JP4591275B2 - 半田ごて装置 - Google Patents

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Description

この発明は、外部制御を要さない手付け作業に用いる半田ごて装置に関する。
半田材やコネクタ端子の半田メッキ部に、鉛(Pb)材を使用しない鉛フリー化が急速に進められている。Pb材はその軟化点が低いことから共晶半田材として好適であるが、現在はPbを用いないZn系やAg系が代替材としてSnと合金化される。他方、半田接続治具である半田ごてには、温度センサや振動センサが搭載されているものが市販されていることは周知である。
ところで微細パターンの半田付けにはその部位を確認する顕微鏡や拡大鏡が装備され、最適な部品接続環境温度下で迅速に半田付けを行なう必要があるものの半田材料の種類や半田付け部品の接続部の大きさの差異により、半田付け部位周辺の熱容量変化で半田ごて先端部の温度は変化している。
一般的に使用される半田ごて装置においては、従来から内部に温度センサを内蔵したものが公知であり、温度センサからの信号に基づき外部装置によって温度検知表示や温度設定が行なわれてきた。例えば、特開2005−81373号公報図3(特許文献1参照)では、複数のこて先の温度を統合して制御する半田ごての温度制御装置において、加熱パルスを加熱部に供給する制御を行いつつ、装置の小型、軽量化を図るために、加熱パルス発生部4と、加熱パルスを受けてこて先24a,24bを加熱する加熱部40a,40bと、温度センサ52a,52bと、加熱パルスをパルスの個数単位で各加熱部40a,40bに割り当てる制御部10と、加熱部40a,40bへの加熱パルスの供給有無を切換えるスイッチング部6a,6bとを備え、制御部10は、加熱パルスの所定個数分の期間を温度制御サイクルとし、この温度制御サイクルを所定の順序で加熱部40a,40bに割り付け、割り付けられた温度制御サイクルにおいて、こて先の温度に応じて、当該加熱部に供給する加熱パルス数を決定するように構成した半田ごての温度制御装置及びその制御方法が記載されている。
また、特開平10−249517号公報図1(特許文献2参照)には、発熱電源として商用電源を用い、かつ温度表示装置を備えた半田ごてにおいて、商用電源をOFFした後にはこて先温度が検出されず、温度表示機能も停止してしまうという欠点を除去するために、温度表示装置の電源となる商用電源を切った後においても、半田ごてに内蔵されたバッテリにより温度表示装置を作動させることによって、ヒータの現在温度を常温になるまで表示することができる半田ごての温度表示装置が開示されている。
すなわち、商用電源により発熱するヒータ2と、ヒータの温度を検知するセンサ3と、センサからの検知信号に基づいてヒータの温度を表示する温度表示装置とを備えた半田ごてにおいて、温度表示装置は、温度表示部16と、商用電源OFF時に温度表示部を作動させるためのバッテリ11と、商用電源OFF時に温度表示部に対する電源供給元をバッテリに切り換える電源判定部12と、を備えたものが記載されている。
また、特開2001−62562号公報図1(特許文献3参照)には、きわめてシンプルな回路構成で、優れた制御性能を実現する半田ごての温度制御方法及びその装置として、ゼロボルト期間τを有する脈流を生成する電源回路1と、脈流パルスに基づいてゼロクロスパルスを発生させるゼロクロス検出部2と、ゼロクロスパルスを割込み端子INTに受けると共に各部の動作を制御するマイコンユニット3と、半田ティップTipを加熱すると共にその温度を検出するヒータセンサ複合体4と、マイコンユニット3からの制御信号に基づいてON/OFF動作をするスイッチング部5と、ヒータセンサ複合体4からのセンサ電圧を増幅する増幅部6とを備え、マイコンユニット3の出力に半田ティップTipの温度を表示する表示部9を設けたものが記載されている。
特開2005−81373号公報(第3図)
特開平10−249517号公報(第1図)
特開2001−62562号公報(第1図)
しかし、特許文献1に記載のものでは、半田付け温度を表示するための表示部があるものの、手付け作業する半田ごて本体には表示部が無いので、微細な半田付けを要する場合には顕微鏡や拡大鏡を介して短時間で半田接続する必要があるので半田ごて本体から離れている表示部をリアルタイムに目視するには不充分であると言う課題もあった。
また、特許文献2に記載のものでは、こて先の温度を表示する温度表示装置を備えた半田ごてであるが、温度制御がなされているものの、半田ごての発熱を考慮した設計とした場合には半田ごてに収納する温度表示部16が半田ごてのどの部位に構成されているかの開示が無い。
また、特許文献3に記載のものでは、半田付け温度を表示するための表示部があるものの、手付け作業する半田ごて本体には表示部が無いので、特許文献1同様、半田ごて本体から離れている表示部をリアルタイムに目視するには不充分である。
この発明は、上記のような課題・問題点を解消するためになされたもので、半田付け作業時の半田接続部位の温度変化をリアルタイムに作業者が認識することで半田接続の最適な温度を確認しながら半田付けすることにより、電気的接続品質の高い半田ごて装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係る半田ごて装置は、こて先部と、前記こて先部に熱を生じさせる加熱部と、前記加熱部を支持するグリップ部と、前記こて先部に接触又は近接して設けられ、温度を検知する温度測定部と、前記グリップ部の内部に設けられ、所定の温度及び前記所定の温度を含む最適温度範囲を区分する上下限温度にそれぞれ対応する閾値を有する比較器で前記温度測定部の検知信号を比較した結果に基づき、論理回路で生成した複数の信号を出力する電子回路部と、前記グリップ部の外部から視認可能に前記グリップ部に設けられ、前記電子回路部により処理された前記複数の信号に対応してそれぞれ点灯する異なる色の光源を有する表示部と、を備え、前記電子回路部は、前記温度測定部で検知した温度が前記最適温度範囲であり且つ前記所定の温度と前記上限温度とで区分される適正範囲である場合は、前記表示部の光源を2色点灯させ、前記温度測定部で検知した温度が前記最適温度範囲であり且つ前記適正範囲でない場合は、前記表示部の光源を前記2色の内の1色点灯させることを特徴とするものである。
以上のように、請求項に係る発明によれば、こて先部に設置された温度測定部の温度情報を半田付け作業の視野範囲で認識できるのでリアルタイムで作業温度管理ができる利点がある。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1による半田ごて装置の要部断面構成図であり、図1において1は電子部品を半田接続する半田付け部(こて先部)であり、先端部1aと芯部1bとからなる。2は半田付け部1に一部が装着されたセラミック基板(絶縁基板)、3はセラミック基板2の上面(主面)端部にパターン形成された測温素子(温度測定部)、4は半田付け部1の表面の一部を切り欠いて埋設したセラミック材で構成された第1加熱器(第1加熱部)、4aは第1加熱器4の一方の面に貼り合わされたセラミック材で構成された第1絶縁板、4bは第1加熱器4の他方の面に貼り合わされたセラミック材で構成された第2絶縁板である。
5は第1加熱器4に対向するように半田付け部1の表面を切り欠いて埋設したセラミック材で構成された第2加熱器(第2加熱部)、5aは第2加熱器5の一方の面に貼り合わされたセラミック材で構成された第3絶縁板、6はセラミック基板2の端部に配置した測温素子3の反対側端部に設置されたICチップ(IC)、7はセラミック基板2上のICチップ6の近傍に設置されたLEDチップ(表示部)であり、光学波長の異なる3種類の光源で構成されている。8はセラミック基板2上に印刷された抵抗体(印刷抵抗)であり、9はICチップ6、LEDチップ7及び抵抗体8を保護する透明エポキシ樹脂である。
また、10はセラミック基板2の電子回路部に電源供給などを行なう3端子の接続ピン、11は外部電源からの配線を一括処理する端子板であり、直流低電圧源は接続ピン10に接続される。12は半田付け作業時の取っ手となる握り手部(グリップ部)、13はLEDチップ7の上方に位置し、握り手部12に貫通して設けた導光窓である。
また、14は第1加熱器4の外側に第1加熱器4と接触して設けられた固定ブロック、15は第2加熱器5の外側に設けられた収納ブロックであり、金属で構成された中空の切り欠きを設けた円板15aと円板15aの切り欠き側に貼り合せた耐熱性のシリコンゴムシート15bからなる。
16は切替レバー(操作部)であり、半田ごて外部に設けたつまみ16a、収納ブロック15を貫通する円柱棒16b及び円柱棒16bと一体化され、収納ブロック15の中空部に収容する円板16cとからなる。17は伸長ばねであり、切替レバー16の円板16cを第2加熱器5側に押し当てる弾性力を保持する。18は握り手部12から突出し、固定ブロック14及び収納ブロック15を強持(固定)する剛性の金属カバー(カバー)である。
19は握り手部12の発熱部(半田付け部1、第1加熱部4及び第2加熱部5)側先端内部に収納され、カバー18の固定支点となると共に加熱部からの伝導・輻射熱を遮断、軽減する金属製の隔壁、20は隔壁19にカバー18を固定する握り手部12の先端内部2箇所に収納されたナット付きのネジである。なお、隔壁19はネジ穴のほかにネジ穴と直交する領域にネジ穴を避けてセラミック基板2を挿入し、セラミック基板2を固定支持する中空の矩形穴を有する。従ってセラミック基板2は一端は半田付け部1に挿入され、中ほどで隔壁19の矩形穴で支持され、他端は握り手部12の中ほどの中空部に配置されることで発熱部からの熱遮断が行なわれる。なお、セラミック基板2と隔壁19とはシリコン性の軟性接着剤(グリース)で接着させることでメインテナンス時の着脱性を確保する。図中、同一符号は、同一または相当部分を示す。
次にセラミック基板2の上面に構成したパターン、部品配置について図2を用いて説明する。図2はセラミック基板2上面側の搭載部品の鳥瞰図である。図2において7Rは赤色発光LED(赤色LED)、7Bは青色発光LED(青色LED)、7Yは黄色発光LED(黄色LED)であり、10aはコモン(Common)ピン、10bはグランド(GND)ピン、10cは外部出力用のモニター(External)ピンである。図中、図1と同一符号は、同一または相当部分を示す。
また、図3はセラミック基板2の断面構成図であり、21は金含有量約8%の有機金(メタルオルガニック金)ペーストを厚膜方式で印刷・焼成し、写真製版プロセスを経て膜厚(d)が約0.127μm(0.005mil)のパターン化された配線パターン、22は配線パターン21上に選択的に厚膜ガラスペーストを印刷し・焼成して配線パターン21の剥がれなどを防止するための保護膜(ガラス保護膜)である。図中、図1又は図2と同一符号は、同一または相当部分を示す。
また、図4は、セラミック基板2の端部平面拡大図であり、測温素子3を構成するミアンダ形状パターンを示す。ミアンダ形状パターンは幅(W)は0.02mm、ピッチは0.0625mm、1ターンの最短長さ10mmでパターンを幾重にも蛇状に形成し、ミアンダパターン長(L)を有する。このミアンダ形状パターンは配線パターン21と同時にパターン形成される。
すなわち、ミアンダ形状パターンは金(Au)導体なのでAuの導体抵抗(ρ)は2.4X10−8 Ωm(20℃)であるが、メタルオルガニック金ペーストを用いたパターンでは1.5倍である。L/W比を設定して常温(25℃)では10KΩ近辺の抵抗値とする。また、Auの温度係数(TCR)は4X10−3 /℃である。実験ではΔT(温度変化)が225℃で1.5倍以上の抵抗値増加があった。ミアンダパターン長(L)は図4に示すセラミック基板2の短軸側サイズが5mmであるのに対して略4.3mm以内で配列可能である。また、ミアンダ折り曲げ部(ターン部)は幅広とし、パターン抵抗値調整領域が設けられている。
ちなみに導体パターンにPtを使用する場合、Ptの導体抵抗(ρ)は10.2X10−8 Ωm(25℃)、43X10−8 Ωm(100℃)であり、メタルオルガニック白金ペーストを用いたパターンではそれぞれ1.5倍である。また、Ptの温度係数(TCR)は3.9X10−3 /℃であり、JIS規格などで使用される白金温度センサでは0℃〜250℃(ΔT250℃)で約1.8倍の抵抗値増加となり、0〜300℃(ΔT300℃)で2.0倍の抵抗値変化を示す。なお、導体や抵抗体などの温度による抵抗値変化は次式で表現される。
RT=R(1+TCR・ΔT)
ここでRT:抵抗値、R:初期抵抗値、TCR:温度係数、ΔT:温度変化量。
図5は、セラミック基板2の端部断面図であり、2aはセラミック単体部、2bはガラスグレーズ部、23は保護膜22上に設けられた導電パターンである。セラミック基板2はセラミック単体部2aと膜厚約0.05mmの非晶質のガラスグレーズ部2bとからなり、ガラスグレーズ部2bは上部にパターン化される配線パターン21のファイン性を保証するために設ける。また、導電パターン23は、ITO(Indium Tin Oxide)を材料とした導電ペーストを用いてディップ付け又はロールコータで塗布され、その後600℃で焼成することにより導電パターン23となる。この導電パターン23は約0.2μmの厚みでセラミック基板2の保護膜22上のみならずセラミック基板2の側面及びセラミック基板2の主面の裏側(背面)の一部領域まで回り込んで形成される。なお、図中、図3と同一符号は、同一又は相当部分を示す。
次に動作について説明する。一般に制御部を半田ごての外部に保有する半田付け装置では、外部から加熱器の電力を制御することにより精度良く、こて先部の温度コントロールがなされている。しかし、一般の手作業の半田ごて(半田ごて装置)では部品の接続部の大きさや半田ごて自体の保有する熱容量などの差異により、こて先部(半田付け部)の最適温度は作業の時間経過とともに刻々と変化するので半田付けのための適正温度以下であっても半田付けされる場合がある。図6は半田ごての温度上昇曲線を示したものであり、B表示の半田付けの最適温度に対して、R表示の温度では半田付け温度が低いので濡れ性が悪化し接続不良の原因となり、Y表示の温度では半田付け温度が高いので接続部品の耐熱劣化の原因となる。
半田ごては通常、決められた定格電力で設定されているので半田付け部の温度は無限時間後には飽和温度となる。一般的な温度上昇曲線は次式で表現される。
ΔT=Pd・Rth・{1−Exp(−t/C・Rth)}
ここでΔT:温度変化量、Pd:印加電力、t:時間、 Rth:半田ごての熱抵抗、C:半田ごての熱容量。
ただし、半田ごての場合には加熱器には巻き線導体などが用いられるので導体のTCRは正特性を有する。そのため温度上昇中は、印加電力は徐々に減少していることになり、公称30W定格の半田ごてであっても実使用時は20W程度になる。このことから半田ごては飽和温度に達するまでに自己温度制御機能を有していると言える。
次に半田ごてに収納された測温素子3の温度変化に伴うアナログ信号変化を用いて表示器(表示部)に情報を表示する電子回路について述べる。図7は測温素子3(MR1で表示)からの検知信号を比較増幅し、表示器を点滅させる電子回路部のブロック図である。本実施の形態1では常温時10KΩの温度測定部となる測温素子3の一端の電圧は電子回路との共用電圧を使用するので5Vである。従って前段に増幅器を用いて増幅し、比較回路を用いてA/D変換し、LED駆動回路を介して赤色LED(R)、青色LED(B)、黄色LED(Y)を順次、もしくは同時に点灯させる。
すなわち、図8に示すように温度で抵抗値変化するMR1(測温素子3)からのアナログ信号を2KΩの抵抗負荷で分圧し、その分圧電圧を非反転増幅器に入力する。この非反転増幅器の増幅率(A)は5倍であり、この出力を所定の基準電圧と比較する。本実施の形態1では比較器には3個のアナログ入力ポートがあり、電位の立ち上がりにおいては、シュミット入力電圧値の約2.76V、2.56V、2.47Vにそれぞれ閾値がある。また、電位の立下りにおいてはそれぞれ0.02V下方に閾値がある。
比較器の出力はデジタル変換されてそれぞれ論理回路で構成されたLED駆動回路で表示器のLEDを点灯させる。本回路では赤色LEDはアナログ入力レベルで電位の立ち上がり時には2.76V以上で点灯、青色LEDは2.47V〜2.76Vまでで点灯、黄色LEDは2.47V以下で点灯する。なお、半田付けの適正範囲を指示するためアナログ入力レベル2.47V〜2.56V間では青色LEDと黄色LEDとは同時点灯する。
次に半田ごての加熱部について説明する。図9は、実施の形態1による半田ごての加熱部の上方平面図であり、一部周辺搭載部品との位置関係を参考明示している。図9において、11aは端子板11の両面に設けられた商用電源用接続ランド、41は第1加熱器4の上下に貼り合わされてある第1絶縁板4a及び第2絶縁板4bを取り去った状態の第1加熱器4の内部発熱部パターン(抵抗パターン)、42は内部発熱部パターン41の両端部に設けられた多数のスルーホールメッキ穴、31は端子板11に配線された2線の商用電源ケーブル、32は端子板11に配線された低電圧源ケーブルであり、32aは直流電源供給用のコモンケーブル、32bはグランドケーブル、32cはモニターケーブルであり、それぞれのケーブルは半田ごてと外部電源とのインターフェースとなる。図中、図1と同一符号は、同一または相当部分を示す。
また、51は一端にニッケルメッキした突起端子を有し、0.15mmの厚さの圧延銅板にホーロ絶縁膜を施したブスバーであり、その突起端子はスルーホールメッキ穴42の一部に挿入され、銀蝋で内部発熱部パターン41と電気接続され、他端は商用電源ケーブル31aと端子版11で接続される。なお、内部発熱部パターン41は第1加熱器4の両面に対向して設けられている。
52は両端にニッケルメッキした突起端子を有し、0.15mmの厚さの圧延銅板にホーロ絶縁膜を施し第一加熱器4と第2加熱器5との電気接続を行なうための中継ブスバーであり、一端の突起端子はスルホールメッキ穴42bの一部に挿入され、銀蝋で内部発熱部パターン41と電気接続され、他端は第2加熱器5の発熱部パターンに接続される。
53はブスバー51に準じた構成のブスバーであり、突起端子は第2加熱器5の発熱部パターンに接続され、他端は商用電源ケーブル31bと端子板11で接続される。
図10は、実施の形態1による半田ごて装置の加熱部の下方平面図であり、一部周辺搭載部品との位置関係を参考明示している。図10において61は第2加熱器5に貼り合わされてある第3絶縁板5aを取り去った状態の第2加熱器5の内部発熱部パターン(抵抗パターン)、62は内部発熱部パターン61の両端部に設けられた多数のスルーホールメッキ穴である。なお、内部発熱部パターン61は第2加熱器5の両面に対向して設けられている。
また、中継ブスバー52の第2加熱器5側の突起端子はスルーホールメッキ穴62bの一部に挿入され、ブスバー53の突起端子はスルーホールメッキ穴62aの一部に挿入される。なお、ブスバー51、53及び中継ブスバー52は本実施の形態1ではホーロ絶縁膜としたがポリミドなどの耐熱材を用いた絶縁膜でも良い。図中、図1又は図9と同一符号は、同一または相当部分を示す。
図11は商用電源を用いた場合の加熱部の電気回路であり、図11aは、公称実効値20Wの半田ごての場合を示しており、図11bは、公称実効値30Wの半田ごての場合を示している。また、本実施の形態1では連続したミアンダ形状の抵抗体の発熱部を有する平面パターンであるので、例えば500Ωと表示した1個の抵抗値ブロックは図11cに示すように100Ωと表示した分割化された直列抵抗と考えても良い。
次に加熱部の構成について述べる。図11aに示した20Wの半田ごてについては第1加熱器4の並列回路と第2加熱器5の並列回路とを直列に組み合わせたものである。個々の抵抗値ブロックは500Ωであるのでセラミック材で構成された基板の両面にそれぞれ500Ωのミアンダ形状のパターンを測温素子3の形成と同様のプロセスで形成する。
測温素子3の抵抗値は高抵抗値としたが、加熱器の発熱部を形成するミアンダパターンにおいては、1ブロック当たりの抵抗値は500Ωなのでファインパターンを必要とせず、セラミック材素地に直接パターン形成する。また、比較的大電力を扱うため保温層となるガラスグレーズ部2b層は無いほうが好ましい。一般に抵抗値は以下の式で表される、
=α・ρ・L/(W・d)
ここでR:抵抗値、ρ:導体抵抗、W:導体幅、L:導体長、d:導体膜厚、α:メタルオルガニック金ペーストなどを使用した場合の実験に基づく抵抗率調整係数(1.5)
加熱器に流れる導電電流は比較的大きいので使用するメタルオルガニック金ペーストは、金含有量が約30%程度の有機金(メタルオルガニック金)ペーストを使用し、厚膜方式で印刷・焼成し、写真製版プロセスを経て導体膜厚(d)が約0.45μmのミアンダパターンを作製する。測温素子3の場合は5mm幅のセラミック基板2内の端部周辺にミアンダ形状パターンを収納したが、第1加熱器4や第2加熱器5は加熱領域が広いのでパターン形成領域も広く容易に形成可能である。このパターン作製工程を繰り返しそれぞれの加熱器4及び加熱器5の両面にミアンダパターンで形成する。また、穴あけ部は無電解銅及び電解ニッケルメッキを施してスルーホールメッキ部(スルーホールめっき穴)とする。
なお、本実施の形態1ではメタルオルガニック金ペーストを使用したが、メタルオルガニック白金(Pt)ペーストやロジウム(Rh)などの他の導体ペーストを使用してもTCRの若干差異があっても同等の効果がある。また、ミアンダパターンとはせず温度係数は小さいが酸化ルテニウム(RuO)抵抗ペーストを使用しても相応の効果がある。
次にこの発明の実施の形態1による半田ごて装置の全体製造工程を図12を用いて説明する。セラミック基板2(グレーズ基板と表示)表面に測温素子3(MR1)を形成すると同時に電子回路パターンを形成する。次にセラミック基板2の裏面にベタパターンやパターン配線などの所望のパターンを形成する。
次に常温における測温素子3の抵抗値を測定し、所定値と比較する。例えば規格値である10KΩの抵抗値に対して通常±3%程度の初期抵抗値のばらつきが製造時に発生するので抵抗値が規格値よりも高い場合には連続したミアンダ形状パターンの一部を厚膜金ペーストなどで筆塗りし、焼成することにより隣接パターンを短絡させ抵抗値を規格値に入れる。抵抗値が規格値よりも低い場合にはパターン抵抗値を上げる必要があるので図4に示すミアンダ形状パターンの折り曲げ領域にある導体パターンを削除する。
すなわち、抵抗値調整領域にある導体パターンを選択エッチングもしくはレーザーカット法でパターン削除する。次に電子回路で半導体やICで構成する基準電位を設定する抵抗体、シュミット回路などの100KΩ以上で構成できる抵抗体を除き、増幅器の増幅率設定用の抵抗体や所定の基準電位を調整するトリマー抵抗体(TRM)などは厚膜印刷抵抗体パターンで酸化ルテニウム抵抗体材料を用いて構成する。これらの印刷抵抗体は温度係数は±100ppm程度なので温度変化に伴う抵抗値変動は少ない。
次に測温素子3を含む配線パターン21保護のため保護膜22を形成する。その後、保護膜22上と、絶縁基板2上の電子回路のグランドパターンの一部を含むセラミック基板2の端部側面及び裏面(背面)端部周辺にディップ印刷で導電膜を形成し、焼成後導電パターン(帯電防止膜)23とする。
次にトリマー抵抗体(図8ではTRMで表示)をレーザートリムにより抵抗体の抵抗値をUpさせる、もしくは電圧パルストリミング法で抵抗値をDownさせる。例えば基準電位が5Vでない場合、基準電位を設定する半導体(IC)構成の抵抗体の抵抗値のロットばらつきがあっても所定の基準電圧に対応させるために必要に応じ特別に抵抗値の調整を行なう。
次に増幅器、比較器(A/D変換器)、駆動回路及びLEDチップをセラミック基板2にダイボンドし、ワイヤボンドする。ここで増幅器、比較器およびLEDの駆動回路は1チップのICで構成するので、ICと3個のLEDチップを実装するためのダイボンド、ワイヤボンドを行い、その後、樹脂封止を行う。なお、樹脂封止材はエポキシ樹脂のほかに透明であればシリコン樹脂を使用しても良く、表示部の点灯色が少ない場合には比較器の入力ポート数が減るので高精度の分解能を必要としないためICに増幅器を内蔵しなくても良い。
次にセラミック基板2を半田付け部1の部材に挿入し、第1加熱器4及び第2加熱器5をカバー18で押し当て、カバー18を隔壁19で固定し、握り手部12に挿入し、ケーブル配線などを行い、最終的に半田ごて装置としての構成部品を組み立てる。その場合に半田付け部1とセラミック基板2の測温素子3が設置されたセラミック基板2の端部とは厳密に接触する必要はなく、測温素子3は半田付け部1に近接していれば輻射熱でもって測温機能を満足する。また、半田付け部1は本実施の形態1では半田ごて装置の熱抵抗(Rth)を大きくするため、隔壁19と分離させた場合について説明したが、半田付け部1を握り手部12側に延長して隔壁19とを一体化構成としても良い。その場合、握り手部12は両側からパッチン式嵌合としても良い。
なお、本実施の形態1では比較器入力ポートを3種類とすることにより、表示器の発光色を赤、青、黄色の3種類で説明したが、必ずしも3種類にする必要はなく、半田付けの適正温度のみを単色で表示することにより電子回路部を簡素化できるようにしてもよく、温度測定部3に正特性サーミスタ、負特性サーミスタあるいは熱電対などのよりTCRの大きいディスクリート素子を個別に構成しても表示回路の分解能向上には効果がある。
実施の形態2.
実施の形態1では電子回路は固定の増幅率の増幅器を使用したが、実施の形態2では、比較器における表示部となるLED表示器間の点灯電圧分解能を向上させる手段について図13を用いて説明する。図13は実施の形態2による半田ごて装置の増幅器周辺の増幅回路であり、図13においてMR1は測温素子3、MR2は温度補正抵抗素子であり、MR1同様に温度変化により抵抗値が変化する。このMR2は常温時0.5KΩとし、増幅器入力側に配置することにより、各温度により増幅器の増幅率が変化する温度可変型増幅器が構成される。
図14は各温度におけるMR1や、MR2の抵抗値の変化を一覧表にしたものでこの電子回路では実使用温度を200℃〜320℃とした場合、基準電圧を200℃時2.38V、240℃時2.15V、260℃時2.04と設定することで増幅器の増幅率を固定した場合に比べて0.1Vの分解能の向上がある。
また、図15はMR2をセラミック基板2に配置したパターンを示しており、MR1に近接して設置されており、MR1とMR2は同一工程でパターン化するのでTCRも同一であり、精度の高い温度補償と分解能向上効果がある。
なお、本実施の形態2では増幅器入力にMR2を適用し、高温側の増幅率を低下させたが増幅器入力負荷抵抗(2KΩ)や増幅器出力抵抗(6KΩ)に適用しても相応の効果があり、それぞれの抵抗値を選択することによりさらに大きな分解能の向上が可能である。
実施の形態3.
実施の形態1では、収納ブロック15や切替レバー16について詳細説明を行わなかったが、通常の半田ごては加熱部に収納された巻き線抵抗や本実施の形態1で説明した発熱部を用いた場合でも、常温では一定の抵抗値しか設定できないため単一電力の供給であったのに対して実施の形態3では、上記収納ブロック15や切替レバー16を用いた電力切替式の半田ごて装置について図1に戻り説明する。
図1において、単一電力供給では収納ブロック15や切替レバー16は固定ブロック14と同一のもので良いのに対して、電力切替式では、切替レバー16を操作し、これを押す(PUSHする)ことにより、第2加熱器5を押し上げる。第2加熱器5の一方はセラミック基板2の裏面と接触し、図10に示すようにセラミック基板2の裏面にパターン形成された短絡領域(短絡パターン)と導通し、両面にパターン形成された第2加熱器5の一方のミアンダパターン発熱部の一部領域が短絡される。
すなわち、図11cに示すようにミアンダパターン発熱部の略4/5の領域が短絡されて100Ωの抵抗値となり、加熱部としてのトータル抵抗値は333Ωとなる。これは公称30Wの半田ごてとなる。従って20Wの半田ごてとして用いる場合には切替レバー16はPULLされ、円柱棒16bと円板16cは、耐熱性のシリコンゴムシート15bの弾力により収納ブロック15の中空部に収納される。30Wの半田ごてとして用いる場合には切替レバー16をPUSHして伸長ばね17の弾性でもって第2加熱器5を押し上げる。従って、30Wの半田ごてとして使用する場合には加熱部はセラミック基板2とも強固に接触するので第2加熱器5からの発熱スピードが向上する。
次に切替レバー16を用いた場合の電子回路について述べる。半田ごての定格を変更する目的は比較的高温を要する半田付けを行なう場合と通常温度で半田付けを行なう場合とがあるが、表示器(表示部)においては、半田禁止温度、半田付け温度、高温表示の3種類が主体なので切替操作があっても操作に応じた最適な温度を表示する必要がある。実施の形態1では、図8に示すように一律の基準電位を設け、その閾値電圧で温度表示したが、実施の形態3では切替レバー16を用いて定格の切替が行なわれても最適温度表示を行なう方法について説明する。
図16は図8に示す比較器の入力部である基準電位設定回路にアナログスイッチ(AS)とスイッチ回路(SW)とを付加したものである。図8では20Wの定格とし、半田付け禁止温度を200℃、最適温度を240℃、高温表示を260℃としたが、30Wの場合では220℃を半田付け禁止温度、260℃を最適温度、280℃を高温表示に設定する場合について述べる。
図14に示すように220℃におけるB点電圧は2.66V、260℃におけるB点電圧は2.47V、280℃におけるB点電圧は2.39Vなので赤色LED(7R)では0.1V(200→220℃)、青色LED(7B)では0.09V(240→260℃)、黄色LED(7Y)では0.08V(260→280℃)の基準電位の差異が生まれる。この場合には約0.1Vの電位のシフトであるので基準電位設定時に簡易的に一律に0.1Vのダミー電位を設け、アナログスイッチ(AS)を開閉して電位切替を行なう。
次にスイッチ回路(SW)の構成について説明する。まず、図10に示すように接続ピン10が設けられたセラミック基板2の裏面側のグランド端子ランドから直接第2加熱器5側に向かってパターン配線し、第2加熱器5の一方の端部上方位置にランドを設ける。また、第2加熱器5の他方の端部上方位置にもランドを設け、このランドからセラミック基板2のグランド端子とは反対側の端部に向かってパターン配線する。加えて、図10に示すようにセラミック基板2の裏面側には第2加熱器5のミアンダパターンが形成されている領域の上方の一部領域に短絡パターンが設けられている。
これらのランドを設けたパターン配線や短絡パターンは、セラミック基板2の裏面パターニング工程で同時に形成され、後工程で図5に示すITOで形成された背面地導体部と導通される。この背面地導体部は導電パターン23としてセラミック基板2主面(表面)の保護膜を塗布しない領域で図16に示すスイッチ入力端子と接続されている。このスイッチ入力端子はアナログスイッチ入力の47KΩでプルアップされた回路のグランド接続端子として用いる。
次に第2加熱器5側の構成について説明する。図10に示すように第2加熱器5のセラミック基板2側に面するミアンダパターンの一部はセラミック基板2の短絡パターンの下方に位置し、第2加熱器5の両端部にはセラミック基板2裏面に配置されたランドに対応する位置に第2加熱器5側のランドをそれぞれ設け、内部発熱部パターン61を避けるように両ランド間をパターン配線する。
以上から切替レバー16をPUSHすることにより、第2加熱器5の発熱部の一部は短絡すると共に図16で示すスイッチ機能が動作する。なお、第2加熱器5の第3絶縁板5aを取り去り、切替レバー16のつまみ16a、円柱棒16b及び円板16cをセラミック材などの絶縁物による一体化構成とし、円板16cの上面にセラミック基板2裏面にパターン化した短絡パターンと同一形状のパターンを作製し、短絡板16cとすることにより、さらに30Wより大きい定格電力の大きい半田ごて装置を実現することが可能である。
次に実施の形態1では増幅器は増幅率(A)5倍の固定型とし、実施の形態2では増幅器を温度可変型としたのであるが、温度可変型であっても定格切替時のダミー電圧(0.1V)による表示温度の適正について検証する。図14又は図17に示すように各色の200→220℃、240℃→260℃、260→280℃の温度変化では各電位差はそれぞれ0.12V、0.11V、0.09Vであり、基準電位設定のダミー電圧を0.1Vとして一律に決めても有効であることが判る。
以上から、半田ごての表示温度を半田ごての定格にあったように表示することで1台の半田ごて装置であっても適切な温度表示が可能となる。
実施の形態4.
実施の形態1乃至3では電子回路の信号系回路の構成を主体に説明を行なったが、この発明に係る半田ごて装置では加熱部に比較的大電流が流れる加熱回路と、加熱回路に接近して搭載された電子回路部と、半田付け部1を含む筐体(カバー18、握り手部12など)との相互作用で発生するノイズや帯電による問題点の対策方法について説明する。
この発明の実施の形態4について図18を用いて説明する。図18は実施の形態4による半田ごて装置の筐体線路を含む電源等価回路である。まず、半田付け部1の摩擦などで発生する静電気については筐体と電子回路グランド間を高抵抗を介して設置する。このようにすることにより、高い尖頭電圧を有する静電気に対して半田ごてに収納されている電子回路の静電破壊を防止し、半田付けされる部品の保護とを兼用する。
また、加熱部に流れる商用電源から混入するノイズに対しては、セラミック基板2に塗布された帯電防止膜(ITO膜)を電子回路部のグランドラインと接続することにより防止する。すなわち、30Wの大電力印加においてはSWがONされるので測温素子3の周辺においては測温素子3の上方、端部両側面に加えてセラミック基板2背面にもグランドラインが存在することになるので電子回路の配線パターンとで形成される大きな浮遊容量が生まれ、ディスクリートの容量を搭載しなくとも外部ノイズを軽減する。
以上から半田ごて内部に電子回路を収納してもITO膜で構成されたグランドパターン(帯電・ノイズ除去パターン)で静電気や混入ノイズに対する電子回路の誤動作を防止することが可能である。
実施の形態5.
実施の形態1乃至4では、商用電源を用いた加熱部について説明したが、単電源化を図るには図19に示すように5Vの直流電流を用いても良くこの場合には発熱部パターンはミアンダパターンではなく、通常の矩形パターンで所望の抵抗値を導出する。図19では、1ブロックの抵抗値は1.25Ωであり、20Wの半田ごての場合にはそのトータル抵抗値は1.25Ωとし、30Wの半田ごての場合にはトータル抵抗値は0.833Ωとなる。
以上から、加熱部に直流電源を用いることにより図20に示すように外部配線インターフェースが2線式となる。
なお、この発明の実施の形態1乃至5において、絶縁基板2、第1加熱器4、第2加熱器5、第1絶縁板4a、第2絶縁板4b及び第3絶縁板5aに使用した素材はセラミック材としたが、これに限らず、フォルステライトやステアタイトなどはセラミック材と同等の耐熱と加工精度があり使用可能である。
また、第1絶縁板4a、第2絶縁板4b及び第3絶縁板5aは単なる耐熱材であれば良いのでポリミド材や雲母材を用いて絶縁シートとしての代用も可能である。
なお、絶縁基板2は基材に鉄板を使用し、ホーロエナメルなどの上薬を施したホーロ基板やソルダーレジストを両面塗布したアルミ基板などの金属基板を使用しても絶縁基板としての効果を奏する。
実施の形態6.
実施の形態1乃至5において表示器(表示部)7はセラミック基板2上に搭載したが、表示器をセラミック基板2以外に搭載する場合について図21を用いて説明する。図21は、実施の形態6による半田ごて装置の表示器7を搭載したLEDボードの外観図であり、図21において71はLEDボードであり、燐青銅板の打ち抜きパターン71aと各色LEDのカソード線路となるLEDリード71R、71B、71Y及び共通線路71Cからなる。これらは燐青銅板の打ち抜きでもって形成されLEDリード71R、71B、71Y及び71Cは折り曲げて使用する。また、各色LEDのアノードは打ち抜きパターン71aと導電性ダイボンド樹脂で共通接続される。
なお、燐青銅板のリードを含む各パターンはワイヤボンド方式で表示器7と接続できるように表面は銀メッキ塗装が施されている。81はLEDボード71を支える支持台、82はLEDチップ(表示器)7を保護するシリコン樹脂である。
図22は、実施の形態6による半田ごて装置の要部断面構成図であり、あらかじめLEDボード71の各LEDリードを所定の印刷抵抗ランドとワイヤボンドする。LEDボード71は組立時LEDリードを曲げ、リードの弾性力で導光窓13に挿入・固定する。なお、図中、図1又は図21と同符号は、同一又は相当部分を示す。以上から導光窓13に表示器7を挿入することにより外部への光の放射を容易に行なうことができ、外部からの不要異物などの混入をも防止できる効果がある。
なお、本実施の形態1乃至6において、定格電力の切替を行なうに当たってはそれに伴う表示部の最適温度表示の移行をグリップ部内に搭載されたIC(半導体)の電気回路部でクローズするようにしたが、図23に示すようにICチップ6内の増幅器出力6c端子から直接外部モニター用信号を接続ピン10cに送出し、外部装置から定格電力を変更入力しても良いがこの発明の主旨ではない。
実施の形態7.
また、図24に示すように固定ブロック14に代えて、第1絶縁板4a上にダミー発熱基板を設置し、その上面にはミアンダパターンを、下面にはベタパターン(矩形パターン)を形成し、ダミー発熱基板の終端に設けたスルーホール部を介してそれぞれのパターンを直列接続することにより、ダミー基板上面に設けられたミアンダパターンを冷却用短絡板で常時短絡しておくことにより、以下のような効果を奏する。
すなわち、表示部の高温表示時などにおいて半田ごての急速冷却が必要な場合には、冷却用つまみをPULLすることにより、加熱器を流れる電流を制限することが可能となり、大容量をON/OFFするスイッチが不要となり、コンパクトな半田ごて装置が構成できる。これはあらかじめ積層した第1絶縁板4aと第1加熱器4において第1絶縁板4aにスルーホール部を設け第1加熱器4のスルーホールメッキ穴42と電気接続することにより、ブスバー51からの電力を第1加熱器4に供給する。
図25は本発明の実施の形態7による半田ごて装置の加熱部の回路図である。図25では、常用20Wの半田ごてに対して1.5KΩのダミー抵抗が付加され、高温表示時などで半田付け部1の急速冷却が必要な場合には5Wの半田ごて装置となる。
なお、この発明の実施の形態1乃至7において、短絡パターンなどは矩形パターンとしたが、矩形パターンを再分割して発熱領域の均一性を確保することによりさらに安定した温度上昇・下降を有する半田ごて装置を実現できる。
この発明の実施の形態1による半田ごて装置の要部断面構成図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置のセラミック基板塔載部品の鳥瞰図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置のセラミック基板の断面図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置の測温抵抗素子のパターン図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置のセラミック基板の端部断面図である。 半田ごての温度上昇曲線を説明する図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置の電子回路部のブロック図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置の電子回路の回路図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置の加熱部周辺の部分配置図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置の加熱部周辺の部分配置図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置の加熱部の回路図である。 この発明の実施の形態1による半田ごて装置の製造フローである。 この発明の実施の形態2による半田ごて装置の増幅回路である。 この発明の実施の形態2による半田ごて装置の各温度における電子回路の各部の諸元、電位などを説明する図である。 この発明の実施の形態2による半田ごて装置の温度補正抵抗素子を含む測温抵抗素子のパターン図である。 この発明の実施の形態3による半田ごて装置の切替スイッチを用いた基準電位回路の説明図である。 この発明の実施の形態3による半田ごて装置の切替スイッチを用いた基準電位回路の説明図である。 この発明の実施の形態4による半田ごて装置の電源等価回路図である。 この発明の実施の形態5による半田ごて装置の加熱部の回路図である。 この発明の実施の形態5による半田ごて装置の外観図である。 この発明の実施の形態6による半田ごて装置の表示器を搭載したLEDボードの外観図である。 この発明の実施の形態6による半田ごて装置の要部断面構成図である。 この発明の実施の形態1乃至6などによる半田ごて装置のICチップのパッド配置図である。 この発明の実施の形態7による半田ごて装置の部分断面図である。 この発明の実施の形態7による半田ごて装置の加熱部の回路図である。
符号の説明
1 半田付け部(こて先部)、 1a 先端部、 1b 芯部、 2 絶縁基板(セラミック基板)、 2a セラミック単体部、 2b ガラスグレーズ部、 3 測温素子(温度測定部)、 4 第1加熱器、 4a 第1絶縁板、 4b 第2絶縁板、 5 第2加熱器、 5a 第3絶縁板、 6 ICチップ(IC)、 7 LEDチップ(表示部)、7R 赤色LED、 7B 青色LED、 7Y 黄色LED、 8電子部品(抵抗体)、 9 樹脂(透明樹脂)、 10 接続ピン、 10a コモンピン、 10b グランドピン、 10c モニターピン、 11 端子板、 11a 商用電源用接続ランド、 12 握り手部(グリップ部)、 13 導光窓、 14 固定ブロック、 15 収納ブロック、 15a 円板、 15b シリコンゴムシート、 16 切替レバー(操作部)、 16a つまみ、 16b 円柱棒、 16c 円板(短絡板)、 17 伸長ばね、 18 カバー、 19 隔壁、 20 ネジ(ナット付きネジ)、 21 配線パターン、 22 保護膜、 23 導電パターン、 31 商用電源ケーブル、 32 低電圧源ケーブル、 32a コモンケーブル、 32b グランドケーブル、 32c モニターケーブル、 41 内部発熱部パターン(抵抗パターン)、 42 スルーホールメッキ穴、 51 ブスバー、 52 中継ブスバー、 53 ブスバー、 61 内部発熱部パターン(抵抗パターン)、 62 スルーホールメッキ穴、 71 LEDボード、 71a 打ち抜きパターン、 71R 赤色LEDのカソードリード、 71B 青色LEDのカソードリード、 71Y 黄色LEDのカソードリード、 71C 共通アノードリード(共通リード)、 81 支持台、 82 樹脂モールド(樹脂)。

Claims (1)

  1. こて先部と、
    前記こて先部に熱を生じさせる加熱部と、
    前記加熱部を支持するグリップ部と、
    前記こて先部に接触又は近接して設けられ、温度を検知する温度測定部と、
    前記グリップ部の内部に設けられ、所定の温度及び前記所定の温度を含む最適温度範囲を区分する上下限温度にそれぞれ対応する閾値を有する比較器で前記温度測定部の検知信号を比較した結果に基づき、論理回路で生成した複数の信号を出力する電子回路部と、
    前記グリップ部の外部から視認可能に前記グリップ部に設けられ、前記電子回路部により処理された前記複数の信号に対応してそれぞれ点灯する異なる色の光源を有する表示部と、
    を備え、
    前記電子回路部は、前記温度測定部で検知した温度が前記最適温度範囲であり且つ前記所定の温度と前記上限温度とで区分される適正範囲である場合は、前記表示部の光源を2色点灯させ、前記温度測定部で検知した温度が前記最適温度範囲であり且つ前記適正範囲でない場合は、前記表示部の光源を前記2色の内の1色点灯させることを特徴とする半田ごて装置。
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