JP4581813B2 - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

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Description

この発明は、触媒コンバータで排気浄化を行う内燃機関の排気装置、特に、メイン触媒コンバータが活性化していない冷間始動直後に、別の触媒コンバータを備えたバイパス流路側に排気を案内するようにした形式の排気装置の改良に関する。
従来から知られているように、車両の床下などの排気系の比較的下流側にメイン触媒コンバータを配置した構成では、内燃機関の冷間始動後、触媒コンバータの温度が上昇して活性化するまでの間、十分な排気浄化作用を期待することができない。また一方、触媒コンバータを排気系の上流側つまり内燃機関側に近付けるほど、触媒の熱劣化による耐久性低下が問題となる。
そのため、特許文献1に開示されているように、メイン触媒コンバータを備えたメイン流路の上流側部分と並列にバイパス流路を設けるとともに、このバイパス流路に、別のバイパス触媒コンバータを介装し、両者を切り換える切換弁によって、冷間始動直後は、バイパス流路側に排気を案内するようにした排気装置が、従来から提案されている。この構成では、バイパス触媒コンバータは排気系の中でメイン触媒コンバータよりも相対的に上流側に位置しており、相対的に早期に活性化するので、より早い段階から排気浄化を開始することができる。
特開平5−321644号公報
上記従来の排気装置では、バイパス流路は、排気マニホルドの合流点よりも下流側においてメイン流路から分岐している。つまり、多気筒内燃機関において、各気筒の排気流路が1本の流路に合流した合流点よりも下流側の部分で、メイン流路とバイパス流路とが並列に配置された構成となっている。従って、バイパス流路に介装されたバイパス触媒コンバータは、メイン触媒コンバータよりは上流側位置となるものの、各気筒の排気ポートからの距離はかなり大きく、始動直後から直ちに排気浄化を開始することができない。
また、排気マニホルドの下流側でバイパス流路へと分岐するので、大型部品である排気マニホルド全体の熱容量によって、バイパス流路へ流入する排気の温度が低下し、それだけバイパス触媒コンバータによる排気浄化の開始が遅れてしまう。しかも、切換弁がメイン流路側を閉塞している状態においても、各気筒で順次排気行程が到来することから、一つの気筒の排気流路から他の気筒の排気流路へと排気が回り込む現象が生じる。そのため、外部へ熱が逃げやすくなり、バイパス触媒コンバータの温度上昇が阻害される。
この発明に係る内燃機関の排気装置は、各気筒にそれぞれ接続された気筒毎の上流側メイン通路と、複数の気筒の上流側メイン通路が合流してなる下流側メイン通路と、この下流側メイン通路もしくはこれよりも下流の流路に介装されたメイン触媒コンバータと、上記上流側メイン通路から分岐するとともにバイパス触媒コンバータが介装されたバイパス通路と、各気筒から排出された排気が上記バイパス通路へ流れるように、複数の上流側メイン通路と下流側メイン通路との合流部においてメイン流路の開閉を行うとともに、閉時に各上流側メイン通路相互の連通を遮断する流路切換弁と、を備えている。さらに、上記流路切換弁は、各気筒の上流側メイン通路の端部が接続される気筒毎の弁開口部が隔壁部を挟んで隣接しており、一つの弁体が、複数の弁開口部を囲む外周に沿った第1シール面と上記隔壁部における第2シール面とに亘って着座するように構成されているとともに、上記第2シール面が上記第1シール面に対し後退方向に微小な段差を有している。この段差の後退量は、上記流路切換弁の閉時に上記隔壁部が熱膨張しても上記弁体が上記第1シール面から浮き上がらない大きさに設定される。例えば、0.1mm〜1.0mmである。
本発明の排気装置においては、バイパス通路の少なくとも上流側部分は、気筒数と同じ数の通路となっており、メイン流路の合流点よりも上流側の位置において、メイン流路つまり上流側メイン通路からそれぞれ分岐する。従って、メイン流路の合流点の位置に制約されずに、バイパス触媒コンバータをより上流側に配置することが可能となる。また、バイパス流路側へ分岐する点が各気筒に近い位置となるので、冷間始動直後などに、メイン流路の熱容量による冷却作用を比較的受けずにバイパス流路側に排気が流入する。
すなわち、冷間始動直後などには、上記流路切換弁が閉じ、上流側メイン通路と下流側メイン通路との間を遮断する。これにより、各気筒から吐出される排気は、バイパス触媒コンバータを備えたバイパス通路側を流れる。そして、同時に、流路切換弁は、複数の上流側メイン通路の弁開口部を個々に閉塞するので、各気筒の上流側メイン通路の相互の連通が遮断される。流路切換弁を閉状態としたときに各上流側メイン通路が互いに連通していると、各気筒で順次排気行程が到来することから、一つの気筒の上流側メイン通路から他の気筒の上流側メイン通路へと排気が回り込む現象が生じる。そのため、外部へ熱が逃げやすくなり、バイパス触媒コンバータの温度上昇が阻害される。流路切換弁の閉時に各上流側メイン通路が互いに非連通状態となるようにすることで、この回り込みの現象を回避できる。
このように流路切換弁の一つの弁体が複数の上流側メイン通路を同時に開閉するために、上記流路切換弁は、各気筒の上流側メイン通路の端部が接続される気筒毎の弁開口部が隔壁部を挟んで隣接して設けられており、外周の第1シール面と隔壁部上の第2シール面とに亘って弁体が着座するように構成されているが、複数の上流側メイン通路に挟まれた隔壁部が熱膨張により変形し、弁体に向かって膨出したとしても、本発明では、第2シール面が第1シール面よりも僅かに後退しているので、弁体が第1シール面から浮き上がることがない。従って、上流側メイン通路と下流側メイン通路との間が確実に遮断され、例えば冷間始動直後に未浄化の排気ガスが下流側へ漏洩することがない。なお、第2シール面が僅かに後退していることで、各弁開口部の間つまり各上流側メイン通路の間のシール性は低下するが、これは、上述した回り込みの現象に若干の影響を及ぼすに過ぎない。
上記隔壁部は、例えば幅の狭い直線状をなす。また一つの例では、複数の弁開口部が全体として円形をなすように集合して、その外周に沿って円環状に上記第1シール面が形成され、かつこの円の内側に上記隔壁部が設けられている。例えば、4つの気筒に対応した4つの弁開口部がそれぞれ四分円形状をなし、第2シール面を備えた隔壁部が十字形に構成されている。
このような場合に、上記弁体は、上記第1シール面に対応した円形に構成することができ、例えば、上記弁体は、回転軸を中心に揺動して上記弁開口部を開閉する。そして、この弁体は、例えば、上記第1シール面および上記第2シール面の双方を覆う一つの平面からなるシール面を備える。
この発明によれば、一般に排気マニホルドとして構成されるメイン流路の合流点の位置に制約されずに、バイパス触媒コンバータをより上流側つまり各気筒に近い位置に配置することが可能となり、しかもメイン流路を構成する排気マニホルド等の熱容量による冷却作用が低減するので、冷間始動後、早期に排気浄化作用を得ることができる。そして、バイパス通路側へ排気を案内すべく流路切換弁が閉じた状態において、メイン流路を確実に遮断することができるとともに、各気筒の上流側メイン通路の間での排気の回り込みによるバイパス触媒コンバータの昇温性能の低下を回避できる。
以下、この発明を直列4気筒内燃機関の排気装置として適用した一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの排気装置の配管レイアウトを模式的に示した説明図であり、始めに、この図1に基づいて、排気装置全体の構成を説明する。
直列に配置された♯1気筒〜♯4気筒からなる各気筒1には、気筒毎に上流側メイン通路2が接続されている。4つの気筒に個々に接続された4本の上流側メイン通路2は、下流側で1本の下流側メイン通路3として合流しており、その合流部、換言すれば、上流側メイン通路2と下流側メイン通路3との境界となる部位には、4本の上流側メイン通路2を一斉に開閉する流路切換弁4が設けられている。この切換弁4は、冷間時に閉じられるものであって、閉時には、上流側メイン通路2と下流側メイン通路3との間の上下の連通を遮断するとともに、4本の上流側メイン通路2の間を互いに非連通状態とする構成となっている。
流路切換弁4から下流に延びる下流側メイン通路3の途中には、メイン触媒コンバータ8が介装されている。このメイン触媒コンバータ8は、車両の床下に配置される容量の大きなものであって、その触媒としては、三元触媒とHCトラップ触媒とを含んでいる。以上の上流側メイン通路2と下流側メイン通路3とメイン触媒コンバータ8とによって、通常の運転時に排気が通流するメイン流路が構成される。
なお、メイン流路として、直列4気筒内燃機関において周知の「4−2−1」の形で集合するように、一対の上流側メイン通路2に対して1本の下流側メイン通路3をそれぞれ設け、一対の下流側メイン通路3をさらに1本の流路に合流させてメイン触媒コンバータ8を配置するようにしてもよい。この場合は、機関全体としては、2本の上流側メイン通路2を一斉に開閉する流路切換弁4を一対備えることになる。
一方、バイパス流路として、上流側メイン通路2の各々から、上流側バイパス通路11が分岐している。この上流側バイパス通路11は、上流側メイン通路2よりも通路断面積が十分に小さなものであって、その上流端となる分岐点12は、上流側メイン通路2のできるだけ上流側の位置に設定されている。そして、互いに隣接した位置にある♯1気筒の上流側バイパス通路11と♯2気筒の上流側バイパス通路11とが合流点13において1本の中間バイパス通路14として互いに合流しており、同様に互いに隣接した位置にある♯3気筒の上流側バイパス通路11と♯4気筒の上流側バイパス通路11とが合流点13において1本の中間バイパス通路14として互いに合流している。なお、各通路を模式的に示した図1では、各上流側バイパス通路11が比較的長く描かれているが、実際には、可能な限り短くなっている。換言すれば、最短距離でもって中間バイパス通路14として合流している。2本の中間バイパス通路14は、合流点15において1本の下流側バイパス通路16として互いに合流している。この下流側バイパス通路16の下流端は、下流側メイン通路3のメイン触媒コンバータ8より上流側の合流点17において、下流側メイン通路3に合流している。そして、上記下流側バイパス通路16の途中には、三元触媒を用いたバイパス触媒コンバータ18が介装されている。このバイパス触媒コンバータ18は、バイパス流路の中で、可能な限り上流側に配置されている。つまり、中間バイパス通路14もできるだけ短くなっている。
なお、上記実施例では、バイパス流路全体の通路長(各気筒のバイパス通路の総和)を短くして、配管自体の熱容量ならびに外気に対する放熱面積を小さくするために、4本の上流側バイパス通路11を長く引き回さずに上流側で2本の中間バイパス通路14にまとめているが、このような構成は任意であり、例えば、バイパス触媒コンバータ18が気筒列の一方に偏って位置する場合などには、他方の端部気筒から直線状に延ばした上流側バイパス通路に残りの気筒の上流側バイパス通路を略直角に接続することにより、全体の通路長を短くすることができる。
上記バイパス触媒コンバータ18は、その内部に、前後に分割された2つのモノリス触媒担体つまり第1触媒18aと第2触媒18bとを備えている。そして、これらの第1触媒18aと第2触媒18bとの間の間隙19に、排気還流通路20の一端が接続されている。この排気還流通路20の他端は、図示せぬ排気還流制御弁を介して機関吸気系へと延びている。つまり、上記間隙19が、還流排気の取り出し口となっている。上記バイパス触媒コンバータ18は、メイン触媒コンバータ8に比べて容量が小さな小型のものであり、望ましくは、低温活性に優れた触媒が用いられる。
上記のように構成された排気装置においては、冷間始動後の機関温度ないしは排気温度が低い段階では、適宜なアクチュエータを介して流路切換弁4が閉じられ、メイン流路が遮断される。そのため、各気筒1から吐出された排気は、その全量が、分岐点12から上流側バイパス通路11および中間バイパス通路14を通してバイパス触媒コンバータ18へと流れる。バイパス触媒コンバータ18は、排気系の上流側つまり気筒1に近い位置にあり、かつ小型のものであるので、速やかに活性化し、早期に排気浄化が開始される。また、このとき、流路切換弁4が閉じることで、各気筒1の上流側メイン通路2が互いに非連通状態となる。そのため、ある気筒から吐出された排気が他の気筒の上流側メイン通路2へと回り込む現象が防止され、この回り込みに伴う排気温度の低下が確実に回避される。
一方、機関の暖機が進行して、機関温度ないしは排気温度が十分に高くなったら、流路切換弁4が開放される。これにより、各気筒1から吐出された排気は、主に、上流側メイン通路2から下流側メイン通路3を通り、メイン触媒コンバータ8を通過する。このときバイパス流路側は特に遮断されていないが、バイパス流路側の方がメイン流路側よりも通路断面積が小さく、かつバイパス触媒コンバータ18が介在しているので、両者の通気抵抗の差により、排気流の大部分はメイン流路側を通り、バイパス流路側には殆ど流れない。従って、バイパス触媒コンバータ18の熱劣化は十分に抑制される。またバイパス流路側が完全に遮断されないことから、排気流量が大となる高速高負荷時には、排気流の一部がバイパス流路側を流れることで、背圧による充填効率低下を回避することができる。
図2は、上記の排気装置をより具体的な形態として示したものであり、シリンダブロック32とシリンダヘッド33とを有する内燃機関31が、車両のエンジンルーム内に所謂横置形式に搭載されており、そのシリンダヘッド33の車両後方となる側面に、上流側メイン通路2を主に構成する排気マニホルド34が取り付けられている。この排気マニホルド34の出口部には、流路切換弁4が取り付けられ、その下流に、下流側メイン通路3となるフロントチューブ35が接続されている。メイン触媒コンバータ8は、上記フロントチューブ35の途中に設けられている。
バイパス流路となるバイパス触媒コンバータ18等は、シリンダヘッド33から車両後方へ延びるメイン流路の下側の空間に配置されている。バイパス触媒コンバータ18は、エンジンルーム内に位置し、かつ車両走行方向に対し、フロントチューブ35よりも前方側となるので、走行中は走行風によって効果的に冷却され、該バイパス触媒コンバータ18の過昇温が防止される。
次に、本発明の要部である流路切換弁4の構成を図3〜図6を用いて説明する。この流路切換弁4は、図3,図4に示すように、ハウジング51を構成するバルブベース52およびパイプ部53と、このハウジング51内に配置された弁体54と、を備えている。上記弁体54は、円盤状をなし、回転軸となるシャフト55とともに揺動するアーム56の先端に取り付けられている。上記バルブベース52は、円形のバルブシート部57を主体とし、その一側部に上記シャフト55を回転可能に保持する筒状部58を備えているとともに、弁体54が開位置にあるときに該弁体54を保持するバルブ収容部59が、上記筒状部58を中心にバルブシート部57に対し略L字形に折れ曲がった形に構成されている。上記パイプ部53は、下流側メイン通路3の上流端となるもので、先端部がベルマウス状に膨らんでいるとともに上記バルブ収容部59に対応して一部が切り欠かれており、上記バルブシート部57外周縁とバルブ収容部59外周縁とに亘って接合されている。
図5,図6に示すように、上記バルブシート部57は、各気筒の上流側メイン通路2の先端がそれぞれ接続される4つの弁開口部61を有する。これらの弁開口部61は、それぞれ四分円形状をなし、4つの弁開口部61が集合することで、全体として円形の開口部を構成している。そして、この円形の開口部の外周を囲むように、円環状に第1シール面62が形成されている。また、バルブシート部57は、円を4つの弁開口部61に仕切るように、十字形に交差した隔壁部63を有する。この隔壁部63は、4本の上流側メイン通路2ができるだけ接近して配置されるように、弁開口部61間の幅が狭く、かつ一定幅の直線状をなしており、その頂面には、弁開口部61同士を隔てるための第2シール面64が形成されている。なお、上記弁開口部61の第1,第2シール面62,64と反対側には、上流側メイン通路2となる金属管の先端が嵌合するように、段部65が各弁開口部61の全周に亘って形成されている。
上記第1シール面62は一つの平面に沿っており、また上記第2シール面64も一つの平面に沿っているが、上記第2シール面64は、上記第1シール面62に対し僅かに後退しており、両者の境界に微小な段差Δを有している。この段差Δつまり第2シール面64の後退量は、熱膨張による隔壁部63の変位を考慮して最適に設定されるが、例えば、0.1mm〜1.0mm程度であり、本実施例では、0.1mmである。なお、これらの第1,第2シール面62,64を覆う弁体54側のシール面は、単純な平面をなしている。
上記のような構成においては、上記シャフト55が適宜なアクチュエータにより回転駆動されることにより上記弁体54が揺動して弁開口部61を開閉することになるが、閉位置においては、弁体54の周縁部が円環状の第1シール面62に優先的に密接し、4本の上流側メイン通路2と下流側メイン通路3との間を確実に遮断する。特に、隔壁部63が熱膨張により弁体54へ向かって膨出変形しても、予め第2シール面64が第1シール面62から僅かに後退して形成されているので、弁体54が第1シール面62から浮き上がることがなく、下流側メイン通路3への排気の漏洩が回避される。従って、例えば、冷間始動直後に、HCを多く含む排気が下流側メイン通路3へ漏洩して外部へそのまま排出されてしまうようなことがない。上記隔壁部63、特に、十字形に交わる円の中心部分は、バルブシート部57の外周部に比べて剛性が低く、上流側メイン通路2となる金属管が長手方向に熱膨張すると、これに押されて軸方向つまり弁体54に接近する方向に変位しやすい。しかも、熱的に、4本の上流側メイン通路2が集合する円の中心部分が、最も高温となりやすく、熱膨張が大きなものとなる。本発明では、このような熱膨張に起因した流路切換弁4のシール性低下を回避できる。
一方、第2シール面64が僅かに後退していることから、特に上述の熱膨張が生じていない状態では、弁体54による第2シール面64に対するシール性は低くなるが、この第2シール面64のシールは、4つの弁開口部61の間つまり4本の上流側メイン通路2の間を隔てるためのものであり、これが完全でなくとも、4本の上流側メイン通路2の間で僅かに排気の流動(排気の回り込み)が生じるに過ぎない。これは、前述したようにバイパス触媒コンバータ18の昇温性能に影響するが、実際の昇温性能の低下は極めて僅かなものである。なお、このような観点から、第2シール面64の後退量は、上述した熱膨張による弁体54の浮き上がりを回避し得る範囲で、できるだけ小さいことが望ましい。
以上、この発明を直列4気筒内燃機関に適用した一実施例を説明したが、この発明は、直列4気筒以外の直列多気筒内燃機関あるいはV型多気筒内燃機関等の種々の形式の内燃機関の排気装置として適用することが可能であり、また、前述したように、必ずしも全気筒の上流側メイン通路を一つの流路切換弁で開閉する構成でなくともよく、例えば、排気干渉を生じない「4−2−1」の排気レイアウト等とすることも可能である。
この発明に係る排気装置の一実施例を示す構成説明図。 より具体的に示した排気装置の側面図。 流路切換弁の断面図。 流路切換弁の斜視図。 バルブベースの斜視図。 バルブシート部の断面図。
符号の説明
2…上流側メイン通路
3…下流側メイン通路
4…流路切換弁
8…メイン触媒コンバータ
11…上流側バイパス通路
16…下流側バイパス通路
18…バイパス触媒コンバータ
57…バルブシート部
61…弁開口部
62…第1シール面
63…隔壁部
64…第2シール面

Claims (7)

  1. 各気筒にそれぞれ接続された気筒毎の上流側メイン通路と、
    複数の気筒の上流側メイン通路が合流してなる下流側メイン通路と、
    この下流側メイン通路もしくはこれよりも下流の流路に介装されたメイン触媒コンバータと、
    上記上流側メイン通路から分岐するとともにバイパス触媒コンバータが介装されたバイパス通路と、
    各気筒から排出された排気が上記バイパス通路へ流れるように、複数の上流側メイン通路と下流側メイン通路との合流部においてメイン流路の開閉を行うとともに、閉時に各上流側メイン通路相互の連通を遮断する流路切換弁と、
    を備え、
    上記流路切換弁は、各気筒の上流側メイン通路の端部が接続される気筒毎の弁開口部が隔壁部を挟んで隣接しており、一つの弁体が、複数の弁開口部を囲む外周に沿った第1シール面と上記隔壁部における第2シール面とに亘って着座するように構成されているとともに、上記第2シール面が上記第1シール面に対し後退方向に微小な段差を有しており、
    この段差の後退量は、上記流路切換弁の閉時に上記隔壁部が熱膨張しても上記弁体が上記第1シール面から浮き上がらない大きさに設定されていることを特徴とする内燃機関の排気装置。
  2. 上記段差の後退量は、0.1mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気装置。
  3. 複数の弁開口部が全体として円形をなすように集合して、その外周に沿って円環状に上記第1シール面が形成され、かつこの円の内側に上記隔壁部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気装置。
  4. 4つの気筒に対応した4つの弁開口部がそれぞれ四分円形状をなし、第2シール面を備えた隔壁部が十字形に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気装置。
  5. 上記弁体が上記第1シール面に対応した円形をなすことを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関の排気装置。
  6. 上記弁体は、回転軸を中心に揺動して上記弁開口部を開閉することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の排気装置。
  7. 上記弁体は、上記第1シール面および上記第2シール面の双方を覆う一つの平面からなるシール面を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関の排気装置。
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