JP4225377B2 - ストレプトグラミン誘導体、その製造およびそれを含有する組成物 - Google Patents

ストレプトグラミン誘導体、その製造およびそれを含有する組成物 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、特に有利な抗菌活性を有する一般式:
【化16】
Figure 0004225377
で表されるA群ストレプトグラミン(Streptogramin) 誘導体に関する。
【0002】
公知のストレプトグラミン類のなかで、ストレプトマイセス・プリスチネスピラリス(Streptomyces pristinaespiralis) により産生される天然由来の抗菌剤であるプリスチナマイシン(Pristinamycin)(RP 7293) は、1995年に最初に単離された。Pyostacine(登録商標) の名称で販売されているプリスチナマイシンは、プリスチナマイシンIAと組み合わせたプリスチナマイシンIIAから主としてなっている。
【0003】
ストレプトグラミンのクラスの別の抗菌剤であるヴァージニアマイシン(virginiamycin)は、ストレプトマイセス・ヴァージニエ(Streptomyces virginiae)ATCC 13161 から単離された [Antibiotics and Chemotherapy, 5, 632 (1955)]。ヴァージニアマイシン(Staphylomycine (登録商標))は、S因子(VS)と組み合わせたM1因子(VM1)から主としてなっている。
F. Le Goffic ら, Eur. J. Med. Chem.-Chimica Therapeutica, 16(1), 69-72 (1981) には、プリスチナマイシンIIAのジヒドロキシ誘導体の製造が開示されている。
【0004】
特許出願 GB-A-2 206 879 には、構造式:
【化17】
Figure 0004225377
で表される改変されたA群ストレプトグラミン誘導体が開示されているが、これらの誘導体は経口では活性を示さない。
【0005】
本発明者らは、一般的式(I)において:
- R1がアルキル、アルケニルもしくはアルキニル基(これらはモノ−またはポリフルオロ基であってよい)、または3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、フェニルメチル基もしくはヘテロシクリルメチル基(このヘテロシクリル部分は芳香族である)を示し、
- R2が水素原子、またはメチルもしくはエチル基を示し、そして
- 結合
【化18】
Figure 0004225377
は単結合(27R立体化学)または二重結合を示し、
上記のアルキル基は直鎖または分枝鎖に1〜6個の炭素原子を有し、そして上記のアルケニルおよび/またはアルキニル基は直鎖または分枝鎖に3〜6個の炭素原子を有するA群ストレプトグラミン誘導体が、単独でまたはB群ストレプトグラミン誘導体と組み合わせて、特に有利な抗菌活性を有することを見出した。
【0006】
本発明によれば、R1がヘテロシクリルメチル基である場合、ヘテロシクリル基は、有利にはピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリルおよびピリジルから選択される。
【0007】
本発明によれば、R1がフッ素原子で一置換または多置換されたアルキルである場合、アルキル基は好ましくは1個または2個の炭素原子を有し;R1がアルケニルである場合、それは好ましくはアリルを示し、そしてR1がアルキニルである場合、それは好ましくはプロパルギルを示す。
【0008】
一般的式(I)のストレプトグラミン誘導体は、一般式:
1−X (IIa)
(式中、R1は上記で定義したとおりであり、そしてXはハロゲン原子、またはメチルスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ基を示す)で表される誘導体を、相間移動剤の存在下に、一般式:
【化19】
Figure 0004225377
[式中、R2は上記で定義したとおりであり、そして結合
【化20】
Figure 0004225377
は単結合(27R立体化学)または二重結合を示す]で表されるストレプトグラミンのジヒドロキシ誘導体(この誘導体において、14位のヒドロキシル官能基および/または8位のアミド官能基は場合により予め保護されている)に作用させ、次いで適切ならば保護基を除去することにより製造することができる。
【0009】
好ましくは、Xがハロゲン原子である場合、Xが臭素またはヨウ素原子である一般式(IIa)の誘導体を反応させる。
相間移動剤は、有利には四級アンモニウム誘導体(例えば塩化物、臭化物または硫酸塩のようなテトラアルキルアンモニウムまたはトリアルキルベンジルアンモニウムの塩)から選択される。
【0010】
この反応は一般的に、塩基性媒質中で、例えば水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムの存在下に、または炭酸カリウムもしくは炭酸セシウムの存在下に、10℃〜60℃の温度で、水性−有機性媒質中で、例えば炭化水素(例えばトルエン)、ハロゲン化溶剤(例えばジクロロメタン)またはエステル(特に酢酸エチル)の中で行われる。この方法は好ましくは約20℃で行われる。同様に好ましくは、この方法は過剰の一般式(IIa)の誘導体の存在下に行われる。
【0011】
14位のヒドロキシル基または8位のアミド基の保護および脱保護は、分子の残余に影響しない常法に従って、特に T.W. Greene および P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis (第2版), A. Wiley - Interscience Publication (1991) または Mc Omie, Protective Groups in Organic Chemistry, Plenum Press (1973) に記載された方法を適用することにより行われる。例えば、ヒドロキシル基の保護は、アリル基を用いて行われ、この基は以下の実施例に記載する方法と同様に導入および除去される。アミドの保護は、特にt−ブトキシカルボニル基を用いて行うことができる。
【0012】
反応が14−および16−O−アルキル異性体の混合物を生成する場合、これらの異性体は、分子の残余に影響しない常法に従って、特にクロマトグラフィー[順相もしくは逆相上、キラル相もしくは非キラル相上での高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、またはフラッシュクロマトグラフィー]によるか、または結晶化により分離することができる。
【0013】
本発明によれば、一般式(I)のストレプトグラミン誘導体は、一般式:
【化21】
Figure 0004225377
[式中、R2は上記で定義したとおりであり、結合
【化22】
Figure 0004225377
は単結合(27R立体化学)または二重結合を示し、基R3は保護基を示し、そしてR4はシリル基を示す]で表されるシリルおよび14−O−アリル誘導体を脱シリル化し、次いで一般式(IIa)の誘導体を用いて37−O−アルキル化したのち、分子の残余に影響しない公知方法に従ってアリル基および保護基R3を除去することによっても製造することができる。
【0014】
保護基R3は、有利にはt−ブトキシカルボニルである。
シリル基R4は、特にトリアルキルシリル、ジアルキルフェニルシリルおよびアルキルジフェニルシリル(例えばt−ブチルジフェニルシリルまたは t−ブチルジメチルシリル)から選択することができる。
【0015】
脱シリル化は、分子の残余に影響しない常法に従って行われる。この方法は特に、フッ化テトラ−t−ブチルアンモニウムまたはフッ化水素酸/アミン錯体(このアミンは例えばトリエチルアミンまたはピリジンであってよい)のようなフッ化物イオン源の存在下に行われる。反応は塩素化溶剤(例えばジクロロメタン)またはエーテル(例えばテトラヒドロフラン)の中で、20℃〜80℃の温度で行われる。
【0016】
37−O−アルキル化反応は、上記で定義した一般式(IIa)の誘導体を一般式(III)の脱シリル化されたストレプトグラミンに作用させることにより行われる。好ましくは、この方法は不活性雰囲気下(例えば窒素またはアルゴン下)に、塩基性媒質中で、例えば水素化ナトリウム、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムまたはカリウム)ヘキサメチルジシリルアミドの存在下に、または有機リチウム試薬(例えばn−ブチルリチウム)の存在下に、またはそのほかに、アミド(例えばリチウムジイソプロピルアミド)の存在下に、アミド(例えばジメチルホルムアミド)またはエーテル(例えばテトラヒドロフラン)のような不活性溶剤中で、−20℃〜60℃の温度で行われる。
【0017】
アリル基の除去は、例えば4−メチルフェニルスルフィン酸のようなプロトン供与体の存在下に、パラジウム触媒(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)の存在下に、塩素化溶剤(例えばジクロロメタン)の中で、0℃〜60℃の温度で行われる。この方法は、上記で引用した文献に記載された方法に従って行うことも可能である。t−ブトキシカルボニル基は、分子の残余に影響しない方法に従って、特にジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドまたはジフェニルエーテルのような溶剤中で、130℃〜170℃の温度で除去される。
【0018】
一般式(III)のストレプトグラミン誘導体は、36−O−アリル化および37−O−シリル化、および基R3での8位のアミドの保護により製造することができる。
アリル化は、上記の文献で引用された常法に従って行われる。特に、このアリル化は、ハロゲン化(好ましくは臭化)アリル、またはメチルスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ誘導体を、炭酸塩(特に炭酸カリウムまたは炭酸セシウム)のような塩基の存在下に、ケトン(例えばメチルエチルケトン)、ニトリル(例えばアセトニトリル)または炭化水素(特にトルエン)のような溶剤中で、40℃〜80℃、好ましくは70℃の温度で作用させることにより行われる。
【0019】
シリル化は、分子の残余に影響しない方法に従って、特にシリル基R4のハロゲン化物(好ましくは塩化物)を用いて行われる。例えばこの方法は、塩化トリアルキルシリル、塩化ジアルキルフェニルシリルまたは塩化アルキルジフェニルシリル(例えば塩化t−ブチルジフェニルシリルまたは塩化t−ブチルジメチルシリル)を用い、塩素化溶剤(例えばジクロロメタン)、アミド(例えばジメチルホルムアミド)、エーテル(例えばテトラヒドロフラン)またはニトリル(例えばアセトニトリル)の中で、0℃〜60℃の温度、好ましくは室温で処理することにより行われる。
【0020】
保護基R3の導入は、上記の方法に従って行われる。例えば、過剰のジ−t−ブチルジカルボネート、塩基(トリエチルアミンまたはピリジン)および場合により 4−ジメチルアミノピリジンのような触媒の存在下に、塩素化溶剤(ジクロロメタン)またはエーテル(テトラヒドロフラン)の中で、0℃〜80℃の温度で行われる。
【0021】
一般式(III)のジヒドロキシル化されたA群ストレプトグラミン誘導体は、一般式:
【化23】
Figure 0004225377
[式中、R2は上記で定義したとおりであり、そして結合
【化24】
Figure 0004225377
は単結合(27R立体化学)または二重結合を示す]で表される天然プリスチナマイシン成分の選択的還元、次いで16Sエピマー形態の分離により得ることができる。
【0022】
この還元は有利には、水素化ホウ素アルカリ金属、例えば水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤の存在下に、塩素化溶剤(例えばジクロロメタン、ジクロロエタンまたはクロロホルム)、テトラヒドロフラン、酢酸、およびメタノール、エタノールまたは2−プロパノールのようなアルコールから選択される有機溶剤中で、−78℃〜40℃の温度で行われる。
【0023】
16Rエピマー形態および16Sエピマー形態の分離は、常法に従って行われ;例えば、エピマー形態の分離は、キラル相または非キラル相上でのクロマトグラフィー、フラッシュクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、または遠心分配クロマトグラフィー(CPC)により、16Rおよび16Sエピマーの混合物から出発して行われる。
【0024】
一般式(IV)のプリスチナマイシン誘導体は、それぞれ天然プリスチナマイシンの公知成分であるプリスチナマイシンIIA(PIIA)、プリスチナマイシンIIB(PIIB)、プリスチナマイシンIIC(PIIC)、プリスチナマイシンIID(PIID)、プリスチナマイシンIIF(PIIF)およびプリスチナマイシンIIG(PIIG)に相当する。成分 PIIF および PIIG は欧州特許 EP-A-0 614 910 に開示されている。プリスチナマイシンIIC(PIIC)およびプリスチナマイシンIID(PIID)は J.C. Barriere ら, Expert. Opin. Invest. Drugs, 3(2), 115-31 (1994) に記載されたようにして得ることができる。
一般式(III)のプリスチナマイシン誘導体は新規な生成物である。
【0025】
天然A群ストレプトグラミン成分[一般式(IV)のストレプトグラミン]の製造および分離は、発酵果実汁(must) からの成分を、J. Preud'homme ら, Bull. Soc. Chim. Fr., 第2巻, 585 (1968) または欧州特許 EP-A-0 614 910 に記載の方法に従うかまたはそれと同様に発酵させ、そして単離することにより行われる。別法として、天然A群成分の製造は、特許出願 FR-A-2 689 518 に開示されたように特定の発酵により行うことができる。
一般式(I)のストレプトグラミン誘導体は、適切ならば結晶化、クロマトグラフィーまたはCPCのような物理的方法により精製することができる。
【0026】
本発明に係るストレプトグラミン誘導体は、抗菌特性、およびB群ストレプトグラミン誘導体の抗菌活性に関して相乗的特性を有する。これらは、それらの強力な活性のために、単独でまたは組み合わせて特に有利である。
【0027】
それらをB群ストレプトグラミン成分または誘導体と組み合わせる場合、この成分または誘導体は、経口的または非経口的投与のための形態を得ることが望ましいかどうかに応じて、次の天然成分:プリスチナマイシンIA、プリスチナマイシンIB、プリスチナマイシンIC、プリスチナマイシンID、プリスチナマイシンIE、プリスチナマイシンIF、プリスチナマイシンIG、ヴァージニアマイシンS1、S3もしくはS4、ベルナマイシンBもしくはC、エタマイシンから、または特許もしくは特許出願 US-A-4 618 599、US-A-4 798 827、US-A-5 326 782、EP-A-0 772 630 または EP-A-0 770 132 に記載された半合成誘導体、特に一般式:
【化25】
Figure 0004225377
【0028】
[式中:
1)Rb、Rc、ReおよびRfは水素原子であり、Rdは水素原子またはジメチルアミノ基であり、そしてRaは構造式−CH2R'aの基であり、ここで、R'aはピロリジニル−3−チオ、ピペリジル−3−(または−4−)チオであり、これらはアルキル、アルキルチオ[これらは1個または2個のヒドロキシスルホニル、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ(これら自体は場合によりメルカプトまたはジアルキルアミノで置換されていてもよい)で置換されているか、または1個または2個の場合により置換されたピペラジン環、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、1−ピロリジニル、2−、3−もしくは4−ピペリジルまたは2−もしくは3−ピロリジニル環(これらの環はアルキルで置換されていてもよい)で置換されている]で置換されていてもよく、またはそのほかに、Raは構造式=CHR'aの基であり、ここで、R'aはピロリジニル−3−アミノ、ピペリジル−3−(もしくは−4−)アミノ、ピロリジニル−3−オキシ、ピペリジル−3−(もしくは−4−)オキシ、ピロリジニル−3−チオ、ピペリジル−3−(もしくは−4−)チオであり、これらの環はアルキルで置換されていてもよく、またはR'aはアルキルアミノ、アルキルオキシまたはアルキルチオであり、これらは1個または2個のヒドロキシスルホニル、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ(これら自体は場合によりジアルキルアミノで置換される)で、またはトリアルキルアンモニオ、4−もしくは5−イミダゾリルで、または1個または2個の場合により置換されたピペラジン環、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、1−ピロリジニル、2−、3−もしくは4−ピペリジルまたは2−もしくは3−ピロリジニル環(これらの環はアルキルで置換されていてもよい)で置換されているか、または
Raはキヌクリジニル−3−(または−4−)チオメチル基であり、またはそのほかに、
【0029】
2)Raは水素原子であり、そして
a)Rb、ReおよびRfは水素原子であり、Rdは−NHCH3または−N(CH3)2基であり、そしてRcは塩素もしくは臭素原子であるか、または3〜5個の炭素原子を有するアルケニル基[Rdが−N(CH3)2 の場合]を示すか、
b)またはRb、Rd、ReおよびRfは水素原子を示し、そしてRcはハロゲン、またはアミノモノアルキル、アミノジアルキル、アルキルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C1〜C3アルキルもしくはトリハロメチル基であるか、
c)またはRb、Rc、ReおよびRfは水素原子を示し、そしてRdはハロゲン、またはエチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C1〜C6アルキル、アリールまたはトリハロメチル基であるか、
【0030】
d)またはRb、ReおよびRfは水素原子を示し、そしてRcはハロゲン、またはアミノモノアルキルもしくはアミノジアルキル、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキルまたはC1〜C3アルキル基であり、そしてRdはハロゲン、またはアミノ、アミノモノアルキルもしくはアミノジアルキル、アルキルオキシもしくはトリフルオロメチルオキシ、チオアルキル、C1〜C6アルキルまたはトリハロメチル基であるか、
e)またはRc、ReおよびRfは水素原子を示し、そしてRbおよびRdはメチル基を示す]で表されるストレプトグラミン誘導体から、
【0031】
またはそのほかに、一般式:
【化26】
Figure 0004225377
[式中:
Yは窒素原子または基=CR3−であり、
1は水素原子、アルキル基(炭素数1〜8)、アルケニル基(炭素数2〜8)、シクロアルキル基(炭素数3〜8)、飽和または不飽和のヘテロシクリル基(3〜8員)、フェニル基、置換されたフェニル基[1個またはそれ以上のハロゲン原子、またはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で置換されている]、または基NR'R”であり、ここで、R’およびR”は同一でも異なってもよく、水素原子またはアルキル基(炭素数1〜3)であってよく、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により酸素、硫黄および窒素から選択される別のヘテロ原子を含有する3〜8員の、場合により[アルキル基、アルケニル基(炭素数2〜8)、シクロアルキル基(炭素数3〜6)、飽和または不飽和のヘテロシクリル基(4〜6員)、ベンジル基、フェニル基、またはR1の定義に関して上記で定義したように置換されたフェニル基で]置換されたヘテロ環を形成してもよく、
【0032】
またはそのほかに、Yが基=CR3−であるならば、R1はハロメチル、ヒドロキシメチル、アルキルオキシメチル、アルキルチオメチル(これらのアルキル部分は場合によりNR'R”で置換されている)、アルキルスルフィニルメチル、アルキルスルホニルメチル、アシルオキシメチル、ベンゾイルオキシメチル、シクロプロピルアミノメチルまたは−(CH2)nNR'R”(nは1〜4の整数であり、R’およびR”は上記で定義したとおりである)であってもよく、またはそのほかに、R3が水素原子であるならば、R1はホルミル、カルボキシル、アルキルオキシカルボニルまたは−CONR'R”(R’およびR”は上記で定義したとおりである)であってもよく、
【0033】
またはそのほかに、Yが窒素原子であるならば、R1は基−XRo(Xは酸素もしくは硫黄原子、スルフィニルもしくはスルホニル基、またはNH基であり、そしてRoはアルキル基(炭素数1〜8)、シクロアルキル基(炭素数3〜6)、飽和または不飽和のヘテロシクリル基(3〜8員)、ヘテロシクリルメチル基(3〜8員)(このヘテロシクリル部分は炭素原子を介してメチル基に結合している)、フェニル基、置換されたフェニル基[1個またはそれ以上のハロゲン原子、またはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で置換されている]、または基−(CH2)nNR'R”(R’およびR”は上記で定義したとおりであり、nは2〜4の整数である)であり、またはそのほかに、XがNHを示すならば、Roは水素原子を示してもよく、
【0034】
2は水素原子またはアルキル基(炭素数1〜3)であり、
3は水素原子、またはアルキル、カルボキシル、アルキルオキシカルボニルもしくは構造式−CO−NR'R”(R’およびR”は上記で定義したとおりである)のカルバモイル基であり、
Raはメチルまたはエチル基であり、そして
【0035】
Rb、RcおよびRdは下記の定義を有する:
1)RbおよびRcは水素原子であり、そしてRdは水素原子、またはメチルアミノもしくはジメチルアミノ基であり、
2)Rbは水素原子であり、Rcは水素、塩素もしくは臭素原子であるか、またはアルケニル基(炭素数3〜5)を示し、そしてRdは基−NMe−R'''であり、ここで、R'''はアルキル基、ヒドロキシアルキル基(炭素数2〜4)またはアルケニル基(炭素数2〜8)を示し、これらは場合によりフェニル、シクロアルキル(炭素数3〜6)メチル基、ベンジル基、置換されたベンジル基[1個またはそれ以上のハロゲン原子、またはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で置換されている]、ヘテロシクリルメチル基またはヘテロシクリルエチル基で置換されており、これらのヘテロシクリル部分は飽和または不飽和であり、5員または6員であり、そして場合により[アルキル基、アルケニル基(炭素数2〜8)、シクロアルキル基(炭素数3〜6)、飽和または不飽和のヘテロシクリル基(4〜6員)、フェニル基、R1の定義に関して上記で定義したように置換されたフェニル基、またはベンジル基で]置換されている硫黄、酸素および窒素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含有するか、またはそのほかに、R'''はシアノメチル基または基−CH2COReを示し、ここで、Reは−OR'eであり、R'eは水素、アルキル(炭素数1〜6)、アルケニル(炭素数2〜6)、ベンジルまたはヘテロシクリルメチル(このヘテロシクリル部分は5員または6員であり、そして硫黄、酸素および窒素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する)であるか、またはReはアルキルアミノ、アルキルメチルアミノ、ヘテロシクリルアミノまたはヘテロシクリルメチルアミノ基(これらのヘテロシクリル部分は飽和であり、5員または6員であり、そして硫黄、酸素および窒素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含有し、場合によりアルキル、ベンジルまたはアルキルオキシカルボニル基で置換されている)であり、
【0036】
3)Rbは水素原子であり、Rdは−NHCH3または−N(CH3)2基であり、そしてRcは塩素もしくは臭素原子であるか、またはアルケニル基(炭素数3〜5)[Rdが−N(CH3)2 の場合]を示し、
4)RbおよびRdは水素原子であり、そしてRcはハロゲン原子、またはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシ、トリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(炭素数1〜6)もしくはトリハロメチル基であり、
5)RbおよびRcは水素原子であり、そしてRdはハロゲン原子、またはエチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキル(炭素数1〜6)、フェニルもしくはトリハロメチル基であり、
【0037】
6)Rbは水素原子であり、そしてRcはハロゲン原子、またはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキルもしくはアルキル(炭素数1〜3)基であり、そしてRdはハロゲン原子、またはアミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(炭素数1〜6)もしくはトリハロメチル基であり、
7)Rcは水素原子であり、そしてRbおよびRdはメチル基を示す]で表されるB群ストレプトグラミンの半合成誘導体、ならびにその塩から、
【0038】
またはそのほかに、一般式:
【化27】
Figure 0004225377
[式中、Rは基−NR12または−SR3を示し、ここで、R1およびR2は同一でも異なってもよく、H、場合によりOHで置換されたアルキル(炭素数1〜8)、アルケニル(炭素数3〜8)、シクロアルキル(炭素数3〜8)、アルキルオキシ(炭素数1〜8)、ジアルキルアミノ、場合により[1個またはそれ以上のハロゲン、またはアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシもしくはジアルキルアミノで]置換されたフェニルアルキル、N、SおよびOから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有する飽和または不飽和のヘテロシクリルアルキル(3〜8員)を示すか、またはそのほかに、R1およびR2は窒素原子と一緒になって、場合によりN、SおよびOから選択される別のヘテロ原子を含有し、そして場合により[1個またはそれ以上のOH、アルキル、場合によりハロゲン原子で置換されたフェニル、フェニルアルキル、フェニルアルケニル(アルケニルは炭素数2〜4を有する)、ヒドロキシアルキル、アシル、アルキルオキシカルボニル、またはヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルカルボニル(これらのヘテロシクリル部分は飽和または不飽和(4〜6員)であり、そしてN、SおよびOから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有する)で]置換された飽和、部分飽和または不飽和の単環または多環式ヘテロ環(3〜12員)を形成し、R3はアルキル(炭素数1〜8)またはシクロアルキル(炭素数3〜8)であり、これらは−NR12(R1およびR2は同一でも異なってもよく、Hまたはアルキルであるか、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、上記で定義したヘテロ環を形成する)で置換されているか、またはそのほかに、R3は場合により酸素、硫黄および窒素から選択される別のヘテロ原子を含有し、そして場合によりアルキル基で置換された飽和または不飽和のヘテロシクリルまたはヘテロシクリルメチル(3〜7員)であり;
【0039】
【化28】
Figure 0004225377
は5γ位が置換されていない不飽和環の残基:
【化29】
Figure 0004225377
または5γ位がフルオロ基で置換された飽和環の残基:
【化30】
Figure 0004225377
を示し;
【0040】
RaはMeまたはEt基であり、そしてRb、RcおよびRdは下記の定義を有する:
1)RbおよびRcはHであり、そしてRdはH、またはMeNHもしくはNMe2基であり、
2)RbはHであり、RcはH、ClもしくはBr、またはアルケニル(炭素数3〜5)であり、そしてRdは−NMe−R'''であり、ここで、R'''はアルキル、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)もしくはアルケニル(炭素数2〜8)、フェニルアルケニル、シクロアルキル(炭素数3〜6)メチル、ベンジル、置換されたベンジル、ヘテロシクリルメチルまたはヘテロシクリルエチルであるか、またはそのほかに、R'''は−CH2CN、−CH2COOH、または−COReもしくは−CH2COReであり、ここで、Reは−OR'eであるか、またはReはアルキルアミノ、アルキルメチルアミノ、ヘテロシクリルアミノまたはヘテロシクリルメチルアミノであり、
【0041】
3)RbはHであり、Rdは−NHCH3または−N(CH3)2基であり、そしてRcはClもしくはBr、またはアルケニル(炭素数3〜5)[Rdが−N(CH3)2 の場合]であり、
4)RbおよびRdはHであり、そしてRcはハロゲン、またはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシ、トリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(炭素数1〜6)もしくはトリハロメチルであり、
5)RbおよびRcはHであり、そしてRdはハロゲン、またはエチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキル(炭素数1〜6)、フェニルもしくはトリハロメチルであり
【0042】
6)RbはHであり、そしてRcはハロゲン、またはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキルもしくはアルキル(炭素数1〜3)であり、そしてRdはハロゲン、またはアミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(炭素数1〜6)もしくはトリハロメチル基であり、
7)RcはHであり、そしてRbおよびRdはCH3である]で表されるB群ストレプトグラミンの半合成誘導体、ならびに存在する場合はその塩から、
選択することができる。
【0043】
本発明に係る誘導体から、およびB群ストレプトグラミンから形成される組み合わせも、本発明の文脈内に包含されることが理解される。
構造式(B)のB群ストレプトグラミン誘導体は、国際特許出願 PCT/FR 99/00409 に開示された方法に従って製造することができる。構造式(C)のB群ストレプトグラミン誘導体は、国際特許出願 PCT/FR 00/02146 に開示された方法に従って製造することができる。
【0044】
インビトロで黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)IP8203 に対して、本発明に係るストレプトグラミン誘導体は、0.06〜32μg/mlの濃度で、単独でまたはプリスチナマイシンIBのようなB群ストレプトグラミン誘導体と組み合わせて活性であることが示された;それらはインビボで、黄色ブドウ球菌 IP8203 によるマウスの実験感染症において32〜150mg/kgの経口的用量(DC50)で、プリスチナマイシンIBの抗微生物活性を相乗的に高める。
【0045】
最後に、本発明に係る生成物は、それらの毒性が低いために特に有利である。何れの生成物も、黄色ブドウ球菌 IP8203 に対して150mg/kgの用量で、マウスにおける1日2回の皮下または経口的投与で毒性を示さなかった。
【0046】
一般式(I)のストレプトグラミン誘導体において:
- R1がアルキル、アルケニルまたはアルキニル基を示し、
- R2がメチル基を示し、そして
- 結合
【化31】
Figure 0004225377
が単結合(27R立体化学)または二重結合を示す、誘導体が特に興味深く、
そしてこれらの生成物のなかでも、下記の実施例に記載する生成物がよりいっそう興味深い。
【0047】
本発明に係るA群ストレプトグラミン誘導体のなかでも、下記の一般式(I)の生成物も挙げられる:
・ (16R)-16-デオキソ-16-トリフルオロメトキシプリスチナマイシンIIB
・ (16R)-16-デオキソ-16-トリフルオロメトキシプリスチナマイシンIIA
・ (16R)-16-デオキソ-16-ジフルオロメトキシプリスチナマイシンIIB
・ (16R)-16-デオキソ-16-ジフルオロメトキシプリスチナマイシンIIA
・ (16R)-16-デオキソ-16-フルオロメトキシプリスチナマイシンIIB
・ (16R)-16-デオキソ-16-フルオロメトキシプリスチナマイシンIIA
・ (16R)-16-デオキソ-16-シクロプロピルオキシプリスチナマイシンIIB
・ (16R)-16-デオキソ-16-シクロプロピルオキシプリスチナマイシンIIA
・ (16R)-16-デオキソ-16-シクロブチルオキシプリスチナマイシンIIB
・ (16R)-16-デオキソ-16-シクロブチルオキシプリスチナマイシンIIA
・ (16R)-16-デオキソ-16-イソプロピルオキシプリスチナマイシンIIB
・ (16R)-16-デオキソ-16-イソプロピルオキシプリスチナマイシンIIA
・ (16R)-16-デオキソ-16-(2−フルオロプロペン−3−イルオキシ)−プリスチナマイシンIIB
・ (16R)-16-デオキソ-16-(2−フルオロプロペン−3−イルオキシ)−プリスチナマイシンIIA
【0048】
黙示的に限定することなく記載する以下の実施例により本発明を説明する。
以下の実施例において、16−デオキソプリスチナマイシンIIA(またはIIB)の命名は、16位のケトン官能基が2個の水素原子で置き換えられていることを示す。クロマトグラフィーを行う場合に、全ての画分を Merck 60F254 シリカプレート上の薄層クロマトグラフィー(TLC)により分析する。TLC上の同じスポットに相当する画分を併せ、次いで減圧下(30℃;2.7kPa)に濃縮乾固する。こうして得られた残留物を通常の分光技術(NMR;IR;MS)により分析すると、予想生成物を同定することができる。
【0049】
実施例1
(16R)−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIB
15cm3のN,N−ジメチルホルムアミド中の0.6gの (16R)−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBの溶液を、2.5時間煮沸する。反応混合物を200cm3の氷冷した水に注ぎ、次いで水相を100cm3の酢酸エチルで3回抽出する。有機相を併せ、200cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して0.65gの黄色油状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積比90/5/5)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのちに0.16gの黄色泡状物が得られ、これを3cm3の熱アセトニトリルから再結晶して、0.13gの (16R)−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBを約124℃で溶融(分解)する白色粉末の形態で与える。
【0050】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.08 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.70 (ddd, J=14-7 および 3Hz, 1H), 1.75〜2.05 (mt, 5H), 1.82 (s, 3H), 1.89 (d, J=3Hz, 1H), 2.14 (mt, 1H), 2.75 (mt, 1H), 2.80 (dd, J=16 および 8.5Hz, 1H), 3.18 (dd, J=16 および 3.5Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.50 (mt, 1H), 3.75 (mt, 1H), 3.95 (mt, 2H), 4.45 (mt, 1H), 4.70 (mt, 1H), 4.75〜4.85 (mt, 2H), 5.37 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.72 (ddd, J=16-8 および 4.5Hz, 1H), 5.81 (dd, J=16.5 および 1.5Hz, 1H), 6.07 (mt, 1H), 6.18 (d, J=16Hz, 1H), 6.51 (dd, J=16.5 および 5Hz, 1H), 8.10(s, 1H)。
【0051】
(16R)−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBは下記の方法で製造することができる:
2.4cm3の1N塩酸を0℃でアルゴン雰囲気中で、14cm3のジクロロメタン中の0.41gのp−トルエンスルフィン酸ナトリウムの溶液に加え、次いでこの混合物を15分間にわたって室温に温まらせる。この溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで20℃でアルゴン雰囲気中で、18cm3のジクロロメタン中の0.93gの (16R)−14−O−アリル−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBおよび0.31gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの溶液に注ぐ。室温で30分間撹拌したのち、反応混合物を100cm3の水に注ぎ、次いで沈降させて相を分離する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して1.66gの黄色油状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール(体積比95/2.5/2.5)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのちに0.63gの黄色泡状物が得られ、これを5cm3のペンタン中で撹拌し、次いで濾過し、減圧下(2.7kPa)に乾燥して、0.6gの (16R)−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBを淡黄色固体の形態で与える。
【0052】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (mt, 6H), 1.15 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.35〜2.15 (mt, 7H), 1.57 (s, 9H), 1.81 (s, 3H), 2.41 (d, J=2.5Hz, 1H), 2.77 (mt, 1H), 2.87 (dd, J=16 および 8Hz, 1H), 3.21 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.70〜3.95 (mt, 3H), 4.12 (ブロード dd, J=14 および 4.5Hz, 1H), 4.62 (dd, J=14 および 9Hz, 1H), 4.72 (mt, 1H), 4.81 (dd, J=8 および 2.5Hz, 1H), 4.89 (dd, J=10 および 2Hz, 1H), 5.52 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.67 (ddd, J=16-9 および 4.5Hz, 1H), 6.28 (d, J=16Hz, 1H), 6.94 (dd, J=16 および 1.5Hz, 1H), 7.04 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 8.14 (s, 1H)。
【0053】
(16R)−14−O−アリル−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBは下記の方法で製造することができる:
0.19cm3のヨードメタンおよび0.043gの石油ゼリー中50%水素化ナトリウムを25℃でアルゴン雰囲気中で、5cm3のN,N−ジメチルホルムアミドに溶解した0.4gの (16R)−14−O−アリル−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBに加える。4時間撹拌したのち、反応混合物を20cm3の酢酸エチルで希釈し、次いで40cm3の水に注ぐ。沈降が起こったのちに有機相を分離し、次いで40cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して0.31gの黄色油状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール(体積比95/2.5/2.5)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのち、0.06gの (16R)−14−O−アリル−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBが白色固体の形態で得られる。
【0054】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (d, J=6.5Hz, 6H), 1.15 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.40〜2.15 (mt, 7H), 1.57 (s, 9H), 1.82 (s, 3H), 2.78 (mt, 1H), 2.96 (dd, J=16 および 6Hz, 1H), 3.06 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.70〜3.85 (mt, 2H), 3.90 (mt, 2H), 3.98 (ブロード dd, J=12 および 5Hz, 1H), 4.21 (dd, J=15 および 4Hz, 1H), 4.37 (mt, 1H), 4.60 (dd, J=15 および 8.5Hz, 1H), 4.84 (dd, J=8 および 2.5Hz, 1H), 4.89 (dd, J=10 および 2Hz, 1H), 5.15 (dd, J=10 および 1Hz, 1H), 5.24 (dd, J=18 および 1Hz, 1H), 5.35 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.70 (ddd, J=16-8.5 および 4Hz, 1H), 5.89 (mt, 1H), 6.28 (d, J=16Hz, 1H), 6.98 (d, J=16Hz, 1H), 7.04 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 8.15 (s, 1H)。
【0055】
(16R)−14−O−アリル−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBは下記の方法で製造することができる:
90cm3のトリエチルアミン三フッ化水素酸塩を、80cm3のジクロロメタンに溶解した16.05gの (16R)−14−O−アリル−16−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−8−N−tert-ブチルオキシカルボニル−16−デオキソプリスチナマイシンIIBに加える。40℃で17時間撹拌したのち、反応混合物を100cm3のジクロロメタンで希釈し、次いで300cm3の水に注ぐ。重炭酸ナトリウムを徐々に加えて水相のpHを8に調節する。沈降が起こったのちに有機相を分離し、次いで硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して16.5gの黄色油状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール(体積比93/3.5/3.5)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのち、10.23gの (16R)−14−O−アリル−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBが黄色泡状物の形態で得られる。
【0056】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (mt, 6H), 1.15 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.35〜2.15 (mt, 6H), 1.78 (s, 3H), 2.27 (d mt, J=15Hz, 1H), 2.77 (mt, 1H), 2.83 (dd, J=16 および 8Hz, 1H), 3.05 (dd, J=16 および 5.5Hz, 1H), 3.55 (d, J=1.5Hz, 1H), 3.70〜3.95 (mt, 3H), 4.06 (ブロード dd, J=12 および 5Hz, 1H), 4.15 (dd, J=14.5 および 4Hz, 1H), 4.31 (mt, 1H), 4.53 (doubled t, J=9 および 4Hz, 1H), 4.63 (dd, J=14.5 および 9Hz, 1H), 4.86 (dd, J=8 および 2.5Hz, 1H), 4.91 (dd, J=10 および 2Hz, 1H), 5.19 (dd, J=10 および 1Hz, 1H), 5.25 (dd, J=17.5 および 1Hz, 1H), 5.42 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.66 (ddd, J=16-9 および 4Hz, 1H), 5.91 (mt, 1H), 6.31 (d, J=16Hz, 1H), 6.92 (d, J=16Hz, 1H), 7.02 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 8.14 (s, 1H)。
【0057】
(16R)−14−O−アリル−16−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソプリスチナマイシンIIBは下記の方法で製造することができる:
0.20cm3のトリエチルアミンおよび0.12gの4−N,N−ジメチルアミノピリジンを、30cm3のジクロロメタン中の1gの (16R)−14−O−アリル−16−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−16−デオキソプリスチナマイシンIIBおよび3.4gのジ−tert−ブチルジカルボネートの溶液に25℃で加える。反応混合物を室温で16時間撹拌し、30cm3のジクロロメタンで希釈し、次いで60cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液に注ぐ。沈降が起こったのちに有機相を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して1.65gの黄色油状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル(体積比60/40)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのち、0.71gの (16R)−14−O−アリル−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−8−N−tert−ブチルオキシカルボニル−16−デオキソプリスチナマイシンIIBが濃厚な淡黄色油状物の形態で得られる。
【0058】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.10 (s, 6H), 0.92 (s, 9H), 0.96 (mt, 6H), 1.15 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.50〜2.10 (mt, 7H), 1.83 (s, 3H), 2.77 (mt, 1H), 2.93 (dd, J=14.5 および 5Hz, 1H), 2.99 (dd, J=14.5 および 3Hz, 1H), 3.77 (ブロード dd, J=13 および 6Hz, 1H), 3.90 (mt, 2H), 3.99 (ブロード dd, J=13 および 5Hz, 1H), 4.12 (mt, 1H), 4.25〜4.35 (mt, 2H), 4.65 (mt, 1H), 4.83 (dd, J=8 および 2.5Hz, 1H), 4.89 (dd, J=10 および 2Hz, 1H), 5.14 (dd, J=10 および 1.5Hz, 1H), 5.25 (dd, J=18 および 1.5Hz, 1H), 5.39 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.68 (ddd, J=16-9 および 4.5Hz, 1H), 5.89 (mt, 1H), 6.32 (d, J=16Hz, 1H), 6.99 (d, J=16Hz, 1H), 7.06 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 8.16 (s, 1H)。
【0059】
(16R)−14−O−アリル−16−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−16−デオキソプリスチナマイシンIIBは下記の方法で製造することができる:
3.06cm3のジイソプロピルエチルアミンおよび0.43gの4−N,N−ジメチルアミノピリジンを、20℃でアルゴン雰囲気中で、15cm3のジクロロメタン中の2gの (16R)−14−O−アリル−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBおよび2.64gのtert−ブチルジメチルクロロシランの溶液に加える。17時間撹拌したのち、反応混合物を50cm3のジクロロメタンで希釈し、次いで50cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液に注ぐ。沈降が起こったのちに有機相を分離し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して残留物を与え、これを30cm3のジイソプロピルエーテル中で2時間撹拌する。濾過し、減圧下(2.7kPa)に乾燥したのち、1.57gの (16R)−14−O−アリル−16−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−16−デオキソプリスチナマイシンIIBが白色粉末の形態で得られる。
【0060】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.10 (s, 6H), 0.89 (s, 9H), 0.96 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.06 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.60 (mt, 1H), 1.75〜2.05 (mt, 5H), 1.82 (s, 3H), 2.16 (mt, 1H), 2.75 (mt, 1H), 2.88 (dd, J=16 および 7.5Hz, 1H), 2.95 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 3.47 (mt, 1H), 3.79 (dd, J=12 および 6Hz, 1H), 3.90〜4.05 (mt, 3H), 4.13 (mt, 1H), 4.25 (mt, 1H), 4.50 (mt, 1H), 4.70〜4.85 (mt, 2H), 5.15 (dd, J=10 および 1.5Hz, 1H), 5.19 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.23 (dd, J=17.5 および 1.5Hz, 1H), 5.71 (ddd, J=16-8.5 および 5Hz, 1H), 5.81 (dd, J=16.5 および 1.5Hz, 1H), 5.88 (mt, 1H), 6.20 (d, J=16Hz, 1H), 6.28 (mt, 1H), 6.49 (dd, J=16.5 および 5Hz, 1H), 8.05 (s, 1H)。
【0061】
(16R)−14−O−アリル−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBは下記の方法で製造することができる:
36.57gの炭酸カリウムおよび65.35cm3の臭化アリルを、450cm3の2−ブタノン中の20gの (16R)−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBの溶液に20℃で加える。反応混合物を76時間還流する。20℃に冷却して濾過したのち、反応混合物を減圧下(2.7kPa)に濃縮する。残留物を200cm3のジクロロメタンに取り、次いで順次に100cm3の水で2回、および300cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して27.8gの黄色泡状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール(体積比94/3/3)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのち、7.80gの (16R)−14−O−アリル−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBが黄色泡状物の形態で得られる。
【0062】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.10 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.70〜2.05 (mt, 6H), 1.80 (s, 3H), 2.12 (mt, 1H), 2.74 (mt, 1H), 2.79 (dd, J=16.5 および 5.5Hz, 1H), 2.99 (dd, J=16.5 および 7Hz, 1H), 3.15 (d, J=3Hz, 1H), 3.42 (dd, J=16-10 および 4Hz, 1H), 3.80〜3.95 (mt, 2H), 3.95〜4.10 (mt, 2H), 4.27 (mt, 1H), 4.45〜4.60 (mt, 2H), 4.78 (dd, J=10 および 1.5Hz, 1H), 4.83 (dd, J=9 および 3.5Hz, 1H), 5.18 (dd, J=10.5 および 1.5Hz, 1H), 5.25 (dd, J=18 および 1.5Hz, 1H), 5.34 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.65 (ddd, J=16-10 および 4.5Hz, 1H), 5.79 (dd, J=16 および 1.5Hz, 1H), 5.85〜6.00 (mt, 2H), 6.22 (ブロード d, J=16Hz, 1H), 6.51 (dd, J=16 および 5Hz, 1H), 8.15 (s, 1H)。
【0063】
(16R)−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBは下記の方法で製造することができる:
550cm3のジクロロメタン中の11.35gの水素化ホウ素ナトリウムの懸濁液を20分間還流する。次いで68.6cm3の酢酸を約30分間にわたって滴下したのち、230cm3のジクロロメタン中の52.75gのプリスチナマイシンIIBの溶液(硫酸ナトリウム上で予め乾燥する)を約45分間にわたって加える。反応混合物を還流下に4.5時間、次いで20℃で16時間撹拌する。次いで500cm3のジクロロメタンおよび1500cm3の水を反応混合物に加える。沈降が起こったのちに有機相を分離し、水相を500cm3の塩化メチレンで抽出する。有機相を併せ、1000cm3の飽和重炭酸ナトリウム水溶液を徐々に加えてpHを8に調節する。得られた有機を順次に1000cm3の水および1000cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで3S植物性活性炭で処理し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、Celite(登録商標)に通して濾過し、減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して50gの淡黄色固体を与える。378cm3の0.5M水酸化アンモニウム水溶液を、900cm3の塩化メチレン中の上記の固体の溶液に20℃で加える。20℃で16時間撹拌したのち、沈降が起こったのちに有機相を分離し、1000cm3の水および1000cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)に濃縮乾固して46gの淡黄色固体を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:塩化メチレン/メタノール勾配(体積比98/2および97/3)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのち、8.57gの (16R)−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBが約140℃(分解)で溶融するオフホワイトの泡状物の形態で得られる。
【0064】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.00 (dm, J=6.5Hz, 3H), 1.10 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.70〜2.05 (mt, 6H), 1.81 (s, 3H), 2.05〜2.20 (mt, 2H), 2.76 (mt, 1H), 2.84 (dd, J=16 および 5.5Hz, 1H), 3.00 (dd, J=16 および 7Hz, 1H), 3.04 (d, J=4Hz, 1H), 3.45 (ddd, J=16-9 および 4Hz, 1H), 3.90 (mt, 1H), 4.04 (mt, 1H), 4.27 (mt, 1H), 4.48 (ddd, J=16-9 および 4Hz, 1H), 4.80 (dd, J=10 および 2Hz, 1H), 4.84 (dd, J=9 および 3.5Hz, 1H), 4.88 (mt, 1H), 5.44 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.67 (ddd, J=16-9 および 4Hz, 1H), 5.80 (dd, J=16 および 1.5Hz, 1H), 5.95 (dd, J=9 および 4Hz, 1H), 6.19 (ブロード d, J=16Hz, 1H), 6.53 (dd, J=16 および 5Hz, 1H), 8.16 (s, 1H)。
【0065】
実施例2
(16R)−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIB
1.2gの水酸化ナトリウム、0.50gの臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムおよび4.70cm3のヨードメタンを、40cm3のジクロロメタンおよび40cm3の水中の8gの (16R)−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBの溶液(実施例1に記載したように調製する)に25℃で加える。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで沈降が起こったのちに相を分離する。有機相を100cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)に濃縮して10.7gのクリーム色泡状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール(体積比95/2.5/2.5)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのちに1.2gの淡黄色泡状物が得られ、この生成物を7cm3の熱アセトニトリルから再結晶して、1.15gの (16R)−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIBを約125℃(分解)で溶融する白色結晶の形態で与える。
【0066】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.08 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.70 (ddd, J=14-7 および 3Hz, 1H), 1.75〜2.05 (mt, 5H), 1.82 (s, 3H), 1.92 (d, J=4Hz, 1H), 2.14 (mt, 1H), 2.75 (mt, 1H), 2.80 (dd, J=16 および 8.5Hz, 1H), 3.18 (dd, J=16 および 4Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.50 (mt, 1H), 3.75 (mt, 1H), 3.95 (mt, 2H), 4.45 (mt, 1H), 4.70 (mt, 1H), 4.75〜4.85 (mt, 2H), 5.36 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.72 (ddd, J=16-8 および 4.5Hz, 1H), 5.81 (dd, J=16.5 および 1.5Hz, 1H), 6.06 (mt, 1H), 6.18 (d, J=16Hz, 1H), 6.51 (dd, J=16.5 および 5Hz, 1H), 8.10 (s, 1H)。
【0067】
実施例3
(16R)−16−アリルオキシ−16−デオキソプリスチナマイシンIIB
1.06gの水酸化ナトリウム、0.40gの臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムおよび11.49cm3の臭化アリルを、50cm3のジクロロメタンおよび50cm3の水中の7gの (16R)−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBの溶液(実施例1に記載したように調製する)に25℃で加える。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで沈降が起こったときに相を分離する。有機相を100cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)に濃縮して7.15gの黄色泡状物を与え、これをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール(体積比95/2.5/2.5)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのちに1.2gの白色泡状物が得られ、この生成物を5cm3の熱アセトニトリルから再結晶して、0.68gの (16R)−16−アリルオキシ−16−デオキソプリスチナマイシンIIBを約114℃(分解)で溶融する白色結晶の形態で与える。
【0068】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.08 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.73 (ddd, J=15-7.5 および 3Hz, 1H), 1.75〜2.05 (mt, 5H), 1.81 (s, 3H), 2.14 (mt, 1H), 2.74 (mt, 1H), 2.82 (dd, J=16 および 8.5Hz, 1H), 3.16 (dd, J=16 および 3.5Hz, 1H), 3.50 (ddd, J=16-8.5 および 3.5Hz, 1H), 3.91 (mt, 1H), 3.94 (mt, 2H), 4.00 (分解 dd, J=12.5 および 5.5Hz, 1H), 4.17 (分解 dd, J=12.5 および 5.5Hz, 1H), 4.45 (ddd, J=16-9 および 5Hz, 1H), 4.71 (mt, 1H), 4.76 (dd, J=9 および 3.5Hz, 1H), 4.78 (dd, J=10 および 1.5Hz, 1H), 5.22 (dd, J=10 および 1.5Hz, 1H), 5.32 (dd, J=17.5 および 1.5Hz, 1H), 5.35 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.73 (ddd, J=16-8.5 および 5Hz, 1H), 5.81 (dd, J=16 および 1.5 Hz, 1H), 5.96 (mt, 1H), 6.11 (mt, 1H), 6.17 (ブロード d, J=16Hz, 1H), 6.51 (dd, J=16 および 5Hz, 1H), 8.08 (s, 1H)。
【0069】
実施例4
(16R)−16−デオキソ−16−(プロパ−2−イニルオキシ)プリスチナマイシンIIB
実施例2に記載の方法と同様の方法で処理するが、40cm3のジクロロメタンに溶解した7gの (16R)−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBから出発し、1.7gの臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、1.06gの水酸化ナトリウム、40cm3の水および5cm3の臭化プロパルギルを、20℃でアルゴン雰囲気中で加える。18時間撹拌して仕上げ処理したのちに7.23gの橙色固体が得られ、この生成物をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(体積比95/2.5/2.5)]により精製する。予想生成物を含む画分を濃縮したのちに1.58gの黄色固体が得られ、この生成物を40cm3の熱アセトニトリルから再結晶する。40cm3のアセトニトリルと共に No.4焼結ロートに通して結晶を濾過し、減圧下(2.7kPa)に乾燥したのち、1.36gの (16R)−16−デオキソ−16−(プロパ−2−イニルオキシ)プリスチナマイシンIIBが約112℃で分解を伴って溶融する白色結晶の形態で得られる。
【0070】
1H NMR スペクトル (400 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.96 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.01 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.08 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.75 (ddd, J=16-7.5 および 3.5Hz, 1H), 1.75〜2.05 (mt, 5H), 1.84 (s, 3H), 1.85 (d, J=3.5Hz, 1H), 2.15 (mt, 1H), 2.48 (t, J=2.5 Hz, 1H), 2.75 (mt, 1H), 2.87 (dd, J=16 および 9Hz, 1H), 3.21 (dd, J=16 および 3.5Hz, 1H), 3.50 (ddd, J=16-8 および 3.5Hz, 1H), 3.94 (mt, 2H), 4.09 (mt, 1H), 4.25 (dd, J=16 および 2.5Hz, 1H), 4.31 (ddm, J=16 および 2.5 Hz, 1H), 4.46 (mt, 1H), 4.65〜4.80 (mt, 2H), 4.78 (dd, J=10 および 1.5Hz, 1H), 5.36 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 5.74 (ddd, J=16-8.5 および 5Hz 1H), 5.82 (dd, J=16 および 1.5Hz, 1H), 6.10〜6.25 (mt, 1H), 6.18 (ブロード d, J=16Hz, 1H), 6.51 (dd, J=16 および 5.5Hz, 1H), 8.10 (s, 1H)。
【0071】
実施例5
(16R)−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIA
実施例2に記載の方法と同様の方法で処理するが、40cm3のジクロロメタンおよび40cm3の水に溶解した8gの (16R)−16−デオキソ−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIAから出発し、1.2gの水酸化ナトリウム、0.49gの臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムおよび4.7cm3のヨウ化メチルを25℃で加える。96時間撹拌して仕上げ処理したのち、そしてシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー[溶離剤:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール(体積比96/2/2)]により精製し、予想生成物を含む画分を濃縮したのちに0.38gの泡状物が得られ、これを40cm3の酢酸エチルで希釈し、次いで順次に20cm3の0.1N塩酸溶液、20cm3の水および20cm3の飽和水酸化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下(2.7kPa)に濃縮して、0.15gの (16R)−16−デオキソ−16−メトキシプリスチナマイシンIIAを約151℃で分解を伴って溶融する白色粉末の形態で与える。
【0072】
1H NMR スペクトル (300 MHz, CDCl3, δ ppm中): 0.98 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.00 (d. J=6.5Hz, 3H), 1.13 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.50 (d, J=3.5Hz, 1H), 1.75 (d, J=1Hz, 3H), 1.88 (ddd, J=16-10.5 および 3Hz, 1H), 1.95〜2.10 (mt, 2H), 2.60〜2.90 (mt, 4H), 3.14 (dd, J=14 および 3Hz, 1H), 3.26 (mt, 1H), 3.44 (s, 3H), 3.87 (非常に大きなブロード d, J=17Hz, 1H), 4.15〜4.45 (mt, 3H), 4.53 (mt, 1H), 4.86 (ブロード d, J=9Hz, 1H), 4.96 (dd, J=10 および 2Hz, 1H), 5.66 (ddd, J=16-5 および 3.5Hz, 1H), 5.93 (ブロード d, J=16Hz, 1H), 6.02 (dd, J=16.5 および 1Hz, 1H), 6.14 (t, J=3Hz, 1H), 6.62 (dd, J=16.5 および 7.5Hz, 1H), 7.25〜7.40 (mf, 1H), 7.89 (s, 1H)。
【0073】
(16R)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIAは F. Le Gofficm-L. Capmau, J. Abbe, L. Charles および J. Montastier; EUR. J. MED. -CHIMICA THERAPEUTICA: JANUARY-FEBRUARY, 1981-16, No. 1. pp. 69-72 に従って製造することができる。
【0074】
本発明はまた、少なくとも1種の本発明に係るストレプトグラミン誘導体を、純粋形態で、少なくとも1種のB群ストレプトグラミン誘導体と組み合わせて、適切ならば塩の形態で、および/または1種またはそれ以上の適合性で製薬上許容される希釈剤または助剤と組み合わせた形態で含む医薬組成物に関する。
【0075】
本発明に係る組成物は、経口的、非経口的、局所的に、直腸内に、またはエアゾールとして使用することができる。
使用できる経口的投与のための固体組成物としては、錠剤、ピル、ゲルカプセル、粉末および顆粒が挙げられる。これらの組成物において、本発明に係る活性生成物は、一般的に組み合わせた形態で、1種またはそれ以上の不活性希釈剤または助剤、例えばショ糖、乳糖または澱粉と混合されている。これらの組成物は希釈剤以外の物質、例えばステアリン酸マグネシウムのような滑剤、または制御放出を意図したコーティングを含むことができる。
【0076】
使用できる経口的投与のための液体組成物としては、水または流動パラフィンのような不活性希釈剤を含む製薬上許容される溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップおよびエリキシルが挙げられる。これらの組成物も希釈剤以外の物質、例えば湿潤、甘味または矯味矯臭用の生成物を含むことができる。
【0077】
非経口的投与のための組成物は無菌の溶液またはエマルジョンであってよい。使用できる溶剤またはビヒクルとしては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油、および注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。これらの組成物も助剤、特に湿潤剤、等張剤、乳化剤、分散剤および安定剤を含むことができる。
【0078】
滅菌は幾つかの方法で、例えば細菌フィルターを用いたり、照射または加熱により行うことができる。組成物は、使用時に滅菌水または任意の他の注射可能な無菌媒質に溶解できる無菌の固体組成物の形態で製造することもできる。
局所的投与のための組成物は、例えばクリーム、軟膏、ローションまたはエアゾールであってよい。
【0079】
直腸内投与のための組成物は、有効成分のほかに、カカオバター、半合成グリセリドまたはポリエチレングリコールのような添加剤を含有する坐剤または直腸カプセルである。
【0080】
組成物はエアゾールであってもよい。液体エアゾール形態で使用するために、組成物は安定な無菌溶液、または使用時に非発熱性の(apyrogenic)滅菌水、生理食塩水または任意の他の製薬上許容されるビヒクルに溶解される固体組成物であってよい。直接吸入用の乾燥エアゾール形態で使用するために、有効成分は微粉砕され、そして30〜80μmの粒径を有する固体の水溶性希釈剤またはビヒクル、例えばデキストラン、マンニトールまたは乳糖と混合される。
【0081】
ヒトの治療において、本発明に係る新規なストレプトグラミン誘導体は、細菌に由来する感染症の処置に特に有用である。用量は所望の効果および処置の期間に依存する。医師は、処置に応じて最も適切と考える用量を、年令、体重、感染の程度および処置される個体に特定な他の因子の関数として決定するであろう。一般的に用量は、成人について経口的または非経口的経路により、1日当たり2回または3回の投与において、0.5〜3gの活性生成物である。
以下の実施例により本発明に係る組成物を説明する。
【0082】
実施例
250mg用量の活性生成物を含有し、そして下記の組成を有する錠剤を通常の技術に従って製造する:
Figure 0004225377

Claims (6)

  1. 一般式:
    Figure 0004225377
    [式中、
    - R1はアルキル、アルケニルもしくはアルキニル基(これらはモノ−またはポリフルオロ基であってよい)、または3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、フェニルメチル基もしくはヘテロシクリルメチル基(このヘテロシクリル部分は芳香族である)を示し、
    - R2は水素原子、またはメチルもしくはエチル基を示し、そして
    - 結合
    Figure 0004225377
    は単結合(27R立体化学)または二重結合を示し、
    上記のアルキル基は直鎖または分枝鎖に1〜6個の炭素原子を有し、そして上記のアルケニルおよび/またはアルキニル基は直鎖または分枝鎖に3〜6個の炭素原子を有する]で表されるA群ストレプトグラミン誘導体。
  2. - R1がアルキル、アルケニルまたはアルキニル基を示し、
    - R2がメチル基を示し、そして
    - 結合
    Figure 0004225377
    が単結合(27R立体化学)または二重結合を示す
    ことを特徴とする、請求項1に記載のストレプトグラミン誘導体。
  3. 一般式:
    1−X (IIa)
    (式中、R1は請求項1で定義したとおりであり、そしてXはハロゲン原子、またはメチルスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ基を示す)で表される誘導体を、相間移動剤の存在下に、一般式:
    Figure 0004225377
    [式中、R2は請求項1で定義したとおりであり、そして結合
    Figure 0004225377
    は単結合(27R立体化学)または二重結合を示す]
    で表されるストレプトグラミンのジヒドロキシ誘導体(この誘導体において、14位のヒドロキシル官能基および/または8位のアミド官能基は予め保護されていてもよい)と反応させ、次いで適切ならば保護基を除去してもよいことを特徴とする、請求項1に記載のA群ストレプトグラミン誘導体の製造方法。
  4. 一般式:
    Figure 0004225377
    [式中、R2は請求項1で定義したとおりであり、結合
    Figure 0004225377
    は単結合(27R立体化学)または二重結合を示し、基R3は保護基を示し、そしてR4はシリル基を示す]
    で表されるシリルおよび14−O−アリル誘導体を脱シリル化し、次いで請求項2で定義した一般式(IIa)の誘導体により37−O−アルキル化したのち、アリル基および保護基R3を除去することによる方法を行うことを特徴とする、請求項1に記載のA群ストレプトグラミン誘導体の製造方法。
  5. 基R3がt−ブトキシカルボニル基であることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
  6. 一般式:
    Figure 0004225377
    (式中、結合
    Figure 0004225377
    2 よびR4は請求項4で定義したとおりであり、そしてR 3 はt−ブトキシカルボニル基を示す)に相当することを特徴とする、
    A群ストレプトグラミン誘導体。
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