JP4591592B2 - 変調信号発生回路、送受信モジュール、およびレーダ装置 - Google Patents

変調信号発生回路、送受信モジュール、およびレーダ装置 Download PDF

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Description

本発明は、目標物との測距、測速度を行うレーダ装置に搭載される送受信モジュールの変調信号発生回路に関し、特に電圧制御発振器により周波数変調波を出力するマイクロ波およびミリ波帯などの変調信号発生回路に関するものである。
先行車との車間距離、相対速度を算出するレーダとして、FM−CWレーダが古くから利用されている。上記レーダは周波数変調(FM変調)を施した信号波を目標物へ発射し、目標物からの反射波と送信波の混合波(ビート信号)を検出して、遅延時間とドップラ偏移を抽出することにより、目標物との距離と相対速度を算出する。
図14は上記のFM−CWレーダに搭載される一般的な送受信モジュールと変調信号発生回路の概略構成図であり、制御電圧に応じて発振周波数を変化する電圧制御発振器(VCO)41と、VCOに制御電圧を入力するFM変調電圧発生部42と、VCO41とFM変調電圧発生部42により構成される変調信号発生回路40と、VCOから出力される信号を送信し送信信号の一部を分岐する送信部5と、目標からの反射信号と上記送信部からの分波信号との混合波を取り出す受信部6とを備えて構成される。
上記送受信モジュールを測距離・速度レーダに適用した場合の計測精度は、変調信号発生回路40から発射されるFM変調波の直線性、すなわち、VCO41の発振信号の変調直線性に依存している。しかしながら、直線性の高いFM変調電圧−周波数特性(V−f特性)を有するVCOを得ることはコスト的にも、技術的にも困難であった。
また、この種のVCOは、レーダシステム上、所定の周波数変調波幅が要求されるため、周波数の温度ドリフトが大きくなり、周囲温度によりV−f特性が周波数軸方向に変化する。
図15(a)はVCO41の一般的なV−f特性であり、Aは常温時の特性、Bは高温時の特性、Cは低温時の特性を示している。常温時のVCO41はFM変調電圧Vは中心電圧V、振幅ΔV(動作点P)で発振動作し、中心周波数f、周波数変調幅ΔfのFM変調波を出力する。周囲温度が上昇あるいは下降すると、上記の動作点はP,Pに移動し、VCO41から出力されるFM変調波(Δf,Δfの範囲)は電波法などの法定周波数範囲を超えてしまう。
このため、従来は図15(b)のように、周囲温度に応じて動作点を水平方向にシフトして、常温、高温、低温の各温度で、動作点PA、PB’、PC’において動作させることで上記の問題を回避している。このような従来のFM−CWレーダ装置として、特許文献1には、上記のFM変調電圧をモジュールの温度に応じて制御された変調電圧(交流分)とDCオフセット電圧を独立に発生させて加算する変調電圧回路で構成した従来技術が開示されている。
特開平8−146125号公報(第9〜18段落、図1および図4)
上記の動作点PA、PB’、PC’におけるVCO41のV−f特性A,B,Cの傾斜(変調感度)は異なるため、同一のFM変調電圧(交流分)を入力した場合、周囲温度によって周波数変調幅Δfは変化し、レーダ装置のドップラ周波数が変動するため、目標物との相対距離R、相対速度vが正確に測定できなくなってしまう問題があった。
上記を解決する方法として、従来はVCO41の電圧−周波数特性(V−f特性)の非線形性を制御電圧で補償する手法、すなわち、FM変調電圧発生部42から出力されるFM変調電圧に対し、上記V−f特性と逆勾配の補正をかける手法が一般的に用いられている。
図16はVCO41の変調電圧−変調周波数特性(曲線F)と、これを直線化する時間−変調電圧(補正電圧、曲線G)の関係を示している。
このようなVCOのFM変調直線化技術として、特許文献2には、V−f特性を補正する電圧データを予めメモリ内に記憶させておき、このデータをディジタルデータとして一定周期で読み出し、D/A変換器と積分回路を介してアナログ信号出力を得る変調信号発生回路が開示されている。
特開2002−62355号公報(図2、図7参照)
しかしながら、高精度なFM変調電圧(補正電圧)の設定は、膨大な試験、調整作業を要するのが実情であった。すなわち、従来技術に記載されるVCO41の発振周波数はマイクロ波・ミリ波帯などの高周波回路で特に顕著となる半導体ばらつきによって、製造ロット、製造プロセスごとにランダムに変化し、図15(b)に示す電圧−周波数特性(V−f特性)は縦軸方向(周波数軸方向)に変動する。このため、法定周波数範囲内で所定のFM変調波を得ようとした場合、動作点Pを個別のVCO毎に変更、設定せざるを得ない。この動作点の変更により、個々のVCOの変調感度は変化するため、上記の補正すべきFM変調補正電圧も、この変調感度に合わせた個別の設定が必要となり、これを搭載したレーダ装置毎に膨大な試験・調整時間を要するという課題があった。
また前述のとおり、温度ドリフトによる法定周波数範囲外の出力を回避するために、動作点の水平方向にシフトさせる(変調電圧のDCオフセットを温度毎に変える)ことによって、図15(b)に示すように常温の変調感度に対して、例えば、低温では〜1.5倍、高温では〜0.8倍と変調感度が大きく変動してしまい、この変調感度の温度変化を補償するために多数の温度補償データを有したデータテーブルを必要とするという問題があった。この温度補償データもVCO41の個体ばらつき(すなわち、動作点=変調感度のばらつき)によって必要なFM変調電圧補償量が変化するため、膨大な試験・調整時間を要し、多量生産に耐えるものではなかった。
本発明は、係る課題を解決するためになされたものであって、電圧制御発振器の出力信号の変調直線性を得るための変調補正電圧の温度データを簡素化することを目的とする。
また、これによって試験、調整時間を大幅に削減することを目的とする。
この発明による変調信号発生回路は、周波数が時間経過に対して周期的かつ直線的に変化する送信波を出力する変調信号発生回路において、回路の周辺温度を検出する温度モニタ部と、入力される制御電圧に基づいて独立に発振周波数を制御する2つの可変インピーダンス回路を有する電圧制御発振器と、上記一方の可変インピーダンス回路に対し、上記温度モニタ部で検出した周辺温度に応じて、発振周波数の温度ドリフトを補償する電圧を出力する周波数補正電圧発生部と、上記周波数補正電圧発生部による温度ドリフト補償条件下で、上記他方の可変インピーダンス回路に対し、温度に依存しない一定の直流成分と上記周辺温度に応じて予め設定された所定の交流成分から成る変調電圧を出力するFM変調電圧発生部と、を備えたものである。
また、上記変調信号発生回路を備えて、FM変調波を送受信し、送信波と受信波の混合波からビート信号を出力する送受信モジュールを構成するものであっても良い。
さらに、上記変調信号発生回路を備えて、FM変調波を送受信し、送信波と受信波の混合波から得るビート信号を信号処理することにより、目標物との相対距離、相対速度を算出するレーダ装置を構成するものであっても良い。
この発明によれば、周波数変調とは独立に、電圧制御発振器の出力周波数の温度補償を実現できるため、法定周波数範囲の制約により、温度ごとに電圧制御発振器の変調動作点を変化させる必要がなくなり、温度に対して電圧制御発振器の変調感度が概ね変化しない動作点でFM変調が可能となる。
また、試験・調整時間を大幅に削減することができる。
以下に、本発明にかかる変調信号発生回路の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施の形態に示す実施例によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1はこの発明にかかる変調信号発生回路の基本構成を示すブロック図、図2はVCO1の代表的な構成例である。ここで示す回路構成は、FM変調用のインピーダンス可変回路とは別に、周波数調整が可能なインピーダンス可変回路をもつVCOとその制御回路の構成の一例を示すものであり、電圧で制御可能な任意の自走発振器において上記と同等の機能を有していれば、回路構成は本構成に示す限りではない。
図1において、変調信号発生回路は、電圧制御発振器(VCO)1と、FM変調電圧発生部2と、周波数補正電圧発生部3と、温度モニタ部4を備えて構成される。電圧制御発振器(VCO)1は2つの独立した周波数制御端子を有する。FM変調電圧発生部2は所定の直流分を中心に所定の電圧幅で周期的に変化する変調電圧を発生して、VCOの一方の周波数制御端子に入力する。周波数補正電圧発生部3は他方の周波数制御端子へ上記FM変調電圧発生部とは独立に周囲温度に応じて周波数補償電圧を出力する。温度モニタ部4は回路の筐体温度を検出する。
VCO1はFM変調電圧発生部2からの温度に依存しない一定の直流分と所定の周波数変調を施す為の交流分から成るFM変調電圧と、温度モニタ部4で検出した筐体温度に応じて与えられる周波数補正電圧発生部3からの温度補償電圧に応じて、所定の変調幅を有するFM変調信号を出力する。
次に、図2について説明する。本例は主にマイクロ波、ミリ波帯で動作するVCOを示すものであり、キャパシタやコイルなどの集中定数の電気部品では、リードや電極などの寄生インダクタンスや容量などの高周波化に伴う実装上の制約があるため、分布定数回路による反射共振型の発振器を一例として挙げる。したがって、使用周波数帯によっては、回路方式、使用部品については複数の構成が考えられ、本発明が適用できる発振器の構成としてこの限りではない。
図において、VCO1は、発振回路部11、同調回路部12を備えて構成される。VCO1は、発振回路部11と同調回路部12の接続点における各回路の反射利得>0と反射位相=0を満たす周波数において発振条件を満たし、発振動作する。
発振回路部11は能動素子101、反射回路102、出力側位相線路103、入力側位相線路104、接地インダクタ105により構成される。発振回路部11は、動作周波数において帰還増幅を行い、必要な反射利得と位相条件を得る。能動素子101は、FET(Field Effect Transistor)や、HBT(Heterojunction Bipoler Transistor)などの発振周波数域において利得を有する3端子トランジスタや、負性抵抗を有するダイオード(ガンダイオード、インパットダイオード、RTD)などが用いられる。なお、VCO1の位相雑音はレーダS/Nに大きく影響する特性であるが、この位相雑音特性改善には、発振回路部11に採用する能動素子101の1/f雑音特性が重要なファクタとなり、先の必要利得との兼ね合いで、能動素子101の選定がなされる。能動素子101のベース、エミッタ端子には、それぞれ、入力側位相線路104、接地インダクタ105が接続され、能動素子101のコレクタ端子には、出力側位相線路103と反射回路102の直列回路が接続され、必要な反射利得と位相条件を形成する。
同調回路部12は2つの可変インピーダンス回路13、14から構成される。可変インピーダンス回路13、14は、それぞれに可変容量ダイオード106,107と、インダクタンス108,109を有しており、それぞれ可変LC直列共振器を成している。バイパスコンデンサ110および111は、それぞれインダクタンス108,109に直列に接続される。周波数補正端子16、FM変調端子17は周波数制御端子を構成する。周波数補正端子16、FM変調端子17はそれぞれ、安定化抵抗112および113を介して、可変容量ダイオード106,107に対して接続され、制御電圧を入力する。周波数補正端子16、FM変調端子17はそれぞれ、制御電圧として周波数補償電圧、FM変調電圧が入力される。なお、発振回路部11の能動素子101の電源供給回路は煩雑なため図から省略している。
可変インピーダンス回路13,14の接続点におけるインピーダンス、すなわち、並列回路のインピーダンスは、動作周波数において開放となるように設計される。このときの開放となる周波数、すなわち、共振周波数は、可変インピーダンス回路13,14が構成するLC直列共振器の同調周波数により決定されるので、可変容量ダイオード106,107の容量値、すなわち各端子16,17の入力電圧を制御することにより、VCO1のRF出力端子15から出力される信号の発振周波数を制御することができる。
すなわち、上記のように2つの可変容量ダイオードを有することにより、可変インピーダンス回路(可変LC直列共振器)13,14のインピーダンスが変化するため、VCO1の発振周波数は2つの可変容量ダイオードに接続された制御電圧により、独立に制御が可能となる。
また、上記の2つの制御端子へ同時に同一の制御電圧を印加した場合は、上記各々の制御電圧で得られる周波数変化幅を合わせた、合計の周波数変化幅が得られる。
上記の2つの制御電圧は、可変容量ダイオード106,107に印加される逆方向電圧となり、これにより可変容量ダイオードの障壁容量が変化するが、一般に制御電圧に対して容量値は直線的に変化しない(直線性を得るには、ダイオードの特殊な接合構造の作りこみが必要である)。つまり、各々の制御電圧に対して、発振周波数は直線的に変化しないため、従来と同様の図15に示すような湾曲した制御電圧−周波数特性(V−f特性)となる。
上記2つのインピーダンス可変回路を有する電圧制御発振器の構成は図2に示す限りではない。図3は同調回路部12内に2つのインピーダンス可変回路(可変LC直列共振器)を持つ他の構成例について示す図である。
図2に示すVCOでは、同調回路部12内に2つのインピーダンス可変回路(可変LC直列共振器)を持つ構成であるが、例えば図3(a)、(b)、(c)のように一方の可変インピーダンス回路(可変LC共振器)を同調回路部12に設け、他方の可変インピーダンス回路を、発振回路部11の出力側位相線路103や、入力側位相線路104、または接地インダクタ105内に入れる構成としても良い。図3において、図2と同一の目的の回路については同一の符号を付している。
図3(a)〜(c)において、可変インピーダンス回路19は可変容量ダイオード106のみを用いて構成され、可変容量ダイオード106の両端にバイパスコンデンサ114が接続される。可変容量ダイオード106とバイパスコンデンサ114の間にチョークコイル115が接続される。可変容量ダイオード106のカソード側に接続されたチョークコイル115は接地キャパシタ116と周波数補正端子16に接続され、アノード側に接続されたチョークコイル115は接地される。
また、主共振器18は、接地されたキャパシタ201とインダクタンス202の直列回路で構成される。可変LC共振器14と合わせた並列回路のインピーダンスが、動作周波数において開放となるような値が選ばれる。
ここで、特筆すべき事項は、FM変調用のインピーダンス可変回路(可変LC共振器)とは別に、発振回路部11内の能動素子の動作電流(バイアス条件)を変化させることなく、能動回路の温度変動(位相変動)を補償するインピーダンス可変回路を有していることが必要要件である。
なお、図3(a)は可変インピーダンス回路19を能動素子101のベース側に接続した例を示し、図3(b)は可変インピーダンス回路19を能動素子101のコレクタ側に接続した例を示し、図3(c)は可変インピーダンス回路19を能動素子101のコレクタ側に接続した例を示している。
次に、この発明にかかる変調信号発生回路の動作について説明する。
VCO1のFM変調電圧および周波数補償電圧と出力周波数関係を、図4に示す。FM変調電圧発生部2からVCO1内の一方の可変容量ダイオード107に対して、中心電圧V、振幅ΔVのFM変調電圧Vが入力される。周波数補正電圧発生部3からは周波数補償電圧VPAが他方の可変容量ダイオード106に入力される。
上記2つの制御電圧(FM変調電圧、周波数補償電圧)が印加されることにより、常温において、VCO1は図4(a)に示すFM変調電圧−出力周波数特性(以下、V−f特性)のAのカーブにおける動作点Pにて発振振動作し、中心周波数f、周波数変調幅ΔfのFM変調波を出力する。図4(a)において、横軸の電圧VはFM変調電圧発生部2から入力されるFM変調電圧である。
低温および高温時においては、VCO1の出力周波数は温度ドリフトするため、周波数補償電圧VPAが定電圧のもとでは、V−f特性が周波数軸方向に変化して、上記の動作点Pは特性B,C上のP,P点に移動し、VCO1から出力されるFM変調波(周波数変調幅Δf,Δfの範囲)は電波法などの法定周波数範囲を超えてしまう。
上記VCO1の発振周波数の温度ドリフトは、例えば、VCOの出力周波数を38GHz帯となるように構成した場合、VCOの変調感度(FM変調電圧に対する発振周波数の変化率)にも依存するが、周囲温度変化に対して3〜4MHz/℃の周波数ドリフトとなる。周囲温度が−30℃〜85℃の範囲で変化した場合、VCOの発振周波数は345〜460MHz程度変動し、例えば、このVCOをFM−CWレーダ用の77GHz帯送受信モジュールに適用した場合は、周波数が2逓倍されて、690MHz〜920MHzの変動となる。
また、発振回路部の能動素子および同調回路部の可変容量素子は、半導体製造プロセスや、個体のばらつきによって特性が変動するため、この結果、VCOの発振周波数も必然的にばらつきが発生する。このばらつき量は回路構成にも依存するが、製造ロット間を含めて考慮すると、上記の温度ドリフトと同等以上の600MHz〜700MHz程度となる。したがって、VCOの発振周波数の温度ドリフトおよび個体ばらつきを想定すると、77GHz帯小電力レーダの法定周波数範囲76GHz〜77GHzは簡単に超えてしまうことになる。
ここで、周波数補償電圧Vを変化させることによって、出力周波数は変化する。常温において上記のVPAを変化させた場合、図4(b)のようにV−f特性は縦軸方向に変化する(曲線D,E,F)。曲線D,E,Fも図4(a)の曲線Aと同様に、周囲温度により縦軸方向に変化する。このFM変調電圧と独立に制御が可能な周波数補償電圧を利用し、温度モニタ部4で検出された筐体温度Tに応じて、周波数補正電圧発生部3からの周波数補償電圧Vを変化させて、一方の可変容量ダイオード106の容量値を制御し、並列共振器14のインピーダンスを変化させることにより、発振回路側のインピーダンスの温度変動を補償する。この補償により、VCO1のV−f特性は、温度ドリフトにより変動する方向と逆方向に制御され(周波数軸方向にシフトして)、高温、低温の各温度において、図4(c)のように、常温の動作点Pに近い動作点P”,P”において動作させることができる。図4(c)では、高温、低温、常温の各温度において周波数変調幅Δf、Δf、Δfが概ね等しくなる。これによって、V−f特性、すなわち変調感度が動作温度範囲内で概ね一定となる動作点でFM変調を施すことができる。
図4(b)の周波数補償電圧による縦軸方向の周波数変化を、横軸が周波数補償電圧V、縦軸が出力周波数で示した特性(V−f特性)を図5に示す。図において、常温、低温、高温における周波数補償電圧Vの設定値は、それぞれ動作点P,P”,P”となる(図4(b)の動作点と対応)電圧である。各動作点の縦軸の周波数変化量Δf(高温),Δf(低温)が高温時、低温時の周波数の温度ドリフト量に対応し、周波数補償電圧Vは温度ドリフト方向と逆方向となるように設定される。また、周波数の温度ドリフト補償範囲(すなわち図の動作点P”−P−P”)は、周波数補償電圧Vの周波数可変幅の範囲で任意に設定できるため、上記以外の周波数可変領域は、先に説明したとおり、製造プロセスや固体のばらつきによって生じるVCO1の出力周波数ばらつきの調整用として用いることができる。
以上のように、周波数補正電圧発生部3から出力される周波数補償電圧Vを温度毎に調整し、発振回路側の温度変動を補償することにより、VCOの発振周波数を概ね一定の範囲内に調整することができるため、VCOの発振周波数の温度ドリフトを補償し、電波法の法定周波数範囲を守って変調出力を得ることが可能となる。
また、上記の周波数補正機能は可変周波数幅の範囲でVCOの絶対周波数ばらつきを許容できるため、歩留り劣化を改善することができる。
ところで、VCO1を構成する半導体素子の温度特性は、同調回路部12内の可変容量ダイオード106,107に比べて、発振回路部11を構成する能動素子101の特性変化が大きく、図2や図3のような構成のVCOの周波数温度ドリフトは一般に能動素子101の温度変動に概ね支配される。したがって、可変容量ダイオード106,107の容量変化の温度特性はVCOの発振特性に大きく寄与せず、その結果、VCO1の変調感度(V−f特性およびV−f特性の傾き)は、温度によって大きく変化しない。このため、図4(c)における低温および高温時のV−f特性B、Cの勾配は、概ね常温のV−f特性Aに近い勾配となる。
したがって、上記の周波数温度補償により、概ね等しいV−f特性カーブ上で、低温、高温においても、常温と同一のDC成分を持つ変調電圧V(中心電圧V)を与えることで、概ね変調感度の等しい動作点でFM変調動作が可能となる。すなわち、FM変調電圧発生部2から出力されるFM変調電圧V(中心電圧V,振幅ΔV)は、温度によらず概ね一定の値で必要な周波数変調幅を得ることが可能となる。
上記は本変調信号発生回路をレーダ装置に適用した場合、測距離誤差を大幅に改善できることを意味する。例えばFM−CWレーダなどの測距離精度は、変調信号発生回路から出力される送信波の周波数変調幅Δfに比例し、周波数変調幅Δfは上記のVCOの変調感度に比例するため、低温、高温での変調感度が、常温の変調感度と概ね等しい場合、各温度で一定振幅のFM変調電圧を与えることで、温度によらず概ね一定の計測距離(誤差±数%程度)が得られる。この誤差は、従来のV−f特性の異なる傾斜(変調感度)で動作させる場合の低温、高温の常温変調感度に対する変化率(低温では+20〜+50%、高温では−40〜−20%)から得られる測距離誤差−40%〜+50%に比べて、低温から高温で±数%程度に改善される。
この実施の形態では、独立に発振周波数を制御可能な2つの可変インピーダンス回路を有する電圧制御発振器(以下、VCO)を利用し、一方をFM変調用に割り当て、他方を周波数の温度変動補償用の割り当てることにより、FM変調とは独立に、VCOの出力周波数の温度補償を実現することができる。すなわち、温度モニタ部で検出された温度Tに応じて周波数補正電圧発生部から出力される周波数補償電圧を調整し、発振回路側の温度変動を補償することにより、VCOの発振周波数を概ね一定の範囲内に調整することができる。
この際、FM変調電圧発生部は、上記周波数補正電圧発生部により周波数温度補償された条件下で、温度に依存しな一定のDC成分を持つFM変調電圧により、VCOの出力周波数を所定周波数幅にFM変調する。
また、この実施の形態では、FM変調とは独立に、VCOの出力周波数の温度補償を実現できるため、電波法の法定周波数範囲の制約により、温度毎にVCOの変調動作点を変化させる必要がなくなり、温度に対してVCOの変調感度が概ね変化しない動作点でFM変調が可能となる。
すなわち、周波数補償電圧によりVCOの周波数温度ドリフトを補償し、温度に依存しない一定のDC成分を持つ変調電圧によりFM動作させることにより、温度による変調感度の変動を低減し、出力信号の変調直線性を得るための変調補正電圧の温度データを大幅に簡素化し、試験・調整時間を大幅に削減することができる。また、温度によらず概ね一定のFM変調電圧で必要な周波数変調幅を得ることが可能となる。
また、上記の周波数補正機能により、半導体の製造ロット、プロセスごとにランダムに変化するVCOの絶対周波数ばらつきによる歩留り低下を改善できる。
実施の形態2.
図6はこの発明にかかる変調信号発生回路のFM変調電圧発生部、周波数補正電圧発生部の回路構成を示すブロック図である。ここで示す回路構成は、VCO1の制御に最低限必要な電圧の発生手段を示す構成要素であり、制御回路の電源電圧や、各回路の出力電圧範囲の制約などにより、必要に応じて回路構成が適宜変わり、本構成に示す限りではない。
図6に示す変調信号発生回路において、FM変調電圧発生部2は所定の直流分を中心に所定の電圧幅で周期的に変化する変調電圧を発生して、VCOの一方の周波数制御端子に入力する。周波数補正電圧発生部3は他方の制御端子へ上記FM変調電圧発生部とは独立に筐体温度に応じて周波数補償電圧を出力する。温度モニタ部4は回路の筐体温度を検出する。マイコン7はメモリ(ROM)8a〜8cと、A/D変換器9と、データ制御部10を内蔵する。
A/D変換器9は温度モニタ部4からの電気信号をデジタル信号に変換する。FM変調電圧用D/A変換器21はメモリ8a(変調電圧メモリ)の出力値に応じてデジタル値をアナログ値に変換する。電圧平滑化フィルタ22はFM変調電圧用D/A変換器の出力の高周波成分を阻止して電圧波形を滑らかにする。周波数補償電圧用D/A変換器31はメモリ8c(周波数補正電圧メモリ)の出力値に応じてデジタル値をアナログ値に変換する。データ制御部10は検出した筐体温度に対応するデータの各メモリ8a〜8cのアドレス値を出力するような制御信号を発生させ、D/A変換器21に対して必要なトリガ信号を発生する。
図7(a)に示すように、FM変調電圧発生部2は、VCO1の出力周波数が、時間経過に対して直線的に変化するように、VCO1の変調電圧−出力周波数特性(曲線A)に対し、逆勾配特性を持つFM変調電圧(曲線B)を出力する。マイコン7に内蔵されたメモリ8aには、上記の各温度のFM変調電圧データ(離散電圧値のデータ)が記憶されている。一方、メモリ8b(時間メモリ)には、図7(b)のC部詳細に示すように、FM変調電圧用D/A変換器21に入力されるFM変調電圧が滑らかな理想電圧(図7の曲線B)に近づくように、上記メモリ8a内のFM変調電圧(離散電圧値のデータ)の出力時間を制御する各FM変調電圧出力に対応した時間間隔データが記憶されている。
データ制御部10は上記温度モニタ部4からA/D変換器9を経て検出された筐体温度にしたがって、上記温度に対応するメモリ8a内のFM変調電圧データとメモリ8b内の時間間隔データのアドレス値を読み取って出力し、メモリ8bからの時間間隔データを受け取る。さらに、この時間間隔データに基づいてタイミング信号を発生させ、FM変調電圧用D/A変換器21からFM変調電圧データが出力されるようにトリガ信号を出力する。メモリ8aはデータ制御部10からのアドレス値に対応するFM変調電圧をFM変調電圧用D/A変換器21にセット(設定)する。FM変調電圧用D/A変換器21はデータ制御部10からのトリガ信号に同期して、セットされたFM変調電圧を出力する(図7の実線B’)。電圧平滑化フィルタ22は、FM変調電圧用D/A変換器3の出力周期に応じて生じるサンプリング雑音を落とす。
上記のような回路構成により、メモリ8a内の離散的なFM変調電圧データから、VCO1の変調直線性を得るのに理想的なFM変調電圧波形(点線B)により忠実なFM変調電圧波形(変調目標電圧波形)を実現することができる。
周波数補正電圧発生部3は、図4(b)で説明したように、VCO1の発振周波数が温度変化に対して概ね一定となるように、図8に示すように、VCO1の周波数補償電圧−出力周波数特性(曲線D)に対し、曲線Eに示すような、逆勾配特性を持つ周波数補償電圧を出力する。すわなち、図8の周波数補償電圧Vp−出力周波数f特性上で、図7に示す常温の動作点Pからの高温、低温における周波数ドリフト量Δf(高温),Δf(低温)に等価な周波数変化幅が得られる動作点P”,P”に対応する周波数補償電圧を出力する。マイコン7に内蔵されたメモリ8cには、上記の各温度の周波数補償電圧データ(離散値)が記憶されている。データ制御部10は上記温度モニタ部4からA/D変換器9を経て検出された筐体温度にしたがって、上記温度に対応するメモリ8c内のアドレス値を出力する。メモリ8cはデータ制御部10からのアドレス値に対応する周波数補償電圧データを周波数補償電圧用D/A変換器31へセットする。周波数補償電圧用D/A変換器31は、メモリ8cからセットされた周波数補償電圧を出力する。なお、周波数補償電圧用D/A変換器31の出力タイミング制御は、温度モニタ部4により検出した温度に対応する一定電圧を出力する(時間波形ではない)ため、上記FM変調電圧発生部2のような、時間データに基づく出力時間間隔制御や波形平滑化は不要であり、図示はしていないが、変調トリガなどの所定のデータ出力周期に基づいて、出力制御を行えばよい。
図9は上記のメモリ8a〜8cが記憶する各温度で必要な温度データテーブル(図9(a))と、FM変調電圧VT(図9(b))および周波数補償電圧Vp(図9(c))の各制御電圧における波形の概念図を示す。符号91はFM変調電圧データ、符号92は時間間隔データ、符号93は周波数補償電圧データをそれぞれ示している。
周波数補償電圧データVpはそれぞれ、温度テーブル毎に、FM変調電圧データV、時間間隔データtはそれぞれ、温度テーブル毎に時系列的に格納されている。マイコン7は、温度モニタ部4で検出された筐体温度Tに対して、上記温度Tが最も近い温度TおよびTn+1を探索し、この温度T,Tn+1に対応するデータをメモリ8a〜8c内の所定アドレスから読み出して、各温度のデータから線形あるいは多項式近似で補間することにより、筐体温度Tに対応したFM変調電圧および周波数補償電圧を算出し出力する。図9では、温度Tに対応する電圧データについて、温度T,Tから線形補間で算出している例を示している。また、上記以外にも、3温度以上のデータから多項式近似により算出してもよい。
前述のとおり、FM−CWレーダの測距離精度はVCO1の周波数変調幅Δfに比例する。上記の各温度の補正電圧回路によって、測距離精度を1%以下に抑えようとした場合、例えば、VCO1の変調感度500MHz/V,周波数変調幅100MHzのFM−CWレーダにおいては、許容される周波数変調幅の誤差は1MHzとなり、これに必要な補正電圧は変調感度に反比例し、変調電圧幅200mVp-pに対して、±2mV以下の精度となる。以上のような回路構成と補正データ出力方式により、各温度で高精度なFM補正変調電圧を得ることができる。
また、従来は電波法の制約により、各温度においてFM変調の動作点を移動させる必要があったため、図15(b)に示すように常温の変調感度に対し、低温および高温の変調感度が大きく変動するため、この変調感度の温度変化を補償するFM変調電圧(変調補正電圧)をあらかじめ計測、調整し、多数の温度データテーブルを必要としたが、本発明では図4のように各温度においてVCO1の変調感度が概ね変化しない同一の動作点でFM変調を行うため、温度によって必要な変調補正電圧データが大きく変化しない。すなわち、図9の概念図のように、温度により多数のデータを必要とした変調補正電圧データは、本発明では図10に示すように温度によってほとんど変化しなくなり、格段に少ない変調補正電圧データで高精度な周波数変調出力を得ることができる。上記により、各変調補正電圧データ取得のための試験温度数が削減可能となり、試験、調整時間を大幅に削減することができる。
次にFM変調データ(以下、変調補正データ)および周波数補償データの作成フローについて、図11の補正データ作成フロー図を用いて説明する。
変調信号発生回路の出力周波数はこれまでの説明のとおり、FM変調電圧(動作点中心電圧)と周波数補償電圧によって決まるため、はじめに常温にて出力周波数が法定周波数内に入る各電圧を確定する。常温で設定する周波数補償電圧は、高温および低温での周波数補償分を考慮し、出力電圧範囲で得られる出力周波数変化幅の中心付近に対応する電圧値に設定する。
次に、各温度での周波数補償電圧値を決定し(常温試験)、最後に各温度でのFM変調補正電圧データを実測、算出する(温度試験)。
以下に、常温での変調補正電圧および周波数補償電圧を決定するフローを説明する。
まず初めに、FM変調電圧Vt(中心電圧)および周波数補償電圧Vpの初期値(ノミナル電圧)を設定し、VCO1の各制御端子に入力する(step1)。この初期電圧に対し、変調信号発生回路の出力周波数を測定する(step2)。出力周波数が目標の範囲に入っている場合は、上記の初期電圧を常温設定値とし、メモリに保持する(step3)。出力周波数が目標に入っていない場合は、周波数補償電圧Vpを調整限界範囲内で調整し、出力周波数を再測定する(step21〜23)。上記のVp調整限界範囲内で目標周波数が得られなかった場合は、FM変調電圧Vtを同様に調整限界範囲内で調整し、周波数を再測定する(step24〜26)。step22およびstep25で目標周波数が得られた場合は、上記のVp,Vt調整値を常温設定値とし、メモリに保持する(step3)。目標が得られなかった場合は、VCO1の出力周波数が各制御電圧の出力範囲内で、法定周波数範囲に入らないため、調整不可として次工程には進めず、保留とする(step27)。
以上の処理にて、FM変調電圧Vt(中心電圧)および周波数補償電圧Vpの常温設定値が決定される。
次に各温度での周波数補償電圧データを決めるフローを詳細に説明する。
まずFM変調電圧(動作点中心電圧)を固定(step3のメモリ保持値)とし、常温における周波数補償電圧-出力周波数(Vp−f特性)のデータ(図8の曲線D)を取得する(step4)。このVp−f特性は先に述べたV−f特性と同様の理由により、低温および高温においても概ね常温のVp−f特性Aに近い勾配となるため、各温度における周波数変化幅も上記の常温Vp−f特性に概ね従うと考えてよい。
一方、上記周波数補償電圧によって補償する出力周波数の温度ドリフト量も、素子および回路構成によって大枠が決まり、個体ごとのばらつきが少ない。予め、取得しておいたVCO1の出力の温度勾配をΔfdMHz/℃とする。
例えば常温Toから低温Tcになったときの周波数ドリフトはΔfd*(Tc−To)となるため、図8の曲線Dから低温での補償電圧ΔVpが求められる。同様にして、曲線Dから任意の温度における周波数補償電圧が算出され、曲線Dのように与えられる。算出には取得した特性を多項式近似して、数式的に周波補償電圧を導出する(step5)。
以上の処理にて導出した、各温度での周波数補償電圧の温度テーブル(図9)をメモリ8cへデータとして書き込む(step6)。
次に、各温度での変調補正電圧値を求めるフローを示す。
変調補正電圧は、先に述べたとおり、高精度な制御を必要とするため、各温度で得られる実測データから直接算出する。変調信号発生回路の周囲温度を設定し(step7)、目標温度に達した状態で、前工程で算出された試験温度に対応する周波数補償電圧(*2)を設定する(step8)。この電圧設定により、変調信号発生回路の出力周波数は常温に近い周波数に補償される。次に、VCO1のFM変調電圧端子に対して、テスト電圧パターン(時間に対して所定の勾配で直線的に変化する電圧)を入力し(step9)、周波数の時間変化を計測することにより、V−f曲線(図8の曲線A)を取得する(step10)。このときのテスト電圧の範囲は最初に決定したFM変調電圧(*1)を中心電圧とし、モジュールで必要とされる変調周波数幅ΔBを出力可能な振幅を持つ変調電圧である。上記V−f曲線は多項式近似により表現できるため、例えば、2次式で近似した場合は数1で与えられる(step11)。
Figure 0004591592
各温度で設定するFM変調電圧の中心電圧(DC成分)をV(温度に依存しない一定電圧)とすると、このDC電圧に対して出力される周波数をfとし、これを基準とした任意の電圧における周波数変化幅Δfは数2で表現される。
Figure 0004591592
一方、補正後の周波数(目標のt−f特性)は時間経過に対して周期的かつ直線的に変化するため、周期Tm,変調周波数幅ΔB,下限周波数fに対し、数3で与えられる。
Figure 0004591592
上記数2式と同様に、時間tにおいて、周波数fが得られたとすると、これを基準とした任意の時間における周波数変化幅Δfは数4式で表現される。
Figure 0004591592
上記の数1〜数4から、変調補正に必要な数5に示すt−V特性(図7の曲線B)が算出される。
Figure 0004591592
数5は理想的な目標のt−f特性を得るためのt−V関係式であり、このFM変調補正電圧をメモリに格納する離散的な電圧Vnと離散的な時間tnで得ようとすると、FM変調電圧のDC成分(温度に依存しない一定電圧)をV,時間をt(t=0)として、時間間隔t−tn−1で時系列的に並ぶ数6の電圧および時間のデータが算出される(step12)。
Figure 0004591592
上記(V, t)の時系列データをメモリ8a,8bにそれぞれ格納し(step13)、所定時間間隔t−tn−1毎に対応する補正電圧Vを出力すれば、数5、すなわち図7の曲線Bに近い変調補正電圧を得ることができる。
以上の処理を各温度に実施する(step14→step7)ことにより、使用温度範囲の変調補正電圧データを作ることができる。
次に、上記で作成した変調補正データの温度補間方法について説明する。
まず、上記のフローにより使用温度範囲を含む低温、高温、常温の3点の温度データ(変調補正データおよび数1に示すV−f曲線の近似式の1次および2次の係数)を計測・取得する。次に、この3点の温度データからメモリ8a,8bに格納する温度データ(例えば12温度)に3点からのデータ補間により展開する。
以下、例として、3温度実測データから12温度に展開する手順を説明する。はじめに、上記3点のV−f曲線近似式の1次,2次係数から、線形あるいは2次多項式補間により、残りの9温度のV−f曲線近似式の1次,2次の係数a,bを算出する。次に補間により算出した1次,2次の係数を用いて、3温度の実測の場合と同じように数3,数4により、変調補正データ(変調補正電圧および時間間隔データ)を算出する。以上の手順で算出した実測3温度と補間9温度分の温度データ(変調補正電圧および時間間隔データ)をメモリ8a,8bに記憶させる。
上記のように、本発明の変調信号発生回路において、V−f曲線近似式の0次(切片)以外係数を用いずに補間処理をすることにより、精度の高い温度補間処理が可能となる。すなわち、数1において、1次以上の係数はV−f曲線の傾き(変調感度)を表現しており、数2および数4は周波数変化幅に着目して変調補正電圧および時間の関係を導いている。本発明では先に述べた通り、FM変調電圧のDC成分を一定とすることにより変調感度が概ね一定となるため、各温度で係数a,bは概ね等しい値が得られる。このため、0次係数を用いない3温度の測定データからの温度補間により、十分な精度が得られる。
一方、0次(切片)を含めた場合は、数1および数2の周波数に着目した式となり、下限周波数を与えるFM電圧をVminとして、以下の数7の算出式となる。
Figure 0004591592
数7では、周波数と電圧の関係付けをするために、V−f曲線近似式の0次係数(切片)を介在することになる。0次の係数cは、VCO自身の周波数温度ドリフトと周波数補償電圧による温度補償により、係数a,bに比べて誤差要素が大きく、算出した時間データの誤差要因となる。
以上のようなFM変調および周波数補償の補正データ作成フローおよび温度補間方法により、少ない実測温度データから出力周波数の温度ドリフトを補償する周波数補償電圧データと、出力信号の高精度な変調直線性を得るのに理想的な変調補正電圧データを実現することができる。
この実施の形態によれば、出力周波数の温度ドリフトを補償し、温度に依存しない一定のDC成分を持つ変調電圧によりFM動作させることにより、温度による変調感度の変動を低減し、格段に少ない変調補正電圧データで出力信号の変調直線性を得るのに理想的なFM変調電圧波形を作ることができる。
さらに、各補正データ取得のための試験温度数が削減可能となり、試験・調整時間を大幅に削減することができる。
実施の形態3.
図12はこの発明にかかる実施の形態3の送受信モジュールの基本構成を示すブロック図である。ここで示す回路構成は、レーダ装置において測距離、測速度に必要なビート周信号を取り出すための必要最小限の送受信モジュール構成要素を示すものであり、VCOの源発振周波数や、送受信のチャネル数、レーダ性能により、逓倍器や、スイッチ、増幅器など必要に応じて回路構成が適宜変わり、本構成に示す限りではない。
図12に示す送受信モジュールおいて、符号70は本発明の実施の形態1または2で説明した変調信号発生回路を示す。送信部5はVCO1から出力される信号を送信し、送信信号の一部を分岐する。受信部6は反射信号を受信し、送信部からの分波信号との混合波(以下、ビート信号)を取り出す。
変調信号発生回路70は、実施の形態1もしくは2で説明したとおり、出力周波数ドリフトを補償し、所定の変調幅を有するFM変調波を出力する。このFM変調波は送信部5により外部の目標物に放射される。目標物からの反射波は受信部6により受信され、送信信号の分波信号と混合され、ビート信号が得られる。
この実施の形態によれば、実施の形態1または2に記載の変調信号発生回路を適用することにより、送受信モジュールの送信出力周波数の温度ドリフトを補償し、電波法の法定周波数範囲を守って変調出力を得ることが可能となり、送信出力信号の高精度な変調直線性を得ることができる。したがって、温度による誤差や時間変動の少ない、周波数安定度の高いビート信号が得られる送受信モジュールを構成することができる。
実施の形態4.
図13はこの発明にかかる実施の形態4によるレーダ装置の基本構成を示すブロック図である。図において、符号70は本発明の実施の形態1または2で説明した変調信号発生回路である。レーダ装置は、送信部5、受信部6、送信アンテナ50、受信アンテナ60、信号処理部80を備えて構成される。
変調信号発生回路70は、出力周波数ドリフトを補償し、所定の変調幅を有するFM変調波を出力する。このFM変調波は送信部5で必要に応じて逓倍、増幅され、送信アンテナ50から外部の目標物に発射される。送信信号の一部は受信部6へ分波される。目標物からの反射波は受信部アンテナ60によって受信され、受信部6により必要に応じて増幅した後、送信信号の分波信号と混合され、ビート信号が得られる。ビート信号は信号処理部80にて遅延時間とドップラ偏移を抽出することにより、目標物との距離と相対速度を算出される。
この実施の形態によれば、レーダ装置の変調信号発生回路として、実施の形態1または2に記載の変調信号発生回路を適用することにより、電波法の法定周波数範囲を守って変調出力を得ることが可能となり、送信出力信号の高精度な変調直線性を得ることができるため、温度による誤差や時間変動の少ない、高い測距離精度と測速度精度をもつレーダ装置を構成できる。
以上のように、本発明にかかる変調信号発生回路は、周波数の温度ドリフトの大きいマイクロ波・ミリ波自走発振器を適用したFM−CWレーダ装置などの測距離・測速度計測用のレーダ装置に有用である。
この発明にかかる変調信号発生回路の基本構成を示すブロック図である。 この発明にかかる電圧制御発振器の代表的な構成例を示す回路図である。 この発明にかかる電圧制御発振器の他の構成例を示す回路図である。 (a)この発明にかかる変調信号発生回路の周波数補償電圧を温度補償しない場合の、V−f特性(温度特性)である。 (b)この発明にかかる変調信号発生回路の周波数補償電圧を変化させた場合の、V−f特性(常温特性)である。 (c)この発明にかかる変調信号発生回路の周波数補償電圧を温度補償した場合の、V−f特性(温度特性)である。 この発明にかかる変調信号発生回路のV−f特性(温度特性)である。 この発明にかかる変調信号発生回路のFM変調電圧発生部、周波数補正電圧発生部の回路構成を示すブロック図である。 この発明にかかるVCOのV−f特性と、出力周波数を直線化する時間−変調電圧(補正電圧)の関係を示すグラフである。 この発明にかかるVCOの周波数補償電圧−出力周波数特性(V−f特性)と、出力周波数を温度で一定化する温度−周波数補償電圧の関係を示すグラフである。 メモリが記憶する変調電圧および周波数補償電圧の各温度データテーブルと、各制御電圧の時間波形である。 この発明にかかるVCO変調電圧(補正電圧)の時間波形である。 この発明にかかるFM変調データおよび周波数補正データの作成手順を示すフロー図である。 この発明にかかる送受信モジュールの基本構成を示すブロック図である。 この発明にかかるレーダ装置の基本構成を示すブロック図である。 従来の送受信モジュールの基本構成を示すブロック図である。 (a)従来の送受信モジュールのV−f特性(温度特性)である。(b)従来の送受信モジュールのV−f特性(温度特性)と常温、高温、低温の各温度での動作点を示す図である。 一般的なVCOのV−f特性と、出力周波数を直線化する時間−変調電圧(補正電圧)の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 電圧制御発振器(VCO)、2 FM変調電圧発生部、3 周波数補正電圧発生部、4 温度モニタ部、5 送信部、6 受信部、7 マイコン、8a〜8c メモリ、9 A/D変換器、10 データ制御部、11 発振回路部、12 同調回路部、13 可変インピーダンス回路、14 可変インピーダンス回路(可変LC直列共振器)、15 VCO RF出力端子、16 周波数補正端子、17 FM変調端子、18 主共振器(LC直列共振器)、19 可変インピーダンス回路、21 FM変調電圧用D/A変換器、31 周波数補償電圧用D/A変換器、40 従来の変調信号発生回路、41 従来の電圧制御発振器(VCO)、42 従来のFM変調電圧発生部、50 送信アンテナ、60 受信アンテナ、70 変調信号発生回路、80 信号処理部、91 FM変調電圧データ、92 時間間隔データ、93 周波数補償電圧データ、101 能動素子、102 反射回路、103 出力側位相線路、104 同調回路側位相線路、105 接地インダクタ、106,107 可変容量ダイオード、108,109 インダクタンス、110,111 バイパスコンデンサ、112,113 安定化抵抗、114 バイパスコンデンサ、115 チョークコイル、116 接地キャパシタ、201 キャパシタ、202 インダクタンス。

Claims (4)

  1. 周波数が時間経過に対して周期的かつ直線的に変化する送信波を出力する変調信号発生回路において、
    回路の周辺温度を検出する温度モニタ部と、
    入力される制御電圧に基づいて独立に発振周波数を制御する2つの可変インピーダンス回路を有する電圧制御発振器と、
    上記一方の可変インピーダンス回路に対し、上記温度モニタ部で検出した周辺温度に応じて、発振周波数の温度ドリフトを補償する電圧を出力する周波数補正電圧発生部と、
    上記周波数補正電圧発生部による温度ドリフト補償条件下で、上記他方の可変インピーダンス回路に対し、温度に依存しない一定の中心電圧を与える直流成分と上記周辺温度に応じて予め設定された所定の交流成分とから成る変調電圧を出力するFM変調電圧発生部と、
    を備え、
    上記FM変調電圧発生部は、
    所望の変調電圧波形の離散的な出力時間間隔を示す時間間隔データが、複数の温度毎にメモリに格納され、
    上記温度モニタ部で検出した周辺温度に応じて、当該温度毎の時間間隔データにより出力時間間隔の制御が行われて上記変調電圧を出力することを特徴とする変調信号発生回路。
  2. 上記FM変調電圧発生部は、
    使用温度範囲を包含する少なくとも3点の温度において予め計測したFM変調電圧と発振周波数特性に基づいて算出された変調補正データから、線形あるいは多項式補間処理により算出した複数の離散的な温度データが、時間メモリに格納され、
    上記温度モニタ部で検出した周辺温度に応じて、当該温度毎の時間間隔データにより出力時間間隔の制御が行われて上記変調電圧を出力することを特徴とする請求項1に記載の変調信号発生回路。
  3. FM変調波を送受信し、送信波と受信波の混合波からビート信号を出力する送受信モジュールにおいて、請求項1または請求項2に記載の変調信号発生回路を備えたことを特徴とする送受信モジュール。
  4. FM変調波を送受信し、送信波と受信波の混合波から得るビート信号を信号処理することにより、目標物との相対距離、相対速度を算出するレーダ装置において、請求項1または請求項2に記載の変調信号発生回路を備えたことを特徴とするレーダ装置。
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