JP5170524B2 - 温度成層型蓄熱槽及びこの槽の給水乃至排水流路の末端構造 - Google Patents

温度成層型蓄熱槽及びこの槽の給水乃至排水流路の末端構造 Download PDF

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Description

本発明は、温度成層型蓄熱槽及びこの槽の給水乃至排水流路の末端構造に関する。
水蓄熱槽に冷水や温水を貯えて電力ピーク時に冷凍機等の熱源機器を動かすことなく冷房や暖房を行うことは、電力負荷平準化のために有効な手段である。
水蓄熱槽には混合型水蓄熱槽(特許文献1)と、温度成層型蓄熱槽(特許文献2)とがある。混合型水蓄熱槽は、例えば蓄熱槽の上方から水を注ぎ込むとともに、蓄熱槽の底部から水を吸い上げるものなので、槽内の水が攪拌されてしまい、混合損失が大きい。これに対して、温度成層型蓄熱槽は、槽内の水の温度の違いによる密度の差を利用して、温度が高くて密度が小さい水を槽内の上部へ、温度が低くて密度が大きい水を槽内の下部へ備える方式である。この方式は、水蓄熱槽の利用効率からいうと混合型水蓄熱槽に比べて混合損失が少なく有効である。また、温度成層型蓄熱槽は、水深が大きい槽の方が温度の異なる水の混合が起こりにくいため温度成層状態を保ち易いが、地下に構築する場合は、土止めや掘削費用、残土処理費用など多大な建築費がかかり、地上に構築する場合においても、躯体工事費用等が多くかかる。
そこで出来るだけ低水深の水蓄熱槽とし、複数の槽を連結して有効水蓄熱量を確保できれば、より経済的であり、既存建物の地下ピットなどを利用して水蓄熱槽を行う場合にも適用できることから適用範囲が拡大するという利点がある。
特許文献2は、こうした要望に応えるために満たすべき2つの条件、及びそのための手段を教示している。
第1は、各蓄熱槽内の各所に設置した給水口及び排水口における水の流入・流出速度を、温度成層を攪拌しない程度に小さくすることである。いうまでもなく水の流速が大きいと給水口・給水口から遠いところまで温度成層の撹乱を生ずるためである。これを実現する手段として、給水口(乃至排水口)を、上下両端を閉塞した背低筒形の分配器の周方向に穿設した複数の水の通孔で形成することを提案している。
第2に、給水用主管に沿って付設した各給水口間の流速のバラつき、及び、排水用主管に沿って付設した各各排水口間の流速のバラつきを小さくすることである。例えば給水用主管では、管壁との摩擦により下流にいく流速速度が低下する傾向がある。これに対処するには、主管から給水口又は排水口に至るまでの分岐管の内径を、主管に比べて十分に小さく(好適には1/3〜1/6に)すればよいとされている。主管に対して分岐管の流体抵抗を大きくすれば、相対的に主管の上流と下流との間の管摩擦による損失水頭の差異が小さくなるからである。
特開平05−340570 特開2002−22382 特開2005−290848 特開2004−225972
上記引用文献2のシステムの分配器は、上下両端閉塞の大径筒状の分配器の周壁に多数の通孔を穿設したという形状であり、各分配器間の水の流速のバラつきを小さくすることに貢献したが、一つの分配器の周囲では通孔を穿設した箇所とそうでない箇所との間で流速に差があり、従って流速の十分な均一性が得られない。また、汎用製品にはない特殊な形状なので、製造コストの面でも問題がある。更に主管から分配器に至る通水路の末端で流路断面積が絞られるために、その末端よりやや上流側の箇所に比べて流速が増大し、温度成層を乱さないように徐々に給水するという要請に関してまだ課題を残す構成であった。
ここで流路断面積が絞られないようにするためには、例えば分配器の頂板と底板との連結箇所を除いて、分配器の全周を開口部とすることも考えられる。しかし、そのようにすると、給水用経路のうち分岐路(分岐管及び分配器で形成する流路)での流体抵抗が主管内の流体抵抗に比べて相対的に小さくなる。逆に言えば主管から各分配器に至るまでの流体抵抗のうち主管を通るときの抵抗の比重が大きくなるので、水が主管の上流にある分配器に達するまでの圧力損失と、主流の下流にある分配器に達するまでの圧力損失との差が大きくなる。そうなると各分配器間の供給量を均一にすることができるという特許文献2のメリットがなくなってしまう。従って壁板に孔を穿設するという技術(オリフィス板)以外の方法で、流速を低減することが望まれる。
本発明の第1の目的は、一つの分配器又は集水器の回りでも十分に流速が低くかつ流速分布の均一性が高い流れを実現できる、温度成層型蓄熱槽の給水用乃至排水用流路の末端構造を提供することである。
本発明の第2の目的は、汎用性のある素材を組み合わせて廉価に製造できる給水用乃至排水用流路の末端構造を提供することである。
本発明の第3の目的は、上記末端構造を含む給水用乃至排水用流路を具備する温度成層型蓄熱槽を提供することである。
第1の手段は、
温度成層型蓄熱槽の内部又は外部に配管した主管から延びる分岐管に、分配器モード又は集水器モードとして利用可能に形成した、給水乃至排水流路の末端構造であって、
少なくとも一本の分岐管10の先端部10aと、
分岐管の先端部と連結したヘッド部材14とで形成され、
ヘッド部材14は、上部及び下部の一方に分岐管10の先端部10aを接続し、他方に開口部28を形成した中空体であって、上記先端部10aから開口部28に至る通水路20を含み、
この通水路20を、分岐管の先端部10a付近を除いて単一の流路とするとともに、流路断面積が分岐管の先端との連続口で最小に、かつ開口部28で最大になるように形成し、
さらに通水路20内に減速手段34を施してなり、この減速手段は、流路断面積の拡大e…による圧力損失と、流路断面積の拡大箇所の、分配器モードでの下流に存する流
路の曲りc…に伴う摩擦抵抗の組み合わせにより形成し
かつ通水性の繊維塊で形成した摩擦層42を通水路の流路形成面に沿って形成した。
本手段では、温度成層型蓄熱槽の給排水用流路の末端構造として、単一の流路であって、流路断面積が基端側(分岐管側)で最小かつ先端側(開口部側)で最大であり、流路断面積の拡大と流体摩擦とを組み合わせた減速手段を有するものを提案している。このような構成とした理由は次の通りである。
第1に、単一流路としたのは、前述の特許文献2の如く一つの基端から分岐して複数の先端へ至る枝分れの流路では分岐部分の構造・形状の不揃いにより流速にバラつきを生ずるからである。
第2に、流路断面積が基端側で最小で先端側で最大としたのは、流速を自然に減速させるためである。一般の管路機構では流量を制限するために管路の末端部付近にオリフィスを設けて流路を搾ることが行われているが、搾り作用により流路の一部に流れの速い部分が出来てしまう。それにより温度成層を乱さないように流路の先端側の面積を最大としている。
第3に、減速手段として、流路断面積の拡大と流路の曲りによる流体摩擦とを組み合わせたのは、低い速度(好ましくは25〜50mm/s)まで流速を減速する必要があるからである。流路断面積の拡大により水流を減速する技術(例えば減勢工)は従来から公知であるが(特許文献3)、そうした減速技術に比べて、本発明では速度分布の均等な水流を非常にゆっくりと供給することを狙いとしている。流体の抵抗には、流路の形状に依存する要素(形状抵抗)と粘性に依存する要素(粘性抵抗)とがあり、レイノルズ数が大きいときには形状抵抗が支配的であるが、レイノルズ数が小さくなるにつれて、粘性抵抗の寄与が大きくなる。そこで通水路のうち流速の大きい上流側部分で流路断面積の拡大による形状抵抗で流れの速度エネルギーを奪い、次にその下流側で流路を曲げることで粘性抵抗を高めて、更に勢いを殺ぐという2段階の行程により、十分な減速作用を得られるようにしている。
なお、流路拡大の後で流路が曲るということは例えば特許文献2の分配器もそうであるが、少なくとも末端で大きく開口している流路でそれを行うことに意味がある。末端の開口が窄まっていると、流路の末端部と比べて流路途中の曲り箇所での流速が低下し、流体摩擦による減勢効果が低減するからである。
「分配器モード」とは分配器として利用される状態を、また「集水器モード」とは集水器として利用される状態を指すものとする。ここで「分配器」とは、給水用主管から複数の分岐管を経て水を蓄熱槽の各所に供給するための給水口の機能を有する機構(ディストリビュータ)をいい、「集水器」とは、蓄熱槽の各所から複数の分岐管を経て排水用主管に水を回収するための回収口となる機構である。もっとも大きな相違は給水側又は排水側の流路のどちらに取り付けられているかであって、構造的には同じものであってよい。一般に温度成層型蓄熱槽は、槽内の上部及び下部にそれぞれ槽の外部と接続される流路(管路)を持っているが、蓄熱槽を冷水蓄熱に用いるか温水蓄熱に利用するかによって、また蓄熱運転時と放熱運転時とで、給水路及び排水路の役割も入れ替わるのが通常である。そこで以下の説明では流路の末端構造が給水に利用される場合を想定して説明する。
「分岐管の先端部」とは、分岐管のうち主管とは反対側の端部であり、管軸方向にある程度の長さを有する部分である。後述の如くヘッド部材内に分岐管が突入しているときには、この突入部分が分岐管の先端部である。分岐管の先端部はヘッド部材に対して水平に接続してもよく、又垂直方向に設けても良い。なお、本発明に係る流路の末端構造に分岐管の先端部を含めたのは、分岐管の先端部が径や向きなどがヘッド部材内の水流の向きなどに寄与するからである。
「ヘッド部材」とは、流路の末端にあってヘッド状に拡大した中空の部分である。そうすることで流路断面積を拡大させることができるからである。「中空」とは、内部に流路を形成する空間を有するということであって、内部が全くの“がらんどう”であるものに限定されない。その空間を仕切るための流路形成要素を有している構造であってもよい。空間を仕切ることで流路長を増やし、効率良く水流を減勢することができるからである。
「通水路」は、ヘッド部材内に形成された単一の流路であって水流を減勢する機能を有する。「単一の流路」としたのは、水流が槽内に突入する開口箇所において場所によって流速が異なることを防止するためである。一旦分離しても再び合流するものは、単一流路に含まれる。例えばヘッド部材内に流路形成要素を設置するときに、この要素を支える材(好適な実施例では小径筒部を支える分岐管先端部)により流れが遮られる場合があるが、そうした構造の流路も単一流路に含まれる。
「減速手段」は、流体抵抗により流れの運動エネルギーを奪う手段である。例えば流れの途中で運動エネルギーを保存したまま流路が緩やかに拡大したときにも、連続の式(流路断面積×流速=一定)により流れが遅くなるが、その場合には、開口部での流路断面積が同じであれば水の供給速度も同じなので本発明の目的においては意味がない。本発明の減速手段は、流路断面積の拡大による圧力損失と、流路の曲りによる摩擦抵抗との組み合わせである。前者は主として形状抵抗の性格を、後者は主として粘性抵抗の性格を有する。従って両者を組み合わせることで、高流速の上流側だけでなく低流速の下流側まで十分に減勢効果が得られる。
「流路断面積の拡大」は、流路断面積の不連続な拡大又は流路断面積の急拡大とすることができる。流路の拡大箇所の一例として、分岐管の先端を挙げることができ、先端部内からヘッド部材内へ流路が拡大している。流路断面積の拡大による圧力損失を減勢手段として用いることは従来公知なので、これ以上の説明は省略する。
「流路の曲りによる摩擦抵抗」とは、曲り箇所での遠心力を利用して水を界面に圧接させ、抵抗を高めるという意図である。温度成層型蓄熱槽では流れが分岐管内へ流入する段階で流速が抑え気味に設計してあるので、流路の拡大箇所の下流では、そのまま蓄熱槽に送り込むことができるレベルではないとしても、流速はかなり低くなっている。流速を低下させることは、温度成層型蓄熱槽にとって望ましいことであるが、その反面、摩擦抵抗による減速手段の効き目が低下することも意味する。そこで流路の拡大箇所を通過して減速した緩流を曲り箇所に突入させ、流路拡大による圧力損失の代わりに遠心力を利用して水と界面との摩擦を増大させるようにしている。
この場合において大切であるのは、流路の拡大箇所直前で(流速大)→流路の曲り箇所で(流速中)→開口部で(流速小)というように徐々に流速が低下していくように流路が構成されていることである。仮に流速大→流速小→流速中というように途中で流速が小さいと、遠心力も小さくなるから、曲り箇所での摩擦作用が十分ではなくなる。特に流路の曲り箇所の下流では、曲り終わりの流路部分に比べて流路断面積の狭い箇所がないようにすると望ましい。また通水路を段階的に複数回拡大させ、それら各段階で流路の拡大箇所の次に流路の曲がり箇所を設けてもよい。
また本手段では、通水路の流路形成面付近の比較的速い水の流れを、繊維塊の摩擦層で低速化することを提案している。一般に物の近くを流れる流体は、物の表面に沿って流れ易いという傾向があるが、出願人が行った実験でも流路形成面付近では流路形成面から離れた場所に比べて流速が大きいことが確認されている(図18〜図21参照)。即ち、流路を形成する壁面付近では水流は速く遠方まで達するのである。これは、例えば流速が25mm/s程度のゆっくりした水流である場合に起こる現象であり、流速の大きな一般的な管内流れと異なる点である。そこで本手段では、繊維塊からなる摩擦層を流路形成面に沿って形成することでゆっくりした水の流れをより効果的に減速することを提案している。こうした繊維塊は通水フィルターなどとして公知であるが、本発明のポイントは低速流のうち比較的流速の大きい流路形成面に沿って繊維塊の摩擦層を設けた点にある。この摩擦層は、通水路の曲り箇所の抵抗部として設けてもよいが、曲り箇所以外の部分に形成してもよい。
「繊維塊」とは、一定の定形性を有し、水が容易に通過するのに十分な隙間を有する繊維体であって、摩擦抵抗を有するものである。好適な素材は耐久性の高い合成樹脂(例えば塩化ビニール)である。この繊維塊(あるいは繊維体)は、水槽の浄化用フィルターや台所たわしなどとしてごく汎用的に使用されているものと基本的に同じ構造及び素材であってよい。本発明では、この種の繊維塊を流体の摩擦抵抗という用途に使用した点に新しさがある。フィルターは、流体中の不純物を除去するために使用目的によって目の細かいものとすることがあるが、本発明のものでは比較的目の粗いもの(太い繊維で隙間も多いもの)を用いることが望ましい。好適例である建物の地下ピットに設置する場合には、メンテナンスを頻繁に行うことは困難なので、目を細かくして不純物がひっかかることは好ましくない。また、水流の中で繊維がほぐれないようにするため、繊維塊はロック材とすることが望ましい。この点に関しては、実施形態の欄で詳しく説明する。
「摩擦層」は、主として層の内部で流体との抵抗を生ずるものである。界面の凹凸に過ぎない通常の粗面とは異なるし、抵抗といっても厳密に言えば形状抵抗と粘性抵抗とが合成したものであって、単なる流体摩擦ではない。本手段において、流路を形成する壁の一部ではなく、流路、即ち水の通り道の一部であるという考え方である(本願図10参照)。後述の実験例によると繊維塊を用いない試験体での開口部の縦方向の速度分布は、中央部で10mm/secの、外周部で最大35mm/secとかなりの差がある。これは曲がり箇所で内側に比べて外側が速くなり、この外側の速い流れがそのまま流路形成面(図示例では大径筒部内面)に沿って開口部まで維持されているからと考えられる。従って、流路の高速部分に対応する曲り箇所の外側部分に摩擦層を設置し、遠心力で高速流を摩擦層内へ押し込むことで流れの内側との速度差を緩和するようにしている。従って摩擦層の厚さがある程度大きい方が摩擦効果も大きいと考えられる。その厚さは曲り箇所の流路幅や流速に応じて設定する。後述の図示例では75mm程度の幅の曲り箇所で25mmの厚さの摩擦層を設けている。
第2の手段は、第1の手段を有しており、かつ
上記通水路20を画成する流路形成面のうち、通水路の曲り箇所の外側部分に、その周囲に比べて摩擦作用の大きい抵抗部38を流路形成面に沿って形成している。
この構成により摩擦抵抗による減速効果を高めることができる。「曲り箇所の外側部分」とは、流路を形成する壁のうち流線のカーブ箇所の中心に対して外側の部分である。
「抵抗部」とは、流路の形成面に沿って設けられた摩擦の強い部分である。流路形成面を摩擦係数の大きい粗面として形成すること(摩擦係数の大きいシートなどを貼着すること)でもよく、また曲り箇所の一部に隅部を形成して、この隅部に強く水流を衝突させることで摩擦抵抗を大きくすることもできる。
の手段は、第1の手段又はの手段を有し、かつ
上記通水路20は、分岐管の先端部10aから開口部28に向かって、流路断面積が急拡大する箇所と、流路が屈曲或いは湾曲する曲り箇所とを繰り返すように構成している。
本手段では、流路を180度折り返すことで曲り箇所での遠心力を増大させ、摩擦作用を高めることができる。折り返しの態様としては、平行層状に折り返すものや、同心筒状に内外方向に折り返すものが考えられる。
の手段は、第の手段を有し、かつ
上記通水路20は、相互に重なる複数の流路部分20a…からなり、一つの流路部分から次の流路部分へ折り返すように形成し、
かつこれら流路部分は、柱形に形成した最初の一つの流路部分を中心に、内側から外側へ同心環状に折り返すようにしている。
本手段では、流路部分が同心環状に折り返すことで、周方向に均等な流速分布を実現できるようにしている。また例えば筒状の各流路部分の幅を一定とすると、径差により内側の流路部分より外側の流路部分の面積が大となり、流路が段階的に拡大する通水路を容易に実現することができる。
の手段は、第の手段又は第の手段を有し、かつ
上記ヘッド部材14は、
垂直方向へ延びる分岐管10の先端に付設した水平な外向きフランジ状壁48と、
この外向きフランジ状壁の外縁から分岐管と同じ方向に突出した筒壁50と、
上記主管8内部から、分岐管10内を通って筒壁50内へ突出した支持棒52と、
この支持棒の上端に付設するとともに外向きフランジ状壁48との間に一定間隙を存して筒壁内面側へ延長した邪魔板54とを具備し、
上記支持棒52は、分岐管内面に触れないように分岐管の軸に沿って延びるとともに、
支持棒52外面と分岐管10内面との距離L、及び邪魔板54外縁と筒壁50内面との距離Lをそれぞれ周方向に一定としている。
流体吹出し口付近に吹出し方向を変更するための邪魔板を設けるという技術は従来公知であるが(例えば特許文献4)、本手段では、筒形のヘッド部材の内部で、吹出し口に相当する分岐管先端開口を超えて筒壁側へ邪魔板を延長することを提案している。それにより分岐管の先端部内、外向きフランジ状壁と邪魔板との間隙、邪魔板の外縁部と筒壁内面の3つの流路部分を経て、流れ線が縦−横−縦と折れ曲がるように設計している。前述のように180度に折れ曲がる場合と比べて曲り箇所での遠心力は小さくなるが、比較的構成を簡易とすることができる。上記3つの流路部分は段階的に流路断面積が拡大していくように構成するとよい。また分岐管の管軸と筒壁の筒軸とが一致するように設計すると、周方向に対して流路分布を一様とすることができて好適である。
の手段は、
温度成層型蓄熱槽の内部又は外部に配管した主管から延びる分岐管に、分配器モード又は集水器モードで利用可能に設けられ、少なくとも一本の分岐管の先端部と、この分岐管の先端部と連結したヘッド部材とで形成される、給水乃至排水流路の末端構造であって、
上記ヘッド部材14は、
上下両端面の一方を開口部28とすると共に他方を閉塞した背高の大径筒部16と、
上下両端面の一方を閉塞すると共に他方を連通口24とする背低の小径筒部18と、
を具備し、大径筒部16の閉塞端部と小径筒部18の連通口24とが向かい合うように、大径筒部16の奥部内に小径筒部18を同心状に挿入させてなる中空体であって、
これら大径筒部16及び小径筒部18の適所を貫通して分岐管10の先端部10aを突入させ、
この先端部から小径筒部の内部及び小径筒部と大径筒部との各筒壁の間隙を経て上記開口部28に至る通水路20を形成している。
本手段は、第1の手段で述べたアイディアのうち、流路断面積の拡大と、流路断面積の拡大箇所の、分配器モードでの下流に存する流路の曲り(折り返し)という点を具体的に実現する方策を提案するものである。本手段では、ヘッド部材を大小の筒部のようにありふれた汎用的な要素を組み合わせているので、簡易に製造することができる。ヘッド部材内に突入した分岐管の先端部は、給水を小径筒部内に導く手段であると同時に、小径筒部を支える手段とすることができる。分岐管はヘッド部材の側方から突入してもよいし、垂直方向から突入してもよい。ヘッド部材に突入する分岐管は1本に限らず、2本以上でもよい。先行の各手段で述べたこと(例えば摩擦層)は技術的に本手段の内容に反しない限り、この手段に援用することができるものとする。尚、上記摩擦層は、通水路の曲り箇所だけではなく、大径筒部の筒壁内面及び小径筒部の筒壁内面のうち、筒長全長或いは筒長の任意の一部に亘って形成することができる。
の手段は、第1の手段から第の手段のいずれかを有し、かつ
上記ヘッド部材14のうち開口部28と反対側の部分に、蓄熱槽2内に水を充填するとき又は蓄熱槽2から水を吸い出すときに開き、蓄熱時又は放熱時には閉じる、水抜き用及びエア抜き用の弁機構60を設けている。
本手段では、ヘッド部材内の水抜き又はエア抜きのためのメカニズムを提案している。一般的に蓄熱槽内の水量は一定であることが多く、通常の動作では水抜きやエア抜きが必要となることはないが、最初に蓄熱槽に注水をする際にはヘッド部材の外部は充填されているのに、ヘッド部材からエアが抜けないという状況が起こりうる。また最近では蓄熱槽内の水を消火用水として兼用することが行われており、消火用水を取水するときには、蓄熱槽内の水位が急減に低下するため、ヘッド部材の外部では水がないのにヘッド部材内に水が残っているという状況が起こりうる。何れの場合でもヘッド部材に大きな荷重がかかることになる。これを回避するために水抜き又はエア抜きの弁機構を設けている。
この弁機構を実現するためには、水より軽い「浮き」タイプの弁体、水より重い「錘」タイプの弁体を利用して、ヘッド部材の内外を水が充填している通常の運転時(蓄熱・放熱時)には、その浮力又は荷重により恒常的にヘッド部材に穿設した弁座を塞ぐが、注水又は放水の途中では水位によりそれら弁体が弁座から離脱し、水や空気の出入りが可能に設けるとよい。
具体的には、上面開口のヘッド部材においては、図14A〜Cに示すように水抜き弁とエア抜き弁をそれぞれ設ける。水抜き弁はヘッド部材の底壁に貫設する弁筒の上部を弁座とし、弁筒内に浮きである弁体を上下動自在に保持する。エア抜き弁はヘッド部材の底壁に貫設する弁筒の下部を弁座とし、水より重い弁体を上下動自在に保持すればよい。また下面開口のヘッド部材においては、図14D〜Fに示すように水抜き及びエア抜き兼用の弁を設ける。この弁は、ヘッド部材の頂壁に貫設する弁筒の上部を弁座とし、弁筒内に浮きである弁体を上下動自在に保持する。これらの構成については実施形態の欄で詳しく説明する。
の手段は、
槽内の上部及び下部の一方に給水用主管8を、他方に排水用主管8を配管するとともに、給水側の主管8からの分岐管10の先端に分配器Eを、排水側の主管8からの分岐管10の先端に集水器Eをそれぞれ付設してなる温度成層型蓄熱槽において、
上記分配器E及び集水器E第1の手段から第7の手段のいずれかに記載の給水乃至排水流路の末端構造とし、
分配器E乃至集水器Eの開口部28のうち、下側の主管8と連なるものは蓄熱槽2の底面に向かい合わせて下向きに、上側の主管8と連なるものは蓄熱槽2の上端面に向かい合わせて上向きに配向している。
本手段では、前述の流路末端構造を含む温度成層型蓄熱槽を提案している。下側の開口部を蓄熱槽の底面に向かい合わせ、下側の開口部を蓄熱槽の上端面に向かい合わせることで流速を低減するようにしている。蓄熱槽は多槽連結型の蓄熱槽とすることができる。
第1の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○通水路20を単一流路としたから、複数に枝分かれした流路の如く各枝分かれ部分毎に流れの遅速を生じることがなく、速度分布のコントロールが容易である。
○通水路20は、流路断面積が分岐管の先端との連続口で最小にかつ開口部28で最大になるように形成したから、給水の際に流出速度を抑制でき、これにより低水深の槽を用いて温度成層型蓄熱槽を実現することができる。
○減速手段は、流路断面積の拡大と拡大箇所の下流の流体摩擦とを組み合わせたから、高流速の上流側でも低流速の下流側でも効果的に減勢作用を発揮する。
○流体摩擦を減速手段とするために流路の曲り箇所での遠心力を利用するので、流路の拡大によりゆっくりとなった流れに対して効果的に減勢することができる。
○繊維塊による摩擦層を通水路の流路形成面に沿って形成したから、普通の粗面に比べてダイナミックな減勢作用が得られる。
第2の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○曲り箇所の外側部分に周囲よりも摩擦作用の大きい抵抗部を設けたから、遠心力を有効に利用して摩擦力が増大し、効果的に減速することができる。
○抵抗部は流路形成面に沿っているから、流れを撹乱することがなく、均質性の高いゆっくりした流れを作ることに適している。
の手段に係る発明によれば、流路の急拡大により減速させた後、曲り箇所で流れの速い部分を遠心力により内壁面に圧接させるようにしたから、さらに効果的に運動エネルギーを奪うことができる。
の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○折り返しているので遠心力を利用した摩擦効果が高まる。
○環状に折り返したから、最初の流路部分に比べて2番目以降の流路部分の流路断面積を大きく水路幅を狭く設計することが容易であり、流路拡大及び摩擦抵抗による減速効果を十分に確保できる。
○同心状にしたから、同一流路面内断面の流速分布のばらつきを少なくすることができる。
の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○分岐管内から突出した支持棒52の先端に邪魔板54を付設したから、分岐管10内から筒壁50の先端まで流路が仕切られない完全な単一流路として設計することができる。○分岐管と支持棒との距離、邪魔板54外縁と筒壁50内面との距離を周方向にそれぞれ一定とし、かつ邪魔板54と外向きフランジ状壁とを一定にしたから、更に流速分布の均一性を高いレベルで保障できる。
の手段に係る発明によれば、大小の筒部を主要部材とするから、市場に流通している汎用的な素材を組み合わせて製造することができ、製造コストを廉価にすることができる。
の手段に係る発明によれば、水抜き用又はエア抜き用の弁機構60を設けたから、ヘッド部材の周囲が空気で内部が水で満たされた状態、或いは逆に周囲が水で内部が空気で満たされた状態となることで主管や分岐管に無用の荷重がかかることを防止できる。
の手段に係る発明によれば、分配器E乃至集水器Eの開口部28のうち、下側
の主管8と連なるものは蓄熱槽2の底面に向かい合わせて下向きに、上側の主管8と連なるものは蓄熱槽2の上端面に向かい合わせて上向きに配向したから、蓄熱槽2の下面及び上面(又は水面)が流路規制板(邪魔板)の代わりになって、水の流れを水平方向とすることができ、槽の水深を低くすることができるとともに、構成を簡易にすることができる。
図1から図8は、第1の実施形態に係る温度成層型蓄熱槽及び給排水用流路の末端構造を示している。
図1中、2は、温度成層型蓄熱槽であり、4は熱交換器であり、6は給排水用流路である。
温度成層型蓄熱槽2は、上端閉塞の槽である。図示のものは多槽連結型であるが、単槽型であってもよい。この蓄熱槽は、既存の建物の基礎ピットを利用して構築することができる。図面では省略されているが蓄熱槽の上壁には人通孔を設けている。
熱交換器4は、蓄熱運転時には熱源で生成された熱を蓄熱槽に供給し、放熱運転時には蓄熱槽から取り出した熱を外部に供給するものである。
給排水用流路6は、温度成層型蓄熱槽2及び熱交換器4の間に構成され、給水用流路6Aの主管8を槽の下部に、排水用流路6Bの主管8を槽の上部にそれぞれ配管している。なお、図面中Pは蓄熱/放熱ポンプであり、Vは流路切替バルブである。
各主管8には、上流から下流に亘って間欠的に分岐管10を延出しており、その先に各流路の末端構造12として分配器及び集水器を形成している。図示例では、主管の各場所から一対の分岐管が延びている。
この末端構造12は、少なくとも分岐管の先端部10aと、ヘッド部材14とで形成されている。図2及び図3では、上側の主管の末端構造が、また図4及び図5では、下側の主管の末端構造がそれぞれ記載されているが、向きが上下反転しているほかは殆ど同じ構造なので、以下図2及び図3の末端構造を例にとって構成を説明する。
ヘッド部材14は、有底の大径筒部16と有頂の小径筒部18とを有しており、小径筒部は、大径筒部16の奥部(或いは下半部)内に配置されている。大径筒部16の下半部左右側壁及び小径筒部の左右側壁を貫いて、一対の分岐管の先端部10aを小径筒部内へ突入させている。これら分岐管は小径筒部を支持する手段を兼ねている。大径筒部16及び小径筒部18は上下方向に亘って内径及び外径一定の直筒形であり、かつ上方から見て同心状に配置された円筒形である。このようにすることで、小径筒部の内部から両筒部の間隙を経て大径筒部の開口部へ至る通水路20を形成している。
分岐管の先端部10aは、図示の例では、分岐管の残りの部分とは別のパーツとしてヘッド部材に付設して末端構造を一つのユニットに形成している。そして分岐管の残余部分を分岐管の先端部に嵌合可能としている。
上記小径筒部18は、下端面を大径筒部への連通口24としている。小径筒部の内部には分岐管先端部の軸方向と直角な隔壁26を横設しており、分岐管の先端からの流水が隔壁の両面に当たるように分岐管先端面に対向させている。
上記大径筒部16は、上端面を蓄熱槽内への開口部28としている。また、その筒壁外面に適数の支持部30を付設し、この支持部に例えばチェーンを掛けて蓄熱槽内にヘッド部材14を吊下げることができるように構成している。もっとも支持方法は適宜変更することができる。更に大径筒部16内のうち大径筒部と小径筒部との間隙より下流の通流路部分、図示例では小径筒部上方部分内を横断して、繊維塊からなる通水フィルター32を横設している。この繊維塊は好ましくは合成樹脂製のものであり、この通水フィルターは、塩化ビニールで形成することができる。なお、繊維製の通水フィルターを支えるため、大径筒部内に支持材(例えば網板など)を設置すればよい。
上記通水路20は、この実施例では、小径筒部内部から外側に折り返す上流部分20aと、小径筒部及び大径筒部の各筒壁間の中流部分20bと、大径筒部より上方の下流部分20cとを含む。そして上流部分20aは、連通口から外側に曲る曲り箇所22で遠心力による摩擦作用を生ずるようにしている。図示例では、上流部分20aの小径筒部内の流路断面積に比べると中流部分20bの流路断面積(小径筒部と大径筒部との間隙の横断面積)は若干大きく、また中流部分20bに比べると下流部分20cの流路断面積はさらに大きい。このように通水路は、途中で無為に窄まることなく上流から下流へおおよそ段階的に拡大している。
図4及び図5の上向き開口の末端構造は、下向き開口のものと比べて支持部の位置が若干異なる。
上記構成において、分岐管の先端部10aから小径筒部内に流入させると、図6に示す如く水の流れは、分岐管の先端での流路拡大e→隔壁への衝突による流路の曲りc→連通口での流路拡大e→曲り箇所22での曲りc→中流部分の末端部の流路拡大eを繰り返しながら開口部へ向かう。これにより減速手段34を構成している。また曲り箇所22では流れの外側部分が内側部分に比べて流速が速くなり、出願人の実験によれば曲り箇所22の外側部分と内側部分との速度差が開口部28での速度分布にそのまま表れてしまう傾向がある。そこで図示例では大径筒部を有底筒形として、底板と筒壁との間の隅部40を抵抗部38としている。すなわち、隅部40に流れが衝突することで摩擦作用が高まり、流れの外側部分の速度を抑制し、流路分布のばらつきを小さくしている。
図7は、第1の実施形態の変形例であり、小径筒部の隅を丸めることで曲り箇所の流れの内側部分の速度が速くなるようにしたものである。
図8は本実施形態の動作を示しており、同図(A)は冷水蓄熱時を、同図(B)は冷水放熱時を示している。
冷水蓄熱時には、同図(A)中、熱交換器4の上部の両端が省略された配管を、図示しない冷熱源と熱搬送媒体の循環路をなすよう接続する。冷熱源で生成され搬送された熱搬送媒体は、蓄熱槽側の循環路の冷水と熱交換器4を介して熱交換される。蓄熱槽側では、下側の主管と分岐管を含む給水用流路6Aを介して、槽内の下方に存し、底面に向けて開口された末端構造を分配器として、熱交換器4で熱交換された冷水が槽内に給水されて、蓄熱される。同時に槽内から、槽内の上方に存し、上面に向けて開口された末端構造を集水器として、上側の主管と分岐管を含む排水用流路6Bを介して、熱交換器4に還流される。
冷水放熱時には、同図(B)中、熱交換器4の上部の両端が省略された配管を、図示しない空調機などの負荷側の熱交換器と熱搬送媒体の循環路をなすよう接続する。負荷側では、蓄熱槽側の冷水と熱交換器4を介して熱交換された熱搬送媒体は、負荷側の熱交換器に搬送され、負荷側で熱交換された後、熱交換器4に還流される。蓄熱槽側では、槽内の下方に存し、底面に向けて開口された末端構造を集水器として、下側の主管と分岐管を含む排水用流路6Bを介して、槽内に蓄えられていた冷水を熱交換器4に送水し、負荷側の熱搬送媒体と熱交換する。熱交換器4で熱交換された冷水は、上側の主管と分岐管を含む給水用流路6Aを介し、槽内の上方に存し上面に向けて開口された末端構造を分配器として、槽内に還流する。
以下本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において第1の実施形態と同じ構成については同一の符号を付することで説明を省略する。
図9及び図10は、本発明の第2の実施形態に係る末端構造を示している。
本実施形態では、小径筒部18から小径筒部と大径筒部16との間隙へ折り返すときの曲り箇所22の外側に対応する場所に、より具体的には、曲り箇所22及び中流部分20bの外側部分の流路形成面に、抵抗部38として摩擦層を形成している。
この摩擦層は、通水性を有する、好ましくは合成樹脂製の繊維塊として形成している。摩擦層の素材として好ましい条件を観念的に説明すると、第1に摩擦抵抗が過大とならない程度に空隙率が大きく、第2に摩擦面を十分確保できるように表面積がある程度大きく、第3に分配器又は集水器の支持を容易とするために軽い素材であり、第4に水にぬれても性質がかわらない素材であることである。特に耐水性のある材料、換言すれば吸水性の少ないものであると良い。また水に触れて形が崩れたりしない、即ち、水流中で保形性があることも要求される。このためには、化学繊維のロック材とすることが望ましい。ロック材というのは、動植物繊維や合成樹脂などを、図10の如く羊の巻き毛(ロック)のような形にカール加工して多くの小さな弾性体を形成し、さらに結合剤で結合固定したものである。こうしたロック材は、繊維の太さに比べてかなり大きな不規則な間隙を有している。例えば市販品で繊維の太さが0.5mm以下とすると間隙が数mmのものが公知である。そうして間隙は通水路の一部をなしている。即ち、図10に示す如く小径筒部18の内部から曲り箇所22内へ流れ込む水のうち、曲り箇所外側を流れる水は抵抗部38である摩擦層内を通過する。摩擦層内では繊維がランダムに交差・錯綜しているため、水の流れを妨げる。本来曲り箇所22の外側部分では、内側部分に比べて流速が大きくなるはずであるが、摩擦層の作用により外側部分での流速を低下させ、内側部分との流速の差異を小さくすることができる。
ヘッド部材14に摩擦層42を付設するときには、汎用材料として当該繊維を板状又は層状に形成したものを、大径筒部の底面に対して、或いは、大径筒部の周壁下部の周面に対して水流により剥がれないようにそれぞれ固定すればよい。図示例では大径筒部の周壁下部及び底壁の双方に摩擦層を形成しているが、後述の如くその一方にのみ摩擦層を形成してもよい。
図示例では、摩擦層42は通水路20のうち上流部分20aの曲り箇所22を超えて、小径筒部18と大径筒部16との間の中流部分20b内へ延長している。もっとも摩擦層42をさらに下流部分20cまで、例えば開口部38まで延長してもよい。図示例では、流速分布を均一化するために、大径筒部16にのみ摩擦層を形成しているが、平均流速の低下という観点から小径筒部18の筒壁内面又は外面に摩擦層を形成してもよい。
図11は、本発明の第3の実施形態を示している。この実施形態では、主管8から垂直方向に分岐管10を突出するとともに、この分岐管にヘッド部材14を付設している。このヘッド部材は、分岐管の先端部10aからは、外向きフランジ状壁48を介して筒壁50を同一垂直方向に突出するとともに、分岐管の内部から同軸状に支持棒52を筒壁50の内側へ突出し、この支持棒の先端に水平の邪魔板54を付設している。
支持棒と分岐管の内面との間の距離L、邪魔板54外縁と筒壁50内面との距離Lはそれぞれ周方向に一定とし、流速分布のバラつきを小さくしている。
また、上記外向きフランジ状壁48の上面及び筒壁50の内面に抵抗部として繊維塊からなる摩擦層42を付設してもよい。
図12から図16は、本発明の第4の実施形態を示している。この実施形態では、ヘッド部材14に、水抜き及びエア抜き用の弁機構60を設けている。発明の課題を解決する手段で述べたことを補足すると、水蓄熱槽内の清掃を行う際には、主管及び蓄熱/放熱ポンプを経由して水抜きを行うものの、既存の建物ではコストとスペース節減のために水蓄熱槽と防火水槽とを兼用していることがあり、周辺敷地で火災が発生した場合、消防隊による急激な水抜きがあり得る。先の実施形態で図示した構成は、水蓄熱槽に対する流入及び流出速度を抑えるためにヘッド部材の容量を大きくしているため、水張り時や水抜き時の水位変動をうけ易い。図15(A)に示すように水張り時にヘッド部材内に水が入らないために浮力を受けたり、図15(B)に示すような急激な水抜き時には周囲の水位が下がっても水が抜けず、ヘッド部材の強度が十分でないときには、これにより破損の可能性がある。本実施形態はこうした現象を防止するものである。
図12には、上方開口のヘッド部材に用いる水抜き用及びエア抜き用の弁機構60を示している。この場合には、水抜き弁62とエア抜き弁64とをそれぞれ別々に設ければよい。各弁はそれぞれヘッド部材の底壁を貫通して垂下する弁筒66を有する。
水抜き弁62は、弁筒66の上部を弁座68とするとともに、弁筒内に、水より軽い浮きとして機能する弁体70Aを上下動可能に遊挿して保持する。弁筒の下部には弁体を載置するための手段(図示例では係止フランジ)を付設している。弁体70Aが載置されている状態ではエアを上方から下方へ通すものとする。弁体70Aの浮力は、蓄熱/放熱時の給排水路内の流体の静圧より大きくなるように設計する。
エア抜き弁64は、弁筒の下部を弁座68とするとともに、弁筒内に、水より重い錘として機能する弁体70Bを上下動自在に遊挿して保持する。
なお、本実施形態では、ヘッド部材の底壁に弁機構の弁孔を設けるために、底壁上面への摩擦層の形成を省略し、筒壁下部内面だけに摩擦層42を周設している。下記の図13の構造でも同様とする。
図13には、下方開口のヘッド部材14に用いる水抜き用及びエア抜き用の弁機構60を示している。この場合には、水抜き及びエア抜き兼用の単一の弁を設けるとよい。この弁は、ヘッド部材の頂壁を貫通して起立する弁筒66を有する。そのほかの構造は、図12の水抜き弁と同じであり、弁筒66の上部を弁座68とするとともに、弁筒内に、水より軽い浮きとして機能する弁体70Aを上下動可能に遊挿して保持する。次に上方開口のヘッド部材における弁機構の作用を説明する。
図14(A)に示すように蓄熱槽2に水を張るときには、弁機構60のうち水抜き弁62は、弁筒内への水の流入により浮き型の弁体70Aが弁座68に着座して閉塞されるが、エア抜き弁64では、錘型の弁体70Bが水に押し上げられて弁座から少し浮き、この状態で弁筒66を経由して水がヘッド部材14内に流入する。これにより、ヘッド部材内のエアが外に押し出される。
図14(B)に示すように通常の蓄熱乃至放熱時には、水抜き弁62は浮き型弁体70Aの浮力により、エア抜き弁64は錘型弁体70Bの荷重により閉鎖されている。これにより蓄熱槽2内の温度成層状態が保たれる。
図14(C)に示す水抜き時には、水抜き弁62において浮き型の弁体70Aが弁座68から下降して、水が抜ける。
次に下方開口のヘッド部材における弁機構の作用を説明する。
図14(D)に示す水張り時には、浮き型の弁体70Aが浮くことでヘッド部材内の空気が上方に抜け、これによりヘッド部材内に水が入る。
図14(E)に示す通常の蓄熱乃至放熱時には、浮き型の弁体70Aが浮力により弁座に着座しており、これにより蓄熱槽の温度成層状態が保たれる。
図14(F)に示す水抜き時には、弁座から弁筒内へ空気が入ることで、弁体70Aも下降する。さらにその空気が弁筒からヘッド部材内へ入ることでヘッド部材内の水が抜ける。
図16は、本実施形態の実施例であり、水張り時エア抜き用のバルブ72を設けている。
[実施例]
図12に記載した上向きの末端構造の好適な実施例の詳細を記載する。この実施例は後述の実験の試験体として利用したものであるので、寸法などのデータを詳しく既述する。前述の通り図12の構造では、摩擦層42は大径筒部の周壁下部内面にのみ形成されている。表1に記載した通り、摩擦層の上下長は100mm、厚さ25mmであり、空隙率は95%である。試験体として図12の構成を選んだのは、摩擦層の付設範囲をあまり大きく出来ない場合にどの程度の減速の抵抗作用が期待できるかを調べるためである。
Figure 0005170524
本発明の第1実施形態に示す流路の末端構造の性能試験のために試験を行ったので、その結果を以下に記載する。
図17から図21には、ヘッド部材の開口部における鉛直方向の流速分布の実験の方法及び結果を示している。
図17(A)に示すようにヘッド部材の開口部において、分岐管の向きと直角な方向に測定点1〜9を、分岐管と同じ方向に測定点10〜17をとってそれぞれ速度分布を測定した。実験のため図17(B)に示すようにL字形の治具80の先に速度センサー82を取り付けて各測定点で測定を行った。速度センサーは、測定レンジが±100mm/sで、測定誤差が±2%/FSのものを用いた。センサ部(感速部)は長さ20mm、径8mmφの大きさである。水面からの開口部の位置は96mmである。その際には、各測定点について1秒間隔で30秒間測定し、その平均値、最小値、最大値を計測した。
試験は、流量の条件及び構造の状態及びを変えた4つのケースについて行った。第1〜第3のケースでは、流量条件は同じで(左右からの流入量がそれぞれ90L/分)であり、第1のケースで下側の繊維塊(摩擦層)及び上側の繊維塊(通水フィルター)を有する試験体を、第2のケースで下側の繊維塊を有する試験体を、第3のケースでは、繊維塊を有しない試験体を用いた。第4のケースでは、流量条件を左から110L/分、右から70L/分として、繊維塊を有しない試験体を用いた。
Figure 0005170524
この表のデータは、各ケースにおいて流速分布が十分に小さく、流速の速すぎるところがないことを確認するために示している。数値の上ではケース1で最も平均流速が大きくなっている。しかしながら、実験誤差を考慮すると有意の差異ではないし、そもそも各ケース間の流体抵抗を比較するために実験条件を調整した試験ではない。ここで重要なことは、図18〜図21のデータが、ヘッド部材の中心部にいくほど流速が小さく、外側にいくほど流速が速くなる傾向があることを示していることである。
さらにケース2(摩擦層有+通水フィルタ無)の結果を示す図19と、ケース3(摩擦層無+通水フィルタ無)の結果を示す図20とを比較すると、大径筒部の内縁に対応する測定点1、9、10、17においては、全ての観測点でケース2の方が約3〜5mm/sec程度流速が低くなっていることが判る。これは摩擦層の抵抗により、通水路の曲り箇所22の外側部分において流速を低減することができたものと解釈される。
図22から図26には、ヘッド部材の開口部近傍における水平方向の流速分布の実験の方法及び結果を示している。
図22(A)に示すようにヘッド部材の開口部近傍において、半径方向水平向きに観測点1〜8をとってそれぞれ速度分布を測定した。
実験のため図22(B)に示すようにI字形の治具80の先に速度センサー82を取り付けて各測定点で測定を行った。水面からの開口部の位置は96mm、水面からのセンサーの位置は50mmである。測定の際には、各測定点について1秒間隔で30秒間測定し、その平均値、最小値、最大値を計測した。
試験は、図17〜図21の場合と同じ4つのケースについて行った。
Figure 0005170524
この実験では、次のことが判った。
○いずれのケースでも全体の平均流速±8mm/sec以下で8方向に流出していた。
○ケース1に比べて測定データの変動幅(最大値と最小値の幅)が大きくなるが、殆どは流速8mm/sec以下であった。
図23〜図26はこの実験の結果を示している。ケース1では、図23(B)に示すように殆ど全ての方向の平均流速が均一であった。ケース2では、図24(B)に示すように平均流速に5mm/sec程度のばらつきがあった。ケース3でも、図25(B)に示すように平均流速に若干のバラつきがある。ケース4では、図26(B)に示すようにほぼ均一な平均速度であるが、各測定点での流速の変動が大きい。
本発明の第1の実施形態に係る温度成層型蓄熱槽の全体構成図である。 図1の蓄熱槽の流路の末端構造のうち上方開口のものの平面図である。 図2の末端構造の縦断面図である。 図1の蓄熱槽の流路の末端構造のうち下方開口のものの平面図である。 図4の末端構造の縦断面図である。 図2の末端構造の要部の縦断面図である。 図2の末端構造の変形例の要部の縦断面図である。 図1の蓄熱槽の作用説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る温度成層型蓄熱槽の末端構造の縦断面図である。 図9の末端構造の要部の拡大図面である。 本発明の第3の実施形態に係る温度成層型蓄熱槽の末端構造の縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る温度成層型蓄熱槽の上方開口の末端構造の縦断面図である。 同実施形態に係る温度成層型蓄熱槽の下方開口の末端構造の縦断面図である。 同実施形態に係る温度成層型蓄熱槽の要部の作用説明図である。 同実施形態に係る温度成層型蓄熱槽の要部の作用説明図である。 同実施形態の実施例である。 本発明の第1実施形態について行った実験例の説明図である。 この実験の第1のケースの結果を表す図である。 この実験の第2のケースの結果を表す図である。 この実験の第3のケースの結果を表す図である。 この実験の第4のケースの結果を表す図である。 本発明の第1実施形態について行った他の実験例の説明図である。 この実験の第1のケースの結果を表す図である。 この実験の第2のケースの結果を表す図である。 この実験の第3のケースの結果を表す図である。 この実験の第4のケースの結果を表す図である。
符号の説明
2…温度成層型蓄熱槽 4…熱交換器 6…給排水用流路 6A…給水用流路
6B…排水用流路 8…主管 10…分岐管 10a…同先端部
12…末端構造 14…ヘッド部材 16…大径筒部 18…小径筒部
20…通水路 20a…上流部分 20b…中流部分 20c…下流部分
22…曲り箇所 24…連通口 26…隔壁 28…開口部
30…支持部 32…通水フィルター 34…減速手段 38…抵抗部
40…隅部 42…摩擦層
48…外向きフランジ状壁 50…筒壁 52…支持棒 54…邪魔板
60…水抜き及びエア抜き用弁機構 62…水抜き弁 64…エア抜き弁
66…弁筒 68…弁座 70A、70B…弁体 72…バルブ
74…給水管 75…排水管
80…治具 82…速度センサー
…分配器 E…集水器 v…流路切替バルブ p…蓄熱/放熱ポンプ
e…流路断面積の拡大 c…流路の曲り

Claims (8)

  1. 温度成層型蓄熱槽の内部又は外部に配管した主管から延びる分岐管に、分配器モード又は集水器モードとして利用可能に形成した、給水乃至排水流路の末端構造であって、
    少なくとも一本の分岐管(10)の先端部(10a)と、
    分岐管の先端部と連結したヘッド部材(14)とで形成され、
    ヘッド部材(14)は、上部及び下部の一方に分岐管(10)の先端部(10a)を接続し、他方に開口部(28)を形成した中空体であって、上記先端部(10a)から開口部(28)に至る通水路(20)を含み、
    この通水路(20)を、分岐管の先端部(10a)付近を除いて単一の流路とするとともに、流路断面積が分岐管の先端との連続口で最小に、かつ開口部(28)で最大になるように形成し、
    さらに通水路(20)内に減速手段(34)を施してなり、この減速手段は、流路断面積の拡大(e )…による圧力損失と、流路断面積の拡大箇所の、分配器モードでの下流に存する流
    路の曲り( )…に伴う摩擦抵抗の組み合わせにより形成し
    かつ通水性の繊維塊で形成した摩擦層(42)を通水路の流路形成面に沿って形成したことを特徴とする、温度成層型蓄熱槽の給水乃至排水流路の末端構造。
  2. 上記通水路(20)を画成する流路形成面のうち、通水路の曲り箇所(22)の外側部分に、その周囲に比べて摩擦作用の大きい抵抗部(38)を流路形成面に沿って形成したことを特徴とする、請求項1記載の温度成層型蓄熱槽の給水乃至排水流路の末端構造。
  3. 上記通水路(20)は、分岐管の先端部(10a)から開口部(28)に向かって、流路断面積が急拡大する箇所と、流路が屈曲或いは湾曲する曲り箇所とを繰り返すように構成したことを特徴とする、請求項1又は請求項に記載の温度成層型蓄熱槽の給水乃至排水流路の末端構造。
  4. 上記通水路(20)は、相互に重なる複数の流路部分(20a)…からなり、一つの流路部分から次の流路部分へ折り返すように形成し、
    かつこれら流路部分は、柱形に形成した最初の一つの流路部分を中心に、内側から外側へ同心環状に折り返すようにしたことを特徴とする、請求項記載の温度成層型蓄熱槽の給水乃至排水流路の末端構造。
  5. 上記ヘッド部材(14)は、
    垂直方向へ延びる分岐管(10)の先端に付設した水平な外向きフランジ状壁(48)と、
    この外向きフランジ状壁の外縁から分岐管と同じ方向に突出した筒壁(50)と、
    上記主管(8)内部から、分岐管(10)内を通って筒壁(50)内へ突出した支持棒(52)と、
    この支持棒の上端に付設するとともに外向きフランジ状壁(48)との間に一定間隙を存して筒壁内面側へ延長した邪魔板(54)とを具備し、
    上記支持棒(52)は、分岐管内面に触れないように分岐管の軸に沿って延びるとともに、
    支持棒(52)外面と分岐管(10)内面との距離( )、及び邪魔板(54)外縁と筒壁内面(50)との距離( )をそれぞれ周方向に一定としたことを特徴とする、請求項1又は請求項に記載の温度成層型蓄熱槽の給水乃至排水流路の末端構造。
  6. 温度成層型蓄熱槽の内部又は外部に配管した主管から延びる分岐管に、分配器モード又は集水器モードで利用可能に設けられ、少なくとも一本の分岐管の先端部と、この分岐管の先端部と連結したヘッド部材とで形成される、給水乃至排水流路の末端構造であって、
    上記ヘッド部材(14)は、
    上下両端面の一方を開口部(28)とすると共に他方を閉塞した背高の大径筒部(16)と、
    上下両端面の一方を閉塞すると共に他方を連通口(24)とする背低の小径筒部(18)と、
    を具備し、大径筒部(16)の閉塞端部と小径筒部(18)の連通口(24)とが向かい合うように、大径筒部(16)の奥部内に小径筒部(18)を同心状に挿入させてなる中空体であって、
    これら大径筒部(16)及び小径筒部(18)の適所を貫通して分岐管(10)の先端部(10a)を突入させ、
    この先端部から小径筒部の内部及び小径筒部と大径筒部との各筒壁の間隙を経て上記開口部(28)に至る通水路(20)を形成したことを特徴とする、温度成層型蓄熱槽の給水乃至排水流路の末端構造。
  7. 上記ヘッド部材(14)のうち開口部(28)と反対側の部分に、蓄熱槽(2)内に水を充填するとき又は蓄熱槽(2)から水を吸い出すときに開き、蓄熱時又は放熱時には閉じる、水抜き用及びエア抜き用の弁機構(60)を設けたことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の温度成層型蓄熱槽の給水乃至排水流路の末端構造。
  8. 槽内の上部及び下部の一方に給水用主管(8)を、他方に排水用主管(8)を配管するとともに、給水側の主管(8)からの分岐管(10)の先端に分配器( )を、排水側の主管(8)からの分岐管(10)の先端に集水器( )をそれぞれ付設してなる温度成層型蓄熱槽において、
    上記分配器( )及び集水器( )を請求項1から請求項7のいずれかに記載の給水乃至排水流路の末端構造とし、
    分配器( )乃至集水器( )の開口部(28)のうち、下側の主管(8)と連なるものは蓄熱槽(2)の底面に向かい合わせて下向きに、上側の主管(8)と連なるものは蓄熱槽(2)の上端面に向かい合わせて上向きに配向したことを特徴とする、温度成層型蓄熱槽。
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