JP4587517B2 - エレベータ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの走行残存距離により算出された速度パターンに基づいてエレベータのかごの運転速度を制御するエレベータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エレベータのかごの運転速度は、次の停止階までの走行残存距離に基づいて速度パターンを算出し、その速度パターンに従って運転される。この速度パターンは、通常、加速、一定速度、減速の3領域からなり、最後に着床制御がなされて目的階に適切に着床制御するようにしている。この場合、走行残存距離が短い場合には、一定速度領域に至る前に減速を開始する速度パターン(ショートランパターン)を発生することになり、その場合には、加速の途中で加速を終了して減速させる。
【0003】
図4は、そのような機能を有したエレベータ制御装置のブロック構成図である。エレベータのかごはモーター2により駆動される。このモーター2は、速度制御装置3により速度パターン発生装置1からの速度指令値に従って制御される。すなわち、エレベータのかごの走行は、速度パターン発生装置1からの速度指令値に従って速度制御装置3によりモーターを駆動制御することにより行われる。
【0004】
速度パターン発生装置1はかごの速度パターンを発生するものであり、加速→一定速度→減速といった一連の速度指令値である速度パターンを発生する。時系列速度パターン発生装置4は、かごの加速時および一定速度を得るための速度指令を発生するものであり、減速パターン発生装置5はかごの減速時の速度指令を発生する。減速パターン発生装置5による一定減速領域では、減速パターン発生装置5は、かご位置検出装置6から得られる走行残存距離から一定減速度で走行するための減速パターンを求めることになる。そして、着床パターン発生装置7からは着床パターンが出力され、この着床パターンによりかごは目的階に適切に着床する。
【0005】
また、ショートラン移行指令発生装置8は、かご速度が一定速度に至る前の加速中に減速しなければならないような走行距離が短い場合(ショートラン)に、加速終了タイミングを時系列速度パターン発生装置4に出力するものである。
【0006】
図5は、速度パターン発生装置1から出力される通常時(ショートランでない場合)の速度指令値の速度パターンの説明図である。図5に示すように、かごの加速時や減速時にはステップ状のかご走行加加速度を積分してかご走行加速度を求め、加速→一定速度→減速といった一連の速度指令値である速度パターンを発生するようにしている。
【0007】
すなわち、時点t1でかごの加速が開始され、時点t2で一定加速となり、時点t3で一定加速が終了する。そして、時点t4で一定速度領域となり、時点t5で減速を開始し、時点t6で一定減速領域の開始となり、時点t7で着床制御開始となる。そして、時点t8でかごは目的階に着床し停止する。ここで、時点t2〜t3の間T1が時系列速度パターン発生装置4による一定加速の速度指令値Vt-Accとなる。また、時点t6〜t7の間T2が減速パターン発生装置5による一定減速の速度指令値Vd-decとなる。
【0008】
次に、図6は、速度パターン発生装置1から出力されるショートラン時の速度指令値の速度パターンの説明図である。図6に示すように、一定速度に至る前の一定加速中の時点t3で減加速を開始しなければならない場合を示している。
【0009】
すなわち、時点t1でかごの加速が開始され、時点t2で一定加速となり、時点t3で一定加速を終了し減加速を開始する。これにより、時点t4でかごの加速が終了して減速を開始し、時点t5で一定減速領域の開始となり、時点t6で一定減速が終了し着床制御開始となる。そして、時点t7でかごは目的階に着床し停止する。
【0010】
ここで、時点t2〜t3の間T1が時系列速度パターン発生装置4による一定加速の速度指令値Vt-Accとなり、時点t5〜t6の間T2が減速パターン発生装置5による一定減速の速度指令値Vd-decとなる。このショートランの場合には、一定加速終了タイミング(時点t3)を正確に得る必要がある。
【0011】
ショートラン移行指令発生装置8では、以下の(1)式が成立したときを一定加速終了タイミング(時点t3)としている。
【0012】
Aold×Vt-Acc+Bold ≧ Vd-dec …(1)
【0013】
ここで、Vt-Accは時系列速度パターン発生装置4で作成した加速度時の速度指令であり、Vd-decは、かごの走行残存距離が零で速度が零になるように、走行残存距離から一定減速度を発生する減速パターン発生装置5による速度指令である。また、AoldおよびBoldは、後述するように、エレベータの走行特性から予め定められたパラメータである。
【0014】
ショートラン移行指令発生装置8は、(1)式が成立したとき、一定加速終了タイミングt3であると判定し、時系列速度パターン発生装置4に通知する。これにより、ショートランの一定加速終了タイミングが得られ、負の加加速度が出力され、速度指令値は、負の加加速度の2重積分による丸みの速度パターンへ移行する。
【0015】
図7は、ショートラン移行指令発生装置8での演算内容の説明図である。図7では、ショートラン移行指令のタイミングt3がt31、t32、t33である場合の求め方を示している。いま、減速パターン発生装置5による速度指令値Vd-dec1、Vd-dec2、Vd-dec3が一定減速度であるとして(実線)、時系列速度パターン発生装置4で作成した加速度時の速度指令値Vt-Accを平行移動した直線L1と減速度パターンとの交点P1、P2、P3を求める。この場合の平行移動量が(1)式の右辺のパラメーターBoldである。
【0016】
また、速度指令値とエレベータ速度制御システムの遅れなども考慮して、速度指令値Vt-Accの傾きを補正し、直線L1'とする。この補正係数が(1)式のパラメーターAoldである。そして、交点P1、P2、P3からの垂線と直線L1'との交点P1'、P2'、P3'を速度指令値の切替点として、つまり、ショートラン移行指令のタイミングt31、t32、t33として求めるようにしている。
【0017】
これは、減速パターン発生装置5による速度指令Vd-decは、速度指令値Vt-Accから速度指令値Vd-decに移行するまでは、線形特性(実線)ではなく図7の破線に示すような特性となるから、それを補正するためである。
【0018】
例えば、減速パターン発生装置5による速度指令Vd-decは、一定減速度βおよび走行残存距離Sから下記の(2)式のように計算されており、Vd-decで走行したときのみ一定減速度βで走行するようになっていることから、速度指令値Vt-Accから速度指令値Vd-decに移行するまでは、実際の速度指令値は線形特性ではなく図7の破線に示すような特性となるからである。
【0019】
Vd-dec=(2×β×S)-1/2 …(2)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、速度指令Vd-decは、走行残存距離Sから(2)式のように、Vd-decで走行したときのみ一定減速度βで走行するように計算されているので、すべての領域において、正確にタイミングを求めることはできない。図7では、交点P1'において、精度を向上させるようにパラメータBoldを設定した場合を示しており、P3'では精度を出すことができているが、中間のP2'では精度が悪くなっている。
【0021】
例えば、図7のA部に示すように、本来は速度指令値の切替点は、交点P2''であるべきところがP2'として求められ、そのショートラン移行指令のタイミングも本来はt32'であるべきところがt32として求められる。このように、(1)式によってショートラン移行指令のタイミングを得るのは近似的なものであって、正確にタイミングを求めることはできない。
【0022】
本発明の目的は、ショートラン移行指令のタイミングを正確に得ることができ円滑に速度制御ができるエレベータ制御装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係わるエレベータ制御装置は、かごの加速時に加加速、一定加速、減加速の指令を与えかごの一定速度を得るための速度指令を発生する時系列速度パターン発生装置と、かごの減速時に減加速、一定減速、加加速の指令を与えかごを一定速度から零までの速度指令を発生する減速パターン発生装置と、現在のかご位置から停止予定位置までの残存距離を計算する残存距離計算装置と、かご速度が一定速度になる前にかごの停止予定位置までの走行残存距離がかごの停止可能距離以下になったときは前記時系列速度パターン発生装置に一定加速終了タイミング信号を出力するショートラン移行指令発生装置と、前記ショートラン移行指令発生装置で算出する前記かごの停止可能距離の演算式のパラメータを調整する演算パラメータ計算装置とを備え、前記演算パラメータ計算装置は、かごの走行開始からの経過時間でショートラン移行指令装置に指令信号を出力し一定加速終了タイミングを出力させる調整時一定加速終了タイミング発生装置と、前記指令信号発生時のかご速度を記憶するかご速度ラッチ記憶装置と、前記指令信号発生時の残存距離を記憶する残存距離ラッチ記憶装置と、前記かご速度ラッチ記憶装置に記憶したかご速度、前記残存距離ラッチ記憶装置に記憶した残存距離に基づいて前記ショートラン移行指令発生装置のかごの停止可能距離演算式のパラメータを算出する演算パラメータ計算装置とを備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項1の発明に係わるエレベータ制御装置では、時系列速度パターン発生装置により、かごの加速時に加加速、一定加速、減加速の指令を与えかごの一定速度を得るための速度指令を発生し、減速パターン発生装置により、かごの減速時に減加速、一定減速、加加速の指令を与えかごを一定速度から零までの速度指令を発生する。また、残存距離計算装置により、現在のかご位置から停止予定位置までの残存距離を計算する。そして、ショートラン移行指令発生装置は、かご速度が一定速度になる前に、かごの停止予定位置までの走行残存距離がかごの停止可能距離以下になったときに、時系列速度パターン発生装置に一定加速終了タイミング信号を出力する。これにより、かご速度が一定速度になる前に、減速開始する場合であっても適正にかごを停止予定位置に停止できる。また、パラメータ設定装置により、ショートラン移行指令発生装置の停止可能距離演算式のパラメータを算出し設定する。調整時一定加速終了タイミング発生装置で経過時間の異なる複数回の指令信号を出力し、その指令信号の出力時点のかご速度をかご速度ラッチ記憶装置に記憶し、走行残存距離を残存距離ラッチ記憶装置に記憶する。そして、演算パラメータ計算装置により、かご速度ラッチ記憶装置に記憶したかご速度、残存距離ラッチ記憶装置に記憶した残存距離を、ショートラン移行指令装置の停止可能距離演算式に代入して連立方程式を求め、その連立方程式の解を停止可能距離演算式のパラメータとする。
【0025】
請求項2の発明に係わるエレベータ制御装置は、請求項1の発明において、前記ショートラン移行指令発生装置は、前記かごの停止可能距離を算出するに当たり、かご検出装置から検出したかご速度、または前記時系列速度パターン発生装置からの速度指令を用いて、前記かごの停止可能距離を算出することを特徴とする。
【0026】
請求項2の発明に係わるエレベータ制御装置では、請求項1の発明の作用に加え、前記ショートラン移行指令発生装置は、かご検出装置から検出したかご速度、または時系列速度パターン発生装置からの速度指令を用いてかごの停止可能距離を算出する。
【0027】
請求項3の発明に係わるエレベータ制御装置は、請求項1の発明において、前記ショートラン移行指令発生装置は、前記かごの停止可能距離を算出するに当たり、走行時間測定装置で測定したかご走行開始からの経過時間を用いて、前記かごの停止可能距離を算出することを特徴とする。
【0028】
請求項3の発明に係わるエレベータ制御装置では、請求項1の発明の作用に加え、ショートラン移行指令発生装置は、走行時間測定装置で測定したかご走行開始からの経過時間を用いてかごの停止可能距離を算出する。
【0029】
請求項4の発明に係わるエレベータ制御装置は、請求項2の発明において、前記減速パターン発生装置からの速度指令が前記時系列速度パターン発生装置からの速度指令またはかご速度よりも小さくなったとき、前記減速パターン発生装置からの速度指令でかごを走行させることを特徴とする。
【0030】
請求項4の発明に係わるエレベータ制御装置では、請求項2の発明の作用に加え、減速パターン発生装置からの速度指令が時系列速度パターン発生装置からの速度指令またはかご速度よりも小さくなったとき、減速パターン発生装置からの速度指令でかごを走行させる。
【0031】
請求項5の発明に係わるエレベータ制御装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項の発明において、かごが停止予定位置よりも一定距離以上離れた位置において、前記減速パターン発生装置からの速度指令が予め定めた下限値より小さいときは、その下限値を速度指令として出力する速度指令値制限出力装置を設けたことを特徴とする。
【0032】
請求項5の発明に係わるエレベータ制御装置では、請求項1乃至請求項4のいずれか1項の発明の作用に加え、かごが停止予定位置よりも一定距離以上離れた位置において、前記減速パターン発生装置からの速度指令が予め定めた下限値より小さいときは、速度指令値制限出力装置はその下限値を速度指令として出力する。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【0035】
速度パターン発生装置1は、かごの加速、一定速度、減速といった一連の速度指令値である速度パターンを発生するものである。時系列速度パターン発生装置4は、かごの加速時および一定速度を得るための速度指令を発生するものであり、減速パターン発生装置5はかごの減速時の速度指令を発生する。
【0036】
時系列速度パターン発生装置4および減速パターン発生装置5からの速度指令は速度指令値制限出力装置9を介して速度制御装置3に出力され、速度制御装置3は、その速度指令に従ってエレベータのかごを駆動するモーター2を駆動制御する。これにより、速度制御装置3は速度パターン発生装置1からの速度指令値に従ってかごを走行制御する。また、かごが目的階の近傍まで来ると、速度制御装置3は、着床パターン発生装置7からの着床パターンにより、かごを目的階に適切に着床させる。
【0037】
また、残存距離計算装置10はかご位置検出装置6からの現在のかご位置と目的階のかご停止予定位置とからかごの走行残存距離を算出し、減速パターン発生装置5、着床パターン発生装置7および後述のパラメータ設定装置11に出力する。
【0038】
減速パターン発生装置5による一定減速領域では、残存距離計算装置10からの走行残存距離から一定減速度で走行するための減速パターンを求めることになる。また、着床パターン発生装置7では、残存距離計算装置10からの走行残存距離から着床制御が必要であることを判定する。
【0039】
また、ショートラン移行指令発生装置8は、かご速度が一定速度に至る前の加速中に減速しなければならないような走行距離が短い場合(ショートラン)に、加速終了タイミングを時系列速度パターン発生装置4に出力するものである。
【0040】
すなわち、ショートラン移行指令発生装置8は、かご速度検出装置12で検出された一定加速中のかごの走行速度、または時系列速度パターン発生装置4の速度指令に基づいてかごの停止可能距離を計算し、残存距離計算装置10から得られる走行残存距離との比較でショートランの一定加速終了タイミングを得る。
【0041】
ここで、かご加速時のかご速度検出値あるいは速度指令値をVt-acc、走行残存距離をSとすると、停止可能距離は時系列速度パターン発生装置4の速度指令に従って走行した場合、一定加速を終了したときの速度の2次関数となることが理論的に計算され、一定加速終了タイミングの瞬間は下記式が成立している。
【0042】
Anew×Vt-acc2十Bnew×Vt-acc+Cnew≧S …(3)
【0043】
ここで、Anew、Bnew、Cnewは、エレベータの速度制御応答によって定まる演算パラメータである。
【0044】
ショートラン移行指令発生装置8では、この式が成立したかどうかを判断して一定加速終了のタイミングを得る。
【0045】
図2は、ショートラン移行指令発生装置8で一定加速終了のタイミングを得る場合の特性図である。図2では、走行残存距離SがS1、S2、S3の3通りである場合に、その各々の場合について一定加速終了のタイミングt11、t12、t13を得る場合を示している。すなわち、(3)式の左辺で示される停止可能距離Dと走行残存距離S1、S2、S3との交点が一定加速終了のタイミングt11、t12、t13となる。なお、(3)式で停止可能距離Dが走行残存距離Sより大きい場合も一定加速終了タイミングが成立するようにしているのは、演算処理時間の関係から停止可能距離Dと走行残存距離S1、S2、S3との交点が順次に検出できない場合を考慮してのことである。
【0046】
これによって、一定加速終了タイミングt11、t12、t13が得られ、かご速度は負の加加速度の2重積分による丸みの速度パターンへ移行する。そして、時系列速度パターン発生装置4による速度指令Vt-decが一定減速度β t-decになるところで、減速パターン発生装置5による一定減速度βd-dec(≧βt-dec)の速度指令値Vd-decがVt-decを下回り、着床制御まで減速パターン発生装置5による速度指令で走行する。
【0047】
次に、ショートラン移行指令発生装置8が何らかの原因により一定加速終了のタイミングを発生すべきタイミングより遅れて発生してしまったかあるいは発生しなかった場合には、誤った減速度指令で走行して停止すべき位置を超えてしまうことになる。
【0048】
そこで、そのような場合に停止すべき位置を超えてしまわないように、速度指令値制限出力装置9により、時系列速度パターン発生装置4の速度指令が減速パターン発生装置5の速度指令Vd-decを上回るまで減速パターン発生装置5の速度指令で走行するようにする。なお、減速パターン発生装置5の速度指令Vd-decは、走行残存距離から(2)式で計算される。
【0049】
また、時系列速度パターン発生装置4の減速度を、減速パターン発生装置4の減速度よりも故意に小さく設定することで、減速パターン発生装置4の速度指令によって確実に停止予定位置で速度を零にすることもできる。
【0050】
逆に、ショートラン移行指令発生装置が何らかの原因により一定加速終了のタイミングを発生すべきタイミングより早く発生してしまった場合には、誤った減速速度指令で走行して停止すべき位置に辿り着かない間にかご速度が零になってしまう。
【0051】
そこで、そのような場合に停止すべき位置に辿り着かない間にかご速度が零とならないように、速度指令値制限出力装置9により、速度指令の下限リミットを設け、停止予定位置までその下限値の速度で走行させる。
【0052】
次に、(3)式の左辺の停止可能距離Dの演算パラメータAnew、Bnew、Cnewは、エレベータの速度制御応答によって変化する。このため、個々に調整が必要となる。そこで、パラメータ設定装置11により最適なパラメータを求める。
【0053】
ショートランタイミングの調整時には、パラメータ設定装置11の調整時一定加速終了タイミング発生装置13から、かごの走行開始からの経過時間を変化させた指令信号を出力する。そして、時系列速度パターン発生装置4の一定減速が開始したあたりで減速パターン発生装置5の速度指令が上回るように一定加速終了タイミングを調整し、減速パターン発生装置5の速度指令で減速できるようにする。
【0054】
これを3種類のショートラン走行距離について実施し、調整時一定加速終了タイミング発生装置13の指令信号のタイミングで、走行残存距離を残存距離ラッチ記憶装置14に記憶し、かご走行速度をかご速度ラッチ記憶装置15に記憶する。そして、演算パラメータ計算装置16によって(3)式についての3つの連立方程式を求め、演算パラメータAnew、Bnew、Cnewの解を計算することで最適なパラメータを求める。
【0055】
次に、本発明の第2の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図を図3に示す。この第2の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に対し、かご走行開始からの経過時間を測定する走行時間測定装置17を設け、ショートラン移行指令発生装置13は、かご速度または速度指令に代えて、かごの停止可能距離を算出するに当たり、走行時間測定装置17で測定したかご走行開始からの経過時間を用いて、かごの停止可能距離を算出するようにしたものである。
【0056】
すなわち、時系列速度パターン発生装置4による一定加速の速度指令は走行開始からの経過時間の1次関数となることから、停止可能距離を示す(3)式の左辺の関数Vt-accを、下記(4)式のように経過時間Tt-accの関数に置き換えて一定加速終了のタイミングを判断する。
【0057】
Anew'×Tt-acc2+Bnew'×Tt-acc+Cnew'≧S …(4)
【0058】
このように、走行開始からの経過時間Tt-accから(4)式の左辺を計算し、ショートラン移行指令発生装置8で残存距離計算装置10からの走行残存距離Sと比較して、(4)式が成立したときに一定加速終了タイミングの指令を出力する。
【0059】
この指令によってショートランの一定加速終了タイミングが得られ、負の加加速度の2重積分による丸みの速度パターンへ移行する。そして、時系列速度パターン発生装置4による速度指令 Vt-decが一定減速度βt-decになるところで、減速パターン発生装置5による一定減速度βd-dec(≧βt-dec)の速度指令値Vd-decが時系列速度パターン発生装置4による速度指令 Vt-decを下回り、着床制御まで減速パターン発生装置5による速度指令で走行する。
【0060】
このとき、何らかの原因によってショートランの一定加速終了タイミングが遅れてしまった場合は、減速パターン発生装置5による一定減速パターンは確実に停止するための保護的な役割を果たす。逆に、何らかの原因によってショートランの一定加速終了タイミングが早まった場合は、時系列速度パターン発生装置4による速度指令 Vt -decが速度指令値制限出力装置9の下限値を下回るとその下限値で走行する。
【0061】
これは、速度指令値が速度指令値制限出力装置9を通って上限値Vd-decと下限値の範囲内でリミット処理され、確実に目的の停止予定位置に走行できるようになっている。
【0062】
また、(4)式の演算パラメータ Anew'、Bnew'、Cnew'は、エレベータの速度制御応答によって変化するものであるため個々に調整が必要となる。そこで、第1の実施の形態の場合と同様に、パラメータ設定装置11で調整し設定する。
【0063】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ショートラン移行指令のタイミングを、かごの加速中の速度から減速すべきパターンへ移行して、停止するまでの距離を計算した減速停止距離と、かごが停止するまでの走行残存距離との比較から求めるので、正確に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるショートラン移行指令発生装置で一定加速終了のタイミングを得る場合の特性図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図。
【図4】従来のエレベータ制御装置の構成図。
【図5】ショートランでない場合の速度パターン発生装置から出力される速度パターンの説明図。
【図6】ショートランの場合の速度パターン発生装置から出力される速度パターンの説明図。
【図7】従来のエレベータ制御装置におけるショートラン移行指令発生装置での演算内容の説明図。
【符号の説明】
1…速度パターン発生装置、2…モーター、3…速度制御装置、4…時系列速度パターン発生装置、5…減速パターン発生装置、6…かご位置検出装置、7…着床パターン発生装置、8…ショートラン移行指令発生装置、9…、10…、11…、12…かご速度検出装置、13…調整時一定加速終了タイミング発生装置、14…残存距離ラッチ記憶装置、15…かご速度ラッチ記憶装置、16…演算パラメータ計算装置、17…走行時間測定装置

Claims (5)

  1. かごの加速時に加加速、一定加速、減加速の指令を与えかごの一定速度を得るための速度指令を発生する時系列速度パターン発生装置と、かごの減速時に減加速、一定減速、加加速の指令を与えかごを一定速度から零までの速度指令を発生する減速パターン発生装置と、現在のかご位置から停止予定位置までの残存距離を計算する残存距離計算装置と、かご速度が一定速度になる前にかごの停止予定位置までの走行残存距離がかごの停止可能距離以下になったときは前記時系列速度パターン発生装置に一定加速終了タイミング信号を出力するショートラン移行指令発生装置と、前記ショートラン移行指令発生装置で算出する前記かごの停止可能距離の演算式のパラメータを調整する演算パラメータ計算装置とを備え、前記演算パラメータ計算装置は、かごの走行開始からの経過時間でショートラン移行指令装置に指令信号を出力し一定加速終了タイミングを出力させる調整時一定加速終了タイミング発生装置と、前記指令信号発生時のかご速度を記憶するかご速度ラッチ記憶装置と、前記指令信号発生時の残存距離を記憶する残存距離ラッチ記憶装置と、前記かご速度ラッチ記憶装置に記憶したかご速度、前記残存距離ラッチ記憶装置に記憶した残存距離に基づいて前記ショートラン移行指令発生装置のかごの停止可能距離演算式のパラメータを算出する演算パラメータ計算装置とを備えたことを特徴とするエレベータ制御装置。
  2. 前記ショートラン移行指令発生装置は、前記かごの停止可能距離を算出するに当たり、かご検出装置から検出したかご速度、または前記時系列速度パターン発生装置からの速度指令を用いて、前記かごの停止可能距離を算出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  3. 前記ショートラン移行指令発生装置は、前記かごの停止可能距離を算出するに当たり、走行時間測定装置で測定したかご走行開始からの経過時間を用いて、前記かごの停止可能距離を算出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  4. 前記減速パターン発生装置からの速度指令が前記時系列速度パターン発生装置からの速度指令またはかご速度よりも小さくなったとき、前記減速パターン発生装置からの速度指令でかごを走行させることを特徴とする請求項2に記載のエレベータ制御装置。
  5. かごが停止予定位置よりも一定距離以上離れた位置において、前記減速パターン発生装置からの速度指令が予め定めた下限値より小さいときは、その下限値を速度指令として出力する速度指令値制限出力装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。
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