JP4589554B2 - 積層不織布および不織布補強ウレタンフォーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層不織布、特に車両等のシート等に用いられるウレタン発泡体の補強用不織布に関する。また本発明は、上記積層不織布によって補強された車両用ウレタン発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用等のシート材として、その適度の弾力性と柔軟性のため軟質ポリウレタンフォームが好んで用いられている。軟質ポリウレタンフォームの下には、車体からの振動を緩和し弾力的な振動として伝達するためのスプリングおよび取り付け金具等が取り付けられる。軟質ポリウレタンフォームにこれらのスプリングや取り付け金具を取り付けるために、フォームにはスプリングや取り付け金具に接する側に補強布が組み込まれてきた。この補強布は、また、スプリング等によるフォームの摩損を防止するために必要とされるだけでなく、スプリングのクッション作用を均等にフォームに分散して伝達するためにも必要である。
このために使用される補強材としての不織布は発泡性ウレタン液が十分に浸透してウレタン発泡体と不織布とが一体化する必要があった。そのため適切な嵩密度、空隙率を有する不織布が使用されてきた。
しかし発泡性ウレタン液の浸透性に優れた不織布を使用する場合、一方でウレタン液が不織布の裏面に染み出し、そこでポリウレタンスキン層を形成する結果となる。このポリウレタンスキン層は補強効果を発現する点で有効なものではあるが、スプリングや取り付け金具と接すると摩擦により異音は生じることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、発泡性ウレタン液が十分に浸透してウレタンフォームと補強用不織布とが強固に一体化されるとともに、不織布の裏面への染み出しのない、フォームと不織布とのよく一体化された車両用シート材を得るに好適な不織布を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、断面が円形断面である熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2の不織布A層と断面が扁平形状または葉数が3以上の多葉形状の熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2の不織布B層との積層体であって、積層体の通気度が250cc/cm2/sec以下であり、A層とB層が3次元交絡して一体化しているウレタン発泡成形体補強用積層不織布に関する。
【0005】
また、本発明は、断面が円形断面である熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2の不織布A層と断面が扁平形状または葉数が3以上の多葉形状の熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2の不織布B層および断面が円形断面である熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2の不織布C層との積層体であって、A層とC層は同じであっても違ってもよく、積層体の通気度が250cc/cm2/sec以下であり、A層、B層およびC層がこの順に積層されて3次元交絡して一体化しているウレタン発泡成形体補強用積層不織布に関する。
【0006】
更に、本発明は、軟質ポリウレタンフォームと上記いずれかに記載の積層不織布とが一体的に積層された車両用ウレタン発泡シートに関する。
更にまた、本発明は、上記いずれかに記載の積層不織布をA層を型枠内部側に、反対面を型枠に接するように型枠底部に敷き、A層上部から発泡性ウレタン液を供給し、積層不織布内にウレタンを浸透させて発泡させることにより積層不織布と軟質ポリウレタンフォームとを積層一体化する車両用ウレタン発泡シートの製造方法に関する。
【0007】
上記本発明において、「繊維断面の異型度」とは、扁平断面においては長軸と短軸との長さの比、即ちアスペクト比によって表され、多葉断面においては図1に示すように断面の外接円と内接円の直径の比D/dによって表される大きさを意味する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、より嵩高な構造を有する不織布であるA層不織布およびC層不織布と、より緻密な構造を有する不織布であるB層不織布からなる、A層/B層またはA層/B層/C層である2層または3層の不織布積層体である。
A層およびC層不織布は、熱可塑性樹脂からなる長繊維不織布であり、目付が20〜70g/m2、好ましくは20〜50g/m2、空隙率が86〜98%が好ましく、より好ましくは90〜95%である。A層とC層不織布とは、同じ構成であってもよいし異なってもよい。A層の目付が20g/m2未満の場合はウレタン樹脂を十分に吸収できず、C層の目付が20g/m2未満の場合はC層を使用する効果が発揮し得ない。
【0009】
B層不織布は熱可塑性樹脂からなる長繊維不織布であり、目付が20〜70g/m2、好ましくは20〜50g/m2、空隙率が50〜78%が好ましく、より好ましくは70〜78%である。B層の目付が20g/m2未満の場合は不織布の構成繊維数が相対的に減るため、繊維間に空隙が生じて、B層の裏面にウレタン樹脂がしみ出てしまい、異音の発生を防止することができない。
B層不織布の緻密化は、部分的に熱圧着することによって、また、熱圧着の際のロール温度、ロール間の線圧、部分的熱圧着部の柄や圧着面積率を適宜選択することによって任意に調整できるが、更にB層不織布を構成する繊維を異型断面、特に扁平形状または葉数が3以上の多葉形状とすることによって緻密化を容易に行うことができる。
【0010】
B層不織布を構成する繊維断面の異型度は、異型の形状によってそれぞれ次の範囲が好ましい:
扁平断面の場合は1.5〜10、
3葉断面の場合は2以上、
4葉断面の場合は2以上、
5葉断面の場合は2以上、
6葉断面の場合は1.5以上。
また、B層不織布において緻密化するために、アクリル系樹脂等のバインダー樹脂を付与してもよい。付与する方法としては、バインダー樹脂を溶解または分散させた溶液を、不織布に噴霧、塗布または含浸させたのち、加熱または乾燥させて付着させればよい。
【0011】
A層/B層またはA層/B層/C層である本発明の不織布積層体はいずれも通気度が250cc/cm2/sec以下、好ましくは30〜250cc/cm2/secであり、構成する繊維の繊度が2〜7デニールである。
上記不織布A層、B層、またはさらにC層は3次元交絡して積層一体化されているが、これは例えばニードルパンチにより容易に形成することができる。
積層不織布の目付は、A層/B層の場合50〜200g/m2、好ましくは70〜170g/m2である。目付けが50g/m2より小さい場合は、クッション性に劣るため好ましくなく、一方200g/m2より大きくても積層体自身が硬くなり、またコスト高となるために好ましくない。またA層/B層/C層の3層積層体の場合も積層不織布の目付けは50〜200g/m2、好ましくは70〜170g/m2である。目付けが50g/m2より小さい場合は、クッション性に劣るため好ましくなく、一方200g/m2より大きくても積層体自身が硬くなり、またコスト高となるために好ましくない。
【0012】
本発明の不織布積層体は、これを補強材として軟質ポリウレタンフォームと一体化してクッション性に優れた車両用シートを形成するに好適である。
A層/B層の2層積層体である本発明の不織布積層体は、A層という嵩高性の層を有するため、発泡性の軟質ポリウレタンフォーム液をこの上に流し込んだ時にこの液は十分A層内に浸透して発泡するため不織布積層体とポリウレタンフォームはしっかりと一体化することができる。一方注入するポリウレタンフォーム液に対して裏側に当たる側には緻密な不織布層B層が存在する。これはポリウレタンフォームが不織布積層体の裏側へしみ出すのを防止する。
発泡性の液が裏側へしみ出すとそこで発泡するが、不織布積層体は、フォームとの一体化構造体を成形するにあたって型枠の底に敷かれている(図2)ため、不織布B層の裏側にしみ出した発泡性の液は不織布B層と型枠との間で、ゴム状のポリウレタンスキンを形成する。このゴム状スキンが形成されると、車両用シートとしてスプリングや取り付け金具に取り付けられた状態で振動が加わると摩擦により不快な異音を生じ得る。本発明の不織布積層体によりこの問題が解決された。
【0013】
A層/B層/C層の3層構造をもつ本発明の積層不織布では、ポリウレタンフォームとの一体化成形を行う場合、図3に示すようにC層が底部の金型面に接するように施設される。C層が存在するとクッション性が増し、さらにバネと接する層がソフトで嵩高であるため、より異音が発生しにくい。
【0014】
本発明の積層不織布は、5cm〜150cmの剛軟性を有する。この剛軟性は、JIS-L-1096A法45°カンチレバー法にて測定される。剛軟性の値が低すぎると外部からの圧縮応力を剛軟性軟質ポリウレタンフォーム全面に分散して伝達することができないためポリウレタンフォームの上面で快適な着用感が得られない。またポリウレタンフォームに局所的な応力が加わるためポリウレタンフォームが損耗しやすい。一方剛軟性の値が150cmを越えると軟質ポリウレタンフォームの優れた弾力性が損なわれる。
【0015】
本発明の車両用ウレタン発泡シートは、例えば次のようにして製造することができる。まず、軟質ポリウレタンフォームを発泡させ成形する型枠内に、本発明の積層不織布をB層(3層積層不織布の場合はA層またはC層のいずれか)が型枠の底面に接するように敷く(図2または図3)。次いで軟質ポリウレタンの発泡性液を型枠の上部から積層不織布上にできるだけ均一に注ぎ込む。発泡性液は積層不織布の最上層であるA層またはC層に浸透しつつ発泡し、発泡体と積層不織布が一体的に積層した積層不織布補強軟質ポリウレタンフォームが成形される。積層不織布の最上層のすぐ下には緻密な不織布B層が存在するため、発泡性液はせいぜいその一部がB層に浸透するだけで積層不織布の裏面までしみ出すことはほとんどない。こうして積層不織布によって片面が補強された車両用ウレタン発泡シートが形成される。
【0016】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
実施例 1
融点258℃、相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて円形断面の繊維を溶融紡糸した。紡糸口金から吐出した糸状物は空気圧で延伸し、3デニールのフィラメントを得た。開繊後、移動する多孔質帯状体の上に堆積しウェブとした。得られたウェブを200℃に加熱した圧接面積率20%の彫刻ロールと200℃に加熱したフラットロールからなるエンボス装置に通して部分的に熱圧接し、目付30g/m2、空隙率90%の不織布Aを作成した。
また、繊維断面が扁平形状となる紡糸口金を用いて紡糸した以外は不織布Aと同様にして、3デニール、断面の異型度が3.5の異形断面糸からなる、目付70g/m2、空隙率78%の不織布Bを作成した。
不織布Aと不織布Bとを重ね、パンチ数70ヶ/in2、針深度10mmの条件でニードルパンチにより3次元交絡させて積層一体化した2層の積層不織布を得た。得られた積層不織布は総目付が100g/m2、A層とB層の目付比率が30/70、通気度が95cc/cm2/secであった(表1)。
【0017】
実施例 2
不織布Aおよび不織布Bの目付をそれぞれ50g/m2とした以外は実施例1と同様にして目付100g/m2の積層不織布を作成した。得られた積層不織布の通気度は157cc/cm2/secであった(表1)。
【0018】
実施例 3
不織布Aおよび不織布Bの目付をそれぞれ70g/m2および30g/m2とした以外は実施例1と同様にして目付100g/m2の積層不織布を作成した。
得られた積層不織布の通気度は210cc/cm2/secであった(表1)。
【0019】
参考例 1
構成する繊維として、異型度2.6の3葉断面の異型断面糸を用い、同じエンボスロールを用いて空隙率81%の不織布を不織布Bとして用いた以外は実施例2と同様にして、目付100g/m2の積層不織布を作成した。得られた積層不織布の通気度は175cc/cm2/secであった(表1)。
【0020】
参考例 2
異型度1.7の6葉断面である異型断面糸を用いて空隙率83%の不織布Bを作成した以外は参考例1と同様にして目付100g/m2の積層不織布を作成した。得られた積層不織布の通気度は225cc/cm2/secであった(表1)。
【0021】
参考例 3
ASTM D 1238(L)法によるメルトフローレート(MFR)値が30g/10分、融点が162℃のポリプロピレン樹脂を用いて円形断面の繊維を溶融紡糸した。紡糸口金から吐出した糸状物は空気圧で延伸し、3デニールのフィラメントを得た。開繊後、移動する多孔質帯状体の上に堆積しウェブとした。得られたウェブを120℃に加熱した圧接面積率20%の彫刻ロールと120℃に加熱したフラットロールからなるエンボス装置に通して部分的に熱圧接し、目付50g/m2、空隙率90%の不織布Aを作成した。
また、繊維断面が6葉形状となる紡糸口金を用いて紡糸した以外は不織布Aと同様にして、3デニール、断面の異型度が1.5の異形断面糸からなる、目付50g/m2、空隙率85%の不織布Bを作成した。
不織布Aと不織布Bとを重ね、パンチ数70ヶ/in2、針深度10mmの条件でニードルパンチにより3次元交絡させて積層一体化した2層の積層不織布を得た。得られた積層不織布は目付が100g/m2、A層とB層の目付比率が50/50、通気度が242cc/cm2/secであった(表1)。
【0022】
比較例 1
融点258℃、相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて円形断面の繊維を溶融紡糸した。紡糸口金から吐出した糸状物は空気圧で延伸し、3デニールのフィラメントを得た。開繊後、移動する多孔質帯状体の上に堆積しウェブとした。得られたウェブを200℃に加熱した圧接面積率20%の彫刻ロールと200℃に加熱したフラットロールからなるエンボス装置に通して部分的に熱圧接し、目付50g/m2、空隙率90%の不織布Aおよび不織布Bを作成した。
不織布Aと不織布Bとを重ね、パンチ数70ヶ/in2、針深度10mmの条件でニードルパンチにより3次元交絡させて積層一体化した、目付が100g/m2、A層とB層の目付比率が50/50、通気度が280cc/cm2/secの2層積層不織布を得た(表1)。
【0023】
比較例 2
不織布を形成するポリエチレンテレフタレート繊維の繊度が10.0デニールであり、得られた不織布の空隙率が94%である以外は比較例1と同様にして不織布AおよびBを作成し、通気度が365cc/cm2/secである以外は比較例1と同様にして積層不織布を製造した(表1)。
【0024】
【表1】
【0025】
実施例 4
融点258℃、相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて円形断面の繊維を溶融紡糸した。紡糸口金から吐出した糸状物は空気圧で延伸し、3デニールのフィラメントを得た。開繊後、移動する多孔質帯状体の上に堆積しウェブとした。得られたウェブを200℃に加熱した圧接面積率20%の彫刻ロールと200℃に加熱したフラットロールからなるエンボス装置に通して部分的に熱圧接し、目付40g/m2、空隙率90%の不織布Aおよび不織布Cを作成した。
また、繊維断面が扁平形状となる紡糸口金を用いて紡糸した以外は不織布Aと同様にして、3デニール、断面の異型度が6.4の異形断面糸からなる、目付70g/m2、空隙率78%の不織布Bを作成した。
不織布A、不織布Bおよび不織布Cをこの順に重ね、パンチ数70ヶ/in2、針深度10mmの条件でニードルパンチにより3次元交絡させて積層一体化した3層の積層不織布を得た。得られた積層不織布は目付が150g/m2、A層とB層およびC層の目付比率が27/46/27、通気度が97cc/cm2/secであった(表2)。
【0026】
実施例 5
目付がいずれも50g/m2である以外は実施例4と同様にして不織布A、BおよびCを作成した。この不織布A、BおよびCを用いて実施例4と同様にして目付が150g/m2、A層とB層およびC層の目付比率が33/33/33、通気度が153cc/cm2/secの積層不織布を製造した(表2)。
【0027】
実施例 6
目付がそれぞれ40g/m2、50g/m2および60g/m2である以外は実施例4と同様にして不織布A、BおよびCを作成した。この不織布A、BおよびCを用いて実施例4と同様にして目付が150g/m2、A層とB層およびC層の目付比率が27/33/40、通気度が155cc/cm2/secの積層不織布を製造した(表2)。
【0028】
実施例 7
目付がそれぞれ60g/m2、30g/m2および60g/m2である以外は実施例4と同様にして不織布A、BおよびCを作成した。この不織布A、BおよびCを用いて実施例4と同様にして目付が150g/m2、A層とB層およびC層の目付比率が40/20/40、通気度が205cc/cm2/secの積層不織布を製造した(表2)。
【0029】
参考例 4
構成する繊維として異型度2.6の3葉断面の異型断面糸を用い、同じエンボスロールを用いて、目付50g、空隙率81%の不織布を不織布Bとして用いた以外は実施例5と同様にして、目付150g/m2の積層不織布を作成した。得られた積層不織布の通気度は172cc/cm2/secであった(表2)。
【0030】
参考例 5
構成する繊維として異型度1.7の6葉断面の異型断面糸を用い、同じエンボスロールを用いて、目付50g、空隙率83%の不織布を不織布Bとして用いた以外は実施例5と同様にして、目付150g/m2の積層不織布を作成した。得られた積層不織布の通気度は220cc/cm2/secであった(表2)。
【0031】
参考例 6
ASTM D 1238(L)法によるメルトフローレート(MFR)値が30g/10分、融点が162℃のポリプロピレン樹脂を用いて円形断面の繊維を溶融紡糸した。紡糸口金から吐出した糸状物は空気圧で延伸し、3デニールのフィラメントを得た。開繊後、移動する多孔質帯状体の上に堆積しウェブとした。得られたウェブを120℃に加熱した圧接面積率20%の彫刻ロールと120℃に加熱したフラットロールからなるエンボス装置に通して部分的に熱圧接し、目付50g/m2、空隙率90%の不織布を作成した。これを不織布AおよびCとして用いた。
また、繊維断面が3葉形状となる紡糸口金を用いて紡糸した以外は不織布Aと同様にして、3デニール、断面の異型度が1.7の異形断面糸からなる、目付50g/m2、空隙率83%の不織布Bを作成した。
不織布A、不織布Bおよび不織布Cをこの順に重ね、パンチ数70ヶ/in2、針深度10mmの条件でニードルパンチにより3次元交絡させて積層一体化した3層の積層不織布を得た。得られた積層不織布は目付が150g/m2、A層とB層およびC層の目付比率が33/33/33、通気度が243cc/cm2/secであった(表2)。
【0032】
実施例 8
実施例5において、目付42g/m2の不織布Bを用いて、その不織布をアクリル系樹脂のエマルジョン中に浸漬してエマルジョンを含浸した後、乾燥させて、不織布に対するアクリル系樹脂の固形分付与量が15重量%となるようにした不織布B(目付50g/m2、空隙率75%)を用いた以外は、実施例5と同様にして、不織布A、BおよびCを作成した。
この不織布A、B、Cを用いて、実施例4と同様にして目付150g/m2、A層、B層およびC層の目付比率が33/33/33、通気度が63cc/cm2/secの積層不織布を得た。
【0033】
比較例 3
融点258℃、相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて円形断面の繊維を溶融紡糸した。紡糸口金から吐出した糸状物は空気圧で延伸し、3デニールのフィラメントを得た。開繊後、移動する多孔質帯状体の上に堆積しウェブとした。得られたウェブを200℃に加熱した圧接面積率20%の彫刻ロールと200℃に加熱したフラットロールからなるエンボス装置に通して部分的に熱圧接し、目付50g/m2、空隙率90%の不織布A、不織布Bおよび不織布Cを作成した。
不織布Aと不織布Bとを重ね、パンチ数70ヶ/in2、針深度10mmの条件でニードルパンチにより3次元交絡させて積層一体化した、目付が150g/m2、A層、B層、C層の目付比率が33/33/33、通気度が278cc/cm2/secの3層の積層不織布を得た(表2)。
【0034】
比較例 4
不織布を形成するポリエチレンテレフタレート繊維の繊度が10.0デニールであり、得られた不織布の空隙率が94%である以外は比較例3と同様にして不織布A、BおよびCを作成し、通気度が362cc/cm2/secである以外は比較例3と同様にして3層の積層不織布を製造した(表2)。
【0035】
【表2】
【0036】
表1および表2における通気度は、JIS L−1096に規定する方法に準じて測定したものである。
また、空隙率(%)は
【数1】
によって算出した。ただし、厚さは100g/cm2の荷重下での測定値である。
【0037】
〔積層不織布のウレタン発泡シート用補強材としての評価〕
実施例1〜8、参考例1〜6および比較例1〜4の積層不織布を補強材としてウレタン液を浸透、発泡させてウレタン発泡シートを製造し、車両用の座席としてのウレタン発泡シートをバネと接するように設置し、人が座席にすわって、前後に体を動かして、異音の発生を評価した。
実施例1〜8および参考例1〜6では、ウレタンを含浸させた時に、B層の裏面までウレタンがしみ出ることなく、A層内に良好に浸透、発泡するものであった。バネと接した際にも異音を発生することはなかった。
【0038】
比較例1および2では、B層の空隙率が高いため通気度が高く、ウレタンを含浸させたときに、B層内をウレタン樹脂が通過し、B層裏面までウレタン層が形成される。そのためバネと接して組み合わせた場合に異音の発生を十分防止することができなかった。
また比較例3および4では、同様にB層の空隙率が高いため通気度が高く、ウレタンを含浸させたときに、B層内をウレタン樹脂が通過し、空隙率の高いC層へもウレタン樹脂がしみ込み、ひどい場合にはC層裏面までウレタンが含浸されることになる。したがってバネと接して組み合わせた場合に異音の発生を十分防止することができなかった。また、C層にウレタン樹脂がしみ込むことにより、C層固有のクッション性が損なわれた。
【0039】
【発明の効果】
本発明の積層不織布は、これを補強材としてウレタン発泡シートを製造した場合、積層不織布の裏面にウレタン樹脂がしみ出さないため、車両用ウレタン発泡シートとして使用した場合、バネや金具と接しても異音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 繊維断面の異型度の概念を説明する説明図。
(a)3葉断面の例、 (b)6葉断面の例。
【図2】 2層積層不織布を用いたウレタン発泡シート製造方法を説明する模式図。
【図3】 3層積層不織布を用いたウレタン発泡シート製造方法を説明する模式図。
【符号の説明】
1:2層積層不織布
2:3層積層不織布
3:A層不織布
4:B層不織布
5:C層不織布
6:型枠、
D:繊維断面の外接円の直径、
d:繊維断面の内接円の直径。
Claims (6)
- 断面が円形断面である熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2 および空隙率86〜98%の不織布A層と断面が扁平形状で繊維断面の異型度が1.5〜10の熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2 および空隙率50〜78%の不織布B層との積層体であって、積層体の通気度が250cc/cm2/sec以下であり、A層とB層が3次元交絡して一体化しており、ウレタン発泡成形体の製造に際して発泡性ウレタン液を不織布A層側から供給して使用されるウレタン発泡成形体補強用積層不織布。
- 断面が円形断面である熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2 および空隙率86〜98%の不織布A層と断面が扁平形状で繊維断面の異型度が1.5〜10の熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2 および空隙率50〜78%の不織布B層および断面が円形断面である熱可塑性樹脂長繊維からなる目付20〜70g/m2 および空隙率86〜98%の不織布C層との積層体であって、A層とC層は同じであっても違ってもよく、積層体の通気度が250cc/cm2/sec以下であり、A層、B層およびC層がこの順に積層されて3次元交絡して一体化しており、ウレタン発泡成形体の製造に際して発泡性ウレタン液を不織布A層側から供給して使用されるウレタン発泡成形体補強用積層不織布。
- 積層体の目付が50〜200g/m2であり、A層とB層との目付比率が30/70〜90/10である請求項1に記載の積層不織布。
- 積層体の目付が50〜200g/m2であり、A層、B層およびC層の目付比率が10〜45/10〜80/10〜45である請求項2に記載の積層不織布。
- 軟質ポリウレタンフォームと請求項1〜4のいずれかに記載された積層不織布とが一体的に積層された車両用ウレタン発泡シート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の積層不織布をA層を型枠内部側に、反対面を型枠に接するように型枠底部に敷き、A層上部から発泡性ウレタン液を供給し、積層不織布内にウレタンを浸透させて発泡させることにより積層不織布と軟質ポリウレタンフォームとを積層一体化する請求項5に記載の車両用ウレタン発泡シートの製造方法。
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