JP4592942B2 - 弾性チューブの拡径装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性チューブの拡径装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
絶縁電線や電力ケーブルの導体接続部を絶縁するには、その導体接続部の外周にEPゴム、クロロプレン、シリコンゴム等の弾性材料により構成される弾性チューブを被せることが行われている。この弾性チューブを導体接続部に被せるには、弾性チューブを拡径支持体で予め拡径しておき、この拡径支持体を導体相互を接続する前に一方の電力ケーブル等の外周に挿通し、導体相互を接続した後に拡径支持体を導体接続部上に引き戻し、しかる後に拡径支持体を取り除くことによって弾性チューブの拡径状態を解除することにより行う。弾性チューブを導体接続部に被せることにより、導体接続部は絶縁される。
【0003】
従来のこの種の弾性チューブの拡径方法及び装置として、例えば、図6及び図7に示すものが知られている(特開2000−152480号公報参照)。
弾性チューブ102(図7参照)を拡径支持体110(図6及び図7参照)で予め拡径するには、図6に示す拡径用芯材101が使用される。この拡径用芯材101は、小径部101a、この小径部101aの端部から漸次径が拡大するように形成されるテーパ部101b、テーパ部101bの端部から延びる中空の大径部101c、及びテーパ部101bの端部から大径部101cの内部を延びるアクチュエータ連結部101dからなっている。そして、拡径用芯材101の大径部101cの内部には、弾性チューブ102が装着される拡径支持体110が配置されている。拡径支持体110としては、例えばプラスチック製リボンをスパイラル状に巻回したものが使用される。また、弾性チューブ102としては、EPゴム、クロロプレン、シリコンゴム等の弾性材料が用いられる。
【0004】
次に、弾性チューブ102を拡径支持体110で拡径する方法について図7を参照して説明する。
先ず、図7(A)に示すように、支持台104上に設置された油圧シリンダ105のピストンの先端に拡径用芯材101のアクチュエータ連結部101dを取り付けると共に、拡径用芯材101の細径部101aに弾性チューブ102と絶縁体からなるダミー弾性チューブ103とを貫通させて配置する。この際に、拡径用芯材101を拡径用芯材受け106により支持させ、弾性チューブ102を弾性チューブ受け107により支持させ、ダミー弾性チューブ103をダミー弾性チューブ受け108により支持させる。このとき、拡径用芯材101の外表面及び弾性チューブ102の内面には、潤滑剤として、例えばフッ素オイル又はグリースが塗布されている。
【0005】
次いで、図示しない油圧ポンプにより油圧シリンダ105のピストンを図7(B)に示す矢印A方向に前進させる。すると、拡径用芯材101のテーパ部101bが弾性チューブ102内を通過してダミー弾性チューブ103内に至り、弾性チューブ102内に大径部102cが位置し、弾性チューブ102を拡径する。この際に、拡径用芯材101の外表面及び弾性チューブ102の内面には潤滑剤が塗布されているので、拡径用芯材101及び弾性チューブ102間の摩擦力が比較的軽減されており、拡径用心材101による弾性チューブ102の拡径を比較的容易に行うことができる。
【0006】
次に、油圧シリンダ105のピストンを図7(C)に示す矢印B方向に後退させると、拡径用芯材101は、その大径部101cに拡径した弾性チューブ102を装着したまま後退し、図7(A)と同じ位置で停止する。
その後、図7(D)に示すように、拡径した弾性チューブ102の前端部を拡径用芯材受け106により保持した状態で、再度油圧シリンダ105のピストンを矢印C方向に前進させると、拡径用芯材101のみが前進し、これに伴って大径部101c内の拡径支持体110上に弾性チューブ102の端部が縮径して係合し、順次、拡径支持体110上に弾性チューブ102が縮径し、弾性チューブ102が拡径した状態で拡径支持体110上に装着されるのである。この拡径用芯材101のみの前進の際には、拡径用芯材101の外表面及び弾性チューブ102の内面には潤滑剤が塗布されているので、拡径用芯材101及び弾性チューブ102間の摩擦力が比較的軽減されており、拡径用芯材101の移動を比較的容易に行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の弾性チューブの拡径方法にあっては、拡径用芯材101の外表面及び弾性チューブ102の内面には潤滑剤が塗布されているので、拡径用芯材101及び弾性チューブ102間の摩擦力が比較的軽減されているため、拡径用芯材101によって弾性チューブ102を拡径したりあるいは拡径用芯材101を弾性チューブ102から移動させる際に、それらの作業を比較的容易に行うことができるものの、拡径用芯材101及び弾性チューブ102間の摩擦力が未だに存在し、弾性チューブ102の内面が損傷してしまうことがあった。特に、弾性チューブ102がゴム材料のように摩擦係数が非常に大きい場合には、その摩擦係数に比例して拡径用芯材101及び弾性チューブ102間の摩擦力が増大し、弾性チューブ102の内面が損傷してしまうおそれが高かった。
【0008】
従って、本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、拡径用芯材によって弾性チューブを拡径したりあるいは拡径用芯材を弾性チューブから移動させる際に、弾性チューブが損傷することなく、それらの拡径作業や移動作業を容易に行うことができる弾性チューブの拡径装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係る性チューブの拡径装置は、小径部、テーパ部、及び大径部を有する拡径用芯材と、弾性チューブを前記小径部から前記テーパ部を経て前記大径部上に移動させて拡径させる弾性チューブ移動機構と、前記拡径用芯材の前記テーパ部及び前記大径部に設けられ、前記拡径用芯材の外周面と前記弾性チューブの内周面との間に圧縮された空気を供給する圧縮空気供給機構とを具備し、前記圧縮気体供給機構が、中空に形成された前記テーパ部及び前記大径部の内部に圧縮気体を供給する気体供給機構と、前記テーパ部及び前記大径部の内周面及び外周面を貫通させる複数の貫通孔に配置されるばね部材、及び該ばね部材上に載置された球状体とからなる弁部材とで構成され、前記弾性チューブ移動機構により前記弾性チューブが前記弁部材の手前にまで移動させられるときには、前記ばね部材の押し上げ作用により前記球状体は上方へ付勢され、弁部材収容開口部は閉鎖されて前記弁部材が前記貫通孔を閉じ、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が停止され、前記弾性チューブ移動機構により前記弾性チューブが前記弁部材上に移動されると、前記弾性チューブの自己収縮力で前記球状体及び前記ばね部材が押し下げられて前記弁部材収容開口部が開いて前記弁部材が前記貫通孔を開き、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が開始されて前記弾性チューブが拡径し、前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮空気の供給がさらになされると、前記弾性チューブがさらに拡径し前記弾性チューブが前記球状体から離れ、前記ばね部材の押し上げ作用により前記球状体は上方へ付勢され、前記弁部材収容開口部は閉鎖されて前記弁部材が前記貫通孔を閉じ、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が停止されて前記弾性チューブが縮径し、そして、前記弾性チューブの自己収縮力で前記球状体及び前記ばね部材が押し下げられて前記弁部材収容開口部が開いて前記弁部材が前記貫通孔を開き、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が開始されて前記弾性チューブが拡径し、前記弾性チューブの拡径動作と縮径動作を繰り返すことによって、前記拡径用芯材の外周面と前記弾性チューブの内周面との間に、圧縮された空気を連続的に介在させ状態で、前記弾性チューブを前記拡径用芯材の外周面上を滑らせながら移動させることを特徴としている。
【0015】
この弾性チューブの拡径装置によれば、弾性チューブ移動機構により弾性チューブを拡径用芯材の小径部からテーパ部を経て大径部上に移動させて拡径する際に、拡径用芯材の外周面と弾性チューブの内周面との間に、圧縮気体供給機構から供給される圧縮された気体を連続的に介在させた状態で、弾性チューブは拡径用芯材の外周面上を滑りながら移動する。これにより、拡径用芯材の外周面と弾性チューブの内周面との間の摩擦力が飛躍的に低くなり、弾性チューブを損傷させることなく、拡径用芯材による弾性チューブの拡径作業を行うことができる。
【0017】
本発明のうち請求項に係る弾性チューブの拡径装置は、請求項記載の発明において、前記複数の貫通孔は、前記テーパ部及び前記大径部の軸心を中心として90°づつ4等分されて配列された4列状に形成されると共に、各列の貫通孔間のピッチは同一ピッチで形成され、さらに、前記テーパ部及び前記大径部の外周面を周方向に展開した状態で、1列目の貫通孔の軸方向位置と3列目の貫通孔の軸方向位置及び2列目の貫通孔の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチに対して4分の1ピッチずれているとともに、1列目の貫通孔の軸方向位置と2列目の貫通孔の軸方向位置及び3列目の貫通孔の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチに対して2分の1ピッチずれていることを特徴としている。
【0018】
この弾性チューブの拡径装置によれば、弁部材を配置する貫通孔が拡径用芯材のテーパ部及び大径部の外周面に効率的に配置され、気体供給機構からの圧縮気体が前記テーパ部及び前記大径部の外周面と前記弾性チューブの内周面との間に効率的かつ無駄なく供給される。
本発明のうち請求項に係る弾性チューブの拡径装置は、請求項1又は2記載の発明において、前記テーパ部及び前記大径部の外周面であって前記貫通孔の気体吐出側の位置に、気体溜まり用凹部を形成したことを特徴としている。
【0019】
この弾性チューブの拡径装置によれば、気体供給機構からの圧縮気体が貫通孔及び弁部材を経由してテーパ部及び大径部の外周面と弾性チューブの内周面との間に供給されるときに、貫通孔及び弁部材を経由した圧縮気体が気体溜まり用凹部に溜まって蓄圧され、その気体溜まり凹部を設けた分だけ受圧面積を大きくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る弾性チューブの拡径方法によって拡径される弾性チューブを示し、(A)は正面図、(B)は右側面図である。図2は本発明に係る弾性チューブの拡径装置によって弾性チューブを拡径する工程を示し、(A)は弾性チューブを拡径用芯材の小径部の外周に配置した状態の側断面図、(B)は弾性チューブが拡径用芯材のテーパ部及び大径部の双方の外周上にかけ渡って位置している状態の側断面図、(C)は弾性チューブが拡径用芯材の大径部の外周上に装着され拡径した状態の側断面図である。図3は拡径用芯材11のテーパ部11bの詳細を示し、(A)は部分側断面図、(B)はテーパ部11bの外周面を周方向に展開した状態の概略平面図、(C)は(B)の3C−3C線に沿う断面図である。図4は拡径用芯材のテーパ部の外周面と弾性チューブの内周面との間に圧縮された気体を連続的に介在させる様子を示し、(A)は弾性チューブが弁部材の手前に位置するときの部分断面図、(B)は弾性チューブが弁部材上に位置して拡径用芯材のテーパ部の外周面と弾性チューブの内周面との間に隙間ができたときの部分断面図、(C)は拡径用芯材のテーパ部の外周面と弾性チューブの内周面との間の隙間が更に大きくなったときの部分断面図である。
【0021】
図1において、本発明に係る弾性チューブの拡径方法によって拡径される弾性チューブ1は、絶縁電線や電力ケーブルの導体接続部の外周に取り付けられる貫通孔を有する円筒状の弾性体であり、EPゴム、クロロプレン、シリコンゴム等の弾性材料により構成されている。
そして、この弾性チューブ1は、図2に示す拡径装置10によって拡径されるようになっている。
【0022】
この拡径装置10は、小径部11a、テーパ部11b、及び大径部11cを有する拡径用芯材11と、拡径用芯材11を軸方向に移動させることにより、弾性チューブ1を小径部11aからテーパ部11bを経て大径部11c上に移動させて拡径させる弾性チューブ移動機構12と、拡径用芯材11の外周面と弾性チューブ1の内周面との間に圧縮された気体を供給する圧縮気体供給機構13とを具備している。弾性チューブ移動機構12は、本実施形態においては、拡径用芯材11を軸方向に移動させることにより、弾性チューブ1を小径部11aからテーパ部11bを経て大径部11c上に移動させるようにしているが、拡径用芯材11を移動させずに直接弾性チューブ1を移動させるようにしてもよい。このように、直接弾性チューブ1を移動させることで、拡径用芯材11を軸方向に移動させるよりも拡径装置10全体の軸方向長さを短くすることができ、この拡径装置10の小型化を図ることができる。
【0023】
ここで、拡径用芯材11の小径部11aは鋼製の棒状部材で軸方向において同一の外径を有している。また、拡径用芯材11のテーパ部11bは、小径部11aから大径部11cに向けて漸次外径が大きくなる外周面を有する鋼部材で、その内部は中空状に形成されている。そして、テーパ部11bには、内周面及び外周面を貫通させる複数の段付貫通孔14が形成されている。更に、大径部11cは、軸方向において同一の外径を有する鋼部材で、その内部は中空状に形成されている。大径部11cにも、内周面及び外周面を貫通させる複数の段付貫通孔14が形成されている。そして、拡径用芯材11のテーパ部11bは小径部11aに対してねじ止め等により固定され、大径部11cはテーパ部11bに対して分離可能に嵌合され、大径部11cの開口端部は取り外し可能な蓋材11dにより閉鎖されている。なお、拡径用芯材11の小径部11a、テーパ部11b、大径部11cは、鋼製に限らず、他の硬質金属材料や強化プラスチックにより構成してもよい。
【0024】
拡径用芯材11のテーパ部bの外周面は、図3(A)に最もよく示すように、軸心Cと外周面とのなす角度が約1°〜2°の大きさで小径部11aから大径部11cに向けて漸次外径が大きくなるように構成され、弾性チューブ1の長さに応じて前記角度を調整可能となっている。前記角度が大きすぎると、弾性チューブ1の先端部と後端部の収縮力の差が大きくなるため、弾性チューブ1の拡径が困難となり、その一方、前記角度が小さすぎると、テーパ部11bの軸方向長さが大きくなりすぎて拡径用芯材11の軸方向長さが大きくなりすぎ、それを支えるのが困難であると共に、拡径装置10が大型化してしまう。また、テーパ部11bに形成される複数の貫通孔14は、図3(C)に示すように、テーパ部11bの軸心を中心として90°づつ4等分されて配列された4列状に形成されると共に、図3(B)に示すように、各列の貫通孔14間のピッチPは同一ピッチPで形成されている。また、図3(B)に示すように、テーパ部11bの外周面を周方向に展開した状態で、1列目の貫通孔14の軸方向位置と3列目の貫通孔の軸方向位置及び2列目の貫通孔14の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とはピッチPに対して4分の1ピッチ(1/ 4P)ずれているとともに、1列目の貫通孔14の軸方向位置と2列目の貫通孔の軸方向位置及び3列目の貫通孔14の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とはピッチPに対して2分の1ピッチ(1/ 2)ずれている。
【0025】
なお、大径部11cに形成される複数の貫通孔14も、図示はしないが、テーパ部11bに形成される複数の貫通孔14と同様に、大径部11cの軸心を中心として90°づつ4等分されて配列された4列状に形成されると共に、各列の貫通孔14間のピッチは同一ピッチで形成されている。また、大径部11cの外周面を周方向に展開した状態で、1列目の貫通孔14の軸方向位置と3列目の貫通孔の軸方向位置及び2列目の貫通孔14の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチに対して4分の1ピッチずれているとともに、1列目の貫通孔14の軸方向位置と2列目の貫通孔の軸方向位置及び3列目の貫通孔14の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチPに対して2分の1ピッチずれている。
【0026】
そして、テーパ部11b及び大径部11cに形成された各段付貫通孔14は、図4に最もよく示すように(図4にはテーパ部11bの貫通孔14のみを示している)、テーパ部11b及び大径部11cの内周面に開口する径の小さな気体供給口14aと、気体供給口14aから外周方向に延びてテーパ部11b及び大径部11cの外周面に開口する径の大きな弁部材収容開口部14bとを有している。そして、テーパ部11b及び大径部11cの外周面であって貫通孔14の気体吐出側の位置に、気体溜まり用凹部18が形成されている。そして、弁部材収容開口部14b内には、圧縮ばね15と圧縮ばね15上に載置された球状体16とからなる弁部材17が配置されている。そして、弁部材収容開口部14bの外周縁部には、弁部材収容開口部14bの径方向内側に突出する弁座14cが形成され、球状体16の飛び出しを防止するようにしている。
【0027】
次に、拡径用芯材11を軸方向に移動させることにより、弾性チューブ1を小径部11aからテーパ部11bを経て大径部11c上に移動させて拡径させる弾性チューブ移動機構12は、油圧シリンダ等のアクチュエータ(図示せず)に連結され、拡径用芯材11の軸方向に移動可能な連結ロッド12aと、連結ロッド12aの先端に設けられ、拡径用芯材11のテーパ11bに螺合等により固定されたロッド取付部12bとで構成されている。ロッド取付部12bは、テーパ部11bに固定されると、テーパ部11bの中空部19と大径部11cの中空部20とを仕切る形状を有する。但し、ロッド取付部12bには、テーパ部11bの中空部19と大径部11cの中空部20とを連通させる複数の貫通孔12cが形成されている。
【0028】
更に、拡径用芯材11の外周面と弾性チューブ1の内周面との間に圧縮された気体を供給する圧縮気体供給機構13は、気体供給源(図示せず)に連結された気体供給管13aによって、大径部11cの中空部20及び貫通孔12cを介してテーパ部11bの中空部19に圧縮気体を供給する気体供給機構と、テーパ部11b及び大径部11cの内周面及び外周面を貫通させる前記複数の貫通孔14と、これら貫通孔14に配置される前記圧縮ばね15及び前記球状体16で構成される前記弁部材17とで構成されている。そして、気体供給源からの圧縮気体は、気体供給管13aを介して大径部11cの中空部19、貫通孔12cを介してテーパ部11bの中空部19内に導かれ、その後、貫通孔14及び弁部材17を経由してテーパ部11b及び大径部11cの外周面と弾性チューブ1の内周面との間に供給されるようになっている。なお、供給される気体としては、空気又は窒素ガス等の不活性気体であることが好ましい。拡径用芯材11が鋼等の金属製である場合に酸化を防止することができるからである。
【0029】
次に、拡径装置10による弾性チューブ1の拡径方法について図2及び図4を参照して説明する。
弾性チューブ1を拡径するために、先ず、図2(A)に示すように、拡径用芯材11の小径部11aの外周に弾性チューブ1を配置する。
次いで、空圧シリンダ等のアクチュエータを作動させて拡径用芯材11を図2(A)における矢印D方向に移動させ、図2(B),(C)に示すように、弾性チューブ1を小径部11aからテーパ部11bを経て大径部11c上に移動させる。これにより、弾性チューブ1は、拡径用芯材11の大径部11cの周囲で拡径される。
【0030】
この弾性チューブ1の移動工程においては、圧縮気体供給機構13を作動させて、拡径用芯材11の外周面と拡径される弾性チューブ1の内周面との間に、圧縮された気体を連続的に介在させた状態で、弾性チューブ1を拡径用芯材11の外周面上を滑らせながら移動させる。
この滑り移動について図4を参照して具体的に説明する。
【0031】
弾性チューブ1が図4(A)に示すようにテーパ部11bに設けられた弁部材17の手前にまで移動されるときには、気体供給源からの圧縮気体が気体供給管13aを介して大径部11cの中空部20、貫通孔12cを介してテーパ部11bの中空部19内に導かれ、貫通孔14の気体供給口14aから弁部材収容開口部14b内に供給されている。この際、弁部材17を構成する球状体16は圧縮ばね15の作用により上方へ付勢されて弁座14cに当接し、弁部材収容開口部14bはその外周開口が閉鎖された状態となっている。このため、圧縮気体はテーパ部11bの外周面への供給が阻止され、供給圧力を保持している。
【0032】
その後、弾性チューブ1がテーパ部11b上を移動してその先端部が弁部材17の球状体16上にさしかかると、弾性チューブ1の自己収縮力で球状体16及び圧縮ばね15が押し下げられ、球状体16と弁座14cとの間に隙間が形成され、圧縮気体がテーパ部11bの外周面へ放出される。さらに、弾性チューブ1がテーパ部11b上を移動して弁部材17の気体溜まり用凹部18を完全に覆うと、圧縮気体は気体溜まり用凹部18に蓄圧し始める。圧縮気体の圧力が弾性チューブ1の自己収縮力よりも大きくなると、図4(B)に示すように、弾性チューブ1がやや拡径して弾性チューブ1とテーパ部11bとの間に隙間が形成される。この際に、気体溜まり用凹部18を設けた分だけ受圧面積を大きくすることができ、これにより弾性チューブ1を確実に拡径することができる。
【0033】
そして、弾性チューブ1の内周面とテーパ部11bの外周面との間にさらに圧縮空気が入り込んでくると、図4(C)に示すように、弾性チューブ1がさらに拡径して弾性チューブ1とテーパ部11bとの間に隙間が大きくなるとともに弾性チューブ1が球状体16から離れることになる。すると、球状体16が圧縮ばね15の作用により押し上げられて弁座17に再度当接し、弁部材収容開口部14bはその外周開口が閉鎖され、圧縮気体のテーパ部11b外周面への供給が停止する。
【0034】
圧縮気体のテーパ部11b外周面への供給が停止すると、弾性チューブ1の内周面とテーパ部11bの外周面との間に入り込んだ圧縮気体は、弾性チューブの端面より外部に放出され、弾性チューブ1は縮径し始める。すると、弾性チューブ1の自己収縮力で弁部材17の球状体16及び圧縮ばね15は押し下げられ、球状体16と弁座14cとの間に隙間が形成され、圧縮気体がテーパ部11bの外周面へ再度放出される。これにより弾性チューブ1は再度拡径され始める。
【0035】
以上の動作を繰り返し、弾性チューブ1の内周面とテーパ部11bの外周面との間に常時隙間を保持することができる。そして、弾性チューブ1がテーパ部11b上から大径部11c上に移動する際に、テーパ部11bの弁部材17のみならず大径部11cの各弁部材17についても以上の動作が行われ、拡径用芯材11の外周面と拡径される弾性チューブ1の内周面との間に、圧縮された気体を連続的に介在させた状態で、弾性チューブ1を拡径用芯材11の外周面上を滑らせながら移動させることができる。これにより、拡径用芯材11の外周面と弾性チューブ1の内周面との間の摩擦力が飛躍的に低くなり、弾性チューブ1を損傷させることなく、拡径用芯材11による弾性チューブの拡径作業を容易に行うことができる。また、拡径用芯材11による弾性チューブの拡径作業において、拡径用芯材11の外周面や弾性チューブ1の内周面にフッ素オイル等の潤滑剤を塗布する必要がないので、潤滑剤の塗布作業に伴って作業者の手が汚れたりすることはない。
【0036】
そして、複数の貫通孔14は、テーパ部11b及び大径部11cの軸心Cを中心として90°づつ4等分されて配列された4列状に形成されると共に、各列の貫通孔14間のピッチPは同一ピッチPで形成され、さらに、テーパ部11b及び大径部11cの外周面を周方向に展開した状態で、1列目の貫通孔14の軸方向位置と3列目の貫通孔14の軸方向位置及び2列目の貫通孔14の軸方向位置と4列目の貫通孔14の軸方向位置とはピッチPに対して4分の1ピッチずれているとともに、1列目の貫通孔14の軸方向位置と2列目の貫通孔14の軸方向位置及び3列目の貫通孔14の軸方向位置と4列目の貫通孔14の軸方向位置とはピッチPに対して2分の1ピッチずれているので、弁部材17を配置する貫通孔14が拡径用芯材11のテーパ部11b及び大径部11cの外周面に効率的に配置され、気体供給機構からの圧縮気体がテーパ部11b及び大径部11cの外周面と弾性チューブの内周面との間に効率的かつ無駄なく供給される。
【0037】
次に、拡径用芯材11の大径部11cに装着した弾性チューブ1を、拡径支持体上に装着する方法について図5を参照して説明する。図5は拡径用芯材の大径部に装着した弾性チューブを拡径支持体上に装着する方法を示し、(A)は大径部の両側に1対の弾性チューブ支持体を配置した状態の断面図、(B)は1対の弾性チューブ支持部材により、大径部をその両端側から受容した状態の断面図、(C)は一方側のアクチュエータ連結部材を他方側に向けて前進させると共に他方側のアクチュエータ連結部材を後退させて拡径支持体を弾性チューブの内側に位置させた状態の断面図、(D)は1対の弾性チューブ支持部材による弾性チューブの支持状態を解き、弾性チューブを拡径支持体上に装着した状態の断面図である。
【0038】
先ず、弾性チューブ1を拡径支持体60上に装着するには、図2(D)において、蓋材11dを大径部11cから取り外すとともにアクチュエータ連結ロッド12aのロッド取付部12bをテーパ部11bから取り外し、そして、大径部11cをテーパ部11bから取り外してテーパ部11b及び小径部11aから分離する。
【0039】
そして、図5(A)に示すように、拡径支持体装着治具30を準備する。この拡径支持体装着治具30は、大径部11cの外周を軸方向両端側から受容する1対の弾性チューブ支持部材40,50と、弾性チューブ支持部材40,50のそれぞれにそれら内部を軸方向に移動可能に取り付けられた1対のアクチュエータ連結部材43,53とを具備している。各弾性チューブ支持部材40,50は、有底の略円筒体であり、外周部にフランジ41,51を突出形成すると共に、これらフランジ41,51から先端に向けて外径が漸次細くなる傾斜部42,52が形成されている。これら傾斜部42,52は、弾性チューブ支持部材40,50が大径部11cの外周を軸方向両端側から受容する際に、弾性チユーブ1の内周面と大径部11cの外周面との間に入り込んで弾性チューブ1を軸方向両端側から支持するようになっている。また、1対の弾性チューブ支持部材40,50のうちの一方の弾性チューブ支持部材40の底部には、気体供給源(図示せず)に連結された気体供給管47が設けられている。そして、1対の弾性チューブ支持部材40,50のうちの一方の弾性チューブ支持部材40に取り付けられた一方側のアクチュエータ連結部材43は、空圧シリンダ等のアクチュエータ(図示せず)に連結された連結ロッド44と、連結ロッド44の先端に取り付けられた拡径支持体装着板部45とを具備し、この拡径支持体装着板部45には、大径部11cの軸方向一端面と対向する位置に拡径支持体60が装着されている。また、拡径支持体装着板部45には、弾性チューブ支持部材40の内部と拡径支持体60の内部とを連通させる複数の貫通孔46が形成されている。一方、他方の弾性チューブ支持部材50に取り付けられた他方側のアクチュエータ連結部材53は、空圧シリンダ等のアクチュエータ(図示せず)に連結された連結ロッド54と、連結ロッド54の先端に取り付けられた大径部受承部55とを具備している。大径部受承部55は、大径部11cの中空部20を閉鎖する長さを有すると共に、弾性チューブ支持部材50の内部と大径部11cの中空部20とを連通させる複数の貫通孔56を有している。
【0040】
次いで、図5(B)に示すように、1対の弾性チューブ支持部材40,50により、大径部11cの外周をその両端側から受容する。これにより、弾性チューブ支持部材40,50のそれぞれの傾斜部42,52は、弾性チユーブ1の内周面と大径部11cの外周面との間に入り込んで弾性チューブ1を軸方向両端側から支持する。またこのとき同時に、一方側のアクチュエータ連結部材43に装着された拡径支持体60の端面が大径部11cの軸方向一端面に当接すると共に、他方側のアクチュエータ連結部材53の大径部受承部55が大径部11cの軸方向他端面を受承する。
【0041】
その後、図5(C)に示すように、一方側のアクチュエータ連結部材43を他方側に向けて前進させると共に他方側のアクチュエータ連結部材53を後退させて弾性チューブ1が弾性チューブ支持部材40,50に支持された状態で大径部11c及び拡径支持体60を前進させ、拡径支持体60を弾性チューブ1の内側に位置させる。この際に、気体供給管47から圧縮気体を、弾性チューブ支持部材40の内部、貫通孔46を介して拡径支持体60及び大径部11cの内部に供給し、圧縮気体を貫通孔14及び弁部材17を経由して大径部11cの外周面と弾性チューブ1の内周面との間に供給するようにし、大径部11cの外周面と弾性チューブ1の内周面との間に、圧縮された気体を連続的に介在させた状態で、大径部11cを弾性チューブ1の内周面を滑りながら移動させる。この滑り移動の原理は、図4で説明した原理と同様である。ここで使用される気体は、空気又は窒素ガス等の不活性気体であることが好ましい。
【0042】
従って、大径部11cの外周面と弾性チューブ1の内周面との間の摩擦力が飛躍的に低くなり、弾性チューブ1を損傷させることなく、拡径用芯材11の大径部11cの移動作業を容易に行うことができる。
なお、気体供給管47から圧縮気体は、大径部11cの内部に供給されてから他方側のアクチュエータ連結部材53の大径部受承部55に形成された貫通孔56を通って他方の弾性チューブ支持部材50の内部に導かれる。このため、圧縮気体の圧力により、他方側のアクチュエータ連結部材53の大径部受承部55が大径部11cの他端面から離れてしまうことはない。従って、大径部受承部55が大径部11cの他端面から離れることによる大径部11c内の圧縮空気の圧力低下を防止することができる。
【0043】
最後に、図5(D)に示すように、1対の弾性チューブ支持部材40,50を互いに離隔させる方向に引いて1対の弾性チューブ支持部材40,50による弾性チューブ1の支持状態を解く。これにより、弾性チューブ1は縮径して拡径支持体60上に装着される。
そして、弾性チューブ1を装着した拡径支持体60を、導体相互を接続する前に一方の電力ケーブル等の外周に挿通し、導体相互を接続した後に拡径支持体60を導体接続部上に引き戻し、しかる後に拡径支持体60を取り除くことによって弾性チューブ1の拡径状態を解除する。これにより、弾性チューブ1が導体接続部に被せられ、導体接続部は絶縁されるのである。この際に、従来のように、、弾性チューブ1の内周面にフッ素オイル等の潤滑剤が塗布されていると、潤滑剤によって摩擦力が低減しているため、長時間おいておくと、弾性チューブ1が導体接続部に対して徐々に位置ずれしてしまうおそれがある。しかし、大径部11cの外周面と弾性チューブ1の内周面との間に、圧縮された気体を連続的に介在させた状態で、大径部11cを弾性チューブ1の内周面を滑りながら移動させるようにしているので、潤滑剤が不要となるため、導体接続部の被覆後に、弾性チューブ1が導体接続部に対して位置ずれしてしまうことはない。
【0044】
なお、拡径支持体60としては、例えばプラスチック製リボンをスパイラル状に巻回したものが使用される。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る弾性チューブの拡径装置によれば、圧縮気体供給機構が、中空に形成された前記テーパ部及び前記大径部の内部に圧縮気体を供給する気体供給機構と、前記テーパ部及び前記大径部の内周面及び外周面を貫通させる複数の貫通孔に配置されるばね部材、及び該ばね部材上に載置された球状体とからなる弁部材とで構成され、弾性チューブを拡径する際に、弾性チューブの拡径動作と縮径動作を繰り返すことによって、拡径用芯材の外周面と弾性チューブの内周面との間に、圧縮された空気を連続的に介在させ状態で、弾性チューブを拡径用芯材の外周面上を滑らせながら移動させるので、拡径用芯材の外周面と弾性チューブの内周面との間の摩擦力が飛躍的に低くなり、弾性チューブを損傷させることなく、拡径用芯材による弾性チューブの拡径作業を容易に行うことができる。また、拡径用芯材による弾性チューブの拡径作業において、拡径用芯材の外周面や弾性チューブ1の内周面にフッ素オイル等の潤滑剤を塗布する必要がないので、潤滑剤の塗布作業に伴って作業者の手が汚れたりすることはない。
【0049】
本発明のうち請求項に係る弾性チューブの拡径装置によれば、請求項記載の発明において、前記複数の貫通孔は、前記テーパ部及び前記大径部の軸心を中心として90°づつ4等分されて配列された4列状に形成されると共に、各列の貫通孔間のピッチは同一ピッチで形成され、さらに、前記テーパ部及び前記大径部の外周面を周方向に展開した状態で、1列目の貫通孔の軸方向位置と3列目の貫通孔の軸方向位置及び2列目の貫通孔の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチに対して4分の1ピッチずれているとともに、1列目の貫通孔の軸方向位置と2列目の貫通孔の軸方向位置及び3列目の貫通孔の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチに対して2分の1ピッチずれているので、弁部材を配置する貫通孔が拡径用芯材のテーパ部及び大径部の外周面に効率的に配置され、気体供給機構からの圧縮気体が前記テーパ部及び大径部の外周面に効率的に配置され、気体供給機構からの圧縮気体が前記テーパ部及び前記大径部の外周面と前記弾性チューブの内周面との間に効率的かつ無駄なく供給される。
【0050】
また、本発明のうち請求項3に係る弾性チューブの拡径装置によれば、請求項1又は2記載の発明において、前記テーパ部及び前記大径部の外周面であって前記貫通孔の気体吐出側の位置に、気体溜まり用凹部を形成したので、気体供給機構からの圧縮空気が貫通孔及び弁部材を経由してテーパ部及び大径部の外周面と弾性チューブの内周面との間」に供給されるときに、貫通孔及び弁部材を経由した圧縮気体が気体溜まり用凹部に溜まって畜圧され、その気体溜まり凹部を設けた分だけ受圧面積を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性チューブの拡径方法によって拡径される弾性チューブを示し、(A)は正面図、(B)は右側面図である。
【図2】本発明に係る弾性チューブの拡径装置によって弾性チューブを拡径する工程を示し、(A)は弾性チューブを拡径用芯材の小径部の外周に配置した状態の側断面図、(B)は弾性チューブが拡径用芯材のテーパ部及び大径部の双方の外周上にかけ渡って位置している状態の側断面図、(C)は弾性チューブが拡径用芯材の大径部の外周上に装着され拡径した状態の側断面図である。
【図3】拡径用芯材のテーパ部の詳細を示し、(A)は部分側断面図、(B)はテーパ部の外周面を周方向に展開した状態の概略平面図、(C)は(B)の3C−3C線に沿う断面図である。
【図4】拡径用芯材のテーパ部の外周面と弾性チューブの内周面との間に圧縮された気体を連続的に介在させる様子を示し、(A)は弾性チューブが弁部材の手前に位置するときの部分断面図、(B)は弾性チューブが弁部材上に位置して拡径用芯材のテーパ部の外周面と弾性チューブの内周面との間に隙間ができたときの部分断面図、(C)は拡径用芯材のテーパ部の外周面と弾性チューブの内周面との間の隙間が更に大きくなったときの部分断面図である。
【図5】拡径用芯材の大径部に装着した弾性チューブを拡径支持体上に装着する方法を示し、(A)は大径部の両側に1対の弾性チューブ支持体を配置した状態の断面図、(B)は1対の弾性チューブ支持部材により、大径部をその両端側から受容した状態の断面図、(C)は一方側のアクチュエータ連結部材を他方側に向けて前進させると共に他方側のアクチュエータ連結部材を後退させて拡径支持体を弾性チューブの内側に位置させた状態の断面図、(D)は1対の弾性チューブ支持部材による弾性チューブの支持状態を解き、弾性チューブを拡径支持体上に装着した状態の断面図である。
【図6】内部に拡径支持体を収容した従来例の拡径用芯材の断面図である。
【図7】従来の、弾性チューブを拡径支持体で拡径する方法を説明するもので、(A)は拡径用芯材の細径部に弾性チューブと絶縁体からなるダミー弾性チューブとを貫通させて配置した状態の概略側面図、(B)は油圧シリンダのピストンを前進させて弾性チューブ内に大径部が位置した状態の概略側面図、(C)は油圧シリンダのピストンを後退させて状態の概略側面図、(D)は再度油圧シリンダのピストンを前進させて弾性チューブが拡径した状態で拡径支持体上に装着された状態の概略側面図である。
【符号の説明】
1 弾性チューブ
10 拡径装置
11 拡径用芯材
11a 小径部
11b テーパ部
11c 大径部
11d 蓋材
12 弾性チューブ移動機構
12a 連結ロッド
12b ロッド取付部
12c 貫通孔
13 圧縮気体供給機構
13a 気体供給管
14 貫通孔
14a 気体供給口
14b 弁部材収容開口部
14c 弁座
15 圧縮ばね(ばね部材)
16 球状体
17 弁部材
18 気体溜まり用凹部
19,20 中空部
30 拡径支持体装着治具
40,50 弾性チューブ支持部材
41,51 フランジ
42,52 傾斜部
43,53 アクチュエータ連結部材
44,54 連結ロッド
45 拡径支持体装着板部
46 貫通孔
47 気体供給管
55 大径部受承部
56 貫通孔

Claims (3)

  1. 小径部、テーパ部、及び大径部を有する拡径用芯材と、弾性チューブを前記小径部から前記テーパ部を経て前記大径部上に移動させて拡径させる弾性チューブ移動機構と、前記拡径用芯材の前記テーパ部及び前記大径部に設けられ、前記拡径用芯材の外周面と前記弾性チューブの内周面との間に圧縮された空気を供給する圧縮空気供給機構とを具備し、
    前記圧縮気体供給機構が、中空に形成された前記テーパ部及び前記大径部の内部に圧縮気体を供給する気体供給機構と、前記テーパ部及び前記大径部の内周面及び外周面を貫通させる複数の貫通孔に配置されるばね部材、及び該ばね部材上に載置された球状体とからなる弁部材とで構成され、
    前記弾性チューブ移動機構により前記弾性チューブが前記弁部材の手前にまで移動させられるときには、前記ばね部材の押し上げ作用により前記球状体は上方へ付勢され、弁部材収容開口部は閉鎖されて前記弁部材が前記貫通孔を閉じ、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が停止され、
    前記弾性チューブ移動機構により前記弾性チューブが前記弁部材上に移動されると、前記弾性チューブの自己収縮力で前記球状体及び前記ばね部材が押し下げられて前記弁部材収容開口部が開いて前記弁部材が前記貫通孔を開き、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が開始されて前記弾性チューブが拡径し、
    前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮空気の供給がさらになされると、前記弾性チューブがさらに拡径し前記弾性チューブが前記球状体から離れ、前記ばね部材の押し上げ作用により前記球状体は上方へ付勢され、前記弁部材収容開口部は閉鎖されて前記弁部材が前記貫通孔を閉じ、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が停止されて前記弾性チューブが縮径し、
    そして、前記弾性チューブの自己収縮力で前記球状体及び前記ばね部材が押し下げられて前記弁部材収容開口部が開いて前記弁部材が前記貫通孔を開き、これにより前記気体供給機構からの前記外周面への圧縮気体の供給が開始されて前記弾性チューブが拡径し、
    前記弾性チューブの拡径動作と縮径動作を繰り返すことによって、前記拡径用芯材の外周面と前記弾性チューブの内周面との間に、圧縮された空気を連続的に介在させ状態で、前記弾性チューブを前記拡径用芯材の外周面上を滑らせながら移動させることを特徴とする弾性チューブの拡径装置。
  2. 前記複数の貫通孔は、前記テーパ部及び前記大径部の軸心を中心として90°づつ4等分されて配列された4列状に形成されると共に、各列の貫通孔間のピッチは同一ピッチで形成され、さらに、前記テーパ部及び前記大径部の外周面を周方向に展開した状態で、1列目の貫通孔の軸方向位置と3列目の貫通孔の軸方向位置及び2列目の貫通孔の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチに対して4分の1ピッチずれているとともに、1列目の貫通孔の軸方向位置と2列目の貫通孔の軸方向位置及び3列目の貫通孔の軸方向位置と4列目の貫通孔の軸方向位置とは前記ピッチに対して2分の1ピッチずれていることを特徴とする請求項1記載の弾性チューブの拡径装置。
  3. 前記テーパ部及び前記大径部の外周面であって前記貫通孔の気体吐出側の位置に、気体溜まり用凹部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の弾性チューブの拡径装置。
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