JP4583315B2 - 旋回作業機 - Google Patents
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Description
該旋回作業機においては、作業装置のブームが左右一対の縦リブに配備された支持ブラケットに枢支されると共に、作業装置のブームシリンダがピン部材を介して左右一対の縦リブ間に配備された支持部材に枢支されているものが公知である(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、該旋回作業機においては、車輌機器は前記縦リブに近接して配備されており、収容空間を側方からみた場合、該車輌機器よりも奥方となる位置にピン部材が配備されることとなる。ここで、車輌機器と前記縦リブとの間にピン部材を取り外すためのクリアランスを確保することは収容空間の有効利用の観点から困難であるため、例えばピン部材を抜き取ってブームシリンダを交換する場合、車輌機器を取り外さなければピン部材を抜き取ることができず、ブームシリンダの交換が極めて煩雑となる問題があった。
そこで、本発明は、車輌機器に干渉することなくブームシリンダを枢支するピン部材を抜差しすることができる旋回作業機を提供するようにしたものである。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、旋回台に作業装置のブーム及びブームシリンダを上下方向に揺動自在に支持する支持部が配備され、該支持部の一側に操縦部が配備されると共に、該支持部の他側に複数の車輌機器を収容する収容空間が設けられている旋回作業機において、
前記ブームシリンダを枢支するピン部材は、支持部を貫通して設けられており、該ピン部材の収容空間側となる端部が前記複数の車輌機器の間を通って収容空間の外側面近傍まで延設されていることを特徴としている。
ここで、ピン部材は上述の如く支持部から収容空間の外側面近傍に亘って長尺状に形成されているため、該ピン部材を収容空間の外側方から前記クリアランスの奥方に向けて差し込むことができる。これにより、作業者は、支持部と収容空間の間等の狭小空間に手を入れることなく容易に該ピン部材を支持部に配備することができる。
また、本発明における課題解決のための他の技術的手段は、旋回台に作業装置のブーム及びブームシリンダを上下方向に揺動自在に支持する支持部が配備され、該支持部の一側に操縦部が配備されると共に、該支持部の他側に複数の車輌機器を収容する収容空間が設けられており、前記支持部は、互いに対向して配備された左右一対の縦リブと、該左右一対の縦リブを連結する連結板とを備えると共に、前記ブームを枢支する第1支持ブラケットと、前記ブームシリンダを枢支する第2支持ブラケットとを連結板よりも上側に備えている旋回作業機において、
前記第2支持ブラケットは、前記収容空間に配備された複数の車輌機器の上部よりも低位となる位置に設けられており、前記ブームシリンダを枢支するピン部材は、第2支持ブラケットに嵌合すると共に収容空間側に位置する縦リブを貫通して設けられ、該ピン部材の収容空間側となる端部が前記複数の車輌機器の間を通って収容空間の外側面近傍まで延設されていることを特徴としている。
また、前記ピン部材の支持部側となる端部には、前記支持部に配備された回止め部材を挿通する横孔が径方向に向けて開設され、前記ピン部材の収容空間側となる端部には、前記ピン部材の抜差しを補助する補助具と係合する係合孔が径方向に向けて開設されており、該係合孔の軸心方向は、前記横孔の軸心方向と平行若しくは略平行であることが好ましい。
さらに、前記操縦部側に位置する縦リブには、前記ブームシリンダの揺動角度を検出するブーム角度センサが配備され、該ブーム角度センサの回転入力部の回転軸が前記ピン部材の軸心に一致していることが好ましい。
図6及び図7に示す如く、本発明に係る旋回作業機1は、上部旋回体2と、下部走行体3とから構成されている。
下部走行体3は、トラックフレーム5の左右両側に備えたサイドフレームに、アイドラ6と駆動輪7と複数の転輪8とを回転自在に支持すると共に、これらアイドラ6と駆動輪7と転輪8とに亘ってクローラベルト9を巻き掛けて構成されていて、油圧モータ等により駆動輪7を回転駆動させることにより、クローラベルト9を循環回走させて前後方向(図6の左右方向)に走行可能としたクローラ式走行装置が採用されている。
上部旋回体2は、下部走行体3に上下方向の軸心廻りに枢支された旋回台11と、該旋回台11に取付け支持された作業装置12とから構成されている。
作業装置12は、旋回台11に左右軸廻りに揺動自在に支持されたブーム14と、該ブーム14の先端部に左右軸廻りに揺動自在に連結されたアーム15と、該アーム15の先端部に左右軸廻りに揺動自在に連結されたバケット16とを備えている。
また、ブーム14は、旋回台11に支持された第1ブーム部材20と、該第1ブーム部材20の先端部に支持軸廻りに左右揺動自在に連結された第2ブーム部材21と、該第2ブーム部材21の先端部に支持軸廻りに左右揺動自在に連結された支持ブラケット22とを備えている。また、該支持ブラケット22にアーム15の基端部が連結されている。
また、図3〜図5に示す如く、旋回基板35上の左右中央部から右側寄りには、板材からなり左右方向対向状に配置された左右一対の縦リブ38L、38Rが溶接等によって立設されている。また、該左右一対の縦リブ38L、38Rは、旋回基板35の前部から中途部に亘って配備されている。また、該左右一対の縦リブ38L、38Rの後端部は、旋回基板35の前後方向中央部を左右方向に伸びる横リブ39に連結されている。
該側部フレーム42は、一方(左側)の縦リブ38Lからカウンタウエイト35の一側(左側)まで延設された第1側部フレーム部材43Lと、他方(右側)の縦リブ38Rからカウンタウエイト35の他側(右側)まで延設された第2側部フレーム部材43Rとを備えている。
エンジンEの左側にはラジエータ及びオイルクーラが配備されている。また、該エンジンルーム33と収容空間34との連結部となるエンジンルーム33の右側には、エンジンEに連結された油圧ポンプ45が配備されている。また、該油圧ポンプ45の上方にエアクリーナ46、マフラ等が配備されている。
連結板70は、旋回基板35の前部から立ち上がる立壁部71と、該立壁部71の上端から横リブ39に向けて後上方に延設された斜面部72とを備えている。
また、支持部31は、連結板70よりも上側となる位置に、作業装置12のブーム14を枢支する第1支持ブラケット74と、ブームシリンダ17を枢支する第2支持ブラケット75とを備えている。また、連結板70には、第1ブラケットと第2ブラケットの間となる位置に、操縦部32の下方に配備されたコントロールバルブと作業装置12の油圧機器とを連結する複数の油圧ホースを挿通させる開口部76及び該油圧ホースを束ねるクランプ77が設けられている。
また、第2支持ブラケット75は、連結板70の斜面部72の前部に取り付けられた左右一対の支持部材80を備えており、該左右一対の支持部材80には、それぞれボス部81が開設されている。また、右側の縦リブ38Rには、支持部材80のボス部81と対向する位置に貫通孔82が開設されており、各ボス部81及び貫通孔82の中心を結ぶ直線L1は、前記ブーム17を枢支する軸体78の軸心L2と平行であり、即ち、左右一対の縦リブ38L、38Rに直交するものとなる。
ここで、前記連結板70の斜面部72が旋回台11の後方に向けて後上方に伸びる傾斜状に形成されていることにより、第1支持ブラケット74が操縦部32のステップ60よりも高位となる位置に配備される一方、第2支持ブラケット75は、操縦部32のステップ60よりも低位であって且つ収容空間34のオイルタンク47及び燃料タンク48の上部よりも低位となる位置に配備されている。
これに対し、ピン部材85は、収容空間側から右側の縦リブ38Rの貫通孔82を貫通して左右一対の支持部材80の間に抜差し自在とされると共に、一方の端部をブームシリンダ17に係合させた状態で他方の端部(収容空間側の端部)が収容空間34の外側面近傍に位置する長尺状に形成されている。
固定部92は取付孔91に内嵌している。また、回転入力部93は固定部92に回動可能に保持され、左側の縦リブ38Lと第2ブラケット75との間に突出している。
また、ブーム角度センサ90は、ポテンショメータ95を備えている。該ポテンショメータ95の入力軸は、回転入力部93と一体に回動することにより、ブーム角度センサ90のポテンショメータの抵抗値が変化する。該抵抗値を検出することにより、ブームシリンダ17の揺動角度が検出される。
また、ブーム17を枢支する軸体78を上記ピン部材85と同様の構成とし、右側の縦リブ38Rに該軸体78を挿通させる貫通孔を形成することも可能である。
2 上部旋回体
3 下部走行体
11 旋回台
12 作業装置
14 ブーム
17 ブームシリンダ
30 旋回フレーム
31 支持部
32 操縦部
33 エンジンルーム
34 収容空間
38L 縦リブ
38R 縦リブ
74 第1支持ブラケット
75 第2支持ブラケット
80 支持部材
82 貫通孔
83 回止め部材
85 ピン部材
87 横孔
88 係合孔
90 ブーム角度センサ
Claims (4)
- 旋回台(11)に作業装置(12)のブーム(14)及びブームシリンダ(17)を上下方向に揺動自在に支持する支持部(31)が配備され、該支持部(31)の一側に操縦部(32)が配備されると共に、該支持部(31)の他側に複数の車輌機器を収容する収容空間(34)が設けられている旋回作業機において、
前記ブームシリンダ(17)を枢支するピン部材(85)は、支持部(31)を貫通して設けられており、該ピン部材(85)の収容空間側となる端部が前記複数の車輌機器の間を通って収容空間(34)の外側面近傍まで延設されていることを特徴とする旋回作業機。 - 旋回台(11)に作業装置(12)のブーム(14)及びブームシリンダ(17)を上下方向に揺動自在に支持する支持部(31)が配備され、該支持部(31)の一側に操縦部(32)が配備されると共に、該支持部(31)の他側に複数の車輌機器を収容する収容空間(34)が設けられており、前記支持部(34)は、互いに対向して配備された左右一対の縦リブ(38L、38R)と、該左右一対の縦リブ(38L、38R)を連結する連結板(70)とを備えると共に、前記ブーム(14)を枢支する第1支持ブラケット(74)と、前記ブームシリンダ(17)を枢支する第2支持ブラケット(75)とを連結板(70)よりも上側に備えている旋回作業機において、
前記第2支持ブラケット(75)は、前記収容空間(34)に配備された複数の車輌機器の上部よりも低位となる位置に設けられており、前記ブームシリンダ(17)を枢支するピン部材(85)は、第2支持ブラケット(75)に嵌合すると共に収容空間側に位置する縦リブ(38R)を貫通して設けられ、該ピン部材(85)の収容空間側となる端部が前記複数の車輌機器の間を通って収容空間(34)の外側面近傍まで延設されていることを特徴とする旋回作業機。 - 前記ピン部材(85)の支持部側となる端部には、前記支持部(31)に配備された回止め部材(83)を挿通する横孔(87)が径方向に向けて開設され、前記ピン部材(85)の収容空間側となる端部には、前記ピン部材(85)の抜差しを補助する補助具(P)と係合する係合孔(88)が径方向に向けて開設されており、該係合孔(88)の軸心方向は、前記横孔(87)の軸心方向と平行若しくは略平行であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の旋回作業機。
- 前記操縦部側に位置する縦リブ(38L)には、前記ブームシリンダ(17)の揺動角度を検出するブーム角度センサ(90)が配備され、該ブーム角度センサ(90)の回転入力部(83)の回転軸が前記ピン部材(85)の軸心に一致していることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の旋回作業機。
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