JP4588845B2 - 蓄熱槽および蓄熱システム - Google Patents

蓄熱槽および蓄熱システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調用熱源水を貯留・供給する蓄熱槽および蓄熱システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の地下二重スラブを利用した並列式蓄熱槽は、ヘッダ配管の位置によって内部並列式蓄熱槽と外部並列式蓄熱槽の2種に大別される。前者は、特公平7−81727号公報に開示されているように、始端槽と終端槽を有する直列式蓄熱槽群を複数群並列に配置し、各群内の単槽間を、一端が高温側槽内の底面方向に、他端が低温側槽内の水面方向に開口するS字状連通管で連結し、始端槽内および終端槽内をそれぞれ貫通するヘッダ配管に設けられた単槽毎の開口部を介して熱源水を流入または流出させることにより複数群並列に蓄放熱を行うものである。一方、後者は、スラブ内空ピット等の蓄熱槽外部にヘッダ配管を配置し、ここから各単槽内に分岐・延長された分岐配管を介して熱源水を流入または流出させることにより複数槽並列に蓄放熱を行うものである。いずれも、熱源水の流入速度または流出速度を抑えて単槽内に温度成層を形成させ、高効率の蓄放熱を実現する蓄熱槽である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の内部並列式蓄熱槽は、各直列式蓄熱槽群内の単槽間に必然的に水位差が生じるため、各群を構成する単槽数を多くすることはあまり好ましくない。一方、従来の外部並列式蓄熱槽は、内部並列式蓄熱槽と比較して多くの配管を必要とし、特に単槽数が多くなるにつれて蓄熱槽外部のヘッダ配管や各単槽内に分岐する分岐配管が増加するため、内部並列式蓄熱槽と同様に単槽数を多くすることは好ましくない。
【0004】
さらに、従来の並列式蓄熱槽は、ヘッダ配管、分岐配管、連通管等の配管類が蓄熱槽全体にわたって分散する構造となるため、蓄熱槽築造段階の配管施工作業が煩雑であるという問題点もあった。
【0005】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたもので、並列式蓄熱槽において、蓄熱槽数に制限を設けることなく高効率の蓄放熱を行うことができ、かつ、配管類を集中的に配置することにより築造段階の配管施工作業の効率化を図ることができる蓄熱槽および蓄熱システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、複数の単槽を直列に連結した直列槽群が2列並置された槽と、熱源水を循環させる主管に接続される高温側ヘッダ配管および低温側ヘッダ配管と、高温側ヘッダ配管から各単槽の上部に分岐・配置される高温側分岐配管および高温側開口部と、低温側ヘッダ配管から各単槽の下部に分岐・配置される低温側分岐配管および低温側開口部とを備え、これらの分岐配管および開口部を介して槽内に熱源水が流入または流出する蓄熱槽であって、高温側ヘッダ配管および低温側ヘッダ配管が前記直列槽群内を貫通するとともに、それぞれのヘッダ配管の主管接続部から各分岐配管の開口部側端部に至る管路のうち、配管抵抗値が最大となる管路の配管抵抗値ΔPmaxと配管抵抗値が最小となる管路の配管抵抗値ΔPminの比ΔPmin/ΔPmax、前記高温側開口部および前記低温側開口部から熱源水を蓄熱時は均一に供給し、放熱時は均一に取り出しを行うことができる値であることを特徴とするものである。
【0007】
また本発明は、前記蓄熱槽において、各単槽の高温側および低温側の開口部として側面部が帯状に開口する同一形状の開口部部材を用い、各単槽の高温側および低温側の分岐配管として一端が前記開口部部材に接続され他端がヘッダ配管またはヘッダ配管分岐口に接続される同一形状の分岐配管を用いることを特徴とするものである。
【0008】
また本発明は、前記蓄熱槽において、高温側の開口部部材および分岐配管ならびに低温側の開口部部材および分岐配管が、支持手段を兼ねた連結部材を介してユニット化されていることを特徴とするものである。
【0009】
また本発明は、前記蓄熱槽において、各単槽の高温側および低温側の開口部として側面部が帯状に開口する同一形状の開口部部材を用い、各単槽の高温側および低温側の分岐配管として上端が前記高温側開口部部材に接続され下端が前記低温側開口部部材に接続されるとともに、上部水平端が高温側ヘッダ配管または高温側ヘッダ配管分岐口に接続され下部水平端が低温側ヘッダ配管または低温側ヘッダ配管分岐口に接続され、高温側の部分と低温側の部分が内部で仕切られた略π字状配管を用いることを特徴とするものである。
【0010】
また本発明は、前記蓄熱槽において、隣接する単槽間の水位差を調整する手段として、ヘッダ配管を貫通させた貫通口およびヘッダ配管から分岐する分岐配管を貫通させた貫通口を用いることを特徴とするものである。
【0011】
また本発明の蓄熱システムは、前記蓄熱槽を1組または複数組備えるとともに、負荷側と蓄熱槽側との熱交換を行う熱交換器と、主管および低温側ヘッダ配管および高温側ヘッダ配管および熱交換器を介して蓄熱槽内の熱源水を循環させる蓄放熱ポンプと、負荷側の空調負荷に応じて蓄放熱ポンプを運転させて蓄放熱制御を行う蓄放熱制御装置とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態例を詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の実施形態例を示す透視図である。地下二重スラブ内の略同じ大きさの蓄熱槽単槽11を複数直列に連結した直列蓄熱槽群が2列並列に配置された多槽並列型蓄熱槽を対象として、一方の列の直列蓄熱槽群には熱源水の往き還りの主管に接続された低温側ヘッダ配管12が各蓄熱槽単槽11を蓄熱槽直列方向に貫通して設けられ、前記低温側ヘッダ配管12の上方近傍には熱源水の往き還りの主管に接続された高温側ヘッダ配管13が各蓄熱槽単槽11を蓄熱槽直列方向に貫通して設けられる。前記低温側ヘッダ配管12には、各蓄熱槽単槽11内に略直角に突出して、低温側ヘッダ配管12より口径が小さい同じ口径で、かつ同じ長さの水平低温側分岐配管14が分岐・配置されて設けられる。前記高温側ヘッダ配管13には、各蓄熱槽単槽11内に略直角に突出して、高温側ヘッダ配管13より口径が小さい同じ口径で、かつ同じ長さの水平高温側分岐配管15が分岐・配置されて設けられる。前記各蓄熱槽単槽11内において、各水平低温側分岐配管14の先端部及び各水平高温側分岐配管15の先端部はそれぞれ各ヘッダ配管12、13より口径が小さい同じ口径で、かつ同じ長さの垂直分岐配管16で連結され、前記垂直分岐配管16の両端はそれぞれ上方及び下方へ突出して設けられる。前記各垂直分岐配管16の上端及び下端にはそれぞれ側面部が帯状に開口する同一形状の開口部部材例えば円筒状のディストリビュータ17、18が設けられ、前記ディストリビュータ17、18はそれぞれ高温側開口部及び低温側開口部とされる。前記各垂直分岐配管16は水平低温側分岐配管14及び水平高温側分岐配管15との各接続点間の中間部が閉鎖され、各垂直分岐配管16内部で高温側の部分と低温側の部分に仕切られる。前記水平低温側分岐配管14、水平高温側分岐配管15、及び垂直分岐配管16は略π字状配管を構成する。
【0014】
蓄放熱時における各蓄熱槽単槽11内の熱源水の流れは以下のようになる。すなわち、図1に示すように、蓄熱時において、実線矢印のように低温側ヘッダ配管12には冷凍機からの送水が流入し、下部のディストリビュータ18から各蓄熱槽単槽11内の下部に冷水が供給され、高温側ヘッダ配管13から冷凍機への還水は上部のディストリビュータ17により各蓄熱槽単槽11内の上部から取り出される。一方、放熱時には点線矢印のように空調機等の二次側機器からの例えば15℃程度の還水が高温側ヘッダ配管13に流入され、上部のディストリビュータ17から各蓄熱槽単槽11内の上部に供給され、下部のディストリビュータ18により各蓄熱槽単槽11内の下部から取り出された例えば6℃程度の水は低温側ヘッダ配管12を介して空調機等の二次側機器に送水される。配管系はあらかじめ、それぞれのヘッダ配管の主管接続部から各分岐配管の末端部に至る管路のうち、配管抵抗値が最大となる管路の配管抵抗値ΔPmaxと配管抵抗値が最小となる管路の配管抵抗値ΔPminの比ΔPmin/ΔPmaxが所定値以上、好ましくは0.95以上になるように設計・施工することにより、分岐配管先端のディストリビュータ17、18から水を蓄熱時はほとんど均一に供給し、放熱時はほとんど均一に取り出しを行い、温度成層をすべての蓄熱槽において均一に実現できる。
【0015】
尚、前記水平高温側分岐配管15の水平端は高温側ヘッダ配管分岐口に接続すると共に、前記水平低温側分岐配管14の水平端は低温側ヘッダ配管分岐口に接続するようにしてもよい。
【0016】
図2は本発明の実施形態例に係る蓄熱システムを示す構成説明図である。すなわち、19は熱源水を循環させる主管、20は例えば図1のように構成された蓄熱槽等を1組または複数組備えた多槽型冷水蓄熱槽、21は冷水負荷、22は熱交換器、23は放熱ポンプ、24は蓄熱ポンプ、25は空冷スクリューチラー、26は冷温水負荷、27,28は冷温水発生機、29は二次側ポンプである。すなわち、放熱ポンプ23により多槽型冷水蓄熱槽20内の熱源水を主管19、多槽型冷水蓄熱槽20の低温側ヘッダ配管、高温側ヘッダ配管と、熱交換器22を介して循環させ、前記熱交換器22により多槽型冷水蓄熱槽20側と冷水負荷21側との熱交換を行う。この場合、図示しない蓄放熱制御装置により冷水負荷21側の空調負荷に応じて放熱ポンプ23を運転させて放熱制御を行う。この蓄熱システムの空調は冷温水発生機27,28により冷温水負荷26の冷房及び暖房負荷を賄い、多槽型冷水蓄熱槽20により冷水負荷21の冷房負荷を賄っている。一方、多槽型冷水蓄熱槽20の蓄熱は、深夜電力を用いて空冷スクリューチラー25により冷水が製造され、図示しない蓄放熱制御装置により、冷水負荷21側の空調負荷に応じて蓄熱ポンプ24を運転させることによって行われる。
【0017】
図3は本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す平面図である。図において、30はヘッダ配管、31は分岐配管、32はディストリビュータ、33は地中梁である。
【0018】
図4は本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。図において、40はヘッダ配管、41は分岐配管、42はディストリビュータ、43はオリフィス、44は連通管、45は水面である。すなわち、地下二重スラブ内の同じ大きさの蓄熱槽単槽46が連結している直列蓄熱槽群が2列並列に配置された多槽並列型蓄熱槽を対象とした蓄熱槽において、各蓄熱槽単槽46の高温側および低温側の開口部として側面部が帯状に開口する同一形状の開口部部材例えば円筒状のディストリビュータ42を用い、各蓄熱槽単槽46の高温側および低温側の分岐配管41として一端が前記ディストリビュータ42に接続され他端がヘッダ配管40(またはヘッダ配管分岐口)に接続される同一形状のL字状配管を用いる。前記各分岐配管41はヘッダ配管40より口径が小さい同じ口径で、かつ同じ長さに分岐・配置されて設けられる。
【0019】
図5は本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽における蓄放熱温度プロフィールを示す特性図である。すなわち、(a)〜(c)は、図3におけるA槽、B槽、C槽を対象とした蓄熱時の槽内高さに応じた水温分布で、(a)は蓄熱開始2時間後、(b)は蓄熱開始6時間後、(c)は蓄熱開始10時間後であり、A槽、B槽、C槽いずれも同じような温度特性を示す。また、(d)〜(f)は放熱時の槽内高さに応じた水温分布で、(d)は放熱開始2時間後、(e)は放熱開始6時間後、(f)は放熱開始10時間後であり、A槽、B槽、C槽いずれも同じような温度特性を示す。この結果から、蓄熱時は温度成層が形成されながら蓄熱されており、また放熱時は温度成層を保ちながら放熱されていることが分かる。
【0020】
図6は本発明の他の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。図において、50はヘッダ配管、51は分岐配管、52はディストリビュータ、53は通気管、54は連通管、55は水面である。すなわち、地下二重スラブ内の同じ大きさの蓄熱槽単槽56が連結している直列蓄熱槽群が2列並列に配置された多槽並列型蓄熱槽を対象とした蓄熱槽において、隣接する蓄熱槽単槽56間の水位差を調整する連通管54として、ヘッダ配管50を貫通させた貫通口およびヘッダ配管50から分岐する分岐配管51を貫通させた貫通口を用いる。通常、水位変動の抑制のため蓄熱槽下部のスラブに開口部を設けるが、この蓄熱槽では熱源水の往き還りヘッダ配管50を蓄熱槽直列方向に貫通させており、この貫通部分を連通管54としてヘッダ配管50より大きいサイズの開口部を設け、この開口部を水位調整用として機能させる。また、分岐配管51を蓄熱槽並列方向に貫通させており、この貫通部分を連通管54として分岐配管51より大きいサイズの開口部を設け、この開口部を水位調整用として機能させる。これにより、スラブ貫通を極力抑えることができる。
【0021】
図7は本発明の実施形態例に係る分岐配管及びディストリビュータのユニット化を示す説明図である。図において、60は高温側ヘッダ配管、61は低温側ヘッダ配管、62は高温側L字状分岐配管、63は低温側L字状分岐配管、64は高温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ、65は低温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ、66は高温側L字状分岐配管62及び低温側L字状分岐配管63の支持手段を兼ねた連結部材、67は連結部材中間部の盲フランジ、68は高温側のフランジ叉は継手、69は低温側のフランジ叉は継手である。すなわち、地下二重スラブ内の同じ大きさの蓄熱槽単槽が連結している直列蓄熱槽群が2列並列に配置された多槽並列型蓄熱槽を対象とした蓄熱槽において、高温側L字状分岐配管62、低温側L字状分岐配管63、高温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ64、低温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ65、連結部材66、盲フランジ67、高温側のフランジ叉は継手68、及び低温側のフランジ叉は継手69がユニット化されている。前記高温側ヘッダ配管60及び低温側ヘッダ配管61から各蓄熱槽へ同じ口径でかつ同じ長さの高温側L字状分岐配管62、低温側L字状分岐配管63、また熱源水の入出力は全て同じ大きさのディストリビュータ64、65を用いるため、L字状分岐配管62、63、及びディストリビュータ64、65のサイズの決定により、これらの部分をユニット化できる。これにより、蓄熱槽の築造段階における配管施工作業を大幅に効率化することが可能となる。
【0022】
図8は本発明の他の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。図において、70は高温側ヘッダ配管、71は低温側ヘッダ配管、72は高温側L字状分岐配管、73は低温側L字状分岐配管、74は高温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ、75は低温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ、76は連通管、77は水面である。すなわち、地下二重スラブ内の同じ大きさの蓄熱槽単槽が連結している直列蓄熱槽群が2列並列に配置された多槽並列型蓄熱槽を対象とした蓄熱槽において、高温側ヘッダ配管70及び低温側ヘッダ配管71は並列方向に隣接した蓄熱槽単槽78、79にそれぞれ対応して設けられる。各蓄熱槽単槽78、79の高温側および低温側の開口部として側面部が帯状に開口する同一形状の円筒状部材例えばディストリビュータ74、75を用い、各蓄熱槽単槽78、79の高温側および低温側の分岐配管72、73として一端が前記ディストリビュータ74、75に接続され他端がヘッダ配管70、71(またはヘッダ配管分岐口)に接続される同一形状のL字状配管を用いる。前記各分岐配管72、73はヘッダ配管70、71より口径が小さい同じ口径で、かつ同じ長さに分岐・配置されて設けられる。
【0023】
図9は本発明の他の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。図において、80は高温側ヘッダ配管、81は低温側ヘッダ配管、82は高温側コ字状分岐配管、83は低温側コ字状分岐配管、84は高温側ヘッダ分岐配管、85は低温側ヘッダ分岐配管、86は高温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ、87は低温側の円筒状部材よりなるディストリビュータ、88は連通管、89は水面である。すなわち、地下二重スラブ内の同じ大きさの蓄熱槽単槽が連結している直列蓄熱槽群が2列並列に配置された多槽並列型蓄熱槽を対象とした蓄熱槽において、高温側ヘッダ配管80及び低温側ヘッダ配管81は一方の列の直列蓄熱槽群に設けられる。各蓄熱槽単槽90、91の高温側および低温側の開口部として側面部が帯状に開口する同一形状の円筒状部材例えばディストリビュータ86、87を用い、各蓄熱槽単槽90、91の高温側および低温側の分岐配管として両端が前記ディストリビュータ86、87にそれぞれ対応して接続される同一形状のコ字状分岐配管82、83を用い、前記コ字状分岐配管82、83はヘッダ分岐配管84、85を介してヘッダ配管80、81(またはヘッダ配管分岐口)に接続される。前記各分岐配管82、83、84、85はヘッダ配管80、81より口径が小さい同じ口径で、かつ同じ長さに分岐・配置されて設けられる。
【0024】
尚、蓄熱槽および蓄熱システムの実施態様は前述した実施形態例に限定されるものではなく、例えば、2列並列に配置された直列蓄熱槽群を複数組設け、各組の直列蓄熱槽群に対してヘッダ配管、分岐配管、および開口部を施工するようにしても良い。また、3列以上並列に配置された直列蓄熱槽群に対して、高温側ヘッダ配管と低温側ヘッダ配管を1本ずつだけ設け、各ヘッダ配管について、並列する槽数分の分岐配管および開口部を施工するようにしても良い。さらに、蓄熱槽単槽の大きさは全て同じである必要はなく、例えば地中梁のスパンが一部2スパン間隔となっている場合などにおいても、均一な蓄放熱が実施できる。
【0025】
以上のように、本発明に係る多槽並列型蓄熱槽は、最適なヘッダ配管径および分岐配管径、かつ最適なディストリビュータの選定により、均一な蓄放熱を実施できる。本発明の採用により、地下二重スラブの複数の蓄熱槽において、単一の蓄熱槽と同様の蓄熱効率が得られるため、従来方式と比較して大容量で、かつ高効率の蓄熱槽運用が期待できる。また、バルブ制御を用いず配管のみで実施できるシステムであることから、蓄熱空調システムにおいてさまざまな建物での適用が可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、並列式蓄熱槽において、蓄熱槽数に制限を設けることなく高効率の蓄放熱を行うことができ、かつ、配管類を集中的に配置することにより築造段階の配管施工作業の効率化を図ることができる蓄熱槽および蓄熱システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例を示す透視図である。
【図2】本発明の実施形態例に係る蓄熱システムを示す構成説明図である。
【図3】本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽における蓄放熱温度プロフィールを示す特性図である。
【図6】本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態例に係る分岐配管及びディストリビュータのユニット化を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。
【図9】本発明の実施形態例に係る多槽並列型蓄熱槽を示す断面図である。
【符号の説明】
11 蓄熱槽単槽
12 低温側ヘッダ配管
13 高温側ヘッダ配管
14 水平低温側分岐配管
15 水平高温側分岐配管
16 垂直分岐配管
17、18 ディストリビュータ
19 主管

Claims (6)

  1. 複数の単槽を直列に連結した直列槽群が2列並置された槽と、熱源水を循環させる主管に接続される高温側ヘッダ配管および低温側ヘッダ配管と、高温側ヘッダ配管から各単槽の上部に分岐・配置される高温側分岐配管および高温側開口部と、低温側ヘッダ配管から各単槽の下部に分岐・配置される低温側分岐配管および低温側開口部とを備え、これらの分岐配管および開口部を介して槽内に熱源水が流入または流出する蓄熱槽であって、高温側ヘッダ配管および低温側ヘッダ配管が前記直列槽群内を貫通するとともに、それぞれのヘッダ配管の主管接続部から各分岐配管の開口部側端部に至る管路のうち、配管抵抗値が最大となる管路の配管抵抗値ΔPmaxと配管抵抗値が最小となる管路の配管抵抗値ΔPminの比ΔPmin/ΔPmax、前記高温側開口部および前記低温側開口部から熱源水を蓄熱時は均一に供給し、放熱時は均一に取り出しを行うことができる値であることを特徴とする蓄熱槽。
  2. 各単槽の高温側および低温側の開口部として側面部が帯状に開口する同一形状の開口部部材を用い、各単槽の高温側および低温側の分岐配管として一端が前記開口部部材に接続され他端がヘッダ配管またはヘッダ配管分岐口に接続される同一形状の分岐配管を用いることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱槽。
  3. 高温側の開口部部材および分岐配管ならびに低温側の開口部部材および分岐配管が、支持手段を兼ねた連結部材を介してユニット化されていることを特徴とする請求項2に記載の蓄熱槽。
  4. 各単槽の高温側および低温側の開口部として側面部が帯状に開口する同一形状の開口部部材を用い、各単槽の高温側および低温側の分岐配管として上端が前記高温側開口部部材に接続され下端が前記低温側開口部部材に接続されるとともに、上部水平端が高温側ヘッダ配管または高温側ヘッダ配管分岐口に接続され下部水平端が低温側ヘッダ配管または低温側ヘッダ配管分岐口に接続され、高温側の部分と低温側の部分が内部で仕切られた略π字状配管を用いることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱槽。
  5. 隣接する単槽間の水位差を調整する手段として、ヘッダ配管を貫通させた貫通口およびヘッダ配管から分岐する分岐配管を貫通させた貫通口を用いることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の蓄熱槽。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の蓄熱槽を1組または複数組備えるとともに、負荷側と蓄熱槽側との熱交換を行う熱交換器と、主管および低温側ヘッダ配管および高温側ヘッダ配管および熱交換器を介して蓄熱槽内の熱源水を循環させる蓄放熱ポンプと、負荷側の空調負荷に応じて蓄放熱ポンプを運転させて蓄放熱制御を行う蓄放熱制御装置とを備えることを特徴とする蓄熱システム。
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