JP5264449B2 - 内燃機関の排気装置における開閉弁 - Google Patents
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Description
通常、このような内燃機関の排気装置における開閉弁は、ハウジングに排気ガスの流入側開口部と流出側開口部とが設けられ、この流出側開口部を開閉する弁体がハウジング内において回動自在に設けられている。
これにより、座面より上側(排気ガス流れ方向上流側)のハウジングが短縮される。
従って、開閉弁におけるハウジングの大幅な小形軽量化が可能になるという効果が得られる。
また、弁体が配置される排気パイプに内に開閉弁の開弁時における弁体を受け止めるストッパ手段が設けられている。
これにより、開弁時における弁体の揺動を阻止することができる。
図4は上流側パイプを示す縦断面図、図5は実施例1の内燃機関の排気装置における開閉弁の取り付け状態を示す縦断面図である。
この4つの上流側メイン通路2の下流側にはこの下流側を1本の下流側メイン通路3に集合させる合流部4が接続されている。そして、この合流部4の下流側である下流側メイン通路3に上記メイン触媒コンバータ5が介装されている。
このメイン触媒コンバータ5は、車両の床下に配置される容量の大きなものであって、その触媒としては、三元触媒とHCトラップ触媒とを含んでいる。
ハウジング61は、弁開口部61aの両開口端部にそれぞれ排気パイプ接続部61b、61cを有している。
弁開口部61aの排気ガス流れ方向上流側に、テーパ状の座面61dが設けられている。
弁体62は、弁開口部61aを排気ガス流れ方向上流側から開閉するもので、この弁体62は、外面が球面の一部から成る曲面状の座部62aを有する弁部62bと、弁軸62cとを備えている。
該弁軸62cは、頭部62dを有するボルトで構成されていて、弁部62bの軸心部にねじ結合されている。
この弁軸62cは、回動アーム63の自由端側に形成された弁軸62cの直径より少し大径の装着孔(貫通穴)63aに摺動及び揺動可能に挿通され、頭部62dにより装着孔(貫通穴)63aからの弁部62bの抜け落ちが阻止されている。
なお、回動アーム63は、その基部に形成された挿通孔63bに回動操作軸64を挿通した状態で固定されている。
そして、回動アーム63が回動操作軸64を中心として該回動操作軸64の回動に伴って回動することにより、弁体62による弁開口部61aの開閉操作が行われるようになっている。
緩衝手段12は、圧縮コイルスプリング12aと、上流側パイプ2aに形成された貫通孔21を排気パイプ2aの外周面側で塞ぐ有底円筒状のカバー12bと、貫通穴21内に対し摺動自在であり、開口縁部側に貫通孔21における上流側パイプ2aの外周面側の開口縁部に当接するストッパフランジ12dを有する有底円筒状の摺動カバー12cとで構成されている。
そして、圧縮コイルスプリング12aは、カバー12bと摺動カバー12cとの間に介装された状態で設けられている。
ストッパ手段11は、貫通孔21における上流側パイプ2aの内周面側の開口縁部で構成されている。
なお、上流側メイン通路2の上流側パイプ2aには、上流側バイパス通路7に連通する連通孔2eが形成されている。
また、上記両中間バイパス通路8a、8bの下流側が、合流点P3において1本の中間バイパス通路8cとして互いに合流し、この中間バイパス通路8cの下流側に上記バイパス触媒コンバータ9が接続されている。
このバイパス触媒コンバータ9は、その内部に、前後に分割された2つのモノリス触媒担体である第1触媒9aと第2触媒9bとから構成されている。
そして、これらの第1触媒9aと第2触媒9bとの間の間隙9cに、排気還流通路9dの一端が接続されている。この排気還流通路9dの他端は、図示しない排気還流制御弁を介して機関吸気系へと延びている。
また、バイパス触媒コンバータ9は、メイン触媒コンバータ5に比べて容量が小さな小型のものであり、望ましくは、低温活性に優れた触媒が用いられる。
また、バイパス触媒コンバータ9は、バイパス通路の中で、可能な限り上流側に配置されている。
つまり、上流側バイパス通路7及び中間バイパス通路8a、8b、8cもできるだけ短く形成されている。
このように構成された内燃機関の排気装置においては、内燃機関の冷間始動後のメイン触媒コンバータ5の温度または内燃機関温度ないしは排気温度が低い段階では、開閉弁6が閉じられる。なお、温度検出センサの図示は省略する。
そのため、各排気ポート#1〜#4から吐出された排気は、その全量が、上流側バイパス通路7および中間バイパス通路8a、8bを経由してバイパス触媒コンバータ9へと流れる。
そのため、ある排気ポート#1〜#4から吐出された排気が他の排気ポート#1〜#4の上流側メイン通路2へと回り込む現象が防止され、この回り込みに伴う排気温度の低下が確実に回避される。
または、内燃機関の冷却水温度または排気温度等の計測値が十分に高くなったときには、開閉弁6が開弁するようにしても良い。
この時バイパス流路側は特に遮断されていないが、バイパス流路側の方がメイン流路側よりも通路断面積が小さく、かつバイパス触媒コンバータ9が介在しているので、両者の通気抵抗の差により、排気流の大部分はメイン流路側を通り、バイパス流路側には殆ど流れない。
従って、バイパス触媒コンバータ9の熱劣化は十分に抑制される。
<閉弁作用について>
開閉弁6の閉弁時には、図3に示すように、回動操作軸64を介して回動アーム63が回転して所定角度になることにより、弁体62の曲面状の座部62aがテーパ状の座面61dに着座して該弁開口部61aを塞ぐ。
この時、弁体62の座部62bが曲面状に形成されているため、弁体62が僅かに揺動した姿勢のままでも弁体62をテーパ状座面61dに確実に着座させてシールされた状態になる。
さらに、上流側メイン通路2における弁開口部61aの上流側と下流側との差圧によって弁体62が座面61dに押しつけられて密着することで、さらにシール性が向上する。
弁体62が弁開口部61aを塞ぐ時に、弁体62の中心が弁開口部61aの中心から多少ずれている場合であっても、弁軸62dと回動アーム63の装着孔63aは摺動及び揺動可能に挿通されているため、弁体62の曲面状の座部62aが座面61dに摺動して調芯されることにより、弁体62を良好な姿勢で座面61dに着座させて良好にシールされた状態になる。
そして、弁体62における弁軸62cの頭部62dが上流側パイプ2aに形成された貫通孔21の開口縁部で構成されるストッパ手段11に当接ことにより、開弁時における回動アーム63の回動が停止されると共に、回動アーム63に対する弁体62の揺動が規制された状態になる。
開閉弁の開弁時に弁体62の弁部62bが当接する座面61dが弁開口部61aの排気ガスの流れ方向上流側開口端部側に設けられることで、開閉弁6の開弁時に弁体62が弁開口部61aの排気ガス流れ方向上流側開口端部61eよりハウジング61の外である上流側メイン通路2の上流側パイプ2a内へ向けて回動して上流側パイプ2a内に配置された状態になる。
すなわち、座面61dより上側(排気ガス流れ方向上流側)のハウジング61がその分だけ短縮され、素の結果、開閉弁6が大幅に小形軽量化された状態になる。
この内燃機関の排気装置では、上述のように、4つの各上流側メイン通路の上流側に設けた分岐点からそれぞれ分岐された複数本の各上流側パイパス通路2と、該分岐点より下流側において上流側メイン通路2を開閉する開閉弁6とを備えた構成としたことで、各気筒の排気ポート#1〜#4からパイパス触媒コンバータ9までの距離を小さくすることができる。
また、開閉弁6の各ハウジング60が別体で個別に設けられるため、一体で形成した場合に比べて気筒数に応じて容易に対応でき、設計自由度が高くなる。
これにより、座面61dより上側(排気ガス流れ方向上流側)のハウジング61が短縮される。
従って、開閉弁におけるハウジング61の大幅な小形軽量化が可能になるという効果が得られる。
また、弁体62が配置される上流側パイプ2a内に開閉弁6の開弁時における弁体62を受け止めるストッパ手段11が設けられている。
これにより、開閉弁6におけるハウジング61の構成を簡略化することができると共に、開弁時弁体62が排気ガス流により、また、車両やエンジンが振動することにより回動アーム63との間で音が発生することが無くなる。
これにより、上流側パイプ2aに特別な加工を施すことなくストッパ機能を発揮させることができる。
これにより、弁体62の閉弁時に、弁開口部61aに対する弁体62の調芯機能が発揮され、弁開口部61aの良好なシール性を確保することができる。
また、ストッパ手段11は、開閉弁6の開弁時に弁体62における軸部の頭部62dを受け止めるように構成されている。
これにより、開閉弁6の開弁時における回動アーム63の回動停止機能と、弁体62の揺動規制機能を同時に発揮させることができる。
これにより、開閉弁6の開弁時におけるストッパ手段11に対する衝撃を緩和すすることができる。
これにより、排気ガスの流通抵抗になる上流側パイプ2a内への突出部をなくすことができる。
#1〜#4 排気ポート
2 上流側メイン通路
21 貫通孔
2a 上流側パイプ(排気パイプ)
2b 下流側パイプ
2c フランジ
2d ボルト
2e 連通孔
2f フランジ
3 下流側メイン通路
4 合流部
5 メイン触媒コンバータ
6 開閉弁
61 ハウジング
61a 弁開口部
61b 上流側排気パイプ接続部
61c 下流側排気パイプ接続部
61d テーパ状座面
61e 排気ガス流れ方向上流側開口端部
62 弁体
62a 曲面状の座部
62b 弁部
62c 弁軸
62d 頭部
63 回動アーム
63a 装着孔(貫通穴)
63b 挿通孔
64 回動操作軸
7 上流側パイパス通路
8a 中間バイパス通路
8b 中間バイパス通路
8c 中間バイパス通路
9 バイパス触媒コンバータ
9a 第1触媒
9b 第2触媒
9c 間隙
9d 排気環流通路
10 下流側パイパス通路
11 ストッパ手段
12 緩衝手段
12a 圧縮コイルスプリング
12b カバー
12c 摺動カバー
12d ストッパフランジ
P1 合流点
P2 合流点
P3 合流点
Claims (4)
- 弁開口部の両開口端部にそれぞれ排気パイプへの排気パイプ接続部を有するハウジングと、
前記弁開口部を排気ガス流れ方向上流側から開閉する弁体と、
前記弁体を回動可能に支持する回動アームと、
前記回動アームを回動操作する回転操作軸と、を備え、
前記回転操作軸の回転操作による前記回動アームの回動で前記弁体による前記弁開口部の開閉が行われる内燃機関の排気装置における開閉弁において、
前記開閉弁の開弁時に前記弁体が前記弁開口部の排気ガス流れ方向上流側開口端部より前記排気パイプ内に向けて回動して該排気パイプ内に配置されるように前記開閉弁の閉弁時に前記弁体が当接する座面が前記弁開口部の排気ガスの流れ方向上流側開口端部側に設けられ、
前記弁体が配置される前記排気パイプ内に前記開閉弁の開弁時における前記弁体を受け止め、前記弁体を受け止める時の衝撃を緩衝する緩衝手段を備えたストッパ手段が設けられていることを特徴とする内燃機関の排気装置における開閉弁。 - 請求項1に記載の内燃機関の排気装置における開閉弁において、
前記ストッパ手段は、前記排気パイプの内周面で構成されていることを特徴とする内燃機関の排気装置における開閉弁。 - 請求項1または2に記載の内燃機関の排気装置における開閉弁において、
前記弁体は外面が球面の一部から成る曲面状の座部を有する弁部と、弁軸を備え、
前記弁軸は前記弁部の軸心部から突出されていて前記回動アームの自由端側に形成された貫通穴に摺動及び揺動自在に挿通された軸部と、該軸部の先端に形成されていて前記回動アームの貫通穴からの抜け落ちを阻止する頭部とを備え、
前記ストッパ手段は、前記開閉弁の開弁時に前記弁体における軸部の頭部を受け止めるように構成されていることを特徴とする内燃機関の排気装置における開閉弁。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気装置における開閉弁において、
前記ストッパ手段は、前記排気パイプに形成された貫通孔の開口縁部で構成され、前記緩衝手段は、前記貫通孔を前記排気パイプの外周面側で塞ぐカバー内に備えられていることを特徴とする内燃機関の排気装置における開閉弁。
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