JP4579498B2 - 接着シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着シートに関し、詳しくは血液を入れる血液パック等の軟質塩化ビニル樹脂製パック等に貼付できる接着性に優れた接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、血液を入れる血液パックとしては、軟質塩化ビニル樹脂製パックが多く用いられている。血液パックは、血液に関する情報が記載されたラベルが貼付されて使用される。
貼付されたラベルは、蒸気滅菌などを施した後に、軟質塩化ビニル樹脂に含まれる可塑剤によりラベルの粘着性が低下することがあり、ラベルの浮き剥がれが生じる場合がある。血液パックからラベルが剥がれると、血液に関する情報が不明になり重大な問題になる。また、その場合であっても、ラベルが単に剥がれただけならば、剥がれた血液パックを廃棄処分すればよいが、何らかの理由により知らないうちに複数のラベルが剥がれ、入れ替わって再度貼付された場合は、間違った血液情報の血液パックが使用されることになり、さらに致命的な問題になる。
【0003】
これらの問題を解決するために、紙基材の片面にアクリル系共重合体樹脂と塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体を主成分とする感熱性接着剤層を有する血液バッグ用ラベルが提案されている(特許文献1参照)。また、表面にアクリル系樹脂で形成された撥水層を有する紙基材の裏面に感熱性接着剤層を有する血液パック用ラベルが提案されている(特許文献2参照)。また、シート基材と、層内剥離性の中間層と、接着剤層を積層した血液バッグ用ラベルが提案されており、その接着剤層に用いられる接着剤として具体的には、アクリル系共重合体を主成分とするエマルジョン系接着剤や変性オレフィン系接着剤が提案されている(特許文献3参照)。さらに、紙基材の片面に塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体を主成分とする感熱性接着剤層を有する血液パック用ラベルが提案されている(特許文献4参照)。
しかしながら、ラベルを血液パックに熱圧着前に仮着しようとしても、熱圧着前の初期接着力が不足していて、貼付時に剥がれたり、ずれてしまうという不都合があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−158607号公報
【特許文献2】
特開平1−118187号公報
【特許文献3】
特開平4−282161号公報
【特許文献4】
特開平11−288223号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、加熱圧着前の被着体への仮着性を有し、貼付時に剥がれやずれを生じず、貼付後の浮きが発生しない、軟質塩化ビニル樹脂製被着体などにも長期間優れた接着性を有する接着シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、基材の裏面に設ける感熱性接着剤層を、ガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂及び無機フィラーの混合物で構成することにより、加熱圧着前の被着体への仮着性を有し、初期の接着力を向上させ、また、長期に亘り優れた接着力を維持でき、浮きを防ぐことができることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、基材の裏面に感熱性接着剤層が設けられており、該感熱性接着剤層がガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂並びに酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム及び硫酸バリウムから選ばれる少なくとも1種の無機フィラーの混合物からなることを特徴とする血液パック貼付用接着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記接着シートにおいて、基材が、紙又は合成紙である血液パック貼付用接着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記接着シートにおいて、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂とガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂との含有割合が、それぞれ25〜75質量%と75〜25質量%である血液パック貼付用接着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記接着シートにおいて、無機フィラーの含有量が、ガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂とガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂の合計量100質量部に対して10〜40質量部である血液パック貼付用接着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記接着シートにおいて、無機フィラーの二次粒子径が5〜25μmである血液パック貼付用接着シートを提供するものである。
さらに、本発明は、基材の裏面に感熱性接着剤層が設けられており、該感熱性接着剤層が、ガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂並びに酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム及び硫酸バリウムから選ばれる少なくとも1種の無機フィラーの混合物からなる接着シートが軟質塩化ビニル製血液パックに貼付されていることを特徴とする軟質塩化ビニル製血液パックを提供するものである。
また、本発明は、上記軟質塩化ビニル製血液パックにおいて、基材が、紙又は合成紙である軟質塩化ビニル製血液パックを提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、基材としては、例えば上質紙、コート紙、グラシン紙等の各種紙、各種合成紙、及びポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、アセテート樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂などのプラスチックのフイルム、シートなどが挙げられる。基材は、1層のみで構成されていてもよいし、2層以上の多層構造でもよい。また、基材は、未延伸でもよいし、縦または横などの一軸方向または二軸方向に延伸されていてもよい。
【0009】
基材の厚みは、特に制限ないが、通常10〜250μmであり、好ましくは50〜200μmである。
基材は、着色されていてもよいし、無色透明のものでもよい。また、基材の表面又は裏面には、印刷、印字などを施してもよい。そのために、基材には、感熱記録層、熱転写、インクジェット、レーザー印字などが可能な印字受像層、印刷性向上層等が設けられてもよい。
【0010】
本発明においては、基材の裏面に感熱性接着剤層が設けられるが、感熱性接着剤層は、ガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂及び特定の無機フィラーの混合物からなる。
ポリエステル接着剤のポリエステル樹脂のガラス転移温度は、10〜70℃であるが、好ましくは15〜60℃である。
ポリエステル粘着剤のポリエステル樹脂のガラス転移温度は、−40〜0℃であるが、好ましくは−30〜0℃である。
各ポリエステル樹脂は、それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることができる。
感熱性接着剤層におけるポリエステル樹脂中のガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂とガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂との含有割合は、それぞれ25〜75質量%と75〜25質量%が好ましく、30〜70質量%と70〜30質量%が特に好ましい。
【0011】
上記ポリエステル樹脂は、通常はポリオールと多価カルボン酸とを重合させることにより得られる。
上記ポリオールとしては、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、グリセリン、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。なお、ポリオールは、1種又は2種以上を用いることができる。
【0012】
多価カルボン酸としては、マロン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、コハク酸、グルタル酸、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、デカジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸、シクロペンタンジカルボン酸などが挙げられる。多価カルボン酸は、1種又は2種以上を用いることができる。
ポリオールと多価カルボン酸の組合せは、得られるポリエステル樹脂のガラス転移温度が上記範囲になる様に適宜選定すればよい。
【0013】
感熱性接着剤層は、架橋剤を添加して硬化させたものが好ましい。架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アルミニウムキレート化合物、エチレンイミン化合物などが挙げられ、ポリイソシアネート化合物が好ましく、耐候性の観点からは脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート化合物が特に好ましい。また、架橋剤を使用する場合は、架橋促進剤を添加することが好ましい。架橋剤の添加量は、ガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂とガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂の合計量100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、特に0.1〜2質量部が好ましい。
【0014】
感熱性接着剤層には、無機フィラーが含有される。
無機フィラーは、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム及び硫酸バリウムから選ばれ、ゲル状のものが好ましい。これらのうち、酸化チタンゲル、シリカゲルが特に好ましい。無機フィラーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機フィラーの形状は、特に制限ないが、球状が好ましい。無機フィラーの粒径は、二次粒子径が5〜25μmであることが好ましく、10〜20μmが特に好ましく、また、無機フィラーの二次凝集粒子の平均粒径は、感熱性接着剤層の厚みと同等以上が好ましい。
無機フィラーの含有量は、ガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂とガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂の合計量100質量部に対して、10〜40質量部が好ましく、10〜40質量部がより好ましく、10〜30質量部が特に好ましい。
【0015】
また、感熱性接着剤層には、他の添加剤の1種以上を含有させることができる。添加剤としては、たとえば、染料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。酸化防止剤としては、アニリド系、フェノール系、ホスファイト系、チオエステル系などが挙げられる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などが挙げられる。
感熱性接着剤層は、上記各成分を混合し、必要に応じて希釈剤などを追加混合して適当な粘度に調整した混合物から成る感熱性接着剤を基材の裏面に塗布することにより、又は剥離基材の表面に塗布し、次いで塗布層の表面に基材の裏面を貼り合わせることにより、形成できる。塗布は、コンマコーター、グラビヤコーター、ダイコーター、リバースコーター、マイヤーバーなどにより、行うことができる。
【0016】
なお、感熱性接着剤に含まれる希釈剤又は後から追加する希釈剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの脂肪族炭化水素、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン等が挙げられる。希釈剤の配合量は、要求される粘度になるように適宜選定すればよい。
感熱性接着剤層の厚みは、特に制限ないが、通常5〜40μmであり、好ましくは10〜25μmである。
なお、本発明において、感熱性接着剤層の表面に印刷や印字を施してもよい。
【0017】
なお、感熱性接着剤層の表面は、剥離シートで覆うことができる。
剥離シートは、少なくとも片面が剥離性を有する支持基材からなり、支持基材の剥離性面は、剥離剤を塗工したものであってもよいし、剥離剤を塗工しないものでもよい。
剥離シートの支持基材としては、例えば紙、合成紙、プラスチックフィルムなどが挙げられる。紙としては、例えばグラシン紙、ポリエチレンラミネート紙などが挙げられ、プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂などのプラスチックのフイルムなどが挙げられる。また、剥離剤を塗工しない剥離シートの適当な具体例としては、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂フィルムなどのポリオレフィン樹脂フィルム、これらのポリオレフィン樹脂フィルムを紙や他のフィルムにラミネートしたフィルムが挙げられる。剥離シートの支持基材の厚みは、特に制限されないが、通常は50〜300μm程度であればよい。
【0018】
剥離シートに用いられる剥離処理剤としては、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、長鎖アルキル含有樹脂などが挙げられる。
基材、感熱性接着剤層及び剥離シートを積層した接着シートの厚みは、プリンター等に導入できる厚さが好ましく、通常は50〜300μm程度であればよい。
本発明の接着シートは、平面のシート状であってもよいし、ロール状に巻き取ったものであってもよい。
【0019】
本発明の接着シートは、感熱性接着剤層を貼着する種々の用途に使用できるが、被着体が軟質ポリ塩化ビニル樹脂である場合に特に有効であり、血液パックなどの表示ラベル、管理ラベルとしての利用が特に有用である。
血液パックへの貼付用接着シートは、基材の表面に血液型、採血日時などの血液情報を印刷されている。接着シートの血液パックへの貼付は、通常血液パックへの血液の充填の前に行われる。
接着シートを被着体に貼付するには、通常感熱性接着剤層を被着体の表面に直接接して重ね合わせて、加熱押圧することにより行われる。加熱温度は、通常80〜160℃にすればよく、100〜150℃が好ましい。押圧する圧力は、通常0.5〜10kg/cm2である。
【0020】
【発明の効果】
本発明の接着シートは、基材の裏面に感熱性接着剤層が設けられており、該感熱性接着剤層がガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂及び無機フィラーの混合物からなることを特徴とする接着シートであるので、加熱圧着前の仮着性を有し、貼付時に接着シートが剥がれたり、ずれたりすることが防止でき、貼付後は浮きが発生しない、軟質塩化ビニル樹脂製被着体などにも長期間優れた接着性を有する接着シートを得ることができる。
【0021】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
実施例の初期タック測定試験及び接着力測定試験は、下記の方法に従って行なった。
(1)初期タック測定試験:接着シートの感熱性接着剤層面を指で触れて観察し、下記の基準で評価した。
○:粘着性があるもの
×:粘着性のないもの
【0022】
(2)接着力測定試験:接着シートの感熱性接着剤層面を140℃、2kg/cm2で塩化ビニル樹脂製の血液パックの表面に圧着させ、圧着後5秒後に剥離速度300mm/minで剥離(T型剥離)し、剥離状態を観察し、下記の基準で評価した。
◎:血液パック又は接着シートの基材が破れたもの
○:血液パック又は接着シートの基材が一部破れたもの
×:血液パック又は接着シートの基材が破れず、接着シートが剥がれたもの
(3)蒸気滅菌適性:接着シートの感熱性接着剤層面を140℃、2kg/cm2で塩化ビニル樹脂製の血液パックの表面に圧着させ、110℃水蒸気中に40分間放置した後の浮き剥がれを目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:接着シートの浮き剥がれがないもの
×:接着シートの浮き剥がれが発生したもの
【0023】
(実施例1)
ガラス転移温度が20℃のポリエステル樹脂(日本合成化学工業(株)製、商品名「ポリエスターLP−035」)を50質量部(固形分)と、ガラス転移温度が−5℃のポリエステル樹脂(日本合成化学工業(株)製、商品名「ポリエスターSNT」)を50質量部(固形分)と、架橋剤(ポリイソシアネート化合物、東洋インキ製造(株)製、商品名「BHS8515」)0.5質量部(固形分)と、無機フィラー(酸化チタン、大日精化工業(株)製、商品名「SZカラー7030ホワイト」、粒子形状:球状、2次粒子の平均粒径15μm)20質量部(固形分)と、希釈剤(トルエン)100質量部とを混合し、得られた混合液を、合成紙(ユポコーポレーション(株)製、商品名「ユポ80SGS」、厚み80μm)からなる基材の裏面に、乾燥後の感熱性接着剤層の厚みが12μmになるように塗布乾燥し、感熱性接着剤層を形成した。次に、グラシン紙の表面にシリコーン加工を施した剥離シート(リンテック(株)製、商品名「6Kシロ」、秤量:60g/m2)でその感熱性接着剤層を被覆し、接着シートを作成した。
この接着シートの基材の表面に、血液情報を印刷した。次いで、印刷された接着シートをラベルサイズにカットし、剥離シートを剥がし、軟質塩化ビニル樹脂製血液パックの表面に接着シートを加熱圧着(加熱温度140℃、圧力2kg/m2)して、貼付した。接着シートの貼付時には、接着シートの剥がれやずれはなかった。この状態で1ヶ月間放置した後に、接着シートの接着状況を目視で観察したが、浮きは無かった。初期タック測定試験、接着力測定試験、蒸気滅菌適性の評価を行い、その結果を表1に示す。
【0024】
(実施例2)
実施例1において、ガラス転移温度が20℃のポリエステル樹脂を30質量部にし、ガラス転移温度が−5℃のポリエステル樹脂を70質量部にした以外は、実施例1と同様に、接着シートを形成し、軟質塩化ビニル樹脂製血液パックに接着シートを貼付した。接着シートの貼付時には、接着シートの剥がれやずれはなかった。この状態で1ヶ月間放置した後に、接着シートの接着状況を目視で観察したが、浮きは無かった。初期タック測定試験、接着力測定試験、蒸気滅菌適性の評価を行い、その結果を表1に示す。
【0025】
(実施例3)
実施例1において、ガラス転移温度が20℃のポリエステル樹脂を70質量部にし、ガラス転移温度が−5℃のポリエステル樹脂を30質量部にした以外は、実施例1と同様に、接着シートを形成し、軟質塩化ビニル樹脂製血液パックに接着シートを貼付した。接着シートの貼付時には、接着シートの剥がれやずれはなかった。この状態で1ヶ月間放置した後に、接着シートの接着状況を目視で観察したが、浮きは無かった。初期タック測定試験、接着力測定試験、蒸気滅菌適性の評価を行い、その結果を表1に示す。
【0026】
(比較例1)
実施例1において、ガラス転移温度が20℃のポリエステル樹脂を100質量部とし、ガラス転移温度が−5℃のポリエステル樹脂を用いなかった以外は、実施例1と同様に、接着性シートを作成し、軟質ビニル樹脂製血液パックに接着シートを貼付した。初期タック測定試験、接着力測定試験、蒸気滅菌適性の評価を行い、その結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、酸化チタンを配合しなかった以外は、実施例1と同様にして接着シートを作成し、軟質ビニル樹脂製血液パックに接着シートを貼付した。初期タック測定試験、接着力測定試験、蒸気滅菌適性の評価を行い、その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
Claims (7)
- 基材の裏面に感熱性接着剤層が設けられており、該感熱性接着剤層がガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂並びに酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム及び硫酸バリウムから選ばれる少なくとも1種の無機フィラーの混合物からなることを特徴とする血液パック貼付用接着シート。
- 基材が、紙又は合成紙である請求項1に記載の血液パック貼付用接着シート。
- ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂とガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂との含有割合は、それぞれ25〜75質量%と75〜25質量%である請求項1又は2に記載の血液パック貼付用接着シート。
- 無機フィラーの含有量が、ガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂とガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂の合計量100質量部に対して10〜40質量部である請求項1〜3のいずれか一項に記載の血液パック貼付用接着シート。
- 無機フィラーの二次粒子径が5〜25μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の血液パック貼付用接着シート。
- 基材の裏面に感熱性接着剤層が設けられており、該感熱性接着剤層がガラス転移温度が10〜70℃のポリエステル樹脂、ガラス転移温度が−40〜0℃のポリエステル樹脂並びに酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム及び硫酸バリウムから選ばれる少なくとも1種の無機フィラーの混合物からなる接着シートが軟質塩化ビニル製血液パックに貼付されていることを特徴とする軟質塩化ビニル製血液パック。
- 基材が、紙又は合成紙である請求項6に記載の軟質塩化ビニル製血液パック。
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