JP4582442B2 - 水槽内部の工事方法 - Google Patents

水槽内部の工事方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4582442B2
JP4582442B2 JP2004096699A JP2004096699A JP4582442B2 JP 4582442 B2 JP4582442 B2 JP 4582442B2 JP 2004096699 A JP2004096699 A JP 2004096699A JP 2004096699 A JP2004096699 A JP 2004096699A JP 4582442 B2 JP4582442 B2 JP 4582442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
duct
water
water tank
construction
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004096699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005282100A (ja
Inventor
茂好 川口
和明 小林
諭司 高橋
実 黒川
良男 矢田
篤司 吉田
正伸 近野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Plant Technologies Ltd
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Plant Technologies Ltd, Hitachi GE Nuclear Energy Ltd filed Critical Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority to JP2004096699A priority Critical patent/JP4582442B2/ja
Publication of JP2005282100A publication Critical patent/JP2005282100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4582442B2 publication Critical patent/JP4582442B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、水槽内部の工事方法に係り、特に、貯水(留)済大型水槽内部の工事を行う場合に好適な水槽内部の工事方法に関する。
大型貯水(留)施設に設置される水槽は、長期使用を目的として建設されたものが多く、長期使用による経年劣化等により、水槽内部に補修(工事)を施さねばならない場合がある。前記大型水槽として、例えば防火、遊泳、薬品貯蔵等の用途で使用される水槽を挙げることができる。このような水槽の構造は、単にコンクリート壁面を形成し、貯水槽としたもの、薬品等からコンクリート壁面を保護したり貯留物の品質保持を目的として水槽内面にステンレス板(金属板)によるライニングを貼ったもの等が挙げられる。
このような水槽に作業員が長時間潜って作業することは、危険を伴うことがあると共に、水中での作業は、陸上での作業に比べて長時間を有するという問題がある。また、補修作業のために大型水槽の排水・貯水を行う場合には、多額の費用を要する他、防火水槽のように貯留物の循環を必要としない水槽には排水設備を備えていない、若しくは排水設備が作動しないといった場合もある。
このような実状を鑑み、特許文献1・特許文献2に水槽内部の補修(工事)を行う装置および方法が提案されている。特許文献1には、コンクリートで形成された基礎の内側に、ステンレス板の表面層(ライニング)を設けた構造の水槽において、前記表面層を補修する装置が提案されている。それによれば、水槽内に下ろしたマニピュレータに接着剤を塗布した補修板を保持させ、遠隔操作によって前記マニピュレータを操作し、補修箇所へ前記補修板を押し当てて接着し、補修を行うというものである。
また、特許文献2には水槽内部へ作業員が入って補修する場合の補修方法が提案されている。特許文献2に記載の提案は、下水処理場等の汚水層用のものであるが、水槽内の局所排水を行うという方法である。具体的には、水槽内の工事対象となる水槽底面にダクトを沈め、前記ダクトの下部開口縁部に止水材を設けておき、前記ダクト内から、ダクト沈下時に溜まった水を抜き、水槽内の一部に気中領域を確保するという方法である。
特開2003−156586号公報 特開2002−61279号公報
上記特許文献1に記載の装置による補修方法によれば、作業員が水槽内へ入る必要が無く、作業に関する危険度は低く作業が容易である。しかし、遠隔操作による補修工事であるため、実際の補修箇所を目視、確認することができない。よって、補修が適正に成されたかどうかを確認することができないという問題がある。
また、上記特許文献2に記載の工事方法によれば、一般的な水槽内の工事、補修等には非常に有用であると考えられる。しかし、作業空間となるダクトを設置する際には、前記ダクト内に水槽内の水が入ってしまい、ダクト設置後にその水を抜くということとなる。このため、汚水や薬品等を貯留する水槽では、水槽内に設置したダクト内部が汚染されてしまい、ダクト設置後すぐに作業にとりかかることができないことがあるという問題がある。また、特許文献2に記載の工事方法には、工事(補修)箇所が水槽底面(低部)に限定されるという問題もある。また、特許文献2に記載の工事方法では、ダクトと水槽底面との隙間が均一でない場合もあり、その隙間に介装されるシール構造や、その隙間を最適な状態(例えば均一に近い状態)にするためのギャップ調整構造の提案も要求されてきている。
本発明では、水槽内部に、清浄な気中領域を確保して、水槽内部の補修(工事)を行うことを可能とする水槽内部の工事方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る水槽内部の工事方法は、水槽内部の工事を行う方法であって、水槽内部の工事対象壁面に対応した開口部を有する作業室を前記作業壁面へ密着固定し、前記作業室への出入を行うためのダクトの底部を封止し、前記ダクト内に清浄領域を確保しつつダクト内に錘を入れて前記水槽内へ沈下させ、前記作業室の出入口へ接続し、前記封止を取り外し、前記ダクト内から前記錘を排出し、前記作業室内及び前記ダクト内に気中領域を確保して、前記水槽内部の工事を行うことを特徴とする。つまり、上記作業室は、工事対象壁面の高さに対応した高さ位置へ密着固定されるのである。また、工事対象壁面は、水槽底面も含むものとする。
上記のような水槽内部の工事方法において、前記錘は、水とすると良い。
また、前記ダクトは複数分割を可能とし、水槽内へ沈下させる際に順次接ぎ足されるようにすると良い。
また、上記のような止水領域の確保を必要とする水槽内部の工事に有用な漏水防止シール構造としては、止水領域に設けられる漏水防止シール構造であって、水中領域側に接する第1の漏水防止部材と、気中領域側に接する第2の漏水防止部材とを設け、前記第1の漏水防止部材と前記第2の漏水防止部材との間には止水空間が設けられ、前記止水空間には漏水検知手段と排水手段とを備えた溝部を設け、気中領域への漏水を防止することを特徴とするものが良い。
また、上記のような水槽内部の工事では、水中の壁面に対してシール構造を介して止水領域を確保する開口部を有する構造物の、少なくとも上下部に対し、前記開口部と前記壁面との間隔を調節するためのジャッキ手段を有する調整機構を備えることを特徴とする止水領域のギャップ調整構造を採用すると良い。
また、上記水槽内部の工事方法を実施するにあたり、上記構成の漏水防止シール構造を、作業開口部の縁部に備えた作業室を用いるようにすると良い。
上記のような水槽内部の工事方法において、水槽内部の工事対象壁面に対応した開口部を有する作業室を前記作業壁面へ密着固定し、前記作業室への出入を行うためのダクトの底部を封止し、前記ダクト内に清浄領域を確保しつつ当該ダクト内に錘を入れながら前記水槽内へ徐々に沈下させ、前記作業室の出入口へ接続し、前記封止を取り外し、前記ダクト内から前記錘を排出し、前記作業室内及び前記ダクト内に気中領域を確保するようにしたことで、作業室への出入口となるダクトには水槽内の水が浸入しないため、ダクト内部が汚染されることが無く、汚染があったとしても最小限に抑えることができるため、水槽内に清浄な気中領域を確保することができる。これにより、水槽内に気中領域を確保した後すぐに作業に取り掛かることができる。また、最初に作業室を工事対象壁面に密着固定させることにより、ダクト接続後の浸水の虞が無い。
また、錘を水とすることにより、錘の排出をポンプ等により容易に行うことができる。また、排出後の水は、水槽内へ放出したり、単に排水したりすることができ、廃棄処理や保管といったことを必要としないため、廃棄費用や保管のためのスペースを必要としない。
また、ダクトを複数に分割可能として、水槽内へ沈下させる際に順次接ぎ足すようにすることにより、大型の天井クレーン等を設置することができないような水槽であっても、上記のような水槽内部の工事方法を採用することができる。
また、上記のような漏水防止シール構造において、水中領域側に接する第1の漏水防止部材と、気中領域側に接する第2の漏水防止部材とを設け、前記第1の漏水防止部材と前記第2の漏水防止部材との間には止水空間が設けられ、前記止水空間には漏水検知手段と排水手段とを備えた溝部を設ける構造としたことにより、2重シール構造に加え、漏水検知手段と排水手段とを備えた止水空間が設けられることとなり、第1の漏水防止部材から漏水があったとしても、止水空間において前記漏水を検知し、排水することが可能となり、確実に気中領域を確保することができる。
また、上記止水領域のギャップ調整構造を採用することにより、水中壁面に凹凸や傾きがある場合であっても、構造物と水中壁面との隙間を最適に調整することができ、構造物の開口部に備えられるシールの効果を有効に発揮させることができる。
以下本発明の水槽内部の工事方法に係る実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明の一部の実施形態であり、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
図1は本発明の水槽内部の工事方法に係る第1の実施の形態を示す図であり、図2は図1における作業室の部分拡大図である。
図1において水槽10には、貯留物14が満たされている。なお、前記貯留物14は、防火水槽であれば水、遊泳用プールであれば塩素を含む水、汚水溜槽であれば汚水、薬品貯蔵水槽であれば各種薬品というように水槽の使用目的に応じて種々に異なるが、以下に示す実施形態では、貯留物14は水または水を主体とする汚水・薬品として記載するが、貯留物14には、水以外の流体(液体)も含むものとする。
本実施形態では、前記水槽10の内部の壁面若しくは底面の補修(工事)箇所へ、開口部18を有する作業室16を密着固定させ、前記作業室16への出入口となるダクト20を接続し、前記作業室16および前記ダクト20から成る構造物内に気中領域を確保して水槽壁面若しくは水槽底面の補修(工事)を行うことを基本的構成とする。
以下に、本実施形態に用いる作業室16およびダクト20の構成について具体的に説明する。作業室16は、拡大図を図2に示すように、ダクト20の一部に張り出し空間17を設け、当該張り出し空間17に、補修対象壁面に対応した開口部18を設けたものである。前記開口部18の縁部には、水槽(水中領域)からの漏水を防止するためのシール18aが設けられている。前記シール18aは例えば図3に示すような構造であれば良い。すなわち、水中領域に接することとなる第1の漏水防止部材22と、第1の漏水防止部材22の内側に備えられ、作業室16内の気中領域に接することとなる第2の漏水防止部材24とを有する。
また、前記第1の漏水防止部材22と前記第2の漏水防止部材24との間には止水空間が設けられ、当該止水空間には、図示しない漏水検知手段や、図示しない排水手段等を備えた溝部26が設けられると良い。このようなシール構造とすることにより、第1の漏水防止部材22が漏水し、水槽10内部の貯留物(例えば水)14が、浸水(流入)した場合であっても、浸水を止水空間で塞き止め、前記溝部26を介して漏水検知をし、浸水した貯留物14を作業室16の外部へ排出することができる。よって、作業室16の漏水防止確率を高めることができ、水槽10内での補修(工事)を安心して行うことができる。なお、排水手段としては、ポンプ等機械的手段であっても良いし、作業室16内にバケツ等を備え、当該バケツ等に自然に排水を行うような手段としても良い。
前記第1の漏水防止部材22及び第2の漏水防止部材24は、ゴムやシリコンといった弾性素材によって構成された膨縮可能な中空部材とし、図示しない給気手段や給液手段等によって、空気等の気体、若しくは水等の液体といった流体物を内部空間へ注入することが可能な構造とすると良い。このような構造により、作業室16を作業対象壁面へ密着させる際には、前記双方の漏水防止部材22・24を膨張させて、工事対象壁面への密着率を高め、漏水防止効果を高めることができる。
また、開口部18の水中領域側(外側)には、ウレタン等の柔軟性を有する素材で形成された隔壁28を設け、当該隔壁28と前記第1の漏水防止部材22との間にゲル状(硬化型のものを含む)のコンパウンド29を注入するように構成し、漏水防止効果(止水効果)を高めるようにしても良い。
また、前記作業室16の上部には、後に詳細を説明するダクト20との接続部となる作業室16への出入口部19が設けられている。
なお、水槽底面に固定される作業室16は、図4に示す下部固定梁34に備えられるジャッキ手段35によって、工事対象壁面へと押し当てられている。
次にダクト20の構成について説明する。ダクト20は、フランジ部20aにおいて複数に分割可能な構成としている。複数分割可能なダクト20は、水槽10内へ沈下させる際に順次接続しながら延長される。これにより、大型のクレーンを持たない施設においても本発明の水槽内部の工事方法が実施可能となる。接続の際は、対向するフランジ部20aの間に、Oリング、シールリング若しくはパッキン等のシール部材を設けるようにして、ダクト20内への漏水を防止するようにすれば良い。また、複数分割されたダクト20の接続は、図示しないボルト・ナットやバックル等の締結手段によれば良い。なお、図1においてフランジ部20aはダクト20の外側に設けられているが、内側に設けるようにしても良い。
さらに、ダクト20内には、梯子20b等の昇降手段を備えるようにしても良い。このような構成とすることにより、梯子20bはダクト20を連接した長さだけダクト20の内側へ備えられることとなるので、別途ダクト20の長さに応じた梯子を用意する必要が無い。
上記のようなダクト20において、水槽10から突出した部分は、水槽10の縁部に梁30を設けて、固定するようにすると良い。ダクト20の固定に関しては、ダクト20のフランジ部20a上部に、フランジ構造体36を設け、前記フランジ構造体36を締付固定可能なジャッキ手段37によって締付固定するようにすると良い。
本実施形態におけるフランジ構造体36は、フランジ部20aにボルト固定若しくは嵌合固定可能に構成された円板体であり、ダクト20の出入口部に孔を有するものとする。また、前記フランジ構造体36は外周部に折り曲げ加工された当て板部36aが形成されていると良い。本実施形態において前記ジャッキ手段37は、直角形成されたブラケットと押しボルトから成る構造とすれば良く、前記梁30に固定可能とすると良い。なお、図1にはジャッキ手段37を1つのみ記載したが、ジャッキ手段37はフランジ構造体36の当て板部36aと同数設置すると良い。
上記ジャッキ手段37は、押しボルトによって当て板部36aを締付けることでダクト20を梁30に固定する役割を果たす他、押しボルトの調節によって、作業室16の開口部18を工事対象壁面へ押し当てる作用も果たす。
また、ジャッキ手段37は、下部固定梁34に備えられたジャッキ手段35と合わせて調整を行うようにすることで、構造物の設置位置を上下から相対的に調整することができ、開口部18と工事対象壁面との間隔を、シールを介装するために最適な間隔へと調整することができ、止水領域のシール効果を高めることができる。
上記のような構成の作業室16及びダクト20は、以下のようにして設置される。
前記作業室16及び前記ダクト20を水槽10内へ設置する場合にはまず、工事対象壁面の近傍の水槽底面に、下部固定梁34を設置する。下部固定梁34の設置は、作業員が水槽10へ潜り、位置決めされることによって行われる。固定方法は、水槽10の用途や構造によって異なるが、例えば吸盤による方式、水槽内面が金属ライニングで覆われている場合には、電磁チャック方式、また、水槽底面に仮設ボルトを備えられる場合には、ボルト固定方式等の方法によれば良い。なお、下部固定梁34はクレーンによって水槽10内へ吊り降ろせば良い。
また、水槽壁面は必ずしも平面には形成されていないため、下部固定梁34は、後述するテンプレート16a(図5参照)による位置決め時に多少の移動が可能な仮固定状態としておくと良い。
下部固定梁34の設置終了後、図5に示すように、作業室16の形状に合わせて作成された骨組(テンプレート)16aをワイヤ11aを介してクレーン11によって吊り上げ、水槽10内へ沈下させる。テンプレート16aは、水槽底面において工事対象壁面へ、作業室16における開口部18に相当する箇所を押し当てる状態で仮置きされる。その後、前記下部固定梁34を前記テンプレート16aの設置状態に合わせて固定する。下部固定梁34の固定が終了すると、前記テンプレート16aは、クレーン11によって引き上げられる。
その後、図6に示すように、作業室16をワイヤ11aを介してクレーン11によって吊り上げ、水槽10内へ沈下させる。この際、開口部18及び出入口部19は、開放状態であっても良いが、作業室16の内部を清浄に保つ場合には、封止板(不図示)によって、開口部18及び出入口部19を封止し、作業室16に錘を付けて沈めるようにすれば良い。なお、前記錘は、作業室16を工事対象壁面へ密着固定した後に取り外すようにしても良い。
上記下部固定梁34の位置決め作業は、テンプレート16aを使用せず、直接作業室16を水槽10内へ沈下させて行うことも可能である。しかし、作業室16は、面を有する構造物であるため、水中作業を行う場合大きな抵抗力が生じるため、作業に時間がかかってしまうという問題があるため、上記のように骨組であるテンプレート16aを用いて行うことを推奨する。
次に、図7に示すようにダクト20aをワイヤ11aを介してクレーン11によって吊り上げ、水槽10内へ沈下させる。この際、ダクト20の内部が水槽内の貯留物14によって汚染されることを防止するために、ダクト20の下端部を封止板20cによって封止し、浮力を抑えるための錘としてダクト20内へ水21を充填するようにすると良い。なお、前記封止板20cは、ダクト20の内側から取り外しできるようにする。また、水21の充填は、ホース21a等によれば良い。
上記のようにしてダクト20を水槽10内へ沈下させていき、ダクト20が水槽10内へある程度沈み込んだ後に、ダクト20を梁30に一時仮置きし、クレーン11を切り離し、図8に示すように新たなダクト20を接続して再び水21を充填して沈下させるようにする。ダクト20を接続するタイミングは任意で良いが、ダクト20の内部に貯留物14が混入しないようにする。
上記水21の充填とダクト20の接続との作業を、ダクト20の下端部が前記作業室16の出入口部19に到達するまで続ける。なお、図示しないが、水槽10の縁部には、ダクト20の接続作業を補助するための梁を設けるようにして作業しても良い。
前記ダクト20が前記作業室16の出入口部19に到達したら、前記出入口部19と前記ダクト20の下端部とを接続する。接続方法としては、ダクト20同士の接続に倣い、作業員が水槽10内で行う。
作業室16とダクト20との接続終了後、ダクト20の下端部を封止した封止板20cを取り外す。この際、作業室16の出入口も封止してあれば、同時にその封止板も取り外す。ダクト20の内部へ錘として充填した水21をポンプ(不図示)等によって排出する。この際、排出した水21は、水槽10内へ放出したり、施設外へ排出したりすることができるので、不要物として廃棄処理したり保管したりする必要が無い。なお、作業室16が、封止状態で設置された場合には、開口部18に設けられた封止板も取り外す。このようにしてダクト20の内部及び作業室16の内部に気中領域を確保する。
上記のようにして水槽10の内部に気中領域を確保した後に、前記作業室16の開口部18から、工事対象壁面の工事(補修)を行う。
上記第1の実施形態において、ダクト20を水槽10内へ沈下させる際に、錘として水21を充填しながら沈下させたことによって、ダクト20の内部が水槽10内の貯留物14で汚染されることが無いため、工事(補修)作業を清浄領域で行うことができ、例えば化学薬品等に汚染される虞が無く、ダクト20及び作業室16を設置後すぐに作業に取り掛かることができる。また、ダクト20内から排出した水21は、水槽10へ放出したり、施設外へ排出したりすることができるので、不要物として廃棄処理したり保管したりする必要が無い。
次に、本発明に係る第2の実施形態を図9を参照して説明する。本実施形態は基本的には第1の実施形態と同様であるが、作業室16を設置する位置を異にしている。すなわち、第1の実施形態は水槽10の底面に作業室16を設置し、水槽10の底面及びその近傍の水槽壁面の工事(補修)を行うことを可能としていたのに対し、本実施形態では、ダクト20が複数分割可能であることを利用して、工事対象となる壁面に対応した位置(深さ)に作業室16を設置するようにしたのである。
本実施形態でのダクト20及び作業室16の設置方法についても、第1の実施形態と略同一であるが、設置手順が多少異なるため、設置の流れについてのみ以下に説明する。
本実施形態ではまず、水槽底部に下部固定梁34を仮止する。仮止した下部固定梁34上に、ダクト20dを設置する。下部固定梁34上に直接設置するダクト20dは、作業室16を設置するための台座となるものであり、作業室16の設置位置(深さ)に合わせた長さに接続したものとする。また、台座となるダクト20dには、作業員が入ることが無いため、水槽10へ沈下させる際に、下端部を封止する必要は無い。
台座となるダクト20dを設置した後、第1の実施形態と同様にテンプレートを用いて作業室16を設置する位置にダクト20d及び下部固定梁34を合わせて位置決めし、固定する。ダクト20d及び下部固定梁34の位置決め後、作業室16を前記台座となるダクト20dの上部へ設置する。作業室16設置後の工程は、第1の実施形態と同様である。なお、本実施形態において、作業室16の台座となるダクト20dは、ダクトでなく、鉄骨等の骨組部材であっても良いことは当然である。
上記実施形態では、ダクト20を水槽10内へ沈下させる際の錘として水21を使用したが、水槽10内の貯留物14よりも比重が大きい若しくは同じものであれば、他の液体や、個体(金属)等でも良い。錘としては、比重が大きいものであるほど、少量で済むため、ダクト20への出し入れが容易となる。
また、シール18aは、2重に限らず1重でも良いし、3重等としても良い。また、漏水防止部材は、中空のものに限らず、ゴムやシリコン等の弾性素材で形成されたものであっても良い。
また、実施形態において、作業室16及びダクト20の固定は、下部固定梁34と水槽10の縁部に設けた梁30との上下支持によって成すようにしていたが、作業室16を工事対象壁面に対して密着固定可能であれば、上下どちらか一方の支持によるものでも良い。
また、ダクト20は、実施形態において複数分割可能としていたが、単体構造のものであっても良い。さらに、ダクト20は、図中において円筒形としているが、他の形状(例えば、矩形、多角形、楕円形等)であっても良い。
また、ダクト20に対して1つの作業室16を設置することを基本構成としているが、工事対象壁面が水槽10内の上下に離間しているような場合には、1のダクト20に対して2つ、若しくはそれ以上の作業室16を設置することも可能である。
また、上記シール18aを備えた開口部18を設けた作業室16では、水槽10の深度が深かったり、工事対象壁面と水面との間に障害物があるような場合には次のような方法も採ることができる。すなわち、作業室16のみを工事対象壁面へ固定し、作業室16を密閉する。作業室16の内部をエア等によって加圧し、作業室16の内部から水槽10内の貯留物14を排出し、作業室16内に気中領域を確保するというものである。
本発明の水槽内部の工事方法は、水槽内に穴開けを必要とするような工事を行う場合にも利用することができる。
また、実施形態に係る漏水防止シール構造は、水槽内に気中領域を確保する際の開口部に用いることが特に有用であるが、止水を必要とする様々な境界部分に利用することが可能である。
本発明の水槽内部の工事方法に係る第1の実施形態を示す斜視図である。 第1の実施形態における作業室の部分拡大図を示す斜視図である。 実施形態に係る漏水防止シール構造を示す側断面図である。 第1の実施形態における底部固定梁の設置工程を示す平面図である。 第1の実施形態におけるテンプレートの利用工程を示す図である。 第1の実施形態における作業室の設置工程を示す図である。 第1の実施形態におけるダクトの沈下工程を示す斜視図である。 第1の実施形態において、ダクトを接続しながら沈下させる工程を示す斜視図である。 本発明の水槽内部の工事方法に係る第2の実施形態を示す図である。
符号の説明
10………水槽、11………クレーン、14………貯留物、16………作業室、17………張り出し空間、18………開口部、18a………シール、19………出入口部、20(20d)………ダクト、20a………フランジ部、20b………梯子、20c………封止板、21………水、22………第1の漏水防止部材、24………第2の漏水防止部材、26………溝部、28………隔壁、29………コンパウンド、30………梁、34………下部固定梁、35………ジャッキ手段。

Claims (3)

  1. 水槽内部の工事を行う方法であって、水槽内部の工事対象壁面に対応した開口部を有する作業室を前記工事対象壁面へ密着固定し、前記作業室への出入を行うためのダクトの底部を封止し、前記ダクト内に清浄領域を確保しつつダクト内に錘を入れて前記水槽内へ沈下させ、前記作業室の出入口へ接続し、前記封止を取り外し、前記ダクト内から前記錘を排出し、前記作業室内及び前記ダクト内に気中領域を確保して、前記水槽内部の工事を行うことを特徴とする水槽内部の工事方法。
  2. 前記錘は、水であることを特徴とする請求項1に記載の水槽内部の工事方法。
  3. 前記ダクトは複数分割を可能とし、水槽内へ沈下させる際に順次接ぎ足されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水槽内部の工事方法。
JP2004096699A 2004-03-29 2004-03-29 水槽内部の工事方法 Expired - Fee Related JP4582442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004096699A JP4582442B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 水槽内部の工事方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004096699A JP4582442B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 水槽内部の工事方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005282100A JP2005282100A (ja) 2005-10-13
JP4582442B2 true JP4582442B2 (ja) 2010-11-17

Family

ID=35180795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004096699A Expired - Fee Related JP4582442B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 水槽内部の工事方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4582442B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009242614A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Sekisui Chem Co Ltd シール材
JP5938827B2 (ja) * 2012-03-30 2016-06-22 五洋建設株式会社 管体水底連結用ドライピット

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06180059A (ja) * 1993-03-04 1994-06-28 Hiroshi Hirata 水中における作業空間創出維持装置
JP2002061279A (ja) * 2000-08-22 2002-02-28 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 止水シェルタおよび止水工事方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06180059A (ja) * 1993-03-04 1994-06-28 Hiroshi Hirata 水中における作業空間創出維持装置
JP2002061279A (ja) * 2000-08-22 2002-02-28 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 止水シェルタおよび止水工事方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005282100A (ja) 2005-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100189503A1 (en) Coffer dam for servicing marine structures
WO1990008077A1 (en) Precast, prestressed concrete secondary containment vault
US7090434B1 (en) Caisson removal process
JP4582442B2 (ja) 水槽内部の工事方法
WO2011070997A1 (ja) 原子炉容器補修工法
US4992030A (en) Sump draining apparatus
RU2133313C1 (ru) Устройство для ремонта свайных конструкций гидротехнических сооружений
US5664696A (en) Installation of tanks for storing fuel or chemical products in service stations and the like
US4867608A (en) Method and apparatus for repairing submerged liners
KR100371520B1 (ko) 지하수 취수관의 오염방지 장치
US8888407B2 (en) Method and a device for sealing and/or securing a borehole
KR101014377B1 (ko) 교량 엘리베이터 지지용 피트 구조물
JP5039906B2 (ja) 地下構築物の浮き上がり防止構造
JP6946022B2 (ja) 汚水排水設備
JP4866578B2 (ja) 汚染地下水除去装置
JP4863215B2 (ja) 水中鋼管建て込み工法
JP2018204280A (ja) 遮水構造
JP2013011210A (ja) ポンプピットの蓋
RU2136813C1 (ru) Устройство для производства работ на подводных частях гидротехнических сооружений
RU2198981C2 (ru) Устройство для производства работ на подводных частях гидротехнических сооружений
KR200201247Y1 (ko) 지하수 취수관의 오염방지 장치
KR102374063B1 (ko) 내부격벽을 구비한 관로 보수용 튜브 반전장치
JP2018091160A (ja) 水中ポンプ及び悪臭防止型排水設備
JP3911607B2 (ja) コンクリート製ドーム屋根の構築法と構築用部材
US4893023A (en) Radiation shielding apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060713

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20071122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090114

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090708

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100721

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4582442

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees