JP4573458B2 - 芯合わせ位置決め装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二つの部品に設けられた穴に挿入して軸方向に移動操作することにより、穴芯を同一芯に高精度で位置合わせできるようにする芯合わせ位置決め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種機器や装置などで二つの部品を組合せるに際して、取付用の穴や組立のための軸穴などの芯合わせを行うには、軸あるいはピンを一方の穴に挿入しておき、他方の部品の穴を一方の部品に挿入してある軸に嵌め合わせて芯合わせするような方策が採られている。また、二つの部品の位置合わせなどには、工作の途中で、あるいは予め仮組みしたときに、両方の位置を決定付られるように両者を貫通するテーパ穴を設けて、このテーパ穴に合致するテーパピンを後から嵌め込んで位置合わせするなどの手段を講じている。
【0003】
また、特開平10−175133号公報に、治具プレートなどを加工基台に正確に位置決め固定する位置決め固定装置が開示されている。この公報に開示されている技術では、一部テーパ部を備えるテーパノックピンを用い、位置合わせする第一の部材並びに第二の部材のそれぞれに、予め前記ノックピンが挿通できる穴を備えたブッシュを固定しておき、第一の部材と第二の部材とを重ね合わせてから、ノックピンのテーパ形成側から挿入穴に、そのノックピンを挿入して付勢手段によって軸線方向に引き付けるとともに、回動させて係合力を高め、位置決めするものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報に記載されているような位置決め装置では、予めテーパピンの挿通できる穴を備えたブッシュを取り付けておくようにされているので、特定されたもの同士の位置決めにのみ有効で、しかもテーパ穴を有するブッシュを必要とするなど限定されたものになり、かつまた付勢手段を備えているものであるから、一般的に使用できない、という問題がある。
【0005】
また、前述のように、一般的な位置合わせでは、どうしても事前の準備や経験則に頼った作業となり、どうしても効率が悪いという問題がある。特に、寸法差のある二つの穴を芯合わせするというような作業では、その穴に嵌り合う部品があればよいが、さもないと、別途位置に芯合わせ用の取付穴を設けて、この取付穴において位置合わせするというような余分な作業を必要とする。そのほかに、罫書きを行なってマーキングに合わせるなどの作業を強いられる。このような作業は精度がどうしても低くなり、しかも多くの手数を要するものである。いずれにしても、従来実施されている方式では、作業効率並びに寸法精度が低くなり、作業コストが嵩むという問題点がある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、別途部品を準備する必要なく、簡単な操作で高精度にて位置合わせできる機能を備えた芯合わせ位置決め装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、本発明による芯合わせ位置決め装置は、
第一の部材に第二の部材を位置決めして固定する芯合わせ位置決め装置において、
前記第一の部材に設けられた穴および前記第二の部材に設けられた穴に挿通し得る位置決め本体と、前記位置決め本体内部で、前記第一の部材の穴の内周面に対して放射状に拡縮自在に配置される第一段目の複数の拡張子と、前記第二の部材の穴の内周面に対して放射状に拡縮自在に配置される第二段目の複数の拡張子と、前記第一段目の拡張子に先端のテーパ部を押し付けるように推力を与えると拡張子が外周から押し出されて前記第一の部材の穴の内周面に当接保持され、かつ芯合わせされる第一操作軸と、前記第二段目の拡張子に先端のテーパ部を押し付けるように推力を与えると該拡張子が外周から押し出されて前記第二の部材の穴の内周面に当接保持され、かつ芯合わせされる第二操作軸とを有し、前記第一操作軸と前記第二操作軸とが同軸心上で、前記第二操作軸が前記第一操作軸内を貫通してそれら第一操作軸および第二操作軸が個々に作動できるようにされていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明においては、芯合わせしようとする第一の部材と第二の部材とに設けられている位置合わせされる両者の穴を重ね合わせ、一方の部材の穴から他方の部材の穴に対して芯合わせ位置決め装置の位置決め本体の挿入部を嵌め込み、その後に、第一操作軸を前進させることにより、軸先端部のテーパ部によって当接する第一段目の拡張子を一斉に半径方向へ押出して第一の部材の位置決め穴内周面に押し当ててこの位置決め装置の軸芯と穴軸芯とを合致させ、次に第二操作軸を前進させることで、軸先端部のテーパ部によって当接する第二段目の拡張子を半径方向に押出させて第二の部材の位置決め穴内周面に押し当ててこの位置決め装置の軸芯と穴軸芯とを合致させることができる。こうして、位置決め装置によって二つの部材の穴中心が合致し、確実にかつ容易に芯合わせ位置決め作業を実施することができる。
【0009】
本発明によれば、重ね合わせた二つの部材の位置決め穴に位置決め本体を挿入して、拡張子がそれら二つの部材に設けられた位置決め穴の内周に対峙できるようにしてから、第一操作軸および第二操作軸を推進させると、各拡張子か放射状に押出さて偏心することなく自動的に芯合わせすることができ、芯合わせ・位置決めができて次の作業に移るに際して、芯合わせ位置決め装置が不用になれば、操作軸を後退させるだけで位置決め穴から簡単に撤去することができる。したがって、操作が簡単で、予め装着する穴径に対応する位置決め装置を用意すれば、至極簡単に芯合わせ位置決め操作が行なえるという効果がある。当然、作業性が著しく向上し、作業コストを低減できることになる。
【0012】
本発明において、前記位置決め本体は、位置決めする部材に設けられた位置決め穴の内径よりも小さい直径にされた挿入部と前記第一の部材の背面側に当接する基準面を備える装着保持部とからなり、前記挿入部に該位置決め本体の軸線に直交して横断面上で少なくとも三等分されて拡張子挿入が軸芯貫通して二段に設けられ、軸芯に前記装着保持部の端部から前記第一操作軸と前記第二操作軸が挿入される穴形成されているのがよい。こうすることで、位置決め芯合わせする部材に形成された穴にこの位置決め本体の挿入部を差し込んで装着保持部の基準面を第一の部材の背面に当接させると、芯合わせ位置決め装置が所定の姿勢に保たれることになり、次の芯合わせ操作容易に行えることになる。
【0013】
前記位置決め本体に設けられる拡張子挿入穴部の外端部は、挿入される拡張子の最大径よりやや小さくされているのがよい。こうすると、通常時に拡張子が外部に抜け落ちないで安全に取扱うことができる。また、前記拡張子は鋼球であるのがよい。あるいはピン構造であるのがよい。拡張子が鋼球である場合、拡張子挿入穴の構造が簡単になり、しかも操作軸のテーパ部による押出し・後退が迅速に行なえるという効果が得られる。また、拡張子がピン構造である場合、位置決め穴の内周面に対する拡張子の接触面を広くできるので、過度な押付け力を加えることなく位置決めすることができるという効果がある。
【0014】
本発明において前記第一操作軸は、前記第一操作軸と前記位置決め本体における装着保持部内周との螺合構造により前記第二操作軸は、前記第一操作軸における第二操作軸挿通穴におけるネジ形成部での螺合構造により、各操作軸の端部に設けられたノブそれぞれ回転操作することによって各操作軸が進退できるように構成されているのがよい。こうすると、第一操作軸,第二操作軸いずれもネジのリードによって軸線方向の移動で先端テーパ部による拡張子の半径方向への移動を確実に行なわせることができる。しかも、その移動量を微細に調整することができ、移動位置での固定が簡単に行えるという利点がある。
【0015】
また、前記第一操作軸は、前記位置決め本体における装着保持部内部に組み込まれ流体圧シリンダによって進退できるように構成され前記第二操作軸は、外部に設けられる流体圧シリンダによって進退できるように構成されているのがよい。こうすると、流体圧を媒体として操作軸を進退させて芯合わせ位置決めが行えるので、遠隔操作によって芯合わせ位置決め操作が可能になるという効果を奏する。また、作業者が直接手動操作を行なわずに芯合わせできることになるので、第一の部材に対して第二の部材を重ねる操作を人手(機械操作)によって行えば、芯合わせは例えばフートペダル操作によって行うというような作業が可能になり、流れ作業などでの芯合わせ位置決めに偉効を奏する。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による芯合わせ位置決め装置の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1に本発明に係る芯合わせ位置決め装置の第一実施形態の一部縦断側面図が示され、図2に拡張子組込み部を表わす図1のA−A視断面図(a)と図1のB−B視断面図(b)および拡張子挿入穴の要部を示す拡大断面図(c)が、それぞれ示されている。
【0018】
この第一実施形態の芯合わせ位置決め装置10は、芯合わせ位置決めする二つの部材1,3に設けられた位置決め穴2,4に挿入して保持させる位置決め本体11と、この本体11内部に組み込まれて第一の部材1と第二の部材3の位置決め穴2,4の内周面に対して放射状に拡縮自在に配置される複数の拡張子18と、これら拡張子18を直接動かせるために進退操作させる第一操作軸20と第二操作軸30とで構成されている。
【0019】
位置決め本体11は、芯合わせ位置決めする第一の部材1に設けられた位置決め穴2および第二の部材3に設けられた位置決め穴4内に挿入容易な直径の挿入部12と、第一の部材の位置決め穴2に挿入部12を嵌め込んでその部材背面側に当接する基準面14を形成する前記挿入部12よりも大きい径にされた装着保持部13とが一体に形成されている。
【0020】
前記位置決め本体11における挿入部12には、第一の部材1における位置決め穴2の内周面に対応する位置と第二の部材3を重ね合わせてその位置決め穴4の内周面に対応する位置とに、それぞれ軸線に直交する横断面で軸芯から放射状に三等分されて第一段目の拡張子挿入穴15と第二段目の拡張子挿入穴15′が設けられ、軸芯には装着保持部13の外端から段付きの操作軸挿入穴16が設けられている。なお、各拡張子挿入穴15と拡張子挿入穴15′は、軸芯を通る貫通穴にされて、その先端部15aを、図2(c)によって示されるように、穴径をすぼめた状態に形成され、また後端部にはプラグ17が嵌め込まれ拡張子18が抜け落ちないようにされている。
【0021】
各拡張子挿入穴15,15′に挿入されている拡張子18は、いずれも鋼球であり、第一段目の各拡張子挿入穴15には一個あて、第二段目の拡張子挿入穴15′には二個あてで挿入されている。そして、通常時には位置決め本体11の挿入部12外周面以内に収まるようにされている。
【0022】
第一操作軸20と第二操作軸30とは、同一軸芯の二重構造に形成されている。その第一操作軸20は、中空軸で先端にテーパ面21が形成され、後端に回転操作用のノブ22が一体に設けられている。そして中間部外周にネジ部23が形成され、前記位置決め本体11の装着保持部13内周に設けられた推進用の雌ネジ部16aと前記中間部のネジ部23が螺合して先端テーパ面21によって内蔵される第一段目の拡張子18を半径方向に進退させるようになされている。なお、この第一操作軸20の中空穴は段付き穴24に形成され、中間段穴部に雌ネジ25が形成され、ノブ22の内周に第二操作軸30の基幹部が遊挿されるようにして、そのノブ22外周から軸芯に向けて先端に内蔵バネの推力でボール26aが押出されるようにされた周知のブランジャ26が取り付けられている。
【0023】
第二操作軸30は、前記第一操作軸20の中空穴を貫通するようにして組み合わされ、その先端をテーパ状31に形成され、中間部に設けられたネジ部32を前記第一操作軸20の中間段穴部に設けられた雌ネジ25と螺合して進退操作できるようにされ、後端部に回転操作用のノブ33が一体に形成されている。また、この第二操作軸30の基幹部34の周面には切り込み35が少なくとも一箇所に設けられ、その切り込み35に前記第一操作軸20のノブ22に付設されるプランジャ26のボール26aが係合して第一操作軸20と一体的になって進退できるようになされている。
【0024】
次にこのような構成の芯合わせ位置決め装置10の作動について、図3に芯合わせ位置決め装置の操作態様説明図(a)〜(e)で示される図によって説明する。
【0025】
まず、図3(a)で示されるように、芯合わせ位置決め装置10における第一操作軸20並びに第二操作軸30を後退させて、拡張子18がすべて位置決め本体11の内部に後退して収まる状態としたうえで、芯合わせしようとする第一の部材1における位置決め穴2に挿入部12を差し込んで、基準面14をその第一の部材1の背面側孔縁に当接させる。この状態で、位置決め穴2に対して芯合わせ位置決め装置10の位置決め本体11が定位置に装填される。
【0026】
次いで、ノブ22を回動させてネジ部16a,23の螺合により第一操作軸20を前進させる。この際、プランジャ26先端のボール26aと切り込み35との係合によって、この第一操作軸20とともに第二操作軸30も前進される。すると、第一操作軸20の先端テーパ部21が第一段目の拡張子挿入穴15にある三個の拡張子18に同時に接触して、その拡張子18がテーパ面21により作用する水平分力で外向き半径方向に押出される(図3(b)参照)。
【0027】
第一操作軸20によって第一段目の三個の拡張子18が外向きに拡張されることにより、それら拡張子18が位置決め穴2の内周面に当接して動きが停止される状態まで第一操作軸20を回動前進させると、位置決め本体11が第一の部材1に対して、その位置決め穴2の軸芯と位置決め本体11との軸芯が合致した状態で保持される。なお、この状態では第二段目の拡張子18はフリーの状態にあり、第一の部材1から突出して位置している。
【0028】
次に、芯合わせする第二の部材3を、その位置決め穴4が第一の部材1に前記要領で装着保持されて突出している芯合わせ位置決め装置10の挿入部12に外嵌させて第一の部材表面に重ね合わせる(図3(c)参照)。この際、第二段目の拡張子18はフリーの状態にあるので、位置決め穴4を外嵌するのに支障はない。なお、この事例では第一の部材1の位置決め穴2と第二の部材3の位置決め穴4は同径である。
【0029】
この状態で第二の部材3が第一の部材1の重ね合わせ面から離れないように、図示されない保持手段によって保持する状態で、ノブ33を回動させると、第二操作軸30がその中間部のネジ部32と第一操作軸20に設けられる雌ネジ25との螺合によって前進され、先端のテーパ面部31の前進移動により第二段目の拡張子挿入穴15′に挿入される拡張子18が一斉の外向き放射状に移動されて挿入部12外周から突出される。この際、第一操作軸20は、その先端テーパ面部21が拡張子18と接触して位置決め穴2に対して拡張状態で係止されているので固定状態に保たれて、第二操作軸30のみが回動する。
【0030】
そして、その拡張子が第二の部材3の位置決め穴4の内周面に接触すると、その位置決め穴4が偏心状態にあっても、三方に押し出される拡張子18との接触度が高まるに従い均等に接触することによって自動的に調心されて、軸芯が第一の部材1の位置決め穴2と合致させられる(図3(d)参照)。したがって、位置決め操作が終了すれば、第一と第二の両部材1,3を他の部分でボルトなどにより締結して、あるいは他の部品を取付けて固定することで、所期の目的作業が終了する。
【0031】
作業が終了して芯合わせ位置決め装置10を撤去するには、図3(e)で示されるように、第一操作軸20のノブ22を逆方向に回転させると、第一操作軸20とともに第二操作軸30も後退して、それまで各操作軸先端のテーパ面部21,31によってそれぞれ外向きに押し付けられていた各拡張子18が、その押圧力が除かれてフリーになり、位置決め穴2,4との接触状態から解放されるので、簡単に芯合わせ位置決め装置10を取外すことができる。
【0032】
このように本実施形態の芯合わせ位置決め装置10を用いれば、二つの部材に設けられた位置決め穴の芯合わせ位置決めを行なうのに、一方の部材の位置決め穴に対して装着した後に、他方の部材の位置決め穴を重ね合わせてから、操作軸を回動させることにより、拡張子を一斉に押出させることによって簡単に、かつ正確に位置決めできて、作業性が良好であり、作業効率を高めることができる。
【0033】
次に、芯合わせ位置決め装置の第二の実施形態を、図4および図5によって説明する。
【0034】
この第二実施形態の芯合わせ位置決め装置10Aは、流体圧作動のものであり、基本的に前記第一の実施形態のものと同様である。なお、構成上同一もしくは同様の部分については、前記実施例と同一の符号を付してその詳細な説明を省略している。また、この実施形態では、位置決め穴の寸法が第一の部材1Aの位置決め穴2Aに対して第二の部材3Aの位置決め穴4Aが小径のものである。
【0035】
位置決め本体11Aは、位置決め穴2A,4Aに対して対応するように先端部の外径が基部側の外径より小さくされた挿入部12Aと装着保持部13Aを備え、その挿入部12Aには第一段目の拡張子挿入穴15aが第一の部材1A側に対応する位置で軸芯に直交する横断面上で三等分されて軸芯から放射状に設けられ、第二段目の拡張子挿入穴15bが第二の部材3A側に対応する位置で第一段目と同様にして放射状に設けられている。また、装着保持部13Aの端面から軸芯上で段付きの操作軸挿入穴16Aが設けられ、この操作軸挿入穴16Aは中間段穴16bおよび端部段穴16cが挿入される第一操作軸20Aに対して精密に仕上げられて、シリンダを形成するようになっている。
【0036】
各拡張子挿入穴15a,15bは、図5(a)(b)に示されるように、外周側に段穴を形成され、挿入される拡張子18Aが抜け落ちないようにする環状の保持片19が装着できるようになされている。これら拡張子挿入穴15a,15bに挿入される拡張子18Aは、前半部18aを後半部18bより細径にされた段付きピン構造のもので、その後半部18bと前半部18aと境界の段差部分にコイルバネ19aを被嵌させて、前記保持片19の背面とによって常時ピンが後退するように付勢されて、保持片19から先端が外側に臨むようにされている。
なお、この拡張子18Aは、その後端を扁平円錐状(または曲面)に形成されで操作軸20Aの先端テーパ面21a,31a部と接して進退操作されるようになっている。また、前記保持片19は小ネジによって挿入部12Aに取付けられる。
【0037】
第一操作軸20Aと第二操作軸30Aとは、二重構造で、第一操作軸20Aの先端に前記第一段目の拡張子18Aを操作するテーパ面21aが形成され、中間部を位置決め本体11Aに形成される操作軸挿入穴16Aの内周と気密摺動するように精密に仕上げられ、かつ後部に操作軸挿入穴16Aの端部段穴16cとで流体圧シリンダ28を構成する鍔部28a(ピストン)が形成されている。なお、その流体圧シリンダ28への圧力流体は、位置決め本体11に設けられた図示されない圧力源から周知の制御手段によって供給される配管を接続口28b、28cに接続されるようになっている。
【0038】
第二操作軸30Aは、前記第一操作軸20Aの軸芯を貫通して設けられた穴部に挿通され、先端にテーパ面31aが形成されて、前記第二段目の拡張子18Aを操作できるようにされており、後端部を位置決め本体11Aの装着保持部13Aにおける開口端に取付けられる流体圧シリンダ36のピストンロッド35aと接続されている。なお、この流体圧シリンダ36に対する圧力流体も、前記第一操作軸20Aの操作流体圧シリンダ28と同様に、別途設置の圧力源と接続して操作できるようにされる。これら圧力流体としては、用途に応じて圧縮空気・油圧が使用できる。
【0039】
この第二実施形態の芯合わせ位置決め装置10Aにおいての動作は、これに限定されないが例えば定位置に位置決め本体11Aを上向きにして作業台(図示せず)に定置させ、挿入部12Aに位置決めする第一のワーク(部材)1Aの位置決め穴2Aを嵌め合わせ、流体圧シリンダ28のピストン側に圧力流体を供給すると、ピストン(鍔部)と一体の第一操作軸20Aが前進して、その先端のテーパ面21aによって三方に配されている拡張子18Aが一斉に押出されて位置決め穴2Aの内周面に押し付けられ、第一操作軸20Aの軸芯と合致して保持される。
【0040】
次いで第一の部材1A上に第二の部材3Aを載せて、その位置決め穴4Aを突出している位置決め本体11Aの挿入部12Aと嵌め合わせるようにすれば、この時点では偏心状態であっても、流体圧シリンダ36に圧力流体を供給して第二操作軸30Aを前進操作させると、その先端のテーパ面31aによって第二段目の拡張子18Aが操作され、外向き放射状に一斉に押出されることにより、それら拡張子18Aの先端が位置決め穴4Aの内周面に当接すると自動的に調芯されて同一軸芯上に揃えられ、芯合わせが完了する。したがって、所要位置で第一の部材1Aと第二の部材3Aとを所要の部品もしくは締結具によって固定すれば、例示されるように穴径の異なるものであっても軸芯をあわせることができるのである。なお、芯合わせ位置決め操作が完了して製品を撤去するには、両流体圧シリンダ28,36をいずれも逆作動させて第一操作軸20Aと第二操作軸30Aを後退させれば、それら軸先端部のテーパ面21a,31aによって操作されていた拡張子18Aの押出しが解除されて付設のコイルバネ19aの復元力で、各拡張子18Aが一斉の後退し、解放状態になるので、簡単に撤去できる。
【0041】
このような方式を採用する場合、流体圧シリンダの操作を例えばペダルによって動作・停止・後退を行なうようにすれば、作業台上で次々と芯合わせ作業が行なえることになり、小型部品の芯合わせ作業などを効率よく実施できることになる。また、この芯合わせ位置決め装置は、固定的にすることなく、手持ち工具として活用することも任意なし得る。また、ピン構造の拡張子とすることにより、芯合わせ操作時におけるワークとの接触面に対して、過度な押圧力により食い込むようなことがなく、したがって傷付けることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る芯合わせ位置決め装置の第一実施形態の一部縦断側面図である。
【図2】図2は、拡張子組込み部を表わす図1のA−A視断面図(a)と、図1のB−B視断面図(b)および拡張子挿入穴の要部を示す拡大断面図(c)である。
【図3】図3(a)〜(e)は、芯合わせ位置決め装置の操作態様説明図である。
【図4】図4は、芯合わせ位置決め装置の第二実施形態を表わす断面図である。
【図5】図5は、第一段目の拡張子の配置状態(a)と第二段目の拡張子配置状態(b)を、それぞれ表わす平断面図である。
【符号の説明】
1,1A 第一の部材
2,2A,4,4A 位置決め穴
3,3A 第二の部材
10,10A 芯合わせ位置決め装置
11,11A 位置決め本体
12,12A 挿入部
13,13A 装着保持部
14 基準面
15,15′、15a,15b 拡張子挿入穴
16,16A 操作軸挿入穴
16a,25 雌ネジ
18,18A 拡張子
19 保持片
20,20A 第一操作軸
21,21a テーパ面
22,33 ノブ
23,32 ネジ部
26 プランジャ
28 第一操作軸を操作する流体圧シリンダ
28a ピストン
30,30A 第二操作軸
35 切り込み
36 第二操作軸を操作する流体圧シリンダ

Claims (7)

  1. 第一の部材に第二の部材を位置決めして固定する芯合わせ位置決め装置において、
    前記第一の部材に設けられた穴および前記第二の部材に設けられた穴に挿通し得る位置決め本体と、前記位置決め本体内部で、前記第一の部材の穴の内周面に対して放射状に拡縮自在に配置される第一段目の複数の拡張子と、前記第二の部材の穴の内周面に対して放射状に拡縮自在に配置される第二段目の複数の拡張子と、前記第一段目の拡張子に先端のテーパ部を押し付けるように推力を与えると拡張子が外周から押し出されて前記第一の部材の穴の内周面に当接保持され、かつ芯合わせされる第一操作軸と、前記第二段目の拡張子に先端のテーパ部を押し付けるように推力を与えると該拡張子が外周から押し出されて前記第二の部材の穴の内周面に当接保持され、かつ芯合わせされる第二操作軸とを有し、前記第一操作軸と前記第二操作軸とが同軸心上で、前記第二操作軸が前記第一操作軸内を貫通してそれら第一操作軸および第二操作軸が個々に作動できるようにされていることを特徴とする芯合わせ位置決め装置。
  2. 前記位置決め本体は、位置決めする部材に設けられた位置決め穴の内径よりも小さい直径にされた挿入部と前記第一の部材の背面側に当接する基準面を備える装着保持部とからなり、前記挿入部に該位置決め本体の軸線に直交して横断面上で少なくとも三等分されて拡張子挿入が軸芯貫通して二段に設けられ、軸芯に前記装着保持部の端部から前記第一操作軸と前記第二操作軸が挿入される穴形成されている請求項1に記載の芯合わせ位置決め装置。
  3. 前記位置決め本体に設けられる拡張子挿入の外端部は、挿入される拡張子の最大径よりやや小さくされている請求項1またはに記載の芯合わせ位置決め装置。
  4. 前記拡張子は鋼球である請求項1〜のいずれかに記載の芯合わせ位置決め装置。
  5. 前記拡張子はピン構造である請求項1〜のいずれかに記載の芯合わせ位置決め装置。
  6. 前記第一操作軸は、前記第一操作軸と前記位置決め本体における装着保持部内周との螺合構造により前記第二操作軸は、前記第一操作軸における第二操作軸挿通穴におけるネジ形成部での螺合構造により、各操作軸の端部に設けられたノブそれぞれ回転操作することによって各操作軸が進退できるように構成されている請求項1に記載の芯合わせ位置決め装置。
  7. 前記第一操作軸は、前記位置決め本体における装着保持部内部に組み込まれ流体圧シリンダによって進退できるように構成され前記第二操作軸は、外部に設けられる流体圧シリンダによって進退できるように構成されている請求項1に記載の芯合わせ位置決め装置。
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