JP4574801B2 - 液化ガスの混合装置 - Google Patents
液化ガスの混合装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4574801B2 JP4574801B2 JP2000159412A JP2000159412A JP4574801B2 JP 4574801 B2 JP4574801 B2 JP 4574801B2 JP 2000159412 A JP2000159412 A JP 2000159412A JP 2000159412 A JP2000159412 A JP 2000159412A JP 4574801 B2 JP4574801 B2 JP 4574801B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquefied gas
- pressure
- mixing
- liquefied
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Loading And Unloading Of Fuel Tanks Or Ships (AREA)
- Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
- Accessories For Mixers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種以上の液化ガスの混合装置に関する。特に、本発明は、エアゾル噴射剤の構成成分である2種以上の液化ガスを混合する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
殺虫剤、塗料、化粧品、消臭剤、医薬品等の主成分を、アルコール、塩化メチレン、メチルクロロフォルム、ケロセン等の溶媒に溶かし、手軽にエアゾルとして使用できるように、スプレイ缶に充填されたエアゾル製品は、近年ますます、その用途が広がりつつある。しかし、エアゾル製品の用途が多様化するにつれ、それに応じて、スプレイ缶での充填圧力、噴射圧力等が異なった、種々のタイプの噴射剤が望まれている。
【0003】
従来、所望の噴射剤は、数種類の噴射剤成分ガスを、スプレイ缶に充填された時に、所望の充填圧力、噴射圧力等となるよう、それらの所定量を耐圧容器内に飽和蒸気圧の低い順に液体状態で充填し、振とう、撹拌して、均一な混合液を得、その後、タンクに移送し貯蔵されてきた。しかし、このバッチ的方法では大きなタンクが必要であり、また、一つのバッチ毎にタンクを設置する必要がある。そのため、処方が多様化すると、エアゾル製品に噴射剤を充填する噴射剤充填工場に多数のタンクや、それに付随する諸設備を設置しなければならないという問題が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記したような、設備的にも、スペース的にも不経済となるという課題を解決して、需要者のニーズに応じた各種のエアゾル製品を、必要な時に、必要な量だけオンサイトで製造できるコンパクトな装置の開発が望まれている。
【0005】
しかしながら、従来のバッチ的プロセスによって、上記課題を解決することは非常に困難である。そこで、バッチ的プロセスに代えてフロー的なプロセスを設計する必要があるが、その場合、液化ガスの流量を正確に計測しなければならない。そのためには、流体の流量測定に関して、計測中に気液が混合した状態にならないよう、細心の温度管理、圧力管理が必要となる。
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、噴射剤などを構成する2種以上の液化ガスを、コンパクトな装置構成により安定かつ正確に流量測定して混合することができる、液化ガスの混合装置を提供することをその課題とする。
【0007】
【発明の開示】
上記課題を解決するために、本発明によれば、2種以上の液化ガスを混合する装置であって、上記各液化ガスの供給源と、上記各供給源に接続された個別配管と、上記各個別配管に設けられて、各供給源からの液化ガスをその飽和蒸気圧以上の圧力で液相にて供給するための送液手段と、上記各個別配管に設けられて、当該個別配管を流れる液化ガスの流量を制御するための流量制御手段と、上記各個別配管に接続された共通配管と、を備え、上記各個別配管は、上記各流量制御手段よりも下流側においてリサイクル手段に接続されており、上記リサイクル手段は上記各個別配管を流れる液化ガスの流量が所定の定常状態になるまで各液化ガスを上記各供給源にリサイクルさせることを特徴とする、液化ガスの混合装置が提供される。
【0008】
一方、本発明の混合装置を用いて実施される混合方法の第1の側面によれば、2種以上の液化ガスを混合する方法であって、各液化ガスを収容する個別の供給源からそれぞれの液化ガスの飽和蒸気圧以上の圧力をかけた状態において液相にて流量を制御しつつ各液化ガスを個別配管を介して供給し、さらにこれら個別配管に接続された共通配管に供給するとともに混合することを特徴とする、液化ガスの混合方法が提供される。
【0009】
上記第1の側面においては、各液化ガスに、それぞれの飽和蒸気圧以上の圧力をかけた状態で送液するため、蒸発を抑えて、液相のみで流量を測定し、制御することができる。従って、各液化ガスが個別配管から共通配管に供給され、次工程に送液される間に各液化ガスが混合され、所望の組成の液化ガスの混合物を得ることができる。例えば、液化ガスの混合物がエアゾル噴射剤である場合、次工程でのエアゾル製品の充填工程に送液される間に混合が行われ、上記エアゾル噴射剤をオンサイトで調製することが可能となる。
【0010】
また、本発明の混合装置を用いて実施される混合方法の第2の側面によれば、2種以上の液化ガスを混合する方法であって、各液化ガスを収容する個別の供給源からそれぞれの液化ガスの飽和蒸気圧以上の圧力をかけた状態において液相にて流量を制御しつつ各液化ガスを個別配管を介して供給し、さらにこれら個別配管に接続された共通配管を介して貯留手段に導入するとともに混合することを特徴とする、液化ガスの混合方法が提供される。
【0011】
上記第2の側面においては、上記各液化ガスを共通配管を介して貯留手段に導入するとともに混合する。すなわち、各液化ガスの混合は、各液化ガスの供給源からその所定量を上記したように流量を測定、制御しつつ、個別配管、共通配管を介して貯留手段に導入するとともに混合する。さらに、貯留手段において機械的撹拌等により混合を促進させてもよい。この場合、各液化ガスの所定量を同時に貯留手段に導入してもよいし、時差を設けて個別に導入してもよい。
【0012】
上記第2の側面において、貯留手段内部の圧力は、不活性ガス、又は上記液化ガスのうちの最も蒸気圧の高い成分を加圧ガスとして供給することにより、上記液化ガスのうちの最も蒸気圧の高い成分が示す飽和蒸気圧以上の圧力に保持されることが好ましい。このようにすることによって、各液化ガスの個別配管、共通配管内の圧力は、それぞれの液化ガスの飽和蒸気圧以上に保持されることになり、気液が混合した状態とならないため、上記流量測定、制御を安定して行なうことができる。また、混合物からの成分蒸発による組成変化を抑制又は低減できる。
【0013】
また、上記第1の側面及び第2の側面において、共通配管に第1の混合器を設けることにより、各液化ガスの混合を良好に行うことができる。上記第1の混合器に加えて、同じく共通配管における当該第1の混合器よりも下流側に第2の混合器を設け、第1の混合器で混合された液化ガスをさらに第2の混合器で混合すると、各液化ガスの混合が一層促進され、より好ましい結果が得られる。
【0014】
さらに、上記第1の側面及び第2の側面において、各個別配管を流れる液化ガスを、共通配管に供給する前に、供給源にリサイクルさせ、上記各液化ガスの流量が所定の定常状態になってはじめて、上記共通配管に各液化ガスを供給する。このようにして、各液化ガスの流量を定常状態として、より正確な流量制御を行なった上で、各液化ガスの流れを同時に切替えて共通配管に供給するとともに混合するか、共通配管を介して貯留手段に導入するとともに混合すると、さらに好適に各液化ガスの混合を行うことができる。
【0015】
本発明は、エアゾル噴射剤の成分ガスとしての液化ガスを混合する場合に用いるのが好ましい。エアゾル噴射剤を構成する液化ガスの例としては、プロパン、n−ブタン、イソブタン等のハイドロカーボン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、塩化メチル等のクロロカーボン類、フロン11(CCl3F)、フロン12(CCl2F2)等のフロロカーボン類、炭酸ガス、等を挙げることができる。
【0016】
ただし、本発明の混合装置を用いて実施される混合方法は、エアゾル噴射剤の成分ガスの混合に限定されず、一般の液化ガス、例えば、二酸化硫黄、硫化水素、亜酸化窒素、アンモニア、エチレン、エチレンオキシド、イソブテン等の混合にも用いることができる。
【0017】
なお、本発明の混合装置においては、貯留手段に窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス、又は各液化ガス成分のうち最も蒸気圧の高い成分を導入することによって、最も蒸気圧の高い成分の飽和蒸気圧以上の圧力に保持することができるため、バッファータンクとしての役割も果たし、例えば、混合液化ガスがエアゾル噴射剤として用いられる場合、後の充填工程で圧力変動が生じても、その影響を液化ガスの混合に及ぼすことを防ぐという効果も得られる。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
また、上記各流量制御手段は、例えば質量流量測定器と流量制御弁とで構成することができる。
【0022】
上記リサイクル手段は、上記各流量制御手段よりも下流側において、開閉弁、圧力調整器、配管を含む。
【0023】
さらに、本発明の混合装置において、貯留手段内部の加圧手段として、貯留手段の一部又は全部を伸縮できる構成とし、貯留手段の容積を可変とすることもできる。この場合、上記貯留手段内部において、不活性ガス又は上記各液化ガスのうち最も蒸気圧の高い成分の量を一定とし、上記貯留手段の容積を可変とすることにより、上記貯留手段内部の圧力を最も蒸気圧の高い成分が示す飽和蒸気圧以上の圧力に保持する方式を採ることもできる。この場合、予め、一定量の不活性ガスで加圧した後は、不活性ガス又は上記各液化ガスのうち最も蒸気圧の高い成分の追加導入、パージ等の操作が不要となるという効果がある。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0025】
図1は、各液化ガスを個別配管から共通配管に供給するとともに混合する形態にかかるフローチャートを示す(第1の実施形態)。図2は、各液化ガスを個別配管に接続された共通配管を介して貯留手段に導入するとともに混合する形態にかかるフローチャートを示す(第2の実施形態)。図3は、第2の実施形態において、貯留手段の内部を加圧する加圧手段をさらに1つ並設した形態にかかるフローチャートを示す(第3の実施形態)。
【0026】
第1の実施形態は、図1に示されるように、それぞれの貯蔵タンク(供給源)1a、1b、1cに貯蔵された各液化ガスは、各貯蔵タンクの下部から液体として送液手段2a、2b、2cに入り、加圧されて、まず、各個別配管ILa、ILb、ILcに供給され、その後、共通配管CLに供給される。このとき、送液手段としては、例えば、渦巻ポンプ等、通常の液体輸送用のポンプが用いられる。次いで、質量流量測定器3a、3b、3cと流量制御弁4a、4b、4cとを含む流量制御手段で質量流量が測定され、各液化ガスの流量が制御される。質量流量測定器としては、通常、質量流量計が用いられ、その形式としては特に限定されず、コリオリ方式、角運動量方式、ジャイロ方式等種々のものが用いられる。
【0027】
各液化ガスの送液手段2a、2b、2cの吐出部には、リリーフ弁21a、21b、21cが設けられている。このリリーフ弁21a、21b、21cの設定圧は、流量制御弁4a、4b、4cが各液化ガスの流量を制御したときの個別配管(ILa、ILb、ILc)の圧力よりも若干高く設定され、各液化ガスが気液混合状態とならずに、常に液体として流量制御されるように圧力を保つ。また、下流側で、不測の事態等が生じて、各液化ガスの流れが停止した場合に、それぞれの貯蔵タンク(供給源)1a、1b、1cにバイパスさせる安全弁としての役目も果たす。
【0028】
質量流量の測定値は、流量制御弁4a、4b、4cに付随する流量調節計5a、5b、5cに送られ、この流量調節計5a、5b、5cは、予め入力された各液化ガスの質量流量の設定値と測定値とが等しくなるよう流量制御弁4a、4b、4cの開度を調節する。一定時間経過後には、各液化ガスの質量流量の測定値は、設定値とほぼ等しい値にコントロールされる。上記の流量制御が行なわれている間、各液化ガスは、開閉弁6a、6b、6c、圧力調整器8a、8b、8c及びリサイクル配管RLa、RLb、RLcを含むリサイクル手段Ra、Rb、Rcを介してリサイクルされ、貯蔵タンク(供給源)1a、1b、1cに戻される。
【0029】
リサイクル手段Ra、Rb、Rcは、圧力調整器8a、8b、8cによって、最も高い蒸気圧を持つ液化ガス成分の飽和蒸気圧よりも高い圧力で一定に保たれている。その圧力は、混合する液化ガスの種類によって一概にはいえないが、通常、0.2〜3MPa(ゲージ圧をいい、以下も同様である)の範囲である。また、この圧力は、後記する混合液化ガスの貯留手段11の内部圧より若干高い圧力とされ、圧力調整器8a、8b、8cとしては、一次側(流量制御弁4a、4b、4cの出口側)の圧力を検知して、予め入力された圧力に自動的に調節する自律式圧力調整弁が好適に用いられる。
【0030】
上記のようにして、各液化ガスの質量流量の測定値と設定値が一致し、定常状態になった後、リサイクル手段Ra、Rb、Rc をリサイクルしている各液化ガスは、共通配管CLに同時にその流れが切替えられる。各液化ガスの流れの切替えは、リサイクル手段Ra、Rb、Rcの開閉弁6a、6b、6cが一斉に閉となり、同時に個別配管ILa、ILb、ILcの開閉弁7a、7b、7cが一斉に開となることにより行なわれる。その結果、各液化ガスは共通配管CLに供給され、共通配管CL内を流れる間に、第1の混合器9及び第2の混合器10にて混合される。
【0031】
上記の切替の指示は、通常、タイマやコンピュータ制御等の手段により行なわれる。切替指示を受けたリサイクル手段Ra、Rb、Rcの開閉弁6a、6b、6c及び個別配管ILa、ILb、ILcの開閉弁7a、7b、7cは、電磁式、空気圧式等の通常の方式により弁を開閉し、各液化ガスの流れを同時に切替える。
【0032】
上記共通配管CLに設けられた第1の混合器9は、耐圧容器内に、各液化ガスが個別に導入されるノズルが、液体の流れと平行に配設されており、ノズルを上記のように配設することにより、それぞれの液化ガスの動圧が流れに影響を与えない状態にて予備的な混合が行なわれる。
【0033】
また、同じく共通配管CLに設けられた第2の混合器10は、加圧下で混合を行なうためインライン・ミキシング方式の混合器が好ましく用いられる。すなわち、流体が管路内を通過する間に、管路に設置された、多数の混合素子(エレメント)によって、流体の持つ流動エネルギーを利用し、流体自身が分割、反転、転換を繰り返しながら混合される静止型混合器が好適に用いられる。
【0034】
このようにして、共通配管CLに供給されるとともに混合された液化ガスは、共通配管CLと遮断弁16を介して接続されている次工程、例えば、エアゾル製品に噴射剤を充填する充填工程(図示せず)に送液される。
【0035】
つぎに、図2に示される第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、図2に示されるように、共通配管CLと遮断弁16の間に貯留手段11が設けられた構成となっており、それ以外の構成は第1の実施形態と同様である。従って、第1の実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
【0036】
この第2の実施形態では、共通配管CLに供給された各液化ガスは、両混合器9、10で混合された後に貯留手段11に導入される。このとき、貯留手段11の内部に窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスあるいは、各液化ガスのうちの最も高い蒸気圧を持つ成分ガスを導入して、加圧することが好ましい。その圧力は、各液化ガスのうち、最も高い蒸気圧を持つ成分が示す飽和蒸気圧以上に保たれる。このようにすることによって、混合液化ガスを液体状態で安定して貯留することができる。
【0037】
不活性ガスとしては、通常、窒素ガスが用いられる。圧力調節計15が貯留手段11の内部圧力を検出し、予め設定された圧力となるよう、圧力が低下すれば、窒素ガスボンベ、液体窒素又はPSA方式等の加圧手段17から圧力調節弁13を経由して、窒素ガスを導入し、圧力が上昇すれば圧力調節弁14から窒素ガスをパージする。このような動作を行なうことにより、貯留手段11の内部圧力を、設定した圧力に保持することができる。
【0038】
また、加圧ガスとしては、不活性ガスの代わりに各液化ガスのうちの最も高い蒸気圧を持つ成分を加圧ガスとして用いることもできる。この場合、加圧手段17として当該成分ガスのガスボンベ等を用いればよい。
【0039】
次に、図3に示す第3の実施形態は、第2の実施形態における貯留手段の内部を加圧する加圧手段をさらに1つ並設した形態である。第3の実施形態においては、図3に示すように、不活性ガスによる第1の加圧手段17と最も高い蒸気圧を持つ成分ガスによる加圧手段18を切替可能に設けている。このように加圧手段を並設し、切替弁19、20を操作することにより、加圧ガスとして不活性ガスを用いる場合と、成分ガスを用いる場合を適宜選択することができる。
【0040】
また、第2及び第3の実施形態において、上記貯留手段内部の圧力保持に不活性ガスの圧力を用いる場合、各液化ガス成分の混合物の組成は、実質的に影響を受けることはない。しかし、不活性ガスに代えて上記液化ガスのうちの最も蒸気圧の高い成分を加圧ガスとして用いた場合、気体状態で供給される加圧用の成分ガスが一部凝縮するため組成に影響を与える場合があるので、予めその影響を加味して、最も蒸気圧の高い成分の共通配管への流量を設定することにより、所望の組成の液化ガスの混合物を得ることができる。
【0041】
第2及び第3の実施形態において、貯留手段11としては、通常、耐圧タンクが用いられ、混合液化ガスの液面の検出と開閉弁6a、6b、6c、開閉弁7a、7b、7c、遮断弁16の制御を行なう液面検出器12が備えられている。この液面検出器12は液面が上限に達すると、開閉弁7a、7b、7cを閉とし、開閉弁6a、6b、6cを開として、各液化ガスをリサイクル手段に戻して混合を停止するとともに、液面が下限を切った場合、遮断弁16を閉として液相部の確保を行なうための機能を持っている。液面が上限、下限内の適正レベルにあるとき、混合液化ガスは、例えばエアゾル噴射剤として、遮断弁16を経て、図示しないエアゾル製品の充填工程へ送られる。
【0042】
以下、本発明について実施例を基にして、さらに詳細に説明する。
【0043】
【実施例1】
図2に示した実施形態に従って、下記表1に示した組成のエアゾル噴射剤を製造するべく3種の液化ガスを混合した。(製造量25kg/分)
【0044】
【表1】
【0045】
プロパン(a)、ブタン(b)、ジメチルエーテル(c)はそれぞれの貯蔵タンク1a、1b、1cに貯蔵されており、送液手段2a、2b、2cによって1.1MPaまで加圧されて個別配管ILa、ILb、ILcに供給し、リサイクル手段Ra、Rb、Rc内をリサイクルさせた。この時、流量制御弁4a、4b、4cに付属する流量調節計5a、5b、5cには各液化ガスが上記重量%となるように設定値が入力されており、質量流量測定器3a、3b、3c(オーバル社製、マイクロモーション流量計)によって測定された各液化ガスの測定値が、上記の設定値と等しくなるよう各液化ガスの流量が制御された。また、リサイクル手段Ra、Rb、Rcの圧力は圧力調整器8a、8b、8cによって、それぞれ1.05MPaに設定された。
【0046】
上記リサイクルを2分行なった後に、各液化ガスの質量流量の測定値が設定値と等しくなった時点で、リサイクル配管RLa、RLb、RLcを流れる各液化ガスの流れを共通配管CLに切替えた。切替指示はタイマによって行ない、開閉弁6a、6b、6cを同時に閉とするとともに、開閉弁7a、7b、7cを同時に開とし、3種類の液化ガスを共通配管CLに導入した。
【0047】
各液化ガスはまず、第1の混合器9で混合された後、第2の混合器10でさらに混合された。第2の混合器10としては、静止型混合器((株)ノリタケカンパニーリミテド製、ノリタケスタティックミキサ)を用いた。上記の第1の混合器9、第2の混合器10によって混合され、共通配管CLに供給されるとともに混合された混合液化ガスは貯留手段11に貯留された。貯留手段11は窒素ガスによって、1MPaの一定圧力に保持された。
【0048】
一方、混合液化ガスを貯留手段11に貯留する間、第2の混合器10の出口から、混合された液化ガスをサンプリングし、ガスクロマトグラフィにより各成分を分析したところ、表2に示す測定値が得られた。
【0049】
【表2】
【0050】
この結果から、本発明を実施することにより、バッチ的に耐圧容器に各成分を、蒸気圧の低い順に一成分ずつ計量して仕込み、振とう、撹拌する従来法とほぼ、同一精度で液化ガスの混合ができることが明らかとなった。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、液化ガスの混合を必要な時に必要な量だけ、オンサイトで、コンパクトな装置によって行なうことができる。その結果、例えば、従来エアゾル噴射剤を各処方毎にバッチ的に数種類の液化ガスを混合し、それらを各タンクに貯蔵するといった設備的、スペース的な無駄を省くことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図2】 本発明の第2の実施形態を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の第3の実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a、1b、1c 液化ガス貯蔵タンク(供給源)
2a、2b、2c 送液手段
3a、3b、3c 質量流量測定器
4a、4b、4c 質量流量制御弁
5a、5b、5c 流量調節計
6a、6b、6c 開閉弁
7a、7b、7c 開閉弁
8a、8b、8c 圧力調整器
9 第1の混合器
10 第2の混合器
11 貯留手段
12 液面検出器
13、14 圧力調節弁
15 圧力調節計
16 遮断弁
17、18 加圧手段
19、20 切替弁
ILa、ILb、ILc 個別配管
CL 共通配管
RLa、RLb、RLc リサイクル配管
Ra、Rb、Rc リサイクル手段
Claims (7)
- 2種以上の液化ガスを混合する装置であって、
上記各液化ガスの供給源と、
上記各供給源に接続された個別配管と、
上記各個別配管に設けられて、各供給源からの液化ガスをその飽和蒸気圧以上の圧力で液相にて供給するための送液手段と、
上記各個別配管に設けられて、当該個別配管を流れる液化ガスの流量を制御するための流量制御手段と、
上記各個別配管に接続された共通配管と、を備え、
上記各個別配管は、上記各流量制御手段よりも下流側においてリサイクル手段に接続されており、上記リサイクル手段は上記各個別配管を流れる液化ガスの流量が所定の定常状態になるまで各液化ガスを上記各供給源にリサイクルさせることを特徴とする、液化ガスの混合装置。 - 上記共通配管は上記各個別配管から供給された液化ガスを混合するための第1の混合器を備えている、請求項1に記載の液化ガスの混合装置。
- 上記共通配管は上記第1の混合器にて混合された液化ガスをさらに混合するための第2の混合器を備えている、請求項2に記載の液化ガスの混合装置。
- さらに上記共通配管に接続された貯留手段を備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液化ガスの混合装置。
- 上記貯留手段の内部の圧力を上記液化ガスのうち最も蒸気圧の高い成分が示す飽和蒸気圧以上の圧力に保持するための加圧手段を備える、請求項4に記載の液化ガスの混合装置。
- 上記加圧手段は、不活性ガス又は上記液化ガスのうちの最も蒸気圧の高い成分を加圧ガスとして供給するようになっている、請求項5に記載の液化ガスの混合装置。
- 上記各流量制御手段は質量流量測定器と流量制御弁とを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液化ガスの混合装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000159412A JP4574801B2 (ja) | 1999-08-27 | 2000-05-30 | 液化ガスの混合装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24139399 | 1999-08-27 | ||
JP11-241393 | 1999-08-27 | ||
JP2000159412A JP4574801B2 (ja) | 1999-08-27 | 2000-05-30 | 液化ガスの混合装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001141193A JP2001141193A (ja) | 2001-05-25 |
JP2001141193A5 JP2001141193A5 (ja) | 2007-05-31 |
JP4574801B2 true JP4574801B2 (ja) | 2010-11-04 |
Family
ID=26535233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000159412A Expired - Fee Related JP4574801B2 (ja) | 1999-08-27 | 2000-05-30 | 液化ガスの混合装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4574801B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007028939A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Koike Sanso Kogyo Co Ltd | ホイップクリームの製造方法及び装置 |
JP2009213945A (ja) * | 2006-06-27 | 2009-09-24 | Duerr Japan Kk | 塗料供給システム |
JP4808675B2 (ja) * | 2007-05-14 | 2011-11-02 | 大陽日酸株式会社 | 混合液の製造方法 |
JP5036625B2 (ja) * | 2008-05-21 | 2012-09-26 | 旭有機材工業株式会社 | スタティックミキサーエレメント並びにそれを用いたスタティックミキサー及びバルブ並びに流体混合装置 |
JP5364329B2 (ja) * | 2008-09-30 | 2013-12-11 | 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 | 液体燃料混合システム及び液体燃料合成システム、並びに液体燃料混合方法 |
US8407897B2 (en) | 2008-10-28 | 2013-04-02 | Bridgestone Corporation | Method of manufacturing a vibration isolator |
KR101049151B1 (ko) * | 2008-12-10 | 2011-07-14 | 한국가스공사연구개발원 | 액화가스 혼합장치 |
CA2764121C (en) * | 2009-06-17 | 2014-09-09 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Mercury reduction system and mercury reduction method of flue gas containing mercury |
US7901645B2 (en) | 2009-07-06 | 2011-03-08 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Mercury reduction system and mercury reduction method of flue gas containing mercury |
GB201102691D0 (en) * | 2011-02-16 | 2011-03-30 | Mexichem Amanco Holding Sa | Method for handling zeotropic refrigerant mixtures |
EP3636982B1 (de) * | 2018-10-09 | 2021-08-04 | Weiss Technik GmbH | Verfahren und vorrichtung zum bereitstellen zeotroper kältemittel |
FR3088406B1 (fr) * | 2018-11-12 | 2021-05-07 | Naval Group | Procédé de contrôle d'un réservoir cryogénique, réservoir cryogénique et bâtiment sous-marin correspondants |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58163426A (ja) * | 1982-03-19 | 1983-09-28 | Toray Eng Co Ltd | 液体の供給方法 |
JPS6196300A (ja) * | 1984-10-15 | 1986-05-14 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 液化ガス保冷循環系のガス発生防止方法 |
JPH0364396A (ja) * | 1989-08-02 | 1991-03-19 | Tokyo Gas Co Ltd | 発生ガスの熱量調節方法及び熱量調節機構 |
JPH10259898A (ja) * | 1997-01-14 | 1998-09-29 | Daikin Ind Ltd | 液化ガスの移充填方法 |
-
2000
- 2000-05-30 JP JP2000159412A patent/JP4574801B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001141193A (ja) | 2001-05-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4574801B2 (ja) | 液化ガスの混合装置 | |
US5375634A (en) | Variable mass flow rate fluid dispensing control | |
AU634190B2 (en) | Flow discharge valve | |
US4089206A (en) | Method and apparatus for measuring the proportion of undissolved gas in a liquid component for the production of foam materials | |
EP0877196B1 (en) | Constant composition gas mixture streams | |
US20110014384A1 (en) | Bladder-based apparatus and method for dispensing coatings | |
JPH04359024A (ja) | ポリマーフォームを製造するための液体材料へ発泡剤を混入する装置及び方法 | |
US6516824B2 (en) | Apparatus and method for metering delivery quantity of ultra-low temperature liquefied gas | |
EP0142346B1 (en) | Method and apparatus for filling vessels | |
US20230417368A1 (en) | Method and conveying device | |
RU99124755A (ru) | Способ и устройство для заполнения тары | |
CN109203342B (zh) | 用于在至少一种反应性树脂中扩散气体例如co2的改进设备 | |
US7297371B2 (en) | Direct pressure apparatus and method for dispensing coatings | |
WO2011041306A2 (en) | Apparatus and method for controlling or adding material to one or more units | |
US20090000546A1 (en) | Dispensing system and method of use | |
US3273348A (en) | Process and apparatus for preparing gaseous mixtures | |
CN110337315B (zh) | 用于对抑燃剂容器进行灌装的方法和系统 | |
JP2010001355A (ja) | 天然ガスのカロリ調整システム及びカロリ調整方法 | |
JPH09157668A (ja) | 天然ガスの熱量調節方法及び装置 | |
US3232324A (en) | Method and apparatus for filling aerosol dispensers | |
US5372789A (en) | Device for the production of a reaction mixture | |
CN115917721A (zh) | 用于分配气体混合物的设备和方法 | |
US20240123418A1 (en) | Apparatus for analyzing reaction systems | |
CN100411775C (zh) | 熔融金属处理剂、熔融金属处理方法、熔融金属用覆盖气体的供给装置和方法 | |
US20110192864A1 (en) | Dispensing system and method of use |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070405 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070405 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100518 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100707 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100803 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100819 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |