基づいて基地局62配下のセル内を走行中であり、搭載された移動機22は、基地局62配下のセルに対して通信中である。一方、路側機32は、路側機制御サーバ51から送られてきたセルエッジ情報を通過車両に対して送信している。したがって、カーナビ21は、路側機32が送信するセルエッジ情報を受信することになる。
【0071】
後続車両2では、路側機32から受信されるセルエッジ情報とGPS衛星71から取得される位置情報とに基づき、ハンドオーバーを禁止する動作(P)と、ハンドオーバーが必要であるとして実施する動作(Q)とが選択して実行される。
【0072】
即ち、カーナビ21は、路側機32からセルエッジ情報を受信すると(手順T10)、その受信したセルエッジ情報に付加されている位置情報とGPS衛星71から取得される位置情報とを照合し(手順T11)、ハンドオーバーすべきでないセルが存在した場合は、近距離無線インタフェースを使って移動機22に対しハンドオーバー禁止を通知する(手順T12)。これにより、移動機22は、ハンドオーバーを見送る。このようにして、ハンドオーバーを禁止する動作(P)が行われる。
【0073】
一方、カーナビ21は、路側機32からセルエッジ情報を受信すると(手順T13)、その受信したセルエッジ情報に付加されている位置情報とGPS衛星71から取得される位置情報とを照合し(手順T14)、ハンドオーバーすべきセルが存在した場合は、近距離無線インタフェースを使って移動機22に対しハンドオーバーすべきセル(基地局61配下のセル)を通知する(手順T15)。但し、この段階では、移動機22は、ハンドオーバーを実施せず、見送る(手順T16)。
【0074】
次いで、カーナビ21は、GPS衛星71から取得される位置情報からハンドオーバーすべき位置へ到達したと判定できると(手順T17)、近距離無線インタフェースを使って移動機22に対しハンドオーバーのタイミングを通知する(手順T18)。これにより、移動機22は、基地局61配下のセルへハンドオーバーを実施する(手順T19)。このようにして、ハンドオーバーが必要であるとして実施する動作(Q)が行われる。なお、その後は、後続車両2は、他の車両に対しては先行車両1と同様の立場となるので、先行車両1と同様の動作を行う(手順T20)。
【0075】
このように、後続車両2では、基地局との通信中に、その基地局を経由することなく、自律的に必要不可欠なセルを選択してハンドオーバーすることができるので、ハンドオーバーに際し、移動機と基地局間でやり取りされるデータ量を少なくすることができる。
【0076】
次に、図4〜図6を参照して、移動機12および移動機22の構成と動作を説明する。なお、図4は、先行車両1に搭載される移動機12のハンドオーバー実施時における動作を示すフロー図である。図5は、後続車両2に搭載される移動機22のハンドオーバー禁止時における動作を示すフロー図である。図6は、後続車両2に搭載される移動機22のハンドオーバーが必要とされる場合の動作を示すフロー図である。
【0077】
図4〜図6に示すように、移動機12および移動機22は、同様の構成であって、例えばBluetoothのような近距離無線インタフェースを有するハンドオーバー制御情報送受信部81と、ハンドオーバー判定部82と、ハンドオーバー制御部83と、ハンドオーバー実施部84とを備えている。
【0078】
図4において、移動機12では、カーナビ11からセル通知が来ていない場合には、ハンドオーバー判定部82が、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックし、自律的にハンドオーバーが行える状況下にある(手順T30:判定ON)。このような状況下でハンドオーバー判定部82は、ハンドオーバーする必要があれば、ハンドオーバー前のセルとハンドオーバー後のセルとをセットにしたハンドオーバー指示をハンドオーバー実施部84に通知して、ハンドオーバーを実施させる(手順T31)。
【0079】
ハンドオーバー実施部84は、ハンドオーバーを実施した後に、その結果(ハンドオーバー前後のセル情報)をハンドオーバー制御部83に通知する(手順T32)。ハンドオーバー制御部83は、受け取ったハンドオーバー実施結果をハンドオーバー制御情報送受信部81に転送する(手順T33)。ハンドオーバー制御情報送受信部81は、近距離無線インタフェースを用いて、このハンドオーバー実施結果をカーナビ11へ送信する(手順T34)。このようにして、先行車両1に搭載されるカーナビ11は、ハンドオーバー前後のセル情報を含むセルエッジ情報を取得する。
【0080】
次に、図5において、移動機22では、ハンドオーバー判定部82が、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックし、自律的にハンドオーバーすることができる状況下において(手順T35:判定ON)、カーナビ21から近距離無線インタフェースを用いてハンドオーバー制御情報送受信部81に対しハンドオーバー禁止通知が送られてくると(手順T36)、ハンドオーバー制御情報送受信部81は、そのハンドオーバー禁止通知をハンドオーバー制御部83に通知する(手順T37)。
【0081】
ハンドオーバー制御部83は、ハンドオーバー禁止通知を受けて、ハンドオーバー判定部82に対して、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックしないように要求する判定停止要求(ハンドオーバー禁止要求)を出力する(手順T手順T38)。ハンドオーバー判定部82は、判定停止要求(ハンドオーバー禁止要求)を受けて、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックしないようにする(手順T39:判定OFF)。このようにして、後続車両2に搭載される移動機22での不要なハンドオーバーが回避される。
【0082】
次に、図6において、移動機22では、ハンドオーバー判定部82が、ハンドオーバーの必要性チェックをする場合としない場合を繰り返している状況化において(手順T40:判定ON/OFF)、カーナビ21から近距離無線インタフェースを用いてハンドオーバー制御情報送受信部81に対しセル通知が送られてくると(手順T41)、ハンドオーバー制御情報送受信部81は、そのセル通知をハンドオーバー制御部83に通知する(手順T42)。
【0083】
ハンドオーバー制御部83は、セル通知を受けて、ハンドオーバー判定部82に対して、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックしないように要求する判定停止要求(ハンドオーバー禁止要求)を出力する(手順T43)。ハンドオーバー判定部82は、判定停止要求(ハンドオーバー禁止要求)を受けて、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックしないようにする(手順T44:判定OFF)。
【0084】
その後、カーナビ21から近距離無線インタフェースを用いてハンドオーバー制御情報送受信部81に対しタイミング通知が送られてくると(手順T45)、ハンドオーバー制御情報送受信部81はそのタイミング通知をハンドオーバー制御部83に通知する(手順T46)。ハンドオーバー制御部83は、手順T42にて受信していたセル通知から取り出したハンドオーバー前のセルとハンドオーバー後のセルとをセットにしたハンドオーバー指示をハンドオーバー実施部84に通知して、ハンドオーバーを実施させる(手順T47)。
【0085】
ハンドオーバー実施部84は、ハンドオーバーを実施した後に、その結果(ハンドオーバー前後のセル情報)をハンドオーバー制御部83に通知する(手順T48)。ハンドオーバー制御部83は、受け取ったハンドオーバー実施結果をハンドオーバー制御情報送受信部81に転送する(手順T49)。ハンドオーバー制御情報送受信部81は、近距離無線インタフェースを用いて、このハンドオーバー実施結果をカーナビ21へ送信する(手順T50)。
【0086】
また、ハンドオーバー制御部83は、ハンドオーバー実施結果の転送後、ハンドオーバー判定部82に対して、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックするように要求する判定再開要求(チェック再開要求)を出力する(手順T51)。ハンドオーバー判定部82は、判定再開要求(チェック再開要求)を受けて、通信中にハンドオーバーの必要性を常時チェックする動作を再開する(手順T52:判定ON)。
【0087】
このようにして、後続車両2に搭載される移動機22では、必要不可欠なセルに対してのみハンドオーバーすることができる。このとき、移動機22では、通信中にハンドオーバーのためのチェックを実施する必要がなくなるので、移動機22の負荷が減り、結果として移動機22を省電力化することが期待できる。
【0088】
なお、図5、図6に示した動作に関して、ハンドオーバー判定部82は、ハンドオーバー制御部83から判定再開要求(チェック再開要求)が送信されてこない場合があることから、タイマを備え、判定停止要求(ハンドオーバー禁止要求)の受信後にタイマをセットし、タイムアウトした場合は、自律的に常時ハンドオーバーの必要性をチェックできる状態に復旧するようにしている。また、判定停止要求(ハンドオーバー禁止要求)の受信後に、データ送受信エラーが発生した場合も、自律的に常時ハンドオーバーの必要性をチェックできる状態に復旧するようにしている。
【0089】
次に、図7〜図11を参照して、カーナビ11およびカーナビ21の構成と動作を説明する。なお、図7は、先行車両1に搭載されるカーナビ11のハンドオーバー実施結果受信時における動作を示すフロー図である。図8は、後続車両2に搭載されるカーナビ21がセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバー禁止の動作を示すフロー図である。図9は、後続車両2に搭載されるカーナビ21がセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバーが必要とされる場合の動作を示すフロー図である。図10は、後続車両2に搭載されるカーナビ21がセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバーの必要性を判定する動作を示すフロー図である。図11は、後続車両2に搭載されるカーナビ21がセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバーの必要性を判定する動作を具体的に説明する図である。
【0090】
図7〜図9において、カーナビ11およびカーナビ21は、同様の構成であって、例えばBluetoothのような近距離無線インタフェースを有する移動機通信部91と、位置情報測定部92と、セルエッジ情報生成部93と、ハンドオーバー制御部94と、路側機通信部95とを備えている。
【0091】
図7において、カーナビ11では、移動機12から近距離無線インタフェースを用いてハンドオーバー結果が移動機通信部91に送られてくると(手順T60)、移動機通信部91は、受信したハンドオーバー結果をセルエッジ情報生成部93に転送する(手順T61)。セルエッジ情報生成部93は、ハンドオーバー結果を受信すると、位置情報測定部92に対し、現在の位置情報を問い合わせる測定要求を出力する(手順T62)。
【0092】
位置情報測定部92は、測定要求を受けて、GPS衛星71を使って現在の位置情報を測定し、測定結果をセルエッジ情報生成部93に返す(手順T63)。セルエッジ情報生成部93は、受け取った測定結果(位置情報)と先に通知されたハンドオーバー結果とをセットにしたセルエッジ情報を生成し、それを路側機通信部95に対し出力する(手順T64)。路側機通信部95は、受け取ったセルエッジ情報を路側機31へ送信する(手順T65)。路側機31は、受け取ったセルエッジ情報を一定の条件下に路側機制御サーバ51へ送信する。
【0093】
このように、先行車両1では、ハンドオーバーが実施されると、セルエッジ情報が取得され、取得されたセルエッジ情報が路側機31を介して路側機制御サーバ51へ送信され、蓄積される。路側機制御サーバ51は、該当する路側機に対応するセルエッジ情報を送信する。
【0094】
次に、図8において、カーナビ21では、路側機通信部95が、路側機32からセルエッジ情報を受信すると(手順T67)、そのセルエッジ情報をハンドオーバー制御部94に転送する(手順T68)。ハンドオーバー制御部94は、受け取ったセルエッジ情報からハンドオーバーすべき位置情報を取り出し、現在のルートと照合し、ハンドオーバーの必要性を判定する(手順T69)。そして、ハンドオーバー制御部94は、ハンドオーバーは禁止であると判定した場合、ハンドオーバー禁止通知を生成し、移動機通信部91に出力する(手順T70)。移動機通信部91は、受け取ったハンドオーバー禁止通知を近距離無線インタフェースを用いて移動機22へ送信する。このようにして、移動機22では、無駄なハンドオーバーの実施が抑制される。
【0095】
次に、図9において、カーナビ21では、路側機通信部95が、路側機32からセルエッジ情報を受信すると(手順T72)、そのセルエッジ情報をハンドオーバー制御部94に転送する(手順T73)。ハンドオーバー制御部94は、受け取ったセルエッジ情報からハンドオーバーすべき位置情報を取り出し、現在のルートと照合し、ハンドオーバーの必要性を判定する(手順T74)。そして、ハンドオーバー制御部94は、ハンドオーバーが必要であると判定した場合、セルエッジ情報からハンドオーバー前のセルとハンドオーバー先のセルとを取り出してセル通知を生成し、移動機通信部91に送信する(手順T75)。移動機通信部91は、受け取ったセル通知を近距離無線インタフェースを用いて移動機22へ送信する(手順T76)。
【0096】
更に、ハンドオーバー制御部94は、位置情報測定部92に対し、ハンドオーバーすべき位置情報を含む近傍到達監視要求を送り、現在の位置情報が、ある近傍に達した場合には返信するように要求する(手順T77)。位置情報測定部92は、GPS衛星71を使って現在の位置情報を常時測定して近傍到達を監視し(手順T78)、ハンドオーバーすべき位置情報の近傍に達したとき、近傍到達通知をハンドオーバー制御部94に返す(手順T79)。ハンドオーバー制御部94は、この近傍到達通知を受けて、移動機通信部91に、タイミング通知を出力する(手順T80)。移動機通信部91は、受け取ったタイミング通知情報を近距離無線インタフェースを用いて移動機22へ送信する(手順T81)。このようにして、移動機22は、必要不可欠なセルに対してのみハンドオーバーを実施する。
【0097】
次に、図10を用いて、カーナビ21のハンドオーバー制御部94が行うハンドオーバー必要性の判定方法を説明する。図10において、ステップST101では、各セルの範囲が次のようにして把握される。即ち、ハンドオーバー制御部94は、路側機32が送信するセルエッジ情報を路側機通信部95を介して取得するが、このセルエッジ情報は「セルXからセルYへ位置Zにてハンドオーバーした」という情報である。セルXには、車両が現在走行中のセルおよびある単位時間内に通過すると想定される全てのセルが含まれている。
【0098】
そこで、ハンドオーバー制御部94は、各セルXに関して、位置Zをそれぞれ2次元上にプロットすることにより、各セルの範囲を把握する。このとき、各セルのセルエッジを示すプロット数が多いと、ハンドオーバー制御部94の判定処理が重くなるので、路側機32は、後述するように、プロット数の細かさ(詳細度)に応じて複数のセルエッジ情報を報知するようにしている。ハンドオーバー制御部94は、適度にプロット数が細かいセルエッジ情報を選択して、以下の処理を実施する。
【0099】
現在位置から見て進行方向に存在する近傍セルエッジを検索し(ステップST102)、現在位置から近いセルを判定する(ステップST103)。どのセルエッジとも現在位置からの距離が十分遠い場合は、ステップST103の判定は否定(No)となり、ステップST104に進み、ハンドオーバー不要とみなす処理を行う。
【0100】
一方、セルエッジとの距離が近い場合は、ステップST103の判定は肯定(Yes)となり、ステップST105に進み、目的地までのルートがそのセルの中心に向かっているか否かを判定する。どのセルに対しても、目的地までのルートがそのセルの中心に向かっていない場合は、伝播状況があまりよくないと想定されることから、ステップST105の判定は否定(No)となり、ステップST106に進み、ハンドオーバー禁止とみなす処理を行う。
【0101】
一方、いずれかのセルに対して、目的地までのルートがそのセルの中心に向かっているものがあれば、伝播状況が改善されていくと想定されることから、ステップST105の判定は肯定(Yes)となり、ステップST107とステップST108の処理を行う。ステップST107では、ハンドオーバー必要とみなし、最も条件の良いセルを選択する。ステップST108では、現在のセルとハンドオーバーすべきセルに対するセルエッジ情報から、ルートに最も近い位置情報を検索する。その結果、ルートに最も近い位置に到達したときにハンドオーバーが実施される。
【0102】
次に、図11を用いて、カーナビ21がセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバーの必要性を判定する動作を具体的に説明する。図11において、太線で示した経路111は、3つのセルA、B、Cがオーバーラップして存在する地域を通っている。3つのセルA、B、Cは、その範囲がセルエッジ情報から多角形のように把握されたとする。車両(後続車両)が、この経路111を通って目的地112に到達する過程でのハンドオーバー必要性の判定は次のようにして行われる。
【0103】
車両(後続車両)は、セルB→セルB,Cのオーバーラップ部分→3つのセルのオーバーラップ部分→セルA,Cのオーバーラップ部分→セルAの順序でセル間を移動し目的地112に達する。
【0104】
車両(後続車両)がセルB内の現在位置113を走行中の場合、近傍セルは、セルCである。しかし、現在位置113とセルCのセルエッジ間の距離d1が、ある値よりも大きいことから、遠いと判定され、ハンドオーバー不要とみなされる。
【0105】
車両(後続車両)がセルB内のセルCに近づいた現在位置114を走行中の場合、近傍セルは、セルCである。現在位置114とセルCのセルエッジ間の距離d2が、ある値より小さいことから、近いと判定される。しかし、現在位置114からセルCの中心へ向かうベクトルb1と、現在位置114から進行方向へ向かうベクトルb2との角度θ1の開きが、ある値よりも大きいことから、当該車両(後続車両)の進行方向はセルCの中心へ向かっていないと判定され、ハンドオーバー禁止とみなされる。
【0106】
車両(後続車両)がセルB内のセルA、セルCに近づいた現在位置115を走行中の場合、近傍セルは、セルAとセルCである。現在位置115とセルCのセルエッジ間の距離d3が、ある値よりも小さいことから、近いと判定される。しかし、現在位置115からセルCの中心へ向かうベクトルb3と、現在位置115から進行方向へ向かうベクトルb4との角度θ2の開きが、ある値よりも大きいことから、当該車両(後続車両)の進行方向はセルCの中心へ向かっていないと判定される。
【0107】
一方、現在位置115とセルAのセルエッジ間の距離d4が、ある値よりも小さいことから、近いと判定される。また、現在位置115からセルAの中心へ向かうベクトルb5と、現在位置115から進行方向へ向かうベクトルb4との角度θ3の開きが、ある値よりも小さいことから、当該車両(後続車両)の進行方向はセルAの中心へ向かっていると判定される。
【0108】
以上のようなセルAとセルCについての判定結果から、セルAに対してハンドオーバー必要とみなされる。そして、現在走行中のセルBのエッジと経路111との交点からセルAへのハンドオーバー位置116が検索され、このハンドオーバー位置116に到達したとき、セルAへのハンドオーバーが実施される。
【0109】
次に、図12〜図14を参照して、路側機31および路側機32の構成と動作を説明する。なお、図12は、路側機31のセルエッジ情報受信時における動作を示すフロー図である。図13は、路側機32のセルエッジ情報送信時における動作を示すフロー図である。図14は、路側機32がセルエッジ情報を送信する際に行うセルエッジ情報の整形操作を説明する図である。
【0110】
図12、図13において、路側機31および路側機32は、同様の構成であって、カーナビ通信部101と、セルエッジ情報管理部102と、路側機制御サーバ通信部103とを備えている。
【0111】
図12において、路側機31では、カーナビ通信部101は、カーナビ11からセルエッジ情報を受信すると(手順T90)、そのセルエッジ情報をセルエッジ情報管理部102に転送する(手順T91)。セルエッジ情報管理部102は、セルエッジ情報を受信すると、受信したセルエッジ情報と既に保持されているセルエッジ情報とを比較する(手順T92)。比較した結果、十分近傍にあると判断した場合は、受信したセルエッジ情報を廃棄し、代わりに近傍であると判定されたセルエッジ情報に受信時間を付加して受信時間付きセルエッジ情報を生成する(手順T92)。一方、比較した結果、近傍にない場合は、受信したセルエッジ情報に受信時間を付加して受信時間付きセルエッジ情報を生成する(手順T92)。セルエッジ情報管理部102は、このようにして生成した受信時間付きセルエッジ情報を路側機制御サーバ通信部103に通知する(手順T93)。路側機制御サーバ通信部103は、受け取った受信時間付きのセルエッジ情報をネットワーク41を介して路側機制御サーバ51へ通知する(手順T94)。
【0112】
このようにして路側機制御サーバ51には、必要不可欠なセルに対してのみハンドオーバーするにあたって必要なセルエッジ情報が、必要最低限のデータのやり取りで収集され、一元管理されるようになっている。しかも、路側機31では、カーナビ11から受信したセルエッジ情報が既存セルの近傍にないときのみ、その受信したセルエッジ情報を更新すべきセルエッジ情報として路側機制御サーバ51に転送するので、路側機制御サーバ51では、セルエッジ情報が最新の状態で管理されるようになっている。
【0113】
次に、図13において、路側機32では、カーナビ通信部101が、走行中のカーナビ21が受信できるように、路側機制御サーバ51から通知されたセルエッジ情報を一定サイクルで報知し続けている(手順T95)。これは、次の手順で行われる。
【0114】
路側機制御サーバ通信部103は、路側機制御サーバ51からセルエッジ情報を受信すると(手順T96)、そのセルエッジ情報をセルエッジ情報管理部102に転送する(手順T97)。セルエッジ情報管理部102は、受信したセルエッジ情報のフラグを見て、削除すべきセルエッジ情報(削除フラグ付きセルエッジ情報)が含まれている場合は、セルエッジ情報管理部102内に保持しているセルエッジ情報の中から該当するセルエッジ情報を削除する(手順T98)。
【0115】
一方、受信したセルエッジ情報のフラグを見て、追加すべきセルエッジ情報(追加フラグ付きセルエッジ情報)が含まれている場合は、セルエッジ情報管理部102内に保持しているセルエッジ情報に追加する(手順T98)。セルエッジ情報管理部102は、このように保持しているセルエッジ情報が更新されると、報知すべきフォーマットにセルエッジ情報を整形し、カーナビ通信部101に通知する(手順T99)。
【0116】
カーナビ通信部101は、走行中のカーナビ21が受信できるように、通知された新しいセルエッジ情報を一定サイクルで、報知し続ける(手順T100)。これにより、路側機32の前を通過する後続車両2に搭載されているカーナビ21は、有効なセルエッジ情報を確実に受信できる。
【0117】
次に、図14を参照して、セルエッジ情報管理部102で行われるセルエッジ情報の整形操作を説明する。セルエッジ情報管理部102内に保持している全てのセルエッジ情報を詳細にカーナビ21へ報知すると、受信したカーナビ21の性能によっては、ある時間内にハンドオーバー必要性の判定処理ができなくなる可能性がある。そのため、報知すべきフォーマットにセルエッジ情報を整形する際に、例えば図14に示すように、セルエッジ情報の2次元上の密度をセルエッジ情報の詳細度に応じて調整し、実際に報知するセルエッジ情報を取捨選択するようにしている。
【0118】
図14において、黒丸で示すセルエッジ情報121を2次元にプロットしたものにおいて、セル範囲をメッシュに分けて、メッシュ内のプロットを線形に近似して線分122を生成し、各メッシュ内の線分122の中点123のみを位置情報として採用し、報知すべきセルエッジ情報を決定する。詳細レベルは、メッシュのサイズに依存し、調整する。
【0119】
このように、セルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施してカーナビに報知するようにしているので、性能の低いカーナビと性能の高いカーナビが混在していても、それらのカーナビでは、ある一定時間内にはハンドオーバー必要性の判定ができるようになる。
【0120】
次に、図15と図16を参照して、路側機制御サーバの構成と動作について説明する。なお、図15は、路側機制御サーバ51がセルエッジ情報収集時に行うセルエッジ情報の追加動作を示すフロー図である。図16は、路側機制御サーバ51がセルエッジ情報送信時に行うセルエッジ情報の削除動作を示すフロー図である。
【0121】
図15、図16において、路側機制御サーバ51は、路側機通信部131とセルエッジ情報管理部132とを備えている。なお、図15、図16では、3つの路側機141,142,143が示されている。
【0122】
図15において、路側機通信部131は、路側機141からセルエッジ情報を受信すると(手順T110)、そのセルエッジ情報をセルエッジ情報管理部132に転送する(手順T111)。セルエッジ情報管理部132は、受信したセルエッジ情報を受信日時順に分類してセルエッジ情報管理部132内に保持し、各路側機の配置位置から受信したセルエッジ情報を配信すべき路側機を決定する(手順T112)。ここでは、路側機141と路側機142とが決定されたとする。
【0123】
セルエッジ情報管理部132は、受信したセルエッジ情報に、追加フラグと配信すべき路側機を識別するIDとを付加して路側機通信部131へ通知する(手順T113)。但し、受信したセルエッジ情報の中で、受信日時のみ異なるデータがすでにセルエッジ情報管理部132内に格納されている場合は、受信日時のみ更新し、路側機通信部131には通知しない。配信済みだからである。
【0124】
路側機通信部131は、配信宛先および追加フラグ付きセルエッジ情報を受信すると、路側機を識別するIDに該当する路側機(ここでは、路側機141と路側機142)へ追加フラグ付きセルエッジ情報を順次、配信する(手順T114)。これにより、路側機141と路側機142では、新しいセルエッジ情報が追加されることになる。
【0125】
次に、図16において、セルエッジ情報管理部132は、セルエッジ情報管理部132内に保持しているセルエッジ情報を定期的にチェックし、受信日時が決められた期日よりも古いものをピックアップする(手順T115)。もし、古いセルエッジ情報が検索された場合は、そのセルエッジ情報を保持し、各路側機の配置位置から、受信したセルエッジ情報を配信すべき路側機を決定する(手順T116)。ここでは、路側機141と路側機142とが決定されたとする。
【0126】
セルエッジ情報管理部132は、検索されたセルエッジ情報に、削除フラグと配信すべき路側機を識別するIDを付加して、路側機通信部131へ通知する(手順T117)。路側機通信部131は、配信宛先および削除フラグ付きセルエッジ情報を受信すると、路側機を識別するIDに該当する路側機へ削除フラグ付きセルエッジ情報を順次、配信する(手順T118)。ここでは、路側機141と路側機142とに配信される。このようにして路側機制御サーバ51では、各路側機に適切なセルエッジ情報を配信する。これにより、路側機141と路側機142では、古いセルエッジ情報が削除されることになる。
【0127】
このように、路側機制御サーバ51では、必要不可欠なセルに対してのみハンドオーバーするのに必要なセルエッジ情報を必要最低限のデータのやり取りで収集し、セルエッジ情報を最新の状態に更新し、各路側機に適切なセルエッジ情報が配信できるようになっている。
【0128】
実施の形態2.
図17は、この発明の実施の形態2である移動通信システムの構成を示す図である。この実施の形態2では、車両としての列車を移動体とする移動通信システムの構成例が示されている。なお、図17では、図1で示した構成・機能と同一である要素には、同一の符号が付されている。
【0129】
図17において、列車201には、カーナビ11と複数台の中継装置13と複数台の移動機12とが搭載されている。同様に、列車202には、カーナビ21と複数台の中継装置23と複数台の移動機22とが搭載されている。列車201と列車202は、上記した車両1と車両2との関係と同様に、同じ線路を同方向に、または逆方向に走行し、列車201は、先行列車であり、列車202は、後続列車である。その他の構成は、実施の形態1で説明したのと同様である。
【0130】
以上のように構成される実施の形態2による移動通信システムでは、全体的な動作は、実施の形態1と同様の内容である。異なる点は、実施の形態1では、路側機とカーナビと移動機が、それぞれ、1対1に情報をやり取りしていたのに対して、実施の形態2では、路側機とカーナビは、1対1であるが、カーナビと移動機は、中継装置を介して1対Nに情報をやり取りしている点である。
【0131】
このように、実施の形態2によれば、列車内で、通信中に必要不可欠なセルに対してのみハンドオーバーすることができるので、ハンドオーバーの際、移動機と基地局間でやり取りされるデータ量を少なくすることができる。列車内では、多数の移動機が存在するので、移動機と基地局間でやり取りされるデータ量の削減効果は、通信中の移動機数に比例することになる。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両を移動体とする移動通信システムにおいて、移動機がハンドオーバーを実施すると、カーナビゲーション装置に対しセルが切り替わった旨が通知され、カーナビゲーション装置にて、位置情報を付加したセルエッジ情報が生成され、路側機を介して路側機制御サーバに送信される。その結果、路側機制御サーバでは、各路側機から受信したセルエッジ情報が集中管理できるので、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信し、通過する車両に報知させることができる。これにより、ハンドオーバーの判断に必要な情報を基地局との通信を介さずに収集し、車両に提供できるので、トラヒックの増大を軽減することができる。
【0133】
つぎの発明によれば、上記の発明において、移動機では、カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られてこない場合は、自律的にハンドオーバーを実施するが、カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られてくると、そのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施するようにしたので、不要なハンドオーバーを回避することができる。また、移動機では、ハンドオーバー必要性の判断処理をしないで良い場合が増えるので、その分の負荷が減り、省電力化が図れるようになる。
【0134】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機では、カーナビゲーション装置から受信したセルエッジ情報の全てではなく、更新する必要があるセルエッジ情報のみを路側機制御サーバへ転送することが行われる。したがって、路側機制御サーバでは、最新の情報を管理できるようになる。
【0135】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機制御サーバでは、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報が検索され、検索されたセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させ得るようにしたので、車両に適切なセルエッジ情報を報知することができる。
【0136】
つぎの発明によれば、上記の発明において、カーナビゲーション装置では、路側機から受信されたセルエッジ情報に基づき、目的地から算出された経路に必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、移動機に送信するようにしたので、移動機では、必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施することができる。
【0137】
つぎの発明によれば、上記の発明において、カーナビゲーション装置では、路側機から受信したセルエッジ情報が示すセルにおいてハンドオーバーすべきかどうかを判定し、ハンドオーバーすべきと判定したとき、移動機にハンドオーバーすべきセルを通知し、その後の位置情報の推移を監視し、移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知することを内容とするハンドオーバー制御情報を生成するようにしたので、移動機のハンドオーバー実施時期を正確に制御することができる。
【0138】
つぎの発明によれば、上記の発明において、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバー制御情報の一部として、ハンドオーバーすべきでないと判定したとき、移動機にハンドオーバーの禁止通知を生成するようにしたので、移動機の不要なハンドオーバーを確実に禁止することができる。
【0139】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機では、路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知するようにしたので、セルエッジ情報を受信するナビゲーション装置が性能の高いものであれ低いものであれ、ある一定時間内にはハンドオーバーの必要性が判定できるようになる。
【0140】
つぎの発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両を移動体とする移動通信システムにおいて、移動機がハンドオーバーを実施すると、カーナビゲーション装置に対しセルが切り替わった旨が通知され、カーナビゲーション装置にて、位置情報を付加したセルエッジ情報が生成され、路側機を介して路側機制御サーバに送信される。その結果、路側機制御サーバでは、各路側機から受信したセルエッジ情報が集中管理できるので、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信し、通過する車両に報知させることができる。これにより、ハンドオーバーの判断に必要な情報を基地局との通信を介さずに収集し、車両に提供できるので、トラヒックの増大を軽減することができる。
【0141】
つぎの発明によれば、上記の発明において、移動機では、カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られてこない場合は、自律的にハンドオーバーを実施するが、カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られてくると、そのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施するようにしたので、不要なハンドオーバーを回避することができる。また、移動機では、ハンドオーバー必要性の判断処理をしないで良い場合が増えるので、その分の負荷が減り、省電力化が図れるようになる。
【0142】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機では、カーナビゲーション装置から受信したセルエッジ情報の全てではなく、更新する必要があるセルエッジ情報のみを路側機制御サーバへ転送することが行われる。したがって、路側機制御サーバでは、最新の情報が管理できるようになる。
【0143】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機制御サーバでは、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報が検索され、検索されたセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させるようにしたので、車両に適切なセルエッジ情報を報知することができる。
【0144】
つぎの発明によれば、上記の発明において、カーナビゲーション装置では、路側機から受信されたセルエッジ情報に基づき、目的地から算出された経路に必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、移動機に送信するようにしたので、移動機では、必要なセルに対してのみハンドオーバーを実施することができる。
【0145】
つぎの発明によれば、上記の発明において、カーナビゲーション装置では、路側機から受信したセルエッジ情報が示すセルにおいてハンドオーバーすべきかどうかを判定し、ハンドオーバーすべきと判定したとき、移動機にハンドオーバーすべきセルを通知し、その後の位置情報の推移を監視し、移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知することを内容とするハンドオーバー制御情報を生成するようにしたので、移動機のハンドオーバー実施時期を正確に制御することができる。
【0146】
つぎの発明によれば、上記の発明において、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバー制御情報の一部としてハンドオーバーすべきでないと判定したとき、移動機にハンドオーバーの禁止通知を生成するようにしたので、移動機の不要なハンドオーバーを確実に禁止することができる。
【0147】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機では、路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知するようにしたので、セルエッジ情報を受信するナビゲーション装置が性能の高いものであれ低いものであれ、ある一定時間内にはハンドオーバーの必要性が判定できるようになる。
【0148】
つぎの発明によれば、車両に位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置とともに搭載され、基地局と通信する移動機は、カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報が送られくるのを監視し、監視結果に応じて、自律的にハンドオーバーを実施する場合と、カーナビゲーション装置からのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施する場合とを選択して実行し、ハンドオーバーを実施した結果をカーナビゲーション装置へ送信するようにしたので、不要なハンドオーバーの実施を回避でき、またハンドオーバーの必要性判定に必要な情報をカーナビゲーション装置に供給することができる。
【0149】
つぎの発明によれば、車両に基地局と通信する移動機とともに搭載され、位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置は、移動機からハンドオーバーを実施した結果の通知を受信すると、その結果通知受信に応答して前記位置情報供給手段から取得した位置情報を付加したセルエッジ情報を生成し、路側機へ送信するようにしたので、ハンドオーバーの必要性判定に必要な情報を路側機の上位装置である路側機制御サーバに収集させることができる。また、カーナビゲーション装置は、路側機からセルエッジ情報が受信されると、受信されたセルエッジ情報に基づきハンドオーバーすべきかどうかを判定し、ハンドオーバーすべきと判定すると、移動機にハンドオーバーすべきセルを通知し、その後の位置情報の推移を監視し、移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知することができるので、移動機に必要なハンドオーバーを適切な時期に実施させることができる。
【0150】
つぎの発明によれば、上記の発明において、カーナビゲーション装置では、ハンドオーバーすべきでないと判定したとき、移動機にハンドオーバーの禁止通知を送信することができるので、移動機が不要なハンドオーバーを実施するのを確実に止めさせることができる。
【0151】
つぎの発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機が、カーナビゲーション装置から受信したセルエッジ情報の全てではなく、更新する必要があるセルエッジ情報のみを路側機制御サーバへ転送するようにしたので、路側機制御サーバに最新の情報を管理させることができる。
【0152】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機では、路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知するようにしたので、セルエッジ情報を受信するナビゲーション装置が性能の高いものであれ低いものであれ、ある一定時間内にはハンドオーバーの必要性が判定できるようになる。
【0153】
つぎの発明によれば、基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置される各路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバが、各路側機から受信したセルエッジ情報を集中管理できるので、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信し、通過する車両に報知させることができる。これにより、ハンドオーバーの判断に必要な情報を基地局との通信を介さずに収集し、車両に提供できるので、トラヒックの増大を軽減することができる。
【0154】
つぎの発明によれば、上記の発明において、路側機制御サーバでは、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報が検索され、検索されたセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させるようにしたので、車両に適切なセルエッジ情報を報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である移動通信システムの構成図である。
【図2】図1に示す車両(先行車両)に搭載される移動機のハンドオーバー実施を利用したセルエッジ情報の収集動作を説明するフロー図である。
【図3】図1に示す車両(後続車両)に搭載される移動機のハンドオーバー実施可否を収集したセルエッジ情報を利用して判定する動作を説明するフロー図である。
【図4】図1に示す車両(先行車両)に搭載される移動機のハンドオーバー実施時における動作を示すフロー図である。
【図5】図1に示す車両(後続車両)に搭載される移動機のハンドオーバー禁止時における動作を示すフロー図である。
【図6】図1に示す車両(後続車両)に搭載される移動機がハンドオーバーが必要とされる場合に行う動作を示すフロー図である。
【図7】図1に示す車両(先行車両)に搭載されるカーナビのハンドオーバー実施結果受信時における動作を示すフロー図である。
【図8】図1に示す車両(後続車両)に搭載されるカーナビがセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバー禁止の動作を示すフロー図である。
【図9】図1に示す車両(後続車両)に搭載されるカーナビがセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバーが必要とされる場合の動作を示すフロー図である。
【図10】図1に示す車両(後続車両)に搭載されるカーナビがセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバーの必要性を判定する動作を示すフロー図である。
【図11】図1に示す車両(後続車両)に搭載されるカーナビがセルエッジ情報受信時に行うハンドオーバーの必要性を判定する動作を具体的に説明する図である。
【図12】図1に示す路側機のセルエッジ情報受信時における動作を示すフロー図である。
【図13】図1に示す路側機のセルエッジ情報送信時における動作を示すフロー図である。
【図14】図1に示す路側機がセルエッジ情報を送信する際に行うセルエッジ情報の整形操作を説明する図である。
【図15】図1に示す路側機制御サーバがセルエッジ情報収集時に行うセルエッジ情報の追加動作を示すフロー図である。
【図16】図1に示す路側機制御サーバがセルエッジ情報送信時に行うセルエッジ情報の削除動作を示すフロー図である。
【図17】この発明の実施の形態2である移動通信システムの構成図である。
【図18】従来行われているハンドオーバー制御の概要を説明する図である。
【図19】無意味なハンドオーバーが発生する場合を説明する図である。
【符号の説明】
1 車両(先行車両)、2 車両(後続車両)、11,21 カーナビゲーション装置(カーナビ)、12,22 移動機、13,23 中継装置、31,32,141,142,143 路側機、41 ネットワーク、51 路側機制御サーバ、61,62 基地局、71 GPS衛星、81 ハンドオーバー制御情報送受信部、82 ハンドオーバー判定部、83 ハンドオーバー制御部、84ハンドオーバー実施部、91 移動機通信部、92 位置情報測定部、93 セルエッジ情報生成部、94 ハンドオーバー制御部、95 路側機通信部、101 カーナビ通信部、102 セルエッジ情報管理部、103 路側機制御サーバ通信部、131 路側機通信部、132 セルエッジ情報管理部、201 列車(先行列車)、202 列車(後続列車)。

Claims (21)

  1. セル毎に配置される基地局と、前記基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両と、前記車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機と、複数の前記路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバとを備える移動通信システムであって、
    前記移動機は、ハンドオーバーを実施したときセルが切り替わった旨を前記カーナビゲーション装置に通知する通知手段を備え、
    前記カーナビゲーション装置は、前記通知を受けて、前記通知の受信時での位置情報を付加したセルエッジ情報を前記路側機を介して前記路側機制御サーバに送信するセルエッジ情報送信手段を備え、
    前記路側機制御サーバは、各路側機から受信したセルエッジ情報を集中管理し、セルエッジ情報に含まれる位置情報に基づいて該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信する配信手段を備え、
    前記路側機は、前記路側機制御サーバから前記セルエッジ情報を受信した場合に、受信したセルエッジ情報を通過する車両に報知する報知手段を備え、
    前記カーナビゲーション装置は、前記路側機から受信したセルエッジ情報と、前記目的地までの経路と、に基づいて前記移動機のハンドオーバーを禁止するか否かを判定し、ハンドオーバーを禁止する場合には、ハンドオーバーを禁止するハンドオーバー禁止通知を前記移動機へ送信するハンドオーバー制御手段をさらに備え、
    前記移動機は、前記カーナビゲーション装置から前記ハンドオーバー禁止通知を受信した場合にハンドオーバーを回避する、
    ことを特徴とする移動通信システム。
  2. 前記ハンドオーバー制御手段は、前記移動機のハンドオーバーを禁止しないと判定した場合に、前記セルエッジ情報と、前記目的地までの経路と、に基づいてハンドオーバー先とするセルを選択し、選択したセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、生成したハンドオーバー制御情報を前記移動機に送信することを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  3. 前記移動機は、前記カーナビゲーション装置から前記ハンドオーバー禁止通知を受信せず、かつ前記カーナビゲーション装置から前記ハンドオーバー制御情報を受信しないときは自律的にハンドオーバーを実施し、前記カーナビゲーション装置から前記ハンドオーバー制御情報を受信したときはそのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施するハンドオーバー実施手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の移動通信システム。
  4. 前記ハンドオーバー制御手段は、
    前記ハンドオーバー制御情報として、前記選択したセルを通知するセル通知と、その後の位置情報の推移を監視し、前記移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知するタイミング通知とを前記移動機へ送信する、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の移動通信システム。
  5. 前記路側機は、前記カーナビゲーション装置からセルエッジ情報を受信したとき、更新する必要がある場合のみ、その受信したセルエッジ情報を前記路側機制御サーバへ転送する転送手段を、備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の移動通信システム。
  6. 前記路側機制御サーバは、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索し、検索したセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させる検索手段を備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の移動通信システム。
  7. 前記報知手段は、前記路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知することを特徴とする請求項のいずれか一つに記載の移動通信システム。
  8. セル毎に配置される基地局と、前記基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置が搭載されている車両と、前記車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機と、複数の前記路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバとを備える移動通信システムのハンドオーバー制御方法において、
    前記移動機が、ハンドオーバーを実施したときセルが切り替わった旨を前記カーナビゲーション装置に通知する通知工程と、
    前記カーナビゲーション装置が、前記通知を受けて、前記通知の受信時での位置情報を付加したセルエッジ情報を前記路側機を介して前記路側機制御サーバに送信する送信工程と、
    前記路側機制御サーバが、各路側機から受信したセルエッジ情報を集中管理し、セルエッジ情報に含まれる位置情報に基づいて該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信する配信工程と、
    前記路側機が、前記路側機制御サーバから前記セルエッジ情報を受信した場合に、受信したセルエッジ情報を通過する車両に報知する報知工程と、
    前記カーナビゲーション装置が、前記路側機から受信したセルエッジ情報と、前記目的地までの経路と、に基づいて前記移動機のハンドオーバーを禁止するか否かを判定し、ハンドオーバーを禁止する場合には、ハンドオーバーを禁止するハンドオーバー禁止通知を前記移動機へ送信するハンドオーバー制御工程と、
    前記移動機が、前記カーナビゲーション装置から前記ハンドオーバー禁止通知を受信した場合にハンドオーバーを回避するハンドオーバー回避工程と、
    を含むことを特徴とするハンドオーバー制御方法。
  9. 前記カーナビゲーション装置が、前記ハンドオーバー制御工程で前記移動機のハンドオーバーを禁止しないと判定した場合に、前記セルエッジ情報と、前記目的地までの経路と、に基づいてハンドオーバー先とするセルを選択し、選択したセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、生成したハンドオーバー制御情報を前記移動機に送信するハンドオーバー制御工程を含むことを特徴とする請求項8に記載のハンドオーバー制御方法。
  10. 前記移動機が、前記カーナビゲーション装置から前記ハンドオーバー禁止通知を受信せず、かつ前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報を受信しないときは自律的にハンドオーバーを実施し、前記カーナビゲーション装置からハンドオーバー制御情報を受信したときはそのハンドオーバー制御情報に従ってハンドオーバーを実施する実施工程を含むことを特徴とする請求項9に記載のハンドオーバー制御方法。
  11. 前記ハンドオーバー制御工程は、
    前記ハンドオーバー制御情報として、前記選択したセルを通知するセル通知を前記移動機へ送信するセル通知工程と、
    その後の位置情報の推移を監視し、移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知するタイミング通知を前記移動機へ送信するタイミング通知工程と、
    を含むことを特徴とする請求項9または10に記載のハンドオーバー制御方法。
  12. 前記路側機が、前記カーナビゲーション装置からセルエッジ情報を受信したとき、更新する必要がある場合のみ、その受信したセルエッジ情報を前記路側機制御サーバへ転送する転送工程を含むことを特徴とする請求項8〜11のいずれか一つに記載のハンドオーバー制御方法。
  13. 前記路側機制御サーバが、保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索し、検索したセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させる検索工程を含むことを特徴とする請求項8〜12のいずれか一つに記載のハンドオーバー制御方法。
  14. 前記報知工程では、前記路側機が、前記路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報を通過車両に報知する際に、そのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを報知することを特徴とする請求項13のいずれか一つに記載のハンドオーバー制御方法。
  15. 車両に基地局と通信する移動機とともに搭載され、位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出するカーナビゲーション装置であって、
    前記移動機からハンドオーバーを実施した結果の通知を受信する結果通知受信手段と、
    前記結果通知受信に応答して前記位置情報供給手段から取得した位置情報を付加したセルエッジ情報を生成し、生成したセルエッジ情報を路側機へ送信する送信手段と、
    路側機から受信された、自車両からまたは自車両以外から送信されたセルエッジ情報と、前記目的地までの経路と、に基づいて前記移動機のハンドオーバーを禁止するか否かを判定し、ハンドオーバーを禁止する場合には、ハンドオーバーを禁止するハンドオーバー禁止通知を前記移動機へ送信するハンドオーバー制御手段と、
    を備え、
    前記ハンドオーバー禁止通知の送信により、前記移動機のハンドオーバーを回避させることを特徴とするカーナビゲーション装置。
  16. 前記ハンドオーバー制御手段は、前記移動機のハンドオーバーを禁止しないと判定した場合に、前記セルエッジ情報と、前記目的地までの経路と、に基づいてハンドオーバー先とするセルを選択し、選択したセルに対してのみハンドオーバーを実施するように指示するハンドオーバー制御情報を生成し、生成したハンドオーバー制御情報を前記移動機に送信することを特徴とする請求項15に記載のカーナビゲーション装置。
  17. 前記ハンドオーバー制御手段は、
    前記ハンドオーバー制御情報として、前記選択したセルを通知するセル通知と、その後の位置情報の推移を監視し、前記移動機にハンドオーバーすべきタイミングを通知するタイミング通知と、を前記移動機へ送信する、ことを特徴とする請求項16に記載のカーナビゲーション装置。
  18. 基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出する請求項15〜17のいずれか1つに記載されたカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置され、前記カーナビゲーション装置と通信する路側機であって、
    前記カーナビゲーション装置から、前記カーナビゲーション装置が前記目的地までの経路とともに前記移動機に対してハンドオーバーの禁止を指示するか否かを判定するために用いる情報であるセルエッジ情報を受信したとき、更新する必要がある場合のみ、その受信したセルエッジ情報を路側機制御サーバへ転送する転送手段を備えたことを特徴とする路側機。
  19. 前記路側機制御サーバから受け取ったセルエッジ情報をそのセルエッジ情報の詳細度を考慮して所定の整形操作を施したものを通過車両に報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項18に記載の路側機。
  20. 基地局と通信する移動機および位置情報供給手段から位置情報を取得し目的地までの経路を算出する請求項15〜17のいずれか1つに記載されたカーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行路に沿って配置される各路側機をネットワークを介して管理する路側機制御サーバであって、
    前記各路側機から受信した、前記カーナビゲーション装置が前記目的地までの経路とともに前記移動機に対してハンドオーバーの禁止を指示するか否かを判定するために用いる情報であるセルエッジ情報を集中管理し、その位置情報から見て該当する路側機に対してセルエッジ情報を配信し、通過する車両に報知させる配信手段を備えたことを特徴とする路側機制御サーバ。
  21. 保持したセルエッジ情報の受信日時に基づき削除する必要のあるセルエッジ情報を検索し、検索したセルエッジ情報を該当する路側機から通過する車両に報知させる検索手段を備えたことを特徴とする請求項20に記載の路側機制御サーバ。
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