JP4571996B2 - 情報処理装置及び処理方法 - Google Patents
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Description
この図6に示す従来の情報処理装置300は、1以上(図6に示す例では2つ)のCPU301a,301bと同じく1以上(図6に示す例では2つ)のメモリ302a,302bとをそなえるとともに、チップセット303,304,PCIデバイス305およびI/Oデバイス306をそなえて構成されている。
メモリ302a,302bは、CPU301a,301bが上記プログラムを実行するに際して、種々のデータやプログラムを一時的に格納するものである。
チップセット303(North Bridge;ノースブリッジ)は、CPU301a,301bとメモリ302a,302bとの接続を制御するチップセットである。このチップセット303は、メモリコントローラ307をそなえており、このメモリコントローラ307を介してメモリ302a,302bの制御を行なうようになっている。
チップセット304(South Bridge;サウスブリッジ)は、各種のI/O(Input/Output)コントローラを統合したチップセットであって、チップセット303と通信可能に接続されている。なお、この図6に示す例においては、このチップセット304に、I/Oデバイス306が接続されている。
また、図6に示す例においては、メモリ302aにエラーハンドラ308が展開(格納)された状態を示している。このエラーハンドラ308は、情報処理装置300の動作中に、メモリ302a,302bのいずれかにおいて異常状態(エラー)が生じた場合に、このエラーを処理するためのプログラム(コード,ハンドラ)であり、CPU301aによって実行されるようになっている。
例えば、下記特許文献1には、アンコレクタブル(修復不可)なエラー(アンコレクタブルエラー)が生じた場合において、ECC(Error Correction Code)エラーハンドラが、新たなページを割り当てて、ECCエラーを発生させたページのデータをコピーするとともに、ECCエラーを発生させたページを利用不可能に設定する手法等が開示されている。これにより、アンコレクタブルエラーが発生しても、システムが停止することを抑止している。
例えば、メモリ302aにおいてメモリアンコレクタブルエラーが発生した場合には、同一メモリ(メモリ302a)上の他の箇所でもエラーが生じている可能性が高い。
従って、メモリアンコレクタブルエラーに対処するためのエラーハンドラ308の実行中において、更に、メモリアンコレクタブルエラーが発生し、このメモリ302a上に展開されているエラーハンドラ308の実行コードが異常となり、異常動作となるおそれがある。このようにエラーハンドラ308が異常動作した場合には、エラーが発生した箇所を特定できないという課題がある。
しかしながら、CPU301aが、情報採取のためにデバイスに対してアクセスする場合に、そのアクセスしたデバイスに何らかの問題がある場合に、システムが応答停止状態となる(ハング,フリーズ)する場合がある。このように、CPU301aによるデバイスの情報採取中にシステムハングが生じると、残りのデバイスの情報を採取することができず、異常発生箇所を究明することができないという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、情報処理装置においてエラーが生じた場合に、充分なエラー対応を行なうことができるようにすることを目的とする。
(1)メモリにおいてエラーが生じた際に、エラーが発生しているメモリの使用を回避して、エラーが発生した箇所や原因の特定等、エラーへの対処を行なうことができ、信頼性を向上することができる。
(3)デバイスの情報採取を短時間で行なうことができる。
(A)一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態としての情報処理装置のハードウェア構成を模式的に示す図である。
本情報処理装置100は、図1に示すように、1以上(図1に示す例では2つ)のCPU10a,10bと、同じく1以上(図1に示す例では2つ)のメモリ16a,16bとをそなえるとともに、チップセット11,12およびデバイス14a,14b,14c,14dをそなえて構成されている。
チップセット12(South Bridge;サウスブリッジ)は、各種のI/O(Input/Output)コントローラを統合したチップセットであって、チップセット11と通信可能に接続されている。なお、この図1に示す例においては、このチップセット12に、デバイス14a,14b,14cが接続されている。
また、以下、デバイス14aのことをデバイスA、デバイス14bのことをデバイスB、デバイス14cのことをデバイスC、デバイス14dのことをデバイスD表現する場合がある。
そして、本情報処理装置100においては、CPU10aがメモリ16aに展開(格納)されたプログラムを、又、CPU10bがメモリ16bに展開されたプログラムを、それぞれ実行するようになっている。
本情報処理装置100においては、CPU10aとCPU10bとは物理的に別体として構成されたものであり、同様に、メモリ16aとメモリ16bとも物理的に別体として構成されたものである。
そして、本情報処理装置100においては、図1に示すように、メモリ16aにエラーハンドラ20aが、メモリ16bにエラーハンドラ20bがそれぞれ格納されるようになっている。
また、メモリ16aもしくはメモリ16bにおいてアンコレクタブルエラーが検出されると、例えば、メモリコントローラ13が、CPU10a,10bに対して、割り込み信号等により通知するようになっている。
なお、これらのデバイス14からの情報採取手法やエラー解析手法、被疑箇所の特定手法等は、既知の種々の手法を用いて実現することができるものであり、これらの説明はそれぞれ省略する。
また、これらのエラーハンドラ20a,20bは、例えば、本情報処理装置100の起動時において、CPU10aもしくはCPU10bがBIOSを実行することにより、ROMやHDD等(いずれも図示省略)から読み出され、メモリ16a,16bに格納されるようになっている。
なお、以下、メモリハンドラ20aのことをメモリハンドラA、メモリハンドラ20bのことをメモリハンドラBと表現する場合がある。
また、メモリ16aとメモリ16bとは物理的に異なる(別体として構成された)ものであるので、メモリ16a,16bのうちいずれかにおいてエラー(アンコレクタブルエラー)が生じた場合であっても、他方にその影響がないようになっている。
本発明の一実施形態としての情報処理装置100のメモリ16aにおけるエラー発生時の処理を、図2(a),図2(b)に示すフローチャート(ステップA10〜A40,B10〜B70)に従って説明する。なお、図2(a)はエラーハンドラA(CPUA)による処理を、又、図2(b)はエラーハンドラB(CPUB)による処理をそれぞれ示している。
CPU10aは、図2(a)に示すように、メモリ16aに格納されているエラーハンドラ20a(エラーハンドラA)を実行することにより、本情報処理装置100にそなえられた各デバイス14の情報採取を行なう(ステップA10)。
被疑箇所の特定を行なったCPU10aは、例えば、CPU10aと同じマザーボード(図示省略)にそなえられたNVRAM(Non Volatile RAM:不揮発性メモリ;図示省略)における所定の領域にフラグ(状態フラグ)を設定して(ステップA40)、処理を終了する。
また、CPU10aにおいて、メモリアンコレクタブルエラーの影響等により、エラーハンドラAの実行中に何らかの異常が生じた場合には、エラーハンドラAの処理を最後まで実施できず、上述したステップA10〜A40にかかる処理は行なわれない。従って、この場合には、その状態フラグ(ステップA40参照)が設定されることはない。
そして、CPU10bは、待ち合わせカウンタ値(t)が予め設定された所定値(一定値)以上であるか否かを確認し(ステップB20)、待ち合わせカウンタ値(t)が予め設定された一定値以上ではない場合には(ステップB20のNOルート参照)、この待ち合わせカウンタ値(t)をインクリメント(t=t+1)する(ステップB30)。
そして、CPU10bは、採取した情報に基づいてエラー解析を行ない(ステップB60)、被疑箇所の特定を行ない(ステップB70)、処理を終了する。
このように、本情報処理装置100においては、メモリ16aでアンコレクタブルエラーが発生して、このメモリ16a上で動作するエラーハンドラ20aの実行においてCPU10aがハングした場合においても、CPU10bが、メモリ16bに格納されたエラーハンドラ20bを実行することにより、エラーが発生しているメモリ16aの使用を回避することにより、このエラーの影響を回避している。
すなわち、本情報処理装置100においては、エラーハンドラ20を二重化することにより、システムがハングして異常個所を特定できなくなることを防止している。
次に、本情報処理装置100の変形例として、エラーハンドラ実行中におけるデバイス14の情報採取手法について説明する。
本情報処理装置100の変形例においては、CPU10aがメモリ16aに格納されたエラーハンドラ20aを実行してデバイス14の情報採取を行ない、これと並行して、CPU10bがメモリ16bに格納されたエラーハンドラ20bを実行してデバイス14の情報採取を行なう。
この図3に示す例においては、本情報処理装置100にそなえられた複数(図3に示す例においてはデバイスA〜Dの4つ)のデバイス14に対して、デバイスA,デバイスB,デバイスCおよびデバイスDの順番で走査順序が設定されている。
なお、この際、エラーハンドラ20aは、アクセスしたデバイス14の情報採取を開始する際に、例えば、NVRAMにフラグ(採取フラグ,情報採取フラグ)を設定するようにCPU10aを実行させるようになっている。
なお、この採取フラグは、メモリ16aやメモリ16b,図示しない記憶装置等の所定の領域に設定してもよいが、システムハング等が生じた場合にも採取フラグが残ることや採取フラグへのアクセス速度等を考慮すると、マザーボード上のNVRAMに設定することが望ましい。
また、CPU10aがエラーハンドラ20aを実行することにより、各デバイス14にアクセスして情報採取を行なう際には、そのデバイス14に対して採取フラグが設定されているか否かの確認を行ない、採取フラグが設定されていないデバイス(情報未採取デバイス)14に対してのみアクセスして、情報採取にかかる処理を実行するようになっている。
具体的には、エラーハンドラ20bは、CPU10bと同じマザーボード(図示省略)にそなえられたNVRAMにおける所定の領域に、各デバイス14に対応付けて採取フラグをそれぞれ設定する。
また、CPU10bがエラーハンドラ20bを実行することにより、各デバイス14にアクセスして情報採取を行なう際においても、そのデバイス14に対して採取フラグが設定されているか否かの確認を行ない、採取フラグが設定されていないデバイス(情報未採取デバイス)14に対してのみアクセスして、情報採取を行なうようになっている。
すなわち、本情報処理装置100の変形例においては、デバイス14について重複する情報採取を行なうことがなく、デバイス14の情報採取を効率的に行なうようになっている。
CPU10aは、メモリ16aに格納されているエラーハンドラ20a(エラーハンドラA)を実行することにより、本情報処理装置100にそなえられた各デバイス14の情報採取を開始する。
次に、CPU10aは、デバイスBの情報採取フラグを確認して(ステップC40)、このデバイスBの情報採取フラグが立っている場合には(ステップC40のYESルート参照)、全てのデバイスについて情報採取が完了していると判断して、処理を終了する。
次に、CPU10aは、デバイスCの情報採取フラグを確認して(ステップC70)、このデバイスCの情報採取フラグが立っている場合には(ステップC70のYESルート参照)、全てのデバイスについて情報採取が完了していると判断して、処理を終了する。
次に、CPU10aは、デバイスDの情報採取フラグを確認して(ステップC100)、このデバイスDの情報採取フラグが立っている場合には(ステップC100のYESルート参照)、全てのデバイスについて情報採取が完了していると判断して、処理を終了する。
なお、上記処理の途中において、いずれかのデバイス14から情報採取を行なう際にハングが生じた場合には、それ以降の処理を行なわれない。例えば、図4(a)に示すフローチャートにおいて、例えば、デバイスBの情報採取を行なう過程において(ステップC60参照)CPU10aがハングした場合には、CPU10aは、それ以降の処理(ステップC70〜C120)を実行することができないのである。
一方、CPU10bは、メモリ16bに格納されているエラーハンドラ20b(エラーハンドラB)を実行することにより、図4(b)に示すように、先ず、デバイスDの情報採取フラグを確認して(ステップD10)、このデバイスDの情報採取フラグが立っている場合には(ステップD10のYESルート参照)、CPU10aにより全てのデバイス14について情報採取が完了していると判断して、処理を終了する。
次に、CPU10bは、デバイスCの情報採取フラグを確認して(ステップD40)、このデバイスCの情報採取フラグが立っている場合には(ステップD40のYESルート参照)、全てのデバイス14について情報採取が完了していると判断して、処理を終了する。
次に、CPU10bは、デバイスBの情報採取フラグを確認して(ステップD70)、このデバイスBの情報採取フラグが立っている場合には(ステップD70のYESルート参照)、全てのデバイス14について情報採取が完了していると判断して、処理を終了する。
次に、CPU10bは、デバイスAの情報採取フラグを確認して(ステップD100)、このデバイスAの情報採取フラグが立っている場合には(ステップD100のYESルート参照)、全てのデバイス14について情報採取が完了していると判断して、処理を終了する。
このように、例えば、図4(a)のフローチャートで示す処理において、CPU10aによるデバイスBの情報採取を行なう過程で(ステップC60参照)システムハングが生じた場合には、CPU10aによる、それ以降のデバイスC,Dの情報採取(ステップC70〜C120)は行なわれないが、これらのデバイスC,Dの情報採取はCPU10bがエラーハンドラ20bを実行することよって行なわれる。
なお、図4(b)中においては、このCPU10bが処理しない部分を一点鎖線で囲んで示している。
さらに、CPU10a,10bのいずれもハングすることなく、全てのデバイス14の情報採取を実行することができた場合には、これらの全デバイス14の情報採取を一のCPU10で行なう場合に比べて短縮することができ、処理速度(性能)も向上する。
この図5に示す例においては、エラーハンドラ20aの実行時に、情報採取のためにデバイス14にアクセスしたCPU10aにおいてハングが生じた場合に、そのハングが生じたデバイス(被疑デバイス)14に対して、CPU10bがメモリエラーハンドラ10bを実行することにより情報採取を行なった(リトライした)結果に基づく判断手法を示している。
一方、CPU10bによる被疑デバイス14の情報採取処理においてハングが生じなかった場合、すなわち、情報採取が正常に完了した場合には、CPU10a(異常停止プロセッサ)に何らかの問題がある(CPU異常)であると判断することができる。これにより、ハングした原因を容易に特定(判断)することができるのである。
(C)その他
そして、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
また、本発明の各実施形態が開示されていれば、本発明を当業者によって実施・製造することが可能である。
11,12 チップセット
13 メモリコントローラ
14,14a,14b,14c,14d デバイス
16,16a,16b メモリ
20,20a,20b エラーハンドラ(エラー対処プログラム)
100 情報処理装置
Claims (4)
- 複数のプロセッサと、複数のメモリと、複数のデバイスとをそなえた情報処理装置であって、
前記複数のメモリのうち少なくとも2つの該メモリのそれぞれにエラー対処プログラムを格納するエラー対処プログラム格納処理部をそなえ、
該メモリにおいてエラーが生じた際に、
前記複数のプロセッサのうちの一のプロセッサが、該エラー対処プログラムを格納された2以上の該メモリのうち、一のメモリに格納された該エラー対処プログラムを実行し、
前記一のプロセッサが該エラー対処プログラムを正常に動作させることができない場合に、前記複数のプロセッサのうちの前記一のプロセッサとは異なる他のプロセッサが、該エラー対処プログラムを格納された2以上の該メモリのうち、前記一のメモリとは異なる他のメモリに格納された該エラー対処プログラムを実行し、
前記複数のデバイスのうちのいずれかにかかる処理においてエラーが生じた際に、
前記一のプロセッサが、前記複数のデバイスに対して予め設定された走査順序で、前記複数のデバイスのうち情報採取が行なわれていない情報未採取デバイスに順次アクセスして情報採取を行なうとともに、
前記他のプロセッサが、該情報未採取デバイスに、該走査順序とは逆の順序で順次アクセスして情報採取を行なうことを特徴とする、情報処理装置。 - 前記一のプロセッサ及び他のプロセッサのうちいずれかのプロセッサが、該デバイスの情報採取過程において異常停止した場合に、この異常停止した異常停止プロセッサとは異なるプロセッサが、該異常停止プロセッサが異常停止となった該デバイスにアクセスして情報採取を行ない、
前記異常停止プロセッサとは異なるプロセッサの該情報採取の成否に基づいて、該異常停止の原因を判断することを特徴とする、請求項1記載の情報処理装置。 - 複数のプロセッサと、複数のメモリと、複数のデバイスと、前記複数のメモリのうち少なくとも2つの該メモリのそれぞれにエラー対処プログラムを格納するエラー対処プログラム格納処理部とをそなえた情報処理装置における処理方法であって、
該メモリにおいてエラーが生じた際に、
前記複数のプロセッサのうちの一のプロセッサが、該エラー対処プログラムを格納された2以上の該メモリのうち、一のメモリに格納された該エラー対処プログラムを実行し、
前記一のプロセッサが該エラー対処プログラムを正常に動作させることができない場合に、前記複数のプロセッサのうちの前記一のプロセッサとは異なる他のプロセッサが、該エラー対処プログラムを格納された2以上の該メモリのうち、前記一のメモリとは異なる他のメモリに格納された該エラー対処プログラムを実行し、
前記複数のデバイスのうちのいずれかにかかる処理においてエラーが生じた際に、
前記一のプロセッサが、前記複数のデバイスに対して予め設定された走査順序で、前記複数のデバイスのうち情報採取が行なわれていない情報未採取デバイスに順次アクセスして情報採取を行なうとともに、
前記他のプロセッサが、該情報未採取デバイスに、該走査順序とは逆の順序で順次アクセスして情報採取を行なうことを特徴とする、処理方法。 - 前記一のプロセッサ及び他のプロセッサのうちいずれかのプロセッサが、該デバイスの情報採取過程において異常停止した場合に、この異常停止した異常停止プロセッサとは異なるプロセッサが、該異常停止プロセッサが異常停止となった該デバイスにアクセスして情報採取を行ない、
前記異常停止プロセッサとは異なるプロセッサの該情報採取の成否に基づいて、該異常停止の原因を判断することを特徴とする、請求項3記載の処理方法。
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