JP4583635B2 - 廃棄物の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は廃棄物の処理方法に関し、特に焼却灰や汚泥等を安全かつ確実に処理できるようにした方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
産業廃棄物や家庭からの生ゴミ等については焼却によって処分し、焼却灰は埋め立てによって処理することが広く行われている。また、河川や排水路から回収される汚泥についても埋め立てによって処理することが行われている。
【0003】
しかし、焼却灰や汚泥には重金属やダイオキシン等の有害物質が含まれていることがあり、有害物質が高濃度に含まれていると、何らかの原因で有害物質が環境に流出しまて環境を汚染するおそれがあることから、埋め立て処理の前に焼却灰や汚泥に含まれる有害物質を低濃度化又は無害化する必要があり、処理が煩雑になってコスト高を招来する。
【0004】
最近、コンクリートに焼却灰及び汚泥を混練し、予め製作しておいたコンクリート製の防護容器内に混練物を充填してコンクリート製の防護容器内に密封するという方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の密閉方式では内部のコンクリートが焼却灰及び汚泥と混練されて防護容器のコンクリートと物性を異にし、内部のコンクリートと防護容器のコンクリートとが別体となっており、防護容器に何らかの原因で衝撃が加わると、コンクリート製の防護容器にクラックが入りあるいは防護容器が破損して焼却灰や汚泥の有害物質が流出してしまうおそれがあった。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑み、焼却灰や汚泥等の廃棄物に含まれる有害物質を流出させることなく、廃棄物を安全かつ確実に処理できるようにした廃棄物の処理方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明に係る廃棄物の処理方法は、粉粒状、小片状又は泥状の廃棄物をコンクリートで固化して処理するにあたり、上面の開口したボックス状の型枠内に所定の厚さにコンクリートを打設して防護層の底部を形成し、上記型枠内の防護層の底部上に所定の厚みを有する平面閉形状の仕切り枠を載置し、上記仕切り枠と型枠との間に防護層を構成するコンクリートを打設するとともに、仕切り枠の内側に廃棄物とコンクリートの混練物を上記防護層を構成するコンクリートの高さとほぼ等しいか又はそれ以下の高さまで充填し、上記仕切り枠をほぼ上記防護層を構成するコンクリートの高さにほぼ等しいか又はそれ以上の高さまで引き上げて、防護層を構成するコンクリートと混練物中のコンクリートとが混ざりあった中間層を形成した後、打設したコンクリート及び充填した混練物を固化させ、外側の防護層と内側の混練物の固化物を中間層によって相互に一体化するようにしたことを特徴とする。
【0008】
本発明の特徴の1つは防護層を構成するコンクリートを外側に打設するとともに、内側に廃棄物とコンクリートとの混練物を充填した後、両者の間の仕切り板を引き上げてその隙間で両コンクリートを混ざり合わせて中間層を形成するようにした点にある。
【0009】
これにより、外側防護層と内側混練物とが中間層によって一体化され、全体として一体のコンクリートブロックとなるので、外側防護層に何らかの衝撃が加わっても内側混練層が外側防護層を補強して全体で衝撃を吸収し、外側防護層にクラックが入ったり、外側防護層が破損したりすることはない。
【0010】
その結果、焼却灰や汚泥等の廃棄物に有害物質が高濃度に含まれている場合にも有害物質が環境に流出するおそれはなく、廃棄物処理の安全性を大幅に向上できることとなる。
【0011】
本発明は焼却灰や汚泥の処理に適用すると効果が大きいが、蛍光灯やブラウン管等を小さく破砕した小片状の廃棄物の処理にも同様に適用でき、蛍光灯の水銀やブラウン管の鉛等の環境への流出を確実に防止しつつ、これらの廃棄物を処理できることとなる。
【0012】
防護層及び混練物の上方にはコンクリート製の蓋をかぶせて固定するようにしてもよいが、コンクリートを打設した防護層の蓋部を形成するのがよい。
【0013】
仕切り枠は防護層のコンクリート及び廃棄物とコンクリートとの混練物がほぼ固まった後、引き上げるようにしてもよいが、中間層が上手く形成されず、両者の間に物性の段差が生じるおそれがある。そこで、防護層のコンクリートを打設し、混練物を充填した直後に引き上げるようにすると、混練物からのコンクリートと防護層側からのコンクリートとが上手く混ざり合い、強固な中間層を形成できる。
【0014】
防護層を構成するコンクリートの打設及び混練物の充填と、仕切り枠の引き上げとを1回だけ行ってその上に防護層の蓋を形成するようにしてもよいが、コンクリート中に気泡が混入して強度低下のおそれがある。そこで、防護層を構成するコンクリートの打設及び混練物の充填と、仕切り枠の引き上げとを型枠のほぼ全高にわたって繰り返した後、型枠の上端部位にコンクリートを打設して内側の混練物を防護層内に密閉するようにするのがよい。
【0015】
また、防護層の底部は平坦にしておいてもよいが、底部表面に凹凸を形成すると、廃棄物及びコンクリートの混練物と防護層の底部との密着性を高め、防護層と混練物とを強固に一体化することができ、耐衝撃性をさらに向上できる。即ち、防護層の底部表面を凹凸状に形成し、混練物と防護層の底部とを密着させるようにするのがよい。
【0016】
また、全体の強度を高めるために、型枠と仕切り枠との間に補強用の鉄筋を配筋するようにしてもよい。
【0017】
また、低放射性廃棄物の粉砕物又は焼却灰を処理する場合には放射能汚染が懸念される。かかる場合には防護層の外表面に放射線を遮断する性質のある層、例えばステンレス鋼又は鉛の層を形成するようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体例に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は本発明に係る廃棄物の処理方法の好ましい実施形態を模式的に示す。産業廃棄物や家庭廃棄物の焼却灰や汚泥、蛍光灯やブラウン管の破砕片等の廃棄物を処理する場合、これらの粉粒状、小片状又は泥状の廃棄物を生コンクリートと混練する一方、図2の(a)に示されるように上面の開口したボックス状の型枠10を平面矩形状、例えば縦1m、横1m、高さ1mの大きさに組付け、背後を補強パイプ11で補強する。なお、型枠10は他の平面形状、例えば円形状としてもよい。
【0019】
次に、型枠10内にコンクリートを所定高さ、例えば15cmの高さに打設し、外側10cm程度の幅で平坦な面を残して表面を凹凸状に形成し、防護層20の底部21を構築する。
【0020】
防護層20の底部21が構築できると、図2の(b)に示されるように、型枠10よりも所定寸法だけ小さい平面矩形状、例えば縦80cm、横80cm、高さ15〜20cm程度の仕切り枠12を防護層20の底部21上に設置する。なお、仕切り枠12は型枠10と相似の平面形状とするのがよいが、強度を確保できれば他の平面形状としてもよい。
【0021】
そして、仕切り枠12の外側にコンクリートを所定高さ、例えば10cm程度に打設するとともに、仕切り枠12内側には上記混練物を上記打設した防護層20のコンクリートの高さとほぼ等しい高さ、例えば10cm程度まで充填する。
【0022】
防護層20のコンクリートの打設及び混練物の充填が完了すると、仕切り枠12をほぼ10cm程度引き上げる。すると、仕切り枠12を引き上げた隙間には内側混練物から廃棄物によって汚れたコンクリートが外側に向けて浸出するとともに、外側の防護層20から清浄なコンクリートが内側に向けて浸出し、両コンクリートが混ざり合って中間層40を構築することができる。
【0023】
この中間層40のコンクリートは図1の(c)に示されるように、外側コンクリート22から内側混練物30に向けて汚れが連続的に上昇したような特性を有し、外側コンクリート22と内側混練物30とを強固に一体化することとなる。
【0024】
その後、外側コンクリート22の打設及び混練物の充填と、仕切り枠12の引き上げによる中間層40の構築とを型枠10の所定高さまで繰り返し、最後に仕切り枠12を取り去り、型枠10の上端部分にコンクリートを打設し、コンクリートが固化すると、型枠10を取り外す。
【0025】
すると、図1に示されるように、廃棄物とコンクリートとを混練して固化させた混練物30の外側を、接着機能を奏する中間層40を介してコンクリート製の防護層20が密閉した構造物が得られる。
【0026】
外側の防護層20と内側の混練物固化体30とは中間層40によってほぼ一体化され、全体として一体のコンクリートブロックとなっているので、防護層20に何らかの衝撃が加わっても、固まった混練層30が防護層20を補強し、全体として衝撃を吸収するので、防護層20にクラックが入ったり、あるいは防護層20が破損したりすることはない。
【0027】
その結果、廃棄物が重金属やダイオキシン等の有害物質を高濃度に含んでいる場合にも有害物質が環境に流出するおそれはなく、廃棄物処理の安全性を保証できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物の処理方法の好ましい実施形態を模式的に示す図である。
【図2】上記実施形態において得られた構造を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 型枠
20 防護層
21 防護層の底部
22 防護層の側部
23 防護層の蓋部
30 混練物
40 中間層
Claims (4)
- 粉粒状、小片状又は泥状の廃棄物をコンクリートで固化して処理するにあたり、
上面の開口したボックス状の型枠内に所定の厚さにコンクリートを打設して防護層の底部を形成し、
上記型枠内の防護層の底部上に所定の厚みを有する平面閉形状の仕切り枠を載置し、上記仕切り枠と型枠との間に防護層を構成するコンクリートを打設するとともに、仕切り枠の内側に廃棄物とコンクリートの混練物を上記防護層を構成するコンクリートの高さとほぼ等しいか又はそれ以下の高さまで充填し、
上記仕切り枠をほぼ上記防護層を構成するコンクリートの高さにほぼ等しいか又はそれ以上の高さまで引き上げて、防護層を構成するコンクリートと混練物中のコンクリートとが混ざりあった中間層を形成した後、打設したコンクリート及び充填した混練物を固化させ、外側の防護層と内側の混練物の固化物を中間層によって相互に一体化するようにしたことを特徴とする廃棄物の処理方法。 - 上記防護層を構成するコンクリートの打設及び上記混練物の充填と、上記仕切り枠の引き上げとを所定の高さずつ上記型枠のほぼ全高にわたって繰り返した後、上記型枠の上端部位にコンクリートを打設して内側の混練物を防護層内に密閉するようにした請求項1記載の廃棄物の処理方法。
- 上記防護層の底部表面を凹凸状に形成し、上記混練物と防護層の底部とを密着させるようにした請求項1又は2記載の廃棄物の処理方法。
- 上記型枠と仕切り枠との間に補強用の鉄筋を配筋するようにした請求項1ないし3のいずれかに記載の廃棄物の処理方法。
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