JP4575276B2 - 複数色模様食品の製造に用いるモールド - Google Patents
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最近の食品は、装飾的な高級性と嗜好性の多様化などにより、例えば一個のチョコレートに複数色で多様な形態のチョコレートが提案され、その中の一つとして本特許出願人は、既に下記の特許出願をしている。
これらの発明は、いずれも褐色のチョコレート色とホワイトチョコレートの流動状食品材料をノズル部(ノズル取付基板とノズル片から成る)と内部に仕切りのないモールドを用いて、装飾食品や複数色模様食品を製造するものである。そして、これらのモールドは前記流動状の褐色やホワイトのチョコレート材料を、前記ノズル取付基板やノズル片にある上孔や下孔を、色別に通してから、各色ともにモールド内へ同時注入することにより、モールド内で水輪状に広がって隣接する褐色(チョコレート色)とホワイトのチョコレートの流動状食品材料が互いの最短距離の位置で当接し、その後両者がいわゆるせめぎあうことにより前記当接するまでの方向とは直角2方向へ一直線状に境界線を設けて充填し、さらにモールドごと冷却することで前記境界線部分の褐色とホワイトのチョコレートを一体成形して、モールドから離型するようにしたものである。
なお、上記特許文献の添付図面図10(b)の境界線14はモールド底部に突起があるが、これはあくまで同明細書「0018」に記載しているように、チョコレートからなる4つのクローバの境界線を他の箇所より低くするために、モールド側を高くしているものである。
さらに、モールドの底部に、各種模様の凹凸、例えば図8(c)、図9(c)、図10(c)、図11(b)、図12(b)及び図13の菊模様等の凹凸を設けて、食品の上面を各種凹凸模様とすることができる。
さらにまた、モールドの開口部を除く側壁と底部の全体形状を、図1(e)の逆三角錐形、図8〜図10の四角形、図面には現わしていない楕円形、丸形及び星形等の各種各様形態にすることも考えられる。
図1(a)〜(c)に示す充填装置の容器部(図示せず)と連設するノズル部は、モールド15(図1(e))に注入される少なくとも色調が異なる白と褐色(チョコレート色)の2種のチョコレート流体原料A,Bによって模様が施され、図2(a)(b)に示すような装飾チョコレート10を製造する。そして、このノズル部はノズル取付基板11と、その下部にビスで取り付けるようにした二枚のノズル片12,13とからなる。
まず、充填装置のチョコレート流体原料AとBの2個設置された容器部から図示しないシリンダにより所定量づつAとB別にノズル部に送られ、ノズル取付基板11の第1の通路11a,11bに至り、それぞれ各1個宛有する上孔11a',11b'から下部のノズル片12に送り出される。つづいて、上孔11a'からノズル片12上へ送られたチョコレート流体原料Aは外側の第2の通路12aにおいて押し出された圧力で通路内を左回りと右回りに弧状に拡張し、等間隔に配した8個の下孔12a'からノズル片12と隙間なく密着している下部のノズル片13の同位置に対応した8個の下孔13aを通してホッパー14へと押し出される。一方、上孔11b'からノズル片12上へ送られたチョコレート流体原料Bは内側の第2の通路12bにおいて左及び右廻りに送られて2個の下孔12b'から下部のノズル片13にある略放射状の第3の通路13bより拡張して、さらに上記下孔13aに各隣り合せて設けた8個の小孔13b'よりホッパー14へと送り出させる。
図3から図7までは、本発明のモールドを用いた場合の複数色模様食品のチョコレートの製造方法の説明をするものである。そして、図8乃至図13は同様な製造方法を用いて出来たモールド内の各種模様形状の例である。なお、この実施例では便宜上1個のモールド内に1個の複数色食品としてのチョコレートを作る例を説明するが、実際には1個のモールド内に2〜40個の複数色食品がモールド内への流動状食品材料の同時注入で得られる。
モールド1が流動状チョコレートで満たされると、充填工程は終了し、図示しないベルトコンベアにより、次工程のクーリングトンネルでの冷却工程に送られて固化し、製品として4箇所に区分された2色模様チョコレートが得られる。
図8(a),(b)は、上記実施例1により作られた複数色模様食品であり、この模様は対角線上にある上記した突起線50とその上の箇所の境界線6を境目にしてチョコレート色9と白色8とで2分したものである。なお、図8(c)はモールド1の底部に凹部菊模様7を設け、その中にチョコレート色のチョコレートを充填し、その上から流動状のホワイトチョコレート8とチョコレート色のチョコレート9を前記したように同時充填して全体を一体形状にしている。この場合、流動状のホワイトチョコレートと流動状のチョコレート色チョコレートとは突起線50の真上にある境界線6と直角に交わる同距離の位置に注入して充填することで作れる。
こうして、実施例2として仕上がったモールド1内の白色8とチョコレート色9の色模様チョコレートを図9(a)に示す。図9(b)は図9(a)のB−B断面図である。なお、図9(c)は図7(a)と(b)の製造工程前に、モールド1の底面5の一部に設けた凹部菊模様7を設けたもので最初にその内へチョコレート色のチョコレートを充填して境界線6を境にして装飾性を全体的に高めたものである。この図9(a)の右上はチョコレート色9で左下はホワイト(白色)チョコレート8でできている。
をモールド1の側壁に設けたものであり、ホワイトチョコレート8とチョコレート色チョ
コレート9を境界線6でモールド1内に仕上げたものである。モールド1の底部には、
出き上がったチョコレートの4つのクローバの境界線6とその下に位置するモールド側底
部の突起線50である。
5 モールドの底面
8 ホワイトチョコレート
9 チョコレート色(褐色)のチョコレート
50 突起線
Claims (5)
- 複数色の流動状食品材料をそれぞれのノズルのノズル孔からモールド内に定量かつ同時に押し出して水輪状に広がり、隣接する前記流動状食品材料を一体化して各種模様食品を製造するためのモールドであって、
当該モールドの側壁より背の低い突起線を直線状に設け、
前記突起線から等距離の位置にあり、且つ前記それぞれのノズル孔に対応した位置に前記複数の流動状食品材料の落下点をそれぞれ設定し、前記それぞれのノズル孔からモールド内に投入される前記流動状食品材料を前記落下点で受け止め、且つ前記突起線の上方において隣接する流動状食品材料を一体可能にしたことを特徴とするモールド。 - 前記モールドの側壁に凹凸を設けた請求項1に記載の複数色模様食品の製造に用いるモールド。
- 前記モールドの底部に凹凸模様を設けた請求項1又は2のいずれかに記載の複数色模様食品の製造に用いるモールド。
- 前記モールドの開口部を除く前記側壁と底部との概略形状が、四角形、逆三角錐形、楕円形、丸形、または、星形であり、しかも前記側壁が底部より開口部がやや広いテーパー状の抜き型にしたものである請求項1乃至3のいずれかに記載の複数色模様食品の製造に用いるモールド。
- 前記モールドが、複数色模様食品を一枚のモールド板で2以上作るために2以上の凹部を設けたものである請求項1乃至4のいずれかに記載の複数色模様食品の製造に用いるモールド。
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