JP4587600B2 - ロール状物の表皮切断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール状物の表皮を切断するためのロール状物の表皮切断装置に関する。ここで、ロール状物とは、主として輪転印刷機に使われているロール紙であるが、それ以外にも、プラスチック、紙、金属、木等の素材、又はこれらの複合物より成るロール状物であってもよい。また、表皮とは、ロール紙を梱包している梱包材とか、ロール紙表層部の本紙とか、その両者等の、ロール状物の表層にある材料を意味する。
【0002】
【従来の技術】
従来、梱包状態で入荷したロール紙から梱包材を除去するには、先ず、ロール紙の両端面部の梱包材を切断、除去し、次いで周面部の梱包材をロール紙軸線方向に切開し、除去する方法が取られている。そして、本出願人は先に、周面梱包材を(或いは周面梱包材とロール紙表層の副数枚とを)ロール紙軸線方向に切開するための装置を開発し、特許出願した(特開平8−40426号)。この装置に使用している切断装置は、図2に示すように、ロール紙等のロール状物1の表皮2(梱包材のみ、或いは梱包材と表層本紙)をすくい上げながら移動するへら3と、そのへらですくい上げた表皮2を切断する回転刃4と、へら3及び回転刃4を保持してロール状物1に沿って走行させる手段(図示せず)、回転刃4を回転駆動する手段(図示せず)等を備えている。ここで用いるへら3は、図3に示すように、先端に薄い平坦な部分3aを有し、その後ろに表皮をすくい上げ且つ切断後の表皮を両側に押し広げるよう傾斜した一対の案内面3b、3bと、平坦な底面3cと、一対の案内面3b、3bの間に形成され、回転刃4を位置させる溝3dを備えた構成である。この構成により、図2に示すように、へら3がロール状物1の切断すべき表皮2の内側に挿入され、表皮2を持ち上げながら、表皮の下の表面1a上を進行し、持ち上げた表皮2を回転刃4が切断することで、表皮2を良好に切開してゆくことができる。ここで、溝3dの幅は、回転刃4の厚さ(通常、0.5mm程度)よりも若干大きく、例えば、1.2mm程度に設定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この構成の切断装置にも更に改良すべき問題のあることが判明した。すなわち、へら3に形成している溝3dの形状を、回転刃4による表皮の切断に伴って生じた紙粉、紙屑等が回転刃4の回転によって回転刃4の後方で斜め上方に送り出されるような形状としているが、実際には紙粉、紙屑等が溝3d内に蓄積されてゆき、ついには回転刃4に接触する位置にまで詰まってしまい、回転刃4が回転しなくなるという問題が生じた。このため、溝3dを頻繁に掃除しなければならず、面倒なメンテナンス作業が必要であった。
【0004】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、へらに形成している溝を掃除しなくても長期間に渡って、支障なく使用可能なロール状物の表皮切断装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、溝内に紙粉、紙屑等が詰まることがないようにするため、溝をへらの上下方向に貫通した構造とし、しかも、へらの下面側には、へらの先端側に形成された平坦な底面と、該平坦な底面の後方で前記平坦な底面よりも高い位置に形成された退避面とを設け、前記溝が少なくとも前記退避面の一部に開口するように構成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るロール状物の表皮切断装置は、ロール状物の表皮をすくい上げながら移動するへらと、そのへらですくい上げた表皮を切断する回転刃とを備えており、そのへらが、該へらの上面側に設けられ、切断すべき表皮をすくい上げ且つ切断後の表皮を両側に押し広げるよう傾斜した一対の案内面と、前記へらの下面側で且つ先端側に形成された平坦な底面と、該平坦な底面の後方で前記平坦な底面よりも高い位置に形成された退避面と、前記一対の案内面の中央に形成され、前記回転刃を位置させる溝を備えた構成とし、更に、前記溝をへらを上下方向に貫通した形状とすると共に少なくとも前記退避面の一部に開口する構成としたものである。この構成により、へらが表皮をすくい上げながら進行し、すくい上げた表皮を回転刃が切断することで、表皮を良好に切断してゆくことができ、その際に紙粉、紙屑等が生じ、へらの溝内に入っても、溝が上下に貫通しているので、回転刃の回転によって上下に通り抜けて溝内に溜まることがなく、特に、へらの下面の退避面の下には紙粉、紙屑等を吹き出す空間が形成され、前記溝はその空間に通じているので、溝内の紙粉、紙屑等は支障なくこの空間内に吹き出され、溝内に紙粉、紙屑等が詰まって回転刃が回転できなくなるというようなトラブルを生じることがない。
【0007】
ここで、前記へらが先端に、厚さが0.5〜1.2mmで、長さが5〜15mmの平坦な部分を有しており、前記へらを貫通する溝が少なくとも前記平坦な部分の先端領域を避けて形成される構成とすることが好ましい。この構成とすると、へらが表皮をすくい上げながら進行する際に、へら先端の薄い平坦な部分が表皮とその内側の本紙等の間を良好に進行し、しかも、その平坦な部分がしなることによって、ロール状物にある小さい凹凸にも良好に追従することができ、表皮を突き破るとか、本紙を突き破るといったトラブルを回避できる。
【0008】
【実施例】
図1は本発明の一実施例によるロール状物の表皮切断装置の主要部品を示すものである。なお、図2、図3に示す従来例と同一部分には同一符号を付している。この実施例の表皮切断装置も、ロール紙等のロール状物1の表皮(例えば、梱包材のみ、或いは梱包材と表層本紙等)をすくい上げながら移動するへら3Aと、そのへら3Aですくい上げた表皮を切断する回転刃4と、へら3A及び回転刃4を保持してロール状物に沿って走行させる手段(図示せず)、回転刃4を回転駆動する手段(図示せず)等を備えている。ここで用いるへら3Aは、先端に薄い平坦な部分3aを有し、その後ろで上面側に表皮をすくい上げ且つ切断後の表皮を両側に押し広げるよう傾斜した一対の案内面3b、3bと、へらの下面で且つ先端側に形成された平坦な底面3cと、その後方で底面3cより高い位置に形成された退避面3eと、一対の案内面3b、3bの間に形成され、回転刃4を位置させる溝3fを備えた構成である。この溝3fは従来とは異なり、へら3Aを上下方向に貫通して且つ少なくとも退避面3eの一部に開口するように形成されている。溝3fは、少なくとも平坦な部分3aの先端領域を避けて、好ましくは、平坦な部分3aの後ろに形成されている。
【0009】
へら3Aに形成している平坦な部分3aは、図2に示す場合と同様に、へら3Aがロール状物1の表皮をすくい上げながら、その下の表面1a上を進行する際に、そのロール状物にある凹凸(表面1aにある凹凸)に追従してしなることができるように設けたもので、通常、厚さが0.5〜1.2mmで、長さが5〜15mmに選択される。また、その平坦な部分3aの先端はロール状物を傷つけることがないよう、面取りしている。平坦な底面3cも、へら3Aがロール状物の表皮をすくい上げながら進行する際に、そのロール状物にある凹凸に追従しながら安定して移動できるように設けたものであり、通常20〜50mmの長さに作られる。この長さは短すぎるとロール状物の凹凸に対する追従性が悪くなり、長くなるとロール状物に対する摩擦抵抗が大きくなって好ましくなく、上記の範囲が好適である。退避面3eは、へら3Aの下面全体がロール状物1の表面1aに接触するのを避けるため、及び、表皮切断時に表皮除去後のロール状物の表面1aとの間に紙粉、紙屑等を吹き出す空間8を形成するために設けている。底面3cと退避面3eの高さ方向の寸法hとしては、1〜3mm程度に選択することが好ましい。へら先端から溝3fの先端までの距離dは、へら先端の平坦な部分3aが所望の作用を果たすことができるよう、ある程度大きく設定することが必要であり、10〜15mm程度に選択することが好ましい。また、溝3fの長さは、少なくとも溝3fが空間8に通じるように選択することが必要であり、通常、40〜70mm程度に選択される。溝3fの幅は、切断により生じる紙粉、紙屑等が溝内に詰まらないようにするため広くすることが好ましいが、あまり広くするとへらによる表皮のすくい上げ及び切断後の左右への押し広げが困難になる。
これらを考慮して、溝3fの幅は、厚さが0.5mmの回転刃4を使用する場合において、3〜5mm程度に選択することが好ましい。へら3Aを構成する材料としては、ナイロン等の合成樹脂、ゴム等の軟質材、ステンレス等の金属等を例示できる。
【0010】
へら3A及び回転刃4を保持してロール状物に沿って走行させる手段(図示せず)、回転刃4を回転駆動する手段(図示せず)等の構成は特に限定されず、例えば、特開平8−40426号公報に記載のものを使用できる。
【0011】
上記構成の切断装置においても、へら3Aがロール状物の切断すべき表皮の内側を、表皮を持ち上げながら進行し、持ち上げた表皮を回転刃4が切断することで、表皮を良好に切開してゆくことができる。ここで、表皮切断時に紙粉、紙屑等が生じ、回転刃4によって溝3f内に吹き飛ばされるが、溝3fが上下に貫通しているので、へら3Aの上下に抜けて溝3f内に詰まることがない。かくして、溝3f内に紙粉、紙屑等が詰まって回転刃が回転できなくなるというようなトラブルを生じることがなく、長期間に渡って、溝掃除等の面倒なメンテナンス作業を行うことなく、使用することができる。
【0012】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、へらに、回転刃を位置させるために形成している溝をへらの上下に貫通した構造とし、しかも、へらの下面側には、へらの先端側に形成された平坦な底面と、該平坦な底面の後方で前記平坦な底面よりも高い位置に形成された退避面とを設け、前記溝が少なくとも前記退避面の一部に開口するように構成したことにより、その溝内に紙粉、紙屑等が詰まることがなく、このため、長期間に渡って、溝掃除等の面倒のメンテナンス作業を行うことなく、良好に使用することができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例による表皮切断装置の主要部品の概略側面図
(b)(a)に示す部品の概略断面図
(c)へらの概略平面図
(d)(c)のA−A矢視概略断面図
【図2】従来の表皮切断装置を、表皮切断中の状態で示す概略側面図
【図3】(a)従来の表皮切断装置の主要部品の概略側面図
(b)(a)に示す部品の概略断面図
(c)へらの概略平面図
(d)(c)のB−B矢視概略断面図
【符号の説明】
1 ロール状物
1a ロール状物の表皮除去後の表面
2 表皮
3、3A へら
3a 平坦な部分
3b 案内
3c 平坦な底面
3d 溝
3e 退避面
3f 溝
4 回転刃
8 空間

Claims (2)

  1. ロール状物の表皮をすくい上げながら移動するへらと、そのへらですくい上げた表皮を切断する回転刃とを備えたロール状物の表皮切断装置において、前記へらが、該へらの上面側に設けられ、切断すべき表皮をすくい上げ且つ切断後の表皮を両側に押し広げるよう傾斜した一対の案内面と、前記へらの下面側で且つ先端側に形成された平坦な底面と、該平坦な底面の後方で前記平坦な底面よりも高い位置に形成された退避面と、前記一対の案内面の中央に形成され、前記回転刃を位置させる溝を備え、該溝がへらを上下方向に貫通して形成されると共に少なくとも前記退避面の一部に開口していることを特徴とするロール状物の表皮切断装置。
  2. 前記へらが先端に、厚さが0.5〜1.2mmで、長さが5〜15mmの平坦な部分を有しており、前記へらを貫通する溝は、少なくとも前記平坦な部分の先端領域を避けて形成されていることを特徴とする請求項1記載のロール状物の表皮切断装置。
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