JP4590559B2 - 航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置 - Google Patents
航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置 Download PDFInfo
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Description
本発明においては、管制指示を実際に発出した場合の航空機の飛行状況がその航空機の性能情報を考慮して予測され、その予測結果に基づく表示画面上の該当位置に航空機シンボルが表示される。
本発明においては、表示画面上に表示された航空機シンボルに対してポインティング入力装置によりドラッグ操作が行われると、その表示画面上のドラッグ位置に基づく飛行を実現するための管制指示を示すCPDLCメッセージが性能情報を考慮して作成されて表示される。
管制卓は、処理装置1と、例えば管制卓用に指示を入力するための管制指示入力装置2と、例えばマウスに代表される、位置を示す指示等を入力するためのポインティング入力装置3と、管制卓表示装置4とを備えた構成となっている。処理装置1は、例えばコンピュータで構成され、CPU、ROM、RAM、内蔵型外部記憶装置HDなどを備えたものである。管制卓表示装置4は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)等に代表されるような表示装置で構成される。管制卓は航空機に対し航空管制官が管制指示を出すところであり、主の管制官が着席するレーダ卓と副の管制官が着席する調整卓の2卓構成であり、管制卓表示装置4にはそのそれぞれの表示装置(レーダ卓表示装置5及び調整卓表示装置10)が含まれている。レーダ卓は、航空機に対して管制指示を発するところであり、レーダ画面と飛行順序間隔付け用の画面との2種類の画面を有している。調整卓もレーダ卓と構造は同じであるが、レーダ卓からの指示が優先して航空機に伝送される。
表示処理部1Aは、本発明の制御手段に相当するもので、各装置又は各部から入力されるデータに基づいて処理を行い、その処理結果を画像信号として管制卓表示装置4に送信し、表示させる処理を行う。ポインティングデバイス処理部1Bは、ポインティング入力装置3により位置を示す指示が入力されると、その位置を検出し、位置データをカーソル処理部1Cに送信する。またポインティング入力装置3から入力されるその他の指示データもカーソル処理部1Cに送信する。カーソル処理部1Cは、ポインティングデバイス処理部1Bが検出した位置データ等を表示処理部1A及び選択状態判定部1Dに送信する。
FIX選択部7は、複数のFIX72の中から所望のFIXを選択するための表示部で、このFIX選択部7で選択されたFIX(以下、選択FIXという)を通過する各航空機の飛行状況が高度・順序表示部9に表示される。FIX選択部7では、複数のFIXシンボル(○印)のうちポインティング入力装置3により選択されたFIXシンボル(この例では「IZUMI」)の色が他のFIXシンボルと異なる色で表示されるとともに、そのFIXを通る航空路の色が他と異なる色で表示され、どのFIXが選択されているのかが識別できるようになっている。
航空機情報表示部8は、管制官によって選択された航空機に関する情報を表示する部分で、航空機を識別するためのコールサイン(図5の例ではJAL234)と航空機型式(図5の例ではB3423)を示すコールサイン・航空機型式81と、フライトプラン(通過するFIX)82と、CPDLCメッセージ履歴83とを表示する。図5の例では、JAL234が自セクタ内で通過するFIXがAKAGI,IZUMI,DAIGOであり、到着空港がRJCC(新千歳)で到着予定時刻が01:10であることが示されている。また、AKAGIは既に通過したFIX、IZUMIはFIX選択部7で選択したFIX、DAIGOは未だ通過していないFIXであり、それぞれ文字色を変えるなどして識別できるようになっている。また各FIXの通過時刻/通過予定時刻についても表示されている。なお、フライトプラン82の通過時刻及び通過予定時刻が変更になった場合(FDP14の情報が変更になった場合)、元の予定時刻に取り消し線を引き、右側に変更になった時刻を表示するようにされており、この例ではIZUMIの通過時刻が変更になった例が示されている。
高度・順序表示部9は、垂直スケール(縦軸)90aに高度(feet/FL)が設定され、水平スケール(横軸)90bに現在位置から選択FIXまでの飛行距離(NM)又は飛行時間(Min)が切替可能に設定された表示画面上の該当位置に、現在の飛行状況情報(FDP14からのフライトプランやFDP14からの航空機位置情報)に基づいて、航空機シンボルを表示することで、選択FIXを通過する各航空機の飛行状況を表示する表示部である。
図7は、航空機が航空路上を飛行している場合の距離算出の説明図である。なお、図7及び後述の各図において△がFIX、実線が航空路を示しており、図中の基準点とは、FIX選択部7で選択した選択FIXに相当する。
航空路上を飛行している場合であるので、飛行経路はフライトプランそのままであり、選択FIXまでの各FIX間の距離の和を求めることで、選択FIXまでの飛行距離を算出する。
ここで、航空路上を飛行していない場合すなわち針路変更指示によって航空路を離れて飛行している場合、管制官から次にどのような指示が出されるかは基本的には管制官次第である。しかし、本飛行経路算出部1Fでは、一旦航空路を外れても、次のFIX又はそれ以降の何れかのFIXに向い、結果的には航空路上に戻って飛行するものと仮定して飛行経路を算出するようにしている。なお、以下の(B−1)〜(B−2)のどちらの場合も、針路変更の角度が、「基準点を通過する角度」内であるときに飛行経路及び飛行距離の算出を行い、それ以外の角度の場合には基準点を通過しない航空機とみなし飛行経路及び飛行距離の算出は行わないものとする。
航空機の現在位置によって以下の2種類の状況が想定される。順に説明する。
(B−1−1)現在航空路上を飛行中の航空機に対して針路変更指示が出されることによって航空路を外れる場合
図8は、現在航空路上を飛行中の航空機に対して針路変更指示が出されることによって航空路を外れる場合の飛行経路及び距離算出の説明図である。
この場合、針路変更に従って航空機が飛行したときの飛行経路を仮定し、選択FIXまでの飛行距離を算出する。具体的には、現在位置の直近のFIX(基準点)f1から次のFIXf2までの航空路を延長した延長線100a上まで現在針路方向(すなわち針路変更に従った針路方向)のまま飛行し、その後、その延長線100a上に沿って飛行して基準点f1に向かう経路を飛行すると仮定し、その経路での飛行距離を算出する。ここで、この場合における図8中の「基準点を通過する角度」とは、現在位置から現在針路方向のまま飛行したときに、延長線100aに到達することのできる角度に相当する。
図9は、航空機が既に航空路上を飛行していない場合の飛行経路及び距離算出の説明図である。
この場合は、現在針路方向のまま飛行したとき、直近のFIXf1からその次のFIXf2までの航空路の延長線100a又は現在の針路方向のまま飛行したとき直近の合流点へ向かう航空路110aのうちのどちらか到達する線上に沿って選択FIX(基準点)f1まで飛行する経路を飛行すると仮定して飛行距離を算出する。具体的には航空機Aの場合、当該航空機Aは、現在針路方向のまま飛行したとき延長線100aに到達するので、現在針路方向のまま延長線100a付近まで飛行し、その後延長線100a上に沿って飛行する経路を飛行するものと仮定して飛行距離を算出する。また、航空機Bの場合には、当該航空機Bは、現在針路方向のまま飛行したとき航空路110aに到達するので、現在針路方向のまま航空路110a付近まで飛行し、その後航空路110a上に沿って飛行する経路を飛行するものと仮定して飛行距離を算出する。
この場合には、上記(B−1)の場合と異なり、航空機の現在位置が航空路上の場合でも既に航空路上を外れている場合でも考え方は同じであり、以下に説明する。
この場合、現在の針路方向(すなわち針路変更に従った針路方向)のまま飛行したとき、直近のFIXf1から次のFIXf2(基準点)までの航空路110b上又はその延長線100aか、直近のFIXf1の次のFIXf2からその次のFIXf3までの航空路110cの延長線100bのうち何れか到達した線上に沿って選択FIX(基準点)まで飛行する経路を飛行すると仮定して飛行距離を算出する。ここで、この場合における図10中の「基準点を通過する角度」とは、現在位置から現在針路方向のまま飛行したときに、延長線100a、航空路110b、延長線100bのうちの何れかに到達することのできる角度に相当する。
到達予測時間算出部1Gでの飛行時間の算出は、航空機が巡航中の場合と速度変更指示が発出された場合とで異なる。航空機が巡航中の場合は、飛行経路算出部1Fで算出された基準点までの飛行距離を、現在速度で割ることにより、基準点までの飛行時間を計算する。
表示処理部1Aは、飛行状況情報に基づいて選択FIX(ここではIZUMI)を通過する航空路を飛行中の各航空機を示す各航空機シンボルを、高度・順序表示部9の該当位置にそれぞれ表示する。図6の例では水平スケール90bがNM(距離表示)に設定されているため、この表示画面から、例えばANA524は、選択FIXまでの飛行距離が60[Alt/FL]で、飛行高度がFL350を飛行中であることが分かる。なお、航空機シンボルはコールサイン(ANA524)と航空機のマークとから構成されており、航空機の位置はマークの先頭で表され、進行方向はマークの先頭の向きで表される。
航空機に出したい管制指示にその航空機が従った場合の航空機の飛行状況を予測計算し、その予測結果に基づく高度・順序表示部9上の該当位置に、航空機シンボルのゴースト(元々表示されていた航空機シンボルとは別に表示される航空機シンボルで、表示形態を変えた同一の航空機を示す航空機シンボルである)を表示する。また、航空機シンボルのゴーストの下に、作成した管制指示を表示する。以下、管制指示が(a)高度変更指示、(b)針路変更指示、(c)速度変更指示のそれぞれの場合について順に具体的に説明する。
図11は、高度変更指示が入力された場合の高度・順序表示部9を示す図である。
管制官は、ポインティング入力装置3を操作して高度・順序表示部9に表示された複数の航空機シンボルの中から高度変更指示を出したい航空機JAL234の航空機シンボル200を選択するとともに、管制指示入力装置2を操作してその航空機に対する高度変更指示を入力する。すると、ポインティングデバイス処理部1Bは、ポインティング入力装置3により選択された航空機シンボル200の位置を検出し、その位置データをカーソル処理部1Cを介して表示処理部1Aに送信する。
図12は、針路変更指示が入力された場合の高度・順序表示部9を示す図である。
管制官は、上記と同様にして針路変更指示を出したい航空機JAL234の航空機シンボル202を選択するとともに、管制指示入力装置2を操作してその航空機に対する針路変更指示を入力する。これにより、ポインティング入力装置3により選択された航空機シンボル202の位置データがポインティングデバイス処理部1Bからカーソル処理部1Cを介して表示処理部1Aに送信される。
管制官は、上記と同様にして速度変更指示を出したい航空機JAL234の航空機シンボル205を選択するとともに、管制指示入力装置2を操作してその航空機に対する速度変更指示を入力する。これにより、ポインティング入力装置3により選択された航空機シンボルの位置データがポインティングデバイス処理部1Bからカーソル処理部1Cを介して表示処理部1Aに送信される。
フライトプランでは選択FIXを通過する予定であったが、針路変更指示等により選択FIXを通過しなくなると予測される航空機については、図14(a)に示すように、表示処理部1Aは、高度・順序表示部9上において例えばその航空機JAL234を示す航空機シンボル208をグレー表示にするなど、表示色を変更して表示する。また、表示処理部1Aは、図14(b)に示すように、その航空機シンボル208上でポインティング入力装置3を右クリックすることでメニュー(図示せず)を表示し、シンボル消去を選択するなどの、航空機シンボル208を表示画面から消去する旨の入力がなされた場合には、当該航空機シンボル208を表示画面から消去する。
高度・順序表示部9に表示されている航空機シンボルに対してポインティング入力装置3を用いて上下、左右方向へドラッグアンドドロップ操作を行うことにより、ドラッグ位置(ドロップ位置)に基づく管制指示が自動的に作成されて表示される。以下、具体的に説明する。
図15は、高度・順序表示部9上での高度変更指示操作を示す図である。
高度変更指示を行う場合、管制官はポインティング入力装置3を操作して高度変更指示を出したい航空機JAL234の航空機シンボル210を選択し、上昇指示の場合には航空機シンボル210を上方向、下降指示の場合は下方向にドラッグする。図15には上方向にドラッグされた例が示されている。このように航空機シンボル210がドラッグされると、ポインティングデバイス処理部1Bは、ポインティング入力装置3によりドラッグ操作された航空機シンボル210の位置を検出し、その位置データをカーソル処理部1Cを介して表示処理部1Aに送信する。また、ドラッグ操作により選択状態判定部1Dが表示処理部1Aに選択状態信号を送信する。表示処理部1Aは、選択状態信号を送信されている間、ポインティングデバイス処理部1Bから送信されてくる位置データに基づいてその動きに追従させるようにゴースト211を表示させる(なお、元の位置にあった航空機シンボル210はそのままにしておく)。
針路変更指示は、高度・順序表示部9上で航空機シンボルを右方向あるいは左方向にドラッグアンドドロップして選択FIXまでの距離/時間を短くするかあるいは長くする操作を行うことにより作成される。ここで、現在飛行中の航空機において、選択FIXまでの飛行距離を変更するには、具体的に例えば飛行距離を短くするには、飛行予定の飛行経路よりも飛行距離の短い別の飛行経路に針路を変更することにより対応する。また、選択FIXまでの飛行時間を変更、具体的に例えば飛行時間を短くするには、飛行速度はそのままで、飛行予定の飛行経路よりも飛行距離の短い別の飛行経路に針路を変更することにより対応する方法と、飛行経路はそのままで、飛行速度を上昇させる速度変更により対応する方法がある。ここでは、選択FIXまでの飛行距離/飛行時間を変更するに際し、針路変更により対応する場合について説明する。速度変更により対応する場合については後述する。
管制官は、選択FIXまでの距離/時間を変更したい航空機JAL234の航空機シンボル212をポインティング入力装置3により選択し、所望の位置にドラッグする。図16には、航空機シンボル212が右方向にドラッグされ、選択FIXまでの距離/時間を短くするように変更する旨の操作が行われた例が示されている。このように航空機シンボル212がドラッグされると、表示処理部1Aは、上記と同様に処理によりドラッグ位置に追従してゴースト213を表示する。そして、ドラッグ位置に関する情報を上述と同様にして取得し、そのドラッグ中の航空機JAL234の性能情報を航空機情報データベース16を航空機情報データベース16を検索して取得する。そして、ドラッグ位置に関する情報と性能情報とをCPDLCメッセージ作成部10Bに送信する。
速度変更指示は、水平スケールがMin(時間表示)に設定されている場合のみに可能である。速度変更指示は、高度・順序表示部9上で航空機シンボルを右方向あるいは左方向にドラッグアンドドロップして選択FIXまでの飛行時間を短くするかあるいは長くする操作を行うことにより作成される。
管制官は、水平スケールがMin(時間表示)に選択されていることを確認し、選択FIXまでの飛行時間を変更したい航空機JAL234を示す航空機シンボル215をポインティング入力装置3で選択して図中矢印で示すように右方向にドラッグする。このように航空機シンボル215がドラッグされると、表示処理部1Aは、そのドラッグ位置に合わせてゴースト216を表示するとともに、そのドラッグ位置の飛行時間を実現するための速度変更指示を示すCPDLCメッセージ217をゴースト216の下に表示する(元の位置にあった航空機シンボル215はそのままにしておく)。なお、CPDLCメッセージは、ドラッグ中の航空機シンボルの位置に応じて、予め設定された単位(例えば10[knot])で逐次更新されるようになっている。
(bc2)針路変更指示のみ:針路変更指示のみ表示し、速度変更指示は表示しない
(bc3)速度変更指示優先:航空機シンボルのゴーストの下に速度変更指示を表示し、その下に針路変更指示を表示する。ドラッグした位置に適応したメッセージをそれぞれ表示するが、両方のメッセージが表示される位置にドロップされた場合は、速度変更指示を表示する。
(bc3)速度変更指示優先:航空機シンボルのゴーストの下に針路変更指示を表示し、その下に速度変更指示を表示する。ドラッグした位置に適応したメッセージをそれぞれ表示するが、両方のメッセージが表示される位置にドロップされた場合は、針路変更指示を表示する。
(bc4)両方表示:航空機ンボルのゴーストの下に針路変更指示を表示し、その下に速度変更指示を表示する。ドラッグした位置に適応したメッセージをそれぞれ表示するが、両方のメッセージが表示される位置にドロップされた場合は、両方のメッセージを表示し、ドロップ後、ポインティング入力装置3によるクリックにより選択する。
指定された時間後の航空機の飛行状況を、航空機の現状から予測して表示するものである。
管制官は、ポインティング入力装置3を操作して高度・順序表示部9に表示された複数の航空機シンボルの中から状況予測表示を行いたい航空機シンボル222を選択するとともに、メニューバー11(図3参照)を操作してプルダウンメニュー(図示せず)を表示させる。その中から「状況予測表示」を選択すると、その操作を認識した表示処理部1Aはスライドバー223を表示する。スライドバー223のつまみ223aがポインティング入力装置3によりドラッグアンドドロップ操作されると、その操作情報がポインティングデバイス処理部1B及びカーソル処理部1Cを介して表示処理部1Aに入力され、表示処理部1Aは、ドラッグ位置に基づいて指定された時間(図20の例では10分)を認識する。そして、この時間情報を飛行経路算出部1F及び到達予測時間算出部1Gに送信する。飛行経路算出部1F及び到達予測時間算出部1Gは、受信した時間情報に従って各航空機についての飛行状況を計算し、計算結果を表示処理部1Aに送信する。表示処理部1Aは、受信した計算結果に基づいて各航空機シンボルの表示を更新する。すなわち、指定時間後の飛行状況の予測結果を表示する。
表示処理部1Aは、高度・順序表示部9において航空機の現状表示を行っている最中での適宜タイミングで、セパレーションを逸脱する(他機との間隔が規定値を下回る)か否かの予測判断をFDP14からのフライトプラン及びRDP15からの航空機位置情報に基づき行っている。セパレーションを逸脱すると判断した場合、表示処理部1Aは次の図21に示すようなセパレーション逸脱警告表示を行う。
図21(a)に示すように、セパレーションを逸脱することが予測される航空機JAL234の航空機シンボル224を点滅させ、該当の航空機シンボル224,225間を線で結ぶ。
図22(a)には、航空機JAL234の航空機シンボル226が表示され、この航空機JAL234に対して作成された管制指示「Climb to 300FL」がゴースト227の下に表示されている。そして、航空機JAL234に対して「Climb to 300FL」が発出された際にセパレーションを逸脱することが予測される場合、そのゴースト227と、相手側の航空機(ここではANA252)の航空機シンボル228とを点滅させるとともに、両者を線で結ぶ。
表示処理部1Aは、高度・順序表示部9において航空機の現状表示を行っている最中での適宜タイミングで、航空機同士のコンフリクトが発生するか否かの予測判断をFDP14からのフライトプラン及びRDP15からの航空機位置情報に基づき行っている。コンフリクトが発生すると判断した場合、表示処理部1Aは次の図23に示すようなコンフリクト警告表示を行う。
図23(a)に示すように、コンフリクトが予測される航空機JAL294とJAS052に対し、それぞれの航空機シンボル229,230をコンフリクト表示用の表示色で点滅させ、該当の航空機シンボル229,230間を線で結ぶ。
図24(a)に示すように、航空機JAL234の航空機シンボル231が表示され、この航空機JAL234に対して作成された管制指示「Climb to 300FL」がゴースト232の下に表示されている。そして、航空機JAL234に対して「Climb to 300FL」が発出された際にコンフリクトが予測される場合、そのゴースト232と相手側の航空機(ここではJAL052)の航空機シンボル233をコンフリクト表示用の表示色で点滅させるとともに、両者を線で結ぶ。
高度・順序表示部9では、図25に示すように、表示画面を上段と下段に分割して自セクタ内の2つのFIXについて表示することが可能となっている。図25には、IZUMIとDAIGOの2つのFIXについて表示された例が示されている。
1B ポインティングデバイス処理部
1F 飛行経路算出部
1G 到達予測時間算出部
2 管制指示入力装置
3 ポインティング入力装置
4 管制卓表示装置
9 高度・順序表示部(表示画面)
10A 予測部
10B CPDLCメッセージ作成部
16 航空機情報データベース
Claims (18)
- 複数の航空路が交錯する各合流点のうち指定された合流点を基準とした表示画面であって、縦軸に高度が設定され、横軸に、現在位置から前記指定された合流点までの飛行距離又は現在位置から前記指定された合流点までの飛行時間が切替可能に設定される表示画面上の該当位置に、飛行状況情報に基づいて航空機シンボルを表示することで、前記合流点を通過する各航空機の飛行状況を表示する表示部と、
前記表示画面上で前記航空機シンボルに対する操作を行うポインティング入力装置と、
航空機に対する管制指示を入力する管制指示入力装置と、
航空機の機種毎の性能情報を管理する航空機情報データベースと、
航空機の性能情報と管制指示内容とから該管制指示に従って飛行した場合の航空機の飛行状況を前記性能情報を考慮して算出する予測部と、
ポインティング入力装置により前記表示部上で前記航空機シンボルが選択され、その航空機シンボルに対して前記管制指示入力装置から管制指示が入力されると、前記選択された航空機シンボルに対応した航空機の性能情報を前記航空機情報データベースを検索して取得し、取得した性能情報を前記予測部に送信して、前記選択された航空機が前記入力された管制指示に従って飛行した場合の飛行状況を算出させて取得し、取得結果に基づいて前記選択された航空機の飛行状況を前記表示画面上に予測表示する制御手段と、
を備えたことを特徴とする航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。 - 前記予測部は、航空機の現在位置から指定された合流点までの飛行距離を算出する飛行経路算出部と、航空機の現在位置から前記指定された合流点までの飛行時間を算出する到達予測時間算出部とを備え、前記制御手段は、前記表示画面の横軸の設定軸に応じて前記飛行経路算出部及び前記到達予測時間算出部の一方又は両方に計算させて計算結果を取得し、その計算結果に基づいて前記予測表示を行うことを特徴とする請求項1記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記性能情報は、加速度/減速度を含み、前記管制指示入力装置から入力された管制指示内容が速度変更指示の場合、前記到達予測時間算出部は、前記速度変更指示に従った場合に変化する前記指定された合流点までの飛行時間を、前記性能情報の加速度/減速度を変数に含む計算式を用いて算出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記制御手段は、前記予測部による算出結果に基づいた前記表示画面上の該当位置に、前記選択された航空機シンボルとは別に、表示形態を変えた同一の航空機を示す航空機シンボルを新たに表示するとともに、その近傍に前記管制指示入力装置から入力された管制指示を表示することで前記予測表示を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 複数の航空路が交錯する各合流点のうち指定された合流点を基準とした表示画面であって、縦軸に高度が設定され、横軸に、現在位置から前記指定された合流点までの飛行距離又は現在位置から前記指定された合流点までの飛行時間が切替可能に設定される表示画面上の該当位置に、飛行状況情報に基づいて航空機シンボルを表示することで、前記合流点を通過する各航空機の飛行状況を表示する表示部と、
航空機の機種毎の性能情報を管理する航空機情報データベースと、
前記表示画面上で前記航空機シンボルに対する操作を行うポインティング入力装置と、
前記ポインティング入力装置により前記表示画面上で前記航空機シンボルが選択され、その航空機シンボルに対してドラッグ操作が行われると、ドラッグ位置に関する情報を取得するとともに、前記選択された航空機シンボルに対応した航空機の性能情報を前記航空機情報データベースを検索して取得する制御手段と、
前記ドラッグ位置に基づく飛行を実現するための管制指示を示すCPDLCメッセージを前記性能情報を考慮して作成するCPDLCメッセージ作成部とを備え、
前記制御手段は、前記作成されたCPDLCメッセージを、前記選択された航空機シンボルと対応づけて表示することを特徴とする航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。 - 前記制御手段は、前記ポインティング入力装置のドラッグ操作に追従して、ドラッグ前の航空機シンボルとは別に、表示形態を変えた同一の航空機を示す航空機シンボルを新たに表示するとともにCPDLCメッセージを更新することを特徴とする請求項5記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記CPDLCメッセージ作成部は、前記ドラッグ位置に応じた飛行が可能か否かを、外部から取得したフライトプラン及び航空機位置情報と、前記性能情報とに基づいて判断し、飛行可能と判断した場合のみCPDLCメッセージを作成することを特徴とする請求項5又は請求項6記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記CPDLCメッセージ作成部は、前記ドラッグアンドドロップ操作が、前記指定された合流点までの飛行時間を変更する内容の操作であった場合、変更後の飛行時間を現在速度のままで実現可能な飛行経路を算出し、その飛行経路に針路を変更するための針路変更を示すCPDLCメッセージを作成することを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記ドラッグアンドドロップ操作が、前記指定された合流点までの飛行時間を変更する内容の操作であった場合に、前記CPDLCメッセージ作成部で速度変更指示を示すCPDLCメッセージを作成するか、針路変更指示を示すCPDLCメッセージを作成するか又は両方作成するかを、モード選択により切り替え可能な構成としたことを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記CPDLCメッセージ作成部は、前記ドラッグアンドドロップ操作が、前記指定された合流点までの飛行距離を変更する内容の操作であった場合、その変更後の飛行距離を現在速度のまま実現するための飛行経路を算出し、その飛行経路に針路を変更するための針路変更を示すCPDLCメッセージを作成することを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記性能情報は、上昇率/下降率を含み、前記管制指示入力装置から入力された管制指示又は前記ポインティング入力装置による操作位置に基づく管制指示が高度変更指示で、当該高度変更指示に従って航空機が実際に上昇・下降中の場合、前記制御手段は、少なくとも前記上昇率/下降率と前記高度変更指示内容とに基づき予定飛行軌跡を算出し、前記表示画面に予定飛行軌跡表示を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記制御手段は、前記管制指示入力装置から入力された管制指示に基づく飛行又は前記ポインティング入力装置による操作位置に基づく飛行を実現した際に、他機との間隔が規定値を下回るセパレーション逸脱が発生するか否かの予測判断と、他機とのコンフリクト発生か否かの予測判断とを、外部から取得したフライトプラン及び航空機位置情報に基づいて行い、セパレーション逸脱すると判断した場合又はコンフリクト発生と判断した場合にはそれぞれ警告表示を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記制御手段は、前記表示画面上に表示された航空機のうち、針路変更により前記指定された合流点を通過しなくなる航空機の航空機シンボルを表示色を変えて表示するとともに、その航空機シンボルを前記表示画面から消去する旨の入力が前記ポインティング入力装置からなされた場合には、当該航空機シンボルを前記表示画面から消去することを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記CPDLCメッセージ作成部は、航空機の現在位置から前記指定された合流点までの飛行経路と飛行距離とを算出する飛行経路算出部と、航空機の現在位置から前記指定された合流点までの飛行時間を算出する到達予測時間算出部とを備え、前記制御手段は、前記表示画面の横軸の設定軸に応じて前記飛行経路算出部及び前記到達予測時間算出部の一方又は両方に計算させて計算結果を取得し、その計算結果に基づいてCPDLCメッセージ作成部にCPDLCメッセージを作成させることを特徴とする請求項5乃至請求項13の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 指定時間後の航空機の飛行状況の予測結果を示す早送り表示を指示する旨の入力とその指定時間の入力が前記ポインティング入力装置によりなされた場合、前記制御手段は、現状から前記指定時間が経過した後の飛行状況を、前記飛行経路算出部及び前記到達予測時間算出部に計算させて取得し、計算結果に基づいて前記表示画面上の航空機シンボルの表示位置を更新することを早送り表示を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記早送り表示は、管制指示を実際に発出する前に、その管制指示が発出されて指定時間が経過した後の飛行状況を予測し、その予測結果を示す場合も含まれることを特徴とする請求項15記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記飛行経路算出部は、航空機がフライトプランの飛行経路を飛行している第1の場合と、航空機が前記フライトプランの飛行経路を外れて飛行中で且つ前記指定された合流点が、前記フライトプランの飛行経路上に存在する複数の合流点のうち、現在位置の直近の合流点に相当する第2の場合と、航空機が前記フライトプランの飛行経路を外れて飛行中で且つ前記指定された合流点が、前記フライトプランの飛行経路上に存在する複数の合流点のうち、現在位置の直近の次の合流点に相当する第3の場合とに場合分けして飛行経路と飛行距離とを求め、前記到達予測時間算出部は、前記飛行経路算出部で求められた飛行距離と現在速度とから飛行時間を算出することを特徴とする請求項2〜4、14〜16の何れかに記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
- 前記飛行経路算出部は、前記第1の場合は、フライトプランの飛行経路において前記指定された合流点までの各合流点間の距離の和を飛行距離とし、前記第2の場合は、現在の針路方向のまま飛行したときに直近の合流点からその次の合流点までの航空路の延長線又は現在の針路方向のまま飛行したとき直近の合流点へ向かう航空路のうちのどちらか到達する線上に沿って前記指定された合流点まで飛行する経路を飛行すると仮定して飛行距離を算出し、第3の場合は、現在の針路方向のまま飛行したとき直近の合流点から次の合流点までの航空路上又はその延長線か、直近の合流点の次の合流点からその次の合流点までの航空路の延長線のうち何れか到達する線上に沿って前記指定された合流点まで飛行する経路を飛行すると仮定して飛行距離を算出し、前記到達予測時間算出部は、前記飛行経路算出部の計算結果を現在速度で割ることにより前記指定された合流点までの飛行時間を計算することを特徴とする請求項17記載の航空路管制用管制卓における順序・間隔付けヒューマンインタフェース装置。
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