JP4580570B2 - 中空糸製造用紡糸ノズルパック - Google Patents

中空糸製造用紡糸ノズルパック Download PDF

Info

Publication number
JP4580570B2
JP4580570B2 JP2001037403A JP2001037403A JP4580570B2 JP 4580570 B2 JP4580570 B2 JP 4580570B2 JP 2001037403 A JP2001037403 A JP 2001037403A JP 2001037403 A JP2001037403 A JP 2001037403A JP 4580570 B2 JP4580570 B2 JP 4580570B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
spinning
pack
nozzle pack
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001037403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002242020A (ja
Inventor
智行 古川
良久 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2001037403A priority Critical patent/JP4580570B2/ja
Publication of JP2002242020A publication Critical patent/JP2002242020A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4580570B2 publication Critical patent/JP4580570B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融可能なポリマーから溶融賦形法により中空糸を製造するための紡糸ノズルパックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
中空糸製造用紡糸ノズルパックとしては、例えば実開昭57−39972号公報に開示され、図5にも示すようなノズルパック100が使われている。このノズルパック100は、上部フィーダー112の側壁部から下部に向けて形成された溶融樹脂流路112aを通って供給された樹脂が、フィルター130を通って下部ケーシング111に組み付けられた紡糸ノズルユニット120へと導入される。前記紡糸ノズルユニット120には、ノズル面に開口する、環状の吐出スリット25及び同吐出スリット25の中心に配された気体排出孔24aと、前記吐出スリット25に溶融ポリマーを分配する分配板121と、前記気体排出孔24aに気体を導入する気体導入室23と、同気体導入室23に気体を供給する気体供給路22bとを備えている。
【0003】
従来から溶融賦形法により中空糸膜を製造する際に、溶融ポリマーの濾過は50〜1000メッシュ程度の金網を数枚積層したディスクフィルターにより行われていた。溶融ポリマーのなかには混入不純物の他に未溶解物等が存在しており、これらを濾過して除去することにより、紡糸の安定性向上を図るだけでなく、溶融賦形法で製造された中空糸膜を後工程で延伸多孔化する際の安定性が格段に上昇し、歩留まりが大幅に向上することが確認されている。
【0004】
そこで、濾過性能を高めるために、金網ディスクフィルターの上流側に金属サンドを充填して溶融ポリマーを濾過、整流する方法や、金属不織布のディスクフィルターを用いる方法などが検討されてきたが、溶融粘度が比較的高い中空糸膜用ポリマーの濾過では、濾過差圧が上昇して既設紡糸設備がこれに耐えられないという問題があった。
【0005】
また一方で、紡糸生産性の向上を目的として紡糸速度を上げることも検討されてきたが、濾過フィルターの差圧上昇が制限となって、濾材の耐圧や紡糸設備自体の耐圧がこれに足らず、しかも差圧の上昇によってポリマーのせん断発熱が大きくなり、ノズル内でのポリマーの温度斑が大きくなり、紡糸速度を十分に上げられず、且つ紡糸斑の発生原因ともなっていた。
【0006】
このような問題を解決するために、衣料用のポリエステル繊維の紡糸設備などで採用されているCPF(セントラルポリマーフィルター)を導入し、多数の紡糸ノズルパックに対し、中央に大規模な高性能濾過フィルターを設置し、中央のフィルターから周縁の紡糸孔へとポリマー配管を引きまわして供給する方法が考えられる。しかし、このCPFは溶融ポリマーの滞留劣化が問題になりやすい。
【0007】
しかも中空糸膜用のポリマーは溶融紡糸温度、紡糸条件下での溶融粘度が数万ポアズを超える比較的溶融粘度が高いポリマーであるため、中空糸製造用ノズルにおいては大規模なフィルターを中央に配置し、中央のフィルターから周縁の紡糸孔へとポリマー配管を引きまわして供給する方法がとりにくいという問題があった。更には、既設紡糸設備に対して大幅な設備改造が必要となり、実用的ではなかった。
【0008】
また、実開昭63−140074号公報に開示されているように、一般の中実糸を紡糸するための溶融紡糸ノズルパックに採用されている、センターポールの中心に濾過したポリマーが滞留するOUT−IN濾過タイプのリーフディスクフィルターを、単純に中空糸製造用紡糸ノズルパックの中に設置することも考えられる。しかしながら、かかるリーフディスクフィルターはノズルパック内での溶融ポリマーの滞留時間が増加することから、ポリマーの熱劣化によって紡糸安定性自体を損なうおそれがある。また、ノズルパック内での溶融ポリマーの滞留時間の増大は、ポリマーの温度斑にも反映する。従って、ノズルパック内部の温度を均一化することが重要になるが、周囲から加熱するノズルパックは中心部の温度が他の部位より低くなり、またクエンチ風に曝される紡糸ノズル面の温度が他の部位よりも低くなる。そのため、かかるOUT−IN濾過タイプのリーフディスクフィルターを使用することは、溶融粘度の極めて低いポリマーを高速度で紡糸する場合を除いては不可能であった。
【0009】
このような問題を解決するために、実開平5−56965号公報や、実開平5−771号公報に開示されている一般の溶融紡糸用紡糸ノズルパックでは、同ノズルパックの中に設置されているリーフディスクフィルターとして、中心部から溶融ポリマーを供給し、フィルターの外周に向かって濾過を行うIN−OUT濾過タイプのリーフディスクフィルターが提案されている。このようなIN−OUT濾過タイプのリーフディスクフィルターを用いる場合には、分配板の周縁にポリマー用のノズルを穿孔し、フィルターの中心から外周に向かって濾過されたポリマーを一箇所に絞ることなく、比較的温度が制御しやすい前記周縁に穿孔されたノズルから紡糸することが可能になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般的に市販されているリーフディスクフィルターは、周囲から中心に向かってOUT−IN濾過を行うことを前提とした構造であるため、その逆のIN−OUT濾過を行う場合に、フィルターが高い内圧には耐え得ない構造となっている。
【0011】
従って、かかるIN−OUT濾過タイプのリーフディスクフィルターは溶融粘度の極めて低いポリマーにしか適用が不可能であり、中空糸膜用に使用される粘度の高い溶融ポリマーの濾過にIN−OUT濾過粘度が高い場合は、濾過メディヤが内圧に対して膨れたり変形したりして流路を狭くすることで、濾過自体ができなく場合がある。すなわち、内側に耐圧補強を行っている一般的なOUT−IN濾過タイプのリーフディスクフィルターを、溶融粘度の高い中空糸用の紡糸ノズルパックに使用し、しかもその逆のIN−OUT濾過として使用することは困難である。
【0012】
本発明はこのような現状に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、溶融ポリマーのフィルターを既設の中空糸製造用紡糸ノズルパックと一体化し、従来の紡糸設備と互換性を持たせながら、粘度の比較的高い溶融ポリマーの濾過を高精度で行い、且つ温度斑の少ない溶融ポリマーを紡糸可能とする中空糸製造用紡糸ノズルパックを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、本件請求項1に係る発明によれば、ノズル面に開口する、環状の吐出スリット及び同吐出スリットの中心に配された気体排出孔と、前記吐出スリットに溶融ポリマーを分配する分配板と、前記気体排出孔に気体を導入する気体導入室と、同気体導入室に気体を供給する気体供給路とを有する中空糸製造用紡糸ノズルパックにおいて、円盤積層式のリーフディスクフィルターが、前記分配板の直前にその中心をセンターポールにより支持されて配し、前記センターポールは、中心軸線上に前記リーフディスクフィルターによる濾過済み溶融ポリマーの流路を有するポスト部と、同ポスト部の一端から直交して延設されたフランジ部とを有し、前記フランジ部の外側面がノズルパックの外壁の一部を構成してなることを特徴としている。
【0014】
更に本件請求項2に係る発明では、前記外壁にヒーターを有し、前記ポスト部が前記フランジ部を介して加熱されてなることを特徴としている。
【0015】
本発明にあっては、粘度の高い中空糸用溶融ポリマーであっても、OUT−IN濾過のリーフディスクフィルターにより高精度に濾過がなされ、また、濾過に要する時間が長くなっても、同フィルターの中心に配されているセンターポールのポスト部が外壁と同程度に加熱されているため、濾過済みのポリマーの温度斑が少なく、高性能な中空糸を安定して紡糸することが可能になる。
【0016】
また、本件請求項3に係る発明によれば、前記気体供給路は前記ノズル面に開口しており、前記吐出スリット及び前記気体供給路に対応する部分にそれぞれポリマー紡糸孔と気体供給開口とを有する断熱プレートが前記ノズル面に設置されてなることを特徴としている。このように、前記ノズルパックのノズル面に上記断熱プレートを設置することによって、クエンチ風によるノズル面への影響を最小限に抑えて、安定した紡糸が可能になる。
【0017】
本件請求項4に係る発明では、更に、前記ノズル面近傍にヒーターを設置してなることを特徴としている。前記ノズル面はクエンチ風の影響により、他の部位に比べて温度が低くなりやすいが、このノズル面近傍をヒーターにより加熱することで、他の部位との温度差を最小限に抑え、ノズルパック全体にわたって均一な温度分布を得ることができ、より安定した溶融ポリマーの紡糸が可能になる。
【0018】
本件請求項5に係る発明は、前記センターポールの前記ポスト部の内部にスタティックミキサーが配されてなることを特徴としている。スタティックミキサーをポスト部内に配置すれば、濾過済みの溶融ポリマーが前記ミキサーにより撹拌され、溶融ポリマーの温度を更に均一化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の好適な実施形態である中空糸製造用紡糸ノズルパックの概略を示す図である。
【0020】
前記ノズルパック1は下部ケーシング11内に中空糸の紡糸ノズルユニット20が組み込まれると共に上部フィーダー12内にリーフディスクフィルターユニット30が組み込まれている。
【0021】
前記下部ケーシング11は筒体からなり、中央に前記紡糸ノズルユニット20が組み付けられている。前記ケーシング11の下端には内周面は下方へ向けて拡径するテーパ部11aが形成されている。
【0022】
前記紡糸ノズルユニット20は前記ケーシング11の上端に密嵌する分配板21を有している。前記分配板21はその周縁に上下に貫通するとともに下方が拡径する逆ロート状の複数の分配孔21aを有している。更に同分配板21の上面は中心から前記分配孔21aへ向けて傾斜する分配面21bとなっている。
【0023】
前記分配板21の下方には、所定の間隙をもってノズル本体22が前記ケーシング11に密嵌して配されている。前記分配板21とノズル本体22との間の空間は気体導入室23を構成している。前記ノズル本体22には複数のノズル用貫通孔22aが形成されると共に、前記気体導入室23へと連通する複数の気体供給路22bが形成されている。同ノズル本体22は前記ノズル用貫通孔22aが前記分配板21の分配孔21aの形成位置にくるよう位置決めされ、前記ケーシング11にピン部材13により固定されている。
【0024】
前記気体供給路22bは、ノズル本体22のノズル用貫通孔22a以外の部位に適宜設けられ、後述するノズル中子24に形成された気体排出孔24aと断面積に大きな差異が無く、気体を大きな抵抗なく気体導入室23に導入できるよう形成されており、その大きさ及び数は同図1に限定されるものではない。なお、前記気体供給路22bは図1のノズルパック1にあってはノズル本体22の中心にも形成されているが、ノズルパック全体の温度斑を考慮して、ノズル本体22の中心には気体供給路22bを形成しない場合もある。
【0025】
前記ノズル本体のノズル用貫通孔22aにはノズル中子24が嵌挿されている。前記ノズル中子24はその上部を前記気体導入室に突出させ、上端が前記分配板21の前記分配孔21aの周縁にガスケット14を介して密着している。更に、同ノズル中子24は前記ノズル本体22のノズル用貫通孔22aの上部に密嵌すると共に、同貫通孔22aの下部では同ノズル中子24の外周面と前記貫通孔22aとの間に環状の吐出スリット25を形成する形態をなしている。この吐出スリット25の下端から中空糸が紡糸される。更にノズル中子24の前記気体導入室に露呈している上部側方から下端へと連通する気体排出孔24aが形成されている。
【0026】
前記上部フィーダー12はその中央に、下端が開放しているリーフディスクフィルターユニット30の収納空間12aが形成されている。更にフィーダー12には前記収納空間12aに連通する溶融ポリマー導入路12bが形成され、同導入路12bは前記フィーダー12の側壁上部に溶融ポリマー導入開口12cを有している。
【0027】
前記リーフディスクフィルターユニット30は、円盤状のリーフディスクフィルター31が複数枚、ガスケット及びSUSリングを挟んでセンターポスト32により積層支持されている。前記センターポスト32は円筒状のポスト部32aと、同ポスト部32aの下端から直交して延びるフランジ部32bとからなり、前記ポスト部32aには多数のポリマー用開口32cが形成されている。
【0028】
前記センターポスト32に積層支持されているリーフディスクフィルター31は、その上部からカバープレート33により圧縮され、前記センターポスト32のポスト部32aの上端においてボルト34により固定されている。
【0029】
前記リーフディスクフィルター31は、市販のものと構造的には全く同じものであり、ディスク周囲から中心に向かってOUT−INで濾過するタイプのものであるが、ノズルパック内に一体に組み込めるような直径のものを選定している。前記リーフディスクフィルター31の積層枚数は、濾過精度及び濾材寿命から求められる所用濾過面積と、ノズルパック1やリーフディスクフィルターユニット30の大きさとの関係で決定される。
【0030】
本発明にあっては前記センターポスト32に特徴がある。すなわち、従来のリーフディスクフィルターユニット30に使用されているセンターポストは、ポスト部の下端から直交して延設されたフランジ部の延設長さは、前記ポスト部及びリーフディスクフィルターを支持するため、前記リーフディスクフィルターの径寸法よりも僅かに長い程度であり、ノズルパックのケーシング内に収納されている。
【0031】
しかしながら、本発明のセンターポスト32は、前記フランジ部32bの延設長さがフィルターユニット1の下部ケーシング11及び上部フィーダー12の外周と同一面を形成する長さに設定されている。従って、前記センターポスト32のフランジ部32bにより、上述した紡糸ノズルユニット20が組み込まれた下部ケーシング11の上方がガスケット15を介して閉塞されると共に、リーフディスクフィルター30が組み込まれた上部フィーダー12の前記収納空間11aがガスケット16を介して閉塞される。そして、下部ケーシング11、上部フィーダー12及び両者間に挟持されたセンターポスト32のフランジ部32bが、ボルト17により締め付けられる。
【0032】
かかる構成を備えたノズルパック1により中空糸を製造するには、先ず、上部フィーダー12の溶融ポリマー導入開口12cから溶融ポリマーが導入され、溶融ポリマー導入路12bを通ってリーフフィルターユニット30の収納空間12aへと導入される。同収納空間12aとリーフディスクフィルターユニット30のと間隙に充填された溶融ポリマーは、リーフディスクフィルター31により濾過された後、センターポスト32のポリマー用開口32cからポスト部32aを通って滞留することなく速やかに紡糸ノズルユニット20の分配板21へと導かれる。
【0033】
このとき、ノズルパック1はその外部から所定の温度に加熱されているが、通常は、リーフディスクフィルターユニット30の中心に位置するセンターポスト32のポスト部32aは、外周部から最も離れているため温度制御が困難であり、この部分に滞留する溶融ポリマーに大きな温度分布を与えることになる。
【0034】
しかしながら本発明は、リーフディスクフィルター31を支持するセンターポスト32のフランジ部32bがノズルパック1の外壁の一部を構成していることにより、前記センターポスト32は紡糸時にノズルパック1の側面から直接、加熱される。このセンターポスト32への直接熱伝導によって、上部フィーダー12の中心に位置するセンターポスト32のポスト部32aも、下部ケーシング及び上部フィーダー12と同様、直接加熱されることになり、ノズルパック1の外壁近傍とリーフディスクフィルターユニット30の中心部にあるポスト部32aとの温度差が極めて小さくなる。
【0035】
そのため、中空糸膜用の溶融ポリマーは粘度が高く、前記フィーフディスクフィルターユニット30内での滞留時間が比較的長くなるが、その外壁のみならず、中心の前記ポスト部32aも加熱されるため、溶融ポリマーの温度斑を最小限に抑えることができる。更には、センターポスト32の滞留部分を極力小さく設計して滞留時間を極小にすることにより、温度斑を小さくできる。
【0036】
その後、濾過済みの溶融ポリマーは紡糸ノズルユニット20の分配孔21aへと分配されるが、溶融ポリマーが突き当たって滞留する分配板21の上面を、外周に向けて傾斜させた分配面21bとしているため、ポリマーの分配がスムースになされ、温度斑を小さくすることに補助的に有効である。
【0037】
溶融ポリマーは各吐出スリット25を通り、その下端の紡糸孔25aから中空糸として紡糸される。このとき、前記気体供給路22bから気体導入室23へとい導入された気体が、ノズル中子7の気体排出孔24aを通り、吐出スリット25から紡糸される中空ポリマーの内側に導入され、中空糸が紡糸される。この紡糸の際、溶融ポリマーは温度斑がないため、均一且つ安定した紡糸が可能となる。
【0038】
勿論、以上述べたノズルパック1の構成は本発明の一例にすぎず、補助的なノズルパックの設計はこれらに限定されるものではない。
【0039】
例えば、上記吐出スリット25は、紡糸条件によっては、クエンチ風の影響を受けて放熱し、このことがノズルパック1全体の温度斑を大きくする。そこで、前記ノズル本体22の下端、すなわちノズル面に、図2に示すような断熱プレート26を設置することが好ましい。かかる断面プレート26を設置することによりノズル面からの放熱を抑えて、ノズルパック全体の温度を均一化することができる。
【0040】
前記断熱プレート26には、前記吐出スリット25と略同一径をもち、中空糸を紡糸するための紡糸孔26aと、前記気体供給路22bと同一径をもつ気体導入開口26bとが形成され、前記ノズル本体22に対して円周方向の位置決めのためのピン穴等を設けること等で、同本体22に容易に組み付けできるようになっている。また、紡糸孔26aは段付き孔とされており、前記吐出スリット25の近傍では前記ノズル本体22の下面(ノズル面)に断熱プレート26が直接接触しないようにし、断熱効果をより高めている。なお、断熱プレート26の材質は、紡糸や予熱時のノズルパック1の温度に耐えられるものであれば特に制限は無いが、熱膨張や、清掃を考慮してノズルパック1の材質と同じものを用いることがより好ましい。
【0041】
また、クエンチ風の影響を抑えるために、図1に示すノズルパック1の下部ケーシング11の下端部分に、図3に示すようなバンドヒーター27を取り付けて積極的に温度制御することも、ノズルパック全体の温度を均一化することには有効である。前記バンドヒーター27は一部が離間したリング状であり、その離間部分に間隙を調節すると共に、ノズルパック1の下部ケーシング11下端に締め付けて固定するためのネジ部材27aが取り付けられている。そのため、バンドヒーター27は下部ケーシングの下端の寸法に応じて適宜、その寸法を調節し固定可能である。
【0042】
なお、バンドヒーター27は図3に示すものに限定されるものではないが、ノズルパック1を一体として設置し、従来の紡糸ノズルパックと互換性をもたせて使用するためには、図1の下部ケーシング11の下端部分にケーシング11をハンドヒーターの厚さ分だけ削り込むようにして設置できるようにすることがより望ましい。
【0043】
バンドヒーター27は使用温度範囲、制御精度条件を満たすものであれば特に制限は無く、フイルム製造装置等のTダイ等に用いられるリップヒーターと同様に補助的な温度制御を行うものである。
【0044】
ところで、上述したノズルパック1によれば、ノズルパック1全体の温度を均一化することが可能であるが、ディスクフィルターを使用した従来のノズルパックと比較すると、溶融ポリマーのノズルパック1内での滞在時間は長くならざるを得ない。従ってポリマー粘度の温度依存性の特に大きなポリマーや、熱履歴に敏感なポリマーにおいては、紡糸安定性を損なう場合もある。
【0045】
かかる問題点を解決すべく改良されたノズルパック1′を図4に示す。同ノズルパック1′は、リーフフィルターユニット30′のセンターポスト32のポスト部32a内にスタティックミキサー35が設置されている点、及び分配板21′の上面が平坦面21b′である点が上記ノズルパック1と異なる以外は、上記ノズルパック1と同一の構成を備えている。従って、ノズルパック1と同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
前記センターポスト32のポスト部32a内にスタティックミキサー35を設置することにより、濾過後の溶融ポリマーを積極的に均一混合させることができるため、安定した紡糸が可能となる。なお、このように濾過後のポリマーをスタティックミキサー35により均一化する場合には、紡糸時のポリマー圧力の増加を招くので、濾過差圧や、ノズルパック1′全体の差圧、均一混合の程度を調整しながらスタティックミキサー35の段数をパック1内の寸法許容範囲内で決定する必要がある。
【0047】
以下、本発明について実施例を参照して具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示すような、中空糸製造用紡糸ノズルパックを作製した。リーフディスクフィルターの仕様は以下の通りである。
リーフディスクフィルター
金属不織布/ナスロンLF2M08D1(95%濾過精度20μ)
直径φ78−30、日本精線(株)製
積層枚数9枚
合計濾過面積0.0432m2
センターポール内径:φ10mm
この中空糸製造用紡糸ノズルパックにより以下の紡糸条件にて溶融ポリマーを供給して、中空糸の紡糸を行った。
紡糸条件
ポリマー :高密度ポリエチレン(ハイゼックス:三井化学製)
紡糸温度 :160℃
吐出量 :75.06cc/min
ノズルパック圧力:6.0MPa
紡糸速度 :200m/min
クエンチ条件 :吹き出し温度16℃、風量適宜調整
【0048】
以上の結果、吐出樹脂温度は156℃程度で安定して制御可能であり、安定して紡糸を行うことが可能であった。また、紡糸時の管理項目である直径(こぶ)も安定しており、糸切れは全く発生しなかった。更に、次の工程である延伸工程で、紡糸欠陥起因と思われる糸切れ率は3%台であり、従来のノズルパックでのそれの半分に削減することができた。さらに、ノズルパック圧力は、通常の紡糸時間の50時間経過後も、圧力上昇が0.1MPaと極僅かであり、差圧上昇によるノズル寿命に関しては全く問題が無く、継続して紡糸を継続することが可能であった。
【0049】
(比較例1)
図5に示すディスクフィルターを用いた従来の中空糸製造用紡糸ノズルパック100により、上述した実施例1とほぼ同じ紡糸条件により中空糸を紡糸した。前記ノズルパック100は上部フィーダー112の側壁部から下部に向けて溶融樹脂流路112aが形成されている。下部ケーシング111には紡糸ノズルユニット120とディスクフィルター130とが組み付けられている。前記紡糸ノズルユニット120は、分配板121以外の構成が上述した本発明のノズルパック1の紡糸ノズルユニット20と同一であり、それら同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0050】
前記分配板121はその上端にディスクフィルター130の支持段部121aを有し、その下部に濾過されたポリマーが滴下する空間121bが形成されている点で上述の分配板21とは異なるが、その他の構成は同一であり、前記空間121bの底面が中心から外周に向けて傾斜した分配面121cとなっており、外周には溶融ポリマーの分配路121dが形成されている。また、ここで使用したディスクフィルター130は下記の仕様であった。
ディスクフィルター
SUS金網9層 (#50、#100、#325、#600、#1000、#325、#100、#50、#10)
直径75mm、関西金網(株)製
95%濾過精度:51μm
濾過面積:0.0049m2
【0051】
この結果、紡糸速度190m/minで紡糸することが可能であった。ノズルパック圧力は11MPaであり、吐出樹脂温度は152℃程度で、安定になるまで2時間程度の時間を要した。また、紡糸時の管理項目である直径(こぶ)での不良率は4%であった。更に、次の工程である延伸工程で、紡糸欠陥起因と思われる糸切れ率は約7%であった。ノズルパックの差圧上昇は、通常の紡糸時間50時間後に5MPa程度であり、大幅な寿命延長は困難な状況であった。
【0052】
以上説明したように、本発明の本中空糸製造用紡糸ノズルパックでは、リーフフィルターユニットにおけるセンターポストのフランジ部によりノズルパック外周面を構成しているため、このフランジ部からの直接熱伝導により、中央のポスト部も加熱され、同ポスト部内に滞留する溶融ポリマーをも加熱し、その温度を制御することができる。そのため、ポスト部内に滞留する溶融ポリマーの温度斑を最小限に抑え、溶融ポリマーの温度を均一化して、安定に中空糸を紡糸生産することが可能になる。
【0053】
また、本発明の本中空糸製造用紡糸ノズルパックは、従来のノズルパックと完全に互換性を持たせることが可能であり、既存の紡糸設備を全く変更することなく、高精度な濾過を行うことが可能になる。これにより、紡糸速度向上の律束となっていたポリマーの紡糸圧力を下げることが可能になるばかりでなく、ノズルパックの寿命を延長することも可能になり、中空糸膜の品質の安定化だけでなく、生産性の大幅な向上を図れるという、格別の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施形態による中空糸製造用紡糸ノズルパックの断面図である。
【図2】図1の中空糸製造用紡糸ノズルパックのノズル面に配されている断熱プレートの斜視図である。
【図3】図1の中空糸製造用紡糸ノズルパックに付加的に取りつけるバンドヒーターの一例を示す上面図及び側面図である。
【図4】本発明の好適な変形例による中空糸製造用紡糸ノズルパックの断面図である。
【図5】従来の中空糸製造用紡糸ノズルパックの断面図である。
【符号の説明】
10 中空糸製造用紡糸ノズルパック
11 下部ケーシング
11a テーパ部
12 上部フィーダー
12a リーフディスクフィルターユニットの収納空間
12b 溶融ポリマー導入路
12c 溶融ポリマー導入開口
13 ピン部材
14 ガスケット
20 紡糸ノズルユニット
21 分配板
21a 分配孔
21b 分配面
22 ノズル本体
22a ノズル用貫通孔
22b 気体供給路
23 気体導入室
24 ノズル中子
24a 気体排出孔
25 吐出スリット
26 断熱プレート
26a 紡糸孔
26b 気体導入開口
27 バンドヒーター
30 リーフディスクフィルターユニット
31 リーフディスクフィルター
32 センターポスト
32a ポスト部
32b フランジ部
32c ポリマー用開口
33 カバープレート
34 ボルト
35 スタティックミキサー

Claims (5)

  1. ノズル面に開口する、環状の吐出スリット及び同吐出スリットの中心に配された気体排出孔と、前記吐出スリットに溶融ポリマーを分配する分配板と、前記気体排出孔に気体を導入する気体導入室と、同気体導入室に気体を供給する気体供給路とを有する中空糸製造用紡糸ノズルパックにおいて、
    円盤積層式のリーフディスクフィルターが、前記分配板の直前にその中心をセンターポールにより支持されて配し、
    前記センターポールは、中心軸線上に前記リーフディスクフィルターによる濾過済み溶融ポリマーの流路を有するポスト部と、同ポスト部の一端から直交して延設されたフランジ部とを有し、前記フランジ部の外側面がノズルパックの外壁の一部を構成してなることを特徴とする中空糸製造用紡糸ノズルパック。
  2. 前記外壁にヒーターを有し、前記ポスト部が前記フランジ部を介して加熱されてなることを特徴とする請求項1記載の中空糸製造用紡糸ノズルパック。
  3. 前記気体供給路は前記ノズル面に開口しており、前記吐出スリット及び前記気体供給路に対応する部分にそれぞれポリマー紡糸孔と気体供給開口とを有する断熱プレートが前記ノズル面に設置されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の中空糸製造用紡糸ノズルパック。
  4. 更に、前記ノズル面近傍にヒーターを設置してなることを特徴とする請求項2記載の中空糸製造用紡糸ノズルパック。
  5. 前記センターポールの前記ポスト部の内部にスタティックミキサーが配されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の中空糸製造用紡糸ノズルパック。
JP2001037403A 2001-02-14 2001-02-14 中空糸製造用紡糸ノズルパック Expired - Fee Related JP4580570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001037403A JP4580570B2 (ja) 2001-02-14 2001-02-14 中空糸製造用紡糸ノズルパック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001037403A JP4580570B2 (ja) 2001-02-14 2001-02-14 中空糸製造用紡糸ノズルパック

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002242020A JP2002242020A (ja) 2002-08-28
JP4580570B2 true JP4580570B2 (ja) 2010-11-17

Family

ID=18900540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001037403A Expired - Fee Related JP4580570B2 (ja) 2001-02-14 2001-02-14 中空糸製造用紡糸ノズルパック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4580570B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5148132B2 (ja) * 2006-03-01 2013-02-20 株式会社日本触媒 熱可塑性樹脂組成物のペレットの製造方法
CN102517656A (zh) * 2011-09-28 2012-06-27 苏州龙杰特种纤维股份有限公司 一种涤纶卷曲丝的制备方法及其装置
JP5741871B2 (ja) * 2012-03-16 2015-07-01 三菱レイヨン株式会社 多孔質中空糸膜の製造方法および紡糸装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5739972U (ja) * 1980-08-13 1982-03-03
JPS6262916A (ja) * 1985-09-10 1987-03-19 Mitsubishi Chem Ind Ltd ピツチ系炭素繊維の製造方法
JPS63140074U (ja) * 1987-03-04 1988-09-14
JPH04300309A (ja) * 1991-03-22 1992-10-23 Nhk Spring Co Ltd 樹脂供給装置
JPH076271U (ja) * 1993-10-04 1995-01-27 日機装株式会社 中空繊維用紡糸口金の芯液処理装置
JPH09150018A (ja) * 1995-12-01 1997-06-10 Teijin Ltd 熱可塑性ポリマーの濾過方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5739972U (ja) * 1980-08-13 1982-03-03
JPS6262916A (ja) * 1985-09-10 1987-03-19 Mitsubishi Chem Ind Ltd ピツチ系炭素繊維の製造方法
JPS63140074U (ja) * 1987-03-04 1988-09-14
JPH04300309A (ja) * 1991-03-22 1992-10-23 Nhk Spring Co Ltd 樹脂供給装置
JPH076271U (ja) * 1993-10-04 1995-01-27 日機装株式会社 中空繊維用紡糸口金の芯液処理装置
JPH09150018A (ja) * 1995-12-01 1997-06-10 Teijin Ltd 熱可塑性ポリマーの濾過方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002242020A (ja) 2002-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4580570B2 (ja) 中空糸製造用紡糸ノズルパック
JP4008495B2 (ja) 鉱質ウールを製造する方法および装置
CN106242266A (zh) 用于短切玻璃纤维生产的漏板及短切玻璃纤维生产方法
CN206289339U (zh) 一种双组份弹性复合纤维纺丝组件
CN211394717U (zh) 一种停留时间可控的熔体纺丝组件
CN212834159U (zh) 一种便于更换的涤纶丝喷丝板
CN211713265U (zh) 一种基于溶液纺丝技术的纺丝组件及纺丝设备
JPH06199537A (ja) 光ファイバ線引炉
JP3141464B2 (ja) 光ファイバ線引炉
JP2000345424A (ja) 溶融紡糸口金パックおよび溶融紡糸装置
CN203602761U (zh) 用于细旦及超细旦锦纶6长丝生产的纺丝组件
CN220450379U (zh) 高性能碳纤维喷丝板
JP2004197284A (ja) 海島型複合繊維用口金装置および該口金装置を用いた海島型複合繊維の製造方法。
CN211921330U (zh) 一种用于拉制细径光纤的湿干模具
JP2524425Y2 (ja) 溶融紡糸用口金パツク
CN212895119U (zh) 一种并列复合纤维纺丝组件
JP7225761B2 (ja) 金属濾過フィルター
CN212505169U (zh) 一种聚丙烯熔喷无纺布喷丝装置
JPH0131462B2 (ja)
RU2198144C2 (ru) Стеклоплавильный сосуд для получения непрерывного волокна
JPH0556965U (ja) 溶融紡糸用口金パック
JP3268477B2 (ja) 乾式紡糸装置
CN107904674B (zh) 一种用于锦纶66气囊用工业长丝生产的纺丝组件
CN2499410Y (zh) 一种复合纺丝组件
EP4185401A1 (en) Spinning beam

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100824

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100830

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees