JP4326178B2 - ストレプトグラミン誘導体、それらの製造およびそれらを含有する組成物 - Google Patents

ストレプトグラミン誘導体、それらの製造およびそれらを含有する組成物 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、単独でもしくはA群のストレプトグラミン誘導体と組み合わせでとりわけ有利な抗菌活性を有する、一般式:
【0002】
【化12】
Figure 0004326178
【0003】
のB群のストレプトグラミン誘導体、ならびにそれらが存在する場合はそれらの塩に関する。
【0004】
既知のストレプトグラミンのなかで、ストレプトミセス プリスチナエスピラリス(Streptomyces pristinaespiralis)により産生される天然起源の抗菌剤、プリスチナマイシン(RP 7293)は、1955年に初めて単離された。名称パイオスタシン[Pyostacine](商標)のもとで販売されるプリスチナマイシンは、主として、プリスチナマイシンIIAと組み合わせられたプリスチナマイシンIAより成る。
【0005】
ストレプトグラミン族の別の抗菌剤、バージニアマイシンは、ストレプトミセス ビルジニエ(Streptomyces virginiae)、ATCC 13161[Antibiotics and Chemotherapy、、632(1955)]から単離された。バージニアマイシン(スタフィロマイシン[Staphylomycine](商標)は、主として、M1因子と組み合わせられたS因子より成る。
【0006】
構造:
【0007】
【化13】
Figure 0004326178
【0008】
[式中
Raは構造−CH2R’a(これについて、R’aは置換されてよいヘテロシクリルチオ型の基であり)の基であるか、あるいは、構造=CHR’a(これについて、R’aは置換アルキルアミノ、アルキルオキシもしくはアルキルチオ基であり)の基、または置換されてよいヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルオキシもしくはヘテロシクリルチオ型の基を表し、RbおよびRcは水素原子であり、ならびに、Rdは水素原子もしくはジメチルアミノ基であるか、あるいは、Raは水素原子でありかつRbは水素もしくはメチルであり、また、RcおよびRdは水素もしくは多様な置換基である]
により表されるストレプトグラミンの半合成誘導体が、特許および特許出願、欧州特許第EP 133 097号、同第EP 248 703号、同第EP 770 132号および同第EP 772 630号明細書に記述されている。
【0009】
ストレプトグラミンのA群の半合成の成分と組み合わせられる場合に、それらは相乗作用を示し、かつ、注入単独もしくは経口経路単独のいずれかを介して抗菌剤として使用することができる。
【0010】
欧州特許第EP 133 098号明細書もまた、合成中間体である、位置5δにアミノメチレニル鎖を担持するB群のシネルギスチン誘導体を開示した。
【0011】
Rが基−NR12もしくは−SR3を表し、これについて:
同一もしくは異なってよいR1およびR2は、水素原子、ヒドロキシルで場合によっては置換されるアルキル基(1ないし8個の炭素)、アルケニル(3ないし8個の炭素)、シクロアルキル(3ないし8個の炭素)、アルキルオキシ(1ないし8個の炭素)、ジアルキルアミノ、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子またはアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシもしくはジアルキルアミノ基で]場合によっては置換されるフェニルアルキル、窒素、イオウおよび酸素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有する飽和もしくは不飽和のヘテロシクリルアルキル(3ないし8員)、あるいはジアルキルアミノアルキルを表すか、あるいは
1およびR2は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ[1個もしくはそれ以上のヒドロキシル、アルキル、ハロゲン原子で場合によっては置換されるフェニル、フェニルアルキル、フェニルアルケニル(アルケニルは2ないし4個の炭素を含有し)、ヒドロキシアルキル、アシルもしくはアルキルオキシカルボニル基、またはその中でヘテロシクリル部分が飽和もしくは不飽和(4ないし6員)でありかつ酸素、イオウおよび窒素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルカルボニル基で]場合によっては置換される3ないし12員の飽和、部分的に飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環の複素環を形成し、
3は基−NR12(これについて、同一もしくは異なってよいR1およびR2は、水素原子もしくはアルキル基を表すか、またはそれらが結合される窒素原子と一緒になって上で定義されたような複素環を形成する)で置換されるアルキル(1ないし8個の炭素原子を含有する)もしくはシクロアルキル(3ないし8個の炭素原子を含有する)基であるか、あるいは、R3は、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ1個のアルキル基で場合によっては置換される3ないし7員の飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環のヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルメチル基を表し、
【0012】
【化14】
Figure 0004326178
【0013】
Raがメチルもしくはエチル基であり、ならびに
Rb、RcおよびRdが以下の定義:
1)RbおよびRcは水素原子でありかつRdは水素原子またはメチルアミノもしくはジメチルアミノ基であり、
2)Rbは水素原子であり、Rcは水素、塩素もしくは臭素原子であるか、またはアルケニル基(3ないし5C)を表し、および、Rdは基−NMe−R’’’であり、これについて、R’’’はアルキル、ヒドロキシアルキル(2ないし4C)、またはフェニルで場合によっては置換されるアルケニル(2ないし8C)、シクロアルキル(3ないし6C)メチル、ベンジル、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子、またはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で置換される]置換ベンジル、その中でヘテロシクリル部分が、飽和もしくは不飽和かつ5もしくは6員でありならびに[アルキル、アルケニル(2ないし8個の炭素)、シクロアルキル(3ないし6個の炭素)、飽和もしくは不飽和のヘテロシクリル(4ないし6員)、フェニル、R1の定義について上で定義されたような置換フェニルもしくはベンジル基で]場合によっては置換されるイオウ、酸素および窒素から選ばれる1もしくは2個のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルメチルもしくはヘテロシクリルエチルを表すか、あるいは、R’’’はシアノメチルもしくはカルボキシメチル基を表すか、または−COReもしくは−CH2COReを表し、これについて、Reは−OR’eであり、R’eはアルキル(1ないし6個の炭素)、アルケニル(2ないし6個の炭素)、ベンジル、フェニル、トルイル、または、ヘテロシクリル部分が5もしくは6員でありかつイオウ、酸素および窒素から選ばれる1もしくは2個のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルメチルであるか、あるいは、Reは、アルキルアミノ、アルキルメチルアミノ、ヘテロシクリル部分が飽和かつ5もしくは6員でありならびにアルキル、ベンジルもしくはアルキルオキシカルボニル基で場合によっては置換されるイオウ、酸素および窒素から選ばれる1もしくは2個のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルアミノもしくはヘテロシクリルメチルアミノ基であるかのいずれかであるのいずれかであり、
3)Rbは水素原子であり、Rdは−NHCH3もしくは−N(CH32基であり、およびRcは塩素もしくは臭素原子であるか、または[Rdが−N(CH32である場合]アルケニル基(3ないし5C)を表し、
4)RbおよびRdは水素原子であり、および、Rcはハロゲン原子、あるいは、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシ、トリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(1ないし6C)またはトリハロメチル基であり、
5)RbおよびRcは水素原子であり、および、Rdはハロゲン原子、あるいは、エチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキル(1ないし6C)、フェニルまたはトリハロメチル基であり、
6)Rbは水素原子であり、また、Rcはハロゲン原子、またはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキルもしくはアルキル(1ないし3C)基であり、および、Rdはハロゲン原子、あるいはアミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(1ないし6C)またはトリハロメチル基であり、
7)Rcは水素原子であり、また、RbおよびRdはメチル基を表す、
を有する、一般式(I)の生成物が、経口でおよび非経口での双方でとりわけ有利な活性を示すことが、今や見出され、かつ、これは本発明の主題を形成する。
【0014】
一般式(I)のストレプトグラミン誘導体は、とりわけそれらの強力な経口および非経口活性のために、とりわけ有利であり、それは、それらに、とりわけ重症の感染症を治療する場合に、病院の環境で、注入、次いで患者に投与することがより容易である、経口の外来治療を介して、否定しがたい利点を与える。従って、実務家は、病院治療の終了と治療全体の終了との間で患者の医薬製品の部類を変えることをもはや余儀なくされない。
【0015】
上の一般式(I)において、ハロゲン原子はフッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選ぶことができ;アルキルおよびアシル基は、直鎖もしくは分枝状でありかつ具体的に挙げられる場合を除き1ないし4個の炭素原子を含有する。アルケニル基もまた直鎖もしくは分枝状鎖であることができ、かつ、2ないし4個の炭素原子を含有することができる。
【0016】
1およびR2がヘテロシクリルアルキルを表す場合に、それらはヘテロシクリル基を含んで成るか、もしくは窒素原子と一緒になって複素環を形成するか、またはR3がヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルメチル基を表す場合、該ヘテロシクリル基は飽和もしくは不飽和かつ場合によっては多環(とりわけ二環もしくは三環)であることができることもまた、上の定義において理解される。
【0017】
上で挙げられたヘテロシクリル基のなかで、限定しない様式で具体的に挙げることができるものは、ピロリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピペラジニル、ピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、フリル、チエニルおよびジオキソラニルを包含する。
【0018】
本発明によれば、一般式(I)の生成物は、一般式:
【0019】
【化15】
Figure 0004326178
【0020】
[式中、R、Ra、Rb、RcおよびRdは上のとおり定義される]
のB群のシネルギスチン誘導体へのフッ素化剤の作用、次いでフルオロ誘導体もしくは5γ−5δ位置で不飽和である誘導体の分離により製造することができる。
【0021】
該反応は、一般に、フッ化イオウのようなフッ素化剤[例えば三フッ化アミノイオウ:三フッ化モルホリノイオウ、三フッ化ジエチルアミノイオウ(Tetrahedron、44、2875(1988)、三フッ化ビス(2−メトキシエチル)アミノイオウ(デオキソフルオル[Deoxofluor](商標))、もしくは例えば四フッ化イオウ(J.Org.Chem.、40、3808(1975))、またはヘキサフルオロプロピルジエチルアミン(日本国特許第JP 2 039 546号明細書)もしくはN−(2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミンのような作用物質の作用により実施する。該反応は、例えば塩素化溶媒(とりわけジクロロメタン、ジクロロエタンもしくはクロロホルム)のような有機溶媒中、−70℃と50℃との間の温度で、かつ、好ましくは不活性媒体中(例えばアルゴンもしくは窒素下)で実施する。
【0022】
【化16】
Figure 0004326178
【0023】
子の残部に悪影響を及ぼさない通常の方法に従って、例えばクロマトグラフィーもしくは結晶化を実施することにより分離する。
【0024】
【化17】
Figure 0004326178
【0025】
シネルギスチン誘導体は、一般式(II)のB群のシネルギスチン誘導体への窒素性塩基の存在下でのハロゲン化チオニルの作用により製造することができる。
【0026】
該反応は、塩素化溶媒(とりわけ、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンもしくはクロロホルム)または(例えばテトラヒドロフラン[THF]のような)エーテル中、−50℃と+80℃との間の温度で、(例えば、トリエチルアミンもしくはピリジンのような)窒素性塩基の存在下で塩化もしくは臭化チオニルを処理することにより実施する。
【0027】
一般式(II)のB群のシネルギスチン誘導体は、一般式:
【0028】
【化18】
Figure 0004326178
【0029】
[式中、R、Ra、Rb、RcおよびRdは上のとおり定義される]
のストレプトグラミン誘導体の5γのケトン官能基を、分子の残部に悪影響を及ぼさない通常の方法に従って還元することにより製造することができる。
【0030】
該方法は、エーテル(例えばTHF)またはアルコール(例えばメタノールもしくはエタノール)または塩素化溶媒(例えばジクロロメタン)のような有機溶媒中、−70℃と60℃との間の温度で、水素化物、例えばアルカリホウ水素化物(とりわけ、ホウ水素化ナトリウム、ホウ水素化カリウム、トリアセトキシホウ水素化ナトリウムもしくはシアノホウ水素化ナトリウム)のような還元剤での処理により実施する。
【0031】
一般式(III)のストレプトグラミン誘導体は、欧州特許第EP 133 097号、同第EP 133 098号、同第EP 248 703号、同第EP 432 029号、同第EP 770 132号および同第EP 772 630号明細書に記述される方法に従って、もしくはそれらとの類似により、製造することができる。
【0032】
【化19】
Figure 0004326178
【0033】
グラミン誘導体は、一般式:
【0034】
【化20】
Figure 0004326178
【0035】
[式中、Ra、Rb、RcおよびRdは上のとおり定義され、かつ、Halはハロゲン原子を表す]
のハロゲン化ストレプトグラミン誘導体へのアミンHNR12もしくはチオールHS−R3の作用によってもまた製造することができる。
【0036】
好ましくは、記号Halは塩素もしくは臭素原子を表す。
【0037】
アミンR12NHの反応は、0℃と80℃との間の温度で、アミド(例えばジメチルホルムアミド)もしくはニトリル(例えばアセトニトリル)もしくは塩素化溶媒(例えばクロロホルム)のような有機溶媒中で実施する。該方法は、場合によってはトリエチルアミンの存在下で実施する。チオールHS−R3が反応される場合、該方法は、例えば、アミド(例えばジメチルホルムアミド)もしくはニトリル(例えばアセトニトリル)のような有機溶媒中、場合によってはトリエチルアミンの存在下、0℃と80℃との間の温度で、アルカリ水素化物(例えば水素化ナトリウム)の存在下に塩基性媒体中で実施する。
【0038】
一般式(IV)のストレプトグラミン誘導体は、一般式:
【0039】
【化21】
Figure 0004326178
【0040】
[式中、Ra、Rb、RcおよびRdは上のとおり定義される]
の5δ−メチレンストレプトグラミンをハロゲン化剤で処理することにより製造することができる。
【0041】
該方法は、分子の残部に悪影響を及ぼさない普遍的なハロゲン化剤を使用して有利に実施する。とりわけ、塩化もしくは臭化チオニルを、塩素化溶媒(例えばジクロロメタン、ジクロロエタンもしくはクロロホルム)またはエーテル(例えばテトラヒドロフラン)のような有機溶媒中で反応させるか、あるいは、該方法は−60℃と80℃との間の温度で、これらの溶媒の混合物中で実施する。
【0042】
一般式(V)のストレプトグラミン誘導体は、一般式:
【0043】
【化22】
Figure 0004326178
【0044】
[式中、Ra、Rb、RcおよびRdは上のとおり定義される]
のシネルギスチンの5γのケトン官能基を還元することにより製造することができる。
【0045】
該反応は、一般式(III)の誘導体から一般式(II)のストレプトグラミン誘導体を得ることについて記述された条件に類似の条件下で実施する。該方法は、−60℃と60℃との間の温度で、無水塩化セシウムの存在下、アルコール(例えばメタノール)または塩素化溶媒(例えばジクロロメタン、ジクロロエタンもしくはクロロホルム)のような有機溶媒中、あるいはアルコール性溶媒/塩素化溶媒の混合物(例えばメタノール/ジクロロメタン)中で有利に実施する。
【0046】
一般式(VI)のストレプトグラミン誘導体は、欧州特許第EP 133 098号および同第EP 432 029号明細書に記述される方法に従って、あるいはこれらの方法、または欧州特許第EP 248 703号、同第EP 770 132号、同第EP 772 630号、同第EP 821 697号および国際特許出願第WO 99/43699号明細書に記述される、もしくは下で実施例に記述される方法との類似により、製造することができる。
【0047】
一般式(I)もしくは(IV)のストレプトグラミン誘導体は、必要な場合は、結晶化もしくはクロマトグラフィーのような物理的方法により精製することができる。
【0048】
R、Ra、Rb、RcおよびRdが上で定義されるとおりである一般式(II)のストレプトグラミン誘導体は新規生成物である。これらの生成物もまた本発明の情況内にあることが理解される。
【0049】
一般式(I)のストレプトグラミン誘導体のいくつかは、既知の方法により酸との付加塩の形態に転化することができる。これらの塩もまた、それらが存在する場合、本発明の情況の一部を形成することが理解される。
【0050】
製薬学的に許容できる酸との付加塩の例として、無機酸(塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩およびリン酸塩)、あるいは有機酸(コハク酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、フェニルスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩もしくはカンファースルホン酸塩、またはこれらの化合物の置換誘導体)と形成される塩を挙げることができる。
【0051】
適切な場合は、カルボキシル置換基を担持する誘導体は、それ自体において既知である方法に従って、金属塩、もしくは窒素性塩基との付加塩に転化することができる。これらの塩は、アルコール、エーテルもしくは水のような適する溶媒中、本発明の生成物へのアミンの金属塩基(例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩基)、アンモニアまたは作用により、あるいは有機酸の塩との交換反応により得ることができる。形成された塩は、場合によっては溶液を濃縮した後に沈殿し、そして濾過、静置もしくは凍結乾燥により分離する。挙げることができる製薬学的に許容できる塩の例は、アルカリ金属(ナトリウム、カリウムもしくはリチウム)またはアルカリ土類金属(マグネシウムもしくはカルシウム)との塩、アンモニウム塩、窒素性塩基(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、メチルアミン、プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジフェニレンジアミン、ベンズヒドリルアミン、キニン、コリン、アルギニン、リシン、ロイシンもしくはジベンジルアミン)の塩である。
【0052】
本発明のストレプトグラミン誘導体は、抗菌特性、およびA群のストレプトグラミン誘導体の抗菌活性に関しての相乗的特性を有する。それらは、単独でもしくはA群のストレプトグラミン成分と組み合わせられてのそれらの活性のために、ならびにとりわけ経口および非経口双方でのそれらの活性のためにとりわけ有利であり、それは、医薬製品の性質を改変することなく外来の中継(relay)治療への途を開く。
【0053】
それらがA群のストレプトグラミン成分もしくは誘導体と組み合わせられる場合、これらの成分もしくは誘導体は、とりわけ、経口もしくは非経口投与のための形態を得ることが望ましいかどうかに依存して、天然の成分、すなわちプリスチナマイシンIIA、プリスチナマイシンIIB、プリスチナマイシンIIC、プリスチナマイシンIID、プリスチナマイシンIIE、プリスチナマイシンIIFおよびプリスチナマイシンIIGから、または特許もしくは特許出願、米国特許第US 4 590 004号および欧州特許第EP 191 662号明細書に記述されるような半合成の誘導体から、あるいは、国際特許出願第WO 99/051265号明細書に記述される一般式:
【0054】
【化23】
Figure 0004326178
【0055】
[式中、R1は基−NR’R’’であり、これについてR’は水素原子もしくはメチル基であり、また、R’’は、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、アリル、プロパルギルもしくはベンジル基あるいは基−OR’’’であり、R’’’は水素原子またはアルキル、シクロアルキル、アリル、プロパルギルもしくはベンジル基あるいは−NR34であり、R3およびR4はひょっとしたらメチル基を表すか、またはそれらが結合される窒素原子と一緒になって、窒素、酸素およびイオウから選ばれる別のヘテロ原子もまた含有することができる飽和もしくは不飽和の4もしくは5員の複素環を形成し、R2は水素原子またはメチルもしくはエチル基であり、ならびに、結合---は単結合もしくは二重結合を表す]
の半合成の誘導体、ならびにそれらの塩から選ぶことができる。それと組み合わせることができるA群の誘導体はまた、一般式:
【0056】
【化24】
Figure 0004326178
【0057】
[式中、R1はハロゲン原子またはアジドもしくはチオシアナト基を表し、R2は水素原子またはメチルもしくはエチル基を表し、R3は、水素原子、または置換されてよい脂肪族、環脂肪族、芳香族、アラ脂肪族(araliphatic)、複素環もしくはヘテロシクリル脂肪族エステル残基を表し、および結合---は単結合(27Rの立体化学)もしくは二重結合を表す]
の半合成誘導体、ならびにそれらが存在する場合はそれらの塩からも選ぶことができる。とりわけ、エステル残基R3が:基R’3−CO−から選ばれることができ、これについて、R’3は、置換されないかあるいは[基NR’’R’’’を場合によっては担持するアルキル(ここで、同一もしくは異なってよい基R’’およびR’’’は、水素原子、または、それらが結合される窒素原子と一緒になって酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含んで成る飽和もしくは不飽和の3ないし8員のヘテロシクリル基を形成することができるアルキル基であることができ、前記複素環それ自身が1個もしくはそれ以上の基(飽和もしくは不飽和の3ないし8員のアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルアルキル、または−CH2−CO−NR’’R’’’)で置換されることが可能であるか、あるいは、R’’および/もしくはR’’’は飽和もしくは不飽和の3ないし8員のヒドロキシアルキル、フェニルもしくはヘテロシクリルアルキル基であることができ)、NR’’R’’’が上のとおり定義される基−CO−NR’’R’’’、あるいは上のとおり定義されるNR’’R’’’で置換されるアルキルもしくはアシル基から選ばれる1個もしくはそれ以上の基で]フェニル基上で置換されるフェニルもしくはフェニルアルキルであるか、あるいは、R’3は、[それら自身がカルボキシル基もしくは上で定義されたような基NR’’R’’’を場合によっては担持するアルキルオキシもしくはアルキルチオ基で置換されてよいアルキルから選ばれる、または上のとおり定義されるNR’’R’’’で置換されることができるアシルオキシから選ばれる]1個もしくはそれ以上の基でフェニル基上で置換されるフェニルもしくはフェニルアルキル基から選ばれることができるか、あるいは、R’3は、[カルボキシルもしくはカルボキシアルキルジスルファニル基、または基NR’’R’’’、−CH2−NR’’R’’’、−CO−NR’’R’’’、またはNR’’R’’’もしくは−CO−NR’’R’’’(これについて、NR’’R’’’は上のとおり定義される)で場合によっては置換されるアルキルオキシカルボニル、アルキルオキシもしくはアルキルジスルファニル基で]場合によっては置換されるアルキルおよびシクロアルキル基から選ばれることができるか、あるいは、R’3は、[それら自身がNR’’R’’’で場合によっては置換されるアルキルもしくはアシルで]場合によっては置換される飽和もしくは不飽和の3ないし8員のヘテロシクリル基から選ばれることができる、一般式(β)の生成物。
【0058】
上の一般式(β)において、R1がハロゲンである場合、それは塩素、臭素、フッ素およびヨウ素から選ぶことができること、ならびに、本発明の誘導体およびA群のストレプトグラミンの組み合わせ剤もまた本発明の情況内にあることが理解される。
【0059】
インビトロで、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)209Pに対し、本発明のストレプトグラミン誘導体は、プリスチナマイシンIIBのようなA群のストレプトグラミン誘導体と組み合わされる0.25μg/mlと32μg/mlとの間の濃度で、また、プリスチナマイシンIIBと組み合わせられて黄色ブドウ球菌シクリア(Staphylococcus aureus Schiclia)(メチシリン耐性)に対し0.5μg/mlと32μg/mlとの間の濃度で活性であることが示されており;インビボでは、それらは、皮下で10mg/kgと150mg/kgとの間の用量で(CD50)、また、経口で24mg/kgと150mg/kgとの間の用量で(CD50)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)IP8203へのマウスの実験感染に対するプリスチナマイシンIIBの抗菌活性を助ける[30/70の組み合わせ剤]。
【0060】
最後に、本発明の生成物は、それらの低毒性のためとりわけ有利である。生成物のいずれも、経口で150mg/kgの用量(2回の投与)でいかなる毒性も示さなかった。
【0061】
これらの生成物のうち:
Rが基−NR12もしくは−SR3を表し、これについて:
同一もしくは異なってよいR1およびR2は、水素原子、ヒドロキシルで場合によっては置換されるアルキル基(1ないし8個の炭素)、アルケニル(3ないし8個の炭素)、シクロアルキル(3ないし8個の炭素)、アルキルオキシ(1ないし8個の炭素)、ジアルキルアミノ、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子、またはアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシもしくはジアルキルアミノ基で]場合によっては置換されるフェニルアルキル、窒素、イオウおよび酸素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有する飽和もしくは不飽和のヘテロシクリルアルキル(3ないし8員)、あるいはジアルキルアミノアルキルを表すか、あるいは
1およびR2は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ[1個もしくはそれ以上のヒドロキシル、アルキル、ハロゲン原子で場合によっては置換されるフェニル、フェニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アシルもしくはアルキルオキシカルボニル基、またはヘテロシクリル部分が飽和もしくは不飽和(4ないし6員)でありかつ酸素、イオウおよび窒素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルカルボニル基で]場合によっては置換される3ないし12員の飽和、部分的に飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環の複素環を形成し、
3は、基−NR12(これについて、同一もしくは異なってよいR1およびR2は、アルキル基を表すか、もしくはそれらが結合される窒素原子と一緒になって上に定義されるような複素環を形成する)で置換されるアルキル(1ないし8個の炭素原子を含有する)基であるか、あるいは、R3は、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ1個のアルキル基で場合によっては置換される3ないし7員の飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環のヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルメチル基を表し、
【0062】
【化25】
Figure 0004326178
【0063】
Raがエチル基であり、ならびに
Rb、RcおよびRdが下の定義:
1)RbおよびRcは水素原子であり、かつ、Rdはメチルアミノもしくはジメチルアミノ基であり、
2)Rbは水素原子であり、Rcは水素もしくは塩素原子であり、ならびにRdは基−NMe−R’’’であり、これについてR’’’はアルケニル(2ないし8C)もしくはヘテロシクリルメチル基を表すか、または−COOR’e(ここでR’eはアルキル(1ないし6個の炭素)、アルケニル(2ないし6個の炭素)、フェニルもしくはトルイルである)を表し、
3)Rbは水素原子であり、Rdは−NHCH3もしくは−N(CH32基であり、および、Rcは塩素原子である
を有する、一般式(I)の生成物がとりわけ有利である。
【0064】
加えて、これらの生成物のうち、とりわけ、
−5δ−(1−モルホリノ)メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−[N−メチル−N−2−(1,3−ジオキソラニル)メチル]アミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−モルホリノメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−モルホリノメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIE
−5δ−[ビス(2−メトキシエチル)アミノメチル]−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
がより具体的に活性である。
【0065】
実施例で引用される生成物がとりわけ好ましく;下のストレプトグラミン誘導体もまた有利な生成物である:
−4ε−クロロ−5δ−(ジエチルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ジエチルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ジエチルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ)−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(3−ジエチルアミノプロピルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(3−ジエチルアミノプロピルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(3−ジエチルアミノプロピルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(3−ジエチルアミノプロピルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ)−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ジメチルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ジメチルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ジメチルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ジメチルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ)−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(1−メチル−2−イミダゾリルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(1−メチル−2−イミダゾリルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(1−メチル−2−イミダゾリルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(モルホリノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(モルホリノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(モルホリノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(モルホリノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(2−ピペリジノエチル)チオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(2−ピペリジノエチル)チオメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(2−ピペリジノエチル)チオメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(3−ピペリジノプロピル)チオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(3−ピペリジノプロピル)チオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(3−ピペリジノプロピル)チオメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(3−ピペリジノプロピル)チオメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(4−ピリジルメチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(4−ピリジルメチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(4−ピリジルメチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(3−ピリジルメチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(3−ピリジルメチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(3−ピリジルメチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(2−ピリジルメチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(2−ピリジルメチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(2−ピリジルメチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(2−ピリジルメチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−{[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]チオメチル}−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−{[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]チオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−{[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]チオメチル}−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−{[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]チオメチル}−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ブトキシカルボニルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ブトキシカルボニルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ブトキシカルボニルアミノメチルチオエチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ブトキシカルボニルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(アミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(アミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(アミノメチルチオエチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(アミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ピロリジノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ピロリジノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ピロリジノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ピロリジノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ジイソプロピルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ジイソプロピルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(ジイソプロピルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(ジイソプロピルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(N−エチル−N−メチルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(N−エチル−N−メチルアミノエチルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−(N−エチル−N−メチルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−(N−エチル−N−メチルアミノエチルチオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−((2R)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−((2R)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−((2R)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−((2R)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−((2S)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−((2S)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−5δ−((2S)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
−4ε−クロロ−5δ−((2S)−3−ジエチルアミノプロピル−2−チオメチル)−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
一般式(α)のストレプトグラミン誘導体は、それらの製造法と一緒に、国際特許出願第WO 99/05165号明細書(引用することによって本明細書に組み込まれる)に記述される。
【0066】
国際特許出願第WO 01/02427号明細書に記述される一般式(β)のストレプトグラミン誘導体は、一般式:
【0067】
【化26】
Figure 0004326178
【0068】
[式中、R2は上のとおり定義され、---結合は単結合(27Rの立体化学)もしくは二重結合を表し、また、式中、位置14のヒドロキシル官能基は前もって保護されている]
のストレプトグラミン誘導体のハロゲン化、アジドへの転化、もしくはチオシアネートへの転化、次いで保護基の除去、および、適切な場合には、R3が水素原子以外である誘導体(β)を得るために、分子の残部に悪影響を及ぼさない通常の方法に従って、置換されてよい(R3)脂肪族、環脂肪族、芳香族、アラ脂肪族、複素環、もしくはヘテロシクリル脂肪族エステル残基の導入により製造する。
【0069】
ハロゲン化反応、アジドへの転化、もしくはチオシアネートへの転化は、三フッ化アミノイオウ(三フッ化ジエチルアミノイオウ、三フッ化ビス(2−メトキシエチル)アミノイオウ(デオキソフルオル[Deoxofluor](商標))もしくは三フッ化モルホリノイオウ)の存在下、あるいは四フッ化ナトリウムの存在下、テトラアルキルアンモニウム(テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウムもしくはテトラブチルアンモニウム)、トリアルキルベンジルアンモニウムまたはトリアルキルフェニルアンモニウムのハロゲン化物、アジドもしくはチオシアネートのような試薬を使用して、あるいはクラウンエーテルを場合によっては補充されたアルカリ金属のハロゲン化物、アジドもしくはチオシアネートを使用して、実施することができる。該反応は、好ましくはアルゴンもしくは窒素下、−78℃と40℃との間で、塩素化有機溶媒(ジクロロメタン、ジクロロエタンもしくはクロロホルム)またはエーテル(テトラヒドロフラン)中で実施する。(16S)配置のヒドロキシル誘導体の使用は(16R)配置の誘導体を生じる。位置14のヒドロキシル基の保護および脱保護は、分子の残部に悪影響を及ぼさない通常の方法に従って実施する[T.W.GreeneとP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis(第2版)、A.ワイリー−インターサイエンス パブリケーション(A.Wiley−Interscience Publication)(1991)]。
【0070】
3が、置換されてよい脂肪族、環脂肪族、芳香族、アラ芳香族、複素環もしくはヘテロシクリル脂肪族エステルである生成物(β)を製造するために、エステル化は、アミド(例えばジメチルホルムアミドもしくはN−メチル−2−ピロリジノン)、ピリジン、ハロゲン化溶媒(例えばジクロロメタン、ジクロロエタンもしくはクロロホルム)、またはエーテル(テトラヒドロフラン、ジオキサンもしくはジメトキシエタン)のような有機溶媒中、−40℃と+80℃との間の温度で、カップリング剤(カルボジイミド:ジシクロヘキシルカルボジイミド)および三級アミン(トリアルキルアミン:トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは誘導体)、ならびに場合によっては4−N−ジメチルアミノピリジンのような触媒の存在もしくは非存在下で、酸または酸の反応性誘導体(酸の塩化物、反応性エステルもしくは無水物)を反応させることにより実施する。反応を妨害するかもしれない官能基は前もって保護する。
【0071】
限定しない様式で示される、後に続く実施例は、本発明を具体的に説明する。
【0072】
後に続く実施例において、NMRスペクトルは重水素クロロホルム中で獲得し、使用される命名法はJ.O.Anteunisら、Eur.Biochem.、58、259(1975)のものであり、かつ、とりわけ:
【0073】
【化27】
Figure 0004326178
【0074】
カラムクロマトグラフィーは、別の方法で挙げられる場合を除き、0.063〜0.02mmのシリカを使用して大気圧下で実施する。いくつかの特定の場合には、精製は、0.04〜0.063mmのシリカを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより、またはC8もしくはC18のグラフトされた(grafted)シリカでの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施する。クロマトグラフィーが進行する際に、画分を、メルク(Merck)60F254シリカプレート上の薄層クロマトグラフィー(TLC)もしくは分析的HPLCにより分析する。同一のRfもしくは同一の保持時間に対応する画分を合わせ、そしてその後減圧下(30〜45℃;2.7kPa)に乾固まで濃縮する。かように得られた生成物を通常の分光学的技術(NMR;IR;MS)により分析し、それは期待される生成物が同定されることを可能にする。
実施例1
下述される条件下で製造された33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する60gの粗混合物を、500cm3のアセトニトリルを含有する三頚フラスコに導入し、次いで18cm3のモルホリンを添加する。混合物を5時間還流し、そしてその後45℃で減圧(2.7kPa)下に乾固まで濃縮して68.8gの固形物を生じ、これを200cm3の飽和水性重炭酸ナトリウム溶液および200cm3のジクロロメタンに溶解する。静置が起こった後に有機層を分離し、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ45℃(2.7kPa)で乾固まで濃縮して56.4gの黄色固形物を生じ、これに300cm3の水および140cm3の1N塩酸を添加する。得られた水層を、4回の100cm3の酢酸エチルおよび100cm3のジクロロメタンで連続的に抽出し、そしてその後12gの重炭酸ナトリウムの添加によりpH 7〜8にしかつ400cm3のジクロロメタンで抽出する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつその後乾固まで濃縮して41.3gの黄色固形物を生じ、これを200gのシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:容量で98/2のジクロロメタン/メタノール)により精製する。かように固形物を得、これをメタノール/水混合物(容量で90/10)から結晶化する。20cm3のメタノールからかように結晶化された5.05gの固形物の第二の結晶化は、濾過および45℃(90Pa)で乾燥した後に、4.5gの5δ−(1−モルホリノ)メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、180℃で融解する帯白色粉末の形態で生じる。
【0075】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.08(非常にbroadなd、J=16.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.27(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.57(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.66および1.72(2mt、各1H:2βのCH2);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.36(分解されない多重項、4H:モルホリンのNCH2);2.47(broad dd、J=16.5および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85(s、2H:CH2N);2.94(s、6H:ArN(CH32);2.99(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.17(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.17(s、3H:NCH3);3.27(mt、1H:3δのCH2の1H);3.34(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(mt、4H;モルホリンのCH2O);4.57(dd、J=8および5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.82(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.89(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.11(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.27(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH):5.50から5.55まで(mt、1H:5γのCH);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.58(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.65(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.45まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.76(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.47(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.51(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.69(s、1H:OH)。
【0076】
5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEは、以下の方法で得ることができる:
5.9gの(5γR,5γS)−5γ−ヒドロキシ−5γ−デオキシ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIA(2種の異性体の50/50混合物)、次いで1cm3の塩化チオニルを、100cm3のテトラヒドロフランを含有する三頚フラスコに導入する。混合物を20℃で一夜攪拌し、そしてその後濾過する。濾液を減圧下に45℃で乾固まで濃縮して固形物を生じ、これを100cm3の飽和水性重炭酸ナトリウム溶液および100cm3のジクロロメタンに溶解する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮する。1.45gの粗生成物をかように得、この生成物をシリカでの2回の連続するクロマトグラフィー(溶離液:容量で98/2のジクロロメタン/メタノール)により精製して、50モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する1.24gの粗混合物を、黄色固形物の形態で生じる。
【0077】
(5γR)−および(5γS)−5γ−ヒドロキシ−5γ−デオキシ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIAは、以下の方法で得ることができる:
10gの5δ−メチレンプリスチナマイシンIAおよび2.8gの無水塩化セシウムを、100cm3のメタノールおよび50cm3のジクロロメタンを含有する三頚フラスコに導入する。0.47gのホウ水素化ナトリウムを、0℃に冷却されたこの混合物に一部分ずつ添加する。その後、反応混合物を3時間攪拌し、次いで100cm3の水で希釈する。水層のpHを酢酸の添加により5に調整する。その後、生じる混合物を減圧下に濃縮する。残余の水層を、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7にし、そしてその後、2回の50cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつその後減圧(2.7kPa)下45℃で乾固まで濃縮して7.6gの固形物を生じ、その2gを、450gの10μm C8シリカでの3回の連続する調製的高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で70/30の水/アセトニトリル)により精製する。期待される5γS異性体を含有する画分を合わせ、減圧(2.7kPa)下40℃でアセトニトリルを除去し、かつ、水層のpHを飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7に調整する。形成される沈殿物を濾過分離し、そしてその後20cm3のジエチルエーテル中で攪拌する。生じる固形物を濾過分離しかつ減圧(90Pa)下40℃で乾燥して、0.19gの(5γS)−5γ−ヒドロキシ−5γ−デオキシ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIAを、166℃で融解する白色固形物の形態で生じる。5γR異性体を含有する画分について同一の方法で作業して、0.18gの(5γ−R)−5γ−ヒドロキシ−5γ−デオキシ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIAを、246℃で融解する白色固形物の形態で得る。
【0078】
(5γS)−5γ−ヒドロキシ−5γ−デオキシ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIA
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3);0.47(dt、J=15および5.5Hz、1H:5βのCH2の1H);0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10(mt、1H:3βのCH2の1H);1.25から1.40まで(mt、1H:3γのCH2の1H);1.35(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55から1.80まで(mt:3γのCH2の他のHおよび2βのCH2に対応する3H);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.13(broad d、J=15Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.90(dd、J=13および5Hz、1H:4βのCH2の1H);2.98(s、6H:ArN(CH32);3.15から3.35まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.20(s、3H:NCH3);3.38(d、J=14.5Hz、1H:5εのCH2の1H);3.52(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.90(mt、1H:5γのCH);4.53(t、J=7.5Hz、1H:3αのCH);4.81(mt、1H:2αのCH);4.88(d、J=14.5Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.91(broad d、J=10Hz 1H:1αのCH);5.03(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);4.95および5.00(2個のbroad s、各1H:=CH2);5.17(dd、J=11および5Hz、1H:4αのCH);5.70(d、J=8Hz、1H:5γのOH);5.77(d、J=8.5Hz、1H:6αのCH);5.92(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.54(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.35まで(mt:6αの芳香族Hに対応する5H);7.38(限定するAB、2H:H4およびH5);7.78(mt、1H:H6);8.44(d、J=10Hz、1H:1のCONH);9.10(d、J=8.5Hz:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
【0079】
(5γR)−5γ−ヒドロキシ−5γ−デオキシ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIA
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3);0.17(分離されたt、J=12および5.5Hz、1H:5βのCH2の1H);0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.18(mt、1H:3βのCH2の1H);1.28(mt、1H:3γのCH2の1H);1.34(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.57(mt:1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt、3γのCH2に対応する2H);1.60から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.39(dd、J=12および6Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.90ないし3.00(mt、1H:4βのCH2の1H);2.96(s、6H:ArN(CH32);3.06(d、J=14Hz、1H:5εのCH2の1H);3.17(s、3H:NCH3);3.20(dd、J=13.5および10Hz、1H:4βのCH2の他のH);3.28および3.49(2mt、各1H:3δのCH2);4.55(dd、J=8および7Hz、1H:3αのCH);4.70(mt、1H:5γのCH);4.79(mt、1H:2αのCH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.00から5.15まで(mt、3H:5αのCH−5εのCH2の他のHおよび=CH2の1H);5.17(broad s、1H:=CH2の他のH);5.21(dd、J=10および6.5Hz、1H:4αのCH);5.65(d、J=8.5Hz、1H:6αのCH);5.90(mt、1H:1βのCH);6.56(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.59(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.91(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.45まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.76(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.41(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.61(d、J=8.5Hz:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例2
21.2gの5δ−(1−モルホリノ)メチル−5γ−デオキシ−5γ−ヒドロキシプリスチナマイシンIA(5δおよび5γ異性体の混合物)を、350cm3のジクロロメタンを含有する三頚フラスコに導入する。0℃に冷却された混合物に、14.3cm3の三フッ化ジエチルアミノイオウを添加する。添加後、反応混合物を20℃で18時間攪拌し、そしてその後400cm3の水中に注ぐ。水層のpHを飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7にする。静置が起こった後に有機層を分離し、200cm3の水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、乾固まで濃縮しかつ200cm3の酢酸エチルに溶解する。形成される不溶性物質を濾過分離し、そして濾液を減圧(2.7kPa)下45℃で乾固まで濃縮する。10.6gの粗生成物を得、この生成物を250gのシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:容量で97.5/2.5のジクロロメタン/メタノール)により精製して4.5gの固形物を生じ、これを450gの10μm C8シリカ上での2回の連続する調製的HPLC(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する、容量で70/30の水/アセトニトリル)により2バッチ(1.5gおよび3g)で精製する。画分(それぞれ4ないし8および3ないし5)を合わせ、減圧(2.7kPa)下40℃でアセトニトリルを除去し、そして残余の水層のpHを、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7に調整する。形成される沈殿物を濾過分離し、20cm3の水および20cm3のジイソプロピルエーテルですすぎ、そしてその後減圧(90Pa)下40℃で乾燥して、0.35g(1.7%)の5δ−(1−モルホリノ)メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを生じる。
【0080】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3);0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.08(非常にbroadなd、J=16.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.27(mt、3βのCH2の2Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.57(mt:1H:3γのCH2の他のH);1.66および1.72(2mt、各1H:2βのCH2);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.36(分離されない多重項、4H:モルホリンのNCH2);2.47(broad dd、J=16.5および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85(s、6H:CH2N);2.94(s、6H ArN(CH32);2.99(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.17(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.17(s、3H:NCH3);3.27(mt、1H:3δのCH2の1H);3.34(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(mt、4H:モルホリンのCH2O);4.57(dd、J=8および5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.82(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.89(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.11(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.27(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.50から5.55まで(mt、1H:5γのCH);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.58(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.65(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.45まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.76(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.47(d、=10Hz、1H:1のCONH);8.51(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.69(s、1H:OH)。
【0081】
5δ−(1−モルホリノ)メチル−5γ−デオキシ−5γ−ヒドロキシプリスチナマイシンIA(5δおよび5γ異性体の混合物)は、以下の方法で得ることができる:
11gの5δ−(1−モルホリノ)メチルプリスチナマイシンIA(5δSおよび5δR異性体の90/10混合物)を、丸底フラスコ中の120cm3の1,2−ジメトキシエタン中に入れ、次いで0.42gのホウ水素化ナトリウムを添加する。20℃で一夜攪拌した後、60cm3のイソプロパノールおよびさらなる0.42gのホウ水素化ナトリウムを添加し、そしてその後攪拌を5時間継続する。反応混合物を減圧下で乾固まで濃縮し、40cm3のジクロロメタンおよび400cm3の蒸留水で希釈し、そしてpHを3に調整するように1N塩酸を添加する。静置が起こった後に水層を分離し、そしてその後3回の30cm3のジクロロメタンで洗浄する。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧下に乾固まで濃縮して10.84gの固形物を生じ、これをフラッシュクロマトグラフィー(溶離液勾配:容量で98/2ないし96/4のCH2Cl2/MeOH)により精製して1.6gの生成物を生じ、これを50cm3のジエチルエーテル中で攪拌する。濾過および減圧(90Pa)下50℃で乾燥した後に、1.14gの5δ−(1−モルホリノ)メチル−5γ−デオキシ−5γ−ヒドロキシプリスチナマイシンIA(5δ異性体の90/10混合物および5γ異性体の50/50混合物)を、約180℃(鋭敏でない)で融解する白色固形物の形態で得る。
【0082】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ);0.42(dt、J=15および5Hz、1H:5bのCH2の1H);0.89(t、J=7.5Hz、3H:2gのCH3);1.02(mt、1H:3bのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、1H:3dのCH2の1H);1.33(d、J=7Hz、3H:1gのCH3);1.45から1.80まで(mt:5dのCH−3gのCH2の他のHおよび2bのCH2に対応する4H);1.97(mt、1H:3bのCH2の他のH);2.13(broad d、J=15Hz、1H:5bのCH2の他のH);2.27(dd、J=12および6Hz、1H:CH2Nの1H);2.30から2.50まで(mt、4H:CH2の他のH−モルホリンの2個のNCH2の1Hおよび5eのCH2の1H);2.45から2.60まで(mt、2H:モルホリンの2個のNCH2の他のH);2.80から3.00まで(mt、1H:4bのCH2の1H);2.96(s、6H:ArN(CH32);3.10から3.30まで(mt、2H:3dのCH2の1Hおよび4bのCH2の他のH);3.21(s、3H:NCH3);3.40から3.60まで(mt、2H:3dのCH2の他の1Hおよび5gのCH);3.76(mt、4H:モルホリンの2個のOCH2);4.46(broad d、J=13Hz、1H:5eのCH2の他のH);4.50(t、J=8Hz、1H:3aのCH);4.81(mt、1H:2aのCH);4.90(dd、J=10および1Hz、1H:1aのCH);5.04(broad d、J=5Hz、1H:5aのCH);5.25から5.35まで(mt、2H:5gのOHおよび4aのCH);5.80(d、J=9Hz、1H:6aのCH);5.98(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1bのCH);6.56(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.59(d、J=8.5Hz、2H:4eの芳香族H);6.99(d、J=8.5Hz、2H:4dの芳香族H);7.15から7.35まで(mt:6の5個の芳香族H);7.40(限定するAB、2H:H4およびH5);7.86(dd、J=4および2Hz、1H:H6);8.48(d、J=10Hz、1H:1のCONH);9.15(d、J=9Hz、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
【0083】
5δ−(1−モルホリノ)メチルプリスチナマイシンIA(5δRおよび5δS異性体の90/10混合物)は、以下の方法により得ることができる:10cm3のジクロロメタンおよび50cm3のメタノールの混合物に溶解された4gの5δ−メチレンプリスチナマイシンIAを、窒素雰囲気下に維持された丸底フラスコに入れ、次いで1.8cm3のモルホリンを添加する。混合物を4日間攪拌したままとし、減圧下30℃で乾固まで濃縮し、そしてその後40cm3のジエチルエーテル中で攪拌する。上清を除去し、そして生じる固形物をその後40cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過し、そしてその後減圧(2.7kPa)下で乾燥して、3.54gの5δ−(1−モルホリノ)−メチルプリスチナマイシンIA(5δRおよび5δS異性体の90/10混合物)を、生成物1モルあたり1モルのモルホリンを含有する帯白色固形物の形態で生じる。この固形物をさらなる精製なしに使用する。
【0084】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ);0.68(dd、J=15および5.5Hz、1H:5bのCH2の1H);0.91(t、J=7.5Hz、3H:2gのCH3);1.12(mt、1H:3bのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、1H:3gのCH2の1H);1.32(d、J=7Hz、3H:1gのCH3);1.45から1.70まで(mt、2H:3gのCH2の他のHおよび2bのCH2の1H);1.75(mt、1H:2bのCH2の他のH);2.01(mt、1H:3bのCH2の他のH);2.20から2.45まで(mt、5H:5dのCH−5bのCH2の他のH−NCH2の1Hおよびモルホリンの2個のNCH2の1H);2.40から2.60まで(mt、3H:5eのCH2の1Hおよびモルホリンの2個のNCH2の他のH);2.79(dd、J=12.5および4Hz、1H:NCH2の他のH);2.80から2.95まで(mt、1H:4bのCH2の1H);2.92(s、6H:ArN(CH32);3.15から3.25まで(mt、1H:3dのCH2の1H);3.25(s、3H:NCH3);3.32(t、J=12Hz、1H:4bのCH2の他のH);3.53(mt、1H:3dのCH2の他のH);3.72(mt:モルホリンの2個のCH2Oに対応する4H);4.54(t、J=8Hz、1H:3aのCH);4.82(mt、1H:2aのCH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1aのCH);4.95(broad dd、J=13および6Hz、1H:5eのCH2の他のH);5.25(dd、J=12および4Hz、1H:4aのCH);(broad d、J=5.5Hz、1H:5aのCH);5.85(d、J=9.5Hz、1H:6aのCH);5.89(mt、1H:1bのCH);6.49(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.61(d、J=8Hz、2H:4eの芳香族H);7.04(d、J=8Hz、2H:4dの芳香族H);7.10から7.35まで(mt:6の5個の芳香族H);7.44(限定するAB、2H:H4およびH5);7.83(dd、J=4および1.5Hz、1H:H6);8.40(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.75(d、J=9.5Hz、1H:6のCONH)。
実施例3
実施例2のクロマトグラフィーからの画分(それぞれ10ないし14および7ないし13)を、実施例2でと同一の条件下で処理して、0.37g(1.8%)の(5δR,5δS)−5γ−デオキシ−5γ−フルオロ−5δ−(1−モルホリノ)メチルプリスチナマイシンIAを、162〜164℃で融解する白色固形物の形態で生じた。
【0085】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.29(mt、1H:5βのCH2の1H);0.90(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10(mt、1H:3βのCH2の1H);1.26(mt、1H:3γのCH2の1H);1.33(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.65(mt、1H:2βのCH2の1H);1.75(mt、2H:5δのCHおよび2βのCH2の他のH);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.05(t、J=13.5Hz、1H:5εのCH2の1H);2.22(broad t、J=11.5Hz、1H:CH2Nの1H);2.30から2.45まで(mt、3H:5βのCH2の他のHおよびモルホリンの2個のCH2Nの2H);2.55から2.65まで(mt、3H:CH2Nの他のHおよびモルホリンの2個のCH2Nの2個の他のH);2.90から3.00まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.95(s、6H:ArN(CH32);3.15から3.30まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.18(s、3H:NCH3);3.49(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.77(mt、4H:モルホリンの2個のCH2O);4.53(t、J=7.5Hz、1H:3αのCH);4.65から4.90まで(mt、2H:5γのCHおよび5εのCH2の他のH);4.79(mt、1H:2αのCH);4.88(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.09(mt、1H:5αのCH);5.27(dd、J=10および6Hz、1H:4αのCH);5.65(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.89(broad q、1H:1βのCH);6.55(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.64(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.97(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.15から7.45まで(mt:6αの芳香族Hに対応する5H);7.36(限定するAB、2H:H4およびH5);7.84(dd、J=4および2Hz、1H:H6);8.42(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.70(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例4
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、50モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する5gの粗混合物、および1.2cm3のジ−n−プロピルアミンで出発して実施する。反応混合物を2時間還流し、そしてその後減圧下に濃縮して5.2gの固形物を生じ、これをシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:容量で98/2のジクロロメタン/メタノール)により精製する。1.35gの固形物をかように得、この生成物を、450gの10μm C8シリカでの2回の連続する調製的HPLCクロマトグラフィー(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で60/40の水/アセトニトリル)により2部分(0.5gおよび0.75g)で精製する。各バッチについて、期待される生成物を含有する画分を合わせ、そして減圧(2.7kPa)下40℃でアセトニトリルを除去する。残余の水層を、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7〜8にし、そしてその後400cm3のジクロロメタンで抽出する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧下に乾固まで濃縮する。かように得られた2つの固形物をそれぞれ100cm3のシクロヘキサン中で結晶化して、それぞれ0.3gおよび0.28gの固形物を生じる。2バッチを合わせ、10cm3のジクロロメタンおよび3cm3のエタノールに溶解し、乾固まで濃縮し、そしてその後20cm3のジイソプロピルエーテル中で攪拌する。沈殿物を濾過分離しかつ減圧(90Pa)下40℃で乾燥して、0.35gの5δ−ジプロピルアミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、200〜202℃で融解する白色結晶の形態で生じる。
【0086】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.85から0.95まで(mt、9H:2γのCH3およびジプロピルアミンの2個のCH3);1.10(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.25(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.32(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.45(mt、4H:ジプロピルアミンの2個の中央のCH2);1.50から1.65まで(mt:3γのCH2の他のHに対応する1H);1.66および1.74(2mt、各1H:2βのCH2);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.30(mt、4H:ジプロピルアミンの2個のNCH2);2.47(broad dd、J=16および4.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.80から3.05まで(mt、3H:4βのCH2の1HおよびCH2N);2.94(s、6H:ArN(CH32);3.15から3.30まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.17(s、3H:NCH3);3.33(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.57(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.84(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.89(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.13(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=10および8Hz、1H:4αのCH);5.47(mt、1H:5γのCH);5.56(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.88(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.70(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.42(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例5
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、70cm3のアセトニトリル、50モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する5gの粗混合物および0.7cm3のピペリジンで出発して実施する。反応混合物を45分間還流し、そしてその後減圧下で濃縮して5.7gの固形物を生じ、これをシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99/1ないし95/5の勾配)により精製する。期待される生成物を含有する画分を合わせ、そしてその後乾固まで濃縮する。固形物を100cm3のシクロヘキサン中で攪拌し、濾過しかつ減圧下で乾燥して0.58gの固形物を生じ、これを50cm3のシクロヘキサン、およびその後40cm3の同一溶媒から結晶化する。かように得られた固形物を濾過分離しかつ減圧(90Pa)下40℃で乾燥して、0.37gの5δ−ピペリジノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、200〜202℃で融解する白色の綿のような固形物の形態で生じる。
【0087】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.08(非常にbroadなd、J=16.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.35から1.75まで(mt、3γのCH2の他のH−ピペリジンのCH2CH2CH2および2βのCH2の1Hに対応する8H);1.75(mt、1H:2βのCH2の他のH);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.29(分離されない多重項、4H:ピペリジンのNCH2);2.48(broad dd、J=16.5および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.81(s、2H:CH2N);2.94(s、6H:ArN(CH32);2.98(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.18(s、3H:NCH3);3.36(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.59(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.83(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.88(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.23(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.47(mt、1H:5γのCH);5.53(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.89(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.58(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.72(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.35から8.45まで(mt、2H:1のCONHおよび6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例6
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、50cm3のアセトニトリル、実施例1で記述されたものと同一の条件下で調製された、25モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する5.3gの粗混合物および0.4cm3のピロリジンで出発して実施する。反応混合物を45分間還流し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で濃縮する。得られた固形物を100cm3のシクロヘキサンおよび100cm3のジエチルエーテル中で攪拌する。形成される沈殿物を濾過分離し、25cm3のジエチルエーテルで洗浄し、そしてその後450gの10μm C8シリカでの調製的HPLC(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で65/35の水/アセトニトリル)によりクロマトグラフィー分離する。期待される生成物を含有する画分を合わせ、そして減圧(2.7kPa)下40℃でアセトニトリルを除去する。残余の水性溶液を、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7〜8に調整し、そしてその後100cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そしてその後減圧下で乾固まで濃縮して固形物を生じ、それを20cm3のジイソプロピルエーテル中で攪拌し、濾過分離し、そしてその後減圧下45℃(90Pa)で乾燥する。0.49gの5δ−(1−ピロリジニルメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、164〜166℃で融解する白色結晶の形態でかように得る。
【0088】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.11(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の1H);1.24(mt、2H:3βのCH2の1H)および3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.54(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.85まで(mt:2βのCH2およびピロリジンのCH2に対応する6H);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.42(mt、4H:ピロリジンのNCH2);2.48(broad dd、J=17および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.90から3.05まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.93(s、6H:ArN(CH32);2.98(s、2H:CH2N);3.15から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.16(s、3H:NCH3);3.38(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.45(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.58(dd、J=8.5および5.5Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.80から4.95まで(mt、2H:5εのCH2の他のHおよび1αのCH);5.10(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=10および7Hz、1H:4αのCH);5.50(mt、1H:5γのCH);5.54(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.86(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.59(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.91(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.71(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.43(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.66(broad s、1H:OH)。
実施例7
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、50モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する10gの粗混合物および3.7cm3の2,6−ジメチルモルホリン(シスおよびトランス異性体の混合物)で出発して実施する。反応混合物を1時間還流し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で濃縮して13.4gの固形物を生じ、これを100cm3の飽和水性重炭酸ナトリウム溶液に溶解する。生じる混合物を2回の100cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しそしてその後乾固まで濃縮して12.1gの黄色固形物を生じ、これをシリカでの2回の連続するクロマトグラフィー(溶離液:容量で98/2のジクロロメタン/メタノール)により精製して固形物を生じ、これを30cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過分離し、そしてその後減圧下40℃(90Pa)で乾燥する。0.5gの5δ−ジメチルモルホリノメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE(異性体の混合物)を、約165℃で融解するクリーム色固形物の形態でかように得る。
【0089】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3)。モルホリンの2種のシスおよびトランスのジアステレオマーの混合物が観察される:0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.02(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15および1.20(2d、J=7Hz、各3H:2,6−ジメチルモルホリンのCH3);1.20から1.45まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.75まで(mt:2βのCH2の1Hおよび2,6−ジメチルモルホリンのNCH2の2Hに対応する3H);1.74(mt、1H:2βのCH2の他のH);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.45(broad dd、J=17および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.68(mt、2H:2,6−ジメチルモルホリンのNCH2の2個の他のH);2.77および2.86(2d、J=13Hz、各1H:CH2N);2.90から3.00まで(mt、1H;4βのCH2の1H);2.95(s、6H:ArN(CH32);3.15から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.17(s、3H:NCH3);3.32(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.60および3.70(2mt、各1H:モルホリンのCHO);4.58(dd、J=8.5および5.5Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.84(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.88(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.10(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.21(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.48(mt、1H:5γのCH);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.56(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.58(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.90(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H):7.72(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.48(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例8
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する10gの粗混合物、ならびに3.8gの4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン塩酸塩および2.75cm3のトリエチルアミンで出発して実施する。反応混合物を1時間還流し、そしてその後減圧下(45℃;2.7kPa)に濃縮して14.3gの褐色固形物を生じ、これを450gの10μm C8シリカでの2回の調製的HPLCクロマトグラフィー(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で65/35の水/アセトニトリル)により精製する。期待される生成物を含有する画分を合わせ、そして減圧(2.7kPa)下40℃でアセトニトリルを除去する。残余の水層のpHを、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7〜8に調整する。得られる沈殿物を濾過分離し、50cm3のジイソプロピルエーテルですすぎ、そしてその後40℃(90Pa)で乾燥して、0.63gの5δ−[4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジルメチル]−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、172℃で融解する黄色固形物の形態で生じる。
【0090】
1H NMRスペクトル(600MHz、CDCl3):0.90(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.13(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.21(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.53(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.65および1.73(2mt:2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.40から2.65まで(mt、5H:1,2,3,6−テトラヒドロピリジンのNCH2CH2および5βのCH2の他のH);2.90から3.05まで(mt、3H:CH2Nおよび4βのCH2の1H);2.93(s、6H:ArN(CH32);3.06(mt、2H:1,2,3,6−テトラヒドロピリジンのNCH2);3.10から3.30まで(mt、2H;4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.15(s、3H:NCH3);3.40(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.45(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.56(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.76(mt、1H:2αのCH);4.83(d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.86(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.22(dd、J=9および7Hz、1H:4αのCH);5.54(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.56(mt、1H:5γのCH);5.87(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.00(mt、1H:1,2,3,6−テトラヒドロピリジンのCH=);6.56(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.59(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);6.97(t、J=8.5Hz、2H:Fに対しオルトの芳香族H);7.20から7.30まで(mt:6αの芳香族Hに対応する5H);7.30から7.40まで(mt、4H:Fに対しメタの芳香族H−H4およびH5);7.71(d、J=4Hz、1H:H6);8.48(d、J=10Hz、1H:1のCONH);11.65(s、1H:OH)。
実施例9
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、50cm3のアセトニトリル、50モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する5gの粗混合物および0.6gのチオモルホリンで出発して実施する。反応混合物を2時間加熱し、そしてその後45℃で減圧下(2.7kPa)に濃縮する。固形物を100cm3の水に溶解する。不溶性物質を濾過分離し、そして20cm3の水で洗浄して5.4gの褐色固形物を生じ、これをシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99/1ないし98/2の勾配)、およびその後450gの10μm C8シリカでの調製的HPLC(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で65/35の水/アセトニトリル)により精製する。期待される生成物を含有する画分を合わせ、40℃で減圧(2.7kPa)下にアセトニトリルを除去し、そして残余の水層のpHを、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7〜8に調整する。得られた沈殿物を濾過分離し、20cm3の水で洗浄しかつ45℃(90Pa)で乾燥して、0.31gの5δ−チオモルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、160℃で融解する白色固形物の形態で生じる。
【0091】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.04(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.85まで(mt:2βのCH2に対応する2H);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.46(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.65(分離されない多重項、8H:チオモルホリンのNCH2CH2S);2.90(broad s、2H;CH2N);2.95(s、6H:ArN(CH32);2.95から3.05まで(mt、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.25まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.19(s、3H:NCH3);3.29(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.59(dd、J=8および6.5Hz、1H:3αのCH);4.75から4.85まで(mt、1H;2αのCH);4.82(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.89(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.11(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.24(mt、1H:4αのCH);5.50(mt、1H:5γのCH);5.53(d、J=8.5Hz、1H:6αのCH);5.89(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.55から6.65まで(mt、1H:2のCONH);6.59(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.45まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.74(mt、1H:H6);8.41(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.51(d、J=8.5Hz、1H:6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例10
該方法は、実施例1でのとおり、しかし200cm3のアセトニトリル、50モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する6gの粗混合物および4.8gの4−アセチル−4−フェニルピペリジンで出発して実施する。反応混合物を3時間加熱し、そしてその後45℃で減圧下(2.7kPa)に濃縮する。固形物を100cm3の水および100cm3のジクロロメタンに溶解する。静置が起こった後に有機層を分離し、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して10.6gの褐色固形物を生じ、これをシリカでの2回の連続するクロマトグラフィー(溶離液:容量で97/3のジクロロメタン/メタノール)により精製する。固形物をかように得、これを30cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過分離しかつその後45℃(90Pa)で乾燥して、0.46gの5δ−(4−アセチル−4−フェニルピペリジノメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、171℃で融解する黄色固形物の形態で生じる。
【0092】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.93(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.06(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.53(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.85まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.90から2.25〜2.45までおよび2.62(全体で3個の連続するmt、8H:ピペリジンのNCH2CH2);1.91(s、3H:COCH3);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.40から2.45まで(mt、1H:5βのCH2の他のH);2.82(broad s、2H:CH2N);2.85から3.05まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.94(s、6H:ArN(CH32);3.10から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.16(s、3H:NCH3);3.31(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.48(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.58(dd、J=8および5.5Hz、1H;3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.89(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.10(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.23(dd、J=9および7Hz、1H:4αのCH);5.47(mt、1H:5γのCH);5.56(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.89(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.55から6.65まで(mt、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.91(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.15から7.40まで(mt:6αの芳香族H−フェニルの芳香族H−H4およびH5に対応する12H);7.74(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.42(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.49(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
実施例11
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する6gの粗混合物および2.4cm3のN−メチルブチルアミンで出発して実施する。反応混合物を3時間加熱し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で濃縮する。固形物を100cm3の水に溶解し、そして生じる混合物を2回の70cm3のジクロロメタンで抽出する。静置が起こった後に有機層を分離し、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して6.5gの粗生成物を生じ、この生成物をシリカでの2回の連続するクロマトグラフィー(溶離液:容量で97/3のジクロロメタン/メタノール)により精製する。固形物をかように得、これを30cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過分離し、そしてその後40℃(90Pa)で乾燥して、0.50gの5δ−N−メチル−N−ブチルアミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、168℃で融解する黄色固形物の形態で生じる。
【0093】
1H NMRスペクトル(500MHz、CDCl3):0.85から0.95まで(mt、6H:2γのCH3およびブチルのCH3);1.10(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.30まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.34および1.44(2mt、各2H:ブチルの中央のCH2CH2);1.54(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.66(mt:2βのCH2の1H);1.74(mt:2βのCH2の他のHに対応する1H);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.11(s、3H:NCH3);2.27(mt、2H:ブチルのNCH2);2.47(broad dd、J=16および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.83(AB、J=13Hz、2H:CH2N);2.93(s、6H:ArN(CH32);2.98(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.15から3.30まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.17(s、3H:NCH3);3.34(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.57(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.75から4.85まで(mt、1H:2αのCH);4.80(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.11(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.48(mt、1H:5γのCH);5.56(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.52(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.35まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.72(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.43(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(broad s、1H:OH)。
実施例12
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する6gの粗混合物および2cm3の(S)−プロリノールで出発して実施する。反応混合物を3時間加熱し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で濃縮する。固形物を200cm3の水および100cm3のジクロロメタンに溶解する。静置が起こった後に有機層を分離し、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して6.2gの粗生成物を生じ、この生成物をシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:容量で95/5のジクロロメタン/メタノール)。固形物を得、これを30cm3のジエチルエーテルおよび30cm3の石油エーテル中で攪拌し、濾過分離し、そしてその後40℃(90Pa)で乾燥して、0.67gの5δ−[(S)−2−ヒドロキシメチルピロリドン]メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、147℃で融解する黄色固形物の形態で生じる。
【0094】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.01(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.30まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.57(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から2.00まで(mt:2βのCH2およびピロリジンのCH2に対応する6H);2.02(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.30(mt、1H:ピロリジンのNCH2の1H);2.44(broad dd、J=17および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.62(mt、1H:ピロリジンのNCH);2.77(broad d、J=12Hz、1H:CH2Nの1H);2.85から3.05まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.94(s、6H:ArN(CH32);3.05から3.35まで(mt、5H:ピロリジンのNCH2の他のH−4βのCH2の他のH−CH2Nの他のH−3δのCH2の1Hおよび5εのCH2の1H);3.19(s、3H:NCH3);3.40(mt、1H:CH2Oの1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.64(dd、J=11.5および3Hz、1H:CH2Oの他のH);4.56(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.88(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);4.94(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);5.12(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.51(mt、1H:5γのCH);5.59(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.55から6.70まで(mt、1H:2のCONH);6.59(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.94(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.74(dd、J=4および1.5Hz、1H:H6);8.41(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.49(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(broad s、1H:OH)。
実施例13
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、50cm3のアセトニトリル、40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する2gの粗混合物および0.75cm3の2−(N−メチル−N−アミノメチル)−1,3−ジオキソランで出発して実施する。反応混合物を3時間加熱し、そしてその後45℃で減圧下(2.7kPa)に濃縮する。固形物を100cm3の水および100cm3のジクロロメタンに溶解する。静置が起こった後に有機層を分離し、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して2.0gの黄色固形物を生じ、これをシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:容量で97/3のジクロロメタン/メタノール)により精製する。画分の濃縮後、得られた固形物を40℃(90Pa)で乾燥して、0.24gの5δ−[N−メチル−N−2−(1,3−ジオキソラニル)メチル]アミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、149℃で融解する黄色固形物の形態で生じる。
【0095】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.01(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.53(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.28(s、3H:NCH3);2.44(broad dd、J=16および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.50および2.58(2dd、J=13および4.5Hz、各1H:NCH2);2.85から3.05まで(mt、3H:4βのCH2の1Hおよび5δのCH2N);2.94(s、6H:ArN(CH32);3.10から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3のCH2の1H);3.17(s、3H:NCH3);3.36(broad d、J=18Hz、5εのCH2の1H);3.44(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.75から4.00まで(mt、4H:OCH2CH2O);4.56(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.76(mt、1H;2αのCH);4.83(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.88(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);4.97(t、J=4.5Hz、1H:OCHO);5.11(d、J=5.5Hz、1H;5αのCH);5.21(dd、J=9および6Hz、1H:4αのCH);5.48(mt、1H:5γのCH);5.57(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.62(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.72(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.44(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(broad s、1H:OH)。
実施例14
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する10gの粗混合物および3.5gの4−ピペリジノエタノールで出発して実施する。反応混合物を2時間加熱し、そしてその後45℃で減圧下(2.7kPa)に濃縮する。得られた固形物を50cm3の水および50cm3のジクロロメタンに溶解する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して6.2gの褐色固形物を生じ、これをシリカで(溶離液:容量で95/5のジクロロメタン/メタノール)およびその後450gの10μm C8シリカでのHPLC(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で70/30の水/アセトニトリル)により精製する。期待される生成物を含有する画分を合わせ、減圧(2.7kPa)下40℃でアセトニトリルを除去し、そして残余の水層のpHを、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7〜8に調整する。水層を2回の50cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮する。得られた固形物を25cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過分離し、10cm3のジイソプロピルエーテルで洗浄し、そしてその後40℃(90Pa)で乾燥して、0.70gの5δ−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジノ]メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、240℃で融解する白色固形物の形態で生じる。
【0096】
1H NMRスペクトル(500MHz、CDCl3):0.93(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10(非常にbroadなd、J=16.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.15から1.80まで(mt、5H:ピペリジンのCH2およびピペリジンのCH);1.32(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.45から1.60まで(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.51(q、J=7Hz、2H:ヒドロキシエチルのCH2);1.60から1.80まで(mt、2H:2βのCH2);1.84(broad t、J=11Hz、2H:ピペリジンのNCH2のアキシアルH);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.49(broad dd、J=16.5および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.75から2.90まで(mt、4H:CH2NおよびピペリジンのNCH2のエクアトリアルH);2.95(s、6H:ArN(CH32);2.99(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.15から3.35まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.18(s、3H:NCH3);3.35(broad d、J=17.5Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(t、J=7Hz、2H:CH2O);4.59(dd、J=8.5および6Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.83(broad d、J=17.5Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=8および6.5Hz、1H:4αのCH);5.48(mt、1H:5γのCH);5.54(d、J=7.5Hz、1H:6αのCH);5.89(q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.55から6.65まで(mt、1H:2のCONH);6.59(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.25から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.73(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.43(d、J=7.5Hz、1H:6のCONH):11.67(broad s、1H:OH)。
実施例15
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する7gの粗混合物および1.25cm3の1−(2−ピリジル)ピペラジンで出発して実施する。反応混合物を60℃で2時間加熱し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で濃縮する。固形物を50cm3の水および100cm3のジクロロメタンに溶解する。水層を30cm3のジクロロメタンで再抽出する。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して7.6gのベージュ色固形物を生じ、これをシリカでの2回の連続するフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:容量で95/5およびその後98/2のジクロロメタン/メタノール)により精製する。固形物をかように得、これを60cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過分離しかつ40℃(90Pa)で乾燥して、1.5gの5δ−[4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル]メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、148℃で融解するベージュ色粉末の形態で生じる。
【0097】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.06(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.22(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.32(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.40から2.55まで(mt、5:5βのCH2の他のHおよびピペラジンのCH2N);2.90(s、2H:CH2N);2.95(s、6H:ArN(CH32);2.98(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.30まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.18(s、3H:NCH3);3.36(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.40から3.65まで(mt、5H:3δのCH2の他のHおよびピペラジンのCH2NAr);4.60(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.88(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.88(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.12(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.51(mt、1H:5γのCH);5.54(d、J=8.5Hz、1H:6αのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.50から6.70まで(mt、3H:2のCONH−ピリジンの3のHおよびピリジンの5のH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.46(分離されるt、J=8および2Hz、1H:ピリジンの4のH);7.73(dd、J=4および1.5Hz、1H:H6);8.18(dd、J=5および2Hz、1H:ピリジンの6のH);8.40(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.48(d、J=8.5Hz、1H:6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
実施例16
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、30cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する3gの粗混合物および1.4cm3のN−ベンジルエタノールアミンで出発して実施する。反応混合物を8時間還流し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で濃縮する。固形物を50cm3の水および10cm3の2N塩酸に溶解する。水層を2回の100cm3の酢酸エチルおよび2回の100cm3のジエチルエーテルで抽出し、次いで2gの重炭酸ナトリウムを添加する。形成される白色沈殿物を濾過分離し、そしてその後50cm3のジクロロメタンに溶解する。得られた溶液を3回の50cm3の水および3回の50cm3の飽和水性塩化ナトリウム溶液で連続的に洗浄し、そしてその後硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して2gの白色生成物を生じ、この生成物をシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99/1ないし96/4の勾配)により精製する。固形物をかように得、これを60cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過分離しかつ40℃(90Pa)で乾燥して、0.68gの5δ−[N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、148℃で融解する固形物の形態で生じる。
【0098】
0.063gのメタンスルホン酸を、10cm3の酢酸エチルに溶解されたこの固形物に添加する。得られた混合物を1時間攪拌し、そしてその後10cm3のジエチルエーテルで希釈する。一夜攪拌した後に、沈殿物を濾過分離し、2回の5cm3のジエチルエーテルで洗浄し、そしてその後20℃で減圧下(90Pa)に五酸化リンで乾燥する。0.5gの5δ−[N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)]アミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEメタンスルホン酸塩を、165℃で融解する白色結晶の形態でかように得る。
【0099】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.85から1.05まで(mt、1H:5βのCH2の1H);0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.56(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.65および1.72(2mt、各1H:2βのCH2);2.02(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.44(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.84(s、3H:SO2CH3);2.90から3.30まで(mt、2H:NCH2);2.95から3.05まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.98(broad s、6H:ArN(CH32);3.10から3.25まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.18(s、3H、NCH3);3.35から4.00まで(2個のbroadな分離されない多重項、全体で2H:CH2N);3.40から3.55まで(mt、2H:5εのCH2の1Hおよび3δのCH2の他のH);3.90(非常にbroadなs、2H:CH2O);4.40および4.54(2mt、各1H:ArCH2N);4.54(mt、1H:3αのCH);4.76(mt、1H:2αのCH);4.85から4.95まで(mt、1H:5εのCH2の他のH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.13(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.18(dd、J=9.5および5.5Hz、1H:4αのCH;5.66(mt、1H:6αのCH);5.80から5.95まで(分離されない多重項、1H:5γのCH);5.86(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.53(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.55から6.95まで(broadな分離されない多重項、2H:4εの芳香族H);6.98(分離されない多重項、2H:4δの芳香族H);7.20から7.55まで(mt、6αの芳香族H−ベンジルの芳香族H−H4およびH5に対応する12H);7.73(分離されない多重項、1H:H6);8.34(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.72(分離されない多重項、1H:6のCONH);9.60から10.50まで(非常にbroadな分離されない多重項、1H:メタンスルホン酸塩のOH);11.64(s、1H:OH)。
実施例17
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、80cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する8gの粗混合物および1.48gのN−エチルオキシカルボニルピペラジンで出発して実施する。反応混合物を3時間還流し、そしてその後45℃で減圧下(2.7kPa)に濃縮する。固形物を200cm3のジクロロメタンに溶解する。得られた溶液を2回の100cm3の水で洗浄し、静置が起こった後に層を分離し、そしてその後有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して7.4gの緑色固形物を生じ、これをシリカでの2回のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:容量で95/5およびその後98/2のジクロロメタン/メタノール)、ならびにその後500gの20〜45μmのシリカでの2回の調製的HPLCクロマトグラフィー(溶離液:98/2および99/1のジクロロメタン/メタノール)、ならびに最後に450gの10μm C8シリカでの調製的HPLC(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で60/40の水/アセトニトリル)により精製する。期待される生成物を含有する画分を合わせ、減圧(2.7kPa)下40℃でアセトニトリルを除去し、そして水層のpHを、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7に調整する。形成される沈殿物を濾過分離し、30cm3の水で洗浄し、2回の30cm3のジイソプロピルエーテルですすぎ、そしてその後40℃(90Pa)で乾燥して、0.36gの5δ−[4−エチルオキシカルボニルピペラジン−1−イル]メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、約165℃で融解する白色粉末の形態で生じる。
【0100】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.06(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.25(t、J=7.5Hz、3H:エチルのCH3);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt、2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.15から2.60まで(broadな分離されない多重項、4H:ピペラジンのCH2N);2.46(dd、H=16および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85から3.05まで(mt、3H:CH2Nおよび4βのCH2の1H);2.93(s、6H:ArN(CH32);3.15から3.30まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.17(s、3H:NCH3);3.30から3.75まで(broadな分離されない多重項、4H:ピペラジンのCH2NCO);3.34(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.13(q、J=7.5Hz、2H:COOCH2);4.57(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.83(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.11(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.21(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.50から5.60まで(mt、1H:5γのCH);5.53(d、J=7.5Hz、1H:6αのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.50から6.60まで(mt、1H:2のCONH);6.58(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.90(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.72(dd、J=4および1.5Hz、1H:H6);8.38(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.51(d、J=7.5Hz、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例18
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、30cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する3gの粗混合物および1.8gの1−(2−フロイル)ピペラジンで出発して実施する。反応混合物を24時間還流し、そしてその後45℃で減圧下(2.7kPa)に濃縮する。得られた固形物を50cm3の水および10cm3の2N塩酸に溶解する。得られた溶液を3回の100cm3の酢酸エチルおよび2回の100cm3のジエチルエーテルで抽出し、次いで2gの重炭酸ナトリウムを添加する。形成される白色沈殿物を濾過分離し、6回の20cm3の水で洗浄し、そしてその後80cm3のジクロロメタンに溶解する。得られた溶液を3回の50cm3の水および2回の50cm3の飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そしてその後乾固まで濃縮して2.15gの固形物を生じ、これをシリカ上でクロマトグラフィー分離する(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で100/0ないし97/3の勾配)。固形物を得、これを80cm3のジエチルエーテルに溶解し、濾過分離し、3回の10cm3のジエチルエーテルですすぎ、そしてその後40℃(90Pa)で乾燥して、0.73gの5δ−[4−(2−フロイル)ピペラジン−1−イル]メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、約148℃で融解する灰白色結晶の形態で生じる。
【0101】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.08(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.25(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.56(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt、2βのCH2に対応する2H);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.25から2.55まで(broadな分離されない多重項、4H:ピペラジンの2CH2N);2.46(dd、J=16および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.88(s、2H:CH2N);2.93(s、6H:ArN(CH32);2.98(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.15から3.30まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.19(s、3H:NCH3);3.34(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.50から4.10まで(非常にbroadな分離されない多重項、4H:ピペラジンの2CH2NCO);4.58(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.84(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.12(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=9.5および6.5Hz、1H:4αのCH);5.50(mt、1H:5γのCH);5.53(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.46(dd、J=3および2Hz、1H:フランの4のH);6.55から6.65まで(mt、1H:2のCONH);6.58(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);6.98(dd、J=3Hz、1H:フランの3のH);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.48(dd、J=2Hz、1H:フランの5のH);7.73(dd、J=4および1.5Hz、1H:H6);8.41(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.53(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(broad s、1H:OH)。
実施例19
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、60cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する6gの粗混合物および4.1cm3のN’−ベンジル−N,N−ジメチルエチレンジアミンで出発して実施する。反応混合物を15時間還流し、そしてその後減圧下45℃で(2.7kPa)乾固まで濃縮する。得られた固形物を、1のpHを得るように、100cm3の水および2N塩酸溶液で溶解する。水層を2回の100cm3のジエチルエーテルおよび2回の100cm3の酢酸エチルで抽出し、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7に調整し、そしてその後2回の100cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧下に乾固まで濃縮して7.4gの固形物を生じ、これをシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:容量で98/2のジクロロメタン/メタノール)。固形物を得、これを50cm3のエーテル中で攪拌し、そしてその後濾過分離しかつ乾燥して0.64gの白色固形物を生じ、これを、1のpHを得るように、20cm3の水および塩酸溶液に溶解する。この混合物を2回の20cm3のジエチルエーテルで抽出する。飽和重炭酸ナトリウム溶液を水層に添加し、そして沈殿物を濾過分離しかつ20℃(90Pa)にてP25で乾燥して、0.14gの5δ−N−ベンジル−N−(2−ジメチルアミノエチル)アミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、182℃で融解する白色粉末の形態で生じる。
【0102】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.06(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.20から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.29(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.50から1.85まで(mt:3γのCH2の他のHおよび2βのCH2に対応する3H);2.02(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.33(分離されない多重項、6H:ジメチルアミンの2NCH3);2.43(broad dd、J=16および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.59(分離されない多重項、4H:NCH2CH2N);2.85から3.05まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.91(s、6H:ArN(CH32);3.00(s、2H:CH2N);3.15から3.30まで(mt、2H;3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.17(s、3H;NCH3);3.33(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.55(s、2H:ArCH2N);4.57(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.87(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.13(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=10および6Hz、1H:4αのCH);5.46(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.55(mt、1H:5γのCH);5.85(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.54(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.57(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.88(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.15から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.71(dd、J=4および1.5Hz、1H:H6):8.38(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.53(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.66(分離されない多重項、1H:OH)。
実施例20
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する20gの粗混合物、4.5gの4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン塩酸塩および3.25cm3のトリエチルアミンで出発して実施する。反応混合物を1.5時間還流し、そしてその後減圧下45℃で(2.7kPa)乾固まで濃縮する。得られた固形物を100cm3の水に溶解し、そしてその後濾過分離し、20cm3の水で洗浄しかつ減圧下に乾燥して26gの固形物を生じる。この固形物を、シリカでのクロマトグラフィー(溶離液:容量で97/3のジクロロメタン/メタノール)、およびその後450gの10μm C8シリカでの調製的HPLC(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で65/35の水/アセトニトリル)により精製する。期待される生成物を含有する画分を合わせ、40℃で減圧(2.7kPa)下にアセトニトリルを除去し、そして水性溶液のpHを、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加により7〜8に調整する。形成される沈殿物を濾過分離し、20cm3の水で洗浄しかつ減圧下40℃(90Pa)で乾燥して、0.47gの5δ−[1−(4−フェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジル]メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、154℃で融解する白色固形物の形態で生じる。
【0103】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.00から1.15まで(broadな分離されない多重項、1H:5βのCH2の1H);1.22(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.32(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.54(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.85まで(mt、2βのCH2に対応する2H);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.40から2.80まで(mt、5H:1,2,3,6−テトラヒドロピリジンのNCH2CH2および5βのCH2の他のH);2.90から3.30まで(mt、7H:CH2N−4βのCH2−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンのNCH2および3δのCH2の1H);2.95(s、6H:ArN(CH32);3.17(s、3H:NCH3);3.35から3.55まで(mt、2H:5εのCH2の1Hおよび3δのCH2の他のH);4.57(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.80から4.95まで(mt、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.14(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.22(mt、1H:4αのCH);5.50から5.65まで(分離されない多重項、1H:5γのCH);5.57(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.06(mt、1H:1,2,3,6−テトラヒドロピリジンのCH=);6.56(d、J=9Hz、2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.45まで(mt:6αの芳香族H−フェニルの芳香族H−H4およびH5に対応する12H);7.73(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.49(分離されない多重項、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例21
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、30cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する3gの粗混合物および1.9gの4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジンで出発して実施する。反応混合物を20時間還流し、そしてその後減圧下45℃で(2.7kPa)乾固まで濃縮する。得られた固形物を50cm3の水および10cm3の2N塩酸に溶解する。得られた溶液を、4回の50cm3の酢酸エチルおよび2回の50cm3のジエチルエーテルで連続的に抽出し、2gの重炭酸ナトリウムの添加によりpH7〜8に調整し、そしてその後3回の100cm3のジクロロメタンで抽出する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧(2.7kPa)下45℃で乾固まで濃縮して2.6gの固形物を生じ、これをシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99.5/0.5およびその後90/10の勾配)。固形物を得、これを50cm3のジイソプロピルエーテル中で攪拌し、そしてその後濾過分離しかつ減圧下40℃(90Pa)で乾燥して、0.2gの5δ−(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジノメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、172℃で融解する灰白色結晶の形態で生じる。
【0104】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.03(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.50から1.90まで(mt:3γのCH2の他のHおよび2βのCH2に対応する3H);1.50から1.90まで−2.10から2.35までおよび2.50から2.65まで(3つの連続するmt:ピペリジンのNCH2CH2およびCH2Arに対応する10H);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.45(mt、1H:5βのCH2の他のH);2.75から3.05まで(mt、3H:CH2Nおよび4βのCH2の1H);2.93(s、6H:ArN(CH32);3.15から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.18(s、3H:NCH3);3.30(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.58(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.80から4.90まで(mt、1H:5εのCH2の他のH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.11(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.22(dd、J=9および7Hz、1H:4αのCH);5.47(mt、1H:5γのCH);5.54(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.55から6.65まで(mt、1H:2のCONH);6.58(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.91(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.10から7.40まで(mt:6αの芳香族H−フェニルの芳香族H−H4およびH5に対応する12H);7.72(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.46(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
実施例22
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、30cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEおよび(5δR)−5δ−メチレン−5γ−クロロプリスチナマイシンIE(33/67の比率で)を含有する3gの粗混合物、ならびに1.25gのN−アリルシクロペンチルアミンで出発して実施する。反応混合物を28時間還流し、そしてその後減圧下45℃で(2.7kPa)乾固まで濃縮する。得られた固形物を50cm3の水および10cm3の2N塩酸に溶解する。得られた溶液を、4回の50cm3の酢酸エチルおよび2回の50cm3のジエチルエーテルで連続的に抽出し、そしてその後2gの重炭酸ナトリウムの添加によりpH8に調整する。形成される沈殿物を濾過分離し、水で洗浄していかなる残存する無機塩も除去し、そしてその後50cm3のジクロロメタンに溶解する。生じる溶液を、4回の50cm3の水および2回の50cm3の飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そしてその後硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧(2.7kPa)下45℃で乾固まで濃縮する。2.3gの固形物をかように得、この生成物をシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で100/0およびその後98/2の勾配)。固形物を得、これを50cm3のジイソプロピルエーテル中で攪拌し、濾過分離し、3回の10cm3のジイソプロピルエーテルで洗浄し、そしてその後減圧下20℃で(90Pa)乾燥して、0.59gの5δ−(N−アリル−N−シクロペンチル)アミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、140℃で融解する白色結晶の形態で生じる。
【0105】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.93(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.07(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.35から1.85まで(mt:3γのCH2の他のH−シクロペンタンのCH2および2βのCH2に対応する11H);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.47(mt、1H:5βのCH2の他のH);2.85から3.05まで(mt、3H:4βのCH2の1H−CH2N);2.93(s、6H:ArN(CH32);3.05から3.20まで(mt、3H:NCHおよびアリルのNCH2);3.15から3.45まで(mt、3H:3δのCH2の1H−4βのCH2の他のHおよび5εのCH2の1H);3.17(s、3H:NCH3);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.58(dd、J=8.5および6Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.80から4.95まで(mt、1H:5εのCH2の他のH);4.86(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.00から5.30まで(mt、4H:アリルの=CH2−5αのCHおよび4αのCH);5.47(mt、1H:5γのCH);5.55(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.80から5.95まで(mt、21H:アリルのCH=および1βのCH);6.56(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.91(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.73(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.35から8.45まで(mt、2H:1のCONHおよび6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例23
実施例1でのとおり作業するが、しかし、5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して、0.5gの5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを、150℃で融解する白色固形物の形態で製造する。
【0106】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10から1.35まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.57(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.67および1.75(2mt、各1H:2βのCH2);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.35(分離されない多重項、4H:モルホリンのNCH2);2.57(broad dd、J=16および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.80(s、6H:ArN(CH32);2.88(限定するAB、J=14Hz、2H:CH2N);3.02(dd、J=14および7.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.25まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.14(s、3H、NCH3);3.28(mt、1H:3δのCH2の1H);3.36(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.48(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(mt、4H:モルホリンのCH2O);4.56(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.75から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.13(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.26(dd、J=8および7.5Hz、1H:4αのCH);5.50(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.55(mt、1H:5γのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.56(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.87(限定するAB、2H:4εの芳香族Hおよび4δかつClに対しパラの芳香族H);7.09(d、J=2Hz、1H:4δかつClに対しオルトの芳香族H);7.25から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.69(dd、J=4および2Hz、1H:H6);8.33(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.46(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
【0107】
5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンは、実施例1に記述された方法との類似により、4ε−クロロ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIAから製造することができる。
【0108】
4ε−クロロ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIAは以下の方法で得ることができる:
1.9gのN−クロロスクシンイミドを、アルゴン雰囲気下で、120cm3のアセトニトリルに溶解された11.4gの5δ−メチレンプリスチナマイシンIAに添加する。混合物を2時間還流し、次いでさらなる346mgのN−クロロスクシンイミドを添加する。さらなる1.5時間還流しかつ20℃で18時間攪拌した後に、反応混合物を減圧(2.7kPa)下30℃で乾固まで濃縮する。得られた固形物を250cm3のジエチルエーテル中で4時間攪拌し、濾過分離し、すすぎ、そしてその後20℃で有毒ガス排出装置付き実験容器中で乾燥して、11.7gの4ε−クロロ−5δ−メチレンプリスチナマイシンIAを桃色粉末の形態で生じ、これを精製なしに使用する。
実施例24
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して実施して、0.25gの5δ−ピペリジノメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを、約160℃で分解する白色固形物の形態で生じる。
【0109】
1H NMRスペクトル(500MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10から1.35まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.35から1.75まで(mt、3γのCH2の他のH−ピペリジンのCH2CH2CH2および2βのCH2の1Hに対応する8H);1.74(mt、1H:2βのCH2の他のH);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.27(分離されない多重項、4H:ピペリジンのNCH2);2.50から2.65まで(mt、1H:5βのCH2の他のH);2.78(s、6H:ArN(CH32);2.80(s、2H:CH2N);3.01(mt、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.25まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.14(s、3H:NCH3);3.26(mt、1H:3δのCH2の1H);3.36(mt、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.56(dd、J=7および6Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.86(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.25(mt、1H;4αのCH);5.45から5.55まで(mt、2H:5γのCHおよび6αのCH);5.87(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.55(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.86(mt、2H:4εの芳香族HおよびClに対しパラの4δの芳香族H);7.09(broad s、1H:Clに対しオルトの4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt、6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.69(mt、1H:H6);8.30から8.45まで(mt、2H:1のCONHおよび6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例25
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して実施して、0.35gの5δ−(2,6−ジメチルモルホリノ)メチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを、179℃で融解する白色固形物の形態で生じる。
【0110】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):モルホリンでの2種のシスおよびトランスのジアステレオマーの混合物、ならびにごく微量の他の同定されないプリスチナマイシンおよび配座異性体の存在を観察する。
【0111】
0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.05から1.40まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.15および1.19(2d、J=7Hz、各3H:2,6−ジメチルモルホリンのCH3);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.50から1.75まで(mt:3γのCH2の他のH−2βのCH2の1Hおよび2,6−ジメチルモルホリンのNCH2の2Hに対応する4H);1.75(mt、1H:2βのCH2の他のH);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.57(broad dd、J=16および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.66(mt、2H:2,6−ジメチルモルホリンのNCH2の他の2H);2.80(s、6H:ArN(CH32;2.85(broad s、2H:CH2N);3.03(dd、J=14および7Hz、1H:4βのCH2の1H)、3.10から3.25まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.16(s、3H:NCH3);3.30(mt、1H:3δのCH2の1H);3.35(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.48(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.59および3.69(2mt、各1H:モルホリンのCHO);4.58(dd、J=7および5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.13(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.27(mt、1H:4αのCH);5.51(d、J=7.5Hz、1H:6αのCH);5.53(mt、1H:5γのCH);5.88(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.87(mt、2H:4εの芳香族HおよびClに対しパラの4δの芳香族H);7.11(broad s、1H:Clに対しオルトの4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.70(mt、1H;H6);8.35(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.46(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例26
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して実施する。0.46gの5δ−N,N−ジプロピルアミノメチル−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを、139℃で融解する黄色固形物の形態でかように得る。
【0112】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.85から0.95まで(mt、9H:2γのCH3およびジプロピルアミンのCH3);1.14(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.20から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.44(mt、4H:ジプロピルアミンの中央のCH2);1.57(mt:3γのCH2の他のHに対応する1H);1.60から1.80まで(2mt:2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.15から2.40まで(mt、4H:ジプロピルアミンのNCH3);2.56(broad dd、J=16および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.78(s、6H:ArN(CH32);2.84および2.98(2d、J=13Hz、各1H:CH2N);3.02(dd、J=14および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.15から3.30まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.15(s、3H:NCH3);3.38(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);4.55(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.88(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.14(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.27(dd、J=7.5および7Hz、1H:4αのCH);5.49(mt、1H:5γのCH);5.54(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.86(d、J=8Hz、1H:4εの芳香族H);6.89(dd、J=8および1.5Hz、1H:Clに対しパラの4δの芳香族H);7.11(d、J=1.5Hz、1H:Clに対しオルトの4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.67(mt、1H:H6);8.34(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.40(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(分離されない多重項、1H:OH)。
実施例27
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、5δ−クロロメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して実施する。0.5gの5δ−モルホリノメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、173℃で融解する黄色固形物の形態で得る。
【0113】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.15から1.40まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.16(非常にbroadなd、J=16.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.56(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.35(分離されない多重項、4H:モルホリンのNCH2);2.49(broad dd、J=16.5および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.84および2.86(2s、全体で5H:ArNCH3およびCH2N);2.97(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.20まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.17(s、3H:NCH3);3.26(mt、1H:3δのCH2の1H);3.33(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(mt、4H:モルホリンのCH2O);4.56(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.82(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.25(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.53(mt、1H;5γのCH);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.45(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.60(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.86(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.72(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.42(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.50(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例28
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、5δ−クロロメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−4ε−クロロ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して実施する。0.88gの5δ−モルホリノメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEを、170℃で融解する黄色固形物の形態で得る。
【0114】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.93(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.15から1.40まで(mt、3H:3βのCH2の1H−3γのCH2の1Hおよび5βのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH2);1.57(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.85まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.35(分離されない多重項、4H:モルホリンのNCH2);2.59(broad dd、J=16.5および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85から3.05まで(mt、3H:CH2Nおよび4βのCH2の1H);2.88(d、J=5Hz、3H:ArNCH3);3.05から3.25まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.14(s、3H:NCH3);3.28(mt、1H:3δのCH2の1H);3.36(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.68(mt、4H:モルホリンのCH2O);4.30(q、J=5Hz、1H:ArNH);4.56(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.18(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.20から5.35まで(mt、1H:4αのCH);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.57(mt、1H:5γのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.43(d、J=8Hz、1H:4εの芳香族H);6.57(d、J=10Hz、1H:2のCONH);6.83(dd、J=8および1.5Hz、1H:Clに対しパラの4δの芳香族H);6.95(d、J=1.5Hz、1H:Clに対しオルトの4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.64(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.35(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.51(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例29
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、5δ−クロロメチル−4ζ−(N−メチル−N−アリルオキシカルボニル)アミノ−4ζ−デジメチルアミノ−4ε−クロロ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して実施する。0.85gの5δ−モルホリノメチル−4ζ−(N−メチル−N−アリルオキシカルボニル)アミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、154℃で融解するクリーム色固形物の形態で得る。
【0115】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.13(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.15から1.40まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.55から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.35(分離されない多重項、4H:モルホリンのNCH2);2.55(broad dd、J=16および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85(s、2H:CH2N);3.08(dd、J=14.5および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.15(s、3H:NCH3);3.20から3.35まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.29(s、3H:ArNCH3);3.35(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.48(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.68(mt、4H:モルホリンのCH2O);4.56(dd、J=8.5および6Hz、1H:3αのCH);4.64(d、J=5.5Hz、2H:ArNCOOCH2);4.78(mt、1H:2αのCH);4.82(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.85(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.19および5.27(2個のbroad d、それぞれJ=11HzおよびJ=18Hz、各1H;=CH2);5.31(dd、J=9および7Hz、1H:4αのCH);5.50から5.60まで(mt、1H:5γのCH);5.53(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.80から6.00まで(mt 1H:CH=);5.87(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.56(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);7.03(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);7.12(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.68(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.37(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.44(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
【0116】
実施例1でのとおり作業して、5δ−クロロメチル−4ζ−(N−メチル−N−アリルオキシカルボニル)アミノ−4ζ−デジメチルアミノ−4ε−クロロ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを製造する。
実施例30
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、150cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する15gの粗混合物および2.5cm3のテトラヒドロイソキノリンで出発して実施する。反応混合物を1時間還流し、そしてその後乾固まで濃縮する。得られた固形物を、ジクロロメタン/飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の混合物に3回溶解する。静置による層の分離後に、有機層を乾固まで濃縮(45℃、2.7kPa)して15.4gの固形物を生じる。この固形物を、シリカでのクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99.5/0.5ないし98.5/1.5の勾配)、およびその後、水/アセトニトリル混合物(0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で60/40)で溶離する、450gの100Åの10μm C8クロマシル(Kromasil)シリカでの調製的HPLCにより精製する。アセトニトリルを除去するための画分の濃縮後に、飽和重炭酸ナトリウム溶液の添加により水層をpH7〜8にする。形成される沈殿物を濾過分離し、25cm3の水で洗浄し、そして飽和重炭酸ナトリウム溶液中で一夜攪拌する。かように得られた固形物を濾過分離し、20cm3の水で洗浄し、そしてその後減圧(90Pa)下40℃で乾燥して、0.73gの5δ−(テトラヒドロイソキノリル)メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、212〜214℃で融解する白色結晶の形態で生じる。
【0117】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.12(非常にbroadなd、J=16.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.23(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.33(d、J=7Hz、3H:1γのCH2);1.54(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.85まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.96(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.51(broad d、J=16.5および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.66(mt、2H:ArCH2);2.80から3.05まで(mt、3H:4βのCH2の1HおよびNCH2);2.94(s、6H:ArN(CH32);3.03(AB、J=13Hz、2H:CH2N);3.10から3.35まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.16(s、3H:NCH3);3.39(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.57(s、2H:ArCH2N);4.57(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.84(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1Hz、1H:1αのCH);5.13(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.23(dd、J=9および7Hz、1H:4αのCH);5.51(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.58(mt、1H:5γのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.58(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.62(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.00から7.40まで(mt:6αの芳香族H−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリンの4個の芳香族H−H4およびH5に対応する11H);7.73(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.35から8.45まで(mt、2H:1のCONHおよび6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例31
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、150cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する15gの粗混合物および3.6gの4−フルオロフェニルピペラジンで出発して実施する。反応混合物を4時間還流し、そしてその後乾固まで濃縮する。得られた固形物を250cm3の酢酸エチルに溶解する。
【0118】
生じる溶液を、3回の150cm3の水および3回の150cm3の塩酸で洗浄する。水層を合わせ、そしてその後、飽和重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7〜8にする。形成される沈殿物を濾過分離し、50cm3の水で洗浄し、そしてその後乾燥して11.2gの固形物を生じる。得られた固形物をシリカでのクロマトグラフィー(溶離液:容量で99/1のジクロロメタン/メタノール)、およびその後、水/アセトニトリル混合物(0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で60/40)で溶離する、450gの100Åの10μm C8クロマシル(Kromasil)シリカでの2回の調製的HPLCにより精製する。アセトニトリルを除去するための画分の濃縮後に、飽和重炭酸ナトリウム溶液の添加により残余の水層をpH7〜8にする。形成される沈殿物を濾過分離して0.7gの固形物を生じ、これを20cm3のエーテル中で攪拌し、濾過分離しそしてその後減圧(90Pa)下40℃で乾燥する。285mgの5δ−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル]メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、165〜167℃で融解する灰白色結晶の形態でかように得る。
【0119】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3):0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.03(非常にbroadなd、J=16Hz、1H:5βのCH2の1H);1.21(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.32(d、J=7Hz、3H:1γのCH2);1.53(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.46(mt、1H:5βのCH2の他のH);2.55から3.35まで(mt、10H:CH2NのピペラジンのCH2N);2.95(s、6H:ArN(CH32);2.98(mt、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.35まで(mt、2H:3δのCH2の1Hおよび4βのCH2の他のH);3.18(s、3H:NCH3);3.35から3.50まで(mt、2H:5εのCH2の1Hおよび3δのCH2の他のH);4.56(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.77(mt、1H:2αのCH);4.83(mt、1H:5εのCH2の他のH);4.88(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.14(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.20(dd、J=9および6Hz、1H:4αのCH);5.54(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.65(分離されない多重項、1H:5γのCH);5.88(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.56(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.80から7.05まで(mt、6H:4δの芳香族Hおよびフルオロフェニルの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.73(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.38(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.57(分離されない多重項、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例32
該方法は、5δ−クロロメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する粗混合物で出発して実施例1でのとおり実施して、0.61gの5δ−ピペリジノメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、234℃で融解する白色結晶の形態で生じる。
【0120】
1H NMRスペクトル(600MHz、CDCl3、ppmでのδ)。ごく微量の他の同定されないプリスチナマイシンおよび配座異性体の存在を観察する。
【0121】
0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.16(非常にbroadなd、J=17.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.23(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.35から1.65まで(mt、7H:3γのCH2の他のHおよびピペリジンのCH2);1.60から1.80まで(mt、2βのCH2に対応する2H);1.97(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.20から2.40まで(分離されない多重項、4H:ピペリジンのNCH2);2.49(broad dd、J=17.5および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.78(s、2H:CH2N);2.82(s、3H:ArNCH3);2.95(dd、J=14および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.15(s、3H:NCH3);3.35(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.45(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.60から3.80まで(broadな分離されない多重項、1H:ArNH);4.55(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.90まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.86(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.10(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.22(dd、J=10および7Hz、1H:4αのCH);5.48(mt、1H:5γのCH);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.85(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.45(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.58(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.85(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7Hz);7.71(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.41(mt、2H:1のCONHおよび6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
実施例33
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する30gの粗混合物および2.9cm3の2−メトキシエチルアミンで出発して実施する。反応混合物を2時間還流し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で乾固まで濃縮する。得られた固形物を50cm3のジクロロメタンおよび3回の50cm3の0.1N塩酸に溶解する。水性溶液を、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7〜8に調整し、そして2回の50cm3のジクロロメタンで抽出する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧(2.7kPa)下45℃で乾固まで濃縮する。8.5gの固形物をかように得、この生成物をシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で98/3およびその後97/3の勾配)。固形物を得、これを25cm3のジエチルエーテル中で攪拌し、濾過分離し、10cm3のジエチルエーテルで洗浄し、そしてその後減圧下45℃(90Pa)で乾燥して、0.77gの5δ−(2−メトキシエチルアミノメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、200℃で融解するクリーム色固形物の形態で生じる。
【0122】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。ごく微量の他の同定されないプリスチナマイシンおよび配座異性体の存在を観察する。
【0123】
0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.20(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の1H);1.25(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);1.98(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.51(broad dd、J=17および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.71(mt、2H:NCH2);2.85から2.95まで(mt、1H:NH);2.93(s、6H:ArN(CH32);2.99(dd、J=14および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.30まで(mt、4H:4βのCH2の他のH−3δのCH2の1HおよびCH2N);3.13(s、3H:NCH3);3.30から3.40まで(mt、1H:5εのCH2の1H);3.33(s、3H:OCH3);3.40から3.55まで(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.48(t、J=5.5Hz、2H:OCH2);4.57(dd、J=8.5および5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.25(dd、J=8および7Hz、1H:4αのCH);5.53(mt、1H:5γのCH);5.56(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.86(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.50から6.65まで(mt、1H:2のCONH);6.57(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.89(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.69(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.54(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.65(broadな分離されない多重項;1H:OH)。
実施例34
該方法は、実施例1でのとおり、しかし、100cm3のアセトニトリル、33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する10gの粗混合物および2.27gのビス(2−メトキシエチル)アミンで出発して実施する。反応混合物を18時間還流し、そしてその後減圧下45℃(2.7kPa)で乾固まで濃縮して固形物を生じ、これを200cm3のジクロロメタンおよび100cm3の水性[欠落]溶液に溶解する。水層のpHを、重炭酸ナトリウムの添加によりpH7〜8に調整する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧(2.7kPa)下45℃で乾固まで濃縮して9.4gの黄色泡状物を生じ、これをシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:容量で97/3のジクロロメタン/メタノール)。期待される生成物を含有する画分を乾固まで濃縮する。かように得られた固形物を200cm3のジクロロメタンに溶解する。得られた溶液を3回の150cm3の0.1N塩酸溶液で抽出する。水層を飽和水性重炭酸ナトリウム溶液に溶解し、そしてその後3回の150cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、そしてその後乾固まで濃縮して2gの生成物を生じ、これを30cm3のメタノールから再結晶する。かように得られた固形物を濾過分離し、2回の5cm3のメタノールで洗浄し、そしてその後減圧下45℃(90Pa)で乾燥して、1.38gの5δ−[ビス(2−メトキシエチル)アミノメチル]−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、180〜182℃で融解する白色結晶の形態で生じる。
【0124】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。ごく微量の他の同定されないプリスチナマイシンおよび配座異性体の存在を観察する。
【0125】
0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.05(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の1H);1.24(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.45から1.65まで(mt:3γのCH2の他のHに対応する1H);1.66および1.73(2mt、各1H:2βのCH2);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.46(broad d、J=17Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.68(mt、4H:NCH2);2.90から3.05まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.94(s、6H:ArN(CH32);3.05(broad s、2H:CH2N);3.10から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.18(s、3H:NCH3);3.25から3.40まで(mt、1H:5εのCH2の1H);3.33(s、6H:OCH3);3.40から3.55まで(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.48(t、J=6Hz、4H:OCH2);4.58(mt、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.80から4.95まで(mt、1H:5εのCH2の他のH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.22(mt、1H:4αのCH);5.48(mt、1H:5γのCH);5.57(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.86(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.55(d、J=9.5Hz、1H:2のCONH);6.62(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.92(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6α−H4およびH5の芳香族Hに対応するの7H);7.70(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.37(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.45(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
実施例35
0.14gの2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、次いで62mgの水素化ナトリウム、0.33cm3のトリエチルアミンおよび33モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する2.5gの粗混合物を、50cm3のアセトニトリルを含有する三頚フラスコに導入する。反応混合物を40℃で48時間加熱する。2cm3の水の添加後に、反応混合物を減圧下(45℃、2.7kPa)に乾固まで濃縮する。残渣を25cm3のジクロロメタンに溶解し、そして得られた混合物を2回の20cm3の水で洗浄する。静置が起こった後に有機層を分離し、そしてその後3回の20cm3の0.1N塩酸で抽出する。静置による層の分離後に、水層を、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7にする。有機層を2回の25cm3のジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しそしてその後乾固まで濃縮する。残渣を20cm3のジイソプロピルエーテルに溶解し、濾過しかつ90Pa下40℃で乾燥して、0.6gの5δ−(1−メチル−2−イミダゾリルチオメチル)−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、147℃で融解するクリーム色固形物の形態で生じる。
【0126】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。ごく微量の他の同定されないプリスチナマイシンおよび配座異性体の存在を観察する。
【0127】
0.91(t=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.15から1.35まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.29(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.56(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.64および1.72(2mt、各1H:2βのCH2);1.98(mt:3βのCH2の他のHに対応する1H);2.38(broad dd、J=17および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.90から3.00まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.92(s、6H:ArN(CH32);3.10から3.30まで(mt、2H:4βのCH2の他のH−3δのCH2の1H);3.18(s、3H:NCH3);3.30(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.55(d、J=14Hz、1H:SCH2の1H);3.65(s、3H:NCH3);3.81(d、J=14Hz、1H:SCH2の他のH);4.56(dd、J=8および7Hz、1H:3αのCH);4.76(mt、1H:2αのCH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.00(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);5.05(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.17(dd、J=10および6Hz、1H:4αのCH);5.50(mt、1H:5γのCH);5.58(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.53(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.57(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.87(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);6.93および7.10(2個のbroad s、各1H:イミダゾールのCH=CH);7.20から7.40まで(mt、6α−H4およびH5の芳香族Hに対応する7H);7.68(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.45(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.65(broadな分離されない多重項、1H:OH)。
実施例36
0.57cm3の2−(ジエチルアミノ)エタンチオール、18mgの水素化ナトリウムおよび0.54cm3のトリエチルアミンを、25cm3のアセトニトリルを含有する三頚フラスコに連続的に導入する。トリエチルアミンの添加によりpH7に予め調整された、50cm3のアセトニトリルおよび40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する7.5gの粗混合物(実施例1でのとおり得られた)の溶液を、生じる溶液に添加する。反応混合物を45℃で48時間加熱する。その後、2cm3の水を添加し、そして生じる混合物を減圧下(45℃、2.7kPa)に乾固まで濃縮する。残渣を50cm3のジクロロメタンに溶解し、そして得られた溶液を2回の25cm3の水で洗浄する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ乾固まで濃縮して6gの粗生成物を生じ、これをシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で98/2ないし95/5の勾配)。期待される生成物を含有する画分を乾固まで濃縮し、そして残渣を20cm3のジクロロメタンに溶解する。得られた溶液を濾過し、そしてその後乾固まで濃縮する(45℃、2.7kPa)。残渣を25cm3のジイソプロピルエーテルに溶解し、濾過しかつ90Pa下40℃で乾燥して、1gの5δ−ジエチルアミノエチルチオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、135℃で融解する淡黄色の半塩酸塩の形態で生じる。
【0128】
1H NMRスペクトル(600MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0129】
0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10(mt、1H:5βのCH2の1H);1.17(分離されない多重項、6H:CH3エチル);1.15から1.35まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.57(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.66および1.73(2mt、各1H:2βのCH2);2.01(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.47(broad dd、J=17および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.55から2.95まで(mt、6H:NCH2);2.94(s、6H:ArN(CH32);3.00(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.09(d、J=15Hz、1H:CH2Sの1H);3.10から3.30まで(mt、3H:4βのCH2の他のH−3δのCH2の1HおよびCH2Sの他のH);3.18(s、3H:NCH3);3.46(mt、1H:3δのCH2の1H);3.53(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.58(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.87(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.11(d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.22(dd、J=10および6.5Hz、1H:4αのCH);5.47(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.56(mt、1H:5γのCH);5.86(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.55ないし6.65(mt、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.72(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.40(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.54(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(分離されない多重項、1H:OH)。
実施例37
該方法は、実施例36でのとおり、しかし、一方で、25cm3のアセトニトリル、0.32cm3の(4−ピリジル)メタンチオール、120mgの水素化ナトリウム、ならびに他方で、40cm3のアセトニトリルに溶解された40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する5gの粗混合物およびトリエチルアミンで出発して実施する。反応混合物を45℃で1.5時間加熱し、そしてその後実施例36でのとおり処理して5gの粗生成物を生じ、これを0.04〜0.063mmのシリカでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99/1ないし98/2の勾配)によりクロマトグラフィー分離する。期待される生成物を含有する画分を乾固まで濃縮して1.2gの黄色泡状物を生じ、これを25cm3のジイソプロピルエーテル中で攪拌しながら1時間崩壊させる。得られた固形物を濾過分離し、10cm3のジイソプロピルエーテルで洗浄し、そしてその後45℃で90Pa下に乾燥する。0.85gの5δ−(4−ピリジルメチル)チオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、138℃で融解する淡黄色固形物の形態でかように得る。
【0130】
4−ピリジルメタンチオールは、J.Barnesら、Eur.J.Med.Chem.、23、211−16、(1988)に従って製造することができる。
【0131】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0132】
0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.08(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の1H);1.20から1.35まで(mt、2H:3βのCHの1Hおよび3γのCH2の1H);1.33(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.58(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.67および1.74(2mt、各1H:2βのCH2);2.01(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.53(broad dd、J=17および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85から3.00まで(mt、2H:CH2S);2.95(s、6H:ArN(CH32);3.00(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.10から3.25まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.19(s、3H:NCH3);3.32(mt、1H:3δのCH2の1H);3.45から3.60まで(mt、1H:5εのCH2の1H);3.50(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.54および3.62(2d、J=14Hz、各1H:SCH2Ar);4.60(dd、J=8および6Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.90(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.13(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.26(dd、J=9.5および6.5Hz、1H:4αのCH);5.39(broad d、J=4Hz、1H:5γのCH);5.60(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.89(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.50から6.65まで(mt、1H:2のCONH);6.60(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4−H5およびピリジンのβ位の芳香族Hに対応する9H);7.74(broad d、J=4Hz、1H:H6);8.40(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.45ないし8.60(mt、3H:6のCONHおよびピリジンのα位の芳香族H);11.68(s、1H:OH)。
実施例38
該方法は、実施例36でのとおり、しかし、一方で、25cm3のアセトニトリル、0.84gの(3−ピリジル)メタンチオールおよび0.24gの水素化ナトリウム、ならびに他方で、75cm3のアセトニトリル中の40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する10gの粗混合物およびトリエチルアミンで出発して実施する。反応混合物を60℃で2時間加熱し、そしてその後実施例36でのとおり処理して8gの粗生成物を生じ、これをシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99/1ないし98/2の勾配)。2.1gの生成物をかように得、そして0.040〜0.063mmのシリカでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの99/1ないし97/3の勾配)により再精製する。期待される生成物を含有する画分を濃縮し、そして得られた残渣を45℃で90Pa下に乾燥して、0.19gの5δ−3−ピリジルメチルチオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、128℃で融解する黄色固形物の形態で生じる。
【0133】
(3−ピリジル)メタンチオールは、T.Brownら、J.Med.Chem.、35、3613−24、(1992)に従って製造することができる。
【0134】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0135】
0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.08(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の1H);1.27(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.33(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.58(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt、2βのCH2に対応する2H);2.01(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.55(dd、J=17および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.93(s、6H:ArN(CH32);2.85から3.05まで(mt、3H:4βのCH2の1HおよびSCH2);3.15から3.25まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.18(s、3H:NCH3);3.31(mt、1H:3δのCH2の1H);3.45から3.60まで(mt、2H:5εのCH2の1Hおよび3δのCH2の他のH);3.57および3.66(2d、J=14Hz、各1H:SCH2Ar);4.60(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.75から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.88(dd、J=10および1.5Hz、1H:1αのCH);5.12(d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.24(dd、J=9および6.5Hz、1H:4αのCH);5.54(非常にbroadなd、J=5Hz、1H:5γ);5.60(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.88(分離されたq、J=7および1Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.59(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.25から7.45まで(mt:6αの芳香族H−ピリジンの5のH−H4ないしH5に対応する8H);7.70から7.80まで(mt、2H:H6およびピリジンの4のH);8.41(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.48(dd、J=5および1Hz、1H:ピリジンの6のH);8.51(d、J=8Hz、1H:6のCONH);8.58(d、J=1Hz、1H:ピリジンの2のH);11.68(s、1H:OH)。
実施例39
該方法は、実施例36でのとおり、しかし、一方で、2リットルのアセトニトリル、12.2gの2−ピペリジノエタンチオールおよび4.7gの水素化ナトリウム、ならびに他方で、1リットルのアセトニトリルに溶解された40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する190gの粗混合物およびトリエチルアミンで出発して実施する。反応混合物を55℃で4時間加熱し、そしてその後実施例36でのとおり処理して215gの粗生成物を生じ、これを0.04〜0.063mmのシリカでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で100/0ないし95/5の勾配)により精製する。期待される生成物を含有する画分を濃縮し、そしてその後、水/アセトニトリル混合物(0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で70/30)で溶離する、500gの100Åの10μm C8クロマシル(Kromasil)シリカでの調製的高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により再精製する。期待される生成物を含有する画分の濃縮後に、残余の水層を飽和重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7〜8にし、そしてその後100cm3のジクロロメタンで抽出する。静置が起こった後に有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過しそしてその後乾固まで濃縮する。残渣を45℃で90Pa下に乾燥して、5.2gの5δ−ピペリジノエチルチオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、128℃で融解する黄色泡状物の形態で生じる。
【0136】
2−ピペリジノエタンチオールは、Clintonら、J.Am.Chem.Soc.、70、950−51、(1948)に従って製造することができる。
【0137】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0138】
0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.10(非常にbroadなd、J=16.5Hz、1H:5βのCH2の1H);1.26(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.43(mt、2H:CH2);1.59(mt、5H:2CH2および3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt、2H:2βのCH2);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.35から2.60まで(mt、5H:SCH2CH2Nおよび5βのCH2の他のH);2.58(分離されない多重項、4H:NCH2);2.95(s、6H:ArN(CH32);2.99(dd、J=14および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.09(broad s、2H:SCH2);3.10から3.20まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.17(s、3H:NCH3);3.28(mt、1H:3δのCH2の1H);3.40から3.55まで(mt、2H:5εのCH2の1Hおよび3δのCH2の他のH);4.57(dd、J=8および5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.84(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1.5Hz、1H:1αのCH);5.09(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.22(dd、J=9および7Hz、1H:4αのCH);5.50(非常にbroadなd、J=4.5Hz、1H:5γ);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87(分離されたq、J=7および1.5Hz、1H:1βのCH);6.58(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.61(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.91(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.70(dd、J=4および1Hz、1H:H6);8.38(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.45(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(分離されない多重項、1H:OH)。
実施例40
該方法は、実施例36でのとおり、しかし、一方で、4cm3のアセトニトリル、67.3mgの2−メルカプトベンズイミダゾールおよび21.5mgの水素化ナトリウム、ならびに他方で、2cm3のアセトニトリル中の40モル%の5δ−クロロメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを含有する750mgの粗混合物およびトリエチルアミンで出発して実施する。反応混合物を45℃で4時間加熱し、そしてその後実施例36でのとおり処理して粗生成物を生じ、これを32〜63μmのシリカでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノールの容量で99/1ないし95/5の勾配)によりクロマトグラフィー分離する。期待される生成物を含有する画分を濃縮し、そして得られた残渣を45℃で90Pa下に乾燥して、115mgの5δ−2−ベンズイミダゾリルチオメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを白色固形物の形態で生じる。
実施例41ないし49
実施例29、もしくは国際特許出願第WO 99/43699号明細書に記述された方法との類似により作業して、以下の生成物を製造する:
実施例41
帯黄桃色固形物の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−4−ピリジルメチル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0139】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0140】
0.91(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.03(分離されない多重項、1H:5βのCH2の1H);1.25(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.33(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.40から1.80まで(mt:3γのCH2の他のHおよび2βのCH2に対応する3H);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.39(分離されない多重項、4H:NCH2);2.48(非常にbroadなd、J=17Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85から3.05まで(mt、3H:4βのCH2の1HおよびNCH2);3.09(s、3H:ArNCH3);3.10から3.45まで(mt、3H:4βのCH2の他のH−3δのCH2の1Hおよび5εのCH2の1H);3.16(s、3H:NCH3);3.46(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.73(分離されない多重項、4H:CH2O);4.53(AB、J=17Hz、2H:ArNCH2Ar);4.57(dd、J=8.5および5.5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1.5Hz、1H:1αのCH);5.10(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.20(dd、J=10および7Hz、1H:4αのCH);5.50から5.65まで(分離されない多重項、1H:5γのCH);5.53(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.86(分離されたq、J=7および1.5Hz、1H:1βのCH);6.52(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.90(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.00(分離されない多重項、1H:2のCONH);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−ピリジンのβ位の芳香族H−H4およびH5に対応する9H);7.62(broad d、J=4および1Hz、1H:H6);8.37(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.48(broad d、J=8Hz、1H:6のCONH);8.60(d、J=6Hz、2H:ピリジンのα位の芳香族H);11.65(s、1H:OH)。
実施例42
無定形の白色粉末の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−フェニルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0141】
質量分析スペクトル−DCI(脱着化学イオン化−アンモニア)
m/z M+H+に対応する1056
純度 85%(HPLC溶離液 0.1%トリフルオロ酢酸を含む容量で50/50の水/CH3CN)。
実施例43
無定形の白色粉末の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−プロピルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0142】
質量分析スペクトル−DCI(脱着化学イオン化−アンモニア)
m/z M+H+に対応する1022
純度86%(HPLC溶離液 0.1%トリフルオロ酢酸を含む容量で50/50の水/CH3CN)。
実施例44
約148℃(分解)で融解する無定形の白色粉末の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0143】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0144】
0.80から1.00まで(mt、9H:2γのCH3およびイソブチルのCH3);1.15から1.35まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.32(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55から1.80まで(mt:3γのCH2の他のHおよび2βのCH2に対応する3H);1.85から2.05まで(mt、2H:3βのCH2の他のHおよびイソブチルのCH);2.36(分離されない多重項、4H:NCH2);2.59(broad dd、J=18および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.86(s、2H:NCH2);3.09(dd、J=14および6.5Hz、1H:4βのCH2の1H);3.14(s、3H:NCH3);3.20から3.35まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.30(s、3H:ArNCH3);3.36(broad d、J=17Hz、1H:5εのCH2の1H);3.49(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(mt、4H:CH2O);3.93(d、J=7Hz、2H:ArNCOOCH2);4.56(dd、J=7および5.5Hz、1H:3αのCH);4.75から4.90まで(mt、3H:2αのCH−5εのCH2の他のHおよび1αのCH);5.15(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.35(mt、1H:4αのCH);5.54(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.56(mt、1H:5γのCH);5.88(分離されたq、J=7および1.5Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9Hz、1H:2のCONH);7.03(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);7.13(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.15から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.70(broad d、J=4.5Hz、1H:H6);8.37(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.46(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例45
約158℃(分解)で融解する無定形の白色粉末の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−エチルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0145】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0146】
0.93(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.05から1.20まで(mt、1H:5βのCH2の1H);1.20から1.40まで(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.26(t、J=7Hz、3H:CH3);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.50から1.80まで(mt:3γのCH2の他のHおよび2βのCH2に対応する3H);2.01(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.37(分離されない多重項、4H:NCH2);2.54(mt、1H:5βのCH2の他のH);2.86(s、2H:NCH2);3.08(dd、J=13および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.17(s、3H:NCH3);3.20から3.40まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.28(s、3H:ArNCH3);3.35(broad d、J=17Hz、1H:5εのCH2の1H);3.50(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(mt、4H:CH2O);4.21(q、J=7Hz、2H:ArNCOOCH2);4.58(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.90まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.88(broad d、J=10Hz、1H:1αのCH);5.13(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.31(dd、J=10および7Hz、1H:4αのCH);5.50から5.60まで(mt、2H:5γのCHおよび6αのCH);5.88(broad q、J=7Hz、1H:1βのCH);6.56(d、J=9Hz、1H:2のCONH);7.05(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);7.13(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.68(broad d、J=4.5Hz、1H:H6);8.37(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.45(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
実施例46
約147℃(分解)で融解する無定形の白色粉末の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−パラトルイルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0147】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0148】
0.93(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.15から1.35まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.50から1.65まで(mt:3γのCH2の他のHに対応する1H);1.67ないし1.77(2mt、各1H:2βのCH2);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.30から2.40まで(分離されない多重項、4H:NCH2);2.35(s、3H:ArCH3);2.52(mt、1H:5βのCH2の他のH);2.82(s、2H:NCH2);3.11(dd、J=14および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.16(s、3H:NCH3);3.20から3.50まで(mt、3H:4βのCH2の他のH−3δのCH2の1Hおよび5εのCH2の1H;3.40(broad s、3H:ArNCH3);3.50(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.70(mt、4H:CH2O);4.58(dd、J=8および6.5Hz、1H:3αのCH);4.75から4.90まで(mt、3H:2αのCH−5εのCH2の他のHおよび1αのCH);5.13(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.34(dd、J=7.5および7Hz、1H:4αのCH);5.45(分離されない多重項、1H:5γのCH);5.53(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.87 分離されたq、J=7および1.5Hz、1H:1βのCH);6.56(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.95から7.40まで(mt:4εの芳香族H−4δの芳香族H−トルイルの芳香族H−6αの芳香族H−H4およびH5に対応する15H);7.64(broad d、J=4.5Hz、1H:H6);8.35(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.44(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
実施例47
138〜140℃で融解する白色固形物の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−3−ブテニルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0149】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0150】
0.93(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);1.15から1.35まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.50から1.65まで(mt:3γのCH2の他のHに対応する1H);1.65から1.80まで(mt、2H:2βのCH2);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.30から2.45まで(mt、2H:CH2);2.37(分離されない多重項、4H:NCH2);2.57(broad dd、J=17および5.5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.86(s、2H:NCH2);3.09(dd、J=14および7Hz、1H:4βのCH2の1H);3.14(s、3H:NCH3);3.15から3.35まで(mt、2H:4βのCH2の他のHおよび3δのCH2の1H);3.27(s、3H:ArNCH3);3.36(broad d、J=17Hz、1H:5εのCH2の1H);3.50(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.69(mt、4H:CH2O);4.19(t、J=7Hz、2H:ArNCOOCH2);4.57(dd、J=8および6.5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.87(dd、J=10および1.5Hz、1H:1αのCH);5.05から5.15まで(mt、2H:=CH2);5.14(broad d、J=5.5Hz、1H:5αのCH);5.34(dd、J=7.5および7Hz、1H:4αのCH);5.54(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.56(mt、1H:5γのCH);5.65から5.85まで(mt、1H:CH=);5.88(分離されたq、J=7および1.5Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9Hz、1H:2のCONH);7.04(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);7.12(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.69(dd、J=4.5および1Hz、1H:H6);8.37(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.46(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.68(s、1H:OH)。
実施例48
140〜146℃で融解する白色固形物の形態の4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−ネオペンチルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE
【0151】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0152】
0.75から1.00まで(mt、12H:2γのCH3およびC(CH33);1.15から1.35まで(mt、3H:5βのCH2の1H−3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.30(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.50から1.80まで(mt:3γのCH2の他のHおよび2βのCH2に対応する3H);1.99(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.35(分離されない多重項、4H:NCH2);2.59(broad dd、J=17および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85(s、2H:NCH2);3.10から3.40まで(mt、4H:4βのCH2−3δのCH2の1Hおよび5εのCH2の1H);3.12(s、3H:NCH3);3.30(s、3H:ArNCH3);3.49(mt、1H:3δのCH2の他のH);3.68(mt、4H:CH2O);3.84(s、2H:ArNCOOCH2);4.55(dd、J=7および5Hz、1H:3αのCH);4.70から4.85まで(mt、2H:2αのCHおよび5εのCH2の他のH);4.86(dd、J=10および1.5Hz、1H:1αのCH);5.15(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.35(t、J=8Hz、1H:4αのCH);5.50から5.60まで(mt、2H:6αのCHおよび5γのCH);5.87(分離されたq、J=7および1.5Hz、1H:1βのCH);6.57(d、J=9Hz、1H:2のCONH);7.03(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);7.12(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.69(dd、J=4.5および1Hz、1H:H6);8.37(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.46(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.67(s、1H:OH)。
実施例49
実施例29でのとおり製造された、1.3gの4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−アリルオキシカルボニル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIE、次いで10mgのトリフェニルホスフィンおよび20mgのトリス(ベンジリデンアセトン)パラジウムを、30cm3のジオキサンを含有する三頚フラスコに導入する。反応混合物を39時間還流し、最後の21時間の経過中に3回の20mgのトリス(ベンジリデンアセトン)パラジウムを添加する。反応混合物を減圧下に濃縮して1.1gの緑色泡状物を生じ、これをシリカでクロマトグラフィー分離する(溶離液:容量で95/5のジクロロメタン/メタノール)。0.45gの生成物を得、これを450gの100Åの10μm C8クロマシル(Kromasil)シリカでの調製的HPLC(溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸を含有する容量で65/35の水/アセトニトリル)により再精製する。期待される生成物を含有する画分の濃縮後に、残余の水層を飽和重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH7〜8にする。得られた混合物を2回の20cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過しそしてその後乾固まで濃縮する。残渣を45℃で90Pa下に乾燥して、130mgの4ζ−デジメチルアミノ−4ζ−(N−メチル−N−アリル)アミノ−5δ−モルホリノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEを、156℃で融解する淡黄色固形物の形態で生じる。
【0153】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ)。
【0154】
0.92(t、J=7.5Hz、3H:2γのCH3);0.90から1.00まで(mt、1H:5βのCH2の1H);1.23(mt、2H:3βのCH2の1Hおよび3γのCH2の1H);1.31(d、J=7Hz、3H:1γのCH3);1.55(mt、1H:3γのCH2の他のH);1.60から1.80まで(mt:2βのCH2に対応する2H);2.00(mt、1H:3βのCH2の他のH);2.37(分離されない多重項、4H:NCH2);2.43(broad dd、J=17および5Hz、1H:5βのCH2の他のH);2.85(分離されない多重項、2H:NCH2);2.90から3.00まで(mt、1H:4βのCH2の1H);2.96(s、3H:ArNCH3);3.15から3.25まで(mt、1H:4βのCH2の他のH);3.20(s、3H:NCH3);3.33(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の1H);3.47(mt、1H:3δのCH2の1H);3.65から3.80まで(mt、5H:3δのCH2の他のHおよびCH2O);3.91および3.99(2dd、J=16および5Hz、各1H:ArNCH2);4.60(dd、J=8および5.5Hz、1H:3αのCH);4.78(mt、1H:2αのCH);4.85(broad d、J=18Hz、1H:5εのCH2の他のH);4.88(dd、J=10および1.5Hz、1H:1αのCH);5.10(broad d、J=5Hz、1H:5αのCH);5.10から5.25まで(mt、3H:=CH2および4αのCH);5.49(非常にbroadなd、J=5Hz、1H:5γのCH);5.52(d、J=8Hz、1H:6αのCH);5.80から5.95まで(mt、1H:CH=);5.86(分離されたq、J=7および1.5Hz、1H:1βのCH);6.56(d、J=9Hz、1H:2のCONH);6.57(d、J=8Hz、2H:4εの芳香族H);6.93(d、J=8Hz、2H:4δの芳香族H);7.20から7.40まで(mt:6αの芳香族H−H4およびH5に対応する7H);7.75(dd、J=4.5および1Hz、1H:H6);8.39(d、J=10Hz、1H:1のCONH);8.47(d、J=8Hz、1H:6のCONH);11.66(s、1H:OH)。
【0155】
一般式(β)のストレプトグラミン誘導体の例として、以下を下の方法に従ってもしくはそれとの類似により製造することができる:
参照実施例
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIB
0.2cm3の酢酸および0.6gのフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム三水和物を、20℃でアルゴン雰囲気下、10cm3のテトラヒドロフランに溶解された1.12gの(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBに添加する。168時間攪拌した後に、反応混合物を減圧(2.7kPa)下に乾固まで濃縮して1gの褐色油状物を生じ、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトニトリル(容量で90/5/5)]により精製する。0.3gの(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIBを、約125℃(分解)で融解する淡ベージュ色固形物の形態で得る。
【0156】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ):0.96(d、J=6.5Hz:3H);1.00(d、J=6.5Hz:3H);1.10(d、J=6.5Hz:3H);1.55から2.05まで(mt:5H);1.83(s、3H);2.10から2.30まで(mt:2H);2.76(mt:1H);2.98(mt:1H);3.21(mt:1H);3.48(mt:1H);3.87(mt:1H);4.07(mt:1H);4.55(mt:1H);4.75から4.90まで(mt:3H);5.14(カップリングされない二重項、JHF=48Hz:1H);5.39(d、J=9Hz:1H);5.71(mt:1H);5.82(dd、J=17および2Hz:1H);6.00(mt:1H);6.21(d、J=16Hz:1H);6.52(dd、J=17および5Hz:1H);8.12(s:1H)。
【0157】
(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBは以下の方法で製造することができる:
0.464cm3の三フッ化ジエチルアミノイオウを、20℃でアルゴン雰囲気下、50cm3のジクロロメタンに溶解された2gの(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBにゆっくりと添加する。2時間攪拌した後、反応混合物を100cm3の飽和水性重炭酸ナトリウム溶液中に注ぐ。静置が起こった後に有機層を分離し、2回の100cm3の水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過しそしてその後減圧(2.7kPa)下に乾固まで濃縮して2.1gの黄土色固形物を生じ、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/アセトニトリル/メタノール勾配(容量で100/0/0;99/0.5/0.5およびその後98/1/1)]により精製する。1.35gの(16R)−16−デオキソ−16−フルオロ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBを、約116℃(分解)で融解する白色固形物の形態で得る。
【0158】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ):0.96(d、J=6.5Hz:3H);0.99(d、J=6.5Hz:3H);1.00から1.15まで(mt:12H);1.29(s、3H);1.55から1.95まで(mt:4H);1.96(mt:1H);2.13(mt:1H);2.24(mt:1H);2.76(mt:1H);2.85(mt:1H);3.03(mt:1H);3.39(mt:1H);3.80(mt:1H);4.01(mt:1H);4.57(mt:1H);4.72(mt:1H);4.75から4.85まで(mt:2H);5.01(カップリングされない二重項、JHF=48Hz:1H);5.38(d、J=9Hz:1H);5.50(mt:1H);5.81(dd、J=17および1.5Hz:1H);5.97(mt:1H);6.10(d、J=15.5Hz:1H);6.49(dd、J=17および5Hz:1H);7.30から7.50まで(mt:6H);7.63(broad d、J=7Hz:2H);7.68(broad d、J=7Hz:2H);8.08(s:1H)。
【0159】
(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBは、以下の方法で製造することができる:
29cm3のジイソプロピルエチルアミンを、20℃でアルゴン雰囲気下、200cm3のジクロロメタンに溶解された22gの(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBに添加し、次いで、43.2cm3のtert−ブチルジフェニルクロロシランを一滴ずつ、および1.01gの4−ジメチルアミノピリジンを添加する。22時間攪拌した後、反応混合物を600cm3の飽和水性重炭酸ナトリウム溶液中に注ぐ。静置が起こった後に水層を分離し、そしてその後2回の100cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、400cm3の飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そしてその後減圧(2.7kPa)下に乾固まで濃縮して70.6gの粘性の橙色油状物を生じ、これを600cm3のジイソプロピルエーテル中で16時間攪拌する。濾過および20℃で減圧(2.7kPa)下に乾燥した後、28gの(16S)−16−ヒドロキシ−14−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)プリスチナマイシンIIBを、約133℃(分解)で融解する桃赤色固形物の形態で得る。
【0160】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ):0.95(d、J=6.5Hz:3H);1.00から1.05まで(mt:9H);1.08(s、9H);1.40から1.80まで(mt:3H);1.90から2.15まで(mt:3H);2.23(broad d、J=14Hz:1H);2.75(mt:1H);2.83(dd、J=17および11Hz:1H);3.10(dd、J=17および2.5Hz:1H);3.25(mt:1H);3.60から3.75まで(mt:2H);4.49(mt:1H);4.56(mt:1H);4.60から4.70まで(mt:2H);4.87(mt:1H);5.49(mt:1H);5.74(dd、J=17および2Hz:1H);5.78(d、J=9Hz:1H);5.95(mt:1H);6.04(d、J=16Hz:1H);6.41(dd、J=17および4Hz:1H);7.30から7.50まで(mt:6H);7.64(dd、J=7および1.5Hz:2H);7.69(dd、J=7および1.5Hz:2H);8.11(s:1H)。
【0161】
16(S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBは以下の方法で製造することができる:
550cm3のジクロロメタン中の11.35gのホウ水素化ナトリウムの懸濁液を20分間還流する。68.6cm3の酢酸をその後約30分にわたって一滴ずつ添加し、次いで、約45分にわたって、230cm3のジクロロメタン中の52.75gのプリスチナマイシンIIBの溶液(硫酸ナトリウムで予め乾燥された)を添加する。反応混合物を還流で4.5時間、およびその後20℃で16時間攪拌する。その後、500cm3のジクロロメタンおよび1500cm3の水を反応混合物に添加する。静置が起こった後に有機層を分離し、そして水層を500cm3のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、そして1000cm3の飽和水性重炭酸ナトリウム溶液のゆっくりした添加によりpHを8に調整する。生じる有機層を、1000cm3の水および1000cm3の飽和水性塩化ナトリウム溶液で連続的に洗浄し、そしてその後、3S植物性炭(vegetable charcoal)で処理し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧(2.7kPa)下に乾固まで濃縮して50gの淡黄色固形物を生じる。378cm3の水性0.5M水酸化アンモニウム溶液を、900cm3のジクロロメタン中の上の固形物の溶液に20℃で添加する。20℃で16時間攪拌した後、静置により有機層を分離し、1000cm3の水およびその後1000cm3の飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しかつ減圧(2.7kPa)下に乾固まで濃縮して46gの淡黄色固形物を生じ、これをフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:ジクロロメタン/メタノール勾配(容量で98/2および97/3)]により精製する。31.68gの(16S)−16−ヒドロキシプリスチナマイシンIIBを、約131℃(分解)で融解する灰白色固形物の形態で得る。
【0162】
1H NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ):0.96(d、J=6.5Hz:3H);1.02(d、J=6.5Hz:3H);1.07(d、J=6.5Hz:3H);1.70から1.90まで(mt:3H);1.76(s:3H);1.97(mt:2H);2.12(mt:1H);2.26(broad d:14.5Hz:1H);2.56(d、J=3Hz:1H);2.76(mt:1H);2.90(dd、J=16および10Hz:1H);3.08(dd、J=16および3Hz:1H);3.35(mt:1H);3.82(mt:2H);3.99(d、J=2.5Hz:1H);4.40から4.55まで(mt:2H);4.65から4.75まで(mt:2H);5.03(mt:1H);5.65から5.85まで(mt:3H);6.01(mt:1H);6.21(d、J=16Hz:1H);6.46(dd、J=17および5Hz:1H);8.13(s:1H)。
【0163】
本発明はまた、適切な場合は塩の形態、純粋な形態、または1種もしくはそれ以上の適合性かつ製薬学的に許容できる希釈剤もしくは補助物質との組み合わせ剤の形態の、本発明の最低1種のストレプトグラミン誘導体を含有する製薬学的組成物にも関する。本発明はまた、それらが一般式(I)のストレプトグラミン(1種もしくは複数)と組み合わせられる、最低1種のA群のストレプトグラミン誘導体、もしくは適切な場合はそれらの塩の1種を付加的に含有する場合に、上の製薬学的組成物にも関する。
【0164】
本発明の組成物は、経口で、非経口で、局所で、直腸でもしくはエアゾルとして使用することができる。
【0165】
使用することができる経口投与のための固体組成物は、錠剤、丸剤、ゲルカプセル剤、散剤もしくは顆粒剤である。これらの組成物において、通常は組み合わせ剤の形態の本発明の有効成分を、ショ糖、乳糖もしくはデンプンのような1種もしくはそれ以上の不活性の希釈剤もしくは補助物質と混合する。これらの組成物は、希釈剤以外の物質、例えばステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤もしくは制御放出に意図されるコーティングを含むことができる。
【0166】
使用することができる経口投与のための液体組成物は、水もしくは流動パラフィンのような不活性の希釈剤を含有する製薬学的に許容できる溶液、懸濁剤、乳剤、シロップ剤およびエリキシル剤である。これらの組成物は、希釈剤以外の物質、例えば湿潤剤、甘味料もしくは調味料もまた含むことができる。
【0167】
非経口投与のための組成物は滅菌の溶液もしくは乳剤であることができる。使用することができる溶媒およびベヒクルは、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、とりわけオリーブ油、および注入可能な有機エステル、例えばエチルオレエートを包含する。これらの組成物は、補助物質、とりわけ、湿潤剤、等張剤、乳化剤、分散剤および安定剤もまた含有することができる。
【0168】
滅菌は、いくつかの方法で、例えば細菌学的フィルターを使用して、照射により、もしくは加熱により実施することができる。該組成物は、使用の時点で滅菌水もしくはいずれかの他の注入可能な滅菌媒体に溶解することができる滅菌の固体組成物の形態でもまた製造することができる。
【0169】
局所投与のための組成物は、例えばクリーム剤、軟膏剤、ローション剤もしくはエアゾルであることができる。
【0170】
直腸投与のための組成物は、有効成分のほかにカカオバター、半合成グリセリドもしくはポリエチレングリコールのような賦形剤を含有する坐剤もしくは直腸カプセルである。
【0171】
該組成物はエアゾルでもまたあることができる。液体エアゾルの形態での使用のためには、該組成物は、安定な滅菌溶液、または使用の時点で非発熱性の(apyrogenic)滅菌水、生理的食塩水もしくはいずれかの他の製薬学的に許容できるベヒクルに溶解される固体組成物であることができる。直接吸入されることを意図される乾燥エアゾルの形態での使用のためには、有効成分を、微細に分割しかつ30μmと80μmとの間の粒子径をもつ水溶性の固体ベヒクルもしくは希釈剤、例えばデキストラン、マンニトールもしくは乳糖と組み合わせる。
【0172】
ヒトの治療において、本発明の新規ストレプトグラミン誘導体は、細菌起源の感染症の治療でとりわけ有用である。用量は、所望の効果および治療の持続期間に依存する。医師は、年齢、体重、感染の程度および治療されるべき個体に特異的な他の因子に依存して、治療の関数として最も適すると彼が考える投薬量を決定することができる。一般に、用量は、成人について、経口で1日に2もしくは3回服用される、1gと3gとの間の有効成分である。
【0173】
後に続く実施例は本発明の組成物を具体的に説明する。
実施例
250mg用量の有効成分を含有しかつ下の組成を有する錠剤を、通常の技術に従って製造する:
−5δ−(1−モルホリノ)メチル−5δ,5γ−デヒドロプラスチナマイシンIE 75mg
−プリスチナマイシンIIB 175mg
−賦形剤:デンプン、水和シリカ、デキストリン、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム:十分量 500mg

Claims (16)

  1. 一般式
    Figure 0004326178
    [式中:
    Rは基−NR12もしくは−SR3を表し、これについて:
    同一もしくは異なってよいR1およびR2は、水素原子、ヒドロキシルで場合によっては置換されるアルキル基(1ないし8個の炭素)、アルケニル(3ないし8個の炭素)、シクロアルキル(3ないし8個の炭素)、アルキルオキシ(1ないし8個の炭素)、ジアルキルアミノ、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子またはアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシもしくはジアルキルアミノ基で]場合によっては置換されるフェニルアルキル、窒素、イオウおよび酸素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有する飽和もしくは不飽和のヘテロシクリルアルキル(3ないし8員)、あるいはジアルキルアミノアルキルを表すか、あるいは
    1およびR2は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ[1個もしくはそれ以上のヒドロキシル、アルキル、ハロゲン原子で場合によっては置換されるフェニル、フェニルアルキル、フェニルアルケニル(アルケニルは2ないし4個の炭素を含有し)、ヒドロキシアルキル、アシルもしくはアルキルオキシカルボニル基、またはその中でヘテロシクリル部分が飽和もしくは不飽和(4ないし6員)でありかつ酸素、イオウおよび窒素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルカルボニル基で]場合によっては置換される3ないし12員の飽和、部分的に飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環の複素環を形成し、
    3は、基−NR12(これについて、同一もしくは異なってよいR1およびR2は、水素原子もしくはアルキル基を表すか、またはそれらが結合される窒素原子と一緒になって上で定義されたような複素環を形成する)で置換されるアルキル(1ないし8個の炭素原子を含有する)もしくはシクロアルキル(3ないし8個の炭素原子を含有する)基であるか、あるいは、R3は、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ1個のアルキル基で場合によっては置換される3ないし7員の飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環のヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルメチル基を表し、
    Figure 0004326178
    Raはメチルもしくはエチル基であり、ならびに
    Rb、RcおよびRdは以下の定義:
    1)RbおよびRcは水素原子でありかつRdは水素原子またはメチルアミノもしくはジメチルアミノ基であり、
    2)Rbは水素原子であり、Rcは水素、塩素もしくは臭素原子であるか、またはアルケニル基(3ないし5C)を表し、および、Rdは基−NMe−R’’’であり、これについて、R’’’はアルキル、ヒドロキシアルキル(2ないし4C)、あるいはフェニルで場合によっては置換されるアルケニル(2ないし8C)、シクロアルキル(3ないし6C)メチル、ベンジル、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子、またはヒドロキシル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ基で置換される]置換ベンジル、その中でヘテロシクリル部分が飽和もしくは不飽和かつ5もしくは6員でありならびに[アルキル、アルケニル(2ないし8個の炭素)、シクロアルキル(3ないし6個の炭素)、飽和もしくは不飽和のヘテロシクリル(4ないし6員)、フェニル、R1の定義について上のとおり定義された置換フェニルまたはベンジル基で]場合によっては置換されるイオウ、酸素および窒素から選ばれる1もしくは2個のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルメチルもしくはヘテロシクリルエチルを表すか、あるいは、R’’’はシアノメチルもしくはカルボキシメチル基を表すか、または−COReもしくは−CH2COReを表し、これについて、Reは−OR’eであり、R’eはアルキル(1ないし6個の炭素)、アルケニル(2ないし6個の炭素)、ベンジル、フェニル、トルイル、または、ヘテロシクリル部分が5もしくは6員でありかつイオウ、酸素および窒素から選ばれる1もしくは2個のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルメチルであるか、あるいは、Reは、アルキルアミノ、アルキルメチルアミノ、ヘテロシクリル部分が飽和かつ5もしくは6員でありならびにアルキル、ベンジルもしくはアルキルオキシカルボニル基で場合によっては置換されるイオウ、酸素および窒素から選ばれる1もしくは2個のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルアミノもしくはヘテロシクリルメチルアミノ基であるかのいずれかであり、
    3)Rbは水素原子であり、Rdは−NHCH3もしくは−N(CH32基であり、およびRcは塩素もしくは臭素原子であるか、または[Rdが−N(CH32である場合]アルケニル基(3ないし5C)を表し、
    4)RbおよびRdは水素原子であり、および、Rcはハロゲン原子、あるいは、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシ、トリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(1ないし6C)またはトリハロメチル基であり、
    5)RbおよびRcは水素原子であり、および、Rdはハロゲン原子、あるいは、エチルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキル(1ないし6C)、フェニルまたはトリハロメチル基であり、
    6)Rbは水素原子であり、また、Rcはハロゲン原子、またはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキルもしくはアルキル(1ないし3C)基であり、および、Rdはハロゲン原子、あるいはアミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルオキシもしくはトリフルオロメトキシ、チオアルキル、アルキル(1ないし6C)またはトリハロメチル基であり、
    7)Rcは水素原子であり、また、RbおよびRdはメチル基を表す、
    を有し、
    具体的に挙げられない限り、アルキルおよびアシル基は直鎖もしくは分枝状でありかつ1ないし4個の炭素原子を含有すること、ならびに、アルケニル基もまた直鎖もしくは分枝状鎖を有しかつ2ないし4個の炭素原子を含有することが理解される]
    のB群のストレプトグラミン誘導体、ならびにその塩。
  2. Rが基−NR12もしくは−SR3を表し、これについて:同一もしくは異なってよいR1およびR2は、水素原子、ヒドロキシルで場合によっては置換されるアルキル基(1ないし8個の炭素)、アルケニル(3ないし8個の炭素)、シクロアルキル(3ないし8個の炭素)、アルキルオキシ(1ないし8個の炭素)、ジアルキルアミノ、[1個もしくはそれ以上のハロゲン原子、またはアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシもしくはジアルキルアミノ基で]場合によっては置換されるフェニルアルキル、窒素、イオウおよび酸素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有する飽和もしくは不飽和のヘテロシクリルアルキル(3ないし8員)、あるいはジアルキルアミノアルキルを表すか、あるいは、
    1およびR2は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ[1個もしくはそれ以上のヒドロキシル、アルキル、ハロゲン原子で場合によっては置換されるフェニル、フェニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アシルもしくはアルキルオキシカルボニル基、またはヘテロシクリル部分が飽和もしくは不飽和(4ないし6員)でありかつ酸素、イオウおよび窒素から選ばれる1個もしくはそれ以上のヘテロ原子を含有するヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルカルボニル基で]場合によっては置換される3ないし12員の飽和、部分的に飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環の複素環を形成し、
    3は、基−NR12(これについて、同一もしくは異なってよいR1およびR2は、アルキル基を表すか、もしくはそれらが結合される窒素原子と一緒になって上のとおり定義された複素環を形成する)で置換されるアルキル(1ないし8個の炭素原子を含有する)基であるか、あるいは、R3は、酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含有しかつ1個のアルキル基で場合によっては置換される3ないし7員の飽和もしくは不飽和の単環もしくは多環のヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルメチル基を表し、
    Figure 0004326178
    Raはエチル基であり、ならびに
    Rb、RcおよびRdは下の定義:
    1)RbおよびRcは水素原子であり、かつ、Rdはメチルアミノもしくはジメチルアミノ基であり、
    2)Rbは水素原子であり、Rcは水素もしくは塩素原子であり、ならびにRdは基−NMe−R’’’であり、これについてR’’’はアルケニル(2ないし8C)もしくはヘテロシクリルメチル基を表すか、または−COOR’e(ここでR’eはアルキル(1ないし6個の炭素)、アルケニル(2ないし6個の炭素)、フェニルもしくはトルイルである)を表し、
    3)Rbは水素原子であり、Rdは−NHCH3もしくは−N(CH32基であり、および、Rcは塩素原子である、
    を有することを特徴とする、請求項1に記載のB群のストレプトグラミン誘導体、
    ならびにその塩。
  3. δ−(1−モルホリノ)メチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEであることを特徴とする、請求項1に記載のB群のストレプトグラミン誘導体。
  4. δ−[N−メチル−N−2−(1,3−ジオキソラニル)メチル]アミノメチル−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEであることを特徴とする、請求項1に記載のB群のストレプトグラミン誘導体。
  5. δ−モルホリノメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEであることを特徴とする、請求項1に記載のB群のストレプトグラミン誘導体。
  6. δ−モルホリノメチル−4ζ−メチルアミノ−4ζ−デジメチルアミノ−5δ,5γ−デヒドロ−4ε−クロロプリスチナマイシンIEであることを特徴とする、請求項1に記載のB群のストレプトグラミン誘導体。
  7. δ−[ビス(2−メトキシエチル)アミノメチル]−5δ,5γ−デヒドロプリスチナマイシンIEであることを特徴とする、請求項1に記載のB群のストレプトグラミン誘導体。
  8. フッ素化剤を、一般式:
    Figure 0004326178
    [式中、R、Ra、Rb、RcおよびRdは請求項1でのとおり定義される]
    のB群のシネルギスチン誘導体と反応させ、その後、フルオロ誘導体もしくは位置5γ,5δで不飽和である誘導体を分離し、かつ、適切な場合は得られたストレプトグラミン誘導体を塩に転化することを特徴とする、請求項1に記載のストレプトグラミン誘導体の製造方法。
  9. フルオロ誘導体および位置5γ,5δで不飽和である誘導体の分離を、クロマトグラフィーもしくは結晶化により実施することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 窒素性塩基の存在下で、ハロゲン化チオニルを、一般式:
    Figure 0004326178
    [式中、R、Ra、Rb、RcおよびRdは請求項1でのとおり定義される]
    のB群のシネルギスチン誘導体と反応させ、かつ、適切な場合は、得られたスト
    Figure 0004326178
  11. アミンHNR12もしくはチオールHS−R3
    [ここでR 1 、R 2 およびR 3 は請求項1で定義されたとおりである]
    を、一般式:
    Figure 0004326178
    [式中、Ra、Rb、RcおよびRdは請求項1でのとおり定義され、かつ、Halはハロゲン原子を表す]
    のハロゲン化ストレプトグラミン誘導体と反応させ、かつ、適切な場合は、得られたストレプトグラミン誘導体をその後塩に転化することを特徴とする、記
    Figure 0004326178
    の製造方法。
  12. 一般式:
    Figure 0004326178
    [式中、R、Ra、Rb、RcおよびRdは請求項1でのとおり定義される]のストレプトグラミン誘導体。
  13. 純粋な形態、もしくは最低1種のA群のストレプトグラミン誘導体との組み合わせ剤の形態、適切な場合は塩の形態、および/または1種もしくはそれ以上の適合性かつ製薬学的に許容できる希釈剤もしくは補助物質との組み合わせ剤の形態の、請求項1に記載の最低1種のB群のストレプトグラミン誘導体を含んで成る製薬学的組成物であって、
    ここでA群のストレプトグラミン誘導体が、プリスチナマイシンIIA、プリスチナマイシンIIB、プリスチナマイシンIIC、プリスチナマイシンIID、プリスチナマイシンIIE、プリスチナマイシンIIFおよびプリスチナマイシンIIG、または一般式:
    Figure 0004326178
    [式中、R 1 は基−NR’R’’であり、これについてR’は水素原子もしくはメチル基であり、また、R’’は、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、アリル、プロパルギル、ベンジル基、もしくは基−OR’’’であり、R’’’は水素原子またはアルキル、シクロアルキル、アリル、プロパルギルもしくはベンジル基あるいは基−NR 3 4 であり、R 3 およびR 4 はひょっとしたらメチル基を表すか、またはそれらが結合される窒素原子と一緒になって、窒素、酸素およびイオウから選ばれる別のヘテロ原子もまた含有することができる飽和もしくは不飽和の4もしくは5員の複素環を形成し、R 2 は水素原子またはメチルもしくはエチル基であり、ならびに、結合---は単結合もしくは二重結合を表す]
    の誘導体、
    あるいは、一般式:
    Figure 0004326178
    [式中、R 1 はハロゲン原子またはアジドもしくはチオシアナト基を表し、R 2 は水素原子またはメチルもしくはエチル基を表し、R 3 は、水素原子、または置換されてよい脂肪族、環脂肪族、芳香族、アラ脂肪族、複素環もしくはヘテロシクリル脂肪族エステル残基を表し、および結合---は単結合(27Rの立体化学)もしくは二重結合を表す]
    の半合成誘導体、ならびにそれらの塩、ならびに、とりわけ、エステル残基R 3 が:基R’ 3 −CO−から選ばれることができ、これについて、R’ 3 は、置換されないかあるいは[基NR’’R’’’を場合によっては担持するアルキル(ここで、同一もしくは異なってよい基R’’およびR’’’は、水素原子、または、それらが結合される窒素原子と一緒になって酸素、イオウおよび窒素から選ばれる別のヘテロ原子を場合によっては含んで成る飽和もしくは不飽和の3ないし8員のヘテロシクリル基を形成することができるアルキル基であることができ、前記複素環それ自身が1個もしくはそれ以上の基(飽和もしくは不飽和の3ないし8員のアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルアルキル、または−CH 2 −CO−NR’’R’’’)で置換されることが可能であるか、あるいは、R’’および/もしくはR’’’は飽和もしくは不飽和の3ないし8員のヒドロキシアルキル、フェニルもしくはヘテロシクリルアルキル基であることができ)、NR’’R’’’が上のとおり定義される基−CO−NR’’R’’’、あるいは上のとおり定義されるNR’’R’’’で置換されるアルキルもしくはアシル基から選ばれる1個もしくはそれ以上の基で]フェニル基上で置換されるフェニルもしくはフェニルアルキルであるか、あるいは、R’ 3 は、[それら自身がカルボキシル基もしくは上のとおり定義された基NR’’R’’’を場合によっては担持するアルキルオキシもしくはアルキルチオ基で置換されてよいアルキルから選ばれる、または上のとおり定義されるNR’’R’’’で置換されることができるアシルオキシから選ばれる]1個もしくはそれ以上の基でフェニル基上で置換されるフェニルおよびフェニルアルキル基から選ばれることができるか、あるいは、R’ 3 は、[カルボキシルもしくはカルボキシアルキルジスルファニル基、または基NR’’R’’’、−CH 2 −NR’’R’’’、−CO−NR’’R’’’、またはNR’’R’’’もしくは−CO−NR’’R’’’(これについて、NR’’R’’’は上のとおり定義される)で場合によっては置換されるアルキルオキシカルボニル、アルキルオキシもしくはアルキルジスルファニル基で]場合によっては置換されるアルキルおよびシクロアルキル基から選ばれることができるか、あるいは、R’ 3 は、[それら自身がNR’’R’’’で場合によっては置換されるアルキルもしくはアシルで]場合によっては置換される飽和もしくは不飽和の3ないし8員のヘテロシクリル基から選ばれることができる、一般式(β)の生成物から選ばれることを特徴とする、上記製薬学的組成物。
  14. 請求項13のとおり定義された最低1種のA群のストレプトグラミン誘導体との、請求項1に記載のB群のストレプトグラミン誘導体の組み合わせ剤。
  15. (16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンIIBとの、請求項14に記載の組み合わせ剤。
  16. 5δ−(1−モルホリノ)メチル−5δ、5γ−デヒドロプリスチナマイシンI E と(16R)−16−デオキソ−16−フルオロプリスチナマイシンII B である、請求項16に記載の組み合わせ剤。
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