JP2000217844A - 歯科用光照射装置 - Google Patents

歯科用光照射装置

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JP2000217844A
JP2000217844A JP2445799A JP2445799A JP2000217844A JP 2000217844 A JP2000217844 A JP 2000217844A JP 2445799 A JP2445799 A JP 2445799A JP 2445799 A JP2445799 A JP 2445799A JP 2000217844 A JP2000217844 A JP 2000217844A
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dental
dentition
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light source
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JP2445799A
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Takao Mukogawa
隆夫 向川
Osamu Yamanaka
修 山中
Toshio Takahashi
俊雄 高橋
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】効率よく簡便に歯の脱色をする。 【解決手段】光触媒と短波長LEDを用いて歯を脱色す
る歯科用光照射装置である。歯列前面に沿って湾曲した
基板16を形成する、その上に青色のLED15を3×
5のマトリクスに配置する。また、その前面に一方向の
みレンズ作用のある透光ウインド11を設け、光源装置
10とする。この光学装置10を姿勢位置決め機構の先
端に配設し、マトリクス状の各LED15が歯列前面に
一定の距離を置いて対向するようその位置と姿勢を調節
する。この状態で、光触媒である酸化チタンを歯列前面
に塗布し、LED15を一定時間点灯させる。歯列前面
には、帯状の光が均一に集光されるので、効率よく酸化
還元反応が起こる。これにより、歯の表面に固着した色
素が効率よく分解され脱色される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光照射により歯周
病など口腔内の殺菌・治療あるいは歯の脱色に使用され
る歯科用光照射装置に関する。特に歯列前面に沿って湾
曲して配置された複数の発光ダイオードを用いて、歯列
全体に均一に光を照射し、効率よく脱色する歯科用照射
装置に関する。本発明は、光触媒との組み合わせによっ
てより効果を発揮する歯科用光照射装置に適用できる。
【0002】
【従来の技術】歯科用光照射装置は、光照射により口腔
内の殺菌・除菌を促進しその結果、歯周病などの疾病を
健常状態に回復させるものである。また、近年では疾病
のみならず美観のため歯の脱色あるいは漂白が要望され
ており、従来より様々な装置が提案されている。例え
ば、特開昭63ー97175号公報に開示されている装
置がある。それは、複数本の光ファイバとマウスピース
を利用したものである。詳細には、片端が複数の光ファ
イバーは束ねられ、他端がマウスピース全体に分散配置
されている。束ねられた末端から光を導入すると、マウ
スピース内に導かれた多数の先端から歯や歯茎全体に光
が照射されるものである。
【0003】また他には、特開平9−187825号公
報に記載の技術が開示されている。それは、多数の発光
ダイオード(以下、LED)と、その光を伝搬させるた
め内面が鏡面加工された導光パイプを利用したものであ
る。詳細には、多数の発光ダイオードが放物面・球面な
ど焦点を有する2次曲面内側に多数配置され、上記焦点
が上記導光パイプの開口より内に位置するよう配置され
ている。多数LEDが点灯せられると、LEDから発せ
られた光は略その焦点に集光せられる。その焦点は、上
記導光パイプ端面より内に配置されているので、集光さ
れた光は、導光パイプ内部を反射しながら、その出射口
から出射されるようになっている。この出射光により歯
や歯茎全体に光が照射されるものである。
【0004】また他には、特開平9−10238号公報
が開示されている。それは、フレキシブルロッドの先端
に取り付けられた1つのLEDから、波長320nm〜
550nmの光を照射させるハンディタイプの歯科用光
照射装置である。これは、主に歯科医が歯牙患部切除後
に光硬化性樹脂を充填し、その箇所のみ光を照射させ硬
化させることを目的としている。
【0005】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、前者提案
の歯科用光照射装置では、光ファイバーを束ねた末端か
ら光を導入し、マウスピース内に導かれた多数の先端か
ら光を全体に渡って照射しているため、健常な歯・歯茎
まで照射するという問題があった。また、多人数で使用
するため、衛生上の問題もあった。さらに、光ファイバ
を使う場合、入射面、出射面による損失、あるいは伝搬
損失があり効率のよい歯科用光照射装置ではなかった。
【0006】また、後者提案の歯科用光照射装置では、
多数のLEDを放物面・球面など焦点を有する2次曲面
内側に多数配置し、それらのLEDから発せられた光
を、上記導光パイプ内部を反射させ、その出射口から出
射させている。従って、必要な箇所にその光を照射でき
るが、それには第三者による照射位置の固定が必要であ
り簡便な歯科用光照射装置とはならなかった。また、最
後の提案は、フレキシブルロッドの先端にLEDを搭載
させ、所定の箇所にのみ光を照射させるものである。こ
の従来例も、上記同様、第三者による照射位置固定が必
要であり、利便性の高い歯科用光照射装置とはならなか
った。すなわち、これらは充填樹脂の硬化を目的として
おり、歯列全体あるいは歯肉全体を治療することを目的
としていない。特に、光触媒等を利用して歯列前面を脱
色あるいは殺菌する場合は、歯牙1本につき数十分の時
間を要するため、脱色用の歯科用光照射装置には適用で
きなかった。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的は複数のLEDを歯列
前面に沿って対向するように配置し、直接、必要な箇所
に簡単に、効率よく必要な時間だけ光照射を可能とする
ことである。また、他の目的は、姿勢位置決め機構の先
端に上記複数のLEDからなる光源装置を取り付け、第
三者の保持なしに光照射させ的確な治療を行う歯科用光
照射装置を提供することである。特に、歯列に光触媒を
塗布し、歯列の脱色あるいは殺菌等の治療を効率よく行
わせることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段・作用及び効果】上記の課
題を解決するために、請求項1に記載の歯科用光照射装
置は、光照射により歯の脱色又は治療を行う歯科用光照
射装置であって、複数の発光ダイオードを曲面上に配置
した基板と、この基板を内部に有し、前面に歯列に沿っ
た形状をし歯列前面に光を照射する透光面を有した光源
装置と、その光源装置を先端に配設し、光源装置を治療
者の歯列に対向した位置関係に姿勢および位置を決定可
能とする姿勢位置決め機構とからなることを特徴する。
【0009】上記光源装置の基板は、例えば歯列前面に
沿って湾曲した曲面の基板であり、その上に複数の発光
ダイオードを備えている。これにより、複数の発光ダイ
オードも歯列前面に沿った配置となる。また、上記光源
装置の透光面も歯列前面に沿って湾曲した曲面である。
これは、各発光ダイオードから出射された光に対して同
等の光学的作用を与える。ここに、光学的作用とは、最
も近い発光ダイオードから出射された光が受ける屈折作
用、反射作用、吸収作用の全てを含む。
【0010】発光ダイオードは、レンズを有した個別の
ランプ素子でも、半導体チップであっても良い。ランプ
素子の場合には、光の収束性が良く、透光面にレンズ作
用がなくとも、効果的に歯列に光を照射することができ
る。半導体チップの場合には光の収束性が低下するが、
この場合には、透光面にレンズ作用を持たせることで、
同様に、効果的に歯列に光を一様に照射することができ
る。当然に、個別的にレンズを有したランプ素子とレン
ズ作用を有した透光面との組み合わせでも、歯列に一様
に光を照射することができる。
【0011】また、上記光源装置は上記姿勢位置決め機
構によって、歯列前面と光源装置の複数の発光ダイオー
ドによって形成される平面が略平行に対向するよう位置
決めされる。これにより、各発光ダイオードの発光面か
ら歯列までの光学的距離が等しく設定される。従って、
各発光ダイオードから出射された光は、前面に設置され
た上記透光面を通過し、それにより歯列前面に同強度で
均一に集光される。これにより、歯列に同一強度の光が
照射される。
【0012】また、請求項2に記載の歯科用光照射装置
は、光源装置の透光面は1方向に強く光を屈折させるレ
ンズ機能を有し、複数の発光ダイオードから発射された
光は、歯列に沿って帯状に集光されることを特徴とす
る。上記透光面は、部分的には例えばシリンドリカルレ
ンズの円柱曲面であって、全体的にはこの円柱曲面を歯
列に対向させて歯列方向に湾曲させた面である。従っ
て、歯列方向に分散した光は発散せられ、歯の長さ方向
に分散せられた光はレンズ効果により集光される。これ
により、歯列に沿った帯状の光照射となる。 複数の発
光ダイオードから発せられた光は、歯茎にはほとんど照
射されず、歯列のみに集光される。よって、照射効率が
よく治療時間が短縮される歯科用光照射装置となる。
【0013】請求項3に記載の歯科用光照射装置では、
光源装置の複数の発光ダイオードは、マトリクス状に配
置されている。マトリクス状の配置とは、例えば、縦方
向に3列横方向に5列の配置である。これにより、歯列
前面には歯列に沿って3本の帯状光照射がなされる。す
なわち、歯列方向のみならず歯の長さ方向にも集光せら
れ歯列前面の全面に渡って光が照射される。よって、よ
り均一な光照射となる。
【0014】請求項4に記載の歯科用光照射装置では、
光源装置は、波長500nm以下の光を発光する複数の
発光ダイオードを有している。波長500nm以下の短
波長あるいは400nm以下の紫外線は、それ以上の波
長の光に比べて、殺菌作用、樹脂硬化作用あるいは脱色
作用が強い。よって、より効果的な歯科用光照射装置と
なる。特に、歯列前面の治療あるいは歯列前面に複数の
補修箇所があれば、効率的な治療ができる。
【0015】請求項5に記載の歯科用光照射装置は、歯
列前面に光触媒を塗布し、前記光源装置から光を照射す
ることを特徴とする。ここに光触媒とは、光化学反応に
より触媒の周囲物質の酸化還元反応を増進させるもので
ある。例えば、光触媒はTiO2 である。上記500n
m以下の短波長は、極めて効率よくTiO2 に酸化還元
作用を起こさせ、歯列表面から周囲物質を分解させ取り
除く作用をする。よって、光触媒を併用すれば、より効
率的に歯の殺菌・脱色ができる。
【0016】請求項第6項記載の歯科用光照射装置は、
複数の発光ダイオードを所定の光強度で所定の時間のみ
発光させる。これにより、長時間に渡る過剰な光照射を
回避することができる。よって、より安全でより効率的
に光照射を行う歯科用光照射装置となる。
【0017】請求項第7項記載の歯科用光照射装置は、
光源装置を着脱可能としている。これにより、患者に応
じてすなわち幼児、小児、成人など様々な大きさ歯列に
応じて、適切な光源装置に交換することができる。従っ
て、より利便性の高い歯科用光照射装置となる。
【0018】請求項第8項記載の歯科用光照射装置は、
光源装置の複数の発光ダイオードは、透光面を有する透
光ウインドとケースによって密封されている。これによ
り、水滴あるいは薬品等の液滴の侵入が防止され、安全
でより長寿命な歯科用光照射装置となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。なお、本発明は下記実施例
に限定されるものではない。 (実施例)図4に本発明の歯科用光照射装置の概略構成
図を示す。本発明の歯科用光照射装置は、光源装置1
0、複数のアームと複数の連結部からなる姿勢位置決め
機構20、光源装置10と姿勢位置決め機構20を支え
る架台40、架台40の内部に設置され光源装置10を
制御する制御装置30から構成される。光源装置10
は、姿勢位置決め機構20の先端に配設され、各アーム
を各連結部回りに回動することによってその位置および
姿勢が決定される。すなわち、光源装置10は患者の歯
列に対して平行に対向するよう配置される。
【0020】各構成要素とその機能について説明する。
図1、図2に光源装置10を示す。図は、それぞれ横断
面図と縦断面図である。光源装置10は、歯列17に沿
った曲面で形成されたケース12、そのケース12の内
面に沿って形成されたFPC基板16、FPC基板上に
設置された複数のLED15、LED15に電流を供給
するリード線13およびコネクタ端子14、そしてLE
D15を密封するゴムシート18および透光面11aを
有しLED15からの光を歯列17に帯状に集光させる
透光ウインド11から構成される。本実施例では、LE
D15としてGaN系(活性層をInGaNとし、それ
よりもバンド幅の広いAlGaN、GaN等をクラッド
層、コンタクト層とする素子である。尚、層は一般的
に、組成比が任意の一般式Alx Gay In1-x-y
(0≦x≦1,0≦y≦1)が用いられる。)で表され
るの青色LED(中心波長:460nm)が使用され、
縦3列、横5列に配列される。また、ケース12はAB
S樹脂であり透光ウインド11はアクリル樹脂であり、
上記ゴムシート18を挟んで上記LED15を密封して
いる。
【0021】透光ウインド11の断面を図2に示す。図
2は、図1のA−A’線で切り取った図である。透光ウ
インド11は、シリンドリカルレンズの一種であって、
シリンドリカルレンズの曲面側を歯列に対向させて、歯
列方向に湾曲させたレンズである。これは、この形状に
作製された金型にアクリル樹脂を注入することによって
作製される。LED15の放射角度は数十度であり、か
つ透光ウインド11に近接して設けられる。よって、個
々のLED15に対しては最も近傍にある部分のみが、
レンズとしての作用を及ぼすと近似できる。すなわち、
1個のLED15から放射された光は、放射方向に垂直
に設けられた通常のシリンドリカルレンズによってレン
ズ作用を受けると近似できる。
【0022】シリンドリカルレンズは、一方向のみを屈
折させ、それと直角方向はそのまま透過させるレンズで
あり、例えば1点から放射された光は、線に変換され
る。上記構成の場合も、それぞれのLED15から放射
された光は、それぞれ線に変換される。実際には、図3
に示すようにLED光源自体の大きさ、LEDのプラス
チックレンズ等の収差があるため、帯状に集光される。
従って、多数のLED15から光を放射した場合は、そ
の光は歯列方向に連続して帯状に集光される。
【0023】また、本実施例ではLEDは3×5のマト
リクスに配置されているので、上記帯状照射は、歯列の
長さ方向に対して3本となる。すなわち、図3に示すよ
うにbで示されるLED15から放射された光は、歯列
表面のb’で示される箇所に帯状に集光され帯状照射と
なる。同様に、aで示されるLED15から放射された
光はa’で示される箇所に、cで示されるLED15か
ら放射された光はc’で示される箇所にそれぞれ帯状に
集光され帯状照射となる。実際には、上記3本の帯状照
射はその境界が重なり合っているため、均一照射とな
る。従って、歯列の列方向のみならず、上下の高さ方向
を含んで全体に均一に照射される。尚、LED15の形
状は約φ5の円柱形状であるが、さらに均一に照射する
場合はチップ型LEDに置き換えてもよい。チップ型L
EDはより密に形成できるので、さらに均一に照射する
ことができる。
【0024】本実施例では、この光照射装置を基に、歯
列に光触媒を塗布し脱色することを目的としている。光
触媒とは、光照射により酸化還元反応を引き起こす物質
であり、その周囲にある付着物を分解する触媒である。
本実施例では、光触媒として二酸化チタン(TiO2
を使用する。その酸化還元反応のプロセスは、次のよう
である。二酸化チタンに光が照射されると、励起され正
孔が生じる。この正孔に対して周囲にある水分子が反応
し、瞬間的に活性酸素を発生させる。そして、この強力
な酸化作用を有する活性酸素が周囲にある付着物を酸化
して、人体に対して無害なものにまで分解し取り去ると
いうプロセスである。
【0025】この時、光は二酸化チタンのバンドギャッ
プに相当する380nmに近傍の紫外線が最も効率がよ
い。本実施例では、LED15に460nm近傍の波長
を放射するLEDを用いているが、LED15に390
nmあるいは450nm以下の波長を放射するLEDを
用いても良い。すると、歯列表面の付着物を効率よく除
去することができる。この場合、付着物は例えば煙草の
ヤニなどであり、微視的に歯の表面に固着した付着物を
意味し、本実施例の脱色とはこの付着物を除去すること
により歯本来の色素を顕すことである。このように、本
実施例では歯列前面に帯状に均一に光照射を行う光源装
置を用いているので、効率良く均一に脱色することがで
きる。
【0026】この光源装置10は、上述の様に歯列表面
に略焦点を有しているので、正確な位置決めが必要とな
る。この位置決めは、図4に示す姿勢位置決め機構20
によって行われる。姿勢位置決め機構20の動作を図4
の概略構成図を用いて説明する。姿勢位置決め機構20
は、4つのアーム部と4つの連結部20A、20B、2
0C,20Dから構成される。それぞれの連結部に連結
されたアームを回動させることで、姿勢位置決め機構2
0の先端に配設された光源装置10の位置および姿勢が
決定される。ここでは、説明を簡単にするため水平方向
にx軸を垂直方向にY軸を定義する。
【0027】例えば、連結20Aと連結20Bを軸にそ
れぞれのアームを回動させれば、すなわち角度αと角度
βを調整すれば、光源装置10を図示するX方向および
Y方向(鉛直方向)に移動させることができる。すなわ
ち、光源装置10を患者の口部に位置させることができ
る。次に、連結部20Cおよび連結部20Dを軸にして
角度γおよびθを調整すれば、光源装置10の姿勢が調
整できる。例えば、角度γを仰角、角度θ振れ角と定義
し、光源装置10の面法線を中央のLED15からの放
射方向ベクトルnで代表させ、歯列前面も中央部の面法
線ベクトルmで代表させる。
【0028】図5に示すように上記連結部20Cの角度
γを調整すれば、光源装置10の面法線ベクトルnと歯
列前面の面法線ベクトルmのなす角の内、仰角成分△γ
が零になるように調整される(図5(a))。同様に、
連結部20Dの角度θを調整すれば、振れ角成分△θが
零になるように調整される(図5(b))。この両調整
により光源装置10の位置および姿勢が調整され、歯列
前面に所定の間隔で平行に対向されて保持される。所定
の間隔とは、例えば1cmである。このように、各LE
D15から放射された光は、同一の光強度で、同一の帯
形状で照射される。従って、光触媒を塗布した場合、歯
列前面は均一に斑なく脱色される。
【0029】また、この光源装置10は、着脱可能とな
っている。それは、例えば成人の歯列の曲率と小児の歯
列の曲率あるいは、個人個人の曲率が異なるからであ
る。これにより、様々な歯列に対して適応できる歯科用
光照射装置となる。
【0030】また、この歯科用光照射装置は、架台40
内部にLED15の光量および照射時間を制御する制御
装置30を備えている。この制御装置30によって、L
ED15に流れる電流値を制御する。例えば、小児用の
小さい光源装置10であれば、電流値を下げる。
【0031】さらに、この制御装置30は図示はしない
が、所定の時間だけ光を照射させるタイマー装置を有し
ている。よって、この光源装置10を歯列前面にセット
し、所定のON/OFFスイッチを押圧するだけで、最
適の時間だけ照射され自動的に終了させることができ
る。また、この時残り時間等のタイマー表示をしてもよ
いし、終了を知らせるブザー等を制御することもでき
る。これにより、非常に作業性のよい能率的な光照射装
置となる。
【0032】(変形例)以上、本発明を表わす1実施例
を示したが、他にさまざまな変形例が考えられる。例え
ば、上記例では、透光ウインド11の投光面11aは、
歯列側に湾曲して形成したが、図6に示すようにダイオ
ード側に湾曲させて形成してもよい。この場合は、透光
ウインド11はトーリックレンズとなる。また、透光ウ
インド11は、レンズ機能を備えなくてもよい。この場
合は、透光ウインドは単なる透明カバー体となる。
【0033】また、上記実施例では、LED15を単色
光すなわち可視光あるいは紫外光としたが、同一のLE
Dから別々の波長が発せられる2色LEDあるいは3色
LEDを用いてもよい。また、これに替えて赤外LED
と紫外LEDが交互に配列され、1つの光源装置で複数
の波長の光が照射されるようにしても良い。これにより
1台の歯科用光照射装置で複数の治療が可能となる。
【0034】また、上記実施例では、光照射中は光源装
置10は固定としたが、姿勢位置決め機構20の連結部
20Cおよび20Dに駆動装置を設け、光源装置10を
揺動させてもよい。光源装置が揺動するので、より均一
に照射されむらのない脱色が可能となる。
【0035】また、上記実施例では、連結部20Aはア
ームをXY平面内で回動させる自由度1の1軸とした
が、自由度2の2軸としても良い。すなわち、図4に於
いて紙面に垂直な方向をZ軸とし、Z軸およびY軸を中
心に回動する様にしてもよい。さらに、上記実施例では
連結部とアームからなる姿勢位置決め機構20を用いた
が、これに限定しなくてもよい。例えば、応力により簡
単に塑性変形を生ずる材料を用いたフレキシブルアーム
としてもよい。
【0036】その他、様々な変形例が考えられるが、歯
科用光照射装置において歯列前面に沿って短波長LED
をマトリクス状に列設し、この状態で歯列前面に光触媒
を塗布し、歯列前面に均一に帯状の光照射を行って効率
よく歯の脱色をする本発明の主旨に沿うものであれば、
その方式は問わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係わる光源装置の横断面図。
【図2】第1実施例に係わる光源装置の縦断面図。
【図3】光源装置の透光面による帯状照射光の形成説明
図。
【図4】第1実施例に係わる歯科用光照射装置の構成
図。
【図5】歯列前面に対する光源装置の姿勢調整説明図。
【図6】透光面が逆方向に形成された透光ウインドの断
面図。
【符号の説明】
10 光源装置 11 透光ウインド 11a 透光面 12 ケース 15 発光ダイオード 17 歯列
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 俊雄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3K042 AA05 AC06 BA09 BC06 BC08 BE02 CB25 4C052 AA06 AA15 FF10 HH01 LL09 MM02 MM05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光照射により歯の脱色又は治療を行う歯科
    用光照射装置であって、複数の発光ダイオードを曲面上
    に配置した基板と、この基板を内部に有し、前面に歯列
    に沿った形状をし歯列前面に光を照射する透光面を有し
    た光源装置と、前記光源装置を先端に配設し、その光源
    装置を治療者の歯列に対向した位置関係に姿勢および位
    置を決定可能とする姿勢位置決め機構とからなることを
    特徴とする歯科用光照射装置。
  2. 【請求項2】前記透光面は1方向に強く光を屈折させる
    レンズ機能を有し、前記複数の発光ダイオードから発射
    された光は、前記歯列に沿って帯状に集光されることを
    特徴とする請求項1に記載の歯科用光照射装置。
  3. 【請求項3】前記複数の発光ダイオードは、マトリクス
    状に配置されていることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の歯科用光照射装置。
  4. 【請求項4】前記複数の発光ダイオードは、波長500
    nm以下の光を発光することを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれか1項に記載の歯科用光照射装置。
  5. 【請求項5】前記歯科用光照射装置は、歯列に光触媒を
    塗布し、前記光源装置から光を照射することにより歯列
    の脱色をすることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    いずれか1項に記載の歯科用光照射装置。
  6. 【請求項6】前記光源装置は、所定の光強度で所定の時
    間のみ発光せられることを特徴とする請求項1乃至請求
    項5のいずれか1項に記載の歯科用光照射装置。
  7. 【請求項7】前記光源装置は着脱可能であり、患者に応
    じて様々な大きさの光源装置が取り付けられることを特
    徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の
    歯科用光照射装置。
  8. 【請求項8】前記複数の発光ダイオードは、前記透光面
    を有する透光ウインドとケースによって密封されること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記
    載の歯科用光照射装置。
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