JP4582903B2 - インクシートカートリッジおよびプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクシートカートリッジ、およびプリンタに関し、特にインクシート交換の際にインクシートと共に交換・廃棄する部材を削減すると同時に、インクシートに対応する情報を記憶するメモリとプリンタとの接続を、複雑な機構を要することなく実現するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図29は、第1の従来例によるインクシートカートリッジの構造を示す斜視図である。このインクシートカートリッジは、例えば特開平10−129049号公報に開示されている。図において、4はインクシートカートリッジ、5はインクシートカートリッジ4の内部に回転可能に設けられた供給側インクボビン、6は供給側インクボビン5と並設してインクシートカートリッジ4の内部に回転可能に設けられた巻取り側インクボビン、7は供給側インクボビン5と巻取り側インクボビン6に掛け渡されるように巻かれたインクシート、54はインクシートカートリッジ4に内設された基板、55は基板54に固定されたICメモリ、56は基板54に設けられた複数の端子、57はプリンタ(図示せず)に設けられた電気接点部材である。
【0003】
第1の従来例によるインクシートカートリッジ、およびこのインクシートカートリッジが装着されるプリンタは、インクシートカートリッジ4をプリンタに装着すると、端子56と電気接点部材57とが互いに接触する構造となっている。電気接点部材57はプリンタ内部の電子回路に接続されており、端子56と電気接点部材57とを介して、プリンタ内部の電子回路とインクシートカートリッジ4に備わるICメモリ55との間で相互通信が行われる。
【0004】
インクシートカートリッジ4に内蔵されたICメモリ55からインクシートの種類、発色特性などのデータが、プリンタへ読み出されることにより、インクシートの種類、特性などに応じてプリンタの動作が調整される。それによって、プリントが適性かつ高品位に行われる。
【0005】
図30は、第2の従来例によるインクシートボビンの構造を示す上面図(a)および側面図(b)である。このインクシートボビンは、例えば特開平11−10929号公報に開示されている。図において、5は供給側インクボビン、6は巻取り側インクボビン、7は供給側インクボビン5と巻取り側インクボビン6に掛け渡されるように巻かれたインクシート、58は供給側インクボビン5または巻取り側インクボビン6の一端に回動自在に設けられたロット補正リングである。図30の例では、ロット補正リング58は、供給側インクボビン5の一端に設けられている。
【0006】
図31は、図30のロット補正リング58の詳細な構造を示す上面図(a)および側面図(b)である。図において、59はロット補正リング58の外周部に設けられた環状の歯車部、60は歯車部59よりも僅かに外径が小さい円筒部、61は円筒部60の外周面に設けられた平坦部、62は平坦部61に配設されたメモリ基板、63はメモリ基板62に搭載された不揮発性メモリ、64はメモリ基板に形成された複数の電極である。図32は図30のインクシートボビンおよびこのインクシートボビンが装着されるプリンタの一部の構成を説明する側面図である。図において、65はプリンタ内部に設けられた回転駆動部、66はプリンタ内部に設けられたセンサ部である。
【0007】
第2の従来例によるインクシートボビン、およびこのインクシートボビンが装着されるプリンタは、供給側インクボビン5と巻取り側インクボビン6をプリンタに装着すると、プリンタ内部の回転駆動部65とロット補正リング58の歯車部59とが噛み合う構成となっている。プリンタが供給側インクボビン5と巻取り側インクボビン6の装着を検知すると、回転駆動部65が歯車部59を回転駆動する。その結果、ロット補正リング58が所定の回転位置まで回転し、プリンタ内部のセンサ部66とメモリ基板62の上の電極64とが対向するようになる。その後、センサ部66がロット補正リング58に押し付けられることにより、不揮発性メモリ63とセンサ部66とが、電極64を介して相互に通信可能となる。
【0008】
補正リング58に取付られた不揮発性メモリ63からインクシートの種類、発色特性などのデータが、プリンタへ読み出されることにより、インクシートの種類、特性などに応じてプリンタの動作が調整される。それによって、プリントが適性かつ高品位に行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来例によるインクシートカートリッジにおいては、使用済みのインクシート7と、使用済みのインクシート7に対応する情報を記憶したICメモリ55とを交換するときには、供給側インクボビン5と巻取り側インクボビン6とを含めたインクシートカートリッジ4の全体を交換・廃棄することになる。このため、1巻のインクシート7に対し必ず1つのインクシートカートリッジ4が必要となり、構成部材が増えるとともに廃棄部材も増えるという問題点があった。
【0010】
また、第2の従来例によるインクシートボビンにおいては、使用済みのインクシート7と、使用済みのインクシート7に対応する情報を記憶した不揮発性メモリ63とを交換するときには、供給側インクボビン5と巻取り側インクボビン6とともに補正リング58を交換・廃棄するのみでよく、消耗品として供給される構成部材と廃棄部材とを削減することができる。しかしながら、補正リング58が巻取り側インクボビン6に回動自在に設けられているので、プリンタにインクシートボビンを装着した時の補正リング58の姿勢が不定であり、補正リング58を電極64がセンサ部66と対向する位置まで回動するために、回転駆動部65などの機構を設ける必要があり、プリンタの構成が複雑になるとともに、プリンタ構成部品の点数が増加するという問題点があった。
【0011】
この発明は、従来の技術における上記した問題点を解消するためになされたもので、インクシート交換の際にインクシートと共に交換・廃棄する部材を削減できると同時に、インクシートに対応する情報を記憶するメモリとプリンタとの接続を、複雑な機構を要することなく実現し得る、インクシートカートリッジ、およびプリンタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の装置は、インクシートロールを装着した上でプリンタに適用するためのインクシートカートリッジであって、前記インクシートロールは、インクシートと、当該インクシートの未使用部分を巻回した供給側インクボビンと、前記インクシートの使用済み部分を巻き取るための巻取り側インクボビンと、前記供給側インクボビンおよび前記巻取り側インクボビンのうちの一方ボビンの端部に、当該一方ボビンの軸の周りに自在に回動可能なように支持され、一主面および周面に第1および第2電極をそれぞれ有するディスク型のメモリモジュールを前記一主面が回動面に沿うように、かつ前記第1および第2電極が露出するように保持するホルダとを備え、前記インクシートカートリッジは、前記供給側インクボビンを脱着可能かつ回転自在に支持する供給側ボビン支持手段と、前記巻取り側インクボビンを脱着可能かつ回転自在に支持する巻取り側ボビン支持手段と、前記供給側インクボビンが前記供給側ボビン支持手段に支持され、かつ前記巻取り側インクボビンが前記巻取り側ボビン支持手段に支持されたときに、前記第1電極と第2電極が露出するモジュール窓と、を備える。
【0013】
第2の発明の装置では、第1の発明のインクシートカートリッジにおいて、前記モジュール窓の開口面と平行な2面からなり、前記供給側インクボビンが前記供給側ボビン支持手段に支持され、かつ前記巻取り側インクボビンが前記巻取り側ボビン支持手段に支持されたときに、前記ホルダの前記一方ボビンの軸方向の位置を規定する案内手段をさらに備える。
【0014】
第3の発明の装置では、第1又は第2の発明のインクシートカートリッジにおいて、前記供給側インクボビンが前記供給側ボビン支持手段に支持され、かつ前記巻取り側インクボビンが前記巻取り側ボビン支持手段に支持されたときに、前記メモリモジュールの前記第1電極および第2電極が前記モジュール窓から露出する回動位置に前記ホルダを係止する係止手段をさらに備える。
【0015】
第4の発明の装置では、第3の発明のインクシートカートリッジが脱着可能に適用されることにより使用されるプリンタであって、プリンタ本体部と、当該プリンタ本体部に対して摺動することにより前記プリンタ本体部への収納、および前記プリンタ本体部からの引き出しが可能で前記インクシートカートリッジが装着されるスライドドアとに、分割されており、前記ホルダが前記回動位置に係止されない状態で前記スライドドアが前記プリンタ本体部へと収納の方向へ摺動するときに、前記ホルダに摺動可能に当接することにより前記ホルダを前記回動位置まで回動させる構造部材を前記プリンタ本体部に設ける。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
(装置の構成)
図1は、この発明の実施の形態1によるインクシートカートリッジおよびプリンタを示す斜視図である。図において、100はプリンタ、1はプリンタ本体、2はプリンタ前面部に設けられたスライドドア、3はスライドドア2に装着されたプリントペーパー、4はプリンタ100に脱着可能に適用して使用されるインクシートカートリッジ、5はインクシートカートリッジ4に脱着可能かつ回転自在に支持された供給側インクボビン、6は供給側インクボビン5と同様にインクシートカートリッジ4に脱着可能かつ回転自在に支持された巻取り側インクボビン、7は一端から所定の長さにわたる部分が供給側インクボビン5の外周に巻き付けられ、他端が巻取り側インクボビン6に貼付けられたインクシート、9は供給側インクボビン5の端部に回動自在に支持されたホルダ、10はホルダ9に保持されたメモリモジュールである。インクシートカートリッジ4およびホルダ9は、いずれも樹脂を一体成型することによって形成されている。
【0024】
図2に外観を示すように、メモリモジュール10はディスク型であって、その一方主面に第1電極11が設けられ、外周側面および他方主面に第2電極12が設けられている。第2電極12には、外周に沿って外側に張り出したフランジ(「リブ」とも称される)53が設けられている。メモリモジュール10では、第1および第2電極11,12を通じて、内部のメモリから外部への信号の読み出し、および外部から内部のメモリへの信号の書込みを行うことが可能である。メモリモジュール10それ自体は従来周知の技術であるので、その詳細な説明は略する。
【0025】
図1に戻って、メモリモジュール10は、第2電極21の側の主面と外周の一部とにおいて、ホルダ9に保持されている。8は供給側インクボビン5、巻取り側インクボビン6、インクシート7、ホルダ9、および情報記録用のメモリモジュール10を有するインクシートロールである。13はインクシートカートリッジ4の側面に設けられた第1カートリッジ位置決め穴、14はインクシートカートリッジ4の第1カートリッジ位置決め穴13と同一の側面に設けられた第2カートリッジ位置決め穴、15はインクシートカートリッジ4の第1および第2カートリッジ位置決め穴13,14とは反対側の側面に設けられた係合位置決め穴、16はインクシートカートリッジ4の係合位置決め穴15と同一側面の外側に設けられた1対の楔形リブを有するカートリッジ案内ガイド、17はスライドドア2の内部に設けられた供給側インクボビン駆動カップリング、18はスライドドア2の内部の供給側インクボビン駆動カップリング17と同一側面に設けられた巻取り側ボビン駆動カップリング、19はスライドドア2の内部の供給側ボビン駆動カップリング17および巻取り側ボビン駆動カップリング18と同じ側の側面に設けられた第1ピン、20はスライドドア2の内部の第1ピン19と同一の側面に設けられた第2ピンである。
【0026】
図3は、プリンタ100を図1とは反対の方向から見た斜視図であり、図4は、スライドドア2の一対の内側面のうち図3の奥に位置する側の拡大斜視図である。また、図5は図4に描かれる側面の一部の拡大正面図である。図3ないし図5において、21はスライドドア2の内部に設けられたカートリッジ案内溝、22はスライドドア2の内部に設けられたカートリッジ係止突起、23はスライドドア2の内部に設けられた供給側インクボビン5を回動可能に係合保持する供給側インクボビン保持部材、24はスライドドア2の内部に設けられた巻取り側インクボビン6を回動可能に係合保持する巻取り側インクボビン保持部材、25はスライドドア2の内部にインクシートカートリッジ4が装着されたときにインクシートカートリッジ4と対向する面に設けられたコネクタ、26はコネクタ25にインクシートカートリッジ4の脱着方向と平行に配置された弾性部材を有する第1コネクタ電極、27はコネクタ25にインクシートカートリッジ4の脱着方向と垂直に配置された弾性部材を有する第2コネクタ電極である。後述するように、メモリモジュール10は、装着の際には図3〜図5の略上方から略下方へ向かって移動し、取り外しの際には略下方から略上方へ向かって移動する。
【0027】
図6は、インクシートカートリッジ4が装着された状態でのプリンタ100の構造を示す斜視図である。各部の名称は、すでに説明済みであるので、説明を略する。
【0028】
図7は、インクシートカートリッジ4に脱着自在に装着されるインクシートロール8の構造を示す斜視図である。図において、28は供給側インクボビン5の端部近傍の外周に設けられた供給側ボビンフランジ、29は巻取り側インクボビン6の端部近傍の外周に設けられた巻取り側ボビンフランジ、30は供給側インクボビン5の供給側ボビンフランジ28とは反対側の端部近傍の外周に設けられた供給側ボビンストッパリング、31は巻取り側インクボビン6の巻取り側ボビンフランジ29とは反対側の端部近傍の外周に設けられた巻取り側ボビンストッパリングである。
【0029】
図8は、インクシートロール8が適用された後におけるインクシートカートリッジ4とインクシートロール8との詳細な構造を示す上面図である。図において、32はインクシートカートリッジ4の供給側インクボビン5との係合部分に供給側インクボビン5の軸に対して垂直に設けられたホルダ9の一面に当接する第1面とホルダ9の他面に当接する第2面とに挟まれたホルダ案内溝、33はインクシートカートリッジ4の供給側インクボビン5との係合部近傍に設けられた供給側ボビン案内板、34はインクシートカートリッジ4の巻取り側インクボビン6との係合部近傍に設けられた巻取り側ボビン案内板である。ホルダ案内溝32については、後に図17を引用しつつ詳細に説明する。
【0030】
図9は、インクシートカートリッジ4の詳細な構造を示す斜視図である。図において、35はインクシートカートリッジ4のホルダ案内溝32を配置した部分の外側面に設けられたモジュール窓、36はモジュール窓35の端部に設けられたスリット、37は供給側インクボビン5の外径より大きく、かつ供給側ボビンフランジ28の外径より小さい直径を有する供給側ボビンガイド穴、38は巻取り側インクボビン6の外径より大きく、かつ巻取り側ボビンフランジ29の外径より小さい直径を有する巻取り側ボビンガイド穴、39は供給側ボビンガイド穴37に対向する位置に設けられた供給側ボビン軸受け、40は供給側ボビン軸受け39に連結する供給側ボビン案内溝、41は巻取り側ボビンガイド穴38に対向する位置に設けられた巻取り側ボビン軸受け、42はインクシートカートリッジ4の巻取り側ボビン軸受け41に連結する巻取り側ボビン案内溝、43は供給側ボビン軸受け39および巻き取り側ボビン軸受け35が設けられた側面の上部に形成されたハンドル、94は供給側ボビン案内溝40に沿って、かつ供給側ボビン軸受け39へ向かうように半島状に突起した弾性部材、95は巻取り側ボビン案内溝42に沿って、かつ巻取り側ボビン軸受け41へ向かうように半島状に突起した弾性部材である。
【0031】
図10は、インクシートカートリッジ4とインクシートロール8との詳細な構造を示す斜視図である。図において、45はホルダー9の外周部において供給側インクボビン5の軸に平行な摺動面を有するように突起した摺動部、46はホルダ9の一部として設けられたホルダ位置決め突起である。ホルダ位置決め突起46は、ホルダ案内溝32を挟む一対の面のうち、スリット36を有する面に当接するように設けられている。
【0032】
(装置の動作)
次に動作について説明する。図11は、インクシートロール8をインクシートカートリッジ4へ取付ける手順のうちの第1の取り付け手順を示す工程図である。図11が示すように、供給側インクボビン5および巻取り側インクボビン6の一端をそれぞれ、供給側ボビンガイド穴37および巻取り側ボビンガイド穴38に通す(図の矢印に沿った動作)。この際、供給側インクボビン5は、その外周が供給側ボビンガイド穴37の内面でガイドされ、供給側インクボビン5の軸と垂直な面内で位置が規制される。また同様に、巻き取り側インクボビン6も、その外周が供給側ボビンガイド穴32の内面でガイドされ、巻取り側インクボビン6の軸と垂直な面内で位置が規制される。さらに、供給側ボビンフランジ28が供給側ボビンガイド穴37の周りのインクシートカートリッジ4の内側面に当接するので、供給側インクボビン5が軸方向に規制される。同様に、巻取り側ボビンフランジ29が巻取り側ボビンガイド穴38の周りのインクシートカートリッジ4の内側面に当接するので、巻取り側インクボビン6が軸方向に規制される。
【0033】
図12は、図11に後続する第2の取り付け手順を示す工程図である。第1の取り付け手順が行われた後には、供給側インクボビン5は、供給側ボビンフランジ28の側の端部をインクシートカートリッジ4によって概略保持され、また、巻き取り側インクボビン6も同様に、巻き取り側ボビンフランジ23の側の端部をインクシートカートリッジ4によって概略保持されている。この状態から図12に示すように、供給側インクボビン5の供給側ボビンストッパリング30の側の端部をインクシートカートリッジ4に押し込む動作(図の矢印に沿った動作)によって、供給側インクボビン5が供給側ボビン軸受け39に係合される。また、同様の動作により、巻き取り側インクボビン6の巻取り側ボビンストッパリング25の側の端部が、巻き取りボビン軸受け35に係合される。以上の第2の取り付け手順が完了すると、インクシートロール8のインクシートカートリッジ4への装着は完了する。
【0034】
図13〜図15は、第2の取り付け手順において、供給側インクボビン5が供給側ボビン軸受け39に係合するに至る過程を示す部分拡大工程図である。図13に示すように、供給側インクボビン5はインクシートカートリッジ4の上方から供給側ボビン案内溝40へ挿入する。供給側インクボビン5を供給側ボビン案内溝40に沿って押し下げていく過程において、図14に示すように、供給側ボビン案内溝40を弾性変形するように押し広げながら、供給側ボビン軸受け39へ向けて供給側インクボビン5が案内される。供給側インクボビン5が供給側ボビン軸受け39に到達した状態では、図15に示すように、供給側ボビン案内溝40が弾性的に復元し供給側インクボビン5を上側から規制するので、供給側インクボビン5は給側ボビン軸受け33に係合されることになる。供給側インクボビン5は、弾性部材が突起している供給側ボビン案内溝40によって、上方向への動きが規制されているので、所定の力で供給側インクボビン5を引き上げると再び供給側ボビン案内溝40が弾性的に変形して溝が広がるため、供給側インクボビン5をインクシートカートリッジ4から取り外すことも可能である。
【0035】
図13〜図15は、供給側インクボビン5が供給側ボビン軸受け39へ係合するに至る過程を示したが、巻取り側インクボビン6も同様の操作を通じて、巻取り側ボビン軸受け41へと係合する。
【0036】
図16は、ホルダ9をインクシートカートリッジ4に固定する操作を説明する詳細側面図である。ホルダ9の摺動部45をインクシートカートリッジ4の側へ押し下げると、ホルダ9はホルダ案内溝32に両側面を摺動案内されながら供給側インクボビン5の軸を中心として回動する。ホルダ位置決め突起46がスリット36の上端に達すると、ホルダ位置決め突起46の先端部分がスリット36に勘合しホルダ9の回転を係止する。
【0037】
図17はホルダ9が挿入される前のインクシートカートリッジ4の一部を拡大して示す斜視図であり、図18は同一部分の上面図である。さらに、図19は、ホルダ9が挿入された後における同一部分の上面図である。ホルダ案内溝32は、インクシートカートリッジ4に設けられた第1面90と第2面91との間に挟まれた空間である。このホルダ案内溝32にホルダ9が挿入され、図16に示した操作を通じて、ホルダ9が所定の位置に位置決めされる。
【0038】
ホルダ9がインクシートカートリッジ4に対して位置決めされると、それと同時にホルダ9に保持されたメモリモジュール10が、モジュール窓35を通してインクシートカートリッジ4の外側から見える位置に位置決めされる。このとき、メモリモジュール10が備える第1電極11と第2電極12とは、モジュール窓35を介してインクシートカートリッジ4の外部に露出する。
【0039】
次いで、図1が示したように、インクシートロール8が装着されたインクシートカートリッジ4が、プリンタ100へ装着される。図20は、インクシートカートリッジ4をプリンタ100へ装着する操作を説明する斜視図である。図20の符号Aの側を先行して、インクシートカートリッジ4がスライドドア2内部に挿入される。すると、スライドドア2内部の第1ピン19と第2ピン20(図1参照)がインクシートカートリッジ4の第1のカートリッジ位置決め穴13と第1のカートリッジ位置決め穴14とに、それぞれ勘合する。その結果、インクシートカートリッジ4の符号Aの側がスライドドア2に対して位置決めされる。あわせて、供給側インクボビン5の符号A側の端部が、供給側インクボビン駆動カップリング17に係合して支持され、巻取り側インクボビン6の符号A側の端部も、巻取り側インクボビン駆動カップリング18に係合して支持される。
【0040】
符号A側が位置決めされた後、図20の下向き矢印が示すように、インクシートカートリッジ4のハンドル43を手で支持しつつ、スライドドア2の内部へ押し下げる。この際、カートリッジ案内ガイド16(図9および図10参照)が、スライドドア2内部のカートリッジ案内溝21(図3および図4参照)の内側に摺動案内され、インクシートカートリッジ4が図20のX方向に規制される。インクシートカートリッジ4がX方向に規制されるので、供給側インクボビン5、および巻取り側インクボビン6も、インクシートカートリッジ4を介してX方向に規制される。したがって、図20中の下向き矢印が示す操作によって、インクシートカートリッジ4がスライドドア2内部に挿入される際に、供給側インクボビン5は供給側インクボビン保持部材23にの直上から案内され、供給側インクボビン保持部材23との係合が可能となる。また同様に、巻取り側インクボビン6も供給側インクボビン保持部材24の直上から案内され、供給側インクボビン保持部材16との係合が可能となる。
【0041】
さらに、図20の下向き矢印に沿ってインクシートカートリッジ4をスライドドア2内部へ挿入していくと、スライドドア2の内部に設けられたカートリッジ係止突起22(図3参照)が係合位置決め穴15(図1および図9参照)に勘合し、インクシートカートリッジ4がスライドドア2内部で位置決めされる。この位置へ至る間に、供給側インクボビン5と巻取り側インクボビン6は、ともに、供給側インクボビン保持部材23と供給側インクボビン保持部材24とによる係合保持が完了する。
【0042】
一方、ホルダ9を介してインクシートカートリッジ4に固定されたメモリモジュール10も、インクシートカートリッジ4がスライドドア2の内部に挿入、位置決めされることにより、スライドドア2の内部に設けられたコネクタ25に対向するように位置決めされる。同時に、図21に示すように、コネクタ25が備える第1コネクタ電極26は、モジュール窓35を通してメモリモジュール10の第1電極11と接触し、コネクタ25が備える第2コネクタ電極27は、モジュール窓35を通してメモリモジュール10の第2電極12と接触する。図21(a)には、インクシートカートリッジ4の側面が描かれ、図21(b)には、コネクタ25が裏面から透視して描かれている。メモリモジュール10の一対の電極11,12とコネクタ25の一対の電極26,27が、各々接触することにより、プリンタに内蔵される回路(図示せず)からメモリモジュール10にアクセスし、データを読み書き可能となる。
【0043】
図22は、ホルダ9をインクシートカートリッジ4に対して固定、位置決めしていない場合に、スライドドア2をプリンタ本体1の内部に収納する際のホルダ9の動きを示す側面図である。図において、47はプリンタ本体1の内部において、スライドドア2を閉じた場合にインクシートカートリッジ4の直上に位置し、かつ、スライドドア2およびインクシートカートリッジ4との干渉を防ぐためのクリアランスを保てる位置に設けらた構造部材である。図に示すように、ホルダ9をインクシートカートリッジ4に対して固定、位置決めすることを忘れた場合、もしくは固定が不十分な場合には、ホルダ9の摺動部45がインクシートカートリッジ4の上部に突出する。スライドドア2をプリンタ本体内部1に収納するとき、ホルダ9の摺動部45の摺動面はプリンタ内部の構造部材47と摺動する。この摺動により摺動部45が受ける力によって、ホルダ9が図中矢印の向きに回動し、ホルダ9のインクシートカートリッジ4への固定および位置決めがなされる。ホルダ9のインクシートカートリッジ4への固定位置決め動作は、図16を用いた上記の説明と同様である。
【0044】
以上においては、互いに接触する電極を介してプリンタ100とメモリモジュール10との間で信号(情報)の伝達が行われる形態について説明したが、対向する発光素子と受光素子とを有する光カプラ、あるいは対向するアンテナを介して非接触で信号の伝達を行う伝達手段を用いた場合においても、プリンタ100の伝達手段とメモリモジュール10の伝達手段とを、互いに対向する位置に位置決めすることにより、信号の伝達が可能となることは言うまでもない。
【0045】
また、ホルダ9は、供給側インクボビン5の端部に代えて、巻取り側インクボビン6の端部に取り付けることも可能である。
【0046】
実施の形態2.
図23はこの発明の実施の形態2によるホルダ9を示す正面図である。図において、48はボビン軸受け、49はボビン軸受け48に連結するボビン軸案内溝、97はボビン軸案内溝に沿うとともに、ボビン軸受け48に向かって半島状に突起した弾性部材である。なお、ホルダ9に形成されたメモリモジュール10を保持するための構造は、後述する図25〜図28に描かれるインクシートカートリッジ4に形成されたメモリモジュール保持構造と同一であるので、ここではその説明を略する。
【0047】
ついで、動作について説明する。図24は、図23のホルダ9を供給側ボビン5へ装着する動作を説明する斜視図である。ボビン軸案内溝49はインクシートカートリッジ4に設けられた供給側ボビン案内溝40と同等の構造をとっているので、図24の矢印の向きに沿って、供給側ボビン5の軸部をホルダ9のボビン軸案内溝49へ挿入すると、図13を引用しつつ説明した動作と同様に、供給側ボビン5の軸部がボビン軸受け48に係合される。その結果、ホルダ9がボビン軸受け48を介して供給側ボビン5へ回転自在に係合する。
【0048】
ホルダ9が供給側ボビン5に係合した後には、実施の形態1のインクシートロール8と同一構造が出来上がるので、実施の形態1と同様の動作により、プリンタ100はメモリモジュール10に対して情報の読み書きができるようになる。また、本実施の形態のホルダ9では、ホルダ9に保持されたメモリモジュール10とインクシートロール8とが別体にて構成されているので、それぞれを互いに分離して利用者へ供給することが可能となる。
【0049】
実施の形態3.
図25はこの発明の実施の形態2によるインクシートカートリッジ4を示す側面図である。また、図26は、図25の一部を拡大して示す部分拡大斜視図であり、図27は図26に描かれる部分の断面図である。図25ないし図27において、50はモジュール窓35の外周部分3ヶ所に設けた突起を有するモジュール保持爪、51はモジュール窓35の窓の開放面と平行であり開放面より奥側にオフセットした位置に設けられたモジュール底板、52はモジュール底板51の一部に設けられたモジュール係止爪である。
【0050】
モジュール底板51は、インクシートカートリッジ4の側壁面のうち、モジュール窓35の周辺部分98から、メモリモジュール10を収納可能に後退している。また、モジュール保持爪50およびモジュール掛止爪52は、メモリモジュール10のフランジ53に係合することにより、メモリモジュール10を固定する。モジュール底板35は、その周縁のうち、インクシートカートリッジ4の上方に相当する部分が周辺部分98に一体的に連結しており、下方に相当する部分は連結することなく開放されている。このため、モジュール底板35は弾性変形可能である。モジュール掛止爪52は、弾性変形にともなう変位のもっとも大きい部位である開放部分の先端部に設けられている。
【0051】
本実施の形態のインクシートカートリッジ4にメモリモジュール10を取り付けるには、図26および図27に示すように、モジュール底板35が開放された部分、すなわちインクシートカートリッジ4の下方から、第2電極12側の主面をモジュール底板51に沿わせた状態で、メモリモジュール10をモジュール窓35に挿入する。このとき、モジュール係止爪52はモジュール底板51の弾性的なたわみによって第2電極12から逃げるので、メモリモジュール10を抵抗なく挿入することができる。
【0052】
挿入が完了すると、図28に示すようにメモリモジュール10のフランジ53が、モジュール保持爪50とモジュール底板51とによって挟まれることにより、メモリモジュール10が保持される。メモリモジュール10は、その一部がモジュール窓35から露出した状態で保持される。また、モジュール係止爪52がモジュール底板51の弾性によって復元し、モジュール保持爪50と同様にフランジ53を挟み込むので、メモリモジュール10がモジュール窓35内に固定される。
【0053】
ユーザにインクシートロール8を供給する際には、1個のインクシートロール8に対して、インクシートロール8を構成するインクシート7に固有の情報を記録した1個のメモリモジュール10が、同時に供給される。そのために、ユーザに供給されるインクシートロール8の包装袋(図示せず)または梱包箱(図示せず)には、対応するメモリモジュール10が添付される。
【0054】
インクシートロール8に添付されたメモリモジュール10を、ユーザの手でインクシートカートリッジ4のモジュール窓35に固定した後は、実施の形態1と同様の操作を通じて、インクシートカートリッジ4をスライドドア2の内部に装着する。その結果、メモリモジュール10の2電極11,12とコネクタ25の2電極26,27とが各々接触することにより、プリンタ側の回路(図示せず)はメモリモジュール10に対して情報の読み書きができるようになる。
【0055】
【発明の効果】
第1の発明のインクシートカートリッジでは、ホルダがメモリモジュールを保持するので、インクシートに固有の情報をメモリモジュールに記録して、インクシートロールをユーザへ供給することができる。ユーザは、インクシートロールを専用のインクシートカートリッジへ装着し、さらにホルダの回動位置を係止した上で、プリンタに装着することにより使用に供することができる。インクシートがすべて使用済みとなると、インクシートロールのみを交換すれば足りるので、廃棄部材を節減することができる。また、ディスク型のメモリモジュールの一主面がホルダの回動面に沿っているので、一対のインクボビンの軸に略垂直な方向にインクシートカートリッジが挿入されることで、メモリモジュールの電極への接続を確立するコネクタ電極を有する専用のプリンタに適用することができ、それによって複雑な機構を用いることなく、メモリモジュールとプリンタとの接続を実現することができる。
【0056】
第2の発明のインクシートカートリッジでは、ホルダ案内手段によってホルダの一対のインクボビンの軸方向の位置が規定されるので、メモリモジュールの当該軸方向の位置が規定される。そのため一対のインクボビンの軸に略垂直な方向にインクシートカートリッジが挿入されることで、メモリモジュールの電極への接続を確率するコネクタ電極を有する専用のプリンタに適用することができ、それによって複雑な機構を用いることなく、メモリモジュールとプリンタとの接続を実現することができる。
【0057】
第3の発明のインクシートカートリッジでは、ホルダ係止手段によってメモリモジュールの第1電極と第2電極がモジュール窓から露出する回動位置にホルダを係止する。そのため一対のインクボビンの軸に略垂直な方向にインクシートカートリッジが挿入されることで、メモリモジュールの電極への接続を確立するコネクタ電極を有する専用のプリンタに適用することができ、それによって複雑な機構を用いることなく、メモリモジュールとプリンタとの接続を実現することができる。
【0058】
第4の発明のプリンタでは、ユーザがホルダの係止を忘れた場合でも、スライドドアをプリンタ本体部へ収納する時に、構造部材の働きにより、ホルダが所定の回動位置に係止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1によるプリンタの斜視図である。
【図2】図1のプリンタに用いられるメモリモジュールの斜視図である。
【図3】図1のプリンタを別の角度から見た斜視図である。
【図4】図1のスライドドアの内側の部分拡大斜視図である。
【図5】図4のスライドドアの部分拡大正面図である。
【図6】カートリッジ装着後の図1のプリンタの斜視図である。
【図7】図1のプリンタ用のインクシートロールの斜視図である。
【図8】図1のプリンタ用のインクシートカートリッジの上面図である。
【図9】図8インクシートカートリッジの斜視図である。
【図10】図8のインクシートカートリッジの部分拡大斜視図である。
【図11】図8のインクシートカートリッジへのインクシートロールを装着する動作を示す工程図である。
【図12】図8のインクシートカートリッジへのインクシートロールを装着する動作を示す工程図である。
【図13】図8のインクシートカートリッジへのインクシートロールを装着する動作を示す工程図である。
【図14】図8のインクシートカートリッジへのインクシートロールを装着する動作を示す工程図である。
【図15】図8のインクシートカートリッジへのインクシートロールを装着する動作を示す工程図である。
【図16】図8のインクシートカートリッジへホルダを係止する動作を示す工程図である。
【図17】図8のインクシートカートリッジの部分拡大斜視図である。
【図18】図8のインクシートカートリッジの部分拡大上面図である。
【図19】インクシートロールが装着された状態での図8のインクシートカートリッジの部分拡大上面図である。
【図20】図8のインクシートカートリッジを図1のプリンタへ装着する操作を説明する斜視図である。
【図21】図8のインクシートカートリッジとコネクタとの位置関係を示す側面図である。
【図22】図1のプリンタの側面図である。
【図23】実施の形態2によるホルダの平面図である。
【図24】図23のホルダとインクボビンとの関係を示す斜視図である。
【図25】実施の形態3のインクシートカートリッジの側面図である。
【図26】図25のインクシートカートリッジの部分拡大斜視図である。
【図27】図25のインクシートカートリッジの部分断面図である。
【図28】図25のインクシートカートリッジの部分拡大側面図である。
【図29】第1の従来例によるインクシートカートリッジの斜視図である。
【図30】第2の従来例によるインクシートロールの図である。
【図31】図30のインクシートロールのボビンの拡大図である。
【図32】図30のインクシートロールのボビンの動作説明図である。
【符号の説明】
1 プリンタ本体部、2 スライドドア、4 インクシートカートリッジ、5供給側インクボビン、6 巻取り側インクボビン、7 インクシート、8 インクシートロール、9 ホルダ、10 メモリモジュール、11 第1電極、12 第2電極、21,23 カートリッジ案内手段、35 モジュール窓、26第1コネクタ電極、27 第2コネクタ電極、35 モジュール保持手段、36 係止手段、37 供給側ボビン支持手段、38 巻取り側ボビン支持手段、39 供給側ボビン軸受け(供給側ボビン支持手段)、40 供給側ボビン案内溝(供給側ボビン支持手段)、41 巻取り側ボビン軸受け(巻取り側ボビン支持手段)、42 巻取り側ボビン案内溝(巻取り側ボビン支持手段)、47 構造部材、48 軸受け、49 案内溝、50,52 爪(モジュール保持手段)、51 モジュール底板(モジュール保持手段)、53 フランジ、94 第1弾性部材(供給側ボビン支持手段)、95 第2弾性部材(巻取り側ボビン支持手段)、97 弾性部材、98 周辺部分、100 プリンタ。
Claims (4)
- インクシートロールを装着した上でプリンタに適用するためのインクシートカートリッジであって、
前記インクシートロールは、
インクシートと、
当該インクシートの未使用部分を巻回した供給側インクボビンと、
前記インクシートの使用済み部分を巻き取るための巻取り側インクボビンと、
前記供給側インクボビンおよび前記巻取り側インクボビンのうちの一方ボビンの端部に、当該一方ボビンの軸の周りに自在に回動可能なように支持され、一主面および周面に第1および第2電極をそれぞれ有するディスク型のメモリモジュールを前記一主面が回動面に沿うように、かつ前記第1および第2電極が露出するように保持するホルダとを備え、
前記インクシートカートリッジは、
前記供給側インクボビンを脱着可能かつ回転自在に支持する供給側ボビン支持手段と、
前記巻取り側インクボビンを脱着可能かつ回転自在に支持する巻取り側ボビン支持手段と、
前記供給側インクボビンが前記供給側ボビン支持手段に支持され、かつ前記巻取り側インクボビンが前記巻取り側ボビン支持手段に支持されたときに、前記第1電極と第2電極が露出するモジュール窓と、を備えるインクシートカートリッジ。 - 前記モジュール窓の開口面と平行な2面からなり、前記供給側インクボビンが前記供給側ボビン支持手段に支持され、かつ前記巻取り側インクボビンが前記巻取り側ボビン支持手段に支持されたときに、前記ホルダの前記一方ボビンの軸方向の位置を規定する案内手段をさらに備える、請求項1に記載のインクシートカートリッジ。
- 前記供給側インクボビンが前記供給側ボビン支持手段に支持され、かつ前記巻取り側インクボビンが前記巻取り側ボビン支持手段に支持されたときに、前記メモリモジュールの前記第1電極および第2電極が前記モジュール窓から露出する回動位置に前記ホルダを係止する係止手段をさらに備える、請求項1または2に記載のインクシートカートリッジ。
- 請求項3に記載のインクシートカートリッジが脱着可能に適用されることにより使用されるプリンタであって、
プリンタ本体部と、当該プリンタ本体部に対して摺動することにより前記プリンタ本体部への収納、および前記プリンタ本体部からの引き出しが可能で前記インクシートカートリッジが装着されるスライドドアとに、分割されており、
前記ホルダが前記回動位置に係止されない状態で前記スライドドアが前記プリンタ本体部へと収納の方向へ摺動するときに、前記ホルダに摺動可能に当接することにより前記ホルダを前記回動位置まで回動させる構造部材を前記プリンタ本体部に設ける、プリンタ。
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