JP4592642B2 - 電源モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、電源モジュールに関し、詳細には自動車に搭載されたバッテリーから各種電気負荷に電力を供給する電源ラインに介在させる電源モジュールに関するものである。
自動車ではバッテリーに蓄電された限られた電力を利用して各種電気負荷(ECUやアクチュエータなど)を作動させているため、省電力化を図りバッテリーを極力長持ちさせることが重要となっている。特に近年は自動車に搭載されるECUの数が増加しており、駐車時などにおいて消費される暗電流は増大する傾向にある。このため、駐車時の自動車を長時間放置すると、容易にバッテリに蓄電された電力が枯渇し、所謂バッテリ上がりが発生することが考えられる。そこで、自動車の停止時などにおいて、各負荷に供給する電力を削減して、各負荷における消費電力を削減することが行われている。
図8は、特開2001−268787号公報(特許文献1)に係る電源管理システム90の構成を示している。この電源管理システム90において、バッテリー91に高電圧負荷92および低電圧負荷93が接続され、低電圧負荷93にはメインDC−DCコンバータ94およびサブDC−DCコンバータ95を介して電力が供給される。また、低電圧負荷への電力供給はイグニッションスイッチ96のオンオフに伴ってメインDC−DCコンバータ94またはサブDC−DCコンバータ95によって行われ、サブDC−DCコンバータ95を低容量とすることにより、停止時における低電圧負荷93による消費電力を抑えて、バッテリー91上がりが発生しないように構成している。
特開2001−268787号公報
ところが、自動車ではイグニッションスイッチ96をオフにした後においても、幾つかのECUにおいては電力を必要とする状況が生じることがあるので、上述のような低容量のサブDC−DCコンバータ95では必要な電力の供給を行えないことがある。このために、電源や負荷の状態などを監視すると共に、自動車がスリープ状態になることを検知した後に、負荷に供給する電力を削減するように制御する電源供給システムも考えられているが、スリープ状態の検知のために複雑な処理が必要であった。さらには、負荷によっては車両がスリープ状態であっても定期的に起動するものもあり、種々の負荷に対して適切な電力供給を行うことは困難になるという問題があった。
さらに、車両が動作中であっても通常はほとんど動作しておらず、特別なイベントが生じたときのみ駆動する負荷もあるが、このような負荷に対しても車両が動作中であれば一律の電力供給が行われて、電力が消費されていた。
本発明は前記問題を考慮に入れてなされたものであり、簡潔な構成でありながら、各負荷における電力消費を効率的に削減することができ、かつ、必要とするときには瞬時に必要な電力を供給できる電源モジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、
負荷と電源とを接続する電源ラインに介在して前記負荷に流れる電流を測定する電流測定手段と、
前記電流測定手段によって測定する電流の大きさに合わせて負荷に出力する電圧を調節する電圧調節手段とを備え、
前記電圧調節手段は、
前記電流測定手段により測定された電流が所定の閾値未満になった時に、前記電源から供給される電源電圧を暗電流供給用の低い電圧の電力として前記負荷に出力する降圧コンバータと、
前記電流測定手段によって測定された電流が前記閾値以上になった時に、前記降圧コンバータをバイパスするバイパス回路を備え、該バイパス回路を介して直接負荷へ電源電圧を供給する構成としていることを特徴とする電源モジュールを提供している。
前記構成によれば、電流測定手段が負荷に流れる電流を測定し、この電流を用いて負荷が必要としている電力を確認し、電圧調節手段が負荷の必要(負荷に流れる電流)に応じて負荷に供給する電圧を調節する。したがって、負荷が大きな電力を必要としていない自動車のスリープ状態や負荷が動作していない状態において、前記電流測定手段は負荷に流れる電流が少ないことを測定し、電圧調節手段が負荷に供給する電圧を下げることにより、負荷によって消費される待機電力を削減することができる。
また、前記電流測定手段によって測定された電流が所定の閾値より小さいときに降圧コンバータによって降圧された低電圧を負荷に供給することができ、前記閾値以上の電流が負荷に流れるときにバイパス回路を介して電源電圧を直接的に負荷に供給することができる。このため、降圧コンバータに大電流を流す必要がなく、それだけ降圧コンバータの小型化を図り、その製造コストを削減することができる。
一方、何らかのイベントが発生するなどして負荷が動作するときには、電流測定手段は負荷に流れる電流が増加することを測定するので、これに伴って、電圧調節手段は高い電圧を負荷に供給する。つまり、負荷は十分な電力を得ることができて動作する。なお、本発明は主に自動車の電源であるバッテリから供給される待機電力を削減するものであるが、前記電源はバッテリ以外の電源であってもよい。
電流測定手段と電圧調節手段が接続されて、負荷に対する供給電圧の調節が演算処理部のようなソフトウェアを介することなく行われるので、負荷の要求に素早く対応して必要とする電力供給を行うことができる。また、自動車の動作状態に関わらず、負荷が大きな電力を不要とするときは供給電圧を下げることにより負荷によって消費される暗電流を可能な限り小さくすることができる。つまり、それだけ自動車の電源にかける負荷を小さくすることができる。
前記電流測定手段は、
前記電源ラインに直列に接続された抵抗と、
前記抵抗に並列かつ前記電源から負荷の方向を順方向とするように接続されたダイオードとを備え、
前記抵抗における電圧降下が所定の大きさ以上であるときに前記閾値を超えたものとして前記バイパス回路を導通させるように制御するものであることを特徴としている。
前記構成によれば、負荷が大きな電流を要求していない状態では降圧コンバータによって降圧された低電圧が負荷に供給されると共に前記抵抗に電流が流れるので、この電流量に比例して抵抗における電圧降下が変動する。そして、負荷がより多くの電流を要求すると抵抗による電圧降下が前記ダイオードの順方向の閾値と同程度となり、当該ダイオードと前記バイパス回路を介して電源電圧が直接的に負荷に供給される。さらに、負荷が大電流を要求すると、その電流の大部分がダイオードに流れ、前記抵抗による電圧降下がダイオードに順方向に電流を流した状態の電圧降下と同じとなる程度の小さい電流だけが抵抗に流れるので、抵抗による電力消費をおこさえることができる。
前記電圧調節手段は、
パルスを発振するスイッチング制御手段と、
前記電源側に接続されると共に前記パルスによってオンオフが切り替えられるスイッチング素子と、
該スイッチング素子の下流側に直列に接続されるコイルと、グランドラインから前記スイッチング素子とコイルの間にこの方向を順方向とするように接続されるダイオードと、コイルの下流側に接続されたコンデンサとを備え、
前記スイッチング制御手段が出力停止信号の入力によってパルスの発振を停止可能であることが好ましい。
すなわち、スイッチング制御手段がスイッチング制御を停止することにより、負荷に対する電力の供給を完全に停止させることも可能である。
前記スイッチング素子が電界効果トランジスタであり、
前記電界効果トランジスタのソースに蓄積される電荷を放電する放電回路を備えてなることが好ましい。
前記構成によれば、電界効果トランジスタによるスイッチングを高速に行うことができるので、スイッチング損失に伴う消費電力を抑えることができる。
前記電流測定手段と電圧調節手段を1パッケージの集積回路に集積させたことを特徴とする電源モジュール。
すなわち、本発明の電源モジュールは負荷と電源との間に介在させるだけで、他のECUの動作に関わりなく、それぞれの負荷が僅かな電力しか必要としていないときには供給電圧を引き下げて消費電力を低減できる一方で、負荷がある閾値以上の電力を必要とするときには供給電圧を引き上げて負荷の駆動に必要な電力を供給することができる。
前述したように、本発明によれば、電流測定手段と電圧調節手段が接続されて、負荷に対する供給電圧の調節が演算処理部のようなソフトウェアを介することなく行われるので、負荷が多くの電力を必要としているときには負荷の要求に素早く対応して必要とする電力供給を行うことができる。また、自動車の動作状態に関わらず、負荷が大きな電力を不要とするときは供給電圧を下げることにより負荷によって消費される暗電流を可能な限り小さくすることができる。つまり、それだけ自動車の電源にかける負荷を小さくすることができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1乃至図6は、本発明の第一実施形態を示し、図1は本発明の電源モジュール1を用いた電源システム2の全体を示し、図2は電源モジュール1の動作の一例を示し、図3は前記電源モジュール1の構成を示すブロック図、図4はより詳細な回路構成を示し、図5は図3,4に示す回路の動作を説明し、図6は電源モジュール1の電流−電圧特性を示す図である。
図1に示す電源システム2において、3は自動車に搭載される電源の一例であるバッテリ、4は自動車に搭載されるECUやアクチュエータやセンサなどの種々の電気負荷、5は各負荷4とバッテリ3とを分岐接続するワイヤーからなる電源ライン、6はこの電源ライン5に介在して各電源ライン5に電力を分配供給するジャンクションボックスである。なお、以下の説明においてジャンクションボックス6内に設けた各電源モジュール1、各負荷4、各電源ライン5を区別する必要がある場合には、それぞれ符号1A,1B、4A〜4F、5A〜5D,5A1〜5A3を用いる。また、7は各電源ライン5A1〜5A3,5B〜5Dに設けた電流制限手段(ヒューズ)である。
本発明の電源モジュール1A,1Bはそれぞれ電源ライン5A,5Bに介在するように設けて、各電源ライン5A,5Bを介して負荷4A〜4C,4Dに流れる電流の大きさに合わせた電圧を、負荷4A〜4C,4Dに供給するものである。本実施形態に示す例の場合は、負荷4A〜4Cがほぼ同じタイミングで動作するゆえにこれらの負荷4A〜4Cへの共通の電源ライン5Aに介在するように電源モジュール1Aを設けて、電源モジュール1の数を少なくするように構成している。
前記電源モジュール1は電源ライン5に介在して前記負荷4に流れる出力電流Ioutを測定する電流測定手段10と、前記電流測定手段10によって測定する出力電流Ioutの大きさに合わせて負荷4に出力する電圧Voutを調節する電圧調節手段11とを備えるものである。
図2に示すように、前記電圧調節手段11は、DC−DCコンバータからなる降圧コンバータを中心とするものであり、前記電流測定手段10によって測定された出力電流Ioutが所定の閾値Ithよりも小さいときには降圧された低電圧(一例として9V)を前記負荷4に出力し、出力電流Ioutが前記閾値以上になったときにバッテリ3から入力した電圧Vin(一例として12V)をそのまま出力電圧Voutとして出力するように構成されている。
より具体的には、前記電圧調節手段11は、時点t1において何らかのイベントが発生して負荷が動作を開始し、負荷4が大きな電力を必要とするときには、負荷4に流れる出力電流Ioutが閾値Ithよりも大きくなり、出力電圧Voutは一気に12Vに引き上げられるように構成されている。また、前記電圧調節手段11は、時点t2において負荷4の動作が停止して負荷4が大きな電力を必要としなくなったときには、出力電流Ioutが閾値Ithより小さくなるので、出力電圧VoutはDC−DCコンバータ11によって降圧された低電圧(9V)を出力するように構成されている。
図3に示すように、前記電流測定手段10は電源ライン5に介在させて負荷4に流れる電流Ioutを測定するものであり、前記電圧調節手段11は、前記バッテリ3に接続されて前記負荷4に暗電流供給用の低い電圧(9V)の電力を出力する降圧コンバータ回路11aと、前記電流測定手段10によって測定された出力電流Ioutが所定の閾値Ith以上になったときに前記降圧コンバータ11aをバイパスするバイパス回路11bとを備えるものである。
また、前記降圧コンバータ11aはパルスを発振するスイッチング制御手段13と、前記電源側に接続されると共に前記パルスによってオンオフが切り替えられるスイッチング素子S1と、該スイッチング素子S1の下流側に直列に接続されるコイルLと、車体に接地されたグランドラインGから前記スイッチング素子S1とコイルLの間にこの方向を順方向とするように接続されるダイオードD1と、コイルLの下流側に接続されたコンデンサCとを備えている。また、前記スイッチング制御手段13には制御入力部13aが形成されており、この制御入力部13aに出力停止信号を意味する制御信号CONTが入力されると、パルスの発振を停止可能に構成されている。
図4にさらに具体的な回路を示す。前記スイッチング制御手段13は差動増幅回路の構成を用いて出力電圧Voutを調節する発振回路であり、電源電圧Vinの入力部P0とグランドラインGの間に抵抗R1と例えば定格6.8VのツェナーダイオードZdが直列に接続され、この抵抗R1とツェナーダイオードの接続点P1がNPN型のトランジスタTr1のベースbに接続され、このトランジスタTr1のコレクタcが抵抗R2を介して電源電圧Vinの入力部P0に接続され、トランジスタTr1のエミッタeがこれに対抗するように設けた他方のNPN型のトランジスタTr2のエミッタeに接続されている。
さらに、前記トランジスタTr2のベースbは前記コンデンサCに蓄電された電圧Vcを抵抗分圧するように直列接続された二つの抵抗R3,R4の接続点P2に接続され、この接続点P2が抵抗R5を介してPNP型のトランジスタTr3のエミッタeに接続され、このトランジスタTr3のコレクタcがグランドラインGに、ベースbが前記抵抗R2とトランジスタTr1の間の接続点P3に接続されている。また、トランジスタTr3のエミッタeは前記スイッチング素子S1の一例である電界効果トランジスタ(FET)S1のゲートgに接続される。なお、FETS1のソースsは電源電圧Vinの入力部P0、ドレインdは前記コイルLに接続され、ソースsとゲートgの間に抵抗R6が接続されている。
前記二つのトランジスタTr1,Tr2のエミッタeを接続した接続点P4は抵抗R7とFETからなるスイッチング素子S2を介してグランドラインGに接続されており、このFETS2のゲートgは抵抗R8を介して制御入力部13aが接続されており、この制御入力部13aにFETS2をオン状態にする電圧信号が供給されているときだけ抵抗R7に電流が流れるように構成している。なお、FETS2のソースsとゲートgの間は抵抗R9によって接続されている。
一方、前記電流測定手段10は、前記電源ライン5の負荷4側に直列に接続された抵抗R10と、この抵抗R10に並列かつ前記バッテリ3から負荷4の方向を順方向とするように接続されたダイオードD2とを備え、この抵抗R10における電圧降下が所定の大きさ以上であるときに前記出力電流Ioutが閾値Ithを超えたものとして前記バイパス回路11bを導通させるように制御するものである。
すなわち、前記抵抗R10の両端P5,P6にPNP型のトランジスタTr4のベースbとエミッタeが接続され、このトランジスタTr4のコレクタcが抵抗R11,R12を介してグランドラインGに接続され、抵抗R11,R12の接続点P7がNPN型のトランジスタTr5のベースbに接続され、エミッタeがグランドラインGに接続されている。また、トランジスタTr5のコレクタcは抵抗R13を介してFETからなる前記バイパス回路11bのスイッチング素子S3のゲートgに接続されている。
さらに、前記バイパス回路11bは電源電圧Vinの入力部P0に接続されるバイパスライン5bと、このバイパスライン5bにソースsが接続されると共にドレインdが前記接続点P5に接続されたFETS3とからなる。また、このFETS3のソースsとゲートgの間には抵抗R14が接続されている。
前記各回路部品は一枚の基板上に形成されてモジュール化されるものであり、前記スイッチング制御手段13はFETS1、ダイオードD1、コイルL、コンデンサCなどからなるスイッチング回路素子と一体的に構成されているので、自励式のDC−DCコンバータである。また、特に入力電圧Vinに比べて出力電圧Voutを下げるものであるから降圧コンバータである。
次に,図4に示す回路の動作を説明する。
前記電源モジュール1にバッテリ3からの電圧Vinが入力される前には、FETS1、トランジスタTr1,Tr2は何れもオフの状態であり、コンデンサCには蓄積電荷はないので、その端子間電圧Vcは0である。また、前記FETS2は制御入力部13aにハイレベルが入力されると、オンとなる。
入力電圧Vinが入力されると、抵抗R1を経由してトランジスタTr1にベース電流が流れ、トランジスタTr1のベースbとエミッタeの間の電圧が0.5Vに達すると、トランジスタTr1がオンとなり、トランジスタTr1にはベース電流に応じたコレクタ電流が抵抗R2を経由して流れ、抵抗R2に電位差が発生することにより、トランジスタTr3がオンとなり、抵抗R6に電流が流れる。
そして、抵抗R6に電位差が発生することによりFETS1がオンとなり、コイルLを通じて負荷4に電流が供給されると共に、コンデンサCに電荷が蓄積され、同時にトランジスタTr2のベース電位が上昇する。
前記トランジスタTr2のベースbとエミッタeの間の電圧が0.5Vに達すると、抵抗R3を経由してトランジスタTr3にベース電流が流れ、トランジスタTr2がオンとなり、トランジスタTr2には前記ベース電流に応じたコレクタ電流が流れる。
一方、ツェナーダイオードZdにより抵抗R7にかかる電圧はほぼ一定に保たれているので,抵抗R7を流れる電流も一定値となるため、トランジスタTr2のエミッタ電流が抵抗R7に流れた分だけトランジスタTr1から抵抗R7に流れ込んでいたエミッタ電流が減少する。
そして、抵抗R2に流れる電流が減少することにより,トランジスタTr1のコレクタ電位が上昇し、トランジスタTr3のベースbとエミッタe間の電圧が低下しトランジスタTr3はオフとなる。また、抵抗R6を流れる電流が急激に低下し、FETS1のゲートgとソースsの間の電圧が低下し、最終的にFETS1は完全にオフとなる。
前記FETS1がオフとなることによりコイルLに逆起電力が発生し、ダイオードD1→コイルL→抵抗R10のルートで電流が流れ、同時にコンデンサCに蓄積された電荷が負荷4に供給される。
そして、コンデンサCに蓄積された電荷が減少することにより、前記電源投入時から説明した前記一連の動作を繰り返し行うことができる。
したがって、図5に示すように、時点t3〜t4、t5〜t6、t7〜t8…の間FETS1がオンとなり、時点t4〜t5、t6〜t7…の間FETS2がオフとなる。つまり、前記スイッチング制御手段13はコンデンサCの端子電圧Vcがほぼ一定となるように発振し、FETS1をオンオフ制御するようにパルスPを発振するように構成されている。
次に、電流測定手段10の動作を説明する。
まず、電源投入時はトランジスタTr4,Tr5、FETS3は何れもオフの状態である。
そして、出力電流Ioutが増大すると抵抗R10における電圧降下が増大し、トランジスタTr4のベースbとエミッタeの間の電圧が0.5Vになると、トランジスタTr4がオンとなり、抵抗R11,R12に電流が流れ、トランジスタTr5のベースbとエミッタeの間の電圧が0.5Vになり、抵抗R14に電流が流れてトランジスタTr3がオンとなる。
つまり、負荷4に大きな出力電流Ioutが流れるときには、バイパスライン5bを介してFETS3を介してダイオードD2を介して負荷に流れるようになり、出力電圧Voutは入力電圧Vinが降圧コンバータ11aを介することなく、そのまま供給される。また、このとき前記スイッチング制御手段13は発振を停止する。
上述のように構成することにより、前記ダイオードD2を抵抗R10に並列に設けているので、出力電流Ioutが大きくなっても、その電圧降下がほぼ一定とすることができる。つまり、ダイオードD2として電流容量の大きいものを選択することにより、バイパス回路11bを介して電力を供給するときにおける電圧降下を最小限に抑えることができると共に、ダイオードD2の順方向の電圧降下によってトランジスタTr4のオン状態をキープすることが可能である。
また、前記コンデンサCは出力電圧Voutの平滑を行うものであるが、負荷4が急激に大電流を要求した場合に、FETS3の切り替えがこれに追従できなかったとしても、コンデンサCから一時的な大電流を流すことが可能である。しかしながら、FETS3はトランジスタTr4,Tr5のスイッチ切り替えによって直ちにオンされるので、従来のソフトウェアを介する供給電圧の切り替えとは比較にならないほど高速に負荷4の要求に応えた高電圧を供給することができる。
一方、出力電流Ioutが減少すると、ダイオードD2に電流が流れなくなり、トランジスタTr4,Tr5、FETS3がこの順でオフとなり、前記降圧コンバータ11aはスイッチング動作を再開し、負荷4への電流供給は再び降圧コンバータ11aを介して行われる。
すなわち、本発明の電源モジュール1においては、負荷4に流れる電流Ioutを電流測定手段10によって測定し、負荷4が大電流を要求する場合には直ちに高い電圧を、負荷4が大きな電流を要求していないときには直ちに低い電圧を供給することができる。
図6に示すように、本発明の電源モジュール1を電源ライン5に介在させることにより、負荷4に流れる出力電流Ioutが閾値Ith以下であるときには低電圧(本実施形態ではVout=9V)を出力し、負荷4に流れる出力電流Ioutが閾値Ith以上のときは入力電圧Vinと同じ出力電圧Vout=12を出力することにより、バッテリ3から各負荷4に流れる暗電流を削減することができる。
ここで、暗電流低減効果の試算を行う。
暗電流値を50mA、バッテリ3からの供給電圧Vinを12V、降圧コンバータ11aの効率を90%とすると、電源モジュール1から出力される電力Wは以下の式(1)に示す大きさとなる。
W=12×Iin×0.90 … 式(1)
暗電流供給時の本発明の電源モジュール1の出力電圧Voutが9Vであるから、出力電流Ioutは以下の式(2)のようになる。
Iout=12×Iin×0.90/9 … 式(2)
前記出力電流Ioutが暗電流となる場合はIout=50[mA]であるから、電源モジュール1の入力電流Iinは以下の式(3)のようになり、この式(3)を計算することにより、バッテリ3から電源モジュール1に供給される電流Iinは41.5[mA]に抑えることができることがわかる。
12×Iin×0.90/9=50[mA] … 式(3)
従って、バッテリ3からの電流削減量は50[mA]−41.5[mA]=8.5[mA]となり、削減率が17%におよぶ。
上述した実施形態のように構成された電源モジュール1においては、降圧コンバータ11aには大電流を流すことがないので、前記ツェナーダイオードZdとして低電流時に特性のよい7V程度のものを採用することにより、低電流時にも安定したスイッチング動作を行えるように構成している。また、スイッチング動作が可能な範囲で各部の抵抗R1〜R7を大きく設定し、スイッチング制御手段13において消費される電力を必要最小限に抑えることも可能である。
さらに、前記FETS1のソースsとゲートgの間に放電回路として抵抗R6を取り付けることにより、FETS1のソースs−ゲートg間に発生する容量成分によるスイッチングの切り替え遅れを小さくして、スイッチングロスを必要最小限に抑えることができるように構成している。
また、図7に示す第2実施形態に示すように、前記抵抗R6に変えてFETS1のソースsとゲートgにそれぞれコレクタcとエミッタeを接続するようにNPN型のトランジスタTr6を配置し、このトランジスタTr6のベースbを接続点P3に接続することにより、トランジスタTr6を放電回路として用いてもよい。この場合、FETS1のドライブ時のインピーダンスを小さくすることでスイッチングロスを低減でき、抵抗R6における損失も削減することが可能である。
さらに、前記第1および第2の実施形態の何れにおいても、降圧コンバータ11aには大電流を流す必要がないので、この降圧コンバータ11aを構成するスイッチング制御手段13、FETS1、コイルL、ダイオードD1、コンデンサCの何れにも、大きな電流Iを流す必要がない。このため各部材S1,L,D1,Cの大きさを小さくすることが可能でありその製造コストを削減することができる。
また、前記スイッチング制御手段13には、制御入力部13aが形成されており、この制御入力部13aに出力停止信号を意味する制御信号CONTが入力されると、パルスの発振を停止可能に構成されているから、出力停止信号(本実施形態の場合はLowレベル信号)の入力によってパルスPの発振を完全に停止し、外部からの制御信号CONTの入力により負荷4への給電を完全に停止することが可能である。
上述した各実施形態において、前記電源モジュール1を1パッケージの集積回路に集積させることが好ましい。これにより、電源モジュール1のさらなる小型化を達成でき、電源ライン5上の任意の位置に介在させることが可能となる。
本発明の電源モジュールを用いた電源管理システムを示す図である。 前記電源モジュールによる負荷への出力電流と出力電圧の例を示す図である。 第1実施形態に係る電源モジュールの構成を概略的に示す図である。 前記電源モジュールのより詳細な構成を示す図である。 前記電源モジュールの動作の一例を説明する図である。 前記電源モジュールの出力電流と出力電圧の関係を示す図である。 第2実施形態に係る電源モジュールの構成を示す図である。 従来の電源管理システムの構成を示す図である。
符号の説明
1 電源モジュール
2 電源管理システム
3 電源(バッテリ)
4 負荷
5 電源ライン
10 電流測定手段
11 電圧調節手段
11a 降圧コンバータ
11b バイパス回路
R10 電流測定用の抵抗
C コンデンサ
D1 ダイオード(スイッチング回路要素)
D2 ダイオード
L コイル
S1 スイッチング素子(電界効果トランジスタ)
R6,Tr6 放電回路

Claims (5)

  1. 負荷と電源とを接続する電源ラインに介在して前記負荷に流れる電流を測定する電流測定手段と、
    前記電流測定手段によって測定する電流の大きさに合わせて負荷に出力する電圧を調節する電圧調節手段とを備え、
    前記電圧調節手段は、
    前記電流測定手段により測定された電流が所定の閾値未満になった時に、前記電源から供給される電源電圧を暗電流供給用の低い電圧の電力として前記負荷に出力する降圧コンバータと、
    前記電流測定手段によって測定された電流が前記閾値以上になった時に、前記降圧コンバータをバイパスするバイパス回路を備え、該バイパス回路を介して直接負荷へ電源電圧を供給する構成としていることを特徴とする電源モジュール。
  2. 前記電流測定手段は、
    前記電源ラインに直列に接続された抵抗と、
    前記抵抗に並列かつ前記電源から負荷の方向を順方向とするように接続されたダイオードとを備え、
    前記抵抗における電圧降下が所定の大きさ以上であるときに前記閾値を超えたものとして前記バイパス回路を導通させるように制御するものである請求項1に記載の電源モジュール。
  3. 前記電圧調節手段は、
    パルスを発振するスイッチング制御手段と、
    前記電源側に接続されると共に前記パルスによってオンオフが切り替えられるスイッチング素子と、
    該スイッチング素子の下流側に直列に接続されるコイルと、グランドラインから前記スイッチング素子とコイルの間にこの方向を順方向とするように接続されるダイオードと、コイルの下流側に接続されたコンデンサとを備え、
    前記スイッチング制御手段が出力停止信号の入力によってパルスの発振を停止可能である請求項1または請求項2に記載の電源モジュール。
  4. 前記スイッチング素子が電界効果トランジスタであり、
    前記電界効果トランジスタのソースに蓄積される電荷を放電する放電回路を備えてなる請求項3に記載の電源モジュール。
  5. 前記電流測定手段と電圧調節手段を1パッケージの集積回路に集積させた請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の電源モジュール。
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