JP4584671B2 - 細胞培養装置及び光学的観察装置 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞培養装置や、生きた細胞や生体を観察する為の光学的観察装置の防曇、防汚、抗菌に係る技術に関する。
まず、第1の従来例として、細胞培養装置を積載した倒立型顕微鏡による培養細胞の観察について説明する。
生きた培養細胞を光学的に観察する場合には図9の倒立型顕微鏡の例で示すように、ステージ14の上に細胞を生かし続ける為の細胞培養装置3を積載して観察している。
以下、図9及び図10を参照して、その詳細な説明を行う。図9は倒立型顕微鏡の全体概略図、図10は標本20(以下、「培養細胞」、「組織細胞」或いは単に「細胞」等と称する)の周辺の拡大図である。
倒立型顕微鏡16の構成及び動作を透過照明観察、蛍光観察の順に説明する。
透過照明観察をする場合には、光源4から出射した照明光は透過照明光学系5を介して標本となる培養細胞20を照明する。照明された培養細胞20からの観察光が対物レンズ1により結像され、途中のリレー観察光学系57(図9では、観察光学系の光軸上に配置された光学素子を示している)を介して接眼レンズ17により目視で観察可能となる。なお、位相差観察の場合は透過照明光学系5に配したリングスリットを対物レンズ1内の位相膜に投影したり、DIC観察の場合には照明光学系5、観察光学系57中に偏光板やDICプリズムを配置する必要がある。
蛍光観察の場合には、光源7からの照明光は、落射照明光学系8(図9では、落射照明光学系の光軸上に配置された光学素子を示している。以下同様)により集光されると共に、培養細胞20に染色された蛍光色素に最適な励起波長になるように励起フィルタ9により波長選択され、ダイクロイックミラー10で反射され、培養細胞20に照射される。培養細胞20から発した蛍光は、ダイクロイックミラー10を透過し、吸収フィルタ11により観察に必要な蛍光波長のみに選択される。以降、前述の透過照明観察の場合と同様に接眼レンズ17により目視で観察可能となる。
なお、前記励起フィルタ9、ダイクロイックミラー10、吸収フィルタ11はターレット状のミラーユニットカセット12内に配置されており、ミラーユニットカセット12は回転軸13を中心として回転可能になっている。これにより、上記の3種類のフィルタ9、10、11が一体的に対物レンズの光軸2上へ挿脱可能になっている。
以上、透過照明観察、蛍光観察を行う場合の光学的な動作を説明したが、実際には培養細胞20を積載したステージ14を図示しないステージハンドルを操作する事で、細胞の観察したい場所を観察光軸2上に持ってきて、さらに準焦ハンドル15を操作する事で対物レンズ1を上下させ細胞20にピントを合わせる事で観察可能となる。
次に、培養細胞20の周辺の説明を行う。
培養細胞20は、ガラスボトムディッシュ21の底の穴の空いた部分に張り付けたカバーガラス19上に積載されている。また、ガラスボトムディッシュ21の外周は、保温箱22と、透過照明光を透過できるようになっている透過窓23で覆われている。保温箱22の底面にはヒータ32が配されており、ガラスボトムディッシュ21を介して培養細胞20を37℃に維持可能になっている。
一方、保温箱22内にはガラスボトムディッシュ21の周りにバスが設けてあり、バスの中には水24が入っている。この水分が適度に蒸発する事で保温箱22内の湿度を100%に保ち、培養液58の蒸発を押さえている。又、保温箱22の側壁にはチューブ27が設けてられており、チューブ27を介してCOボンベ26からCOを供給することで培養細胞のPhを7程度に保っている。
なお、高NAのWDの短い対物レンズ1でも培養細胞にピントが合うように保温箱22の底面には穴25が設けており、その中に対物レンズが入るようになっている。又、ステージ14を動かしても穴25の内壁が対物レンズ1と干渉しないように穴25は少し大きめになっている。
上記のような構成において、保温箱22内は、温度37℃、湿度100%環境であり、一方、対物レンズ1は20℃程度の室温環境にある為、ピントを合わせる為に対物レンズ1を培養細胞20に近づけると、温度の低い対物レンズが急に温度の高い環境にさらされるので、その温度差により対物レンズ1の先玉18の表面が結露し曇ってしまう。顕微鏡の対物レンズはNAが大きい為、わずかな曇りでも顕微鏡画像の劣化につながり、満足の行く観察ができない。特に倒立型顕微鏡の場合は前述したように、高NAでWDの短い対物レンズを使用すると、培養細胞20と共に保温箱22を移動させなくてはならない都合上、保温箱22の底面に穴25を設けなくてはならず、対物レンズが保温箱22内から漏れてきた高湿度の空気にさらされ、さらに対物レンズ1の先玉18が曇り易い状況になる。また、WDが短いので、対物レンズ1の先玉18は温度の高い培養細胞20により近づいてしまい、これも曇り易い要因となっている。
また、保温箱22の上面の透過窓23も対物レンズと同様の状況にあり、その下側(保温箱内面)は曇りやすくなる。透過窓23は透過照明光が透過する部分であるが、特に位相差観察の場合は透過照明光学系5中のリングスリットを対物レンズ内の億相膜に投影している為、この透過窓23が曇っているとリングスリットが位相膜に適正に投影されず像のコントラストが悪くなってしまう。DIC観察の場合も標本上で2本に分離した照明光を干渉させる事でコントラストを付けて観察しているが、透過窓23が曇っていると適性な干渉が起きず、やはり像のコントラストが悪くなってしまう。
透過窓をヒータで暖める事で曇りを防止している例もあるが、わざわざヒータを設けなくてはならず経済的ではない。又、保温箱22内の培養液58や、図示していないが、細胞の生理反応を観察する為に添加された様々な薬品が揮発して、透過窓23の下面や、対物レンズ1の先玉18を汚してしまう事もある。これも前述した曇りと同様に顕微鏡画像の劣化となる。
さらに、前述したように保温箱22内は外部に対して完全に密閉されていない為、外部から細菌などが侵入してくる場合がある。そして培養細胞が細菌に感染して細胞が弱ったり、死滅してしまう事態も発生する。
次に、第2の従来例として、正立顕微鏡で組織細胞やラットなどの生体内の観察を行う場合の従来技術を、後述する第2及び第3の実施形態で参照する図4から図6を参照して説明する。
図4は全体概略構成を示す図であり、図5及び図6は標本周りの詳細図である。なお、図4から図6において、図9及び図10と同じ部分には同じ符号を付している。
図4を参照して正立型顕微鏡の全体の構成と動作を説明する。基本的な構成は第1の従来例と同様であり、標本を観察する為の対物レンズ1、標本を移動させる為のステージ14、対物レンズ1を上下させてピントを合わせる為の準焦ハンドル15、落射照明の為の光源7、落射照明光学系8、蛍光観察の為の励起フィルタ9、ダイクロイックミラー10、吸収フィルタ11、3種類の前記フィルタ9.10、11を対物レンズ光軸2上へ挿脱する為の回転軸13、透過照明の為の光源4、透過照明光学系5、コンデンサレンズ33から成っており、第1の従来例と同様の動作により接眼レンズ17で目視により観察可能となっている。第1の従来例と異なる部分は標本よりも対物レンズ1が上にあり、上から観察するようになっている点である。
図5を参照して組織細胞20の周辺の説明を行う。この場合も第1の従来例と殆ど同じである為、その詳細な説明は省略し、異なる部分に関してのみ説明する。
対物レンズ1が、標本(組織細胞)20の上に配置されており、培養液58の中に対物レンズ1を浸して観察する水浸対物レンズとなっている。また、保温箱22の上面は第1の従来例のように透過照明光は透過しないので、側壁と一体の不透明な材質で構成されているが、その替わりに対物レンズ1が入るように保温箱22の上面に穴59が空いている。保温箱22と共に組織細胞20がステージ14により移動するため、穴59はそのぶん少し大きめになっている。また、組織細胞20が移動しても保温箱22内の細胞培養空間が外部に対して密閉できるように、対物レンズ1の外周に嵌合し、かつそのフランジ部が保温箱22の上面に自重で密着するようなリング222bが設けてある。ただ、自重で密着させているだけなので、完全な密閉にはなっていない。なお、第1の従来例と異なり、保温箱22の下には対物レンズ1の替わりに透過照明光を集光する為のコンデンサレンズ33が配されているが、対物レンズよりもWDが長いので、保温箱22の底面には穴をあける必要がなく、その替わりに透過照明光を透過するガラス部材から成る透過窓22aを保温箱22の底面に構成し密閉性を向上させている。
このように、組織細胞を観察する場合は、第1の従来例と異なり、水浸対物レンズ1を使用しているので、対物レンズ1の先玉18が曇る心配はないが、常に培養液58に浸されている為に対物レンズ1の先玉18は汚れやすい状態にあり、この汚れが像の劣化の要因となっている。また、透過照明光を透過させる為の透過窓22aは第1の従来例と同様に曇り易く、特に位相差検鏡やDIC検鏡で像を劣化させる。さらに、第1の従来例と同様に保温箱22内面は培養液等の揮発により汚れたり、密閉不足により細菌に汚染されたりして、やはり第1の従来例と同様の問題が発生する。
図6を参照して標本を生本であるラット60にした場合の説明を行う。組織細胞観察の場合と異なる点は、装置構成としては対物レンズ1の形状のみである。ラットの内臓などを観察する為に体表の一部を切開し穴をあけ、対物レンズ1を挿入して観察するので、対物レンズ1は組織細胞観察の場合よりも外径が小さくなっており、φ10mm以下である。この場合、照明光は殆ど透過しないので、主に落射観察が主となり、コンデンサレンズは不要となる。
このように、ラットを観察する場合は、20℃程度の室温に近い状態の対物レンズ1を37℃のラット体内に挿入するので、ドライ対物レンズの場合は先玉18が非常に曇り易い。実際に対物レンズ1の先玉18が曇った場合は、対物レンズ1を引き抜いてお湯等で温めてから再度挿入していたが、この操作は煩雑である。また、生きたラットを観察しているので、なるべく短時間で観察を終わらせ、手術により切開した穴を縫ってふさぐ必要がある。そうでなければ、ラットが衰弱したり、最悪の場合には死に至ってしまう。これでは次に実験を継続的に行うことができなくなり、非常に無駄が多くなる。もちろん、対物レンズ1が突然曇ってしまったら、実験で得ようとしていたデータが取り直しになる場合もあるが、このような場合もやはり無駄が多い。
上記のように、生きたラットを観察する場合には、対物レンズ1の外周なども汚れやすくなり、細菌やカビの繁殖の原因になるので、次回の実験時にラットに感染する恐れもある。
また、光により励起されて防曇、防汚、抗菌効果を発揮する光触媒が一般に知られている(特許文献1、特許文献2、又は特許文献3等参照)。しかし、顕微鏡の対物レンズや細胞培養装置の窓などに適用された例はない。
また、光触媒は光を照射しないと、その防曇、防汚、抗菌効果を持続できない為、主に太陽光の当たらない室内で使用する光学的観察装置や細胞培養装置の場合には光触媒を励起させる為の光源が別途必要となるが、多くのスペースを占有し、又経済的でない。
更に、光触媒は空気との境界面での反射が多くなるので、光学的観察装置の観察光学系内にコートするとフレアーにより像のコントラストが低下するという問題もある。
特開平5−4816号公報 特開平6−65012号公報 特開平6−298532号公報
本発明は、曇りや汚れによる像の劣化がなく、細菌やカビの繁殖を防止できる細胞培養装置、光学的観察装置を提供することを目的とする。
本発明の局面に係る発明は、観察光学系又は照明光学系の少なくともどちらか一方を有する光学的観察装置に適用され、前記観察光学系又は照明光学系の光線を透過させる為の透過窓を備えた細胞培養装置において、前記透過窓を光触媒でコートしたことを特徴とする。なお、この技術は、このような細胞培養装置を備えた光学的観察装置や、光触媒をコートした対物レンズで生体を直接観察するような光学的観察装置にも適用できる。
本発明によれば、曇りや汚れによる像の劣化がなく、細菌やカビの繁殖を防止できる細胞培養装置、光学的観察装置を提供することができる。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を、図1から図3を参照して説明する。
図1は第1の実施形態に係る光学的観察装置の全体の概略構成を示す図、図2は図1における標本(培養細胞)20周辺の詳細図、図3は図1より落射照明部分を抜き出して、別の変形例を説明する為の図である。なお、本実施形態は、第1の従来例と構成はほぼ同じであり、異なる部分に関してのみ説明を行う。
まず、図1の全体構成から説明する。
透過照明光学系5の光路中には、光源4からの照明光の内、光触媒を励起する為に必要な360nmのUV光のみを選択的に透過する励起フィルタ30が照明光路上に着脱可能に配置されている。なお、励起フィルタ30の挿脱手段は公知のスライダ、ターレット等の切換え手段を用いれば良い。
ミラーユニットカセット12内のフィルタは、図1の状態では490nm励起用の蛍光観察フィルタセット9、10、11が光路に配されており、その反対側に光触媒励起用のフィルタセット28、29が配置されている。励起フィルタ28は光源7からの照明光のうち、光触媒を効率良く励起する360nmのUV光のみを選択的に透過させるようになっており、ミラー29はアルミ又は銀コートされたミラーで、U∨から可視域までを90%以上反射できるようになっている。
なお、培養細胞20は、例えば499nmで励起される蛍光色素FITCで染色されている。
次に図2を参照して標本(培胞)20周辺の説明を行う。
本実施の形態では、図中太い実線で示す部分、すなわち、対物レンズ1の先玉18の外側の表面と、透過窓23の両面と、保温箱22の内面に、酸化チタンからなる光触媒がコートしてある。又、保温箱22内には細菌を死滅させる為の殺菌灯31が設けられており、この殺菌灯31は光触媒を励起できる360nmのUV光も含んでいる。
以上の構成により、光触媒の効果を発揮させるための作用を以下に説明する。
まず、図1の状態では、従来例で説明したようにミラーユニットカセット内のフィルタセットは、蛍光観察フィルタセット9、10、11が光路に配置されており蛍光観察可能な状態となっている。この状態では励起フィルタ9により光源7からの光触媒励起用のUV光はカットされているので、光触媒励起用のUV光が観察光へのフレアーとなる心配はない。もちろん落射照明光源7は点灯状態になっており、透過照明光源4と殺菌灯31は消灯状態になっている。この状態で、接眼レンズ17で蛍光像を観察する。蛍光観察が終わったら落射照明光源7を消灯する。
次に蛍光観察が終わり、光触媒を励起する場合の手順を説明する。
まず、ミラーユニットカセット内のフィルタセットを切り替えて、光触媒励起用のフィルタセット28、29を光路に挿入する。次に、落射照明光源7を点灯すると、落射照明光源7からの照明光は励起フィルタ28により光触媒を励起可能なUV光に波長選択された後に、ミラー29で対物レンズ1に向けて反射されて、対物レンズ1の先玉18や保温箱22の上面の透過窓23にコートされた光触媒を励起する。また、必要に応じて保温箱22内の殺菌灯31を点灯すれば、落射照明光源7では照射しづらい保温箱22の隅のほうのまで照明できるので、保温箱22内面の光触媒まで均−に励起する事ができる。
さらに光触媒を強力に励起したい場合は、透過照明光学系5中に励起フィルタ30を挿入して、透過照明光源4を点灯させれば良い。これにより殺菌灯31の裏側などの照明光が照射されにくい部位の光触媒も励起する事ができる。
そして、光触媒の励起が十分になったら、各光源を消灯させる。
次に、透過照明観察を行う場合の手順を説明する。
透過照明光源4を点灯させる。なお、この場合には、落射照明光源7及び殺菌灯31は消灯しておく。次に、ミラーユニットカセット内のフィルタセットは4種類切換えできるようになっているが、ミラーユニットカセット内のフィルタセットを切り替えて図示していない空穴にして、接眼レンズ17で観察する。
上記の蛍光観察や、光触媒の励起や、透過照明観察の一連の動作は電動化することで自動的に実行させるようにしてもよく、又、観察していない時にタイマ一等を使用して定期的に光触媒を励起させるようにしても良い。
なお、本実施形態では光触媒励起用フィルタとして励起フィルタ28とミラー29とをセットで使用しているが、例えば励起フィルタ28及びミラー29に替えて360nmを反射するダイクロイックミラーを使用してもよい。この場合、1枚のダイクロイックミラーをミラー29の位置に配置して、励起フィルタ28をなくすことができるので、フィルタが1枚減ることになり安価になる。
また、励起フィルタ28と上記の360nmを反射するダイクロイックミラーを併せて使用しても良い。これであれば、360nm励起のDAPI等の蛍光色素を観察する為の励起フィルタ、ダイクロイックミラー、吸収フィルタのフィルタセットがそのまま使用できるので、既に所持している場合には新たに購入する必要がなく、DAPI観察にも使用できるので経済的である。
さらに、光触媒を励起している状態の図3に示すように、ダイクロイックミラーを、360nmと490nmを反射する特性にし、吸収フィルタ11をFITC用の特性にしておく。そして、励起フィルタを図示のように落射照明光学系の光路の途中にスライダ、ターレット等の公知の切換え機能により複数種類挿脱可能に配置しておき、光触媒を励起する時は光触媒用励起フィルタ28を、FITC観察する場合は、FITC用励起フィルタ9を光路に挿入する事で、光触媒励起と単光観察を切り替えることができる。
光触媒用の励起光も蛍光観察用の励起光も強度が十分な場合にはダイクロイックミラーの変わりにハーフミラーやガラスを使用しても良い。このようにすれば、光触媒専用にミラーユニットカセット内のフィルタセットのスペースを占有する事がない為、4種類の限られたフィルタセット装着スペースを他の蛍光色素の観察に有効に利用することができる。
なお、本実施形態では、光触媒を360nmのUV励起の物を、蛍光色素を490nm励起のFITCを使用したが、観察したい蛍光色素に応じて、蛍光色素を励起しない励起特性をもつ光触媒を使用しても良く、又それに応じて前述したような様々なフィルタを自由に組み合わせることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態を、図4及び図5を参照して説明する。
図4及び図5の説明は第2の従来例で説明したので、詳細な説明は省略する。本実施形態においては、正立顕微鏡において、曇りや汚れを防止する方法について説明する。図4は全体概略構成を示す図であり、図5は標本周りの詳細図である。
本実施形態では、第1の実施形態と異なり、対物レンズ1が、標本(組織細胞)20の上に配置されており、培養液58の中に対物レンズ1を浸して観察する水浸対物レンズとなっている。このため、本実施形態では、図5に示すように、太い実線で示すように、保温箱22の内面と、ガラス製の透過窓22aの内側露出部と、コンデンサレンズ33の先玉(太い破線)に光触媒をコートしている。これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態を、図6を参照して説明する。なお、本実施形態において、全体構成は図4とほぼ同じであって、図4に係る構成において、細胞培養装置をラットとしている。
この場合において、曇りや汚染等を防止するために、ラットに直接接する可能性のある部分を光触媒でコートしている。具体的には、対物レンズ1の本体の外表面と、先端部、及び内表面のうち先端部から先玉まで、更に、先玉の露出部分に光触媒をコートしている。なお、本実施形態において、対物レンズ1の先端に図示しないカバーガラスを設けて、カバーガラスより先玉側へは汚れがいかないようにしても良く、その場合には、カバーガラスに光触媒をコートしても良い。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態を、図7を参照して説明する。図7において、図1と同じ部分には同じ符号を付している。
図7において、光源部53と、検出器46を含む検出部と、走査部35を含むハウジング36とが、それぞれシングルモードファイバ47とマルチモードファイバ40とで接続されている。光源部53に配置された3種類の異なる波長の光源50〜52からのレーザ光は、ダイクロイックミラー49a、49b、及びミラー49cを介して、それぞれの光又は合成光(説明の便宜上「レーザ光」と称する)が、シングルモードファイバ48の接続点に導かれる。シングルモードファイバ48の接続端45を介して検出部に導かれたレーザ光はミラー44及びダイクロイックミラー43で反射されてマルチモードファイバ40に導かれてハウジング36に導かれる。
ハウジング36に導かれたレーザ光は、ミラー35a及び35bを有する走査部35で偏向され、結像レンズ37、リレーレンズ38及び対物レンズ1を介してラット60上で走査される。なお、対物レンズ1は、駆動機構34の保持部1aで着脱可能に保持され、駆動機構34によって光軸方向に移動可能になっている。ラット60からの光(蛍光及び反射光を含む)は、レーザ光と逆の経路をたどり、対物レンズ1から走査部35を介してカップリングレンズ39を介してマルチモードファイバ40に入射する。なお、マルチモードファイバ40の入射端面のコアは共焦点顕微鏡におけるピンホールの機能を有している。マルチモードファイバ40を出射した光は、検出部のリレーレンズ41、ダイクロイックミラー43及びバリアフィルタ42を介して、所定の波長のみの光が検出器46に入射する。
上記の構成において、本実施形態では、図中太い実線で示すハウジング36の表面と対物レンズ1の表面露出部に光触媒をコートしている。
本実施形態では、第3の実施形態とは異なり、対物レンズ1をラット60に接触させないで、その表面を観察しているが、やはりラット60に近い部分は細菌等による汚染の危険があり、光触媒による抗菌が有効となる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態を、図8を参照して説明する。図8において、図1及び図7と同じ部分には、同じ符号を付している。
本実施形態では、光源として落射照明光源7を使用しており、第3の実施形態と同様に、体表の一部を切開し穴をあけ、対物レンズ1をラット60に挿入して観察している。なお、本実施形態においても、検出器(CCD)15と光源7を含む部分と、ハウジング36とがバンドルファイバ54で接続されており、更に、第4の実施形態と同様に、図中太い実線で示すハウジング36の表面と対物レンズ1の表面露出部に光触媒をコートしている。
なお、本実施形態は、第4の実施形態とは異なり、走査部35は存在せず、対物レンズ1とカップリングレンズ37によりラット60の2次元像がバンドルファイバ54の端面に結像され、その2次元像が、そのままバンドルファイバ54の出射端面に伝送される。さらに、この伝送された像をコリメートレンズ61、リレーレンズ55により検出器(CCD)56により撮像して、図示しないモニタで観察可能になる。ここで、光源7は水銀ランプなどの白色光源で、励起フィルタ62によりラット60に染色された蛍光色素に必要な励起波長に波長選択され、コレクタレンズ57、コリメートレンズ61により、バンドルファイバ54端面が均一に照明されるようになっている。よって、バンドルファイバ54端面と光学的に共役な標本面であるラット60を均一に照射する。この際、ダイクロイックミラー43は励起光を反射して、ラット60から発する蛍光を透過し、吸収フィルタ42により、観察可能な受光波長に選択されて検出器56に導かれる。
上記の各実施形態に係る構成により、下記の効果が得られる。
1. 観察光学系又は照明光学系の光線を透過させる為の細胞培養装置の透過窓に光触媒をコートしたので、温度差が大きくて曇りやすい透過窓が曇りにくくなり、観察像の劣化がなく、かつ適切な照明が可能である。また、光触媒には抗菌効果があるので、透過窓の細胞培養空間側にコートした場合には細胞が細菌で死滅する事を防止できる。さらに、光触媒には汚れ防止効果があるので、曇り防止効果と同様に、汚れによる観察や照明への悪影響が少なくなり、鮮明な観察像が得られる。
2. 細胞培養空間の内面に光触媒をコートしたので、抗菌効果が得られる。すなわち、光学的観察装置を備えた細胞培養装置では、高NAで観察しようとすると光学的観察装置の対物レンズ小を標本(細胞)に近づけ、その状態で観察位置を変更する為には対物レンズか標本(細胞)を相対的に移動させなくてはならないので、観察空間と細胞培養空間を完全に遮断する事が難しく、観察空間からの細菌が培養空間に侵入しやすいという問題があったが、細胞培養空間側内面に光触媒をコートすることで光触媒の抗菌効果により細胞が細菌で死滅する事を防止できる。
3. 光学的観察装置のうち、光触媒によるコーティングを、特に曇り、汚れの影響を受けて像が劣化しやすい顕微鏡に適用したので、画像劣化防止効果が大きく、より鮮明な顕微鏡画像が観察可能となる。
4. 細胞培養装置は細胞培養空間を殺菌する為の殺菌灯を捕えている場合が多く、殺菌灯に光触媒を励起可能な波長を含ませるようにしておけば、殺菌灯で光触媒の励起が可能となるので、光触媒を励起させる為の専用の光源を別に設ける必要がなく、省スペースで経済的である。
5. 生体又は生細胞を観察する場合、光学的観察装置の対物レンズを生体や生細胞に近づけたり、挿入して観察する事が多い。通常、対物レンズは20℃程度の室温で、生体はもちろん、生細胞も培養環境下にあると37℃程度なので、その温度差により対物レンズ先玉が曇り易いが、対物レンズ先玉に光触媒をコートすることにより、上記の効果に加え、レンズが曇りにくくなり、鮮明な観察像が得られる。
6. スキャナを内蔵し、且つ対物レンズが着脱可能に装着されたハウンジングを持つ光学的観察装置においては、標本の近くの装置をより小型化することが可能であるため、特に生体観察に用いられる場合が多い。このため、曇りの影響を受け易いが、対物レンズ先玉を光触媒でコートする事により、防曇効果を有し、鮮明な観察像が得られる。なお、抗菌、防汚効果も同様に得られる。
7. 標本像を伝達するためのバンドルファイバが装着され、且つ対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを持つ光学的観察装置においては、上記と同様に標本の近くの装置をより小型化することが可能であるため、特に生体観察に用いられる場合が多い。このため、曇りの影響を受け易いが、対物レンズ先玉を光触媒でコートする事により、防曇効果を有し、鮮明な観察像が得られる。なお、抗菌、防汚効果も同様に得られる。
8. 光学的観察装置が顕微鏡の場合には、対物レンズはNAが大きいので、曇りや汚れによる画像劣化の影響を受けやすい。また、WDが比較的小さいために、生体内に挿入しなくても、生体の熟の影響で先玉が曇りやすかったり、血液等がかかりやすく汚れやすい。しかし、対物レンズ先玉を光触媒でコートすることで、上記と同様の防曇、防汚効果を有し、鮮明な観察像が得られる。
9. 対物レンズの外径がφ10以下の大きさの場合には、生体内に穴をあけて挿入したり、耳やロなどの空いている穴に挿入して観察することが多い為、より対物レンズ先玉が曇り易く、汚れやすい状況になると同時に、挿入した対物レンズを引き抜かないと曇りや汚れをふき取れないので、ふき取り作業が大変になるが、先玉を光触媒でコートする事で、防曇、防汚、効果を有し、鮮明な観察像が得られる。
10. スキャナを内蔵し、且つ対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを持つ光学的観察装置においては、上記と同様に標本の近くの装置をより小型化することが可能であるため、特に生体観察に用いられる場合が多い。このため、曇りの影響を受け易いが、ハウジングや対物レンズ外周を光触媒でコートする事により、防曇効果を有し、鮮明な観察像が得られる。更に、抗菌、防汚効果も同様に得られ、当該部分が清浄に保たれるので細菌やカビの発生が押さえられ、生体や検鏡者への不用意な感染を押さえる事ができる。さらに光触媒には生体との摩擦低減効果もあるので、対物レンズを生体内にスムーズに挿入する事ができる.
11. 標本像を伝達する為のバンドルファイバが装着されて、且つ対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを有する光学的観察装置において、標本の近くの装置をより小型化する事が可能で、特に生体観察に用いられる場合が多い為、ハウジングや対物レンズ外周も生体の近くに配置されて汚れやすい状況になるが、ハウジングや対物レンズ外周や光触媒をコートする事で、防汚、抗菌効果が発揮され、清浄に保たれるので細菌やカビの発生が押さえられ、生体や検鏡者への不用意な感染を押さえる事ができる。さらに光触媒には生体との摩擦低減効果もあるので、対物レンズを生体内にスムーズに挿入する事ができる.
12. ドライ対物レンズでは、空気との境界面で反射率の高い光触媒を先玉にコートするとフレアー等により画像が劣化するが、対物レンズを液浸にすると、光触媒は屈折率が近い水などの液体と接する事になり、その境界面での反射率を下げる事ができるので、フレアーのない鮮明な画像を確保すると共に、防汚、杭菌効果を得られる。
13. 光学的観察装置が対物レンズ光軸と同軸的に標本を照明する照明手段を有しており、前記照明手段は前記光触媒を励起できるようになっている(すなわち、励起できる波長を含んでいる)ので、光触媒を励起させる為の専用の光源を設ける必要がなく、省スペースで経済的である。
14. 標本を照明する為の光源と、光源からの照明光を対物レンズを介して標本へ向けて反射すると共に、対物レンズと同軸的に導光し、且つ標本から発した光線を透過する光路分割手段と、前記光路分割手段と同一位置に配置可能であり、前記光源からの照朋光の内、光触媒を励起可能な波長のみを反射する反射手段とを備えており、前記光路分割手段と前記反射手段を対物レンズ光軸上に挿脱可能に構成したので、観察時は光路分割手段を光路に挿入する事で観察に必要な照明光のみを標本に照射して観察可能になり、かつ観察していない時には光触媒を効率良く励起できる波長のみを反射する反射手段を光路に挿入する事で、光触媒をより多く励起でき、防曇、抗菌、防汚効果を長く維持する事ができる。
15. 光触媒を酸化チタンとした為、防曇、防汚、抗薗効果が大きい。
16. 光触媒の励起波長を標本に染色した蛍光色素の励起波長と異なる波長にした為、光触媒に必要な波長のみ照射すれば、蛍光色素を励起しないので、光触媒を励起している最中に、蛍光色素が褪色してしまう心配がなく、明るい蛍光観察が可能となる。すなわち、例えば、光触媒の励起波長は360nmのUV光なので、培養細胞20に染色してある蛍光色素FITCの励起波長490nmと異なり、FITCが褪色する心配がない。
17. 透過照明光学系の光路にも光触媒用の励起フィルタを挿脱可能に配置したので、より強力な光触媒の励起が可能となる。また光触媒の種類によって励起されやすい波長が異なるが、その波長が落射照明光源や殺菌灯の波長では弱い場合にも、透過照明光源による光触媒の励起が有効になる。このように、蛍光用フィルタと光触媒用フィルタを兼用したり、励起フィルタだけを切換えたりする事で経済効果や汎用性が高まる。
上記の各実施形態により、以下の発明を抽出することができる。なお、下記の発明は、単独で適用しても良いし、適宜組み合わせて適用しても良い。
本発明の第1の局面に係る細胞培養装置は、観察光学系又は照明光学系の少なくともどちらか一方を有する光学的観察装置に適用され、前記観察光学系又は照明光学系の光線を透過させる為の透過窓を備えた細胞培養装置であって、前記透過窓を光触媒でコートしたことを特徴とする。
本発明の第2の局面に係る細胞培養装置は、観察光学系又は照明光学系の少なくともどちらか一方を有する光学的観察装置に適用され、前記観察光学系又は照明光学系の光線を透過させる為の透過窓を備えた細胞培養装置であって、細胞培養空間の内面を光触媒でコートしたことを特徴とする。第1及び第2の局面において、以下の態様が好ましい。
(1) 光学的観察装置は顕微鏡であること。
(2) 細胞培養装置は殺菌灯を備えており、前記殺菌灯は前記光触媒を励起可能な波長を含むこと。
(3) 前記光学的観察装置が標本を照明する照明手段を更に備え、前記照明手段からの光が前記光触媒を励起可能な波長を含むこと。
(4) 標本を照明する為の光源と、光源からの照明光を対物レンズを介して標本へ向けて反射すると共に、対物レンズと同軸的に導光し、且つ標本から発した光線を透過する光路分割手段と、前記光路分割手段と同一位置に配置可能であり、前記光源からの照明光の内、光触媒を励起可能な波長のみを反射する反射手段とを備えており、前記光路分割手段と前記反射手段を対物レンズ光軸上に挿脱可能に構成したこと。
(5) 前記光触媒が酸化チタンであること。
(6) 前記光触媒の励起波長が標本に染色した蛍光色素の励起波長と異なる波長であること。
本発明の第3の局面に係る光学的観察装置は、対物レンズと照明光を標本へ集光するコンデンサレンズとを有し、生体又は生細胞が観察可能な光学的観察装置であって、前記対物レンズ又は前記コンデンサレンズの先玉を光触媒でコートしたことを特徴とする。第3の局面において、以下の態様が好ましい。
(1) 前記対物レンズ又は前記コンデンサレンズの先玉の周囲と先端部とをさらに光触媒でコートしたこと。
(2) (1)において、前記対物レンズ又は前記コンデンサレンズの外周部をさらに光触媒でコートしたこと。
(3) 光源像を標本上でスキャンする為のスキャナを内蔵し、前記対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを備え、前記ハウジングの外側を光触媒でコートしたこと。
(4) 標本像を伝達する為のバンドルファイバが装着され、前記対物レンズが着脱可能に装着されたハウンジングを備え、前記ハウジングの外側を光触媒でコートしたこと。
(5) 光学的観察装置が顕微鏡であること。
(6) 前記対物レンズが生体内に挿入可能なφ10以下の大きさの外径を有すること。
本発明の第4の局面に係る光学的観察装置は、光源像を標本上でスキャンする為のスキャナを内蔵し、かつ対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを有する光学的観察装置であって、前記ハウジングと前記対物レンズのそれぞれの外周に光触媒をコートしたことを特徴とする。
本発明の第5の局面に係る光学的観察装置は、標本像を伝達する為のバンドルファイバが装着され、対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを有する光学的観察装置であって、前記ハウジング及び前記対物レンズのそれぞれの外周に光触媒をコートしたことを特徴とする。第3から第5の局面において、以下の態様が好ましい。
(1) 対物レンズが液浸型であること。
(2) 標本を照明する照明手段を更に備え、前記照明手段からの光が前記光触媒を励起可能な波長を含むこと。
(3) (2)において、標本を照明する為の光源と、光源からの照明光を対物レンズを介して標本へ向けて反射すると共に、対物レンズと同軸的に導光し、且つ標本から発した光線を透過する光路分割手段と、前記光路分割手段と同一位置に配置可能であり、前記光源からの照明光の内、光触媒を励起可能な波長のみを反射する反射手段とを更に備え、前記光路分割手段と前記反射手段を対物レンズ光軸上に挿脱可能に構成したこと。
(4) 前記光触媒が酸化チタンであること。
(5) 前記光触媒の励起波長が標本に染色した蛍光色素の励起波長と異なる波長であること。
本発明の第6の局面に係る光学的観察装置は、観察光学系または証明光学系の少なくとも一方を有する光学的観察装置であって、照明光又は観察光が、前記光学系を透過又は反射する部分に光触媒をコートしたことを特徴とする。第6の局面において、前記光学的観察装置は顕微鏡であることが好ましい。
本発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
また、例えば各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
第1の実施形態に係る光学的観察装置の全体の概略構成を示す図。 図1における標本(培養細胞)周辺の詳細図。 図1より落射照明部分を抜き出して、別の変形例を説明する為の図。 第2の実施形態に係る光学的観察装置の全体の概略構成を示す図。 図2における標本(培養細胞)周辺の詳細図。 第3の実施形態を説明するための図。 第4の実施形態に係る光学的観察装置の全体の概略構成を示す図。 第5の実施形態に係る光学的観察装置の全体の概略構成を示す図。 従来の光学的観察装置の全体の概略構成を示す図。 図9における標本(培養細胞)周辺の詳細図。
符号の説明
1…対物レンズ
1a…保持部
3…細胞培養装置
4…透過照明光源
5…透過照明光学系
7…落射照明光源
8…落射照明光学系
9…FITC用励起フィルタ
10…ダイクロイックミラー
11…吸収フィルタ
12…ミラーユニットカセット
13…回転軸
14…ステージ14
15…準焦ハンドル
16…倒立型顕微鏡
17…接眼レンズ
18…先玉
19…カバーガラス
20…標本
21…ガラスボトムディッシュ
22…保温箱
22a…透過窓
23…透過窓
25…穴
26…ボンベ
27…チューブ
28…励起フィルタ
29…ミラー
30…励起フィルタ
31…殺菌灯
32…ヒータ
33…コンデンサレンズ
34…駆動機構
35…走査部
35a…ミラー
36…ハウジング
37…リレーレンズ
38…結像レンズ
39…コンデンサレンズ
40…マルチモードファイバ
41…リレーレンズ
43…ダイクロイックミラー
44…ミラー
45…接続端
46…検出器
47…シングルモードファイバ
48…シングルモードファイバ
49a、49b…ダイクロイックミラー
49c…ミラー
50〜52…光源
53…光源部
54…マルチモードファイバ
57…観察光学系
59…穴
60…ラット

Claims (5)

  1. 観察光学系又は照明光学系の少なくともどちらか一方を有する光学的観察装置に適用され、前記観察光学系又は照明光学系の光線を透過させる為の透過窓を備えた細胞培養装置において、前記透過窓を光触媒でコートしたことを特徴とする細胞培養装置。
  2. 観察光学系又は照明光学系の少なくともどちらか一方を有する光学的観察装置に適用され、前記観察光学系又は照明光学系の光線を透過させる為の透過窓を備えた細胞培養装置において、細胞培養空間の内面を光触媒でコートしたことを特徴とする細胞培養装置。
  3. 対物レンズと照明光を標本へ集光するコンデンサレンズとを有し、生体又は生細胞が観察可能な光学的観察装置において、前記対物レンズ又は前記コンデンサレンズの先玉を光触媒でコートしたことを特徴とする光学的観察装置。
  4. 光源像を標本上でスキャンする為のスキャナを内蔵し、かつ対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを有する光学的観察装置において、前記ハウジングと前記対物レンズのそれぞれの外周に光触媒をコートしたことを特徴とする光学的観察装置。
  5. 標本像を伝達する為のバンドルファイバが装着され、対物レンズが着脱可能に装着されたハウジングを有する光学的観察装置において、前記ハウジング及び前記対物レンズのそれぞれの外周に光触媒をコートしたことを特徴とする光学的観察装置。
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