JP4576278B2 - 歯科用照射装置 - Google Patents

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本発明は、口腔内を照射する歯科用照射装置に係り、詳しくは、歯牙のう蝕部、欠損部、病変部、歯石或いは歯垢等の非健全部から蛍光を発する励起光を照射する機能を備えた歯科用照射装置に関する。
歯科用の照明装置としては、歯科用診療台の周辺側部に設置された所謂無影灯が挙げられる。この無影灯は、上下或いは水平旋回可能なハンガーアームの先端に取付けられ、歯科用診療台上の患者の口腔内を明るく照らす為に、術者によってその移動・点灯操作がなされる。従来、このような無影灯としては、光源としてハロゲンランプを用いたものの他に、最近では特許文献1のように、光源としてLEDを用いた無影灯も採用されるようになった。
また、特許文献2には、発光色の異なる2つ以上の光源を備え、人口歯と天然歯との比較評価をし得るようにした歯科用照射装置が開示されている。更に、特許文献3は本出願人に係るものであるが、本文献には、歯牙等の病変部(非健全部)に励起光を照射し、病変部が発する特有の蛍光像を撮像手段で撮像して診断に供するようにした診断用撮影器が開示されている。更に、特許文献4には、診断用レーザと検出評価装置との組合せにより、歯牙のう蝕の程度を診断しながら治療用レーザによる治療を行う診断装置が開示されている。
実用新案登録第3084178号公報 特開2003−7478号公報 特開2004−237081号公報 特開平10−314194号公報
而して、前記特許文献1に開示された無影灯は、単に診療域を明るく照らすだけのものであり、特定の照射光による光学的作用によって、非健全部位を視覚的にクローズアップさせて観察し得るような機能を有するものではない。また、特許文献2に開示された歯科用照射装置は、上記のように人口歯と天然歯との比較評価を行い得るものではあるが、この装置も、非健全部位、特に歯牙の初期う蝕部を視覚的にクローズアップさせて観察し得るような機能までも有するものではない。
更に、特許文献3に開示された診断用撮影器は、口腔内に挿入し、非健全部位に励起光を照射することによる蛍光像を、撮像手段を通じて診断に供するものであるが、蛍光を発する非健全部位を術者自らが直接視認・観察し得るものではなく、しかも、本診断用撮影器は術者が把持して口腔内に挿入しながら歯牙の状態を撮影するものであるから、この撮影操作と並行して歯牙の治療作業等は実質的に行い得なかった。また、特許文献4に開示された診断装置は、ハンドピースの先端を口腔内に挿入して励起光を歯牙に照射し、歯牙が発する蛍光を検出評価装置で評価した後、レーザ治療を行い得るようにしたものであるが、術者自らが直接歯牙を視認・観察しながら、治療を行い得るものではなく、また、レーザ治療器以外のエアタービンやマイクロモータハンドピースを用いた並行治療等をも可能とするものではなかった。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、口腔内を照射し、クローズアップされた非健全部位の状態を直接視認しながら、並行して歯科治療等を行い得る歯科用照射装置を提供する点にある。
請求項1の発明に係る歯科用照射装置は、歯科診療台の側部に設置され、歯科診療台上の患者の口腔内を照射する為の照射手段を備えた歯科用照射装置であって、上記照射手段が、照明光を照射する機能と、口腔内の非健全部より蛍光を放射させる励起光を照射する機能を有することを特徴とする。そして、上記照射手段は、請求項の発明のように、励起光及び照明光を選択照射及び/若しくは同時照射させる為の照射制御手段を備えていること、或いは、請求項の発明のように、前記照射手段が、励起光及び照明光の少なくとも一方の照射光量を調整する為の照射光量調整手段を備えていることが望ましい。
また、請求項の発明のように、前記照射手段が、励起光用及び照明光用の光源を備え、これら光源の内、少なくとも照明光用光源は、白色光源、望ましくは請求項の発明のように、白色LEDからなるものとすることができる。この場合、励起光用の光源は、請求項の発明のように、励起光して使用可能な波長の光を照射するLEDが望ましく採用される。或いは、請求項の発明のように、励起光用の光源が、白色光源からなり、該白色光源は、励起光としての特定波長域の光のみを透過させる為の照射用フィルタを備えているものとすることもできる。
請求項の発明においては、請求項の発明のように、前記照射手段が、励起光用及び照明光用として共用される白色光源と、励起光としての特定波長域の光のみを透過させる為の照射用フィルタと、この照射用フィルタを着脱する為の着脱手段とを備え、励起光を照射する場合は、上記白色光源の出光部に照射用フィルタを装着するようになすことができる。
また、請求項及びのいずれかの発明においては、請求項の発明のように、前記光源が、LED、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、レーザダイオード、半導体レーザ、固体レーザ発振器及びレーザ発振器のいずれかからなることが望ましい。
更に、上記いずれかの発明においては、請求項10の発明のように、前記照射手段が、赤外光、紫外光、光重合用光、ホワイトニング用光及びティースマニキュア用光の内の少なくとも1種の光を照射する機能を更に有するものとすることができる。この場合、請求項11の発明のように、前記照射手段が、励起光、照明光、及び上記各種光用として共用される白色光源と、上記各目的に応じた波長域の光のみを透過させる為の複数の照射用フィルタと、この照射用フィルタを切替える為の切替手段とを備え、上記いずれかの光を照射する場合は、上記白色光源の出光部に目的に応じた照射用フィルタが選択切替設定されるようになすことができる。そして、上記いずれかの発明においては、請求項12の発明のように、前記励起光として、波長が400±30nmの光が望ましく採用される。
請求項1の発明によれば、歯科診療台の側部に設置された照射装置から、診療台上の患者の口腔内に励起光を照射させ、この励起光の照射により、う蝕、歯石、歯垢等の非健全部(病変部)から発する蛍光像を直接視認観察することができるから、クローズアップされた非健全部の状態を的確に把握し得ると共に、この状態観察と並行して、それに適した各種ハンドピース等を用いた歯科診療を実施することができ、極めて効率的且つ適正な歯科診療がなされる。
また、照射手段が、照明光を照射する機能を更に有しているから、更に、請求項の発明のように、励起光及び照明光を選択照射及び/若しくは同時照射させる為の照射制御手段を備えているものとすれば、励起光及び照明光の選択照射により、照明光の照射時には非健全部周辺の可視光像の全体観察と、非健全部の蛍光像の観察とを臨機応変に切替実施できる。照明光と励起光とを同時照射する場合は、照明光の照射による非健全部周辺の可視光像と励起光の照射による非健全部の蛍光像とを同時に視認観察することができる。従って、非健全部周辺部における正常な生体組織に対する非健全部の相対位置や程度が的確に把握され、診断・臨床価値の高い観察情報が得られる。特に、歯科のう蝕診断に用いる場合は、照明光の照射により歯肉やう蝕部の周辺の歯牙の輪郭が明瞭に視認され、且つ励起光の照射によりう蝕部特有の蛍光像も明瞭に視認されるから、その後の治療精度の向上に大きく寄与する。
上記に加え、請求項の発明のように、照射手段が、照明光及び励起光の少なくとも一方の照射光量を調整する光量調整手段を備えるようにすれば、例えば、非健全部の蛍光像を強調させたい場合は、励起光の照射光量を照明光のそれより相対的に大となるよう調整し、また、非健全部周辺の正常組織の可視光像を強調し自然な色調の像に近い状態で観察したい場合は、逆に照明光の照射光量を励起光のそれより相対的に大となるよう調整すればよく、使用・診断目的に応じて有用な像を簡易に得ることができる。
請求項の発明のように、励起光用及び照明光用の光源の内少なくとも照明光用光源を白色光源とし、更に、この白色光源を請求項の発明のように白色LEDからなるものとすれば、非健全部及びその周辺部の可視光画像、特に非健全部周辺の正常組織の像が自然で質感のある色合いのものとして観察することが出来、また、白色LEDを用いることにより、光源のコンパクト化、装置の低コスト化及び長寿命化を図ることができる。また、請求項の発明のように、励起光用の光源としてLEDを用いれば、その入手性の良さと、小型、長寿命等の特性が相乗して、極めて簡易に、且つコンパクトで実用価値の高い照射装置を構成することができる。
請求項の発明のように、励起光用光源を白色光源とし、この白色光源に励起光としての特定波長域の光のみを透過させる為の照射用フィルタを備えるようにすれば、汎用性の高い白色光源を用いながら簡易に励起光の照射機能をもたせることができる。また、請求項の発明のように、光源を、励起光用及び照明光用として共用される白色光源とし、この白色光源の出光部に、上記照射用フィルタを着脱自在に装着するようにすれば、この照射用フィルタを装着した状態で白色光源をオンとすることにより、励起光を照射することができる。また、照射用フィルタを取外して白色光源をオンとすれば、照明光として照射することができ、光源が1種でこのような使い分けができるので、極めて便利である上に、装置のコンパクト化、低コスト化が図られる。
請求項の発明のように、前記光源として、LEDに限らず、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、レーザダイオード、半導体レーザ、固体レーザ発振器及びレーザ発振器のいずれかを用いることができ、これらを任意に選択することができる。特に、照明光の照射機能をも備えたものとする場合は、既存の無影灯に励起光の照射機能を付加するだけで本発明の照射装置を構成することができ、極めて有用である。また、LED、レーザダイオード、半導体レーザ、固体レーザ発振器及びレーザ発振器を用いる場合は、照射手段から照射される励起光の波長の巾が限られるので照射用フィルタを使用しないで構成できる。また、これらの汎用品を使用すれば、安価な構成にすることが出来、装置の小型軽量化も図ることができる。
請求項10の発明のように、前記照射手段が、赤外光、紫外光、光重合用光、ホワイトニング用光及びティースマニキュア用光の内の少なくとも1種の光を照射する機能を更に有するものとすれば、1台の照射装置で、診断目的に応じた歯牙の観察、或いは、歯科診療等を実施することができる。特に、赤外光或いは紫外光を照明光として用いる場合は、その反射光像は可視光ではないので直接視認できないが、赤外光或いは紫外光まで周波数帯域のあるCCD等の撮像手段を介して観察するようにすれば、赤外光或いは紫外光の持つ特性(浸透性が大等)により、臨床価値の高い画像を得ることもできる。また、光重合用光を照射可能とすれば、歯牙に充填された光重合樹脂の硬化にも使用することができ、更には、ホワイトニング用光或いはティースマニキュア用光を照射可能とすれば、審美診療等、今後ニーズが高まることが予想される多様な歯科診療に対応することができる。
そして、請求項11の発明のように、これら各種照射光の光源として白色光源を用い、各目的に応じた各種照射用フィルタを、白色光源の出光部に切替手段をして選択切替設定するようにすれば、1台の照射装置で、審美診療等も含めた多様な歯科診療に対応でき、その実用価値が飛躍的に向上する。
請求項12の発明のような波長特性の励起光を、歯牙のう蝕部、歯石、歯垢等に照射すると、う蝕部、歯石、歯垢から可視領域の蛍光が放射されるので、う蝕部、歯石、歯垢等の観察等に極めて有効である。また、このような励起光を発する発光体としては、市販の安価なものが充当し得るので装置の低コスト化が図られる。このような励起光を照射して非健全部から発する蛍光像を観察する際、非健全部周辺からの反射光や外乱光の影響を回避する為、当該蛍光以外の波長の光を出来るだけカットするようなフィルタ機能を備えた眼鏡やゴーグルを着装すると、より鮮明な蛍光画像を観察することができる。また、撮像手段によってこの蛍光画像を撮影する場合は、同様のフィルタをその受光部に装着して撮影を行えば、鮮明な蛍光撮影画像が得られ、患者に対する有効な説明ツールとして活用することもできる。
以下、本発明の最良の形態について図面に基づき説明する。図1は本発明の歯科用照射装置が設置された歯科診療台及びその周辺部の概略斜視図、図2は図1におけるX部の拡大図、図3は図2の側面図、図4は励起光を照射した時に視覚される歯牙の状態を示す説明図、図5は波長406nmの励起光を歯牙に照射した場合に、歯牙から放射される光(蛍光)のスペクトル分布を示す図、図6は励起光と照明光の照射光量調整手段の回路図、図7は同別例の回路図、図8は同更に別例の回路図、図9は別実施形態の図3と同様図、図10は更に別実施形態の図3と同様図、図11は図10の要部を矢示Y方向から見た図、図12は本発明の歯科用照射装置の別実施形態の部分切欠斜視図、図13は図12の要部の拡大図、図14は同縦断面図、図15は同使用状態を示す説明図、図16は本発明の歯科用照射装置の更に別の実施形態の部分切欠斜視図である。
図1において、歯科用診療台1は、基台1aと、該基台1a上に昇降自在に設置された座板1bと、該座板1bの一端に起伏自在に連設された背板1cと、該背板1cの起伏端に傾倒自在に設置されたヘッドレスト1dとよりなる。背板1cの側部には、トレーテーブル2が水平旋回自在な支持アーム2aを介して水平移動可能に支持されている。該支持アーム2aには、背板1cの起伏位置に関わらずトレーテーブル2が常に水平位置を維持し得る為の不図示の機構(例えば、平行リンク機構)が内蔵されている。また、背板1cの肩部には、歯科診療に用いられるエアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、スリーウェイシリンジ等の各種ハンドピース3…が、繰出し自在に保持されている。
歯科用診療台1の側部には、うがい用スピットン4が設置され、該スピットン4に隣接して、本発明の歯科用照射装置としての無影灯装置50が配設されている。無影灯装置50は、支柱50aと、その上端に上下及び水平移動可能に連設された多関節のハンガーアーム50bと、該ハンガーアーム50bの先端に首振り自在に取付けられた無影灯(照射手段)5とよりなる。歯科用診療台1の側部床面にはフートコントローラ6が配備され、該フートコントローラ6は、診療台1の昇降、傾倒動作スイッチ、各種ハンドピース3…の作動スイッチ等を備え、術者等の足踏み操作によって、これらのオン・オフ制御がなされる。
無影灯5は、照明光及び励起光を照射する機能を備え、術者が上記ハンガーアーム50bをして無影灯5を引き寄せ操作し、また無影灯5自体を首振り操作することによって、診療台1上の患者の口腔内に照射光が向くよう、その位置及び向きが設定される。図2、図3に詳細に示すように、該無影灯5は、複数のミラーセグメントからなる鏡面板5aを湾曲内面に備えたフレーム5bと、該鏡面板5aの湾曲中心部付近に取付けられた複数のLEDからなる光源7と、該光源7をオン・オフ制御する制御ボックス(照射制御手段)8とよりなり、上記ハンガーアーム50bの先端に回動自在に連設された弓形支持ブラケット50cに対し、50dのようにヒンジ結合されているため、該無影灯5はハンガーアーム50bに対して首振り自在に支持されている。上記鏡面板5aは、複数のミラーセグメントによる照射光のランダムな反射をして、無影灯としての機能を奏するものである。フレーム5bの両端には術者が手操作し得る把手5cが形成されている。
上記光源7は、4個の白色LED7aと、4個の紫色LED7b(図2ではクロスハッチング部)とを図2のように千鳥状に配してなる。制御ボックス8は、メインスイッチ8aと、白色LED用(照明光用)スイッチ8bと、紫色LED用(励起光用)スイッチ8cとを備え、該白色LED用スイッチ8b及び紫色LED用スイッチ8cとこれに関連する制御部品(制御ボックス8に内蔵、不図示)が、励起光及び照明光を選択照射及び/若しくは同時照射させる為の照射制御手段を構成する。白色LED7aは、ブロードな波長特性を有する照明光用LEDであり、一方紫色LED7bは、波長が400±30nmの光を発する励起光用LEDである。上記メインスイッチ8aをオンとした上で、白色LED用スイッチ8bをオンすると4個の白色LED7aが発光し、また、紫色LED用スイッチ8cをオンすると4個の紫色LED7bが発光する。両スイッチ8b、8cをオンすると、全てのLED7a、7bが発光する。
歯科診療時に、術者は上記把手5cを把持し引き寄せるようにして、無影灯5を患者の口腔内に向け位置付け、メインスイッチ8aをオンした上で、白色LED用スイッチ8bをオンして口腔内を照明する。照明光で口腔内を照らしながら口腔内を観察し、紫色LEDスイッチ8cをオンしてその照射野を目的の歯牙に向けると共に紫色LED7bの発する励起光を目的歯牙(非健全部)に照射する。この場合、照明光によって、目的歯牙の周辺の状態が明瞭に視認され、目的歯牙の位置関係等も的確に把握されると共に、励起光の照射によって目的歯牙の非健全部(う蝕、歯石、歯垢等)から放射される特有の蛍光によって、クローズアップされた非健全部が明瞭に視認される。この蛍光像が照明光によって埋没され、不鮮明になる場合は、白色LED用スイッチ8bをオフとする。或いは、前記したように術者は当該蛍光以外の波長の光を出来るだけカットするようなフィルタ機能を備えた眼鏡を着装することによって、非健全部をより鮮明に視認することができる。
図4は、励起光を非健全部を有する歯牙tに照射した時に視覚される蛍光像を示すものであり、歯牙tの表面に存在する非健全部t1、内部に存在する非健全部t2のいずれもが、オレンジ色乃至橙色に発光してその状態及び位置等が明瞭に視認される。従って、術者は、励起光を照射した状態で、このクローズアップされた非健全部t1、t2に対し、前記各種ハンドピース3を作用させるなどして適切な診療処置を講じることができる。また、この蛍光像を撮像した口腔内撮影用カメラの画像を用いることにより、患者への効果的な説明を行うことが可能となる。
図5は、波長406nmの励起光を歯牙に照射した場合に、歯牙から放射される光(蛍光)のスペクトル分布を示すものである。図において、健康な歯の場合には、蛍光の波長増加に伴って放射線強度Iは次第に低下する傾向を示しているが、う蝕部分や歯垢、歯石等の非健全部においては、蛍光の波長に対する放射線強度Iは3箇所(636nm、673nm、700nm)にピークが出る蛍光スペクトルを呈する。また、実験によれば、これ以外にもオレンジ色乃至橙色の蛍光も発することが確認されている。従って、観察対象部位においてこのような蛍光を発している部分が視認できれば、その部分がう蝕等の非健全部であるとの判定が的確になされる。
上記のように、照明光及び励起光の照射が可能とされている場合、夫々の照射光量が適性に調整されることが望ましく、それによって非健全部及びその周辺観察が的確になされる。図6は、上記無影灯5における励起光及び照明光の照射光量調整手段の電気回路図を示す。図例の照射光量調整手段9において、9aは、白色LED(照明光)7aの光量調節用可変抵抗器で、9bは、紫色LED(励起光)7bの光量調節用可変抵抗器であり、これらの各可変抵抗器で各LEDに流れる電流を調節して、それぞれの発光部の光量を調節する。尚、ここで、各LED7a、7bの光量調節用可変抵抗器9a、9bを操作して各LEDの光量が0になるまで調整することにより、白色光のみ、あるいは励起光のみの照射の選択も可能とすることが出来る。また、工場出荷時に各LEDの光量調節用可変抵抗器9a、9bを操作して上記の最適設定での照射モードに固定して出荷することもできる。望ましくは、照明光としての白色光の光量を、励起光の光量より少ない設定にすることで、照明光のなかに蛍光が埋没する事が避けられ、かつ、非健全部と非健全部周辺の健全組織とが両方同時に視認できる。尚、照明光として白色LEDを使用する例を示したが、必要に応じて赤っぽい色や黄色っぽい色の光を発するLEDを使用しても良い。
図7は、工場出荷時において、最適設定の初期設定を行い、且つ使用者(術者)においても任意に光量調節用可変抵抗器を操作することにより、白色(照明光)LED7aと紫色(励起光)LED7bとを任意の光量に調節できるようにした照射光量調整手段10の回路図を示す。切替えスイッチ10Aを、図に実線と破線で示すとおり備えることで、出荷時の初期設定側の光量調整回路と使用者での任意調節側の光量調整回路とに切替えが可能とされている。切替えスイッチ10Aを実線で示すとおり使用者での任意調節側に切替えた場合では、白色LED調節用可変抵抗器10aと、励起光調節用可変抵抗器10bとを個別に任意に調節できる。工場出荷時の最適な初期設定は、切替えスイッチ10Aを破線で示すとおり切替えた場合に接続される、白色LED調節用固定抵抗器10cと励起光調節用固定抵抗器10dとを適切な抵抗値に設計することによって、最適な励起光と白色光のバランスになるよう調節できる。使用者は、切替えスイッチ10Aを切替え操作することで、出荷時の初期設定側の光量調整回路と使用者での任意調節側の光量調整回路とを切替えることができる。
図8は、照射光量調整手段の更に別形態を示すものであり、図例の照射光量調整手段11は、白色LED(照明光)7aと接地との間に、ロータリスイッチ11Aを介して異なる抵抗値を持った固定抵抗器11a1〜11a4が並列的に配置されている。ロータリスイッチ11Aによって、白色LED7aに対して択一的に接続することによって、白色LED7aに異なった電流が供給される。紫色LED(励起光)7bについても、ロータリスイッチ11B及び固定抵抗器11b1〜11b4からなる同様の回路構成とされ、ロータリスイッチ11Bによって、択一的に接続されて、紫色LED7bに異なった電流が供給される。例えば、固定抵抗器11a1〜11a4のそれぞれの抵抗を、光量が2%、35%、75%、100%になるように適宜に抵抗値を設定し、また、固定抵抗器11b1〜11b4のそれぞれの抵抗も、光量が2%、35%、75%、100%になるように適宜に抵抗値を設定することができる。
このような構成により、ロータリスイッチ11A及び11Bを適宜目的に応じて選択することによって、照明光と励起光とを同時に照射しつつ照明光と励起光の光量バランスを調節する事が出来る。う蝕等の非健全部の状態を視認・観察する為には、励起光の光量が100%となる固定抵抗器11b4を選定し、励起光を強めに照射して、照明光については、光量が2%となる固定抵抗器11a1を選定する。これによって、非健全部周辺の正常組織は暗くなるが蛍光を発する非健全部が明瞭に視認・観察できる。また、う蝕等の非健全部の位置を、非健全部周辺の健全組織と合わせて視認・観察する為には、励起光の光量が75%となる固定抵抗器11b3を選定し、併せて照明光の光量が35%となる固定抵抗器11a2を選定する。これによって、非健全部周辺の正常組織を比較的明るく照明した状態で、蛍光を発する非健全部の位置が確認できる。さらに、照射手段5を通常の照明装置と同様のものとして使用する為には、励起光の光量が2%となる固定抵抗器11b1と、照明光の光量が100%となる固定抵抗器11a4とを、それぞれ選定する。
上記のような照射光量調整手段9、10或いは11は、制御ボックス8に内蔵され、工場出荷時に製造者によって調整され、或いは使用者(術者)によって調整されるものであり、これによって照明光による非健全部周辺の正常組織の観察と励起光による非健全部の蛍光像の観察とが適正になされる。
本実施例では、光源7が白色LED7a及び紫色LED7bの2種のLEDからなる例について述べたが、赤外光、紫外光、光重合用光(波長;470nm乃至480nm)、ホワイトニング用光或いはティースマニキュア用光(同;470nm)等を発するLEDも組合わせて光源7を構成することができる。そして、制御ボックス8には、これら光源を切替えるスイッチ(照射制御手段)を設け、このスイッチ操作により使用目的に応じた光の照射が可能となり、多様な歯科診療を実施することができる。
ここで、赤外光は、その浸透性の強い特性を利用し、歯の深部のクラック等の観察に用いられる。この場合は術者自ら歯牙からの反射赤外光画像を観察することも可能であるが、赤外光のみを透過する眼鏡或いはゴーグルを着装すれば、正常組織は視認出来ないが、抽出された赤外光による画像を鮮明に視認することができる。また、光重合用光は、歯牙に充填された光重合樹脂を硬化させるに適した波長の光であって、現状、波長が470nm及び480nm付近の光で硬化する光重合樹脂が知られており、従って、いずれの樹脂にも対応できるように、両波長帯域を含む光の発光が可能なLEDを選択することが望ましい。
更に、ホワイトニング用光或いはティースマニキュア用光は、歯牙にホワイトニング剤或いはマニキュア剤を塗布し、これら薬剤を反応させ或いは硬化させるに適した光である。現状、ティースマニキュア用光としては、波長が400nm付近の光が適性とされる。上記光重合処置、ホワイトニング或いはティースマニキュア処置は、診療台1上に患者を着座させ、上記光重合樹脂を歯牙に充填し或いは薬剤を歯牙に塗布し、本発明の照射装置を口腔付近に近づけて夫々に対応した光を照射することによりなされる(図15参照)。この時、口腔に均一に光を照射するため、必要によって患者の口腔内に開口器のようなマウスピースが装着される。
図9に示す例では、光源7が白色LED7aのみからなり、該光源7の直前の出光部には、430±30nmの波長の光のみを透過する照射用フィルタ12を着脱自在に保持するフィルタ保持ケース(着脱手段)13が取付けられている。このフィルタ保持ケース13は、照射用フィルタ12を光照射方向に対して垂直な方向に抜差しすることによって、照射用フィルタ12を着脱自在に保持するものであるが、これに限定されず、他の機構による着脱手段も採用可能であることは言うまでもない。また、励起光の照射専用として用いる場合は、照射フィルタ12が固定状態とされる。制御ボックス8には、メインスイッチを兼ねる1個の照射スイッチ8aが設けられ、該照射スイッチ8aをオン・オフ操作することにより、光源7の発光制御がなされる。
本実施例の無影灯5において、照明光を照射して通常の無影灯として使用する時は、上記照射用フィルタ12をフィルタ保持ケース13から取外し、照射スイッチ8aをオンすることにより、白色LED7aの発光による白色光がそのまま目的部位に照射される。また、励起光を照射する時は、上記照射用フィルタ12をフィルタ保持ケース13に装着し、照射スイッチ8aをオンすると、白色LED7aが発する白色光の内、430±30nmの波長の光のみが照射用フィルタ12を透過して、励起光として目的部位に照射される。照射された目的部位の非健全部では、上記同様特有の蛍光が放射され、図4のように非健全部t1、t2がクローズアップされた蛍光画像が鮮明に観察される。その他の構成は上記実施例1と同様であるので共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図10及び図11に示す例では、光源7が白色LED7aのみからなり、該光源7の直前の出光部には、上記励起光のみを透過する照射用フィルタ14a、赤外線光のみを透過する照射用フィルタ14b、紫外線光のみを透過する照射用フィルタ14c、光重合用光のみを透過する照射用フィルタ14d、ホワイトニング用光或いはティースマニキュア用光のみを透過する照射用フィルタ14e及び白色光を透過する照射用フィルタ(単なる透明板若しくは開口)14fを円周方向に等間隔で配した複合フィルタ14を、その中心周りに回動自在に保持するフィルタ保持体15が取付けられている。この複合フィルタ14とフィルタ保持体15とにより、照射用フィルタの切替手段16が構成される。15aは、複合フィルタ14を回動自在に保持する為のピンであり、また、14gは複合フィルタ14を回動操作する為の摘みである。
フィルタ保持体15は、円盤状部材からなり、上記の通りピン15aによってその背面に複合フィルタ14を回動自在に保持すると共に、光源7の直前位置には開口部15bが開設されている。複合フィルタ14をピン15aの周りに回動させることによって、照射用フィルタ14a〜14fのいずれかを、この開口部15bと光源7との間に位置させることができる。従って、各診療目的に応じた照射を行う際、複合フィルタ14を回動させ、照射用フィルタ14a〜14fの内の所定のフィルタを上記開口部15bに合致させた上で、照射スイッチ8aをオンすると、開口部15bからは所定の波長の光が照射される。図11では、励起光を照射すべく、励起光照射用フィルタ14aが選択設定された状態を示している。尚、各照射用フィルタ14a〜14fを所定の位置に維持する為の位置決め部材が適宜設けられるべきことは言うまでもない。
このように、光源7が白色LED7aのみでありながら、複合フィルタ14の回動操作だけで、多様な歯科診療に供することができ、その有用性は極めて大である。尚、照射用フィルタの切替手段16は図例のものに限定されず、他の構成のものも採用可能であることは言うまでもない。その他の構成は上記と同様であるので、ここでも共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図12〜図15は、本発明の歯科用照射装置としての無影灯装置50が、床面を移動自在であって、使用時には歯科診療台1(図1参照)の側部に設置されるものである例を示している。即ち、該無影灯装置50は、キャスター50e付きの脚部50fと、該脚部50f上に高さ調整自在に立設された支柱50gと、該支柱50gの上端に連設され、支柱50gに対して上下及び水平移動可能な多関節のハンガーアーム50hと、その先端に首振り自在に取付けられた無影灯(照射手段)5とよりなる。該無影灯5は、上記同様ハンガーアーム50hの先端に回動自在に連設された弓形支持ブラケット50cに対し、50dのようにヒンジ結合されて、ハンガーアーム50hに対して首振り自在に支持されている。
上記無影灯5は、断面楕円形の筒状シェイド5dの奥に、光源7として上記同様4個の白色LED7aと、4個の紫色LED7b(図13ではクロスハッチング部)とを図13のように千鳥状に配してなる。該光源7の出光部近傍であって、シェイド5dの内周部に環状の遮光板5eが取付けられ、光の散乱を防止するようになされている。この遮光板5eは、図15のような使用状態において、照射光ができるだけ患者Pの目に直接差し込まないような絞り機能を奏するものであり、特に光強度の強いLEDを用いる場合には、防眩上有効である。また、シェイド5dの内面には複数のミラーセグメントからなる鏡面板5fが添設され、該ミラーセグメントによる照射光のランダムな反射をして、無影灯としての機能が発現される。
筒状シェイド5dの下側外面には制御ボックス8が付設され、該制御ボックス8は、上記同様メインスイッチ8aと、白色LED用(照明光用)スイッチ8bと、紫色LED用(励起光用)スイッチ8cとを備えている。該白色LED用スイッチ8b及び紫色LED用スイッチ8cとこれに関連する制御部品(制御ボックス8に内蔵、不図示)が、励起光及び照明光を選択照射及び/若しくは同時照射させる為の照射制御手段を構成する点は上記と同様である。
このような無影灯装置(歯科用照射装置)50は、その使用時には、歯科診療台1の側部に移動され、図15に示すように歯科診療台1上の患者Pの口腔内に照射光が向けられるよう無影灯5が位置づけられる。そして、メインスイッチ8aのオン操作の後、白色LED用スイッチ8b及び紫色LED用スイッチ8cのいずれか或いは双方のスイッチオンがなされて、口腔内に照明光及び/若しくは励起光の照射がなされる。本実施例では、無影灯装置(歯科用照射装置)50が床面を移動自在とされているから、使用しない時には別の場所に保管しておくことができる。このような照明光及び/若しくは励起光の照射による作用・効果は、上記と同様であるので、ここではその説明を割愛する。
本実施例では、実施例1と同様に、光源7が白色LED7a及び紫色LED7bの2種のLEDからなる例を示したが、実施例2と同様に、光源7を白色LEDのみで構成し、該光源7の直前の出光部に、励起光のみを透過する照射用フィルタ及びこれを着脱自在に保持するフィルタ保持ケース(着脱手段)を取付け、上記同様に機能させるよう構成することも可能である。また、実施例3と同様に、光源7を白色LEDのみで構成し、透過特性の異なる複数のフィルタからなる複合フィルタを中心周りに回動自在に保持するフィルタ保持体を取付け、上記同様に機能させるよう構成することも可能である。特に、ホワイトニングやティースマニキュア診療に用いる場合は、筒状シェイド5dの断面形状が楕円形であることにより、歯列弓の形状に沿うよう照射することができ、その適性が増大する。更に、図6〜図8のような光量調整手段9〜11を本実施例に適用させ得ることも言うまでもない。
図16は、本発明の歯科用照射装置無影灯装置50が、歯科診療台1の背板1cの肩部に接続されるものである例を示している。該無影灯装置50は、診療台1の背板1cの肩部に接続された変形自在な蛇腹様のハンガーアーム50iと、ハンガーアーム50iの先端に首振り自在に取り付けられた無影灯(照射手段)5とよりなる。該無影灯5は、上記同様ハンガーアーム50iの先端に回動自在に連接された弓形支持ブラケット50cに対し、50dのようにヒンジ結合されて、ハンガーアーム50iに対して首振り自在に支持されている。該無影灯装置50のハンガーアーム50iは蛇腹様の自在アーム型になっているため、使用時には歯科診療台1上の患者の口腔内に照射光が向くよう、その向きが適宜設定される。上記無影灯5の形状及び構成は、上記実施例4と同様であるので、ここではその説明を割愛する。尚、ハンガーアーム50iは蛇腹様の自在アーム型に限られるものではなく、多関節アームで構成してもよいのはいうまでもない。
このような無影灯装置(歯科用照射装置)50は、使用時には歯科診療台1に設けられたメインスイッチ8aのオン操作の後、同様に歯科診療台1に設けられた白色LED用スイッチ8b及び紫色LED用スイッチ8cのいずれか或いは双方のスイッチオンがなされて、口腔内に照明光及び/若しくは励起光の照射がなされる。本実施例では、無影灯装置(歯科用照射装置)50が歯科診療台1に直接接続される構成であるから、ハンガーアーム50i内に電源ケーブル(不図示)を挿通させることで、無影灯装置のための電力供給部を歯科診療台1と共有することができ、電気回線の簡略化を図ることができる。また、本実施例では、無影灯5を診療台1上の患者頭部と近接して設置することができるため、照射野の位置決めが容易である。このような照明光及び/若しくは励起光の照射による作用・効果も、上記と同様であるので、ここではその説明を割愛する。光源となるLEDの種類や照射用フィルタの併用についても、上記実施例4と同様である。
尚、上記各実施例においては、光源7として、LED以外に、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、レーザダイオード、半導体レーザ、固体レーザ発振器及びレーザ発振器のいずれかが採用可能である。レーザ発振器を用いる場合は、無影灯5内若しくは別設置されたレーザ発振部から適当なライトガイドで無影灯5の照射部まで導光させることが必要である。また、上記波長以外の赤外、近赤外、紫外、近紫外、可視光領域である赤色、橙色、紫色、青色、緑色の領域を持つものも採用可能であり、LEDも一つの波長のものに限らず、複数の異なる波長の光を発するLEDを配列し、これらを同時または選択的に発光させるようにしても良いし、ベアチップを用いて出力調整するようにしても良い。更に、反射部材及びレンズの組合せにより、光源からの略全ての光を所定の照射域に指向させるようになすこと(本出願人に係る特開2004−355852号公報参照)も可能である。
また、照明光と励起光とを短いインタバルの時分割で照射するようなシークエンスを予め定めると共にそのシークエンス実行専用のスイッチを設け、このスイッチ操作により時分割照射するようにすれば、照射対象部位を直接視認する場合は網膜の残像現象により、或いは、撮像手段を介した画像処理により、上記蛍光画像と反射光画像とが重畳し、同時照射の場合と同様の効果が得られる。また、赤外光の照射による反射光画像と組合わせて診断画像情報とすることもできる。更に、上記各実施例において、光源7のオン・オフをフートコントローラ6により行うようにしてもよい。加えて、照射手段が無影灯である例について述べたが、無影灯機能のない照射装置であってもよい。
本発明の歯科用照射装置が設置された歯科診療台及びその周辺部の概略斜視図である。 図1におけるX部の拡大図である。 図2の側面図である。 励起光を照射した時に視覚される歯牙の状態を示す説明図である。 波長406nmの励起光を歯牙に照射した場合に、歯牙から放射される光(蛍光)のスペクトル分布を示す図である。 励起光と照明光の照射光量調整手段の回路図である。 同別例の回路図である。 同更に別例の回路図である。 別実施形態の図3と同様図である。 更に別実施形態の図3と同様図である。 図10の要部を矢示Y方向から見た図である。 本発明の歯科用照射装置の別実施形態の部分切欠斜視図である。 図12の要部の拡大図である。 同縦断面図である。 同使用状態を示す説明図である。 本発明の歯科用照射装置の更に別の実施形態の部分切欠斜視図である。
符号の説明
1 歯科診療台
5 無影灯(照射手段)
50 無影灯装置(歯科用照射装置)
7 光源
7a 白色LED(照明光用光源)
7b 紫色LED(励起光用光源)
8 制御ボックス(照射制御手段)
8a メインスイッチ(照射制御手段)
8b 照明光用スイッチ(照射制御手段)
8c 励起光用スイッチ(照射制御手段)
9、10、11 照射光量調整手段
12 照射用フィルタ
13 フィルタ保持ケース(着脱手段)
14 複合フィルタ(照射用フィルタ)
14a〜14f 照射用フィルタ
16 フィルタ切替手段

Claims (12)

  1. 歯科診療台の側部に設置され、歯科診療台上の患者の口腔内を照射する為の照射手段を備えた歯科用照射装置であって、
    上記照射手段が、照明光を照射する機能と、口腔内の非健全部より蛍光を放射させる励起光を照射する機能を有することを特徴とする歯科用照射装置。
  2. 請求項に記載の歯科用照射装置において、
    前記照射手段が、励起光及び照明光を選択照射及び/若しくは同時照射させる為の照射制御手段を備えていることを特徴とする歯科用照射装置。
  3. 請求項又はに記載の歯科用照射装置において、
    前記照射手段が、励起光及び照明光の少なくとも一方の照射光量を調整する為の照射光量調整手段を備えていることを特徴とする歯科用照射装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の歯科用照射装置において、
    前記照射手段が、励起光用及び照明光用の光源を備え、これら光源の内、少なくとも照明光用光源は白色光源からなることを特徴とする歯科用照射装置。
  5. 請求項に記載の歯科用照射装置において、
    前記照明光用の光源が白色LEDからなることを特徴とする歯科用照射装置。
  6. 請求項又はに記載の歯科用照射装置において、
    前記励起光用の光源がLEDからなることを特徴とする歯科用照射装置。
  7. 請求項に記載の歯科用照射装置において、
    前記励起光用の光源が、白色光源からなり、該白色光源は、励起光としての特定波長域の光のみを透過させる為の照射用フィルタを備えていることを特徴とする歯科用照射装置。
  8. 請求項に記載の歯科用照射装置において、
    前記照射手段が、励起光用及び照明光用として共用される白色光源と、励起光としての特定波長域の光のみを透過させる為の照射用フィルタと、この照射用フィルタを着脱する為の着脱手段とを備え、励起光を照射する場合は、上記白色光源の出光部に照射用フィルタを装着してなされるようにしたことを特徴とする歯科用照射装置。
  9. 請求項及びのいずれか1項に記載の歯科用照射装置において、
    前記光源が、LED、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、レーザダイオード、半導体レーザ、固体レーザ発振器及びレーザ発振器のいずれかからなることを特徴とする歯科用照射装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の歯科用照射装置において、
    前記照射手段が、赤外光、紫外光、光重合用光、ホワイトニング用光及びティースマニキュア用光の内の少なくとも1種の光を照射する機能を更に有することを特徴とする歯科用照射装置。
  11. 請求項10に記載の歯科用照射装置において、
    前記照射手段が、励起光、照明光、及び上記各種光用として共用される白色光源と、上記各目的に応じた波長域の光のみを透過させる為の複数の照射用フィルタと、この照射用フィルタを切替える為の切替手段とを備え、上記いずれかの光を照射する場合は、上記白色光源の出光部に目的に応じた照射用フィルタが選択切替設定されるようにしたことを特徴とする歯科用照射装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の歯科用照射装置において、
    前記励起光の波長が、400±30nmであることを特徴とする歯科用照射装置。
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