JP4585728B2 - ストレプトグラミン誘導体、それらの調製及びそれらを含む組成物 - Google Patents
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Description
本発明は 特に有利な抗バクテリア活性を示す、一般式
【0002】
【化5】
【0003】
のグループAのストレプトグラミン誘導体並びにそれらの塩に関する。
【0004】
既知のストレプトグラミンのなかでも、ストレプトミセス・プリスチナエ・スピラリス(Streptomyces pristinaespiralis)により生産される天然源の抗バクテリア剤のプリスチナマイシン(RP7293)は1955年に最初に単離された。商品名Pyrostacine(R)として市販されたプリスチナマイシンは主として、プリスチナマイシンIAと組み合わさったプリスチナマイシンIIAから成る。
【0005】
ストレプトグラミンのクラスのもう1つの抗バクテリア剤、バージニアマイシンはストレプトミセス・バージニアエ(Strepptomyces virginiae)、ATCC13161[Antibiotics and Chemotherapy,5,632(1955)]から調製された。バージニアマイシン(Staphylomycine(R))は主として、因子S(VS)と組み合わさった因子M1(VM1)から成る。
【0006】
構造
【0007】
【化6】
【0008】
[nは0〜2である]のストレプトグラミンの半合成誘導体は欧州特許第135410号及び同第191662号明細書に記載されている。グループBストレプトグラミンの半合成成分と組み合わせると、それらは相乗作用を示し、注入経路により使用することができる。
【0009】
国際出願第99/05165号パンフレットにおいて、抗微生物剤である、一般式
【0010】
【化7】
【0011】
[式中、R1は基−NR’R”もしくは−NR’OR”’であり、R2は水素、メチルもしくはエチルであり、結合----は単結合もしくは二重結合である]
のグループAのストレプトグラミン誘導体が記載されている。
【0012】
しかし、これらの誘導体は特に高レベルの活性を達成せず、更に、必ずしも常に所望の広域スペクトルをもたない。
【0013】
今や、一般式(I)における
− R1はハロゲン原子又はアジドもしくはチオシアナト基を表し、
− R2は水素原子又はメチルもしくはエチル基を表し、
− R3は水素原子、又は置換されていてもよい脂肪族、環式脂肪族、芳香族、アリール脂肪族、複素環式もしくは複素環式脂肪族エステルの残基を表し、そして
− 結合----は単結合(立体化学27R)もしくは二重結合を表す、
グループAのストレプトグラミン誘導体及び、それらが存在する場合はそれらの塩が、単独で、もしくはグループBのストレプトグラミン誘導体と組み合わせて特に強力な抗バクテリア活性を示し、そして/もしくは更にストレプトグラミンの通常のスペクトルと比較して、より広いスペクトルを示すことが見いだされた。
【0014】
本発明に従うと、R1がハロゲン原子を表す時には、それはフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素から選択することができ、
基R3が、置換されてもよい脂肪族、環式脂肪族、芳香族、アリール脂肪族、複素環式もしくは複素環式脂肪族エステルの残基を表す時は、該残基は例えば、R’3−CO−基から選択することができ、ここで、R’3は、未置換であるかもしくは、フェニル基上を[場合によっては基NR’R”を担持しているアルキルから選択される1個以上の基、(ここで、基R’及びR”は、同一または異なり、水素原子又は、それらが結合している窒素原子と一緒に、場合により酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるもう1個のヘテロ原子を含んでよい、3−ないし8−員の飽和もしくは不飽和複素環基を形成することができるアルキル基であることができ、ここで、前記複素環それ自体は1個以上の基(アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリール、飽和もしくは不飽和で、3〜8員をもつ複素環、複素環式アルキル、もしくは−CH2−CO−NR’R”)で置換されることができ、あるいはまた、R’及び/もしくは、R”はヒドロキシアルキル基、フェニル基、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環式アルキル基、基−CO−NR’R”(ここでNR’R”は前記に定義したとおりのものである)又は、前記に定義のとおりのNR’R”で置換されているアルキルもしくはアシル基であることができる)で]置換されているフェニルもしくはフェニルアルキルであるか、
あるいはまた、R’3が、[場合によっては、それら自体カルボキシル基もしくは前記に定義したとおりの基NR’R”、を担持しているアルキルオキシもしくはアルキルチオ基で置換されていてもよいアルキルから選択された又は、前記に定義したとおりのNR’R”で置換されていてもよいアシルオキシから選択された]1個以上の基でフェニル基上を置換されているフェニルもしくはフェニルアルキルから選択することができるか、あるいはまた、R’3が、場合によっては、[カルボキシル基、カルボキシアルキルジスルファニル基で、又は基NR’R”、−CH2−NR’R”、もしくは−CO−NR’R”で又は、場合によっては、NR’R”が前記に定義したとおりのNR’R”もしくは−CO−NR’R”で置換されているアルキルオキシカルボニル、アルキルオキシもしくはアルキルジスルファニル基で]置換されているアルキルもしくはシクロアルキル基から選択することができるか、あるいはまた、R’3が、場合によっては、[それら自体が場合によっては、NR’R”で置換されているアルキルもしくはアシルで]置換されている、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環基から選択することができる。
【0015】
一般式(I)においては、特記されない限り、アルキルもしくはアシル基もしくは部分は直鎖もしくは分枝であり、1〜12個の炭素原子を含み、複素環基はとりわけ、ピロリジニル、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピリジル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリザニル、ピリミヂニル、ピリダジニル及びイミダゾリジニルから選択することができ、アリール基はとりわけ、場合によっては置換されたフェニルから、そしてより具体的にはアルキル、アルキルオキシもしくはハロゲンで、又は基−CH2OH、−(CH2)n−NH2、−(CH2)n−NHアルキルもしくは−(CH2)n−N(アルキル)2で置換されているフェニル、から選択することができる。
【0016】
一般式(I)のストレプトグラミン誘導体は、一般式
【0017】
【化8】
【0018】
[式中、R2は前記に定義したとおりのものであり、結合----は単結合(立体化学27R)もしくは二重結合を表し、そして、14−位のヒドロキシル官能基は前以て保護されている]のストレプトグラミン誘導体をハロゲン化するか、アジドに転化するか、もしくはチオシアナートに転化し、次いで保護基の除去し、そしてそのR3が水素原子以外のものである式(I)の誘導体を得るために適する場合には、分子の残り部分を変化させずに通常の方法に従って、置換されていてもよい、脂肪族、環式脂肪族、芳香族、アリール脂肪族、複素環もしくは複素環脂肪族エステル残基(R3)を導入することにより製造することができる。
【0019】
ハロゲン化、アジドへの転化もしくはチオシアナートへの転化の反応は、三フッ素化アミノ硫黄(例えば三フッ素化ジエチルアミノ硫黄、三フッ素化ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄(Deoxofluor(R))、三フッ素化モルホリノ硫黄)の存在下又は別法として、四フッ素化硫黄の存在下で、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウムもしくはトリアルキルフェニルアンモニウムハロゲン化物、アジドもしくはチオシアナートのような試薬により、又は、場合によってはクラウンエーテルを添加されたアルカリ金属ハロゲン化物、アジドもしくはチオシアナートにより実施することができる。フッ素化反応はまた、フッ素化硫黄[例えば、三フッ化モルホリノ硫黄、四フッ化硫黄(J. Org. Chem.,40,3808(1975)]、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(Tetrahedron,44,2875(1988))、三フッ化ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄(Deoxofluor(R)]のようなフッ素化剤を作用させることにより実施することができる。別法として、フッ素化反応はまたヘキサフルオロプロピルジエチルアミン(特開平2−039,546号公報)もしくはN−(2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミンのようなフッ素化剤により実施することができる。
【0020】
テトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、アジドもしくはチオシアナートを使用するが、それらは例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム(例えばテトラ−n−ブチルアンモニウム)、テトラペンチルアンモニウム、テトラシクロヘキシルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、トリブチルメチルアンモニウムもしくはトリメチルプロピルアンモニウムハロゲン化物、アジドもしくはチオシアナート、から選択することができる。
【0021】
処理は塩素化溶媒(例えばジクロロメタン、ジクロロエタンもしくはクロロホルム)のような有機溶媒中又はエーテル(例えばテトラヒドロフラン)中で、−78℃と40℃の間の温度(好ましくは0℃と30℃の間)で実施される。処理はアルゴンもしくは窒素下で実施することが有利である。(16S)配置のヒドロキシル誘導体の使用が(16R)配置の誘導体をもたらすと理解される。
【0022】
14−位のヒドロキシル基の保護及び脱保護は、とりわけ、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis (2nd ed.),A.Wiley-Interscience Publication(1991)、もしくは Mc Omie, Protective Groups in Organic Chemistry, Plenum Press (1973)により記載された方法の適用により、分子の残りの部分に影響を与えない通常の方法に従い実施される。例えば、その処理は下記の実施例中に説明されるように導入し、取り外される、トリアルキルシリル、アルキルジフェニルシリル(例えばt−ブチルジフェニルシリル及びt−ブチルジメチルシリル)もしくはアリル基で保護することにより実施される。
【0023】
適当な場合には、R3が、置換されていてもよい脂肪族、環式脂肪族、芳香族、アリール脂肪族、複素環もしくは複素環式脂肪族エステルである一般式(I)の生成物を調製することが所望される時には、その後のエステル化の操作は、分子の残りの部分を変化させない通常の方法に従って実施される。より具体的には、エステル化は、アミド(例えばジメチルホルムアミドもしくはN−メチル−2−ピロリジノン)、ピリジン、ハロゲン化溶媒(例えばジクロロメタン、ジクロロエタンもしくはクロロホルム)又はエーテル(テトラヒドロフラン、ジオキサンもしくはジメトキシエタン)のような有機溶媒中で、−40℃と+80℃の間の温度で、カルボジイミド(例えばジシクロヘキシルカルボジイミド)のようなカップリング剤及び、第三級アミン(トリエチルアミンもしくはジイソプロピルエチルアミンのようなトリアルキルアミン、又はピリジンもしくは誘導体)及び、場合によっては4−N−ジメチルアミノピリジンのような触媒の存在下で、酸もしくは酸の反応性誘導体(例えば酸塩化物、反応性エステルもしくは無水物)の反応により実施される。反応を阻害することができる官能基は前以て保護されて、次いで、反応後に除去されることが理解されている。
【0024】
使用される酸もしくは反応性の酸誘導体は下記の実施例に説明されるか、もしくは説明された方法と類似の方法により調製される。
【0025】
一般式(II)のジヒドロキシル化グループAストレプトグラミン誘導体は一般式
【0026】
【化9】
【0027】
[式中、R2は前記に定義された通りであり、結合 は単結合(立体化学27R)もしくは二重結合を表す]
の天然のプリスチナマイシン成分の選択的還元、次いで16Sエピマー形態の分離により得ることができる。
【0028】
還元は有利には、−78℃と40℃の間の温度で、塩素化溶媒(例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム)、テトラヒドロフラン、酢酸及び、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノールのようなアルコールから選択される有機溶媒中で、アルカリ金属ホウ水素化物、例えばホウ水素化ナトリウムもしくはトリアセトキシホウ水素化ナトリウムのような還元剤の存在下で実施される。
【0029】
16Rエピマー形態及び16Sエピマー形態の分離は通常の方法に従って実施され、例えば、エピマー形態の分離は、16R及び16Sエピマーの混合物からの、キラル相等に対するクロマトグラフィー、フラッシュクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、又は遠心分離クロマトグラフィー(CPC)により、又は再結晶により実施することができる。
【0030】
とりわけ、(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIAはF.Le Goffic et al.;Eur.J.Med.-Chimica Therapeutica;January-February,-16(1),69-72(1981)に従って調製することができる。
【0031】
一般式(III)のプリスチナマイシン誘導体はそれぞれ、天然のプリスチナマイシンの既知の成分である、プリスチナマイシンIIA(PIIA)、プリスチナマイシンIIB(PIIB)、プリスチナマイシンIIC(PIIC)、プリスチナマイシンIID(PIID)、プリスチナマイシンIIF(PIIF)、及びプリスチナマイシンIIG(PIIG)に対応する。成分PIIF及びPIIGは欧州特許第614910号明細書に記載された。
【0032】
プリスチナマイシンIIC(PIIC)及びプリスチナマイシンIID(PIID)はJ.C.Barriere et al.,Expert.Opin,Invest.Drugs,3(2)115-31(1994)により記載のようにして得ることができる。
【0033】
天然のグループAストレプトグラミン[一般式(III)のストレプトグラミン]の成分の調製及び分離はJ.Preud'homme et al.,Bull.Soc.Chim.Fr.,vol.2,585(1968)もしくは欧州特許第614910号明細書中に記載された方法に従いもしくはそれに類似の方法により、発酵及び、発酵ブロスからの成分の単離により実施される。別法として、グループAの天然の成分の調製はフランス特許第2,689,518号明細書に記載のような特定の発酵により実施することができる。
【0034】
一般式(I)のストレプトグラミン誘導体は適当な場合には、再結晶、クロマトグラフィーもしくはCPCのような物理的方法により精製することができる。
【0035】
一般式(I)のストレプトグラミン誘導体の幾つかは既知の方法により、酸との付加塩の状態に転化させることができる。これらの塩も、存在する場合は、本発明の範囲内に含まれると理解される。
【0036】
製薬学的に許容できる酸との付加塩の例としては、無機酸と形成された塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩)もしくは有機酸と形成された塩(コハク酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、フェニルスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ナフチルスルホン酸塩もしくはカンファースルホン酸塩)、又はこれら化合物の置換誘導体と形成された塩を挙げることができる。
【0037】
本発明に従うストレプトグラミン誘導体は抗バクテリヤ特性及び、グループBストレプトグラミン誘導体の抗バクテリヤ活性を相乗化させる特性を有する。それらは、単独で、もしくは組み合わせて、それらの強力な活性のために特に有利である。
【0038】
それらはグループBストレプトグラミンの成分もしくは誘導体と組み合わせる場合は、経口もしくは非経口投与可能な形態を得ることが所望される否かにより、天然の成分、プリスチナマイシンIA、プリスチナマイシンIB、プリスチナマイシンIC、プリスチナマイシンID、プリスチナマイシンIE、プリスチナマイシンIF、プリスチナマイシンIG、バージニアマイシンS1、S3もしくはS4、バーナマイシンBもしくはC、エタマイシンから、又は、特許もしくは特許出願書の米国特許第4,618,599号、同第4,798,827号、同第5,326,782号、欧州特許第772630号もしくは同第770132号明細書に記載の半合成誘導体、とりわけ一般式
【0039】
【化10】
【0040】
[式中、
1. Rb、Rc、Re及びRfは水素原子であり、Rdは水素原子もしくはジメチルアミノ基であり、そしてRaは構造−CH2R’aの基であり、そのR’aは、アルキル又は、1もしくは2個のヒドロキシスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(場合によってはそれ自体メルカプトもしくはジアルキルアミノで置換された)で置換された、又は1もしくは2個の、場合によっては置換されたピペラジン環、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、1−ピロリジニル、2−、3−もしくは4−ピペリジル又は2−もしくは3−ピロリジニル(アルキルで置換されていてもよい)で置換されたアルキルチオ、で置換されてもよい3−ピロリジニルチオ又は3−もしくは4−ピペリジルチオであるか、あるいはまた、Raが構造=CHR’aの基であり、そこで、R’aが、アルキルで置換されてもよい3−ピロリジニルアミノ、3−もしくは4−ピペリジルアミノ、3−ピロリジニルオキシ、3−もしくは4−ピペリジルオキシ,3−ピロリジニルチオ、3−もしくは4−ピペリジルチオであるか、あるいはR’aが、1もしくは2個のヒドロキシスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(場合によってはそれ自体ジアルキルアミノで置換された)で、又はトリアルキルアンモニオ、4−もしくは5−イミダゾリルで、又は1もしくは2個の、場合によっては置換されたピペラジン環、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、1−ピロリジニル、2−、3−もしくは4−ピペリジル又は2−もしくは3−ピロリジニル(アルキルで置換されていてもよい)で置換されたアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはアルキルチオであるか、あるいは
Raが3−もしくは4−キヌクリジニルチオメチル基であるか、あるいはまた、2. Raが水素原子であり、そして
a) Rb、Re及びRfのいずれも水素原子であり、Rdが基−NHCH3もしくは−N(CH3)2であり、Rcが塩素もしくは臭素原子であるか、又は3〜5炭素原子を含むアルケニル基を表すか[Rdが−N(CH3)2である場合]、
b) あるいは、Rb、Rd、Re及びRfが水素原子を表し、そしてRcがハロゲン、又はアミノモノアルキル、アミノジアルキル、アルキルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C1〜C3アルキルもしくはトリハロメチル基であるか、
c) あるいは、Rb、Rc、Re及びRfが水素原子を表し、そしてRdがハロゲン、又はエチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C1〜C6アルキル、アリール又はトリハロメチル基であるか、
d) あるいは、Rb、Re及びRfが水素原子を表し、そしてRcがハロゲン又はアミノモノアルキルもしくはアミノジアルキル、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキルもしくはC1〜C3アルキル基であり、そしてRdがハロゲン又はアミノ、アミノモノアルキルもしくはアミノジアルキル、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C1〜C6アルキルもしくはトリハロメチル基であるか、
e) あるいは、Rc、Re及びRfが水素原子を表し、そしてRb及びRdがメチル基を表す]
のストレプトグラミン誘導体から、
あるいはまた、一般式
【0041】
【化11】
【0042】
[式中、
Yは窒素原子もしくは基=CR3−であり、
R1は水素原子、アルキル基(1〜8炭素)、アルケニル基(2〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜8炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(3〜8員)、フェニル基、[1個以上のハロゲン原子又はヒドロキシ、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で]置換されているフェニル基又は基NR’R”であり、ここで、R’及びR”は同一もしくは異なり、水素原子もしくはアルキル基(1〜3炭素)であるか又は、それらが結合してる窒素原子と一緒に、場合によっては[アルキル基、アルケニル基(2〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜6炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(4〜6員)、ベンジル基、フェニル基もしくはR1の定義に対して前記定義のように置換されているフェニル基で]置換された、場合によっては酸素、硫黄もしくは窒素から選択されたもう1個のヘテロ原子を含む3−〜8−員の複素環を形成することができる、
または、Yが基=CR3−である時には、R1はまたハロメチル、ヒドロキシメチル、アルキルオキシメチル、アルキルチオメチルであることができ、そこで、アルキル部分は、場合によってはNR’R”、アルキルスルフィニルメチル、アルキルスルホニルメチル、アシルオキシメチル、ベンゾイルオキシメチル、シクロプロピルアミノメチルもしくは−(CH2)nNR’R”(nは1〜4の整数であり、R’及びR”は前記の定義のとおりである)で置換されているか、あるいはまた、R3が水素原子である時には、R1はまた、ホルミル、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、もしくは、そこでR’及びR”が前記の定義のとおりである−CONR’R”であることができ、あるいはまた、Yが窒素原子である時には、R1はまた基−XR0であることができ、そこではXは酸素もしくは硫黄原子、スルフィニルもしくはスルホニル基、もしくはNH基であり、R0はアルキル基(1〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜6炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(3〜8員)、複素環式メチル基(3〜8員)であり、その複素環部分が炭素原子、フェニル基、[1個以上のハロゲン原子又はヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で]置換されているフェニル基、又は基−(CH2)nNR’R”(ここでR’及びR”は前記に定義の通りであり、nは2〜4の整数である)によりメチル基に結合されており、あるいはまた、XがNHを表す時には、R0はまた、水素原子を表すこともでき、
R2は水素原子もしくはアルキル基(1〜3炭素)であり、
R3は水素原子もしくはアルキル基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、もしくは、そのR’及びR”が前記の定義のとおりである構造−CO−NR’R”のカルバモイル基であり、
Raはメチルもしくはエチル基であり、そして
Rb、Rc及びRdは下記の定義をもつ、すなわち、
1) Rb及びRcは水素原子であり、Rdは水素原子もしくはメチルアミノもしくはジメチルアミノ基であり、
2) Rbは水素原子であり、Rcは水素、塩素もしくは臭素原子であるか、又はアルケニル基(3〜5C)を表し、そしてRdは基−NMe−R”’であり、そこで、R”’は基アルキル、ヒドロキシアルキル(2〜4C)もしくは、場合によってはフェニル、シクロアルキル(3〜6C)メチル、ベンジル、[1個以上のハロゲン原子もしくはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で]置換されているベンジル、で置換されているアルケニル(2〜8C)、複素環部分が飽和もしくは不飽和であり、5〜6員及び、場合によっては[アルキル基、アルケニル基(2〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜6炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(4〜6員)、フェニル基、R1の定義に対して前記に定義したとおりに置換されているフェニル基、もしくはベンジル基で]置換された硫黄、酸素もしくは窒素から選択された1もしくは2個のヘテロ原子を含む複素環式メチルもしくは複素環式エチルを表すか、あるいはまた、R”’がシアノメチル基、もしくは−CH2COReを表し、ここでReは−OR’eであり、R’eが水素、アルキル(1〜6炭素)、アルケニル(2〜6炭素)、ベンジルもしくは、複素環部分が5〜6員及び、硫黄、酸素もしくは窒素から選択された1もしくは2個のヘテロ原子を含む複素環式メチルであるか、あるいはReがアルキルアミノ基、アルキルメチルアミノ基、そこで複素環部分が飽和されており、5〜6員及び、場合によってはアルキル、ベンジルもしくはアルキルオキシカルボニル基で置換されている硫黄、酸素もしくは窒素から選択された1もしくは2個のヘテロ原子を含む、複素環式アミノ基もしくは複素環式メチルアミノ基であり、
3) Rbは水素原子であり、Rdは基−NHCH3もしくは−N(CH3)2であり、そしてRcが塩素もしくは臭素原子であるか、又はアルケニル基(3〜5C)を表す[Rdが−N(CH3)2である場合]、
4) Rb及びRdは水素原子であり、Rcはハロゲン原子、又はアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシ、トリフルオロメトキリ、チオアルキル、アルキル(1〜6C)もしくはトリハロメチル基であり、
5) Rb及びRcは水素原子であり、そしてRdはハロゲン原子、又はエチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキル(1〜6C)、フェニルもしくはトリハロメチル基であり、
6) Rbは水素原子であり、そしてRcはハロゲン原子もしくはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキルもしくはアルキル(1〜3C)基であり、Rdはハロゲン原子もしくはアミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(1〜6C)もしくはトロハロメチル基であり、
7) Rcは水素原子であり、Rb及びRdはメチル基を表す]、
のストレプトグラミン誘導体並びにそれらの塩から選択することができる。
【0043】
本発明に従う誘導体及び、グループBストレプトグラミンの組み合わせ物もまた、本発明の範囲内に含まれると理解されている。
【0044】
構造(B)のグループBストレプトグラミン誘導体は国際公開第9943699号パンフレットに記載の方法に従って調製することができる。
【0045】
インビトロにおいては、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus) 209Pに対しては、本発明に従うストレプトグラミン誘導体は単独で、もしくはプリスチナマイシンIBのようなグループB誘導体と組み合わせて0.015と32μg/mlの間の濃度で、そして黄色ブドウ球菌(Staphylocccus aureus) Schiclia(メチシリン耐性)に対しては、単独で、もしくはプリスチナマイシンIBと組み合わせて、0.015と32μg/mlの間の濃度で活性であることが判明した。インビボにおいては、それらは皮下投与により5と150mg/kgの間の投与量で、黄色ブドウ球菌IP8203によるマウスの実験的感染症に対してプリスチナマイシンIBの抗微生物活性を相乗化させ(CD50)30と150mg/kgの間の投与量で経口投与によってもそれらの大部分で活性であった(CD50)。
【0046】
最後に本発明に従う製品はそれらの低い毒性のために特に有利である。製品のどれも、マウスにおける皮下投与もしくは経口投与による1日2回の黄色ブドウ球菌IP8203に対する150mg/kgの投与量において毒性を示さなかった。特に興味深いものは、一般式(I)、
式中、
− R1がフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素原子又はアジドもしくはチオシアナト基を表し、
− R2がメチル基を表し、
− R3が水素原子もしくは、基R’3−CO−を表し、そこでR’3は、フェニル基上で[場合によっては、基R’及びR”が、同一もしくは異なり、
水素原子もしくは、それらが結合されている窒素原子と一緒に、場合によっては、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるもう1個のヘテロ原子を含んでよい、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環基を形成することができるアルキル基であることができ、ここで、前記複素環それ自体が1個以上の基(アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリール、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環もしくは複素環式アルキル、もしくは−CH2−CO−NR’R”)で置換されることができ、あるいはまた、R’及び/もしくはR”が基ヒドロキシアルキル、フェニル、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環式アルキル、−CO−NR’R”(ここでNR’R”は前記に定義したとおりのものである)又は、前記に定義したとおりのNR’R”で置換されているアルキルもしくはアシルであることができる基NR’R”を担持するアルキルから選択された1個以上の基で]置換もしくは未置換のフェニルもしくはフェニルアルキルであるか、あるいはまた、R’3が[場合によっては、カルボキシル基もしくは、前記に定義したとおりの基NR’R”を担持するアルコキシもしくはアルキルチオ基それ自体で置換されてもよいアルキルから選択されたか又は、前記に定義したとおりのNR’R”で置換されていてもよいアシルオキシから選択された]1個以上の基で置換されたフェニル基であることができ、あるいはまた、R’3は、場合によっては、[カルボキシルもしくはカルボキシアルキルジスルファニル基で、又は基NR’R”、−CH2−NR’R”もしくは−CO−NR’R”で、又は、場合によってはそのNR’R”が前記に定義したとおりのNR’R”もしくは−CO−NR’R”で置換されているアルキルオキシカルボニル、アルキルオキシもしくはアルキルジスルファニル基で]置換されているアルキルもしくはシクロアルキル基から選択することができるか、あるいはまた、R’3は、場合によっては[それら自体、場合によってはNR’R”で置換されているアルキルもしくはアシルで]置換されている、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環基から選択することができ、そこで複素環はピロリジニル、イミダゾリル、ピリジル、ピペリジニル、ピペラジニルもしくはモルホリニルから選択されると理解され、そして
− 結合----は単結合(立体化学27R)もしくは二重結合を表す、
の製品及び、それらが存在する場合は、それらの塩、
及びこれらの生成品のなかでも、更に特別には、
− (16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB、
− (16R)−16−デオキソ−16−チオシアナトプリスチナマイシンIIB、
− (16R)−16−デオキソ−16−クロロプリスチナマイシンIIB、
− (16R)−16−アジド−16−デオキソプリスチナマイシンIIB、
− (16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA、
である。
【0047】
以下の実施例は何の制限を与えることも示唆されず、本発明を具体的に示す。
【0048】
下記の実施例においては、16−デオキソプリスチナマイシンIIA(もしくはIIB)の命名は水素2原子による16−位のケトン官能基の置換を意味する。クロマトグラフィーが前進するに従って、すべての画分をMerck 60F254のシリカプレート上の薄相クロマトグラフィー(TLC)により分析する。TLCにおいて同一スポットに対応する画分を一緒に併せ、次に減圧濃縮乾燥する(30℃、2.7kPa)。このように得た残留物を通常の分光分析法(NMR、IR、MS)により分析し、期待された生成物の同定を可能にする。
【0049】
【実施例】
(実施例1) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB1.12g(テトラヒドロフラン10cm3の溶液中)に、アルゴン雰囲気下で20℃で、酢酸0.2cm3及びフッ素化テトラ−n−ブチルアンモニウム三水和物0.6gを添加する。168時間撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、褐色の油1gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(90/5/5容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB0.3gを約125℃(分解)で融解する淡いベージュ色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.55〜2.05(mt:5H);1.83(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.76(mt:1H);2.98(mt:1H);3.21(mt:1H);3.48(mt:1H);3.87(mt:1H);4.07(mt:1H);4.55(mt:1H);4.75〜4.90(mt:3H);5.14(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.39(d,J=9Hz:1H);5.71(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);6.00(mt:1H);6.21(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBを次の方法で調製することができる、
(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB2g(ジクロロメタン50cm3の溶液中)にアルゴン雰囲気下で、20℃で、三フッ化ジエチルアミノ硫黄0.464cm3を緩徐に添加する。2時間撹拌後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液100cm3上に注入する。有機相をデカントし、水100cm3で2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)乾燥濃縮させると、黄褐色の固体2.1gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール勾配(100/0/0、99/0.5/0.5及び次いで98/1/1容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB1.35gを約116℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);0.99(d,J=6.5Hz:3H);1.00〜1.15(mt:12H);1.29(s:3H);1.55〜1.95(mt:4H);1.96(mt:1H);2.13(mt:1H);2.24(mt:1H);2.76(mt:1H);2.85(mt:1H);3.03(mt:1H);3.39(mt:1H);3.80(mt:1H);4.01(mt:1H);4.57(mt:1H);4.72(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);5.01(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.38(d,J=9Hz:1H);5.50(mt:1H);5.81(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.97(mt:1H);6.10(d,J=15.5Hz:1H);6.49(dd,J=17および5Hz:1H);7.30〜7.50(mt:6H);7.63(ブロードd,J=7Hz:2H);7.68(ブロードd,J=7Hz:2H);8.08(s:1H).
(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBを次の方法で調製することができる、
(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIB22g(ジクロロメタ200cm3の溶液中)に、アルゴン雰囲気下で、20℃で、ジイソプロピルエチルアミン29cm3、tert−ブチルジフェニルクロロシラン43.2cm3滴下及び4−ジメチルアミノピリジン1.01gを添加する。22時間の撹拌後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液600cm3上に注入する。水相をデカントし、次いでジクロロメタン100cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液400cm3で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧(2.7kPa)下で濃縮乾燥させると、橙色の粘性の油70.6gを与え、それを16時間ジイソプロピルエーテル600cm3中で撹拌する。濾過及び、20℃における減圧(2.7kPa)下乾燥後、(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB28gを、約133℃(分解)で融解する桃色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.00〜1.05(mt:9H);1.08(s:9H);1.40〜1.80(mt:3H);1.90〜2.15(mt:3H);2.23(ブロードd,J=14Hz:1H);2.75(mt:1H);2.83(dd,J=17および11Hz:1H);3.10(dd,J=17および2.5Hz:1H);3.25(mt:1H);3.60〜3.75(mt:2H);4.49(mt:1H);4.56(mt:1H);4.60〜4.70(mt:2H);4.87(mt:1H);5.49(mt:1H);5.74(dd,J=17および2Hz:1H);5.78(d,J=9Hz:1H);5.95(mt:1H);6.04(d,J=16Hz:1H);6.41(dd,J=17および4Hz:1H);7.30〜7.50(mt:6H);7.64(dd,J=7および1.5Hz:2H);7.69(dd,J=7および1.5Hz:2H);8.11(s:1H).
(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBを次の方法で調製することができる、
ホウ水素化ナトリウム11.35gの懸濁液(ジクロロメタン550cm3中)を20分間還流下で加熱する。次いで、酢酸68.6cm3を約30分間かけて、次いでプリスチナマイシンIIB52.75g(ジクロロメタン230cm3中)の溶液(前に硫酸ナトリウム上で乾燥したもの)を約45分間かけて滴加する。反応混合物を還流下で4.5時間撹拌し、次いで20℃で16時間撹拌する。次いでジクロロメタン500cm3及び水1500cm3を反応混合物に添加する。有機相をデカントし、水相をジクロロメタン500cm3で抽出する。有機相を合わせ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液1000cm3の緩徐な添加によりpHを8に調整する。生成される有機相を水1000cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液1000cm3で連続して洗浄し、次いで3S植物黒で処理し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、淡黄色固体50gを与える。0.5Mの水酸化アンモニウム水溶液378cm3を、20℃で前の固体の溶液(ジクロロメタン900cm3中)に添加する。20℃で16時間撹拌後、有機相をデカントし、水1000cm3、次いで飽和塩化ナトリウム水溶液1000cm3で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧(2.7kPa)下で濃縮乾燥させると、淡黄色の固体46gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(98/2及び97/3容量)]により精製する。(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIB31.68gを約131℃(分解)で融解するオフホワイトの固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.02(d,J=6.5Hz:3H);1.07(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜1.90(mt:3H);1.76(s:3H);1.97(mt:2H);2.12(mt:1H);2.26(ブロードd:14.5Hz:1H);2.56(d,J=3Hz:1H);2.76(mt:1H);2.90(dd,J=16および10Hz:1H);3.08(dd,J=16および3Hz:1H);3.35(mt:1H);3.82(mt:2H);3.99(d,J=2.5Hz:1H);4.40〜4.55(mt:2H);4.65〜4.75(mt:2H);5.03(mt:1H);5.65〜5.85(mt:3H);6.01(mt:1H);6.21(d,J=16Hz:1H);6.46(dd,J=17および5Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0050】
(実施例2) (16R)−16−デオキソシ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソシ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIB257g(ジクロロメタン2500cm3中の溶液中)にアルゴン雰囲気下で40℃で40分間にわたり、トリヒドロフッ化トリエチルアミン970cm3を緩徐に添加する。40℃で2時間撹拌後、反応混合物を8℃に冷却し、次いで25分にわたり水1940cm3の緩徐な添加により加水分解する。10分間の撹拌後、有機及び水相をデカントし、乳状の界面を水4000cm3及びジクロロメタン1000cm3中に取り込む。双方の相を撹拌後、有機相をデカントし、水相を合わせ、次いでジクロロメタン1000cm3で抽出する。有機相を合わせ、水1500cm3に添加する。水相のpHを、飽和重炭酸ナトリウム水溶液400cm3の、10℃にける15分間にわたる緩徐な添加により7に調整する。有機相をデカントし、酢酸エチル1500cm3で希釈し、次いで水1000cm3で洗浄する。有機相をデカントし、水相を酢酸エチル1500cm3で2回抽出し、次いで焼結ガラス上をCelite(R)上を濾過する。Celite(R)を酢酸エチル400cm3で3回濯ぐ。有機相を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで焼結ガラス上のCelite(R)上を濾過する。Celite(R)を酢酸エチル800cm34回ですすぐ。濾液を減圧(2.7kPa)濃縮乾燥させると、25℃で一定の重量になるまで乾燥後に、(16R)−16−デオキソソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB218.5gを約133℃(分解)で融解する白色結晶粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.55〜2.05(mt:5H);1.83(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.76(mt:1H);2.98(mt:1H);3.21(mt:1H);3.48(mt:1H);3.87(mt:1H);4.07(mt:1H);4.55(mt:1H);4.75〜4.90(mt:3H);5.14(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.39(d,J=9Hz:1H);5.71(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);6.00(mt:1H);6.21(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H).
(16R)−16−デオキソシ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIBを次の方法で調製することができる、
実施例1に記載したものに類似の手順を実施し、しかし(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIB22g(ジクロロメタン500cm3の溶液中)から出発して、アルゴン雰囲気下で、20℃で、三フッ化ジエチルアミノ硫黄6.7cm3を緩徐に添加する。実施例1におけるものと類似の処理下で4時間の撹拌後、橙色の油25gを得、その油をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニリル勾配(100/0/0、99/0.5/0.5、96/2/2容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIB6.6gを、約128℃(分解)で融解する淡黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.04(s:3H);0.07(s:3H);0.89(s:9H);0.96(d,J=6.5Hz:3H);0.99(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.50〜2.05(mt:5H);1.79(s:3H);2.10〜2.25(mt:2H);2.76(mt:1H);2.90(mt:1H);3.15(mt:1H);3.43(mt:1H);3.88(mt:1H);4.09(mt:1H);4.59(mt:1H);4.75(mt:1H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.84(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.34(d,J=9Hz:1H);5.64(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);5.99(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.50(dd,J=17および5Hz:1H);8.09(s:1H).
(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIBを次の方法で調製することができる、
(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIB27g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン270cm3の溶液中)に、アルゴン雰囲気下で、20℃でジイソプロピルエチルアミン44.4cm3及びtert−ブチルジメチルクロロシラン39.6g(ジクロロメタン140cm3中の溶液中)を添加する。17時間撹拌後、反応混合物を水300cm3で3回洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると橙色の油を与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(100/0/0、99/0.5/0.5、から96/2/2容量)]により精製する。(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIB24gを約139℃で融解する淡黄色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.05(s:3H);0.10(s:3H);0.91(s:9H);0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.02(d,J=6.5Hz:3H);1.06(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜2.05(mt:5H);1.71(s:3H);2.12(mt:1H);2.31(ブロードd,J=14Hz:1H);2.70〜2.80(mt:1H);2.80(dd,J=17および11Hz:1H);3.06(dd,J=17および2.5Hz:1H);3.30(mt:1H);3.79(mt:2H);4.47(ブロードt,J=10Hz:1H);4.52(s:1H);4.54(mt:1H);4.65〜4.75(mt:2H);4.99(mt:1H);5.69(mt:1H);5.76(dd,J=17および2Hz:1H);5.78(d,J=9Hz:1H);6.00(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.43(dd,J=17および4Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0051】
(実施例3) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
パラ−トルエンスルフィン酸ナトリウム0.09gの懸濁液(ジクロロメタン6cm3中)に1Nの塩酸水溶液0.5cm3をアルゴン雰囲気下で、0℃で添加する。20℃で15分間の撹拌後、有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過する。(16R)−14−O−アリル−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB0.26g及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.04gをアルゴン雰囲気下で、20℃で濾液に添加する。2時間撹拌後、トリエチルアミン0.01gを添加する。更に30分間撹拌後、反応混合物を濃縮乾燥させ、次いでフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(90/5/5容量)]により精製すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB0.2gを与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.50〜2.05(mt:5H);1.62(d,J=4Hz:1H);1.83(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.77(mt:1H);2.98(mt:1H);3.21(mt:1H);3.48(mt:1H);3.87(mt:1H);4.06(mt:1H);4.55(mt:1H);4.75〜4.85(mt:3H);5.14(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.39(d,J=9Hz:1H);5.72(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.98(mt:1H);6.21(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および5Hz:1H);8.11(s:1H).
(16R)−14−O−アリル−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16S)−14−O−アリル−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIB0.8g(ジクロロメタン25cm3の溶液中)に、アルゴン雰囲気下で、0℃で、三フッ化ジエチルアミノ硫黄0.28cm3(ジクロロメタン5cm3の溶液中)を滴下する。0℃で45分間撹拌し次いで20℃に復帰後、反応混合物を0℃で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液70cm3上に注入する。生成された混合物をジクロロメタン100cm3で抽出する。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液70cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液70cm3で連続的に洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥する。濾過及び、20℃で減圧(2.7kPa)下濃縮乾燥後、(16R)−14−O−アリル−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB0.8gをクリーム色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.50〜2.05(mt:5H);1.81(s:3H);2.16(mt:1H);2.29(mt:1H);2.76(mt:1H);2.93(mt:1H);3.18(dt,J=17および7Hz:1H);3.45(mt:1H);3.80〜3.95(mt:2H);4.00〜4.15(mt:2H);4.47(dt,J=9.5および4Hz:1H);4.59(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.05〜5.35(mt:4H);5.69(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.90(mt:1H);6.00(mt:1H);6.25(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および4Hz:1H);8.11(s:1H).
(6S)−14−O−アリル−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIB(実施例1に記載のように調製された)10.6g(2−ブタノン500cm3の溶液中)に炭酸カリウム19g及び臭化アリル31.5cm3を添加する。反応混合物を90時間、還流下で加熱する。濾過下で20℃に冷却後、反応混合物を減圧(2.7kPa)濃縮する。残留物を蒸留水100cm3及びジクロロメタン300cm3中に取り込む。有機相をデカントし、次いで蒸留水100cm3で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物12.5gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)]により精製する。固体が得られ、それをジエテルエーテル中で撹拌し、濾過し、20℃で乾燥すると(2.7kPa)、白色粉末の形態で(16S)−14−O−アリル−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIB1.4gを与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.97(d,J=6.5Hz:3H);1.04(d,J=6.5Hz:3H);1.07(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜2.05(mt:5H);1.75(s:3H);2.12(mt:1H);2.34(ブロードd,J=16Hz:1H);2.77(mt:1H);2.85(dd,J=16および10Hz:1H);3.09(dd,J=16および3Hz:1H);3.32(mt:1H);3.75〜3.90(mt:3H);4.05〜4.15(mt:2H);4.42(mt:1H);4.53(mt:1H);4.65〜4.75(mt:3H);5.15〜5.30(mt:2H);5.65〜5.80(mt:1H);5.70(ブロードd,J=9Hz:1H);5.80(dd,J=16および1.5Hz:1H);5.79(mt:1H);5.98(mt:1H);6.25(d,J=16Hz:1H);6.45(dd,J=16および4Hz:1H);8.14(s:1H)。
【0052】
(実施例4) (16R)−16−デオキソ−16−チオシアナトプリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−チオシアナト−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB0.85g(ジクロロメタン40cm3中の溶液中)に20℃でトリヒドロフッ化トリエチルアミン5cm3を添加する。還流下で20時間撹拌後、トリヒドロフッ化トリエチルアミン3cm3を添加し、更に3時間還流を維持する。次いで反応混合物を水80cm3上に注入し、次いで重炭酸ナトリウムの緩徐な添加により中和する。有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧(2.7kPa)下で濃縮乾燥させると固体0.61gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(96/4容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−チオシアナトプリスチナマイシンIIB0.36gを約140℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.85(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.77(mt:1H);3.15(dd,J=17および7Hz:1H);3.40(dd,J=17および7Hz:1H);3.52(mt:1H);3.62(mt:1H);3.83(mt:1H);4.02(mt:1H);4.52(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);4.77(dd,J=10および2Hz:1H);5.36(d,J=9Hz:1H);5.77(mt:1H);5.81(dd,J=16および2Hz:1H);6.05(mt:1H);6.21(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);8.14(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−チオシアナト−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBは次のように調製することができる、
アルゴン雰囲気下で、20℃で、チオシアン酸テトラ−n−ブチルアンモニウム5.85g(ジクロロメタン70cm3の溶液中)に(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB2.6g(実施例1に記載のように調製された)を添加し、次いで三フッ化ジエチルアミノ硫黄1.56cm3を滴下する。10分間の撹拌後、反応混合物をジクロロメタン100cm3で希釈する。得られる溶液を水100cm3で2回及び飽和塩化ナトリウム水溶液100cm3で連続的に洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧(2.7kPa)下濃縮乾燥させると、暗黄色の油7.6gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、クロロヘキサン/酢酸エチル(6/4容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−チオシアナト−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB0.87gを白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.05〜1.10(mt:3H);1.06(s:9H);1.28(s:3H);1.70〜1.95(mt:4H);1.96(mt:1H);2.10〜2.25(mt:2H);2.77(mt:1H);3.04(dd,J=17および6Hz:1H);3.27(dd,J=17および8Hz:1H);3.40〜3.50(mt:2H);3.75(mt:1H);3.95(mt:1H);4.53(mt:1H);4.67(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);5.35(d,J=9Hz:1H);5.56(mt:1H);5.81(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.04(mt:1H);6.11(d,J=16Hz:1H);6.49(dd,J=16および5Hz:1H);7.30〜7.50(mt:6H);7.63(ブロードd,J=7Hz:2H);7.69(mt:2H);8.12(s:1H)。
【0053】
(実施例5) (16R)−16−デオキソ−ブロモプリスチナマイシンIIB
実施例4に記載のものに類似の方法の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−ブロモ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−プリスチナマイシンIIB1.2g(ジクロロメタン30cm3中の溶液中)で出発して、20℃でトリヒドロフッ化トリエチルアミン7.5cm3を添加する。還流及び実施例4のものに類似の処理下で25時間撹拌後、橙色の固体を得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製すると、白色固体0.78gを得、その固体をアセトニトリル5cm3から再結晶すると、(16R)−16−デオキソ−16−ブロモプリスチナマイシンIIB0.48gを約146℃(分解)で融解するオフホワイトの結晶の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.90(s:3H);2.15(mt:1H);2.32(mt:1H);2.77(mt:1H);3.22(dd,J=17および7Hz:1H);3.44(dd,J=17および7Hz:1H);3.52(mt:1H);3.83(mt:1H);4.09(mt:1H);4.37(mt:1H);4.52(mt:1H);4.75〜4.90(mt:2H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);5.34(d,J=9Hz:1H);5.75(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);6.03(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.11(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−ブロモ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
実施例4に記載のものに類似の方法の手順を実施し、しかし臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム5.25g(ジクロロメタン60cm3中の溶液中)で出発して、アルゴン雰囲気下で、20℃で(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB2.5g(実施例1に記載のように調製された)及び、次いで緩徐に三フッ化ジエチルアミノ硫黄1.5cm3を添加する。実施例4のものと類似の処理下で10分間撹拌後、黄色固体4.6gを得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、シクロヘキサン/酢酸エチル(6/4容量)]により精製すると、(16R)−16−デオキソ−16−ブロモ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB1.38gを白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.07(s:9H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.37(s:3H);1.70〜2.05(mt:5H);2.14(mt:1H);2.31(mt:1H);2.77(mt:1H);3.12(dd,J=17および5.5Hz:1H);3.30(dd,J=17および8Hz:1H);3.45(mt:1H);3.77(mt:1H);4.03(mt:1H);4.23(mt:1H);4.55(mt:1H);4.75〜4.85(mt:3H);5.33(d,J=9Hz:1H);5.54(mt:1H);5.82(ブロードd,J=16Hz:1H);6.00(mt:1H);6.12(d,J=16Hz:1H);6.50(dd,J=16および5Hz:1H);7.30〜7.45(mt:6H);7.63(ブロードd,J=7Hz:2H);7.69(ブロードd,J=7Hz:2H);8.08(s:1H)。
【0054】
(実施例6) (16R)−16−デオキソ−クロロプリスチナマイシンIIB
実施例4に記載のものに類似の方法の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−クロロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB(ジクロロメタン35cm3の溶液中)1.4gで出発して、20℃でトリヒドロフッ化トリエチルアミン11cm3を添加する。還流下で、実施例4のものと類似の処理下で20分間撹拌後、橙色の固体を得、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製すると、白色固体1gを得、それに、同一実験から得られた0.5gを添加する。アセトニトリル10cm3からの再結晶後、(16R)−16−デオキソ−16−クロロプリスチナマイシンIIB1.12gを、約142℃(分解)で融解する白色結晶の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.88(s:3H);2.10〜2.25(mt:2H);2.75(mt:1H);3.10(dd,J=17および7Hz:1H);3.30(dd,J=17および6.5Hz:1H);3.53(mt:1H);3.84(mt:1H);4.06(mt:1H);4.37(mt:1H);4.49(mt:1H);4.75〜4.90(mt:3H);5.35(d,J=9Hz:1H);5.76(mt:1H);5.83(dd,J=17および2Hz:1H);5.99(mt:1H);6.22(d,J=15.5Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);8.09(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−クロロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、実施例4に記載のものに類似の方法の手順を実施し、しかし塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム7.27g(ジクロロメタン50cm3の溶液中)で出発して、アルゴン雰囲気下で、20℃で(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB(実施例1に記載のように調製された)4g及び、次いで滴下して三フッ化ジエチルアミノ硫黄2.44cm3を添加する。10分間の撹拌及び実施例4のものと類似の処理後、黄色固体4.45gを得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、シクロヘキサン/酢酸エチル(55/45容量)]により精製すると、(16R)−16−デオキソ−16−クロロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB0.51gを白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.07(s:9H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.33(s:3H);1.70〜1.90(mt:4H);1.96(mt:1H);2.05〜2.25(mt:2H);2.77(mt:1H);2.98(dd,J=17および5.5Hz:1H);3.16(dd,J=17および8Hz:1H);3.45(mt:1H);3.76(mt:1H);4.03(mt:1H);4.25(mt:1H);4.55(mt:1H);4.75〜4.85(mt:3H);5.34(d,J=9Hz:1H);5.54(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.99(mt:1H);6.11(d,J=16Hz:1H);6.50(dd,J=16および5Hz:1H);7.30〜7.45(mt:6H);7.63(dd,J=7および1.5Hz:2H);7.68(dd,J=7および1.5Hz:2H);8.08(s:1H)。
【0055】
(実施例7) (16R)−16−デオキソ−ヨードプリスチナマイシンIIB
実施例4に記載のものに類似の方法の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−ヨード−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB(ジクロロメタン15cm3の溶液中)0.83gで出発して、20℃でトリヒドロフッ化トリエチルアミン6.2cm3を添加する。還流下で、実施例4のものと類似の処理下で23時間撹拌後、オフホワイトの固体0.9gを得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(98/1/1容量)]により精製すると、黄色固体0.41gを得、その固体を5μlKromasil(R)C18シリカカラム(カラム直径=2cm、カラム長さ=25cm)上の高速液体クロマトグラフィー[溶離剤、水/アセトニトリル勾配(80/20〜60/40容量]により精製すると、白色固体0.18gを得、それに同一実験から得られた0.12gを添加すると、(16R)−16−デオキソ−16−ヨードプリスチナマイシンIIB0.3gを約140℃(分解)で融解するベージュ色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.67(d,J=3Hz:1H);1.73(mt:1H);1.80〜2.05(mt:4H);1.94(s:3H);2.17(mt:1H);2.36(mt:1H);2.77(mt:1H);3.31(dd,J=17および7Hz:1H);3.45〜3.60(mt:1H);3.53(dd,J=17および7Hz:1H);3.85(mt:1H);4.10(mt:1H);4.32(mt:1H);4.53(mt:1H);4.75〜4.85(mt:3H);5.31(d,J=9Hz:1H);5.76(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);6.00(mt:1H);6.21(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);8.11(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−ヨード−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、実施例4に記載のものに類似の方法の手順を実施し、しかしヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム7.2g(ジクロロメタン60cm3中の溶液中)で出発して、アルゴン雰囲気下で、20℃で(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB(実施例1に記載のように調製された)3g及び、次いで0℃で三フッ化ジエチルアミノ硫黄1.8cm3を滴下する。0℃で20分間の撹拌及び実施例4のものと類似の処理後、橙色の油10.5gを得、その油をシクロヘキサン/酢酸エチル混合物(60/40)30cm3中で15分間撹拌する。濾過及び濾液の減圧下(2.7kPa)濃縮後、黄色固体5.5gを得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、シクロヘキサン/酢酸エチル(60/40容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−ヨード−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIB1.81gを約105℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.05(s:9H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.41(s:3H);1.70〜1.95(mt:4H);1.96(mt:1H);2.14(mt:1H);2.33(mt:1H);2.77(mt:1H);3.20(dd,J=17および6Hz:1H);3.38(dd,J=17および8Hz:1H);3.45(mt:1H);3.79(mt:1H);4.03(mt:1H);4.17(mt:1H);4.54(mt:1H);4.71(dt,J=9および3Hz:1H);4.78(dd,J=10および2.5Hz:1H);4.75〜4.85(mt:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.55(mt:1H);5.81(dd,J=17および2Hz:1H);5.99(mt:1H);6.11(d,J=16Hz:1H);6.49(dd,J=17および5Hz:1H);7.30〜7.45(mt:6H);7.63(dd,J=7および1.5Hz:2H);7.69(dd,J=7および1.5Hz:2H);8.08(s:1H)。
【0056】
(実施例8) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIA0.97g(テトラヒドロフラン8cm3中の溶液中)0.97gに、アルゴン雰囲気下で20℃で、酢酸0.2cm3及びフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム三水和物0.6gを添加する。168時間の撹拌後、反応混合物を飽和重炭酸水溶液50cm3上に注入する。有機相をデカントし、水相をジクロロメタン30cm3で抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(95/2.5/2.5容量)]により精製する。黄色固体0.38gを得、それに同一の実験から得られた0.21gを添加する。エーテル中で撹拌、濾過及び20℃における減圧下(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA0.58gを、約110℃(分解)で融解する淡黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.99(mt:6H);1.14(d,J=6.5Hz:3H);1.77(s:3H);1.85〜2.10(mt:2H);2.28(mt:1H);2.65〜2.90(mt:3H);3.08(mt:1H);3.25(mt:1H);3.98(ブロードd,J=17Hz:1H);4.10〜4.25(mt:2H);4.31(mt:1H);4.55〜4.80(mt:2H);4.90〜5.00(mt:2H);5.69(mt:1H);5.96(d,J=16Hz:1H);5.99(d,J=16Hz:1H);6.17(ブロードt,J=3Hz:1H);6.61(dd,J=16および7Hz:1H);7.06(mt:1H);7.93(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIAは次の方法で調製することができる、
アルゴン雰囲気下で、20℃で(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIA65g(ジクロロメタン700cm3中の溶液中)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄20.5cm3を緩徐に添加する。3時間の撹拌後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液1000cm3上に緩徐に注入する。有機相をデカントし、水相をジクロロメタン500cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる、橙色の固体67.62gを与える。この固体をペンタン中に撹拌、濾過及び20℃での減圧下(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIA65.55gを橙黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95〜1.05(mt:6H);1.05(s:9H);1.13(d,J=6.5Hz:3H);1.28(s:3H);1.80〜2.10(mt:2H);2.10〜2.30(mt:1H);2.65〜2.85(mt:3H);2.90〜3.15(mt:2H);3.95〜4.10(mt:2H);4.16(mt:1H);4.28(mt:1H);4.40〜4.60(mt:2H);4.99(dd,J=10および1.5Hz:1H);5.05(d,J=9Hz:1H);5.50(mt:1H);5.90(d,J=16Hz:1H);6.00(ブロードd,J=17Hz:1H);6.16(t,J=3Hz:1H);6.61(dd,J=17および7Hz:1H);7.02(t,J=5.5Hz:1H);7.25〜7.50(mt:6H);7.58(ブロードd,J=7Hz:2H);7.67(ブロードd,J=7Hz:2H);7.89(s:1H).
(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIAは次の方法で調製することができる、
実施例1に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIA10g(ジクロロメタン100cm3中の溶液中)で出発して、アルゴン下で、20℃でジイソプロピルエチルアミン13.2cm3、tert−ブチルジメチルクロロシラン19.7cm3滴下及び4−ジエチルアミノピリジン0.46gを添加する。20時間撹拌及び実施例1のものに類似の処理後、褐色油35gを得、その油をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(96/2/2容量)]により精製する。(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジメチルシリル)プリスチナマイシンIIA10.5gをベージュ色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.90〜1.05(mt:6H);1.05〜1.15(mt:15H);1.90〜2.05(mt:3H);2.54(mt:1H);2.66(mt:1H);2.76(mt:1H);2.82(dd,J=16および11Hz:1H);3.11(dd,J=16および3Hz:1H);3.28(mt:1H);3.83(ブロードs:1H);4.00〜4.15(mt:2H);4.50(mt:1H);4.57(mt:1H);4.81(mt:1H);4.94(dd,J=10および2Hz:1H);5.38(mt:1H);5.63(d,J=9Hz:1H);5.88(dd,J=16および1.5Hz:1H);5.94(d,J=16Hz:1H);6.01(t,J=3Hz:1H);6.34(mt:1H);6.47(dd,J=16および5Hz:1H);7.25〜7.50(mt:6H);7.62(dd,J=7および1.5Hz:2H);7.68(dd,J=7および1.5Hz:2H);8.06(s:1H).
(16R)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIAはF.Le Goffic et al.;Eur.J.Med.-Chimica Therapeutica;January-February,-16(1),69-72(1981)に従って調製することができる。
【0057】
(実施例9) メタンスルホン酸(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB(メタノール5cm3の溶液中)0.15gに20℃で、メタンスルホン酸の0.1Nエタノール溶液2cm3を添加する。10分間の撹拌後、反応混合物を減圧(2.7kPa)下で濃縮乾燥させると、白色残留物を与え、それエーテル10cm3中に撹拌する。濾過、ジエチルエーテル10cm3による固体の濯ぎ、20℃における減圧下(2.7kPa)乾燥後、メタンスルホン酸(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.15gを、約150℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.85(d,J=6.5Hz:3H);0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.05(d,J=6.5Hz:3H);1.54(mt:1H);1.75〜2.00(mt:3H);1.86(s:3H);2.05〜2.25(mt:2H);2.30〜2.45(mt:1H);2.32(s:3H);2.78(mt:1H);3.05〜3.45(mt:6H);3.55〜3.70(mt:3H);3.72(mt:1H);3.84(mt:1H);3.90〜4.05(mt:3H);4.47(未分解複合線:2H);4.70〜4.80(mt:2H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.55(d,J=9.5Hz:1H);5.66(mt:1H);5.81(ブロードd,J=16Hz:1H);6.00(mt:1H);6.21(d,J=16Hz:1H);6.64(dd,J=16および5Hz:1H);7.68(ブロードd,J=7.5Hz:2H);8.08(ブロードd,J=7.5Hz:2H);8.16(mt:1H);8.55(s:1H);9.95(未分解複合線:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
20℃で、(16S)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB2g(テトラヒドロフラン50cm3中の溶液中)にヨウ化ナトリウム0.44g及びモルホリン0.5cm3を添加する。還流下で17時間の撹拌後、反応混合物を水50cm3上に注入し、次いでジクロロメタン50cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、水100cm3で2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物2.5gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(100/0、99/1及び98/2容量)]により精製する。固体を得、それをペンタン中で撹拌し、濾過しそして30℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB1.69gを約120℃(分解)で融解するオフホワイトの固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.30〜2.50(mt:1H);2.44(mt:4H);2.76(mt:1H);3.05(dt,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.55(s:2H);3.71(mt:4H);3.89(mt:1H);4.09(mt:1H);4.52(mt:1H);4.79(ブロードd,J=10Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9.5Hz:1H);5.70〜5.85(mt:1H);5.82(ブロードd,J=17Hz:1H);5.94(mt:1H);6.06(dt,J=9.5および5Hz:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);7.41(d,J=8Hz:2H);7.98(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
10℃で、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB5.32g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン150cm3及びトリエチルアミン2.1cm3の溶液中)に、塩化4−(クロロメチル)ベンゾイル2.84g及び4−ジメチルアミノピリジン0.095gを添加する。20℃で20時間の撹拌後、反応混合物を水50cm3、重炭酸ナトリウム5%水溶液50cm3、水30cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液30cm3で連続して洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、ベージュの残留物7.2gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル勾配(99/0.5/0.5及び98/1/1容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB4.5gを淡黄色の固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.40(mt:1H);2.76(mt:1H);3.04(dt,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.88(mt:1H);4.09(mt:1H);4.53(mt:1H);4.62(s:2H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.44(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);5.94(mt:1H);6.06(dt,J=9.5および5Hz:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);7.47(d,J=8Hz:2H);8.02(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0058】
(実施例10) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(イミダゾール−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.499(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン30cm3中の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.11g及びイミダゾール0.099gを添加する。還流及び実施例9のものに類似の処理下で17時間の撹拌後、黄色固体0.5gを得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製する。固体が得られ、それをエーテル中で撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(イミダゾール−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.289gを、約136℃(分解)で融解する黄色固体の形態で得る。1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.39(mt:1H);2.76(mt:1H);3.04(td,J=17および6Hz:1H);3.28(mt:1H);3.49(mt:1H);3.87(mt:1H);4.08(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.17(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.19(s:2H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.78(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.94(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);6.90(s:1H);7.13(s:1H);7.20(d,J=8Hz:2H);7.58(s:1H);8.01(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0059】
(実施例11) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB2g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン90cm3中の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.44g及びメチルピペラジン0.65cm3(テトラヒドロフラン10cm3中の溶液中)を添加する。還流及び実施例9のものに類似の処理下で20時間の撹拌後、残留物2.4gを得、その残留物をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(99/1容量)]により精製する。固体を得て、それをエーテル15cm3中で撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB1gを、約160℃(分解)で融解する淡黄色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.25(mt:6H);1.95(s:3H);2.30〜2.50(mt:1H);2.40(s:3H);2.62(未分解複合線:8H);2.76(mt:1H);3.04(dt,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.59(s:2H);3.88(mt:1H);4.08(mt:1H);4.52(mt:1H);4.79(ブロードd,J=10Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.44(d,J=9.5Hz:1H);5.70〜5.85(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.95(mt:1H);6.05(dt,J=9.5および6Hz:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);7.40(d,J=8.5Hz:2H);7.97(d,J=8.5Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0060】
(実施例12) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ジエチルアミノメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.55g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン30cm3の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.12g及びジエチルアミン0.17cm3を添加する。還流及び実施例9のものに類似の処理下で15.5時間の撹拌後、残留物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)]により精製する。固体が得られ、それをペンタン20cm3中に撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ジエチルアミノメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.14gを、約150℃(分解)で融解する淡黄色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.03(mt:9H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.40(mt:1H);2.52(q,J=7Hz:4H);2.77(mt:1H);3.05(td,J=17および6Hz:1H);3.28(mt:1H);3.48(mt:1H);3.61(s:2H);3.89(mt:1H);4.09(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.17(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.44(d,J=9Hz:1H);5.77(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.92(mt:1H);6.05(mt:1H);6.21(d,J=6Hz:1H);6.50(dd,J=16および5Hz:1H);7.42(d,J=8Hz:2H);7.96(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0061】
(実施例13) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[((2S)−2−ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イルメチル]−ベンゾイル}プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB2g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン45cm3の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.22g及びL−プロリノール0.29cm3(テトラヒドロフラン5cm3中の溶液中)を添加する。還流及び実施例9のものに類似の処理下で12時間の撹拌後、残留物1.25gを得、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(98/2容量)]により精製する。固体が得られ、それをエーテル10cm3中に撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[((2S)−2−ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イルメチル]ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.4gを、約158℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.55〜2.05(mt:8H);1.96(s:3H);2.17(mt:1H);2.29(mt:1H);2.41(mt:1H);2.77(mt:2H);2.96(mt:1H);3.05(td,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.40〜3.55(mt:3H);3.66(dd,J=11および4Hz:1H);3.88(mt:1H);4.02(d,J=13Hz:1H);4.09(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9.5Hz:1H);5.78(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.95(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);7.38(d,J=8Hz:2H);7.98(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0062】
(実施例14) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−ピコリルアミノメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB2g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン20cm3中の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.44g及び2(アミノメチル)ピリジン1.2cm3を添加する。還流及び実施例9のものに類似の処理下で17時間の撹拌後、暗黄色の固体2.1gを得、その固体2回連続のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、それぞれジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(92/4/4及び95/2.5/2.5、容量)]により精製する。固体を得、それをエーテル中に撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−ピコリルアミノメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB1.59gを、約106℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.40(mt:1H);2.77(mt:1H);3.05(dt,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.90(mt:1H);3.92(s:2H);3.93(s:2H);4.10(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.83(dd,J=9および3.5Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9Hz:1H);5.79(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.92(mt:1H);6.06(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および5Hz:1H);7.18(dd,J=8および5Hz:1H);7.30(d,J=8Hz:1H);7.45(d,J=9Hz:2H);7.65(dt,J=8および2Hz:1H);7.99(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H);8.58(ブロードd,J=5Hz:1H)。
【0063】
(実施例15) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ピロリジン−1−イル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB1g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン50cm3中の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.22g及びピロリジン0.24cm3を添加する。還流及び実施例9のものに類似の処理下で7時間の撹拌後、残留物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、それぞれジクロロメタン/メタノール(99/1容量)]により精製する。ペンタン10cm3中に撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ピロリジン−1−イル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.4gを、約170℃(分解)で融解する黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜2.05(mt:5H);1.81(mt:4H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.40(mt:1H);2.53(mt:4H);2.76(mt:1H);3.04(td,J=17および6Hz:1H);3.28(mt:1H);3.48(mt:1H);3.68(s:2H);3.88(mt:1H);4.09(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および1Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.17(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9.5Hz:1H);5.77(mt:1H);5.81(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.95(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);7.42(d,J=8Hz:2H);7.97(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0064】
(実施例16) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ピペリジン−1−イル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.75g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン20cm3中の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.16g及びピペリジン0.22cm3を添加する。66℃で15時間の撹拌及び実施例9に類似の処理後、黄色固体1gを得、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製する。ジエチルエーテル、次いでペンタン中に撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ピペリジン−1−イル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.33gを、約110℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.35〜1.70(mt:6H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.30〜2.50(mt:5H);2.76(mt:1H);3.05(td,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.52(s:2H);3.89(mt:1H);4.09(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9.5Hz:1H);5.77(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.93(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および5Hz:1H);7.40(d,J=8Hz:2H);7.97(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0065】
(実施例17) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾイル}プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.8g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン20cm3中の溶液中)で出発して、20℃で、ヨウ化ナトリウム0.17g及びエタノールアミン0.14cm3を添加し、還流撹拌及び実施例9に類似の処理下で16時間後、ベージュ色固体0.8gを得、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(95/5及び90/10容量)]により精製する。エーテル中に撹拌し、濾過し、乾燥(90Pa)後、白色固体0.36gを得、その固体を5μmのHypersil(R)カラム(カラム直径=2cm、カラム高さ=25cm)上の高速液体クロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(97/3容量)]により精製すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾイル}プリスチナマイシンIIB0.129gを、約194℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.39(mt:1H);2.76(mt:1H);2.81(t,J=5.5Hz:2H);3.04(td,J=17および6Hz:1H);3.28(mt:1H);3.48(mt:1H);3.67(t,J=5.5Hz:2H);3.85〜3.95(mt:1H);3.88(s:2H);4.09(mt:1H);4.52(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.17(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.44(d,J=9.5Hz:1H);5.78(mt:1H);5.81(ブロードd,J=16Hz:1H);5.93(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および5Hz:1H);7.40(d,J=8Hz:2H);7.99(d,J=8Hz:2H);8.13(s:1H)。
【0066】
(実施例18) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(2−ジエチルアミノ)エチルチオメチル]ベンゾイル}プリスチナマイシンIIB
2−ジエチルアミノエタンチオール0.46cm3(テトラヒドロフラン10cm3中の溶液中)に0℃でブチルリチウム溶液0.82cm3(ヘキサン中2.5M)を添加する。15分間撹拌後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB1.4g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン15cm3中の溶液中)を15分間にわたり滴下する。0℃で6.5時間そして20℃で15時間撹拌後、前以て、前記のようにしかし2−ジエチルアミノエタンチオール0.153cm3及びブチルリチウム溶液0.205cm3(ヘキサン中2.5M)(テトラヒドロフラン0.5cm3中)から調製してあった溶液を滴加する。20℃で3.5時間撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをジクロロメタン20cm3中に取り込む。この溶液を水50cm3で洗浄し、次いで静置後分離する。水相をジクロロメタン20cm3で抽出する。有機相を合わせ、水70cm3で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、黄色の固体1.6gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(92/4/4容量)]により精製する。ペンタン中に撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(2−ジエチルアミノ)エチルチオメチル]ベンゾイル}プリスチナマイシンIIB0.926gを、約84℃(分解)で融解するベージュ色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.90〜1.05(mt:12H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.96(s:3H);2.16(mt:1H);2.40(mt:1H);2.50(mt:6H);2.62(mt:2H);2.76(mt:1H);3.05(dt,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.77(s:2H);3.89(mt:1H);4.09(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.17(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9Hz:1H);5.78(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.92(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);7.40(d,J=8.5Hz:2H);7.97(d,J=8.5Hz:2H);8.14(s:1H)。
【0067】
(実施例19) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(カルボキシメチルチオメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
メルカプト酢酸0.4cm3(テトラヒドロフラン10cm3中溶液中)に、0℃でブチルリチウム溶液4.64cm3(ヘキサン中2.5M)を添加する。15分間撹拌後、反応混合物の温度を−50℃に低下させ、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB2g(実施例9に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン10cm3中の溶液中)を緩徐に滴加する。−50℃で3時間そして20℃で15時間撹拌後、反応混合物の温度を−50℃に再度低下させ、前以て−50℃で、前記のようにしかしメルカプト酢酸0.2cm3及びブチルリチウム溶液2.32cm3(ヘキサン中2.5M)(テトラヒドロフラン5cm3中)から調製してあった溶液を滴加する。−50℃で5時間撹拌後、反応混合物を水100cm3上に注入し、0.1Nの塩酸水溶液の添加によりpHを3〜4に調整する。ジクロロメタン20cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液20cm3の添加後、有機相をデカントし、水相をジクロロメタン20cm3で抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、黄色の固体2.1gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(90/5/5容量)]により精製する。エーテル中への撹拌、濾過及び20℃における乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(カルボキシメチルチオメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.21gを、約142℃(分解)で融解する黄色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.17(mt:1H);2.39(mt:1H);2.76(mt:1H);3.05(dt,J=17および6Hz:1H);3.08(s:2H);3.28(mt:1H);3.50(mt:1H);3.88(mt:1H);3.88(s:2H);4.10(mt:1H);4.52(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.83(dd,J=9および3.5Hz:1H);5.19(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.44(d,J=9Hz:1H);5.78(mt:1H);5.83(dd,J=16および2Hz:1H);6.00(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);7.41(d,J=8Hz:2H);7.97(d,J=8Hz:2H);8.16(s:1H)。
【0068】
(実施例20) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(2−ジエチルアミノ)エトキシメチル]ベンゾイル}プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン15cm3中溶液中)に20℃で、4−((2−ジエチルアミノ)エトキシメチル)安息香酸0.6g、4−ジメチルアミノピリジン0.05g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.43g及び硫酸マグネシウム2gを添加する。20℃で40時間撹拌後、4−((2−ジエチルアミノ)エトキシメチル)安息香酸0.24g、4−ジメチルアミノピリジン0.025g及びN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.2gを添加する。20℃で更に3時間撹拌後、反応混合物を濾過し、不溶性物質をジクロロメタン20cm3で濯ぐ。濾液を水100cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、ベージュ色の固体1.5gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル勾配(90/5/5及び84/8/8容量)]により精製する。エーテル20cm3中への撹拌、濾過及び乾燥後、白色固体0.86gを得、その固体をジクロロメタン20cm3に溶解する。得られる溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液50cm3で2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(2−ジエチルアミノ)エトキシメチル]ベンゾイル}プリスチナマイシンIIB0.67gを、約76℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.05(t,J=7Hz:6H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s:3H);2.16(mt:1H);2.40(mt:1H);2.60(q,J=7Hz:4H);2.72(t,J=6.5Hz:2H);2.77(mt:1H);3.04(dt,J=17.5および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.59(t,J=6.5Hz:2H);3.89(mt:1H);4.09(mt:1H);4.53(mt:1H);4.59(s:2H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.83(dd,J=9および3.5Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9Hz:1H);5.78(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);5.92(mt:1H);6.05(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);7.41(d,J=8Hz:2H);7.99(d,J=8Hz:2H);8.14(s:1H).
4−[(2−ジエチルアミノ)エトキシメチル]安息香酸は次の方法で調製することができる、
4−[(2−ジエチルアミノ)エトキシメチル]安息香酸メチル3.67g(メタノール50cm3の溶液中)に20℃で1Nの水酸化ナトリウム水溶液28cm3を添加する。20℃で2.5時間の撹拌後、反応混合物のpHを1Nの塩酸水溶液29cm3の添加により5に調整する。反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをメタノール50cm3中に撹拌する。不溶性物質の濾過後、濾液を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをジクロロメタン50cm3中に撹拌する。不溶性物質を濾去後、濾液を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、4−[(2−ジエチルアミノ)エトキシメチル]安息香酸3.5gを黄色の油の形態で与える。
1H NMRスペクトル(300MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):1.07(t,J=7.5Hz:6H);2.79(q,J=7.5Hz:4H);2.93(t,J=6.5Hz:2H);3.66(t,J=6.5Hz:2H);4.57(s:2H);7.42(d,J=8Hz:2H);7.92(d,J=8Hz:2H).
4−[(2−ジエチルアミノ)エトキシメチル]安息香酸メチルは次の方法で調製することができる、
N,N−ジエチルエタノールアミン5.8cm3(ジメチルホルムアミド15cm3中の溶液中)に0℃で、水素化ナトリウム2.64g(流動パラフィン中60重量%で)を添加する。0℃で1時間撹拌後、4−(ブロモメチル)安息香酸メチル10g(ジメチルホルムアミド10cm3の溶液中)、次いでジメチルホルムアミド50cm3を20分間にわたり滴加する。20℃で17時間撹拌後、メタノール100cm3を添加し、次いで反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、黄色の油を与え、それを酢酸エチル200cm3中に希釈する。得られる溶液を水300cm3で洗浄する。水相を沈降後分離し、次いで酢酸エチル100cm3で抽出する。有機相を合わせ、水500cm3で2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、黄色の油10gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(96/4及び90/10容量)]により精製する。4−((2−ジエチルアミノ)エトキシメチル)安息香酸メチル3.67gを、黄色の油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):1.02(t,J=7.5Hz:6H);2.58(q,J=7.5Hz:4H);2.70(t,J=6Hz:2H);3.57(t,J=6Hz:2H);3.88(s:3H);4.56(s:2H);7.38(d,J=8Hz:2H);7.99(d,J=8Hz:2H)。
【0069】
(実施例21) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(モルホリン−4−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載のものに類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−フルオロ−14−O−[3−(クロロメチル)ベンゾイル]−プリスチナマイシンIIB1g(テトラヒドロフラン25cm3中の溶液中)から出発して、20℃でヨウ化ナトリウム0.212g及びモルホリン0.253cm3を添加する。還流下で実施例9に類似の処理下で16時間撹拌後、黄色の固体1gを得、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(100/0/0及び次いで98/1/1容量)]により精製する。黄色の固体0.8gを得、それをエーテル10cm3中への撹拌、濾過及び20℃における乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−モルホリン−4−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.68gを、約198℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.96(s:3H);2.17(mt:1H);2.35〜2.50(mt:1H);2.46(mt:4H);2.76(mt:1H);3.05(td,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.45〜3.60(mt:1H);3.54(s:2H);3.72(mt:4H);3.88(mt:1H);4.10(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9Hz:1H);5.79(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);5.93(mt:1H);6.06(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);7.40(t,J=8Hz:1H);7.56(ブロードd,J=8Hz:1H);7.92(ブロードd,J=8Hz:1H);7.96(ブロードs,1H);8.14(s:1H).
(16R)−16−フルオロ−14−O−[3−(クロロメチル)ベンゾイル]−プリスチナマイシンIIBは次の豊富で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB5g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン250cm3中の溶液中)に20℃で、トリエチルアミン2cm3、塩化3−(クロロメチル)ベンゾイル2cm3及び4−ジメチルアミノピリジン0.23gを添加する。20℃で24時間撹拌後、反応混合物を水120cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、黄色の固体を与え、それをエーテル50cm3中に撹拌する。濾過、固体をジエチルエーテル10cm3での2回の洗浄及び20℃における減圧下(2.7kPa)の乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB5.56gを、約190℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.80〜2.05(mt:5H);1.96(s:3H);2.17(mt:1H);2.40(mt:1H);2.76(mt:1H);3.05(dt,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.50(mt:1H);3.88(mt:1H);4.10(mt:1H);4.53(mt:1H);4.63(s:2H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.84(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.45(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.82(dd,J=16および1.5Hz:1H);5.92(mt:1H);6.07(dt,J=9.5および5Hz:1H);6.23(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);7.46(t,J=8Hz:1H);7.61(ブロードd,J=8Hz:1H);7.99(ブロードd,J=8Hz:1H);8.04(ブロードs:1H);8.14(s:1H)。
【0070】
(実施例22) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(イミダゾール−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(イミダゾール−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.450g(エタノール10cm3の溶液中)に20℃で、0.1Nのメタンスルホン酸エタノール溶液6.28cm3を添加する。10分間の撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをエーテル7cm3中に撹拌する。濾過、固体のジエチルエーテル2cm3での2回の洗浄及び減圧下(2.7kPa)での乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(イミダゾール−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩0.479gを約160℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.11(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.96(s:3H);2.17(mt:1H);2.37(mt:1H);2.77(mt:1H);2.86(s:3H);3.05(mt:1H);3.29(mt:1H);3.53(mt:1H);3.85(mt:1H);4.11(mt:1H);4.53(mt:1H);4.80(ブロードd,J=10Hz:1H);4.84(dd,J=9および3Hz:1H);5.18(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.35〜5.50(mt:3H);5.82(mt:1H);5.86(ブロードd,J=17Hz:1H);6.07(mt:1H);6.11(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.55(dd,J=17および5Hz:1H);7.10(ブロードs:1H);7.43(ブロードs:1H);7.54(mt:2H);7.95(ブロードs:1H);8.09(mt:1H);8.12(s:1H);9.11(ブロードs:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(イミダゾール−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
実施例9に記載の方法に類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(クロロメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB1.2g(実施例21に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン30cm3の溶液中)で出発して、ヨウ化ナトリウム0.263g及びイミダゾール0.238gを20℃で添加する。還流下で、実施例9に類似の処理下で16時間撹拌後、黄色固体0.9gを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル勾配(98/1/1及び96/2/2及び次いで90/5/5容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(イミダゾール−1−イルメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.53gを、約125℃(分解)で融解する黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.05(mt:5H);1.95(s,3H);2.16(mt:1H);2.38(mt:1H);2.76(mt:1H);3.04(dt,J=17および6Hz:1H);3.28(mt:1H);3.50(mt:1H);3.86(mt:1H);4.10(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.83(dd,J=9および4Hz:1H);5.17(s:2H);5.17(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.79(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.97(mt:1H);6.06(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);6.91(未分解複合線:1H);7.11(ブロードs;1H);7.32(ブロードd,J=8Hz:1H);7.44(t,J=8Hz:1H);7.57(ブロードs:1H);7.88(ブロードs:1H);7.99(ブロードd,J=8Hz:1H);8.14(s:1H)。
【0071】
(実施例23) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(ジエチルアミノメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB
実施例9に記載の方法に類似の手順を実施し、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(クロロメチル)ベンゾイル]−プリスチナマイシンIIB1g(実施例21に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン25cm3の溶液中)で出発し、ヨウ化ナトリウム0.217g及びジエチルアミン0.3cm3を20℃で添加する。還流下で、実施例9に類似の処理下で16時間撹拌後、黄色固体1gを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル勾配(100/0/0及び次いで98/1/1容量)]により精製する。固体を得て、それをペンタン中に撹拌し、濾過し、次いで20℃で乾燥(2.7kPa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(ジエチルアミノメチル)ベンゾイル]プリスチナマイシンIIB0.313gを、約115℃(分解)で融解する黄色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.05〜1.15(mt:9H);1.75〜2.05(mt:5H);1.97(s:3H);2.16(mt:1H);2.41(mt:1H);2.56(mt:4H);2.77(mt:1H);3.05(td,J=17および6Hz:1H);3.29(mt:1H);3.49(mt:1H);3.64(ブロードs:2H);3.89(mt:1H);4.10(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.19(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.46(d,J=9.5Hz:1H);5.78(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.94(mt:1H);6.06(mt:1H);6.23(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);7.40(t,J=8Hz:1H);7.62(mt:1H);7.91(d,J=8Hz:1H);7.97(ブロードs:1H);8.14(s:1H)。
【0072】
(実施例24) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(モルホリン−4−イルメチル)フェニルアセチル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ハロメチル)フェニルアセチル]−プリスチナマイシンIIB0.87g(塩素化及び臭素化誘導体の混合物)(ジメチルホルムアミド5cm3の溶液中)に、モルホリン0.25cm3及びヨウ化ナトリウムの結晶数個を20℃で添加する。85℃で15分間撹拌後、反応混合物を水90cm3上に注入する。水相を沈降後に分離し、次いで酢酸エチル50cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、水30cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液30cm3で連続して洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させる。橙褐色の固体0.91gを得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(92/4/4容量)]により精製すると、黄色固体0.46gを与え、それをジクロロメタン5cm3中に取り込む。Celite(R)上で濾過後、Celite(R)をジクロロメタンで濯ぐ。濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、黄色固体0.42gを与え、それを水5cm3中に15分間撹拌する。濾過及び、20℃での減圧下(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(モルホリン−4−イルメチル)フェニルアセチル]プリスチナマイシンIIB0.38gを約100℃(分解)で融解する黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.60〜2.05(mt:5H);1.85(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.44(mt:4H);2.76(mt:1H);2.97(dt,J=17および6Hz:1H);3.22(mt:1H);3.40〜3.55(mt:1H);3.48(s:2H);3.59(s:2H);3.71(mt:4H);3.85(mt:1H);4.04(mt:1H);4.52(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.06(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.31(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.75(mt:1H);5.81(ブロードd,J=17Hz:1H);5.93(mt:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および4Hz:1H);7.22(d,J=8Hz:2H);7.29(d,J=8Hz:2H);8.12(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ハロメチル)フェニルアセチル]プリスチナマイシンIIB(塩素化及び臭素化誘導体の混合物)は次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB2g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン60cm3の溶液中)に、アルゴン雰囲気下で20℃で、5分間にわたり、ジイソプロピルエチルアミン1.3cm3及び塩化4−(ブロモメチル)フェニルアセチル1.75gを5分間かけて添加する。20℃で16時間撹拌後、反応混合物を水25cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液25cm3で2回連続して洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させる。橙色の固体2.79gを得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製すると、黄色固体1.3gを与え、それを酢酸エチル50cm3中に取り込む。得られる溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液25cm3で2回洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、20℃で減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(ハロメチル)−フェニルアセチル]プリスチナマイシンIIB(塩素化及び臭素化誘導体の混合物)1.04gを黄色固体の形態で与える。
【0073】
塩化4−(ブロモメチル)フェニルアセチルは欧州特許出願第274 999号明細書に従って調製することができる。
【0074】
(実施例25) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(2−イミダゾール−1−イルエトキシ)アセチル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[2−(イミダゾール−1−イルエトキシ)アセチル]プリスチナマイシンIIB0.19g(エタノール8cm3の溶液中)に20℃で、1.09Nのメタンスルホン酸エタノール溶液0.26cm3を添加する。10分間の撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、油状の残留物を与え、それをジエチルエーテル5cm3中に撹拌する。次いで溶媒を減圧下(2.7kPa)で除去する。このようにして得る固体をジエチルエーテル5cm3中に撹拌し、次いで濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、減圧下(2.7kPa)で乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(2−(イミダゾール−1−イルエトキシ)アセチル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩0.189gを約115℃(分解)で融解するベージュ色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95(mt:6H);1.12(d,J=6.5Hz:3H);1.50〜2.25(mt:7H);1.86(s:3H);2.79(mt:1H);2.83(s:3H);3.02(mt:1H);3.26(mt:1H);3.58(mt:1H);3.72(mt:1H);3.80〜3.90(mt:2H);4.00〜4.15(mt:3H);4.34(mt:1H);4.50〜4.60(mt:2H);4.80〜4.90(mt:2H);4.90〜5.00(mt:1H);4.94(ブロードd,J=10Hz:1H);5.75〜5.95(mt:2H);6.06(ブロードd,J=16Hz:1H);6.12(d,J=16Hz:1H);6.65(dd,J=16および5Hz:1H);6.95(mt:1H);7.30(ブロードs:1H);7.36(ブロードs:1H);8.12(s:1H);9.18(ブロードs:1H);14.73(ブロード未分解複合線:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(2−(イミダゾール−1−イルエトキシ)アセチル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[2−クロロエトキシアセチル]プリスチナマイシンIIB1.3g(ジメチルスルホキシド6.5cm3の溶液中)に、イミダゾール0.41g及びヨウ化ナトリウム結晶数個を20℃で添加する。60℃で4時間撹拌後、ヨウ化ナトリウム0.3gを添加する。更に、60℃で4時間、85℃で72時間、次いで20℃で60時間撹拌後、反応混合物を水及び氷35cm3の混合物上に注入し、次いで重炭酸ナトリウム0.17gを添加する。濾過、固体の水による洗浄及び次いで空気乾燥後、油状残留物を得て、それをジクロロメタン30cm3中に希釈する。減圧濃縮(2.7kPa)後、黄色固体1.23gを得て、その固体を20〜40ÅのAmicon(R) シリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(88/6/61容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(2−イミダゾール−1−イルエトキシ)アセチル]プリスチナマイシンIIB0.64gを淡黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:5H);1.89(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6.5Hz:1H);3.24(mt:1H);3.51(mt:1H);3.75〜3.90(mt:3H);4.03(AB型のみ:2H);4.07(mt:1H);4.17(t,J=5Hz:2H);4.55(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.24(d,J=9Hz:1H);5.78(mt:1H);5.80〜5.95(mt:1H);5.87(dd,J=16および2Hz:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.31(mt:1H);6.56(dd,J=16および5Hz:1H);7.01(s:1H);7.08(s:1H);7.59(s:1H);8.12(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[2−クロロエトキシアセチル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB5.32g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン130cm3の溶液中)に、20℃で、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド3.1g、4−ジメチルアミノピリジン0.61g及び2−クロロエトキシ酢酸2.08gを添加する。20℃で1時間撹拌後、反応混合物を濾過し、残留物をジクロロメタンで濯ぐ。濾液を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、橙色の固体7.68gを与え、それを20〜40ÅのAmicon(R) シリカのフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/酢酸エチル(50/50容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[2−クロロエトキシアセチル]プリスチナマイシンIIB4.68gを白色粉末の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜2.05(mt:5H);1.90(s:3H);2.15(mt:1H);2.26(mt:1H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.24(mt:1H);3.50(mt:1H);3.67(t,J=6Hz:2H);3.80〜3.90(mt:1H);3.83(t,J=6Hz:2H);4.05(mt:1H);4.14(AB型のみ,J=13Hz:2H);4.52(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.31(ブロードd,J=9Hz:1H);5.78(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.85〜5.95(mt:2H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);8.12(s:1H).
2−クロロエトキシ酢酸はE.J.Corey and Christopher J.Helal,Tetrahedron Letters,Vol.37,No.28,pp.4837-4840,1996に従って調製することができる。
【0075】
(実施例26) (16R)−14−O−{3,3−ジメチル−3−[4,6−ジメチル−2−(4−モルホリン−4−イルブチリルオキシ)フェニル]−プロピオニル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
(16R)−14−O−{3[2−(4−ブロモブチリルオキシ)−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロピオニル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.6g(ジメチルスルホキシド8cm3の溶液中)に、20℃で、アルゴン雰囲気下でモルホリン0.48cm3を添加する。60℃で30分間撹拌後、反応混合物を氷水混合物300cm3上に注入する。沈澱物を濾過により単離し、蒸留水20cm3で2回濯ぎ、次いでジクロロメタン150cm3中に溶解する。得られる溶液を蒸留水20cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(22.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物1.7gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(94/6容量)]により精製する。固体を得、ジイソプロピルエーテル中に撹拌、濾過及び20℃における乾燥(2.7kPa)後、(16R)−14−O−{3,3−ジメチル−3−[4,6−ジメチル−2−(4−モルホリン−4−イルブチリルオキシ)フェニル]プロピオニル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB0.52gを約88℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.40〜1.60(mt:1H);1.56(s:3H);1.58(s:3H);1.75〜2.05(mt:7H);1.80(s:3H);2.14(mt:1H);2.25(s:3H);2.40〜2.50(mt:6H);2.54(s:3H);2.63(t,J=7.5Hz:2H);2.70〜2.80(mt:1H);2.75(d,J=15Hz:1H);2.85(d,J=15Hz:1H);2.91(mt:1H);3.15(mt:1H);3.45(mt:1H);3.73(t,J=5Hz:4H);3.86(mt:1H);4.01(mt:1H);4.53(mt:1H);4.70〜4.95(mt:1H);4.77(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.80(dd,J=9および3Hz:1H);5.11(d,J=9Hz:1H);5.66(mt:1H);5.71(mt:1H);5.81(dd,J=17および2Hz:1H);5.93(mt:1H);6.12(d,J=16Hz:1H);6.50(dd,J=17および5Hz:1H);6.61(d,J=1.5Hz:1H);6.81(ブロードs:1H);8.12(s:1H).
(16R)−14−O−{3[2−(4−ブロモブチリルオキシ)−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロピオニル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロピオン酸2.7g(ジクロロメタン150cm3の溶液中)に、20℃で、アルゴン雰囲気下で、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.2g、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB(実施例1に記載のように調製された)2.06g及び4−ジメチルアミノピリジン0.07gを添加する。18時間の撹拌後、反応混合物から不溶性物質を濾去する。濾液を蒸留水25cm3で4回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物4.6gを与え、それを2回の連続的フラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール、96/4及び次いで97/3容量)により精製する。(16R)−14−O−{3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ)−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロピオニル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.6gをクリーム色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.45〜2.05(mt:12H);1.79(s:3H);2.13(mt:1H);2.24(s:3H);2.29(mt:2H);2.54(s:3H);2.70〜2.90(mt:5H);2.91(mt:1H);3.15(mt:1H);3.45(mt:1H);3.56(t,J=6.5Hz:2H);3.86(mt:1H);4.01(mt:1H);4.53(mt:1H);4.75〜4.95(mt:1H);4.77(dd,J=10および2Hz:1H);4.80(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(d,J=9Hz:1H);5.60〜5.75(mt:2H);5.81(dd,J=16および2Hz:1H);5.92(mt:1H);6.13(d,J=16Hz:1H);6.50(dd,J=16および5Hz:1H);6.59(d,J=1.5Hz:1H);6.82(d,J=1.5Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0076】
3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロピオン酸は次の方法で調製することができる、
3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロパナール2.3g(アセトン200cm3の溶液中)に20℃で、過マンガン酸カリウム1gの溶液(蒸留水46cm3及びアセトン30cm3の混合物中)を滴下する。24時間の撹拌後、反応混合物に蒸留水100cm3を添加し、1Nの塩酸水溶液の添加によりpH1〜2に酸性化し、次いでジクロロメタン100cm3で5回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロピオン酸2.7gを無色の油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ);(2配座異性体の割合80-20):1.58および1.59(2s:合計(6H));2.23および2.24(2s:合計(3H));2.29(mt:2H);2.54および2.55(2s:合計(3H));2.78(t,J=7Hz:2H);2.84および2.87(2s:合計(2H));3.55(t,J=6.5Hz:2H);6.57および6.59(2ブロードs:合計(1H));6.81および6.83(2ブロードs:合計(1H)).
3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロパナールは次の方法により調製することができる、
クロロクロム酸ピリジニウム3.1g(ジクロロメタン900cm3中の懸濁液中)に、24℃で、3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロパン−1−オール2.5g(ジクロロメタン160cm3の溶液中)を滴下する。24℃で2時間撹拌後、反応混合物をシリカ(粒度0.063〜0.2mm)630g上[純粋のジクロロメタン、及び次いでジクロロメタンと酢酸エチルの混合物(80/20容量)で連続的に溶離]で濾過する。こうして、3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ)−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロパナール2.4gを無色の粘性油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ);(2配座異性体の割合80-20):1.57(s:6H);2.25(s:3H);2.29(mt:2H);2.55(s:3H);2.78(t,J=7Hz:2H);2.80〜2.90(mt:2H);3.56(t,J=6Hz:2H);6.59および6.61(2ブロードs:合計(1H));6.85および6.87(2ブロードs:合計(1H));9.55(ブロードs:1H).
3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロパン−1−オールは次の方法で調製することができる、
4−ブロモ酪酸2−{3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)]−1,1−ジメチルプロピル}−3,5−ジメチルフェノール5.4g(ジクロロメタン60cm3の溶液中)に、トリヒドロフッ化トリエチルアミン2.24cm3を0℃で、アルゴン雰囲気下で滴下する。20℃で42時間撹拌後、反応混合物をシリカ(粒度0.063〜0.2mm)750g上[ジクロロメタン及び次いでジクロロメタン/酢酸エチル混合物(90/10容量)で連続的に溶離]を濾過する。このようにして、3−[2−(4−ブロモブチリルオキシ−4,6−ジメチルフェニル]−3,3−ジメチルプロパン−1−オール2.6gを無色の粘性油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):(2配座異性体の割合80-20):1.50および1.52(2s:合計(6H));2.00〜2.10(mt:2H);2.23および2.24(2s:合計(1H));2.30(mt:2H);2.54(s:3H);2.78(t,J=7Hz:2H);3.50〜3.60(mt:4H);6.55および6.56(2ブロードs:合計(1H));6.82および6.84(2ブロードs:合計(1H)).
4−ブロモ酪酸2−{3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1,1−ジメチルプロピル}−3,5−ジメチルフェノールは次の方法で調製することができる、
2−{3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1,1−ジメチルプロピル}−3,5−ジメチルフェノール3.22g(テトラヒドロフラン60cm3の溶液中)に、20℃でアルゴン雰囲気下で、水素化ナトリウム0.32g(鉱油中75%で)を、次いで15分後に塩化4−ブロモブチリル1.16cm3を少量ずつ添加する。40分間撹拌後、エーテル100cm3、蒸留水10cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液10cm3を添加する。撹拌後、有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをシリカ(粒度0.063〜0.2mm)75g[シクロヘキサン、次いでシクロヘキサン/酢酸エチル混合物(90/10容量)で連続して溶離)上を濾過する。このようにして、4−ブロモ酪酸2−{3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1,1−ジメチルプロピル}−3,5−ジメチルフェノール2gを無色の油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(300MHz,CDCl3,ppmによるδ):(2配座異性体の割合80-20):0.00および0.03(2s:合計(6H));0.87および0.89(2s:合計(9H));1.45〜1.55(mt:6H);2.05(t,J=7.5Hz:2H);2.24および2.25(2s:合計(3H));2.31(mt:2H);2.54(s:3H);2.77(t,J=7.5Hz:2H);3.40〜3.65(mt:4H);6.56および6.58(2ブロードs:合計(1H));6.81および6.83(2ブロードs:合計(1H)).
2−{3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1,1−ジメチルプロピル}−3,5−ジメチルフェノールはAmsberry K.L.,Gerstenberger A.E.,Borchardt R.T.,Pharm.Res.1991,8(4),455-61に従って調製することができる。
【0077】
(実施例27) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−モルホリン−4−イル)ブチリル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−モルホリン−4−イル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB0.453g(エタノール10m3の溶液中)に、20℃で、0.1Nのメタンスルホン酸エタノール溶液6.58cm3を添加する。10分間撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると残留物を与え、それをエチルエーテル10cm3中に撹拌する。濾過、ジエチルエーテル4cm3での固体の濯ぎ及び、20℃における減圧下(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−モルホリン−4−イル)ブチリル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩0.506gを約122℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);0.99(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.60〜2.00(mt:5H);1.89(s:3H);2.10〜2.30(mt:4H);2.48(t,J=7Hz:2H);2.77(mt:1H);2.82(s:3H);2.88(mt:2H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.13(mt:2H);3.23(dt,J=17および6Hz:1H);3.45〜3.60(mt:3H);3.82(mt:1H);3.95〜4.20(mt:5H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.83(dd,J=9および3.5Hz:1H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.28(d,J=10Hz:1H);5.75〜5.85(mt:2H);5.84(dd,J=17および2Hz:1H);6.09(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.53(dd,J=17および5Hz:1H);8.11(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−モルホリン−4−イル)ブチリル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.3g(実施例1で記載のように調製された)(ジクロロメタン35cm3溶液中)に、4−(モルホリン−4−イル)酪酸塩酸0.512g及びトリエチルアミン0.343cm3(ジクロロメタン35cm3の溶液中)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.503g及び4−ジメチルアミノピリジン0.03gを20℃で添加する。20℃で16時間撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させる。残留物をジクロロメタン10cm3中に取り込み、次いで濾過する。濾液をジクロロメタン40cm3で希釈し、水50cm3で洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、黄色固体1gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル勾配(98/1/1及び次いで96/2/2及び次いで94/3/3容量)により精製する。白色固体0.584gを得、その固体をジクロロメタン20cm3中に取り込む。得られる溶液を水20cm3で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させ、ペンタン中で撹拌、濾過及び20℃で(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−モルホリン−4−イル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB0.524gを約100℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.60〜2.05(mt:7H);1.89(s:3H);2.16(mt:1H);2.23(mt:1H);2.35(mt:4H);2.43(mt:4H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.24(mt:1H);3.49(mt:1H);3.71(mt:4H);3.85(mt:1H);4.07(mt:1H);4.54(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.76(mt:1H);5.81(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.95(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0078】
(実施例28) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(4−イミダゾール−1−イルブチリル)プリスチナマイシンIIB
(16R)−14−O−(4−ブロモブチリル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB600mg(ジメチルホルムアミド2.5cm3の溶液中)にイミダゾール150mgを添加する。60℃で4時間撹拌後、追加のイミダゾール0.5gを添加し、65℃で2時間撹拌を継続する。混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮すると、残留物を与え、それを蒸留水20cm3及びジクロロメタン25cm3中に取り込む。有機相をデカントし、次いで蒸留水20cm3で2回洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、固体1.13gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(98−2容量及び次いで95−5容量)]により精製する。こうして生成物325mgを得て、その生成物をジエチエルエーテル中に撹拌し、濾過し、次いで20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(4−イミダゾール−1−イルブチリル)プリスチナマイシンIIB248mgを125℃で融解するベージュ色の固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.60〜2.05(mt:5H);1.90(s:3H);2.00〜2.35(mt:2H);2.08(mt:2H);2.26(mt:2H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6.5Hz:1H);3.24(mt:1H);3.50(mt:1H);3.94(mt:1H);4.01(t,J=7Hz:2H);4.06(mt:1H);4.54(mt:1H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.28(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.78(mt:1H);5.84(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.09(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.53(dd,J=16および5Hz:1H);6.91(s:1H);7.07(s:1H);7.44(s:1H);8.12(s:1H).
(16R)−14−O−(4−ブロモブチリル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB5g(実施例1で記載のように調製された)(ジクロロメタン150cm3溶液中)に、トリエチルアミン2.64cm3及び次いで塩化4−ブロモ酪酸2.3cm3を添加する。25℃で18時間撹拌後、エチルアミンを追加の1.32cm3及び塩化4−ブロモ酪酸1.15cm3を添加する。反応混合物を25℃で2時間、撹拌し、次いで蒸留水100cm3で2回洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、褐色の油8.19gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(97−3容量)により精製する。生成物3.4gを得て、その生成物をジイソプロピルエーテル中で撹拌し、濾過し、乾燥し次いでフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(98−2容量)]により再精製する。ジイソプロピルエーテル中に撹拌し、濾過し、20℃(90Pa)で乾燥後、(16R)−14−O−(4−ブロモブチリル)−16−デオキシ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.32gをそのままで使用されるオフホワイトの固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:5H);1.89(s,3H);2.10〜2.35(mt:2H);2.17(mt:2H);2.49(mt:2H);2.77(mt:1H);2.99(mt:1H);3.24(mt:1H);3.45〜3.55(mt:1H);3.47(t,J=6.5Hz:2H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.54(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.13(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.31(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.77(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.93(mt:1H);6.20(d,J=15Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0079】
(実施例29) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB
(16R)−14−O−(4−ブロモブチリル)−16−デオキシ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB680mg(実施例28に記載のように調製された)(ジメチルホルムアミド3cm3の溶液中)に1−(ピロリジノカルボニルメチル)ピペラジン590mgを添加する。60℃で4時間撹拌後、混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮すると残留物を与え、それを蒸留水40cm3及びジクロロメタン20cm3中に取り込む。塩化ナトリウムの添加後、水相を沈降後分離し、次いでジクロロメタン20cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、褐色固体1gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95−52容量)]により精製する。こうして生成物650mgを得て、その生成物をジエチエルエーテル中に1時間撹拌し、濾過し、次いで20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB413mgを128℃で融解するオフホワイト色の固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.60〜2.05(mt:11H);1.88(s:3H);2.10〜2.35(mt:2H);2.32(t,J=7.5Hz:2H);2.40(未分解複合線:2H);2.50〜2.70(未分解複合線:8H);2.75(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.12(s:2H);3.24(mt:1H);3.40〜3.55(mt:5H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.29(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.75(mt:1H);5.83(dd,J=17および1.5Hz:1H);6.05(mt:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0080】
(実施例30) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(モルホリン−4−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(モルホリン−4−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIB0.79g(エタノール15cm3溶液中)に20℃で0.1Nのメタンスルホン酸エタノール溶液11cm3を添加する。20分間撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをエーテル10cm3中に撹拌する。濾過、固体のジエチルエーテル5cm3での濯ぎ及び20℃における減圧下(2.7kPa)での乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(モルホリン−4−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩0.89gを約120℃で融解するオフホワイト色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.85(d,J=6.5Hz:3H);0.94(d,J=6.5Hz:3H);1.03(d,J=6.5Hz:3H);1.45〜1.70(mt:5H);1.70〜2.25(mt:6H);1.77(s:3H);2.32(s:3H);2.39(t,J=7Hz:2H);2.77(mt:1H);2.95〜3.50(mt:8H);3.50〜3.70(mt:4H);3.80(mt:1H);3.90〜4.05(mt:3H);4.70〜4.80(mt:2H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.42(d,J=9.5Hz:1H);5.62(mt:1H);5.75(mt:1H);5.80(ブロードd,J=16Hz:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.62(dd,J=16および4Hz:1H);8.15(mt:1H);8.52(s,1H);9.46(ブロード未分解複合線:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(モルホリン−4−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(5−クロロペンタノイル)プリスチナマイシンIIB2g(テトラヒドロフラン30cm3の溶液中)にヨウ化ナトリウム0.46g及びモルホリン0.54cm3を20℃で添加する。還流下で27時間撹拌後、追加のモルホリン0.54cm3を添加する。還流下で更に16時間撹拌後、ジメチルホルムアミド1cm3及びモルホリン0.54cm3を添加する。還流下で更に24時間撹拌後、反応混合物をジクロロメタン20cm3で希釈し、水50cm3で洗浄する。有機相をデカントし、水相をジクロロメタン50cm3で抽出する。有機相を合わせ、水150cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物2gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(92/4/4容量)]により精製する。ペンタン中に撹拌、濾過及び20℃での乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(モルホリン−4−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIB0.81gをベージュ色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.52(mt:2H);1.55〜2.05(mt:7H);1.89(s:3H);2.10〜2.35(mt:2H);2.32(mt:4H);2.42(未分解複合線:4H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.24(mt:1H);3.48(mt:1H);3.72(t,J=5Hz:4H);3.86(mt:1H);4.07(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.70〜5.85(mt:2H);5.82(dd,J=16.5および2Hz:1H);5.96(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16.5および5Hz:1H);8.12(s,1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(5−クロロペンタノイル)プリスチナマイシンIIBを次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB4g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン100cm3の溶液中)にトリエチルアミン2.1cm3、塩化5−クロロペンタノイル2cm3及び4−ジメチルアミノピリジン0.18gを28℃で添加する。28℃で2時間撹拌後、反応混合物を水100cm3上に注入する。有機相をデカントし、水相をジクロロメタン100cm3で抽出する。有機相を合わせ、水200cm3で2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、褐色固体6gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(98/2容量)]により精製する。ペンタン中に撹拌、濾過及び20℃での乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(5−クロロペンタノイル)プリスチナマイシンIIB3.77gを白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:9H);1.89(s,3H);2.15(mt:1H);2.24(mt:1H);2.33(t,J=7Hz:2H);2.76(mt:1H);2.99(mt:1H);3.24(mt:1H);3.49(mt:1H);3.55(t,J=7Hz:2H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.52(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.76(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);5.96(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0081】
(実施例31) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(イミダゾール−1−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(イミダゾール−1−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIB0.66g(エタノール10cm3溶液中)に20℃で0.095Nのメタンスルホン酸エタノール溶液10.2cm3を添加する。10分間撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをエーテル20cm3中に撹拌する。濾過、ジエチルエーテル5cm3での固体の洗浄及び減圧下(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(イミダゾール−1−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIB0.712gを約126℃で融解する黄色の油体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.85(d,J=6.5Hz:3H);0.94(d,J=6.5Hz:3H);1.03(d,J=6.5Hz:3H);1.40〜1.60(mt:3H);1.70〜2.30(mt:8H);1.76(s:3H);2.32(s:3H);2.37(t,J=7Hz:2H);2.77(mt:1H);3.10〜3.40(mt:2H);3.58(mt:1H);3.67(mt:1H);3.80(mt:1H);3.97(mt:1H);4.21(t,J=7Hz:2H);4.65〜4.80(mt:2H);5.08(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.40(d,J=9Hz:1H);5.61(mt:1H);5.73(mt:1H);5.80(ブロードd,J=16Hz:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.63(dd,J=16および4Hz:1H);7.72(ブロードs:1H);7.80(ブロードs:1H);8.15(t,J=6Hz:1H);8.52(s:1H);9.14(ブロードs:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(イミダゾール−1−イル)ペンタノイル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(5−クロロペンタノイル)プリスチナマイシンIIB1.4g(実施例30に記載のように調製された)(テトラヒドロフラン20cm3の溶液中)に、20℃でイミダゾール0.29g及びヨウ化ナトリウム0.32gを添加する。還流下で20時間撹拌後、ジメチルホルムアミド1cm3及びイミダゾール0.29gを添加する。還流下で更に8.5時間撹拌後、イミダゾール0.29gを添加する。還流下で更に15.5時間撹拌後、反応混合物をジクロロメタン50cm3で希釈し、次いで水100cm3で洗浄する。有機相をデカントし、水相をジクロロメタン50cm3で抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、橙色の固体1.6gを与え、それを2回の連続的フラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製する。エチルエーテル中に撹拌、濾過及び20℃での乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[5−(イミダゾール−1−イル)ペンタノイル)プリスチナマイシンIIB0.66gを黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.11(d,J=6.5Hz:3H);1.60〜2.05(mt:9H);1.90(s:3H);2.10〜2.25(mt:2H);2.31(t,J=7Hz:2H);2.76(mt:1H);3.00(mt:1H);3.25(dt,J=17および5.5Hz:1H);3.51(mt:1H);3.84(mt:1H);3.94(t,J=7Hz:2H);4.06(mt:1H);4.56(mt:1H);4.75〜4.90(mt:2H);5.06(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.24(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.90(mt:2H);5.90(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.17(d,J=15Hz:1H);6.52(mt:1H);6.57(dd,J=16および5Hz:1H);6.89(s:1H);7.06(s:1H);7.45(s:1H);8.10(s:1H)。
【0082】
(実施例32) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{5[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イル]ペンタノイル}プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(5−クロロペンタノイル)プリスチナマイシンIIB1.8g(実施例30に記載のように調製された)(ジメチルホルムアミド20cm3の溶液中)に、20℃で(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン1.1g及びヨウ化ナトリウム0.42gを添加する。50℃で27.5時間撹拌後、(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン0.55gを添加する。54℃で更に27.5時間撹拌後、反応混合物を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをジクロロメタン100cm3に希釈する。得られた溶液を水300cm3で4回洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過しそして減圧下で(2.7kPa)で濃縮乾燥させると黄色固体1.61gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)]により精製する。ペンタン中に撹拌、濾過及び乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{5−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イル]ペンタノイル}プリスチナマイシンIIB0.726gを約100℃(分解)で融解するベージュ色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.51(mt:2H);1.55〜1.80(mt:3H);1.75〜2.05(mt:8H);1.88(s:3H);2.15(mt:1H);2.23(mt:1H);2.25〜2.40(mt:4H);2.50(未分解複合線:4H);2.58(未分解複合線:4H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.11(s:2H);3.24(mt:1H);3.45〜3.55(mt:5H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.75(mt:1H);5.83(dd,J=17および1.5Hz:1H);6.04(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.53(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0083】
(実施例33) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボニル]プリスチナマイシンIIB、50/50の割合の2種のジアステレオ異性体の混合物
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−プリスチナマイシンIIB2.1g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン80cm3溶液中)に、20℃でアルゴン雰囲気下で、(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボン酸1.1g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.24g及び4−ジメチルアミノピリジン0.73gを添加する。16時間撹拌後、反応混合物から不溶性物質を濾去し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物4.2gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(98/2から95/5容量)]により精製する。固体が得られ、それをジイソプロピルエーテル中に撹拌、濾過及び20℃で乾燥(2.7kPa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボニル]プリスチナマイシンIIB、50/50の割合の2種のジアステレオ異性体の混合物1.5gを白っぽい粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ).50-50の割合での2つのジアステレオマーの存在が観察される:0.77(mt:1H);0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.24(mt:1H);1.41(mt:1H);1.52(mt:1H);1.60〜2.05(mt:5H);1.87(s:3H);2.05〜2.45(mt:4H);2.50(未分解複合線:4H);2.76(mt:1H);2.99(mt:1H);3.24(mt:1H);3.49(mt:1H);3.73(t,J=5Hz:4H);3.84(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(mt:1H);5.70〜5.85(mt:3H);5.96および6.03(2mts:合計(1H));6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(mt:1H);8.12(s:1H).
(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボン酸は次の方法で調製することができる、
(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボン酸エチル1.0g(エタノール50cm3溶液中)に、20℃で1Nの水酸化ナトリウム水溶液10cm3を添加する。80℃で2時間撹拌後、エタノールを減圧下で(2.7kPa)濃縮し、残留物の水相を酢酸エチル50cm3で洗浄する。1Nの塩酸水溶液の添加により水相をpH6に調整し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物をトルエン50cm3で2回覆い、減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物を50℃でエタノール50cm3に取り込み、不溶性物質を濾去し、濾液を減圧濃縮(2.7kPa)する。(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボン酸0.9gを黄色の油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.68(mt:1H);1.20(mt:1H);1.46(mt:1H);1.56(mt:1H);2.28(dd,J=13および8Hz:1H);2.60(dd,J=13および5Hz:1H);2.66(未分解複合線:2H);2.77(未分解複合線:2H);3.78(t,J=5Hz:4H).
(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボン酸エチルは次の方法で調製することができる、
(RR,SS)−トランス−2−ホルミル−1−シクロプロパンカルボン酸エチル2.82g(ジクロロメタン100cm3溶液中)に、20℃でアルゴン雰囲気下で、モルホリン1.74cm3及びヒドリドトリス(アセト−O)ホウ酸ナトリウム6.36gを添加する。4時間撹拌後、蒸留水100cm3を添加する。撹拌後、有機相をデカントし、次いで蒸留水100cm3で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧濃縮乾燥(2.7kPa)する。(RR,SS)−トランス−2−(モルホリノメチル)−1−シクロプロパンカルボン酸エチル1.1gを黄色の油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.76(mt:1H);1.20〜1.35(mt:4H);1.44(mt:1H);1.54(mt:1H);2.31(dd,J=13および7Hz:1H);2.36(dd,J=13および7Hz:1H);2.50(ブロードt,J=5Hz:4H);3.73(t,J=5Hz:4H);4.13(mt:2H)。
【0084】
(実施例34) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[6−(イミダゾール−1−イル)ヘキサノイル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[6−ブロモヘキサノイル)プリスチナマイシンIIB1.42g(ジメチルスルホキシド7cm3溶液中)に、20℃で、イミダゾール0.34g及びヨウ化ナトリウムの結晶数個を添加する。53℃で2時間、次いで20℃で16時間撹拌後、反応混合物を水35cm3上に注入し、焼結ガラス上を濾過する。不溶性物質を水で洗浄し、酢酸エチル70cm3中に溶解する。生成された溶液を0.1Nの塩酸水溶液25cm3で抽出する。水相をデカントし、酢酸エチル10cm3で抽出し、次いで5Nの水酸化ナトリウム水溶液0.5cm3で中和する。次いで水相を酢酸エチル25cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、淡黄色の固体1gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(88/6/6容量)]により精製する。白色固体0.59gが得られ、その固体ジクロロメタン5cm3中に取り込む。有機相をCelite(R)上を濾過する。Celite(R)をジクロロメタンで濯ぐ。濾液を20℃で減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[6−(イミダゾール−1−イル)ヘキサノイル]プリスチナマイシンIIB0.58gを約90℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95(d,J=6.5Hz:3H);0.99(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.27(mt:2H);1.60〜2.10(mt:5H);1.63(mt:2H);1.78(mt:2H);1.88(s:3H);2.10〜2.25(mt:2H);2.27(t,J=7Hz:2H);2.75(mt:1H);3.00(mt:1H);3.25(dt,J=17および5Hz:1H);3.51(mt:1H);3.82(mt:1H);3.94(t,J=7Hz:2H);4.08(mt:1H);4.58(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);5.07(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.20(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.85(mt:2H);5.90(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.56(dd,J=16および5Hz:1H);6.77(mt:1H);6.90(s:1H);7.10(s:1H);7.45(s:1H);8.12(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[6−ブロモヘキサノイル)プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB5.32g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン150cm3の溶液中)に28℃で、トリエチルアミン1.7cm3及び塩化6−ブロモヘキサノイル1.8cm3を添加する。23℃で21.5時間撹拌後、トリエチルアミン0.43cm3及び塩化6−ブロモヘキサノイル0.45cm3を添加する。28℃で更に21時間撹拌後、反応混合物を水50cm3上に注入する。有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると褐色固体8.05gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(96/2/2容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(6−ブロモヘキサノイル)プリスチナマイシンIIB5.6gを淡黄色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.48(mt:2H);1.60〜2.05(mt:9H);1.88(s:3H);2.15(mt:1H);2.24(mt:1H);2.31(t,J=7.5Hz:2H);2.76(mt:1H);2.99(mt:1H);3.24(mt:1H);3.41(t,J=7Hz:2H);3.49(mt:1H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.31(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.75(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);5.95(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および4Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0085】
(実施例35) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)ヘキサノイル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(6−ブロモヘキサノイル)プリスチナマイシンIIB1.42g(実施例34に記載のように調製された)(ジメチルスルホキシド7cm3溶液中)に、20℃でN−メチルピペラジン0.67cm3を添加する。60℃で0.5時間撹拌後、反応混合物を氷冷却水35cm3上に注入し、ジクロロメタン50cm3で抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液25cm3で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、橙色の固体1.2gを与え、それを酢酸エチル30cm3中に溶解する。生成された溶液を0.1Nの塩酸水溶液20cm3及び水10cm3で連続して抽出する。水相を合わせ、5Nの水酸化ナトリウム水溶液0.4cm3で中和する。水相をジクロロメタン25cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、黄色固体0.94gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(90/10容量)]により精製する。白色固体0.27gを得て、その固体をジクロロメタン5cm3中に取り込む。有機相をCelite(R)上で濾過する。Celite(R)をジクロロメタンで濯ぐ。濾液を20℃で減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)ヘキサノイル]プリスチナマイシンIIB0.26gを約95℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.33(mt:2H);1.51(mt:2H);1.55〜2.05(mt:7H);1.88(s:3H);2.10〜2.65(mt:14H);2.29(s:3H);2.76(mt:1H);2.99(mt:1H);3.24(mt:1H);3.48(mt:1H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.75(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);5.98(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0086】
(実施例36) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{6−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イル])ヘキサノイル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(6−ブロモヘキサノイル)プリスチナマイシンIIB1.35g(実施例34に記載のように調製された)(ジメチルスルホキシド7cm3の溶液中)に、20℃で、(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン1.18gを添加する。60℃で3時間の撹拌後、反応混合物を氷冷却水35cm3上に注入し、次いで酢酸エチル25cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、ガム状残留物1.53gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(90/10容量)]により精製する。粘性ガム0.96gを得て、そのガムをジクロロメタン10cm3中に取り込む。溶液をCelite(R)上で濾過する。Celite(R)をジクロロメタンで濯ぐ。濾液を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させるとガムを得、それをジエチルエーテル及びペンタン中で連続して撹拌する。濾過、次いで減圧(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{6−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イル])ヘキサノイル]プリスチナマイシンIIB0.78gを約80℃(分解)で融解する黄色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.32(mt:2H);1.50(mt:2H);1.60〜2.05(mt:11H);1.88(s:3H);2.10〜2.40(mt:6H);2.50(未分解複合線:4H);2.59(未分解複合線:4H);2.76(mt:1H);2.99(mt:1H);3.12(s:2H);3.24(mt:1H);3.40〜3.55(mt:5H);3.86(mt:1H);4.05(mt:1H);4.52(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.75(mt:1H);5.82(dd,J=17および2Hz:1H);6.02(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0087】
(実施例37) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[7−(イミダゾール−1−イル)ヘプタノイル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[7−(イミダゾール−1−イル)ヘプタノイル]プリスチナマイシンIIB1.96g(エタノール10cm3の溶液中)に20℃で1Nのメタンスルホン酸エタノール溶液2.7cm3を添加する。10分間の撹拌後、反応混合物を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをエーテル10cm3中で撹拌する。濾過、固体のジエチルエーテル5cm3での洗浄及び減圧下で(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[7−(イミダゾール−1−イル)ヘプタノイル]プリスチナマイシンIIBメタンスルホン酸塩2.13gを約110℃(分解)で融解するクリーム色の固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95(d,J=6.5Hz:3H);0.98(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.25〜1.45(mt:4H);1.55〜2.05(mt:9H);1.88(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.28(t,J=7.5Hz:2H);2.76(mt:1H);2.85(s:3H);3.00(dt,J=17および6Hz:1H);3.24(mt:1H);3.51(mt:1H);3.84(mt:1H);4.05(mt:1H);4.18(t,J=7.5Hz:2H);4.49(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.28(d,J=9.5Hz:1H);5.70〜5.85(mt:2H);5.84(dd,J=16および2Hz:1H);6.13(mt:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.53(dd,J=16および5Hz:1H);7.13(s:1H);7.41(s:1H);8.12(s:1H);8.92(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[7−(イミダゾール−1−イル)ヘプタノイル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB3.2g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン100cm3溶液中)にN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミ1.49g、4−ジメチルアミノピリジン0.075g、7−(イミダゾール−1−イル)ヘプタン酸塩酸1.68g及びトリエチルアミン1cm3を23℃で添加する。23℃で84時間撹拌後、反応混合物を濾過し、不溶性物質をジクロロメタンで濯ぐ。濾液を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、油状残留物を与え、それを酢酸エチル100cm3中に希釈する。生成された溶液を水40cm3で2回及び飽和塩化ナトリウム水溶液40cm3で連続して洗浄し、次いで0.1Nの塩酸水溶液60cm3で抽出する。次いで、酸性の水相を酢酸エチル20cm3で抽出し、1Nの水酸化ナトリウム水溶液6cm3の添加によりpH8に調整し、次いで酢酸エチル40cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、淡黄色の固体3.05gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(86/7/7容量)]により精製する。固体2.58gを得て、その固体をジクロロメタン10cm3中に取り込む。この溶液をCelite(R)上で濾過する。Celite(R)をジクロロメタンで濯ぐ。濾液を20℃で減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[7−(イミダゾール−1−イル)ヘプタノイル]プリスチナマイシンIIB2.58gを約80℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95(d,J=6.5Hz:3H);0.99(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.25〜1.40(mt:4H);1.55〜2.05(mt:9H);1.88(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.27(t,J=7.5Hz:2H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.24(mt:1H);3.48(mt:1H);3.85(mt:1H);3.93(t,J=7.5Hz:2H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.29(d,J=9Hz:1H);5.70〜5.85(mt:2H);5.83(dd,J=16.5および2Hz:1H);6.17(mt:1H);6.19(d,J=15Hz:1H);6.52(dd,J=16.5および5Hz:1H);6.90(s:1H);7.06(s:1H);7.45(s:1H);8.12(s:1H).
7−(イミダゾール−1−イル)ヘプタン酸塩酸はKinji Iizuka et al,J.Med.Chem.,Vol.24,No.10,pages1139-1148(1981)に従って調製することができる。
【0088】
(実施例38) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニルアセチル−プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB2.5g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン100cm3の溶液中)に、20℃でアルゴン雰囲気下で、4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル酢酸1.74g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.44g及び4−ジメチルアミノピリジン0.09gを添加する。18時間撹拌後、反応混合物にジクロロメタン50cm3を添加し、不溶性物質を濾去し、次いで蒸留水50cm3で4回洗浄する。有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで減圧下で(2.7kPa)で濃縮乾燥させる。残留物(3.4g)をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(97/3及び92/8容量)]により精製する。白色固体を得て、その固体をジエチルエーテル中で撹拌、濾過及び乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニルアセチル−プリスチナマイシンIIB1.3gを白色固体の形態で与える。1H NMRスペクトル(500MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜2.00(mt:5H);1.89(s:3H);2.15(mt:1H);2.25〜2.35(mt:1H);2.31(s:3H);2.40(mt:4H);2.76(mt:1H);3.01(dt,J=16および6Hz:1H);3.23(mt:1H);3.40〜3.55(mt:5H);3.66(mt:2H);3.87(mt:1H);4.05(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.14(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.34(d,J=9.5Hz:1H);5.77(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);5.88(dt,J=9.5および5Hz:1H);5.95(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および4Hz:1H);8.12(s:1H).
4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル酢酸は次の方法で調製することができる、
4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル酢酸エチル4.5g(エタノール100cm3の溶液中)に20℃で0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液23cm3を添加する。24時間撹拌後、反応混合物を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。得られた残留物を蒸留水50cm3中に取り込み、溶液をジクロロメタン50cm3で4回洗浄する。水相を1Nの塩酸水溶液の添加によりpH5〜6にもたらし、ジクロロメタン50cm3で2回抽出し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。3回、残留物をトルエン100cm3で覆い、再度同一条件下で乾燥する。黄色の糊状残留物4.6gを得て、その残留物を約60℃でエタノール50cm3中で撹拌する。不溶性物質を濾去し、濾液を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。このようにして4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル酢酸3.5gはそのまま使用される吸湿性の粘性の固まりの形態で得る。
1H NMRスペクトル(300MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):2.21(s:3H);2.29(t,J=5Hz:2H);2.34(t,J=5Hz:2H);3.30〜3.50(mt:4H);3.39(s:2H)。
【0089】
(実施例39) (16R)−14−O−(4−カルボキシブチリル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB400mg(実施例1に記載のように調製された)(ピリジン2cm3溶液中)に、20℃で、無水グルタル酸258mg及び4−ジメチルアミノピリジン84.5mgを添加する。20時間撹拌後、ピリジンを減圧下で(2.7kPa)蒸発させ、得られた油を酢酸エチル20cm3中に取り込む。生成された溶液を蒸留水10cm3で2回、次いで0.1N塩酸水溶液で洗浄する。水相を酢酸エチルで抽出し、次いで沈降後分離する。有機相を蒸留水で、次いで不和塩化ナトリウム溶液2cm3で2回、洗浄する。有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、淡黄色の固体を与え、それをジエチルエーテル20cm3中に撹拌し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)乾燥する。固体363mgを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(97−3容量)]により精製すると、(16R)−14−O−(4−カルボキシブチリル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB100mgを98℃で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.55〜2.05(mt:7H);1.89(s:3H);2.17(mt:1H);2.25(mt:1H);2.37(t,J=7Hz:2H);2.42(t,J=7Hz:2H);2.77(mt:1H);3.00(td,J=17および6Hz:1H);3.25(mt:1H);3.50(mt:1H);3.86(mt:1H);4.08(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.13(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.31(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.77(mt:1H);5.83(dd,J=17および2Hz:1H);5.97(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.53(dd,J=17および5Hz:1H);8.14(s:1H)。
【0090】
(実施例40) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIB塩酸
多量な沈澱物が得られるまで、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIB615mg(メチルイソブチルケトン6cm3中に溶解)に3N塩酸エーテル溶液を添加する。前者を濾過し、メチルイソブチルケトン2cm3で2回、次いでジエチルエーテル10cm3で3回濯ぐ。50℃で乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIB塩酸600mgを160℃で融解する白色粉末の形態で得る。
【0091】
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−オキソ酪酸450mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド470mg、4−ジメチルアミノピリジン140mg及び次いでジクロロメタン20cm3を窒素下に置いた三首フラスコに添加する。反応物を48時間20℃で撹拌する。次いで、反応混合物をジクロロメタン10cm3で希釈し、次いで蒸留水50cm3上に注入する。得られた混合物を生綿上で濾過する。有機相をデカントし、水相をジクロロメタン5cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、混合物1.66gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95−5容量)により精製する。こうして、生成物975mgを得て、その生成物をジエチルエーテル10cm3中に撹拌し、濾過し、乾燥し、次いでフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、酢酸エチル−メタノール(93−7容量)]により再精製する。画分を濃縮すると固体を得、それをジエチルエーテル10cm3中に取り込み、30分間撹拌する。得られた白色固体を濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、次いで50℃で(90Pa)で乾燥すると(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIB500mgを130℃で融解する白色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:5H);1.88(s:3H);2.15(mt:1H);2.20〜2.45(mt:5H);2.31(s:3H);2.50〜2.75(mt:4H);2.76(mt:1H);3.00(mt:1H);3.23(mt:1H);3.40〜3.55(mt:1H);3.50(mt:2H);3.63(mt:2H);3.87(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.14(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.33(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.75(mt:1H);5.81(ブロードd,J=16Hz:1H);5.96(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および5Hz:1H);8.12(s:1H).
4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−オキソ酪酸は次の方法で調製することができる、
無水コハク酸1.17g及び次いでN−メチルピペラジン1.19cm3をジオキサン20cm3に添加する。室温で18時間撹拌後、得られた沈澱物を濾過し、次いで最少量のジオキサン、アセトン10cm3で2回そしてジエチルエーテル10cm3で連続して濯ぐ。20℃で減圧下(2.7kPa)乾燥後、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−オキソ酪酸1.09gを114℃で融解する白色固体の形態で得る。
【0092】
(実施例41) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{3−[4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル}プリスチナマイシンIIB
実施例40におけるような手順を、しかし4−オキソ−4−[4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)]酪酸240mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB400mg(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジジイミド190mg、4−ジメチルアミノピリジン46mg及び次いでジクロロメタン6cm3から出発して実施する。66時間の撹拌及び実施例40のものに類似の処理後、固体655mgを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95−5容量)]により精製する。固体を単離し、ジエチルエーテル4cm3中で20分間撹拌する。得られた白色固体を濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、次いで50℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{3−[4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル}プリスチナマイシンIIB308mgを約140℃(分解)で融解する白色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:5H);1.88(s:3H);2.15(mt:1H);2.30(mt:1H);2.55〜2.80(mt:4H);2.76(mt:1H);3.00(mt:1H);3.23(mt:1H);3.46(mt:1H);3.51(mt:2H);3.63(mt:4H);3.75(mt:2H);3.87(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.14(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.34(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.75(mt:1H);5.81(dd,J=16および1.5Hz:1H);5.96(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=16および5Hz:1H);6.60〜6.70(mt:2H);7.52(mt:1H);8.12(s:1H);8.21(dd,J=5および1.5Hz:1H).
4−オキソ−4−[4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)]酪酸は次の方法で調製することができる、
無水コハク酸0.97g及び次いで1−(2−ピリジル)ピペラジン1.5cm3をジオキサン15cm3に添加する。20℃で4.5時間の撹拌後、溶媒を20℃で減圧下(2.7kPa)蒸発させると、固体を与え、それをアセトン33cm3から熱再結晶する。濾過後、固体を最少のアセトン及びジエチルエーテルで連続して濯ぎ、次いで20℃で減圧下(2.7kPa)乾燥すると、4−オキソ−4−[4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)]酪酸986mgを、134℃で融解する白色固体の形態で与える。
【0093】
(実施例42) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{3−[4−(ピロリジン−1−イル−カルボニルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル}プリスチナマイシンIIB
実施例40におけるような手順を、しかし4−オキソ−4−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル)]酪酸750mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジジイミド190mg、4−ジメチルアミノピリジン46mg及び次いでジクロロメタン20cm3から出発して実施する。25時間の撹拌後、更にN,N’−ジシクロヘキシルカルボジジイミド95mg及び4−ジメチルアミノピリジン95mgを添加し、次いで19時間撹拌を継続する。処理後、固体1.54gを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95/5容量)]により精製する。画分を濃縮すると、固体530mgを与え、それをジエチルエーテル5cm3中に取り込む。得られた白色固体を濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、次いで50℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{3−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]プロピオニル}プリスチナマイシンIIB480mgを約132℃(分解)で融解する白色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:9H);1.88(s:3H);2.14(mt:1H);2.28(mt:1H);2.45〜2.75(mt:8H);2.76(mt:1H);3.00(td,J=17および6Hz:1H);3.14(s:2H);3.25(mt:1H);3.40〜3.55(mt:7H);3.66(mt:2H);3.87(mt:1H);4.05(mt:1H);4.52(mt:1H);4.78(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.81(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.33(d,J=9.5Hz:1H);5.74(mt:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.81(dd,J=17および1.5Hz:1H);6.00(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H).
4−オキソ−4−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]酪酸は次の方法で調製することができる、
無水コハク酸0.72g及び次いで95%1−(ピロリジノカルボニルメチル)ピペラジン1.5cm3を、窒素雰囲気下に維持された丸底フラスコ中のジオキサン20cm3に添加する。室温で4.75時間の撹拌後、溶媒を20℃で減圧下(2.7kPa)蒸発させると、4−オキソ−4−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル)]酪酸2.4gをそのまま使用される淡黄色のペーストの形態で与える。
【0094】
(実施例43) (16R)−16−デオキソ−14−O−[3−(2−ジメチルアミノエチルカルバモイル)プロピオニル]−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
実施例40におけるような手順を、しかしN−(2−ジメチルアミノエチル)スクシンアミド酸170mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB400mg(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジジイミド190mg、4−ジメチルアミノピリジン46mg及び次いでジクロロメタン6cm3から出発して実施すると、18時間の撹拌及び実施例40に類似の処理後、固体580mgを得、その固体をジクロロメタン15cm3及び蒸留水100cm3中に取り込む。0.1M塩酸を添加してpHを4に調整する。水相をジクロロメタン5cm3で2回抽出し、次いで重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7に調整する。デカント後、水相をジクロロメタン10cm3で3回抽出する。有機相を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、固体を与え、それをジエチルエーテル5cm3中に撹拌し、濾過し、次いで50℃(90Pa)で乾燥する。(16R)−16−デオキソ−14−O−[3−(2−ジメチルアミノエチルカルバモイル)プロピオニル]−16−フルオロプリスチナマイシンIIB112mgを114℃(分解)で融解する白色粉末の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.97(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:5H);1.88(s:3H);2.10〜2.35(mt:2H);2.24(s:6H);2.35〜2.75(mt:4H);2.41(t,J=6Hz:2H);2.77(mt:1H);3.00(td,J=17および6Hz:1H);3.23(mt:1H);3.33(q,J=6Hz:2H);3.47(mt:1H);3.87(mt:1H);4.07(mt:1H);4.54(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.13(デカップリングされたダブレット,J.HF=48Hz:1H);5.32(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.75(mt:1H);5.82(ブロードd,J=17Hz:1H);5.98(mt:1H);6.10〜6.25(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);8.13(s:1H).
N−(2−ジメチルアミノエチル)スクシンアミド酸は次の方法で調製することができる、
無水コハク酸1.4g及び次いで2−ジメチルアミノエチルアミン1.5cm3をジオキサン15cm3に添加する。室温で18時間撹拌後、20℃で溶媒を減圧下(2.7kPa)蒸発させると、残留物を与え、それをメチルエチルケトン40cm3中に加熱しながら取り込む。冷却後、可溶化画分を除去する。残留ガムをアセトン15cm3から加熱しながら結晶化させる。濾過後、固体を最少のアセトン及び次いでジエチルエーテルで濯ぎ、20℃で減圧下(2.7kPa)乾燥すると、N−(2−ジメチルアミノエチル)スクシンアミド酸2.03gを155℃で融解する白色固体の形態で与える。
【0095】
(実施例44) (16R)−14−O−(3−カルボキシプロピオニル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
実施例39におけるような手順を、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB5g(実施例1に記載のように調製された)、無水コハク酸2.82g、4−ジメチルアミノピリジン1.15g及びピリジン25cm3から出発して実施し、4時間50分間撹拌後に橙黄色の油を得て、それをジエチルエーテル中で18時間撹拌するとオフホワイトの粉末を与える。固体を濾過し、次いでジエチルエーテル中に撹拌し、濾過し、30℃(90Pa)で乾燥すると、固体4.96gを与える。この固体の1グラムをジクロロメタン10cm3中で1時間撹拌し、濾過し、次いでジエチルエーテルで濯ぐ。得られた固体を蒸留水で3回、次いでジエチルエーテルで洗浄すると(16R)−14−O−(3−カルボキシプロピオニル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB820mgを約192℃で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.97(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.55〜2.05(mt:5H);1.89(s:3H);2.16(mt:1H);2.27(mt:1H);2.55〜2.70(mt:4H);2.77(mt:1H);3.00(td,J=17および6Hz:1H);3.25(mt:1H);3.50(mt:1H);3.87(mt:1H);4.07(mt:1H);4.52(mt:1H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.33(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.77(mt:1H);5.83(ブロードd,J=17Hz:1H);5.96(mt:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.53(dd,J=17および5Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0096】
(実施例45) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエチルカルバモイル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエチルカルバモイル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB280mg(メチルイソブチルケトン3cm3の溶液中)に3Mの塩酸エーテル0.2cm3を4℃で添加する。形成された沈澱物をNo.4焼結ガラス上で濾過し、メチルイソブチルケトン及び次いでジエチルエーテルで数回濯ぐ。得られた白色粉末を20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエチルカルバモイル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸268mgを134℃で融解する白色固体の形態で与える。
【0097】
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエチルカルバモイル)ブチリル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB(実施例1に記載のように調製された)459mg、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド388mg及び次いで4−ジメチルアミノピリジン23mgを5−(2−モルホリノエチルアミノ)−5−オキソペンタン酸1g(ジクロロメタン40cm3の溶液中)に添加する。反応物を48時間20℃で撹拌する。次いで形成されたジシクロヘキシル尿素をNo.4焼結ガラス上で濾過し、次いで酢酸エチルで濯ぐ。濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、固体1.35gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95−5容量)]により精製する。こうして生成物490mgを得、その生成物をアルミナ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、酢酸エチル−メタノール(98−2容量)]により再精製する。画分を減圧下(2.7kPa)濃縮すると、固体を与え、それをジエチルエーテル中に取り込み、18時間撹拌する。得られた白色固体を濾過し、ジエチルエーテルで2回濯ぎ、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−14−O−[4−(2−モルホリノエチルカルバモイル)ブチリル]−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB294mgを白色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:5H);1.90(s:3H);1.95(mt:2H);2.10〜2.30(mt:2H);2.25(t,J=7Hz:2H);2.37(mt:2H);2.47(mt:6H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.24(mt:1H);3.36(dt,J=7および6Hz:1H);3.48(mt:1H);3.71(t,J=5Hz:4H);3.85(mt:1H);4.07(mt:1H);4.54(mt:1H);4.79(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.70〜5.85(mt:2H);5.82(ブロードd,J=17Hz:1H);6.00(mt:2H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H).
5−(2−モルホリノエチルアミノ)−5−オキソペンタン酸は次の方法で調製することができる、
ジオキサン10cm3に、無水グルタル酸1.517gを添加し、次いでN−(2−アミノエチル)モルホリン1.75cm3を滴下する。0.75時間、20℃で撹拌を継続する。形成された白色固体を濾過し、ジオキサン及びジエチルエーテルで連続して洗浄し、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、5−(2−モルホリノエチルアミノ)−5−オキソペンタン酸1.94gを、96℃で融解する白色固体の形態で与える。
【0098】
(実施例46) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{(3RS)−3−メチル−4−[4−(ピロリジン−1−イル−カルボニルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB塩酸
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)及びジクロロメタン40cm3を窒素下に置いた丸底フラスコ中に導入する。溶解が得られるまで混合物を加熱し、次いで3−メチル−5−オキソ−5−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]ペンタン酸620mg、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド389mg及び次いで4−ジメチルアミノピリジン45mgを20℃で添加する。20℃で24時間撹拌後、更なる3−メチル−5−オキソ−5−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]ペンタン酸124mg、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド78mg及び4−ジメチルアミノピリジン9mgを添加する。反応物を24時間20℃で撹拌し、次いで反応混合物を濾過し、酢酸エチルで濯ぎ、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物を酢酸エチル30cm3及びジクロロメタン6cm3の混合物中で1時間撹拌し、次いで濾過する。不溶性物質を濾過し、酢酸エチルで濯ぐ。濾液を合わせ、5%重炭酸ナトリウム水溶液5cm3で2回及び飽和塩化ナトリウム水溶液10cm3で連続して洗浄する。生成された有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。得られた黄色の固体を18時間ジエチルエーテル40cm3中で撹拌し、濾過し、次いでフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95−5容量)]により精製する。こうして生成物が得られ、それをジエチルエーテル中で撹拌し、濾過し、次いで30℃(90Pa)で乾燥すると(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{(3RS)−3−メチル−4−[4−(ピロリジン−1−イル−カルボニルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB610mgを白色粉末の形態で与える。
【0099】
この固体(無水エタノール3cm3に溶解)に、3M塩酸エーテル0.25cm3及び次いでジエチルエーテル10cm3を添加する。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成された固体をジエチルエーテル20cm3中に凝固させる。濾過及び25℃(90Pa)で乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{(3RS)−3−メチル−4−[4−(ピロリジン−1−イル−カルボニルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB塩酸610mgを180℃で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.88(d,J=6.5Hz:3H);0.90〜1.00(mt:6H);1.06(d,J=6.5Hz:3H);1.58(mt:1H);1.70〜2.50(mt:15H);1.80(s,3H);2.78(mt:1H);3.00〜3.50(mt:10H);3.40(mt:4H);3.65(mt:1H);3.72(mt:1H);3.81(mt:1H);3.95(mt:1H);4.15(未分解複合線:2H);4.70〜4.80(mt:2H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.66(mt:1H);5.76(mt:1H);5.83(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.63(dd,J=16および4Hz:1H);8.04(t,J=6Hz:1H);8.48(s:1H);9.85〜10.50(非常にブロードな未分解複合線:1H).
(3RS)−3−メチル−5−オキソ−5−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]ペンタン酸は次の方法で調製することができる、
無水3−メチルグルタル酸1.6g及び次いでピロリジノカルボニルメチルピペラジン2.62gをジオキサン10cm3に添加する。8時間撹拌後、更に無水3−メチルグルタル酸320mgを添加し、次いで18時間20℃で撹拌を継続する。次いで溶媒を減圧下蒸発させ、次いで生成された油を45℃(90Pa)で乾燥すると、(3RS)−3−メチル−5−オキソ−5−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]ペンタン酸4.5gをそのまま使用される橙色の油の形態で与える。
【0100】
(実施例47) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸
実施例45におけるような手順を実施し、しかし5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸580mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.21g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド700mg、4−ジメチルアミノピリジン170mg(ジクロロメタン25cm3中)で出発すると固体を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)により精製する。画分を20℃で減圧下(2.7kPa)乾燥濃縮後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル]プリスチナマイシンIIB1.45gをこのように得る。この固体(メチルイソブチルケトン8cm3に溶解)に3N塩酸エーテルを、完全な沈澱物が得られるまで添加する。得られた固体を濾過し、メチルイソブチルケトン2cm3で3回そしてジエチルエーテル10cm3で3回連続して濯ぎ、次いで50℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB塩酸1.24gを約165℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.86(mt:3H);0.94(d,J=6.5Hz:3H);1.04(d,J=6.5Hz:3H);1.52(mt:1H);1.65〜2.15(mt:7H);1.77(s:3H);2.20(mt:1H);2.25〜2.45(mt:4H);2.70〜2.80(mt:1H);2.76(s:3H);2.80〜3.10(mt:3H);3.10〜3.50(mt:5H);3.60(ブロードd,J=14Hz:1H);3.68(mt:1H);3.81(mt:1H);3.90〜4.10(mt:2H);4.43(未分解複合線:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.61(mt:1H);5.74(mt:1H);5.80(ブロードd,J=16Hz:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.62(dd,J=16および4Hz:1H);8.17(mt:1H);8.52(s:1H);10.91(未分解複合線:1H).
5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸は次の方法で調製することができる、
無水3−メチルグルタル酸1.6g及び次いでピペラジン−1−イルカルボキシメチルピロリジン2.62gをジオキサン20cm3に添加する。8時間撹拌後、更に無水3−メチルグルタル酸320mgを添加し、次いで18時間20℃で撹拌を継続する。溶媒を減圧下蒸発させ、次いで生成された油を45℃(90Pa)で乾燥すると、5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸4.5gをそのまま使用される橙色の油の形態で与える。
【0101】
(実施例48) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB390mg(メチルイソブチルケトン5cm3の溶液中)に3M塩酸エーテル溶液0.35cm3を20℃で添加する。形成された沈澱物を濾過し、最少量のメチルイソブチルケトン及びジエチルエーテルで連続して濯ぎ、次いで20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸340mgを約150℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.87(mt:3H);0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.05(d,J=6.5Hz:3H);1.25(ブロードt,J=7Hz:3H);1.53(mt:1H);1.65〜2.15(mt:7H);1.79(s:3H);2.20(mt:1H);2.30〜2.45(mt:4H);2.77(mt:1H);2.80〜3.55(mt:10H);3.61(ブロードd,J=15Hz:1H);3.69(mt:1H);3.82(mt:1H);3.96(mt:1H);4.04(ブロードd,J=13.5Hz:1H);4.48(ブロードd,J=13.5Hz:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.62(mt:1H);5.75(mt:1H);5.81(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.63(dd,J=16および4Hz:1H);8.15(mt:1H);8.51(s:1H);10.16(ブロードな未分解複合線:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
実施例45の手順を実施し、しかし5−(4−エチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸430mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド390mg、4−ジメチルアミノピリジン23mg(ジクロロメタン40cm3中)から出発し、そして硫酸マグネシウム50mgの添加後、27時間撹拌後に、更に5−(4−エチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸43mg、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド39mg及び4−ジメチルアミノピリジン2.3mgを添加する。更に4時間の反応及び処理後に、固体1.16gを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95/5容量)]により精製する。その画分を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥後、純粋な生成物260mg及び固体420mgを得て、その固体を2回の準分取(semipreparative)HPLCクロマトグラフィー[5μM Hypersilシリカ、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)及び次いでジクロロメタン/メタノール勾配(97/3及び次いで95/5容量)]により再精製する。このように得た両バッチを合わせると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル]プリスチナマイシンIIB390mgを白色固体の形態で与える。
【0102】
5−(4−エチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸は次の方法で調製することができる、
ジオキサン10cm3に1−エチルピペラジン1.5g及び無水グルタル酸1.5g(ジオキサン5cm3の溶液中)をアルゴン下で添加する。25℃で19時間撹拌を継続する。溶媒を減圧下(2.7kPa)蒸発させると、褐色の油を与えそれをエチルエーテル中に撹拌する。得られた固体を濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、次いで20℃で乾燥する(90Pa)と5−(4−エチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸1.95gをそのまま使用される吸湿性の桃色の固体の形態で与える。
【0103】
(実施例49) (16R)−16−デオキソ−14−O−[4−(4−エトキシカルボニルメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)及びジクロロメタン30cm3を窒素下に置いた丸底フラスコ中に導入する。溶解が得られるまで混合物を加熱し、次いで冷却する。20℃で、5−[4−(エトキシカルボニルメチルピペラジン−1−イル)]−5−オキソペンタン酸540mg(ジクロロメタン10cm3の溶液中)、4−ジメチルアミノピリジン23mg及び次いでN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド390mgを添加する。20℃で18時間撹拌後、5−[4−(エトキシカルボニルメチルピペラジン−1−イル)]−5−オキソペンタン酸を更に54mg、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド39mg及び4−ジメチルアミノピリジン2.3mgを添加する。反応物を2日間20℃で撹拌し、次いで反応混合物を濾過し、ジクロロメタンで濯ぎ、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。生成された固体をジエチルエーテル40cm3中で20時間撹拌し、濾過し、20℃で乾燥(90Pa)し、次いでフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(98−2容量)]により精製する。こうして生成物を得て、それをジエチルエーテル中に撹拌し、濾過し、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−14−O−[4−(4−エトキシカルボニルメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]−16−フルオロプリスチナマイシンIIB640mgを白色粉末の形態で与える。3Mの塩酸エーテル0.35cm3をこの固体(メチルエチルケトン7cm3に溶解)に添加する。得られた沈澱物をNo.3の焼結ガラス上で濾過し、メチルエーテルケトン10cm3で3回そしてジエチルエーテル15cm3で3回濯ぐ。20℃(90Pa)で乾燥後、(16R)−16−デオキソ−14−O−[4−(4−エトキシカルボニルメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]−16−フルオロプリスチナマイシンIIB塩酸450mgを156℃で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.88(d,J=6.5Hz:3H);0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.06(d,J=6.5Hz:3H);1.27(t,J=7Hz:3H);1.57(mt:1H);1.70〜2.35(mt:8H);1.79(s:3H);2.37(mt:4H);2.78(mt:1H);2.90〜3.50(mt:12H);3.65(mt:1H);3.72(mt:1H);3.81(mt:1H);3.95(mt:1H);4.23(q,J=7Hz:2H);4.70〜4.80(mt:2H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.42(d,J=9Hz:1H);5.66(mt:1H);5.76(mt:1H);5.82(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.63(dd,J=16および4Hz:1H);8.03(t,J=6Hz:1H);8.48(s:1H).
5−[4−(エトキシカルボニルメチルピペラジン−1−イル)]−5−オキソペンタン酸は次の方法により得ることができる、
無水グルタル酸1.5g及び次いでN−エトキシカルボニルメチルピペラジン2.26g(ジオキサン5cm3の溶液中)をアルゴン雰囲気下に維持された丸底フラスコ中のジオキサン10cm3に添加する。室温で2時間撹拌後、溶媒を減圧下蒸発すると、5−[4−(エトキシカルボニルメチルピペラジン−1−イル)]−5−オキソペンタン酸3.66gをそのまま使用される橙色の油の形態で与える。
【0104】
(実施例50) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB
実施例46の手順を実施し、しかし、5−オキソ−5−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]ペンタン酸1.75g、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB2.5g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.16g及び4−ジメチルアミノピリジン113mg(ジクロロメタン100cm3中)から出発して、20℃で4時間撹拌及び、実施例46のものと類似の処理後、固体を得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(95−5容量)]により精製する。画分を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥し、次いで得られた固体を18時間ジエチルエーテル中で撹拌し、濾過及び20℃で乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(ピロリジン−1−イルカルボニルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB2.46gを、135℃で融解する淡黄色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(500MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.05(mt:11H);1.89(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.37(mt:4H);2.54(t,J=5Hz:2H);2.57(t,J=5Hz:2H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.14(s:2H);3.23(mt:1H);3.48(mt:7H);3.66(t,J=5Hz:2H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.53(mt:1H);4.79(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.70〜5.85(mt:3H);6.06(mt:1H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16.5および5Hz:1H);8.12(s:1H).
5−オキソ−5−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]ペンタン酸は次の方法で調製することができる、
無水グルタル酸1.52g及び次いでピロリジノカルボニルメチルピペラジン2.62gを無水ジオキサン10cm3に添加する。4時間撹拌後、形成された沈澱物をジオキサン10cm3で希釈し、次いで1時間撹拌する。不溶性物質をNo.4焼結ガラス上で濾過し、ジエチルエーテルで数回濯ぎ、次いで20℃で乾燥(90Pa)すると、5−オキソ−5−[4−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)ピペラジン−1−イル]ペンタン酸3.36gを白色固体の形態で与える。
【0105】
(実施例51) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−シス−3,5−ジメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−シス−3,5−ジメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB680mg(メチルイソブチルケトン12cm3及び熱いうちに生成物を溶解するのに十分な量のエタノール溶液中)に、20℃で3Mの塩酸エーテル0.58cm3を添加する。混合物を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥し、得られた固体をジエチルエーテル10cm3中で1.5時間撹拌する。固体をNo.4焼結ガラス上で濾過し、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−シス−3,5−ジメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸650mgを205℃で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(600MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.87(mt:3H);0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.05(d,J=6.5Hz:3H);1.27(d,J=6.5Hz:6H);1.53(mt:1H);1.65〜1.85(mt:3H);1.78(s:3H);1.85〜2.00(mt:3H);2.11(mt:1H);2.21(mt:1H);2.25〜2.50(mt:5H);2.61(mt:1H);2.78(mt:1H);3.05〜3.30(mt:4H);3.61(ブロードd,J=15Hz:1H);3.69(mt:1H);3.82(mt:1H);3.90〜4.05(mt:2H);4.50(ブロードd,J=13.5Hz:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.44(d,J=9Hz:1H);5.62(mt:1H);5.75(mt:1H);5.81(ブロードd,J=15.5Hz:1H);6.20(d,J=15Hz:1H);6.63(dd,J=15.5および4Hz:1H);8.17(t,J=6Hz:1H);8.52(s:1H);9.14(mt:1H);9.56(mt:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−シス−3,5−ジメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
実施例45の手順を実施し、しかし5−(3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸470mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド430mg、4−ジメチルアミノピリジン23mgから出発して、しかし、ジクロロメタン40cm3及びジメチルホルムアミド5cm3の混合物中で実施し、そして60時間撹拌後に、褐色の油2.5gを単離し、その油をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(97−3容量)]により精製する。画分を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥し、次いで得られた固体をジエチルエーテル10cm3中で撹拌し、濾過及び50℃で乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(3,5−ジメチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB680mgを、白色固体の形態で得る。
【0106】
5−(3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸は次の方法で調製することができる、
ジオキサン30cm3及びジクロロメタン5cm3の混合物に、アルゴン下で2,6−ジメチルピペラジン1.5gを添加する。撹拌後に、残留する不溶性物質を濾去し、濾液を三首フラスコ中に入れる。無水グルタル酸1.5g(ジオキサン10cm3の溶液中)を滴下し、次いで2時間25℃で撹拌を継続する。溶媒を減圧下(2.7kPa)蒸発させると固体を与え、それをジエチルエーテル100cm3中に取り込み、濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると5−(3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸2.19gを、そのまま使用される白色固体の形態で与える。
【0107】
(実施例52) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB塩酸
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB470mg(メチルイソブチルケトン5cm3の溶液中)に、4℃で3Mの塩酸エーテル0.3cm3を添加する。1時間撹拌後に、形成された沈澱物をNo.4焼結ガラス上で濾過し、次いで最少のメチルイソブチルケトン及びジエチルエーテルで連続して濯ぐ。得られた固体を20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB塩酸463mgを約155℃で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(500MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.87(mt:3H);0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.05(d,J=6.5Hz:3H);1.53(mt:1H);1.65〜1.85(mt:3H);1.77(s:3H);1.85〜2.05(mt:3H);2.11(mt:1H);2.19(mt:1H);2.34(mt:4H);2.78(mt:1H);2.85〜3.55および3.80〜4.05(mt:合計(11H));3.26(s:3H);3.60(ブロードd,J=15Hz:1H);3.69(mt:1H);3.81(mt:1H);3.95(mt:1H);4.25〜4.60(未分解複合線:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.42(d,J=9.5Hz:1H);5.62(mt:1H);5.74(mt:1H);5.81(dd,J=16および2Hz:1H);6.19(d,J=15.5Hz:1H);6.63(dd,J=16および4Hz:1H);7.25〜7.60(mt:5H);8.14(mt:1H);8.52(s:1H);10.13(ブロード未分解複合線).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
実施例45における手順を実施し、しかし、3時間にわたり滴下される、5−[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸653mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド388mg(ジクロロメタン10cm3の溶液中)、4−ジメチルアミノピリジン23mg(ジクロロメタン50cm3中)から出発して、22時間撹拌後に、固体1.49gを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(97−3容量)]により精製する。画分を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥し、次いで得られた固体のジエチルエーテル中への撹拌、濾過及び50℃での乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB470mgを、白色固体の形態で得る。
【0108】
5−[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸は次の方法で調製することができる、
ジオキサン15cm3に、無水グルタル酸1.517g及び次いでN−[2−(ピペラジン−1−イル)アセチル]−N−メチルアニリン1.715gを添加する。19時間25℃で撹拌後に、形成された白色の沈澱物をNo.4焼結ガラス上で濾過し、ジオキサン、次いでジエチルエーテルで濯ぎ、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると5−[4−(メチルフェニルカルバモイルメチル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸2gを、そのまま使用される白色固体の形態で与える。
【0109】
(実施例53) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4[4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB(実施例1に記載のように調製された)1g及びジクロロメタン40cm3を窒素下に置いた丸底フラスコに添加する。溶解を得られるまで混合物を加熱し、次いで冷却する。5−[4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸485mg及び次いで4−ジメチルアミノピリジン45mgを20℃で添加する。次いでN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド388mg(ジクロロメタン10cm3の溶液中)を3時間にわたり滴下する。20℃で18時間の撹拌後に、追加の5−[4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸48mg及びN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド38mg(ジクロロメタン5cm3溶液中)を添加する。3時間、20℃で反応物を撹拌し、次いで反応混合物を濾過し、酢酸エチルで濯ぎ、濾液を減圧下で(2.7kPa)で濃縮乾燥させる。得られた残留物を酢酸エチル40cm3中で0.5時間撹拌し、次いで濾過する。不溶性物質を酢酸エチルで濯ぐ。濾液を合わせ、次いで飽和塩化ナトリウム水溶液10cm3で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。得られた固体を最初に18時間、ジイソプロピルエーテル40cm3中で撹拌し、次いで濾過し、再度ジイソプロピルエーテル40cm3及びエチルエーテル10cm3の混合物中で撹拌する。生成される固体を濾過し、次いでフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(97−3容量)]により精製する。このようにして生成物を得て、それをジイソプロピルエーテル40cm3中で撹拌し、濾過しそして30℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4[4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB815mgを、白色粉末の形態で与える。
【0110】
この固体(無水エタノール4cm3に溶解された)に、3M塩酸エーテル0.35cm3及び次いで緩徐にジエチルエーテル20cm3を添加する。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成された固体をジエチルエーテル20cm3中で撹拌する。濾過及び20℃(90Pa)における乾燥後に、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB塩酸800mgを、170℃で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.86(d,J=6.5Hz:3H);0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.04(d,J=6.5Hz:3H);1.52(mt:1H);1.65〜2.05(mt:6H);1.77(s:3H);2.05〜2.30(mt:2H);2.37(mt:4H);2.78(mt:1H);2.85〜3.55(mt:13H);3.59(mt:1H);3.65〜3.75(mt:3H);3.81(mt:1H);3.90〜4.10(mt:2H);4.42(ブロードd,J=13Hz:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.61(mt:1H);5.74(mt:1H);5.81(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.20(d,J=16Hz:1H);6.64(dd,J=16および4Hz:1H);8.18(t,J=6Hz:1H);8.52(s:1H);10.46(ブロード未分解複合線:1H).
5−[4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸は次の方法で得ることができる、
無水グルタル酸1.52g及び次いで1−(2−メトキシエチル)ピペラジン1.92g(ジオキサン3cm3溶液中)をジオキサン13cm3に添加する。室温で5時間撹拌後に、更なる無水グルタル酸300mgを添加し、次いで18時間20℃で撹拌を継続する。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成された油を20℃(90Pa)で乾燥すると、5−[4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸3.4gを、そのまま使用される橙色のラッカーの形態で与える。
【0111】
(実施例54) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4(4−プロピルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB
実施例46の手順を実施し、しかし5−オキソ−5−(4−プロピルピペラジン−1−イル)ペンタン酸0.5g、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド430mg、及び4−ジメチルアミノピリジン23mg(ジクロロメタン50cm3中)から出発して、20℃で4時間の撹拌及び濾過及び、20℃で溶媒の減圧下(2.7kPa)の蒸発乾燥後に固体を得、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(97/3容量)]により精製する。画分を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥及び次いでこのように得られた生成物のジエチルエーテル中での撹拌、濾過及び20℃での乾燥(90Pa)後に、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−プロピルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB960mgを、白色粉末の形態で得る。
【0112】
この固体(メチルエチルケトン10cm3に溶解)に3Mの塩酸エーテル0.75cm3を添加する。得られた沈澱物をNo.3焼結ガラス上で濾過し、メチルエチルケトン10cm3で2回濯ぎ、次いでジエチルエーテル15cm3で2回濯ぐ。濾過及び20℃における乾燥(90Pa)後に、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−プロピルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸700mgを、145℃で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.86(d,J=6.5Hz:3H);0.90〜1.00(mt:6H);1.04(d,J=6.5Hz:3H);1.54(mt:1H);1.60〜2.25(mt:10H);1.78(s:3H);2.30〜2.45(mt:4H);2.76(mt:1H);2.80〜3.10(mt:6H);3.21(mt:1H);3.40〜3.55(mt:3H);3.60(mt:1H);3.68(mt:1H);3.82(mt:1H);3.90〜4.10(mt:2H);4.45(ブロードd,J=14Hz:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.41(d,J=9Hz:1H);5.61(mt:1H);5.74(mt:1H);5.80(ブロードd,J=16Hz:1H);6.19(d,J=15.5Hz:1H);6.62(dd,J=16および4Hz:1H);8.14(ブロードt,J=5.5Hz:1H);8.48(s:1H);10.41(ブロード未分解複合線:1H).
5−オキソ−5−(4−プロピルピペラジン−1−イル)ペンタン酸は次の方法で調製することができる、
無水グルタル酸1.5g及び次いでN−プロピルピペラジン1.66g(ジオキサン5cm3の溶液中)を、アルゴン雰囲気下に保持された丸底フラスコ中のジオキサン10cm3に添加する。室温で2.5時間撹拌後、溶媒を減圧下で蒸発させ、次いで生成された油にジエチルエーテル100cm3を添加する。1時間撹拌後に、得られた固体を濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、5−オキソ−5−(4−プロピルピペラジン−1−イル)ペンタン酸2.47gを、そのまま使用される白色固体の形態で与える。
【0113】
(実施例55) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(3−イミダゾール−1−イルプロピル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB
(16R)−14−O−{4−[4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.42g、ジメチルホルムアミド6cm3、イミダゾール0.24g及びヨウ化ナトリウム10mgを窒素下に置いた丸底フラスコに添加する。混合物を5時間75℃で加熱し、次いで20℃で60時間撹拌する。次いで、追加のイミダゾール0.12g(DMF2cm3溶液中)を20℃で添加し、75℃で4時間、次いで20℃で18時間撹拌を継続する。次いで得られた混合物を減圧下で(2.7kPa)で濃縮乾燥させる。生成された固体をジクロロメタン50cm3中に取り込み、得られた溶液を蒸留水40cm3で2回洗浄する。有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で濃縮乾燥させると、固体1.14gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(勾配95−5及び次いで90−10容量)]により精製する。このようにして固体を得て、それを40時間ジエチルエーテル中で撹拌し、濾過し、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(3−イミダゾール−1−イルプロピル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB290mgを122℃で融解するオフホワイトの固体の形態で与える。1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.45〜2.05(mt:9H);1.88(s,3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.29(t,J=7Hz:2H);2.37(mt:8H);2.76(mt:1H);2.99(mt:1H);3.23(mt:1H);3.40〜3.55(mt:3H);3.62(mt:2H);3.86(mt:1H);4.00〜4.10(mt:1H);4.05(t,J=7Hz:2H);4.53(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.31(d,J=9Hz:1H);5.75(mt:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.82(dd,J=16および2Hz:1H);6.00(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);6.93(未分解複合線:1H);7.08(ブロードs:1H);7.50(ブロードs:1H);8.12(s:1H).
(16R)−14−O−{4−[4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIBは実施例46における手順を実施することにより、しかし、5−[4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸0.94g、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.5g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド460mg、及び4−ジメチルアミノピリジン23mg(ジクロロメタン40cm3中)で出発することにより得ることができる。濾過し、20℃で23時間撹拌後に懸濁液を得、それを濾過する。濾液を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると固体を与え、それをジイソプロピルエーテル中で撹拌し、濾過し、次いでジクロロメタン50cm3中に溶解する。得られた溶液を蒸留水30cm3で洗浄し、デカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、(16R)−14−O−{4−[4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.42gを、そのまま使用される黄色の固体の形態で与える。
【0114】
5−[4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸は次の方法で得ることができる、
無水グルタル酸1.5g及び次いでN−(クロロプロピル)ピペラジン2.13g(ジオキサン5cm3の溶液中)及びジクロロメタン1cm3をアルゴン雰囲気下に維持された丸底フラスコ中のジオキサン15cm3に添加する。20℃で2時間撹拌後、溶媒を20℃で減圧下(2.7kPa)蒸発させると、5−[4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル]−5−オキソペンタン酸3.75gを、そのまま使用される黄色の油の形態で与える。
【0115】
(実施例56) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエトキシカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエトキシカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB550mg(メチルイソブチルケトン5.5cm3の溶液中)に4℃で3Mの塩酸エーテル0.42cm3を添加する。1時間撹拌後、形成された沈澱物をNo.4焼結ガラス上を濾過し、メチルイソブチルケトン及びジエチルエーテルで連続して濯ぎ、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエトキシカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸458mgを168℃で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(500MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.85(mt:3H);0.94(d,J=6.5Hz:3H);1.03(d,J=6.5Hz:3H);1.50(mt:1H);1.70〜1.85(mt:3H);1.77(s:3H);1.85〜2.05(mt:3H);2.09(mt:1H);2.19(mt:1H);2.38(mt:2H);2.42(t,J=7Hz:2H);2.77(mt:1H);3.10〜3.50(mt:8H);3.58(ブロードd,J=15Hz:1H);3.68(mt:1H);3.70〜3.85(mt:3H);3.90〜4.00(mt:3H);4.39(mt:2H);4.70〜4.80(mt:2H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.42(d,J=9Hz:1H);5.60(mt:1H);5.74(mt:1H);5.80(ブロードd,J=16Hz:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.62(dd,J=16および4Hz:1H);8.17(mt:1H);8.52(s:1H);10.50(ブロード未分解複合線:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエトキシカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIBは次の方法で得ることができる、
実施例45の手順を実施し、しかしグルタル酸の(2−モルホリノエチル)モノエステル461mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド388mg、4−ジメチルアミノピリジン23mg(ジクロロメタン40cm3中)で出発し、22時間の撹拌後に固体1.33gを得て、その固体を2回の連続的フラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、それぞれジクロロメタン/メタノール(97/3容量)及びジクロロメタン/メタノール(98/2容量)]により精製する。画分を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥、得られた固体のジエチルエーテル中での撹拌、濾過及び20℃で乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(2−モルホリノエトキシカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB550mgを白色固体の形態で得る。
【0116】
グルタル酸の(2−モルホリノエチル)モノエステルは次の方法で得ることができる、
無水グルタル酸1.517g及び次いでN−2−ヒドロキシエチルモルホリン1.61cm3をジオキサン10cm3に添加する。25℃で19時間撹拌後、溶媒を減圧下で(2.7kPa)蒸発させ、得られた生成物を55℃で乾燥(90Pa)すると、グルタル酸の(2−モルホリン−4−イルエチル)モノエステル3.18gを、そのまま使用される褐色油の形態で与える。
【0117】
(実施例57) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(2−モルホリノエチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB
実施例46の手順を実施し、しかし5−[4−(2−モルホリノエチルピペラジン−1−イル)]−5−オキソペンタン酸0.7g、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド460mg及び4−ジメチルアミノピリジン23mg(ジクロロメタン40cm3中)で出発し、20℃で4時間の撹拌後に懸濁液を得、それを濾過する。濾液を20℃で減圧下(2.7kPa)で濃縮乾燥させると、ベージュの粉末を与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン−メタノール(96−4容量)により精製する。画分を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥、及び次いで、得られた固体のジイソプロピルエーテ中での36時間の撹拌、濾過及び20℃での乾燥(90Pa)後、固体750mgを得る。この固体をジイソプロピルエーテル20cm3及びジエチルエーテル10cm3の混合物中で60時間再度撹拌する。濾過及び20℃で乾燥(90Pa)後、得られた固体を1.5時間、ジイソプロピルエーテル60cm3中に60℃で撹拌し、次いで濾過し、20℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[4−(2−モルホリノエチル)ピペラジン−1−イルカルボニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB0.55gを116℃で融解する淡黄色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.55〜2.05(mt:7H);1.89(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.38(mt:4H);2.40〜2.60(mt:12H);2.76(mt:1H);2.98(mt:1H);3.23(mt:1H);3.40〜3.55(mt:3H);3.61(mt:2H);3.72(t,J=5Hz:4H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.54(mt:1H);4.79(dd,J=10および1.5Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.12(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.75(mt:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.96(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H).
5−[4−(2−モルホリノエチルピペラジン−1−イル)]−5−オキソペンタン酸は次の方法で得ることができる、
無水グルタル酸1.5g及び次いで1−(2−モルホリノエチル)ピペラジン2.62g(ジオキサン10cm3溶液中)をアルゴン雰囲気下で維持された丸底フラスコ中のジオキサン10cm3に添加する。室温で60時間撹拌後、溶媒を減圧下で蒸発させる。生成された油にジエチルエーテル100cm3を添加する。−40℃に冷却後、生成物が凝固してくる(becomes concreted)。次いで20℃で1時間撹拌を継続する。得られた固体を濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、5−[4−(2−モルホリノエチルピペラジン−1−イル)]−5−オキソペンタン酸3.57gをそのまま使用される白色固体の形態で与える。
【0118】
(実施例58) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(3RS)−3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニルブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸
実施例46の手順を実施し、しかし3−メチル−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸516mg、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1g(実施例1に記載のように調製された)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド467mg及び4−ジメチルアミノピリジン54mg(ジクロロメタン40cm3中)で出発し、固体1.25gを得て、その固体をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)により精製する。画分を20℃での減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥、及び次いで得られた固体のジイソプロピルエーテル中での18時間の撹拌、濾過及び20℃での乾燥(90Pa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(3RS)−3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニルブチリル]プリスチナマイシンIIB730mgを白色固体の形態で得る。後者を無水エタノール3.5cm3に溶解し、それに3M塩酸エーテル0.34cm3を添加する。次いでジエチルエーテル35cm3を添加し、得られた懸濁液を20℃で2時間撹拌する。固体を濾過し、ジエチルエーテルで濯ぎ、次いで45℃で乾燥(90Pa)すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(3RS)−3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIB塩酸645mgを、185℃で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.85(d,J=6.5Hz:3H);0.90〜1.00(mt:6H);1.03(d,J=6.5Hz:3H);1.51(mt:1H);1.70〜2.45(mt:11H);1.77(s:3H);2.70〜3.50(mt:9H);2.77(ブロードs:3H);3.59(mt:1H);3.68(mt:1H);3.80(mt:1H);3.90〜4.20(ブロード未分解複合線:1H);3.97(mt:1H);4.44(ブロード未分解複合線:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.61(mt:1H);5.75(mt:1H);5.80(ブロードd,J=16Hz:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.62(dd,J=16および4Hz:1H);8.17(t,J=5.5Hz:1H);8.52(s:1H);10.49(ブロード未分解複合線:1H).
(3RS)−3−メチル−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸は次の方法で得ることができる、
無水3−メチルグルタル酸1.6g及び次いで、N−メチルピペラジン1.48cm3をジオキサン20cm3に添加する。4時間撹拌後、追加の無水3−メチルグルタル酸320mgを添加する。18時間20℃で撹拌を継続する。溶媒を50℃で減圧下で(22.7kPa)蒸発させる。生成された油を50℃で乾燥すると(90Pa)、(3RS)−3−メチル−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソペンタン酸3.1gを、そのまま使用される黄色のラッカーの形態で与える。
【0119】
(実施例59) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(RR,SS)−トランス−2−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)−1−シクロブタンカルボニル]プリスチナマイシンIIB(2種のジアステレオ異性体の50/50混合物)
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB2.1g(実施例1記載のように調製された)(ジクロロメタン100cm3溶液中)に、(RR,SS)−トランス−2−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)−1−シクロブタンカルボン酸2.0g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドオ1.24g及び4−ジメチルアミノピリジン0.49gをアルゴン雰囲気下で、20℃で添加する。24時間撹拌後、反応混合物を不溶性物質を除去するために濾過する。濾液を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物5.2gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(97/3及び次いで95/5容量)により精製する。ジイソプロピルエーテル中で撹拌後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[(RR,SS)−トランス−2−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)−1−シクロブタンカルボニル]プリスチナマイシンIIB(2種のジアステレオ異性体の50/50混合物)0.26gを白っぽい粉末の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ);(2ジアステレオマーの割合50-50):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.11(d,J=6.5Hz:3H);1.55〜2.45(mt:15H);1.90(s:3H);2.29および2.30(2s,合計(3H));2.77(mt:1H);2.98(dt,J=17および6Hz:1H);3.23(mt:1H);3.30〜3.75(mt:7H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.55(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9Hz:1H);5.70〜5.85(mt:3H);5.96および6.02(2mts:合計(1H));6.20(d,J=16Hz:1H);6.52(mt:1H);8.12(s:1H).
(RR,SS)−トランス−2−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)−1−シクロブタンカルボン酸は次の方法で調製することができる、
二塩化(RR,SS)−トランス−1,2−シクロブタンジカルボン酸1.8gの溶液(ジクロロメタン50cm3中)に1−メチルピペラジン1.1cm3をアルゴン雰囲気下で、25℃で滴下する。4時間撹拌後に、蒸留水10cm3を添加する。1時間撹拌後、反応混合物を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると残留物を与え、それを蒸留水20cm3中に取り込む。この溶液を1Nの水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH10にもたらす。得られた溶液を酢酸エチル50cm3で抽出し、1Nの塩酸水溶液の添加によりpH5〜6にもたらし、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物を2回トルエン50cm3で覆い、減圧下で(2.7kPa)乾燥する。残留物を50℃でエタノール50cm3中に取り込み、不溶性物質を濾去し、濾液を減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。このように、(RR,SS)−トランス−2−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)−1−シクロブタンカルボン酸2.4gを黄色の油の形態で得る。
【0120】
二塩化(RR,SS)−トランス−1,2−シクロブタンジカルボン酸は次の方法で調製することができる、
(RR,SS)−トランス−1,2−シクロブタンジカルボン酸1.5gに20℃で塩化スルホニル2.2cm3を添加し、次いで混合物を2時間、還流下で加熱する。次いで反応混合物を減圧下で(2.7kPa)濃縮する。残留物を2回ジクロロメタン50cm3で覆い、減圧下で(2.7kPa)乾燥する。二塩化(RR,SS)−トランス−1,2−シクロブタンジカルボン酸1.8gを黄色の油の形態で得る。
【0121】
(実施例60) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ14−O−(1−メチルピペリジン−4−イルカルボニル]プリスチナマイシンIIAメタンスルホン酸塩
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA1.06g(実施例8に記載のように調製された)、1−メチル−4−ピペリジンカルボン酸0.23g及び4−ジメチルアミノピリジン0.123g(ジクロロメタン40cm3の溶液中)に、20℃でN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.516gを添加する。24時間撹拌後、反応混合物を水50cm3で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)により精製する。生成物を得て、それをエタノール35cm3及び0.1Nのメタンスルホン酸水溶液13.4cm3中に取り込み、次いで減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥させ、ジエチルエーテル中で撹拌し、濾過し、濃縮すると、残留物を与え、それをジクロロメタン25cm3及び5%重炭酸ナトリウム水溶液10cm3中に撹拌する。次いで有機相を分離し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物を与え、それをエタノール20cm3及び0.1Nのメタンスルホン酸水溶液10cm3中に取り込む。溶液を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(1−メチルピペリジン−4−イルカルボニル]プリスチナマイシンIIAメタンスルホン酸塩0.65gをクリーム色の固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6の温度における383 K,ppmによるδ):0.93(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.13(d,J=6.5Hz:3H);1.75〜2.30(mt:7H);1.84(s:3H);2.40(s:3H);2.55〜2.85(mt:4H);2.81(s:3H);2.90〜3.55(mt:6H);3.79(ブロードd,J=16.5Hz:1H);3.94(dt,J=16.5および6.5Hz:1H);4.05〜4.25(mt:2H);4.81(dd,J=9および3Hz:1H);4.99(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.33(d,J=9.5Hz:1H);5.75(dt,J=9.5および5Hz:1H);5.81(mt:1H);5.92(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.10(d,J=16Hz:1H);6.28(t,J=3Hz:1H);6.63(dd,J=16および6.5Hz:1H);7.43(未分解複合線:1H);8.45(s:1H);8.85〜9.45(非常にブロードな未分解複合線:1H).
1−メチル−4−ピペリジンカルボン酸は次の方法で調製することができる、
1−メチル−4−ピペリジンカルボン酸エチル7.60g(エタノール35cm3の溶液中)に20℃で4Nの水酸化ナトリウム水溶液12.5cm3を添加する。20時間撹拌後、反応混合物を減少した容量になるまで濃縮し、次いで4Nの塩酸水溶液12.5cm3で中和し、最後に減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物を無水エタノール60cm3中で撹拌し、次いで濾過する。濾液を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、1−メチル−4−ピペリジンカルボン酸6.3gを白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(300MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):1.56(mt:2H);1.78(mt:2H);1.98(dt,J=11.5および2.5Hz:2H);2.13(mt:1H);2.18(s:3H);2.74(ブロードd,J=11.5Hz:2H).
1−メチル−4−ピペリジンカルボン酸エチルは次の方法で調製することができる、
4−ピペリジンカルボン酸エチル塩酸9.2g(ジクロロメタン80cm3中)に20℃で4Nの水酸化ナトリウム水溶液12.5cm3を添加する。5分間撹拌後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで5℃に冷却する。次いでホルムアルデヒド7.0cm3及びトリアセトキシホウ水素ナトリウム14.2g(2回に分けて導入)をアルゴン下で添加する。20℃で1時間激しく撹拌後、反応混合物を水50cm3で希釈し、4Nの水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性にし、次いでデカントする。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、1−メチル−4−ピペリジンカルボン酸エステル7.6gを無色の油の形態で与える。
1H NMRスペクトル(250MHz,CDCl3,ppmによるδ):1.24(t,J=7Hz:3H);1.65〜2.05(mt:6H);2.15〜2.30(mt:1H);2.25(s:3H);2.81(ブロードd,J=11.5Hz:2H);4.13(q,J=7Hz:2H)。
【0122】
(実施例61) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボニル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.1g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン50cm3溶液中)に20℃でアルゴン雰囲気下で、1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボン酸0.51g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.5g及び4−ジメチルアミノピリジン0.15gを添加する。48時間の撹拌後、更にN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.5g及び4−ジメチルアミノピリジン0.1gを添加する。48時間の撹拌後、反応混合物を濾過し、不溶性物質を除去する。濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると残留物1.8gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(97/3及び次いで95/5容量)により精製する。ジエチエルエーテル中で撹拌後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボニル]プリスチナマイシンIIB0.38gを白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.50〜2.05(mt:9H);1.89(s:3H);2.10〜2.35(mt:2H);2.28(s:6H);2.52(mt:1H);2.77(mt:1H);2.80(mt:1H);3.00(dt,J=17および6Hz:1H);3.05〜3.20(mt:1H);3.10(AB,J=14Hz:2H);3.25(mt:1H);3.50(mt:1H);3.85(mt:1H);4.00〜4.10(mt:2H);4.38(mt:1H);4.53(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.29(d,J=9Hz:1H);5.70〜5.90(mt:3H);5.93(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および4Hz:1H);8.12(s:1H).
1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボン酸は次の方法で調製することができる、
1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボン酸エチル4.5g(エタノール50cm3の溶液中)に20℃で、1Nの水酸化ナトリウム水溶液25cm3を添加する。50℃で16時間撹拌後、エタノールを減圧下(2.7kPa)除去し、残留水相を酢酸エチル50cm3で抽出する。次いで水相を1N塩酸の添加によりpH6にもたらし、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物を2回トルエン50cm3で覆い、減圧下(2.7kPa)乾燥する。残留物を50℃でエタノール50cm3中に取り込み、不溶性物質を濾去する。濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮すると、1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボン酸4.2gを黄色の油の形態で与える。
1H NMRスペクトル(300MHz,CDCl3,ppmによるδ):1.50〜1.80(mt:2H);1.93(mt:2H);2.40〜2.60(mt:1H);2.51(s:6H);2.78(mt:1H);3.07(mt:1H);3.25(d,J=14.5Hz:1H);3.55(d,J=14.5Hz:1H);3.84(ブロードd,J=14Hz:1H);4.39(ブロードd,J=14Hz:1H).
1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボン酸エチルは次の方法で調製することができる、
N,N’−ジメチルグリシン2.3g、4−ピペリジンカルボン酸エチル3.2g、トリエチルアミン3.4cm3及びヒドロキシベンゾトリアゾール水和物0.27g(ジクロロメタン100cm3中)の溶液に、20℃でアルゴン雰囲気下でN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸4.6gを添加する。18時間の撹拌後、反応混合物を蒸留水100cm3で2回洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。1−(ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−カルボン酸エチル4.6gを黄色の油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(250MHz,CD3COOD d4を数滴加えた(CD3)2SO d6,ppmによるδ):1.22(t,J=7Hz:3H);1.55(mt:2H);1.88(mt:2H);2.37(s:6H);2.60(mt:1H);2.90〜3.15(mt:2H);3.34(s:2H);3.90〜4.15(mt:2H);4.11(q,J=7Hz:2H)。
【0123】
(実施例62) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[1−(イミダゾール−1−イルアセチル)ピペリジン−4−カルボニル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボニル)プリスチナマイシンIIB0.8g(ジメチルホルムアミド20cm3の溶液中)に20℃でアルゴン雰囲気下でイミダゾール0.15g及びヨウ化カリウム0.18gを添加する。16時間撹拌後、ジクロロメタン100cm3を添加する。生成された混合物を0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液50cm3で2回洗浄する。有機相をデカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物0.9gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)]により精製する。イソプロピルエーテル中で撹拌、濾過及び20℃での乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[1−(イミダゾール−1−イルアセチル)ピペリジン−4−カルボニル]プリスチナマイシンIIB0.38gを白色粉末の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.86(d,J=6.5Hz:3H);0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.04(d,J=6.5Hz:3H);1.35〜2.30(mt:11H);1.78(s:3H);2.67(mt:1H);2.75〜2.85(mt:2H);3.10〜3.35(mt:3H);3.61(ブロードd,J=15Hz:1H);3.70(mt:1H);3.81(mt:2H);3.97(mt:1H);4.18(mt:1H);4.70〜4.80(mt:2H);4.95〜5.20(mt:1H);5.00(AB型のみ:2H);5.43(d,J=9Hz:1H);5.62(mt:1H);5.70〜5.80(mt:1H);5.80(dd,J=16および2Hz:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.63(dd,J=16および4Hz:1H);6.86(s:1H);7.05(s:1H);7.52(s:1H);8.13(mt:1H);8.52(s:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボニル)プリスチナマイシンIIBは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.1g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン50cm3の溶液中)に、20℃でアルゴン雰囲気下で、1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボン酸0.62g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.62g及び4−ジメチルアミノピリジン0.24gを添加する。20℃で16時間撹拌後、反応混合物から不溶性物質を濾去する。濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると残留物1.8gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製する。このようにして、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボニル)プリスチナマイシンIIB0.25gを白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.70〜2.05(mt:9H);1.89(s:3H);2.10〜2.30(mt:2H);2.55(mt:1H);2.77(mt:1H);2.90〜3.05(mt:2H);3.15〜3.35(mt:2H);3.51(mt:1H);3.75〜3.90(mt:2H);4.00〜4.15(mt:1H);4.07(s:2H);4.31(mt:1H);4.52(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.29(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.90(mt:3H);5.92(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H).
1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボン酸は次の方法で調製することができる、
1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボン酸エチル2.3g(エタノール25cm3の溶液中)に20℃でアルゴン雰囲気下で、1Nの水酸化ナトリウム水溶液10cm3を添加する。16時間撹拌後、エタノールを減圧下で(2.7kPa)除去する。次いで残留物に蒸留水30cm3及び1N塩酸をpH4まで添加する。得られた溶液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物を2回トルエンで覆い、減圧下(2.7kPa)乾燥すると、1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボン酸3gを白色ペーストの形態で得る。
1H NMRスペクトル(250MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):1.25〜1.65(mt:2H);1.70〜1.95(mt:2H);2.40(mt:1H);2.79(mt:1H);3.11(mt:1H);3.75(ブロードd,J=14Hz:1H);4.05〜4.25(mt:1H);4.36(AB型のみ,J=13Hz:2H).
1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボン酸エチルは次の方法で調製することができる、
4−ピペリジンカルボン酸エチル15.7g(ジクロロメタン200cm3及びトリエチルアミン14cm3の溶液中)に0℃でアルゴン雰囲気下で、塩化クロロアセチル8cm3を10分間にわたり滴下添加する。20℃で18時間の撹拌後、反応混合物を蒸留水100cm3、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100cm3及び飽和塩化ナトリウム水溶液100cm3で連続して洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮すると、1−クロロアセチルピペリジン−4−カルボン酸エチル22gを黄色の油の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):1.29(t,J=7Hz:3H);1.60〜1.85(mt:2H);1.95(mt:2H);2.54(mt:1H);2.89(mt:1H);3.19(mt:1H);3.81(ブロードd,J=14Hz:1H);4.05(AB型のみ,J=12Hz:2H);4.13(q,J=7Hz:2H);4.31(ブロードd,J=14Hz:1H)。
【0124】
(実施例63) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)ピペリジン−4−カルボニル]プリスチナマイシンIIB
実施例60に記載のものに類似の方法で、しかし(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.80g(実施例1に記載のように調製された)、1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)ピペリジン−4−カルボン酸1.20g、4−ジメチルアミノピリジン0.24g、ジメチルホルムアミド30cm3及びN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.82gから出発して手順を実施する。処理後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により、次いでCBTIアルミナカラム上での2回のクロマトグラフィー[溶離剤、それぞれ酢酸エチリウ/メタノール(98/2容量)及びアセトニトリル/ジイソプロピルエーテル(50/50容量)]により精製すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)ピペリジン−4−カルボニル]プリスチナマイシンIIB0.12gを白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(500MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ).60-40の割合で回転異性体の存在が観察される:0.87(mt:3H);0.95(d,J=6.5Hz:3H);1.04(mt:3H);1.20〜2.30(mt:13H);1.70および1.78(2s:合計(3H));2.27(t,J=7.5Hz:2H);2.33(mt:6H);2.62(mt:1H);2.70〜2.80(mt:2H);3.10(mt:1H);3.24(mt:1H);3.50〜4.00(mt:6H);3.57(mt:4H);4.22(mt:1H);4.70〜4.90(mt:2H);5.09および5.40〜5.55(それぞれデカップリングされたダブレット,JHF=48Hzおよびmt:合計(1H));5.40〜5.70(mt:2H);5.70〜5.85(mt:2H);6.19および6.24(2d,J=16Hz:合計(1H));6.63(dd,J=16および4.5Hz:1H);8.12および8.22(それぞれmtおよびt,J=6Hz:合計(1H));8.47および8.51(2s:合計(1H)).
1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)ピペリジン−4−カルボン酸は次の方法で調製することができる、
1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)ピペリジン−4−カルボン酸エチル1.30g(エタノール20cm3の溶液中)に1Nの水酸化ナトリウム水溶液6.0cm3を添加する。50℃で1.5時間撹拌後、反応混合物をほとんど乾燥するまで濃縮し、水20cm3中に希釈し、1N塩酸水溶液の添加によりpHを5に調整する。減圧下で(2.7kPa)濃縮乾燥後、1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)−4−ピペリジン−カルボン酸1.6gを白っぽいペーストの形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):1.33(mt:1H);1.46(mt:1H);1.64(mt:2H);1.80(mt:2H);2.20〜2.40(mt:8H);2.43(mt:1H);2.69(mt:1H);3.05(mt:1H);3.55(t,J=4.5Hz:4H);3.79(ブロードd,J=13.5Hz:1H);4.20(ブロードd,J=13.5Hz:1H).
1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)ピペリジン−4−カルボン酸エチルは次の方法で調製することができる、
4−モルホリノ酪酸1.0g、イソニペコチン酸エチル0.78g、トリエチルアミン2.1cm3及びヒドロキシベンゾトリアゾール水和物20mg(ジクロロメタン80cm3の溶液中)に20℃でN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド0.95g(ジクロロメタン20cm3の溶液中)を添加する。20℃で20時間撹拌後、反応混合物を水20cm3で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、淡黄色の油を与え、それをCBTIアルミナカラム上のクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97/3容量)]により精製する。1−(4−モルホリン−4−イルブチリル)−4−ピペリジンカルボン酸エチル1.30gを淡黄色の油の形態で得る。
1H NMRスペクトル(300MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):1.20(t,J=7Hz:3H);1.25〜1.60(mt:2H);1.65(mt:2H);1.84(mt:2H);2.20〜2.40(mt:8H);2.59(mt:1H);2.70(mt:1H);3.08(mt:1H);3.57(t,J=5Hz:4H);3.82(ブロードd,J=14Hz:1H);4.08(q,J=7Hz:2H);4.24(ブロードd,J=14Hz:1H).
4−モルホリノ酪酸はP.A.Cruickshank,et al.,J.Amer.Chem.Soc.,83,2891(1961)に従って調製することができる。
【0125】
(実施例64) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボニル]プリスチナマイシンIIB
実施例60に記載のものに類似の方法で、しかし、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB3.2g(実施例1に記載のように調製された)、シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボン酸2.0g、4−ジメチルアミノピリジン0.40g、ジメチルホルムアミド75cm3及びN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.50gから出発して手順を実施する。処理後、粗生成物をCBTIアルミナカラム上のクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(100/0及び次いで98/2容量)]により、次いでフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール勾配(100/0、98/2、95/5及び次いで90/10容量)により、そして再度CBTIアルミナ上クロマトグラフィー[溶離剤、酢酸エチル/メタノール(99/1容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボニル]プリスチナマイシンIIB0.40gを白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(500MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.86(d,J=6.5Hz:3H);0.94(d,J=6.5Hz:3H);1.04(d,J=6.5Hz:3H);1.35〜1.70(mt:8H);1.75〜2.25(mt:9H);1.78(s:3H);2.08(t,J=7.5Hz:2H);2.22(t,J=7.5Hz:2H);2.31(未分解複合線:4H);2.48(mt:1H);2.77(mt:1H);3.15〜3.30(mt:2H);3.56(t,J=5Hz:4H);3.62(ブロードd,J=15Hz:1H);3.65〜3.75(mt:2H);3.82(mt:1H);3.95(mt:1H);4.70〜4.80(mt:2H);5.09(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.42(d,J=9.5Hz:1H);5.62(mt:1H);5.75(mt:1H);5.80(ブロードd,J=16Hz:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.62(dd,J=16および5Hz:1H);7.65(d,J=7.5Hz:1H);8.12(t,J=6Hz:1H);8.51(s:1H).
シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボン酸は次の方法で調製することができる、
シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボン酸メチル1.30g(エタノール20cm3の溶液中)に1Nの水酸化ナトリウム水溶液6.0cm3を添加する。50℃で1.5時間撹拌後、反応混合物をほとんど乾燥するまで濃縮し、水20cm3中に希釈し、1N塩酸水溶液の添加によりpHを5に調整する。減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥後に、シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボン酸1.5gを白っぽいペーストの形態で得て、それを次の段階にそのまま使用する。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):1.50〜1.75(mt:6H);1.85〜2.00(mt:4H);2.25(t,J=7.5Hz:2H);2.44(mt:1H);2.61(t,J=7.5Hz:2H);2.72(未分解複合線:4H);3.80(mt:4H);3.96(mt:1H);6.72(d,J=8Hz:1H).
シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボン酸メチルは次の方法で調製することができる、
実施例63に記載の方法に類似の方法で、しかし、シス−4−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル塩酸4.20g、4−モルホリノ酪酸4.0g、ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物50mg、トリエチルアミン11.2cm3、ジクロロメタン200cm3及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸4.2gで出発する手順を実施する。実施例60に類似の処理後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/5容量)]により精製すると、シス−4−(4−モルホリノブチリルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボン酸メチル5.0gを黄色の油の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):1.40〜2.00(mt:10H);2.10(t,J=7.5Hz:2H);2.25(t,J=7.5Hz:2H);2.34(未分解複合線:4H);2.45〜2.60(mt:1H);3.59(t,J=5Hz:4H);3.65(s:3H);3.72(mt:1H);7.68(d,J=7Hz:1H). シス−4−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル塩酸は次の方法で調製することができる、
−10℃に冷却したメタノール50cm3に塩化スルホニル5cm3を滴下する。20℃で10分間撹拌後、シス−4−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸5.0gを分割して緩徐に添加する。20℃で2時間撹拌後、反応混合物を20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、シス−4−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル塩酸7.5gを白色粉末の形態で与える。
1H NMRスペクトル(500MHz,(CD3)2SO d6の温度における373 K,ppmによるδ):80-20の割合のジアステレオマー混合物が観察される:1.46および1.60〜1.70(2mts:合計(4H));1.85および1.95〜2.15(2mts:合計(4H));2.30および2.60(2mts:合計(1H));3.00および3.13(2mts:合計(1H));3.64および3.67(2s:合計(3H));8.12(未分解複合線:3H)。
【0126】
(実施例65) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[N(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシニル]プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB3g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン100cm3の溶液中)に20℃でN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.21g、N−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシン1.07g及び4−ジメチルアミノピリジン0.13gを添加する。20℃で24時間撹拌後、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.6及び4−ジメチルアミノピリジン0.065gを添加する。20℃で更に24時間撹拌後、反応混合物を濾過し、不溶性物質をジクロロメタン70cm3で洗浄する。2回の更なる洗浄/濾過サイクル後、濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物をエタノール50cm3中に溶解し、メタンスルホン酸の添加によりpHを2に調整する。減圧下(2.7kPa)濃縮後、残留物を水50cm3中に取り込み、酢酸エチル50cm3で2回抽出する。水相をデカントし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH8/9に調整し、次いでジクロロメタン60cm3で3回抽出する。有機相を合わせ、水50cm3で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、赤色の油2gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル勾配(90/5/5/から80/10/10容量)]により精製する。黄色固体0.222gを得て、その固体をジエチルエーテル20cm3中で2時間撹拌し、濾過、ジエチルエーテル10cm3で2回洗浄及び減圧下で(2.7kPa)乾燥後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[N−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシニル]プリスチナマイシンIIB0.181gを約140℃(分解)で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.60〜2.05(mt:5H);1.89(s:3H);2.15(mt:1H);2.20〜2.35(mt:1H);2.31(s:3H);2.40(mt:4H);2.76(mt:1H);2.99(dt,J=17および6Hz:1H);3.23(mt:1H);3.43(mt:4H);3.49(mt:1H);3.85(mt:1H);3.94(dd,J=18および5Hz:1H);4.00〜4.10(mt:2H);4.54(mt:1H);4.78(ブロードd,J=10Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);4.91(mt:1H);5.13(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.32(d,J=9Hz:1H);5.77(mt:1H);5.82(ブロードd,J=17Hz:1H);5.86(mt:1H);5.95(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.51(dd,J=17および4Hz:1H);8.12(s:1H).
N−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシンは次の方法で調製することができる、
ベンジルN−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシナート2.36gを、20℃でアルゴン雰囲気下で、5%炭素上パラジウム0.15g(メタノール100cm3中の懸濁液中)に添加する。22℃で水素1.6バール下で、2.5時間の撹拌後、水50cm3を添加し、混合物をClarcel上で濾過する。ケークを60℃で水70cm3で3回洗浄する。次いで濾液を減圧下で50℃で(2.7kPa)濃縮乾燥させる。残留物を50℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、N−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシン1.5gを与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CD3COOD d4を数滴加えた(CD3)2SO d6 ,ppmによるδ):2.65(s:3H);2.98(mt:4H);3.51(mt:4H);3.68(s:2H).
ベンジルN−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシナートは次の方法で調製することができる、
塩化4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)塩酸3g(テトラヒドロフラン150cm3の溶液中)に20℃でトリエチルアミン4.2cm3及びベンジルグリシナート塩酸3.02gを添加する。60℃で16時間撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させ、残留物をジクロロメタン70cm3中に取り込む。有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液100cm3で2回そして水70cm3で連続して洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、ベンジルN−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)グリシナート1.9gを白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):2.18(s:3H);2.25(t,J=5Hz:4H);3.30(t,J=5Hz:4H);3.80(d,J=6Hz:2H);5.13(s:2H);7.02(t,J=6Hz:1H);7.30〜7.45(mt:5H)。
【0127】
(実施例66) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−(3−カルボキシ)プロピルジスルファニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB1.75g(実施例1に記載のように調製された)(ジクロロメタン50cm3中の溶液中)に20℃でアルゴン雰囲気下で、4,4’−ジチオジブタン酸1.25g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.03g及び4−ジメチルアミノピリジン0.06gを添加する。18時間撹拌後、反応混合物にジクロロメタン70cm3を添加し、次いで不溶性物質を濾去する。次いで濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物3.3gを与え、それを2回の連続フラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(96/4及び97.5/2.5容量)]により精製する。残留物を得て、それを蒸留水25cm3中に取り込み、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の添加により溶解する。水相(pH7〜8)を酢酸エチル50cm3で4回洗浄し、次いで1Nの塩酸水溶液でpH2〜3に酸性化する。ペースト状沈澱物が現れ、それをジクロロメタン250cm3の添加により可溶化する。有機相を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(3−カルボキシ)プロピルジスルファニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB0.7gを白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);0.99(d,J=6.5Hz:3H);1.11(d,J=6.5Hz:3H);1.50〜2.30(mt:11H);1.90(s:3H);2.35〜2.55(mt:4H);2.65〜2.85(mt:5H);3.04(mt:1H);3.26(dt,J=17および5Hz:1H);3.56(mt:1H);3.85(mt:1H);4.07(mt:1H);4.53(mt:1H);4.75〜4.85(mt:2H);5.08(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.29(d,J=9Hz:1H);5.75〜5.90(mt:1H);5.79(mt:1H);5.88(dd,J=16および1.5Hz:1H);6.10〜6.25(mt:1H);6.17(d,J=15.5Hz:1H);6.58(dd,J=16および5Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0128】
(実施例67) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピルジスルファニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[(3−カルボキシ)プロピルジスルファニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB1g(実施例70に記載のように調製された)(ジクロロメタン93cm3中の溶液中で)に、20℃でアルゴン雰囲気下で、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.97g、1−メチルピペラジン0.5cm3及び4−ジメチルアミノピリジン0.08gを添加する。96時間の撹拌後、反応混合物から不溶性物質を濾去する。濾液を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物2gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(96/4容量)]により精製する。(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピルジスルファニル]ブチリル}プリスチナマイシンIIB0.5gを白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.00(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.65〜2.10(mt:9H);1.88(s:3H);2.15(mt:1H);2.24(mt:1H);2.32(s:3H);2.35〜2.50(mt:8H);2.70〜2.80(mt:1H);2.71(t,J=7.5Hz:2H);2.75(t,J=7Hz:2H);3.00(mt:1H);3.24(mt:1H);3.40〜3.55(mt:3H);3.64(t,J=5Hz:2H);3.86(mt:1H);4.06(mt:1H);4.55(mt:1H);4.78(dd,J=10および2Hz:1H);4.82(dd,J=9および3Hz:1H);5.11(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.30(d,J=9.5Hz:1H);5.75〜5.85(mt:1H);5.76(mt:1H);5.81(dd,J=16および2Hz:1H);6.01(mt:1H);6.19(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=16および5Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0129】
(実施例68) (16R)−14−O−(3−カルボキシプロピオニル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA560mg(実施例8に記載のように調製された)(ピリジン3cm3中の溶液中)を三首フラスコ中に入れ、次いで無水コハク酸286mg、次いで4−ジメチルアミノピリジン120mgを20℃で添加する。18時間の撹拌後、反応混合物を蒸留水50cm3及びジクロロメタン10cm3上に注入する。次いでpHを4に調整するのに十分な量の0.1Nの塩酸を添加する。混合物を生綿上で濾過し、不溶性物質を濾去し、次いでデカントする。水相をジクロロメタン10cm3で2回洗浄する。有機相を合わせ、可溶化を完了するためにメタノールを添加し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、固体670mgを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(97−3容量)]により精製する。このようにして生成物530mgを得て、その生成物を再度フラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95−5容量)]により精製すると、白色固体を与え、それをジエチエルエーテル5cm3中で15分間撹拌し、濾過し、50℃で(90Pa)乾燥する。(16R)−14−O−(3−カルボキシプロピオニル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA147mgを約156℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.99(mt:6H);1.13(d,J=6.5Hz:3H);1.83(s:3H);1.90〜2.10(mt:2H);2.27(mt:1H);2.50〜2.90(mt:7H);3.08(mt:1H);3.28(mt:1H);4.00(ブロードd,J=18Hz:1H);4.12(mt:1H);4.20(mt:1H);4.30(mt:1H);4.72(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);4.85〜5.00(mt:2H);5.67(mt:1H);5.71(mt:1H);5.96(d,J=16Hz:1H);5.98(d,J=17Hz:1H);6.18(ブロードt,J=2Hz:1H);6.61(dd,J=17および7Hz:1H);7.02(mt:1H);7.96(s:1H)。
【0130】
(実施例69) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIA塩酸
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIA355mg(無水エタノール3.5cm3に溶解)に、3Mの塩酸エーテル0.167cm3及び次いで緩徐に、生成物が沈澱するまでジエチルエーテル7cm3を添加する。15分間の撹拌後、生成物を濾過し、最少のエタノール−エーテル(1/2)混合物で濯ぎ、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIA塩酸305mgを、192℃で融解する白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,(CD3)2SO d6,ppmによるδ):0.87(d,J=6.5Hz:3H);0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.78(s:3H);1.93(mt:1H);2.02(mt:1H);2.18(mt:1H);2.50〜2.80(mt:7H);2.78(s:3H);2.80〜3.55(mt:8H);3.66(ブロードd,J=16Hz:1H);3.90〜4.25(mt:3H);4.14(mt:1H);4.25〜4.55(未分解複合線:1H);4.77(dd,J=9および1.5Hz:1H);5.05(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.38(d,J=9.5Hz:1H);5.71(mt:2H);5.88(d,J=16Hz:1H);6.12(d,J=16Hz:1H);6.36(ブロードt,J=2Hz:1H);6.62(dd,J=16および5.5Hz:1H);8.03(mt:1H);8.61(s:1H);10.58(未分解複合線:1H).
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIAは次の方法で調製することができる、
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA848mg(実施例8に記載のように調製された)、ジクロロメタン24cm3及び4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−オキソ酪酸352mgを窒素下に置いた丸底フラスコ中に導入する。得られた混合物を溶解が得られるまで加熱し、次いで室温で、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド360mg及び4−ジメチルアミノピリジン20mgを添加する。20℃で18時間撹拌後、更に、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド36mg及び4−ジメチルアミノピリジン20mgを添加する。次いで反応媒体を1週間20℃で撹拌し、次いで濾過し、酢酸エチルで濯ぎ、減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させる。得られた濃い油を酢酸エチル15cm3及びジクロロメタン30cm3中に取り込む。有機相を蒸留水30cm3で3回洗浄し、デカントし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで20℃で減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、黄色の油1.05gを与え、それをフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95−5容量)]により精製する。このようにして生成物840mgを得て、その生成物をジエチルエーテル16cm3中で18時間撹拌し、濾過し、次いで20℃(90Pa)で乾燥すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[3−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)プロピオニル]プリスチナマイシンIIA640mgを、130℃で融解する白色固体の形態で与える。
【0131】
4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−オキソ酪酸は次の方法で調製することができる、
無水コハク酸1.17g及び次いでN−メチルピペラジン1.19cm3をジオキサン20cm3に添加する。室温で18時間撹拌後、得られた沈澱物を濾過し、最少のジオキサンで濯ぎ、次いで、アセトン10cm3及びジエチルエーテル10cm3で連続して濯ぐ。20℃で減圧下(2.7kPa)乾燥後、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−オキソ酪酸1.09gを、114℃で融解する白色固体の形態で得る。
【0132】
(実施例70) (16R)−14−O−(4−カルボキシブチリル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA1.05g(実施例8に記載のように調製された)(ピリジン5.5cm3中の溶液中)に、無水グルタル酸0.68g及び4−ジメチルアミノピリジン0.24gを20℃でアルゴン雰囲気下で添加する。24時間の撹拌後、反応混合物を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると残留物を与え、それを酢酸エチル110cm3及び蒸留水55cm3中に取り込む。有機相をデカントし、蒸留水55cm3で2回及び0.1Nの塩酸水溶液55cm3、蒸留水55cm3で2回及び飽和塩化ナトリウム水溶液55cm3で2回、連続して洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過後、有機相を減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると残留物0.95gを得て、その残留物をジクロロメタン100cm3中に溶解し、1%炭酸水素ナトリウム溶液100cm3で抽出する。得られたエマルションに酢酸エチル500cm3を添加してデカントさせる。次いで水相を分離し、酢酸エチル100cm3で再度3回洗浄し、1N塩酸水溶液で、2に近いpHを得るまで酸性化させ、次いでジクロロメタン(200、100及び100cm3)で3回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、このようにして、(16R)−14−O−(4−カルボキシブチリル)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA0.33gを、116℃(分解)で融解するベージュ色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.98(mt:6H);1.12(d,J=6.5Hz:3H);1.80〜2.10(mt:4H);1.82(s:3H);2.15〜2.45(mt:5H);2.65〜2.90(mt:3H);3.08(mt:1H);3.26(dt,J=16および3.5Hz:1H);3.99(ブロードd,J=18Hz:1H);4.05〜4.35(mt:3H);4.71(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);4.85〜5.00(mt:2H);5.60〜5.75(mt:2H);5.96(d,J=16Hz:1H);5.98(ブロードd,J=16Hz:1H);6.18(t,J=3Hz:1H);6.61(dd,J=16および7Hz:1H);7.09(t,J=5.5Hz:1H);7.95(s:1H)。
【0133】
(実施例71) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIA
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIA1g(実施例8に記載のように調製された)(ジクロロメタン30cm3の溶液中)に、20℃でアルゴン雰囲気下で、4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)酪酸0.48g、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.48g及び4−ジメチルアミノピリジン0.14gを添加する。20℃で20時間撹拌後、反応混合物を蒸留水50cm3及びジクロロメタン10cm3上に注入する。生成された混合物を濾過して不溶性物質を濾去する。有機相をデカントし、次いで水相をジクロロメタン10cm3で2回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)濃縮乾燥させると、残留物1.6gを与え、それを2回の連続的フラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/メタノール(95/53容量)]により精製する。ジエチルエーテル中で撹拌、濾過及び乾燥(2.7kPa)後、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−[4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)ブチリル]プリスチナマイシンIIA0.6gを、約120℃で融解するペースト状固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(500MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.99(mt:6H);1.13(d,J=6.5Hz:3H);1.84(s:3H);1.90〜2.10(mt:2H);1.92(mt:2H);2.15〜2.45(mt:9H);2.30(s:3H);2.65〜2.90(mt:3H);3.07(mt:1H);3.27(dt,J=15および3.5Hz:1H);3.46(mt:2H);3.63(mt:2H);3.99(ブロードd,J=17.5Hz:1H);4.10〜4.25(mt:2H);4.30(mt:1H);4.71(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);4.90(d,J=9.5Hz:1H);4.95(dd,J=10および2Hz:1H);5.65(dt,J=9.5および4Hz:1H);5.72(mt:1H);5.96(d,J=16Hz:1H);5.98(ブロードd,J=16.5Hz:1H);6.17(t,J=3Hz:1H);6.60(dd,J=16.5および7Hz:1H);7.02(t,J=5.5Hz:1H);7.94(s:1H).
4−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)酪酸はドイツ特許第78−2851953号明細書に従って調製することができる。
【0134】
(実施例72) (16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{(1R,2R)−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]−1−シクロヘキサンカルボニル}プリスチナマイシンIIB
実施例60に記載のものに類似の方法で、しかし、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB0.83g(実施例1に記載のように調製された)、(1R,2R)−2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]−1−シクロヘキサンカルボン酸0.40g、4−ジメチルアミノピリジン0.10g、ジクロロメタン30cm3及びN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド0.40gで出発して手順を実施する。実施例60に類似の処理後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤、ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール/(90/5/5容量)]により、そして次いでCBTIアルミナカラム上のクロマトグラフィー[溶離剤、酢酸エチル/メタノール(98/2容量)]により精製すると、(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−{(1R,2R)−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]−1−シクロヘキサンカルボニル}プリスチナマイシンIIB0.40gを、白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.95(d,J=6.5Hz:3H);0.99(d,J=6.5Hz:3H);1.09(d,J=6.5Hz:3H);1.20〜1.45(mt:4H);1.55〜2.45(mt:17H);1.83(s:3H);2.50(mt:1H);2.70〜2.85(mt:3H);3.00(mt:1H);3.22(mt:1H);3.44(mt:1H);3.45〜3.65(mt:4H);3.88(mt:1H);4.04(mt:1H);4.53(mt:1H);4.70〜4.85(mt:2H);5.10(デカップリングされたダブレット,JHF=48Hz:1H);5.29(d,J=10Hz:1H);5.65〜5.80(mt:2H);5.81(ブロードd,J=16Hz:1H);6.02(mt:2H);6.18(d,J=16Hz:1H);6.50(dd,J=16および4Hz:1H);8.12(s:1H).
(1R,2R)−2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]−1−シクロヘキサンカルボン酸は次の方法で調製することができる、
無水(−)−トランス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸0.50g(ジオキサン20cm3中−15℃の溶液中)に、アルゴン雰囲気下でN−メチルピペラジン0.37cm3(ジオキサン5cm3の溶液中)を添加する。20℃で1.25時間後、反応混合物を濾過し、固体をジエチルエーテル20cm3で洗浄し、排水し、次いで20℃で減圧下(2.7kPa)乾燥すると、(1R,2R)−2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]−1−シクロヘキサンカルボン酸0.65gを、白色固体の形態で与える。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):1.20〜1.60(mt:4H);1.65〜1.90(mt:3H);2.05〜2.35(mt:3H);2.37(s:3H);2.70〜2.95(mt:5H);3.43(mt:1H);3.84(ブロードd,J=13.5Hz:1H);4.30(d,J=12.5Hz:1H)。
【0135】
(実施例73) (16R)−16−アジド−16−デオキソプリスチナマイシンIIB
実施例4に類似の方法で、しかし、テトラ−n−ブチルアンモニウムアジドから出発する手順を実施して、(16R)−16−アジド−16−デオキソプリスチナマイシンIIBを約135℃(分解)で融解する白色固体の形態で得る。
1H NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,ppmによるδ):0.96(d,J=6.5Hz:3H);1.01(d,J=6.5Hz:3H);1.10(d,J=6.5Hz:3H);1.50〜1.65(mt:1H);1.75〜2.05(mt:5H);1.88(s:3H);2.15(mt:1H);2.77(mt:1H);2.90(dd,J=17および6Hz:1H);3.15(dd,J=17および7Hz:1H);3.49(mt:1H);3.88(mt:1H);3.95〜4.15(mt:2H);4.54(mt:1H);4.70〜4.80(mt:2H);4.83(dd,J=9および3Hz:1H);5.37(d,J=9.5Hz:1H);5.75(mt:1H);5.82(dd,J=17および1.5Hz:1H);5.97(mt:1H);6.22(d,J=16Hz:1H);6.52(dd,J=17および5Hz:1H);8.15(s:1H)。
【0136】
本発明はまた、適当な場合には塩形態でそして/もしくは1種以上の相容性で製薬学的に許容できる希釈剤もしくは補助剤との組み合わせ形態の、少なくとも1種のグループBストレプトグラミン誘導体と組み合わせた、純粋な状態の本発明に従う少なくとも1種のストレプトグラミン誘導体を含有する製薬学的組成物に関する。
【0137】
本発明に従う組成物は経口、非経口、局所もしくは直腸経路により、又はエアゾールの形態で使用することができる。
【0138】
経口投与のための固体組成物、錠剤、ピル、ゼラチンカプセル、散剤もしくは顆粒剤を使用することができる。これらの組成物においては、概括的に組み合わせ物の形態の本発明に従う有効生成物は、スクロース、ラクトースもしくはデンプンのような、1種もしくは複数の不活性希釈剤もしくは補助剤と混合される。これらの組成物は希釈剤以外の物質、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤もしくは、調節された放出を意図されたコート剤を含んで成る可能性がある。
【0139】
経口投与のための液体組成物としては、水もしくはパラフィン油のような不活性希釈剤を含む、製薬学的に許容できる、懸濁液、エマルション、シロップ剤及びエリキシル剤である溶液を使用することができる。これらの組成物はまた、希釈剤以外の物質、例えば湿潤化剤、甘味剤もしくはフレーバー製品を含んで成る可能性がある。
【0140】
非経口投与に対する組成物はエマルションもしくは滅菌溶液の可能性がある。溶媒もしくはビヒクルとしては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、とりわけオリーブ油、もしくは注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチルを使用することができる。これらの組成物はまた、補助剤、とりわけ湿潤化剤、等張化剤、乳化剤、分散剤及び安定剤を含むことができる。
【0141】
滅菌は幾つかの方法で、例えば細菌学的フィルターの補助により、光線照射によりもしくは加熱により実施することができる。それらはまた、使用時に滅菌水もしくはあらゆるその他の注射用滅菌媒体に溶解することができる滅菌固体組成物の形態に調製することもできる。
【0142】
局所投与のための組成物は例えば、クリーム、軟膏剤、ローションもしくはエアゾールにすることができる。
【0143】
直腸内投与のための組成物は有効成分の他に、カカオバター、半合成グリセリドもしくはポリエチレングリコールのような賦形剤を含む座薬もしくは直腸内カプセルである。
【0144】
組成物はまた、エアゾールにすることができる。液体エアゾールの形態での使用のためには、組成物は安定な滅菌溶液又は、非発熱滅菌水、生理食塩水もしくはあらゆるその他の製薬学的に許容できるビヒクル中に、使用時に溶解される固体組成物にすることができる。直接吸入されることを意図された乾燥エアゾールの形態での使用のためには、有効成分は微細分散され、水溶性の固体の希釈剤もしくは30〜80μmの粉末度分布をもつビヒクル、例えばデキストラン、マンニトールもしくはラクトースと組み合わせる。
【0145】
ヒトの治療において、本発明に従う新規のストレプトグラミン誘導体はバクテリア発生源の感染症の処置に特に有用である。投与量は所望の効果及び処置の期間による。医師は処置、年令、体重及び感染の程度並びに処置される被験者に特有なその他の要素により、最も適当であると判断する投与量を決定するであろう。概括的には、投与量は成人に対し、経口もしくは非経口で1日、2もしくは3分服で、0.5と3gの間の有効成分である。
【0146】
次の例は本発明に従う一組成物を具体的に示す。
【0147】
有効生成物250mgの量を含み、次の組成物を含む錠剤を通常の技術に従って調製する。
− (16R)−16−デオキソ−16−
フルオロプリスチナマイシンIIB 175mg
− プリスチナマイシンIB 75mg
− 賦形剤、デンプン、水和シリカ、デキストリン、ゼラチン、
ステアリン酸マグネシウム、適量 500mg
Claims (13)
- 式、
− R1はハロゲン原子又はアジドもしくはチオシアナト基を表し、
− R2は水素原子又はメチルもしくはエチル基を表し、
− R3は水素原子、又は基R’ 3 −CO−を表し、ここでR’ 3 は、未置換であるかあるいは,フェニル基上を[場合によっては基NR’R”を有するアルキルから選択される1個もしくはそれ以上の基(ここで、基R’及びR”は、同一または異なり、水素原子又は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるもう1個のヘテロ原子を含んでよい3−ないし8−員の飽和もしくは不飽和複素環基を形成することができるアルキル基であることができ、そこで、前記複素環それ自体は1個もしくはそれ以上の基(アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリール、飽和もしくは不飽和で、3〜8員をもつ複素環、複素環アルキル、又は−CH 2 −CO−NR’R”)で置換されることができ、あるいはまた、R’及び/もしくはR”はヒドロキシアルキル基、フェニル基、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環アルキル基、基−CO−NR’R”(ここでNR’R”は前記に定義したとおりである)又は前記で定義したとおりのNR’R”で置換されているアルキルもしくはアシル基であることができる)で]置換されているフェニルもしくはフェニルアルキルであるか、あるいはまた、R’ 3 は[場合によっては、それら自体がカルボキシル基もしくは、前記に定義したとおりの基NR’R”を有するアルキルオキシもしくはアルキルチオ基で置換されてもよいアルキルから選択された又は、前記で定義したとおりのNR’R”で置換されていてもよいアシルオキシから選択された]1個もしくはそれ以上の基によりフェニル基上で置換されているフェニルもしくはフェニルアルキルから選択することができるか、あるいはまた、R’ 3 は、場合によっては[カルボキシル基、カルボキシアルキルジスルファニル基で、又は基NR’R”、−CH 2 −NR’R”もしくは−CO−NR’R”で又は、場合によっては、NR’R”が前記で定義したとおりのNR’R”もしくは−CO−NR’R”で置換されているアルキルオキシカルボニル、アルキルオキシもしくはアルキルジスルファニル基で]置換されている、アルキルもしくはシクロアルキル基から選択することができるか、あるいはまた、R’ 3 は、場合によっては、[場合によっては、それら自体がNR’R”で置換されているアルキルもしくはアシルで]置換されている、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環基から選択することができ、そして
− 結合----は単結合(立体化学27R)もしくは二重結合を表す、
のグループAのストレプトグラミン誘導体、又はそれらが存在する場合のその塩。 - − R1がフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素原子又はアジドもしくはチオシアナト基を表し、
− R2がメチル基を表し、
− R3が水素原子もしくは、基R’3−CO−を表し、そこでR’3は、フェニル基上で、[場合によっては、同一または異なる基R’及びR”は、水素原子もしくは、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、場合によっては、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるもう1個のヘテロ原子を含んで成る、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環基を形成することができるアルキル基であることができ、ここで、前記複素環それ自体は1個もしくはそれ以上の基(アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリール、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環もしくは複素環式アルキル、又は−CH2−CO−NR’R”)で置換されることができる、あるいはまた、R’及び/もしくはR”は基ヒドロキシアルキル、フェニル、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環アルキル、−CO−NR’R”(ここでNR’R”は前記に定義したとおりのものである)又は、前記で定義したとおりのNR’R”で置換されているアルキルもしくはアシルであることができる、基NR’R”を有するアルキルから選択された1個もしくはそれ以上の基で]置換もしくは未置換のフェニルもしくはフェニルアルキルであるか、あるいはまた、R’3は、[場合によっては、カルボキシル基もしくは、前記で定義したとおりの基NR’R”を有する、アルキルオキシもしくはアルキルチオ基自体で置換されてもよいアルキルから選択されたか又は、前記で定義の通りのNR’R”で置換されていてもよいアシルオキシから選択された]1個もしくはそれ以上の基で置換されたフェニル基であることができるか、あるいはまた、R’3は、場合によっては、[カルボキシルもしくはカルボキシアルキルジスルファニル基で、又は基NR’R”、−CH2−NR’R”もしくは−CO−NR’R”で、又は、場合によっては、そのNR’R”が前記で定義したとおりのNR’R”もしくは−CO−NR’R”で置換されているアルキルオキシカルボニル、アルキルオキシもしくはアルキルジスルファニル基で]置換されているアルキルもしくはシクロアルキル基から選択することができるか、あるいはまた、R’3は、場合によっては、[それら自体、場合によっては、NR’R”で置換されているアルキルもしくはアシルで]置換されている、3−〜8−員の飽和もしくは不飽和複素環基から選択することができ、そこで複素環がピロリジニル、イミダゾリル、ピリジル、ピペリジニル、ピペラジニルもしくはモルホリニルから選択されると理解され、そして
− 結合----は単結合(立体化学27R)もしくは二重結合を表す、
ことを特徴とする請求項1に記載のグループAのストレプトグラミン誘導体、又はそれらが存在する場合のそれらの塩。 - それが(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIBであることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のグループAのストレプトグラミン誘導体。
- それが(16R)−16−デオキソ−16−チオシアナトプリスチナマイシンIIBであることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のグループAのストレプトグラミン誘導体。
- それが(16R)−16−デオキソ−16−クロロプリスチナマイシンIIBであることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のグループAのストレプトグラミン誘導体。
- それが(16R)−16−アジド−16−デオキソプリスチナマイシンIIBであることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のグループAのストレプトグラミン誘導体。
- それが(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIAであることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のグループAのストレプトグラミン誘導体。
- 一般式
R2は前記に定義したとおりのものであり、結合----は単結合(立体化学27R)もしくは二重結合を表し、そして、14−位のヒドロキシル官能基は予め保護されている]
のストレプトグラミン誘導体をハロゲン化するか、アジドに転化するか、もしくはチオシアナートに転化し、次いで脱保護基し、そして適宜、そのR3が水素原子以外のものである、請求項1もしくは2に記載のグループAストレプトグラミン誘導体を得るために、置換されていてもよい脂肪族、環式脂肪族、芳香族、アリール脂肪族、複素環もしくは複素環脂肪族エステル残基(R3)を導入し、そして、場合によっては、それらが存在する場合には塩への転化することを特徴とする、請求項1に記載のグループAのストレプトグラミン誘導体の製造方法。 - 処理を、三フッ化アミノ硫黄の存在下もしくは四フッ化硫黄の存在下で、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウムもしくはトリアルキルフェニルアンモニウムハライド、アジドもしくはチオシアナートよりなる群から選ばれる試薬により、又は、場合によってはクラウンエーテルを補強されたアルカリ金属ハロゲン化物、アジドもしくはチオシアナートにより実施することを特徴とする請求項8記載の方法。
- フッ素化のための処理を、フッ化硫黄、ヘキサフルオロプロピルジエチルアミンもしくはN−(2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミンから選択されるフッ素化剤の作用により実施することを特徴とする請求項8記載の方法。
- 適当な場合には、エステル化を分子の残り部分を変化させないあらゆる既知の方法により実施することを特徴とする請求項8、9もしくは10のうちの1項に記載の方法。
- 三フッ化アミノ硫黄が三フッ化ジエチルアミノ硫黄、三フッ化ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄もしくは三フッ化モルホリノ硫黄から選択することができることを特徴とする請求項8、9もしくは11のうちの1項に記載の方法。
- 純粋状態のあるいは、天然の成分、プリスチナマイシンI A 、プリスチナマイシンI B 、プリスチナマイシンI C 、プリスチナマイシンI D 、プリスチナマイシンI E 、プリスチナマイシンI F 、プリスチナマイシンI G 、バージニアマイシンS 1 、S 3 もしくはS 4 、バーナマイシンBもしくはC、エタマイシンから、又は一般式、
1) Rb、Rc、Re及びRfは水素原子であり、Rdは水素原子もしくはジメチルアミノ基であり、そしてRaは構造−CH 2 R’aの基であり、ここでR’aは、アルキル又は、1もしくは2個のヒドロキシスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(場合によってはそれ自体がメルカプトもしくはジアルキルアミノで置換された)で置換された、又は1もしくは2個の、場合によっては置換されたピペラジン環、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、1−ピロリジニル、2−、3−もしくは4−ピペリジル又は2−もしくは3−ピロリジニル(アルキルで置換されてもよい)で置換されたアルキルチオ、で置換されてもよい3−ピロリジニルチオ又は3−もしくは4−ピペリジルチオであり、あるいはまた、Raは構造=CHR’aの基であり、そこで、R’aは、アルキルで置換されてもよい3−ピロリジニルアミノ、3−もしくは4−ピペリジルアミノ、3−ピロリジニルオキシ、3−もしくは4−ピペリジルオキシ,3−ピロリジニルチオ、3−もしくは4−ピペリジルチオであるか、あるいはR’aは、1もしくは2個のヒドロキシスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(場合によってはそれ自体がジアルキルアミノで置換された)で、又はトリアルキルアンモニオ、4−もしくは5−イミダゾリルで、又は1もしくは2個の、場合によっては置換されたピペラジン環、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、1−ピロリジニル、2−、3−もしくは4−ピペリジル又は2−もしくは3−ピロリジニル(アルキルで置換されていてもよい)で置換されたアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはアルキルチオであるか、あるいはRaは3−もしくは4−キヌクリジニルチオメチル基であるか、あるいはまた、
2) Raは水素原子であり、そして
a) Rb、Re及びRfはいずれも水素原子であり、Rdは基−NHCH 3 もしくは−N(CH 3 ) 2 であり、Rcは塩素もしくは臭素原子であるか、又は3〜5炭素原子を含むアルケニル基を表すか[Rdが−N(CH 3 ) 2 である場合]、
b) あるいは、Rb、Rd、Re及びRfは水素原子を表し、そしてRcはハロゲン、又はアミノモノアルキル、アミノジアルキル、アルキルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C 1 〜C 3 アルキルもしくはトリハロメチル基であるか、
c) あるいは、Rb、Rc、Re及びRfは水素原子を表し、そしてRdはハロゲン、又はエチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C 1 〜C 6 アルキル、アリール又はトリハロメチル基であるか、
d) あるいは、Rb、Re及びRfは水素原子を表し、そしてRcはハロゲン又はアミノモノアルキルもしくはアミノジアルキル、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキルもしくはC 1 〜C 3 アルキル基であり、そしてRdはハロゲン又はアミノ、アミノモノアルキルもしくはアミノジアルキル、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C 1 〜C 6 アルキルもしくはトリハロメチル基であるか、
e) あるいは、Rc、Re及びRfは水素原子を表し、そしてRb及びRdはメチル基を表す]、
の半合成誘導体から、
あるいはまた、一般式
Yは窒素原子もしくは基=CR 3 −であり、
R 1 は水素原子、アルキル基(1〜8炭素)、アルケニル基(2〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜8炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(3〜8員)、フェニル基、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子もしくはヒドロキシ、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で]置換されているフェニル基、又は基NR’R”であり、ここで、同一もしくは異なるR’及びR”は水素原子もしくはアルキル基(1〜3炭素)であるか又は、それらが結合してる窒素原子と一緒になって、場合によっては、[アルキル基、アルケニル基礎(2〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜6炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(4〜6員)、ベンジル基、フェニル基もしくはR 1 の定義について前記で定義したとおりの置換されているフェニル基で]置換された、場合によっては酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるもう1個のヘテロ原子を含む3−〜8−員の複素環を形成することができ、
あるいはまた、Yが基=CR 3 −である時には、R 1 はまたハロメチル、ヒドロキシメチル、アルキルオキシメチル、アルキルチオメチルであることができ、そこで、アルキル部分が、場合によってはNR’R”、アルキルスルフィニルメチル、アルキルスルホニルメチル、アシルオキシメチル、ベンゾイルオキシメチル、シクロプロピルアミノメチルもしくは−(CH 2 ) n NR’R”(nは1〜4の整数であり、R’及びR”は前記で定義したとおりである)で置換されている、あるいはまた、R 3 が水素原子である時には、R 1 はまた、ホルミル、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、もしくは、そこでR’及びR”が前記の定義のとおりである−CONR’R”であることができ、
あるいは、また、Yが窒素原子である時には、R 1 はまた基−XR 0 であることができ、ここでXは酸素もしくは硫黄原子、スルフィニルもしくはスルホニル基、もしくはNH基であり、そしてR 0 はアルキル基(1〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜6炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(3〜8員)、複素環メチル基(3〜8員)であり、その複素環部分は炭素原子、フェニル基、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子もしくはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で]置換されているフェニル基、又は基−(CH 2 ) n NR’R”(ここでR’及びR”は前記で定義してとおりであり、nは2〜4の整数である)によりメチル基に結合されている、
あるいはまた、XがNHを表す時には、R 0 はまた、水素原子を表すことができ、
R 2 は水素原子もしくはアルキル基(1〜3炭素)であり、
R 3 は水素原子もしくはアルキル基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、もしくは、そのR’及びR”が前記の定義のとおりである構造−CO−NR’R”のカルバモイル基であり、
Raはメチルもしくはエチル基であり、そして
Rb、Rc及びRdは下記の定義をもつ、すなわち、
1) Rb及びRcは水素原子であり、Rdは水素原子もしくはメチルアミノもしくはジメチルアミノ基であり、
2) Rbは水素原子であり、Rcは水素、塩素もしくは臭素原子であるか、又はアルケニル基(3〜5C)を表し、そしてRdは基−NMe−R”’であり、そこで、R”’は基アルキル、ヒドロキシアルキル(2〜4C)もしくは、場合によってはフエニル、シクロアルキル(3〜6C)メチル、ベンジル、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子もしくはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で]置換されているベンジル、で置換されているアルケニル(2〜8C)、複素環部分が飽和もしくは不飽和であり、5〜6員及び、場合によっては[アルキル基、アルケニル基(2〜8炭素)、シクロアルキル基(3〜6炭素)、飽和もしくは不飽和複素環基(4〜6員)、フェニル基、R 1 の定義について前記で定義したとおりに置換されているフェニル基、もしくはベンジル基で]置換された硫黄、酸素もしくは窒素から選択された1もしくは2個のヘテロ原子を含む複素環メチルもしくは複素環エチルを表すか、あるいはまた、R”’は、シアノメチル基、もしくは−CH 2 COReを表し、ここでReは−OR’eであり、R’eは水素、アルキル(1〜6炭素)、アルケニル(2〜6炭素)、ベンジルもしくは、複素環部分が5〜6員及び硫黄、酸素もしくは窒素から選択された1もしくは2個のヘテロ原子を含む複素環式メチルであるか、あるいはReはアルキルアミノ基、アルキルメチルアミノ基、複素環部分が飽和されており、5〜6員及び、場合によってはアルキル、ベンジルもしくはアルキルオキシカルボニル基で置換されている硫黄、酸素もしくは窒素から選択された1もしくは2個のヘテロ原子を含む、複素環アミノ基もしくは複素環メチルアミノ基であり、
3) Rbは水素原子であり、Rdは基−NHCH 3 もしくは−N(CH 3 ) 2 で
あり、そしてRcが塩素もしくは臭素原子であるか、又はアルケニル基(3〜5C)を表し[Rdが−N(CH 3 ) 2 である場合]、
4) Rb及びRdは水素原子であり、Rcはハロゲン原子、又はアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシ、トリフルオロメトキリ、チオアルキル、アルキル(1〜6C)もしくはトリハロメチル基であり、
5) Rb及びRcは水素原子であり、Rdはハロゲン原子、又はエチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキル(1〜6C)、フェニルもしくはトリハロメチル基であり、
6) Rbは水素原子であり、Rcはハロゲン原子又はアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキルもしくはアルキル(1〜3C)基であり、Rdはハロゲン原子もしくはアミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(1〜6C)もしくはトリハロメチル基であり、
7) Rcは水素原子であり、Rb及びRdはメチル基を表す]、
の半合成誘導体並びにそれらの塩から選択される、少なくとも1種のグループBストレプトグラミン誘導体との組み合わせ物の形態の、適当な場合には塩の形態の、そして/もしくは1種以上の相溶性で製薬学的に許容できる希釈剤もしくは補助剤との組み合わせ物の形態の、請求項1もしくは2に記載のグループAストレプトグラミン誘導体を含んで成る製薬学的組成物。
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