JP4584715B2 - 持続放出性医薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、持続放出性ビヒクル中にセフキノムを含む注射用医薬組成物、前記組成物の製造方法及び動物において伝染病を治療するためのその使用に関する。
従来技術には、ヒト及び動物における注射用医薬組成物の持続放出に関して例えば活性成分の低水溶性形態または複合体の使用、リポソーム、ミクロスフェア及びリポスフェア処方物、ポリマー処方物、オイルベースの処方物、ゲル処方物の使用等の多種多様の方法が記載されている。これらの方法の幾つかでは、抗生物質化合物との使用が提案されている。
米国特許第4,029,782号明細書は、水、レシチン、医薬的に許容され得る界面活性剤及び粘度調節剤からなる持続放出性ビヒクル中にセファゾリンを含む水性懸濁液を開示している。セファゾリンは、スタフィロコッカス種やストレプトコッカス種を含めたグラム陽性球菌に対して活性であるが、大腸菌や肺炎桿菌を含めた限定数の好気性グラム陰性桿菌に対しては中程度の活性しか有さない第一世代セファロスポリンである(R.N.Jonesら,J.Antibiot.,30:576−582(1977))。
国際特許出願公開第00/61149号パンフレットは、7β−[2−(2−アミノチアゾル−4−イル)−(Z)−2−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾル−2−イル)チオメチル]−3−セフェム−4−カルボン酸またはその医薬的に許容され得る塩、ゲル化剤(例えば、ジステアリン酸アルミニウム)及び担体(例えば、鉱油、植物油)を含み、レシチンまたはリン脂質と一緒に投与すると持続放出を与える長時間作用性抗菌組成物を開示している。
英国特許出願公開第2,232,082号明細書は、アモキシシリンの初期迅速放出を促進させるべく組成物中にモノジカプリレートと一緒にオイル(ミグリオール(登録商標)840)/増粘剤(ステアリン酸アルミニウム)をベースとする持続放出系を使用することを開示している。国際特許出願公開第94/21267号パンフレットは、Neobeeオイル/トリステアリン酸アルミニウム中の持続放出チロシン調製物を提供している。欧州特許出願公開第872,232号明細書は、ステアリン酸アルミニウム、緩衝剤及び乳化剤を含むチロシンに対する持続放出系を開示している。
欧州特許出願公開第356,325号明細書は、セルロースポリマーと一緒にグリセリド(ミグリオール(登録商標))を含むテトラサイクリン抗生物質に対する持続放出系を開示している。フランス国特許出願公開第2685203号明細書は、ミグリオール(登録商標)/セルロースベースの賦形剤組成物中のアモキシシリンに対する持続放出系を開示している。
しかしながら、オイル及び増粘剤をベースとする公知の注射用持続放出性組成物は重要な病原体に対して広いスペクトルを有する第三または第四世代の現代セファロスポリンであるセフキノムに対しては適用されていなかった。
動物、特にウシやブタのような家畜に対して抗生物質を投与することは非常に労力を要する集中的な仕事であり、動物にストレスを加えたり、体重低下を引き起こす。一方、イヌやネコのような愛玩動物に対して現代セファロスポリンとして高活性抗菌性化合物をしばしば投与するには、頻繁に獣医に通わなければならず、このことは飼い主にとって不都合であり、愛玩動物のストレスも多くなる。
動物用のセファロスポリンを含む注射用医薬組成物の有利な点は、1回の注射で長時間にわたり、好ましくは32時間にわたり治療動物の血漿中の活性化合物濃度を有効濃度に維持できることである。持続放出性組成物の放出期間の他に、医薬組成物の技術的特徴、例えば適用の容易さ(注射可能性及び再懸濁性)、副作用(局所耐性)及び動物(特に、家畜)の身体中の残留が重要な要件である。
医薬品の持続放出のための注射用組成物は既に従来技術に記載されているが、セフキノムの持続放出性組成物は未だ動物薬市場に出回っていない。
従って、許容できる程度の副作用及び残留物しか有せず、有効量のセフキノム抗生物質を長時間にわたり放出できる技術的に実行可能な注射用組成物が要望されている。
25mg/mlの硫酸セフキノムを含有するセフキノムの注射用懸濁液は動物薬市場で市販されている(オランダ国ボクスメールに所在のIntervet International b.v.からCobactan(登録商標)の商品名で販売)。この製品を1mg/kg体重の硫酸セフキノムの用量で筋肉内または皮下注射すると、有効な血漿濃度が8〜12時間にわたり維持される。よって、連続3〜5日間毎日注射することが推奨される。
従って、許容できる程度の副作用及び残留物しか有せず、有効量のセフキノムを長時間にわたり放出できる技術的に実行可能な注射用組成物が要望されている。こうすると、化合物の繰り返し投与が望ましくない状況で上記最新化合物を使用することができる。
本発明者らは、最新セファロスポリン化合物の注射用持続放出性組成物を開発すべく従来技術から入手した情報に基づいて幾つかの試みを実行してきたが、提案した組成物のいずれもが上記した適切な持続放出性組成物の必要性を満たさなかった。
上記した試みには、
1)油状賦形剤のみ[オレイン酸エチル(実施例6〜9)、ミグリオール(登録商標)(実施例9)]、
2)本発明のジステアリン酸アルミニウム以外の増粘剤(単独で、またはオイルと一緒に)[セルロースベースの賦形剤(実施例5〜8)、スターチグリコレートナトリウムベースの賦形剤(実施例8)]、
3)マイクロカプセル化/ミクロスフェア(実施例7)、
4)SABER(登録商標)デリバリーシステム(実施例10)
を含むセフキノムベース組成物の使用が含まれる。
各種組成物を用いて得た結果の詳細を図4〜12に要約する。
多くの組成物では有効な血漿レベルの期間は適切な持続放出プロフィールを示さなかった。実施例6のセルロースベースの組成物及び実施例7のミクロスフェア組成物の場合、組成物の技術的特徴は医薬品にとって適当でなかった。いずれの場合も、組成物は再懸濁できなかった。実施例10のSABER(登録商標)組成物はセフキノムの持続放出プロフィールを与えた。この組成物を更に検討しなかった理由は、投与から6ヶ月の研究期間中担体の残留物が依然として動物の身体中に検出できたからであった。これは、医薬組成物にとって許容できない。この組成物を食肉動物(家畜)に使用するときには特に許容できない。
従って、従来技術の1つ以上の問題を解消するセフキノムを持続放出するための注射用医薬組成物が必要である。前記組成物により、許容できる技術的特徴を有し、化合物の繰り返し投与が望まれない状況でセフキノム抗生物質を使用できるセフキノムの持続放出組成物が得られる。
本発明は、上記した有利な特性を有するセフキノムの注射用組成物を提供する。
本発明は、セフキノム及び持続放出性ビヒクルからなり、前記持続放出性ビヒクルがオイルとジステアリン酸アルミニウムの混合物からなることを特徴とする注射用医薬組成物を提供する。
持続放出性ビヒクルは、医薬的に許容され得るオイルのみと比較して持続効果、特に長期間にわたりセフキノムの有効血漿濃度を生ずる形態でセフキノムを放出する組成物である。
本発明の組成物は、増粘剤としてジステアリン酸アルミニウム、或いはジステアリン酸アルミニウムと非経口医薬用の当業界で公知の他の増粘剤との混合物を含む。
ステアリン酸アルミニウムは、脂肪から得られる固体有機酸の混合物を含むアルミニウム化合物であり、主に異なる比率のステアリン酸アルミニウム及びパルミチン酸アルミニウムから構成される化合物である。通常、ステアリン酸アルミニウムはC14〜C26脂肪酸の脂肪から得られる有機固体酸からなる。
モノステアリン酸アルミニウム(USP−NF19)は、脂肪から得られる固体有機酸の混合物を含むアルミニウム化合物であり、主に異なる比率のモノステアリン酸アルミニウム及びモノパルミチン酸アルミニウムから構成される化合物である。モノステアリン酸アルミニウムは乾量基準で計算して14.5〜16.5%のAl(7.7〜8.7重量%のアルミニウム含量に等しい)を含む。
本発明で使用されるステアリン酸アルミニウムのタイプ(以下、ジステアリン酸アルミニウム)は乾量基準で計算して7.5重量%未満のアルミニウムを含む。アルミニウム含量は原子吸光分光法(AAS)により測定した。
(AASで測定して)3.0〜7.0重量%、より好ましくは4.0〜6.0重量%、特に好ましくは4.5〜5.0重量%のアルミニウムを含むジステアリン酸アルミニウムが好ましい。
Stockbridge Ltd.の“ステアリン酸アルミニウム M132 H6”のようなCAS 97404−28−9に記載されている化合物が特に有用である。
通常、注射用医薬組成物中の増粘剤は良好な懸濁性を与えるために使用され、注射可能性に悪影響を与えることなく組成物の粘度を増加させる。
注射可能(syringeable)は、懸濁液がアンプル/バイアルから16〜18ゲージ針を付けた注射器に容易に引き出され、その後前記注射器から16〜18ゲージ針を介して筋肉内または皮下に注射され得ることを意味する。
好ましい実施態様では、本発明の組成物は1.0〜4.0重量%、好ましくは2.5〜3.5重量%、最も好ましくは3.0重量%のジステアリン酸アルミニウムを含む。
本明細書中“重量基準”とは全組成物の重量%を意味する。
持続放出性ビヒクルは、更に医薬的に許容され得るオイルを含む。医薬組成物中に使用され得るオイルは通常天然油(例えば、植物油)、半合成または合成のモノ−,ジ−またはトリグリセリドである。植物油としては、ゴマ油、オリーブ油、綿実油、ヒマシ油、ピーナツ油及びヤシ油が例示される。
好ましい実施態様では、本発明の医薬組成物はオイルが低粘度の中鎖トリグリセリドまたは中鎖トリグリセリドの混合物であることを特徴とする。
中鎖トリグリセリド(MCT)は6〜12個の炭素原子を有する脂肪酸鎖を有し、医療用に精製したグレードのMCTオイルの場合各鎖は8〜10個の炭素原子を有する。
MCTオイルは、C8−10脂肪酸のトリグリセリド及び/またはC8−10脂肪酸のプロピレングリコールジエステルからなり得る。好ましくは、C8−10脂肪酸はn−カプリル酸やn−カプリン酸のように完全に飽和されている。前記オイルは主にC8−10脂肪酸を与えるように天然植物油(例えば、ヤシ油)を商業的に分画化した後これらの酸を特定アルコールでエステル化することにより製造することが好都合である。
所望の組成を有する分画化植物油は市販されている。前記オイルの市販例は、ミグリオール(Miglyol;登録商標)812(カプリン酸/カプリル酸トリグリセリド)及びミグリオール(登録商標)840(プロピレングリコールジカプリレート/カプレート)である。
前記オイルの均等物の例は、Aldo(登録商標)MCT KFG、Aldo(登録商標)TC、Calgene CC−33、Calgene CC−33−F、Calgene CC−33−L、Calgene CC−33−S、Captex(登録商標)300、Captex(登録商標)355、Crodamol GTCC、Eatasan GT 8−40 3578、Eatasan GT 8−60 3575、Eatasan GT 8−60 3580、Eatasan GT 8−65 3577、Eatasan GT 8−65 3581、Eatasan GT 8−70 3579、Labrafac(登録商標)LIPO、Labrafac(登録商標)lipophile WL 1349、Lexol(登録商標)GT−855、Lexol(登録商標)GT−865、Miglyol(登録商標)810、Miglyol(登録商標)812、Myritol(登録商標)312、Myritol(登録商標)318、Neobee(登録商標)1053、Neobee(登録商標)M−5、Neobee(登録商標)O、Pelemol(登録商標)CCT、Standamul(登録商標)318、Standamul(登録商標)7105、Calgene CC−22、Calgene CC−22−S、Captex(登録商標)200、Lexol(登録商標)PG−865、Miglyol(登録商標)840、Myritol(登録商標)PC、Neobee(登録商標)1054、Neobee(登録商標)M−20、Pelemol(登録商標)PDD、Standamul(登録商標)302である。
ミグリオール(登録商標)グレード812が最も好ましい。
セファロスポリンは、糸状菌のセファロスポリウム・アクレモニウム(Cephalosporium acremonium)により産生される天然抗生物質のセファロスポリンCから誘導される半合成抗生物質である。セファロスポリンはβ−ラクタム抗生物質のクラスに属し、導入された順番、基本分子に組み入れられる側鎖の位置及び種類に従って第一世代産物(例えば、セファロチン、セファロリジン、セファゾリン)、第二世代産物(例えば、セファマンドール、セフロキシム、セホキシチン)、第三世代産物(例えば、セホタキシム、セフトリアキソン、セフォペラゾン)または第四世代産物(例えば、セフェピム、セフピロム、セフキノム)に分類される。現在、セファロスポリンは感染症の治療のために広く使用されている。
セホタキシムは最新の第三及び第四世代半合成アミノチアゾリルセファロスポリンの最初の代表例であり、その後一連の極性セファロスポリンが続いた。これらの化合物からヒト医薬品の開発のためにセフピロムが選択された。セフキノムはこの群の別の代表例である。
本明細書中、用語「セファロスポリン」にはその医薬的に許容され得る塩及びエステルが含まれる。
セフキノム(INN 国際一般名)は動物薬中に使用するために開発された最初の第四世代セファロスポリンである。セホタキシムに類似しているがC−3位に二環式ピリジニウム基を有している半合成アミノチアゾリルセファロスポリンである(Isertら,Seibertら,1989年にテキサス州ヒューストンで開催された第29回抗菌剤及び化学療法に関するインターサイエンス会議(29th Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy))。
第四世代セファロスポリンは有利な化学療法特性を有する。すなわち、ヒト及び動物用医薬品において重要な広範囲のグラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して広いスペクトル活性を有し、副作用の発現率は低い(Limbertら,Antimicrob.Agents Chemoterap.,35:14−19(1991);Caprilleら,J.Vet.Pharmacol.Ther.,11:1−32(1988))。セフキノムは染色体的にプラスミドコード化ラクタマーゼに対して安定であると記載されている。
セフキノムは、注射により投与したとき家畜の呼吸器感染(例えば、ウシ及びブタ、特にウシのマンヘミア・ヘモリチカ(Mannheimia haemolytica)感染)の治療において特に有用であることが判明している。ウシの気道感染の一般的な病原体の1つであることが公知であるマンヘミア・ヘモリチカ(Mannheimia haemolytica)のMIC90は例えば0.25μg/mlである。抗生物質の最低血漿濃度は病原体の防除において有効であると見做され、MIC90(最小阻止濃度)により決定されるレベルである。
本明細書中、用語「セフキノム」にはその医薬的に許容され得る塩及びエステルが含まれる。
細菌感染の治療のために各種の結晶性セファロスポリン塩、例えばセフキノム2塩酸塩または硫酸セフキノム、或いは特に低溶解性の結晶性セファロスポリン付加塩[例えば、セフキノム6−ヒドロキシナフトエート(ナフトエ酸セフキノム)及びセフキノム2,4−ジヒドロキシベンゾエート(ヒドロキシ安息香酸セフキノム)]が提案されてきた。通常、医薬的に許容され得るセファロスポリン塩のすべてが本発明の医薬組成物中に配合され得る。硫酸セフキノムで良好な結果が得られた。
従って、好ましい実施態様では、本発明は、セフキノムが硫酸セフノキシムであることを特徴とする医薬組成物を提供する。
本発明の典型的な医薬組成物は2.0〜20.0重量%のセフキノムを含む。好ましくは、前記医薬組成物は5.0〜15.0重量%、最も好ましくは7.5〜10.0重量%のセフキノムを含む。
懸濁液中の活性成分の粒径は再懸濁性及び注射可能性に影響を及ぼし得る。すなわち、緻密化またはケーキングを防止し、再懸濁を容易とするために十分に小さくなければならない。本発明の組成物中ではセフキノムは微粒子化または非微粒子化形態で使用され得る。望ましくは、セファロスポリンの粒径は通常エアジェットミルによる微粒子化により、化合物の粉砕、または懸濁液の湿式粉砕により小さくされ得る。
本発明の医薬組成物は、更に当業界で公知の追加の医薬用賦形剤を含み得る。この医薬用賦形剤は、例えば援用により本明細書に含まれるとするGennaro,Remington:「薬剤学の化学及び実際(The Science and Practice)」,第20版(2000年)発行に記載されている。
医薬用賦形剤の例は、担体材料(例えば、スターチ、スターチ誘導体、ワックス、天然油または硬化油)、液体(例えば、グリセリンまたはポリオール)、植物油、ポリマーまたはコポリマー(例えば、グリコール酸及び乳酸由来のコポリマー)、界面活性剤、安定剤、乳化剤、分散剤、希釈剤、増粘剤、保存剤、緩衝剤、塩及び酸化防止剤である。
本発明の医薬組成物は、所望により1つ以上の医薬上活性成分を含み得る。
更に、本発明は、オイル及びジステアリン酸アルミニウムを混合して持続放出性ビヒクルを作成するステップ及び前記持続放出性ビヒクル中にセフキノムを懸濁させるステップを含む本発明の医薬組成物の製造方法を提供する。
より具体的には、本発明は、ジステアリン酸アルミニウムをやさしく撹拌し、加熱しながらオイルに添加して持続放出性ビヒクルを作成し、混合物を放冷した後、セフキノムを添加することを特徴とする本発明の方法を提供する。
更により具体的には、通常ジステアリン酸アルミニウムをオイルと混合し、ホモジナイズし、十分に溶解させるべく十分に熱を加えることにより持続放出性ビヒクルを作成するステップ、混合物を放冷するステップ、前記持続放出性ビヒクル中にセフキノムを懸濁させるステップ、高剪断混合にかけてジステアリン酸アルミニアムを沈降させるステップを含む持続放出性医薬組成物の製造方法を提供する。
製造方法は実施例1により詳細に説明する。
本発明のより具体的な組成物は、通常7.5〜10%の硫酸セフキノム、2.5〜3.5%のジステアリン酸アルミニウム及び100%までのミグリオール(登録商標)グレード812を含む。
本発明の更に具体的な組成物は、通常7.5%の硫酸セフキノム、3.0%のジステアリン酸アルミニウム及び100%までのミグリオール(登録商標)グレード812を含む。
更に、本発明は、動物における伝染病の治療薬または予防薬の製造のためのオイルとジステアリン酸アルミニウムの混合物からなる持続放出性ビヒクル中のセフキノムの使用を提供する。
本発明の組成物は通常当業界で公知のあらゆる適用形態で動物に適用され得る。通常、動物に対して経口または非経口的に投与される。本発明の医薬組成物を非経口(例えば、筋肉内または皮下注射)投与することが好ましいが、別のルートによる治療も可能である。
通常、本発明の組成物は、伝染病の治療または予防を要するあらゆる種の動物、例えばブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イヌ、家禽及び魚類に対して投与され得る。
具体的な疾患は、気道の細菌感染、尿路の細菌感染、軟組織感染、皮膚感染、乳腺炎、子宮炎であり得る。
特定治療のために必要な持続放出性組成物の特定量は、治療対象の宿主動物の種、年齢及び体重;予防または治療しようとする特定疾患;治療のために選択した特定抗菌剤;投与ルート及び投与頻度に応じて異なる。
例えば、ウマ、ヒツジ、ヤギ、家禽及び魚類を治療するための硫酸セフキノムの用量は5〜10mg/kg体重である。ウシに適用する場合5mg/kg体重の用量、ブタ、イヌ及びネコに適用する場合10mg/kg体重の用量が推奨される。
7.5% 硫酸セフキノム組成物(100kg)の調製
(79.8%のセフキノムを含有する)硫酸セフキノム 9.4kg、
ジステアリン酸アルミニウムM 123 H6 3.0kg、
ミグリオール(登録商標)812 100Lまで。
1.ミグリオール(登録商標)812を130℃まで加熱する;
2.ミグリオール(登録商標)812中に連続撹拌しながらジステアリン酸アルミニウムを分散し、ジステアリン酸アルミニウムが完全に溶解するまで維持する;
3.混合物をホモジナイゼーション下で60℃に冷却する;
4.硫酸セフキノムをホモジナイゼーション下で添加する;
5.混合物をホモジナイゼーション下で25℃に冷却する。
本発明の医薬組成物を有用性及び有効性を示すべく企画された幾つかの試験で評価した。以下のウシ、ブタ及びイヌを用いたインビボ薬物動態実験は標的種における試験組成物の持続放出プロフィールを示す。
1つの試験では、異なる量の硫酸セフキノムを含有する持続放出性組成物を5mg/kg体重皮下投与してウシ(体重270〜350kg)を硫酸セフキノムで治療した。試験した持続放出性組成物は、a)7.5%(w/v)の硫酸セフキノム、3%のジステアリン酸アルミニウム及び100%までのミグリオール(登録商標)812、b)10%(w/v)の硫酸セフキノム、3%のジステアリン酸アルミニウム及び100%までのミグリオール(登録商標)812、c)及びd)15%(w/v)の硫酸セフキノム、3%のジステアリン酸アルミニウム及び100%までのミグリオール(登録商標)812を含んでいた。前記組成物を頸に1回皮下投与した。薬物投与から0、1、2、4、6、8、10、12、24、28、30、32、48、52、56及び72時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。
各血漿サンプル中のセフキノム濃度を、試験生物としてストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)A 77を用いる微生物学的手法(生物流体中のセフキノムを定量するためのバイオアッセイ)により測定した。ストレプトコッカス・ピオゲネスA 77懸濁液及びヒツジ赤血球をミュラー−ヒントン寒天に添加し、混合後冷却して、約2mm厚さの層を形成した。標準サンプル(実験血漿サンプル中に予想される濃度範囲を含むように意図されたサンプル濃度)及び実験サンプルのアリコートを直径13mmの寒天ウェルにピペットで移した。1時間予備拡散後35℃で18時間インキュベートした。細菌増殖の範囲は溶血を示し、溶血を示さないゾーンの直径を存在する抗菌剤の量の指標とした。抑制ゾーンが検出可能であった最低標準サンプル濃度を定量限界とした。
このアッセイの定量限界(LOQ)は血漿1mlあたり10ngである。この方法をセフキノムを測定するために以下のすべての実験で使用した。
図1は、7.5%、10%及び15%の濃度の硫酸セフキノム組成物を1回皮下投与した後のウシ血漿セフキノム濃度(μg/ml)を示す。得られた結果から、MIC90以上の血漿濃度が32時間以上にわたり維持され得、よって適当な持続放出プロフィールが得られたことが分かる。技術的問題(注射可能性、再懸濁性、動物中の残留)は検出されなかった。
本実施例では、本発明の持続放出性硫酸セフキノム組成物をイヌ(体重10〜20kg)に5mg/kg体重及び10mg/kg体重で皮下投与した後の薬物動態プロフィールを評価した。試験した持続放出性組成物は、7.5%(w/v)の硫酸セフキノム、3%のジステアリン酸アルミニウム及び100%までのミグリオール(登録商標)812を含んでいた。この組成物を頸に1回皮下投与した。薬物投与から0、0.5、1、2、3、4、6、8、10、24、26、28、30、32、48、56及び72時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。血漿サンプル中のセフキノム濃度をバイオアッセイにより測定した。
図2は、イヌに組成物を1回皮下投与した後の血漿セフキノム濃度(各動物のμg/ml)を示す。得られた結果から、イヌにおいて有効な血漿濃度が32時間以上にわたり維持され得、よって適当な持続放出プロフィールが得られたことが分かる。
本実施例では、本発明の持続放出性硫酸セフキノム組成物をブタ(体重30〜50kg)に10mg/kg体重で皮下投与した後の薬物動態プロフィールを評価した。試験した持続放出性組成物は、7.5%(w/v)の硫酸セフキノム、3%のジステアリン酸アルミニウム及び100%までのミグリオール(登録商標)812を含んでいた。この組成物を頸に1回皮下投与した。薬物投与から0、0.5、1、2、3、4、6、8、10、24、26、28、30、32、48、56及び72時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。血漿サンプル中のセフキノム濃度をバイオアッセイにより測定した。
図3は、ブタに組成物を1回皮下投与した後の血漿セフキノム濃度(各動物のμg/ml)を示す。得られた結果から、ブタにおいて有効な血漿濃度が24時間以上にわたり維持され得、よって適当な持続放出プロフィールが得られたことが分かる。
本実施例では、セルロースベースの遅放性賦形剤を含む2種の硫酸セフキノム組成物の薬物動態プロフィールを比較した。各組成物を3つの異なる用量(1、3及び5mg/kg体重)で各用量群あたり3匹のウシ(体重200〜400kg)に投与した。試験した組成物(ロット番号96906/96907):硫酸セフキノム、スパン、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)1(96906)及び2(96907)、ミグリオール(登録商標)812。
上記組成物を頸に1回皮下投与した。各動物に対して、投与の間に7日間のウォッシュアウト期間を設けて各組成物を一回与えた(クロスオーバー設計)。薬物投与から0、1、2、4、6、8、24、32、48、56及び72時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。
図4及び5は、ロット番号96906及びロット番号96907を皮下投与後のウシ血漿セフキノム濃度(各動物)を示す。得られた結果から、2つの試験組成物は24時間以上治療血漿レベルを維持できず、よってインビボで適当な薬物動態持続放出プロフィールが得られないことが分かる。
別の実験で、フランス国特許出願公開第2685203号明細書に記載されている別種のセルロース遅放性賦形剤を含む医薬組成物も評価し、得られた結果からこの試験組成物も24時間以上治療血漿レベルを維持できないことが分かる。
本実施例では、5種の硫酸セフキノム組成物の薬物動態プロフィールをオレイン酸エチル油状懸濁剤中の硫酸セフキノムと平行比較することにより評価した。各群3匹の動物(体重150〜210kg)に各組成物を5mg/kg体重の用量で投与した。ロット970802、970804及び97903は硫酸セフキノム及びセルロースベースの賦形剤を含んでいた。ロット970803はナフトエ酸セフキノム及びセルロースベースの賦形剤を含んでいた。ロット970805は硫酸セフキノム及びモノステアリン酸アルミニウム(AMS)ベースの賦形剤を含んでいた。
上記組成物を頸に1回皮下投与した。薬物投与から0、0.5、1、2、3、4、6、8、10、24、32、48、56及び72時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。各血漿サンプル中のセフキノム濃度をバイオアッセイにより測定した。
図6は、組成物を5mg/kg体重の用量で皮下投与した後のウシ血漿セフキノム濃度(平均値μg/ml)を示す。得られた結果から、試験組成物970803、970903、970804及び970805は32時間以上治療血液レベルを維持できないことが分かる。組成物970802(セルロースベース)は適当な持続放出プロフィールを与えるが、技術的問題(再懸濁が不可能)のために産業的に開発することは考えられなかった。
本実施例では、部分的に水素化した植物脂のマトリックス中に活性成分をマイクロカプセル化した持続放出性セフキノム組成物(ミクロスフェア)をウシ(体重145〜400kg)に5mg/kgの用量で投与したときの薬物動態プロフィールを基準製剤と平行比較することにより評価した。試験した持続放出性組成物は、a)〜d)硫酸セフキノムをオレイン酸エチル中に懸濁させたもの(基準製剤)、e)硫酸セフキノムミクロスフェアを水性担体溶液中に懸濁させたものであった。
上記組成物を頸に1回皮下投与した。各動物に対して、投与の間に7日間のウォッシュアウト期間を設けて各組成物を一回与えた。薬物投与から0、0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、24、32、48、56及び72時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。血漿サンプル中のセフキノム濃度をバイオアッセイにより測定した。
図7は、組成物を皮下投与後のウシ血漿セフキノム濃度(平均値μg/ml)を示す。ミクロスフェア組成物e)は活性成分の持続放出プロフィールを与える。しかしながら、使用形態のミクロスフェアは殆ど再懸濁せず、注射器中でさえも沈降が非常に直ぐに起こった。よって、この種の組成物を産業的適用への開発は追跡しなかった。
本実施例では、ウシ(体重200〜400kg)において5mg/kg体重の用量の各種持続放出性セフキノム組成物の薬物動態プロフィールを基準製剤と平行比較することにより評価した。試験組成物は、
0)Cobactan 2.5%−硫酸セフキノムをオレイン酸エチルに懸濁させたもの(基準製剤);
a)Z2/78 硫酸セフキノム(237.1mg)をオレイン酸エチル+ヒドロキシメチルセルロース(50mg)中に懸濁させたもの;
b)Z2/79 硫酸セフキノム(237.1mg)をオレイン酸エチル+スターチグリコレートナトリウム(300mg)中に懸濁させたもの;
c)Z2/80 ナフトエ酸セフキノム(271.2mg)をオレイン酸エチル+高粘度のヒドロキシメチルセルロース(50mg)中に懸濁させたもの;
d)Z2/81 ナフトエ酸セフキノム(271.2mg)をオレイン酸エチル+スターチグリコレートナトリウム(300mg)中に懸濁させたもの;
であった。
上記組成物を頸に1回皮下投与した。各動物に対して、投与の間に7日間のウォッシュアウト期間を設けて組成物を一回与えた。薬物投与から0、0.5、1、1.5、2、4、6、8、24、32、48、56、72及び80時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。血漿サンプル中のセフキノム濃度をバイオアッセイにより測定した。
図8は、組成物を皮下投与後のウシ血漿セフキノム濃度(平均値μg/ml)を示す。得られた結果から、試験組成物は24時間以上治療血液レベルを維持できないことが分かる。
本実施例では、1群3匹のウシ(体重340〜380kg)において5mg/kg体重の用量の硫酸セフキノム組成物の薬物動態プロフィールをセフキノム−オレイン酸エチル油状懸濁液と平行比較することにより評価した。試験組成物は、硫酸セフキノム、p−ヒドロキシベンゾエート及びミグリオール(登録商標)812を含んでいた。
上記組成物を上腕三頭筋に1回筋肉内投与した。薬物投与から0、0.5、1、2、4、6、8、10、12、24、26、28、30、32、48、56及び72時間目に頚静脈穿刺により血液サンプルを採取した。血漿サンプル中のセフキノム濃度をバイオアッセイにより測定した。
図9は、組成物を1回筋肉内投与後のウシ血漿セフキノム濃度(各動物μg/ml)を示す。得られた結果から、試験した持続放出性組成物はたった12時間しか治療血液レベルを維持しなかったことが分かる。
ウシ(体重230〜345kg)及びブタ(体重41〜55kg)においてウシに対しては3mg/kg体重または5mg/kg体重、ブタに対しては6mg/kg体重または10mg/kg体重の用量で筋肉内投与した各種SABER(登録商標)オイルデリバリーシステムを用いた持続放出性組成物の薬物動態プロフィールを評価した。SABERデリバリーシステムは徐放性とすべく高粘度塩基化合物(酢酸スクロースイソブチレート;SAIB)を用いている。少量の溶媒(エタノール(EtOH)、乳酸エチル(EtLac))を添加して、高粘度成分のSAIBは容易に注射可能な液体に変換する。身体の内部では、溶媒は散逸し、半固体の生分解性インプラントが形成される。試験した持続放出性組成物はロット96557、ロット96558及びロット96559である。
上記組成物を1回頸に皮下投与するかまたは上腕三頭筋に筋肉内投与した。各動物に対して、投与の間に7日間のウォッシュアウト期間を設けて各組成物を一回与えた。薬物投与から0、1、4、6、8、24、32、48、56及び72時間目にウシの場合には頚静脈穿刺により、ブタの場合には前大静脈穿刺により血液サンプルを採取した。血漿サンプル中のセフキノム濃度をバイオアッセイにより測定した。方法の確認時に血漿1mlあたり0.04μg セフキノムの定量限界(LOQ)が確立された。
図10は、ウシに組成物を筋肉内投与後のウシ血漿セフキノム濃度(μg/ml)を示す。図11は、ウシに組成物を皮下投与後のウシ血漿セフキノム濃度(μg/ml)を示す。図12は、ブタに組成物を筋肉内投与後のブタ血漿セフキノム濃度(μg/ml)を示す。
組成物a及びbは、ウシに皮下及び筋肉内投与後及びブタに筋肉内投与後低レベルで持続放出薬物動態プロフィールを与えるが、動物体内の注射部位に担体が残留し、投与から6ヶ月後でも検出可能であったので産業的に開発することは考慮されなかった。組成物cはブタ及びウシに投与したときいずれの場合も>32時間にわたる活性の持続放出プロフィールを生じなかった。
硫酸セフキノム組成物を5.0mg/kg体重の用量で皮下投与した後のウシにおけるセフキノム血漿濃度を示す。 硫酸セフキノム7.5%V 078 SL5 16−18を10mg/kg体重の用量で皮下投与した後のイヌにおけるセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 硫酸セフキノム7.5%V 078 SL5 16−18を10mg/kg体重の用量で筋肉内投与した後のブタにおけるセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 ロット番号960906を皮下投与した後のウシにおけるセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 ロット番号960907を皮下投与した後のウシにおけるセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 Cobactan(登録商標)2.5%並びにロット番号970802、970803、970804、970805、970903を5mg/kg体重の用量で皮下投与した後のウシにおけるセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 組成物a〜eを5mg/kg体重の用量で皮下投与した後のウシにおけるセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 セフキノムLAを5mg/kg体重の用量で皮下投与した後のウシにおけるセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 ミグリオール812中のp−ヒドロキシ安息香酸セフキノムを5mg セフキノム/kg体重の用量で1回筋肉内注射した後のウシ血漿中のセフキノム濃度(各動物)を示す。 ウシに対して組成物01、02及び03を3mg/kg体重または5mg/kg体重の用量で筋肉内投与した後のセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 ウシに対して組成物01、02及び03を3mg/kg体重または5mg/kg体重の用量で皮下投与した後のセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。 ブタに対して組成物01、02及び03を6mg/kg体重または10mg/kg体重の用量で筋肉内投与した後のセフキノム血漿濃度[μg/ml]を示す。

Claims (10)

  1. 持続放出性ビヒクルがオイルとジステアリン酸アルミニウムの混合物を含むことを特徴とする、セフキノム及び持続放出性ビヒクルを含む注射用医薬組成物。
  2. 1.0〜4.0重量%の量のジステアリン酸アルミニウムを含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の組成物。
  3. 2.5〜3.5重量%の量のジステアリン酸アルミニウムを含むことを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の組成物。
  4. オイルが中鎖トリグリセリドまたは中鎖トリグリセリドの混合物であることを特徴とする特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の組成物。
  5. オイルがカプリン酸/カプリル酸トリグリセリドであることを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の組成物。
  6. 2.0〜20.0重量%のセフキノムを含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項から第5項のいずれかに記載の組成物。
  7. 7.5〜10.0重量%のセフキノムを含むことを特徴とする特許請求の範囲第6項に記載の組成物。
  8. セフキノムが硫酸セフキノムであることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第7項のいずれかに記載の組成物。
  9. オイル及びジステアリン酸アルミニウムを混合して持続放出性ビヒクルを作成するステップ及び前記持続放出性ビヒクル中にセフキノムを懸濁させるステップを含む特許請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載の医薬組成物の製造方法。
  10. 動物における伝染病の治療薬または予防薬の製造のためのオイルとジステアリン酸アルミニウムの混合物を含む持続放出性ビヒクル中のセフキノムの使用。
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