JP2003344777A - 光ファイバ顕微鏡および内視鏡 - Google Patents

光ファイバ顕微鏡および内視鏡

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JP2003344777A
JP2003344777A JP2002151516A JP2002151516A JP2003344777A JP 2003344777 A JP2003344777 A JP 2003344777A JP 2002151516 A JP2002151516 A JP 2002151516A JP 2002151516 A JP2002151516 A JP 2002151516A JP 2003344777 A JP2003344777 A JP 2003344777A
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JP2002151516A
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Hisao Fujisaki
久雄 藤崎
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Japan Science and Technology Agency
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Japan Science and Technology Corp
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/0004Microscopes specially adapted for specific applications
    • G02B21/002Scanning microscopes
    • G02B21/0024Confocal scanning microscopes (CSOMs) or confocal "macroscopes"; Accessories which are not restricted to use with CSOMs, e.g. sample holders
    • G02B21/0052Optical details of the image generation
    • G02B21/0076Optical details of the image generation arrangements using fluorescence or luminescence

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検査部の表面組織に加えて内部組織も観察
可能とする。 【解決手段】 多光子顕微鏡1と、この多光子顕微鏡1
が有する第1対物レンズ14の焦点面に一端面が配され
た光ファイバ束20と、この光ファイバ束20の他端面
を光源とするように配置された第2対物レンズ57とを
備える。被検査部33の内部における第2対物レンズ2
7による集光点からの蛍光34を多光子顕微鏡1で観察
することにより、被検査部33の内部組織の観察も可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医学あるいは生物
学等、一般に顕微鏡を利用する全ての分野において使用
される光ファイバ顕微鏡および内視鏡に関すものであ
る。
【0002】
【従来の技術】生物試料を拡大観察できる光学顕微鏡は
300年以上の歴史を有しており、生物試料を生きてい
るまま観察できるという特長を生かして医学および生物
学において計り知れない貢献を果たしてきた。この光学
顕微鏡は、位相差法、偏光法、蛍光法、微分干渉法ある
いは暗視野法など種々の観察方法を取り入れて改良が進
められ、今や、蛍光修飾することによって、細胞内のタ
ンパク質や低分子まで観察できるようになっている。
【0003】光学顕微鏡のうち、通常の蛍光顕微鏡で
は、焦点面の上下の、励起光が十分に集光されていない
領域での励起や蛍光の散乱が蛍光像のボケを引き起こ
す。そこで、共焦点顕微鏡では、ピンホールを用いるこ
とにより蛍光像のボケを除去するようにしている。これ
により、蛍光顕微鏡像の鮮明度が飛躍的に向上してい
る。
【0004】共焦点顕微鏡およびその改良型である多光
子顕微鏡は、面方向のみならず、光軸方向の分解能が高
く、試料内部の断面が観察できるという特長がある。共
焦点顕微鏡については、例えば特許第3082183号
に開示されている。その図6に示されている構成を図3
に示す。
【0005】図3に示す構成は、有限光学系の顕微鏡に
共焦点光スキャナ101を取り付けたものとなってい
る。ディスクユニット108は、集光ディスク109と
ピンホールディスク110とがドラム111により接続
されている。集光ディスク109は、ガラス基板の片面
に形成された複数のフレネルレンズを有するものであ
り、このフレネルレンズが焦点位置を一画面分ずつ半径
方向に所定距離Prだけ順次ずれた状態で配置されてい
る。ピンホールディスク110は、基板に複数のピンホ
ールを有するものであり、このピンホールが半径方向に
所定距離Pr(周方向に所定角度Pθ)だけ順次ずれた
状態で配置されている。
【0006】上記構成において、共焦点光スキャナ10
1から出射されたレーザ光ビームは、対物レンズ102
で集光され、試料103に照射される。試料103から
戻った光は、再び対物レンズ102を通り、ピンホール
ディスク110のピンホール上に収束し、ここに試料面
の実像が得られる。ピンホールを通過した光は、ビーム
スプリッタ104で反射され、集光レンズ105を通っ
てカメラ106の受像面に照射される。モータ107を
駆動してディスクユニット108を回転させることによ
り、試料103が光走査され、試料表面の画像をカメラ
106で観察することができる。
【0007】また、多光子顕微鏡のうち、2光子吸収の
原理を利用する2光子顕微鏡については、例えばU. S.
Patent 5,034,613に開示されている。図4には従来の多
光子顕微鏡の一例を示す。なお、同図は、G. Y. Fan,
H. Fujisaki, A. Miyawaki, R.-K. Tsay, R. Y. Tsien,
and M. H. Ellisman (1999) "Video-rate scanning tw
o-photon excitation fluorescence microscopy and ra
tio imaging with cameleon" Biophys J. 76, 2412-242
0.に記載されているものである。
【0008】図4に示す多光子顕微鏡において、レーザ
光発生器201を出射したレーザ光ビーム202は、反
射鏡203にて折り曲げられ、走査器204にてX,Y
方向に適宜進行方向を振られる。その後、ダイクロイッ
クミラー205にて試料211方向へ反射され、対物レ
ンズ206にて試料211に集光され、試料211に含
まれる蛍光物質を励起する。
【0009】これにより試料211から出射した蛍光2
07は、対物レンズ206にて集められ、光路切り替え
ミラー208により反射されて接眼部209に送られ、
肉眼により観察される。あるいは、光路切り替えミラー
208を光路から待避させることにより、光検出器21
0に送られた後、コンピュータに取り込まれるととも
に、モニター上にて像として観察される。
【0010】一方、体内における被検査部の像を外部か
ら直接観察可能な装置として内視鏡が知られている。こ
の従来の内視鏡は、小型カメラを体内に挿入する胃カメ
ラに始まり、現在では光ファイバ束を利用することによ
り小型化が図られ、医療の現場で活躍している。光ファ
イバ束を利用した内視鏡では、光ファイバ束の一端側に
設けられたレンズにより被検査部の像を光ファイバ束の
一端面に結像させ、その像を光ファイバ束の他端面に伝
達している。これにより、観察者は光ファイバ束の他端
面の像を拡大レンズを通して肉眼で観察すること、ある
いはテレビカメラを通して画像表示装置にて観察するこ
とができるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
内視鏡では被検査部の表面のみしか観察することができ
ない。このため、被検査部の表面のみの観察では診断が
十分にできない場合、被検査部、例えば患部の組織の一
部を試験切除してさらに検査することが必要となる。
【0012】しかしながら、試験切除を行うことは患者
にとって負担になるばかりか、その患部の組織が癌化し
ている場合には、試験切除により患部が傷つけられる結
果、癌を広げてしまう危険性がある。一方、内視鏡によ
り表面組織のみならず組織内部まで観察できれば、試験
切除に伴う患者の負担と癌患部拡大の危険性を回避可能
であるものの、そのような内視鏡はこれまで開発されて
いない。
【0013】したがって、本発明は、被検査部の表面組
織に加えて内部組織も観察可能な光ファイバ顕微鏡およ
び内視鏡の提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の光ファイバ顕微鏡は、蛍光顕微鏡からな
る走査型レーザ顕微鏡と、この走査型レーザ顕微鏡が有
する第1の対物レンズの焦点面に一端面が配された光フ
ァイバ束と、この光ファイバ束の他端面を光源とするよ
うに配置された第2の対物レンズとを備えていることを
特徴としている。
【0015】また、本発明の内視鏡は、上記の光ファイ
バ顕微鏡からなることを特徴としている。
【0016】上記の構成によれば、第1の対物レンズに
入射するレーザ光ビームが走査型レーザ顕微鏡側におい
て走査されると、レーザ光ビームの集光点が光ファイバ
束の端面上で走査され、光ファイバ束の他端面が第2の
対物レンズの光源となる。第2の対物レンズは、光ファ
イバ束の他端面からのレーザ光ビームを被検査部、例え
ば人体における患部に集光する。
【0017】この場合、レーザ光ビームは患部の内部に
集光することができ、走査型レーザ顕微鏡が蛍光顕微鏡
からなるので、患部の内部におけるレーザ光ビームの集
光点から蛍光が生じ、この蛍光が第2の対物レンズ、光
ファイバ束および第1対物レンズを経て走査型レーザ顕
微鏡に取り込まれ、走査型レーザ顕微鏡において患部の
内部組織を観察可能となる。
【0018】このように、被検査部の表面組織に加えて
内部組織も観察可能であることから、被検査部である例
えば患部において、試験切除の必要性とそれに伴う癌患
部拡大の危険性を抑制することができる。
【0019】上記の光ファイバ顕微鏡は、前記の走査型
レーザ顕微鏡が共焦点顕微鏡である構成としてもよい。
【0020】上記の構成によれば、被検査部に照射する
レーザ光ビームの光軸方向、およびこの光軸方向に直行
する面方向において、高い分解能での被検査部の断面観
察が可能となる。
【0021】上記の光ファイバ顕微鏡は、前記の走査型
レーザ顕微鏡が多光子顕微鏡である構成としてもよい。
【0022】上記の構成によれば、被検査部に照射する
レーザ光ビームの光軸方向、およびこの光軸方向に直行
する面方向において、高い分解能での被検査部の断面観
察が可能となる。
【0023】さらに、走査型レーザ顕微鏡を構成する多
光子顕微鏡では、非線形励起効果を利用するため、蛍光
色素分子の励起が焦点領域に限定され、通常の蛍光顕微
鏡や共焦点顕微鏡よりも蛍光色素や観察試料の光損傷が
少なくなる。したがって、生体の検査を行う装置として
さらに好適である。
【0024】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態を図1に基づいて以下に説明する。本実施の形態
の光ファイバ顕微鏡としての光ファイバ多光子顕微鏡
は、図1に示すように、レーザ光発生器11、レーザ光
走査器12、ダイクロイックミラー13、第1対物レン
ズ14、光路切り替えミラー15、接眼部16、光検出
器17、画像処理装置18および画像表示装置19から
なる多光子顕微鏡1と、光ファイバ束20および第2対
物レンズ21からなる探査部2とを備え、これら両者を
組み合わせた構成となっている。
【0025】レーザ光発生器11はレーザ光ビーム31
を発生しそれを出射する。このレーザ光発生器11は、
例えば、パルス赤外レーザ光を発生するフェムト秒パル
ス赤外レーザ装置からなる。このフェムト秒パルス赤外
レーザ装置としては、例えばSpecraPhysics社製のもの
を使用可能である。その装置は、ダイオードレーザ2個
(波長800nm,出力2×12W)、Nd:YVO4
レーザMillennia (波長532nm,出力5W)、チタン
サファイアレーザTsunamiにより構成されている。この
フェムト秒パルス赤外レーザ装置は、例えば、波長が6
00−1050nmの範囲で可変であり、出力700m
W、パルス幅100フェムト秒、繰り返し80MHzの
フェムト秒パルス赤外レーザを出射する。
【0026】レーザ光走査器12は、被検査部33に対
するレーザ光ビーム31の照射位置を、X,Y方向にお
いて変化させるためのものである。
【0027】第1対物レンズ14は、ダイクロイックミ
ラー13を経て入射したレーザ光ビーム31を集光して
光ファイバ束20の一端面に入射させるとともに、光フ
ァイバ束20の上記一端面から出射された被検査部33
からの蛍光34を集めてダイクロイックミラー13方向
へ導く。
【0028】光ファイバ束20は、一端面が第1対物レ
ンズ14の焦点位置に配され、多端面が第2対物レンズ
21の一方の焦点位置に配された状態にて、第1対物レ
ンズ14と第2対物レンズ21との間に設けられてい
る。
【0029】第2対物レンズ21は、光ファイバ束20
の他端面から出射されたレーザ光ビーム31を、例えば
人体32の被検査部33に集光させるものである。この
第2対物レンズ21は、開口数が大きいこと、即ち開口
数が例えば0.6以上さらには0.7以上であること
が、被検査部33にて多光子吸収を起こさせる上におい
て好ましい。また、第2対物レンズ21は、作動距離が
例えば2mm程度に設定される。さらに、外径は10m
m程度以内であって光ファイバ束20と同様、太くない
もの方が好ましい。
【0030】光路切り替えミラー15は、蛍光34の光
路上に配される位置と光路から退避する位置とに移動可
能となっている。
【0031】光検出器17は、入射した蛍光34を電気
信号に変換し、画像処理装置18に供給する。この光検
出器17としては、高い光検出感度のものが好ましく、
例えばPMT(photomultiplier tube、光電子増倍管)
を使用することができる。
【0032】画像処理装置18は、光検出器17から供
給される電気信号、即ち画像信号に対して所定の画像処
理を行う。画像表示装置19は画像処理装置18での処
理後の画像を表示する。
【0033】本実施の形態の光ファイバ多光子顕微鏡で
は、レーザ光ビーム31を集光する被検査部33に多光
子吸収を起こさせる多光子顕微鏡1を使用しているの
で、被検査部33の表面組織だけでなく、内部組織も観
察可能となっている。
【0034】上記の多光子吸収のうち、2光子吸収(2
光子励起)については、「シリーズ・光が拓く生命科学
第7巻『生命科学を拓く新しい光技術』」(担当編集
委員船津 高志、共立出版、1999年12月20日発
行)の第3章「2光子励起蛍光顕微鏡」(藤崎久雄著、
pp.122-134)において説明されている。その主要部を引
用すれば下記の通りである。
【0035】通常の蛍光顕微鏡や共焦点蛍光顕微鏡で
は、試料内の蛍光色素分子が吸収波長の光子を吸収して
励起され、少し波長の長い蛍光を発するが、集光点ばか
りではなく、光が通過する領域全体で、光の強度に応じ
て蛍光色素分子が励起され、それに比例する強度の蛍光
が発せられる。2光子励起蛍光顕微鏡では、1個の蛍光
色素分子が吸収波長の2倍の波長の光子2個を同時に吸
収して光子エネルギーの2倍のエネルギー準位に励起さ
れ、励起光波長の半波長より少し長い波長の蛍光を発す
る2光子励起という現象を利用する。これによって、赤
外光で励起し、可視の蛍光を観察することができる。例
えば、1光子励起のピーク波長が〜400nmで蛍光波
長が〜500nmの蛍光色素分子は、波長〜800nm
の励起光で2光子励起され、波長〜500nmの蛍光を
発する。2光子励起は、励起光の光子密度の2乗に比例
する(コラム1)ため、励起光の光子密度が高い所、す
なわち対物レンズの焦点でだけで起こる。2光子励起で
は吸収効率が悪いため、励起光の光子密度を高くする必
要があり、2光子励起蛍光顕微鏡は光源としてフェムト
秒パルス赤外レーザを用いる。(コラム1)2光子励起
は励起光強度の2乗に比例する点についてある分子Aに
他の分子Bが2個結合する化学反応 A+2B→AB2 において、AB2の生成速度は、 d[AB2]/dt=k[A][B]2 で表される。kは速度定数である。2光子励起において
も蛍光色素分子が光子を2個吸収して励起され、蛍光を
発するのであるから、同様にして、 蛍光強度 ∝ 2光子励起された蛍光色素分子濃度 ∝ 蛍光色素分子濃度・(光子密度の2乗) という関係が成り立つ。蛍光強度を励起光強度に対して
両対数グラフにプロットすると、傾きが2の直線にな
る。3光子吸収の場合は傾きが3、等々。
【0036】上記の構成において、レーザ光発生器11
から出射されたレーザ光ビーム31は、レーザ光走査器
12にてX,Y方向に適宜進行方向を振られ、ダイクロ
イックミラー13により反射され、第1対物レンズ14
により光ファイバ束20の一端面に集光される。
【0037】レーザ光ビーム31の集光点は、レーザ光
走査器12がX,Y方向に操作されることに応じて光フ
ァイバ束20の一端面上にて走査面を描き、それが光フ
ァイバ束20の他端面に伝達され、第2対物レンズ21
の光源となる。
【0038】光ファイバ束20の他端面から出射された
レーザ光ビーム31は、第2対物レンズ21により例え
ば患部である被検査部33の内部に集光され、レーザ光
走査器12の操作に応じ、被検査部33の内部において
集光点が平面的に移動する。
【0039】具体的には、レーザ光走査器12の操作は
その傾きを変化させるものであり、この操作により、第
1対物レンズ14へのレーザ光ビーム31の入射角が変
化し、第1対物レンズ14よる集光点が光ファイバ束2
0の一端面上を移動し、個々の光ファイバに、レーザ光
ビーム31が順次入射する。光ファイバ束20の他端面
から出射するレーザ光ビーム31は、レーザ光走査器1
2の操作により位置が変化する点光源となって第2対物
レンズ21に入射し、被検査部33の内部に集光され
る。このようにして、レーザ光ビーム31の集光点にお
ける被検査部33の内部での位置が変化する。なお、観
察する被検査部33の変更、および観察深さの変更は、
通常の内視鏡と同様、光ファイバ束20を動かすことに
より行われる。
【0040】次に、被検査部33における上記集光点で
は蛍光物質が励起されて蛍光34を生じる。蛍光物質か
ら出射した蛍光34は、第2対物レンズ21にて集めら
れ、光ファイバ束20、第1対物レンズ14およびダイ
クロイックミラー13を通過し、光路切り替えミラー1
5により反射されて接眼部16に送られ、肉眼により観
察される。あるいは、光路切り替えミラー15を光路か
ら待避させることにより、光検出器17に送られて電気
信号に変換された後、画像処理装置18にて処理され、
画像表示装置19に画像として表示される。
【0041】上記のように、本光ファイバ多光子顕微鏡
では、第2対物レンズ21によりレーザ光ビーム31が
被検査部33の内部に集光され、それによって生じた蛍
光34により被検査部33の内部を観察することができ
る。また、多光子顕微鏡1に探査部2、即ち光ファイバ
束20と第2対物レンズ21がさらに設けられた構成で
あるから、第2対物レンズ21を人体32の内部に入れ
て、体内を検査する内視鏡として好適である。
【0042】また、多光子顕微鏡1では、非線形励起効
果を利用するため、蛍光色素分子の励起が焦点領域に限
定され、通常の蛍光顕微鏡や共焦点顕微鏡よりも蛍光色
素や観察試料の光損傷が少ない。したがって、生体の検
査を行う装置としてさらに好適である。
【0043】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
を図2に基づいて以下に説明する。なお、同一の機能を
有する手段には同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0044】本実施の形態の光ファイバ顕微鏡としての
光ファイバ共焦点顕微鏡は、図2に示すように、前記多
光子顕微鏡1に代えて共焦点顕微鏡41を備えたものと
なっている。
【0045】即ち、光ファイバ多光子顕微鏡は、図2に
示すように、レーザ光発生器51、ダイクロイックミラ
ー52、レーザ光走査器12、反射ミラー53、第1対
物レンズ14、集光レンズ54、ピンホール55aを有
するピンホール板55、光検出器17、画像処理装置1
8および画像表示装置19からなる共焦点顕微鏡41
と、探査部42を構成する光ファイバ束20および第2
対物レンズ57とを備えている。
【0046】レーザ光発生器51は、通常の連続発振レ
ーザ装置からなり、例えば351/488nmアルゴン
レーザ発振器である。
【0047】第2対物レンズ57は、共焦点顕微鏡41
と組み合わせて使用されるため、前記第2対物レンズ2
1とは異なり、大きい開口数であることについての要請
がない。また、第2対物レンズ57は、作動距離が例え
ば2mm程度に設定され、外径が10mm程度以内であ
って光ファイバ束20と同様、太くないもの方が好まし
い。
【0048】上記の構成において、レーザ光発生器51
から出射されたレーザ光ビーム31は、ダイクロイック
ミラー52を通過した後、レーザ光走査器12にてX,
Y方向に適宜進行方向を振られ、反射ミラー53により
反射され、第1対物レンズ14により光ファイバ束20
の一端面に集光される。
【0049】レーザ光ビーム31の集光点は、レーザ光
走査器12がX,Y方向に操作されることに応じて光フ
ァイバ束20の一端面上にて走査面を描き、それが光フ
ァイバ束20の他端面に伝達され、第2対物レンズ57
の光源となる。
【0050】光ファイバ束20の他端面から出射された
レーザ光ビーム31は、第2対物レンズ57により例え
ば患部である被検査部33の内部に集光され、レーザ光
走査器12の操作に応じ、被検査部33の内部において
集光点が平面的に移動する。
【0051】被検査部33における上記集光点では蛍光
物質が励起されて蛍光34を生じる。蛍光物質から出射
した蛍光34は、第2対物レンズ57にて集められ、光
ファイバ束20、第1対物レンズ14、反射ミラー53
およびレーザ光走査器12を経た後、ダイクロイックミ
ラー52にて反射され、集光レンズ54を通過する。そ
の後、集光点を発した蛍光のみがピンホール板55のピ
ンホール55aを通り抜けて光検出器17に入射し、こ
こで電気信号に変換された後、画像処理装置18にて処
理され、画像表示装置19に画像として表示される。
【0052】上記のように、本光ファイバ共焦点顕微鏡
においても、第2対物レンズ57によりレーザ光ビーム
31が被検査部33の内部に集光され、それによって生
じた蛍光34により被検査部33の内部を観察すること
ができる。また、共焦点顕微鏡41に探査部42、即ち
光ファイバ束20と第2対物レンズ57がさらに設けら
れた構成であるから、第2対物レンズ57を人体32の
内部に入れて、体内を検査する内視鏡として好適であ
る。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の光ファイバ顕微
鏡は、蛍光顕微鏡からなる走査型レーザ顕微鏡と、この
走査型レーザ顕微鏡が有する第1の対物レンズの焦点面
に一端面が配された光ファイバ束と、この光ファイバ束
の他端面を光源とするように配置された第2の対物レン
ズとを備えている構成である。
【0054】また、本発明の内視鏡は、上記の光ファイ
バ顕微鏡からなる構成である。
【0055】これにより、被検査部の表面組織に加えて
内部組織も観察可能となり、被検査部である例えば患部
において、試験切除の必要性とそれに伴う癌患部拡大の
危険性を抑制することができる。
【0056】上記の光ファイバ顕微鏡は、前記の走査型
レーザ顕微鏡が共焦点顕微鏡である構成としてもよい。
【0057】上記の構成によれば、被検査部に照射する
レーザ光ビームの光軸方向、およびこの光軸方向に直行
する面方向において、高い分解能での被検査部の断面観
察が可能となる。
【0058】上記の光ファイバ顕微鏡は、前記の走査型
レーザ顕微鏡が多光子顕微鏡である構成としてもよい。
【0059】上記の構成によれば、被検査部に照射する
レーザ光ビームの光軸方向、およびこの光軸方向に直行
する面方向において、高い分解能での被検査部の断面観
察が可能となる。
【0060】さらに、走査型レーザ顕微鏡を構成する多
光子顕微鏡では、非線形励起効果を利用するため、蛍光
色素分子の励起が焦点領域に限定され、通常の蛍光顕微
鏡や共焦点顕微鏡よりも蛍光色素や観察試料の光損傷が
少なくなる。したがって、生体の検査を行う装置として
さらに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における光ファイバ顕微
鏡としての光ファイバ多光子顕微鏡の構成を示す概略の
模式図である。
【図2】本発明の実施の他の形態における光ファイバ顕
微鏡としての光ファイバ共焦点顕微鏡の構成を示す概略
の模式図である。
【図3】従来の共焦点顕微鏡の構成を示す概略の模式図
である。
【図4】従来の多光子顕微鏡の構成を示す概略の模式図
である。
【符号の説明】
1 多光子顕微鏡 2 探査部 11,51 レーザ光発生器 12 レーザ光走査器 13,52 ダイクロイックミラー 14 第1対物レンズ 15 光路切り替えミラー 16 接眼部 17 光検出器 18 画像処理装置 19 画像表示装置 20 光ファイバ束 21,57 第2対物レンズ 31 レーザ光ビーム 32 人体 33 被検査部 34 蛍光 41 共焦点顕微鏡 53 反射ミラー 54 集光レンズ 55a ピンホール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光顕微鏡からなる走査型レーザ顕微鏡
    と、 この走査型レーザ顕微鏡が有する第1の対物レンズの焦
    点面に一端面が配された光ファイバ束と、 この光ファイバ束の他端面を光源とするように配置され
    た第2の対物レンズとを備えていることを特徴とする光
    ファイバ顕微鏡。
  2. 【請求項2】前記の走査型レーザ顕微鏡が共焦点顕微鏡
    であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ顕
    微鏡。
  3. 【請求項3】前記の走査型レーザ顕微鏡が多光子顕微鏡
    であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ顕
    微鏡。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の光ファイバ顕微鏡からな
    ることを特徴とする内視鏡。
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