JP4592709B2 - 燃料被覆管およびその製造方法並びに燃料棒 - Google Patents

燃料被覆管およびその製造方法並びに燃料棒 Download PDF

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Description

本発明は、内部に核燃料物質を収めて水冷却型の原子炉に用いられるステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された燃料被覆管、および、その製造方法、ならびに、その燃料被覆管を用いた燃料棒に関する。
軽水炉の熱効率を向上させるため、超臨界圧環境で運転される原子炉が開発されている。
このような軽水炉に装荷される燃料の被覆管材料には、冷却材温度が300℃程度の従来の軽水炉環境でも必要とされる応力腐食割れに対する耐性に加え、380℃ないし700℃程度の間の超臨界水環境での耐腐食性を備える必要がある。また、特に、ステンレス鋼の高温クリープ強度の目安である550℃を超える高温強度や、すべての温度域で耐照射性も必要である。
特開2006−233292号公報
応力腐食割れに対する耐性、耐腐食性、耐照射性、高温強度のうち、いくつかの条件を満たす材料は存在するものの、単一の材料で、応力腐食割れに対する耐性、耐腐食性、耐照射性、高温強度の全ての条件を満たすことは困難である。
たとえば特許文献1には、ステンレス鋼の結晶粒を微細化することで、耐食性や耐照射性が向上することが開示されている。しかし、一般に結晶粒を微細化すると強度は高くなるが、700℃以上では逆に低下することが知られている。
そこで、これらの特性を持つ材料を組み合わせて新たな機能性材料を作るために、2つ以上の金属材料を組み合わせて被覆管を作成することが考えられる。これらの金属材料のそれぞれの長所を利用するためには、製造プロセスの異なる材料を同時に作成するか、個別に作成したものを接合する必要がある。また、被覆管は、均一な熱伝導特性を有することが必要であるから、2つの材料は金属結合をさせる必要がある。
このような材料の製造プロセスは互いに相反する条件が多く、厚さが1mm程度以下の燃料被覆管にそれぞれの材料特性をそのまま維持することは困難である。
そこで、本発明は、水冷却型の原子炉に用いられるステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管に、耐腐食性と高強度を両立させることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、内部に核燃料物質を収めて水冷却型の原子炉に用いられるステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管において、前記原子炉の冷却水に接する面に形成された高耐食性層と、前記高耐食性層よりも内側の平均結晶粒径が前記高耐食性層よりも大きい高強度層と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、内部に核燃料物質を収めて水冷却型の原子炉に用いられるステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管の製造方法において、ステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで所定の寸法の管を成型する成型工程と、前記管に、前記原子炉の冷却水に接する面に形成された高耐食性層と、前記高耐食性層よりも内側の平均結晶粒径が前記高耐食性層よりも大きい高強度層とを形成する結晶粒径調整工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、水冷却型の原子炉に用いられる燃料棒において、前記原子炉の冷却水に接する面に形成された高耐食性層および前記高耐食性層よりも内側の平均結晶粒径が前記高耐食性層よりも大きい高強度層とがステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管と、前記燃料被覆管の内部に収められた核燃料物質と、前記燃料被覆管の両端部を塞ぐ端栓と、を有することを特徴とする。
本発明に係る水冷却型の原子炉に用いられるステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管は、耐腐食性と高強度を両立させることができる。
本発明に係る燃料被覆管の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明に係る燃料被覆管の第1の実施の形態における横断面図である。
燃料被覆管20は、円筒状の管である。燃料被覆管20は、その内部に核燃料物質が収められ、上下端に栓をして、複数本が束ねられて燃料集合体を形成する。
本実施の形態の燃料被覆管20は、ステンレス鋼またはニッケル合金によって形成されている。この燃料被覆管20の外表面には、結晶粒を微細化した高耐食性層21が形成されている。また、燃料被覆管20の内表面には、結晶粒が大きい高強度層22が形成されている。
図2は、本実施の形態の燃料被覆管を用いた燃料棒の一部切り欠き側面図である。
この燃料被覆管20を用いた燃料棒53は、燃料被覆管20の内部に核燃料物質を円柱状に焼き固めた燃料ペレット50を収容し、燃料被覆管20の軸方向の両端部を端栓51,52で塞いだものである。この燃料棒53は、たとえば複数を正方格子状に配列して燃料集合体とし、沸騰水型原子炉や超臨界圧水冷却炉などの水冷却型の原子炉に装荷される。
図3は、ステンレス鋼の結晶粒径と腐食速度の関係の例を示すグラフである。
この図から、結晶粒径を小さくすると腐食速度が低下し、耐腐食性能が向上することがわかる。通常粒径は70μm程度であり、結晶粒径が3/7となる30μm以下ではその腐食速度が小さく、特に通常粒径の1/10である7μm程度以下では、通常粒径の場合に比べて、腐食速度が顕著に小さいことがわかる。
図4は、本実施の形態における燃料被覆管の製造方法を示す流れ図である。
燃料被覆管20を製造する際には、まず素管を製造する(工程S1)。その後、ピルガー圧延などによって冷間加工を施して、所定の寸法に成型する(工程S2)。この所定の寸法に成型された管を熱処理前管23と呼ぶこととする。この状態における結晶粒径は、熱処理前管23のほぼ全領域において通常粒径である。結晶粒の微細化のためには、50%以上の冷間加工が必要である。そこで、ここでは50%ないし70%程度の冷間加工を施すこととする。この程度の冷間加工は、ピルガー圧延によって施すことができる。
次に、この熱処理前管23に冷却中子を挿入する(工程S3)。
図5は、本実施の形態における冷却中子を熱処理前管とともに示す縦断面図である。
冷却中子3は、熱処理前管23の内径とほぼ同じ外径の二重管である。冷却中子3の内部には、外側流路31と内側流路32が形成されている。外側流路31と内側流路32は、冷却中子3の一方の端部で連結されている。外側流路31と内側流路32が連結されている端部の反対側の端部では、外側流路31に冷却水供給管33が、内側流路32に冷却水排出管34が接続されている。なお、外側流路31は、内側流路32を囲むような螺旋状の流路とすることが好ましい。
冷却中子3には、冷却水供給管33から冷却水が供給される。その冷却水は、外側流路31を流れた後に、内側流路32を流れて冷却水排出管34から排出される。なお、図5には、冷却水の流れを破線の矢印で示した。
熱処理前管23に冷却中子3を挿入した状態で冷却水を中子3に供給しながら、熱処理前管23の外面を急加熱して900℃ないし980℃に10秒ないし60秒の間維持し(工程S4)、その後急冷却する(工程S5)。これにより、外面に結晶粒が微細化した高耐食性層21が形成され、内面に結晶粒が大きい高強度層22が残った燃料被覆管20ができあがる。その後、燃料被覆管20から冷却中子3を取り外し(工程S6)、必要であれば所定の長さへの切断や洗浄などの後処理を施した後に、燃料棒へと加工される。
熱処理前管23の急加熱(工程S4)は、ソルトバス(溶融塩)への浸漬等によって行う。また、急冷却(工程S5)は、浸水冷却により行う。冷却速度は、80℃/sないし100℃/s程度であれば結晶粒を微細化できる。
なお、急加熱、急冷却は、上述の方法に限定されるものではない。たとえば熱処理前管23への通電加熱によって急加熱してもよいし、水以外の媒体に浸漬することにより急冷却してもよい。また、中子3に供給される冷却媒体は水だけに限定されるものではなく、熱処理前管23の内面の所定の領域を、急加熱の間冷却可能な媒体であれば、たとえばヘリウムガスなどの他の媒体を用いてもよい。
このようにして得られる燃料被覆管20は、原子炉において冷却水と接する外表面に結晶粒が微細化された高耐食性層21が形成されている。このため、高い耐腐食性を有する。また、燃料被覆管20の内表面には、結晶粒が大きい高強度層22が形成されている。このため、燃料被覆管20全体として、十分な強度を備えることができる。このように、本実施の形態の燃料被覆管20では、耐腐食性と高強度を両立させることができる。
[第2の実施の形態]
本実施の形態における燃料被覆管20(図1参照)は、第1の実施の形態と製造方法が異なる。
図6は、本発明に係る燃料被覆管の第2の実施の形態における製造方法の流れ図である。
本実施の形態では、まず素管の全体の結晶粒を微細化し、熱処理前管24を得る(工程S21)。
その後、加熱中子35を熱処理前管24に挿入し(工程S31)、加熱中子を加熱することにより、熱処理前管24の内面の所定の領域の結晶粒を成長させる(工程S41)。
図7は、本実施の形態における加熱中子を熱処理前管とともに示す縦断面図である。
加熱中子35は、外径が熱処理前管24の内径とほぼ同じ円筒36の内部に電熱線37を収めたものである。なお、加熱中子35の外径は、熱処理前管24の内径よりも若干小さいものであっても、加熱時に熱膨張により熱処理前管24の内面に密着するものであればよい。
結晶粒成長工程(工程S41)では、熱処理前管24を熱容量が大きく冷却効率がよい冷却媒体の中に沈めておき、加熱中子35に通電して、熱処理前管24の内面を加熱して、結晶粒を成長させる。この結晶粒成長工程は、冷間圧延していない再結晶組織の場合には、950℃以上で行う。
このように、本実施の形態では、まず管の全体の結晶粒を微細化し、その後、高強度層22の結晶粒径を大きくする。このようにして、外面よりも平均結晶粒径が大きい高強度層22を有する燃料被覆管20を製造することができる。この燃料被覆管20は、外面に耐腐食性を備えつつ、全体として高強度を有することができる。
[第3の実施の形態]
図8は、本発明に係る燃料被覆管の第3の実施の形態における製造方法を示す流れ図である。
本実施の形態の製造方法では、まず、内側素管および外側素管を製造する(工程S11および工程S12)。
図9は、本実施の形態における内側素管および外側素管の縦断面図である。
内側素管12および外側素管13は、ともにステンレス鋼またはニッケル合金の管である。内側素管12は、たとえばJIS規格のSUS304、SUS316L、SUS310Sなどの一般的なステンレス鋼である。外側素管13は、これらの材料にTiが0.3%ないし1%程度添加されている。内側素管12の外径は、外側素管13の内径とほぼ同一である。
次に、内側素管12を外側素管13に挿入して二重管を製造する(工程S13)。
その後、この二重管を一般的なステンレス製管の製造プロセスによって所定の寸法に成型する(工程S21)。
本実施の形態では、外側素管13に結晶粒微細化を促進させる元素であるTiを添加しているため、燃料被覆管20の外面の外側素管13に対応する領域では、結晶粒が微細化される。一方、燃料被覆管20の内面の内側素管12に対応する領域では、Tiなどの結晶粒微細化を促進させる元素を添加していないため結晶粒が微細化しない。
このようにして得られる燃料被覆管20は、原子炉において冷却水と接する外表面に結晶粒が微細化された高耐食性層21が形成されている。このため、高い耐腐食性を有する。また、燃料被覆管20の内表面には、結晶粒が大きい高強度層22が形成されている。このため、燃料被覆管20全体として、十分な強度を備えることができる。このように、本実施の形態の燃料被覆管20では、耐腐食性と高強度を両立させることができる。
なお、内側素管12および外側素管13が互いに異なる鋼種の場合には、原子炉の運転中に燃料被覆管20の温度が上昇した際に内側の管と外側の管が剥離しないようにする必要がある。そこで、このような場合には、内側素管12の熱膨張率が外側素管13と同等以上の材料を用いる。
内側素管12には、強度を高めるために、クロム炭化物、他の金属間化合物、窒化物、酸化物、γプライム相(Ni(Al,Ni))などを分散させてもよい。外側素管13に添加する元素は、結晶粒微細化を促進すれば、Nb、Zr、Ta、Vなど他の元素でもよい。
さらに、成型加工(工程S21)の後に、第1の実施の形態と同様に燃料被覆管20の外面を急加熱し、急冷却することにより、さらに結晶粒の微細化を促進できる。また、内側素管12と外側素管13の冷間加工率を異なるようにするため、二重管の製造(工程S13)の前に、それぞれ独立して冷間加工を施しておいていもよい。
[第4の実施の形態]
図10は、本発明に係る燃料被覆管の第4の実施の形態における縦断面図である。
本実施の形態の燃料被覆管20は、軸方向の一部の領域に高耐食性層21が形成されている。高耐食性層21が形成されていない軸方向の領域は、燃料被覆管20の内面から外面に亘って高耐食性層21よりも平均結晶粒径が大きく強度が高い高強度層22が形成されている。
この燃料被覆管20を製造するためには、たとえば第1の実施の形態における外面急加熱(工程S4)および外面急冷却(工程S5)の際に、高耐食性層21を形成しない燃料被覆管20の領域の外面を冷却用のジャケットで覆っておく。冷却用のジャケットにも、冷却中子3と同様に冷却水を流しておく。このようにして軸方向の一部の領域、例えば超臨界水環境となって380℃から700℃となる上部領域にのみ高耐食性層21が形成された燃料被覆管20を製造することができる。
燃料棒が接する冷却材の温度の違いなどに起因して、原子炉の運転中の燃料棒の腐食環境が、その軸方向で異なる場合がある。この場合には、腐食環境が厳しい軸方向の領域にのみ高耐食性層21を形成しておくことで、燃料棒の耐腐食性能を確保することができる。これにより、腐食環境が比較的厳しくない領域では、燃料被覆管20の強度をより高めることができる。
また、燃料棒の出力の違いなどに起因して、原子炉の運転中の燃料棒に要求される強度が、その軸方向で異なる場合がある。このような場合には、高い強度が要求される軸方向の領域にのみ高強度層22を形成しておくことで、燃料棒に必要な強度を確保することもできる。
[他の実施の形態]
第1ないし第4の実施の形態は単なる例示であり、本発明はこれらに限定されない。また、各実施の形態の特徴を組み合わせて実施することもできる。
本発明に係る燃料被覆管の第1の実施の形態における横断面図である。 本発明に係る燃料被覆管の第1の実施の形態を用いた燃料棒の一部切り欠き側面図である。 ステンレス鋼の結晶粒径と腐食速度の関係の例を示すグラフである。 本発明に係る燃料被覆管の第1の実施の形態における製造方法を示す流れ図である。 本発明に係る燃料被覆管の第1の実施の形態における冷却中子を熱処理前管とともに示す縦断面図である。 本発明に係る燃料被覆管の第2の実施の形態における製造方法の流れ図である。 本発明に係る燃料被覆管の第2の実施の形態における加熱中子を熱処理前管とともに示す縦断面図である。 本発明に係る燃料被覆管の第3の実施の形態における製造方法を示す流れ図である。 本発明に係る燃料被覆管の第3の実施の形態における内側素管および外側素管の縦断面図である。 本発明に係る燃料被覆管の第4の実施の形態における縦断面図である。
符号の説明
3…冷却中子、12…内側素管、13…外側素管、20…燃料被覆管、21…高耐食性層、22…高強度層、23…熱処理前管、24…熱処理前管、31…外側流路、32…内側流路、33…冷却水供給管、34…冷却水排出管、50…ペレット、51,52…端栓、53…燃料棒

Claims (14)

  1. 内部に核燃料物質を収めて水冷却型の原子炉に用いられるステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管において、
    前記原子炉の冷却水に接する面に形成された高耐食性層と、
    前記高耐食性層よりも内側の平均結晶粒径が前記高耐食性層よりも大きい高強度層と、
    を有することを特徴とする燃料被覆管。
  2. 前記高耐食性層の平均結晶粒径は、高強度層の平均結晶粒径の3/7以下であることを特徴とする請求項1に記載の燃料被覆管。
  3. 前記高耐食性層の平均結晶粒径は、30ミクロン以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料被覆管。
  4. 前記高耐食性層は、軸方向の一部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料被覆管。
  5. 前記高強度層は、軸方向の一部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料被覆管。
  6. 前記高耐食性層は、Ti、Nb、Zr、TaおよびVのうちの少なくとも1つの元素を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の燃料被覆管。
  7. 前記高強度層は、前記高耐食性層に比べて熱膨張率が高いことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の燃料被覆管。
  8. 前記高強度層は、クリープ強度を高める析出物および金属間化合物の少なくとも一方が分散されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の燃料被覆管。
  9. 内部に核燃料物質を収めて水冷却型の原子炉に用いられるステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管の製造方法において、
    ステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで所定の寸法の管を成型する成型工程と、
    前記管に、前記原子炉の冷却水に接する面に形成された高耐食性層と、前記高耐食性層よりも内側の平均結晶粒径が前記高耐食性層よりも大きい高強度層とを形成する結晶粒径調整工程と、
    を有することを特徴とする燃料被覆管の製造方法。
  10. 前記結晶粒径調整工程は、前記管に冷間加工を施す冷間加工工程と、前記冷間加工工程よりも後に前記高耐食性層の平均結晶粒径が微細化するように前記管の内面を冷却しながら前記管の外面を急加熱しその後急冷却する工程と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の燃料被覆管の製造方法。
  11. 前記結晶粒径調整工程は、前記成型工程よりも後に前記管の外面を冷却しながら前記高強度層の平均結晶粒径が大きくなるように加熱する工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の燃料被覆管の製造方法。
  12. 前記成型工程は、内管をその内管の外径とほぼ同じ内径でTi、Nb、Zr、TaおよびVのうちの少なくとも1つの元素を含有する外管の内部に挿入する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の燃料被覆管の製造方法。
  13. 前記成型工程は、外管の内部にその外管の内径とほぼ同じ外径でクリープ強度を高める析出物および金属間化合物の少なくとも一方が分散されている内管を挿入する工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の燃料被覆管の製造方法。
  14. 水冷却型の原子炉に用いられる燃料棒において、
    前記原子炉の冷却水に接する面に形成された高耐食性層および前記高耐食性層よりも内側の平均結晶粒径が前記高耐食性層よりも大きい高強度層とがステンレス鋼およびニッケル合金のいずれかで形成された筒状の燃料被覆管と、
    前記燃料被覆管の内部に収められた核燃料物質と、
    前記燃料被覆管の両端部を塞ぐ端栓と、
    を有することを特徴とする燃料棒。
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