JP4588659B2 - 自動販売機店舗装置 - Google Patents

Description

本発明は、例えば駅、空港、デパート、その他の公共施設等に設置され、飲料、食料品、雑貨等の任意の物品を販売する自動販売機店舗装置に関するものである。

従来、飲料等を販売する自動販売機としては、前面を開口した自動販売機本体と、自動販売機本体の前面を開閉する外扉と、自動販売機本体内に設けられた商品収納庫と、商品収納庫内に設けられた商品収納コラムとを備え、外扉の前面に設けられた商品サンプルから選択した商品を商品選択ボタンの操作により販売するようにしたものが一般的である（例えば、特許文献１参照。）。
特開２００４−２７２５８７号公報

ところで、駅や空港のロビー等の広い空間に設置される自動販売機は、主に壁面の前に配置されているが、空間の広さに対して自動販売機の設置される壁面が少なく、しかもロビー等の広い空間では中央側の通行者が多いため、壁面側に設置された自動販売機は利用されにくいという問題点があった。

本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、駅や空港のロビー等の広い空間に自動販売機を設置する場合でも、多くの利用者を得ることのできる自動販売機店舗装置を提供することにある。

本発明は前記目的を達成するために、本発明の自動販売機店舗装置は、任意の物品を販売する複数の自動販売機と、各自動販売機をその前面が外側に臨むように円形に並べて配置する配置ユニットと、少なくとも二台の自動販売機に接続され、これらの自動販売機内を冷却する冷却ユニットとを備え、冷却ユニットを各自動販売機によって囲まれた空間内に配置している。

これにより、各自動販売機が前面を外側に臨むように円形に並べて配置されることから、その周囲の何れの方角からも自動販売機の存在を確認することができる。また、各自動販売機が配置ユニットによって配置されることから、単に自動販売機のみを並べて設置する場合とは異なり、各自動販売機を所定の円周上に正確に位置決めして整列させることができるとともに、各自動販売機同士のまとまった一体感が形成される。更に、少なくとも二台の自動販売機内が冷却ユニットによって冷却されることから、各自動販売機ごとに冷却器以外の冷却機器を備える必要がない。この場合、冷却ユニットが各自動販売機によって囲まれた空間内に配置されることから、冷却ユニットを空きスペースに設置することができ、しかも冷却ユニットが外部から見えることもない。

本発明の自動販売機店舗装置によれば、周囲の何れの方角からも自動販売機の存在を確認することができ、駅や空港のロビー等の広い空間に設置する場合でも多くの利用者を得ることができる。また、単に自動販売機のみを並べて設置する場合とは異なり、各自動販売機を所定の円周上に正確に位置決めして整列させることができ、各自動販売機の設置を容易且つ確実に行うことができる。更に、各自動販売機同士のまとまった一体感を形成することができるので、単なる自動販売機の集合とは異なり、一つの店舗としての印象を利用者に与えることができ、利用者の興味をひくことができる。また、各自動販売機ごとに冷却器以外の冷却機器を備える必要がないので、店舗装置全体の低コスト化を図ることができる。この場合、冷却ユニットを各自動販売機によって囲まれた空きスペースに設置することができ、しかも冷却ユニットが外部から見えることもないので、美観を損なうことがないという利点もある。

図１乃至図４は本発明の前提技術を示すもので、図１は自動販売機店舗装置の全体斜視図、図２はその平面図、図３はその側面断面図、図４は自動販売機の正面図である。

この自動販売機店舗装置は、任意の物品を販売する複数の自動販売機１０と、各自動販売機１０をその前面が外側に臨むように円形に並べて配置する配置ユニット２０と、配置ユニット２０を各自動販売機１０の配列方向に回転させる回転機構３０と、各自動販売機１０の上方に設けられた情報表示部４０と、各自動販売機１０の間に設けられた複数の物品収納部５０とを備え、各自動販売機１０は建造物の柱１の周囲に配置されている。

各自動販売機１０は、前面を開口した自動販売機本体１１と、自動販売機本体１１の前面開口部を開閉する外扉１２と、自動販売機本体１１内に設けられた商品収納コラム１３とを備えている。外扉１２の前面には商品選択スイッチ１４、硬貨投入口１５、紙幣投入口１６、金額表示部１７、硬貨返却口１８及び商品取出口１９が設けられ、透明ガラスからなる窓部１０ａから自動販売機本体１１内の商品収納コラム１３を目視可能になっている。商品収納コラム１３は、前後方向に配列した商品を前方に移動させて図示しないバケットに受容し、バケットを移動して商品を商品取出口１８に搬出する周知の構成からなり、例えば紙パック入り飲料や菓子等の商品Ａを収納している。尚、各自動販売機１０は前述のような構成のものには限られず、例えばサーペンタイン式コラム、コンベア式コラム、スパイラル式コラム等、他の構成からなる商品収納コラムを用いたものであってもよい。また、各自動販売機１０は、内部の商品を冷却して販売するもの、加熱して販売するもの、または常温で販売するものの何れであってもよい。

配置ユニット２０は環状に形成された円板状の載置台２１を備え、載置台２１は床面との間に設けられたベアリング２２によって周方向に回動自在に支持されている。載置台２１の上には各自動販売機１０が載置台２１の周方向に等間隔で配列され、各自動販売機１０は図示しない固定金具によって載置台２１に固定されている。この場合、図示していないが、載置台２１には各自動販売機１０をそれぞれ所定位置に配置するための位置決め手段（例えばネジ孔、位置決め用ガイド、位置決め用マーク等）が設けられる。また、各自動販売機１０の上方には上下方向に延びる円筒壁２３が設けられ、各自動販売機１０はその一部（前端側）が円筒壁２３の外側に突出するように配置されている。

回転機構３０は、載置台２１の内周面に設けた内歯車（図示せず）に噛み合う歯車３１と、歯車３１を回転させるモータ３２とからなり、モータ３２によって歯車３１を駆動することにより、載置台２１を低速で回転させるようになっている。

情報表示部４０は、円筒壁２３の上端側に各自動販売機１０の配列方向に沿って環状に形成され、その外周面には広告等の文字や図柄等が表示する表示部４１が設けられている。この場合、情報表示部４０は載置台２１と共に回転するようになっている。尚、表示部４１は文字等が印刷されたものであってもよいが、例えば表示情報を変更可能な電光掲示板によって構成し、最新の宣伝情報やニュース等を表示するようにしてもよい。

各物品収納部５０は、任意の物品を陳列可能な上下方向複数段の陳列棚５１からなり、互いに隣接する自動販売機１０間の隙間を埋めるように設けられている。

以上のように構成された自動販売機店舗装置は、例えば駅や空港のロビー等に設置され、建物の柱１を囲むように配置される。これにより、自動販売機の設置可能な壁面が少ない広い空間であっても、空間の中央側に位置する柱１の周囲に各自動販売機１０を配置することにより、通行者が自動販売機１０を利用し易くなる。その際、各自動販売機１０は前面が外側に臨むように円形に並べて配置されているので、その周囲の何れの方角からも自動販売機１０の存在を確認することができる。更に、各自動販売機１０は載置台２１の回転により配列方向に低速で移動しているので、一方向からでも各自動販売機１０を順次臨むことができる。

このように、前記自動販売機店舗装置によれば、任意の物品を販売する複数の自動販売機１０と、各自動販売機１０をその前面が外側に臨むように円形に並べて配置する配置ユニット２０とを備えているので、その周囲の何れの方角からも自動販売機１０の存在を確認することができ、駅や空港のロビー等の広い空間に設置する場合でも多くの利用者を得ることができる。また、各自動販売機１０を配置ユニット２０に配置するようにしているので、単に自動販売機のみを並べて設置する場合とは異なり、各自動販売機１０を配置ユニット２０によって所定の円周上に正確に位置決めして整列させることができ、各自動販売機１０の設置を容易且つ確実に行うことができる。更に、各自動販売機１０同士のまとまった一体感を形成することができるので、単なる自動販売機の集合とは異なり、一つの店舗としての印象を利用者に与えることができ、利用者の興味をひくことができる。

この場合、各自動販売機１０を柱１の周囲に配置したので、自動販売機の設置可能な壁面が少ない広い空間であっても、柱１の周囲を通行する利用者への販売機会を増やすことができ、利用者への利便性を向上させることができる。また、各自動販売機１０が柱１の周囲に設置されるため、柱のない場所に設置する場合に比べ、各自動販売機１０が通行の妨げになることもなく、設置スペースの確保に極めて有利である。更に、各自動販売機１０によって柱１を囲むことにより、柱１のみが存在している場合のような殺風景な印象を解消することができ、駅や空港のロビー等における美観の向上にも貢献することができる。

また、各自動販売機１０を載置台２１によって配列方向に回転させるようにしたので、一方向からでも各自動販売機１０を順次臨むことができ、例えば各自動販売機１０の周囲に休憩用の椅子やテーブルを設置することにより、利用者が休憩しながら各自動販売機１０の販売商品を確認することができる。

更に、各自動販売機１０の配列方向に沿って延びる円形の表示部４１に任意の情報を表示可能な情報表示部４０を備えているので、各自動販売機１０と同様、周囲の何れの方角からも表示部４１を確認することができ、例えば販売商品の広告を表示部４１に表示することにより、販売商品の宣伝効果をより高めることができる。また、表示部４１にニュース等の他の情報を表示することにより、利用者へのサービスを向上させることができるとともに、各自動販売機１０の存在感を高めることもできる。

また、各自動販売機１０間に任意の物品を収納可能な物品収納部５０を設けたので、円形に配置した場合に生ずる各自動販売機１０間の空きスペースを物品収納部５０によって解消することができ、空きスペースの有効利用及び美観の向上を図ることができる。この場合、物品収納部５０の陳列棚５１に自動販売機１０の販売商品と関連のある物品、例えば飲料や菓子等の試食品、化粧品等の試供品、キャンペーンの販促品等を陳列すれば、利用者の購入意欲を促すことができる。また、物品収納部５０の陳列棚５１を、例えばティッシュペーパーやチラシ等の広告媒体用ラックとして利用することも可能である。

図５乃至図７は本発明の一実施形態を示すもので、図５は自動販売機店舗装置の全体斜視図、図６はその平面図、図７は冷媒回路の構成図である。尚、前記前提技術と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。

本実施形態の自動販売機店舗装置では、配置ユニット２０に各自動販売機１０によって囲まれた空間内に出入りするための出入口２４が設けられ、出入口２４は一台の自動販売機配置スペースに設けられている。出入口２４には扉２４ａが設けられ、扉２４ａによって出入口２４が開閉するようになっている。

また、本実施形態の自動販売機店舗装置は、各自動販売機１０間に交互に設けられた第１の物品収納部６０及び第２の物品収納部７０と、各自動販売機１０によって囲まれた空間内に設けられた第３の物品収納部８０と、各自動販売機１０、第２の物品収納部７０及び第３の物品収納部８０に接続された冷却ユニット９０とを備えている。

第１の物品収納部６０は前記物品収納部５０と同様、任意の物品を陳列可能な上下方向複数段の陳列棚６１からなり、互いに隣接する自動販売機１０間の隙間を埋めるように設けられている。

第２の物品収納部７０は、互いに上下に配置された複数のコインロッカー７１からなり、各コインロッカー７１内は図示しない冷却器によって冷却されるようになっている。

第３の物品収納部８０は、例えば自動販売機１０の補充用の商品等、任意の物品を収納可能な断熱構造の周知の収納庫からなり、その内部は図示しない冷却器によって冷却されるようになっている。

冷却ユニット９０は、図示しない圧縮機、凝縮器、膨張機構等の冷却機器を備え、各自動販売機１０によって囲まれた空間内に配置されている。冷却ユニット９０は冷媒配管９１を介して各自動販売機１０の冷却器、第２の物品収納部７０の冷却器及び第３の物品収納部８０の冷却器に接続され、これらの冷却器に低温冷媒を流通するようになっている。この場合、各自動販売機１０、第２の物品収納部７０及び第３の物品収納部８０には、圧縮機、凝縮器、膨張機構等の冷却機器は設けられていない。

本実施形態の自動販売機店舗装置によれば、前記前提技術と同様、各自動販売機１０をその前面が外側に臨むように円形に配列しているので、その周囲の何れの方角からも自動販売機１０の存在を確認することができ、駅や空港のロビー等の広い空間に設置する場合でも多くの利用者を得ることができる。この場合、前記実施形態とは異なり、各自動販売機１０を柱の周囲に配置していないので、柱の存在しない分、各自動販売機１０によって囲まれた空間内を有効に利用することができる。この場合、各自動販売機１０によって囲まれた空間内に出入りする出入口２４を備えているので、外部からの出入りを容易に行うことができる。また、出入口２４に扉２４ａを設けているので、扉２４ａを施錠すれば関係者以外の侵入を防止することができるとともに、扉２４ａを各自動販売機１０と統一性のあるデザインに形成することにより、出入口２４の扉２４ａによって美観が損なわれることがないという利点もある。

また、各自動販売機１０間に設けた第１の物品収納部６０の陳列棚６１には、前記前提技術と同様、自動販売機１０の販売商品と関連のある物品等を陳列することができるとともに、各自動販売機１０間に設けた第２の物品収納部７０のコインロッカー７１に利用者の手荷物等を収納することができ、利用者の利便性をより向上させることができる。この場合、コインロッカー７１内を冷却するようにしているので、食料品等を低温で保管することができ、デパート等の買物客が利用する場合に極めて有利である。尚、各第２の物品収納部７０の一部または全部を冷却機能を有しない通常のコインロッカーによって構成してもよい。また、本実施形態では、各自動販売機１０間に陳列棚６１やコインロッカー７１を設けたものを示したが、例えばゴミ箱や両替機を設置するなど、他の目的に利用することも可能である。

更に、補充用の商品等を収納可能な第３の物品収納部８０を備えているので、自動販売機１０の商品が売り切れた場合や残り商品が少なくなった場合でも、第３の物品収納部８０から速やかに商品を補充することができる。この場合、第３の物品収納部８０内を冷却するようにしているので、冷却して販売する商品を常に適温で保管しておくことができる。この場合、第３の物品収納部８０を各自動販売機１０によって囲まれた空間内に配置したので、第３の物品収納部８０を空きスペースに設置することができ、しかも第３の物品収納部８０が外部から見えることがないので、美観を損なうことがないという利点もある。尚、各自動販売機１０によって囲まれた空間内に、冷却機能を有しない第３の物品収納部を設置するようにしてもよく、配置ユニット２０に一体に形成された第３の物品収納部を備えるようにしてもよい。

また、各自動販売機１０、第２の物品収納部７０及び第３の物品収納部８０の内部を一台の冷却ユニット９０によって冷却するようにしたので、各自動販売機１０、第２の物品収納部７０及び第３の物品収納部８０ごとに冷却器以外の冷却機器を備える必要がなく、店舗装置全体の低コスト化を図ることができる。この場合、冷却ユニット９０を各自動販売機１０によって囲まれた空間内に配置したので、冷却ユニット９０を空きスペースに設置することができ、しかも冷却ユニット９０が外部から見えることもないので、美観を損なうことがないという利点もある。

尚、前記実施形態では、各自動販売機１０を載置台２１上に載置するようにした配置ユニット２０を示したが、載置台２１に代えて、例えば各自動販売機１０の配置される部分を切り欠いた円形の基板を備え、切り欠き部に配置した自動販売機１０を床面上に直接固定するようにしたものであってもよい。

本発明の前提技術を示す自動販売機店舗装置の全体斜視図 自動販売機店舗装置の平面図 自動販売機店舗装置の側面断面図 自動販売機の正面図 本発明の一実施形態を示す自動販売機店舗装置の全体斜視図 自動販売機店舗装置の平面図 冷媒回路の構成図

符号の説明

１…柱、１０…自動販売機、２０…配置ユニット、２１…載置台、３０…回転機構、４０…情報表示部、４１…表示部、５０…物品収納部、６０…第１の物品収納部、７０…第２の物品収納部、８０…第３の物品収納部、９０…冷却ユニット。

Claims (7)

1. 任意の物品を販売する複数の自動販売機と、
   各自動販売機をその前面が外側に臨むように円形に並べて配置する配置ユニットと、
   少なくとも二台の自動販売機に接続され、これらの自動販売機内を冷却する冷却ユニットとを備え、
   冷却ユニットを各自動販売機によって囲まれた空間内に配置した
   ことを特徴とする自動販売機店舗装置。
2. 前記配置ユニットに各自動販売機を載置する載置台を設け、載置台を各自動販売機の配列方向に回転可能に構成した
   ことを特徴とする請求項１記載の自動販売機店舗装置。
3. 前記配置ユニットに、各自動販売機によって囲まれた空間内に出入り可能な出入口と、出入口を開閉する扉とを設けた
   ことを特徴とする請求項１または２記載の自動販売機店舗装置。
4. 互いに隣り合う少なくとも二台の自動販売機間に設けられ、自動販売機で販売する物品またはそれ以外の任意の物品を収納可能な物品収納部を備えた
   ことを特徴とする請求項１、２または３記載の自動販売機店舗装置。
5. 前記各自動販売機によって囲まれた空間内に設けられ、自動販売機で販売する物品またはそれ以外の任意の物品を収納可能な物品収納部を備えた
   ことを特徴とする請求項１、２または３記載の自動販売機店舗装置。
6. 前記冷却ユニットを少なくとも二台の自動販売機及び物品収納部に接続し、これらの自動販売機内及び物品収納部内を冷却するように構成した
   ことを特徴とする請求項４または５記載の自動販売機店舗装置。
7. 前記各自動販売機の配列方向に沿って延びる円形の表示部に任意の情報を表示可能な情報表示部を備えた
   ことを特徴とする請求項１、２、３、４、５または６記載の自動販売機店舗装置。

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