JP4577246B2 - レンジ切換え装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者が設定した要求レンジを電気信号に変換し、該電気信号に応じてモータ(アクチュエータ)を駆動して自動変速機のレンジ(例えばP,R,N,D…)を切換えるレンジ切換え装置、いわゆるシフトバイワイヤ(SBW)に関する。
近時、電子制御技術の進化に伴い、運転者がボタン又はレバー等で設定した要求レンジをポジションセンサ等が検知して電気信号に変換し、これを信号線(バイワイヤ)を介してモータ等のアクチュエータに伝達して、自動変速機のマニュアルバルブを切換え制御するシフトバイワイヤ(SBW)が注目されている。
該シフトバイワイヤは、モータ(アクチュエータ)出力軸と、マニュアルバルブを駆動する駆動軸(マニュアルシャフト)との間にあそび(ガタ)が設けられている。特に、ディテント機構によりマニュアルバルブのスプールを所定位置に引込んで位置するレンジ切換え装置にあっては、上記あそびは必須となる。
従来、スイッチ操作に基づく電気信号が出力された場合に上記あそびを除去する(ガタ詰め)ようにアクチュエータを動作させる初期駆動指示手段と、その初期駆動指示手段の指示に基づくアクチュエータの動作の完了後もレンジ切換え弁(マニュアルバルブ)を切換え動作させる状態にあることを判定した場合に前記アクチュエータを更に継続して動作させるシフト指示手段と、を備えたシフトバイワイヤが提案されている(特許文献1参照)。
特開平6−193729号公報
上記シフトバイワイヤは、まず初期駆動指示手段によりあそびを除去して、この状態でシフト判定が継続している場合にシフト指示手段によりレンジを切換えるものであって、上記シフト判定の確認の間に初期駆動指示手段によりあそび除去(ガタ詰め)が行われるが、運転者がシフト要求をした後、実際にアクチュエータによりレンジが切換えられるまでの時間が短縮されることはない。
従来のシフトバイワイヤは、上記特許文献1に示すものを含めて、図5に示すように、例えば初期駆動指示手段によりモータ(アクチュエータ)に電流が流れてモータ位相が増加しても、まず上記あそび除去(ガタ詰め)作業があり、このための所定時間(T)遅れ後、始めてマニュアルバルブの駆動軸(マニュアルシャフト)の回動が開始されてその回転角が増加する。これにより、ディテント機構による引込み作動のために所定のあそびを有するシフトバイワイヤにあっては、モータ駆動開始から駆動軸の回転までに遅延を生じ、シフト実行に要する時間が長くなる。特に、上記あそび除去による時間遅れは、シフト間隙が長くかつ車輌発進時に操作されるP(パーキングレンジ)→D(ドライブレンジ)シフト時に顕在化し、運転者に違和感を与える。
そこで、本発明は、上記あそび除去のためのタイムラグ(無駄時間)をなくして、上述した課題を解消したレンジ切換え装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、レンジ切換え操作手段(31)の操作に基づく電気信号によってモータ(2)を駆動し、該モータの回転を、あそびを有する伝動機構(5)を介してレンジ切換え(マニュアル)バルブに連動する駆動軸(10)に伝達すると共に、該駆動軸をディテント機構(6)により位置決めしてなる、レンジ切換え装置(1)において、
運転者により操作されるブレーキ(32)の作動を検出するブレーキセンサ(32a)と、
前記レンジ切換え操作手段(31)の操作に基づく電気信号による前記モータ(2)の駆動に先立ち、前記ブレーキセンサの作動信号に基づき、前記ディテント機構(6)を所定レンジ(例えばPレンジ)位置に保持したままで、かつ該所定レンジから切換えられる方向の前記伝動機構(5)のあそびを除去する所定トルクを前記モータ(2)が出力するように制御するあそび除去制御手段(30a)と、を備えた、
ことを特徴とするレンジ切換え装置にある。
好ましい態様として、前記あそび除去制御手段(30a)は、前記所定レンジからの切換え信号が入力されるまで連続して前記モータが前記所定トルクを出力するように制御する。
また、前記あそび除去制御手段(30a)は、前記ブレーキセンサ(32a)の作動信号から所定時間(t)経過すると終了される。
前記ディテント機構(6)は、前記駆動軸(10)に固定されかつ複数の切欠き凹部(16a・・・)を有するディテントプレートと、前記複数の切欠き凹部のいずれか1個に嵌入するように付勢されているローラ(22a)を有するディテントスプリング(22)と、を備え、前記複数の切欠き凹部のうちPレンジ凹部(16ap)が端部に位置して、Pレンジ位置からは一方向にのみ切換えられてなり、
前記あそび除去制御手段(30a)は、前記レンジ切換え操作手段がPレンジにあるときに作動する。
また、前記ディテント機構は、前記駆動軸に固定されかつ複数の切欠き凹部を有するディテントプレートと、前記複数の切欠き凹部のいずれか1個に嵌入するように付勢されているローラを有するディテントスプリングと、を備え、前記複数の切欠き凹部のうちDレンジ凹部が端部に位置して、Dレンジ位置からは一方向にのみ切換えられてなり、
前記あそび除去制御手段は、前記レンジ切換え操作手段がDレンジにあるときに作動する。
前記駆動軸(10)の回動角を検出する位置センサ(13)を備え、
前記あそび除去手段(30a)は、前記位置センサ(13)に基づき、前記ローラ(22a)が前記Pレンジ凹部(16ap)又は前記Dレンジ凹部に嵌入している位置決め位置より所定値以上前記一方向に回動していることを検出すると、前記所定トルクを所定量減算するように制御する。
転者により操作されるアクセルの開度を検出するアクセルセンサ、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサ及び車輌の車速を検出する車速センサの少なくとも1つを備え、
前記アクセルセンサからのアクセル開度が所定値以下、前記エンジン回転数センサからのエンジン回転数が所定値以下及び前記車速センサからの車速が所定値以下であることの少なくとも1つが検出され、かつ前記ブレーキセンサからの作動検出信号が検出されたときに前記あそび除去制御を実行する。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより請求項の記載に何等影響を及ぼすものではない。
本発明によると、ブレーキセンサのオン信号により、所定レンジ(例えばPレンジ)から運転者が異なるレンジ(例えばDレンジ)にセレクトする意図があると判断して、ディテント機構を所定レンジ位置に保持した状態で、レンジが切換えられる方向の伝動機構のあそびを除去する所定トルクをモータが出力するので、運転者が実際に所定レンジから切換え操作すると、上記伝動機構のあそびの遅れを待つことなく、直ちに駆動軸がモータにより回動してレンジの切換えが行われる。
所定レンジ(例えばPレンジ)からの切換え信号が入力されるまでは、モータが上記所定トルクを連続して出力すると、例えディテント機構からのトルクや、車輌の振動等により伝動機構のあそびが再び生じることを防止でき、所定レンジからの切換え時のあそびによるレンジの切換えの遅れ(タイムラグ)を確実に防止することができる。
ブレーキセンサのオン時間から所定時間経過しても、所定レンジからの切換え信号がない場合、上記モータの所定トルクの出力を停止すると、モータ又はモータ駆動回路に電流を流し続けることによる発熱などのトラブル及び耐久性の低下を未然に防止することができる。
レンジ切換え手段がPレンジにあるとき作動すると、ディテントプレートのPレンジ凹部が端部に位置して、Pレンジからのシフト切換えは一方向のみであり、かつ発進時のP−Dシフトは、シフト間隔も長く、伝動機構のあそびによる違和感も強く感じるが、モータの所定トルク方向が一方向に規定される簡単な制御でもって、正確かつ確実に上記あそびによる遅れをなくして、上記違和感を解消することができる。
レンジ切換え手段がDレンジにあるとき作動すると、ディテントプレートのDレンジ凹部が端部に位置しているので、モータの所定トルク方向が一方向に規定される簡単な制御でもって、正確かつ確実に上記あそびによる遅れをなくすことができる。
経年変化等により、ディテント機構の規定のPレンジ位置又はDレンジ位置から所定値以上一方向に駆動軸が回動変位したことを検出すると、所定トルクを所定量減算するように学習制御するので、上記モータに付与する所定トルクを適正に保って、長期に亘って上記あそび除去を行うことができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。シフトバイワイヤによるレンジ切換え装置1は、図1に示すように、アクチュエータであるモータ2と、位置センサ3と、伝動機構5と、ディテント機構6と、を有しており、電気信号に基づくモータ2の回転に基づき、マニュアルバルブ(レンジ切換えバルブ)7のスプール9を操作する。上記伝動機構5は、モータ2の出力軸の回転を駆動軸(マニュアルシャフト)10に伝達するギヤ11,12及びボールネジ装置13からなり、ケース15に収納されている。
ケース15の一側面外側にはモータ2が固定されており、該一側面と直交する面にマニュアルシャフト10が回転自在に支持されている。該マニュアルシャフト10の一端には、ケース15の外側面に固定されている位置センサ3の回転部が連結されており、上記マニュアルシャフト10の他端には、ケース15の外方において前記ディテント機構6のディテントプレート16が固定されている。前記ケース15には上記ボールネジ装置13のネジ軸17が回転自在に支持されており、該ネジ軸17にはギヤ12が固定されている。該ギヤ12には前記モータ2の出力軸に固定されているギヤ11が噛合しており、モータ2の回転が減速されてネジ軸17に伝達される。
上記ネジ軸17にはボールナット19が回転方向を阻止されて螺合されており、該ボールナット19とマニュアルシャフト10とがアーム20により連結されている。アーム20は、その一端部がマニュアルシャフト10に固定されており、先端が2股状となって、ナット19の左右鍔部19a,19aとの間に嵌合しており、ナット19の軸方向移動をマニュアルシャフト10の回転(揺動)運動として伝達する。なお、前記ケース15に貫通してマニュアルレバー21が設けられており、該レバー21の先端部が上記ナット19に連結されて、緊急時、該マニュアルレバー21の操作によりナット19を軸方向に操作し得る。また、上記ディテントプレート16にはロッド25が連結されており、該ロッドは図示しないパーキングポールに連結されて、P(パーキング)レンジに操作された際、パークロックされる。
前記ディテント機構6は、板バネからなるディテントスプリング22を有しており、該スプリング22は一端がバルブボディ23に固定され、かつ他端にローラ22aが回転自在に支持されている。ディテントプレート16は、レンジ位置に対応した数(例えば4個)の切欠き凹部16a…を有しており、これら凹部のいずれか1個にローラ22aが嵌入するように上記ディテントスプリング22が付勢されている。また、ディテントプレート16はアーム部16bを有しており、該アーム部16bにマニュアルバルブ(レンジ切換えバルブ)7のスプールが連結されている。
図2に詳示ように、アーム20の基端孔部20bには面取り孔20cが形成されており、該面取り孔20cには、マニュアルシャフト10に形成された2面取り部10aが係合されている。該2面取り部10aと孔20cとの間には所定角のあそび(ガタ)が形成されており、またアーム20の先端当接部20aと、ボールナット19の両鍔部19a,19aとの間にも所定量のあそび(ガタ)が形成されている。更に、両ギヤ11,12の噛合面にもバックラッシュからなるあそび(ガタ)を有しており、これらが総合して伝動機構5全体で相当量のあそびが形成されている。なお、マニュアルシャフト10と位置センサ3及びディテントプレート16との間にはあそびがないように嵌合されている。
前記モータ2は、モータ制御部30により制御され、かつ該制御部30には、位置センサ3並びに車輌の運転席に配置されたセレクトレバー(レンジ切換え操作手段)31からの電気信号が信号線(ワイヤ)を介して入力されている。該セレクトレバー31は、運転者により操作され、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの各レンジ位置に位置決めされ、各位置に応じた電気信号を出力する。なお、レンジ切換え操作手段は、上述したレバーに限らず、例えばステアリングハンドルに配置された押ボタン等のスイッチ又は音声入力等によるものでもよい。上記モータ制御部30は、上記位置センサ3及びシフトレバー31等からの入力信号に基づき、モータ2を正転、逆転及び制動すべく電流等の電気量を出力する。
そして、運転者がセレクトレバー31を操作することに基づき、運転者が要求するレンジに対応した信号がモータ制御部30に入力する。すると、該モータ制御部30は、該要求レンジ位置と位置センサ3に基づく現レンジ位置とにより、モータの回転方向及び回転量が算出され、モータ2は、該算出結果に基づき回転される。該モータ2の回転は、ギヤ11,12を介してネジ軸17に伝達され、ボールナット19が軸方向に移動し、更にアーム20を介してマニュアルシャフト10が回転する。上記モータ2の回転角は、要求レンジ位置に対応するディテントプレート16の切欠き凹部16aの山を越える領域に対応しており、該所定凹部にローラ22aが入り込んだ状態でモータは制動されて停止する。この状態で、上述した伝動機構5のあそびに基づき、ディテントスプリング22の付勢力によりローラ22aが所定凹部の谷底に嵌入するように誘導され(引込まれ)、ディテントプレート16が所定レンジ位置に位置決めされる。該ディテントプレート16に連結しているマニュアルバルブ7のスプール9が所定レンジ位置に移動され、これによりレンジ切換え装置1は、運転者が要求したレンジ位置に確実かつ正確にスプール9を位置し得る。
ついで、図2ないし図4に沿って、本発明の要部であるPレンジからの操作時のあそび除去制御について説明する。前記モータ制御部30には、運転者が踏圧操作するフットブレーキ32の作動を検出するブレーキセンサ(スイッチ)32aからの信号が入力されている。一般に、レンジ切換え装置1にはシフトロック機構が設けられており、セレクトレバー31をPレンジから他のレンジへ操作する際、安全上、フットブレーキ32を踏んでいなければレンジ切換えをできないようになっている。
モータ制御部30は、上記ブレーキセンサ(スイッチ)32aからのON信号により、ディテントスプリング22に基づくローラ22aが切欠き凹部16aを乗り越えることのない範囲のトルクをモータが出力するあそび除去(ガタ詰め)制御手段30aを有している。即ち、あそび除去制御手段30aは、前記伝動機構5のあそびを除去(ガタ詰め)するが、ローラ22aがディテントプレートのPレンジ凹部16apに位置する際、ディテントスプリング22によるD方向から受けるトルクよりも小さいトルクをモータ2が出力するように、所定電流を出力する。
上記あそび除去制御手段30aを、図3に示すフローチャート及び図4に示すタイムチャートで説明する。まず、サブルーチンである本あそび除去制御手段30aは、本あそび制御の前回実施より所定時間経過していること(S1;YES)、位置センサ3又はセレクトレバー31からの信号に基づき、現在Pレンジにあることを検出していること(S2;YES)、そしてブレーキセンサ32aがブレーキオン(フットブレーキ32の踏圧作動中)を検出していること(S3;YES)、を条件として割込みスタートする。S1は、本制御が短時間に繰返されることによるモータ2及びその駆動回路に支障を生じないためであり、S2は、Pレンジ以外のレンジ、例えばDレンジにあってブレーキ32を踏んだ場合等、無駄に本制御が作動しないためである。
そして、S2,S3のYES、即ち現在Pレンジにあってシフト待ち状態であり、かつ運転者がブレーキ32を踏むと、運転者が発進するためにPレンジから他のレンジ(例えばDレンジ)に切換える意図があると推定し、まずタイマをセットし(S4)、所定の大きさ(電流値)Iにてモータ2を出力する(S5)。これにより、モータ2から伝動機構5にトルクが作用し、伝動機構5のあそび、即ちギヤ11,12のバックラッシュ、ボールナット19とアーム20との間の2面幅間のあそび、アーム20とマニュアルシャフト10との間の2面取り部のあそびが除去されるが、ディテント機構6はPレンジ位置にそのまま位置決めされている。
図4に示すように、ブレーキONと同時にモータ2に所定電流が供給され、伝動機構5のあそびに相当する分だけモータ2の出力軸が回転する。この際、ディテント機構6は、Pレンジ凹部16apの谷部にローラ22aが保持されている状態を保持され、ディテントプレート16及びそれと一体のマニュアルシャフト10は、回転することはない。図4において、M1は、ディテント機構のPレンジ谷角度に一致する実際のマニュアルシャフト2の回動角度であり、M2は、上記伝動機構5のあそびによるマニュアルシャフト10の可動範囲のP側限界角度であり、M3は、同じくあそびによる可動範囲のD側限界角度である。
即ち、ディテントプレート16のPレンジ凹部16apにローラが嵌入した位置決め状態にあって、マニュアルシャフト10部分相当での伝動機構5のあそびは、D側にあってはM3に示す角度であり、それと反対方向のP側にあってはM2に示す角度である。S5によるモータ2は、伝動機構5のD側へのあそびを完全に吸収して、ローラ22aをPレンジ凹部16apのD側の壁面に押付けるようにして、ディテント機構6のD方向から受けるトルクよりも小さいトルクを出力する。
マニュアルシャフト(M/S)10が所定値以上変化しない場合(S6;NO)、S4にて設定されたタイマtが経過しないか判断される(S7)。図4において、モータ2に所定時間t電流Iが流され続けると、モータ及びその駆動回路に問題(耐久性を含む)を生じる可能性があり、所定時間t経過すると、モータ2はOFFされる(S8)。また、運転者がフットブレーキの踏圧作動を解除すると(ブレーキOFF、S9;YES)、運転者がレンジ切換えをする意図をなくしたと判断して、モータがOFFされる(S8)。
ブレーキを踏んだ状態で、運転者がセレクトレバー31を操作してPレンジからの切換え要求が発生すると(S10;YES)、モータ2には、ディテント機構6を乗り越える大きな電流が入力され、直ちにレンジ切換え装置1は、所定レンジ(例えばDレンジ)に切換えられ、本あそび除去制御は終了する(S11)。これにより、Pレンジからのレンジ切換え時、予め伝動機構5のあそびが除去されているので、あそび分を動かすための無駄時間(タイムラグ)がなくなり、素早く操作することができる。
上記S10において、Pレンジからの切換え要求が発生しない場合(S10;NO)、本制御はタイマtが経過しない間繰返され、モータ2は所定トルクを出力し続け、ディテント機構から受けるトルクや振動により、再びあそびが生じることを防止している。
上記S6において、位置センサ3に基づきマニュアルシャフト10が所定値以上変化したことを検出すると(S6;YES)、モータ出力値Iを所定量(例えば初期値に対して1%)減算する(S12)。これにより、マニュアルシャフト10をPレンジ谷角度に保持して、Pレンジ位置から外れることを防止している。そして、該減算制御した後、モータ2はオフされる(S8)。なお、S12において、モータ出力値の減算のみの学習制御をしているが、一般に、伝動機構5のあそび除去(ガタ取り)トルクと、ディテント機構6の位置決め保持トルクとの差は大きく、モータ出力値があそび除去トルクを下まわることはなく、かつ経年変化によりディテントスプリング22の付勢力が弱くなるように変化するため、該スプリング付勢力に対応してディテント機構がPレンジ谷角度を保持するように学習制御すれば足りる。
本実施の形態にあっては、図4にM1=M2として、マニュアルシャフト10がディテント機構6のPレンジ谷角度から動かないように設定しているが、鎖線M2’で示すように、マニュアルシャフト10を、Pレンジ谷位置からPレンジ凹部16apを乗り越えない範囲で僅かに回動変位してもよい。これにより、Pレンジ凹部16apのDレンジ側壁面に僅かに移動した位置に対応するマニュアルシャフト10の角度を位置センサ3により検出して、該検出値が所定範囲内になるようにモータ出力トルクを減算又は加算制御するようにしてもよい。即ち、S6を、「M/S角度が所定範囲内か」として、S12を、モータ出力値Iを所定量減算又は加算に変更して、あそびも確実に吸収するように学習制御するようにしてもよい。
なお、上述実施の形態に示すように、Pレンジからのシフト操作に適用して最適であるが、本発明は、必ずしもPレンジに限ることはない。例えば、信号待ち又は渋滞により車輌を停止する場合、DレンジからNレンジにセレクトレバーを移動することがある。この場合、一般に、運転者は、フットブレーキ又はサイドブレーキを作動して、ブレーキON状態にあって、次に発進する場合、NレンジからDレンジにシフトされる。従って、本あそび除去制御をNレンジに適用することも可能であり、即ちS2を「Nレンジにてシフト待ち?」に変更することも可能である。また、ディテントプレートの切欠き凹部が、Pレンジと反対側の端にDレンジ凹部がある場合、DレンジからPレンジ又はNレンジに戻す場合、一般にフットブレーキを踏んでおり、かつモータの回転方向は一定であるため、Dレンジからのシフトにも適用可能である。即ち、本発明は、レンジ切換え時に、ブレーキ(フットブレーキ又はサイドブレーキ)を作動する所定レンジから切換える制御に適用可能である。
Dレンジに対する適用例を図3のフローチャートに対応させると、位置センサ3又はセレクトレバー31からの信号に基づき、現在Pレンジにあることを検出していること(S2;YES)を、位置センサ3又はセレクトレバー31からの信号に基づき、現在Dレンジにあること、また現在Dレンジにあることを検出していることかつ車速が所定車速以下であることを検出していること、またはDレンジを検出していることかつエンジン回転数が所定値以下、またはDレンジを検出していることかつアクセル開度が所定値以下(S2;YES)に置換える。さらに、ブレーキを踏んだ状態で、運転者がセレクトレバー31を操作してPレンジからの切換え要求が発生する(S10;YES)を、ブレーキを踏んだ状態で、運転者がセレクトレバー31を操作してDレンジからの切換え要求が発生する(S10;YES)に置換える。この場合、Pレンジからのシフト操作に適用した場合と同様にDレンジからのシフト操作に適用した場合となる。S2においてブレーキ(フットブレーキ又はサイドブレーキ)の条件に加えて車速、エンジン回転数やアクセル開度などの条件も併用したが、このようにすることによって更にセレクトレバー31を操作してDレンジからのシフト操作の前にあそび詰め制御を実行することができるようになるのでセレクトレバー31が移動された後にあそび分を動かすタイムラグを無くすことができる。すなわち、セレクトレバーの移動が予想される状態を検知する信号に基づいてあそび詰め制御を実行することができるようになる。なお、車速、エンジン回転数、アクセル開度は、それぞれ車輌に配設された車速センサ、エンジン回転数センサ、アクセル開度センサ(いずれも不図示)から得ることも可能であるとともに、車輌から得ることも可能である。
本発明を適用し得るレンジ切換え装置(シフトバイワイヤ)を示す斜視図。 その主要部を示す概略図。 本発明に係るあそび除去制御を示すフローチャート。 そのタイムチャート。 従来のシフトバイワイヤによるタイムチャート。
符号の説明
1 レンジ切換え装置(シフトバイワイヤ)
2 モータ
3 位置センサ
5 伝動機構
6 ディテント機構
7 レンジ切換えバルブ(マニュアルバルブ)
10 駆動軸(マニュアルシフト)
16 ディテントプレート
16a 切欠き凹部
16ap Pレンジ凹部
22 ディテントスプリング
22a ローラ
30 モータ制御部
30a あそび除去制御手段
31 レンジ切換え操作手段(セレクトレバー)
32 (フット)ブレーキ
32a ブレーキセンサ

Claims (8)

  1. レンジ切換え操作手段の操作に基づく電気信号によってモータを駆動し、該モータの回転を、あそびを有する伝動機構を介してレンジ切換えバルブに連動する駆動軸に伝達すると共に、該駆動軸をディテント機構により位置決めしてなる、レンジ切換え装置において、
    運転者により操作されるブレーキの作動を検出するブレーキセンサと、
    前記レンジ切換え操作手段の操作に基づく電気信号による前記モータの駆動に先立ち、前記ブレーキセンサの作動信号に基づき、前記ディテント機構を所定レンジ位置に保持したままで、かつ該所定レンジから切換えられる方向の前記伝動機構のあそびを除去する所定トルクを前記モータが出力するように制御するあそび除去制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とするレンジ切換え装置。
  2. 前記あそび除去制御手段は、前記所定レンジからの切換え信号が入力されるまで連続して前記モータが前記所定トルクを出力するように制御してなる、
    請求項1記載のレンジ切換え装置。
  3. 前記あそび除去制御手段は、前記ブレーキセンサの作動信号から所定時間経過すると終了されてなる、
    請求項記載のレンジ切換え装置。
  4. 前記ディテント機構は、前記駆動軸に固定されかつ複数の切欠き凹部を有するディテントプレートと、前記複数の切欠き凹部のいずれか1個に嵌入するように付勢されているローラを有するディテントスプリングと、を備え、前記複数の切欠き凹部のうちPレンジ凹部が端部に位置して、Pレンジ位置からは一方向にのみ切換えられてなり、
    前記あそび除去制御手段は、前記レンジ切換え操作手段がPレンジにあるときに作動してなる、
    請求項1ないし3のいずれか1項記載のレンジ切換え装置。
  5. 前記駆動軸の回動角を検出する位置センサを備え、
    前記あそび除去手段は、前記位置センサに基づき、前記ローラが前記Pレンジ凹部に嵌入している位置決め位置より所定値以上前記一方向に回動していることを検出すると、前記所定トルクを所定量減算するように制御してなる、
    請求項4記載のレンジ切換え装置。
  6. 前記ディテント機構は、前記駆動軸に固定されかつ複数の切欠き凹部を有するディテントプレートと、前記複数の切欠き凹部のいずれか1個に嵌入するように付勢されているローラを有するディテントスプリングと、を備え、前記複数の切欠き凹部のうちDレンジ凹部が端部に位置して、Dレンジ位置からは一方向にのみ切換えられてなり、
    前記あそび除去制御手段は、前記レンジ切換え操作手段がDレンジにあるときに作動してなる、
    請求項1ないし3のいずれか1項記載のレンジ切換え装置。
  7. 前記駆動軸の回動角を検出する位置センサを備え、
    前記あそび除去手段は、前記位置センサに基づき、前記ローラが前記Dレンジ凹部に嵌入している位置決め位置より所定値以上前記一方向に回動していることを検出すると、前記所定トルクを所定量減算するように制御してなる、
    請求項6記載のレンジ切換え装置。
  8. 運転者により操作されるアクセルの開度を検出するアクセルセンサ、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサ及び車輌の車速を検出する車速センサの少なくとも1つを備え、
    前記アクセルセンサからのアクセル開度が所定値以下、前記エンジン回転数センサからのエンジン回転数が所定値以下及び前記車速センサからの車速が所定値以下であることの少なくとも1つが検出され、かつ前記ブレーキセンサからの作動検出信号が検出されたときに前記あそび除去制御を実行してなる、
    請求項6記載のレンジ切換え装置。
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