JP4584157B2 - 電力系統における電圧安定性評価方法および装置ならびにプログラム - Google Patents

電力系統における電圧安定性評価方法および装置ならびにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力系統の電圧安定性を評価するのに好適な評価方法および装置ならびにプログラムに関する。
近年、電力系統では無効電力の瞬動供給力である電源の遠隔化や長距離大電力送電に伴う系統無効電力損失の増加が進んでおり、系統運用に当たっては、電圧維持について従来にも増して高度な技術が必要となっている。このため、電力系統の電圧運用においては、系統電圧の安定性評価技術が重要となっている。
系統電圧の安定性を評価するためには、一般的にP−V特性が用いられる。例えば図9のような無限大母線一負荷系統を想定する。ここで、VGIは無限大母線電圧、VLIは負荷内部電圧、XGは無限大母線から変圧器2次までのリアクタンス、XLTは変圧器2次から負荷端子までのリアクタンス、XLZは定インピーダンス負荷の内部リアクタンス、RLZは定インピーダンス負荷の内部抵抗、Cは補償用コンデンサ、PAは負荷の有効電力をそれぞれ表す。負荷の有効電力PAと電圧VLIとの関係は、横軸をPA、縦軸をVLIとして図10のようなP−Vカーブで表現される。P−Vカーブは、系統側から決まる受電端の有効電力と電圧の関係を示すものであり、系統の運転点は、負荷の有効電力と電圧の関係(負荷の有効電力の電圧特性)を示すカーブとP−Vカーブの交点となる。この交点が、図10のP−Vカーブのノーズ(D点)より上側の範囲にある場合は電圧安定状態、下側の範囲にある場合は不安定状態であると判断される。
このP−Vカーブによる安定性評価方法では、系統負荷の中でも静的負荷のみを対象としており、変圧器タップや調相設備に起因する比較的時間レンジが長い(10秒以上程度)電圧変化における電圧安定性の解析には有効であるが、実際の系統負荷には動的負荷(誘導電動機等)が含まれ、系統擾乱によって発生する数秒以内の電圧変化における動的負荷および系統電圧の安定性評価ができない。非特許文献1においても、P−Vカーブでは負荷の過渡的な動特性が引き起こす電圧不安定現象の取り扱いが難しいことが報告されている。
Sekine, Ohtsuki, 「Cascaded Voltage Collapse」, IEEE Transactions on Power Systems, Vol.5, no.1, p.250-256, Feb.1990
よって従来、負荷の過渡的な動特性を考慮して系統電圧の安定性を評価するためには、詳細な数値解析シミュレーションが必要であった。しかし、収束計算を行うため、電圧安定性の裕度を求める場合や系統状態が変更された場合は膨大な繰り返し計算が必要となり、簡単に評価することは困難であった。
そこで、シミュレーション手法を用いず、より簡単に負荷の過渡的な動特性を考慮した系統電圧の安定性を評価するためには、何らかの動的モデルを想定する必要がある。動的負荷の代表は誘導電動機であり、非特許文献2において、定リアクタンス背後の誘導電動機と定インピーダンスの並列モデルにより観測波形と良い一致が得られることが確認されている。さらに、非特許文献3において、動的負荷を考慮する場合の高精度な系統縮約法としてY結線法が提示されており、この手法によれば、負荷ブランチの導入により上位系統から配電用変電所もしくは特別高圧需要家に至る送電系統のインピーダンスを模擬することができる。
上田、駒見、「物理的イメージと観測データに基づく電力系統の動的負荷モデル」、平成17年電気学会B部門大会、2005年 山岸、上田、駒見、「動的負荷を含む電力系統の縮約方法の検討」、電気学会電力技術電力系統技術研究会資料、PE-05-41、PSE-05-48、2005年9月
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、収束計算を必要とする数値解析シミュレーションを行うことなく、負荷の過渡的な動特性を考慮した系統電圧の安定性を評価する方法および装置ならびにプログラムを提供することを目的とする。
本発明のうち請求項1の発明は、複数の負荷を有する電力系統を、一つの模擬的な誘導電動機と一つの模擬的な定インピーダンスが並列接続された負荷を有する一負荷系統に縮約し、該一負荷系統の電圧安定性を縮約前の系統の電圧安定性とみなす電力系統の電圧安定性評価方法であって、データ入力手段が前記一負荷系統を構成する要素の数値データの入力を受け付けるデータ入力過程と、電気的入力計算手段が記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の電気的入力を求める電気的入力計算過程と、機械的出力計算手段が記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の機械的出力を求める機械的出力計算過程と、安定性評価手段が誘導電動機の電気的入力および機械的出力をトルク−速度平面上で比較することにより電圧安定性を評価する安定性評価過程と、結果出力手段が安定性評価の結果を出力する結果出力過程と、からなる。
そしてさらに、前記安定性評価過程が、非正常動作領域抽出手段がトルク−速度平面上において電気的入力の最大値を与える入力最大回転速度を抽出する非正常動作領域抽出過程と、入出力値比較手段が0から入力最大回転速度までの速度領域において電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有するか否かを判断する入出力値比較過程と、判定手段が電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有する場合に前記一負荷系統を不安定であると評価し、交点を有さない場合に安定であると評価する判定過程と、からなることを特徴とする。
また、請求項の発明は、複数の負荷を有する電力系統を、一つの模擬的な誘導電動機と一つの模擬的な定インピーダンスが並列接続された負荷を有する一負荷系統に縮約し、該一負荷系統の電圧安定性を縮約前の系統の電圧安定性とみなす電力系統の電圧安定性評価装置であって、前記一負荷系統を構成する要素の数値データの入力を受け付けるデータ入力手段と、記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の電気的入力を求める電気的入力計算手段と、記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の機械的出力を求める機械的出力計算手段と、誘導電動機の電気的入力および機械的出力をトルク−速度平面上で比較することにより電圧安定性を評価する安定性評価手段と、安定性評価の結果を出力する結果出力手段と、を備える。
そしてさらに、前記安定性評価手段が、トルク−速度平面上において電気的入力の最大値を与える入力最大回転速度を抽出する非正常動作領域抽出手段と、0から入力最大回転速度までの速度領域において電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有するか否かを判断する入出力値比較手段と、電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有する場合に前記一負荷系統を不安定であると評価し、交点を有さない場合に安定であると評価する判定手段と、からなることを特徴とする。
また、請求項の発明は、複数の負荷を有する電力系統を、一つの模擬的な誘導電動機と一つの模擬的な定インピーダンスが並列接続された負荷を有する一負荷系統に縮約し、該一負荷系統の電圧安定性を縮約前の系統の電圧安定性とみなす電力系統の電圧安定性評価プログラムであって、前記一負荷系統を構成する要素の数値データの入力を受け付けるデータ入力ステップと、記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の電気的入力を求める電気的入力計算ステップと、記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の機械的出力を求める機械的出力計算ステップと、誘導電動機の電気的入力および機械的出力をトルク−速度平面上で比較することにより電圧安定性を評価する安定性評価ステップと、安定性評価の結果を出力する結果出力ステップと、をコンピュータに実行させる。
そしてさらに、前記安定性評価ステップが、トルク−速度平面上において電気的入力の最大値を与える入力最大回転速度を抽出する非正常動作領域抽出ステップと、0から入力最大回転速度までの速度領域において電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有するか否かを判断する入出力値比較ステップと、電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有する場合に前記一負荷系統を不安定であると評価し、交点を有さない場合に安定であると評価する判定ステップと、からなることを特徴とする。
本発明によれば、動特性を有する負荷の安定性に着目し系統電圧の安定性を評価するため、詳細な数値解析シミュレーションによる収束計算を行うことなく、実系統で発生しうる電圧不安定現象をより正確に把握することが可能となる。さらに、電圧不安定に至る領域を予め定量的に捉えておくことが可能となり、系統運用におけるオンライン監視や予防制御、また系統運用における調相設備の検討等に有効となる。
本発明は、複数の負荷を有する電力系統を、誘導電動機と定インピーダンスの並列からなる一負荷系統に縮約し、該一負荷系統についての電圧安定性を評価するものである。そこでまず、縮約された一負荷系統について説明する。負荷を誘導電動機と定インピーダンスの並列とみなしたとき、無限大母線一負荷系統は図1のように表される。ここで、VGIは無限大母線電圧、VCは変圧器2次側電圧、VLTは負荷端子電圧、XGは無限大母線から変圧器2次までのリアクタンス、XLTは変圧器2次から負荷端子までのリアクタンス、XLZは定インピーダンス負荷の内部リアクタンス、XLMは誘導電動機負荷の内部リアクタンス、RLZは定インピーダンス負荷の内部抵抗、RLMは誘導電動機負荷の内部抵抗、NTは変圧器のタップ比、Cは補償用コンデンサをそれぞれ表す。このように表された無限大母線一負荷系統は、縮約前の系統の特性を良く表しており、この無限大母線一負荷系統の電圧安定性を評価することにより、縮約前の系統の安定性を評価したものとみなすことができる。
次に、本発明の安定性評価方法の具体的な手順について説明する。第一に、誘導電動機の電気的入力を求める。図1の系統において、系統擾乱により短時間の間に大きく変化しうるのは誘導電動機の内部抵抗RLMだけで、他は一定とみなすことができる。RLMは、定格回転速度をω0、その時の内部抵抗をRLM0とすると、回転速度ωによって式(1)のように表される。
Figure 0004584157
ここで、誘導電動機に供給される電気的入力PLMについて考える。系統を構成する要素の数値データである諸定数(VGI,XG,XLT,XLZ,XLM,RLZ,NT,C,RLM0)が与えられると、以下の式(2)から式(11)が展開され、最終的に式(12)が求まる。ただし、jは虚数単位を表す。
誘導電動機のインピーダンスZLMは、以下の式(2)で表される。
Figure 0004584157
定インピーダンス負荷のインピーダンスZLZは、以下の式(3)で表される。
Figure 0004584157
ZLM、ZLZ、XLTを合わせたインピーダンスZLは、以下の式(4)で表される。
Figure 0004584157
変圧器2次側の系統のインピーダンスZLCは、以下の式(5)で表される。
Figure 0004584157
系統全体のインピーダンスZは、以下の式(6)で表される。
Figure 0004584157
無限大母線電流IGは、以下の式(7)で表される。
Figure 0004584157
変圧器2次側電圧VCは、以下の式(8)で表される。
Figure 0004584157
変圧器2次側電流ILは、以下の式(9)で表される。
Figure 0004584157
負荷端子電圧VLTは、以下の式(10)で表される。
Figure 0004584157
誘導電動機を流れる電流ILMは、以下の式(11)で表される。
Figure 0004584157
誘導電動機に供給される電気的入力PLMは、以下の式(12)で表される。
Figure 0004584157
式(12)は誘導電動機の回転速度ωを含む式であるから、これより誘導電動機のトルク−速度曲線を描くことができる。このトルク−速度曲線は、系統および定インピーダンス負荷も考慮した等価電源からこの誘導電動機に供給される電気的入力PLMを意味する。
第二に、誘導電動機の機械的出力を求める。誘導電動機の機械的負荷TMは、機械の種類により異なるが、一般的に回転速度ωのn乗に比例し、式(13)のように表される。ただし、PLM0は定格消費電力を表す。
Figure 0004584157
ここで、前述の式(1)から式(13)によれば、定めるべき諸定数は、VGI,XG,XLT,XLZ,XLM,RLZ,NT,C,RLM0,ω0,nであるが、実際の電力系統に即した以下の考え方を導入し、これらの諸定数を簡略化する。
一般に負荷の内部抵抗と内部リアクタンスの比は一定値であり、ここではXLM/RLM=XLZ/RLZとする。また、負荷における誘導電動機の比率をmとすれば、ZLMおよびZLZは以下の式(14)、式(15)のように表される。ただし、RLおよびXLIはそれぞれ負荷全体の抵抗およびリアクタンスを表す。
Figure 0004584157
Figure 0004584157
RLは、皮相電力がVC 2/(RL+j(XLT+XLI))で表されることから、その実部をとって、以下の式(16)のように表される。ただし、PLは負荷の消費電力を表す。
Figure 0004584157
また、一般に補償用コンデンサCの値は変圧器2次側電圧VCの目標値を定めて設定されるため、ここではVCを定めてCの値を逆算することとする。Cは、VC点での上位系から流れ込む無効電力QG、下位系に流れ込む無効電力QLにより、以下の式(17)で表される。
Figure 0004584157
QGは以下の式(18)で表される。ただし、Imは複素数の虚部を、*は複素共役を表す。
Figure 0004584157
式(18)において、IGは以下の式(19)から求められる。
Figure 0004584157
式(19)において、θは以下の式(20)から求められる。
Figure 0004584157
また、QLは以下の式(21)で表される。
Figure 0004584157
式(21)において、ILは以下の式(22)で表される。
Figure 0004584157
さらに、PLM0は以下の式(23)で表される。
Figure 0004584157
以上により、定めるべき諸定数は、VGI,XG,XLT,XLI,NT,VC,PL,m,ω0,nとなる。このようにすれば、誘導電動機と定インピーダンスのそれぞれの抵抗とリアクタンスを個別に導出する必要がなくなり、より簡単に安定性評価を行うことができる。
第三に、誘導電動機の電気的入力および機械的出力をトルク−速度平面上で比較することにより電圧安定性を評価する。電気的入力PLM(以下Pと表す)および機械的出力TM(以下Tと表す)のトルク−速度曲線は諸定数の値により変化するが、両曲線の関係という点では、代表的な例として、図2に示すように両曲線が三点で交わる場合と、図3に示すように両曲線が一点で交わる場合の二つの場合が挙げられる。なお、系統の諸定数は、VGI=1.1,XG=0.4,XLT=0.2,XLI=0.1,NT=1.0,VC=1.0,PL=1.0,ω0=0.98,n=2とし、図2においては誘導電動機比率を50%、図3においては誘導電動機比率を40%とした。
電気的入力Pおよび機械的出力Tを示すトルク−速度曲線が図2のようになる場合、二つの曲線の交点、すなわち、入出力が釣り合う平衡点は三個ある(回転速度の大きい側からそれぞれA点、B点、C点とする)。このうちA点およびC点の近傍では、回転速度が僅かに上がるとT>Pとなるので減速し、回転速度が僅かに下がるとT<Pとなるので加速する。従ってA点およびC点は安定平衡点である。一方、B点においては逆の挙動となるので、B点は不安定平衡点である。二個の安定平衡点のうち正常時の動作点は、電気的入力Pが最大トルクとなる回転速度(入力最大回転速度ω)よりも速い回転速度領域(以下、正常動作領域とする)のA点である。C点は回転速度および内部抵抗が異常に低いため誘導電動機の有効電力消費が少なく、無効電力消費が非常に大きい状態で安定している。この状態はストール(失速)と呼ばれる状態である。
このような電気的入力Pと機械的出力Tの交点が三つとなる電力系統において系統擾乱が発生すると、正常時の動作点であるA点から系統擾乱のショックにより不安定平衡点であるB点を超えてC点に移ってしまう。誘導電動機には同期化力がないので電力動揺もなく、A→B→Cの移動は非振動的であり、反動でA点に復帰することはない。そして、動的負荷が不安定性となると、負荷の内部抵抗は0に近づくため負荷近傍の系統電圧も0に近づく。すなわち、系統擾乱のショックにより低下した系統の電圧が復帰せず、負荷の不安定現象の結果として電圧不安定現象が発生することになる。
一方、電気的入力Pおよび機械的出力Tを示すトルク−速度曲線が図3のようになる場合、両曲線の交点は一つであり、図2の場合におけるA点にあたる正常動作領域の安定平衡点しか存在しないため、系統擾乱で異常に回転速度が低下しても速やかに元の正常な運転点に復帰できる。すなわち、系統擾乱のショックにより系統の電圧が低下しても、元の電圧に戻ることになる。
このように、誘導電動機の電気的入力Pと機械的出力Tのそれぞれのトルク−速度曲線を比較して、安定平衡点が正常動作領域のみにある場合、誘導電動機は安定運転状態であり、電力系統の電圧は安定であると評価できる。一方、安定平衡点が正常動作領域以外にある場合、誘導電動機は不安定運転状態であり、電力系統の電圧は不安定であると評価できる。
さらに、安定平衡点が正常動作領域のみにあり電力系統の電圧が安定であると判断される場合において、電気的入力Pと機械的出力Tの距離を把握することで電圧安定性の余裕を把握することができる。すなわち、電気的入力Pと機械的出力Tのそれぞれのトルク−速度曲線について、正常動作領域以外の領域での両曲線同士の距離が離れていればいるほど、電圧安定性に余裕があるといえる。
この評価結果を数値解析シミュレーションによる安定性評価と比較する。図1の系統について、同等の条件で誘導電動機比率が50%の場合と40%の場合を想定し、系統擾乱が発生したときの負荷端電圧の時間変化を数値解析シミュレーションにより求めたものが図4に示すグラフである。誘導電動機比率が50%の場合、系統擾乱により変動した電圧が復帰せず、系統電圧が不安定状態になるのに対し、誘導電動機比率が40%の場合、変動した電圧が元の電圧に復帰し、系統電圧は安定状態となることがわかる。この結果は、本発明の安定性評価方法による結果と一致している。
一方、同等の条件で従来の静的負荷モデルとP−Vカーブによる安定性評価を行うと、誘導電動機比率が50%の場合のP−Vカーブは図5のようになる。なお、負荷の有効電力の電圧特性は、50%の誘導電動機が定電力負荷であり、残りの50%の定インピーダンス負荷が電圧の2乗に比例することから、静的負荷全体としては電圧の1乗に比例するものと設定すれば良い。このときのP−Vカーブと負荷特性カーブとの交点は、図5に示すように、P−Vカーブのノーズの上側にあるため、系統は安定と判断され、これは数値解析シミュレーションおよび本発明の方法による評価結果と異なる。
このように、従来の静的負荷モデルとP−Vカーブによる安定性評価方法は、系統の特性が十分に反映されず、本来不安定である系統を安定であると評価してしまう場合もある。それに対し、本発明の動的負荷モデルとトルク−速度曲線による安定性評価方法は、系統の特性を十分に反映し、数値解析シミュレーションと同等の結果を得ることができる。
実際に本発明の電力系統における安定性評価方法を実施するには、以下に示す安定性評価装置ならびにプログラムを利用する。
本発明の安定性評価プログラムは、キーボードやマウス等からなる入力装置、ディスプレイ等からなる出力装置、本プログラムの命令を順番に実行するCPU、本プログラムおよび本プログラムの実行に必要なデータおよび計算結果等を保存しておく記憶装置を構成要素とする標準的なコンピュータにより実行される。また、本発明の安定性評価装置は、前記プログラムが実行されるコンピュータにより構成される(図6)。
本プログラムをコンピュータに実行させた場合、コンピュータが各種の手段(データ入力手段、電気的入力計算手段、機械的出力計算手段、安定性評価手段、結果出力手段)として機能し、CPUからの指令によって図7に示すように、データ入力手段がデータ入力ステップS1を実行し、電気的入力計算手段が電気的入力計算ステップS2を実行し、機械的出力計算手段が機械的出力計算ステップS3を実行し、安定性評価手段が安定性評価ステップS4を実行し、結果出力手段が結果出力ステップS5を実行することで、電力系統の電圧安定性を評価する。なお、安定性評価手段は、さらに非正常動作領域抽出手段、入出力値比較手段および判定手段に細分され、それぞれ非正常動作領域抽出ステップS4a、入出力値比較ステップS4bおよび判定ステップS4cを実行する。
本プログラムを実行すると、まずデータ入力手段が機能して、データ入力ステップS1が実行される。データ入力ステップS1では、記憶装置に保存されているテーブル状の入出力フォーム11を読み込んで、図8に示すような入出力フォーム11を出力装置に表示する。入出力フォーム11は、データを入力するための入力部12と、結果を出力するための出力部13と、トルク−速度曲線を表示するグラフ表示部14と、から構成される。
入力部12は、VGI:無限大母線電圧、XG:無限大母線から変圧器2次までのリアクタンス、XLT:変圧器2次から負荷端子までのリアクタンス、XLI:負荷リアクタンス、NT:変圧器のタップ比、VC:変圧器2次側電圧、PL:負荷の消費電力、m:誘導機比率、ω0:定格回転速度、n:機械的出力乗数、からなる見出しが横一列に記載され、その下にそれぞれの値の入力欄が設けられている。
出力部13は、ω:回転速度、P:電気的入力、T:機械的出力、からなる見出しが横一列に記載され、ωの下には0から1までの値が任意の刻みで記載されており(図8の例では0.01刻み)、PおよびTの下には、それぞれ同じ行のωの値に対応する出力欄が設けられている。また、系統の安定性評価の結果を「安定」又は「不安定」と表示する評価欄(図8の例では「不安定」)が設けられている。
グラフ表示部14は、縦軸に電気的入力Pおよび機械的出力Tをとり、横軸に回転速度ωをとったトルク−速度平面が設けられている。
使用者は、系統を構成する要素の数値データを図8に示すように各欄に入力装置から入力する。各入力データは記憶装置に保存されると共に、そのまま入力部12に表示される。
次に、電気的入力計算手段が機能して、電気的入力計算ステップS2が実行される。電気的入力計算ステップS2では、入力された前記数値データおよびωの値を記憶装置から読み込み、式(1)、式(4)から式(12)および式(14)から式(22)に代入して各ωの値に対する電気的入力Pの値を計算する。ただし、ω=1に対しては式(1)が定義できず電気的入力Pを計算することができない。そこで、ω=1に対する電気的入力Pの値については、当該欄に予め0を表示しておくと共に、記憶装置に保存しておくか、便宜的に、ω=1の代わりに1に限りなく近い数(例えば、ω=0.99999)を用いれば良い。各計算結果は記憶装置に保存されると共に、出力部13のωの値に対応する欄に表示される。
次に、機械的出力計算手段が機能して、機械的出力計算ステップS3が実行される。機械的出力計算ステップS3では、入力された前記数値データおよびωの値を記憶装置から読み込み、式(13)および式(23)に代入して、各ωの値に対する機械的出力Tの値を計算する。各計算結果は記憶装置に保存されると共に、出力部13のωの値に対応する欄に表示される。
次に、安定性評価手段のうち非正常動作領域抽出手段が機能して、非正常動作領域抽出ステップS4aが実行される。非正常動作領域抽出ステップS4aは、各ωに対する電気的入力Pの値を記憶装置から読み込んで、Pが最大値となるときのωの値を抽出し、入力最大回転速度ωとする。ωの値は記憶装置に保存される。
次に、安定性評価手段のうち入出力値比較手段が機能して、入出力値比較ステップS4bが実行される。入出力値比較ステップS4bは、0からωまでの各ωに対する電気的入力Pおよび機械的出力Tの値を記憶装置から読み込んで、各ωについてPとTの値を比較する。ω=0においてはT=0であり必ずT<Pであるから、T>Pとなる点があるならば、両トルク−速度曲線は交わると判断される。交点を有するか否かの判断結果は記憶装置に保存される。
次に、安定性評価手段のうち判定手段が機能して、判定ステップS4cが実行される。判定ステップS4cは、電気的入力Pと機械的出力Tの両トルク−速度曲線が0からωまでの範囲に交点を有するか否かの判断結果を記憶装置から読み込み、交点を有する場合には、電力系統は不安定であると判定し、交点がない場合には、電力系統は安定であると判定する。不安定か安定かの判定結果は記憶装置に保存される。
次に、結果出力手段が機能して、結果出力ステップS5が実行される。結果出力ステップS5では、安定性評価の判定結果を記憶装置から読み込み、その結果に応じて、出力部13の評価欄に「不安定」又は「安定」と表示する。さらに、各ωの値とそれに対応する電気的入力Pおよび機械的出力Tの値を記憶装置から読み込み、グラフ表示部14のトルク−速度平面上に各点をプロットしたものを表示すると共に、記憶装置に保存する。この際、グラフ補間手段が機能してグラフ補間ステップが実行され、各点を線形補間やスプライン補間等の手法により補間してその曲線を表示するように本装置およびプログラムを構成すると、使用者がグラフをより見やすくなり望ましい。このグラフを表示することにより、安定平衡点を視覚的に確認することができ、また、正常動作領域以外の領域での両曲線同士の距離から、電圧安定性の余裕を確認することができる。
なお、上記各ステップにおいて、電気的入力計算ステップS2と、機械的出力計算ステップS3とは順序が入れ替わっても構わない。また、結果出力ステップS5のグラフ表示に関しては、安定性評価ステップS4の直前に実行されるものであっても構わない。
また、本発明の安定性評価プログラムは、専用のソフトウェアとして実行されるものであっても、汎用の表計算ソフトウェア等の上で実行されるものであっても良い。さらに、実際の系統を構成する要素の数値データを測定する計器と接続されたコンピュータ上で作動するプログラムであって、測定された数値データを読み込み、常時系統の安定性を評価するものであっても良い。
本発明の電圧安定性評価方法に用いられる動的負荷を考慮した無限大母線一負荷系統を示す図。 図1の系統において誘導電動機比率が50%である場合のトルク−速度曲線を示すグラフ。 図1の系統において誘導電動機比率が40%である場合のトルク−速度曲線を示すグラフ。 図1の系統において数値解析シミュレーションにより求めた電圧の時間変化を示すグラフ。 図1の系統において誘導電動機比率が50%である場合に静的負荷のみを考慮して求められたP−Vカーブを示すグラフ。 電圧安定性評価装置の構成を示すブロック図。 電圧安定性評価プログラムの処理の流れを示すフローチャート。 電圧安定性評価装置の出力装置に表示される入出力フォームを示す図。 従来の電圧安定性評価方法に用いられた動的負荷を考慮しない無限大母線一負荷系統を示す図。 従来の電圧安定性評価方法に用いられたP−Vカーブを示すグラフ。
符号の説明
S1 データ入力ステップ
S2 電気的入力計算ステップ
S3 機械的出力計算ステップ
S4 安定性評価ステップ
S4a 非正常動作領域抽出ステップ
S4b 入出力値比較ステップ
S4c 判定ステップ
S5 結果出力ステップ

Claims (3)

  1. 複数の負荷を有する電力系統を、一つの模擬的な誘導電動機と一つの模擬的な定インピーダンスが並列接続された負荷を有する一負荷系統に縮約し、該一負荷系統の電圧安定性を縮約前の系統の電圧安定性とみなす電力系統の電圧安定性評価方法であって、
    データ入力手段が前記一負荷系統を構成する要素の数値データの入力を受け付けるデータ入力過程と、
    電気的入力計算手段が記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の電気的入力を求める電気的入力計算過程と、
    機械的出力計算手段が記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の機械的出力を求める機械的出力計算過程と、
    安定性評価手段が誘導電動機の電気的入力および機械的出力をトルク−速度平面上で比較することにより電圧安定性を評価する安定性評価過程と、
    結果出力手段が安定性評価の結果を出力する結果出力過程と、からなり、
    前記安定性評価過程が、
    非正常動作領域抽出手段がトルク−速度平面上において電気的入力の最大値を与える入力最大回転速度を抽出する非正常動作領域抽出過程と、
    入出力値比較手段が0から入力最大回転速度までの速度領域において電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有するか否かを判断する入出力値比較過程と、
    判定手段が電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有する場合に前記一負荷系統を不安定であると評価し、交点を有さない場合に安定であると評価する判定過程と、
    からなることを特徴とする電力系統の電圧安定性評価方法。
  2. 複数の負荷を有する電力系統を、一つの模擬的な誘導電動機と一つの模擬的な定インピーダンスが並列接続された負荷を有する一負荷系統に縮約し、該一負荷系統の電圧安定性を縮約前の系統の電圧安定性とみなす電力系統の電圧安定性評価装置であって、
    前記一負荷系統を構成する要素の数値データの入力を受け付けるデータ入力手段と、
    記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の電気的入力を求める電気的入力計算手段と、
    記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の機械的出力を求める機械的出力計算手段と、
    誘導電動機の電気的入力および機械的出力をトルク−速度平面上で比較することにより電圧安定性を評価する安定性評価手段と、
    安定性評価の結果を出力する結果出力手段と、を備え
    前記安定性評価手段が、
    トルク−速度平面上において電気的入力の最大値を与える入力最大回転速度を抽出する非正常動作領域抽出手段と、
    0から入力最大回転速度までの速度領域において電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有するか否かを判断する入出力値比較手段と、
    電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有する場合に前記一負荷系統を不安定であると評価し、交点を有さない場合に安定であると評価する判定手段と、
    からなることを特徴とする電力系統の電圧安定性評価装置。
  3. 複数の負荷を有する電力系統を、一つの模擬的な誘導電動機と一つの模擬的な定インピーダンスが並列接続された負荷を有する一負荷系統に縮約し、該一負荷系統の電圧安定性を縮約前の系統の電圧安定性とみなす電力系統の電圧安定性評価プログラムであって、
    前記一負荷系統を構成する要素の数値データの入力を受け付けるデータ入力ステップ(S1)と、
    記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の電気的入力を求める電気的入力計算ステップ(S2)と、
    記憶装置に保存された計算式を読み込み、前記数値データを代入して誘導電動機の機械的出力を求める機械的出力計算ステップ(S3)と、
    誘導電動機の電気的入力および機械的出力をトルク−速度平面上で比較することにより電圧安定性を評価する安定性評価ステップ(S4)と、
    安定性評価の結果を出力する結果出力ステップ(S5)と、をコンピュータに実行させるためのものであって、
    前記安定性評価ステップ(S4)が、
    トルク−速度平面上において電気的入力の最大値を与える入力最大回転速度を抽出する非正常動作領域抽出ステップ(S4a)と、
    0から入力最大回転速度までの速度領域において電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有するか否かを判断する入出力値比較ステップ(S4b)と、
    電気的入力と機械的出力のそれぞれのトルク−速度曲線が交点を有する場合に前記一負荷系統を不安定であると評価し、交点を有さない場合に安定であると評価する判定ステップ(S4c)と、
    からなることを特徴とする電力系統の電圧安定性評価プログラム。
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