JP4588051B2 - ハロゲン電球、反射鏡付きハロゲン電球および照明装置 - Google Patents
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Description
そして、ハロゲン電球は、バルブと、内部リード線によって支持されて、当該バルブ内に配置された発光体とを有している。
ここで、発光体は、全体的にコンパクトであるほど点光源に近づけることができ、反射鏡との組み合わせにおいて集光効率を向上させることができる。そこで、発光体として、フィラメント線を扁平形状に巻回してなるフィラメントコイルを利用したものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
ところが、円形形状に巻回されたフィラメントコイルでは見られなかった現象が起きた。すなわち、完成したハロゲン電球において、累積の点灯経過時間が初期の段階(例えば数分〜数時間)での点灯中に、図17に示すような、発光部に対応するフィラメントコイルがその長手方向の中心軸に対してねじれるように回転変形(この変形を、以下、単に「ねじれ」という)し、これにより、隣接するフィラメントコイルのフィラメント線同士で接触して短絡したり、接触しなくとも互いに近接することによってその間で放電して断線したりするといった問題が起こった。
したがって、発光体としてフィラメントコイルを1本単体で用いて1つの発光部を構成する分には問題ないが、そのフィラメントコイル(発光部)を複数、林立するように隣接して配置することはできなかった。
すなわち、通常、フィラメントコイルは、芯線と呼ばれる例えばモリブデン棒にタングステン線(素線)を巻回し、焼成して所定の巻回形状に安定化(タングステンの再結晶化)させた後、モリブデン棒を溶解させて得る。前記ねじれはこの溶解後に起きているわけではない。
すなわち、バルブと当該バルブ内に配された発光体とを備えるハロゲン電球において、前記発光体は、1又は複数の一重巻きのフィラメントコイルから構成された2以上の発光部を有すると共に、前記バルブ内に配された内部リード線から給電され、前記フィラメントコイルは、フィラメント線を略扁平形状に巻回して構成され、前記内部リード線は、各発光部を構成しているフィラメントコイルの端部から導入され、当該導入部分に前記フィラメントコイルの前記扁平形状の横断面の長軸方向に屈曲する屈曲部を有し、少なくとも2つの前記発光部は、それぞれのフィラメントコイルの長軸同士が平行に対向する状態で隣接し、前記少なくとも2つの発光部におけるフィラメント線の横断面の結晶数N(Nは整数)が1個から3個の範囲内にあることを特徴とするものである。
本発明に係る反射鏡付きハロゲン電球は、凹面状の反射鏡と、この反射鏡内に配置された上記構成のハロゲン電球とを備え、前記ハロゲン電球のバルブの長手方向の中心軸と前記反射鏡の光軸とが略同一軸上に位置していることを特徴とするものである。
さらに、本発明に係る照明装置は、上記構成の反射鏡付きハロゲン電球が照明器具に取り付けられていることを特徴とするものである。
<実施の形態1>
1.照明装置
図1は、実施の形態1に係る管球の一例として示すハロゲン電球14を有する照明装置10の概略構成を示す一部切欠き図である。なお、図1を含む全ての図面において、各部材間の縮尺は統一していない。
照明器具12は、有底円筒状をした器具本体16と器具本体16に収納された反射鏡18とを有する。
反射鏡18は、ハロゲン電球14を取替え可能とするため、器具本体16に対し、着脱可能である。
反射鏡18は、基体20の開口部(光照射開口部)に設けられた前面ガラス24を有する。本例では、前面ガラス24は基体20に固着されており、ハロゲン電球14の取替えのため、基体20部分が器具本体16と着脱自在な構成となっているが、これに限らず、基体を器具本体に固定し、前面ガラスを基体に対し着脱自在な構成としても構わない。
2.ハロゲン電球
ハロゲン電球14は、前記受け具(不図示)に取り付けられ、反射鏡18内に組み込まれて使用される。組み込まれた(取り付けられた)状態で、ハロゲン電球14の後述するバルブ26の中心軸Bと反射鏡18の光軸Rとが略同軸上に位置することとなる(中心軸Bと光軸Rとが略一致することとなる)。ハロゲン電球14は、定格電圧が100[V]以上150[V]以下で、かつ定格電力が100[W]以下に設定された電球である。
ハロゲン電球14は、気密封止されたバルブ26と、バルブ26の後述する封止部38側に接着剤28によって固着された、例えばE型の口金30とを有している。
バルブ26は、封止切りの残痕であるチップオフ部32、後述するフィラメント体(本発明の「発光体」に相当する)61等を収納するフィラメント体収納部34、略円筒状をした筒部36、および公知のピンチシール法によって形成された封止部38がこの順に連なった構造をしている。
なお、フィラメント体収納部34(およびチップオフ部32)の外面には赤外線反射膜が形成されている。もっとも、この赤外線反射膜は必ずしも必要なものではなく、適宜形成されるものである。
ハロゲン物質は、点灯中、ハロゲンサイクルによって、フィラメント体61から蒸発したその構成物質であるタングステンを再びフィラメント体61に戻し、バルブ26の黒化を防止するためのものである。ハロゲン物質の濃度は10[ppm]〜300[ppm]の範囲内にあることが好ましい。
希ガスには、クリプトンガスを用いることが好ましい。クリプトンガスを用いることにより、集光効率を高める目的でフィラメント体を全体的にコンパクト化するため、後述するような形態を採用しているにもかかわらず、対向する発光部(後述)間の任意の場所で点灯時にアーク放電が発生して、断線するのを抑制するといった効果が得られる。
金属箔40の一端部には外部リード線44の一端部が、金属箔42の一端部には外部リード線46の一端部が、それぞれ接合されて電気的に接続されている。外部リード線44,46は、タングステン製である。外部リード線44,46の他端部は、バルブ26の外部に導出されていて、それぞれ、口金30の端子部48,50に電気的に接続されている。
金属箔40の他端部には内部リード線52の一端部が、金属箔42の他端部には内部リード線54の一端部が、それぞれ接合されて電気的に接続されている。内部リード線52,54は、金属線の一例として示すタングステン線からなり、その径は、例えば、0.5[mm]である。内部リード線52,54の一端部は、バルブ26の封止部38で支持されていて、内部リード線52,54の他端部側が当該封止部38からバルブ26内空間に延出している。内部リード線52,54は、口金30を介して供給される外部電力をフィラメント体61に給電すると共に、フィラメント体61の一部を直接に支持する導電性支持部材としての役割を果たす。
3.マウント
(1)全体構造
図3に、フィラメント体61が支持されてなるマウント55の斜視図を示す。
図3に示すように、フィラメント体61の一部を直接に支持する支持部材としては上記内部リード線52,54の他に、フィラメント体61を、その長手方向ほぼ中央で支持する中間支持部材がある。なお、以下、当該中間支持部材をサポート線56とし、サポート線56は、タングステン線からなる。
(2)フィラメント体
フィラメント体61は、図3に示すように、短軸と長軸とを有する扁平な横断面をした筒状にフィラメント線が巻かれた単フィラメントコイル60を、当該単フィラメントコイル60の長手方向ほぼ中央部60Dで、短軸方向に略V字状に屈曲させ、当該屈曲部を中間支持部材であるサポート線56で支持し、サポート線56と両内部リード線52,54との間で懸架したものである。
単フィラメントコイル60として、扁平な筒状に一重に巻回されてなるコイル(以下、「扁平コイル」と言う)を採用したのは、以下の理由による。すなわち、円筒状に一重に巻回されてなる単コイル(以下、「円筒コイル」と略称する)と比較して、(扁平な筒の短軸長と円筒の直径が等しいとした場合)1ターン当たりの素線長を長くすることができる関係上、タングステン線の長さが同じであれば、コイルの全長を短縮でき、もって、反射鏡の光軸方向(バルブ中心軸)におけるフィラメントコイル(発光部)のコンパクト化が図れることとなるからである。
そして、巻回した状態で、焼成(この焼成を「第1焼成」という)して、巻回されたフィラメント線の形状安定化(タングステンの再結晶化)を行う。その後、芯線62を溶解して作製し、再度、焼成(この焼成を「第2焼成」という)して、扁平コイルを構成するフィラメント線内に残留する応力を緩和・除去すると共にタングステンの結晶成長化を行う。
フィラメント線は、タングステンを主成分とし、酸化カリウム等がドープ材として添加されている。また、フィラメント線の径は、例えば0.05[mm]で、前記所定の等ピッチは、例えば0.079[mm]に設定されている。
図5の上部に示すように、単フィラメントコイル60は、そのコイル軸心CX方向から見て、平行に配された2本の線分の対応する端同士を半円で結んでなる、いわゆる(陸上競技の)トラック形状をしている。この形状は、上記した作製方法に由来するものであり、芯線62の本数が多いほど、より扁平したトラック形状となる。すなわち、芯線62の本数で、扁平の度合い(扁平率)を調整することができる。
また、単フィラメントコイル60は、全体的には、略一様なピッチで巻かれているのであるが、その中間部の両側に、上記略一様なピッチよりも拡げられた拡開部60E1,60E2を有する。拡開部60E1,60E2は、1〜2巻(ターン)の範囲で形成される。
拡開部60E1,60E2を設けない場合(すなわち、継線部となるべき部分と発光部(60A1,60A2)となるべき部分とが、拡開部60E1,60E2を介することなく、連続している場合)、両継線部60B1,60B2間が発光すべきなのであるが、発光部60A1,60A2と継線部60B1,60B2との境界が不明確となり、継線部となるべき部分が不用意に発光したり、その逆に、発光すべき部分(60A1,60A2)が発光しなかったりする事態が生じる。
図3に戻り、単フィラメントコイル60の端部から導入された内部リード線52,54は、拡開部60E1,60E2から導出されていて、導出部52A,54Aが、単フィラメントコイル60の対応する端部側に折り曲げられている。
内部リード線52,54の単フィラメントコイル60内における形態は同様なので、内部リード線54の単フィラメントコイル60内(継線部60B2内)での形態を代表として、図6に示す。図6は、図3に示す矢印Aの向きに継線部60B2を見た図であり、継線部60B2を断面で表し、その内部における内部リード線54部分の形態を分かり易くした図である。なお、継線部60B2は、両端以外の同一形状部分を一部省略したものであり、当該同一形状部分については、コイルの内径と外径を一点鎖線で表したものである。
屈曲部54Bの高さHは、前記長軸の長さと略等しいことが好ましい。なお、屈曲部54Bにおいて「く」字状の屈曲角度βは特に限定されるものではなく、図示した角度より小さくても大きくても構わない。また、屈曲の形態も「く」字状に限定されるものではなく、上述した目的が達成できる(効果が得られる)形態であれば、円弧状や蛇行状等でも構わない。
ストレート部54Dに続く部分は、拡開部60E2から単フィラメントコイル60外へ導出されていて、当該導出部54Aが、前述したように、単フィラメントコイル60の端部側に折り曲げられている。当該折り曲げは、内部リード線54の、継線部60B2における拡開部60E2側の最終巻き線(最終ターン)60T1と接触する位置を基点としてなされている。折り曲げ角度αは、45度以下が好ましい。
また、導出部54Aを折り曲げることで、継線部60B2が内部リード線54から脱落するのを防止できる。図6において、二点鎖線で示す折り曲げない状態のままであると、ハロゲン電球14に外力が加わって、例えば、フィラメント体61が扁平の長軸方向に振動した場合に導出部54Aから継線部60B2が抜け出してしまう事態が生じるのであるが、上記のように折り曲げることで、フィラメント線が内部リード線54の端部を越えて振動することが無いので、上記のような事態を防止できるのである。
(5)発光部
図7の上部に示すのは、内部リード線52,54、サポート線56に取り付けられた状態、すなわち、図3に示す状態のフィラメント体61を、図3の矢印Cの向きに見た平面図を模式的に表したものであり、図7の下部に示すのは、矢印Dの向きに見た正面図を模式的に表したものである。ここで、図7は、フィラメント体61における通電中の発光箇所等を説明する目的で用いるため、本図において、内部リード線52,54の図示は省略し、サポート線56は、フィラメント体61を直接支持する部分で切断した切断端面で表している。図7では、また、上部の平面図および下部の正面図の両方において、フィラメント体61における発光部60A1,60A2を実線で、非発光部60C1,60C2,60C3を二点鎖線で表した。
また、フィラメント体61の屈曲部において、サポート線56に支持されて接触している数巻き(数ターン)部は、隣接するターン同士の一部が接触して電気的に短絡状態となるため通電中においても発光しない。発光しない範囲は、屈曲部の態様、屈曲の程度(屈曲角度)、サポート線の形状等に拠るが、少なくとも屈曲部の一部は非発光部60C3となる。すなわち、フィラメント体61では、非発光部60C3を含む屈曲部からフィラメント体61の一方の拡開部60E1に至る間(拡開部60E1は含まない)に第1の発光部60A1が、他方の拡開部60E2に至る間(拡開部60E2は含まない)に第2の発光部60A2が存することとなる。そして、第1の発光部60A1と第2の発光部A2とは、単フィラメントコイル60における扁平形状の長軸同士が対向する状態で配されている。
図8は、発光部のフィラメント線の横断面図である。
発光部60A1,60A2は、図8に示すように、フィラメント線の横断面において、結晶数N(Nは整数)は1個から3個の範囲内(1個および3個は含む)にある。フィラメント線の横断面における結晶数Nが、上記範囲にあることにより、発光部に対応する領域のフィラメントコイル(フィラメントコイルの発光部を構成している部分)がねじれるのを抑制できることが判明している。
図9は、フィラメント線の横断面における結晶数とねじれ発生率との関係を示す図である。
ここでの目視によるねじれの無は、発光部におけるフィラメントコイルの形状を完全に維持しているだけでなく、厳密にはわずかにねじれてはいるものの、実質的にフィラメントコイルの原形形状と同一視できる程度のものも含んでいる。
上記の試験により、図9に示すように、フィラメント線の横断面における結晶数Nが1〜3であるランプの場合、ねじれ発生率が0/5、つまり、5本ともねじれが発生しなかったことが分かる。一方、結晶数Nが4になると、ねじれ発生率が4/5、つまり、5本中4本にねじれが発生していることが分かる。
(7)その他
サポート線56は、内部リード線52,54とは異なり、導電性を有する必要はなく、フィラメント体61を機械的に支持できれば構わないため、絶縁性部材、例えばセラミック材料やガラス材料で形成することも可能である。この場合であっても、フィラメント体61の屈曲部の内側では、隣接する巻き線同士(ターン同士)が接触するほどにコイルピッチが狭くなるので、当該コイルピッチが狭くなり接触する部分で短絡が生じる。その結果、当該短絡部分は、発光しないこととなる。
したがって、図10に示すフィラメント体66では、フィラメント体61と実質的に同様な構成部分に同符号を付して、その説明については省略する。なお、フィラメント体66を支持するサポート線68や、内部リード線(不図示)は、タングステン線を適宜屈曲加工することにより実現することができる。
しかも、実施の形態1に係る単フィラメントコイル60がねじれることがないので、点灯時間が経過しても単フィラメントコイル60がバルブ26内で本来位置すべき位置に維持され、集光効率が低下するのを防止することができる。
<実施の形態2>
実施の形態1に係るハロゲン電球14では、単フィラメントコイル60一個でフィラメント体61(発光体)を構成すると共に前記フィラメントコイル60をその中央の中央部60Dで折り曲げて2個の発光部60A1,60A2を構成したが(図3)、実施の形態2に係るハロゲン電球では、単フィラメントコイルを二個用いてフィラメント体(発光体)を構成するとともに2個の発光部を構成している。
図11(a)に、実施の形態2に係るハロゲン電球のマウント70を示す斜視図を、図11(b)に、マウント70における後述するサポート線78の一部の斜視図を示す。図11に示すマウント70において、実施の形態1のマウント55(図3)と実質的に同じ構成の部材には、同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
発光部74A,76Aは、実施の形態1と同様に、フィラメント線の横断面において、結晶数N(Nは整数)は1個から3個の範囲内(1個および3個は含む)にある。
サポート線78の一端部部分は、ステムガラス57,59で挟持されており、他端部部分に、図11(b)に示すように、「コ」字状に屈曲したコイル支持部78A,78Bを有する。
なお、上記例では、発光部74A,76Aは、単フィラメントコイル74,76の長軸方向の延伸する方向から見たときに、「ハ」字状に対向していたが、例えば、逆「ハ」字状に対向させても良い。つまり、発光部74A,76Aをステムガラス57,59から遠ざかるほど、その間隔が狭くなるように、あるいは間隔が広くなるように構成しても良い。
<実施の形態3>
実施の形態2が、フィラメント体(発光体)72を二個の単フィラメントコイル74,76で構成すると共に2個の発光部74A,76Aを構成したのに対し、実施の形態3では、フィラメント体(発光体)を三個の単フィラメントコイルで構成することとし、また3個の発光部を構成している。
図12に、実施の形態3に係るハロゲン電球のマウント80の斜視図を、図13に、マウント80から単フィラメントコイル81,82,83を除いた状態を示す斜視図をそれぞれ示す。図12、図13に示すマウント80おいて、実施の形態1のマウント55(図3)と実質的に同じ構成の部材には、同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
上記構成からなる単フィラメントコイル81,82,83のマウント80における取付態様について、図13も参照しながら説明する。
サポート線85の一端部部分は、ステムガラス57,59で挟持されており、他端部部分は、他端部部分に、「コ」字状に屈曲したコイル支持部85A,85Bを有する。
単フィラメントコイル81の継線部81Bは、コイル支持部85Aで支持され、単フィラメントコイル82の継線部83B1は、コイル支持部85Bで支持されている。これによって、単フィラメントコイル81と単フィラメントコイル82とが、サポート線85で、機械的に連結されるとともに、電気的に直列接続されることとなる。この意味で、サポート線85は、連結線と捉えることもできる。
単フィラメントコイル82の継線部82B2は、サポート線86の屈曲部86Aで支持されており、単フィラメントコイル83の継線部83B2は、屈曲部86Bで支持されている。これによって、単フィラメントコイル82と単フィラメントコイル83とが、サポート線86で、機械的に連結されるとともに、電気的に直列接続されることとなる。この意味で、サポート線86は、連結線と捉えることもできる。
単フィラメントコイル83の継線部83B1は、内部リード線87のコイル支持部87Aで支持されている。
なお、上記の例では、図12に示すように、フィラメント体84は、3個の単フィラメントコイル81,82,83を、各単フィラメントコイル81,82,83が対向するように配されてなるが、例えば、2個あるいは4個以上の単フィラメントコイル(発光部)を、各フィラメントコイルのコイル軸が光軸と平行であって扁平形状の各コイルの長軸同士が平行となるように配することで構成しても良い。
以上のように実施の形態3に係るハロゲン電球の構成においても、実施の形態1及び2に係るハロゲン電球と同様に、累積の点灯経過時間が初期の段階での点灯中に、単フィラメントコイル81,82,83がその長手方向の中心軸に対してねじれるのを防止することができる。
<実施の形態4>
図14は、実施の形態4に係る反射鏡付きハロゲン電球100の概略構成を示す縦断面図である。
(1)単フィラメントコイルは、上記したトラック形状に限らず、他の扁平形状でも構わない。要は、互いに直交する長軸と短軸を有する扁平な横断面をした筒状に巻回されていれば構わない。また、扁平率も整数に限らず、任意の小数をとり得る。
(i)同図(a)に示すように、コイル軸心CX方向から見て、上記したトラック形状のもの、つまり二つの平行な線分とそれらの各々の両端を略半円で結んだもの。
(iii)同図(c)に示すように、コイル軸心CX方向から見て、略楕円形状のもの
(iv)同図(d)に示すように、コイル軸心CX方向から見て、略長方形のもの。但し、四隅は、加工上、丸みを帯びる。
(2)上記実施の形態では、管球の一例としてハロゲン電球を示したが、本発明は、ハロゲン電球以外の管球にも適用可能である。要は、フィラメントコイルに電流を流して白熱発光させる光源であれば構わないのである。
(3)上記実施の形態では、発光部に対応する領域の単フィラメントコイルにおけるコイル軸が略直線状をしていたが、例えば、曲線状であっても良い。さらに、コイル軸が直線状の部分と曲線状の部分との両方を含むような形状であっても良い。
26 バルブ
38 封止部
52,54,98 内部リード線
56,68 サポート線
58 支持コイル
60,74,76,81,82,83,94 単フィラメントコイル
61,66,70,84,92 フィラメント体
64 フィラメント線
Claims (5)
- バルブと当該バルブ内に配された発光体とを備えるハロゲン電球において、
前記発光体は、1又は複数の一重巻きのフィラメントコイルから構成された2以上の発光部を有すると共に、前記バルブ内に配された内部リード線から給電され、
前記フィラメントコイルは、フィラメント線を略扁平形状に巻回して構成され、
前記内部リード線は、各発光部を構成しているフィラメントコイルの端部から導入され、当該導入部分に前記フィラメントコイルの前記扁平形状の横断面の長軸方向に屈曲する屈曲部を有し、
少なくとも2つの前記発光部は、それぞれのフィラメントコイルの長軸同士が平行に対向する状態で隣接し、
前記少なくとも2つの発光部におけるフィラメント線の横断面の結晶数N(Nは整数)が1個から3個の範囲内にある
ことを特徴とするハロゲン電球。 - 凹面状の反射鏡と、この反射鏡内に配置された請求項1記載のハロゲン電球とを備え、前記ハロゲン電球のバルブの長手方向の中心軸と前記反射鏡の光軸とが略同一軸上に位置していることを特徴とする反射鏡付きハロゲン電球。
- 請求項1記載のハロゲン電球が照明器具に取り付けられている
ことを特徴とする照明装置。 - 内部に反射鏡部を有する照明器具と、前記反射鏡部内に組み込まれた請求項1記載のハロゲン電球とを備えている
ことを特徴とする照明装置。 - 請求項2記載の反射鏡付きハロゲン電球が照明器具に取り付けられている
ことを特徴とする照明装置。
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